以下、適宜図面を参照しつつ、本発明の一実施形態について説明する。
[演出再現システム200の概略構成]
図1は、演出再現システム200の概略構成の一例を示すブロック図である。図2は、パチンコ遊技機1の液晶表示器5に表示される二次元コードの構成について説明するための説明図である。本実施形態では、演出再現システム200は、本発明の遊技機の一例であるパチンコ遊技機1と、パチンコ遊技機1で遊技を行う遊技者が所持するカメラ機能付き携帯電話端末等の携帯通信端末180(本発明の通信端末の一例)と、パチンコ遊技機1で行われた演出を再現した動画像(本発明の画像の一例)を携帯通信端末180に配信する機能を有するWEBサーバ190とを有して構成されている。
この演出再現システム200では、液晶表示器5(本発明の演出手段の一例)によって実行された演出を外部で再現するための情報がパチンコ遊技機1から出力される。具体的には、後述するパチンコ遊技機1の演出制御部130(図5参照)が画像音響制御部140(図5参照)に対して発行した演出コマンドが累積記憶される。そして、遊技者がパチンコ遊技機1における遊技を終了する際に、パチンコ遊技機1に記憶されている演出コマンド、及びWEBサーバ190にアクセスするためのURL(Uniform Resource Locator)に基づいてQRコード(登録商標)(本発明の二次元コードの一例)が生成されて、生成されたQRコードがパチンコ遊技機1が備える液晶表示器5の表示画面に表示される。これに対して、遊技者が所持する携帯通信端末180のカメラ機能を用いてQRコードを撮影すると、携帯通信端末180による撮影で得られたQRコードがデコードされて、携帯通信端末180によってURL及び演出コマンドが取得される。そして、携帯通信端末180は、取得したURLによって特定されるWEBサーバ190に対してインターネット(本発明の通信ネットワークの一例)を介してアクセスして演出コマンドを送信する。これに対して、WEBサーバ190は、演出コマンドに対応する動画像(動画)をその演出コマンドの送信元である携帯通信端末180に対してインターネットを介して配信する。このような一連の処理によって、パチンコ遊技機1において実行された演出を携帯通信端末180上で再現することができる。以下、このような演出再現機能を実現するためのパチンコ遊技機1、携帯通信端末180、及びWEBサーバ190の構成について、詳細に説明する。なお、携帯通信端末180はカメラ機能を備える一般的な携帯電話端末と同様のハードウエア構成を有し、WEBサーバ190は一般的なWEBサーバと同様のハードウエア構成を有している。このため、本実施形態では、携帯通信端末180及びWEBサーバ190については、それらの機能構成について主に説明し、ハードウエア構成の説明は省略する。
[パチンコ遊技機1の概略構成]
パチンコ遊技機1の概略構成について説明する。図3は、パチンコ遊技機1の概略正面図である。図4は、パチンコ遊技機1の一部を示す概略平面図である。図3に示されるように、パチンコ遊技機1は、遊技球が打ち出される遊技盤2と、遊技盤2を囲む枠部材3とを備えている。枠部材3は、遊技盤2の表面側(図3の紙面手前側)に遊技盤2と所定の間隔を隔てて平行に配置された透明なガラス板(不図示)を支持しており、遊技盤2に対して開閉可能に構成されている。
枠部材3に支持されたガラス板と遊技盤2との間には、遊技球が移動する遊技領域20が形成されている。遊技者がハンドル31を握ってレバー32を時計方向へ回転させると、皿39(図4参照)に溜められた遊技球がハンドル31の回転角度に応じた打球力で不図示の発射装置から発射される。発射された遊技球は、遊技領域20の上部位置へ案内され、遊技領域20に配置された不図示の遊技クギや風車等に接触することでその移動方向を変化させながら遊技盤2に沿って落下する。なお、発射装置による遊技球の発射は、遊技者が停止ボタン33を操作することによって一時的に停止される。また、皿39と近接配置された取り出しボタン34を操作すると、皿39の下面の一部が開口されて、皿39に溜まった遊技球が皿39の下方に配置された不図示の箱へ落下する。
遊技領域20には、入賞や抽選に関する役物として、第1始動口21、第2始動口22、大入賞口23、普通入賞口24、及びゲート25が設けられている。パチンコ遊技機1では、第1始動口21、第2始動口22、大入賞口23、又は普通入賞口24に遊技球が入賞すると、入賞した場所に応じた個数の賞球が皿39に払い出される。なお、入賞しなかった遊技球は、排出口26を介して遊技領域20の外に排出される。
第1始動口21又は第2始動口22に遊技球が入賞すると、大当たり抽選(特別図柄抽選)が実行される。この特別図柄抽選に当選することで大入賞口23が開放され、遊技者が多量の賞球を得ることが可能な大当たり遊技を楽しむことができる。また、遊技球がゲート25を通過すると、電動チューリップ27の開閉抽選(普通図柄抽選)が実行される。この普通図柄抽選に当選すると、電動チューリップ27が作動して第2始動口22が一時的に開放される。
遊技盤2又は枠部材3には、各種演出を行う液晶表示器5、盤ランプ8、枠ランプ36、可動役物7、及びスピーカ35が設けられている。
液晶表示器5は、画像を表示する表示画面を有する画像表示器である。この液晶表示器5は、遊技者による遊技中には、例えば、特別図柄抽選の結果を報知するための装飾図柄、予告演出を行うキャラクタやアイテム、特別図柄抽選が保留されていることを示す保留表示画像等を含む演出画像を表示する。また、液晶表示器5は、パチンコ遊技機1が遊技者によって遊技されていない客待ち状態のときには、演出画像に代えて客待ち画像を表示する。なお、画像表示器は液晶表示器5に限定されるものではなく、例えばEL表示器等であってもよい。
盤ランプ8は、遊技者による遊技の進行に応じて発光することで光による演出を行う。枠ランプ36は、発光色、発光パターン、及び光の放射方向を変化させることで光による演出を行う。可動役物7は、例えば内蔵された発光素子を発光させながら回転することによって可動役物7自体の動きと光による演出を行う。スピーカ35は、楽曲や音声、効果音等を出力して音による演出を行う。
皿39と近接する位置に遊技者によって操作される操作手段としての演出ボタン37及び演出キー38が設けられている。演出ボタン51は、遊技者が操作情報を入力するための押ボタンである。演出キー38は、十字キーとして機能する周辺キーと、決定ボタンとして機能する中央キーとを有して構成されている。
[パチンコ遊技機1の制御装置の構成]
遊技盤2の裏面側(図3の紙面奥側)には、賞球として払い出される遊技球を溜めておく球タンクの他に、パチンコ遊技機1の動作を制御する制御装置が設けられている。
以下、図5を参照しつつ、パチンコ遊技機1の制御装置のハードウエア構成について説明する。ここで、図5は、パチンコ遊技機1の制御装置の構成例を示すブロック図である。図5に示されるように、パチンコ遊技機1の制御装置は、遊技制御部100、演出制御部130、画像音響制御部140、ランプ制御部150等を備えている。
[遊技制御部100の構成]
遊技制御部100は、CPU101、ROM102、及びRAM103を備えている。CPU101は、ROM102に記憶されたプログラムに基づいて、内部抽選や当選の判定等の払い出し賞球数に関連する各種の演算処理を行う。RAM103は、CPU101が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。
この遊技制御部100には、第1始動口スイッチ(SW)111、第2始動口スイッチ(SW)112、電動チューリップ開閉部113、ゲートスイッチ(SW)114、大入賞口スイッチ(SW)115、大入賞口制御部116、普通入賞口スイッチ(SW)117、及び表示器4が接続されている。
遊技球が第1始動口21に入賞すると、その入賞が第1始動口スイッチ111により検出されて、遊技制御部100へ検出信号が出力される。また、遊技球が第2始動口22に入賞すると、その入賞が第2始動口スイッチ112により検出されて、遊技制御部100へ検出信号が出力される。これに対して、CPU101は、検出信号が入力されたタイミングで取得した乱数を用いて特別図柄抽選を実行し、特別図柄抽選に当選すると、大入賞口23への遊技球の入賞を検出する大入賞口スイッチ115からの検出信号に基づいて、電動ソレノイドを有する大入賞口制御部116を制御して大入賞口23を開閉する。また、CPU101は、特別図柄抽選の結果を示すデータを演出制御部130へ出力する。なお、以下の説明では、第1始動口21への遊技球の入賞を条件として実行される特別図柄抽選を「第1特別図柄抽選」と呼び、第2始動口22への遊技球の入賞を条件として実行される特別図柄抽選を「第2特別図柄抽選」と呼ぶものとする。
遊技球がゲート25を通過すると、その通過がゲートスイッチ114により検出されて、遊技制御部100へ検出信号が出力される。これに対して、CPU101は、普通図柄抽選を実行する。そして、この普通図柄抽選に当選すると、電動ソレノイドを有する電動チューリップ開閉部113を制御して電動チューリップ27を動作させる。
遊技球が普通入賞口24に入賞すると、その入賞が普通入賞口スイッチ117により検出されて、遊技制御部100へ検出信号が出力される。CPU101は、第1始動口スイッチ111、第2始動口スイッチ112、大入賞口スイッチ115、又は普通入賞口スイッチ117からの検出信号が入力されると、遊技球が入賞した場所に応じた所定数の賞球の払い出しを不図示の払出制御部に指示し、払出制御部からの情報に基づいて、払い出す賞球の個数を管理する。
また、CPU101は、特別図柄抽選の結果、普通図柄抽選の結果、これらの抽選の保留数、及びパチンコ遊技機1の遊技状態を表示器4(図3参照)に表示させる。
[演出制御部130の構成]
演出制御部130は、CPU131、ROM132、RAM133、及びRTC(リアルタイムクロック)134を備えている。CPU131は、ROM132に記憶されたプログラムに基づいて、演出を制御する際の演算処理を行う。RAM133は、CPU131が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。RTC134は、現時点の日時を計測する。
演出制御部130のCPU131は、遊技制御部100から送られる特別図柄抽選の結果等を示すデータに基づいて、演出内容を設定する。その際、演出ボタン37又は演出キー38からの操作情報の入力を受け付けて、その操作情報に応じた演出内容を設定する場合もある。CPU131は、設定した演出内容の演出の実行を指示するコマンドを画像音響制御部140及びランプ制御部150へ送信する。
[画像音響制御部140の構成]
画像音響制御部140は、CPU141、ROM142、及びRAM143を備えている。CPU141は、ROM142に記憶されたプログラムに基づいて、演出内容を表現する画像を制御する際の演算処理を行う。図には示されていないが、画像音響制御部140は、液晶表示器5に表示される演出画像を生成するVDP(Video Display Processor)、及びスピーカ35から出力される音響データを生成する音響DSP(Digital Signal Processor)を備えている。CPU141は、演出制御部130からのコマンド及びROM142に記憶されているプログラムに基づいて制御信号を生成してVDP及び音響DSPへ出力することにより、VDP及び音響DSPの動作を制御する。
音響DSPには、楽曲や音声、効果音等に関する各種音響データを記憶する音響用ROMと、音響DSPによるデータ処理等の作業領域として使用されるSDRAMが接続されている。音響DSPは、CPU141からの制御信号に対応する音響データを音響用ROMからSDRAMに読み出してデータ処理し、データ処理後の音響データをスピーカ35へ出力する。
VDPは、液晶表示器5に表示される演出画像の生成に必要な素材データを記憶する画像用ROM、演出画像の描画処理を実行する描画エンジン、及び描画エンジンによって描画された演出画像を液晶表示器5へ出力する出力回路を有している。描画エンジンは、CPU141からの制御信号に基づいて、画像用ROMに記憶されている素材データを用いて、フレームバッファに演出画像を描画する。出力回路は、フレームバッファに描画された演出画像を所定の表示タイミングで液晶表示器5へ出力する。
[ランプ制御部150の構成]
ランプ制御部150は、CPU151、ROM152、及びRAM153を備えている。CPU151は、盤ランプ8、枠ランプ36、及び可動役物7の動作を制御する際の演算処理を行う。ROM152には、CPU151によって実行されるプログラムや各種データ等が記憶されている。RAM153は、CPU151が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。
ROM152には、発光パターンデータ、及び動作パターンデータが記憶されている。ここで、発光パターンデータは、枠ランプ36、盤ランプ8、可動役物7に設けられた役物ランプのそれぞれの発光パターンを示すデータである。動作パターンデータは、可動役物7の動作パターンを示すデータである。
ランプ制御部150のCPU151は、ROM152に記憶されている発光パターンデータの中から、演出制御部130から受信したコマンドに対応する発光パターンデータを読み出して、盤ランプ8、枠ランプ36、及び役物ランプの発光を制御する。また、CPU151は、ROM152に記憶されている動作パターンデータの中から、演出制御部130から受信したコマンドに対応する動作パターンデータを読み出して、可動役物7の動作を制御する。
[携帯通信端末180の機能構成]
以下、図6を参照しつつ、携帯通信端末180の機能構成について説明する。ここで、図6は、携帯通信端末180の機能構成の一例を示す機能構成図である。図6に示されるように、携帯通信端末180は、機能的に、制御部181、撮像部182、記憶部183、操作部184、表示部185、及び無線通信部186を備えている。
制御部181は、携帯通信端末180を統括的に制御するものであり、CPU等から構成される。この制御部181は、記憶部183に記憶されたプログラムを適宜読み出して実行することによって、デコード部1811、表示制御部1812、選択受付部1813、コマンド送信部1814、及び受信制御部1815として機能する。
撮像部182は、撮像手段として機能するものである。図には示されていないが、撮像部182は、光学フィルタやレンズなどの光学系と、CMOSセンサ或いはCCDセンサなどの固体撮像素子と、固体撮像素子から出力されたアナログの画像信号をデジタルデータに変換すると共に、所定の画像処理を施して制御部181へ出力する画像処理回路とを有して構成されている。この構成を有していることにより、携帯通信端末180は、QRコードの読み取りが可能である。本実施形態では、この撮像部182によって、パチンコ遊技機1の液晶表示器5に表示されたQRコードが撮影されて、その画像データがデコード部1811へ出力される。デコード部1811は、撮像部182から出力されたQRコードの画像データをデコードすることによって、WEBサーバ190のURL及び演出制御部130から出力された演出コマンドを取得する。
記憶部183は、各種データを記憶する記憶手段として機能するものであり、制御部181によって実行されるプログラム等を記憶するROM、制御部181が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用されるRAM、画像データや音声データなどを記憶するハードディスクドライブ等から構成されている。表示制御部1812は、デコード部1811の処理によって得られたWEBサーバ190のURL及び演出コマンドを、この記憶部183の所定領域に格納する。また、表示制御部1812は、WEBサーバ190のURLを取得した際に、WEBサーバ190にアクセスするか否かの選択を促すアクセス選択画面188(図14参照)を表示部185に表示させる。また、表示制御部1812は、遊技者が再現したい演出を選択するための再生演出選択画面189(図15参照)を表示部185に表示させる。この表示部185は、液晶ディスプレイ等から構成される。なお、携帯通信端末180が取得したWEBサーバ190のURL及び演出コマンドは、記憶部183に保存されるので、遊技者は、自身が遊技した際に行われた演出を確認したいと考えたときに、改めて見たい演出を容易に確認することができる。
操作部184は、遊技者(携帯通信端末180のユーザ)によって操作されるものであり、例えば文字や数字を入力するための押ボタン、選択項目を変更するための十字キー、選択項目の選択を決定するための決定キー等を有するキーボードやタッチパネルにより構成されている。遊技者によって操作部184が操作されると、操作されたボタンやキーに応じた操作情報が制御部181へ出力される。
選択受付部1813は、操作部184からの操作情報に基づいて遊技者が選択した演出を特定し、その特定結果を示す情報をコマンド送信部1814へ出力する。これに対して、コマンド送信部1814は、選択受付部1813からの情報に基づいて、遊技者によって選択された演出に対応する演出コマンドを記憶部183から読み出すと共に、WEBサーバ190のURLを同じく記憶部183から読み出す。そして、コマンド送信部1814は、無線通信部186を介して、読み出したURLにより特定されるWEBサーバ190にアクセスして演出コマンドを送信する。無線通信部186は、送受信データを変調/復調処理等を行う無線モジュールやアンテナ等を有して構成されており、コマンド送信部1814から入力された演出コマンドに対して、所定の変調方式による変調処理、無線周波数帯への周波数変換処理、増幅処理等を施して、処理後の演出コマンドを無線信号としてアンテナから出力する。また、無線通信部186は、WEBサーバ190から配信された動画像を受信する。受信制御部1815は、この無線通信部186によって受信された動画像を記憶部183に格納する。記憶部183に動画像が格納されると、表示制御部1812は、記憶部183に格納された動画像を表示部185により再生する。
[WEBサーバ190の機能構成]
以下、図7を参照しつつ、WEBサーバ190の機能構成について説明する。ここで、図7は、WEBサーバ190の機能構成の一例を示す機能構成図である。図7に示されるように、WEBサーバ190は、機能的に、制御部191、通信部192、及び記憶部193を備えている。
制御部191は、WEBサーバ190を統括的に制御するものであり、CPU等から構成される。この制御部191は、記憶部193に記憶されたプログラムを適宜読み出して実行することによって、コマンド受信部1911、動画像生成部1912、及び配信制御部1913として機能する。
通信部192は、WEBサーバ190に対してデータを入出力する入出力回路等によって構成されている。コマンド受信部1911は、携帯通信端末180から送信された演出コマンドをこの通信部192を介して受信する受信手段として機能する。この演出コマンドは、動画像生成部1912に入力される。
動画像生成部1912は、入力された演出コマンドに対応する動画像を生成する生成手段として機能する。すなわち、動画像生成部1912は、演出コマンドに応じて画像音響制御部140(液晶表示器5)によって実行される演出を再現した動画像を生成する。本実施形態では、WEBサーバ190は、画像音響制御部140と同様の構成を有している。具体的には、画像音響制御部140のROM142に記憶されているのと同じプログラムが記憶部193に記憶され、画像音響制御部140が備える画像用ROMに記憶されている素材データ、及び画像音響制御部140が備える音響用ROMに記憶されている音響データと同じデータが記憶部193に記憶されており、動画像生成部1912は、演出制御部130から画像音響制御部140に対して送信される演出コマンド、及び記憶部193に記憶されているプログラムに基づいて、画像音響制御部140が備えるVDP及び音響DSPと同様に機能する。すなわち、動画像生成部1912は、画像音響制御部140と同じアルゴリズムで動画像を生成する。
配信制御部1913は、動画像生成部1912によって生成された動画像を、通信部192を介して演出コマンドの送信元である携帯通信端末180に配信する配信手段として機能する。
[演出制御部130による演出制御処理]
以下、図8及び図9を参照しつつ、演出制御部130によって実行される演出制御処理について説明する。ここで、図8及び図9は、演出制御部130によって実行される演出制御処理の一例を示すフローチャートである。なお、図8及び図9のフローチャートに基づいて説明する演出制御部130の処理は、ROM132に記憶されているプログラムに基づいてCPU131が発行する命令に従って行われる。
パチンコ遊技機1では、第1始動口21又は第2始動口22への遊技球の入賞が第1始動口スイッチ111又は第2始動口スイッチ112によって検出されると、遊技制御部100によって特別図柄抽選に必要な各種乱数が取得される。そして、特別図柄抽選として、取得された各種乱数に基づいて、特別図柄抽選の結果が大当たりであるか否かを判定する処理、大当たりである場合にはその種類を判定する処理、大当たり図柄又はハズレ図柄を設定する処理、特別図柄の変動パターンを設定する処理が遊技制御部100によって実行され、これらの一連の処理の結果を示す情報を含む変動開始コマンドが演出制御部130へ送信される。
図8に示されるように、演出制御部130のCPU131は、例えば遊技制御部100から送信された変動開始コマンドを受信してからの経過時間に基づいて、装飾図柄の変動表示を伴う演出の実行中であるか否かを判定する(ステップS101)。
抽選手段として機能するCPU131は、装飾図柄の変動表示を伴う演出の実行中ではないと判定した場合(ステップS101:NO)、装飾図柄の変動表示の開始を指示する変動開始コマンドを遊技制御部100から受信したか否かを判定する(ステップS102)。そして、変動開始コマンドを受信したと判定した場合(ステップS102:YES)、変動開始コマンドを解析する(ステップS103)。このステップS103の処理が行われることにより、表示器4の特別図柄表示器(不図示)において特別図柄が変動表示される変動時間が取得される。後述するステップS105の演出パターン決定処理では、この変動時間と同一の再生時間を有する演出パターンが決定される。その結果、特別図柄の変動表示/停止表示に伴って、液晶表示器5において装飾図柄が変動表示/停止表示されることになる。
ステップS103の処理に続いて、CPU131は、演出パターンを決定するために必要な演出乱数を取得してRAM133に格納する(ステップS104)。具体的には、CPU131は、演出制御処理を実行する周期であるCTC周期よりも短い周期で演出乱数を「1」ずつ加算して更新する乱数更新処理を実行しており、このステップS104において、変動開始コマンドを受信した時点のカウント値を、演出乱数として取得する。
ステップS104の処理に続いて、CPU131は、変動開始コマンドに含まれている情報、ステップS104の処理で取得した演出乱数に基づいて、演出パターンを決定する(ステップS105)。
図には示されていないが、演出制御部130のROM132には、長当たり演出テーブル、短当たり演出テーブル、小当たり演出テーブル、ハズレリーチ有り演出テーブル、ハズレリーチなし演出テーブルが記憶されている。これらの演出テーブルの各々には、遊技制御部100で決定される変動パターン(変動時間)に対応するテーブルが複数設けられている。例えば、ハズレリーチ無し演出テーブルには、4秒用、8秒用、12秒用のテーブルが設けられており、長当たり演出テーブルには、1分、1分30秒、2分のテーブルが設けられている。CPU131は、これら複数のテーブルの中から、変動開始コマンドに含まれている変動パターンの設定情報(図柄、変動パターン等)に基づいて、1のテーブルを選択する。例えば、設定情報に「ハズレ」を示す情報、「リーチ無し演出」を行うことを示す情報、特別図柄の「変動時間」が4秒であることを示す情報が含まれている場合、CPU131は、4秒用のハズレリーチ無し演出テーブルを選択する。
演出テーブルにおいては、演出乱数と演出パターンとが対応付けられている。CPU131は、選択した演出テーブルに格納されている多数の演出パターンの中から、ステップS104の処理で取得した演出乱数に対応する演出パターンを読み出す。これにより、液晶表示器5に表示される装飾図柄の変動パターン、可動役物7を作動させる場合には可動役物7の動作パターンや発光パターン、盤ランプ8や枠ランプ36の発光パターン、スピーカ35から出力される音声の出力パターンといった遊技演出の内容が決定される。
CPU131は、このようにして演出パターンを決定する際に演出抽選を行って、液晶表示器5等の演出手段によって実行される演出の内容を決定する。
続いて、演出制御手段として機能するCPU131は、ステップS105の処理によって演出パターンを決定した後、この演出パターンに対応する演出の開始を指示する変動演出開始コマンドを画像音響制御部140及びランプ制御部150へ送信する(ステップS106)。これにより、ステップS105の処理で決定された演出パターンに対応する演出が、画像音響制御部140及びランプ制御部150によって開始される。
このように、CPU131は、ステップS103〜ステップS105の処理による演出抽選の結果に応じた演出の実行を指示する演出コマンド(変動演出開始コマンド)を画像音響制御部140及びランプ制御部150にへ送信して、特別図柄の変動表示に伴う演出を液晶表示器5やスピーカ35、可動役物7、枠ランプ36、盤ランプ8等に実行させる。
ステップS106の処理に続いて、CPU131は、ステップS106の処理で送信した変動演出開始コマンドを、液晶表示器5によって実行された演出を携帯通信端末180上で再現するための演出コマンドとして、記憶手段として機能するRAM133の所定領域に記憶させる(ステップS107)。
CPU131は、装飾図柄の変動表示を伴う演出の実行中であると判定した場合(ステップS101:YES)、装飾図柄の変動表示の停止を指示する変動停止コマンドを遊技制御部100から受信したか否かを判定する(ステップS108)。CPU131は、変動停止コマンドを受信したと判定した場合(ステップS108:YES)、画像音響制御部140を介して液晶表示器5に特別図柄抽選の結果を示す装飾図柄を停止表示させると共に、ステップS106の処理に応じて開始された演出を画像音響制御部140及びランプ制御部150に終了させる(ステップS109)。このステップS109の処理が行われた場合、又は変動停止コマンドを受信していないとCPU131によって判定された場合(ステップS108:NO)、一連の演出制御処理が終了して、処理がステップS101へ戻される。
ところで、特別図柄抽選に当選すると、大当たり遊技中の演出の実行を指示する大当たり開始コマンドが遊技制御部100から送信される。これに対して、演出制御部130のCPU131は、ステップS102で「NO」と判定した場合、又はステップS107の処理を実行した場合、遊技制御部100から大当たり開始コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS111)。演出制御手段として機能するCPU131は、大当たり開始コマンドを受信したと判定した場合(ステップS111:YES)、大当たり開始コマンドに含まれている情報に基づいて大当たりの種類を判別して、その大当たりに応じた当たり演出の開始を指示する当たり演出開始コマンドを画像音響制御部140及びランプ制御部150へ送信する(ステップS112)。これにより、大当たりの開始を示すオープニング演出、大当たり中にラウンド数や演出画像を液晶表示器5に表示する演出、スピーカ35、盤ランプ8、可動役物7等による演出が開始される。
このように、CPU131は、大当たり遊技中の演出の実行を指示する演出コマンド(当たり演出開始コマンド)を画像音響制御部140及びランプ制御部150へ送信して、大当たり遊技に伴う演出を液晶表示器5やスピーカ35、可動役物7、枠ランプ36、盤ランプ8等に実行させる。
ステップS112の処理に続いて、CPU131は、ステップS107の処理と同様に、ステップS112の処理で送信した当たり演出開始コマンドを、演出コマンドとして、記憶手段として機能するRAM133の所定領域に記憶させる(ステップS113)。
図10は、コマンド情報テーブル138の一例を示す説明図である。演出制御部130のRAM133には、演出コマンドとしての変動演出開始コマンド及び当たり演出開始コマンドと共に、これらのコマンドに関する情報を格納するためのコマンド情報テーブル138が設けられている。
図10に示されるように、コマンド情報テーブル138は、「番号」フィールド、「演出コマンド」フィールド、「リーチ」フィールド、「大当たり確率」フィールド、「当選」フィールド、「プレミアム演出」フィールド、「コマンド種別」フィールドを有して構成されている。「番号」フィールドには、演出制御部130が演出コマンドとして変動演出開始コマンド又は当たり演出開始コマンドを送信した時間順に付けられた番号が格納される。「演出コマンド」フィールドには、ステップS106の処理で送信された変動演出開始コマンド、又はステップS112の処理で送信された当たり演出開始コマンドが格納される。「リーチ」フィールドには、演出コマンドとして変動演出開始コマンドが格納された場合に、その変動演出開始コマンドに応じてリーチ演出が行われるか否かを示す情報が格納される。
「大当たり確率」フィールドには、変動演出開始コマンド又は当たり演出開始コマンドが格納されたときの特別図柄抽選の当選確率が相対的に高いか低いか、つまり高確率状態であるのか或いは低確率状態であるのかを示す情報が格納される。「当選」フィールドには、「演出コマンド」フィールドに変動演出開始コマンドが格納された場合に、その変動演出開始コマンドに応じた装飾図柄の変動表示が行われた変動回に大当たりとなったか否かを示す情報が格納される。「プレミアム演出」フィールドには、変動演出開始コマンド又は当たり演出開始コマンドに応じて実行された演出に出現頻度が極めて低いプレミアム演出が含まれているか否かを示す情報が格納される。「コマンド種別」フィールドには、「演出コマンド」フィールドに格納された演出コマンドが変動演出開始コマンドであるか、或いは当たり演出開始コマンドであるかを示す情報が格納される。
CPU131は、ステップS107において、変動演出開始コマンドと共に、ステップS105の結果に基づいて、その変動演出開始コマンドに関連する各種情報をコマンド情報テーブル138の同一レコードに格納する。これにより、変動演出開始コマンドとそのコマンドに関連する情報とが対応付けられた形でRAM133に記憶されることになる。
また、CPU131は、ステップS113において、当たり演出開始コマンドと共に、ステップS111の処理で受信したと判定した大当たりコマンドを解析した結果に基づいて、その当たり演出開始コマンドに関連する各種情報をコマンド情報テーブル138の同一レコードに格納する。これにより、当たり演出開始コマンドとそのコマンドに関連する情報とが対応付けられた形でRAM133に記憶されることになる。
なお、ステップS107の処理又はステップS113の処理で記憶された演出コマンド(変動演出開始コマンド又は当たり演出開始コマンド)は、演出制御部130が画像音響制御部140及びランプ制御部150に対してコマンドを送信する毎に記憶され、後述するステップS135の処理(図9参照)が行われるまで保持される。すなわち、遊技者による遊技が開始されたこと(パチンコ遊技機1が客待ち状態のときに第1始動口21又は第2始動口22に遊技球が入賞したこと)を契機として演出コマンドをRAM133に累積記憶する処理が開始され、その遊技者による遊技が終了されるときに破棄される。ただし、遊技者の遊技中に必ずしも特別図柄抽選に当選する訳ではないので、当たり演出開始コマンドについては、必ずしもRAM133に記憶される訳ではない。
CPU131は、ステップS111の処理で「NO」と判定した場合、又はステップS113の処理を行った場合、大当たり遊技の終了を通知する大当たり終了コマンドを遊技制御部100から受信したか否かを判定する(ステップS114)。CPU131は、大当たり終了コマンドを受信したと判定した場合(ステップS114:YES)、ステップS112の処理に応じて開始された当たり演出を終了させるための当たり演出終了コマンドを画像音響制御部140及びランプ制御部150へ送信する(ステップS115)。このステップS115の処理が行われることにより、大当たり遊技に伴う演出が終了する。
CPU131は、ステップS114の処理で「NO」と判定した場合、又はステップS115の処理を行った場合、図9に示されるように、遊技制御部100から客待ちコマンドを受信したか否かを判定する(ステップS121)。ここで、客待ちコマンドは、第1特別図柄抽選及び第2特別図柄抽選がいずれも保留されていない状態となったことを契機として、この保留がない状態を通知するために遊技制御部100から送信されるコマンドである。CPU131は、客待ちコマンドを受信したと判定した場合(ステップS121:YES)、RTC134を用いて、客待ちコマンドを受信してからの経過時間の計測を開始する(ステップS122)。
CPU131は、客待ちコマンドを受信していないと判定した場合(ステップS121:NO)、客待ちコマンドを受信してからの経過時間の計測中であるか否かを判定する(ステップS123)。
判定手段として機能するCPU131は、上記ステップS122の処理を既に実行しており、客待ちコマンドを受信してからの経過時間の計測中であると判定した場合(ステップS123:YES)、客待ちコマンドを受信してから第1設定時間(例えば5秒)が経過したか否かを判定する(ステップS124)。具体的には、遊技者による遊技が終了されるか否かを判定するための第1設定時間(例えば5秒)がROM132に予め記憶されており、CPU131は、ステップS122の処理で計測を開始した経過時間がこの第1設定時間以上になったか否かを判定する。第1設定時間を経過していないとCPU131によって判定された場合(ステップS124:NO)、一連の演出制御処理が終了して処理がステップS101へ戻される。
このように、CPU131は、客待ちコマンドを受信してからの経過時間が第1設定時間に達したか否かに基づいて、遊技者による遊技が終了されるか否かを判定する。
CPU131は、第1設定時間を経過したと判定した場合(ステップS124:YES)、液晶表示器5に客待ち画面が表示されるのに先立って遊技者による遊技が終了されるものと判断して、取得条件が選択済みであるか否かを判定する(ステップS125)。具体的には、遊技者が携帯通信端末180で再現したい演出に関する演出コマンドだけを携帯通信端末180で取得するための取得条件を演出キー38の操作により遊技者が選択できるように構成されており(図11参照)、CPU131は、このステップS125において、この取得条件を選択するための操作が既に行われているか否かを判定する。ここで、取得条件が選択済みであるとCPU131によって判定された場合(ステップS125:YES)、処理が後述するステップS130へ進められる。
報知手段として機能するCPU131は、取得条件が選択済みではないと判定した場合(ステップS125:NO)、取得条件の選択を促す報知処理を実行する(ステップS126)。具体的には、CPU131は、画像音響制御部140を介して液晶表示装置5を制御して、液晶表示器5に取得条件選択画面を表示させる。
図11は、液晶表示器5に表示される取得条件選択画面の一例を示す画面図である。図11に示されるように、取得条件選択画面には、再現したい演出の種類の選択を促すメッセージと、複数の取得条件と、取得条件の選択後にQRコードが表示されることを通知するメッセージとが表示される。遊技者は、この取得条件選択画面が液晶表示器5の表示画面に表示された状態で、演出キー38の周辺キー及び中央キーを操作することによっていずれかの取得条件を選択することができる。ここで、本実施形態では、取得条件として、「全ての演出」、「プレミアム演出のみ」、「大当たりとなった変動の演出のみ」、「確変中の演出のみ」、及び「リーチ以上の演出のみ」の計6つの取得条件のいずれかを選択することが可能である。
CPU131は、ステップS126の処理に続いて、演出キー38に対する取得条件の選択操作が行われたか否かを判定する(ステップS127)。選択操作が行われていないとCPU131によって判定された場合(ステップS127:NO)、処理が後述するステップS132へ進められる。
選択受付手段として機能するCPU131は、選択操作が行われたと判定した場合(ステップS127:YES)、演出キー38からの操作情報に基づいて、6種類の取得条件の中からいずれかの取得条件の選択を受け付けて、ステップS128以降の処理を実行する。すなわち、抽出手段として機能するCPU131は、RAM133の所定領域に記憶されている全ての演出コマンドの中から、演出キー38の操作によって選択された取得条件に該当する演出コマンドを抽出する(ステップS128)。
具体的には、取得条件として「全ての演出」が選択された場合、CPU131は、RAM133に記憶されている全ての演出コマンドを抽出する。例えば図10に例示されるように5つの演出コマンドが記憶されている場合、CPU131は、これら5つの演出コマンドを抽出する。また、取得条件として「プレミアム演出のみ」が選択された場合、CPU131は、RAM133に記憶されている全ての演出コマンドの中から、プレミアム演出を含む演出の実行を指示する演出コマンドのみを抽出する。例えば図10に例示されるように5つの演出コマンドが記憶されている場合、コマンド情報テーブル138の「プレミアム演出」欄を参照して、プレミアム演出が「あり」となっているレコードに格納されている演出コマンド(ここでは通番が「004」である変動演出開始コマンド)を抽出する。
また、取得条件として「大当たりとなった変動の演出のみ」が選択された場合、CPU131は、コマンド情報テーブル138の「当選」欄を参照して、当選が「○」となっているレコードに格納されている演出コマンド(ここでは通番が「004」である変動演出開始コマンド)を抽出する。また、「確変中の演出のみ」が選択された場合、CPU131は、コマンド情報テーブル138の「大当たり確率」欄を参照して、大当たり確率が「高」となっているレコードに格納されている演出コマンドを抽出する。また、「リーチ以上の演出のみ」が選択された場合、CPU131は、コマンド情報テーブル138の「リーチ」欄を参照して、リーチが「あり」となっているレコードに格納されている演出コマンド(ここでは通番が「001」である変動演出開始コマンドと、通番が「004」である変動演出開始コマンド)を抽出する。
なお、本実施形態では、上述した6種類の取得条件のいずれか1つを選択可能である場合について説明したが、複数の取得条件を選択できるようにしてもよい。また、取得条件は本実施形態に例示したものに限定されるものではなく、他のものであってもよい。取得条件の変形例としては、「図柄変動の1回転目から50回転目の演出」といった取得条件が挙げられる。
演出コマンドを抽出すると、CPU131は、ステップS129の処理で抽出した演出コマンドとWEBサーバ190のURLとをコード化してQRコードを生成する処理を画像音響制御部140に実行させる(ステップS129)。具体的には、CPU131は、ステップS129の処理で抽出した1又は複数の演出コマンドを含むQRコード生成コマンドを画像音響制御部140へ送信する。これに対して、出力手段として機能する画像音響制御部140のCPU141は、予めROM142に記憶されているWEBサーバ190のURLと、演出制御部130から受信した演出コマンドとをコード化してQRコードを生成する。なお、各種情報をコード化してQRコードを生成する処理は公知であるので、ここでの詳細な説明は省略する。
CPU131は、ステップS125で「YES」と判定した場合、又はステップS129の処理を行った場合、ステップS129の処理に応じて生成されたQRコードを液晶表示器5に表示させる(ステップS130)。具体的には、CPU131は、ステップS129の処理に応じて生成されたQRコードの表示を指示するQRコード表示コマンドを画像音響制御部140へ送信する。これにより、図12に例示されるように、画像音響制御部140によって生成されたQRコードを含む撮影指示画面が液晶表示器5の表示画面に表示される。この撮影指示画面には、QRコードの撮影を指示するメッセージと、QRコードと、撮影が可能な残り時間とが表示される。
このように、画像音響制御部140は、演出制御部130のRAM133に記憶された演出コマンド、及びWEBサーバ190にアクセスするためのURLを、遊技者によって操作される携帯通信端末180により取得可能に出力する。
CPU131は、ステップS127で「NO」と判定した場合、又はステップS130の処理を行った場合、客待ちコマンドを受信してから第2設定時間が経過したか否かを判定する(ステップS132)。具体的には、パチンコ遊技機1が客待ち状態に移行したか否かを判定するための第2設定時間(例えば40秒)がROM132に記憶されており、CPU131は、ステップS122の処理で計測を開始した経過時間がこの第2設定時間以上になったか否かを判定する。このように、CPU131は、客待ちコマンドを受信してからの経過時間に基づいて、パチンコ遊技機1が客待ち状態に移行したか否かを判定する。
パチンコ遊技機1が客待ち状態に移行した場合、パチンコ遊技機1が客待ち状態であることを遊技者に対して報知するための客待ち画像を液晶表示器5に表示させる必要がある。このため、CPU131は、客待ちコマンドを受信してから第2設定時間が経過したと判定した場合(ステップS132:YES)、画像音響制御部140に液晶表示器5への客待ち画像の表示を開始させるといった客待ち演出を開始する(ステップS133)。
このステップS133の処理が行われることにより、液晶表示器5に表示されていた撮影指示画面(図12参照)が客待ち画面に切り替わる。つまり、遊技者が取得条件を選択してからパチンコ遊技機1が客待ち状態に移行するまでの間、液晶表示器5の表示画面にQRコードが表示される。
CPU131は、ステップS133の処理に続いて、ステップS122の処理で開始した経過時間の計測を終了する(ステップS134)。このステップS134の処理が行われることにより、RAM133に一時的に記憶されていた経過時間を示す情報が破棄される。
ところで、パチンコ遊技機1が客待ち状態に移行した場合、遊技者が変わる可能性が高い。このような状況下において、RAM133に累積記憶された演出コマンドをパチンコ遊技機1が客待ち状態に移行した後もRAM133に保持しておくようにすると、例えば前の遊技者が遊技した際に行われた演出を、次の遊技者が容易に確認できてしまうという問題が生じるおそれがある。
そこで、CPU131は、ステップS134の処理に続いて、RAM133に保持されていた演出コマンドを破棄する(ステップS135)。具体的には、コマンド情報テーブル138の各レコードに格納されている情報を破棄する。
[携帯通信端末180によるコマンド送信処理]
以下、図13を参照しつつ、携帯通信端末180によって実行されるコマンド送信処理について説明する。ここで、図13は、携帯通信端末180において実行されるコマンド送信処理の一例を示すフローチャートである。なお、図13のフローチャートに基づいて説明する携帯通信端末180の処理は、携帯通信端末180に記憶されているプログラム、及びパチンコ遊技機1から取得したQRコードに基づいて、携帯通信端末180のCPUが発行する命令に従って行われる。
携帯通信端末180のデコード部1811は、撮像部182によってQRコードが撮像されたか否かに基づいて、QRコードを取得したか否かを判定する(ステップS201)。QRコードを取得していないとデコード部1811によって判定された場合(ステップS201:NO)、処理がステップS201へ戻される。
デコード部1811は、撮像部182によってQRコードを取得したと判定した場合(ステップS201:YES)、そのQRコードをデコードする(ステップS202)。このステップS202の処理によって、WEBサーバ190にアクセスするためのURLと、演出制御部130から画像音響制御部140へ送信された演出コマンドの全部又は一部が得られる。なお、パチンコ遊技機1の液晶表示器5に表示されたものと異なるQRコードが取得された場合にはURL及び演出コマンドは得られないので、この場合、本コマンド送信処理とは異なる処理が行われることは言うまでもない。
次に、表示制御部1812は、図14に例示されるようなアクセス確認画面188を表示部185に表示させる(ステップS203)。このアクセス確認画面188には、WEBサーバ190のURLを取得したことを通知する旨のメッセージ、及びWEBサーバ190にアクセスするか否かを選択するための選択ボタン等が含まれる。
ステップS203の処理に続いて、選択受付手段1813は、操作部184に対する遊技者(携帯通信端末180のユーザ)の操作に基づいて、WEBサーバ190に対するアクセスが指示されたか否かを判定する(ステップS204)。具体的には、アクセス確認画面188に含まれる「はい」の文字が付された選択ボタンを押下するための操作が操作部184に対して行われたか否かを判定する。アクセスが指示されなかったと選択受付部1813によって判定された場合(ステップS204:NO)、一連のコマンド送信処理が終了する。
なお、パチンコ遊技機1からQRコードを取得した際に遊技者がWEBサーバ190へのアクセスを指示しなかったとしても、QRコードの読み取りによって取得されたURL及び演出コマンドは携帯通信端末180の記憶部183に記憶されるので、遊技者が所望のタイミングでWEBサーバ190にアクセスすることが可能である。
選択受付部1813は、WEBサーバ190へのアクセスが指示されたと判定した場合(ステップS204)、図15に例示される再生演出選択画面189を表示部185に表示させる(S205)。具体的には、パチンコ遊技機1における取得条件の選択結果によっては、QRコードに複数の演出コマンドが含まれている場合がある。このような場合、表示制御部1812は、遊技者が選択可能な演出を再生演出選択画面189により一覧表示する。これに対して、遊技者は、自身が見たいと考える演出を選択するための選択操作を操作部184に対して行うことができる。
選択受付部1813は、ステップS205の処理に続いて、操作部184からの操作情報に基づいて、再生演出選択画面189に表示されているいずれかの演出を選択するための選択操作が行われたか否かを判定する(ステップS206)。ここで、選択操作が行われていないと選択受付部1813によって判定された場合(ステップS206:NO)、処理が後述するステップS210へ進められる。
コマンド送信部1814は、選択受付部1813によって選択操作が行われたと判定された場合(ステップS206:YES)、URLにより特定されるWEBサーバ190にアクセスし、ステップS206の処理で選択された演出に対応する演出コマンドを記憶部183から読み出してWEBサーバ190へ無線通信部186を介して送信する(ステップS207)。
これに対して、WEBサーバ190のコマンド受信部1911(受信手段)は、携帯通信端末180から送信された演出コマンドを通信部192を介して受信する。動画像生成部1912(生成手段)は、画像音響制御部140で行われる処理と同様の処理を行って、演出コマンドに応じて画像音響制御部140及び液晶表示器5によって実行される演出を再現した動画像を生成する。そして、配信制御部1913(配信手段)は、動画像生成部1912によって生成された動画像を演出コマンドの送信元である携帯通信端末180に配信する。
携帯通信端末180の受信制御部1815は、演出を再現した動画像をWEBサーバ190からダウンロードしながら表示部185を用いて再生(ストリーミング再生)する(ステップS208)。これにより、遊技者が選択した演出が携帯通信端末180上で再現される。なお、表示部185で再生される演出の音声を携帯通信端末180が備える不図示のスピーカから出力するようにしてもよい。
受信制御部1815は、ステップS208の処理に続いて、動画像の再生が完了したか否かを判定する(ステップS209)。ここで、再生が完了していないと受信制御部1815によって判定された場合(ステップS209:NO)、処理がステップS208に戻されて、再生が完了するまでステップS208の処理が継続される。
再生が完了したと受信制御部1815によって判定された場合(ステップS209:YES)、又はステップS206で「NO」と判定された場合、選択受付部1813は、操作部184に対して終了操作が行われたか否かを判定する(ステップS210)。ここで、終了操作が行われていないと選択受付部1813によって判定された場合(ステップS210:NO)、処理がステップS205へ戻されて、表示制御部1812によって再生演出選択画面189を表示する処理が行われる。
一方、終了操作が行われたと選択受付部1813によって判定された場合(ステップS210:YES)、コマンド送信部1814がWEBサーバ190との接続を終了して、一連のコマンド送信処理が終了する。
[本実施形態の作用効果]
以上説明したように、本実施形態によれば、RAM133に記憶されている演出コマンド、及びWEBサーバ190にアクセスするためのURLがパチンコ遊技機1から出力される。このため、遊技者は、自身が所持している携帯通信端末180によってURL及び演出コマンドを取得することができる。WEBサーバ190は、演出コマンドに対応する液晶表示器5上で行われる演出を再現した動画像を配信する機能を有している。このため、パチンコ遊技機1から取得したURLによりWEBサーバ190にアクセスして演出コマンドに対応する動画像を例えばストリーミング再生することにより、液晶表示器5によって実行された演出を携帯通信端末180上で容易に再現することができる。
また、本実施形態では、RAM133に累積記憶されている演出コマンドの中から遊技者が選択した取得条件に該当する演出コマンドのみがパチンコ遊技機1から出力されるので、遊技者が見たい演出だけを携帯通信端末180を用いて再現することができる。
また、本実施形態では、遊技者が遊技を終了するタイミングで取得条件の選択を促す報知処理が行われるので、遊技者が取得条件を選択できずにURL及び演出コマンドを取得できないという問題が生じるのを効果的に防止することができる。
また、本実施形態では、遊技者が遊技し始めたタイミングで演出コマンドを記憶する処理が開始されるので、URL及び演出コマンドを取得するために遊技者が遊技開始時に特別な操作を行う必要がないという利点がある。
また、本実施形態では、URL及び演出コマンドがQRコードとして出力されるので、遊技者が例えばカメラ機能を備えた携帯電話機を用いて、URL及び演出コマンドを容易に取得することができる。
また、パチンコ遊技機1が備える液晶表示器5によって実行された演出を再現した動画像がWEBサーバ190から携帯通信端末180へ配信されるので、パチンコ遊技機1に液晶表示器5の演出を再現するための構成(例えば再現の開始を指示するための操作手段)を設ける必要がないという利点がある。また、パチンコ遊技機1において演出を再現することを考えた場合、パチンコ遊技機1が稼動していないときに演出を再現する必要があるのでパチンコ遊技機1の稼働率を低下させることに繋がるが、演出の再現がパチンコ遊技機1の外部で行われるので、演出を再現することによってパチンコ遊技機1の稼働率が低下するおそれがない。また、動画像を生成するWEBサーバ190の動画像生成部1912は、画像音響制御部140と同じアルゴリズムで動画像を生成するので。極めて簡易な構成で演出を容易に再現することができる。
[変形例]
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、例えば以下の形態であってもよい。すなわち、上記実施形態では、URL及び演出コマンドをQRコードとして出力する場合について説明したが、URL及び演出コマンドを例えば赤外線通信により携帯通信端末180に出力するようにしてもよい。また、URL及び演出コマンドを例えば遊技者の自宅に設置されたパーソナルコンピュータ、或いは持ち運び可能なノートパソコンにインターネットを介して送信するようにしてもよい。すなわち、本発明の通信端末は、携帯電話やPDA(Personal Digital Assistant)等の携帯通信端末に限定されるものではなく、遊技者によって操作されるものであれば非携帯型の通信端末であってもよい。
また、上記実施形態では、演出コマンドをRAM133に記憶する場合について説明したが、演出コマンドを例えばRAM143に記憶するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、遊技者が取得条件を任意に選択可能な場合について説明したが、取得条件をパチンコ遊技機1において自動的に決定するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、遊技者による遊技が終了される際にURL及び演出コマンドが出力される場合について説明したが、URL及び演出コマンドの出力タイミングはこれに限定されるものではなく、例えば大当たり遊技中であってもよい。
また、上記実施形態では、液晶表示器5による演出を携帯通信端末180上で再現する場合について説明したが、演出制御部130から画像音響制御部140へ送信される演出コマンドと共に、演出制御部130からランプ制御部150へ送信される演出コマンドを外部に出力するようにして、例えば可動役物7や盤ランプ8、枠ランプ36等による演出も再現するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、演出を再現した画像が動画像(動画)である場合について説明したが、演出を再現した画像は静止画であってもよい。
また、上記実施形態では、本発明がパチンコ遊技機に適用された場合を例に説明したが、本発明は、例えばスロットマシン等の他の遊技機にも適用可能である。