JP4923289B2 - 弾球遊技機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ店のような多数の遊技台を有する遊技場において、各遊技台の遊技データ等を遊技客が容易に入手できるような顧客サービスを行い得るようにした弾球遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、専用の小型情報端末を必要とすることなく、遊技客が平等に遊技情報を入手することができ、これら情報端末を独自に携帯する必要のない遊技場における情報提供システムを提供することを目的として、種々の発明がなされている。
例えば、特開2000−79264に記載された発明は、遊技情報管理装置としての遊技情報管理コンピュータは、信号線にて遊技場内の各遊技島に設置された各々の遊技台毎に設けられた各種のセンサーと接続されており、信号線を介して各遊技台および遊技台に隣接して設けられた玉貸機であるサンドの各種情報を収集し、各遊技台における遊技情報データを管理コンピュータ内の記憶装置に記憶、更新するとともに、これら記憶装置には、個々の受信端末である簡易型携帯電話に、個別に付与された個別情報番号である電話番号データが登録されている。
また、この管理コンピュータは、遊技場の所定位置に複数設置した基地局と通信ケーブルを介して接続され、基地局にて受信される、各基地局にて形成された通信エリア内に入ったPHS端末より所定時間毎に送信されるPHS端末の電話番号デ−タを逐次監視するとともに、基地局を介して所定の遊技情報データを送出するようになっている。
管理コンピュータは、信号線を介して、各項目の遊技情報を各遊技台毎に収集し、逐次更新記憶するとともに、ディスプレイ上に表示するようになっており、これら各遊技情報は各遊技台番号と対応付けられた形のデータベースとして記憶され、これら遊技情報の内、本日における特賞回数、入賞回転数、確変回数データが、通常遊技デ−タとして各遊技台番号に関連付けられて、個々のPHS端末に送信される。遊技台情報において、現在状況が非稼働の遊技台番号も空台情報として前記通常遊技デ−タとして各々のPHS端末に送信されるようになっている。
管理コンピュ−タ内部の記憶装置に、利用者が所持する各PHS端末の電話番号に、利用者の氏名、前記通常遊技デ−タを利用者の選択なしに無条件にて伝送する無条件伝送項目および利用者の会員の有無の項目とが、個々に関連付けられた個別情報番号デ−タベ−スとして、予め登録、記憶されている。
この情報提供システムは、利用者である遊技客が基地局の通信可能エリアに入ると、利用者が所持するPHS端末から所定時間毎に所定周波数の制御チャンネルにて発信される個別情報番号である電話番号デ−タが、基地局により受信され、これら受信された電話番号デ−タは、管理コンピュ−タに出力され、管理コンピュ−タは、伝送されてきた電話番号デ−タが、エリア内端末デ−タベ−スに登録されている電話番号に一致するものがない場合には、新規に通信エリア内に入ったPHS端末として判断し、その電話番号が、前記個別情報番号デ−タベ−スの無条件伝送に登録されているか否かを検索、判断する。
このように、予め無条件伝送に登録されたPHS端末においては、利用者が逐次遊技情報の提供の要否選択を実施することなく、すぐに遊技情報が伝送されてくることから、常時遊技情報を得たい利用者にとって、便利となる。
通常遊技情報データとして、本日における特賞回数、入賞回転数、確変回数データ、空台情報とともに各遊技台の機種毎の遊技方法の説明情報並びにイベント情報が送信されるようになっており、これら各項目がメインメニューとして表示される。利用者は、このメインメニュ−において、所望の項目を選択スイッチにより選択するか、テンキーにて入力する。所望の遊技台の台番号を選択または入力することにより、遊技台に関連付けられて記憶されている本日における特賞回数、入賞回転数、確変回数データが表示されるようになっている。また、利用者が該遊技台に関するより詳細な情報(前日または前々日のデータ等)を入手したい場合には、詳細情報を選択する。この詳細情報の選択に基づいて、PHS端末は、基地局との通信を実施して、詳細な遊技情報データを入手する。これら送信された詳細な遊技情報は、PHS端末に記憶され、そのLCDパネルに表示される。
以上の通り、各遊技客が常時所持するPHS端末に、遊技客の要望に応じて平等に逐次遊技情報を配信できるようになり、遊技客は、これら情報を得るために逐次所定部所等に出向く必要もない。これらシリアル通信を介して、PHS端末によって受信または記憶された遊技情報データは、逐次表示ユニットに出力されて記憶部に記憶されるようになっており、これら表示ユニットがPHS端末より離脱された状態であっても、表示ユニットが遊技情報を表示できるようになっている。
また、これら表示ユニットの記憶部に記憶された遊技情報データは、接続端子部を介してその他のコンピュータや電子手帳等の機器等に出力することも可能となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上述の従来技術は、遊技機の持つ情報をホールコンピュータから基地局を介して電波によって、遊技者の所有する携帯電話で取得するもので、遊技台と携帯電話を直接通信可能とするのではなくて、ホールコンピュータと携帯電話で基地局を介在させてデータ転送でおこなうものである。また、遊技者は予め携帯電話の情報を登録し、通信許諾を得る必要もある。
従って、携帯電話の登録手続が面倒であり、また、基地局の負担となり、通信装置が大掛かりとなる不都合がある。
【0004】
【課題を解決するための手段及び効果】
上記課題に鑑み本発明はなされたものであり、携帯通信機器と、自分で遊技している遊技機とを直接通信可能とすることを目的としたものである。即ち、請求項1記載の発明は、遊技球が始動領域に進入したことに起因して当たり外れを判定する当否判定手段と、該当否判定手段の判定結果を表示する表示手段と、前記当否判定手段の判定が当たりであったことを必須条件として、遊技者に有利な特別遊技を実行する特別遊技実行手段を設けた弾球遊技機において、主制御基板及び/又は図柄制御基板から携帯通信機器へ各種信号を通信可能とする接続装置を設け、前記主制御基板及び/又は前記図柄制御基板は、前記判定結果を示すための図柄の変動パターンを示す変動パターンコマンドを前記図柄制御基板へ送信するときに、同時に前記携帯通信機器へ演出開始信号を送信し、前記図柄の変動終了を示す変動停止コマンドを前記図柄制御基板へ送信するときに、同時に前記携帯通信機器へ演出終了信号を送信することを特徴とする弾球遊技機である。現行では、遊技機の上に情報端末を設けているが、中継基盤等によって、外部に送信すること自体は可能であるので、接続装置を取付けることにより携帯通信機器と遊技機とを接続すれば、遊技機やホール施設の制御に変更や新しい制御を設けるだけでなく、携帯通信機器自体も送信される各種信号に対応できるように制御又は形状を変える必要が生じる場合はあるが、情報の送受信ができるようになる。これにより前記課題が好適に解決できるほか、携帯通信機器を接続装置に差し込む等により、遊技者は遊技機の情報を容易に得ることが出来る。また、携帯通信機器の普及率が上がれば、現行、一般的に使用されている、遊技機上部に設けられた遊技情報表示部が不必要となり、設備投資が少なくて済み、現実的である。また、遊技機の図柄変動における演出を接続装置で接続された携帯通信機器で演出が可能とすれば、人それぞれ異なる構成の携帯通信機器を使用していることから、同じ遊技機で同じ命令信号を送信しても、接続する携帯通信機器が異なる為、携帯通信機器によって音演出や光演出に違いができ、同じ遊技機でも演出に個性が生まれる。さらに、変動中の期待値や趣向の盛り上がりを携帯通信機器等の画面上等で表示できる等、今までにないゲーム性の演出が可能である。携帯通信機器の設置場所を予め設けることにより、携帯通信機器の操作による不正を未然に防ぐこともできる。上記接続装置は、コネクタ、ホルダ、充電装置等を含むものが例示できる。また、上記接続装置は、遊技機自体に設ける場合のほか、遊技機を設置している島設備等に設けることもできる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、パチンコ機10は、大きくは長方形の外枠11と前面枠12とからなり、外枠11の左側部には、携帯電話13が接続可能な充電装置を備えた接続装置14、接続装置14の下側にパスワード表示部15、及びパスワード入力キー16が設けられ、パスワード入力キー16への入力によって、ロック装置Rで携帯電話13をロックできるようになっている。図2は図1の変更形態であり、携帯電話13がコネクタ17に接続される例である。図3は図2の変更形態であり、携帯電話13がコネクタ17に接続され、且つ、携帯電話保持器18に保持される例である。ここでは、携帯電話13はパチンコ機10と接続したが、島設備48側に設けたホルダーと接続させることもできる。遊技機又は遊技機を取り扱うホール内施設において、携帯電話13との接続を可能にし、充電、遊技機の情報の送受信(例えば、遊技機の図柄変動における演出、遊技者への告知等)を行えるような構成とする。
【0009】
図1に戻り、前面枠12は、外枠11に対し回動可能に取り付けられている。前面枠12の下方には上皿19が設けられている。前面枠12には、窓状の金枠20が前面枠12に対して解放可能に取り付けられている。この金枠20には板ガラス21が二重に嵌め込まれている。板ガラス21の奥には遊技盤22が収納されている。上皿19の前面枠12下部には、下皿23が設けられ、下皿23の右側には発射ハンドル24が取り付けられている。この発射ハンドル24の外周には、回動リングが擁され、これを時計方向に回動すれば球を遊技盤22上に発射することができる。上皿19と下皿23とは連結されていて、上皿19が球で満杯状態になれば下皿23に球を誘導するよう構成されている。
【0010】
図4はパチンコ機10の裏面図であり、前述した遊技盤22を脱着可能に取り付ける機構盤26が前述した外枠11に収納されている。この機構盤26には、上方から、球タンク27、誘導樋28及び払出し装置29が設けられている。この構成により、遊技盤22上の入賞口に球の入賞があれば球タンク27から誘導樋28を介して所定個数の球を払出し装置29により前述した上皿19に排出することができる。
【0011】
前記の機構盤26には主制御基板30及び賞球制御装置31が脱着可能に、遊技盤22には特別図柄表示装置32が、前面枠12左下部には発射制御装置33が、特別図柄表示装置32の左側に情報基盤50が、各々取り付けられている。尚、機構盤26を中心とした球の払い出し等に関する構造は従来の構成と同様なのでその詳細な説明は割愛する。
【0012】
図1〜図3に示すように遊技盤22は、中央に特別図柄表示装置32を備え、特別図柄表示装置32の中央部にLCDパネルユニット(以下、「LCD」という。)32aが備えられ、その下部に特別図柄作動口としての普通電動役物36、LCD32a上部の普通図柄表示装置37、普通図柄表示装置37に表示される図柄の変動開始に用いられLCD32aの左右に配置された普通図柄作動ゲート38及び39、普通電動役物36下部の大入賞口40、盤面最下部のアウト口41、その他の各種入賞口、風車及び図示しない遊技釘等が備えられている。
この構成により、前述した発射ハンドル24の回転リングを回動すれば発射制御装置33により制御される発射モータ33a(図5参照)が駆動されて上皿19上の遊技球がガイドレールを介して遊技盤22上に発射される。発射された遊技球が各入賞口に入賞すれば遊技球は盤面裏面にセーフ球として取り込まれ、入賞しなければアウト口41を介してアウト球として同様に盤面裏面に取り込まれる。
【0013】
続いて前述したパチンコ機10の電気的構成を図5のブロック図を用いて説明する。
パチンコ機10の電気回路は、図示するように、前述した主制御基板30、賞球制御装置31、特別図柄表示装置32、発射制御装置33、ランプ制御装置34及び音制御装置35等から構成されている。なお、この回路図には、電源回路等は記載していない。
【0014】
主制御基板30は、遊技制御プログラムを記憶したROM及び演算等の作業領域として働くRAMを内蔵した8ビットワンチップマイコンを中心とした論理演算回路として構成され、この他各装置又は各種スイッチ類及び各種アクチェータ類との入出力を行うための外部入出力回路も設けられている。
主制御基板30の入力側には、第1種始動口スイッチ36a、普通図柄作動スイッチ38a及び39a、役物連続作動スイッチ(以下、単に「Vスイッチ」と呼ぶ)40a、カウントスイッチ40b、賞球払出しスイッチ29a、満タンスイッチ43、補給スイッチ44、タッチスイッチ24a等が接続されている。また、出力側には、大入賞口ソレノイド40c、Vソレノイド40d、普通役物ソレノイド36b及び情報基盤50(ここでは外部中継基盤である)が接続されている。
【0015】
第1種始動口スイッチ36aは前述した遊技盤22上の普通電動役物36内、普通図柄作動スイッチ38a及び39aは各々普通図柄作動ゲート38及び39内に各々取り付けられている。
Vスイッチ40aは大入賞口40内の特定領域内、同じくカウントスイッチ40bは大入賞口40内、賞球払出しスイッチ29aは払出し装置29内の球切りモータ29bの下方、満タンスイッチ43は下皿23内、補給スイッチ44は球タンク27内、に各々取り付けられている。ここで、Vスイッチ40aは大入賞口40内に入賞した遊技球が特別装置作動領域(以下、「特別領域」という。)を通過したことを、カウントスイッチ40bは大入賞口40内に入賞する全ての遊技球を、賞球払出しスイッチ29aは球切りモータ29bにより上皿19に排出される遊技球を、満タンスイッチ43は下皿23内に遊技球が満タン状態になったことを、補給スイッチ44は球タンク27内に遊技球が存在することを、タッチスイッチ24aは発射ハンドル24に内蔵され遊技者が発射ハンドル24に触れていることを、各々検出するためのものである。
また、出力側に接続された大入賞口ソレノイド40cは大入賞口40、Vソレノイド40dは、大入賞口40内の特別領域、普通役物ソレノイド36bは普通電動役物36の開閉に各々使用されるものである。
【0016】
特別図柄表示装置32は、前述したLCD32aと、このLCD32aを駆動制御する図柄制御基板(画像制御基板ともいう。)32b及びバックライト及びインバータ装置等の付属ユニット32cから構成されている。図柄制御基板32bは、前述した主制御基板30と同様8ビットワンチップマイコンを中心とした論理演算回路として構成されている。図柄制御基板32bは情報基盤50と接続されている。
【0017】
賞球制御装置31は、主制御基板30からの指令コマンドに従って球切りモータ29bを駆動制御して入賞があった場合に遊技者に賞球としての遊技球を払い出す等の制御を行なうものであり、マイクロコンピュータを用いた論理演算回路として構成しても良いし、ディスクリートな回路として構成しても良い。
なお、賞球制御装置31は主制御基板30からの指令に従って遊技球を払い出すが、入賞に対応した遊技球が払い出されているか否かの検知は主制御基板30で行われる。
【0018】
発射制御装置33は、遊技者が操作する発射ハンドル24の回動量に応じて発射モータ33aを駆動制御するものであり、その他遊技者が発射停止スイッチ24bを押下したとき発射を停止させたり、発射ハンドル24に内蔵されたタッチスイッチ24aがオン状態のときタッチランプ45を点灯させるためのものである。
ランプ制御装置34は、前述した主制御基板30と同様8ビットワンチップマイコンを中心とした論理演算回路として構成されており、主制御基板30からの指令を受けて普通図柄表示装置37、大当たりランプやエラーランプ等のランプ類及びLED等の周知の各種ランプ類を点灯表示させるためのものである。
音制御装置35は、前述した主制御基板30と同様8ビットワンチップマイコンを中心とした論理演算回路として構成されており、音源IC及びアンプ等を備え、主制御基板30の指令を受けてスピーカ46を駆動制御するためのものである。
【0019】
前述した特別図柄表示装置32、賞球制御装置31、発射制御装置33、ランプ制御装置34及び音制御装置35への送信は、主制御基板30からのみ送信することができるよう一方向通信の回路として構成されている。
【0020】
図6は、携帯電話13、情報基盤50、主制御基板30、図柄制御基板32bの通信関係を示すブロック図である。不正行為等の防止のため、情報基盤50から携帯電話13へは、一方向通信の回路として構成されていることが好ましい。従来からパチンコ機10の上に設置されていた情報表示端末(図示略)を携帯電話13に置き換える思想である。一般的に、パチンコ機10は、情報基盤50から外部に情報を送信するので、情報基盤50を中継基盤として機能させるのが便利であり、主制御基板30と図柄制御基板32bの持っている情報を外部に送信する場合は、情報基盤50を介した方が現実的である。情報の送信は、島設備48を介してもよいし、図6の点線で示す通り、どこかのターミナルを通って分岐し、携帯電話13へ送信しても問題ない。また、携帯電話13をホール施設と他の家庭用ハードウェア等との媒体的存在とする構成も可能である。
【0021】
図6に示す通り、情報基盤50に以下の端子が設けられ、各種情報及び各種信号を外部(島設備48又は携帯電話13)へ送信する。なお、図7は各種情報が送信されたときの携帯電話13での表示例であり、図8は各種信号が送信されたときの携帯電話13での演出例である。
「大当たり1」は、大当たりに関する情報を送信する端子である。例えば確率変動中に携帯電話13を継続的に光らせたりするのに必要である。
「大当たり2」は、大当たり時のコマンドを送信する端子である。例えば大当たり中に携帯電話13を継続的に光らせたり、出音させたりするのに必要である。その他、大当たり回数のカウントが含まれる(図7(a),(b)参照)。
「役物回数」は、普通電動役物36の開放回数を示す情報を送信する端子である。
「図柄確定回数」は、特別図柄の回転数を示す情報を送信する端子である。回転数のカウントに必要である。(図7(a)参照)。
「始動口」は、普通電動役物36(始動口)の入賞個数を示す情報を送信する端子である。
【0022】
図6に示す通り、主制御基板30から情報基盤50を介して外部に送信する情報は次の通りである。
「変動停止コマンド」は、変動の終了情報を示す。トリック変動時等にLCD32aでの演出時、その回転が終わると共に携帯電話13での演出を止めるため等に必要である。例えば、LCD32aでの演出に合わせて画像や音等を出したい場合に、その変動が終わったことを携帯電話13に知らせるために、この変動停止コマンドを送信して整合を図る。
ここで、携帯電話13でリーチ等の演出がされる処理を図9のフローチャートに示す。この処理は主制御基板30又は図柄制御基板32bで実行される。普通電動役物36等に球が入賞してLCD32aでリーチ等の変動が開始し、携帯演出リーチがある場合は(ステップS100:YES)、まず演出開始信号を携帯電話13に送信し(ステップS110)、携帯電話13で演出を開始させる(ステップS120)。所定時間経過後、LCD32aで図柄の変動が終了すると(ステップS130)、演出終了信号を送信し(ステップS140)、携帯電話13での演出も終了させる(ステップS150)。一方、LCD32aでリーチ等の図柄の変動がなく携帯演出リーチもない場合は(ステップS100:NO)、そのままリターンに抜ける。
要するに、携帯電話13へ演出開始信号送信後に、変動停止時に演出終了信号を携帯電話13に送信しないと、携帯電話13だけ勝手に演出し続けることになるので、その誤動作や動作のずれを防止するための制御である。
【0023】
「変動パターンコマンド」は、1つのパチンコ機10が持つ各図柄の変動パターンを示し、主制御基板30から図柄制御基板32bへ変動パターンを示す画像表示コマンドが送信されたときに、同時に主制御基板30から携帯電話13に送信される。「変動パターンコマンド」は、LCD32aでの図柄変動に伴い、携帯電話13で興趣ある変動演出を実行するのに必要である。つまり、図柄の変動パターンそのものを信号のまま送信することもでき、携帯電話13は受信した信号によって、対応する情報を表示する。この場合、携帯電話13側で受信した信号を解析してそれに対応する情報を表示するため、携帯電話13の大幅な改造も必要とされることもある。なお、この信号には、音及び発光部での発光命令等も含む。
「リーチ名表示」及び「期待度表示」の二つも「変動パターンコマンド」の一種であり、各変動パターンに従ってリーチの種類又は期待度の種類を示し、主制御基板30から図柄制御基板32bへ変動パターンを示す画像表示コマンドが送信されたときに、同時に主制御基板30から携帯電話13に送信される。例えば、主制御基板30が変動パターンAを送信したときは、受信した携帯電話13の方で変動パターンAは何々リーチであり期待度はいくつであると判断して表示する(図7(c),(d)参照)。この場合、変動パターンAは何々リーチで期待度はいくつで、という情報を携帯電話13の方で予め記憶しておき、受信した変動パターンの種類によって携帯電話13が予め記憶している情報の中から該当する画像等を導出するという制御になる。要するに、携帯電話13で図柄制御基板32bと同様の制御を実行して表示させるということである。このように、リーチに関するデータも外部に送信できるので、LCD32aで図柄にリーチが掛かってきた場合には、リーチパターンに対応した画面上での演出、音声出力、振動等も携帯電話13で可能である。
その他、主制御基板30から図柄制御基板32bへは静止図柄、大当たり図柄等のデータを送信しているが、それらも同様に図柄制御基板32bから情報基盤50を介して携帯電話13に送信することもでき、どの図柄で確定するかということも携帯電話13で確認できる。
【0024】
図6に示す通り、図柄制御基板32bから情報基盤50を介して外部に送信する予告情報は次の通りである。
「リーチ予告コマンド」は、リーチを発生させるか否かを予め図柄変動の初期段階で外部に送信するものであり、このコマンドを携帯電話13が受信し表示することにより、リーチ予告の演出が可能である(図8(c)参照)。
「大当たり予告コマンド」は、その変動が大当たりするときの所定の確率(例えば1/2)で、図柄の変動開始の初期段階で外部に送信するものである(図8(a)参照)。このコマンドを受信した携帯電話13で表示することにより、大当たり予告演出が可能である。例えば、本実施例のパチンコ機10の大当たり確率が1/300であり、大当たり発生時の1/2の確率で大当たり予告が出現すると設定すると、出現すれば100%の確率で必ず大当たりが発生する大当たり予告が1/600(1/300×1/2)の確率で出現することになる。これに加え、外れ変動時にも、例えば、1/600の確率で同じ予告を行うと設定した場合、変動時において1/300(1/600+1/600)の確率で大当たり予告が出現し、該大当たり予告の出現時の大当たりする確率(期待値)は50%となる。このように図柄が外れ表示されるときも、この変動が所定の確率(例えば1/600)で、「大当たり予告コマンド」と同じ信号を送信することにより、「大当たり予告」出現時の期待値を任意に変更可能である。
また、対応する各種信号を送信することにより、大当たり時には携帯電話13で大当たり表示をして報知したり(図8(b)参照)、外れ時には外れの報知をすることもできる(図8(d)参照)。
【0025】
尚、本発明は、上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲において、改変等を加えることができるものであり、それらの改変、均等物等も本発明の技術的範囲に含まれることとなる。
【0026】
例えば、所謂第1種パチンコ遊技に限定されず、第2種パチンコ遊技、第3種パチンコ遊技等の何れの形態にも適応可能である。具体的には、球が図柄作動口に入球又は図柄作動通過領域を通過することに起因して画面上で図柄を所定時間変動表示した後に静止表示し、この静止表示した図柄が特定の図柄で揃い確定すると「大当たり」とする第1種、球が特定の作動口に入球することに起因して羽根部材を備えた電動役物が羽根部分を開き遊技者に有利な遊技状態とし且つ球が電動役物内に設けた特定領域を通過すると「大当たり」とする俗称「ヒコーキ」と呼ばれる第2種、球が図柄作動口に入球又は図柄作動通過領域を通過することに起因して画面上で図柄を所定時間変動表示した後に静止表示し、この静止表示した図柄が特定の図柄で揃い確定し、権利発生口としての特定入賞口内に設けた特定領域に球を入れると「大当たり」とする俗称「権利物」と呼ばれる第3種の何れでも良い。また、それらを組み合わせたものでも構わない。その他、アレンジボール遊技機、雀球遊技機等にも適用されるし、それらと前記の2つの機種等を組み合わせても構わない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を採用したパチンコ機10を示す正面図である。
【図2】図1のパチンコ機10の変更形態を示す正面図である。
【図3】図1のパチンコ機10の他の変更形態を示す正面図である。
【図4】パチンコ機10の裏面図である。
【図5】パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。
【図6】パチンコ機10と携帯電話の通信構成を示すブロック図である。
【図7】(a)〜(d)は、パチンコ機10の遊技情報についての携帯電話13における表示例を示す説明図である。
【図8】(a)〜(d)は、パチンコ機10のリーチ演出に伴う携帯電話13の演出例を示す説明図である。
【図9】携帯電話13におけるリーチ等の演出開始から終了までの処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10・・・パチンコ機
13・・・携帯電話
14・・・接続装置
15・・・パスワード表示部
16・・・パスワード入力キー
17・・・コネクタ
18・・・携帯電話保持器
22・・・遊技盤
30・・・主制御基板
31・・・賞球制御装置
32・・・特別図柄表示装置
32a・・・LCDパネルユニット
36・・・普通電動役物
37・・・普通図柄表示装置
38,39・・・普通図柄作動ゲート
38a,39a・・・普通図柄作動スイッチ
Claims (1)
- 遊技球が始動領域に進入したことに起因して当たり外れを判定する当否判定手段と、
該当否判定手段の判定結果を表示する表示手段と、
前記当否判定手段の判定が当たりであったことを必須条件として、遊技者に有利な特別遊技を実行する特別遊技実行手段を設けた弾球遊技機において、
主制御基板及び/又は図柄制御基板から携帯通信機器へ各種信号を通信可能とする接続装置を設け、
前記主制御基板及び/又は前記図柄制御基板は、
前記判定結果を示すための図柄の変動パターンを示す変動パターンコマンドを前記図柄制御基板へ送信するときに、
同時に前記携帯通信機器へ演出開始信号を送信し、
前記図柄の変動終了を示す変動停止コマンドを前記図柄制御基板へ送信するときに、
同時に前記携帯通信機器へ演出終了信号を送信する
ことを特徴とする弾球遊技機。
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