次に、本発明の第1実施形態に係る遊技機について、図面を参照して説明する。なお、本実施形態では本発明を弾球遊技機の一例であるパチンコ機に適用した構成を説明する。
図1に示すように、第1実施形態に係るパチンコ機(遊技機)10の前面部には、主として、外枠12と、内枠14と、前面枠16と、上皿部18と、下皿部20と、施錠装置22と、発射ハンドル24などが設けられている。
外枠12は、木製の板状体を略長方形の額縁状に組立て固着したものである。内枠14は、全体がブラスチック製で、外枠12に対して開閉可能に軸支されている。また、内枠14の右端中央からやや下方には、施錠装置22が設けられている。
前面枠16は、本発明の前面扉の一具体例を示すもので、パチンコ機10の前面部全体の約2/3のサイズを占め、内枠14の左端に開閉可能となるように軸支されている。また、前面枠16は、全体がプラスチック製であり、遊技盤26(図2参照)を前方から視認するべく、遊技盤26に形成された遊技領域28(図2参照)の形状に対応して略円形に形成された開口部30を有している。また、前面枠16の裏面には、ガラス板32がガラス枠(図示省略)によって取り付けられている。そして、遊技者を基準とすれば、遊技盤26に形成された遊技領域28はガラス板32の後方に位置するようになっている。
また、前面枠16の下方側には、上皿部18が設けられている。この上皿部18には、演出ボタン40と、球貸操作部155と、がそれぞれ設けられている。
また、上皿部18の下方側には、下皿部20が設けられている。また、下皿部20の右下方側には、遊技球を発射させるための発射ハンドル24が設けられている。この発射ハンドル24には、発射レバー44と、発射停止ボタン46がそれぞれ設けられている。
また、下皿部20の左右下方側には、所定の効果音を出力するための各サブスピーカ48がそれぞれ設けられている。
また、内枠14には、遊技領域28の形状に合致した開口部(図示省略)が形成されている。この内枠14の内側面には、遊技盤26が取り付けられる。これにより、遊技者は、遊技盤26の遊技領域28を内枠14の開口部及び前面枠16の開口部30を通して視認することができる。
さらに、パチンコ機10の正面左側には、球貸装置154が設けられている。本実施形態では、球貸装置154として、CRユニットが適用されている。この球貸装置154には、プリペイドカードを挿入するカード挿入口157が形成されている。なお、球貸装置154として、現金ユニットを設けた構成でもよい。この現金ユニットには、カード挿入口157に替えて、現金を入れるための現金投入口(図示省略)が形成されている。
また、球貸操作部155には、球貸しを要求するための球貸スイッチ156、カード挿入口157に挿入されたプリペイドカードの返却を要求するための返却スイッチ158と、がそれぞれ設けられている。
例えば、球貸装置154のカード挿入口157にプリペイドカードを挿入すると、プリペイドカードの記憶情報が球貸装置154内部のカードリードライタにより読み取られる。プリペイドカードの残り度数が「0」である場合には、カード挿入口157から自動的にプリペイドカードが返却される。一方、プリペイドカードの残り度数が「0」でない場合には、球貸スイッチ156を押圧操作すると、カードリードライタによりプリペイドカードの残り度数が減算されてプリペイドカードの記憶情報が書き換えられると共に、その減算された度数(貸出金額)に対応する個数の遊技球(貸球)が払出装置161から上皿部18に案内される。このとき、例えば、プリペイドカードの残り度数が減算されて「0」となった場合には、カード挿入口157から自動的にプリペイドカードが返却される。
なお、球貸装置154として現金ユニットを用いる構成では、球貸装置の現金投入口に現金を投入すると、現金が球貸装置内部のキャッシュカウンタによりカウントされる。投入金額が所定の額に到達した後、球貸スイッチを押圧操作すると、キャッシュカウンタにより投入金額が減額されていくとともに、その減額された金額(貸出金額)に対応する個数の遊技球(貸球)が払出装置161から上皿部18に案内される。
次に、遊技盤26の表面構造について説明する。
図2に示すように、遊技盤26は、内枠14に保持されるとともに、裏機構盤によりその背面側が覆われている。遊技盤26には、遊技盤26の表面に設けられた外レール50と内レール52とにより略円形状の遊技領域28が形成されている。遊技領域28の内部には、主として、センター役物200と、始動口56Bと、ワープ入球口58と、多数の障害釘60等と、がそれぞれ配設されている。
センター役物200は、遊技領域28の略中央部に配置されており、演出図柄表示装置62と、ランプ装置66と、ワープ入球口58と、を備えている。センター役物200の内部には、ワープ入球口58を通って遊技球が進入することができる。なお、センター役物200の詳細な内部構成については、本発明の要部となるため、後述する。
演出図柄表示装置62は、主制御基板102(図3参照)やサブ制御基板106(図3参照)からの制御信号に基づいて表示制御されており、略長方形状の表示面(表示領域)を有している。この表示面上には、特別図柄の演出図柄が表示される。具体的には、演出図柄表示装置62の表示面上には、1又は複数の演出図柄を所定の方向に次々と変動させながら表示した後、停止表示する演出図柄表示領域が形成されている。すなわち、左演出図柄を表示する左演出図柄表示領域、中央演出図柄を表示する中央演出図柄表示領域、及び右演出図柄を表示する右演出図柄表示領域が、略横一列となる配置方向に沿って並んで形成されている(それぞれ図示省略)。各演出図柄表示領域は、これらの表示領域の配置方向と略直交する方向(上下方向)に図柄変動方向が設定されており、その方向に複数の演出図柄が順次表示されていく。
演出図柄表示装置62は、遊技球が始動口56Bに入球することにより、その表示面の表示領域に表示される各演出図柄をそれぞれ変動させて停止表示させるものである。そして、例えば、演出図柄が「7、7、7」の3桁同一図柄で揃って停止表示(確定表示)すると、変動入賞装置80に配設された大入賞装置84の大入賞口86が開放される。本実施形態のパチンコ機10では始動口56Bに遊技球が入球すると、各演出図柄がそれぞれ変動され、演出図柄が3桁同一図柄で揃うことにより、「大当り」という特定価値を付与するものである。
ここで、本実施形態のパチンコ機10では、例えば、大当りとして2種類のものが予め設定されている。具体的には、「7、7、7」などの同一の奇数数字の演出図柄が3桁揃うことにより成立する確変大当りがある。また、「8、8、8」などの同一の偶数数字の演出図柄が3桁揃うことにより成立する通常大当りがある。
確変大当り及び通常大当りは、比較的多くのラウンド数(例えば、15ラウンド)を有し、大入賞口86の開放時間が約26秒間である大当りである。このため、賞球数が比較的多くなる。なお、各大当りでは、大入賞口86に所定数(例えば、10個)の遊技球が入球するか、あるいは所定数(例えば、10個)の遊技球が入球しなくても所定時間(例えば、26秒間)が経過したときに大入賞口86が閉じられて1ラウンドが終了する。
また、確率変動状態は、大当り(確変大当り及び通常大当りの2種類の大当りを意味する)に移行する確率が予め定められた高確率となる状態である。また、開放時間延長状態は、始動口56Bの開放時間が通常よりも延長される状態である。例えば、通常の開放時間は、約0.1秒間であるのに対して、開放時間延長状態では、約4秒間に延長される。なお、始動口56Bは、普通図柄の抽選に当選することにより開放するもので、普通電動役物として機能する。
また、確変大当りの後は、大当りに移行する確率が、通常遊技状態と比べ予め定められた高確率となる、特別図柄の確率変動状態になる。そして、次回大当りが発生するまでの間か、あるいは規定回数(例えば、10000回)の特別図柄の変動表示が行われるまでの間、特別図柄及び普通図柄の変動時間が短縮され、かつ始動口56Bの開放延長機能が作動する。また、通常大当りの後は、大当りに移行する確率が通常遊技状態と同一の予め定められた低確率状態となるとともに、規定回数(例えば、100回)だけ特別図柄及び普通図柄の変動時間が短縮され、かつ始動口56Bの開放延長機能が作動する時短遊技状態となる。
また、遊技領域の左下方側には、主制御基板102からの制御信号に基づいて識別図柄(特別図柄の識別図柄及び普通図柄の識別図柄を意味する)を表示制御する7セグ表示基板(図柄表示装置)68が配置されている。この7セグ表示基板68は、特別図柄の識別図柄を表示する7セグメント表示器70と、4個の普通図柄保留表示LED72と、4個の特別図柄保留表示LED74と、普通図柄の識別図柄を表示する2個の普通図柄表示LED76と、を有している。
ここで、確変大当りした場合では、7セグメント表示器70には、予め定められた識別図柄(例えば、奇数の数字からなる確変大当り図柄)が停止表示される。また、通常大当りした場合では、7セグメント表示器70には、予め定められた別の識別図柄(例えば、偶数の数字からなる通常大当り図柄)が停止表示される。
また、演出図柄表示装置62の左側には、普通図柄作動ゲート78が配置されている。この普通図柄作動ゲート78の内部には、ゲートスイッチ124(図3参照)が配設されている。これにより、遊技球が普通図柄作動ゲート78を通過すると、ゲートスイッチ124が作動して、7セグ表示基板68の普通図柄表示LED76が変動表示される。
各普通図柄保留表示LED72及び各特別図柄保留表示LED74は、4個の丸形の赤色LEDで構成されており、7セグメント表示器70の左右両側に近接して配置されている。これは、普通図柄作動ゲート78を通過した遊技球の数を4個まで普通図柄の保留とし、通過ごとに順次点灯しシフト表示するものである。また、始動口56Bに入球した遊技球の数も4個まで特別図柄の保留とし、入球ごとに順次点灯しシフト表示するものである。7セグメント表示器70の変動表示が開始する度に、未始動回数が消化され、1個の特別図柄保留表示LED74は消灯される。また、普通図柄も普通図柄表示LED76の変動表示が開始するたびに、未始動回数が消化され、1個の普通図柄保留表示LED72が消灯される。そして、7セグメント表示器70に予め定められた大当り図柄が停止表示されると大当りが発生し、大入賞口86が開放状態となる。また、2個の普通図柄表示LED76が予め定められた表示態様(当り図柄)で停止表示されると、普通図柄当りが発生し、始動口56Bが開放状態となる。なお、7セグメント表示器70にて表示される特別図柄の識別図柄と、演出図柄表示装置62にて表示される特別図柄の演出図柄とは、同一の遊技結果(抽選結果)を示すものである。
始動口56Bは、演出図柄表示装置62の下方に離れて配置されているものであり、いわゆるチューリップ式で一対の翼片部材56Aが開閉するように形成されている。その内部には、遊技球の通過を検知する始動口スイッチ120(図3参照)と、翼片部材56Aを作動させるための始動口ソレノイド130(図3参照)と、がそれぞれ備えられている。この一対の翼片部材56Aが左右に開くと始動口56Bの開放面積が大きくなって遊技球の入球可能性が大きくなる開放状態となり、一対の翼片部材56Aが閉じその離間距離が小さくなると始動口56Bの開放面積が小さくなって遊技球の入球の可能性が小さくなる通常状態となる。
変動入賞装置80は、始動口56Bの下方に配置されており、基板82と、大入賞装置84と、を備えている。ここで、大入賞装置84は、略中央に配置されており、帯状に開口された大入賞口86と、この大入賞口86を開放又は閉鎖する開閉板88と、この開閉板88を開閉するための大入賞口ソレノイド132(図3参照)と、入賞球を検知するカウントスイッチ126(図3参照)と、を備えている。
また、中央装置54の左側下方部には、風車63が配置されている。さらに、遊技領域の左側下方部及び右側下方部には、一対のサイドランプ90がそれぞれ配置されている。
また、遊技盤26の下方にはアウト口92が設けられており、このアウト口92の下部にはバック球防止部材94が設けられている。このバック球防止部材94は、遊技領域28に到達せず戻ってきた遊技球が再び発射位置に戻ることを防止している。また、内レール52の先端部には、ファール球防止部材96が取り付けられている。
次に、パチンコ機10を構成する電子制御装置について説明する。
図3及び図4に示すように、電子制御装置は、主制御基板102と、払出制御基板104と、サブ制御基板106と、発射制御基板108と、を備えている。
主制御基板102は、CPU102Aと、ROM102Bと、を備えている。また、主制御基板102のCPU102Aは、ROM102Bに記憶されたデータに基づいて、始動口ソレノイド130、大入賞口ソレノイド132、図柄表示装置134及びサブ制御基板106をそれぞれ制御する。また、主制御基板102のCPU102Aは、遊技全体を司り主として当否判定などの遊技状態を判断するものである。
特に、CPU102Aは、始動口56Bへの遊技球の入球を契機として、大当り抽選処理(特別遊技抽選処理)を実行し、任意の乱数(特別図柄当否判定乱数)を用いて当否を判定する機能を備えている。また、特別図柄の当否判定の実行に伴って、CPU102Aは、特別図柄(識別図柄)の変動パターン(変動時間)を決定する機能も備えている。
この識別図柄の変動パターンは、演出図柄表示装置62に表示される各演出図柄の演出パターン(遊技演出)に対応するもので、CPU102Aが行う「識別図柄の変動パターンの決定」は、「演出図柄の演出パターン(遊技演出)の決定」に相当する。そして、特別図柄(識別図柄)の変動パターン(演出図柄の演出パターン)が決定されると、7セグメント表示器70で特別図柄(識別図柄)の変動表示が開始されるとともに、演出図柄表示装置62で演出図柄の変動表示が開始され、決定された変動パターンにより特定される変動時間が経過すると、特別図柄および演出図柄が停止表示され、その停止表示された演出図柄の図柄組み合わせ態様により、特別図柄の当否判定結果(大当り抽選結果)が遊技者に報知される。なお、演出図柄表示装置62は、遊技盤26の表面(盤面)略中央に、遊技者の視野に入り易い状態で配置される。一方、7セグメント表示器70は、遊技盤26の表面(盤面)の端部(本実施形態では盤面左側端部)に、遊技者の視野に入り難い状態で配置される。このことから、遊技者は演出図柄表示装置62の表示内容に注目して遊技を行うのが一般的である。
そして、CPU102Aは、上述した演出図柄の変動表示及び停止表示の制御を行うサブ制御基板106、盤面に設けられた各種入賞口に遊技球が入球することで発生する賞球の払い出し制御を行う払出制御基板104を直接的に制御する。また、主制御基板102のCPU102Aは、演出表示基板110、アンプ基板112、装飾駆動基板(制御手段)114及び演出ボタン基板116を、サブ制御基板106を介して間接的に制御する。
主制御基板102のROM102Bには、CPU102Aにより実行される遊技全体の制御を実現するためのプログラムが記憶されている。
また、主制御基板102には、中継端子板118を介して、始動口スイッチ120と、大入賞口スイッチ122と、ゲートスイッチ124と、カウントスイッチ126と、がそれぞれ電気的に接続されている。
また、主制御基板102には、中継端子板128を介して、始動口ソレノイド130と、大入賞口ソレノイド132と、図柄表示装置134と、がそれぞれ電気的に接続されている。なお、7セグ表示基板68は、図柄表示装置134の一実施形態である。
払出制御基板104には、中継端子板136を介して、ガラス枠スイッチ138と、外部タンクスイッチ140と、タンクスイッチ142と、がそれぞれ電気的に接続されている。払出制御基板104は、中継端子板144を介して、エラーLED146に電気的に接続されている。払出制御基板104は、下皿満タンスイッチ148に電気的に接続されている。また、払出制御基板104は、中継端子板150を介して、球貸表示基板152と、球貸装置(CRユニット)154と、にそれぞれ電気的に接続されている。
なお、球貸表示基板152には、球貸スイッチ156と、返却スイッチ158と、がそれぞれ電気的に接続されている。また、払出制御基板104は、中継端子板160を介して、払出モータ162を備えた払出装置161と払出スイッチ164とにそれぞれ電気的に接続されている。さらに、払出制御基板104は、主制御基板102と発射制御基板108とにそれぞれ電気的に接続されている。
サブ制御基板106には、演出表示基板110と、アンプ基板112と、装飾駆動基板114と、演出ボタン基板116と、各種センサ242、268と、がそれぞれ電気的に接続されている。
また、サブ制御基板106は、主制御基板102からの制御信号に基づいて遊技の演出の制御を司るものである。また、サブ制御基板106は、CPU106Aと、ROM106Bと、を備えている。
サブ制御基板106のCPU106Aは、主制御基板102からの制御信号を受けて演出表示基板110、アンプ基板112、装飾駆動基板114及び演出ボタン基板116などの各基板を制御する。
ROM106Bには、各基板の制御に必要なデータ(特に遊技の装飾に関する情報)が記憶されている。
図4に示すように、演出表示基板110には、演出表示装置166(62)と、演出表示ROM168と、がそれぞれ電気的に接続されている。この演出表示ROM168には、演出図柄表示装置62に変動表示及び停止表示される演出図柄のデータ(画像データ)が記憶されている。なお、演出図柄表示装置62は、演出表示装置166の一実施形態である。
また、アンプ基板112には、所定の効果音を出力する各種スピーカ170(48)が電気的に接続されている。なお、サブスピーカ48は、各種スピーカ170の一実施形態である。
また、装飾駆動基板114には、各種LED・ランプ172(66)、回転装飾部材204を発光させる発光ランプ(装飾部材)176、各種駆動モータ232、266、267が電気的に接続されている。また、装飾駆動基板114は、サブ制御基板106からの制御信号を受けて遊技の装飾に関する制御を行うものである。特に、装飾駆動基板114は、サブ制御基板106からの制御信号に基づいて、発光ランプ176の発光を制御する。各種駆動モータは、主として、回転装飾部材204を上下方向に移動する駆動モータ(駆動源、昇降手段)232、回転装飾部材204の回転体(回転部材)209を回転させる駆動モータ(回転駆動手段)267、演出部材254を上下方向に移動させる駆動モータ266、で構成されている。また、演出ボタン基板116には、操作スイッチ174(40)が電気的に接続されている。なお、演出ボタン40は、操作スイッチ174の一実施形態である。
各種センサは、主として、カム部材234の位置を検出するセンサ242と、演出部材254の位置を検出するセンサ268と、が存在する。
次に、本発明の要部であるセンター役物200内部の構成について詳細に説明する。本実施形態では、装飾駆動機構と演出駆動機構とが発明の要部になるため、かかる2つの機構について詳細に説明する。
先ず、装飾駆動機構について説明する。
図5及び図6に示すように、センター役物200の上部には、装飾駆動機構202が設けられている。装飾駆動機構202は、回転装飾部材204を備えている。この回転装飾部材204は、従来から周知の構成である。すなわち、回転装飾部材204は、表面に透過部207が形成された回転装飾部材本体206と、回転装飾部材本体206の内部に設けられた発光ランプ176(図4参照)と、回転装飾部材本体206の内部に設けられ発光ランプ176の周囲を回転する回転体209(図5参照)と、を備えている。回転体209は、発光ランプ176の光を所定の方向に反射する光反射部として機能し、光反射部で反射された光が回転装飾部材本体206の透過部207を内側から外側に透過して外部に放出される。なお、発光ランプ176は、装飾駆動基板114により発光制御されている。
回転装飾部材204には、回転装飾部材204を回転可能に支持すると共に上下方向に沿って移動可能な駆動部材208が設けられている。駆動部材208の内部には、回転装飾部材204の回転体209を回転させる駆動モータ267(図4参照)が内蔵されている。この駆動モータ267は、装飾駆動基板114により駆動制御されている。駆動部材208の右側には、ブロック部(第1支持部材、昇降手段)210が取り付けられている。このブロック部210には、上下方向に貫通した貫通孔212が形成されている。この貫通孔212には、上下方向に延びる貫通孔212が形成されている。この貫通孔212には、ガイド棒(第1支持部材、昇降手段)214が貫通している。また、ブロック部210の下部には、筒状部216が形成されている。この筒状部216は、中空状に形成されており、その直径は、ガイド棒214の直径よりも僅かに大きくなる程度に設定されている。また、筒状部216の中心と貫通孔212の中心とが一致するように設定されている。この筒状部216の内部には、ブロック部210の貫通孔212を貫通したガイド棒214がそのまま貫通している。このため、筒状部216は、ガイド棒214を支持する機能を有している。なお、ガイド棒214は、センター役物200側又は遊技盤26側に取り付けられている。
ここで、ブロック部210には、駆動部材208に対して下向き作用する力(回転装飾部材204の重力も含む)の関係上、駆動部材208から下向きの力(駆動部材208及び回転装飾部材204の重力も含む)が常に作用している力学関係になる。ところが、筒状部216がガイド棒214の外周面に接触しているため、ブロック部210の貫通孔212の直径を大きく形成した場合でも、ブロック部210がガイド棒214に対して位置ずれすることがない。これにより、駆動部材208及び回転装飾部材204の重力が大きくなった場合でも、駆動部材208及び回転装飾部材204の姿勢を安定させることができる。
また、ブロック部210の背面部には、アーム部材(駆動力伝達部材)224の一方側端部に設けられた左側軸部226が取り付けられる取付孔(図示省略)が形成されている。これにより、ブロック部210には、アーム部材224の作動により上下方向に移動する駆動力が伝達される。
なお、図9及び図10に示すように、ガイド棒214にコイルばね(抵抗部材)248を取り付け、コイルばね248によりブロック部210を下方から支持するように構成してもよい。この構成によれば、駆動部材208が下方向に移動すると、コイルばね248はブロック部210に押圧されて縮む。このとき、駆動部材208は、コイルばね248の弾性力に対抗する形で、下方向に移動する。
駆動部材208の左側には、突出片(第2支持部材、昇降手段)218が取り付けられている。突出片218は、支持ガイド(第2支持部材、昇降手段)220により上下方向に沿って移動可能となるように支持されている。
図8に示すように、支持ガイド220は、センター役物200側又は遊技盤26側に取り付けられている。支持ガイド220は、駆動部材208側に延在した一対の支持片222を備えている。この支持片222により支持されている。このため、駆動部材208が上下方向に沿って移動すると、突出片218には、支持片222から所定の摩擦力が作用する。
なお、図11に示すように、支持ガイド220の支持片222の内側に摩擦係数の高いゴム部材(抵抗部材)250を設けて、ゴム部材250を介して突出片218を支持するようにしてもよい。この構成では、駆動部材208が上下方向に沿って移動すると、突出片218には、ゴム部材250から大きな摩擦力が作用する。
アーム部材224の軸方向一方側端部(左側端部)には、ブロック部210に装着される左側軸部226が取り付けられている。また、アーム部材224の軸方向他方側端部(右側端部)には、センター役物200側に装着される右側軸部228が取り付けられている。アーム部材224は、後述の駆動モータ232により回転駆動力が作用すると、その右側軸部228の軸回りに回転する。これにより、アーム部材224の軸方向一方側端部の左側軸部226が上下方向に移動可能になる。また、アーム部材224の軸方向中間部には、中間軸部230が取り付けられている。
アーム部材224の近傍には、駆動モータ(例えば、ステッピングモータ)232が設けられている。駆動モータ232は、センター役物200側又は遊技盤26側に取り付けられている。駆動モータ232は、装飾駆動基板114により駆動制御される。駆動モータ232の回転駆動軸(図示省略)には、円盤状のカム部材234が取り付けられている。カム部材234は、回転駆動軸の回転と共に中心回りに回転するように構成されている。カム部材234の背面部には、アーム部材224の中間軸部230が装着される装着溝238が形成されている。この装着溝238には、装着された中間軸部230を挟持する壁部240が形成されている。このため、装着溝238に装着された中間軸部230は、壁部240により挟持されるため、中間軸部230がカム部材234の装着溝238上を移動することを防止できる。換言すれば、カム部材234が回転すると、中間軸部230にはカム部材234から駆動力が伝達され、これに伴ってアーム部材224の右側軸部228を回転中心として、その左側軸部226が上下方向に移動可能になる。
カム部材234の外周面には、突出片状の位置決め片236が取り付けられている。この位置決め片236は、カム部材234の回転と共に回転移動し、後述のセンサ242の検出対象になる。
駆動モータ232の近傍には、センサ242が取り付けられている。このセンサ242は、センター役物200側又は遊技盤26側に取り付けられている。このセンサ242は、カム部材234の位置決め片236を検出するものである。センサ242は、例えば光センサが用いられ、発光部244と、受光部246と、を備えている。発光部244と受光部246との間に、カム部材234の位置決め片236が位置していない場合には、発光部244の光を受光部246で受光することができ、カム部材234の位置決め片236が位置している場合には、発光部244の光を受光部246で受光することができなくなる。この違いを利用して、位置決め片236を検出し、カム部材234の位置制御が可能になる。なお、センサ242は、位置決め片236の検出信号をサブ制御基板106に対して出力する。サブ制御基板106、センサ242からの検出信号の入力を受けて、位置決め片236の有無、ひいてはカム部材234の位置を認識する。
以上のように、装飾駆動機構202によれば、初期状態(例えば、遊技開始時、大当り遊技以外の通常遊技状態など)では、図5及び図9に示すように、駆動部材208及び回転装飾部材204が上方停止位置に停止している。この状態では、駆動部材208及び回転装飾部材204が後述の演出部材254の背面側に隠れているため、遊技者は、駆動部材208及び回転装飾部材204を確認することができない。
次に、大当り遊技状態や確変遊技状態など遊技者にとって有利な遊技状態に達すると、図7に示すように、装飾駆動基板114により駆動モータ232が駆動され、カム部材234が所定の角度だけ回転する。カム部材234が所定の角度だけ回転すると、中間軸部230がカム部材234の装着溝238を形成する壁部240により押されるようにして下方向の圧力が作用する。これにより、図6及び図10に示すように、アーム部材224は、右側軸部228を回転中心として回転し、左側軸部が下方向に移動する。この結果、駆動部材208にはアーム部材224から下方向の力が作用して、駆動部材208及び回転装飾部材204が下方向に移動し下方停止位置で停止する。駆動部材208及び回転装飾部材204が下方向に移動すると、上方の初期位置にある演出部材254の下方に回転装飾部材204が露呈して、遊技者は回転装飾部材204を視認することができるようになる。
ここで、回転装飾部材204は、下方に移動しながら、発光ランプ176が発光するとともに回転体209が回転するように、演出制御される。なお、カム部材234の位置制御は、センサ242で位置決め片236を検出するか否か、及び駆動モータ232の回転数を制御することにより実行される。
次に、演出駆動機構について説明する。
図2に示すように、センター役物200の上部には、演出駆動機構252が設けられている。図12乃至図15に示すように、演出駆動機構252は、演出部材254を備えている。この演出部材254の表面には、所定の装飾(例えば、キャラクタ画像、タイトル画像、モチーフなど)Mが施されている。演出部材254の背面部には、上下方向に延びる中空状の軸部256が設けられている。この軸部256の表面には、ラック部258が形成されている。また、軸部256には、上下方向に延びるレール部材260が貫通されている。各レール部材260は、センター役物200側又は遊技盤26側にそれぞれ取り付けられている。
演出部材254の背面側には、駆動モータ266(図4参照)が設けられている。この駆動モータ266は、センター役物200側又は遊技盤26側に取り付けられている。駆動モータ266は、装飾駆動基板114により駆動制御される。駆動モータ266の回転駆動軸(図示省略)には、ピニオンギア262が取り付けられている。このピニオンギア262は、伝達ギア264を介してラック部258と機械的に接続されている。このため、ピニオンギア262が回転すると、伝達ギア264を介してラック部258に駆動力が伝達され、演出部材254が上下方向に移動可能になる。また、レール部材260の近傍には、センサ268(例えば、光センサ)が設けられている。このセンサ268により演出部材254を検出し、検出信号をサブ制御基板106に対して出力する。これにより、サブ制御基板106(装飾駆動基板114)による演出部材254の位置制御を実現することができる。
演出部材254の左側表面には、左側接続片270が形成されている。左側接続片270には、水平方向(左右方向)に延びる長孔272が形成されている。この長孔272には、左側支持アーム274の右側端部に設けられた後述の第1左側揺動部材276の左側取付軸278が挿通(貫通)されている。
また、左側支持アーム274の右側端部には、湾曲状の第1左側揺動部材276が設けられている。第1左側揺動部材276の背面(裏面)には、前後方向に延びる左側取付軸278が形成されている。また、第1左側揺動部材276の前面(表面)には、所定のキャラクタのモチーフMが形成されている。この第1左側揺動部材276は、左側取付軸278と左側接続片270に形成された長孔272との挿通状態を隠すようにして左側支持アーム274に設けられている。このため、遊技者は、第1左側揺動部材276を視認することになり、左側接続片270の長孔272や左側取付軸278を含めた左側支持アーム274が演出部材を支持する部位(構造)を視認することはできない。また、左側支持アーム274の左側端部には、取付軸280が取り付けられている。この取付軸280は、センター役物200に回転可能に装着されている。なお、取付軸280を隠すようにして、センター役物200の装飾部が形成されている。さらに、左側支持アーム274の中間部には、湾曲状の第2左側揺動部材282が取り付けられている。この第2左側揺動部材282の表面には、所定のキャラクタのモチーフMが形成されている。
演出部材254の右側表面には、右側接続片284が形成されている。右側接続片284には、水平方向(左右方向)に延びる長孔286が形成されている。この長孔286には、右側支持アーム288の左側端部に設けられた後述の第1右側揺動部材290の右側取付軸292が挿通(貫通)されている。
また、右側支持アーム288の左側端部には、湾曲状の第1右側揺動部材290が設けられている。第1右側揺動部材290の背面(裏面)には、前後方向に延びる右側取付軸292が形成されている。また、第1右側揺動部材290の前面(表面)には、所定のキャラクタのモチーフMが形成されている。この第1右側揺動部材290は、右側取付軸292と右側接続片284に形成された長孔286との挿通状態を隠すようにして右側支持アーム288に設けられている。このため、遊技者は、第1右側揺動部材290を視認することになり、右側接続片284の長孔286や右側取付軸292を含めた右側支持アーム288が演出部材を支持する部位(構造)を視認することはできない。また、右側支持アーム288の右側端部には、取付軸294が取り付けられている。この取付軸294は、センター役物200に回転可能に装着されている。なお、取付軸294を隠すようにして、センター役物200の装飾部が形成されている。
ここで、演出部材254が上方停止位置(初期位置)にあるときには、左側支持アーム274の左側取付軸278が演出部材254の左側接続片270に形成された長孔272の左側内周面272Lに接触している。また、同様にして、右側支持アーム288の右側取付軸292が演出部材254の右側接続片284に形成された長孔286の右側内周面286Rに接触している。この状態から、演出部材254に上向きの圧力を作用させて演出部材254を上方に移動させようとしても、左側支持アーム274の左側取付軸278と演出部材254の左側接続片270とが係合し、また、右側支持アーム288の右側取付軸292と演出部材254の右側接続片284とが係合し、かつ、各支持アーム274、288のさらなる外側への回転が不可能に構成されているため、演出部材254の上方向への移動が阻止される。換言すれば、演出部材254の上方停止位置(初期位置)からの上方向へのさらなる移動が各支持アーム274、288により阻止される。このように、各支持アーム274、288は、演出部材254を支持する機能の他に、演出部材254の上方向への移動を制限するストッパ機能を兼備している。
一方、演出部材254が下方停止位置にあるときには、左側支持アーム274の左側取付軸278が演出部材254の左側接続片270の長孔272の右側内周面に接触している。また、同様にして、右側支持アーム288の右側取付軸292が演出部材254の右側接続片284の長孔286の左側内周面に接触している。この状態において、演出部材254に下向きの圧力を作用させて演出部材254を下方に移動させようとしても、左側支持アーム274の左側取付軸278と演出部材254の左側接続片270とが係合し、また、右側支持アーム288の右側取付軸292と演出部材254の右側接続片284とが係合し、かつ、各支持アーム274、288のさらなる内側への回転が不可能に構成されているため、演出部材254の下方向への移動が阻止される。換言すれば、演出部材254の下方停止位置からの下方向へのさらなる移動が各支持アーム274、288により阻止される。このように、各支持アーム274、288は、演出部材254を支持する機能の他に、演出部材254の下方向への移動を制限するストッパ機能を兼備している。
以上のように、演出駆動機構によれば、初期状態(例えば、遊技開始時、大当り遊技以外の通常遊技状態など)では、図12、図13及び図16に示すように、演出部材254が上方の位置(上方停止位置)に停止している。この状態では、上方位置(初期位置)で停止している駆動部材208及び回転装飾部材204が演出部材254の背面側に隠れているため、遊技者は、駆動部材208及び回転装飾部材204を確認することができない。
次に、例えば、大当り遊技など、遊技者に有利な遊技状態になれば、装飾駆動基板114により駆動モータ266が制御され、ピニオンギア262が回転する。これにより、図14、図15及び図17に示すように、ピニオンギア262から伝達ギア264を介してラック部258に駆動力が伝達されて、演出部材254が下方向に移動する。やがて、演出部材254は、下方停止位置で停止する。この状態でも、上方位置(初期位置)で停止している駆動部材208及び回転装飾部材204が演出部材254の背面側に隠れているため、遊技者は、駆動部材208及び回転装飾部材204を確認することができない。
ここで、演出部材254が上下方向に移動しているときには、各支持アーム274、288の回転動作に伴い、各支持アーム274、288に取り付けられた各揺動部材276、282、290が揺動する。このように、遊技者は、各揺動部材276、282、290の揺動動作と共に揺動する所定のキャラクタを視認することになるため、遊技の意外性を認識して、遊技興趣を高めることになる。
次に、本発明のパチンコ機の装飾駆動機構202及び演出駆動機構による演出方法について説明する。
先ず、装飾駆動機構202の駆動演出方法について説明する。なお、演出部材254及び回転装飾部材204は、初期位置(上方停止位置)で停止している状態を基準にして説明する。
図7、図9及び図16に示すように、初期状態(例えば、遊技開始時、通常確率遊技時などの遊技者に有利にならない遊技状態)において、初期位置(上方停止位置)で停止している演出部材254の背面側に回転装飾部材204が配置された状態になっている。この状態では、回転装飾部材204が演出部材254の背面側に隠れており、遊技者から回転装飾部材204を視認することができない。
そして、例えば、高確率遊技(確変遊技)時、大当り遊技時などの遊技者に有利な遊技状態になると、装飾駆動基板114により駆動モータ232が駆動され、カム部材234が回転する。図7に示すように、カム部材234が回転すると、アーム部材224に駆動力が伝達されて、アーム部材224の右側端部を中心にして左側端部が下方向に向かって移動する。
アーム部材224が下方向に移動すると、アーム部材224から駆動部材208に対して下向きの圧力が作用する。駆動部材208は、この圧力を受けて下向きに移動する。このとき、回転装飾部材204の回転体209が軸回りに回転すると共に、回転装飾部材204の内部の発光ランプ176が発光する。このため、回転装飾部材204は、回転体209が回転しながら発光ランプ176が発光した状態で、下方向に降りてくる。
図6、図10及び図18に示すように、回転装飾部材204が下方停止位置に到達すると、回転装飾部材204が演出部材254から露呈された状態になり、遊技者は、回転装飾部材204を視認することができる。回転装飾部材204が下方停止位置に到達した場合でも、遊技者に有利な遊技状態が継続する時間だけ、回転装飾部材204の発光と回転による演出が継続する。
以上のように、通常遊技時には、演出部材254に隠れていた回転装飾部材204が突然に露呈して、回転及び発光による演出が実行されるため、遊技者は、斬新な遊技と感じることになり、遊技興趣が向上する。
なお、駆動部材208及び回転装飾部材204を上方向に移動させる場合には、図7に示すように、駆動モータ232が逆回転され、アーム部材224が右側端部を回転支点として回転し、左側端部が上方向に移動する。これにより、アーム部材224から駆動部材208に対して上方向の圧力が作用し、駆動部材208及び回転装飾部材204が上方向に移動する。そして、駆動部材208及び回転装飾部材204が初期位置に到達すると、駆動部材208及び回転装飾部材204が演出部材254の背面側に隠れると共に、回転演出部材204の発光と回転が停止する。この状態では、遊技者は、駆動部材208及び回転装飾部材204を視認することができない。
ここで、駆動部材208及び回転装飾部材204が上下方向に移動する際には、駆動部材208をブロック部210及び支持ガイド220により左右両側を支持された状態で移動することになる。換言すれば、駆動部材208及び回転装飾部材204は、2点で支持された状態で上下方向に沿って移動する。このため、駆動部材208及び回転装飾部材204が移動後、停止するときに、駆動部材208からブロック部210及び支持ガイド220に対して所定の衝撃力が作用することになるが、この衝撃力を2点で支持するブロック部210及び支持ガイド220で受けることになり、ブロック部210又は支持ガイド220に作用する衝撃力と、アーム部材224に作用する衝撃力の両方を緩和することができる。これにより、ブロック部210、支持ガイド220及びアーム部材224が破損してしまうことを防止できる。また、上述のように、駆動部材208は、2点で支持された状態で上下方向に移動するため、駆動部材208及び回転装飾部材204を安定的に移動させることができる。この結果、駆動部材208及び回転装飾部材204の移動中における姿勢が崩れてしまうことを防止できる。
特に、図9及び図10に示すように、ガイド棒214の外周面にコイルばね248を装着し、支持ガイド220の支持片222にゴム部材250を取り付けることにより、駆動部材208及び回転装飾部材204の停止時にブロック部210及び支持ガイド220に作用する衝撃力を低減することができる。詳細には、駆動部材208及び回転装飾部材204が下方向に移動すると、コイルばね248がブロック部210に押されて弾性変形して縮む。
また、図11に示すように、駆動部材208に取り付けられた突出片218には、支持ガイド220に内装したゴム部材250から所定の摩擦力が作用する。これにより、駆動部材208及び回転装飾部材204の運動エネルギがコイルばね248の弾性力と、ゴム部材250との間に発生する摩擦力により吸収される。この結果、駆動部材208及び回転装飾部材204が停止するときに、駆動部材208からブロック部210や支持ガイド220に作用する衝撃力を大幅に軽減することができる。
次に、演出駆動機構252の駆動演出方法について説明する。なお、演出部材254及び回転装飾部材204は、初期位置(上方停止位置)で停止している状態を基準にして説明する。
図12、図13及び図16に示すように、通常確率遊技などの遊技者に有利にならない遊技状態では、演出部材254は、初期位置(上方停止位置)に停止している。この状態では、演出部材254は、同じく初期位置(上方停止位置)で停止している駆動部材208及び回転装飾部材204を隠すように覆っているため、遊技者は、駆動部材208及び回転装飾部材204を視認することができない。
そして、例えば確率変動遊技や大当り遊技など、遊技者に有利な遊技状態になると、装飾駆動基板114により駆動モータ266が駆動され、ピニオンギア262が所定の方向に回転する。ピニオンギア262が回転すると、伝達ギア264が回転し、ラック部258に駆動力が伝達される。これにより、演出部材254には下向きの駆動力が作用するため、演出部材254は、各レール部材260上を下方向に移動していくことになる。
演出部材254が最下位置(下方停止位置)に移動するときは、左側支持アーム274が取付軸280を中心に内側(図12乃至図15中矢印X方向)に回転し、左側取付軸278が演出部材254の左側接続片270の長孔272の内部を左側内周面272Lから右側内周面272Rに向かって移動する。また同様にして、右側支持アーム288が取付軸294を中心に内側(図12乃至図15中矢印X方向)に回転し、右側取付軸292が演出部材254の右側接続片284の長孔286の内部を右側内周面286Rから左側内周面286Lに向かって移動する。
そして、図14、図15及び図17に示すように、演出部材254が最下位置(下方停止位置)に到達したときには、左側支持アーム274の左側取付軸278が演出部材254の左側接続片270の長孔272の右側内周面272Rに接触し、かつ、右側支持アーム288の右側取付軸292が演出部材254の右側接続片284の長孔286の左側内周面286Lに接触した状態になる。このように、左側支持アーム274の左側取付軸278と演出部材254の左側接続片270の長孔272とが係合し、右側支持アーム288の右側取付軸292と演出部材254の右側接続片284の長孔286とが係合した状態で、各支持アーム274、288が内側のそれ以上の回転運動が不可能になるため、演出部材254は、最下位置からさらに下方に移動することはできない。
さらに、遊技者に有利となる遊技状態が終了すると、図13及び図15に示すように、駆動モータ266が逆方向に回転し、演出部材254にはピニオンギア262及び伝達ギア264を介して上方向に向かう駆動力が伝達されるため、演出部材254は上方に移動する。このときは、左側支持アーム274が取付軸280を中心に外側(図12乃至図15中矢印Y方向)に回転し、左側取付軸278が演出部材254の左側接続片270の長孔272の内部を右側内周面272Rから左側内周面272Lに向かって移動する。また同様にして、右側支持アーム288が取付軸294を中心に外側(図12乃至図15中矢印Y方向)に回転し、右側取付軸292が演出部材254の右側接続片274の長孔286の内部を左側内周面286Lから右側内周面286Rに向かって移動する。
そして、図12、図13及び図16演出部材254が初期位置(上方停止位置)に到達したときには、左側支持アーム274の左側取付軸278が演出部材254の左側接続片270の長孔272の左側内周面272Lに接触し、かつ、右側支持アーム288の右側取付軸292が演出部材254の右側接続片284の長孔286の右側内周面286Rに接触した状態になる。このように、左側支持アーム274の左側取付軸278と演出部材254の左側接続片270の長孔272とが係合し、右側支持アーム288の右側取付軸292と演出部材254の右側接続片284の長孔286とが係合した状態で、各支持アーム274、288が外側のそれ以上の回転運動が不可能になるため、演出部材254は、初期位置からさらに上方に移動することはできない。
このように、演出部材254が上下方向に移動する度に、各支持アーム274、288が取付軸280、294を中心に回転するため、各揺動部材276、282、290が揺動する。そして、各揺動部材276、282、290の表面には、所定のキャラクタのモチーフMが形成されているため、遊技者は、あたかもキャラクタが揺動しているかのように錯覚する。これにより、遊技者に対して斬新な演出効果を与えることができ、遊技興趣を高めることができる。特に、演出部材254の上下移動と、各支持アーム274、288の連動と、各揺動部材276、282、290の揺動と、が同時に実現されるため、斬新な遊技演出を実現することができる。この結果、遊技性を一層高めることができる。
また、上述したように、各支持アーム274、288により演出部材254の初期位置からの上方への移動と、演出部材254の最下位置からの下方への移動とが制限される。このように、各支持アーム274、288には、演出部材254のストッパとしての機能を兼備させることができる。これにより、演出部材254の上下方向移動に対する高度な位置制御を実現することができ、遊技性を高めることができる。このように、一対の支持アーム274、288に2つの機能を持たせることにより、部品点数を削減しつつ、遊技性を向上させることができる。
特に、第1左側揺動部材276により左側支持アーム274と演出部材254との接続部位が覆い隠されており、第1右側揺動部材290により右側支持アーム288と演出部材254との接続部位が覆い隠されているため、遊技者は、演出部材の上下移動の動作と、各支持アーム274、288の回転移動の動作と、各揺動部材276、282、290の揺動動作の3つの動作が3つの独立した駆動源により同時に実現されているものと錯覚する。ところが、本実施形態では、単一の駆動モータ266により、これらの動作を同時に実現しているため、部品点数を削減しながら、豪華な遊技動作を演出している印象を与えることができる。この結果、部品点数を削減し、センター役物200の大型化を阻止するとともに、遊技性を向上させることができる。
次に、装飾駆動機構202と演出駆動機構とが連動した駆動演出方法について説明する。なお、演出部材254及び回転装飾部材204は、初期位置(上方停止位置)で停止している状態を基準にして説明する。
図16及び図17に示すように、例えば確変遊技状態など、遊技者に有利な遊技になった場合には、先ず、演出部材254が下方に移動する。なお、演出部材254の下方向への移動の詳細は、上述した通りである。これにより、演出部材254は、下方停止位置まで移動する。演出部材254が初期位置(上方停止位置)から最下位置(下方停止位置)に移動する途中は、上述したような各支持アーム274、288の各揺動部材276、282、290が揺動する。演出部材254が下方位置へ移動する演出を見た遊技者は、有利な遊技状態に突入すると予想するため、遊技に対する集中力が増加する。遊技者のそのような心理状態に至るのと同時に、演出部材254の移動動作、各支持アーム274、288の回転動作、各揺動部材276、282、290の揺動動作と、が実行されるため、遊技性を一層高めることができる。
そして、確変遊技状態の後に大当り遊技が継続する場合など、遊技者に有利な遊技状態に引き続いて(連続して)さらに遊技者に有利な遊技状態になると、図17及び図19に示すように、演出部材254が最下位置に到達した後に、回転装飾部材204及び駆動部材208が初期位置から下方に移動する。回転装飾部材204及び駆動部材208の下方への移動は、上述した通りである。このとき、回転装飾部材204は、回転体209が上下方向に延びる中心軸を中心にして回転するとともに、発光ランプ176が発光する。このように、回転装飾部材204が回転しながら発光する形で下方に移動して最下位置で下方向への移動が停止する。回転装飾部材204が下方停止位置で停止した後も、大当り遊技が終了するまでは、回転体209が回転し、かつ発光ランプ176が発光し続ける演出状態は継続する。
さらに、回転装飾部材204が下方停止位置で停止した状態では、回転装飾部材204は、下方停止位置に停止した演出部材254の下方に露呈する。このように、初期位置で演出部材254の背面側に隠れていた回転装飾部材204が下方停止位置まで移動すると、演出部材254の背面側から突然露呈するようになる。このため、遊技者は、演出部材254が下方向に移動した後に、さらに回転装飾部材204が移動してこれを視認するとともに、回転装飾部材204が回転しながら発光する演出を見て、さらに有利な遊技状態になったと確信する。このように、演出部材254の演出、支持アーム274、288の演出、各揺動部材276、282、290の回転装飾部材204の演出、が同時又は時間的に連続して実行されるため、遊技演出を豪華で斬新なものにすることができるとともに、遊技者の遊技に対する期待を高めることができ、ひいては遊技興趣を向上させることができる。
なお、演出部材254と回転装飾部材204の相対位置関係について、図16に示すように、演出部材254及び回転装飾部材204が共に上方停止位置(初期位置)にあるときは、遊技者は演出部材254のみを確認でき、回転装飾部材204を視認することは不可能になる。この状態で回転装飾部材204が回転しながら発光することにより、演出部材254の背面側から光のイルミネーション効果を実現することができる。
また、図17に示すように、演出部材254が下方停止位置(最下位置)にあり、回転装飾部材204が上方停止位置(初期位置)にあるときも、遊技者は演出部材254のみを確認でき、回転装飾部材204を視認することは不可能になる。しかし、上記と同様にして、回転装飾部材204が回転しながら発光することにより、演出部材254の背面側から光のイルミネーション効果を実現することができる。
また、図18に示すように、例えばリーチの状態などの場合に、演出部材254が上方停止位置(初期位置)にあり、回転装飾部材204が下方停止位置(最下位置)にあるときは、遊技者は演出部材254と回転装飾部材204の両方を視認することができる。この状態では、回転装飾部材204が回転しながら発光することにより、遊技者は、演出部材254のモチーフ演出と、回転装飾部材204の発光回転演出の両方を楽しむことができ、遊技性を高めることができる。
さらに、図19に示すように、演出部材254が下方停止位置(最下位置)にあり、回転装飾部材204が下方停止位置(最下位置)にあるときも、遊技者は演出部材254と回転装飾部材204の両方を視認することができる。この状態では、回転装飾部材204が回転しながら発光することにより、遊技者は、演出部材254のモチーフ演出と、回転装飾部材204の発光回転演出の両方を楽しむことができ、遊技性を高めることができる。
また、演出部材254の上下方向の移動と回転装飾部材204の上下方向の移動とが同時又は時間的に連続(連動)するように制御することにより、演出部材254の動的な演出と、回転装飾部材204の動的な演出と、を同時又は時間的に連続して実現することができる。この結果、豪華かつ斬新な遊技演出を実現することができ、遊技性を一層高めることができる。