JP2012233180A - メタクリル系樹脂を含む計器カバー - Google Patents

メタクリル系樹脂を含む計器カバー Download PDF

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史樹 村上
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Abstract

【課題】耐熱性が高く、かつ透明性、耐湿熱性、成型加工性にも優れたメタクリル系樹脂を含む計器カバーを提供する。
【解決手段】メタクリル酸エステル単量体単位(A):70〜95質量%及びマレイミド系単量体単位(B):5〜30質量%を含有し、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定した重量平均分子量が6万〜30万であるメタクリル系樹脂を含む計器カバーを提供する。
【選択図】なし

Description

本発明は、メタクリル系樹脂を含む計器カバーに関する。
ポリメタクリル酸メチル(PMMA)に代表されるメタクリル系樹脂は、その高い透明性から、光学材料、車両用部品、建築用材料、レンズ、家庭用品、OA機器、照明機器等の分野で幅広く使用されている。
中でも車両用計器カバー分野においては、その耐傷付性や透明性の観点から、メタクリル系樹脂が多く使用されている。
近年、車両に搭載される計器類は、車両内装のデザイン性、計器類の視認性等の観点から、直射日光に曝されやすい位置に取り付けられる場合が増加しており、従来よりも高温条件下に置かれる傾向がある。
上述した事情を鑑みて、耐熱性の観点から、計器カバーの材料としてポリカーボネート系樹脂が用いられることがあるが、ポリカーボネート系樹脂は耐傷付性に劣るために表面にハードコートを施す必要があり、これによって形状が限定されてしまう上に、コスト高になるという問題を有している。
かかる問題に対して、耐熱性を改善したアクリル系樹脂として、例えば、メタクリル酸メチル単独重合体を主成分とする樹脂が提案されている(特許文献1参照。)。
特開2001−226429号公報
しかしながら、特許文献1に記載されているアクリル系樹脂においても上述したような高温条件下におかれる計器カバー用の材料として要求される耐熱性は不十分であり、より高い耐熱性が求められている。
そこで本発明においては、耐熱性についてより一層の改善が図られ、かつ透明性、耐湿熱性、成型加工性にも優れている、メタクリル系樹脂を含む計器カバーを提供することを目的とする。
本発明者らは、上述した従来技術の問題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の通りである。
〔1〕
メタクリル酸エステル単量体単位(A):70〜95質量%、マレイミド系単量体単位(B):5〜30質量%を含有し、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定した重量平均分子量が6万〜30万であるメタクリル系樹脂を含む計器カバー。
〔2〕
前記マレイミド系単量体(B)が、N−シクロヘキシルマレイミド及び/又はN−フェニルマレイミドである、前記〔1〕に記載の計器カバー。
〔3〕
前記メタクリル酸エステル単量体単位(A)及びマレイミド系単量体(B)に共重合可能なその他のビニル系単量体単位(C)を、さらに含有するメタクリル系樹脂を含む、前記〔1〕又は〔2〕に記載の計器カバー。
〔4〕
前記メタクリル酸エステル単量体単位(A)及びマレイミド系単量体(B)に共重合可能なその他のビニル系単量体単位(C)が、アクリル酸エステル単量体、芳香族ビニル単量体、シアン化ビニル系単量体からなる群より選ばれる少なくとも一種である、前記〔3〕に記載の計器カバー。
〔5〕
前記メタクリル酸エステル単量体単位(A)及びマレイミド系単量体(B)に共重合可能なその他のビニル系単量体単位(C)が、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、スチレン、アクリロニトリルからなる群より選ばれる少なくとも一種である、前記〔3〕又は〔4〕に記載の計器カバー。
〔6〕
前記メタクリル酸エステル単量体単位(A)と、マレイミド系単量体単位(B)の合計量100質量部に対し、
前記メタクリル酸エステル単量体単位(A)及びマレイミド系単量体単位(B)に共重合可能なその他のビニル系単量体単位(C)を、0〜30質量部含有する、前記〔3〕乃至〔5〕のいずれか一に記載の計器カバー。
〔7〕
厚みが0.1〜5mmである、前記〔1〕乃至〔6〕のいずれか一に記載の計器カバー。
〔8〕
前記メタクリル系樹脂のVICAT軟化温度が117℃以上である、前記〔1〕乃至〔7〕のいずれか一に記載の計器カバー。
〔9〕
車両用計器カバーである、前記〔1〕乃至〔8〕のいずれか一に記載の計器カバー。
本発明によれば、耐熱性が高く、かつ透明性、耐湿熱性、成型加工性にも優れたメタクリル系樹脂を含む計器カバーを提供することができる。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」と言う。)について、詳細に説明するが、本発明は以下の記載に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施できる。
なお、以下において、重合体を構成する構成単位のことを「〜単量体単位」という。
また、本実施形態の計器カバーを構成するメタクリル系樹脂の構成材料として記載する場合は、「単位」を省略し、単に「〜単量体」と記載する場合もある。
〔計器カバー〕
本実施形態の計器カバーは、メタクリル酸エステル単量体単位(A):70〜95質量%、マレイミド系単量体単位(B):5〜30質量%を含有し、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定した重量平均分子量が6万〜30万であるメタクリル系樹脂を含む計器カバーである。
以下、本実施形態の計器カバーに含まれるメタクリル系樹脂について詳細に説明する。
(メタクリル系樹脂)
本実施形態の計器カバー用のメタクリル系樹脂は、メタクリル酸エステル単量体単位(A):70〜95質量%、マレイミド系単量体単位(B):5〜30質量%を含有する。また、本発明の効果を達成できる範囲で、共重合可能な他の単量体単位を共重合させることもできる。
本実施形態の計器カバー用のメタクリル系樹脂は、耐熱性が求められる分野で使用されることから、恒温恒湿時の計器カバーの熱安定性の観点から、そのVICAT軟化温度は117℃以上であることが好ましい。より好ましくは120℃以上である。
マレイミド系単量体(B)の共重合割合を、上述した割合とすることで、成形加工性や透明性を保持したままで高い耐熱性を付与することができる。VICAT軟化温度は、ISO 306 B50に準拠して測定することができる。
以下に各単量体成分についての詳細に記載する。
<メタクリル酸エステル単量体単位(A)>
本実施形態の計器カバー用のメタクリル系樹脂を構成するメタクリル酸エステル単量体単位(A)(以下、(A)成分、(A)と記載する場合がある。)としては、下記一般式(1)で示される単量体が好適に用いられる。
Figure 2012233180
前記一般式(1)中、R1はメチル基を表す。R2は炭素数が1〜12の基、好ましくは炭素数が1〜12の炭化水素基を表し、炭素上に水酸基を有していてもよい。
前記一般式(1)に示すメタクリル酸エステル単量体としては、特に限定されるものではないが、例えば、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸(2−エチルヘキシル)、メタクリル酸(t−ブチルシクロヘキシル)、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸(2,2,2−トリフルオロエチル)等が挙げられ、入手しやすさ等の観点からメタクリル酸メチルが好ましい。
前記メタクリル酸エステル単量体は、一種のみを単独で用いてもよく、二種以上を併用してもよい。
メタクリル酸エステル単量体単位は、後述するマレイミド系単量体(B)による耐熱性付与効果の観点から、本実施形態の計器カバー用のメタクリル系樹脂中に70〜95質量%含まれており、好ましくは74〜95質量%、より好ましくは75〜95質量%、さらに好ましくは75〜93質量%、さらにより好ましくは80〜90質量%含まれている。
<マレイミド系単量体単位(B)>
本実施形態の計器カバー用のメタクリル系樹脂を構成するマレイミド系単量体単位(B)(以下、(B)成分、(B)と記載する場合がある。)としては、下記一般式(2)で示される単量体が好適に用いられる。
Figure 2012233180
前記一般式(2)中のR3は、水素原子、炭素数が1〜12のアルキル基、炭素数が1〜12のアルコキシ基、炭素数が6〜12のアリール基からなる群より選択されるいずれかを表し、炭素原子上に置換基を有していてもよい。
マレイミド系単量体(B)としては、特に限定されるものではないが、例えば、マレイミド、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−(o−クロロフェニル)マレイミド、N−(m−クロロフェニル)マレイミド、N−(p−クロロフェニル)マレイミド等が挙げられる。
好ましくは、N−シクロヘキシルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−(o−クロロフェニル)マレイミド、N−(m−クロロフェニル)マレイミド、N−(p−クロロフェニル)マレイミが挙げられ、入手のしやすさ、耐熱性付与の観点から、より好ましくはN−シクロヘキシルマレイミド、N−フェニルマレイミドが挙げられ、さらに好ましくはN−フェニルマレイミドである。
上述したマレイミド系単量体(B)は、一種のみを単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
マレイミド系単量体単位(B)は、耐熱性付与の観点から、本実施形態の計器カバー用のメタクリル系樹脂中に、1〜30質量%含まれており、好ましくは1〜25質量%、より好ましくは3〜25質量%、さらに好ましくは5〜25質量%、さらにより好ましくは5〜20質量%含まれている。
<メタクリル酸エステル単量体単位(A)及びマレイミド系単量体(B)に共重合可能なその他のビニル系単量体(C)>
本実施形態の計器カバー用のメタクリル系樹脂においては、本発明の効果を損ねない範囲で、前記メタクリル酸エステル単量体単位(A)及びマレイミド系単量体(B)に共重合可能なその他のビニル系単量体(C)(以下、(A)及び(B)に共重合可能なその他のビニル系単量体(C)、(C)成分、(C)と記載する場合がある。)を含有することができる。
前記(A)及び(B)に共重合可能なその他のビニル系単量体単位(C)を使用する場合の含有量は、(B)成分による耐熱性付与効果を発揮する観点から、(A)成分、(B)成分の合計量を100質量部とした場合に、30質量部以下であることが好ましく、より好ましくは25質量部以下、さらに好ましくは20質量部以下、さらにより好ましくは18質量部以下である。
前記(C)成分としては、例えば、下記一般式(3)で表される芳香族ビニル系単量体や、一般式(4)で表されるアクリル酸エステル系単量体、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のシアン化ビニル系単量体;アクリルアミド、メタクリルアミド等のアミド類;エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等のエチレングリコール又はそのオリゴマーの両末端水酸基をアクリル酸又はメタクリル酸でエステル化したもの;ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジ(メタ)アクリレート等の2個のアルコールの水酸基をアクリル酸又はメタクリル酸でエステル化したもの;トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の多価アルコール誘導体をアクリル酸又はメタクリル酸でエステル化したもの;ジビニルベンゼン等の多官能モノマー等が挙げられる。
Figure 2012233180
前記一般式(3)中、R4は、水素原子又は炭素数が1〜6のアルキル基を表すものとし、アルキル基上に水酸基を有していてもよい。
nは、0〜5の整数を表す。
5は、水素原子、炭素数が1〜12のアルキル基、炭素数が1〜12のアルコキシ基、炭素数が1〜8のアリール基、炭素数が1〜8のアリール基からなる群から選択されるいずれかであり、R5は全て同じ基であっても、異なる基であってもよい。
また、R5同士で環構造を形成してもよい。
Figure 2012233180
前記一般式(4)中、R6は水素原子であり、R7は炭素数が1〜18のアルキル基である。
前記(C)成分としては、計器カバーに求められる特性に応じて適宜使用することができるが、熱安定性、流動性、機械特性、耐薬品性等の特性が特に必要な場合は、芳香族ビニル系単量体、アクリル酸エステル単量体、シアン化ビニル系単量体を適宜選択して好適に用いることができる。
[芳香族ビニル系単量体(C−1)]
前記芳香族ビニル系単量体としては、特に限定されるものではないが、例えば、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、2,5−ジメチルスチレン、3,4−ジメチルスチレン、3,5−ジメチルスチレン、p−エチルスチレン、m−エチルスチレン、о−エチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、1−ビニルナフタレン、2−ビニルナフタレン、1,1−ジフェニルエチレン、イソプロペニルベンセン(α−メチルスチレン)、イソプロペニルトルエン、イソプロペニルエチルベンゼン、イソプロペニルプロピルベンゼン、イソプロペニルブチルベンゼン、イソプロペニルペンチルベンゼン、イソプロペニルヘキシルベンゼン、イソプロペニルオクチルベンゼン等が挙げられる。
これらは、本実施形態の計器カバー用のメタクリル系樹脂において、要求される特性に応じて適宜選択する。上記の中でも、スチレン、イソプロペニルベンゼンが好ましく、流動性付与や、重合転化率の向上による未反応モノマー類の低減などの観点から、スチレンがより好ましい。
芳香族ビニル系単量体単位(C−1)を使用する場合の、芳香族ビニル系単量体単位(C−1)と前記マレイミド単量体単位(B)との配合割合(重量比)としては、計器カバーを成型加工する際の加工流動性や、残存モノマー低減によるシルバーストリークス低減効果等の観点から、下記式を満足することが好ましい。
0.3≦(C−1)/(B)≦5
良好な色調や耐熱性を保持する観点から、上限値は5以下であることが好ましく、より好ましくは3以下、さらに好ましくは1以下である。
また、残存モノマー低減の観点から0.3以上であることが好ましく、より好ましくは0.4以上である。
上述した芳香族ビニル系単量体(C−1)は、一種のみを単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
[アクリル酸エステル系単量体(C−2)]
前記アクリル酸エステル系単量体としては、上述したように、前記一般式(4)において、置換基R7が炭素数1〜18のアルキル基である化合物が挙げられ、中でも、本実施形態の計器カバー用のメタクリル系樹脂において、耐候性、耐熱性、流動性、熱安定性を高める観点から、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸sec−ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル等が好ましく、より好ましくは、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチルであり、入手しやすさの観点から、アクリル酸メチルがさらに好ましい。
アクリル酸エステル系単量体(C−2)を使用する場合の含有量は、耐熱性及び熱安定性の観点から、(A)成分、(B)成分の合計量を100質量部とした場合に、5質量部以下であることが好ましく、より好ましくは3質量部以下である。
アクリル酸エステル単量体(C−2)は、一種のみを単独で用いてもよく、二種以上を併用してもよい。
[シアン化ビニル系化合物(C−3)]
前記シアン化ビニル系化合物としては特に制限はないが、例えば、アクリロニトリル、メタクリルニトリル、シアン化ビニリデン等が挙げられ、中でもアクリロニトリルが好適に使用される。
シアン化ビニル系単量体(C−3)を使用する場合の含有量は、耐溶剤性、耐熱性保持の観点から、(A)成分、(B)成分の合計量を100質量部とした場合に、15質量部以下であることが好ましく、より好ましくは12質量部以下、さらに好ましくは10質量部以下である。
(メタクリル系樹脂の分子量)
本実施形態の計器カバー用のメタクリル系樹脂は、重量平均分子量が6万〜30万である。重量平均分子量がこの範囲のメタクリル系樹脂は、機械的強度、耐溶剤性及び流動性に優れる。好ましくは6万〜25万であり、さらに好ましくは7万〜23万である。
なお、分子量分布(重量平均分子量/数平均分子量:Mw/Mn)は、流動性と機械強度、耐溶剤性のバランスを考慮すると1.5以上5以下であることが好ましい。より好ましくは1.5以上4.5以下、さらに好ましくは1.6以上3以下、さらにより好ましくは1.6以上2.5以下である。
本実施形態の計器カバー用のメタクリル系樹脂の重量平均分子量、数平均分子量、及びピーク分子量については、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定される。
すなわち、予め単分散の重量平均分子量、数平均分子量、及びピーク分子量が既知で試薬として入手可能な標準メタクリル樹脂と、高分子量成分を先に溶出する分析ゲルカラムとを用い、溶出時間と重量平均分子量から検量線を作成しておく。次に、得られた検量線から、測定対象であるメタクリル系樹脂の試料の重量平均分子量、数平均分子量、及びピーク分子量を求めることができる。
具体的には、後述する実施例に記載の方法により測定することができる。
(メタクリル系樹脂の製造方法)
以下、本実施形態の計器カバー用のメタクリル系樹脂の製造方法について説明するが、以下に示す方法に限定されるものではない。
メタクリル系樹脂は、メタクリル酸エステル単量体(A)、マレイミド系単量体(B)、及び、必要に応じて上述した(A)及び(B)に共重合可能なその他のビニル単量体(C)を用い、塊状重合法、溶液重合法、懸濁重合法、沈殿重合法、乳化重合法により製造できる。好ましくは塊状重合法、溶液重合法、懸濁重合法が用いられ、より好ましくは溶液重合法、懸濁重合法であり、さらに好ましくは懸濁重合法が用いられる。
<溶液重合法による製造方法>
溶液重合法によりメタクリル系樹脂を製造する場合、メタクリル系樹脂中に残存するモノマーを除去する工程での除去効率を考慮すると、メタクリル系樹脂の良溶媒である有機溶媒を用いる。
メタクリル系樹脂を構成する共重合体の溶解度を考慮して、前記有機溶媒の溶解度パラメーターδは、7.0〜12.0(cal/cm31/2であることが好ましく、より好ましくは8.0〜11.0、さらに好ましくは8.2〜10.5である。
溶解度パラメーターδの値や、値の求め方は、例えば、非特許文献「Journal of Paint Technology Vol.42、No.541、February 1970」中のP76−P118に投稿されているK.L.Hoy著「New Values of the Solubility Parameters From Vapor Pressure Data」や、J.Brandrup他著「Polymer Handbook Fourth Edition」P−VII/675−P714等を参考にすることができる。
なお、1(cal/cm31/2は、約0.489(MPa)1/2である。
本実施形態の計器カバー用メタクリル系樹脂を構成する共重合体の重合工程において使用する有機溶媒の添加量は、重合が進行し、生産時に共重合体や使用モノマーの析出等が起こらず、容易に除去できる量である必要がある。
溶液重合法で行う場合に有機溶媒の配合量は、具体的には、配合する単量体の総量を100質量部とした場合に、25質量部以上200質量部以下とすることが好ましい。より好ましくは50質量部以上200質量部以下、さらに好ましくは75質量部以上200質量部以下、さらにより好ましくは75質量部以上150質量部以下である。
重合反応を連続的に行う場合、反応系から回収される有機溶媒及び単量体をリサイクルして用いることがある。通常、重合溶液から加温により有機溶媒及び単量体を揮発させて、冷却することにより有機溶媒及び単量体を回収する。
冷却する場合、0℃以下、場合によっては−10℃以下の低温で行うが、使用する有機溶媒量が配合した単量体総量を100質量部とした場合に25質量部未満の場合、未反応の単量体が析出するおそれがある。200質量部を超える場合、得られるポリマー量が少ないことから、生産性が低下する。
メタクリル系樹脂を溶液重合で製造する場合の重合温度は、重合が進行する温度であればよいが、生産性の観点から50℃以上200℃以下であることが好ましく、より好ましくは90℃以上200℃以下である。さらに好ましくは100℃以上200℃以下、さらにより好ましくは100℃以上180℃以下、よりさらに好ましくは110℃以上170℃以下、特に好ましくは120℃以上160℃である。
また、重合時間は、必要な重合度を得ることができる時間であれば特に規定はされないが、生産性等の観点から0.5時間以上6時間以下であることが好ましく、より好ましくは1時間以上5時間以下、更に好ましくは1時間以上3時間以下である。
メタクリル系樹脂の重合工程における、重合溶液中の溶存酸素濃度は10ppm以下であることが好ましい。溶存酸素濃度は、例えば、溶存酸素計 DOメーターB−505(飯島電子工業株式会社製)を用いて測定することができる。溶存酸素濃度を低下する方法としては、重合溶液中に不活性ガスをバブリングする方法、重合前に重合溶液を含む容器中を不活性ガスで0.2MPa程度まで加圧した後に放圧する操作を繰り返す方法、重合溶液を含む容器中に不活性ガスを通ずる方法等の方法を適宜選択することができる。
<懸濁重合法による製造方法>
本実施形態の計器カバー用のメタクリル系樹脂を構成する共重合体を、有機懸濁重合法や無機懸濁重合法等の懸濁重合で製造する場合には、後述する攪拌装置を用いた重合工程、洗浄工程、脱水工程、乾燥工程を経て、粒子状のメタクリル系樹脂を製造する。通常、水を媒体として用いる水系の懸濁重合法が好適に用いられる。
〈重合工程〉
後述する攪拌装置を用い、当該攪拌装置中に適宜原料となる単量体、懸濁剤、必要に応じて重合開始剤、その他の添加剤を供給して重合を行い、メタクリル系樹脂のスラリーを得る。
懸濁重合法によりメタクリル系樹脂を得るための重合工程で使用する撹拌装置としては、内部に傾斜パドル翼、平パドル翼、プロペラ翼、アンカー翼、ファウドラー翼(後退翼)、タービン翼、ブルマージン翼、マックスブレンド翼、フルゾーン翼、リボン翼、スーパーミックス翼、インターミグ翼、特殊翼、軸流翼等の撹拌翼を有する撹拌装置、内部にショベル羽根を有する撹拌装置、内部にチョッパー羽根を有する撹拌装置、内部に円盤型、切欠円盤型あるいはスクリュー型等の回転ディスクを有する撹拌装置等の公知の撹拌装置が挙げられる。
重合時の攪拌速度は、用いる攪拌装置の種類、攪拌翼の攪拌効率、重合槽の容量等にも依存するが、適当な粒子径を得ることができること、粒子径が0.15mm未満の成分含有量を低減することができること、重合安定性等を考慮すると、1〜500回転/分程度であることが好ましい。
共重合体の原料混合物を添加する際の温度は、本発明の効果が発揮できる範囲であればよく、0℃以上で、使用する原料の沸点以下であることが好ましい。
高温であると、添加時に原料が揮散しやすくなることから、得られる共重合体の組成が変わってしまい、0℃未満の低温であると原料添加後の昇温に時間がかかるため、ある程度の温度で原料混合物の添加を行うことが好ましい。具体的には、0℃以上85℃以下であることが好ましく、より好ましくは10℃以上85℃以下、さらに好ましくは30℃以上85℃以下、さらにより好ましくは50℃以上80℃以下であり、よりさらに好ましくは60℃以上80℃以下である。
懸濁重合工程における温度は、生産性、凝集体の生成量を考慮すると、40℃以上90℃以下であることが好ましい。より好ましくは50℃以上85℃以下であり、さらに好ましくは60℃以上85℃以下、さらにより好ましくは65℃以上83℃以下である。
懸濁重合で製造する場合の重合時間は、重合時の発熱を効果的に抑制し、かつ、後述する凝集体発生の低減、残存モノモーの低減の観点から、好ましくは20分以上240分以下である。より好ましくは30分以上210分以下、さらに好ましくは45分以上180分以下、さらにより好ましくは60分以上180分以下、よりさらに好ましくは90分以上150分以下である。
また、残存モノマーの低減化の観点から、上記重合工程後に、重合温度よりも高い温度に昇温し、一定時間保持することが好ましい。保持する際の温度は、重合度を上げることができることから、重合温度より高い温度であることが好ましく、より高い温度とする場合は、重合温度より5℃以上昇温することが好ましい。昇温する場合は、得られる重合体の凝集を防ぐ観点から得られるメタクリル系樹脂のガラス転移温度以下であることが好ましい。具体的には120℃以下であり、好ましくは100℃以下、より好ましくは80℃以上100℃以下、さらに好ましくは85℃以上100℃以下、さらにより好ましくは88℃以上100℃以下、よりさらに好ましくは90℃以上100℃以下である。
上述した重合温度と保持時間に従い重合を行うことにより、後述する乾燥工程を経た後、安息角の小さいポリマー粒子が生成できる。
昇温後に当該温度に保持する時間は、残存モノマーの低減効果を考慮すると、15分以上360分以下であることが好ましく、より好ましくは30分以上240分以下、さらに好ましくは30分以上180分以下、さらにより好ましくは30分以上150分以下、よりさらに好ましくは30分以上120分以下である。
〈洗浄工程〉
上述の重合工程を経て得られたメタクリル系樹脂のスラリーは、懸濁剤除去のために、酸洗浄や水洗、アルカリ洗浄等の操作を行うことが好ましい。
これらの洗浄操作を行う回数は、作業効率と懸濁剤の除去効率から最適な回数を選べばよく、一回でも複数回繰り返してもよい。
洗浄を行う際の温度は懸濁剤の除去効率や得られる共重合体の着色度合等を考慮して最適な温度を選べばよく、20〜100℃であることが好ましい。より好ましくは30〜95℃、さらに好ましくは40〜95℃である。
また、洗浄時の一回あたりの洗浄時間は、洗浄効率や安息角低減効果、工程の簡便さの観点から10〜180分であることが好ましく、より好ましくは20〜150分である。
洗浄時に使用する洗浄液のpHは、懸濁剤除去が可能な範囲であればよいが、好ましくはpH1〜12である。酸洗浄を行う場合のpHは、懸濁剤の除去効率や得られる共重合体の色調の観点からpH1〜5であることが好ましく、より好ましくはpH1.2〜4である。その際使用する酸としては、懸濁剤除去が可能なものであればよく、特に規定はされないが、従来公知の無機酸、有機酸を使用することができる。好適に使用される酸の一例を挙げると、無機酸としては塩酸、硝酸、硫酸、リン酸、硼酸等が挙げられ、それぞれ水等で希釈された希釈溶液で使用してもよい。有機酸としては、カルボキシル基やスルホ基、ヒドロキシ基、チオール基、エノールを有するものが挙げられる。懸濁剤の除去効果や得られる樹脂の色調を考慮すると、より好ましくは硝酸、硫酸、カルボキシル基を有する有機酸である。
酸洗浄後には、得られる重合体の色調、安息角低減の観点から、更に水洗やアルカリ洗浄を行うことが好ましい。
アルカリ洗浄を行う場合のアルカリ溶液のpHはpH7.1〜12であることが好ましく、より好ましくはpH7.5〜11、さらに好ましくは7.5〜10.5である。
アルカリ洗浄に使用するアルカリ性成分は、テトラアルキルアンモニウム水酸化物、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物等が好適に用いられる。より好適にはアルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物であり、さらに好ましくは、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウムであり、さらにより好ましくは、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウムであり、よりさらに好ましくは、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムである。
これらのアルカリ性成分は、水等で希釈してpHを調整して使用することができる。
〈脱水工程〉
得られたメタクリル系樹脂の重合体スラリーから重合体粒子を分離する方法としては、従来公知の方法を適用できる。
例えば、遠心力を利用して水を振り切る遠心分離機を用いる脱水方法、多孔ベルト上や濾過膜上で水を吸引除去し、重合体粒子を分離する方法等が挙げられる。
〈乾燥工程〉
上述した脱水工程を経て得られた含水状態の重合体は、公知の方法により乾燥処理を施し、回収することができる。
例えば、熱風機やブローヒーター等から槽内に熱風を送ることにより乾燥を行う熱風乾燥、系内を減圧した上で必要に応じて加温することで乾燥を行う真空乾燥、得られた重合体を容器中で回転させることにより水分を飛ばすバレル乾燥、遠心力を利用して乾燥させるスピン乾燥等が挙げられる。これらの方法は単独で用いてもよく、組み合わせて用いてもよい。
得られるメタクリル系樹脂の含有水分量は、得られる樹脂の取扱性、色調等を考慮すると、0.01質量%〜1質量%であることが好ましく、より好ましくは0.05質量%〜1質量%、さらに好ましくは0.1質量%〜1質量%、さらにより好ましくは0.27質量%〜1質量%である。得られる樹脂の含有水分量は、カールフィッシャー法を用いて測定することができる。
上述した懸濁重合法を用いてメタクリル系樹脂を製造する場合、得られるメタクリル系樹脂は通常、略球状であるが、一部凝集体が形成される場合がある。
凝集体とは、得られた重合体を1.68mmメッシュの篩に通した時に、篩の上に残る残渣物のことを指す。
凝集体がメタクリル系樹脂中に残っている場合、得られるメタクリル系樹脂の色調が低下する傾向にある。メタクリル系樹脂中の凝集体の量は1.2質量%以下であることが好ましく、より好ましくは1.0質量%以下である。
凝集体の含有量は1.68mmメッシュの篩に通して篩上に残ったものを80℃の乾燥オーブンで12時間乾燥させた後の重量を測定し、得られた重量を原料の合計量で除して凝集物生成量(質量%)を算出することができる。
上述した懸濁重合法を用いて得られたメタクリル系樹脂の平均粒子径は、成型や押出時の作業性等を考慮すると、0.1mm以上であることが好ましく、成型して得られる成型片の色調も考慮すると、より好ましくは0.1mm以上1mm以下であり、さらに好ましくは0.1mm以上0.5mm以下、さらにより好ましくは0.1mm以上0.4mm以下である。
平均粒子径は、例えば、JIS−Z8801に基づく、篩(東京スクリーン製JTS−200−45−44(目開き500μm),34(目開き425μm),35(目開き355μm),36(目開き300μm),37(目開き250μm),38(目開き150μm),61(受け皿))を用いて篩い分け試験機TSK B−1を用いて振動力MAXにて10分間篩いを行ったときの各篩に残った粒子重量を測定し、重量が50%になるときの粒子径を求めることにより測定できる。
本実施形態の計器カバーに含まれるメタクリル系樹脂を製造する各種重合方法、すなわち、塊状重合法、溶液重合法、懸濁重合法、乳化重合法における重合工程においては、製造する重合体の重合度を調整する目的で、重合開始剤を用いてもよい。
重合開始剤としては、ラジカル重合を行う場合は、例えば、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ステアリルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシネオデカネート、t−ブチルパーオキシピバレート、ジラウロイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン等の有機過酸化物や、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスイソバレロニトリル、1,1−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボニトリル)、2,2’−アゾビス−4−メトキシ−2,4−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル等のアゾ系の一般的なラジカル重合開始剤を挙げることができる。
これらは一種のみを単独で用いてもよく、二種以上を併用してもよい。
これらのラジカル重合開始剤と適当な還元剤とを組み合わせてレドックス系開始剤として用いてもよい。
これらの重合開始剤は、使用する全単量体の総量100質量部に対して、0〜1質量部の範囲で用いるのが一般的であり、重合を行う温度と開始剤の半減期を考慮して適宜選ぶことができる。
塊状重合法やキャスト重合法、懸濁重合法を選択する場合、メタクリル系樹脂の着色を防止する観点から、過酸化系開始剤のラウロイルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、及びt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート等を特に好適に用いることができ、ラウロイルパーオキサイドが特に好適に使用される。
また、90℃以上の高温下で溶液重合法を行う場合には、10時間半減期温度が80℃以上で、かつ用いる有機溶媒に可溶である過酸化物、アゾビス開始剤等が好ましい。具体的には、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、シクロヘキサンパーオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、1,1−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボニトリル)、2−(カルバモイルアゾ)イソブチロニトリル等を挙げることができる。
これらの重合開始剤は、例えば、使用する全単量体の総量100質量部に対して、0〜1質量部の範囲で用いることが好ましい。
本実施形態の計器カバーに含まれるメタクリル系樹脂の製造工程においては、本発明の目的を損わない範囲で、製造する重合体の分子量の制御を行うことができる。
例えば、アルキルメルカプタン類、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、トリエチルアミン等の連鎖移動剤、ジチオカルバメート類、トリフェニルメチルアゾベンゼン、テトラフェニルエタン誘導体等のイニファータ等を用いることによって分子量の制御を行うことができ、さらには、これらの添加量を調整することにより、分子量を調整することが可能である。
これらの添加剤を用いる場合、取扱性や安定性の点からアルキルメルカプタン類が好適に用いられ、例えば、n−ブチルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、n−テトラデシルメルカプタン、n−オクタデシルメルカプタン、2−エチルヘキシルチオグリコレート、エチレングリコールジチオグリコレート、トリメチロールプロパントリス(チオグリコート)、ペンタエリスリトールテトラキス(チオグリコレート)等が挙げられる。
これらは、要求される分子量に応じて適宜添加することができるが、一般的には使用する全単量体の総量100質量部に対して0.001質量部〜3質量部の範囲で用いられる。
また、その他の分子量制御方法としては重合方法を変える方法、重合開始剤の量を調整する方法、重合温度を変更する方法等が挙げられる。
これらの分子量制御方法は、一種の方法だけを単独で用いてもよいし、二種以上の方法を併用してもよい。
(メタクリル系樹脂組成物)
本実施形態の計器カバーは、前述のメタクリル系樹脂と、後述する所定のその他の樹脂や所定の添加剤と組み合わせたメタクリル系樹脂組成物を用いて作製することもできる。
<その他の樹脂>
メタクリル系樹脂に組み合わせるその他の樹脂については、計器カバーに求められる特性を発揮できるものであれば特に限定されるものではなく、公知の熱可塑性樹脂を使用することができる。
例えば、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、シンジオタクテックポリスチレン系樹脂、ABS系樹脂、メタクリル系樹脂、AS系樹脂、BAAS系樹脂、MBS樹脂、AAS樹脂、生分解性樹脂、ポリカーボネート−ABS樹脂のアロイ、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリアルキレンアリレート系樹脂;ポリアミド系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂、フェノール系樹脂等が挙げられる。
特に、AS樹脂、BAAS樹脂は、流動性を向上させるのに好ましく、ABS樹脂、MBS樹脂は耐衝撃性を向上させるのに好ましく、また、ポリエステル樹脂は耐薬品性を向上させるのに好ましい。
また、ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂、フェノール系樹脂等は難燃性を向上させる効果が期待できる。
これらの樹脂は、一種単独で用いても、二種以上の樹脂を組み合わせて用いてもよい。
<添加剤>
本実施形態の計器カバーに用いられるメタクリル系樹脂には、剛性や寸法安定性等の各種特性を付与するため、所定の添加剤を添加してもよい。
添加剤としては、例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤、熱安定剤、光安定剤等の各種安定剤;可塑剤(パラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル、芳香族系プロセスオイル、パラフィン、有機ポリシロキサン、ミネラルオイル)、難燃剤(例えば、有機リン化合物、赤リン、無機系リン酸塩等のリン系、ハロゲン系、シリカ系、シリコーン系等)、難燃助剤(例えば、酸化アンチモン類、金属酸化物、金属水酸化物等)、硬化剤(ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、ジエチルアミノプロピルアミン、3,9−ビス(3−アミノプロピル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、メンセンジアミン、イソホロンジアミン、N−アミノエチルピペラジン、m−キシレンジアミン、m−フェヒレンジアミン、ジアミノフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン、ジシアンジアミド、アジピン酸ジヒドラジド等のアミン類や、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂等のフェノール樹脂類、液状ポリメルカプタン、ポリサルファイド等のポリメルカプタン、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック酸、無水ピロメリット酸、メチルシクロヘキセンテトラカルボン酸無水物、ドデシル無水コハク酸、無水トリメリット酸、無水クロレンディック酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、エチレングリコールビス(アンヒドロトリメート)等の酸無水物等)、硬化促進剤(2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール類、トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィン等の有機ホスフィン類、ベンジルジメチルアミン、2−ジメチルアミノメチル)フェノール、2,4,6−トリス(ジアミノメチル)フェノール、テトラメチルヘキサンジアミン等の三級アミン類、トリフェニルホスファインテトラフェニルボレート、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート、トリエチルアミンテトラフェニルボレート等のボロン塩、1,4−ベンゾキノン、1,4−ナフトキノン、2,3−ジメチル−1,4−ベンゾキノン、2,6−ジメチルベンゾキノン、2,3−ジメトキシ−1,4−ベンゾキノン等のキノイド化合物等)、帯電防止剤(例えば、ポリアミドエラストマー、四級アンモニウム塩系、ピリジン誘導体、脂肪族スルホン酸塩、芳香族スルホン酸塩、芳香族スルホン酸塩共重合体、硫酸エステル塩、多価アルコール部分エステル、アルキルジエタノールアミン、アルキルジエタノールアミド、ポリアルキレングリコール誘導体、ベタイン系、イミダゾリン誘導体等)、導電性付与剤、応力緩和剤、離型剤(アルコール、及びアルコールと脂肪酸とのエステル、アルコールとジカルボン酸とのエステル、シリコーンオイル等)、結晶化促進剤、加水分解抑制剤、潤滑剤(例えば、ステアリン酸、ベヘニン酸、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム等の高級脂肪酸、及びその金属塩、エチレンビスステアロアミド等の高級脂肪酸アミド類等)、衝撃付与剤、摺動性改良剤(低分子量ポリエチレン等の炭化水素系、高級アルコール、多価アルコール、ポリグリコール、ポリグリセロール、高級脂肪酸、高級脂肪酸金属塩、脂肪酸アミド、脂肪酸と脂肪族アルコールとのエステル、脂肪酸と多価アルコールとのフルエステル又は部分エステル、脂肪酸とポリグリコールとのフルエステル又は部分エステル、シリコーン系、フッ素樹脂系等)、相溶化剤、核剤、強化剤、流動調整剤、染料(ニトロソ染料、ニトロ染料、アゾ染料、スチルベンアゾ染料、ケトイミン染料、トリフェニルメタン染料、キサンテン染料、アクリジン染料、キノリン染料、メチン/ポリメチン染料、チアゾール染料、インダミン/インドフェノール染料、アジン染料、オキサジン染料、チアジン染料、硫化染料、アミノケトン/オキシケトン染料、アントラキノン染料、インジゴイド染料、フタロシアニン染料等の染料)、増感剤、着色剤(酸化チタン、カーボンブラック、チタンイエロー、酸化鉄系顔料、群青、コバルトブルー、酸化クロム、スピネルグリーン、クロム酸鉛系顔料、カドミウム系顔料等の無機顔料、アゾレーキ顔料、ベンズイミダゾロン顔料、ジアリリド顔料、縮合アゾ顔料等のアゾ系顔料、フタリシアニンブルー、フタロシアニングリーン等のフタロシアニン系顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロン顔料、キナクリドン顔料、ペリレン顔料、アントラキノン顔料、ペリノン顔料、ジオキサジンバイオレット等の縮合多環系顔料等の有機系顔料、リン片状のアルミのメタリック顔料、ウェルド外観を改良するために使用されている球状のアルミ顔料、パール調メタリック顔料用のマイカ粉、その他ガラス等の無機物の多面体粒子に金属メッキやスパッタリングで被覆したものなどのメタリック顔料等)、増粘剤、沈降防止剤、タレ防止剤、充填剤(ガラス繊維、炭素繊維等の繊維状補強剤、さらにはガラスビーズ、炭酸カルシウム、タルク、クレイ等)、消泡剤(シリコーン系消泡剤、界面活性剤やポリエーテル、高級アルコール等の有機系消泡剤等)、カップリング剤、光拡散性微粒子、防錆剤、抗菌・防カビ剤、防汚剤、導電性高分子等が挙げられる。
前記光拡散性微粒子としては、アルミナ、酸化チタン、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化珪素、ガラスビーズ等の無機微粒子、スチレン架橋ビーズ、MS架橋ビーズ、シロキサン系架橋ビーズ等の有機微粒子等が挙げられる。
また、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、MS樹脂、環状オレフィン樹脂等の透明性の高い樹脂材料からなる中空架橋微粒子及びガラスからなる中空微粒子等も挙げられる。
無機微粒子においては、アルミナ及び酸化チタン等がより好ましい。
また、光拡散性微粒子は、単独で使用してもよく、複数併用することもでき、何ら限定されるものではない。
ここで、光拡散性微粒子の屈折率は、1.7〜3.0が好ましく、より好ましくは1.7〜2.5、さらに好ましくは1.7〜2.0である。屈折率が1.7未満であると散乱性が弱くなりすぎ、逆に3.0を超えるとランプ近傍での散乱が強くなりすぎ、その結果輝度ムラ及び出射光色調にムラが生じ易くなり好ましくない。
前記屈折率とは、D線(589nm)に基づく温度20℃での値である。微粒子の屈折率の測定方法としては、例えば、微粒子を、屈折率を少しずつ変化させることのできる液体に浸し、液体の屈折率を変化させながら微粒子界面を観察し、微粒子界面が不明確になった時の液体の屈折率を測定するという方法が挙げられる。なお、液体の屈折率の測定には、アッベの屈折計等を用いることができる。
また、光拡散性微粒子の平均粒子径は0.1〜20μmが好ましく、より好ましくは0.2〜15μm、さらに好ましくは0.3〜10μm、さらにより好ましくは0.4〜5μmである。平均粒子径が20μm以下であると後方反射等による光損失が抑えられ、入光した光を効率的に発光面側に拡散させることができるため好ましい。また、平均粒子径が0.1μm以上であると出射光を拡散させることが可能となり、所望の面発光輝度、拡散性を得ることができるため好ましい。
また、メタクリル系樹脂組成物中の光拡散性微粒子の含有量は、光拡散効果の発現、面発光の均一性の観点から、メタクリル系樹脂100質量部に対して0.0001〜0.03質量部、好ましくは0.0001〜0.01質量部である。
前記熱安定剤としては、例えば、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、リン系加工安定剤等の酸化防止剤が挙げられ、ヒンダードフェノール系酸化防止剤が好ましい。
例えば、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、チオジエチレンビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、3,3’,3’’,5,5’,5’’−ヘキサ−tert−ブチル−a,a’,a’’−(メシチレン−2,4,6−トリイル)トリ−p−クレゾール、4,6−ビス(オクチルチオメチル)−o−クレゾール、4,6−ビス(ドデシルチオメチル)−o−クレゾール、エチレンビス(オキシエチレン)ビス[3−(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−m−トリル)プロピオネート]、ヘキサメチレンビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,3,5−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン、1,3,5−トリス[(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−キシリン)メチル]−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン、2,6−ジ−tert−ブチル−4−(4,6−ビス(オクチルチオ)−1,3,5−トリアジン−2−イルアミン)フェノール等が挙げられる。特に、ペンタエリスリトールテラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]が好ましい。
また、ヒンダードフェノール系酸化防止剤として市販のフェノール系酸化防止剤を使用してもよく、このような市販のフェノール系酸化防止剤としては、例えば、イルガノックス1010(Irganox 1010:ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、チバ・スペシャルティー・ケミカルズ製)、イルガノックス1076(Irganox 1076:オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、チバ・スペシャルティー・ケミカルズ製)、イルガノックス1330(Irganox 1330:3,3',3'',5,5',5''−ヘキサ−t−ブチル−a,a',a''−(メシチレン−2,4,6−トリイル)トリ−p−クレゾール、チバ・スペシャルティー・ケミカルズ製)、イルガノックス3114(Irganox 3114:1,3,5−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン、チバ・スペシャルティー・ケミカルズ製)、イルガノックス3125(Irganox 3125、チバ・スペシャルティー・ケミカルズ製)、スミライザーBHT(Sumilizer BHT、住友化学製)、シアノックス1790(Cyanox 1790、サイテック製)、スミライザーGA−80(Sumilizer GA−80、住友化学製)、スミライザーGS(Sumilizer GS、住友化学製)、(ビタミンE(エーザイ製)等が挙げられる。この中でも、特にイルガノックス1010、イルガノックス1076、スミライザーGS等を用いるのが好ましい。これらは単独で用いても、2種以上併用してもよい。
また、リン系酸化防止剤としては、例えば、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト、ビス(2,4−ビス(1,1−ジメチルエチル)−6−メチルフェニル)エチルエステル亜リン酸、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)(1,1−ビフェニル)−4,4'−ジイルビスホスフォナイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトール−ジホスファイト、テトラキス(2,4−t−ブチルフェニル)(1,1−ビフェニル)−4,4'−ジイルビスホスフォナイト、ジ−t−ブチル−m−クレジル−ホスフォナイト等が挙げられる。
さらに、リン系酸化防止剤として市販のリン系酸化防止剤を使用してもよく、このような市販のリン系酸化防止剤としては、例えば、イルガフォス168(Irgafos 168:トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト、チバ・スペシャルティー・ケミカルズ製)、イルガフォス12(Irgafos 12:トリス[2−[[2,4,8,10−テトラ−t−ブチルジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサフォスフェフィン−6−イル]オキシ]エチル]アミン、チバ・スペシャルティー・ケミカルズ製)、イルガフォス38(Irgafos 38:ビス(2,4−ビス(1,1−ジメチルエチル)−6−メチルフェニル)エチルエステル亜リン酸、チバ・スペシャルティー・ケミカルズ製)、アデカスタブ329K(ADK STAB 329K、旭電化製)、アデカスタブPEP36(ADK STAB PEP36、旭電化製)、アデカスタブPEP−8(ADK STAB PEP−8、旭電化製)、Sandstab P−EPQ(クラリアント製)、ウェストン618(Weston 618、GE製)、ウェストン619G(Weston 619G、GE製)、ウルトラノックス626(Ultranox 626、GE製)、スミライザーGP(Sumilizer GP、住友化学製)等が挙げられる。これらは単独で用いても、2種以上併用してもよい。
熱安定剤の配合量は、本発明の効果を発揮する量であればよく、多量に入れて過ぎた場合、加工時にブリードアウトする等の問題が発生するおそれがあることから、メタクリル系樹脂100質量部に対して5質量部以下であることが好ましく、より好ましくは3質量部以下、さらに好ましくは1質量部以下、さらにより好ましくは0.8質量部以下、よりさらに好ましくは0.01質量部以上0.8質量部以下である。
前記紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール系化合物、ベンゾトリアジン系化合物、ベンゾエート系化合物、ベンゾフェノン系化合物、オキシベンゾフェノン系化合物、フェノール系化合物、オキサゾール系化合物、マロン酸エステル系化合物、シアノアクリレート系化合物、ラクトン系化合物、サリチル酸エステル系化合物、ベンズオキサジノン系化合物等が挙げられる。特に、ベンゾトリアゾール系化合物、ベンゾトリアジン系化合物が好ましい。これらは単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
紫外線吸収剤は、メタクリル系樹脂組成物の良好な成形加工性を確保する観点から、20℃における蒸気圧(P)が1.0×10-4Pa以下であることが好ましく、1.0×10-6Pa以下であることがより好ましく、1.0×10-8Pa以下であることがさらに好ましい。
ここで、良好な成形加工性とは、例えば、フィルムとして成形する際、低分子化合物のロールへの付着が少ないこと等を意味する。ロールへ付着すると、さらに表面に再付着するため、外観が劣化したり、光学特性が悪化したりする原因となる。
また、紫外線吸収剤の融点(Tm)は、80℃以上であることが好ましく、100℃以上であることがより好ましく、130℃以上であることがさらに好ましく、160℃以上であることがさらにより好ましい。
紫外線吸収剤は、23℃〜260℃まで20℃/minの速度で昇温した場合の重量減少率が50%以下であることが好ましく、30%以下であることがより好ましく、15%以下であることがさらに好ましく、10%以下であることがさらにより好ましく、5%以下であることがよりさらに好ましい。
紫外線吸収剤の配合量は、本発明の効果を発揮する量であればよいが、多量に入れて過ぎた場合、加工時にブリードアウトする等の問題が発生するおそれもあることから、メタクリル系樹脂100質量部に対して5質量部以下であることが好ましく、より好ましくは3質量部以下、さらに好ましくは1質量部以下、よりさらに好ましくは0.8質量部以下、さらにより好ましくは0.01質量部以上0.8質量部以下である。
(メタクリル系樹脂、及びメタクリル系樹脂組成物の加工方法)
メタクリル系樹脂を加工し、又は当該メタクリル系樹脂の種々の添加剤や、その他の樹脂と混合し、メタクリル系樹脂組成物を加工する方法としては、例えば、押出機、加熱ロール、ニーダー、ローラミキサー、バンバリーミキサー等の混練機を用いて混練する方法が挙げられる。
その中でも押出機による混練が、生産性の面で好ましい。
混練温度は、メタクリル系樹脂を構成する重合体や、混合する他の樹脂の好ましい加工温度に従えばよく、目安としては140〜300℃の範囲、好ましくは180〜280℃の範囲である。
〔計器カバーの製造方法〕
上述したメタクリル系樹脂を単独で又はこれを含む前記メタクリル系樹脂組成物を成型することにより計器カバーが得られる。
計器カバーの製造方法としては、射出成型、シート成型、ブロー成型、インジェクションブロー成型、インフレーション成型、Tダイ成型、プレス成型、押出成型、発泡成型等、公知の方法で成型することが可能であり、圧空成型、真空成型等の二次加工成型法も用いることができる。
また、加熱ロール、ニーダー、バンバリーミキサー、押出機等の混練機を用いて樹脂組成物を混練製造した後、冷却、粉砕し、さらにトランスファー成型、射出成型、圧縮成型等により成型を行う方法も一例として挙げることができる。
〔計器カバーとしての特性〕
計器カバーにおいては、高い耐熱性と透明性、更には、高温高湿条件下での歪みがほとんど見られないことが必要である。
また、成型加工時おいて、複屈折の高い材料を用いた場合、偏光板を通した時に偏光が見られることから、特に車両用計器カバーとして用いた場合にサングラス等の偏光板を通して計器カバーを見た場合に、視認性が低下することになり好ましくない。かかる問題点を解決するためには、成型加工温度を高くすることで偏光を抑え、視認性を向上させ、さらには、高い成型加工温度でもシルバー等の不具合が出ないことが必要である。
(耐熱性)
本実施形態の計器カバーにおける耐熱性は、実使用時において成型品に歪み等の不具合が発生しなければ実用上の特性として良好であるが、具体的にはVICAT軟化温度が105℃以上であることが好ましい。より好ましくは110℃以上であり、さらに好ましくは115℃以上、さらにより好ましくは118℃以上、特に好ましくは120℃以上である。VICAT軟化温度は、ISO 306 B50に準拠して測定を行うことができ、具体的に、後述する実施例に記載の方法により測定することができる。
(透明性)
本実施形態の計器カバーにおける透明性は、計器の視認性の観点から、3mm厚みにおける全光線透過率が70%以上であることが好ましい。より好ましくは75%以上であり、さらに好ましくは80%以上である。
全光線透過率は高い方が好ましいが、実用上は94%以下でも十分に視認性を確保することができる。
透明性は、具体的に、後述する実施例に記載の方法により測定することができる。
(厚み)
本実施形態の計器カバーにおける成形品の厚みは、成形品の重量、強度や成形加工性を勘案して適宜選べばよく、具体的には、0.1〜5mmであることが好ましい。より好ましくは0.5〜4mm、さらに好ましくは0.5〜3mmであり、とりわけ好ましくは1〜3mmである。
(耐湿熱性)
車両用計器カバーとして使用する場合、車両の使用条件によっては、高温多湿条件下に置かれることがある。そうした場合、計器カバーの設置場所によっては、従来のアクリル系樹脂では反りや歪み等の不良が生じる可能性がある。
よって、本実施形態の計器カバーは、車両用計器カバーに使用に耐えうる耐湿熱性の評価として、設定温度90℃、設定湿度95%条件下で500時間放置した場合に、反りや歪み等の不良が発生しないことが好ましい。
耐湿熱性は、具体的に、後述する実施例に記載の方法により測定することができる。
(成型加工性)
複屈折の大きな樹脂又は樹脂組成物を成型した場合、サングラス等の偏光ガラスを通してみると、成型時の歪により、干渉模様が見られることがある。そうすると、内部に設置する計器が見難くなるため好ましくない。成型歪を解消する方法としては、成型温度を上げて溶融粘度を下げて成型することにより、ある程度解消することが可能であるが、成型温度を上げた場合、成型片にシルバーストリークスと呼ばれる銀状痕が発生するおそれがある。
本実施形態の計器カバーを製造するために用いる樹脂又は樹脂組成物は、成型歪を解消するために成型温度を上げて溶融温度を下げて成型した場合においても、シルバー等の不具合が出ないことが好ましい。具体的には、バレル温度290℃、金型温度60℃で50ショット連続で成型した場合に、シルバーストリークス等の成型不良がほとんど見られないことが好ましい。
成型加工性は、具体的に、後述する実施例に記載の方法により評価することができる。
〔用途〕
本実施形態の計器カバーは、各種用途に好適に用いることができる。
例えば、自動車や二輪車用の車両用計器カバー、車両用ヘッドアップディスプレー用途や、電気メーターやガスメーター等のメーターカバー等に好適に用いることができ、特に自動車等の車両用計器カバーとして好適に用いることができる。
以下、具体的な実施例及び比較例を挙げて説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
〔原料〕
後述する実施例及び比較例において使用した原料について下記に示す。
(A)成分:メタクリル酸メチル(MMA)
:旭化成ケミカルズ(株)社製(重合禁止剤として中外貿易(株)社製2,4−ジメチル−6−t−ブチルフェノール(2,4-di-methyl-6-tert-butylphenol)を2.5ppm添加されているもの)
(B)成分:
(B−1):N−フェニルマレイミド(NPMI)
:株式会社日本触媒製
(B−2):N−シクロヘキシルマレイミド(NCyMI)
:株式会社日本触媒製
(C)成分:
(C−1):スチレン(St) :旭化成ケミカルズ(株)社製
(C−2−1):アクリル酸メチル(MA)
:三菱化学(株)社製(重合禁止剤として川口化学工業製4−メトキシフェノール(4−methoxyphenol)が14ppm添加されているもの)
(C−2−2):アクリル酸エチル(EA):三菱化学(株)社製
(C−3):アクリロニトリル(AN) :旭化成ケミカルズ(株)社製
(D)成分:
(D−1):無水マレイン酸(MAH):三井化学(株)社製
n−オクチルメルカプタン(n-octylmercaptan):アルケマ(株)社製
ラウロイルパーオキサイド(lauroyl peroxide):日本油脂(株)社製
第三リン酸カルシウム(calcium phosphate):日本化学工業(株)社製、懸濁剤として使用
炭酸カルシウム(calcium calbonate):白石工業(株)社製、懸濁剤として使用
ラウリル硫酸ナトリウム(sodium lauryl sulfate):和光純薬(株)社製、懸濁助剤として使用
〔測定法〕
(I.分子量の測定)
<1.メタクリル系樹脂の組成分析>
GPC溶出曲線におけるエリア面積と、検量線を基に、メタクリル系樹脂の重量平均分子量(Mw)、分子量分布(Mw/Mn)を求めた。
検量線用標準サンプルとして、単分散の重量平均分子量が既知で分子量が異なる以下の10種のメタクリル樹脂(EasiCal PM-1 Polymer Laboratories製)を用いた。
重量平均分子量
標準試料1 1,900,000
標準試料2 790,000
標準試料3 281,700
標準試料4 144,000
標準試料5 59,800
標準試料6 28,900
標準試料7 13,300
標準試料8 5,720
標準試料9 1,936
標準試料10 1,020
(II.凝集体の生成量の測定)
重合で得られたポリマー微粒子を含む混合溶液を、1.68mmメッシュの篩に通して微粒子の凝集物を取り除き、得られた凝集体を80℃の乾燥オーブンで12時間乾燥させた後、重量を測定した。
(III.安息角の測定)
ホソカワミクロン(株)社製、パウダーテスターを用いて測定を行った。
(IV.平均粒子径の測定)
JIS−Z8801に基づく、篩(東京スクリーン製JTS−200−45−44(目開き500μm),34(目開き425μm),35(目開き355μm),36(目開き300μm),37(目開き250μm),38(目開き150μm),61(受け皿))を用いて篩い分け試験機TSK B−1を用いて振動力MAXにて10分間篩いを行ったときの各篩に残った粒子重量を測定し、重量が50%になるときの粒子径を求めることで平均粒子径を求めた。
(V.物性測定)
<1.耐熱性;VICAT軟化温度の測定>
ISO 306 B50に準拠し、4mm厚試験片を用いて測定を行い、VICAT軟化温度(℃)を求め、耐熱性評価の指標とし、以下の基準で評価した。
VICAT軟化温度が117℃以上のもの:「○」
117℃未満のもの:「×」
<2.透明性;全光線透過率の測定>
ISO13468−1規格に準拠して、3mm厚試験片を用いて、全光線透過率の測定を行い、透明性の指標とした。
<3.耐湿熱性試験>
東芝機械株式会社製IS−100EN射出成型機を用いて、成型温度270℃、金型温度60℃にて、厚さ3mm×幅100mm×長さ100mm試験片を作製し、温度90℃、湿度95%に設定された恒温恒湿槽に500時間放置した後の試験片形状を観察し、以下の基準で評価した。
歪み等の変形が見られたもの:「×」
わずかに変形が見られたもの:「△」
ほとんど変形が見られなかったもの:「○」
<4.成型加工性1:成型時の流動性>
東芝機械株式会社製IS−100EN射出成型機を用いて、成型温度250℃、金型温度60℃、射出圧力56MPa、射出時間20秒、冷却時間40秒にて、厚さ約3.2mm×幅約12.7mm×長さ約127mm試験片を、射出成型を行い作製し、以下の基準により評価した。
試験片が得られたもの:「○」
流動性が悪すぎて、試験片が得られなかったもの:「×」
<5.成型加工性2:シルバーの有無及び離型時の割れの有無>
85℃に設定したスチームオーブンで8時間乾燥させた試料を用いて、東芝機械株式会社製IS−100EN射出成型機を使用して、成型温度290℃、金型温度60℃にて、厚さ3mm×幅100mm×長さ100mm試験片を50ショット連続で作製し、以下の基準により評価した。
(シルバーの有無)
10サンプル以上の試験片でシルバーが観測されたもの:「×」
2〜9サンプルの試験片でシルバーが観測されたもの:「○」
シルバーが観測されたものが1サンプル以下のもの:「◎」
(離型時の割れの有無)
離型時に成型片に割れが生じたもの:「×」
割れが生じなかったもの:「○」
<6.視認性>
85℃に設定したスチームオーブンで8時間乾燥させた試料を用いて、東芝機械株式会社製IS−100EN射出成型機を使用して、成型温度270℃、金型温度60℃にて、厚さ3mm×幅100mm×長さ100mm試験片を作製し、背後に光源を置いた状態で、当該試験片を偏光フィルム(登録商標 TECH SPEC)を通して観察し、以下の基準により評価を行った。
干渉模様が多く見られたもの:「×」
あまり見られなかったもの:「○」
<7.総合評価>
耐熱性が高く、高温高湿条件下でも成型片に歪みが見られず、かつ成型加工時にシルバーが発生せず、偏光ガラスを通して見た時の視認性の高いものを「○」とし、いずれか一項目でも不良が見られたものを「×」として評価を行った。
以下、メタクリル系樹脂の製造方法を示す。
配合量については、下記表1に示す。
また、単量体の仕込み組成と、重量平均分子量の測定結果、及び重合条件を下記表2に示す。
〔実施例1〕
4枚傾斜パドル翼を取り付けた攪拌機を有する容器に、水2kg、第三リン酸カルシウム65g、炭酸カルシウム39g、ラウリル硫酸ナトリウム0.39gを投入し、混合液(a)を得た。
次に、3枚後退翼を取り付けた攪拌機を有する60Lの反応器に水26kgを投入して80℃に昇温し、混合液(a)、及び下記表1に示す配合量で、メタクリル系樹脂の原料を投入した。
約75℃を保って懸濁重合を行い、原料混合物を投入してから約120分後に発熱ピークが観測された。
その後、93℃に1℃/minの速度で昇温した後、120分間熟成し、重合反応を実質終了した。
次に、50℃まで冷却して懸濁剤を溶解させるために20質量%硫酸を投入した。
次に、重合反応溶液を、1.68mmメッシュの篩にかけて凝集物を除去した上で、水分を濾別し、得られたスラリーを脱水してビーズ状ポリマーを得、得られたビーズ状ポリマーを、水洗浄した後、上記と同様に脱水し、更にイオン交換水で洗浄、脱水を繰り返して洗浄し、ポリマー粒子を得た。
凝集体は80℃の乾燥オーブンで12時間乾燥させて重量を測り、その重量を原料総量の重量で除して、凝集体生成量(質量%)を測定したところ、0.38質量%であった。
得られたポリマー粒子は80℃の熱風乾燥オーブンで12時間乾燥させた後、乾燥オーブンから取り出して約1時間後に安息角を測定したところ29度であり、平均粒子径は0.29mmであった。
得られたポリマー粒子を240℃に設定したφ30mmの二軸押出機にて溶融混練し、ストランドを冷却裁断して樹脂ペレットを得た。その際の押出作業性は良好であることを確認した。
得られたペレットを用いて、射出成型品を作製し、上記評価を行った。
評価結果を下記表2に示す。
〔実施例2〜9、比較例1〜5〕
下記表1に示す原料を用いて、上述した実施例1と同様の方法で重合を行い、ポリマー粒子を得た。
上述した実施例1と同様の方法で樹脂ペレットを作製した。その際、押出作業性が良好であった。
また、実施例2〜9、比較例1〜5のメタクリル系樹脂の成型体の物性測定結果を下記表2に示す。
〔比較例6〕
攪拌装置の付いた容器を用いて、メチルメタクリレート、スチレン、無水マレイン酸、及び、ラウロイロパーオキサイトとn−オクチルメルカプタンを表1に示す量で混合溶解し、モノマー配合液を作製した。
一方、大きさが250×300mm、厚さが6mmの2枚のガラス板を用いてこれらの外周近辺を柔軟性のある塩化ビニル製ガスケットで貼りまわし、2枚のガラス板の距離が3.5mmになるようにしたセルを組み立てて準備した。
上述したモノマー配合液を50torrの減圧下で攪拌しながら、2分間の脱揮操作を行った。その後、減圧を解いて常圧に復し、直ちに前記ガラスセルに注入して満たした。
次に、60〜65℃に温調した温水槽中に22時間保ち、その後110℃に温調した熱風循環オーブン中で3時間保った後、室内で静置放冷し、ガラス板を除去し、シート状樹脂を得た。
上記のようにして得られたシート状樹脂を、10mmメッシュの網を取り付けたセイシン企業(株)製粗粉砕機オリエントミルVM−42D型機で粉砕し、その後、粉砕物を500μmの篩にかけて、微粉を取り除いて粉砕組成物を得た。
粉砕組成物の回収率は93.2%であった。
得られた粉砕組成物を240℃に設定したφ30mmの二軸押出機にて溶融混練し、ストランドを冷却裁断して樹脂ペレットを得た。その際の押出作業性は良好であることを確認した。
得られたペレットを用いて、射出成型品を作製し、上記評価を行った。
評価結果を下記表2に示す。
Figure 2012233180
Figure 2012233180
実施例1〜5においては、十分な耐熱性を有し、計器カバーに求められる透明性、耐湿性も良好であり、かつ成型加工性にも優れていた。
本発明の計器カバーは、自動車や二輪車用の車両用計器カバー、車両用ヘッドアップディスプレー用途や、電気メーターやガスメーター等のメーターカバー用途として、産業上の利用可能性がある。

Claims (9)

  1. メタクリル酸エステル単量体単位(A):70〜95質量%、マレイミド系単量体単位(B):5〜30質量%を含有し、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定した重量平均分子量が6万〜30万であるメタクリル系樹脂を含む計器カバー。
  2. 前記マレイミド系単量体(B)が、N−シクロヘキシルマレイミド及び/又はN−フェニルマレイミドである請求項1に記載の計器カバー。
  3. 前記メタクリル酸エステル単量体単位(A)及びマレイミド系単量体(B)に共重合可能なその他のビニル系単量体単位(C)を、さらに含有するメタクリル系樹脂を含む、請求項1又は2に記載の計器カバー。
  4. 前記メタクリル酸エステル単量体単位(A)及びマレイミド系単量体(B)に共重合可能なその他のビニル系単量体単位(C)が、アクリル酸エステル単量体、芳香族ビニル単量体、シアン化ビニル系単量体からなる群より選ばれる少なくとも一種である、請求項3に記載の計器カバー。
  5. 前記メタクリル酸エステル単量体単位(A)及びマレイミド系単量体(B)に共重合可能なその他のビニル系単量体単位(C)が、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、スチレン、アクリロニトリルからなる群より選ばれる少なくとも一種である、請求項3又は4に記載の計器カバー。
  6. 前記メタクリル酸エステル単量体単位(A)と、マレイミド系単量体単位(B)の合計量100質量部に対し、
    前記メタクリル酸エステル単量体単位(A)及びマレイミド系単量体単位(B)に共重合可能なその他のビニル系単量体単位(C)を、0〜30質量部含有する、請求項3乃至5のいずれか一項に記載の計器カバー。
  7. 厚みが0.1〜5mmである、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の計器カバー。
  8. 前記メタクリル系樹脂のVICAT軟化温度が117℃以上である、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の計器カバー。
  9. 車両用計器カバーである、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の計器カバー。
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