JP4922512B2 - 剥離可能な裏打紙 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、書や絵画などの作品に紙や布を裏打ちし、掛け軸や巻物等に仕上げる軸装、額、襖、屏風等に仕上げる幀装に用いる裏打紙、とくに、再表装に際して作品から容易に剥離できる裏打紙に関する。
【0002】
本願明細書に用いる用語は、岡岩太郎著 1996年7月20日発行 全国手すき和紙連合会編「和紙の手帳II」124〜125ページに準ずるもので、「裏打ち」とは、表装の分野で、書や絵画などの作品に紙や布を裏面より当てて補強する行為を意味する。「表装」の形式としては、「軸装」、「幀装」の他、帖、折本などがある。「軸装」は、掛物、巻物など巻く物を対象とするもので、掛物は肌裏打ちした作品に増裏打ちと総裏打ちとを合計3回裏打ちをする。「幀装」とは、額、襖、屏風等、紙で下貼りをした木製の下地に、肌裏打ちした作品を貼り上げ、形を整えたものを意味し、「額装」とは、額に仕上げることを意味する。
【0003】
【従来の技術】
従来から、表装は、「肌裏打ち」を手打ちで行ない、その後用途に応じて、「増し裏打ち」、「総裏打ち」を手打ちや機械打ちで行なって、掛け軸などに仕上げるものであった。ここにおいて、「肌裏打ち」とは、作品を補強する基本の裏打ちとなるもので、材質として楮紙(約22g/m2)を使用し、接着剤として小麦澱粉糊を使用する。「増し裏打ち」とは、本紙いわゆる作品と表装裂の厚みの調整や、巻くための腰の強さを整えるもので厚みを調整した裂地(きれじ)を本紙の周りに順次貼り付けて、周囲を適切な形に切り揃えると、掛物の形となる。そのための材質としては、楮に貝胡粉や白土を填料としたしなやかでなじみの良い美栖紙を使用し、接着剤として、寒期に作った新糊を壷に入れ、冷暗所で10年貯蔵したもので、粘着力が弱くなり、巻物を柔らかく仕上げることがでる「古糊」を使用するものである。また、「総裏打ち」とは、増裏打ちをしたものに、各部分の繋ぎを補強し、各材料の性質を統合し、全体を締めて強化するもので、宇陀紙を使用し、接着剤として、古糊を使用するものである。
【0004】
このようにして、一旦表装した掛け軸を新しく再表装したり、また、額装を掛け軸に表装の仕上げの変更をする必要があるときがある。そのとき、肌裏打を「手打ち式」で貼着したものは、古い掛け軸や額を水に浸けたり、霧吹きで加水したりして、作品と肌裏の楮紙を接着している小麦澱粉糊を膨潤させて、作品を傷つけないように慎重に「めくり」(剥離し)、再表装を行なう。この作業は非常に繊細な高度の技術を必要とするため表具士が行なう。
【0005】
近年、裏打紙にEVAなどのホットメルト接着剤(以下、HMと称する)をラミネートして、大型のホットプレス機で作品に裏打ちする「機械打ち式」の表装物が普及している。この「機械打ち式」による表装物を再表装をする場合には、先ず作品を裏打ちする前の状態にするために作品を裏打紙から剥離する必要がある。しかしながら、作品が書道半紙や画仙紙に書かれている場合には大変破れ易い。そのためにHMを常温で溶解或いは膨潤させる薬品を使って、慎重に細心の注意を払って作品を「めくって」剥離する必要がある。そして、作品を傷つけることなく剥離することができたとしても、薬品によって作品に変色・滲みなどが発生する恐れがある。
【0006】
そのため、薬品に頼らずに溶ける接着剤として水溶性HMの利用が提案されている。この水溶性HMは、「機械打ち式」で表装が簡単にでき、加湿・加水すれば簡単に表装を作品から剥がすことができるが、作品を梅雨時期や湿気の多い場所に置いておくと、表装の層間剥離や作品への樹脂(糊分)の浸出による作品の汚れ等の問題が生じる。
【0007】
また、裏打紙の内部繊維結合の破壊による剥離現象を利用して、作品側に接着剤層と裏打ち紙層の一部を残して剥離することも考えられる。しかしながら、現在の裏打紙は、層間で剥離しようとすると、作品を傷つけないようにするためには繊細な細心の注意を必要とし、全部剥離できたとしても、紙層に厚薄が出たりして次の表装に支障をきたす。
【0008】
一方、壁紙の張替え作業において、古い壁紙を剥がして新しい壁紙を貼着するとき、古い紙が簡単に綺麗に剥がせるように、さらに下地(壁等)の前処理がスムーズに出来るように、壁紙の裏打紙の剥離性の改善のための手段が提案されている。
【0009】
壁紙の剥離のための手段としては、基本的には乾式と湿式による方法がある。
【0010】
乾式による剥離としては、裏打紙自体を内部破壊によって剥離できるようにした方法が、特開昭52−21407号公報、特開平1−249438号公報、特開平10−310999号公報、特開昭52−37814号公報、特開昭52−37935号公報、特開昭55−98999号公報、特開平6−73700号公報、特開昭55−40854号公報、特開平4−108200号公報等に開示されている。 さらに、乾式による剥離のための他の手段として、裏打紙を剥離性の良い層を含む多層漉きにすることが、特開昭55−6591号公報、実開昭55−13042号公報、実開昭63−60500号公報、特開平4−8300号公報、特開平4−91300号公報等に開示されている。例えば、特開昭52−21407号公報においては、壁紙の裏面に140℃以上の融点を有する脂肪酸金属塩と水溶性結合剤との混合物を塗布乾燥することが開示されている。これによって、壁面へ貼り付けるための接着剤の浸透が抑制され、紙層の内部結合力を設計通り維持して、紙層破壊、すなわち、凝集破壊による剥離が行われるものである。しかしながら、壁紙の紙層破壊を起こしながら乾式で剥離するものであるため、剥離のための力は大きなものになる。そのため、画仙紙などを表装したものに適用するためには剥離力が強すぎて作品を傷める可能性が高いという欠点がある。また、特開昭55−6591号公報には、多層漉きを二層または三層とし、その壁側層に50〜90%のポリオレフィン(PO)繊維を含有した接着層を設けた壁紙原紙において、PO繊維が互いに融合している壁紙原紙が開示されている。これは、このPO繊維層が接着剤の浸透能力を抑えることによって、壁と壁紙の接着力を弱めて、乾燥状態での壁紙と接着剤層との界面破壊を容易にすることによって、剥離性の改善を行なうものである。このように、壁紙の場合は、壁紙は壁という強固な構造物に貼り付けられるため、乾式による剥離も技術的には可能であるが、これを表装紙に適用するに当たっては、とくに、掛け軸のように使用中に何回も巻いたり広げたりを繰り返すため、接着剤とPO繊維層が使用中に剥離する可能性が高く不適当である。また、乾式による剥離において、裏打紙の紙層の内部結合力を加水によらずに弱めて行うことが、特開昭57−205597号公報、特開平5−125700号公報、特開平5−125699号公報などに開示されている。しかしながら、いずれの剥離方法も、壁紙の場合は兎も角、表装裏打紙への応用は剥離力が強すぎて裏打ちされた作品を傷つける恐れがある。
【0011】
乾式による剥離法の一つとして、特開平7−300800号公報には、感熱剥離層を設けることによる加熱剥離法が提案されている。表装における機械式裏打ち法は、HM樹脂による加熱溶融接着法であり、そのため、HM樹脂を加熱することによる剥離も可能のように思われるが、作品が画仙紙などに書かれているため紙質が弱く破れやすく、引っ張って剥離すると作品が変形するために、この方法は表装の剥離には不適である。
【0012】
また、湿式による剥離は、裏打紙を加水することによって、紙層の内部結合力を弱めたり、水性結合剤を膨潤軟化させることによって剥離性を改善するものである。例えば、特開平4−73299号公報、特開平4−73300号公報には、合成樹脂製壁紙において、表面の合成樹脂層側から水あるいは界面活性剤を混合した水を裏打紙に加水できるように裏打紙を表面へ露出させるなどの工夫をしたものである。しかしながら、表装の場合は、塩化ビニルシートではなく作品が画仙紙などに書かれているために、本来透水・透湿性があるので、このような特別な工夫をする必要もないもので、表装における湿式による剥離自体が、再表装の本来の作業方法である。しかしながら、書道半紙や画仙紙などの弱い材質に水墨や水彩で描かれた作品の再表装の作業は、高度の技術と時間を必要とする問題がある。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の従来の裏打紙の剥離に際しての問題を解消するもので、乾式または半湿式で作品を傷めずに簡単に剥離することができ、作品の再表装を好適に行うことができる熱接着性の裏打紙を提供する。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、片面にホットメルト接着剤層を設けた作品に接する第1層を有する多層漉きの裏打紙であって、多層漉きの各層の少なくとも一つの層間に層間剥離を容易にする機能、すなわち、層間において界面破壊を生じる機能を付与せしめたものである。
【0015】
少なくとも一つの層間に層間剥離を容易にする機能を付与するための第一の方法は、特定の二つの層を構成する紙の内部結合力よりも、特定の二つの層の界面結合力を弱くすることによって、その界面を予め設定された界面破壊による剥離部位とする。この界面の剥離部位を形成するためには、各層間の材料の配合を調整して界面における結合の親和性をコントロールする。
【0016】
同じく少なくとも一つの層間に層間剥離を容易にする機能を付与するための第二の方法は、特定の二層間での剥離する部位を特定の剥離部位とするために、特定の二層の紙の内部結合力より弱い内部結合力を有するようにコントロールされた接着剤層、すなわち、凝集破壊による剥離層を設けることである。
【0017】
本発明の多層漉きの裏打紙は、作品と接する第1層との間に層間剥離を行わせるための第2層の他に用途に応じて第3層を設けることができる。
【0018】
この第3層は裏打紙の厚みが足りないとき、第1層と同様の材料、或いは他の材料を追加する。また、剥離が接着剤層の凝集破壊によって行われるとき、第3層は剥離される側の層であるため必ず必要となる。材料は第1層と同じで良い。
【0020】
【発明の実施の形態】
第1層の紙上に設ける接着剤層は熱可塑性樹脂、いわゆるHMであり、具体的には、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂(EVA)、エチレン−エチルアクリレートコポリマー(EAA)、ポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、アイオノマー樹脂、塩化ビニル共重合樹脂等やそれらの誘導体のうちから用途に応じて選定する。
【0021】
接着剤層を設ける方法としては、上記樹脂のエマルジョンをグラビアコーター等で塗布したり、上記樹脂の加熱溶融したものを、ロールコーターやバーコーターで塗布する方法、エクストルージョン法でTダイスより押し出しラミネートする方法、噴射ノズルなどの細孔より押し出して繊維状或いはモノフィラメント状の樹脂をスパンボンド状シートにして貼着する方法、上記樹脂のフィルムを接着剤または加熱により接着する方法、上記樹脂のパウダーを第1層に塗布して、加熱溶融して貼着する方法、上記樹脂を加熱溶融してドットコーターで塗布する方法などの通常の方法の中から選定する。
【0022】
接着剤層の厚さは、加工方法によって異なるが、一般的には4〜50g/m2の範囲で設定する。例えば、接着剤としてEVA樹脂を選定し、エクストルージョン法でTダイスより押し出しラミネートする場合は、14〜47g/m2、樹脂の厚みは、15〜50μm、好ましくは17〜40μmが適当である。
【0023】
接着剤としてのHM樹脂の融点は、70〜120℃好ましくは、80〜100℃である。70℃より低いと作品の保管時に変形を起こす恐れがあり、120℃以上の加工温度では、絹本など絹に書かれた作品が黄変するので良くない。但し、壁紙における塩化ビニル共重合樹脂を選択する場合は、融点は100〜170℃となる。
【0024】
本発明に係る裏打紙の第1層の材質は、HMと親和性が良く、接着剤が通り抜けて第2層に浸透しない程度の坪量と密度を有する材料を選定する。
【0025】
HM層がTダイスより押し出しラミネートされたフィルム状EVAの場合を例にとると、加熱溶融時は表面張力が低い。そして第1層が繊維を積層したいわゆる紙であるため、表面は無数の小さな穴や隙間があり、接着剤が穴や隙間に入り込んで根を張ったようにして固まるために、第1層と接着剤層の接着力は強固なものとなる。従って、第1層の紙の材料は比較的自由に選ぶことができる。
【0026】
第1層の紙の材料に親水性のものを多く選定する場合には、いわゆるパルプ、即ち針葉樹や広葉樹などの木材パルプ、古紙パルプ、楮・麻などの靭皮繊維、藁、・バガス・ケナフなどの非木材繊維などを配合する。そして、紙の内部結合力を強化するために、他の繊維も配合するする場合もある。その例としては、レーヨンのようなの親水性繊維、そのバインダーとしての繊維状、或いは粉末状ポリビニルアルコール(PVA)、そのバインダーに親和性のあるビニロン繊維、アクリル繊等がある。また、ポリオレフィン、ポリエステル、ナイロン、ポリ塩化ビニル、塩化ビニリデン、アラミド系、ポリアリレート系、ポリイミド系などの疎水性主体性合成繊維(抄紙における加熱乾燥時溶融せずに加熱前の形状を維持する疎水性合成繊維)および疎水性バインダー性合成繊維(抄紙における加熱乾燥時加熱前の形状を変形して溶融し接着性を示す疎水性合成繊維)などがある。さらには、上記原料の他に、ガラス繊維、マイクロガラス、ロックウール、鉱さい綿、アルミナ繊維、アルミナシリカ繊維、ムライト繊維、ホウ酸繊維、石英繊維、珪酸ガラス繊維、溶融シリカ繊維、チタン酸カリウム繊維、ジルコニア繊維、硫酸カルシウム、フォスフェートファイバー、ボロンシリケート繊維、炭素繊維、活性炭素繊維などの無機繊維を配合してもよい。
【0027】
この第1層の紙には、用途に応じて、貝胡粉、白土、ろう石、カオリン、セピオライト、セリサイト、タルク、ゼオライト、炭酸カルシウム、二酸化チタン、水酸化アルミニウム、アルミナ、シリカ、マグネシア等の各種填料を配合してもよい。
【0028】
更に紙力増強剤として、水溶性尿素樹脂、メラミン樹脂、カチオン化澱粉、CMC(カルボキシメチルセルロース)、ポリアミドポリアミンエピクロルヒドリン樹脂、ポリイミン樹脂、水溶性アクリル樹脂、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ラテックスなどの高分子樹脂エマルジョンなどを添加することもできる。
【0029】
さらに、サイズ剤として、マレイン酸系、ロジン系等のサイズ剤、石油樹脂サイズ剤、ワックスサイズ剤、アルキルケテンダイマーなどの反応性サイズ剤、中性サイズ剤を使用してもよい。更に、各種原材料の歩留まり向上剤や定着剤、分散剤など、通常抄紙時に使用される製紙用助剤の使用も可能である。
【0030】
【実施例】
実施例1
裏打紙を額装として使用する実施例の第1を示す。乾式によってなるべく簡単に剥離するために、第1層と第2層間の界面結合力を最小に抑える手段として、第1層の紙の構成をパルプ100%とした場合には、第2層の構成材料をパルプを含まない構成としたものである。これによって、漉き合わせに際して第1層と第2層との間の繊維の絡み合いもなく、パルプの水素結合も無くし、二層間の界面結合力は、 疎水性バインダー繊維による親和性の悪い弱い接着だけになる。
【0031】
第1層は木材パルプ100%、或いは、パルプの代わりに自己接着性のないレーヨンなどの親水性繊維や上記無機繊維、上記無機填料を5〜50%入れ替えて、その分内部結合力が落ちるのを防ぐためPVAなどのバインダーや上記紙力増強剤を1〜10%、好ましくは2〜5%を配合する。
【0032】
第1層の坪量は、再表装のために作品を剥離したとき、作品側に残る層で、その坪量は軸装における肌裏打紙の厚さが適当である。即ち、坪量は5〜50g/m2、好ましくは10〜50g/m2である。
第2層は、疎水性繊維のポリエステル主体繊維とポリエステルバインダー繊維(芯鞘構造を含む)の割合を、90〜60%:10〜40%、好ましくは80〜60%:20〜40%の範囲で配合する。
【0033】
ポリエステル繊維状バインダーは、ポリエステルやアクリル繊維への接着の親和性はよいが、パルプ・レーヨンなどの親水性繊維やポリオレフィン繊維には接着の親和性が良くない。その結果、2層間の界面結合力が剥離を阻害するほど強まることはない。更に、第2層の不透明度を上げるため、上記無機填料を5〜50%配合することもある。その場合は、その分内部結合力が落ちるのを防ぐためバインダーや上記紙力増強剤を1〜10%、好ましくは2〜5%を増量して配合することもある。この場合、2層間の界面結合力を強め過ぎないように注意する。また、第1層と第2層の2層間の界面結合力をコントロールするために、第1層に接着親和性のあるパルプやPVAを、第2層に少量配合することもある。
【0034】
第2層の坪量は、額に貼り付けた場合額の縁を装飾する裂地(きれじ)の模様が作品を貼り付けて透けて見えない程度がよい。第1層と第2層との坪量の合計は、80〜120g/m2 、第2層だけでは、30〜115g/m2 、好ましくは40〜110g/m2 である。コストダウンのため第2層の坪量を5〜50g/m2 とした場合は、坪量補充のため第1層と同じ組成範囲の材料で第3層を設けることもある。
【0035】
第3層の坪量は、5〜110g/m2、好ましくは10〜100g/m2である。更に、第2と第3層間の界面結合力を高めるため、疎水性バインダー繊維と接着親和性のよい繊維を5〜50%、好ましくは5〜20%配合することもある。
【0036】
図1は、作品Aを取り付けた額Bに本発明の裏打紙を適用した額装の例を示す。図2は、図1のII−II線による断面によって適用した裏打紙10の構造を左側に示し、右側は剥離の状態を示す。なお、以降の実施例の断面は、必ずしも実寸あるいは、実寸の関係を示すものではなく、説明の便のために誇大に示していることを理解すべきである。この実施例に係る裏打紙10は、1として示す第1層、2として示す第2層、3として示す第3層を有する。以下に、各層の組成を示す。
【0037】
第1層と第2層をそれぞれ、坪量25g/m2、第3層を70g/m2で抄紙し、第1層上にEVA(融点84℃、MFR35g/10min)の層4を20μm厚みにラミネートして、多層漉き裏打紙10を得た。この裏打紙10で、画仙紙に書かれた作品Aをホットプレス機で、100℃10秒で貼り合わせた。さらに、裏打ちされた作品の裏側の周囲に、濃い目の水性糊層5を塗りつけ、霧吹をして裂地を貼った額Bへ貼り付けて仕上げた。
【0038】
1週間後、作品の隅のHM層の下側に目釘を入れて第1層と第2層との間に隙間を作り、指で作品の隅を握り引っ張ったところ、図2の右側に示すように、作品AはHM層4と第1層1と共に、第2層2からスムーズに剥がれた。その作品A側の剥離面は、汚れ、傷み、変形などは一切なく、そのまま、再表装可能な状態であった。
【0039】
実施例2
この実施例は、実施例1と同じく、裏打紙を額装として使用する第2の例を示し、乾式によってなるべく簡単に剥離し、第1層と第2層間の界面結合力を最小に抑える手段として、第1層がパルプを含まない例を示す。第1層は、疎水性の主体繊維90〜60%、疎水性のバインダー繊維10〜40%、好ましくは、主体繊維を80〜60%、バインダー繊維20〜40%からなる。バインダー繊維が10%を切ると第2層の内部結合力が弱くなり、40%を超えると二層間の界面結合力が強くなり剥離が困難になる。接着剤層のHM樹脂との接着性能を高めるため、例えばEVAとの親和性のよいPO繊維と、PET繊維の一部を入れ替えることもある。しかしながら、特開昭55−6591号公報に記載されているようにPO繊維が50%以上配合されていて、PO繊維が互いに融合しているということはバインダとして機能し、しかも、パルプなどの親水性繊維との接着親和性もよいことから、第2層との界面結合力が強くなり良くない。EVA樹脂との接着親和性を良くするためには、PO繊維の配合率は最高20%で十分である。 また、このPO繊維は、パルプとの接着親和性も比較的によいから、第1・2層間の界面結合力アップにも寄与する。更に、第1層の不透明度を上げるため、上記無機填料を5〜50%配合することもある。その場合は、その分内部結合力が落ちるのを防ぐためバインダーや上記紙力増強剤を1〜10%、好ましくは2〜5%を増量して配合することもある。この場合、2層間の界面結合力を強めないように注意する。この場合の第1層の坪量は、糊抜けしない程度の厚さから、作品を剥離したときに丁度肌裏を打った程度の厚さ、即ち5〜50g/m2、好ましくは10〜50g/m2が適当である。この実施例のように、第1層がパルプを含まない場合の第2層の材料は、第1層の材料をパルプ100%としたときの第1層の配合が適用できる。具体的には、第2層として、木材パルプ100%、或いは、パルプの代わりに自己接着性のないレーヨンなどの親水性繊維や上記無機繊維、更に、この第2層の不透明度を上げるため、上記無機填料を5〜50%入れ替えて、その分内部結合力が落ちるのを防ぐためPVAなどのバインダーや上記紙力増強剤を1〜10%、好ましくは2〜8%を配合する。また、前述のサイズ剤を使用してもよい。この第2層の坪量は30〜115g/m2、好ましくは30〜110g/m2である。
【0040】
図3は本発明の裏打紙を額装として使用した第2の実施例20とその剥がれの状態を示す。同図に示す第1層1と第2層2の組成を以下に示す。
【0041】
上記配合で、第1層1を坪量25g/m2、第2層2を90g/m2で抄紙し、第1層上にEVA(融点82℃、MFR35g/10min)の層4を20μmの厚みにラミネートして、多層漉き裏打紙20を得た。この裏打紙で、画仙紙に書かれた作品Aをホットプレス機で、100℃10秒で貼り合わせた。さらに、裏打ちされた作品の裏側の周囲に、濃い目の水性糊の層5を塗りつけて、霧吹をして裂地を貼った額へ貼り付けて額を仕上げた。1週間後、作品の隅のHM樹脂接着剤層の下側に目釘を入れて第1層と第2層との間に隙間を作り指で作品の隅を握り引っ張ったところ作品は、図3に示す状態で実施例1と同様の状態でスムーズに剥れた。
【0042】
実施例3
この実施例は、裏打紙の用途が額装の場合の第3の例を示す。この例は、乾式でしかも、なるべく簡単に剥離するように、二層の間に、それぞれの層(第1層と第2層)の紙の内部結合力より弱い接着剤層(第3層)を設け、この接着剤層の凝集破壊による剥離を可能にした例を示す。第1層と第2層は、パルプ100%とすることができる。そして、実施例1で使用した第1層のパルプ100%配合の材料が適用できる。
【0043】
更に、裏打紙の層間に第2層の接着剤層を設けることによって、第1層と第2層間の漉き合わせによるために界面の繊維の絡み合いもなく、2層間の界面のパルプの水素結合が制限されるように設計する。
【0044】
第3層の接着剤層は、填料と紙力増強剤の配合割合を、80〜100%:20〜0%、好ましくは90〜100%:10〜0%とする。更に、抄紙時にこの第3層の接着剤層形成を助けるためにパルプや繊維状PVAや通常使われる製紙用助剤も適宜使用してもよい。この第3層の接着剤層を形成する方法としては、抄紙方法の他に、抄紙時第1層と第2層の湿紙の間に乾式、或いは湿式で塗布してもよい。第3層の坪量は可能な限り小さくするほうがよい。この場合の紙力増強剤は、抄紙するときに湿紙が層間剥離を起こさない程度で、しかも乾燥後、運搬・加工時に層間剥離を起こさない程度の厚さでなければならない。即ち、その坪量は、1〜20g/m2 、好ましくは3〜15g/m2 である。
【0045】
図4は本発明の裏打紙を額装として使用した第3の実施例30を示す。それぞれ第1層1、第3層2、第2層3の組成を以下に示す。
【0046】
以下に各層の配合組成を示す。
【0047】
第1層 親水性繊維 パルプ 78%
親水性繊維 レーヨン 20%
親水性バインダー繊維 PVA 2%
第3層 填料 白土 88%
紙力増強剤 澱粉 2%
親水性繊維 パルプ 10%
第2層 親水性繊維 パルプ 78%
親水性繊維 レーヨン 20%
親水性バインダー繊維 PVA 2%
上記配合で、第1層を坪量25g/m2 、第3層を12g/m2 、第2層を70g/m2 で抄紙し、第1層上にEVA(融点82℃、MFR35g/10min)の層4を20μmの厚みにラミネートして、多層漉き裏打紙30を得た。この裏打紙で、画仙紙に書かれた作品をホットプレス機で、100℃10秒で貼り合わせた。さらに、裏打ちされた作品の裏側の周囲に、濃い目の水性糊5を塗りつけて、霧吹をして裂地を貼った額Bへ貼り付けて仕上げた。1週間後、作品の隅のHM樹脂接着剤層の下側に目釘を入れて第1層と第2層との間に挟まれた第3層に隙間を作り指で作品の隅を握り引っ張ったところ、図4に示す状態で作品Aは額Bからスムーズに剥がれた。
【0048】
実施例4
本発明の裏打紙を図5に示す掛軸Cへの軸装用に適用した例を示す。乾式によってなるべく簡単に剥離第1層と第2層間の界面結合力を最小に抑える手段として、裏打紙の第1層及び第2層の紙の内部結合力よりも層間の界面結合力を弱めて予め設定された剥離部位とするために、各層間の材料の配合において、2層間の界面結合の親和性をコントロールした例を示す。掛け軸のように使用中に何回も巻いたり広げたりを繰り返し貼り付け層を十数年の長期に渡り屈曲させて使用するものには、乾式で簡単に剥離可能な剥離では、使用中の剥離の可能性が高く不適当である。乾式では界面剥離が困難であるが、界面に軽く水分を与えてやれば、パルプリッチ側の界面のパルプなどの親水性繊維が膨潤変形して、更に界面の水素結合を緩めることによって、簡単に界面剥離が可能となるように設計する。
【0049】
即ち、本発明の裏打紙を、軸装用に適用した場合、半湿式剥離式で設計するのが適当である。要は、乾燥状態では、裏打紙の層内結合力と界面結合力にあまり差がないが、裏打紙に少し湿気を与えた場合は、界面結合力が極端に小さくなり、簡単に界面剥離が可能になるように設計する。
【0050】
第1層に親水性繊維を多く配合した場合には、上記額装用裏打紙の第1層の材料に、パルプ100%配合したときの配合に準じる。また、第1層をパルプを50〜100%にした場合は、第2層の材料をパルプ20〜0%にして、漉き合わせによるため層間の繊維の絡み合いも少ないが、2層間の界面のパルプの水素結合も額装用裏打紙より多くして、更に、 疎水性バインダー繊維による層間の界面結合の親和性を高めるために第1層にも疎水性繊維を5〜20%配合することもある。更に、親水性バインダー繊維(PVA等)による層間の界面結合の親和性を高めるために第2層にも親水性バインダーを1〜20%、好ましくは1〜10%配合することもある。
【0051】
図6は、図5に示す掛け軸のVI−VI線による断面によって軸装用に適用した本発明の裏打紙の実施例40を示す。この裏打紙40は、第1層の紙材1と第2層の紙材2、それに、第1層上のEVA層4とからなる。
【0052】
以下に各層の配合組成を示す。
【0053】
この配合物を、第1層1と第2層2を、それぞれ、坪量25g/m2で抄紙し、第1層上にEVA(融点82℃、MFR35g/10min)の層4を20μmラミネートして、多層漉き裏打紙40を得た。この裏打紙40で、画仙紙に書かれた作品Aをホットプレス機で100℃5秒で貼り合わせた。さらに、裏打ちした作品Aを仮巻(作品が表装されていない掛軸)にHM樹脂フィルム5を挟みホットプレス機で貼着して掛軸Cに仕上げた。その掛軸を100回巻いたり広げたりしたが、作品Aには、はがれや膨れなどの不都合は生じなかった。この掛軸の作品Aの張り替えに際して、スプレーで表からと裏から軽く加湿して、剥離が予定された界面まで水分が届き馴染むまで約3分間待って、作品の隅のHM樹脂接着剤層の下側に目釘を入れて隙間を作り指で作品の隅を握り引っ張ったところ作品は、額装の場合と同様、表装作品を何等傷めることなく、また、充分に、再表装可能な状態にスムーズに剥れた。
【0054】
実施例5
実施例4と同様に、本発明の裏打ち紙を掛軸に適用した例を示すもので、第1層の材料をパルプなどの親水性繊維を少なくし、第2層に親水性繊維を多く配合した例を示す。HM樹脂接着剤層を設ける裏打紙の第1層の材料は、この場合額装用のパルプが0%配合の要領に準じた。
【0055】
第2層をパルプ50〜100%にした場合は、第1層の材料をパルプ20〜0%にして、漉き合わせによるため層間の繊維の絡み合いも少ないが、2層間の界面のパルプの水素結合も額装用裏打紙より多くして、更に、 疎水性バインダー繊維による層間の界面結合の親和性を高めるために第2層にも疎水性繊維を5〜20%配合することもある。さらに、親水性バインダー繊維(PVA等)による層間の界面結合の親和性を高めるために第1層にも親水性バインダーを1〜20%、好ましくは1〜10%配合する。そして、接着剤層のHM樹脂との接着性能を高めるため、例えばEVAとの親和性のよいPO繊維と、PET繊維の一部を入れ替えることもある。しかしながら、特開昭55−6591号公報に記載のように、PO繊維が50%以上配合されていて、PO繊維が互いに融合しているということはバインダとして機能するもので、しかもパルプなどの親水性繊維との接着親和性もよいから、第2層との界面結合力が強くなり良くない。EVA樹脂との接着親和性を良くするためには、PO繊維の配合率は最高20%で十分である。
【0056】
更に、第1層の不透明度を上げるため、上記無機填料を5〜50%配合することもある。その場合は、その分内部結合力が落ちるのを防ぐためバインダーや上記紙力増強剤を1〜10%、好ましくは2〜5%を増量して配合する。この場合、二層間の界面結合力を乾式では強めて、水分を与えると吸水して膨潤軟化して界面結合力を弱めるような、PVAのようなバインダーや紙力増強剤を、上記バインダーや上記紙力増強剤の中から選ぶことができる。
【0057】
この場合の第1層の坪量は、糊抜けしない程度の厚さから、作品を剥離したときに丁度肌裏を打った程度の厚さ、即ち5〜50g/m2、好ましくは10〜50g/m2が適当である。
【0058】
図7は、この実施例に係る軸装した裏打ち紙50の断面構造を示す。それぞれ第1層1と、第2層2の配合組成を示す。
【0059】
上記配合で、第1層を坪量25g/m2、第2層を20g/m2で抄紙し、第1層上にEVA(融点82℃、MFR35g/10min)層4を20μmの厚みにラミネートして、多層漉き裏打紙50を得た。この裏打紙で、画仙紙に書かれた作品Aをホットプレス機で、100℃5秒で貼り合わせた。さらに、実施例4と同様に、裏打ちした作品Aを仮巻にHM樹脂フィルム5を挟みホットプレス機で貼着して掛軸Cに仕上げた。その掛軸を100回巻いたり広げたりしたが、作品Aには、はがれや膨れなどの不都合は生じなかった。この掛軸の作品Aの張り替えに際して、スプレーで表からと裏から軽く加湿して、剥離が予定された界面まで水分が届き馴染むまで約3分間待って、作品の隅のHM樹脂接着剤層の下側に目釘を入れて隙間を作り指で作品の隅を握り引っ張ったところ作品は、実施例4と同様、表装作品を何等傷めることなく、また、充分に、再表装可能な状態にスムーズに剥れた。
【0075】
【発明の効果】
本発明の裏打紙によって以下の効果を奏する。
【0076】
1.本来の再表装は、作品のみを剥離するため作品の材質が書道用紙などで大変脆く、しかも、水に浸漬して作品を剥離するために、高度な技術を要する。しかしながら本発明では、作品に接する接着剤層と裏打紙の第1層を、作品側に残したまま剥離するために、作品が補強された形になり、しかも、乾式或いは半湿式での作業であるため、簡単に綺麗に剥離可能となる。
【0077】
2.軸装の場合、使用中は作品が裏打紙に強固に貼着されていて、接着の不具合によって、膨れや剥がれることがない。
【0078】
3.作品を裏打ちする接着剤が疎水性HM樹脂接着剤だから、接着剤の表面への浸出によって作品が汚れることがない。
【0079】
4.再表装の剥離作業は、表具士などの特別な技術者でなくても、比較的簡単に作品を傷めずに「めくる」(剥離する)ことができる。
【0080】
5.再表装の剥離作業は、乾式或いは半湿式だから、作品を汚したり傷めることもない。
【0081】
6.額装を軸装に表装の変更をする場合、裏打ち紙の第1層を肌裏の厚さに設計しておけば、剥離した作品を、肌裏を打ったものとして作業を進めることが出来るため、工程の短縮が可能になる。
【0082】
7.壁紙へ適用した場合、壁からの剥離が簡単に可能となり、また壁面を傷めることもない。
【0083】
8.この裏打紙で仕上げた表装或いは壁装である旨のマーク或いは目印を、表面の隅に小さく、或いは裏面へ表示しておけば、再表装或いは張替えのとき便利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の裏打紙を額装として使用した額の例を示す。
【図2】 図1に示すII−II線から見た裏打紙の例を断面によって示す。
【図3】 本発明の裏打紙を額装として使用した第2の例を示す。
【図4】 同じく額装として使用した第3の例を示す。
【図5】 本発明の裏打紙を適用した掛軸の例を示す。
【図6】 図5のVI−VI線から見た軸装用に裏打紙の例を断面によって示す。
【図7】 同じく軸装用に適用した第2の例を示す。
Claims (4)
- 第1層と第2層との漉き紙からなり、前記第1層の作品に接する片面にホットメルト接着剤層を有し、前記第1層と前記第2層の間を剥離部位として乾式または半湿式で作品を傷めずに簡単に剥離することができる裏打紙であって、
前記第1層と第2層の坪量は、それぞれ、5〜50g/m2 と30〜115g/m2とし、
前記第1層は、木材パルプ100質量%、または、パルプのうちの5〜50質量%を自己接着性のない親水性繊維または無機繊維、バインダーおよび紙力増強剤を配合してなり、
前記第2層は、ポリエステル主体繊維とポリエステルバインダー繊維を、90〜60質量%:10〜40質量%の割合で配合し、
前記剥離部位を前記第1層と第2層を形成する紙の内部結合力よりも弱く形成した剥離可能な裏打紙。 - 前記第1層と同じ組成範囲の材料によって坪量補充用の第3層を、第2層の第1層と接していない面に設けた請求項1に記載の剥離可能な裏打紙。
- 第1層と第2層との漉き紙からなり、前記第1層の作品に接する片面にホットメルト接着剤層を有し、前記第1層と前記第2層の間を剥離部位として乾式または半湿式で作品を傷めずに簡単に剥離することができる裏打紙であって、
前記第1層と第2層の坪量は、それぞれ、5〜50g/m 2 と30〜115g/m 2 とし、
前記第1層は、ポリエステル主体繊維とポリエステルバインダー繊維を、90〜60質量%:10〜40質量%の割合で配合してなり、
前記第2層は、木材パルプ100質量%、または、パルプのうちの5〜50質量%を自己接着性のない親水性繊維または無機繊維、バインダーおよび紙力増強剤を配合してなり、且つ、
前記剥離部位を前記第1層と第2層を形成する紙の内部結合力よりも弱く形成した剥離可能な裏打紙。 - 前記第1層と第2層との間の剥離部位が、填料が80%以上と紙力増強剤20%以下からなるそれぞれの紙の内部結合力より弱い接着剤層からなる請求項1または請求項3に記載の剥離可能な裏打紙。
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