JP4923320B2 - 化粧シート - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建築物の内装、建具の表面化粧等に用いる化粧シートに関し、特に、環境に優しく、かつ表面物性に優れる壁装材に適した化粧シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
壁紙等の建築内装材としては、火災に対する安全性の面から、難燃性が要求され、建築基準法で一定の難燃性が義務づけられている場合も多い。また、建築内装材には、室内の居住空間としての快適性を高める為に高い意匠性が求められ、特に立体的な意匠を持たせる為には、柔軟性のみでなく高度に発泡させ得る材料が有利となる。この様な要求に応え得る材料として、従来、塩化ビニル樹脂を用いたものが広く用いられてきた。しかし、塩化ビニル樹脂等のハロゲンを含む樹脂組成物は火災時や焼却時に有害なガスを発生するという欠点を有している。
【0003】
そのため、ハロゲンを含まない樹脂からなる建築内装材が開発されており、その場合には、樹脂自体が難燃性でないため難燃性を付与する必要があり、火災時や燃焼時に有毒なガスの発生がなく、低煙性で無公害型の難燃剤として、水酸化アルミニウムや水酸化マグネシウム等の金属水酸化物が一般に用いられている。しかしながら、これら金属水酸化物は難燃性を高めるためには、高充填の必要があり、このため加熱溶融押出し加工中の樹脂の流動性が低くなり、良好な表面状態のシートが得られない。また、樹脂の流動性を高めるために加工温度を上げて成形する事が考えられるが、加工温度を上げることによって、加工中に発泡剤が分解し始めるため、生産工程の安定性に問題があり、また、樹脂本来の発泡特性が損なわれ、発泡倍率の小さいボリューム感の少ないものであった。
【0004】
また、生産工程の安定性を得るため、融点の低い樹脂を用いた場合、発泡倍率等については問題なくボリューム感のあるものが得られるが、表面引っ掻き性、耐磨耗性等の表面物性が弱くなり、化粧シートの表面が破れ易いとという問題があった。
【0005】
そして、表面物性を向上さす為に発泡樹脂層にマイカ等の無機充填材を添加すると、表面物性はある程度改善されるが、発泡樹脂層がポーラスになりガス抜けが発生し、発泡倍率の低い意匠性に劣るものであった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、火災時や燃焼時に有毒なガスを発生することもなく、ボリュウム感があると共に風合いがよく、バラツキの少ないほぼ一様な発泡セル形状の発泡樹脂層を有し、かつ、表面引っ掻き性、耐摩耗性等に優れた化粧シートを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明の解決手段は、基材層上に、発泡樹脂層と非発泡樹脂層と印刷形成された装飾層が各々隣接すると共に、該装飾層が最表層となるように設けられた化粧シートにおいて、前記発泡樹脂層と前記非発泡樹脂層を形成する樹脂がTダイ押出し法に供せられるメルトフローレートが10〜70g/10分のエチレン−酢酸ビニル共重合体からなり、前記非発泡樹脂層がエチレン−酢酸ビニル共重合体100重量部に対してマイカを10〜30重量部添加してなることを特徴とする化粧シートとするものである。このような構成とすることにより、表面引っ掻き性、耐摩耗性等の表面強度に優れると共に、難燃効果が増し、また、発泡樹脂層上に非発泡樹脂層を積層するため発泡時に表層からの気体の抜けが抑えられ高発泡倍率が確保できる。また、溶融温度が低く、成膜性に優れることから、生産性が向上し安価な化粧シートとすることができ、人間や環境に優しいボリュウム感があると共に風合いがよく意匠性に優れた化粧シートが得られる。また、樹脂量の多い発泡樹脂層および非発泡樹脂層を構成する樹脂にポリエチレンよりも酸素指数の高いエチレン−酢酸ビニル共重合体を用いることにより、種々の難燃剤を大量に使用する必要のない安価で環境に優しい化粧シートを得ることができる。
【0008】
また、オレフィン系熱可塑性樹脂にシリコーン系難燃剤を添加してなることを特徴とするものである。このようにすることにより、少量の添加で有効な難燃性を得ることができると共に、樹脂溶融時の溶融張力が安定し発泡セルが緻密となるためボリュウム感のある化粧シートとなるものである。
【0010】
そして、前記基材層上の最も外側の層から前記発泡樹脂層にかけて凹凸模様が施されていることを特徴とするものである。このようにすることで様々な形状の凹凸模様を有する化粧シートを得ることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の具体的な実施形態を図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の化粧シートの実施形態の層構成図であり、1は化粧シート、2は基材層、3は発泡樹脂層、4は非発泡樹脂層、5は装飾層、6は凹凸模様をそれぞれ表している。
【0012】
図1は本発明の化粧シートの実施形態の層構成図を示したものであり、本発明の化粧シート1は、基材層2上に、発泡剤、シリコーン系難燃剤を含むメルトフローレート(以後、MFRと記載する)が10〜70g/10分のオレフィン系熱可塑性樹脂を主体とする発泡樹脂層3と、MFRが10〜70g/10分のオレフィン系熱可塑性樹脂にシリコーン系難燃剤と少なくともマイカを10〜30重量部添加した非発泡樹脂層4と装飾層5を順に積層し、前記装飾層5側から前記発泡樹脂層3にかけて凹凸模様6を施したものである。このように発泡樹脂層3と非発泡樹脂層4の2層とすることにより発泡層が表出しないために発泡樹脂層の発泡効率を高めることができ、発泡セルのバラツキの少ないほぼ一様な形状の発泡層を得ることができる。さらに、この非発泡樹脂層4により、表面引っ掻き性、耐摩耗性等の物性に優れた化粧シートとすることができる。
【0013】
次に、本発明の化粧シート1について更に詳しく説明する。
本発明に用いる基材層2としては、紙、難燃紙、不燃紙、有機繊維又は無機繊維の織布、不織布が用いられるが、加熱発泡させることを考慮してセルロースやポリエステル等の耐熱性のある素材が好ましい。また、施工後の火災等による燃焼を考慮して、スルファニル酸グアナジンや燐酸グアナジンなどの水溶性難燃剤を含浸させたパルプ主体の難燃紙、あるいは、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムなどの無機質材を混抄した無機質紙などの通常壁紙用裏打紙といわれているものを用いることができ、その坪量としては30〜120g/m2 が好ましい。
【0014】
次に発泡樹脂層3および非発泡樹脂層4について説明する。発泡樹脂層3および非発泡樹脂層4を形成するオレフィン系熱可塑性樹脂として、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリブタジエン、ポリイソプレン等のポリオレフィンの1種ないしエチレン、プロピレン、ブテン、ブタジエン、イソプレン等のオレフィンの2種以上の共重合体、あるいは、炭素数が4以上のαオレフィンの共重合体(線状低密度ポリエチレン)、あるいは、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物、あるいは、アイオノマー、あるいはこれらの1種ないしそれ以上からなる混合樹脂を挙げることができる。その中でも特に、エチレン−酢酸ビニル共重合体が酢酸ビニル含有量により酸素指数が異なり、酢酸ビニル含有量が多い程、酸素指数が高くなる。そのために本発明の化粧シート1の発泡樹脂層3および非発泡樹脂層4を形成するオレフィン系熱可塑性樹脂としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体が好ましく、酢酸ビニルの含有率を5%以上とすることで樹脂の燃焼熱が小さくなるので難燃性の点で好ましい。また、45%以下とすることで加工機への粘着性を適性に抑制でき良好な加工性を得られる。
【0015】
また、流動特性を表すMFR値が10〜70g/10分のものがTダイ押出機で加熱溶融押出しする時の加工温度を本発明において用いる発泡剤の分解温度より低くすることができ、生産工程も安定し好ましいものである。さらに、MFR値が10g/10分以下では配合樹脂が硬くなり、発泡樹脂層となった状態でも折り曲げると割れやすい。また、70g/10分以上では軟化しすぎて表面のベタ付きや発泡セル層の潰れ、表面の強度不足となる。
【0016】
次に、発泡樹脂層3に用いる発泡剤としては、低沸点の炭化水素を内包した熱膨張型カプセル発泡剤を用いることができるが、低コストであるとともに、分解熱量が小さく、難燃性かつ自己消化性に優れ、水に安定で、無毒であり、前記発泡樹脂層3に難燃性を付与することができる点等からアゾジカルボンアミド、アゾビスホルムアミド等のアゾ系化合物の熱分解型発泡剤が好適である。アゾジカルボンアミドは分解温度が高く、発泡促進剤の併用により分解温度を下げることも出来るため好ましい。発泡促進剤としては無機塩系、金属石鹸系、酸類が用いられる。発泡剤の添加量は、要求される意匠性により適宜決めればよいが、概ね発泡樹脂層3を形成するエチレン−酢酸ビニル共重合体100重量部に対して2〜10重量部が適当である。
【0017】
また、本発明の発泡樹脂層3及び非発泡樹脂層4に用いる難燃剤としては、シリコーン系、リン酸系、無機系金属水酸化物等が考えられ、環境に優しく、難燃剤を添加することにより少量で有効的に難燃性を付与することができるものが好ましく、シリコーン系難燃剤が極めて有効である、特に高分子量のシリコーン系難燃剤を用いると樹脂溶融時(樹脂発泡時)の溶融張力が安定し発泡セルが緻密となり好ましいものであり、具体的には、ポリジメチルシロキサン単体、ないし、エポキシ基あるいはメタクリレート基を有するポリジメチルシロキサン誘導体と二酸化珪素との混合物が好ましい。また、シリコーン系難燃剤を100%用いることにより、難燃層を形成する樹脂100重量部に対して30重量部で十分に難燃性を付与することができるが、シリコーン系難燃剤は高価であるために、シリコーン系難燃剤を100%用いることはできず、他の環境に優しい難燃剤と併用せざるを得ない。このシリコーン系難燃剤と併用する難燃剤としては、無機系難燃剤、具体的にはマイカ、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム等の無機物の1種ないし2種以上の混合物からなるものを併用するのが上記理由から適当である。
【0018】
本発明において非発泡樹脂層4に添加するマイカ(雲母)とは、弾力に富む六角板状のアルミニウムけい酸塩鉱物で容易に薄片にすることができ、樹脂層の表面強度向上と難燃性付与のために添加するもので、無機充填剤であり、この成分の大量充填によってシートとしての機能の一つである下地に対する隠蔽力、易燃性である樹脂成分の量を相対的に減少させることによる難燃性の向上等の役割を果たす。添加量が10重量部以下では難燃効果が出ず、30重量部以上では溶融押出し時の樹脂流動性が悪くなる。粒子径としては3〜10μmが好ましい。
【0019】
また、前記発泡樹脂層3及び非発泡樹脂層4に用いる着色剤としては、有機系、無機系を問わずハロゲンを含まないものならいずれでも使用可能であり、特に、本発明において黄、灰、白などの薄い色を鮮明に出す場合、二酸化チタン顔料が有効である。二酸化チタン顔料の添加量としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂100重量部に対して10〜20重量部が好ましい。
【0020】
次に、本発明の装飾層5は、一般的にはグラビア印刷、オフセット印刷、シルクスクリーン印刷等周知の印刷法によりインキにて形成することができる。印刷絵柄としては、木目柄、石目柄、布目柄、皮紋柄、幾何学図形、文字、記号、あるいは、全面ベタ等の印刷絵柄がある。インキとしては、ビヒクルとして、ポリエステル系樹脂、イソシアネートとポリオールからなるポリウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、酢酸ビニル樹脂、セルロース系樹脂、ポリアミド系樹脂等を1種ないし2種以上混合して用い、これに顔料、溶剤、各種補助剤等を加えてインキ化したものを用いることができる。
【0021】
また、化粧シート1の凹凸模様6面を希望する艶に調整を行うため、装飾層5として艶調節層を設けても良い。艶調節の方法はシリカ等のマット剤を混練したインキを表面に塗布する方法が主に用いられる。用いられるインキのバインダーとしては、アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ樹脂、また、これらの共重合体樹脂の透明または半透明な樹脂が使用される。
【0022】
また、凹凸模様6の形成は、周知の枚葉、あるいは、輪転式のエンボス機を用いて化粧シートが加熱された状態にあるときに、基材層上の最も外側の層からエンボス版で凹凸を施して後に冷却することにより、前記装飾層5から前記発泡樹脂層3にかけて形成したものである。この凹凸模様5の形状としては、木目板導管溝、石板表面凹凸、布表面テクスチュア、梨地、砂目、ヘアライン、万線条溝等がある。
【0023】
次に、本発明の化粧シートの製造方法について、上記した実施形態の化粧シート1を例に挙げて説明する。まず、裏打紙からなる基材層2上に、発泡剤、シリコーン系難燃剤、二酸化チタンを含むMFRが10〜70g/10分のエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂からなり発泡させることにより発泡樹脂層3となる未発泡樹脂層と、少なくともマイカを10〜30重量部添加したMFRが10〜70g/10分のエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂からなる非発泡樹脂層4とを、前記発泡させることにより発泡樹脂層3となる未発泡樹脂層が前記基材層2と接するように2層で共押出して積層体を作製し、該積層体の表出する非発泡樹脂層4面にコロナ放電処理を施すと共に、該コロナ放電処理を施した面にグラビア印刷にて装飾層5を形成して後に、このものを加熱発泡炉で前記未発泡樹脂層を発泡させて発泡樹脂層3となすと共に、前記装飾層5側から前記発泡樹脂層3にかけて、エンボス版にて凹凸模様6を形成後、冷却することにより、化粧シート1を得ることができる。このようにMFRが10〜70g/10分のエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂を用いることで、Tダイによる加熱溶融押出し加工工程で発泡剤が分解発泡することなく、基材層2面上に発泡樹脂層3および非発泡樹脂層4を積層できるので、印刷絵柄等の装飾層5も鮮明に形成することができ、また、発泡樹脂層3上にマイカを含有する非発泡樹脂層4を積層するため、加熱発泡時に表層からガスの抜けが抑えられ高発泡倍率が確保できる事によりボリュウム感があると共に風合いがよく意匠性に優れると共に表面引っ掻き性、耐摩耗性等の表面強度に優れた化粧シート1が得られる。
【0024】
【実施例】
実施例1
坪量70g/m2 の難燃性裏打紙(興人製、WK870D)上に、下記に示す配合の発泡樹脂層形成組成物と非発泡樹脂層形成組成物とをTダイ押出し法にて2層同時ラミネートし、発泡樹脂層が80μm、非発泡樹脂層が20μmになるようにして、積層体を作成した。次に積層体の樹脂層面にコロナ放電処理を施して後に、該コロナ放電処理面にアクリル系樹脂からなる水性インキ(ザ・インクテック製、オーデAG)でグラビア印刷して砂目柄模様の絵柄層を設けた。次いでこのものを加熱発泡炉(200℃で60秒)で発泡させると共に、前記印刷層側から砂目柄模様のエンボス版にてエンボス加工を行い凹凸模様を施し所望の化粧シートを得た。
【0025】
〔発泡樹脂層形成組成物の配合 単位重量部〕
樹脂 エチレン−酢酸ビニル共重合体(MFR=60) 100
充填材 水酸化アルミニウム 50
顔料 二酸化チタン 15
発泡剤 ADCA 6
難燃剤 シリコーン系 5
熱安定剤 3
〔非発泡樹脂層形成組成物の配合 単位重量部〕
樹脂 エチレン−酢酸ビニル共重合体(MFR=60) 100
充填材 水酸化アルミニウム 100
顔料 二酸化チタン 15
難燃剤 シリコーン系 5
マイカ 30
【0026】
比較例1
前述の発泡樹脂層形成組成物を以下の配合にし、非発泡樹脂層を設けずに発泡樹脂層のみで100μm厚に押し出した以外、実施例1と同様にして化粧シートを得た。
〔発泡樹脂層形成組成物の配合 単位重量部〕
樹脂 エチレン−酢酸ビニル共重合体(MFR=60) 100
充填材 水酸化アルミニウム 50
顔料 二酸化チタン 15
発泡剤 ADCA 6
難燃剤 シリコーン系 5
マイカ 30
熱安定剤 3
【0027】
比較例2
前述の非発泡樹脂層形成組成物を以下の配合にした以外、実施例1と同様にして化粧シートを得た。
〔非発泡樹脂層形成組成物の配合 単位重量部〕
樹脂 エチレン−酢酸ビニル共重合体(MFR=60) 100
充填材 水酸化アルミニウム 100
顔料 二酸化チタン 15
難燃剤 シリコーン系 5
【0028】
比較例3
前述の発泡樹脂層形成組成物および非発泡樹脂層形成物を以下の配合にした以外、実施例1と同様にして化粧シートを得た。
〔発泡樹脂層形成組成物の配合 単位重量部〕
樹脂 エチレン−酢酸ビニル共重合体(MFR=60) 100
充填材 水酸化アルミニウム 50
顔料 二酸化チタン 15
発泡剤 ADCA 6
難燃剤 ホウ酸亜鉛系 5
熱安定剤 3
〔非発泡樹脂層形成組成物の配合 単位重量部〕
樹脂 エチレン−酢酸ビニル共重合体(MFR=60) 100
充填材 水酸化アルミニウム 100
顔料 二酸化チタン 15
難燃剤 ホウ酸亜鉛系 5
【0029】
比較例4
前述の発泡樹脂層形成組成物および非発泡樹脂層形成物を以下の配合にした以外、実施例1と同様にして化粧シートを得た。
〔発泡樹脂層形成組成物の配合 単位重量部〕
樹脂 線状低密度ポリエチレン(MFR=2 ) 100
充填材 水酸化アルミニウム 50
顔料 二酸化チタン 15
発泡剤 ADCA 6
難燃剤 シリコーン系 5
熱安定剤 3
〔非発泡樹脂層形成組成物の配合 単位重量部〕
樹脂 線状低密度ポリエチレン(MFR=2 ) 100
充填材 水酸化アルミニウム 100
顔料 二酸化チタン 15
難燃剤 シリコーン系 5
マイカ 30
【0030】
上記で作製した実施例1および比較例1〜4の化粧シートについて、下記表面強度試験、燃焼試験を行い、その結果を表1に纏めて示した。
【0031】
〔表1〕
Figure 0004923320
試験方法及び評価方法
樹脂製膜性:加工温度120℃のTダイ押出成形において加工性を評価した。
○ 加工性が良好
△ 加工可能
× 加工性が悪い
発泡層形成性:発泡シートの外観を目視評価。
○ 表面が平滑できれい
△ 表面が平滑
× 表面が凸凹している。
発泡倍率:成膜時の厚みを基準とし、加熱発泡後の厚みを倍率で評価。
シート表面強度:表面層を爪にて引っ掻き、その部分を目視評価。
○ 変化なし
△ 表面がわずかに破れる。
× 表面が完全に破れる。
シート折り曲げ性:常温下で、180°に急激に折り曲げ、折り曲げた部分を目視評価
○ 変化なし
△ 小さなクラックがある
× 表面が完全に割れる
燃焼試験: 建築基準法施工令(昭和25年政令第338号)第1条第5号及び第6号の規定に基づき準不燃材料及び難燃材料の指定を行う時に用いる表面試験に準じて加熱試験を行う。
発熱量(Tdθ)は温度時間面積(℃分)を示す。
発煙量(Ca)は発煙係数を示す。
【0032】
【発明の効果】
以上説明した如く、本発明の化粧シートは、基材層上に、発泡樹脂層と非発泡樹脂層と装飾層が順次設けられた化粧シートにおいて、前記発泡樹脂層と非発泡樹脂層を形成する樹脂がメルトフローレートが10〜70g/10分のオレフィン系熱可塑性樹脂からなり、前記非発泡樹脂層がオレフィン系熱可塑性樹脂100重量部に対してマイカを10〜30重量部添加してなるため、表面引っ掻き性、耐摩耗性等の表面強度に優れると共に、難燃効果が増し、また、発泡樹脂層上に非発泡樹脂層を積層するため発泡時に表層からの気体の抜けが抑えられ高発泡倍率が確保できることで、ボリュウム感があると共に風合いがよく意匠性に優れ、表面物性に優れた化粧シートを得ることができる。
【0033】
また、発泡樹脂層及び非発泡樹脂層を形成する樹脂にエチレン−酢酸ビニル共重合体を用い、難燃剤としてシリコーン系難燃剤を添加することで、少量の添加で有効な難燃性を得ることができると共に、樹脂溶融時の溶融張力が安定し発泡セルが緻密となるためボリュウム感がある、環境に優しい化粧シートを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の化粧シートの実施形態の層構成図である。
【符号の説明】
1 化粧シート
2 基材層
3 発泡樹脂層
4 非発泡樹脂層
5 装飾層
6 凹凸模様

Claims (3)

  1. 基材上に、発泡樹脂層と非発泡樹脂層と印刷形成された装飾層が各々隣接すると共に、該装飾層が最表層となるように設けられた化粧シートにおいて、前記発泡樹脂層と前記非発泡樹脂層を形成する樹脂がTダイ押出し法に供せられるメルトフローレートが10〜70g/10分のエチレン−酢酸ビニル共重合体からなり、前記非発泡樹脂層がエチレン−酢酸ビニル共重合体100重量部に対してマイカを10〜30重量部添加してなることを特徴とする化粧シート。
  2. 前記エチレン−酢酸ビニル共重合体にシリコーン系難燃剤を添加してなることを特徴とする請求項1に記載の化粧シート。
  3. 前記基材層上の最も外側の層から前記発泡樹脂層にかけて凹凸模様が施されていることを特徴とする請求項1、2のいずれかに記載の化粧シート。
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