以下、この発明の実施形態について図面を参照して説明する。
ここでは、本発明にかかる遊技機の適例としてのパチンコ遊技機について説明を行う。
図1に示すように、本実施の形態のパチンコ遊技機100は、内部の遊技領域1a内に遊技球を発射して(弾球して)遊技を行うもので、その前側上半部のガラス板の奥側には、遊技領域1aを構成する遊技盤1が設置されている。
遊技盤1は、各種部材の取付ベースとなる平板状の遊技盤本体1b(木製もしくは合成樹脂製)を備え、該遊技盤本体1bの前面に、ガイドレール2で囲まれた遊技領域1aを有している。また、遊技盤本体1bの前面であってガイドレール2の外側には、前面構成部材3,3,…が取り付けられている。そして、このガイドレール2で囲まれた遊技領域1a内に発射装置から遊技球(打球;遊技媒体)を発射して遊技を行うようになっている。
遊技領域1a内には、普図始動ゲート4と、普図の変動表示ゲームを表示する普図表示器5(図2に図示)が設けられている。また、遊技領域1a内には、第1始動入賞口13(入賞装置)と、第2始動入賞口(入賞装置)としての普通変動入賞装置7(入賞装置)と、補助遊技としての特図変動表示ゲームを表示する特図表示器9(図2に図示)が設けられている。
また、遊技領域1aの略中央には、変動表示ゲームの表示領域となる窓部22を形成するセンターケース20が取り付けられている。このセンターケース20に形成された窓部22の後方には、表示装置41が配設されるようになっている。この表示装置41は、例えば、液晶ディスプレイを備え、表示内容が変化可能な表示部42がセンターケース20の窓部22を介して遊技盤1の前面側から視認可能となるように配設されている。なお、表示装置41は、液晶ディスプレイを備えるものに限らず、EL、CRT等のディスプレイを備えるものであっても良い。
また、図1に示すように、センターケース20の右側には、表示装置41において実行される変動表示ゲームに基づいて所定の演出動作を行う演出動作役物50が配設されるとともに、当該所定の演出動作において補助的な演出動作を行う補助演出動作役物600,700,800が、それぞれ、センターケース20の上部、左側上部及び右側下部に配設されている。
また、図1に示すように、センターケース20には、当該センターケース20の左側上部に配設された補助演出動作役物700の下方にワープ入口25が配設されており、センターケース20の外側の遊技領域1aを流下する遊技球を流入可能とし、このワープ入口25から流入した遊技球をセンターケース20の内側に排出させるワープ出口26等を備えている。
さらに遊技領域1aには、特別変動入賞装置10が配設されており、上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカ形式の開閉扉10aによって開閉される大入賞口を備えていて、特別遊技状態中は、大入賞口を閉じた状態から開いた状態に変換することにより大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせる。なお、開閉扉10aは、例えば、駆動装置としてのソレノイド(大入賞口開閉SOL10b、図2に図示)により駆動される。また、大入賞口の内部(入賞領域)には、該大入賞口に入った遊技球を検出するカウントSW10c(図2に図示)が配設されている。
また、遊技領域1aに設けられた各一般入賞口12には、一般入賞口12に入った遊技球を検出するための入賞口SW12a(図2に図示)が配設されている。そして、遊技を開始することにより遊技領域1a内に打ち込まれた遊技球が、一般入賞口12,12,…、普通変動入賞装置7、第1始動入賞口13、特別変動入賞装置10等の入賞口の何れかに入賞すると、それぞれの入賞口に対応した所定数の賞球が排出装置によって排出される(払い出される)ようになっている。この他、遊技領域1aには、入賞口などに入賞しなかった遊技球を回収するアウト穴11、打球方向変換部材としての風車15、多数の障害釘などが配設されている。
普図始動ゲート4内には、該普図始動ゲート4を通過した遊技球を検出するためのゲートSW4a(図2に図示)が設けられている。そして、遊技領域1a内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート4内を通過すると、普図変動表示ゲームが行われる。また、普図変動表示ゲームを開始できない状態、例えば、既に普図変動表示ゲームが行われ、その普図変動表示ゲームが終了していない状態や、普図変動表示ゲームが当って普通変動入賞装置7が開状態に変換されている場合に、普図始動ゲート4を遊技球が通過すると、普図始動記憶数の上限数未満でならば、普図始動記憶数が1加算されて普図始動記憶が1つ記憶されることとなる。
普図(普通図柄)変動表示ゲームは、遊技領域1a内に設けられた普図表示器5(図2に図示)で実行されるようになっている。なお、表示装置41の表示領域の一部で普図変動表示ゲームを表示するようにしても良く、この場合は識別図柄として、例えば、数字、記号、キャラクタ図柄などを用い、これを所定時間変動表示させた後、停止表示させることにより行うようにする。この普図変動表示ゲームの停止表示が特別の結果態様となれば、普図の当りとなって、普通変動入賞装置7の開閉部材7a,7aが所定時間(例えば、0.5秒間)開放される。これにより、普通変動入賞装置7に遊技球が入賞しやすくなり、特図の変動表示ゲームの始動が容易となる。
普通変動入賞装置7は左右一対の開閉部材7a,7aを具備し、第1始動入賞口13の下部に配設され、この開閉部材7a,7aは、常時は遊技球の直径程度の間隔をおいて閉じた状態(遊技者にとって不利な状態)を保持しているが、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となった場合には、駆動装置としてのソレノイド(普電SOL7b、図2に図示)によって、逆「ハ」の字状に開いて普通変動入賞装置7に遊技球が流入し易い状態(遊技者にとって有利な状態)に変化させられるようになっている。
また、本実施形態のパチンコ遊技機100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、遊技状態として時短状態を発生可能となっている。この時短状態においては、上述の普図変動表示ゲームの実行時間が上述の長い実行時間よりも短くなるように制御され(例えば、10秒が1秒)、これにより、単位時間当りの普通変動入賞装置7の開放回数が実質的に多くなるように制御される。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動入賞装置7が開放される場合に、開放時間が通常状態の短い開放時間より長くされるように制御される(例えば、0.3秒が1.8秒)。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの1回の当り結果に対して、普通変動入賞装置7が1回ではなく、複数回(例えば、2回)開放される。さらに、時短状態においては普図変動表示ゲームの当り結果となる確率が通常状態より高くなるように制御される。すなわち、通常状態よりも普通変動入賞装置7の開放回数が増加される。
この第1始動入賞口13および普通変動入賞装置7は、特図変動表示ゲームの始動入賞口も兼ねている。すなわち、第1始動入賞口13の内部(入賞領域)に備えられた第1始動口SW13d、および、普通変動入賞装置7の内部(入賞領域)に備えられた第2始動口SW7d(図2に図示)によって遊技球を検出することに基づき、補助遊技としての特図変動表示ゲームを開始する始動権利が発生するようになっている。
この特図変動表示ゲームを開始する始動権利は、所定の上限数(例えば4)の範囲内で始動記憶(特図始動記憶)として記憶される。従って、特図変動表示ゲームが開始可能な状態で、且つ、始動記憶数が0の状態で、普通変動入賞装置7および第1始動入賞口13の何れかに遊技球が入賞すると、始動権利の発生に伴って始動記憶が記憶されて、始動記憶数が1加算されるととともに、直ちに始動記憶に基づいて、特図変動表示ゲームが開始され、この際に始動記憶数が1減算される。
一方、特図変動表示ゲームが直ちに開始できない状態、例えば、既に特図変動表示ゲームが行われ、その特図変動表示ゲームが終了していない状態や、特別遊技状態となっている場合に、普通変動入賞装置7および第1始動入賞口13の何れかに遊技球が入賞すると、始動記憶数が上限数未満ならば、始動記憶数が1加算されて始動記憶が1つ記憶されることになる。そして、始動記憶数が1以上となった状態で、特図変動表示ゲームが開始可能な状態(前回の特図変動表示ゲームの終了もしくは特別遊技状態の終了)となると、始動記憶数が1減算されるとともに、記憶された始動記憶に基づいて特図変動表示ゲームが開始される。
特図変動表示ゲームは、遊技領域1a内に設けられた特図表示器9(図2に図示)で実行されるようになっており、複数の図柄を変動表示したのち、所定の結果態様を停止表示することで行われる。また、表示装置41にて複数種類の図柄(例えば、数字、記号、キャラクタ図柄など)を変動表示させる特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。そして、この特図変動表示ゲームの結果として、特図表示器9の表示態様が特別結果態様(たとえば「7」)となった場合には、大当りとなって特別遊技状態(いわゆる、大当り状態)となる。また、これに対応して表示装置41の表示態様も特別結果態様(例えば、「7,7,7」等のゾロ目数字の何れか)となる。また、普通変動入賞装置7への遊技球の入賞に基づく特図(特別図柄)変動表示ゲームにおいては、第1始動入賞口13への遊技球の入賞に基づく特図変動表示ゲームよりも、大当りへの期待度が高い演出が行われるようになっている。なお、遊技機に特図表示器9を備えずに、表示装置41のみで特図変動表示ゲームを実行するようにしても良い。
また、本実施形態のパチンコ遊技機100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、遊技状態として確変(確率変動)状態を発生可能となっている。この確変状態においては、上述の時短状態に加え、特図変動表示ゲームの当り結果となる確率が通常状態より高くなるように制御される。
また、図2に示すように、パチンコ遊技機100は、その制御系として遊技の進行を制御する遊技制御装置30、この遊技制御装置30の制御下で各種の演出に関する制御を行うサブ制御装置としての演出制御装置40を備えている。
遊技制御装置30は、CPUやROM、RAMなどを備える遊技用ワンチップマイコン30aを備えるとともに、入力インタフェース(入力I/F)32、出力インタフェース(出力I/F)33、外部通信端子31等により構成されている。
遊技用ワンチップマイコン30aは、内部のCPUが制御部、演算部を備え、演算制御を行う他、特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値などの各種乱数値なども生成している。
また、CPUは、第1始動口SW13dや第2始動口SW7dによる遊技球の検出に従って出力された検出信号が入力されると、RAMに始動入賞として記憶させる。即ち、第1始動入賞口13、普通変動入賞装置7に遊技球が入賞することにより、第1始動口SW13d、第2始動口SW7dから検出信号が出力され、CPUに入力されると、CPUは、第1始動入賞口13、普通変動入賞装置7に対する遊技球の入賞を検出する。
また、CPUは、始動入賞に基づいて特図変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)を開始させる際に、当該特図変動表示ゲームの変動パターン、即ち、識別情報の変動表示時間を含む変動パターンやリーチパターン(リーチアクションの種類)を決定する。
遊技用ワンチップマイコン30aの内部のRAMには、第1始動入賞口13、普通変動入賞装置7に設けられた第1始動口SW13d、普通変動入賞装置7に設けられた第2始動口SW7dのオン信号などを記憶する記憶領域や、前記各種乱数値の記憶領域、並びに、CPUの作業領域等を備えている。即ち、RAMには、CPUにより検出された遊技球の入賞が始動入賞として記憶されるようになっている。
遊技用ワンチップマイコン30aの内部のROMには、遊技上の制御プログラムや制御データが書き込まれている他、上述の各種乱数値に対応して、特図変動表示ゲームの大当り発生を判定するための、特図変動表示ゲームの大当り判定値、変動パターン、リーチパターン(リーチアクションの種類)の判定値などが記憶されている。
また、入力インタフェース32には、ローパスフィルタ及びバッファーゲートを介して、第1始動口SW13d、第2始動口SW7d、入賞口SW12a,…、ゲートSW4a、カウントSW10c、ガラス枠開放SW146、内枠開放SW121、球切れSW122などが接続されている。そして、入力インタフェース32は、これらから入力された各種信号を中継し、遊技用ワンチップマイコン30aに対し出力する。
なお、ガラス枠開放SW146は、クリア部材保持枠が開放されていることを検出するものであり、内枠開放SW121は、前面枠が開放されていることを検出するものである。また、球切れSW122は、島設備から供給された遊技球を排出装置に誘導するシュートに設けられ、シュート内の遊技球がなくなったことを検出するものである。
また、出力インタフェース33には、遊技用ワンチップマイコン30aから出力される各種の制御信号が入力される。これら制御信号は、該出力インタフェース33により中継されて、図示しない出力ポート及びドライバを介して、特図表示器9、普図表示器5、普電SOL7b、大入賞口SOL10b、遊技機外部の管理装置などと接続する外部端子板16、排出制御装置125、演出制御装置40に出力される。
演出制御装置40は、演算処理用CPU、ROM、RAM及びVDP等を備えるとともに、通信インタフェース(通信I/F)、出力インタフェース(出力I/F)等により構成されている。
演出制御装置40は、通信インタフェースを介して遊技制御装置30から受信した演出制御データ、演出動作役物50の駆動を検出する位置検出センサ532b(図2に図示)による検出信号に基づいて(遊技制御装置30の制御の下に)、パチンコ遊技機100の制御を行うものである。また、演出動作役物50を駆動させる第1駆動モータ52、補助演出動作役物600を駆動させる第2駆動モータ62、演出動作役物50に備えられた第1発光素子基板512(図2に図示)、第2発光素子基板514(図2に図示)、表示装置41、遊技盤1に設けられた各種LED基板144、スピーカ145,157等が接続され、遊技制御装置30の制御の下にこれらを制御することで遊技の演出を行うようになっている。
これらの制御回路においては、以下のような遊技制御が行われる。
遊技制御装置30の遊技用ワンチップマイコン30aでは、普図始動ゲート4に備えられたゲートSW4aからの遊技球の検出信号の入力に基づき、普図の当り判定用乱数値を抽出してROMに記憶されている判定値と比較し、普図変動表示ゲームの当り外れを判定する処理を行う。そして、普図表示器5に、識別図柄を所定時間変動表示した後、停止表示する普図変動表示ゲームを表示する処理を行う。この普図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、普図表示器5に特別の結果態様を表示するとともに、普電SOL7bを動作させ、普通変動入賞装置7の開閉部材7a,7aを所定時間(例えば、0.5秒間)上述のように開放する制御を行う。
なお、普図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、普図表示器5にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、第1始動入賞口13に備えられた第1始動口SW13d、普通変動入賞装置7に備えられた第2始動口SW7dからの遊技球の検出信号の入力に基づき始動入賞(始動記憶)を記憶し、この始動記憶に基づき、特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROMに記憶されている判定値と比較し、特図変動表示ゲームの当り外れを判定する処理を行う。
そして、遊技制御装置30は、上記の特図変動表示ゲームの判定結果を含む制御信号(演出制御コマンド)を、演出制御装置40に出力する。そして、特図表示器9に、識別図柄を所定時間変動表示した後、停止表示する特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。
また、演出制御装置40では、遊技制御装置30からの制御信号に基づき、表示装置41で特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。ここで、演出制御装置40は、遊技制御装置(遊技制御手段)30からの制御指令に基づいて、変動表示装置としての表示装置41における飾り特図変動表示ゲームの表示制御及び演出動作役物50の演出動作を制御する演出制御手段を構成している。
さらに、演出制御装置40では、遊技制御装置30からの制御信号に基づき、スピーカ145,157からの音の出力、各種LED基板144のLEDの発光を制御する処理を行う。
そして、遊技制御装置30の遊技用ワンチップマイコン30aは、特図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、特図表示器9に特別の結果態様を表示するとともに、特別遊技状態を発生させる処理を行う。
特別遊技状態を発生させる処理においては、例えば、大入賞口SOL10bにより特別変動入賞装置10の開閉扉10aを開放し、大入賞口内への遊技球の流入を可能とする制御を行う。そして、大入賞口に所定個数(例えば10個)の遊技球が入賞するか、大入賞口の開放から所定時間(例えば25秒または1秒)が経過するかの何れかの条件が達成されるまで大入賞口を開放することを1ラウンドとし、これを所定ラウンド回数(例えば15回または2回)継続する(繰り返す)制御(サイクル遊技)を行う。
なお、特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、特図表示器9にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、遊技制御装置30の遊技用ワンチップマイコン30aは、各種入賞口に設けられたセンサ(第1始動口SW13d、第2始動口SW7d、入賞口SW12a、カウントSW10c)から入力される遊技球の検出信号に基づき、排出制御装置125の払出モータを制御して所定数の遊技球が払い出されるようにする。
以下に、本実施の形態のパチンコ遊技機100におけるセンターケース20、センターケース20に配設された補助演出動作役物600、及び、当該補助演出動作役物600による演出動作について説明する。
センターケース20は、図3に示すように、前側に配設される前面構成部材200と、図4に示すように、後側に配設される後面構成部材300と、から構成されている。このうち、前面構成部材200は、枠状の前側ベース部材201を有し、この前側ベース部材201は、周面を形成する周囲壁202を有し、この周囲壁202にネジ穴やネジ止め部、位置決めのためのボス、ボスを受け入れる凹部やリブを受け入れるスリットなどが形成され、各種部材を適切な位置に固定できるようになっている。また、周囲壁202の前端部には、該周囲壁202に対して垂直に外側に向かって延出する鍔状の取付ベース203が形成されている。
また、前側ベース部材201の下側の内周面には、ステージを構成する第1ステージ部204が備えられている。この第1ステージ部204の上面は、略W字状の傾斜面となっているとともに、第1ステージ部204の上面の左右方向の中央部分は、遊技球を第1始動入賞口13および普通変動入賞装置7に誘導するように前方に傾斜している。
取付ベース203は、遊技盤1に形成された開口の周縁よりも外側に延出するように形成されており、開口にセンターケース20を前面側から挿入した際に、遊技盤1の前面にその裏面が当接するようになっている。これによって、遊技盤1に対するセンターケース20の前後位置が所定の前後位置に設定されるようになっている。また、この取付ベース203には、前後に貫通するネジ孔が複数形成されており、ネジによってセンターケース20を遊技盤1に固定できるようになっている。さらに、取付ベース203は、遊技盤1の前面側であって遊技者から視認可能な位置に配設されるものであり、その前面には装飾が施されている。
また、前側ベース部材201の前面側には鎧部材212が取り付けられている。この鎧部材212は、センターケース20の上部および側部において、前方に向かって遊技領域1a内に突出するように配設され、鎧部材212の前端が遊技領域1aの前側を覆うガラス枠の内側のガラス板の裏面近傍に配設される。そして、鎧部材212は、遊技領域1aを流下する遊技球が、センターケース20の上側および側部から凹室27に進入するのを防止し、表示装置41の視認性を確保するとともに第1ステージ部204上への遊技球の流入数を制限するようになっている。また、前側ベース部材201の前面側から見て右側の側部には、補助演出動作役物800が配設されている。
また、前側ベース部材201の前面側から見て左側の側部には、上述したワープ入口25が配設されており、ワープ入口25に流入した遊技球は、後述する後面構成部材300に配設されたワープ流路Aを通り、ワープ出口26から排出されるようになっている。
図4に示すように、後面構成部材300は、枠状の後側ベース部材301を有し、この後側ベース部材301に各種の部材が取り付けられている。この後側ベース部材301はセンターケース20の後端部に位置するものであって、中央に矩形状の窓部22を有するとともに、該窓部22の後端が透明な材質からなる保護パネルによって覆われている。この後側ベース部材301の裏面に表示装置41の前面が当接した状態で固定されることで、表示装置41の表示領域が区画されるようになっている。また、この窓部22の周囲であって、後側ベース部材301の前面および裏面には、ネジ穴やネジ止め部、位置決めのためのボス、ボスを受け入れる凹部やリブなどが形成され、各種部材を適切な位置に固定できるようになっている。
後側ベース部材301の前面には、該後側ベース部材301の前側をちょうど覆うように、透明な材質からなる枠状レンズ部材304が取り付けられている。この枠状レンズ部材304の中央には、後側ベース部材301に形成された窓部22に対応するように矩形状の開口が形成されている。また、この矩形状の開口の周囲には、前面側から見て上部には、補助演出動作役物600が配設され、また、前面側から見て左側には、補助演出動作役物700が配設され、さらに、前面側から見て下部右側には、演出動作役物50が配設されている。
また、枠状レンズ部材304の外周には、前方へ延出する板状の周囲壁304aが形成されている。そして、この周囲壁304aの前端部が前面構成部材200に接続するようになっている。すなわち、後面構成部材300においては後側ベース部材301の前側に枠状レンズ部材304が配設され、さらに、その前側に前面構成部材200が配設されている。そして、後側ベース部材301の外周壁301aの外周面と枠状レンズ部材304の周囲壁304aの外周面、および前側ベース部材201の周囲壁202の外周面は、略同一面を形成するようになっている。
また、枠状レンズ部材304の下側の内周面には、ステージを構成する第2ステージ部312と、該第2ステージ部312の後方には、第2ステージ部312よりも高い位置に第3ステージ部313が備えられている。この第2ステージ部312および第3ステージ部313は、上述した第1ステージ部204と同様に、その上面が、遊技球が転動する面とされ、枠状レンズ部材304の下側の内周面に沿って配設されている。
また、枠状レンズ部材304の前面側から見て左側の側部には、上述したワープ出口26が配設されており、該ワープ出口26から排出された遊技球は、第2ステージ部312および第3ステージ部313を転動し、第1ステージ部204へと導かれるようになっている。また、このワープ出口26は、第3ステージ部313の上面よりも遊技球1個分程度、高い位置に配設されており、ワープ出口26から第3ステージ部313の上面に排出された遊技球は、勢いよく流出され、遊技者に遊技球の転動を楽しませることができるようになっている。
次に、図5〜15に示すように、補助演出動作役物600の構成について説明する。
この補助演出動作役物600は、駆動源としての第2駆動モータ62を取り付けるための駆動源取付ベース部材610と、補助演出動作役物本体部640と、所定の演出動作を行う補助演出動作部660と、を備えている。
駆動源取付ベース部材610は、図5,6に示すように、略矩形状の平板部材により構成されている。駆動源取付ベース部材610の略中央には、第2駆動モータ62の駆動軸62aを挿通するための挿通孔611が設けられており、当該駆動源取付ベース部材610の前面側から駆動軸62aを挿通孔611に挿通させることができるようになっている。また、駆動源取付ベース部材610には、当該駆動源取付ベース部材610の前面側から駆動軸62aを挿通孔611に挿通させた際、第2駆動モータ62に備えられたネジ孔62b,62bに対向するようにネジ孔612,612が設けられている。そして、このネジ孔62b,62bと、ネジ孔612,612と、を介してネジ(図示省略)により螺着することで駆動源取付ベース部材610に第2駆動モータ62を取り付けられるようになっている。
また、図6に示すように、駆動源取付ベース部材610の裏面側には、第2駆動モータ62による回転駆動力を伝達する駆動力伝達歯車613と、駆動力伝達歯車613に伝達された回転駆動力を第1動作部としての顔部661に伝達する第1駆動力伝達部材614と、駆動力伝達歯車613に伝達された回転駆動力を第2動作部としての胸部662及び第3動作部としての腹部663に伝達する第2駆動力伝達部材615と、を備えている。
駆動力伝達歯車613は、図6に示すように、欠歯歯車で構成されており、この駆動力伝達歯車613の軸受613aに駆動軸62aが挿着されるようになっている。また、駆動力伝達歯車613の欠歯部分には、アーム613bが径方向外向きに備えられている。そして、このアーム613bの先端部後面には、軸受613aに駆動軸62aが挿着された際に当該駆動軸62aに対して平行となるように円柱状のピン613cが備えられている。そして、このピン613cは、第1駆動力伝達部材614としての変換部材614aに設けられたガイド孔614bに挿通されるようになっている。そして、このとき、アーム613bは、第1駆動力伝達部材614の一構成として機能することとなる。
第1駆動力伝達部材614は、上述したアーム613bと、変換部材614aと、を備えて構成されている。図6に示すように、変換部材614aは、略矩形状の平板部材により構成されており、変換部材614aの左右両端部には、それぞれ第1動作部としての顔部661を取り付けるためのネジ孔614a1が縦に2個ずつ形成されている。そして、駆動源取付ベース部材610前面の第2駆動モータ62の取り付け位置両側に形成された開口部625,625を介して、顔部661に備えられた連結片661e、661eが挿通され、ネジ孔614a1を介して顔部661がネジ止めされることとなる。また、変換部材614aの略中央部分には、ピン613cが駆動力伝達歯車613の回転運動に合わせて周方向に回転する際のガイド孔614bが略円弧状に設けられている。また、変換部材614aに設けられたガイド孔614bの下方には、駆動力伝達歯車613の軸受613aを挿通するための挿通孔614cが設けられている。この挿通孔614cは、変換部材614aが上下方向にスライドした場合であっても軸受613aが挿通孔614cによって係止しないように変換部材614aが上下方向に移動するだけの長さの長孔によって形成されている。また、変換部材614aの左右両端上部にはそれぞれトーションバネTの一端を固定することができるバネ固定部614dが備えられており、トーションバネTの他端を駆動源取付ベース部材610に備えられたバネ固定部620に固定できるようになっている。
第2駆動力伝達部材615は、駆動力伝達歯車613に歯合する第1従動歯車615aと、第1従動歯車615aに歯合する第2従動歯車615b及び第3従動歯車615cと、第2従動歯車615bに歯合する第4従動歯車615dと、第3従動歯車615cに歯合する第5従動歯車615eと、第4従動歯車615dに歯合する第6従動歯車615fと、第6従動歯車615fに歯合する左側セクタ(扇形)歯車615gと、第5従動歯車615eに歯合する右側セクタ(扇形)歯車615hと、を備えている。そして、この第1従動歯車615a、第2従動歯車615b、第3従動歯車615c、第4従動歯車615d、及び第5従動歯車615eは、それぞれ駆動源取付ベース部材610の裏面に備えられたピンPに挿通された状態で止め金具Sにより挟着されて回転可能に支持されている。また、第2駆動力伝達部材615は、図5,7に示すように、駆動源取付ベース部材610の前面側に第2駆動モータ62による回転動力を伝達するクランク616と、このクランク616と、第2動作部としての胸部662と、を接続する第1連結部617と、このクランク616と、第3動作部としての腹部663と、を接続する第2連結部618と、を備えている。また、左側セクタ(扇形)歯車615g及び右側セクタ(扇形)歯車615hにはそれぞれトーションバネTの一端を固定することができるバネ固定部615g2,615h1が備えられており、トーションバネTの他端を駆動源取付ベース部材610に備えられたバネ固定部626に固定できるようになっている。
クランク616は、図7に示すように、左側セクタ歯車615gからの回転動力を伝達する左側クランク616aと、右側セクタ歯車615hからの回転動力を伝達する右側クランク616bと、を備えている。
左側クランク616aは、平板部材により構成され、この左側クランク616aの裏面側の一端には回転軸616a1が垂設されるとともに、その他端には、第2連結部618に係合する第2リンクピン616a3が垂設されている。また、この左側クランク616aの前面側には、第1連結部617aに係合する第1リンクピン616a2が垂設されている。なお、回転軸616a1の軸心と第1リンクピン616a2の軸心とを結ぶ線分の長さが、回転軸616a1の軸心と第2リンクピン616a3の軸心とを結ぶ線分の長さよりも短くなるように第1リンクピン616a2及び第2リンクピン616a3が設けられている。そして、回転軸616a1は、補助演出動作役物本体部640に設けられた貫通穴641、及び駆動源取付ベース部材610に設けられた貫通穴619を介して左側セクタ歯車615gに軸着されるようになっている。
右側クランク616bは、上述した左側クランク616aと左右対称に形成されており、左側クランク616aと同様に平板部材により構成されている。そして、この右側クランク616bの裏面側の一端には回転軸616b1が垂設されるとともに、その他端には、第2連結部618に係合する第2リンクピン616b3が垂設されている。また、この右側クランク616bの前面側には、第1連結部617bに係合する第1リンクピン616b2が垂設されている。なお、回転軸616b1の軸心と第1リンクピン616b2の軸心とを結ぶ線分の長さが、回転軸616b1の軸心と第2リンクピン616b3の軸心とを結ぶ線分の長さよりも短くなるように第1リンクピン616b2及び第2リンクピン616b3が設けられている。そして、回転軸616b1は、補助演出動作役物本体部640に設けられた貫通穴641、及び駆動源取付ベース部材610に設けられた貫通穴619を介して右側セクタ歯車615hに軸着されるようになっている。
第1連結部617は、図7に示すように、左側クランク616aに備えられた第1リンクピン616a2に係合する左側第1連結部617aと、右側クランク616bに備えられた第1リンクピン616b2に係合する右側第1連結部617bと、を備えている。
左側第1連結部617aは、平板部材により構成され、この左側第1連結部617aには、左右方向の右端に向けて傾斜する第1リンク孔617a1が設けられ、この第1リンク孔617a1の内壁を摺動可能であるとともに第1リンクピン616a2を軸着可能な軸受617a2を備えている。また、左側第1連結部617aの周縁には複数のネジ孔617a3,617a3,…が設けられており、この複数のネジ孔617a3,617a3,…を介して、胸部662の裏面に備えられたボス662b,662b,…にネジ止めされるようになっている。
右側第1連結部617bは、上述した左側第1連結部617aと左右対称に形成されており、左側第1連結部617aと同様に平板部材により構成されている。そして、この右側第1連結部617bには、左右方向の左端に向けて傾斜する第1リンク孔617b1が設けられ、この第1リンク孔617b1の内壁を摺動可能であるとともに第1リンクピン616b2を軸着可能な軸受617b2を備えている。また、右側第1連結部617bの周縁には複数のネジ孔617b3,617b3,…が設けられており、この複数のネジ孔617b3,617b3,…を介して、胸部662の裏面に備えられたボス662b,662b,…にネジ止めされるようになっている。
第2連結部618は、略V字状の平板部材により構成され、この第2連結部618には、左右方向の左端から中央に向けて傾斜する第2リンク孔618a及び左右方向の右端から中央に向けて傾斜する第2リンク孔618bが設けられ、この第2リンク孔618aの内壁を摺動可能であるとともに第2リンクピン616a3を軸着可能な軸受618c及びこの第2リンク孔618bの内壁を摺動可能であるとともに第2リンクピン616b3を軸着可能な軸受618dを備えている。また、第2連結部618の下端部には複数のネジ孔618e,618e,…が設けられており、この複数のネジ孔618e,618e,…を介して、腹部663の裏面に備えられたボス663a,663a,…にネジ止めされるようになっている。また、図8(1)(2)に示すように、第2リンク孔618a及び第2リンク孔618bの長手方向の長さ(d2=42.63mm)は、第1リンク孔617a1及び第1リンク孔617b1の長手方向の長さ(d1=26.35mm)よりも長く設計されている。なお、左側第1連結部617a及び右側第1連結部617bは、上述のように、左右対称の部材であるため、図8(1)には、右側第1連結部617bのみを記載し、左側第1連結部617aについては省略した。
また、駆動源取付ベース部材610裏面には、近接センサ621が備えられており、この近接センサ621は、左側セクタ(扇形)歯車615gに備えられた突出片615g1の有無を検知することで、補助演出動作役物600が可動したかどうかを検知することができるようになっている。また、駆動源取付ベース部材610裏面には、中継基板622が備えられており、第2駆動モータ62からの配線や補助演出動作部660に備えられた各LED基板144からの配線、近接センサ621からの配線を中継し、演出制御装置40に接続されるようになっている。
補助演出動作役物本体部640は、駆動源取付ベース部材610の前面に配置されるようになっており、回転軸616a1及び回転軸616b1を挿通する貫通穴641,641と、駆動源取付ベース部材610の前面に取り付けられた第2駆動モータ62及び顔部661に備えられた連結片661e,661eを挿通する開口部642と、補助演出動作役物本体部640の前面から裏面に向かって傾斜する傾斜面を有する突出部643と、LED発光部644,644と、装飾部材645と、を備えている。
貫通穴641は、補助演出動作役物本体部640の右側下部及び左側下部に設けられており、補助演出動作役物本体部640の裏面側からは駆動源取付ベース部材610の前面に凸起した貫通穴619,619を挿通可能であるとともに、補助演出動作役物本体部640の前面側からは回転軸616a1及び回転軸616b1を挿通可能となっている。
開口部642は、円柱形をなす第2駆動モータ62を挿通可能なように補助演出動作役物本体部640の略中央には円形の開口が形成されるとともに、この開口の両端には、連結片661e,661eが上下に往復運動可能な幅を有した矩形状の開口が形成されている。
突出部643は、顔部661の内面に備えられた当接ピン661bに当接する傾斜面を有する突出片643aと、この突出片643aが当接ピン661bに当接するように前後位置を調整した土台部643bと、を備えている。
突出片643aは、上端面が補助演出動作役物本体部640の前面側から裏面側に向けて傾斜した傾斜面を構成している。
土台部643bは、補助演出動作役物本体部640の前面に垂設された2本の脚部643b1,643b1と、この脚部643b1,643b1に架けられた載置部643b2とを備え、この載置部643b2に突出片643aが取り付けられるようになっている。
LED発光部644は、LED(図示省略)を備えたLED基板144と、LEDによる発光を透過させる透過部材644aと、を備えており、LED基板144は、補助演出動作役物本体部640の裏面側から、そして、透過部材644aはLED基板144に対向する位置に補助演出動作役物本体部640の前面側からそれぞれ取り付けられるようになっている。なお、このとき、LED基板144に繋がれる配線(図示省略)は、駆動源取付ベース部材610の前面上部に設けられた上溝623内に嵌入可能となっている。
装飾部材645は、蓋部645aと、底部645bと、により構成され、この蓋部645aと、底部645bと、の間には、LED(図示省略)を備えたLED基板144が配設されている。そして、この蓋部645aの略中央にはLEDによる発光を透過させる透過部材645a1が備えられている。また、底部645bの裏面には、2つのボス(図示省略)が備えられており、補助演出動作役物本体部640の右側前面に備えられた2つの突起部645c,645cに嵌着されるようになっている。なお、この装飾部材645は、ロボットを演出する補助演出動作役物600のうちロボットが有する盾を演出するものである。
補助演出動作部660は、補助演出動作役物本体部640の前面に配置されるようになっており、第1動作部としての顔部661と、第2動作部としての胸部662と、第3動作部としての腹部663と、を備えている。
顔部661は、ロボットを演出する補助演出動作役物600のうちロボットの顔を演出する部材で構成され、顔部661のうち目を演出する箇所(例えば、図13参照)にはLEDによる発光を透過させる透過部材661aが備えられ、顔部661の裏面には、透過部材661aに対向する位置にLED基板144が配置されるようになっている。なお、顔部661が補助演出動作役物本体部640を介して駆動源取付ベース部材610に取り付けられたとき、顔部661の裏面に備えられたLED基板144に繋がれる配線(図示省略)は、駆動源取付ベース部材610の前面下部に設けられた下溝624内に嵌入可能となっている。
また、図15に示すように、顔部661の裏面上部には、突出片643aに当接する当接ピン661bを備えるとともに、顔部661の裏面下部には、引張バネ661cを備えている。この当接ピン661bは、軸方向が顔部661の左右方向に一致するように配設されている。また、引張バネ661cは、その一端に備えられたフックが顔部661の裏面下部に係合されるとともに、その他端に備えられたフックは補助演出動作役物本体部640に係合されるようになっている。
また、顔部661の左右両端部には、それぞれ顔部661を回動させるための回動軸部661dを備え、この回動軸部661dに連結片661eが連結されている。そして、この回動軸部661dは、軸方向が顔部661の左右方向に一致するように配設されている。
胸部662は、ロボットを演出する補助演出動作役物600のうちロボットの胸を演出する部材で構成され、この胸部662の左右両端にはLEDによる発光を透過させる透過部材662aが備えられ、胸部662の裏面には、透過部材662aに対向する位置にLED基板144が配置されるようになっている。
また、胸部662の裏面には、上述したように、左側第1連結部617a及び右側第1連結部617bを取り付けるための複数のボス662b,662b,…が所定の位置に配設されている。さらに、胸部662の裏面には、腹部663の可動をガイドするガイド部材662cを備えており、ガイド部材662cもまたボス662b,662b,…にネジ止めされるようになっている。
ガイド部材662cは、略矩形状の平板部材で構成されており、その左右両端部には、リンク孔662c1,662c1を備えるとともに、その中央には、スリット662c2を備えている。
リンク孔662c1は、縦長の長孔により構成されており、リンク孔662c1の内壁を摺動可能な軸受662c3を備えている。そして、この軸受662c3は、後述する腹部663に備えられたリンクピン663bを軸着可能となっている。
スリット662c2は、縦長の短冊状の長孔により構成されており、このスリット662c2内に後述する腹部663の前面に備えられた突出片663cが挿通可能となっている。
腹部663は、ロボットを演出する補助演出動作役物600のうちロボットの腹を演出する部材で構成され、補助演出動作役物本体部640の前面側、かつ、胸部の裏面側に配置されるようになっている。この腹部663の裏面には、上述したように、第2連結部618を取り付けるための複数のボス663a,663a,…が所定の位置に配設されている。また、腹部663の左右両端部には、それぞれ、腹部663の前面側に向かってリンクピン663bが垂設され。このリンクピン663bは、軸受662c3に軸着されるようになっている。また、腹部663の中央部には、腹部663の前面側に向かって突出片663cが垂説され、この突出片663cは、スリット662c2に挿通されるようになっている。
次に、図9〜15に示すように、補助演出動作役物600の演出動作について説明する。
まず、図9に示すように、表示装置41において変動表示ゲームが行われており、左図柄、右図柄、中図柄の識別情報が変動中の場合、補助演出動作役物600は、通常状態(演出動作前)にある。具体的には、図10(1)に示すように、第2駆動モータ62の駆動軸62aを軸着した駆動力伝達歯車613は、初期位置に配置され、この駆動力伝達歯車613のアーム613bに備えられたピン613cの位置は、変換部材614aに形成されたガイド孔614bの駆動源取付ベース部材610の裏面側から見て左側端に位置した状態となっている。従って、この段階では、ピン613cが変換部材614aを押圧していないので、補助演出動作部660を構成する顔部661も通常状態(図15(1)参照)にある。また、このとき、左側セクタ歯車615gに備えられた突出片615g1は、近接センサ621に対向する位置に配設されており、これにより、補助演出動作役物600が通常状態(演出動作前)にあることを検知することができるようになっている。また、図10(2)に示すように、通常状態(演出動作前)では、補助演出動作部660を構成する胸部662及び腹部663は前後に重なり合った状態で基準位置Bの高さに配置されている。
次いで、図11に示すように、例えば、表示装置41において実行されている変動表示ゲームがリーチ状態となった場合、補助演出動作役物600の胸部662及び腹部663が駆動し、表示装置41の前面を覆う位置に移動する(第1段階)。具体的には、図12(1)に示すように、第2駆動モータ62の駆動軸62aを軸着した駆動力伝達歯車613は、第2駆動モータ62の駆動によって、駆動源取付ベース部材610の裏面側から見て時計回りに回動を開始する。そして、このとき、駆動力伝達歯車613のアーム613bに備えられたピン613cの位置は、変換部材614aに形成された円弧状のガイド孔614bの略中央に位置した状態となっている。従って、この段階では、ピン613cが変換部材614aを押圧していないので、補助演出動作部660を構成する顔部661は通常状態(図15(1)参照)にある。また、このとき、駆動力伝達歯車613の回動に従動して左側セクタ歯車615g及び右側セクタ歯車615hも回動し、左側セクタ歯車615g及び右側セクタ歯車615hに軸着された回転軸616a1及び回転軸616b1も回転することとなる。これにより、図12(2)に示すように、左側クランク616aは補助演出動作部660の裏面側から見て反時計回りに回動するとともに右側クランク616bは補助演出動作部660の裏面側から見て時計回りに回動する。そして、このとき、左側クランク616aに備えられた第1リンクピン616a2及び第2リンクピン616a3は、それぞれ第1リンク孔617a1及び第2リンク孔618aを押圧しながら、第1リンク孔617a1及び第2リンク孔618aそれぞれの内壁を摺動する。そして、第1リンクピン616a2及び第2リンクピン616a3によって押圧された第1リンク孔617a1を備える左側第1連結部617a及び第2リンク孔618aを備える第2連結部618は下方に可動する。また、同様に、右側クランク616bに備えられた第1リンクピン616b2及び第2リンクピン616b3は、それぞれ第1リンク孔617b1及び第2リンク孔618bを押圧しながら、第1リンク孔617b1及び第2リンク孔618bそれぞれの内壁を摺動する。そして、第1リンクピン616b2及び第2リンクピン616b3によって押圧された第1リンク孔617b1を備える右側第1連結部617b及び第2リンク孔618bを備える第2連結部618は下方に可動する。そして、左側第1連結部617a及び右側第1連結部617bに接続された胸部662は、基準位置Cの高さに配置され、第2連結部618に接続された腹部663は、基準位置CとDの中間位置の高さに配置される。
次いで、図13に示すように、補助演出動作役物600の胸部662が最下点まで可動した後も時間差を設けて腹部663がさらに駆動し、表示装置41の前面を覆う位置に移動する(第2段階)。そして、このとき、表示装置41には、補助演出動作役物600の顔部661、胸部662、腹部663に関連した脚部Fが表示され、補助演出動作役物600と、表示装置41における演出との融合により、ロボットの役物が姿を現すという特定の演出を実行可能となっている。具体的には、図14(1)に示すように、第2駆動モータ62の駆動軸62aを軸着した駆動力伝達歯車613は、第2駆動モータ62の駆動によって、駆動源取付ベース部材610の裏面側から見て時計回りに回動を継続する。そして、このとき、駆動力伝達歯車613のアーム613bに備えられたピン613cの位置は、変換部材614aに形成されたガイド孔614bの駆動源取付ベース部材610の裏面側から見て右側端に位置した状態となっている。従って、このとき、ピン613cが変換部材614aを下方に押圧する力が発生する。これにより、変換部材614aは押下げられ、この変換部材614aに接続された顔部661も押下げられ、顔部661の裏面に備えられた当接ピン661bは、補助演出動作役物本体部640に備えられた突出片643aに当接するとともに、突出片643aの上面を摺動することにより、顔部661は回動軸部661dを中心として回転し、顔部661の下端部(ロボットの顎の部分)が前面側に突き出るような動作(図15(2)参照)を行う。なお、顔部661の下端部の裏面には引張バネ661cが備えられているため、この引張バネ661cの付勢により、好適に顔部661の位置を元に戻すことが可能となっている。
また、このとき、駆動力伝達歯車613の回動に従動して左側セクタ歯車615g及び右側セクタ歯車615hも回動し、左側セクタ歯車615g及び右側セクタ歯車615hに軸着された回転軸616a1及び回転軸616b1も回転することとなる。これにより、図14(2)に示すように、左側クランク616aは補助演出動作部660の裏面側から見て反時計回りに回動するとともに右側クランク616bは補助演出動作部660の裏面側から見て時計回りに回動する。そして、このとき、左側クランク616aに備えられた第1リンクピン616a2及び第2リンクピン616a3は、それぞれ第1リンク孔617a1及び第2リンク孔618aを押圧しながら、第1リンク孔617a1及び第2リンク孔618aそれぞれの内壁を摺動する。そして、このとき、第2リンク孔618aの長手方向の長さが第1リンク孔617a1の長手方向の長さよりも長いため、第1リンクピン616a2が第1リンク孔617a1の一端から他端まで摺動し終わった後でも、第2リンクピン616a3は、さらに、第2リンク孔618aの内壁を摺動可能となっている。また、同様に、第2リンク孔618bの長手方向の長さが第1リンク孔617b1の長手方向の長さよりも長いため、第1リンクピン616b2が第1リンク孔617b1の一端から他端まで摺動し終わった後でも、第2リンクピン616b3は、さらに、第2リンク孔618bの内壁を摺動可能となっている。これにより、左側第1連結部617a及び右側第1連結部617bに接続された胸部662は、最下点である基準位置CとDの中間位置に可動した後も、第2連結部618に接続された腹部663は、さらに基準位置Dの高さまで可動することとなる。
以上のように、所定の演出動作を行う補助演出動作役物600と、補助演出動作役物600の演出動作を制御する演出制御手段(演出制御装置40)と、を備えたパチンコ遊技機100において、補助演出動作役物600は、補助演出動作部660と、補助演出動作部660を駆動させる駆動源(第2駆動モータ62)と、駆動源を取り付けるための駆動源取付ベース部材610と、を備え、補助演出動作部660は、第1動作部(顔部661)と、第2動作部(胸部662)と、第3動作部(腹部663)と、を備え、駆動源取付ベース部材610は、駆動源の駆動力を第1動作部に伝達する第1駆動力伝達部材614と、駆動源の駆動力を第2動作部及び第3動作部に伝達する第2駆動力伝達部材615と、を備え、駆動源が駆動して第2駆動力伝達部材へ駆動力を伝達させることによって、第2動作部及び第3動作部の動作を開始させ、該第2動作部及び第3動作部の動作開始後、第2駆動力伝達部材へ伝達させる駆動力を第1駆動力伝達部材へも伝達させることによって、第1動作部の動作を開始させることとなる。
従って、第2駆動力伝達部材615によって、駆動源(第2駆動モータ62)の駆動力を第2動作部(胸部662)と第3動作部(腹部663)とに伝達することができるとともに、この伝達により第2動作部(胸部662)と第3動作部(腹部663)との動作が開始した後、第2駆動力伝達部材615へ伝達させる駆動力を第1駆動力伝達部材614へも伝達させることによって、第1動作部(顔部661)の動作を開始させることができるので、各動作部毎に伝達部材を備える必要がなくなり、複数の動作部(可動部材)をそれぞれ効率良く構成するとともに伝達部材の数が増えることによるコストを削減でき、また、斬新な演出動作を行わせることができるようになる。
また、第2駆動力伝達部材615は、駆動源(第2駆動モータ62)による回転動力を伝達するクランク616と、クランク616と、第2動作部(胸部662)と、を接続する第1連結部617と、クランク616と、第3動作部(腹部663)と、を接続する第2連結部618と、を備え、第1連結部は、長孔状の第1リンク孔617a1,617b1を備え、第2連結部618は、第1リンク孔617a1,617b1の長手方向の長さよりも長い長孔を有する第2リンク孔618a,618bを備え、クランク616は、第1リンク孔617a1,617b1に係合するとともに当該第1リンク孔617a1,617b1を摺動する第1リンクピン616a2,616b2と、第2リンク孔618a,618bに係合するとともに当該第2リンク孔618a,618bを摺動する第2リンクピン616a3,616b3と、を備えたこととなる。
これにより、駆動源(第2駆動モータ62)による回転動力によってクランク616が回転した際、該クランク616に備えられた第1リンクピン616a2,616b2及び第2リンクピン616a3,616b3に摺動されて第1リンク孔617a1,617b1を備える第1連結部617及び第2リンク孔618a,618bを備える第2連結部618が可動することとなる。また、第2リンク孔618a,618bは、第1リンク孔617a1,617b1の長手方向の長さよりも長い長孔を有するので、第1連結部617が可動し終わっても、第2連結部618はさらに、可動を続けることとなる。
従って、第2駆動力伝達部材615によって駆動源(第2駆動モータ62)の駆動力を第2動作部(胸部662)と第3動作部(腹部663)とに伝達することによって、第2動作部と第3動作部とを可動させ、さらに第3動作部だけを可動させることができることとなり、補助演出動作役物600によって斬新な演出効果を奏することができるようになる。
また、補助演出動作役物600は、補助演出動作部660が設けられる補助演出動作役物本体部640を備え、第1駆動力伝達部材614は、駆動源(第2駆動モータ62)による回転動力を伝達するアーム613bと、当該アーム613bと、第1動作部(顔部661)と、を接続するとともにアーム613bによる回転運動を直線運動に変換する変換部材614aと、を備え、補助演出動作役物本体部640は、変換部材614aに接続された第1動作部が直線運動する方向に対して所定の角度をなす傾斜面を有する突出片643aを備え、第1動作部は、傾斜面に当接する当接ピン661bと、当該第1動作部を回動させる回動軸部661dと、この回動軸部661dと、変換部材614aと、を接続する連結片661eと、を備え、当接ピン661bは、第1動作部が直線運動した際、突出片643aの傾斜面に当接することとなる。
従って、駆動源(第2駆動モータ62)の駆動力によって、第1動作部(顔部661)は直線運動を行うだけではなく、補助演出動作役物本体部640に備えられた突出片643aの傾斜面に沿っても運動するので、第1動作部は回動軸部661dを中心として回動することとなり、補助演出動作役物600によって、より斬新な演出効果を奏することができるようになる。
また、当該パチンコ遊技機100は、複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを表示画面にて実行する表示装置41を備え、演出制御手段(演出制御装置40)は、表示装置41の表示制御を行うとともに、表示装置41において実行される変動表示ゲームに基づいて補助演出動作役物600による所定の演出動作の制御を行い、補助演出動作役物600が所定の演出動作を行った場合に、表示画面に特定の演出表示をさせたこととなる。
従って、演出制御手段(演出制御装置40)によって、表示装置41の表示制御を行うとともに、表示装置41において実行される変動表示ゲームに基づいて補助演出動作役物600による所定の演出動作の制御を行い、補助演出動作役物600が所定の演出動作を行った場合に、表示画面に特定の演出表示をさせることができるので、表示装置41における演出表示と補助演出動作役物600における演出が融合した従来にない斬新な演出を実現することができるようになる。
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
例えば、本実施例において、補助演出動作部は、第1動作部、第2動作部、第3動作部と、を備える構成としたが、これに限らず、3つ以上の動作部を備える構成としても良い。