JP4916600B2 - イヌリン製品の調製 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、イヌリンからの製品の調製に関する。
【0002】
【従来の技術】
イヌリンは、植物エネルギー貯蔵のためタマネギ、ニンニク、キクイモ、ダリアおよびチコリのような植物に天然に産生する種々の重合度(「DP」)または分子量をもつオリゴマーの混合物からなる天然に存在するフルクト−オリゴ糖である。植物の成長周期の種々の段階や種々の気候条件下において、種々の植物から生産されるイヌリンは、通常は種々の平均DPをもつであろう。
【0003】
今日、かかる産業が直面している制約の1つは、すなわち、根をもつ作物全体が収穫され、そして2カ月内に加工されて、イヌリンがフルクトースに分解される前にそれを得なければならないということである。現在の状況(先行技術を用いる)は、短時間に大量の材料を加工するための大きい設備を必要とし、1年の多くは加工設備を遊ばせておくので、経済的規模の有効な使用を妨げている。
【0004】
欧州においては、チコリが、イヌリンの給源として使用される。先行技術では、イヌリンは、熱水中に薄く切った植物(コセット(cosset))を浸漬するか、または根を摩砕し、次いでそのマッシュを殺菌し、そして抽出液を濾別することによってチコリの根から抽出される。得られた抽出液は、フルクトース、グルコース、スクロース、塩類、脂肪、タンパク質およびアミノ酸とともに、場合により糖鎖の還元末端においてα−D−グルコピラノシル残基とβ(2→1)結合した種々の長さのフルクトース鎖の複合混合物を含む。マッシュを加熱することは、イヌリン分解酵素(イヌリナーゼ)を不活性化するのに必須であると考えられている。次に、タンパク質および他の極性成分が、石灰、および/または炭素とケイソウ土を用いる処理によって除去され、次いで、炭水化物流液は、イオン交換樹脂を用いて脱イオンされる。高い分子量(MW)または大きいDPのイヌリン画分が望まれる場合には、それは、典型的には、エタノール沈殿、結晶化、クロマトグラフィーまたは限外濾過によって単離される。これらの方法は、低いMW範囲における単糖類と二糖類、塩類またはアミノ酸の含量を減少させ、そして高いMW末端におけるタンパク質、セルロース繊維および他の砕片の含量を減少させるために用いられる。限外濾過が、先行技術において適用された場合には、それは、比較的大きいMWイヌリンを保持しつつ、膜浸透液として比較的低いMW成分を除去することによって単分離を実施せねばならなかった。例えば、Berghoferら(以下で引用される)は、分子量カットオフ2000または5000(それぞれ、Romicon PM2またはPM5)をもつ中空糸カートリッジを用いて非イヌリン成分を除去するために限外濾過を用いたが、この方法は、明確な分画にはならずイヌリンの半分以上の損失をもたらした。
【0005】
低DPのフルクトオリゴ糖が目的の製品である場合は、工業的には、今日、共通の品質組成を達成するために、酸か酵素のいずれかを用いて高MW画分を分解する。これは、加水分解を実施し、次いで、それによる酸または酵素を除去するために、先に略述したことに加えてさらなる加工を必要とし、それが全体の加工コストに付加される。
【0006】
【発明の構成】
本発明は、高いMW画分を分解する技術の使用によってイヌリン製品の均一な品質を達成する必要性を回避する方法を提供する。組成物の自然分布状態の利点を生かすことによって、また、本発明は、天然生産物からのイヌリンの回収を、収穫と加工の短い時間に限定することはない。次いで、加工時間は、有利に、より長い時間にわたって延長することができ、それによって1年中連続して運転される比較的小企規の設備における収穫物の漸進的加工が可能になる。結果として、時間のかなりの部分を遊ばすことのない比較的小さい設備が使用できる。本方法は、普通に利用できるいずれの給源からのイヌリンも使用できるけれども、キクイモが、北アメリカ農業に関してはより適している(気候など)。
【0007】
本発明のさらなる貢献は、抽出液を清澄化するための膜濾過の使用であり、それにより、石灰と炭酸化、または濾過助剤(ケイソウ土またはケイ酸土のような)を用いる濾過の使用を不要にし、そして明確なMWカットオフ範囲をもつ一連の膜を使用することにより、食品または医療におけるヒトの使用に有用な精製イヌリン製品の一族または一シリーズを作成することである。
【0008】
これらの製品は、比較的狭いDP範囲をもつ一連の画分を含み、食品系において別々な能力でそれを機能させる種々の性質をもっている。例えば、比較的高いDP範囲は、増粘剤および/または脂肪代替物としてより良好に役立つであろうし、一方、比較的低いDP範囲は、糖(スクロース)の性質に類似している食品系における性質をもつことで知られる。中間の範囲は、今日では、商業的に利用されないが、比較的大きいDP範囲よりも糖に類似しているが、加水分解によって得られるような低いDP範囲よりもより粘稠性をあたえることが期待される。
【0009】
キクイモの塊茎(およびチコリやダリアの塊茎のような他の給源)におけるイヌリンの平均MWは、収穫の時期とともに変化する(後期に収穫された塊茎では、比較的低いMWに富んでいる)ことが知られているので、分画および混合が、一貫した生産物を作成し、特定の応用のための「顧客」混合物を製剤化するのに役立つことができる。混合は、性質が一貫し、予測できるので、いずれの得られた生産物についても組成の一貫性を保てる−これは、製剤化がバッチ毎に同じであり得るので、食品加工において非常に重要である。また、混合は、異なるMWプロフィルをもつ種々の生産物の調製を可能にする。
【0010】
本発明は、粗イヌリン抽出液を限外濾過によって清澄化する方法、ならびに一定範囲の重合度をもつ炭水化物を含有するイヌリン水溶液を、種々の平均重合度をもつ画分に分離する方法であって、イヌリン水溶液を予め決定されたポアーサイズをもつ膜を通す限外濾過にかけ、それによって予め決定された値よりも低い平均重合度をもつイヌリン画分が、浸透液として該膜を通過し、そして該予め決定された値よりも大きい平均重合度をもつイヌリン画分が、保持液として回収されることを含む方法を提供する。
【0011】
先行技術
キクイモ、ダリアおよびチコリ塊茎のような植物材料からのイヌリンの製造は、通常は、次の一般的操作を用いて実施されている:
1. 塊茎を洗浄すること;
2. 塊茎を截断、摩砕または薄片化すること;
3. 水を用いて塊茎からイヌリンを抽出すること;
4. 石灰と二酸化炭素で処理すること;
5. 濾過すること;そして
6. 蒸発または沈殿によってイヌリンを回収すること。
【0012】
イヌリンは、イヌリナーゼを変性するために、工程のある段階で熱および/またはpH調整にかけてもよい。
【0013】
イヌリンおよび関連物質の生物学、化学および分析は、”Science and Technology of Fructans”, M. Suzuki and N. J. Chatterton, Eds., CRC Press, Boca Raton, FL, 1993に総説される。イヌリンに関する技術の総説は、”Inulin and Inulin-containing Crops”, S. Fuchs, Ed., Elsevier Science Publishers B.V., Amsterdam, 1993に見いだされる。特に、Vogel, "A PROCESS FOR THE PRODUCTION OF INULIN AND ITS HYDROLYSIS PRODUCTS FROM PLANT MATERIAL", pp. 65-75; Berghofer et al., "PILOT-SCALE PRODUCTION OF INULIN FROM CHICORY ROOTS AND ITS USE IN FOODSTUFFS", pp. 77-84; および Vukov et al., "PREPARATION OF PURE INULIN AND VARIOUS INULIN-CONTAINING PRODUCTS FROM JERUSALEM ARTICHOKES FOR HUMAN CONSUMPTION AND FOR DIAGNOSTIC USE", pp. 341-345を参照。
【0014】
Berghoferら(上記の引用文献)は、イヌリン水溶液の限外濾過のために中空糸膜カートリッジ(Romicon PM−2およびPM−5)の使用を記述している。第80頁において、「適当な膜を使用して、同時に、灰分と窒素物質の大部分が、浸透液中に通過しながら、保持液中に高分子イヌリン粒子を保持できることを証明した」ということを述べている。かくして、その操作は、種々の分子量分布をもつ画分にイヌリンを分離するよりも、むしろイヌリンを精製する手段として使用された。
【0015】
the Proceedings of the Fifth Seminar on Inulin, held on October 27, 1995, A. Fuchs, Editor, published by the Carbohydrate Research Foundation (The Hague, Netherlands), on pages 65-66において、次のことがのべられている;
「短鎖イヌリンは、調製スケールにおける限外濾過またはナノフィルトレーションによって、長鎖イヌリンから分離されるべきである。それ故、いくつかの実験が、長鎖(DP>10)イヌリンから短鎖(DP<4)を分離できるかどうかを決定するために実施された。最後に、種々の限外濾過膜が、一方では、単糖類および二糖類からの、そして他方では、異なる分子量分布をもつ種々のイヌリン画分への、イヌリン分離能について試験された。濾液の炭水化物組成に関するデータ(図8)は、いかなる種類の優れた分離も分画も可能ではなかったことを示している。」
先に述べたように、本発明は、粗イヌリン抽出液を膜濾過によって清澄化する方法、ならびに一定範囲の重合度をもつ炭水化物を含有するイヌリン水溶液を、種々の平均重合度をもつ画分に分離する方法であって、イヌリン水溶液を予め決定されたポアーサイズをもつ膜を通す膜濾過にかけ、それによって予め決定された値よりも低い平均重合度をもつイヌリン画分が、浸透液として該膜を通過し、そして該予め決定された値よりも大きい平均重合度をもつイヌリン画分が、保持液として回収されることを含む方法を提供する。本発明は、例えば、1(フルクトースまたはグルコース)ないし約60の範囲内の重合度をもつ炭水化物を含有するイヌリン溶液を、予め選択された比較的狭い範囲の重合度を含む画分に分離する場合に有用である。
【0016】
膜濾過の実施者が遭遇する共通の問題は、フィード液中の砕片や他の成分の膜表面上への沈着による膜表面の目詰まりであって、それが膜を通過する浸透液の流れ(流量)の減少をもたらす。クロスフロー(cross−flow)膜濾過法は、浸透液の方向に対して直角にフィード液を動かすことによって、これを成就する方法を提供し、かくして、常に目詰まり物質のないように膜表面を押し流す。目詰まりを減少または回避するために使用されるさらなる技術は、膜の機械的撹拌か、または膜表面においてフィード液のずりや乱れを増すことを含む。ずりを増大するために通常用いられる技術は、膜を横切るフィード液の非常に早い流速および/または循環するフィード液の進路におけるバッフルの使用を含む。粗流液(粗イヌリン抽出液のような)の清澄化の方法を選ぶには、正しい管理が膜表面の過剰な目詰まりを避けるために取られる限り、数種のクロスフロー配置(例えば、中空糸またはらせん状に巻かれた膜)のどの1つが用いられてもよい。
【0017】
1つの態様では、本発明は、次の工程を含む方法を提供する:
(a) 天然のイヌリン給源(例えば、キクイモ塊茎、チコリ塊茎、ダリア塊茎)からイヌリンを回収することであって、それによって(i)一定範囲の重合度をもつイヌリンと(ii)不純物(該不純物は、無機質、アミノ酸、タンパク質、脂肪、細胞壁断片、コロイド物質、および汚れのような粒状物からなる群の少なくとも1種類を含む)を含有する第1の水溶液を製造し、そして該第1の水溶液を、イヌリン分解酵素と色形成酵素からなる群から選ばれる少なくとも1種の酵素を変性させるために、変性段階(例えば、加熱によって)にかけて、第2の水溶液を製造する;
(b) 粒状物、コロイド物質、着色不純物または微生物を除去するために、クロスフロー膜濾過との組み合わせて先行技術(例えば、石灰処理と炭酸化、遠心分離、ケイソウ土かケイ酸土を用いる濾過、および/または炭素処理)に示された方法の少なくとも1つによるか、またはより好ましくはクロスフロー膜濾過のみによって、該第2の水溶液を清澄化して、第3の水溶液を製造する;
(c) 該第3の水溶液からイオン性不純物と色形成不純物を除去する(石灰とCO2による処理によるように)か、より好ましくは、第3の水溶液を活性炭素か吸着樹脂、または両方の組み合わせ物を通すことによって、第4の水溶液を生成する;
(d) 該第4の水溶液中のイヌリンを、種々の平均重合度をもつ画分へ分離するが、第4の水溶液を予め決定されたポアーサイズをもつ限外濾過膜を通す限外濾過にかけ、それによって予め決定された値よりも低い平均重合度をもつイヌリン画分が、浸透液として該膜を通過し、そして該予め決定された値よりも大きい平均重合度をもつイヌリン画分が、保持液として回収されることを含む分離(段階(c)と(d)は、順序を逆にしてもよい);
(e) 当業者に既知のいずれかの方法(沈殿、結晶化、噴霧乾燥、ドラム乾燥のような)による乾燥イヌリンの単離。
【0018】
【実施例】
以下は、本発明により植物産物(キクイモ塊茎)からイヌリン画分を製造する実験室規模の方法の説明である:
(実施例1) 摩砕キクイモ塊茎からのイヌリンの単離−1
A.抽出
キクイモ塊茎(272.1kg)を洗浄し、砕片を除去した。清浄塊茎を、22〜23kgのロットに別け、そして大気圧で約10分間蒸した。少量の液を塊茎から回収した(塊茎22.7kg当たり2.57kg)。塊茎の重さは、蒸した後約22.2kgに減少した。水道水(塊茎の最初の重量に等しい重量)を、蒸気ジャケット付き100ガロン容器中で沸騰するまで加熱した。蒸された塊茎を、肉用グラインダーを用いて摩砕し、そして摩砕された塊茎を計量した(バッチ当たり平均20.96kg)。損失の大部分は、水の蒸発、およびより少ないが、グラインダーからの不完全な回収による。摩砕塊茎を沸騰水に移し、10〜15分間抽出した。次いで、塊茎断片を保持するためにモスリン布を並べた空気プレスへ、全量をヒシャクによって移すか、または容器の底部取り出し口から回収していれた。熱濾過抽出液を回収し、そして計量した。平均回収量は、投入生塊茎22.7kg当たり抽出液26.5kgであった。抽出液総量317.7kgをこの方法で回収した。次いで、その抽出液を、5〜15分間、高温(143.3℃)で処理し、殺菌1ガロンまたは2.5ガロン容器に瓶詰し、そして冷蔵保存した。
【0019】
B.粗キクイモ塊茎抽出液の清澄化
清澄化を、フィード液貯槽、Blacoh Sentry IIIパルスダンプナーを固定したWilden M1(食品グレード)ポンプ(給気圧90psi)、および入口圧を測定するための膜カートリッジ前の圧力計からなる再循環装置において実施した。ファイバー直径0.5mmで膜表面積0.93m2の2−インチ中空糸(HF)カートリッジを直立して置き、そして底部からフィードした。Romicon HF−10−20−PM10(10,000 NMWCO)を用いたが、またその他の類似製品も使用できる。膜の流出側の圧力計は、出口圧を示した。ゲージの後のニードルバルブを使用して、その装置に背圧を加えた。次いで、濃縮液をフィードタンクに戻して、循環を完成させた。浸透液を20L清浄容器に回収した。再循環速度は4〜6gpm、入口圧25〜30psigおよび背圧4〜5psigであった。粗抽出液の清澄化の間、浸透液流量100〜120mL/minを観察した。その溶液を、最初の容量の約20%まで濃縮する場合、粘度を低下するためにフィード液に等量の水を添加して、3サイクルのダイアフィルトレーションを実施し、そしてその浸透液を最初の容量まで再濃縮した。[「ダイアフィルトレーション」は、限外濾過の一操作法である。ダイアフィルトレーションでは、純粋な溶媒が、連続的か1バッチ毎に、装置に添加され、続いて、浸透液を付加的に取り除く。この方法では、マクロな溶質溶液は、本質的にすべてのミクロな溶質を洗浄して除去できる。言い換えれば、「ダイアフィルトレーション」は、希釈と浸透を同時に行う。] 抽出液約114Lを、約20Lまで濃縮した。浸透液約154Lを回収しが、これは3サイクルのダイアフィルトレーションからの60Lを含む。浸透液についてのBrix測定値は、最初は約10〜20°Bxであり、次いで、ダイアフィルトレーション前には6°Bxに低下した。ダイアフィルトレーションの間に、浸透液中のイヌリン濃度は、さらに0.2°Bxまで低下した。濃縮液は、最終3〜4°Bxの読みを示した。抽出液の清澄化を実施することに加えて、この中空糸濾過操作は、水にほとんど溶けない非常に高い(DP>40)分子量のイヌリン画分を除去する。
【0020】
C.清澄抽出液の限外濾過(低DPイヌリンの分画)
HF清澄化から回収した浸透液(イヌリン1.77kgを含む総量153.75kg)を、膜面積約2.6m2をもつらせん状に巻かれた(SW)膜カートリッジ(DESAL G10, 2.5K NMWCO)[「NMWCO」は、公称分子量カットオフを表す]を通して再循環した。炭水化物10.7kgを含む総量101.65kgを混合タンク中で合わせ、そして再循環を設定した。濃縮液(C1,10.5°Bx)および浸透液(P1,3.3°Bx)のサンプルを採取した。濃縮を、約65Lまで49分間継続した。炭水化物0.95kgを含むさらなる35.5kgを添加し、フィード液を再び約70Lに濃縮し、そして炭水化物0.13kgを含む最後の16.6kgを、フィード液に添加した。33分後、濃縮液(C2,15.8°Bx)および浸透液(P2,3.1°Bx)をサンプリングした。濃縮を、最終容量約10Lまで1.5時間継続した。濃縮液を脱イオン水18.2kgで希釈し、そしてダイアフィルトレーションを、最終容量約10Lまで継続した。保持液を、再度、脱イオン水18.1kgで希釈し、そして濃縮液(C3,24°Bx)および浸透液(P3,6°Bx)をサンプリングした。ダイアフィルトレーションを、濃縮液の最終容量約10Lまでさらに35分間再継続した。フィード液を、再度、第3部分の脱イオン水(18.1kg)で希釈し、そしてダイアフィルトレーションを、最終13.75kg(24.4°Bx)までさらに30分間継続した。浸透液(P4)濃縮液は2.5°Bxであった。ダイアフィルトレーションからの浸透液を、最初の浸透液と分離して保存した。浸透液を、10個の20−L容器に回収し、一夜凍結保存した。算出した平均流量は362.6L/m2/日であった。
【0021】
得られた濃縮液(すなわち、保持液)は、表Iに示すように、狭い範囲の比較的高いMW部分の方に甚だしくシフトしたMW分布をもった。この実験、および結果が表IIと表IIIに報告される実験におけるMW分布は、サイズ排除クロマトグラフィーによって測定された[Waters510ポンプ、WatersGradientコントローラー、WISPオートサンプラー、3種カラム系(Phenomenex PolySep P3000,p2000およびP1000(7.8x300mm,溶出順に置かれた))、Shodex RI−71検出器、およびminiDAWN MALLS検出器からなる装置が使用された。データは、WINDOWS v.4.00用ASTRAによって処理された。移動相は、純水中無勾配の0.05%NaN3であり、そして0.2μフィルターを通して濾過された。流速は0.6mL/minであった。]。
【0022】
【表1】
Figure 0004916600
【0023】
比較的低いDP(1〜4)を、ほとんど完全に除去し(すなわち、浸透液として通過した)、そしてまた若干大きい鎖(DP5〜8)も、より低い程度まで除去して、イヌリン全量の72%としてDP約6〜25、DP4〜7を21%、5.5%DP4、そして1%未満のDP3をもつ保持液生産物を得た。浸透液は、主としてDP4〜7(40%)、ほぼ等量のDP4(23%)と3(20%)、およびより少量のスクロース(DP2)(7%)、単糖類(4%)そして塩類(5%)を含んだ。
【0024】
濃縮液と浸透液の組成は、以下の表IIに見られるように、限外濾過またはダイアフィルトレーションの程度に応じて浸透中に変化した:
【0025】
【表2】
Figure 0004916600
【0026】
かくして、濃縮度合いの良好なタイミングによって、浸透液中の望ましい組成を得るべく濃縮液の組成を合わせられることが明らかになった。このことは、単一のフィード液から種々の生産物を製造するのに有利であろう。さらに、実施者が、2種の分離膜処理段階を要するよりむしろ、単一膜系を用いて実質的に不要の発熱成分を含まない生産物を得ることを可能にする。
【0027】
G10膜の浸透液を、DESAL G5(SW,2540,2.6ft2、1K NMWCO)におけるさらなる限外濾過にかけて、より低いMW成分を除去した。G10浸透液の最初の7個(10個について)の5−gal.ドラムを、フィードタンクに添加した。再循環を設定し、そして浸透液を流し始めた時、フィード液と浸透液をサンプリングした。フィード液を約45Lまで濃縮し、濃縮液とフィード液を再びサンプリングした。レベルが40Lに達した時、ドラム8をその濃縮液に添加し、そしてフィード液を再び40Lに濃縮した。同じ操作をドラム9と10について続けた。フィード液(17.2°Bx)と浸透液(0.9°Bx)のサンプルを、フィードの最後のドラムが20Lに濃縮された後に採取した。濃縮を15Lまで継続し、フィード液を脱イオン水10kgで希釈し、そしてダイアフィルトレーションを濃縮液の最終量16.4kg(28.5°Bx)まで継続した。平均流量は、240.3L/m2/日と算出された。得られた濃縮液は、以下の表IIIに見られるように、減少したレベルのスクロース、単糖類および塩類を含有した:
【0028】
【表3】
Figure 0004916600
【0029】
D.脱色および脱イオン
27.5%のBrixの読みをもつ抽出液(膜清澄化/分離の前後いずれかの;この場合、膜分離後に実施される)26.5 lbに、水1.16kg中に懸濁した水酸化カルシウム(石灰)578.2gのスラリーを添加した。二酸化炭素ガスを、激しく撹拌しながら混合液に添加した。石灰と二酸化炭素の添加を、pH10.4〜10.7に調整するような方法で制御した;石灰の最初の添加は、始めには約pH5.5であった抽出液のpHを、11.0まで上昇させ、そして明るい黄緑色の生成と同様に綿状沈殿の形成をもたらした。石灰添加終了後、pHを二酸化炭素の添加によって約10.4に調整し、そして混合液を一夜静置した。一夜静置後、二酸化炭素のさらなる添加によってpHを中性に下げた。
【0030】
脱色炭素(KBFF粉末炭素303g)を石灰添加混合液に添加した;Brix24°をもつ最終混合液重量は、33.0 lbであった。得られた混合液を遠心して大部分の沈殿物を除去した。混合液の清澄化を、3サイクルのダイアフィルトレーションによる500K NMWCO HF膜を用いて実施した。炭水化物含量約74%を回収した。
【0031】
遠心条件は、炭素も同様に効果的に除去するように設定できるが、これは、Celiteのような濾過助剤の大量使用を必要とするであろう。遠心によって大部分の沈殿物を除去し、続いて、残存炭素や微生物汚染を除去するために、適切な多孔度の多管または中空糸膜を通して得られた濾液を通過させることはより都合がよい。
【0032】
澄明溶液を、1分当たり0.12ベッドボリュームでDowex Monoshere 550A(塩化物型)のカラムを通過させた。溶解した固形分の約64%(Brix度に基づいて)を樹脂から回収した。流出液は、直ちに、前記カラムと同じ速度で混合ベッド樹脂(Dowex MR−3)のカラムを通過させた。pHと伝導率を監視して、pHが4以下に行かず、そして伝導率が1mS未満に留まるよう確認した。樹脂が消耗するにつれて、pHは急に5から3へ落ち、伝導率は0.1から0.3mSに上がった。新鮮な樹脂カラムを使用して工程を継続した。Brix測定により、溶解固形分の約64%をこの段階から回収した。
【0033】
E.固体イヌリンの単離
イヌリン7.8ポンドを含む先の段階からの溶液を、濃度28.5°Brixまでロータリーエバポレーションによって濃縮した。この溶液の一定量を、フィード速度2.5kg/hrで入口温度195℃および出口温度120℃を用いて、Niroスプレードライヤーにより噴霧乾燥した。乾燥イヌリン(6.76 lb)を、弱い吸湿性である細粒生産物として回収した。
【0034】
(実施例2) 摩砕キクイモ塊茎からのイヌリンの単離−2
A.抽出
抽出を、前記実施例1記載のように実施した。
【0035】
B.粗抽出液の清澄化
粗抽出液(15kg,10°Brix)を、3 ft2の膜とルーメン直径1.0mm(A/G Technology, Inc.)をもつ500k NMWCO HFモジュール(1.5x25 in.)を用いて清澄化した。再循環装置は、約6gpmであった。入口圧は30psig、そして出口圧3〜5psigであった。始発流量は、256mL/minであり、容量回収率80%では194mL/minに低下した。浸透液濃度が1.5°Brixに減少するまで、濃縮液をダイアフィルトレーションにかけた。この操作を、浸透液126.2kg(ダイアフィルトレーション浸透液を含む)を得るまで繰り返した。合わせた浸透液を、1K NMWCO SWモジュール(DESAL G5,2.5x40in.,2.6m2)を用いるクロスフロー濾過によって49.5kgまで濃縮して、保存を可能にし、そして低分子量の汚染物質濃度を下げた。これは、工程の後期にイオン交換樹脂および/または活性炭素吸着剤の再生または交換の必要を低下させることで有利である。
【0036】
C.清澄抽出液の連続脱イオン化と脱色
濃縮浸透液を、10°Brixまで希釈し、使用順に次の吸着剤:1.Mitsubishi P308(Cl-);2.Dowex Monosphere550A(OH-);3.Dowex MarathonCカチオン交換(H+);4.Darco 12x20LI粒状活性炭素(GAC)を充填した4本のカラム(4x24 in.)を連続的に通過させることによる連続法で処理した。溶出溶液を、268nmでの吸光度と伝導率を基に追跡した。吸着剤の順序は、工程または生産物規格のニーズに合致するように変えられてもよい。本場合には、第1段階としての塩化物樹脂の使用は、それが、効果的に色素を除去し、そして不可能ではなくても、水酸化型樹脂単独では除去が困難であるアニオンを容易に交換する点で得策である。また、酸性樹脂の前に水酸化樹脂を置くことは、ポリフラクタンに損傷を与える酸性領域へのpH離脱を避けるか最少にする。
【0037】
D.脱イオン/脱色されたイヌリンの分画
この操作の基本原則は、一連の膜を用いて異なる鎖長集団のイヌリンを分離することである。これは、通常、商業スケールのサイズ排除クロマトグラフィーによって行われるけれども、それらの実験的に決定された分子量カットオフのために適切に選ばれた一連の膜の使用は、異なる物理的性質によって、所望されるような比較的狭いか広いかの分子量集団に精製するより経済的手段を提供できる。膜の典型的な配列は、NMWCOの上昇または下降順でもよいが、しかし混合されたNMWCO順は、厳密な配列の増加または減少NMWCO膜の使用によって行われるよりもやや異なる鎖長の混合物を提供する。
【0038】
1.ダイアフィルトレーションによるイヌリンの調製的分画:排除パーセントの測定
純粋イヌリン溶液(55.8kg,9.6°Brix)を、公称3.5K NMWCOの膜モジュール(2.5x40 in)を用いて濃縮した。回収した濃縮液C−1(17.4°Brix)9.36kgおよび浸透液P−1(5.2°Brix)46.4kg。濃縮液C−1(8.84kg)を、30.6kgまで希釈し、そして10K NMWCOの膜モジュールで再濃縮した。最終濃縮液C−2(6.1kg,8.7°Brix)を凍結保存した。浸透液P−2をP−1と合わせた。合わせた浸透液を、2.5K NMWCOの膜モジュールで濃縮した。濃縮液C−3(6.18kg,10.4°Brix)を凍結した。浸透液P−3(58.6kg,2.9°Brix)を、1K NMWCOの膜モジュールで濃縮して、濃縮液C−4(10.9kg,9.3°Brix)を得、また凍結保存した。浸透液P−4(47.7kg,0.5°Brix)を廃棄した。
【0039】
以下の表は、各々の膜について測定されたイヌリン成分の排除パーセントを総括している。排除パーセント(%R)は、式:
%R=[log(Cr/Co)/log(Vo/Vr)]x100%
[式中、Crは保持液における濃度であり、C0はフィード液における濃度であり、Vrは保持液の容量であり、そしてV0はフィード液の容量である]
に従って算出された[Matson, S.L., "Membrane Separations"; Chapter 8 in Membrane Separations Technology. Principles and Applications. R.D. Noble and S.A. Stern (eds.), Elsevier, 1995. pp. 353-413, 特に,pp. 393、参照]。
【0040】
【表4】
Figure 0004916600
【0041】
2.イヌリン画分の単離
この方法では、チコリからのイヌリンの始発添加液を、4種の異なる膜分画段階(10k,3.5K,2.5K,1.0K NMWCO)を順に通過させて、イヌリンの分子量分布に関して別々の組成をもつ4種の生産物を得た。
【0042】
純イヌリンの水溶液(10%w/w;100.21kg)を、40℃に加熱して高分子量物質を溶解した。その溶液を、最初の重量の34.84%が残るまで、らせん巻き膜モジュール(2.5”x40”;10K NMWCO)を通過させる限外濾過にかけた。濃縮液を、3サイクルのダイアフィルトレーション(1サイクルは、等量の水による希釈と次に始発容量までの濃縮からなる)にかけた。ダイアフィルトレーション後の残留濃縮液(10KC1)を凍結保存した。
【0043】
前段階からの合体した浸透液を、フィード重量の9.93%が濃縮液として残るまで、らせん巻き膜モジュール(2.5”x40”;3.5K NMWCO)を用いるクロスフロー濾過によって濃縮した。次いで、その濃縮液を、上記3サイクルのダイアフィルトレーションにかけて、濃縮液3.5KC2を得た。
【0044】
3.5KC2からの合体した浸透液を、1K NMWCO膜モジュールを用いて始発容量の約半分に濃縮した。その浸透液を廃棄し、そして濃縮液を、2.5K NMWCOモジュールを用いてさらに分画した。その濃縮液は、始発フィード量の10.2%であり、そして前記ダイアフィルトレーションにかけて、濃縮液2.5KC3を得た。濃縮とダイアフィルトレーションからの浸透液を、最後に、1K NMWCO膜モジュールで濃縮(始発量の8.07%)し、そして3サイクルのダイアフィルトレーションにかけて1.0KC4を得た。この最終段階からの浸透液を廃棄した。各濃縮液のパーセント組成は、以下に表示される。
【0045】
【表5】
Figure 0004916600
【0046】
本発明の特徴および主要な態様は以下のとおりである。
【0047】
1. 一定範囲の重合度をもつ炭水化物を含有するイヌリン水溶液を、種々の平均重合度をもつ画分に分離する方法であって、イヌリン水溶液を予め決定されたポアーサイズをもつ膜を通す限外濾過にかけ、それによって予め決定された値よりも低い平均重合度をもつイヌリン画分が、浸透液として該膜を通過し、そして該予め決定された値よりも大きい平均重合度をもつイヌリン画分が、保持液として回収されることを含む方法。
【0048】
2. 限外濾過膜が、らせん状に巻かれた配置をもつ、第1項の方法。
【0049】
3. 該イヌリン水溶液が、1(フルクトースまたはグルコース)ないし約60の範囲内の重合度をもつ炭水化物を含有する、第1項の方法。
【0050】
4. イヌリン水溶液が、キクイモ、チコリまたはダリアに由来するイヌリンを含有する、第1項の方法。
【0051】
5. 該予め決定されたポアーサイズが、準備され、そして約1K,2.5K,3.5Kおよび10Kからなる群より選ばれる分子量をもつイヌリン画分を、それを通過させるように構築される、第1項の方法。
【0052】
6. (a)(i)一定範囲の重合度をもつイヌリンと(ii)不純物(該不純物は、無機質、アミノ酸、タンパク質、脂肪、細胞壁断片、コロイド物質、および粒状物からなる群の少なくとも1種類を含む)を含有する第1の水溶液を製造するように天然のイヌリン給源からイヌリンを回収する工程;
(b) 該第1の水溶液を、イヌリン分解酵素と色形成酵素からなる群から選ばれる少なくとも1種の酵素を変性させるための変性工程に供して、第2の水溶液を製造する工程;
(c) 該第2の水溶液を、粒状物、コロイド物質および微生物を除去するために清澄化して、第3の水溶液を製造する工程;
(d) 該第3の水溶液からイオン性不純物と色形成不純物を除去して、第4の水溶液を生成する工程;ならびに
(e) 第4の水溶液を予め決定されたポアーサイズをもつ膜を通す限外濾過にかけることによって予め決定された値よりも低い平均重合度をもつイヌリン画分が、浸透液として該膜を通過し、そして該予め決定された値よりも大きい平均重合度をもつイヌリン画分が、保持液として回収されるように該第4の水溶液中のイヌリンを、種々の平均重合度をもつ画分に分離する工程、を含んでなる方法。
【0053】
7. 段階(b)が加熱段階である、第6項の方法。
【0054】
8. 段階(c)が、第2の水溶液を適当な濾過材媒体を通過させることを含む、第6項に方法。
【0055】
9. 段階(d)が、第3の水溶液を吸着剤媒体を通過させることを含む、第6項に方法。

Claims (2)

  1. 一定範囲の重合度をもつ炭水化物を含有するイヌリン水溶液を、種々の平均重合度をもつ画分に分離する方法であって、イヌリン水溶液を予め決定されたポアーサイズをもつ膜を通す限外濾過にかけ、それによって予め決定された値よりも低い平均重合度をもつイヌリン画分が、浸透液として該膜を通過し、そして該予め決定された値よりも大きい平均重合度をもつイヌリン画分が、保持液として回収され、こうして分離された種々のイヌリン画分がさらなる限外濾過工程にかけられ、そして該種々のイヌリン画分が予め選択されたより狭い範囲の重合度のイヌリンを含む、ことを特徴とする方法。
  2. (a)(i)一定範囲の重合度をもつイヌリンと(ii)無機質、アミノ酸、タンパク質、脂肪、細胞壁断片、コロイド物質、および粒状物からなる群の少なくとも1種類を含む不純物(該不純物は、)を含有する第1の水溶液を製造するように天然のイヌリン給源からイヌリンを回収する工程;
    (b) 該第1の水溶液を、イヌリン分解酵素と色形成酵素からなる群から選ばれる少なくとも1種の酵素を変性させるための変性工程に供して、第2の水溶液を製造する工程;
    (c) 該第2の水溶液を、適当な濾過材に通過せしめて粒状物、コロイド物質および微生物を除去して清澄化することにより第3の水溶液を製造する工程;
    (d) 該第3の水溶液を吸着材に通過せしめて該第3の水溶液からイオン性不純物と色形成不純物を除去して、第4の水溶液を生成する工程;ならびに
    (e) 第4の水溶液を予め決定されたポアーサイズをもつ膜を通す限外濾過にかけることによって予め決定された値よりも低い平均重合度をもつイヌリン画分が、浸透液として該膜を通過し、そして該予め決定された値よりも大きい平均重合度をもつイヌリン画分が、保持液として回収されるように該第4の水溶液中のイヌリンを、種々の平均重合度をもつ画分に分離する工程、
    を含んでなる、一定範囲の重合度を持つ炭水化物を含有するイヌリン水溶液を種々の平均重合度をもつ画分に分離する方法。
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