JP4442085B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ機やスロットマシン、或いはパチンコ機とスロットマシンとを融合させたもの等の遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、遊技機内で生成された情報を活用する技術として様々なものが提供されており、特に、近年の通信技術の発達に伴って、遊技機と遊技者が携行する携帯電話機の間で情報通信を行おうとする案が考えられている。例えば、特許文献1に示される例では、遊技機の下部位置に設けられた膳板上に情報通信を行うための装置を設け、その装置内に携帯電話機を配置することによって、その装置に設けられた情報送信部と携帯電話機に設けられた受信部との間で送受信を行おうとする技術が提供されている。このような技術によれば、携帯通信端末と遊技機との間において無線通信を行うことができる。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−18098公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のような技術及び遊技方法は一般には浸透していないため、斬新な遊技態様の創出が期待できる一方、このような遊技機において遊技を行おうとした場合には、遊技者は様々な点で戸惑う可能性がある。特に、上記のような情報通信を行うインターフェースを設けたものが出回っていないため、いざ情報通信を行おうとしてもそのインターフェースの配置場所を探し出しにくい可能性がある。さらに、遊技機においては、部品配置等の制約から、大型構成とすることが難しい部品が多く、小型化が望まれる傾向にあり、上記のようなインターフェースの小型化を図ろうとした場合には、その存在がより目立ちにくくなるため上記のような問題性は一層高まる。
【0005】
また、特許文献1のように、このようなインターフェースを遊技機と別体として膳板に配置するような構成とすると、膳板のスペースが大幅に減ることとなるため、遊技者が膳板上のスペースを利用しにくい(例えば荷物等を置きにくい等)という懸念もあるのみならず、利用者(即ち遊技者)がインターフェースを灰皿等と見間違えるなど、インターフェースと遊技機との関連性を利用者に把握させにくい構成となることは否めない。また、インターフェースを単に膳板上に設けるという構成だけでは、デザイン性や興趣の向上が難しいばかりか、見栄えが悪くなってしまうという懸念もある。
【0006】
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、遊技者が情報の取得場所を認識し易い構成をとりつつ、かつ斬新な態様ををなす遊技機を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するのに適した各手段につき、必要に応じて作用効果等を付記しつつ説明する。
手段0.所定の携帯通信端末と通信を行う情報通信部と、遊技情報を記憶する遊技情報記憶手段とを有してなる遊技機において、
前記情報通信部は前方より視認可能な状態と視認不可能な状態とに変位可能に構成され、
前記遊技情報記憶手段に前記遊技情報が記憶されていない場合は前記情報通信部を前方より視認不可能な状態とし、前記遊技情報が記憶されている場合は前記情報通信部を前方より視認可能な状態とすることを特徴とする遊技機。
手段1.所定の携帯通信端末と通信を行う情報通信部を有してなる遊技機において、
前記情報通信部が変位可能に構成されていることを特徴とする遊技機。
【0008】
上記手段1、即ち請求項1のような構成によれば、「携帯通信端末と通信可能に構成される遊技機」という斬新で有用性の高い構成において、さらに情報通信部を変位させてより一層目立たせ、かつ、演出等の用途に用いやすい構成としているため、情報通信部に対しての遊技者の注目が集まることとなってその位置を効果的に知らしめることとなり、かつ演出性の向上等、遊技機構成の自由度を増大させるという効果をも期待できる構成となる。
【0009】
なお、本発明でいう遊技機とは、パチンコ機やスロットマシン、あるいはパチンコ機とスロットマシンとを融合させたものを含む。パチンコ機の基本構成としては、操作ハンドルを備え、その操作ハンドルの操作に応じて球を所定の遊技領域へ発射し、遊技球が遊技領域内の所定の位置に配設された作動口に入賞(又は作動ゲートを通過)することを条件として、表示装置において動的表示されている識別情報が所定時間後に確定停止されるものなどが挙げられる。また、特別遊技状態の発生時には、遊技領域内の所定の位置に配設された可変入賞装置(特定入賞口)が所定の態様で開放されて遊技球を入賞可能とし、その入賞個数に応じた有価価値(景品球)のみならず、磁気カードへ書き込まれるデータ等も含む)が付与されるものが挙げられる。
【0010】
また、スロットマシンの基本構成としては、複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の動的表示が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段を備えたものが挙げられる。この場合、遊技媒体は、コイン、メダル等が代表例として挙げられる。
【0011】
また、パチンコ機とスロットマシンとを融合させたものの基本構成としては、複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の動的表示が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段を備え、遊技媒体として球を使用するとともに、前記識別情報の動的表示の開始に際しては所定数の球を必要とし、特別遊技状態の発生に際しては多くの球が払い出されるように構成されたものが挙げられる。
【0012】
手段2.前記情報通信部は、キャラクターを模した形態をなすキャラクター部の一部として、又は前記キャラクター部の近傍における別部品として変位可能に構成されていることを特徴とする手段1に記載の遊技機。
【0013】
上記のような構成によれば、遊技機内において極めて目立ちやすい部位であるキャラクター部が情報取得の際の目印となるため、遊技者が情報取得場所を容易にかつ確実に見つけ出すことができ、さらにキャラクター部自体の意匠性、又はその態様(動作態様、発光態様、その他キャラクター部を変化させる種々の態様等)と情報通信とを関連させ易くなる。それに加えて、キャラクター部の近傍において情報通信部が変位可能に構成されているため、情報通信部を変位させて独特の演出を行ったり、或いは、情報通信部を一層目立たせるように変位させてその位置を遊技者に知らしめることなどが可能となり、斬新な遊技機構成を、キャラクター部と関連させてさらに一層面白みのある構成とし、かつ有用度の高い構成とすることができる。
【0014】
なお、本発明でいうキャラクター部は、各種分野におけるキャラクターを平面的又は立体的に模した構成とすることができる。具体的には、小説・漫画・映画・演劇・テレビ・或いはその他の分野において登場する人、動植物、その他のもの、シンボル、またはそのイメージ等を、平面的又は立体的に模した部分として構成することができ、特に、遊技機利用者において、周知、ないし著名な、若しくは架空の人物、動植物、その他のものを模した構成としたり、意匠性に優れた構成とすると、装飾性、遊技性を効果的に高めうる構成となる。本発明において、前方とは、遊技機に対する遊技者側を意味し、例えばパチンコ機においては、遊技盤と直交する方向において遊技者側を前方、それとは反対側を後方としている。
【0015】
手段3.前記キャラクター部は態様が変化するように構成され、
このキャラクター部の態様の変更を制御するキャラクター部態様変更手段を備えたことを特徴とする手段2に記載の遊技機。
【0016】
このようにすれば、キャラクター部の態様変化に遊技者が注目することとなり、演出効果を益々高めることができ、それに伴って情報通信部への注目度を一層高めることが可能となる。また、キャラクター部の態様変化を制御により行うようにしているため、情報通信部の変位と関連させてキャラクター部を所定のタイミングにて変化させたり、或いは予め定められた所定の状態に設定できる等、多様な演出を行い得る好適な構成となる。なお、上記手段においては、キャラクター部の態様の制御を行う制御手段と、情報通信部の変位の制御を行う制御手段とを別々の制御手段により構成してもよく、後述するように同一の制御手段により構成してもよい。
【0017】
なお、本発明でいう態様の変化は、キャラクター部自体が変化する構成のみならず、キャラクター部に関連する部位(たとえばキャラクター部の近傍等)の態様が変化することによりキャラクター部の態様が相対的に変化するような構成をも概念として含む。例えば、キャラクター部から所定距離離れた位置においてランプが光ることによりキャラクター部が照らされ、明るく見えるようになったり、所定の色あいをもつようになる構成などをも包含する。また、態様の変化としては、キャラクター部自体、若しくはキャラクター部と関連する部位(関連する部位としては、例えば、キャラクター部の近傍の部位や、キャラクター部と連動機構により連動する部位等)が変位するような動作による態様変化、或いは、キャラクター部内、若しくはキャラクター部と関連する所定の部位が発光するような発光による態様変化など、あらゆる態様変化が概念として含まれ、キャラクター部の様子が変化する構成であればこれら以外の態様変化手法を適用しても勿論よい。
【0018】
手段4.前記情報通信部の変位を制御する変位制御手段を備えたことを特徴とする手段1ないし手段3のいずれかに記載の遊技機。
【0019】
このように、情報通信部の変位を制御により変更するようにすれば、情報通信部を変位させるタイミング、位置設定などを任意に設定できることとなり、遊技状態等と関連させた演出に取り入れるなどして、情報通信部を用いて多くの斬新な態様を創出できる好適構成となる。また、そのような演出上の利点に加え、情報通信部の位置設定を行うことによりその情報通信部の位置を遊技者に判り易く設定するなどといった、情報通信を行う上での利点もあり、極めて有用性の高い構成となる。
【0020】
手段5.前記情報通信部の変位を制御する変位制御手段を備える一方、前記キャラクター部は、動作態様が変化するように構成されており、
前記変位制御手段は、前記キャラクター部の動作態様の変化と連動させて前記情報通信部を変位させる連動機構を備えたことを特徴とする手段3に記載の遊技機。
【0021】
このように、キャラクター部の動作態様が変化するように構成すれば、そのキャラクター部に遊技者の注目を一層集めることができ、また、その注目されるキャラクター部の動作と連動して情報通信部が変位するため、情報通信部の動きをキャラクター部の動きと関連付けて演出に関与させることができる。なお、この連動機構は、キャラクター部と情報通信部を保持する部品とを別体として形成し、これらをリンク機構等の様々な機構により機械的に連動させる構成等を含み、さらには、キャラクター部の一部品に情報通信部を配置し、キャラクター部と情報通信部とを一体的に変位させるような連動態様をも概念として含むものである。
【0022】
手段6.前記変位制御手段は、前記情報通信部を、所定の第1位置と、その第1位置とは異なる第2位置との少なくとも2つの位置の間で切り替わるように駆動する駆動アクチュエータを有し、
前記第1位置と前記第2位置においてそれぞれ前記情報通信部を位置保持する位置保持手段を備えたことを特徴とする手段4又は手段5のいずれかに記載の遊技機。
【0023】
このようにすれば、情報通信部の変位制御を行い得る好適構成となり、かつ、任意の2位置において情報通信部を位置保持することが可能となり、任意の2位置において情報通信部を位置保持するような演出態様、或いは任意の2位置においてそれぞれ情報通信部の機能を異ならせるような通信態様を用いる場合などには都合のよい構成となる。なお、位置保持手段としては、例えばソレノイド部を備えて構成することができ、これによればコイル部内に鉄心等からなる駆動部が引きこまれてその位置で保持される状態に対応する情報通信部の位置を第1位置とし、駆動部が引き出されるように付勢されて引き出された位置において保持されるような状態に対応する位置を第2位置とするように構成とすることができる。
【0024】
手段7.前記変位制御手段は、情報通信を行う場合に、前記情報通信部を前記第1位置に変位させ、情報通信を行わない場合に、前記情報通信部を前記第2位置に位置に変位させることを特徴とする手段4ないし手段6のいずれかに記載の遊技機。
【0025】
このようにすれば、情報通信を行う位置と、情報通信を行わない位置とが区別できるため、遊技者は情報通信部の変位によって情報通信部の機能(即ち、情報通信を行うように機能するか否か)を瞬時に判断することができる。
【0026】
手段8.前記情報通信部は、前記第1位置においては前方より視認可能な位置となり、前記第2位置においては前方より視認不可能な位置となるように変位することを特徴とする手段6又は手段7のいずれかに記載の遊技機。
【0027】
このようにすれば、遊技機は、遊技者が情報通信部を視認できない状態と、視認できる状態との2つの状態をとることにより、視認不可能な状態から視認可能な状態に移った場合には、それまで見えなかった情報通信部が現れるような態様となるため、遊技者がその情報通信部を非常に注目することとなり、興趣向上のみならず、情報通信部の配置場所を遊技者に効果的に印象付けることが可能となる。なお、視認可能な状態と、視認不可能な状態との区別方法としては、情報通信部が完全に見えなくなるように隠れた状態を視認不可能な状態とし、情報通信部が見えるようになった状態を視認可能な状態とする構成としてもよく、或いは、情報通信部の大部分が隠れるようになった状態(例えば、情報通信部においてわずかに見える部位があるが、ほとんどの部位が他部品に隠れているような状態)を実質的に視認不可能な状態とし、情報通信部の大部分が見えるようになった状態(例えば、一部的に他部品に隠れる部分があるがほとんどの部位が見えるような状態)を実質的に視認可能な状態とするようにしてもよい。
【0028】
具体的には、手段8に記載の遊技機において、情報通信を行う場合において前記情報通信部を視認可能な第1位置に変位させ、行わない場合においては視認不可能な第2位置に変位させるよう制御するように前記変位制御手段を構成できる。このようにすれば、通信の際には情報通信部が現れ、通信を行わない場合には情報通信部が見えなくなるため、遊技者は、情報通信部が通信を行うように機能するのか否かを一目で判断でき、また、通信の際には、それまで現れていなかった情報通信部が現れることとなるため、情報通信部の位置、及び通信状態であることを遊技者に効果的に印象付けることができ、さらには通信状態にあることを遊技者が見落とすことを防止する効果なども期待できる。
【0029】
手段9.当該遊技機と前記携帯通信端末との間の通信状態又は通信の準備状態を判断する通信状態判断手段を有し、
前記変位制御手段は、その通信状態判断手段による判断結果に基づいて前記情報通信部の変位を設定することを特徴とする手段4ないし手段8に記載の遊技機。
【0030】
この構成によれば、通信状態、或いは通信の準備状態に応じて情報通信部の変位位置が設定されるため、遊技者は情報通信部の変位を拠り所としてどのような通信状態か、或いは通信準備状態かを知ることができ、また、通信状態や通信準備状態に関連した情報通信部の変化を演出の変化として楽しむといったことも可能となる。
【0031】
なお、上記手段9の構成に以下の構成を付加してもよい。即ち、上記手段9の構成において、赤外光、電磁波等の、情報を伝達する媒体(以下、情報伝達媒体ともいう)のレベルを検出する媒体レベル検出手段を設け、その媒体レベル検出手段にて検出されるレベルに基づいて前記情報通信部の変位を設定するようにしてもよい。また、媒体レベル検出手段にて検出されるレベルに基づいて前記キャラクター部の態様を変更するようにしてもよい。
【0032】
具体的には、例えば、赤外光を情報伝達媒体として赤外線通信を行う場合には、赤外光レベルを検出する検出手段を設けるように構成し、その赤外光レベル検出手段による検出結果に基づいて、情報通信部の位置設定や動作設定を行うように構成できる。この場合には、後述する赤外線受光部を検出手段として構成するか、又は赤外線受光部とは別構成に受光素子(CCD素子等)を設け、前記赤外線受光部又は前記受光素子から出力される電圧レベルに基づいて通信状態を判断し、電圧レベルが所定レベル以下の場合に情報通信部を変位させてキャラクター部の態様を特別な態様(即ちレベルが低い旨を示す態様等)に変更するように制御してもよい。
【0033】
さらに、電磁波を情報伝達媒体とした場合には、電磁波の受信レベルを検出する電磁波レベル検出手段を設け、その電磁波レベル検出手段にて検出されるレベル(即ち、検出される電波強度等)に基づいて情報通信部の位置設定や動作設定を行うように構成できる。また、電磁波レベル検出手段にて検出されるレベルに基づいて前記キャラクター部の態様を変更するようにしてもよい。具体的には、検出されるレベルが所定レベル以下の場合に、情報通信部を変位させてキャラクター部の態様を特別な態様(電磁波レベルが低い旨を示す態様)に変更するように制御してもよい。このようにすれば、情報通信中に利用者が不意に携帯通信端末を動かした場合でも、受信レベルが低下したことを利用者が瞬時に察知できるため、携帯通信端末の再配置を早期に行うことが可能となる。また、完全に通信不能とならないレベル低下が生じた場合にそれを報知するように構成すれば、通信不能になる前に利用者が気づくことができ、通信不能を未然に防ぐことができる。
【0034】
また、手段9の構成に以下の要件を付加してもよい。即ち、手段9の構成において、遊技機からの情報送信状態を判断する送信状態判断手段を設け、前記変位制御手段が前記送信状態判断手段による判断結果に基づいて前記情報通信部の変位を制御するように構成できる。なお、この送信状態判断手段は、携帯通信端末に対して情報送信した後の所定時間内に、その携帯通信端末から送られてくるか否かを判断する手段として構成してもよく、或いは情報伝達媒体のレベルを検出してそのレベルを判断する(例えば、媒体のレベルが所定レベル以上か等を判断する)構成としてもよい。また、同様にして手段9に以下の要件を付加してもよい。即ち、手段9の構成において、前記携帯通信端末からの情報受信状態を判断する受信状態判断手段を設け、その受信状態判断手段による判断結果に基づいて、情報通信部の変位の制御(位置設定や動作設定など)を行うように構成できる。また、前記キャラクター部態様変更手段が前記受信状態判断手段による判断結果に基づいて、前記キャラクター部の態様を変更するように制御する構成としてもよい。
【0035】
このようにすれば、遊技機からの情報送信状態、或いは遊技機における携帯通信端末からの情報受信の状態を利用者が把握しやすくなり、通信中に配置場所がずれたりなどして、一時的に通信不能になった場合にそれを利用者に知らせることができ、配置場所の改善などを促すことができる。また、正常な通信状態である場合に、その旨を知らせるようにすれば、利用者はその状態を維持していればよく、通信中に安心感が得られることとなる。また、携帯通信端末から送られる情報の受信状態、又は遊技機における情報の送信状態によって情報通信部が変位し、さらに具体的にはキャラクター部の態様が変化するような構成を採ることができるため、遊技者はキャラクター部を自身の通信により変化させることができるため、通信が楽しく行え、斬新な遊技を体験できることとなる。
【0036】
また、上記手段4ないし手段9に記載のものにおいては、キャラクター部の態様の変更方法として動作態様を変更する例を挙げたが、これに限らず以下のように構成してもよい。即ち、手段4ないし手段9に記載のものにおいて、前記キャラクター部内部又はその近傍に発光手段を設け、前記通信状態判断手段による判断結果に基づいて前記発光手段の発光態様を変更するように前記キャラクター部態様変更手段を構成してもよい。このようにすれば、通信状態に応じて発光態様が変化し、通信を行う上での演出性や面白みが一層増し、興趣向上に寄与することとなる。また、発光態様によって通信状態(例えば、良好な状態なのか、不良な状態なのか等)を判断できることともなり、遊技者はその判断により通信を効果的に行うことができる。
【0037】
手段10.当該遊技機と前記携帯通信端末との間の情報通信に関し、その通信準備状態を判断する準備判断手段を有し、
前記変位制御手段は、この準備判断手段による判断結果に基づいて前記情報通信部の変位を、その判断結果に応じた位置に設定することを特徴とする手段9に記載の遊技機。
【0038】
このようにすれば、通信に関する遊技機の準備状態が情報通信部の変位を見ただけで瞬時に判断できることとなり、斬新でわかりやすい判断手法となる。また、その変位がキャラクター部の態様と連動するような場合には、そのキャラクター部の態様を見て判断でき、大変面白みのある判断手法となる。
【0039】
手段11.前記準備判断手段は、前記遊技情報の送信準備が完了しているか否かを判断する送信準備判断手段を有してなり、
前記変位制御手段は、この送信準備判断手段により前記遊技情報の送信準備の完了が判断された場合には、前記情報通信部を、情報送信の準備完了に対応した位置に設定することを特徴とする手段10に記載の遊技機。
【0040】
手段11の構成によれば、送信準備が完了しているか否かが情報通信部の位置により判断できることとなるため、斬新でわかりやすく、また、注目度の高い部位にて送信準備完了を報知することとなるため、遊技者はその送信準備完了をいち早く察知でき、その報知を見落とすようなことがなくなる。
【0041】
そして、手段11を更に具体化すると以下のように構成できる。即ち、手段11に記載のものにおいて、前記遊技機内に前記遊技情報を記憶する遊技情報記憶手段と、この遊技情報記憶手段において前記遊技情報が記憶されているか否かを判断する記憶状態判断手段とを設け、さらに、この記憶状態判断手段にて遊技情報が記憶されていると判断された場合に、情報通信部を送信準備の完了に対応した態様に変更するように制御することができる。また、記憶状態判断手段にて遊技情報が記憶されていると判断された場合に、前記キャラクター部を、前記キャラクター部態様変更手段により前記送信準備完了態様に変更させるように制御することができる。また、その制御と併せて報知手段により送信準備完了の報知を行う構成とするといったことも可能である。なお、この報知手段は、情報通信部の近傍に配置された表示装置により構成して、例えば遊技情報が存在する旨の報知を表示画面上の説明情報により行うようにしてもよく、表示装置とは異なる手段(例えば、ランプ等の光媒体、ブザー等の音声媒体など)により構成してもよい。このように、送信すべき遊技情報が蓄積され、送信の準備が完了している場合にそれを遊技者に対してキャラクター部により、又はキャラクター部と報知手段との双方により報知するようにすれば、遊技者はそれを確実に知ることができ、タイミング良く情報取得することができる。即ち、準備期間を最小限に抑えることができ、遊技に費やす時間の増大を効果的に図れることとなる。
【0042】
また、手段10又は手段11に記載の遊技機を以下のように構成してもよい。即ち、前記携帯通信端末からの情報の受信準備状態を判断する受信準備状態判断手段を設け、その受信状態判断手段による判断結果に基づいて、前記情報通信部の変位を制御するようにしてもよい。さらには、前記キャラクター部態様変更手段は、前記受信準備状態判断手段による判断結果に基づいて前記キャラクター部の態様を変更するように構成できる。
【0043】
このようにすれば、携帯通信端末から遊技機への情報の送信タイミングを利用者が把握できるようになり、利用者は効率的に情報送信操作を行うことができる。具体的には受信準備が完了している旨を説明する説明情報を例えば画像情報として記憶手段(例えば遊技機内のROM(具体的には表示制御基板に設けられたROMやその他の基板に設けられたROM)等)に設けておき、所定の受信条件の成立に基づいてその説明情報を読出し、表示装置に表示するようにすることができる。なお、受信条件は様々に設定できるが、例えば、大当たり終了、或いは発射スイッチOFF後所定時間経過等を条件とすることができる。
【0044】
手段12.遊技に関する情報を表示する表示装置を備え、情報通信部は前記表示装置の近傍において変位可能に構成されることを特徴とする手段1ないし手段11のいずれかに記載の遊技機。
【0045】
このように情報通信部が、キャラクター部だけでなく表示装置の近傍においても変位するよう構成すれば、情報通信部の変位と関連させてキャラクター部及び表示装置の双方の演出性を高め易い構成となる。
【0046】
手段13.遊技に関する情報を表示する表示装置を備えた遊技機であって、
所定の携帯通信端末と通信を行う情報通信部を有し、
この情報通信部が前記表示装置の近傍において変位可能に構成されることを特徴とする遊技機。
【0047】
手段12では、キャラクター部と表示装置との双方の近傍において情報通信部が変位可能に配置される構成を示したが、手段13のように、情報通信部が単に表示装置の近傍において変位するように構成しても十分な効果が得られる構成となる。即ち、手段13の構成によれば、情報通信部の変位と関連させて表示装置の演出性を高め易い構成となり、かつ、情報通信部が、表示装置の画面に注目する遊技者の目に否応無しに入ることとなるため、情報通信部の存在感が極めて高いものとなる。
【0048】
なお、手段12又は手段13に記載のものにおいて、情報通信部が表示装置の近傍に配置される構成としては、例えば表示装置が設けられた部品に組み込まれる形で配置される構成などが挙げられ、さらに言えば、表示装置における表示画面の周囲に配置される枠(以下、表示装置枠、又は筐体ともいう)においてキャラクター部が一体的に形成されたり、或いはそのような表示装置枠にキャラクター部が取付けられるような例が挙げられる。
【0049】
手段14.前記情報通信部は、前記表示装置における表示画面の前方に変位するように制御されることを特徴とする手段12又は手段13に記載の遊技機。
【0050】
このように構成すれば、情報通信部が表示装置の前方に位置するようになって情報通信部が極めて目立つ構成となり、また、その情報通信部を表示装置の表示態様と関連付けやすい位置関係ともなる。
【0051】
手段15.前記表示装置の表示画像を制御する表示制御手段を備え、
前記表示制御手段は、前記情報通信部と前記表示装置に表示される画像が関連性を有するように制御を行うことを特徴とする手段12ないし手段14のいずれかに記載の遊技機。
【0052】
このようにすれば、例えば、前記表示制御手段により、情報通信部と表示画像とを関連付けて連携させて演出を行うようにできるため、その演出性が高まり、かつ表示画像を見た遊技者は関連する情報通信部に一層注目することとなるため、情報通信部の配置やその形状についての興味が益々高まり、ひいては情報通信という行為に対する興味を抱くことも期待できる。なお、情報通信部と表示画像が関連性を有するような表示方法としては、情報通信部、又はその情報通信部の近傍の形状に関連した画像を表示したり、後述する手段16のように情報通信部の変位に応じた画像を表示する方法、或いは情報通信部に関連した説明情報(後述するように情報通信部の位置を示す指示情報や情報通信に関する操作方法等を示す説明情報など)を表示する方法等、情報通信部と表示画像とが関連付けられる構成であれば様々な表示方法を用いることができる。
【0053】
なお、前記情報通信部と前記表示装置に表示される画像が関連性を有するように制御を行う構成としての具体例は様々に考えられるが、例えば、前記表示制御手段により、前記情報通信部と関連した演出を行う演出画像を表示するように制御するように構成できる。
【0054】
このように構成すれば、情報通信部に関連した演出画像が表示されることとなるため、通常の演出画像よりもより一層演出画像に対して興味を抱くこととなり、楽しさが増すこととなる。具体的には例えば、情報通信部自体、又は情報通信部が組み込まれた部品を特徴的な形状とし、その形状に関連する静止画、動画等の演出画像を表示するように構成できる。また、このような演出画像は、一般的に用いられる図柄変動表示と共に表示(例えば、図柄変動部分の周辺における表示や、図柄変動部分と重ねるようにした表示)したり、図柄変動表示自体を情報通信部と関連した演出画像としたり、或いは、背景画像を情報通信部と関連した演出画像とするようにして相乗的に演出効果を高めてもよく、これとは逆に、情報通信部と関連した演出画像を表示している際には、図柄変動表示を行わないように、切り替えるようにして表示するようにしてもよい。なお、このような構成に限らず、情報通信部と関連した演出画像であれば様々な種類の演出画像を表示することができ、その演出画像の表示方法も様々である。
【0055】
また、手段15に記載のものにおいて、表示制御手段により、前記情報通信部と関連した説明情報を表示するように制御を行うようにしてもよい。
【0056】
このように構成すれば、情報通信部に関する説明情報が表示されるような態様となるため、遊技者は情報通信部に関する知識を得ることができ、その知識取得に伴って、情報通信部に対する関心が高まったり、遊技者が潜在的にもつ新規技術に対する抵抗感を効果的に取り除くことができる。従って、例えば「形態通信端末と情報通信可能に構成された遊技機」というもの自体、或いはその遊技方法や操作方法などがあまり遊技者に浸透していない場合であっても、説明情報を得た遊技者はその説明情報を拠り所としてスムーズに遊技を行うことができ、他方、このような説明情報の表示タイミングやイラストレーションなどを工夫することにより、演出性を高めることも可能となり、非常に有用性の高い構成となる。なお、前記説明情報としては、例えば文字情報、記号情報、図形情報のうちの1種、又は2種以上の情報の組合せにより構成することができ、文字情報として遊技者にわかり易く説明してもよく、矢印等の記号情報により直感的に判断できるような説明としてもよい。また、説明情報の種類としては、様々なものが挙げられるが、後述する操作説明情報や、位置説明情報、或いは通信状態や通信準備状態を説明する情報などは、表示することによる利点が極めて大きい。なお、これ以外であっても、情報通信部に関する説明情報であれば関連表示に用いることができる。
【0057】
手段16.前記表示装置の表示画像を制御する表示制御手段を備え、
前記表示制御手段は、前記情報通信部の変位に応じた画像を前記表示装置にて表示させるように制御することを特徴とする手段12ないし手段15に記載の遊技機。
【0058】
このようにすれば、情報通信部の変位によって表示画像が変化するような斬新な演出を行い得るという利点のみならず、情報通信部の変位を表示画像の態様により遊技者に報知できるという効果をも奏する。即ち、万が一遊技者が情報通信部の変位を見落とすようなことがあったとしても、表示態様の変化によっても情報通信部がどのような変位にあるのかを察知できる。
【0059】
手段17.前記表示制御手段は、情報通信を行う際の表示画像と、情報通信を行わない場合の表示画像とが切り替わるように制御することを特徴とする手段16に記載の遊技機。
【0060】
このようにすれば、遊技者は表示手段の表示画像により情報通信中の態様なのか、情報通信を行わない態様なのかが表示装置を見て一目瞭然でわかり、また、その切り替えの際に様々な演出を施すなどして従来にない演出を行うようなことも可能となる。例えば、通信状態が変更される旨を知らせる予告演出や、切り替わり後の表示を特別な表示態様として演出性を高めるようなことが可能となり、これ以外にも、切り替わりに関連して様々な表示演出が可能となる。
【0061】
また、手段12ないし手段17に記載のものにおいて、以下の要件を付加してもよい。即ち、手段12ないし手段17に記載の遊技機において、前記携帯通信端末装置の操作に関する操作説明情報を記憶する操作説明情報記憶手段を設け、所定条件の成立に基づいて前記操作説明情報記憶手段より前記操作説明情報を読み出すと共に、その読み出された操作説明情報を前記表示装置にて表示するようにしてもよい。この構成によれば、情報送信部の近傍で操作説明情報が表示されることとなるため、利用者は携帯操作を行う位置の間近で説明を確認することができるため、その説明情報を理解しやすく、ひいては遊技者の操作性向上に寄与する構成となる。また、表示装置の近傍にキャラクター部が配置されるため、説明情報の表示の際にキャラクター部を活用でき、遊技態様の創出に関し工夫しやすい構成となる。
【0062】
また、そのように操作説明情報を表示する構成のものにおいて、前記操作説明情報を表示する際に、前記キャラクター部態様変更手段により前記キャラクター部をその操作説明情報の表示に対応した態様に変更するようにしてもよい。例えば、操作説明を行うときには所定のランプが光るようにしたり、所定の動作を行うように構成できる。このようにすれば、遊技者は操作説明情報を見る場合でも関連してキャラクター部の態様を楽しむことができる。また、特別な態様となるためキャラクター部近傍が注目されることとなり、操作説明情報が見落とされるようなことを効果的に防止できる。
【0063】
なお、この操作説明情報を記憶する操作説明情報記憶手段を遊技機内部(例えば表示制御基板のROMやそれ以外の基板のROM等)に設けておき、所定条件の成立に基づいてその記憶手段から操作説明情報を読み出すようにしてもよく、このような操作説明情報記憶手段を、前記遊技機と通信ネットワークを介して接続されるサーバ等の外部装置に設けておき、前記所定条件の成立に基づいてその記憶手段から操作説明情報を読出し、前記遊技機に送信するようにしてもよい。この場合、遊技機はその操作説明情報を外部より受信して前記表示装置にて表示することとなる。なお、ここで言う所定条件は、例えば、遊技者からの操作説明情報を要求する情報入力がなされたか否かという条件とすることができ、この場合、例えばボタン等の操作部により説明情報を要求する情報入力がなされることに基づいて、前記説明情報記憶手段から説明情報を読出し、前記表示装置に表示することとなる。また、送信すべき情報が遊技機に蓄積されていることを条件として上記のような操作説明情報を表示するようにしてもよい。
【0064】
また、上記手段15ないし手段17のように情報通信部と関連する画像(以下、情報通信部関連画像、又は単に関連画像ともいう)の表示の方法としては、例えば、所定条件の成立(例えば、遊技機において通信すべき情報の蓄積がされているとの判断等)に基づいて、メイン基板やメイン基板とは別体に設けられた基板(例えば、情報通信用に設けられた基板等)から表示制御を行う表示制御基板に対して信号(条件成立信号)を送信し、表示制御基板にてその信号をトリガとして、又は条件として上記のような情報通信部関連画像を表示(例えば表示制御基板に設けられたROM、或いはそれ以外の基板に設けられたROMから読み出して表示)するよう制御する構成とすることができる。この表示方法としては、図柄変動や図柄停止等の画像と組み合わせた構成にてその一部に上記のような関連画像を表示するようにしてもよく、所定条件の成立に基づいて、図柄変動や図柄停止に関する画像を表示しないようにして関連画像に切り替えるようにしてもよい。
【0065】
手段18.前記情報通信部は、当該遊技機内にて扱われた情報を、前記携帯通信端末によって受信可能な信号として送信する情報送信部を有することを特徴とする手段1ないし手段17に記載の遊技機。
【0066】
このようにすれば、利用者は遊技機内にて扱われた情報を携帯通信端末にて容易に取得可能となって、その情報を様々な用途に活用できることとなるため、極めて有用性の高い構成となる。そして、遊技機からの情報を活用しようとする際に、多くの利用者が手軽にかつ支障なく利用しやすい構成となる。従って、このような情報活用を行う斬新な遊技形態を多数の利用者に広く浸透し得る構成となる。
【0067】
手段19.特定の遊技状態の発生又は進行を検出するための状態検出手段と、その状態検出手段により検出された前記特定の遊技状態の発生又は進行を表す遊技情報を作成する情報作成手段とを備え、
この遊技情報を、前記遊技機内にて扱われた情報として前記情報送信部より送信することを特徴とする手段18に記載の遊技機。
【0068】
このように、遊技機内において作成された遊技情報を情報送信部より携帯通信端末に送信するようにすれば、その遊技情報を様々な用途に利用できる好適構成となる。そして、このような遊技情報を携帯通信端末に送信して利用するようにすると、ユーザへの利益付与、マーケティング等の面において極めて有用な情報を利用できることとなるが、ユーザが情報送信部を探すことを嫌がったり、面倒なものと考えたりすると、折角の有用情報であっても、有効に利用できなくなってしまう可能性がある。即ち、情報送信部がわかりやすく、利用しやすい位置にないとその捜索や操作等が面倒となり、利用者離れを引き起こす可能性があり、特に新規の利用者については、その位置が直感的に判明しないと利用しにくい可能性もある。これに対し、上記構成によれば、このような携帯通信を用いた遊技方法が浸透しているような場合は勿論のこと、仮に一般に浸透していないとしても装飾性に優れた位置において変位可能に情報通信部が配置されるため、その情報送信部の位置が直感的にわかることとなる。従って、遊技がスムーズに進行することとなるため、利用者がストレスを感じることなく通信を行えて利用者増加を効果的に図ることができ、ひいては、遊技情報と利用者情報を用いた様々なビジネス形態を創出し得ることとなる。
【0069】
また、上記構成においては、以下の構成を付加してもよい。即ち、上記1ないし手段18に記載のものにおいて、特定の遊技状態の発生又は進行を検出する遊技状態検出手段を設け、その遊技状態検出手段による検出結果に基づいて、前記変位制御手段が前記情報通信部の変位を制御するように構成してもよい。このようにすれば、遊技状態に応じて情報通信部の変位が変更されることとなるため、遊技状態と情報通信部とを関連付けやすく、かつ、その関連付けにより、情報通信を行う上での多様な演出を創り出すことができる。
【0070】
手段20.前記情報通信部は、前記携帯通信端末から送信される情報を受信可能に構成される情報受信部を備えたことを特徴とする手段1ないし手段19のいずれかに記載の遊技機。
【0071】
このように、情報受信部を変位可能に構成すれば、情報受信部の位置や動作が特徴付けられて、携帯通信端末から遊技機側に情報を送信する場合に、遊技者はその携帯通信端末の配置すべき位置を容易に把握でき、携帯通信端末から遊技機に情報を送信する際においても情報通信部を利用し易い好適構成となる。なお、情報送信部及び情報受信部を同一のユニット内に配置(例えば、赤外線発光素子及び赤外線受光素子を隣接配置する構成や、同一チップに発光素子及び受光素子が組み込まれた赤外線受発光チップ等)し、そのユニットを双方向通信可能な情報送受信ユニットとして構成してもよい。このようにすれば、装置の小型化、設置スペースの削減に寄与することとなる。
【0072】
また、手段20に記載のものにおいて、前記情報通信部にて受信した前記携帯通信端末からの情報に基づいて、当該遊技機の状態を変更する遊技機状態変更手段を備えるようにしてもよい。
【0073】
このようにすれば、遊技機の状態を遊技者の操作により変更できる構成となるため、遊技者の遊技への関与度合いが一層高まり、さらに、その遊技機状態を変更する際に、携帯通信端末からの情報が送られることとなるため、この情報を利用して様々な遊技機状態を創出することが可能となる。なお、遊技機状態の変更とは、遊技盤上での表示態様、動作態様の変更のみならず、遊技機の状態が変更されればどのようなものでもよい。例えば、遊技者に特別な利益を付与するような状態変更でもよく、遊技状態を変更しないやり方でもよい。例えば、利用者から送られるデータを、後に利用するため、単に遊技機内(RAM、不揮発性メモリ、若しくはその他の記憶装置等)に記憶するだけでもよい。
【0074】
なお、前記遊技機状態変更手段として、遊技機内にて発生する遊技状態を変更する遊技状態変更手段を設けるように構成できる。これにより、携帯通信端末からの情報により遊技状態が変化することとなり、利用者は自らの操作により遊技状態の変更を行える構成となる。遊技状態の変更としては、例えば、キャラクター部の態様や図柄表示装置の表示態様を変更したり、或いは、通常の遊技状態から遊技者に特別な利益を付与した遊技状態に変更する等、様々な変更方法を用いることができる。例えば、携帯通信端末から何らかの情報が入力されることをトリガとして、キャラクター部に駆動信号を送信し(例えばCPUよりソレノイド部に向けて信号送信し)、その情報入力を受信したことを遊技者に知らしめるようにしてもよい。
【0075】
手段21.前記情報通信部は、ブルートゥース通信が可能なブルートゥース通信用アンテナとして構成されるものである手段1ない手段20のいずれかに記載の遊技機。
【0076】
このようにすれば、遊技機と携帯通信端末との間で無線通信を行う上での好適構成となり、スムーズに情報送信又は情報受信を行えることとなる。そして、ブルートゥース通信により、遊技機と携帯通信端末との間で有用な情報のやり取りを手軽に行えることとなる。このブルートゥース通信用アンテナとしては、例えば、チップアンテナなどを好適に使用できる。なお、上記いずれの手段に記載の遊技機においても、携帯通信端末と遊技機の通信仕様としてブルートゥースによるものを用いることができる。
【0077】
また、手段1ないし手段21に記載の遊技機において、遊技が行われる遊技領域の中央部に配置される部品に、前記情報通信部が変位可能に取付けられるように構成してもよい。具体的には例えば、前記情報通信部が、前記キャラクター部の一部として、又は前記キャラクター部の近傍に配置される構成において、そのキャラクター部が遊技が行われる遊技領域の中央部に配置される部品に取付けられるように構成してもよい。
【0078】
このように、遊技領域の中央に配置される部品に取付けるように構成すれば、目立つ存在であるキャラクター部が、中央部若しくはその近傍に配置されることとなってより一層目立つ構成となるため、装飾性、操作容易性を共に高めることが可能となる。なお、ここでいう中央に配置される部品とは、図柄表示装置や、いわゆる役物とも称される入賞装置などが挙げられ、特に、キャラクター部を、平面視した場合において遊技領域内で最も広い領域を占有する部品(図柄表示装置や役物等)に組付けるように構成すると、設計上組付けも行い易く、かつ装飾性や位置把握の容易性を効果的に高め得る構成となる。
【0079】
また、手段1ないし手段21に記載のものにおいて、遊技領域の周縁近傍において、前記情報通信部が変位可能に配置されるように構成してもよい。具体的には例えば、前記情報通信部が、前記キャラクター部の一部として、又は前記キャラクター部の近傍に配置される構成において、そのキャラクター部が、遊技領域の周縁近傍に配置されるように構成してもよい。
【0080】
このように遊技盤上において遊技領域の周縁近傍に配置するようにすれば、遊技領域の周縁の装飾性を高めつつ、通信の際には遊技領域中央部が自身の手や携帯通信端末にて隠れることとはならず、通信を行いつつ遊技を続けることのできる好適構成となる。具体的には、遊技盤上において、遊技領域の周縁部に配置するように構成してもよく、遊技領域外において遊技領域を取り囲むように配置される枠部(例えば、遊技機の前方に配置された前枠、又はその前枠とは別に構成された枠部など)に配置するようにしてもよい。なお、遊技領域の周縁近傍における具体的な配置位置は、遊技領域の上下左右のいずれの周縁近傍でもよく、遊技領域の斜め上方、下方のいずれでもよい。
【0081】
また、手段1ないし手段21に記載のものにおいて、透明板を保持する透明板保持扉(いわゆるガラス扉枠等)において情報通信部が変位可能に配置されるように構成してもよい。具体的には例えば、前記情報通信部が、前記キャラクター部の一部として、又は前記キャラクター部の近傍に配置される構成において、そのキャラクター部が、透明板を保持する透明板保持扉に配置されるように構成してもよい。さらに、配置位置については、遊技領域の前方に配置される透明板の後方にキャラクター部を配置し、透明板を介してキャラクター部が視認可能となるように配置してもよいが、透明板の外部領域に配置して、キャラクター部を露出、若しくは前記透明板とは異なる部材にてカバーするように構成してもよい。たとえば、透明板保持扉の外部領域(前枠等)に配置してもよい。いずれにしても、キャラクター部の内部、若しくはその近傍に配置する構成や、キャラクター部の前方近傍にて情報取得が可能な構成であれば、情報通信部をどの位置に配置しても本発明の概念に含まれる。
【0082】
また、手段1ないし手段21に記載の遊技機をスロットマシンとして構成し、前記情報通信部が、動的表示される識別情報列の近傍において変位するように構成してもよい。具体的には例えば、前記情報通信部が、前記キャラクター部の一部として、又は前記キャラクター部の近傍に配置される構成において、そのキャラクター部が、動的表示される識別情報列の近傍に配置するようにしてもよい。
【0083】
このようにすれば、キャラクター部の意匠性や、態様を識別情報列と関連させやすくなって相乗的に装飾性が高まり、かつスロットマシンにおいてもっとも注目される識別情報列の近傍にキャラクター部が配置されることとなるため、情報通信部の位置が即座に把握可能となる。具体的には、例えば、識別情報列の側方にキャラクター部を配置し、前方に配置される前方板(一部又は全部が透明に構成される板)を介して遊技者が視認できるように構成することができる。
【0084】
また、手段1ないし手段21に記載の遊技機をスロットマシンとして構成し、前記識別情報列が、動的表示される識別情報列の前方に配置される前方板の外部領域において変位するように構成してもよい。具体的には例えば、前記情報通信部が、前記キャラクター部の一部として、又は前記キャラクター部の近傍に配置される構成において、そのキャラクター部が、動的表示される識別情報列の前方に配置される前方板の外部領域に配置するように構成してもよい。
【0085】
このようにすれば、識別情報列を隠すことなく通信が可能となる好適構成となる。なお、ここでいう外部領域とは、換言すれば前方板と前後方向に重ならない部位を意味しており、この部位は、前方から見た場合に、識別情報列の前方にある前方板を介さずに視認できる位置となる。具体的には、識別情報列の上下左右、或いは斜め上方又は下方のいずれの配置位置でもよい。
【0086】
さらには、手段1ないし手段21に記載の遊技機をスロットマシンとして構成した場合に、前記情報通信部を、動的表示される識別情報列の下方、若しくは略下方位置(斜め下方位置等)に配置するようにしてもよく、具体的には前記情報通信部を、動的表示される識別情報列の下方、若しくは略下方位置(斜め下方位置等)に配置するようにしてもよい。さらに具体的には例えば、前記情報通信部が、前記キャラクター部の一部として、又は前記キャラクター部の近傍に配置される構成において、そのキャラクター部が、動的表示される識別情報列の下方、若しくは略下方位置(斜め下方位置等)に配置されるように構成することができる。この場合には、例えば操作を行う操作部の近傍に情報通信部を配置するように構成することができる。
【0087】
このようにすれば、遊技者の操作位置の付近において情報通信部が変位可能に配置されるため、情報通信部の変化が目にとまりやすく、効果的に印象付けられる構成となる。また、操作部における操作と、情報通信部の変位とを関連させるような構成を用いるなどといった操作上、演出上の利点をも期待できる。
【0088】
また、上記いずれの手段においても、以下の要件を付加することができる。即ち、上記記載の遊技機において、前記キャラクター部において、又はそのキャラクター部の近傍において、前記携帯通信端末が接近したことを検出する接近検出手段が設けるようにしてもよい。
【0089】
このようにすれば、携帯通信端末が通信可能な位置にあるか否かが接近検出手段により判断でき、接近状態にある場合にのみ通信を行うようにすれば、遊技機側は不必要な送受信処理を行うことがなくなる。
【0090】
また、そのように接近検出手段を設けた場合には、前記接近検出手段により前記携帯通信端末の接近が検出された場合に、前記キャラクター部態様変更手段は、前記キャラクター部がその接近検出に対応した接近検出態様となるように制御するようにもできる。このように構成すれば、遊技者は携帯通信端末の配置位置が正しいか否かをキャラクター部の態様により確認することができると共に、遊技者が携帯通信端末を介してキャラクター部に関与することができ、一層面白みのある構成となる。
【0091】
さらには、前記接近検出手段により前記携帯通信端末の接近検出がなされることを条件として前記遊技機から前記遊技情報の送信を開始する送信開始手段を設けるようにしてもよい。このようにすれば、接近を検出して自動的に情報送信を開始するような構成とすることができると共に、遊技者による複雑な操作を省略でき、極めて使い易い構成となる。
【0092】
【発明の実施の形態】
<第1実施形態>
以下、本発明の遊技機をパチンコ機において具体化した一実施の形態につき図面を参照しつつ説明する。
【0093】
本実施の形態のパチンコ機1は、遊技ホールに設置されたパチンコ島台のカウンタ台の上部にて複数横方向に並べられて設けられる。パチンコ機1は、図1に示すように、前部には前枠2が設けられ、さらにその前枠2にガラス扉枠3が取付けられている。ガラス扉枠3は、軸により前枠2に開閉可能に支持され、かつガラスが嵌め込まれた金属製の枠と、その枠に嵌め込まれる合成樹脂製の枠(以下「樹脂枠」という)とを備えている。ガラス扉枠3の後方には、図2に示す遊技盤7が配置されている。遊技盤7は略円形の遊技領域を有し、その遊技領域には第1種始動口4、特別表示装置(以下、単に「表示装置」という)5及び大入賞口6が設けられている。第1種始動口4は遊技球Bの通路を備え、その通路入口に羽根4aが開閉可能に支持されている。表示装置5は、例えば図柄を動的に表示する図柄表示装置として構成できる。
【0094】
ガラス扉枠3の下部には、賞球が払い出される上受け皿3aが装着されている。また、前枠2の窓孔より下方には下受け皿2aが装着されている。下受け皿2aは、前記上受け皿3aに入りきらない賞球や、上受け皿3aから球抜きした抜き球や、或いはファウル球等の余剰球を、余剰球出口から排出させて貯留させるものである。前枠2における下受け皿2aの右側方には遊技球Bを発射するための発射ハンドル17が回動操作可能に装着されている。発射ハンドル17に対応する前枠2の裏側には駆動手段としてのモータ(図示せず)が装着されており、発射ハンドル17の回動操作によってモータか回動され、これにより打球杆(図示せず)が間欠動作されるとともに、前記発射ハンドル17の回動角度に応じた弾発力に調節される。従って、前記モータ及び打球杆等によって球発射装置が構成されている。
【0095】
表示装置5は第1種始動口4の上方に設けられており、液晶ディスプレイ(LCD)からなる画面5aを備えている。画面5aには多種類の画像が表示されるが、その1つとして、左図柄列8、中図柄列9及び右図柄列10が表示される。図柄列の数は前述したもの(3列)に限られず、1列、2列、4列以上であってもよい。各図柄列8乃至10は、数字、記号等からなる複数の図柄によって構成されている。
【0096】
表示装置5では、図柄列8乃至10での図柄変動が、遊技球Bの第1種始動口4への入賞により開始される。図柄変動は左図柄列8、右図柄列10、中図柄列9の順に停止されるが、これは一例にすぎず、別の順序で停止されてもよい。全ての図柄列8乃至10での図柄変動が停止したとき、表示されている図柄(以下「停止図柄」という)の組合せが、予め定められた組合せ(特定表示結果、以下「大当りの組合せ」という)、すなわち、同一種類の図柄が大当りラインに沿って並んでいるときの同図柄の組合せ(例えば、777)、となる場合がある。この停止図柄の組合せを、以下「大当り図柄」という。本実施形態では、大当りラインとして、水平方向へ延びるもの(上・中・下の3種類)と、斜め方向へ延びるもの(右下がり・左下がりの2種類)の合計5種類存在するが、これに限られない。例えば、大当りラインの数が1つであり、通常、「1ライン」と呼ばれているものであってもよい。そして、大当りの組合せが成立すると特別電動役物が作動し、遊技者にとって有利な特別遊技状態としての大当り遊技状態が到来し、より多くの賞球を獲得することが可能となる。
【0097】
さらに、パチンコ機1は大当り遊技状態の発生に先立ちリーチ遊技状態となる。ここで、リーチ遊技状態とは大当り遊技状態の直前の状態をいい、倒えば、右図柄列10での図柄変動が、大当りライン上において左図柄列8での停止図柄と同一種類の図柄で停止し、かつ、その後に中図柄列9での図柄変動が左右両図柄列8,10での停止図柄と同一種類の図柄で停止されれば最終的に大当りの組合せとなる状態を含む。また、図柄変動が停止すると、大当り遊技状態となる組合せで変動し、その図柄で停止されれば最終的に大当り遊技状態となる場合において、その変動中の状態もリーチ遊技状態に含まれる。これは、通常、全回転(全図柄)リーチと呼ばれているものである。
【0098】
大入賞口6は第1種始動口4の下方に設けられており、1つのVゾーン11、2つの通路12,13及びシャッタ14を備えている。シャッタ14は大入賞口用ソレノイド15(以下、単に「ソレノイド15」ともいう)により作動させられ、Vゾーン11及び通路12,13の各入口を開閉する。
【0099】
図2に示すように、遊技盤3には、始動口用スイッチ18、Vゾーン用スイッチ19及びカウントスイッチ20が取付けられている。始動口用スイッチ18は、遊技球Bの第1種始動口4への入賞を検出する。Vゾーン用スイッチ19は遊技球BのVゾーン11への入賞を検出し、カウントスイッチ20は遊技球Bの大入賞口6への入賞を検出する。また、各スイッチ18乃至20の検出結果に基づきソレノイド15及び表示装置5をそれぞれ駆動制御するために、制御装置21が設けられている。制御装置21は読出し專用メモリ(ROM)、中央処理装置(CPU)、ランダムアクセスメモリ(RAM)等を備えている。ROMは所定の制御プログラムや初期データを予め記憶しており、CPUはROMの制御プログラム等に従って各種演算処理を実行する。RAMはCPUによる演算結果を一時的に記憶する。尚、より詳細には、制御装置21は、パチンコ機1の主制御を行うメイン基板と、メイン基板からの信号によって各部を制御するための表示制御基板、音量調整基板、LED基板、払出し制御基板等の各種のサブ基板とから構成されており、不正信号がメイン基板へ入力されることを防止するために、信号の伝送方向は、メイン基板からサブ基板への一方向のみとなっている。
【0100】
CPUによる制御の1つとして、大当り遊技状態の発生確率を条件に応じて変動させる、いわゆる確率変動がある。具体的には、1/300程度の低確率で大当り遊技状態を発生させる低確率モードと、その約5倍である1/60程度の高確率で大当り遊技状態を発生させる高確率モードとが用意されており、大当り図柄の種類に応じて確率モードが切替えられる。すなわち、大当り図柄が、予め定められた特別図柄(例えば奇数図柄)であると高確率モードに設定され、予め定められた通常図柄(例えば偶数図柄)であると低確率モードに設定される。なお、低確率モードでの発生確率に対する高確率モードでの発生確率の倍数は、前述した値(約5)以外の値であってもよい。
【0101】
また、CPUの出力ポートには、外部接続端子板16が接続されている。また、外部接続端子板16は、ホールコンピュータに接続されるホールコンピュータ用の出力端子16A〜Dと、通信ユニット30に接統される通信ユニット用の出力端子16a〜dとを備えている。
【0102】
ここで、出力端子16A及び16aは、上述した高確率モード中であることを示す「確変中信号」を出力する。また、出力端子16B及び16bは、大当りの発生中であることを示す「大当り信号」を出力する。また、出力端子16C及び16cは、予め定められた特別図柄(例えば奇数図柄)による大当りの発生中であることを示す「確変大当り信号」を出力する。また、出力端子16D及び16cは、球発射装置によって遊技球Bの発射が行われているか否かを示す「発射スイッチ信号」を出力する。
【0103】
図2に示すように、遊技盤7の中央に設けられた表示装置5の上部に、人物、動物等のキャラクター(図2では架空の人物を模したキャラクターを例示)を立体的に形成したキャラクター部50が設けられている。そして、そのキャラクター部50の近傍において、遊技者が所持する携帯通信端末としての携帯電話機200(図5,図6参照:後述)との間で通信を行う情報送信部として赤外線発光部33(以下、単に発光部33ともいう)が変位可能に設けられ、この赤外線発光部33に隣接させるか、又はユニットとしてこれと一体化した形態(例えば一体的な赤外線受発光チップ)にて情報受信部としての赤外線受光部34(以下、単に受光部34ともいう)が設けられている。なお、本実施形態において、これら情報送信部及び情報受信部を総称して情報通信部とも称し、赤外線発光部33及び赤外線受光部34を総称して赤外線受発光部33,34とも称するものとする。
【0104】
このキャラクター部50は、例えば遊技者の興味をひくようなデザインにて構成され、遊技状態に応じてその態様が変化する構成をなしており、そのキャラクター部50の一部部品と連動するように、上記赤外線受発光部33,34を保持してなる第2変位部57が設けられいる。また、この赤外線発光部33、受光部34の近傍には、報知手段としての報知ランプ31が設けられている。なお、これらキャラクター部50及びその近傍の具体的構成、作用等については後述する。
【0105】
さらに、図4に示すように、これら報知ランプ31、赤外線発光部33及び赤外線受光部34に加え、インタフェース回路(I/F)35と、CPU36と、ROM37と、RAM38とを備えて通信ユニット30が構成され、この通信ユニット30が機能することにより携帯通信端末との情報通信が可能となる。以下、通信ユニット30における各要素についてそれぞれ説明する。
【0106】
報知ランプ31は、通信に関する状態を遊技者に視覚的に報知するランプとして構成されるものであり、その点灯、消灯の切り替えタイミングは様々なパターンに設定できる。本実施形態では、赤外線発光部33から遊技情報の送信が可能な状態となったことを遊技者に視覚的に報知するものとして構成され、送信可能な遊技情報が有る場合に点灯し、無い場合には消灯させており、さらに、赤外線発光部33から遊技情報の送信が行われている問は報知ランプ31が点滅し、送信が終了すると消灯するように構成されている。
【0107】
情報送信部としての赤外線発光部33は、表示装置5の近傍に配置されて携帯電話機200に対して遊技情報等を赤外線信号として送信するための発光デバイスとして構成される。この赤外線発光部33から照出される赤外線信号は指向性を有し、この赤外線信号が、例えば表示装置5の近傍において遊技盤7の盤面とほぼ直交する方向に出力されるように構成されている。ここでは、赤外線発光部33から前方(遊技者側)に向かって赤外線信号が出力されるため、隣接配置されるパチンコ機同士で赤外線信号が干渉することはない。なお、キャラクター部50の近傍で受信可能な構成であれば出力方向はこれに限定されない。
【0108】
情報受信部としての赤外線受光部34は、情報送信部と同様に表示装置5の近傍に配置され、携帯電話機200から送信される赤外線信号を受信するための受光デバイスとして構成される。尚、赤外線信号は上述したように指向性を有しているため、携帯電話機200の赤外線受光部208及び赤外線発光部209を、通信ユニット30の赤外線発光部33及び赤外線受光部34に対向させることによって、パチンコ機1と携帯電話機200とが互いに通信相手として特定される。
【0109】
アクチュエータ駆動手段55は、CPU36からの信号を受けて、駆動アクチュエータたるソレノイド部70を駆動するものであり、図示しない駆動回路とソレノイド部70(図23等)とを備えた構成をなしている。この駆動回路は、例えば、CPU36からの駆動信号を受けてコイル部71(図23等)を通電し、駆動OFF信号を受けてその通電を解除する回路として構成できる。そして、所定の駆動条件が成立してCPU36から駆動信号が出力されると、駆動回路により中空状のコイル部71を通電して駆動部72を駆動し、その駆動部72と連動してキャラクター部50の動作態様が変化することとなる。なお、具体的な駆動処理等については後述する。
【0110】
インタフェース部35は、通信線を介して外部接続端子板16の通信ユニット用の出力端子16a〜dと接続され、各端子よりそれぞれ出力される「確変中信号」、「大当り信号」、「確変大当り信号」及び「発射スイッチ信号」をCPU36に入力する電子回路である。
【0111】
CPU36は、通信ユニット30各部を制御するための制御装置であり、ROM37から制御プログラムを読み出して実行する。
【0112】
ROM37は、通信ユニット30各部を制御するための制御プログラムやその他のプログラム、若しくは各種のデータ等を記憶する読み出し専用の記憶媒体である。
【0113】
RAM38は、CPU36によって使用されるワーク領域、遊技状態記憶領域38a及び遊技情報送信用の送信バッファ38bを有する書き換え可能な記憶媒体である。
【0114】
不揮発性メモリ39は、後述する遊技情報カウンタ39aを不揮発的に記憶するための書き込み可能な不揮発性の記憶媒体である。不揮発性メモリ39に記憶される遊技情報カウンタ39aの値は、パチンコ機1の電源遮断後も記憶保持される。
【0115】
また、図1の例では、前枠2における下受皿2aの右側方には、パチンコ機1と携帯電話機200との間の情報送信に関する操作を行うための操作部が設けられる。具体的には、この操作部はパチンコ機1に対して情報送信を要求する送信要求ボタン32として構成されており、この送信要求ボタン32が押下されることがトリガとなり、パチンコ機1から携帯電話機200に対して情報送信が開始される構成となっている。この送信要求ボタン32は、通信ユニット30に対して遊技情報の送信開始を要求するための押しボタンとして構成されており、ここではパチンコ機1からの送信準備が整った状態(例えば報知ランプ31が送信準備完了時の発光態様をなす状態、或いはキャラクター部が送信準備完了時の動作態様をなす状態等)でのみ押下が受け付けられ、他の状態で送信要求ボタン32を押下しても送信は開始されないようになっている。
【0116】
本実施形態では、報知ランプ31点灯中及びキャラクター部50が通信中態様をなすときに送信要求ボタン32を押下すると、報知ランプ31が点滅を開始すると共に、赤外線受発行部33,34が変位し、赤外線発光部33より赤外線信号による遊技情報の送信が開始されるようになっている。なお、ここでは操作部をボタン構成としているが、操作レバー、タッチパネル等、遊技者が外部より操作可能な構成であればよい。また、ここでは、情報送信のトリガ入力を行うために操作部を設けているが、情報送信に関連するための情報入力操作であれば他の用途にも適用できる。例えば、表示画面において、複数の項目を選択可能に表示し、その中から、上記操作部を操作させることによりいずれかを選ばせるように構成してもよい。その一例としては、例えば、遊技機からの情報送信を要求するのか、或いは情報通信に関する説明情報(例えば操作説明等)を要求するのかを遊技者に選ばせるようにし、選択操作に対応する処理を実行するようにしてもよい。
【0117】
次に、パチンコ機1の通信ユニット30との間で赤外線通信が行われる携帯電話機200の構成について、図5及び図6を参照しつつ説明する。携帯電話機200は、図5の正面図に示すように、ケース202、キー操作部204、液晶パネル(表示部)206、赤外線受光部208、及び赤外線発光部209から構成されている。キー操作部204は、ケース202の正面ケース部203に配設されたもので、十字キー、電源キー、ファンクションキー、オンフックキー(開始キー)、クリアキー、及び文字・数字キー(テンキー)等から構成されている。液晶パネル206は、ケース202に形成された開口部202aの内側に配置されている。赤外線受光部208は、赤外線発光部209とともに、ケース202の上部202bに配置されている。
【0118】
次に、携帯電話機200の電気回路構成につき図6のブロック図を参照して説明する。携帯電話機200は、液晶パネル206、赤外線受光部208、及び赤外線発光部209に加えて、無線部210、音声回路212、レシーバー214、マイク216、送受信アンテナ218、不揮発性メモリ220、制御部(マイクロコンピュータ)222及び二次電池224を有する。無線部210は、制御部222により制御されて、送受信アンテナ218を通して電波を媒体として基地局に対して送受信する。音声回路212は、無線部210から制御部222を通して出力された受信信号をレシーバー214に出力するとともに、マイク216から出力された音声信号を送信信号として制御部222を通して無線部210に出力する。
【0119】
レシーバー214は、音声回路212から出力された受信信号を受信音声に変換して出力し、マイク216は、操作者から発せられた送信音声を音声信号に変換して音声回路212に出力する。不揮発性メモリ220は、各種データや、各種のプログラムを不揮発的に記憶する。尚、通信ユニット30から遊技情報の受信を行うための遊技情報受信用プログラムは、例えば、遊技機メーカ等によって運営されるインターネット・ホームページ等からダウンロードして、不揮発性メモリ220に記憶される。二次電池224は、各回路に電力を供給する。制御部222は、CPU,ROM及びRAMを含むマイクロコンピュータ等から構成されたもので、電話の発着信処理、電子メールの作成送受信処理、インターネット処理を行う。
【0120】
次にキャラクター部50の構成及び動作について説明する。
キャラクター部50は、図2及び図22に示すように表示装置5の筐体40(即ち表示装置5が内部に配置される表示装置枠)に取付けられる構成をなすとともに、近傍に情報通信部(即ち赤外線発光部33、赤外線受光部34)が変位可能に配置され、かつ上述した報知ランプ31もその近傍に配置される。具体的には、このキャラクター部50は、筐体40に固定されてその筐体40に対して相対変位しない固定部50Bと、その固定部50Bに対して相対変位可能に取付けられる変位部50Aとをそれぞれ備えており、その変位部50Aは図22(a)に示すような第2変位状態と図22(b)に示すような第1変位状態との、少なくとも2つの変位状態をなすように構成されている。さらに、その変位部50Aと連動するように第2変位部57がキャラクター部50の近傍に設けられており、この第2変位部57に情報通信部たる赤外線受発光部33,34が取り付けられている。この第2変位部57は第1変位部50Aの第1変位状態及び第2変位状態にそれぞれ対応して、図22(b)にて破線で示す第1位置、及び同図(a)に示す第2位置に位置設定されるようになっている。なお、この第2変位部57に対し、変位部50Aを第1変位部50Aとも称するものとする。
【0121】
そのキャラクター部50の近傍に配置される報知ランプ31は、第1変位状態に対応して第1発光態様をなし、第2変位状態に対応して第2発光態様をなすようになっている。なお、本実施形態においては、第2変位状態において、キャラクター部50がハンマを振り上げている状態をなし(図22(a))、第1変位状態においては、図22(b)のようにハンマが振り下ろされるように変位し、ほぼ同時にそのハンマの先にある報知ランプ31が点灯するようになっている。
【0122】
具体的には、図23及び図24の説明図に示されるように、変位部50Aが、駆動アクチュエータ(ソレノイド部70)に設けられた駆動部72からの作用を受けて変位するように構成されている。図23の例では、キャラクター部50は、人物を立体的に構成してなるものであり、その人物の腕部53とその人物が把持するハンマ部52からなる変位部50Aが構成されている。そして、腕部53において、当該腕部53を固定部50Bに対して回動可能に支持する軸状の支点部53Aと、駆動部72からの作用を受ける作用部53Bが備えられている。なお、図23の例では、変位部の最大変位を定めるためのストッパー54が筐体40(図2)より突出する形態にて設けられている。
【0123】
作用部53Bは駆動部72に形成された被係合部(係合突起72B)と係合するための係合部として構成され、ここではその作用部53Bを係合突起72Bの径よりも若干大きい径の孔、又は長孔等として構成することができる。このようにすれば、駆動部72が軸方向に上下動した場合に、係合突起72Bが作用部53Bに対して作用すると共に、その作用により変位部50Aが連動して支点部53A周りを回動し、上位置(図23の一点鎖線部分)と下位置(図23の実線部分)との間で変位することとなる。このとき、係合突起72Bは作用部53B内を相対変位することとなる。
【0124】
さらに、図23に示すように、キャラクター部50に設けられた変位部50Aと連動するように情報通信部たる赤外線受発光部33,34を保持し、変位可能に構成された第2変位部57が設けられており、この第2変位部57は、支点部53Aの周りを回動するように構成されると共に、腕部53と連結部59により連結されており、この腕部53の変位、即ち、変位部50Aの変位と連動して変位するように構成されている。そして、図23にて示すように、第1変位部50Aが第1変位状態にあるときは、この第2変位部57もそれに対応した第1位置に変位し、1点鎖線にて示すように第1変位部50Aが第2変位状態のときは第2変位部57もそれに対応した第2位置(図23における1点鎖線の位置)に変位するように構成されている。そして、この第2変位部57の変位により情報通信部(赤外線受発光部33,34)が第1位置(図22(b))と第2位置(図22(a))の間で変位することとなる。
【0125】
本実施形態においては、図22(b)に示すように情報通信部が第1位置に設定される場合は、その情報通信部が表示画面5aの前方に位置して前方より視認可能となり、図22(a)に示すように第2位置に設定される場合には、筐体40の後方に隠れて前方より視認不可能となるように構成されている。さらに、図22(b)に示すように、情報通信部が表示画面の前方に位置している状態においては、その情報通信部を保持する部品(ここでは小判の形状をなす部品)に関連する画像が表示されるようになっている。なお、図22(b)では、その関連画像として多数の小判が流下する画像が表示画面5aに表示されている。
【0126】
さらに構成を詳述すると、図24に示すように、駆動部72は、中空上に形成されたコイル部70に一部を挿入する形態にて軸状に設けられており、例えば鉄等の金属部材にて構成され、通電によりコイル部71が励磁されることによりそのコイル部71に引き込まれる構成をなしている。駆動部72の端部には上述したように係合突起72Bが変位部50Aの作用部53Bと係合するように形成されており、その係合突起72Bが形成される位置のコイル部71寄りの位置に、フランジ部72Cが直棒部72Aから側方に突出する形態にて形成されている。このフランジ部72Cとコイル部71における枠部71Bの間において、コイルばね73が設けられており、駆動部72をコイル部71から離間する方向に付勢している。そして、コイル部71の非通電時にはフランジ部72Cがコイル部71より離間し、通電時にはコイルばね73の付勢に抗して駆動部72がコイル部71に引き込まれ、それと連動して変位部50Aが支点部53Aを支点として回動し、さらにその変位部50Aと連動して第2変位部57が回動して図23の実線にて示す位置に変位する。この連動を行う連動機構は、小判状の部分57Aと一体的に形成されてこの小判状の部分57Aと支点部53Aとを連結する連結部57B(以下、第1連結部57Bともいう)と、この第1連結部57Bと腕部53を連結して腕部53の動きに応じて第1連結部57Bを作用させる連結部59(以下、第2連結部59ともいう)とを備えて構成されており、この連動機構によりキャラクター部50の動きと情報通信部の変位とが関連性を有している。なお、図24では、赤外線受発光部33,34と、この赤外線受発光部33,34を駆動する駆動回路(図示略)とを電気的に接続するための電線部については省略しているが、その配置構成は様々とできる。例えば、赤外線受発光部33,34を基点とし、その裏面において第1連結部に沿って電線部を延設し、固定部50B近傍において導出するように構成してもよい。
【0127】
なお、ここに示すような、キャラクター部50の一部を変位させるための構成はあくまで一例であり、ソレノイド部70の駆動に応じて変位部50Aが固定部50Bに対して相対変位するものであれば他の構成を用いてもよい。また、ここではキャラクター部50の一部をなす単一部品が遊技盤7に対して変位するように構成されているが、複数の部品が変位するように構成してもよく、キャラクター部全体が遊技盤7に対して変位するように構成してもよい。また、情報通信部を変位させる構成としてここではキャラクター部50の一部と連動させる連動機構を用いているが、このような機構を用いずに、キャラクター部50のアクチュエータとは別のアクチュエータ(即ちソレノイド部70とは別のソレノイド部)を情報通信部が配置される部品に対し独自に設け、キャラクター部50と、情報通信部が配置される部品とを独立して制御する構成としてもよい。また、キャラクター部としては、アニメの主人公等の架空のキャラクター部、芸能人等の実在する著名人物、或いは、後述する犬等の動物や植物、乗物等、様々なものに類似させて構成できる。
【0128】
次に、前記のように構成されたパチンコ機1の作用及び効果について説明する。図7乃至図10のフローチャートは、制御装置21によって実行される各種ルーチンを示している。これらのルーチンの各処理は、カウンタ群及びフラグFに基づいて実行される。
【0129】
カウンタ群は、ラウンドカウンタR、入賞カウンタP及び確変カウンタCを含む。ラウンドカウンタRはラウンド回数をカウントするためのものであり、入賞カウンタPはカウントスイッチ20の検出結果に基づき大入賞口6への遊技球Bの入賞個数をカウントするためのものである。確変カウンタCは高確率モードの終了を判断するためのものであり、「2」,「1」,「0」の値を採る。なお、カウンタR,P,Cの初期値はいずれも「0」である。
【0130】
そのほかにもカウンタ群は、大当り遊技状態発生を決定するための内部乱数カウンタと、外れリーチ等を決定するための外れリーチ乱数カウンタと、停止図柄等を決定するためのそれぞれの図柄カウンタと、リーチ動作の種類を決定するためのリーチ種別カウンタとを含む。ここで、外れリーチ乱数カウンタによる外れリーチとは、前述したリーチ遊技状態の後に最終的に大当りの組合せとならない状態をいう。フラグFは、Vゾーン11への遊技球Bの入賞の有無を判定するためのものであり、Vゾーン用スイッチ19によって入賞が検出されない場合に「0」に設定され、入賞が検出されると「1」に設定される。なお、確率モードには低確率モードと高確率モードの2種類類あることは既に説明したが、初期値には低確率モードが設定されている。
【0131】
さて、遊技者による遊技が開始されると、制御装置21は、まず図7の特別電動役物制御ルーチンのステップS10において、始動口用スイッチ18の検出結果に基づき、遊技球Bの第1種始動口4への入賞があったか否かを判定する。この判定条件が満たされていないと特別電動役物制御ルーチンを終了し、満たされているとステップS20において、内部乱数カウンタ、外れリーチ乱数カウンタの各値を取得するとともに、各図柄カウンタの値に基づき図柄列8乃至10毎に外れ図柄を取得する。ここでの取得とは、各カウンタの値を読取り、その値をメモリに記憶する処理を指す。
【0132】
次に、ステップS30で図柄変動開始処理を実行する。詳しくは、図9のステップS31において、図柄列8乃至10の各図柄をそれぞれ表示装置5で変動表示させる。この表示により、遊技者には左・中・右の3つのリールがあたかも回転しているように見える。ステップS32において、内部乱数カウンタの値が大当り値と同一であるか否かを判定する。大当り値としては、2種類の値(低確率用大当り値、高確率用大当り値)が用意されている。前者は大当り遊技状態を前述した低確率で発生させるための値であり、後者は高確率で発生させるための値である。例えば、内部乱数カウンタが、「0」乃至「299」の範囲で所定時間毎に値を更新するものである場合、そのうちの「7」を低確率用大当り値とし、「7」,「17」,「27」,「37」,「47」を高確率用大当り値とする。すると、大当り遊技状態が発生する確率は、低確率用大当り値を大当り値として用いた場合には1/300となり、高確率用大当り値を大当り値として用いた場合には1/60となる。そして、前回の制御周期で低確率モードが設定されている場合には、低確率用大当り値が大当り値として選択される。高確率モードが設定されている場合には、高確率用大当り値が大当り値として選択される。
【0133】
ステップS32の判定条件が満たされていると、ステップS33において、大当り値に対応する大当り図柄を停止図柄としてメモリに記憶する。一方、ステップS32の判定条件が満たされていないと、ステップS34において、外れリーチ乱数カウンタの値が予め定められた外れリーチ値と同一である否かを判定する。この判定条件が満たされていると、ステップS35において、外れリーチ値に対応する図柄(以下「外れリーチ図柄」という)を停止図柄としてメモリに記憶する。なお、ステップS34の判定条件が満たされていないと、ステップS36において、前記ステップS20での外れ図柄を停止図柄としてメモリに記憶する。そして、上記ステップS33,S35,S36で停止図柄を記憶した後、図柄変動開始処理ルーチンを終了する。
【0134】
前記のようにステップS30の処理(図柄変動開始処理)を実行した後、図7のステップS40において左右両図柄列8,10における図柄を、前記ステップS33,S35,S36のいずれかの処理で記憶した停止図柄に差替える。差替え後の図柄によって左右両図柄列8,10での図柄変動を停止させる。
【0135】
ステップS50では、中図柄列9での図柄変動を停止させる。続いて、ステップS60において、図柄の組合せが大当りの組合せであるか否かを判定する。この判定条件が満たされていないと特別電動役物制御ルーチンを終了し、満たされていると、ステップS70において、大当り信号ONを出力端子16B及び16bに出力する。さらに、ステップS80において、大当り図柄が特別図柄(この場合、奇数図柄)であるか否かを判定し、特別図柄である場合は(ステップS80:Yes)、ステップS90において確変大当り信号ONを出力端子16C及び16cに出力する。続いて、ステップS100において、ラウンドカウンタRをリセットする。そして、ステップS110において入賞カウンタPをリセットするとともに、フラグFを「0」に設定する。
【0136】
続いて、図8のステップS120においてソレノイド15を励磁する。すると、シャッタ14が倒れ、大入賞口6の通路入口が開放される。この開放により、遊技球BのVゾーン11及び通路12,13への入賞が可能となる。ステップS130でラウンドカウンタRを「1」インクリメントする。
【0137】
次に、ステップS140において、入賞カウンタPの値が所定値Pmax以下であるか否かを判定する。この判定条件が満たされていると、ステップS150において、大入賞口6の閉鎖予定時期がまだか否かを判定する。この判定条件が満たされていると(ステップS150:Yes)、ステップS140へ戻る。その結果、大入賞口6の開放開始後にPmax個よりも多くの遊技球Bが入賞するか、閉鎖予定時期が到来するかしない限りは、大入賞口6が開放され続ける。これに対し、ステップS140,S150の判定条件のいずれか一方が満たされていないと、ステップS160においてソレノイド15を消磁する。すると、シャッタ14が起こされ、大入賞口6の通路入口が閉鎖される。
【0138】
そして、ステップS170において、ラウンドカウンタRの値が所定値がRmax以下であるか否かを判定する。この判定条件が満たされていると、ステップS180においてフラグFが「1」であるか否かを判定する。ステップS180の判定条件が満たされていると(ステップS180:Yes)、図7のステップS110へ戻る。従って、一旦大当り遊技状態が発生すると、遊技球BがVゾーン11に最大Rmax回入賞するまでは、大入賞口6が開閉のサイクルを繰返す。例えば、所定値Pmaxが「10」に設定され、大入賞口6の開放時間が「約29.5」秒に設定され、所定値Rmaxが「16」に設定されている場合には、大入賞口6の開放後、(1)遊技球Bが大入賞口6へ10個入賞すること、(2)約29.5秒が経過すること、のいずれか一方の条件が満たされた時点で大入賞口6が閉鎖される。この大入賞口6の開放・閉鎖のサイクルが、遊技球BのVゾーン11への入賞を条件に最大で16回繰返されることとなる。ステップS170,S180の判定条件のいずれか一方が満たされていないと、ステップS190で「大当り信号OFF」を出力端子16B及び16bに出力する。さらに、ステップS200において、大当り図柄が特別図柄(この場合、奇数図柄)であるか否かを判定し、特別図柄である場合は(ステップS200:Yes)、ステップS210において確変大当り信号OFFを出力端子16C及び16cに出力する。続いて、ステップS220で確率変動処理を実行し、その後、特別電動役物制御ルーチンを終了する。
【0139】
図10の確率変動処理ルーチンでは、ステップS221において、大当り図柄が通常図柄(この場合偶数図柄)であるか否かを判定する。この判定条件が満たされていないと(ステップS221:No)、すなわち、大当り図柄が特別図柄(奇数図柄)であると、ステップS227において確変カウンタCが「0」であるか否か(高確率モード中であるか否か)が判定され、確変カウンタCが「0」である(高確率モード中である)場合は(S227:Yes)、ステップS228において、確変中信号ONを出力端子16A及び16aに出力する。続いて、ステップS229において高確率モードを設定し、確変カウンタCに「2」を設定する。ステップS229の処理を実行した後、確率変動処理ルーチンを終了する。このように、高確率中に特別図柄(奇数図柄)で大当り遊技状態が連続して発生した場合には、高確率モードが継続することとなる。
【0140】
一方、前記ステップS221の判定条件が満たされていると、すなわち、大当り図柄が通常図柄(偶数図柄)であると、ステップS222において確変カウンタCが「0」でないか否かを判定する。この判定条件が満たされていない(C=0)と確率変動処理ルーチンを終了し、満たされている(C=2,1)とステップS223において確変カウンタCを「1」デクリメントする。ステップS224において確変カウンタCが「0」であるか否かを判定する。この判定条件が満たされていない(C=1)と確率変動処理ルーチンを終了し、満たされている(C=0)とステップS225において、確変中信号OFFを出力端子16A及び16aに出力し、ステップS226において、低確率モードを設定する。このように一旦高確率モードが設定されると、確変カウンタCが「0」となるまで、すなわち、高確率モード設定後、連続して偶数図柄で2回大当り遊技状態が発生するまでは高確率モードが継続する。そして、偶数図柄での大当り遊技状態が2回連続すると、高確率モードが終了し低確率モードに切替えられる。
【0141】
なお、本実施形態での処理手順は一例であり、適宜変更可能である。例えば、図柄変動処理(ステップS31)を停止図柄の記憶処理(ステップS33,S35,S36)の後に行うようにしてもよい。
【0142】
上述したように、本実施形態では、遊技球Bが第1種始動口4へ入賞したことが検出されると、各カウンタの値が取得されるとともに図柄列8乃至10が変動表示される。各カウンタの値に基づき停止図柄が記憶され、その停止図柄によって図柄変動が停止される。停止されたときに表示されている図柄の組合せが大当りの組合せであると、遊技者に有利な大当り遊技状態が発生し、遊技球BがVゾーン11に最大Rmax回入賞するまで、大入賞口6の開閉のサイクルが繰返される。
【0143】
一方、大当り図柄が特別図柄(奇数図柄)であると高確率モードが設定され、次回と、その次の回の2回にわたり大当り遊技状態の発生確率が高められる。すなわち、一旦高確率モードが設定されると、次回以降2回の大当り遊技状態の発生確率が高められるが、その期間中に再び奇数図柄で大当り遊技状態が発生すれば高確率モードが設定される。これに対し、前記期間経過後に通常図柄(偶数図柄)で大当り遊技状態が発生すれば高確率モードが終了する(低確率モードに切替えられる)。
【0144】
次に、通信ユニット30における遊技状態記憶処理ルーチンについて、図11のフローチャートを参照しつつ説明する。尚、本ルーチンは、通信ユニット30により、所定周期(例えば、1〜2msec毎)で繰り返し呼び出されて実行されるものである。また、電源投入時の初期化処理において、RAM38内の遊技状態記憶領域38の先頭アドレスがポインタAPに設定されると共に、確変連続回数カウンタLに初期値として「0」が設定される。
【0145】
最初に、ステップS300において、I/F回路35より、「確変中信号」、「大当り信号」及び「確変大当り信号」の各信号状態をそれぞれ読み込む。続いて、ステップS310において、「大当り信号」がOFFからONに変化したか否かを判定する。「大当り信号」がOFFからONに変化したと判定された場合は(ステップS310:Yes)、ステップS320において、「確変大当り信号」がOFFからONに変化したか否かを判定する。「確変大当り信号」がOFFからONに変化したと判定された場合は(S320:Yes)、ステップS330において、確変大当りの発生を表す遊技状態コード”B00”を、遊技状態記憶領域38aのポインタAPが示すアドレスヘ記憶する。続いて、ステップS340において、確変連続回数カウンタLをインクリメントし、さらに、ステップS400において、ポインタAPを更新し、本ルーチンの処理を終了してリターンする。
【0146】
ステップS320において、「確変大当り信号」がOFFからONに変化しなかったと判定された場合(S320:No)、ステップS350において、通常大当りの発生を表す遊技状態コード”A00”を、遊技状態記憶領域38aのポインタAPが示すアドレスヘ記憶する、。続いて、ステップS360において、「確変中信号」がON状態であるか否かを判定する。「確変中信号」がON状態である場合は(S360:Yes)、ステップS340において、確変連続回数カウンタLをインクリメントする。そして、ステップS400において、ポインタAPを更新し、本ルーチンの処理を終了してリターンする。
【0147】
ステップS310において、「大当り信号」がOFFからONに変化しなかったと判定された場合は(S310:No)、ステップS370において、「確変中信号」がONからOFFへ変化したか否かを判定する。「確変中信号」がONからOFFに変化したと判定された場合(S370:Yes)、ステップS380において、確率変動遊技の連続回数(以下、確変連続回数)を表す遊技状態コード”C00”に確変連続回数カウンタLの値を加算した結果を、遊技状態記憶領域38aのポインタAPが示すアドレスヘ記憶する。そして、ステップS390において、確変連続回数カウンタLに初期値「0」を設定し、ステップS400において、ポインタAPを更新し、本ルーチンの処理を終了してリターンする。一方、ステップS370において、「確変中信号」がONからOFFに変化しなかったと判定された場合は(S370:No)、本ルーチンの処理を終了してリターンする。
【0148】
尚、出力端子16a〜d、ステップS300,S310,S320及びS370が、本発明の状態検出手段として機能するものである。また、「通常大当りの発生」、「確変大当りの発生」、及び「確率変動遊技の連続」が、本発明における「特定の遊技状態の発生」に相当するものである。
【0149】
ここで、「確変中信号」、「大当り信号」及び「確変大当り信号」の具体的な出力例に基づいて、遊技状態記憶領域38aへどのように遊技状態データが記憶されるかについて図12及び図13を参照しつつ説明する。尚、図12は、「確変中信号」、「大当り信号」及び「確変大当り信号」の一出力例を時系列的に示すチャートであって、確変大当りの発生によって確率変動モードに入り、続いて、通常大当り、確変大当り、通常大当りが順に発生し、さらに通常大当りが発生することによって確率変動モードが終了する例を示している。この場合、確変連続回数は5回となる。また、図13は、遊技状態記憶領域38aのおける記憶例を模式的に示す図である。尚、これらの途中で遊技情報の送信は行われていないものとする。
【0150】
まず、大当り信号▲1▼がONになった時、確変大当り信号▲1▼もONになっているので、「確変大当り発生」を表す遊技状態コード”B00”を、ポインタAPが示す遊技状態記憶領域38aの1番目の記憶領域へ記憶し(ステップS330)、確変連続回数カウンタLがインクリメントされて1となる(S340)(図13(a)参照)。
【0151】
次に、大当り信号▲2▼がONになった時、確変大当り信号はONになっていないので、「通常大当り発生」を表す遊技状態コード”A00”を、ポインタAPが示す遊技状態記憶領域38aの2番目の記憶領域へ記憶する(ステップS350)。この時、「確変中信号▲1▼」がON状態であるので(ステップS360:Yes)、確変連続回数カウンタLがインクリメントされて2となる(ステップS340)(図13(b)参照)。
【0152】
次に、大当り信号▲3▼がONになった時、確変大当り信号▲2▼もONになっているので、「確変大当り発生」を表す遊技状態コード”B00”を、ポインタAPが示す遊技状態記憶領域38aの3番目の記憶領域へ記憶し(ステップS330)、確変連続回数カウンタLがインクリメントされて2となる(S340)(図13(c)参照)。
【0153】
次に、大当り信号▲4▼がONになった時、確変大当り信号はONになっていないので、「通常大当り発生」を表す遊技状態コード”A00”を、ポインタAPが示す遊技状態記憶領域の4番目の記憶領域へ記憶する(ステップS350)。この時、「確変中信号▲1▼」がON状態であるので(ステップS360:Yes)、確変連続回数カウンタLがインクリメントされて4となる(ステップS340)(図13(d)参照)。
【0154】
次に、大当り信号▲5▼が0Nになった時、確変大当り信号はONになっていないので、「通常大当り発生」を表す遊技状態コード”A00”を、ポインタAPが示す遊技状態記憶領域の5番目の記憶領域へ記憶する(ステップS350)。この時、「確変中信号▲1▼」がON状態であるので(ステップS360:Yes)、確変連続回数カウンタLがインクリメントされて5となる(S340)(図13(e)参照)。
【0155】
次に、「確変中信号▲1▼」がOFFになると、「確変連続回数」を表す遊技状態コード”C00”に確変連続回数カウンタLの値「5」を加算した結果”C05”を、ポインタAPが示す遊技状態記憶領域の6番目の記憶領域へ記憶する(ステップS380)。また、確変連続回数カウンタLには初期値「0」が設定される(ステップS390)(図13(f)参照)。
【0156】
次に、通信ユニット30から携帯電話機200への遊技情報送信処理について、図14に示す遊技情報送信メインルーチンのフローチャート及び図15の遊技情報作成・送信処理ルーチンのフローチャートを参照しつつ説明する。尚、遊技情報送信メインルーチン及び遊技情報作成・送信処理ルーチンは、ROM37に記憶されており、CPU36がROM37よりこれらのルーチンを読み出して実行する。
【0157】
最初に、ステップS410において、遊技状態記憶領域38aに遊技状態データが記憶されているか否かを判定する。遊技状態データが記憶されていない(すなわち、送信すべき情報がない)と判定された場合(ステップS410:No)、本ルーチンの処理を終了してリターンする。遊技状態データが記憶されていると判定された場合は(ステップS410:Yes)、ステップS420において、報知ランプ31を点灯し、ソレノイド部70を駆動する駆動信号をアクチュエータ駆動手段55に向けて出力する(S430)。さらに、情報通信部が配置される部品と関連性のある関連画像をROM(表示制御を司る表示制御基板に設けられたROM、或いはそれ以外の基板のROM等)より読出して図22(b)のごとく表示する。なお、この表示制御方法としては、関連画像の表示を指示する信号をCPU36から直接、又はメイン基板を介して間接的に表示制御基板に送信するようにし、それを受けた表示制御基板により、図22(b)のような画像が、それまで表示されていた画像に組み込むようにするか、又はそれまでの画像と切り替えるようにして表示装置5にて表示されるように制御する。表示制御基板は、このような処理が可能となるようにCPU、ROM、RAM、その他の部品を備えて構成することができる。なお、このステップS410及びCPU36が、送信準備完了判断手段、記憶状態判断手段として機能することとなる。そして、キャラクター部50はこの駆動信号を受けて、上述したように図22(a)に示す第2の動作態様から図22(b)の第1の動作態様に変化することとなり、同時に情報通信部も第2位置から第1位置へ変化することとなる。
【0158】
一方、遊技者は、報知ランプ31の点灯及びキャラクター部50の動作によりパチンコ機1に送信可能な遊技情報が蓄積されていることを知ると、携帯電話機200を取り出し、ボタン204を操作することにより遊技情報受信用プログラムを起動する。すると、携帯電話機200の液晶パネル206には、図18(a)に示すように、「情報の受信準備が整いました。送信要求ボタンを押してください。」とのメッセージが表示される。そして、図3のように、遊技者(図3では遊技者400を例示)は、携帯電話機200の赤外線受光部208及び赤外線発光部209を、通信ユニット30の赤外線発光部33及び赤外線受光部34に対向させ且つ接近させる。
【0159】
続いて、ステップS440において、送信要求ボタン32が押下されたか否かが判定される。送信要求ボタン32が押下された場合は(ステップS440:Yes)、ステップS460において、コネクト信号を送信し、S470において、リターン信号を受信する。これにより、通信ユニット30と携帯電話機200との間で、赤外線通信が可能な状態となる。続いて、S480において、報知ランプ31の点滅を開始する。そして、ステップS490において、図15に示す遊技情報作成・送信処理ルーチンを呼び出す。
【0160】
遊技情報作成・送信処理ルーチンでは、ステップS610において、ポインタBPに遊技状態記憶領域38aの先頭アドレスを設定する。続いて、ステップS620において、当該パチンコ機1を他と識別する遊技機識別情報としての遊技機IDが、RAM38上の送信バッファ38bの1番目の格納領域に格納される。ここで、図16(a)は、遊技情報送信用の送信バッファ38bのフォーマットを、同図(b)は遊技情報の格納例をそれぞれ示している。続いて、ステップS630において、不揮発性メモリ39より遊技情報カウンタ39aの値を読み出して送信バッファの2番目の領域に格納する。更に、ステップS640において、遊技状態記憶領域38aにおけるポインタBPが示すアドレスより、状態識別情報としての遊技状態データを読み出して、送信バッファ38bの3番目の領域に格納する。つまり、遊技情報は、”遊技機ID+遊技情報カウンタ値+遊技状態データ”というデータ構造を有する。そして、ステップS650において、送信バッファ38bに格納された遊技情報を赤外線発光部33より赤外線信号として送信する。続いて、ステップS660において、赤外線受光部34にて携帯電話機200より確認信号を受信し、ステップS670において、不揮発性メモリ39の遊技情報カウンタの値をカウントアップするとともに、ステップS680において、ポインタBPの値を更新する。次に、ステップS690において、遊技状態記憶領域38aに記憶されたすべての遊技状態データについて遊技情報の送信が終了したか否かを判定し、終了していない場合は(ステップS690:No)、ステップS620へ戻り、終了した場合は(ステップS690:Yes)、ステップS700において送信終了信号を送信し、本ルーチンの処理を終了してメインルーチンヘリターンする。
【0161】
一方、通信ユニット30から遊技情報が送信されている間、携帯電話機200の液晶パネル206には、図18(b)に示すように、「情報を受信しています」とのメッセージが表示される。尚、上記説明より明らかなように、遊技状態記憶領域38aに複数の遊技状態データが記憶蓄積されている場合は、複数の遊技情報が連続して送信されるため、一回の受信操作で複数の遊技情報を一括して受信することができる。また、通信ユニット30からの遊技情報の送信が終了して送信終了信号を受信すると(ステップS700)、携帯電話機200の液晶パネル206には、図18(c)に示すように、「情報の受信が完了しました」とのメッセージが表示され、遊技情報受信プログラムの実行を終了する。
【0162】
尚、ステップS620〜S640は、本発明の情報作成手段として機能するものであり、遊技情報カウンタ39aの値が「特定の遊技状態の発生毎に設定される固有情報」に相当するものである。また、赤外線信号が、本発明の「携帯通信端末によって受信可能な信号」に相当するものである。
【0163】
遊技情報送信メインルーチン(図14)にリターンすると、ステップS500において、ソレノイド部70を駆動する信号をOFFし、S510にて報知ランプ31を消灯し、ステップS520において、遊技状態記憶領域38a及び送信バッファの記憶内容を消去して、本ルーチンの処理を終する。
【0164】
一方、ステップS450において、送信要求ボタン32が押下されなかったと判定された場合(ステップS450:No)、ステップS530において、大当り遊技状態の終了か否かが判定される。尚、大当り遊技状態の終了とは、大当りの発生に伴って大入賞口6の開閉が繰り返される一連のサイクルが終了した直後であることを意味する。大当り遊技状態の終了と判定された場合(ステップS530:Yes)、遊技者に遊技情報の読み取り操作を行わせるためのメッセージを表示装置5の画面5aに表示させる。なお、この表示処理についても、大当り遊技状態の終了を伝達する信号を通信ユニット30からメイン基板を介して、又はメイン基板を介さずに表示制御基板に送信し、それを受けた表示制御基板において、説明情報(即ちメッセージを示す画像情報)をROM等の記憶手段から読み出し、それまで表示されていた画像に組み込むか、又は組み込まずに切り替えて表示するようにする。図17(a)は、この場合における画面5aのメッセージ表示例を示しており、ここでは、小判の画像による演出画像と組み込むように説明情報を表示するようにしている。つまり、未受信の遊技情報が、大当り遊技状態終了直後においても残存している場合には、画面5aのメッセージ表示によって遊技者に遊技情報の受信操作を促し、未受信のまま放置されて他の遊技者によって遊技情報が不正に受信されることを防止するのである。
【0165】
なお、ここでは、小判形状をした第2変位部57が画面前方に位置するように変位することにより赤外線受発光部33,34が出現し、第2変位部57の形状に関連した演出画像が画面5a上に表示されている。さらに、その第2変位部57の変位及び関連画像の表示に加え、操作説明に関する情報として携帯電話機200の配置位置を指示する情報(ここでは情報通信部を指し示す矢印、及び通信可能である旨の表示)を併せて表示するようにしている。なお、これ以外にも、例えば「○○ボタンを押してください」、「発光部をハンマーの先に近づけてください」等の様々な操作説明情報を表示することができる。一方、大当り遊技状態の終了直後でないと判定された場合は(ステップS530:No)、ステップS540におけるメッセージ表示は行わない。次に、ステップS550において、発射スイッチ信号がオフであるか否かが判定される。ここで、発射スイッチ信号は、出力端子16dより出力される。発射スイッチ信号がオンである場合(ステップS550:No)、ステップS450へ戻る。
【0166】
発射スイッチ信号がオフである場合(ステップS550:Yes)、ステップS560において、通信ユニット30に蓄積された情報が消去される旨の警告メッセージを表示装置5の画面5aに表示させる。図17(b)は、この場合における画面5aのメッセージ表示例を示している。つまり、発射スイッチ信号がオフされた場合は、遊技者が当該パチンコ機1における遊技を中止した場合であるが、この時点においても未受信の遊技情報が残存している場合には、蓄積された情報がまもなく消去される旨を警告すると共に、遊技情報を受信するための最終的な機会を遊技者に提供するものである。なお、ここでも、図17(a)と同様に操作説明に関する情報として携帯電話機200の配置位置を指示する情報を併せて表示するようにしており、この場合でも同様に様々な操作説明情報を表示することができる。なお、表示制御についても、表示制御手段の主要部たるCPU36から表示制御基板へ発射スイッチ信号がオフされた旨を示す信号を送信し、その信号を受信した表示制御基板により図17(b)のような情報を表示するように制御できる。この表示制御についても、それまで表示されていた画像と組み合わせるように表示するよう制御してもよいし、切り替えるようにして表示するように制御してもよい。ステップS570において、送信要求ボタン32が押下されたか否かが判定され、押下された場合(ステップS570:Yes)、ステップS460以降を実行する。一方、送信要求ボタン32が押下されなかった場合(ステップS570:No)、ステップS580において、所定時間(例えば、3分間)経過したか否かが判定される。所定時間経過していない場合は(ステップS580)、ステップS570に戻って再び送信要求ボタン32の押下を判定し、所定時間経過した場合は(ステップS580:Yes)、報知ランプ31の消灯(ステップS490)及び遊技状態記憶領域38aの記憶内容の消去等を行い(ステップS520)、本ルーチンの処理を終了する。つまり、遊技球の発射を停止してから所定時間(例えば、3分間)経過した後は、遊技状態記憶領域38aの記憶内容(すなわち、蓄積された遊技状態データ)が消去されるため、遊技情報として送信することが不可能となる。従って、当該パチンコ機1の遊技者が遊技を終了して席を離れた場合等に、当該遊技者以外の者によって不正に遊技情報の受信が行われる危険性を低減することができる。
【0167】
なお、図17のような画像を所定のタイミングで表示するには、ROM等の記憶手段の内部に図17のような表示を行うための動画情報や操作説明情報を記憶しておき、アクチュエータの駆動に対応させてそれら操作説明情報及びキャラクター関連画像の一方又は双方の情報を読み出して表示するようにCPU36により処理すればよい。なお、この読出し及び表示の処理は、図14ではS430の後にS440として設けられているが、S540やS560のようにメッセージ表示を行う際に併せて表示するようにしてもよい。この場合CPU36が表示制御手段として機能することとなる。また、このような関連画像や操作説明情報は、各々単独で表示するようにしてもよく、他の情報との複合画像として表示するようにしてもよい。図17の例では操作説明情報とキャラクター関連画像の双方を複合画像として表示しているが、例えば、図柄変動に係る識別情報の表示(例えば、通常時の図柄変動、リーチアクション、大当りラウンド中の図柄表示等)と同時に表示するようにしてもよい。
【0168】
上述した遊技情報送信メインルーチンにおいて送信された遊技情報は、携帯電話機200によって受信されると、遊技機ID、遊技情報カウンタ値及び遊技状態データからなる遊技情報が、携帯電話機200に内蔵されたメモリ220に順次、記憶蓄積される。尚、図19は、携帯電話機200のメモリ220における遊技情報の記憶例を示すものである。
【0169】
ここで、携帯電話機200に記憶された遊技情報は、個々の遊技状態の発生を識別可能に表している。すなわち、遊技機IDによって、全国の遊技店に設置された多数の遊技機の中で、どの遊技機における遊技情報であるかが識別される。さらに、遊技情報カウンタ値によって、当該パチンコ機1において何回目に出力された遊技情報であるかが識別される。上述したように、カウンタ値は遊技情報の送信毎にカウントアップされるので、同一の値が存在することはない。従って、”遊技機ID+遊技情報カウンタ値”のデータの並びはそれぞれ固有のものであって、同じデータが2つ存在することがないため、各遊技機における個々の遊技状態の発生を確実に識別することができる。さらに、遊技情報は、発生した遊技状態を識別するための遊技状態データを含んでいるので、どのような種類の遊技状態が発生したかを識別することが可能である。
【0170】
そして、遊技者は、自己が所持する携帯電話機200を用いて、パチンコ機1から遊技情報を受信することにより、当該パチンコ機1における遊技結果に関する情報を簡単に取得することができる。また、パチンコ機1から送信される遊技情報は、特定の遊技状態の発生を個々に識別可能に表している。すなわち、遊技情報が遊技機を識別するための遊技機識別情報としての遊技機IDを含んでいるので、各地の遊技ホールに設置されたどの遊技機における遊技情報であるかを確実に識別することができる。さらに、遊技情報が特定の遊技状態の発生毎に設定される固有情報としての遊技情報カウン夕値を含んでいるので、別の日或いは時間帯に同一或いは異なる遊技者が受信した遊技情報と確実に識別することができる。
【0171】
そして、携帯電話機200にて受信した特定の遊技状態の発生を個々に識別可能に表す遊技情報を利用して、遊技者に対して多様なサービスの提供が実現可能となる。
【0172】
例えば、通常大当り回数、確変大当り回数、又は確変連続回数等の遊技成績に関して、全国レベルでのランキングを実施することが考えられる。すなわち、遊技機メーカに、遊技情報集計用コンピュータを設置する。遊技者は、遊技ホールに設置された遊技機の通信ユニットより自分が所持する携帯通信端末に遊技情報を取り込む。その後、遊技者は、携帯通信端末より遊技機メーカへ遊技情報及び遊技者の識別情報(遊技者名や会員番号等)を電子メールとして送信する。遊技機メーカの遊技情報集計用コンピュータは、遊技情報受信履歴を参照し、過去に受信済みの遊技情報と同一情報が重複して送信されたものであるか否かをチェックする。このとき、遊技情報は、上述したとおり遊技情報毎にそれぞれ固有であるため、上記チェックを確実に行うことができる。
【0173】
そして、受信した遊技情報が新規な遊技情報である場合、遊技情報集計用コンピュータは、受信した遊技情報を集計して、通常大当り回数、確変大当り回数及び確変連続回数のそれぞれについてランキングを作成し、例えば、上位10番目までの遊技者名や遊技店情報と共に自社のインターネットホームページ等ヘランキング結果を掲載する。
【0174】
これにより、遊技者は、ホームページに自分の成績や名前が掲載されることを励みにして、遊技機における遊技をより一層楽しむことができる。また、遊技ホールで遊技を楽しもうと考えている一般の人々は、ホームページに掲載されたランキング結果を参照して遊技店を選ぶ際の参考にすることができる。さらに、遊技機メーカは、大規模で高価なネットワーク設備を新たに構築することなく、遊技者が所持する携帯通信端末を利用して全国から遊技情報を収集し、マーケティング活動を展開する際の重要な情報源とすることが可能となる。
【0175】
また、遊技成績に応じて、サービスポイントを付与するサービスを実施することが考えられる。遊技ホールがサービスポイントの付与を実施する場合には、例えば、遊技ホールのフロントに赤外線通信装置が接続されたコンピュータを設置する。遊技者は、遊技ホールに設置された遊技機の通信ユニットより自分が所持する携帯通信端末に遊技情報を取り込む。その後、遊技者は、携帯通信端末の赤外線発光部よりフロントの赤外線通信装置へ遊技情報を送信する。フロントのコンピュータは、赤外線通信装置において受信した遊技情報に基づいて、通常大当り回数、確変大当り回数、又は確変連続回数を求め、それぞれの成績に応じて遊技者のサービスポイントを算出する。そして、遊技者は、サービスポイントの点数に応じて、遊技ホールより景品等を受け取ることができる。従って、遊技者は、従来の賞球数に応じた景品交換とは別の機会において景品等の獲得が可能となり、遊技に対する意欲をより一層向上させることができる。
【0176】
或いは、遊技機メーカがサービスポイントの付与を実施する場合には、例えば、遊技機メーカに、遊技者(会員)毎のサービスポイントを記憶管理するサービスポイント管理用コンピュータを設置する。遊技者は、遊技ホールに設置された遊技機の通信ユニットより自分が所持する携帯通信端末に遊技情報を取り込む。その後、遊技者は、携椿通信端末より遊技機メーカヘ遊技情報及び遊技者の識別情報(遊技者名や会員番号等)を電子メールとして送信する。サービスポイント管理用コンピュータは、受信した遊技情報に基づいて、通常大当り回数、確変大当り回数、又は確変連続回数を求め、それぞれの成績に応じて算出したサービスポイントを、当該遊技一者が過去に蓄積したサービスポイントに加算する。サービスポイントがー定の点数に到達した場合には、遊技機メーカから、当該遊技者に対して景品等が贈られる。従って、遊技者は、従来の遊技ホールにおける賞球数に応じた景品交換とは別の機会において、遊技機メーカーからも景品等の獲得が可能となり、遊技に対する意欲をより一層向上させることができる。
【0177】
<第2実施形態>
次に第2実施形態について説明する。
図25の構成では、樹木をモチーフにしたキャラクターを例示している。ここでは情報通信部たる赤外線受発光部33,34がキャラクター部120の一部として配置されており、第1実施形態と同様に情報通信部が変位する構成をなしている。なお、ここでも駆動アクチュエータとして第1実施形態と同様のソレノイド部129(図26)が設けられており、この駆動アクチュエータを駆動するためのハード構成については上記実施形態と同様に図4に示すものを利用でき、遊技情報送信メインルーチンや遊技情報作成・送信処理ルーチンについても、上記実施形態と同様に図14及び図15に示すものを利用できる。
【0178】
図25のキャラクター部120は、表示装置5の周囲に配置される表示装置枠140(ここでは表示装置を内包する筐体部)、及びその表示装置枠140内部又はその近傍に配置された変位可能な部材(変位部121)を備えて構成される一方、赤外線受発光部33,34が当該キャラクター部120の一部をなす変位部121に取付けられており、その変位部121と一体的に赤外線受発光部33,34が変位するように構成されている。
【0179】
図26は、キャラクター部120の内部構成についての一例を示す斜視図である。図に示すように、赤外線受光部33,34が葉形状をした変位部121に取付けられており、この変位部121は、回動軸123周りに回動するように構成されている。なお、この回動軸123は、前後方向を軸線方向とするように構成されており、軸線方向及びその軸線に直交する方向への変位が拘束され、回動変位のみが許容された構成をなしている。
【0180】
図26(a)は、通常時(即ち、通信を行わないとき)の状態を示している。そして、図14の遊技情報送信メインルーチンのS430において、CPU36(図4)からソレノイド部129を駆動するための信号がアクチュエータ駆動手段55(図4)に入力されると、ソレノイド部129におけるコイル部130が通電されて駆動部133(ここでは一部にフランジ部133aが形成された棒状の鉄心により駆動部133が構成される)の一部がばね等の弾性部材131の付勢に抗してコイル部130内に引き込まれる。そして、その駆動部133に連結されてこれと上下動するように構成された連動部127が連動するようになっている。ここでは、CPU36(図4)、アクチュエータ駆動手段55(図4)、ソレノイド部129が変位制御手段として機能するように構成されている。
【0181】
また、赤外線受発光部33,34は、他の実施形態と同様にチップ状のものを利用することができ、さらにこの赤外線受発光部33,34と他の回路(図4等)を電気的に接続するための図示しない電線部が、この赤外線受発光部33,34から後方側に延びている。なお、電線部の配設形態はどのようなものでもよいが、変位部121の裏面側より回動時123に沿って後方側に延びるように配置すると、前方から見えにくくなり好適である。
【0182】
そして、第1変位状態にある場合において通電が開始されると、上記したようにソレノイド部129のコイル部130内に鉄心が引きこまれることに連動して連動部127が上方に移動し、かつその連動部127が変位部121の端部に形成された軸状の作用部125を上方に押し上げるように作用する。そして、これに伴って変位部121が回動することにより図26(b)に示す第2変位状態となる。この第2変位状態では、図25に示すように表示装置5の前方に赤外線受発光部33,34の少なくとも一部が位置するように変位する(ここでは、赤外線受発光部33,34の全体が表示装置5の画面5aの前方に位置している)。
【0183】
さらに、この第2の動作態様では、変位部121が第2変位状態となるとともに、表示装置5における画面5aにて表示される画像が、図27に示すようにその変位状態に対応したものとなる。ここでは、葉の形をした変位部121が画面5aの前方位置した状態において、その画面5aに複数の葉が舞い落ちる様子が表示された例を示している。これにより、変位部121と表示装置5が相互に関連して演出に関与し、斬新な演出態様が創り出されると共に、情報通信部近傍に多大な注意が払われることとなる。
【0184】
また、図27の例では、このように相互に関与した演出に加え、表示画面上に操作説明情報の一例たる位置指示情報(ここでは、矢印及びそれに付随する情報)が示されており、情報通信部の位置が一層明確となっている。なお、この表示方法としては、例えば、ROM等の記憶手段の内部に図27のような表示を行うための動画情報や操作説明情報を記憶しておき、アクチュエータの駆動、即ちソレノイド部129の通電に対応させてそれら操作説明情報及び関連画像情報の一方又は双方の情報を読み出して表示するようにCPU36により処理すればよい。なお、この読出し及び表示の処理については、図14においてS430の後に設けるようにしてもよく、S540やS560のようにメッセージ表示を行う際に併せて表示するようにしてもよい。この場合、CPU36が表示制御手段として機能することとなる。なお、この表示例はあくまで一例であり、方法や画像については種々考えられることは勿論である。
【0185】
そして、図14と同様の処理を行い、S500においてアクチュエータ駆動信号がオフとなると、ソレノイド部129の駆動が解除されて再び図37(a)に示す第1の動作態様となる。このようにして、通信時にのみ情報通信部が表示装置5における画面5aの前方に現れ、通信を行わないときには情報通信部が隠れるような、今までにない装飾性、意匠性に優れた演出がなされることとなり、遊技者は通信を行うことによりそのような演出に関与できることとなる。
【0186】
なお、図25ないし図27では、表示装置5の画面5aの上方から情報通信部が現れる構成について例示したが、これに限定されず、側方から、或いは下方から情報通信部が現れるように構成してもよい。また、図25等の例では、視認不可能な状態から視認可能な状態となるように変位する構成を例示したが、この構成に限定されず、予め視認可能であってもよい。
<第3実施形態>
第3実施形態では、スロットマシンとして構成される遊技機を例に挙げて示している。なお、この第3実施形態の構成は本発明のいずれの実施形態とも組み合わせて適用できるものである。
図28に示すように、スロットマシンの基本構成としては、複数の識別情報からなる識別情報列308ないし310を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー306)の操作に起因して識別情報の動的表示が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン317)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報(例えば、777等)であることを条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段を備えたものが挙げられる。この場合、遊技媒体は、コイン、メダル等が代表例として挙げられる。
【0187】
このようなスロットマシン300として構成される遊技機において、第1実施形態と同様に構成されるキャラクター部50が識別情報列308ないし310の上部に配置されている。ここでは、固定部50Bがスロットマシン300の筐体301に対して相対的に変位しないように構成される一方、変位部50Aがそれら筐体301及び固定部50Bに対して相対的に変位するように構成されている。なお、固定部50Bは筐体301に直接固定しても良く他部材を介して固定してもよい。
【0188】
なお、図28の例では、筐体301に固定される形態にてキャラクター部50を支持するための支持台302が、前方に配置される前方板(ここでは少なくとも一部が透明に構成された透明板307)の板面と直交する板面方向をなすように板状に設けられており、この支持台302に図示しない締結部材等により、或いは接着剤等の接着媒体により固定部50Bが固定されている。一方、第1実施形態と同様にその固定部50Bに対して相対変位可能な形態にて変位部50Aが取付けられる。そして、そのキャラクター部50の近傍に、第1実施形態と同様の赤外線発光部33及び赤外線発光部34が設けられており、情報通信の際にキャラクター部50を利用できる構成となっている。ここでは、報知ランプ31及び赤外線発光部33及び赤外線受光部34を、その後方に設けられた支持部材303に固定するようにしている。この支持部材303の構成は様々とでき、赤外線発光部33及び受光部34を所定位置に支持しうる構成であれば、その形状や材質は限定されないものであり、図28の例では透明板307と平行に配置される板形態をなしている。
【0189】
また、第1実施形態と同様の送信要求ボタン32が配置されている。なお、これら赤外線発光部33、赤外線受光部34、報知ランプ31、送信要求ボタン32等のハード構成については第1実施形態と同様とすることができる。また、ここでは第1実施形態のキャラクター部50を適用した構成を例示しているが、第2実施形態のキャラクター部120を適用しても勿論よい。
【0190】
さらに、キャラクター部50の近傍(ここではキャラクター部50の下方)に表示装置305が設けられており、この表示装置305にて表示される内容や、表示装置305に対するキャラクター部50の変位などについては第1実施形態と同様とすることができる。
【0191】
また、図28では、識別情報列の上部にキャラクター部50及び情報通信部(発光部33及び受光部34)を配置するようにしたが、識別情報列308ないし310の横位置(例えば、破線枠X位置等)にこれらキャラクター部50及び情報通信部を配置するようにしても良く、識別情報の下位置(例えば破線枠Y位置等)にこれらを配置するようにしてもよい。また、ストップボタン317の下位置(例えば破線枠Z位置等)にこれらを配置してもよい。
【0192】
上記スロットマシン300では、透明板330の内部に情報通信部(発光部33及び受光部34)を配置した例を示しているが、これらを透明板(透明板330や307)の前方に配置するようにしてもよい。この場合、キャラクター部50をも透明板の外部に配置するようにしてもよく、キャラクター部50は透明板の内部に配置し、その近傍において、赤外線発光部33及び赤外線受光部34のいずれか一方又は双方を透明板の外部に配置し、それが変位する構成を採るようにしてもよい。このように透明板の外部に情報通信部を配置する構成はパチンコ機にも適用できる。
【0193】
図29では、キャラクター部50及び表示装置305が識別情報列308ないし310の下方位置に配置されている。この図29において、キャラクター部50や表示装置305の構成(位置関係や駆動方法等)については図28と同様である。この図29の構成では、キャラクター部50及び表示装置305が近接して配置され、それらキャラクター部50及び表示装置305が枠体335aに組み込まれて一体的なユニット部335が構成されている。図29の構成では、識別情報列308ないし310の下方位置にこのユニット部335が配置された構成をなしており、表示装置305の表示画面305aが識別情報列308ないし310の前方の前方板(ここでは透明板307)とほぼ平行に配置されている。なお、ここに示す配置はあくまで一例であり、表示画面305aが斜め上方を向くような構成としても良く、表示画面305aが棚部319の上面とほぼ平行に配置されるような構成(例えば表示画面305aがほぼ上方を向くような構成)でもよい。この場合、ユニット部335を棚部319上に寝かせた形態にて配置するように構成すればよく、具体的には、図29に示すものより棚部319をやや前方に突出させ、ユニット部335を図29のものよりも小型に形成したり、或いは、キャラクター部50と表示装置とが左右に並ぶような構成をなすようにして配置すればよく、これら以外の構成であっても勿論よい。
【0194】
<第4実施形態>
上記実施形態においては、主に赤外光を情報伝達媒体とする例について示したが、電磁波を媒体として以下のように構成してもよい。なお、この第4実施形態の構成は本発明のいずれの実施形態とも組み合わせて適用できるものである。
例えば、電波を媒体とする近距離通信技術として知られるブルートゥース通信が可能な携帯通信端末との間でブルートゥースによる無線通信を行う構成としてもよい。
【0195】
より具体的には、上述した実施形態における赤外線発光部33及び赤外線受光部34に代えて、例えば、遊技機若しくは遊技機に隣接して設置される玉貸しに関する機能を有するカードユニット内に、2.47GHz帯の約1mW以下である微弱電波のやり取りを可能とするブルートゥースモジュールを設けると共に、略垂直方向に指向性を有するアンテナモジュール(例えば、ブルートゥース通信に好適に用いられるチップアンテナなど)を遊技機(パチンコ機1やスロットマシン300)内、或いは遊技機近傍に設け、キャラクター部50(或いは第2実施形態のキャラクター部120)の前方近傍に電波が出力されるように構成する。具体的には、アンテナモジュールをキャラクター部の近傍(具体的には、上記のいずれかの実施形態における赤外線発光部33の位置)に設けることができる。
【0196】
そして、本変形例における動作について説明すると、まず、ブルートゥース通信が可能な携帯通信端末を所持する遊技者が、椅子に着座してアンテナモジュールの通信圏内に携帯通信端末が入圏した際には、パチンコ機1若しくはカードユニットは、ブルートゥースIDの送受等のブルートゥース規格に伴う通常の認証手続きを前記入圏した携帯通信端末との間において実施するとともに、その携帯通信端末の電話番号をブルートゥースユニットを介して非接触にて受信、入手する。その入手した携帯通信端末の電話番号データは、通信対象の情報端末として登録されるとともに、管理コンピュータに送信される。この際、何らかの理由により、近接する複数のパチンコ機1若しくはカードユニットにて同一の電話番号データが誤って入手された場合には、既に登録済みとなっている電話番号と重複が生じていないかを確認し、重複が生じている場合は電話番号の再送信を要求して通信対象の登録をやり直す。このようにして通信対象登録された携帯通信端末に対して、2.47GHz帯の微弱電波により遊技情報の送信が行われる。
【0197】
本実施形態によれば、特定の遊技状態の発生を検出する度に遊技情報を送信し、携帯通信端末において遊技情報を受信するように構成することが可能である。また、アンテナモジュールから上面方向に垂直に電波が放射され、アンテナ上面の所定角度範囲内に電波放射が集中してなされ、その所定角度範囲外には電波放射が殆どなされないようになっているため、隣接するアンテナモジュール同士の電波干渉が生じることが防止される。なお、ここではブルートゥースモジュールを例示して説明したが、表示装置近傍で情報取得可能な構成であれば、電磁波を媒体とした他の無線通信方法でもよい。
【0198】
<第5実施形態>
なお、本発明に係るいずれの実施形態においても、以下のような要件を付加することができる。即ち、情報送信部と携帯通信端末との間の通信状態に関する情報を生成する通信状態情報生成手段を有し、その生成される通信状態の情報に基づく通信状態の説明情報を表示装置にて表示するような構成とすることができる。
【0199】
具体的には、例えば、図14のフローチャートに示す処理において、コネクト信号を送信してから、所定時間内にリターン信号を受信したか否かを検出し、検出されない場合には通信異常である旨を説明情報として(具体的には、例えば携帯通信端末からの情報の受信状態を説明する受信状態説明情報として)表示することができ、一例を挙げると「情報が送信できません」、或いは「情報が受信できません」などのコメントを表示装置5に表示するようにできる。この場合、CPU36は、携帯通信端末からの情報の受信状態を検出する受信状態情報検出手段とし、さらには通信状態情報生成手段として機能することとなる。
【0200】
また、図15の処理においても同様に通信異常を確認できる。例えば、S650において送信バッファの内容を送信した後において所定時間経過しても確認信号が受信できない場合に通信異常である旨を説明情報として表示できる。なお、通信状態の説明情報(例えば、上記のような通信異常の際の説明情報)は、予め表示制御基板のROMや、通信ユニットのROM37などに画像データとして記憶しておくことができ、上記のように通信異常が発生したことを条件としてこれを読み出して表示装置5上に表示することができる。
【0201】
さらには、情報通信媒体のレベルを検出する媒体レベル検出手段と、その媒体レベル検出手段にて検出されるレベルに応じた前記通信状態の説明情報を、前記表示装置又は表示装置以外の手段にて出力するように構成してもよい。具体的には、例えば、赤外光を情報通信媒体とした場合には、赤外光レベルを検出する検出手段を設けるように構成し、その赤外光レベル検出手段による検出結果が所定レベル以下の場合にその旨を報知するようにしてもよい。この場合には、赤外線受光部を検出手段として構成するか、又は赤外線受光部とは別構成に受光素子(CCD等)を設け、その受光素子から出力される電圧レベルが所定レベル以下の場合に、「通信不能」といった説明情報や「携帯電話の位置を変えてください」といった位置変更を促す情報を表示装置にて表示するようにできる。或いは、第6実施形態のように、電磁波を情報伝達媒体とした場合には、電磁波の受信レベルを判断し、所定レベル以下の場合に、赤外光の例と同様の情報を表示するようにしてもよい。
【0202】
<第6実施形態>
なお、上記実施形態では、遊技者が送信要求ボタンを押下することにより情報送信するような構成としたが、このようなボタンを設けずに情報送信を行うようにしてもよい。なお、この第6実施形態の構成は本発明のいずれの実施形態とも組み合わせて適用できるものである。上記第1実施形態では、図14のフローチャートのステップS450に示されるように、送信要求ボタン32が押下されたか否かを判断するようにしており、送信要求ボタン32が押下された場合は、ステップS460において、コネクト信号を送信するようにしていたが、別の条件により送信が開始されるようにしてもよい。
【0203】
例えば、送信要求ボタン32に代えて、携帯電話機200の通信ユニット30への接近を検知するセンサ手段を設け、そのセンサ手段が携帯電話機200の接近を検出したときに、通信ユニット30によって遊技情報の送信が開始されるように構成してもよい。この場合においても、図14のフローチャートと同様の構成とすることができ、図14におけるS450の判断を、送信要求ボタン32(図1等)による押下をトリガとする代わりに、センサ手段による検知をトリガとすればよい。この場合、センサ手段により検知された場合には、S450においてYesに進み、コネクト信号を携帯通信端末に向けて送信し、その送信後、携帯通信端末からのリターン信号を受信して送信が開始されることとなる。これにより、通信ユニット30と携帯電話機200との間で、赤外線通信が可能な状態となる。本第6実施形態によれば、遊技者は携帯電話機200を赤外線発光部33に近づけるだけで遊技情報を受信することができる。尚、センサ手段としては、種々の方式による公知の接近物検知用センサ(例えば、赤外線センサや磁気センサ等)を採用することが可能である。
【0204】
なお、センサ手段により検知を確認した場合に、その検知した旨を表示装置5において表示し、遊技者に報知するようにしてもよい。この場合、図14におけるS450とS460の間に、表示を行うステップを設けるようにすればよく、このステップでは、センサ手段による検知をトリガとして、例えば遊技機内の記憶手段(ROM等)に設けられた説明情報(具体的には携帯通信端末の接近を検知した旨を説明する説明情報等の画像データなど)を読出し、表示装置5にて表示するようにすればよい。このようにすれば、利用者は、携帯通信端末が正しい位置にあるか否かを即座に、かつ理解しやすく、目に付きやすい方法にて確認できることとなり、利用者に安心感を与え得る構成となる。さらには、上記のようなセンサ手段による検知をトリガとする代わりに、情報受信部による情報受信をトリガとして同様の処理を行うようにしてもよい。
【0205】
<第7実施形態>
次に、第7実施例について図30及び図31を参照しつつ説明する。
上記実施形態では、前記キャラクター部は、遊技が行われる遊技領域の中央部に配置される部品(即ち、表示装置)に取付けられた例を示したが、第7実施形態では、キャラクター部が、遊技領域の周縁近傍に配置される構成をなしている。なお、第7実施形態においては、第1実施形態のキャラクター部50を用いて例示しており、上記実施形態とはキャラクター部の配置位置及び情報通信部の配置位置などが異なるが、ハード構成やソフト処理は第1実施形態等と同様のものを用いることができる。また、ソレノイド部70の駆動に基づいて変位部50Aを動かす機構等、詳細構成や動きについても、図22ないし図24、及び上述した説明と同様である。
【0206】
図30では、遊技盤7上において、遊技領域の周縁部にキャラクター部50が配置された構成を示している。具体的には、キャラクター部50は、遊技領域における左側領域において、表示装置5の左下に配置されており、第1実施形態と同様に変位部50Aが変位するように構成されている。図30では、遊技盤7上においてキャラクター部60を保持する保持部151がレール152に隣接して左右に取付けられており、その保持部151には、キャラクター部50以外にもキャラクター部60に関連した形状をなす装飾部品160が取付けられている。図30の例では、変位部50Aに情報通信部たる赤外線受発光部33,34が取付けられており、変位部50Aの変位に伴って赤外線受発光部33,34が変位するように構成されている。このように表示装置の近傍に配置しない構成であっても本発明の概念に含まれ、逆に、キャラクター部の近傍に配置せずに、表示装置の近傍に情報通信部を配置し、情報通信部の変位と表示装置の表示態様との間で関連性を持たせるといった構成も本発明の概念に含まれるものである。
【0207】
また、遊技盤7の遊技領域外において遊技領域を取り囲むように配置される枠部150に上記のようなキャラクター部を50を配置し、その内部若しくは近傍において変位可能に情報通信部を配置してもよい。図30においては、枠150における配置位置の例を破線部Q、及び破線部Rとして示しており、この位置に同様の構成をなすキャラクター部50を配置するようにしてもよい。また、遊技領域の周縁近傍における具体的な配置位置は、図30に示す例に限らず遊技領域の上下左右のいずれの周縁近傍でもよく、遊技領域の斜め上方、下方のいずれでもよい。さらに、図31では、図1とは異なる丸形状の透明板81(例えば複層ガラスとして構成される透明板)が用いられた構成を示しており、このような構成のものにおいて、透明板保持扉(即ちガラス扉枠3)内の透明板81の外部領域(図31では、破線部M、Nにてキャラクター部60の配置位置例を概念的に例示)にキャラクター部60を配置するようにしてもよい。さらには、ガラス扉枠3以外の部分、前枠部2内の様々な部分(上受け皿3aや下受け皿2aの近傍や発射ハンドル17の近傍等)に配置することも可能である。
【0208】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
【0209】
(1)上記の実施形態では、液晶画面を備えた構成をなす表示装置を例に挙げて説明したが、情報送信部の近傍に配置される表示装置は、液晶のものに限らず、例えばLEDを配列してなる表示装置や、プラズマ・ディスプレイ(Plasma Display Panel)や、有機EL(Erectronic Luminescence)ディスプレイ等のプラズマやELを用いた表示装置など様々なものを利用できる。
【0210】
(2)上記の実施形態では、キャラクター部内部又はその近傍に報知ランプ31を設ける構成としたが、報知ランプ31を省略して、キャラクター部の態様のみ、或いは表示装置5の画面5aのメッセージ表示のみにより、送信可能な遊技情報があることを報知する構成としてもよい。
【0211】
(3)前記実施の形態では、通信ユニット30が、外部接続端子板16に設けられた各出力端子16a〜dを介して大当り信号等の遊技状態を表す信号を取得する構成としたが、制御装置21との問で別途専用の通信線を設けて大当り信号等を取得する構成としてもよい。尚、本変形例における通信線は、制御装置21を構成するメイン基板からの出力専用の通信線若しくは、サブ基板との間に設けられる通信線とし、メイン基板へ不正な信号が入力されることを防止する構造とする。
【0212】
(4)上記実施形態では、キャラクター部及び情報送信部をパチンコ機1における遊技盤中央、及びスロットマシン300における透明板上部、側部、下部に設ける例について説明したが、これらには限られず、パチンコ機1、或いはスロットマシン300に備わる他の機能に支障を来さない範囲内でパチンコ機1やスロットマシン300のいかなる部位にこれらキャラクター部及び情報送信部を配設してもよい。例えば、パチンコ機1における遊技盤7(図1参照)の外部、即ち透明板が配置される領域の外部に情報送信部を、或いは情報送信部とキャラクター部の双方を設けるようにしてもよい。
【0213】
(5)前記実施の形態では、通信ユニット30と携帯電話機200との間で無線通信により遊技情報を伝送する構成としたが、これには限られず、有線通信により携帯電話機200へ遊技情報を送信するように構成してもよい。例えば、通信ユニット30に接続端子を備えた携帯電話ホルダを設け、その携帯電話ホルダに携帯電話機200を載置することにより、携帯電話ホルダの接続端子と携帯電話機200の接続端子とが接続されて有線通信を行うことが可能となる構成としてもよい。
【0214】
(6)前記実施の形態では、携帯通信端末として携帯電話機200を用いた例を示したが、携帯電話機以外にPDA(Personal Digital Assistant)等の各種の携帯通信端末を利用することが可能である。
【0215】
(7)前記実施の形態では、遊技情報をそれぞれ固有の値とするために遊技情報カウンタ値を用いる構成としたが、これには限られない。要するに、特定の遊技状態の発生を個々に識別可能に表す遊技情報を作成し、携帯通信端末によって受信可能な信号として送信する構成とすればよいのである。例えば、通信ユニット30に時計を内蔵させ、個々の遊技状態の発生時点を表す時点データを、遊技情報の構成要素として用いる構成としてもよい。図20は、本変形例において遊技状態記憶領域38aにおける遊技状態データ及び時点データの記憶例を、図21は携帯電話機200によって受信された遊技情報の記憶例を示す図である。この変形例によれば、遊技状態の発生時点を表す時点データによって、重複が生じない固有情報を簡単且つ確実に作成することができる。さらに、時点データを用いることにより、どのようなタイミングで各特定の遊技状態が発生したかを、受信した遊技情報に基づいて解析することができる。
【0216】
(8)前記実施の形態では、通信ユニット30から遊技情報のみを携帯電話機200に対して送信する構成としたが、通信ユニット30内で特定の遊技状態の発生毎に抽選を行って、当選した場合には付加価値情報を付与して遊技情報と共に送信するように構成してもよい。
【0217】
(9)前記実施の形態では、遊技状態データのみをRAM38上の遊技状態記憶領域38aに記憶蓄積する構成としたが、遊技状態データに遊技機ID及び遊技情報カウント値が付加された送信時と同一内容の遊技情報をRAM38上に記憶蓄積する構成としてもよい。
【0218】
(10)前記実施の形態では、遊技状態記憶領域38aに遊技状態データが記憶蓄積されている場合にはいつでも遊技情報の送信が可能な構成としたが、特定の遊技状態の発生に伴う所定の動作終了時(大当り遊技状態の終了時等)のみに、遊技情報の送信が可能な構成としてもよい。また、遊技中止時のみに、遊技情報の送信が可能な構成としてもよい。
【0219】
(11)上記実施形態では、遊技を中止してから所定時間経過後に遊技情報の送信を禁止する構成としたが、これには限られず、特定の遊技状態の発生に伴う所定の動作(例えば、大当り遊技状態等)が終了してから所定時間経過後に、遊技状態記憶領域38aに記憶蓄積された検出結果に基づく遊技情報の送信が禁止されるように構成してもよい。本変形例によれば、当該遊技機の遊技者以外の者によって不正に遊技情報が受信される危険性を低減することができる。
【0220】
(12)上記実施形態では、遊技者を特定することなく遊技情報の送信を行う構成であったが、携帯電話機200から会員ID等の遊技者識別情報を送信させ、これを通信ユニット30において受信することにより遊技者が特定されたことを条件に遊技情報を送信するように構成してもよい。この場合、例えば、遊技者が特定された場合は、表示装置5の画面5aにて遊技情報を受信するための操作方法の説明を表示し、遊技者が特定されない場合には、遊技機メーカのインターネット・ホームページをアクセスして会員になることを勧誘する広告情報を表示するようにしてもよい。或いは、会員ID等によって遊技者が特定された場合には、遊技情報に付加価値情報を付与して送信するように構成してもよい。
【0221】
(13) また、上記いずれの実施形態においても、管理コンピュータに送信された遊技者特定データ(例えば電話番号データ等)に基づいて遊技者が特定される(例えば、登録済みの会員であることが特定される)ことを条件に遊技情報を出力するようにしてもよい。また、パチンコ機1若しくはカードユニットが、特定された遊技者の氏名情報を携帯通信端末から受信して、パチンコ機1の制御装置のサブ基板の一つである表示制御基板へ入力することにより、表示装置5の画面5aに遊技者の氏名入りのメッセージを、例えば、「田中様、いらっしゃいませ!」のように表示するように構成してもよい。
【0222】
(14)前記実施の形態では、高確率モード中に通常大当りが2回連続して発生したことに起因して低確率モードヘ遷移する構成としたが、通常大当たりが1回発生したことに起因して低確率モードヘ遷移する構成としてもよい。
【0223】
(15)さらに、上記実施形態に加え、確実に不正受信を防止するために、赤外線発光部33及び受光部34の前面より手前(遊技者側)に所定間隔を離隔させて平行に樹脂等からなる板状部材を突出させる構造を設けてもよい。そして、携帯電話機200を赤外線発光部33及び受光部34と板状部材との間に挿入して遊技情報の受信を行う構成とすることができる。このような構成によれば、赤外線発光部33から発せられる赤外線信号が板状部材によって遮断されるため、当該遊技者以外の者により不正に遊技情報が受信されることが確実に防止される。なお、電磁波を用いた場合でも同様に構成でき、この場合、電磁波を抑制ないし遮断するように材質や構成を調整し、上記のような板状部材を構成すれば一層よい。
(16)上記実施形態において情報通信部(赤外線受発光部や通信アンテナ)と携帯通信端末との間で扱う情報についていくつか例を挙げたが、これら例に限定されず、どのような情報を用いて通信を行ってもよい。
(17)上記実施形態では、インターフェース(即ち情報通信部)と関連させて表示装置にて表示する情報として、情報通信部近傍の部品形状に関連する画像や操作説明情報、通信状態説明情報などを好適例として例示したが、表示させる情報はこれに限定されず、どのような情報であっても勿論よい。特に、遊技機と携帯通信端末との情報通信に関連する情報であれば、インターフェースと表示装置が相乗的に機能し合うこととなる。
(18)上記実施形態では、赤外光や電磁波等の情報伝達媒体を遊技盤の盤面に対してほぼ直交方向に出力する例を示したが、これに限定されず、斜め方向、或いは遊技盤の盤面に平行な方向などに出力するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る遊技機について示す斜視図
【図2】遊技機における遊技盤の概略構成図
【図3】遊技機と携帯通信端末との間で通信を行っている状態を示す概念図
【図4】通信ユニットのハードウェア構成を示すブロック図
【図5】携帯電話機を例示する正面図
【図6】携帯電話器のハードウェア構成を例示するブロック図
【図7】特別電動役物制御ルーチンを例示するフローチャート
【図8】特別電動役物制御ルーチンの図7の続き部分を説明するフローチャート
【図9】図柄変動開始処理ルーチンを説明するフローチャート
【図10】確立変動処理ルーチンを説明するフローチャート
【図11】遊技状態記憶処理ルーチンを説明するフローチャート
【図12】確変中信号、大当たり信号及び確変大当り信号の検出例を示すチャート
【図13】遊技状態記憶領域における遊技状態データの記憶例を示す図
【図14】遊技情報送信メインルーチンを説明するフローチャート
【図15】遊技情報作成・送信処理ルーチンを説明するフローチャート
【図16】送信バッファのフォーマット(遊技情報のデータ構造)及び送信バッファの格納例を示す説明図
【図17】メッセージ表示例を示す説明図
【図18】携帯電話におけるメッセージ表示例を示す説明図
【図19】携帯電話機によって受信された遊技情報の記憶例を示す図
【図20】変形例において、遊技状態記憶領域に遊技状態データ及び時点データが記憶された例を示す図
【図21】変形例において、携帯電話機によって受信された遊技情報の記憶例を示す図
【図22】本発明の第1実施形態に係る遊技機におけるキャラクター部を拡大して示す拡大図
【図23】図22のキャラクター部の動作について説明する説明図
【図24】図22のキャラクター部の動作及び斜め後方からの内部構造について説明する説明図
【図25】第2実施形態に係る遊技機の要部を示す概略図
【図26】図25の遊技機におけるキャラクター部の内部構成を示す概略構成図
【図27】通信時におけるキャラクター部の動作態様及び表示装置の表示態様を例示する説明図
【図28】第3実施形態に係る遊技機の要部であるスロットマシンを概念的に示す概念図
【図29】図28とは別の例を概念的に示す概念図
【図30】第7実施形態に係る遊技機の要部を概念的に示す概念図
【図31】図30とは別の例を概念的に示す概念図
【符号の説明】
1…パチンコ機(遊技機)
5…表示装置
31…報知ランプ(発光手段)
33…赤外線発光部(情報通信部、情報送信部)
34…赤外線受光部(情報通信部、情報受信部)
36…CPU(情報作成手段、遊技機状態変更手段、通信状態判断手段、キャラクター部態様変更手段、準備判断手段、送信準備判断手段、記憶状態判断手段、変位制御手段、表示制御手段)
37…ROM(操作説明情報記憶手段)
38…RAM(遊技情報記憶手段)
50…キャラクター部
50A…変位部
55…アクチュエータ駆動手段(キャラクター部態様変更手段、変位制御手段)
70…ソレノイド部(駆動アクチュエータ、キャラクター部態様変更手段、変位制御手段、位置保持手段)
120…キャラクター部
121…変位部
129…ソレノイド部(駆動アクチュエータ、キャラクター部態様変更手段、変位制御手段、位置保持手段)
200…携帯電話機(携帯通信端末)
300…スロットマシン(遊技機)

Claims (2)

  1. 所定の携帯通信端末と通信を行う情報通信部と、遊技情報を記憶する遊技情報記憶手段とを有してなる遊技機において、
    前記情報通信部は前方より視認可能な状態と視認不可能な状態とに変位可能に構成され
    前記遊技情報記憶手段に前記遊技情報が記憶されていない場合は前記情報通信部を前方より視認不可能な状態とし、前記遊技情報が記憶されている場合は前記情報通信部を前方より視認可能な状態とすることを特徴とする遊技機。
  2. 前記情報通信部は、キャラクターを模した形態をなすキャラクター部の一部として変位可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
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