JP4149559B2 - 粘着シート - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、紙基材に関し、さらに詳しく述べると、二次層を支持するための紙基材に関する。ここで、「二次層」とは、紙基材によってその上に支持されるべき層、換言すると、紙基材の上に追加的にあるいは付随的に形成されるべき層、例えば粘着剤層、塗料層、インク層などの各種の層あるいは膜を意味している。本発明は、また、かかる紙基材の使用、特に、本発明の紙基材を使用した粘着シートに関する。本発明の粘着シートは、特にそれをマスキング材として使用した場合、手切れ性を損なわずに所望の形状で引き裂き、適正なマスキングを行うことができ、また、使用後には、引き裂け、破断や剥離残りなどを伴わずに1回の作業できれいに剥離することができる。なお、「手切れ性」とは、以下において説明するように、紙基材を手で引き裂く時に、所望とする引き裂き線にそって良好に引き裂くことができ、よって、例えば、紙層における上層及び下層の分離が生じて、上層のみが引き裂けて、下層が少なくとも部分的に残ってしまうような不都合が発生しないことを意味している。
【0002】
【従来の技術】
従来、粘着シートとして多種多様な製品が提案され、市販されている。同様に、かかる粘着シートにおいて粘着剤層を支持する基材としても、いろいろなタイプの基材が知られている。多くの基材のなかで、粘着シートをある目的で被着体に貼着し、その目的の終了とともに剥離するような場合には、一般に、叩解した木材パルプと合成短繊維等とを混抄し、これに例えばブチルゴムのような合成ゴム類を均一に含浸固着させた多孔性基材が用いられている。しかし、この種の多孔性基材では、合成ゴム類の含浸量が少なすぎると、粘着シートの剥離時に、基材の強度が接着強度に抗しきれず、裂けたり破断したりするという問題があり、反対に含浸量が多すぎると、物理的強度の向上の結果として上記した問題は解消することができるけれども、テープの浮きという新たな問題が発生する。
【0003】
日本特許第2589357号は、上記したような従来の粘着シート用多孔性基材の問題点を解消するために発明された多孔性基材に係り、第1の表面層側と第2の表面層側で繊維状物質密度が異なり、第1の表面層側が第2の表面層側よりも繊維状物質密度が高い繊維状物質からなる多孔性薄葉材料にゴム及び/又は合成樹脂類が含浸されており、且つ該含浸量は第1の表面層側が第2の表面層側より多いものであることを特徴としている。この多孔性基材を粘着シートに使用すると、第1の表層側のゴム等の含浸量を第2の表層側のそれよりも多くしたので、物理的強度を向上させることができ、しかも、第2の表層側の存在により剛性が抑制されているので、粘着シート貼着時のシートの被着体に対する追従性を向上させ、浮きなく貼り付けることができ、しかも剥離時は破断したりすることなく剥がせるという効果がある。
【0004】
しかしながら、日本特許第2589357号に記載の多孔性基材の場合、第1の表層側のゴム等の含浸量を多くすることにより物理的強度を向上させ、シートの裂けや破断を防止することができるけれども、強度が向上した分だけ、手で容易に切断することができなくなるという欠点、換言すると、手切れ性が悪いという欠点を有している。、貼着作業性、取り扱い性などの面から、粘着テープを容易に手で切断できるということは、非常に重要な課題である。
【0005】
また、日本特許第2589357号に記載の多孔性基材において、それを構成する多孔性薄葉材料の第1の表面層側は第2の表面層側よりも繊維状物質密度が高い繊維状物質(すなわち、クラフト紙、クレープ紙、和紙など、好ましくは、叩解した木材パルプと合成短繊維とを混抄した和紙)から形成されるけれども、このような繊維状物質において、木材パルプと合成短繊維との混抄率を変えようと試みた場合、いくつかの不都合を避けることができない。例えば、多孔性基材の片面に粘着剤層を付与して粘着シートとして使用した場合、もしもその基材中の木材パルプに対する合成短繊維の混抄率が小さいとすると、得られる基材が物理的強度に乏しくなり、粘着シートを剥離する時、被着体に対する粘着剤層の接着強度のほうが基材そのものの強度よりも大であるので、粘着シートにおいて裂けや破断が生じてしまい、良好な剥離が行えないという問題が発生する。反対に、合成短繊維の混抄率を大きくすると、引裂き強度も向上するため、上記したような粘着シートにおける裂けや破断の問題を解消することができるが、同時に粘着シートを手で引き裂き、切断することが困難になり、よって、貼付作業性の低下を意味する、先に説明した「手切れ性」の低下の問題が新たに発生する。また、合成短繊維の混抄率の増加は、得られる粘着シートの価格の高騰も引き起こす。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記したような従来の技術の問題点を解決して、粘着シートの基材として使用した時に、手切れ性を損なわずに引き裂き、切断することができ、粘着シートの使用後にはシートの裂けや破断などを伴わずにきれいに剥離することができる、改良された基材を提供することにある。
【0007】
本発明のさらにもう1つの目的は、特にマスキング材として有利に使用することのできる、改良された粘着シートを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、その1つの面において、二次層を支持するための紙基材であって、第1の紙層及び第2の紙層の2層抄き合わせ構造を有していて、前記第1の紙層及び第2の紙層が、それぞれ、木材パルプ及び短繊維から、木材パルプに対する短繊維の混抄率を異にして製造されたものであることを特徴とする紙基材を提供する。
【0009】
また、本発明は、そのもう1つの目的において、紙基材とその1つの表面に設けられた粘着剤層とを含む粘着シートであって、
前記紙基材が、第1の紙層及び第2の紙層の2層抄き合わせ構造を有していて、前記第1の紙層及び第2の紙層が、それぞれ、木材パルプ及び短繊維から、木材パルプに対する短繊維の混抄率を異にして製造されたものであり、そして
前記粘着剤層が、前記第1及び第2の紙層のうち前記木材パルプに対する短繊維の混抄率が大きい第1の紙層の表面に設けられていることを特徴とする粘着シートを提供する。
【0010】
本発明による粘着シートにおいて、好ましくは、それを構成する紙基材は、さらに、その紙基材の全体に含浸せしめられたゴム及び(又は)合成樹脂を含有するとともに、前記第1の紙層とは反対側に位置する第2の紙層の表面にトップコート層を有している。好ましいことに、かかる粘着シートは、特にマスキング材として有利に用いることができる。
【0011】
本発明による紙基材では、上記したように、第1の紙層と第2の紙層の間で、それぞれの紙層を構成する木材パルプ及び短繊維の中の短繊維の混抄率に差を設けたことに特徴がある。ここで、短繊維の「混抄率」とは、木材パルプ及び短繊維から紙を抄く時の、すなわち、叩解された木材パルプに水を加えて粥状にした後、さらに短繊維を加えてパルプ液を作製し、さらにこのパルプ液を抄紙機で抄く時の、パルプ液中に含まれる木材パルプに対する短繊維の混合割合を指している。また、本発明では、紙基材を構成する第1及び第2の紙層において、第1の紙層のほうが、いま1つの紙層である第2の紙層よりも、短繊維の混抄率が大きいことにもう1つの特徴がある。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をその好ましい実施の形態について説明する。
本発明による紙基材は、先に説明したように、特に二次層を支持するように設計されており、また、したがって、第1の紙層及び第2の紙層の2層抄き合わせ構造を有していて、前記第1の紙層及び第2の紙層が、それぞれ、木材パルプ及び短繊維から、木材パルプに対する短繊維の混抄率を異にして製造されたものであることを特徴としている。
【0013】
第1及び第2の紙層のそれぞれにおいて第1の混抄成分として用いられる木材パルプは、製紙の分野で抄紙原料として一般的に用いられている木材パルプであることができ、通常、叩解した木材パルプである。
また、第2の混抄成分として用いられる短繊維は、同じく製紙の分野で抄紙原料として一般的に用いられている短繊維であることができ、天然及び合成の各種の短繊維を包含する。適当な短繊維の例は、以下に列挙するものに限定されるわけではないけれども、例えばポリビニルアルコール繊維、例えば一般名「ビニロン」で呼ばれているもの、ポリアミド繊維、例えばデュポン社から商標名「ナイロン」として入手可能なポリアミド繊維、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリロニトリルなどの合成短繊維、例えばセルロースなどの半合成短繊維、例えばレーヨンなどの再生短繊維、例えば靭皮、種子毛、葉脈、果実、獣毛、石綿(アスベスト)などの天然短繊維、例えばガラス、金属などの無機短繊維、その他である。なかんずく、本発明の紙基材の調製には、合成短繊維を第2の混抄成分として有利に使用することができる。このような短繊維の長さは、通常、約3〜20mmの範囲であるのが好ましい。
【0014】
それぞれ木材パルプ及び短繊維から形成される第1及び第2の紙層において、木材パルプに対する短繊維の混抄率は、通常、約50%以下であることが好ましい。
また、本発明の紙基材では、これらの2つの紙層において、それぞれの混抄率は同一でない。両者の混抄率の差は、特に限定されるものではなく、数%程度の小さな差であってもよく、さもなければ約20〜30%もしくはそれ以上の大きな差であってもよい。しかし、両者の混抄率の差が50%を越えると、手切れ性が悪くなることもあり得るので、通常、50%未満であるのが好ましい。また、本発明の紙基材をマスキング目的の粘着シートの製造に使用すると、得られた粘着シートを被着体に適用した後の剥離時の切れ(「スリパリング」とも呼ばれる)には、第1及び第2の紙層の間の混抄率の差が大きく影響してくる。例えば、混抄率を大きく高めたとしても、第1の層と第2の層とで混抄率が逆転してしまうと、一般的にスリパリングの悪化が発生する。過去には、紙を表裏関係なく一様に抄いて、紙全体の混抄率を上昇させることで、スリパリングの防止を図ってきた。
【0015】
本発明では、第1及び第2の紙層においてこのような混抄率の差を生ぜしめることは、好ましくは、それぞれの紙層の調製段階で、最終的に所望とされる混抄率の差を認識して、木材パルプと短繊維の混合割合を変更することによって行われる。
本発明の紙基材を特に粘着剤層の支持に使用するような場合、すなわち、本発明の紙基材を使用して粘着シートを製造するような場合には、以下において詳細に説明するように、第1及び第2の紙層のうち短繊維の混抄率が大きいほうを第1の紙層として、この第1の紙層の表面に粘着剤層を設けることが好ましい。
【0016】
上記したような第1及び第2の紙層を抄き合わせて2層抄き合わせ構造とすることは、通常、例えば厚紙の抄紙に用いられている装置、例えば多層抄きフォーマーを使用した抄紙方法により、第1及び第2の紙層を別々に抄紙した後、両者の界面が識別できない程度に一体的に抄き合わせることにより、有利に実施することができる。また、このようにして本発明の紙基材を製造するに当たって、第1及び第2の紙層の坪量(g/m2)を、それらの坪量の比が95:5〜5:95となるように調整することが好ましい。このように坪量比を調整された紙基材は、第1の紙層において、高められた物理的強度、例えば引裂き強度、破断強度、層間強度等、を奏することができる。
【0017】
本発明による紙基材は、いろいろな追加の層を支持した製品を製造するために有利に使用することができ、特に粘着シートの製造に有利に使用することができる。粘着シートは、通常、本発明の紙基材とその1つの表面に設けられた粘着剤層とを含む構成を有することができ、好ましくは、第1及び第2の紙層のうち短繊維の混抄率が大きい第1の紙層の表面に粘着剤層が設けられる。かかる粘着シートにおける紙基材の厚さやその上の粘着剤層の厚さ、粘着剤の種類などは、いずれもこの技術分野において一般的に知られているものをそのまま、あるいは最終用途に応じて選択あるいは変更して適用することができる。また、本発明の粘着シートは、必要に応じて、粘着剤層と同じ側あるいは粘着剤層とは反対側に別の層を有していてもよく、適当な層としては、例えば離型層などを挙げることができる。
【0018】
本発明の粘着シートは、特に塗装作業等でマスキング材として有利に使用することができる。また、かかる使途のため、紙基材がさらに、その紙基材の全体に含浸せしめられた水分散系含浸剤、好ましくはゴム又は合成樹脂あるいはその組み合わせを主成分として含有する水分散系含浸剤を含有するとともに、第1の紙層とは反対側に位置する第2の紙層の表面にトップコート層を有していることが有利である。
【0019】
本発明の粘着シートの製造において水分散系含浸剤として有利に使用することのできるゴムは、例えば、天然ゴム、合成イソプレンゴム、ブチルゴム、スチレンブタジェンゴム、アクリルゴムなどであり、また、同じく有利に使用することのできる合成樹脂は、例えば、アクリル樹脂などである。これらの含浸剤は、その好ましい含浸量を固形分基準で説明すると、通常、1〜30g/m2の範囲、より好ましくは5〜20g/m2の範囲である。紙基材中の含浸剤の含有量が1g/m2を下回ると、繊維の結束が乏しくなり、マスキング用粘着シートの基材として利用できなくなる。また、紙基材が第1及び第2の紙層間で割れて残ってしまい、再剥離ができなくなることもある。反対に、含浸剤の含有量が30g/m2を上回ると、基材の剛性が強くなりすぎるので、引裂き強度が低下して短繊維添加の効果がなくなってしまう、すなわち、紙を主体とした樹脂フィルムになってしまう。なお、かかる含浸剤の紙基材に対する適用は、いろいろな手法に従って行うことかでき、好ましくは、コーティング法、サイズプレス法、浸漬法などを挙げることができる。
【0020】
第2の紙層の表面に適用されるべきトップコート層は、いろいろなトップコート剤から形成することができる。好ましいトップコート剤は、例えば、ポリ酢酸ビニル系エマルジョン、ポリアクリル系エマルジョンなどである。成膜のため、各種のコーティング法を有利に使用することができる。
上記のようにして第1及び第2の紙層を抄き合わせ、さらにゴム及び(又は)合成樹脂を含浸して製造した紙基材を使用してマスキング目的の粘着シートを製造することは、いろいろな手順に従って行うことができるというものの、好ましくは、紙基材の第2の紙層の表面に上記したようなトップコート剤をコーティングしてトップコート層を形成し、その層の上にさらに、シリコーン系樹脂、長鎖アルキルエステル樹脂などの弱粘着性材料の層を背面処理剤として設けることにより、行うことができる。次いで、紙基材の表面のうち、第1の紙層の表面(第2の紙層に接していない面)に対して、上記したように、天然ゴム系、アクリルゴム系などの常用の粘着剤を施して粘着剤層を形成することができる。
【0021】
【実施例】
引き続いて、本発明をその実施例を参照してさらに説明する。
実施例1
紙基材の調製:
叩解した木材パルプに対して20重量%(全量基準)の量のポリビニルアルコール(ビニロン)短繊維(長さ:約3〜20mm、クラレ社製)を混合して粥状のパルプ液を調製し、さらにこのパルプ液を抄紙機で坪量20g/m2となるように抄いて第1の紙層を調製した。さらに、ビニロン短繊維を混抄しないという相違点を除いて上記と同様な手法を繰り返した。坪量20g/m2の第2の紙層が得られた。次いで、第1及び第2の紙層を、多層抄きフォーマーを使用した抄紙方法により、2つの紙層の界面が識別できない程度に一体的に抄き合わせて、和紙様の風合いを有する総坪量40g/m2の紙基材を調製した。
【0022】
得られた紙基材の全体に含浸剤としてのアクリル樹脂エマルジョンを固形分の含浸量が5g/m2となるような条件下で浸漬法により含浸した。このようにして得られたアクリル樹脂含浸紙基材の手切れ性を評価するため、JIS P8116に規定される手順に従って紙基材の縦方向及び横方向の引裂き強度を測定した。下記の第1表に記載のような測定結果が得られた。
粘着テープの調製:
上記した工程で調製したアクリル樹脂含浸紙基材の第1の紙層(ビニロン短繊維を混抄)の表面にアクリル系感圧性粘着剤、マスキング用アクリル接着剤(商品名、MT TACK5268ER、三井化学社製)を塗布して膜厚30μmの粘着剤層を形成した。さらに、ビニロン短繊維を混抄しなかった第2の紙層の表面にポリ酢酸ビニルエマルジョン、スミカフレックス(登録商標、住友化学社製)を被覆量3g/m2で塗工して乾燥し、その上にさらに長鎖アルキルアクリル樹脂(易剥離処理剤として)を被覆量0.05g/m2で塗工して再び乾燥した。紙基材の片面に粘着剤層を有する粘着テープが得られた。
【0023】
得られた粘着テープの耐裂け性を評価するため、JIS Z2307に規定される手順に従って5枚のアルミパネル(幅30mm×長さ100mm)を用意し、それぞれのアルミパネルに幅15mmに細断した粘着テープを貼り付け、さらにその粘着テープの上を荷重2kgのローラーを300mm/分で1往復させた。ローラーの圧着により粘着テープをアルミパネルに完全に密着させた後、室温で16時間にわたって放置した。所定の放置時間が完了した後、アルミパネルから粘着テープを、180°の剥離方向で、手で素早く引き剥がし、5枚のアルミパネルに圧着した粘着テープののうち何枚の粘着テープにおいて裂けが発生したかを目視により確認した。下記の第1表に記載のような耐裂け性に関する結果(0/5、すなわち、粘着テープの裂けは全く発生せず)が得られた。
実施例2
前記実施例1に記載の手法を繰り返した。本例では、混抄率の変化の手切れ性及び耐裂け性に及ぼす影響を評価するため、下記の第1表に記載するように、第1の紙層におけるビニロン短繊維の混抄率を20重量%から30重量%に増加した。第1及び第2の紙層を、多層抄きフォーマーを使用した抄紙方法により、2つの紙層の界面が識別できない程度に一体的に抄き合わせて、和紙様の風合いを有する総坪量40g/m2の紙基材を調製した。引き続く処理により、前記実施例1において得られたものと同様なアクリル樹脂含浸紙基材及び粘着テープが得られた。
【0024】
得られたアクリル樹脂含浸紙基材の手切れ性及び粘着テープの耐裂け性をそれぞれ前記実施例1に記載の手法に従って評価したところ、下記の第1表に記載の結果が得られた。
実施例3
前記実施例1に記載の手法を繰り返した。本例では、混抄率の変化の手切れ性及び耐裂け性に及ぼす影響を評価するため、下記の第1表に記載するように、第1の紙層におけるビニロン短繊維の混抄率を20重量%のまま維持し、しかし、第2の紙層において、ビニロン短繊維の混抄率を0重量%としていたものを、前記実施例1に記載の手法に従ってビニロン短繊維を混抄し、混抄率を10重量%とした。第1及び第2の紙層を、多層抄きフォーマーを使用した抄紙方法により、2つの紙層の界面が識別できない程度に一体的に抄き合わせて、和紙様の風合いを有する総坪量40g/m2の紙基材を調製した。引き続く処理により、前記実施例1において得られたものと同様なアクリル樹脂含浸紙基材及び粘着テープが得られた。
【0025】
得られたアクリル樹脂含浸紙基材の手切れ性及び粘着テープの耐裂け性をそれぞれ前記実施例1に記載の手法に従って評価したところ、下記の第1表に記載の結果が得られた。
実施例4
前記実施例1に記載の手法を繰り返した。本例では、混抄率の変化の手切れ性及び耐裂け性に及ぼす影響を評価するため、下記の第1表に記載するように、第1の紙層におけるビニロン短繊維の混抄率を20重量%から30重量%に増加し、かつ、第2の紙層において、ビニロン短繊維の混抄率を0重量%としていたものを、前記実施例1に記載の手法に従ってビニロン短繊維を混抄し、混抄率を10重量%とした。第1及び第2の紙層を、多層抄きフォーマーを使用した抄紙方法により、2つの紙層の界面が識別できない程度に一体的に抄き合わせて、和紙様の風合いを有する総坪量40g/m2の紙基材を調製した。引き続く処理により、前記実施例1において得られたものと同様なアクリル樹脂含浸紙基材及び粘着テープが得られた。
【0026】
得られたアクリル樹脂含浸紙基材の手切れ性及び粘着テープの耐裂け性をそれぞれ前記実施例1に記載の手法に従って評価したところ、下記の第1表に記載の結果が得られた。
比較例1−1
前記実施例1に記載の手法を繰り返した。しかし、本例では、比較のため、2層抄き合わせ構造を有している紙基材に代えて、1枚抄きの紙基材を調製した。すなわち、叩解した木材パルプに対して20重量%のビニロン(クラレ社製)を混合して粥状のパルプ液を調製し、さらにこのパルプ液を抄紙機で坪量20g/m2となるように抄いた。和紙様の風合いを有する総坪量40g/m2の1枚抄き紙基材が得られた。この紙基材を使用して、前記実施例1と同様にしてアクリル樹脂含浸紙基材及び粘着テープを調製した。
【0027】
得られたアクリル樹脂含浸紙基材の手切れ性及び粘着テープの耐裂け性をそれぞれ前記実施例1に記載の手法に従って評価したところ、下記の第1表に記載の結果が得られた。
比較例1−2
前記比較例1−1に記載の手法を繰り返した。本例では、混抄率の変化の手切れ性及び耐裂け性に及ぼす影響を評価するため、下記の第1表に記載するように、紙基材におけるビニロン短繊維の混抄率を20重量%から30重量%に増加した。和紙様の風合いを有する総坪量40g/m2の1枚抄き紙基材が得られた。引き続く処理により、前記比較例1−1において得られたものと同様なアクリル樹脂含浸紙基材及び粘着テープが得られた。
【0028】
得られたアクリル樹脂含浸紙基材の手切れ性及び粘着テープの耐裂け性をそれぞれ前記実施例1に記載の手法に従って評価したところ、下記の第1表に記載の結果が得られた。
比較例2−1
前記実施例1に記載の手法を繰り返した。しかし、本例では、比較のため、2層抄き合わせ構造を有している紙基材において、ビニロン短繊維の混抄率を、第1の紙層に比較して第2の紙層のほうが大であるように変更した。すなわち、叩解した木材パルプから粥状のパルプ液を調製し、さらにこのパルプ液を抄紙機で坪量20g/m2となるように抄いて、ビニロン短繊維を混抄していない第1の紙層を調製した。さらに、叩解した木材パルプに対して20重量%(全量基準)の量のポリビニルアルコール(ビニロン)短繊維(長さ:約3〜20mm、クラレ社製)を混合して粥状のパルプ液を調製し、さらにこのパルプ液を抄紙機で坪量20g/m2となるように抄いて第2の紙層を調製した。次いで、第1及び第2の紙層を、多層抄きフォーマーを使用した抄紙方法により、2つの紙層の界面が識別できない程度に一体的に抄き合わせて、和紙様の風合いを有する総坪量40g/m2の紙基材を調製した。
【0029】
次いで、得られた紙基材の全体に含浸剤としてのアクリル樹脂エマルジョンを固形分の含浸量が5g/m2となるような条件下で浸漬法により含浸した。このようにして得られたアクリル樹脂含浸紙基材の手切れ性を前記実施例1に記載の手法に従って評価したところ、下記の第1表に記載の結果が得られた。
上記した工程で調製したアクリル樹脂含浸紙基材のうちビニロン短繊維を混抄しなかった第1の紙層の表面にアクリル系感圧性粘着剤を塗布して膜厚30μmの粘着剤層を形成した。さらに、アクリル樹脂含浸紙基材の第2の紙層(ビニロン短繊維を混抄)の表面に第2の紙層の表面にポリ酢酸ビニルエマルジョンを被覆量3g/m2で塗工して乾燥し、その上にさらに長鎖アルキルアクリル樹脂を被覆量0.05g/m2で塗工して再び乾燥した。紙基材の片面に粘着剤層を有する粘着テープが得られた。得られた粘着テープの耐裂け性を前記実施例1に記載の手法に従って評価したところ、下記の第1表に記載の結果が得られた。
比較例2−2
前記比較例2−1に記載の手法を繰り返した。本例では、混抄率の変化の手切れ性及び耐裂け性に及ぼす影響を評価するため、下記の第1表に記載するように、第2の紙層におけるビニロン短繊維の混抄率を20重量%から30重量%に増加した。第1及び第2の紙層を、多層抄きフォーマーを使用した抄紙方法により、2つの紙層の界面が識別できない程度に一体的に抄き合わせて、和紙様の風合いを有する総坪量40g/m2の紙基材を調製した。引き続く処理により、前記比較例2−1において得られたものと同様なアクリル樹脂含浸紙基材及び粘着テープが得られた。
【0030】
得られたアクリル樹脂含浸紙基材の手切れ性及び粘着テープの耐裂け性をそれぞれ前記実施例1に記載の手法に従って評価したところ、下記の第1表に記載の結果が得られた。
比較例2−3
前記比較例2−1に記載の手法を繰り返した。本例では、混抄率の変化の手切れ性及び耐裂け性に及ぼす影響を評価するため、下記の第1表に記載するように、第2の紙層におけるビニロン短繊維の混抄率を20重量%のまま維持し、しかし、第1の紙層において、ビニロン短繊維の混抄率を0重量%としていたものを、前記比較例2−1に記載の手法に従ってビニロン短繊維を混抄し、混抄率を10重量%とした。第1及び第2の紙層を、多層抄きフォーマーを使用した抄紙方法により、2つの紙層の界面が識別できない程度に一体的に抄き合わせて、和紙様の風合いを有する総坪量40g/m2の紙基材を調製した。引き続く処理により、前記比較例2−1において得られたものと同様なアクリル樹脂含浸紙基材及び粘着テープが得られた。
【0031】
得られたアクリル樹脂含浸紙基材の手切れ性及び粘着テープの耐裂け性をそれぞれ前記実施例1に記載の手法に従って評価したところ、下記の第1表に記載の結果が得られた。
比較例2−4
前記比較例2−1に記載の手法を繰り返した。本例では、混抄率の変化の手切れ性及び耐裂け性に及ぼす影響を評価するため、下記の第1表に記載するように、第2の紙層におけるビニロン短繊維の混抄率を20重量%から30重量%に増加し、かつ、第1の紙層において、ビニロン短繊維の混抄率を0重量%としていたものを、前記比較例2−1に記載の手法に従ってビニロン短繊維を混抄し、混抄率を10重量%とした。第1及び第2の紙層を、多層抄きフォーマーを使用した抄紙方法により、2つの紙層の界面が識別できない程度に一体的に抄き合わせて、和紙様の風合いを有する総坪量40g/m2の紙基材を調製した。引き続く処理により、前記比較例2−1において得られたものと同様なアクリル樹脂含浸紙基材及び粘着テープが得られた。
【0032】
得られたアクリル樹脂含浸紙基材の手切れ性及び粘着テープの耐裂け性をそれぞれ前記実施例1に記載の手法に従って評価したところ、下記の第1表に記載の結果が得られた。
比較例2−5
前記比較例2−1に記載の手法を繰り返した。本例では、混抄率の変化の手切れ性及び耐裂け性に及ぼす影響を評価するため、下記の第1表に記載するように、第2の紙層におけるビニロン短繊維の混抄率を20重量%から30重量%に増加し、かつ、第1の紙層において、ビニロン短繊維の混抄率を0重量%としていたものを、前記比較例2−1に記載の手法に従ってビニロン短繊維を混抄し、混抄率を20重量%とした。第1及び第2の紙層を、多層抄きフォーマーを使用した抄紙方法により、2つの紙層の界面が識別できない程度に一体的に抄き合わせて、和紙様の風合いを有する総坪量40g/m2の紙基材を調製した。引き続く処理により、前記比較例2−1において得られたものと同様なアクリル樹脂含浸紙基材及び粘着テープが得られた。
【0033】
得られたアクリル樹脂含浸紙基材の手切れ性及び粘着テープの耐裂け性をそれぞれ前記実施例1に記載の手法に従って評価したところ、下記の第1表に記載の結果が得られた。
【0034】
【表1】
Figure 0004149559
【0035】
上記した第1表に記載の結果から理解されるように、実施例にみられるように耐裂け性が良好で、手切れ性の評価とした横引裂強度が好適なアクリル樹脂含浸紙基材及び粘着テープが得られるが、比較例1のように1枚抄きであると耐裂け性は良好であるが、横引裂強度が高過ぎて手切れ性が悪くなる。また、比較例2のように、第1の紙層と第2の紙層を逆転させた場合は手切れ性は良好であるが耐裂け性が悪くなる。なお、比較例2−5のように耐裂け性が良好であるが横引裂強度が高過ぎて手切れ性が悪いものとなる。
実施例5
本例では、粘着テープの製造において、得られるテープの強度等に対して水分散系含浸剤の含浸量が以下に影響するかを評価した。なお、本例では、評価試験の便宜上、2層抄き合わせ構造の紙基材に代えて1枚抄きの紙基材を使用した。すなわち、叩解した木材パルプに対して10重量%のビニロン(クラレ社製)を混合して粥状のパルプ液を調製し、さらにこのパルプ液を抄紙機で坪量30g/m2となるように抄いた。和紙様の風合いを有する総坪量40g/m2の1枚抄き紙基材が得られた。
【0036】
引き続いて、得られた紙基材の全体に、含浸剤としてのスチレンブタジェンゴムを固形分の含浸量が下記の第2表に記載するように0.5、1、5、15、30及び45g/m2となるような条件下で、浸漬法により含浸した。このようにして得られたゴム含浸紙基材の縦方向の引張強度、伸び、そして横方向及び縦方向の引裂強度を前記実施例1に記載の手法に準じて測定した。下記の第2表に記載のような測定結果が得られた。
【0037】
さらに続けて、前記実施例1に記載の耐裂け性の評価に準じてスリパリングテストを行い、粘着テープをアルミパネルから剥離した時のテープの切れの有無を「良好」及び「不良」の2段階で評価した。下記の第2表に記載のような評価結果が得られた。
【0038】
【表2】
Figure 0004149559
【0039】
上記した第2表に記載の結果から理解されるように、含浸量が0.5g/m2 では繊維同士の結束が不十分であるために、粘着テープが基材の層間で破壊してしまいきれいに剥がすことはできない。
また、含浸量が45g/m2 では引裂強度が極端に低下してしまい、粘着テープの切れが生じてしまいきれいに剥がすことはできない。含浸量が1〜30g/m2 では繊維結束も十分であり、かつ引裂強度が極端に低下せず、粘着テープは切れが生ぜずきれいに剥がすことができる。
実施例6
前記実施例1に記載の手法を繰り返した。本例では、平均混抄率(第1の紙層の混抄率と第2の紙層の混抄率の平均)の手切れ性及び耐裂け性に及ぼす影響を評価するため、下記の第3表に記載するように、第1の紙層におけるビニロン短繊維の混抄率を20重量%から10重量%に減少し、平均混抄率を5重量%としてた。第1及び第2の紙層を、多層抄きフォーマーを使用した抄紙方法により、2つの紙層の界面が識別できない程度に一体的に抄き合わせて、和紙様の風合いを有する総坪量40g/m2の紙基材を調製した。引き続く処理により、前記実施例1において得られたものと同様なアクリル樹脂含浸紙基材及び粘着テープが得られた。
【0040】
得られたアクリル樹脂含浸紙基材の手切れ性及び粘着テープの耐裂け性をそれぞれ前記実施例1に記載の手法に従って評価したところ、下記の第3表に記載の結果が得られた。なお、下記の第3表には、参考のため、前記実施例1の結果も併記する。
比較例1−3
前記比較例1−1に記載の手法を繰り返した。本例では、平均混抄率(第1の紙層の混抄率と第2の紙層の混抄率の平均)の手切れ性及び耐裂け性に及ぼす影響を評価するため、下記の第3表に記載するように、第1の紙層におけるビニロン短繊維の混抄率を20重量%から5重量%に減少した。和紙様の風合いを有する総坪量40g/m2の1枚抄き紙基材が得られた。引き続く処理により、前記比較例1−1において得られたものと同様なアクリル樹脂含浸紙基材及び粘着テープが得られた。
【0041】
得られたアクリル樹脂含浸紙基材の手切れ性及び粘着テープの耐裂け性をそれぞれ前記実施例1に記載の手法に従って評価したところ、下記の第3表に記載の結果が得られた。
比較例1−4
前記比較例1−1に記載の手法を繰り返した。本例では、平均混抄率(第1の紙層の混抄率と第2の紙層の混抄率の平均)の手切れ性及び耐裂け性に及ぼす影響を評価するため、下記の第3表に記載するように、第1の紙層におけるビニロン短繊維の混抄率を20重量%から10重量%に減少した。和紙様の風合いを有する総坪量40g/m2の1枚抄き紙基材が得られた。引き続く処理により、前記比較例1−1において得られたものと同様なアクリル樹脂含浸紙基材及び粘着テープが得られた。
【0042】
得られたアクリル樹脂含浸紙基材の手切れ性及び粘着テープの耐裂け性をそれぞれ前記実施例1に記載の手法に従って評価したところ、下記の第3表に記載の結果が得られた。
【0043】
【表3】
Figure 0004149559
【0044】
上記した第3表に記載の結果から理解されるように、実施例にみられるように耐裂け性が良好で手切れ性の評価とした横引裂強度が良好な含浸紙基材及び粘着テープが得られるが、比較例のように紙全体のビニロン混抄率が実施例と同じであっても、1枚抄きであると耐切れ性が悪くなる。
【0045】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明によれば、特に粘着シートの基材として使用した時に、被着体に対して浮きを伴わずに貼り付けることができ、マスキング領域に合わせて切断する時には手切れ性を損なわずに引き裂き、切断することができ、その結果、良好な線出し効果及びマスキング効果を達成することができ、また、粘着シートの使用後にはシートの裂けや破断などを伴わずにきれいに簡単に剥離することができる、改良された紙基材が提供される。また、本発明によれば、したがって、マスキングを目的とする粘着テープの製造に有利に適用することのできる紙基材及び粘着シートが提供される。

Claims (3)

  1. 紙基材とその1つの表面に設けられた粘着剤層とを含む粘着シートであって、
    前記紙基材が、第1の紙層及び第2の紙層の2層抄き合わせ構造を有していて、前記第1の紙層及び第2の紙層が、それぞれ、木材パルプ及び短繊維から、木材パルプに対する短繊維の混抄率を異にして製造されたものであり、そして
    前記粘着剤層が、前記第1及び第2の紙層のうち前記短繊維の混抄率が大きい第1の紙層の表面に設けられていることを特徴とする粘着シート。
  2. 前記紙基材が、さらに、その紙基材の全体に含浸せしめられたゴム及び(又は)合成樹脂を含有するとともに、前記第1の紙層とは反対側に位置する第2の紙層の表面にトップコート層を有していることを特徴とする請求項に記載の粘着シート。
  3. マスキング材として用いられることを特徴とする請求項に記載の粘着シート。
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