以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
図1は 遊技機の構成例を示した正面図である。
初めに遊技機全体の説明をする。
図1において、遊技機1は、機枠又は機体として所定の外郭方形枠サイズに構成された固定保持用の外枠11と、この外枠11の前側に設けられ、この外枠11に合わせて方形枠サイズに構成された前枠12とを備えている。
前枠12は、正面左側上下部に配設された開閉連結支持機構13a、13bを介して外枠11に開閉(片持ち横開き)可能に組付けるとともに、正面右側内部に配設された施錠装置14を利用して閉鎖状態に保持される。
前枠12の正面側には、前枠12の前側面域に合わせた方形状のガラス扉15及び受け皿ユニット16が共に横開き開閉及び着脱が可能に組付けられており、施錠装置14および図示しないロック機構を利用して前枠12の前面を覆う閉止状態で保持される。
受け皿ユニット16には、球払出口から払い出された遊技球を貯留して整列させる球皿部17が設けられる。
前枠12には、パチンコゲームを展開し得る遊技盤101が、着脱交換可能にセット保持されている。遊技盤101は、前面の遊技領域103を前記ガラス扉15の正面に臨ませている。
前枠12の前記ガラス扉15の下方位置には、発射部292(図2参照)を備える操作ハンドル113が配置され、発射部292の駆動によって発射された遊技球がレール102a、102b間を上昇して遊技盤101の上部位置に達した後、遊技領域103内を落下する。遊技領域103には、遊技球を不特定の方向に向けて落下させるための複数の釘に加え、遊技球の落下方向を変化させる風車や入球口が配置されている。
遊技領域103の中央部分にはセンター役物2が配置されている。センター役物2には、例えば液晶表示器(LCD)を用いた図柄表示部104が配置されている。
図柄表示部104の下方には遊技球を受入れ可能な第1始動口105が配置され、第1始動口105の下方には一対の可動片120a(図3参照)を有する第2始動口120が配置されている。第2始動口120は一対の可動片120a(図3参照)が閉状態のときに遊技球の受入れを困難にし、開状態のときに第1始動口105よりも遊技球の受入れを容易にする。
図柄表示部104の左側には、遊技球の通過を検出し、第2始動口120を一定時間だけ開放させる普通図柄の抽選を行うための入賞ゲート106が配置されている。入賞ゲート106の下方位置等には、遊技球が入球したときに所定数(例えば10個)の賞球払い出しの権利を獲得する普通入賞口107a、107b、107cが配置されている。遊技領域103の最下部にはどの入球口にも入球しなかった遊技球を回収する回収口108が配置されている。
図柄表示部104の右下には、遊技球が入球したときに所定数(例えば10個)の賞球払い出しの権利を獲得する普通入賞口107dが配置されている。
さらに、普通入賞口107dの下には、主制御基板201(図2参照)に設けられた第1特別図柄抽選手段による抽選結果を表示する第1特別図柄表示器82(図3参照)、及び主制御基板201(図2参照)に設けられた第2特別図柄抽選手段による抽選結果を表示する第2特別図柄表示器83(図3参照)が配置されている。これら両表示器82、83には特別図柄が変動表示されていると共に、所定時間経過後に所定の図柄が停止表示され、始動口への遊技球の入球を契機とする抽選の結果が表示されている。両表示器82、83には複数のLEDが使用され、特別図柄の変動表示の開始に伴ってLEDが点滅することで、現在抽選中であるかのような印象を遊技者に与える。所定時間経過後には、抽選結果に応じて予め設定されたLEDが点灯表示し、遊技者に抽選結果が報知されている。
特別図柄の変動表示中に第1始動口105、あるいは第2始動口120に遊技球が入球すると、当該入球によって得られる特別図柄の変動表示の権利(以下「保留球」という)が留保されている。この留保された保留球の数は第1特別図柄保留表示器84(図3参照)及び第2特別図柄保留表示器85(図3参照)に表示されている。
特別図柄の変動表示中に入賞ゲート106に遊技球が入球すると、普通図柄抽選手段による抽選が行われるが、この抽選結果を表示する普通図柄表示器81(図3参照)が上記両表示器82、83の付近に配置されている。普通図柄の変動表示中に入賞ゲート106に遊技球が入球することによって得られる普通図柄の変動表示の権利、すなわち保留球の数が普通図柄保留表示器86(図3参照)に表示されている。
図柄表示部104は第1始動口105、または第2始動口120に遊技球が入球したときに複数の装飾図柄の変動表示を開始し、所定時間経過後に当該装飾図柄の変動を停止させる。停止時に特定図柄(例えば「777」)が揃えば、大当たり遊技(長当たり遊技)を実行する権利を獲得したこととなり、その後、大当たり遊技(長当たり遊技)が開始される。大当たり遊技(長当たり遊技)が開始されると、遊技領域103の下方に位置する大入賞口ユニット9における開閉扉91が一定時間、開放する動作を所定回数(例えば15回)繰り返し、入球した遊技球に対応する賞球が払い出されている。
大入賞口ユニット9は遊技盤101に設けられた大入賞口93を開閉する開閉扉91を開閉自在に支持し、開閉扉91が大入賞口93の前面(表面)側に位置した状態で、遊技盤101の背面に設置されている。開閉扉91は通常時には閉鎖して大入賞口93を閉塞しており、大入賞口93に遊技球が入球することを阻止している。大当たり遊技が開始されたときには、大入賞口開閉ソレノイド522(図5参照)への通電により開閉扉91が開放して大入賞口93を開放させる。大入賞口93の開放時には、開閉扉91が遊技球を大入賞口93内に導くための受け皿として機能するため、大入賞口93に遊技球が入球可能となる。
また、前記前枠12の上側と下側には複数のライト112を備えた演出ライト111(ランプユニット)が設置されている。
前枠12の下側には、受け皿ユニット16が設置されている他、前述の操作ハンドル113が配置されている。操作ハンドル113は遊技盤101から遊技者側へ突出し、上記発射部の駆動によって遊技球を発射させる際に遊技者によって操作されている。
操作ハンドル113は上記発射部を駆動させて遊技球を発射させる発射指示部材114を備えている。発射指示部材114は操作ハンドル113の外周部に、遊技者から見て右回りに回転可能に設けられ、遊技者によって直接操作されているときに発射部に遊技球発射の指示を与える。操作ハンドル113には遊技者が発射指示部材114を直接操作していることを検出するセンサ等が内蔵されている。
センター役物2における図柄表示部104の上側及び側方(図1においては紙面右側)には、演出用の役物(以下、「演出役物」という)115、116が配置されている。演出役物115、116は例えばモータによって駆動されるようになっている。
前枠12の下側にはまた、遊技者による操作を受け付けるチャンスボタン117が配置されている。チャンスボタン117の操作は例えば遊技中における特定のリーチ演出に際し、チャンスボタン117の操作を促すガイダンスが表示されている間有効となる。
前枠12には、演出効果音、または不正を知らしめる音声を出力するスピーカ277(図2参照)が組み込まれている。スピーカ277は高音・中音・低音の領域を出力できる機能を有し、通常演出時は高音・中音・低音をバランス良く出力するが、後述する特別演出時、または不正等があった場合には周りに良く聞こえるように高音領域を高く出力するように制御されている。
(制御手段の内部構成)
図2に遊技機1の制御手段の内部構成を示すが、ここに示すように制御手段200は主に主制御基板201、副制御基板202、賞球制御基板203、及びランプ制御基板206の複数の制御基板から構成されている。
主制御基板201は遊技機1の遊技に関する基本動作を制御し、ROM201bに記憶されたプログラムに基づき、遊技内容の進行に伴う基本処理を実行するCPU201aと、CPU201aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能するRAM201c等を備える。主制御基板201は第1始動口105、もしくは第2始動口120への遊技球の入球を契機として、大当たり抽選を行うと共に、その抽選結果に基づいてROM201bに記憶されている演出に係わるコマンドの選択を行う。
主制御基板201の入力側には、第1始動口105に遊技球が入球したことを検出する第1始動口検出部221と、第2始動口120に遊技球が入球したことを検出する第2始動口検出部225と、入賞ゲート106を遊技球が通過したことを検出するゲート検出部222と、普通入賞口107a、107b、107cに入球した遊技球を検出する普通入賞口検出部223と、大入賞口ユニット9に入球した遊技球を検出する大入賞口検出部224とが接続されている。
主制御基板201の出力側には役物作動装置231が接続されている。本実施形態においては上記役物作動装置231を、開閉扉91を開閉させる駆動装置としての大入賞口開閉ソレノイド522(図5参照)と、第2始動口120を開閉させる第2始動口開閉ソレノイドとによって構成している。
役物作動装置231は主制御基板201によって制御され、大当たり遊技(長当たり遊技、短当たり遊技)時に大入賞口開閉ソレノイド522に通電して開閉扉91を開放させ、また上記普通図柄の当選によって第2始動口開閉ソレノイドに通電して第2始動口120を開閉する。
副制御基板202の入力側には上記のチャンスボタン117が操作されたことを検出するチャンスボタン検出部220が接続されている。この副制御基板202は主に遊技中における演出を制御し、主制御基板201より送信されているコマンドに基づいて演出の抽選及び演出処理を実行するCPU202aと、プログラム及び過去の演出パターンを記憶するROM202bと、CPU202aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能するRAM202c等を備えている。
副制御基板202は主制御基板201より送信されている演出に係るコマンドを受信すると、このコマンドに基づいて抽選を行い、演出背景パターン、リーチ演出パターン、登場キャラクター等の演出を確定すると共に、当該確定した演出の制御を行う。副制御基板202の出力側には図柄表示部104が接続され、抽選によって決定された内容の通りに図柄表示部104において装飾図柄演出を展開する。副制御基板202には図柄表示部104に表示させる画像データを書き込むVRAM202dも備えられている。
通常時には、CPU202aがROM202bに記憶されたプログラムを読み込んで、背景画像表示処理、図柄画像表示及び変動処理、キャラクター画像表示処理など各種画像処理を実行し、必要な画像データをROM202bから読み出してVRAM202dに書き込む。背景画像、図柄画像、キャラクター画像は表示画面上において図柄表示部104に重畳表示されている。すなわち、図柄画像やキャラクター画像は背景画像よりも手前に見えるように表示されている。このとき、同一位置に背景画像と図柄画像が重なる場合、Zバッファ法等、周知の陰面消去法により各画像データのZバッファのZ値を参照することで、図柄画像を優先してVRAM202dに記憶させる。
副制御基板202の出力側にはスピーカ277が接続され、副制御基板202において確定した通りに音声を出力する。副制御基板202の出力側にはまた、ランプ262、演出ライト111、及び演出役物作動装置254を制御するランプ制御基板206が接続されている。演出役物作動装置254は演出役物115,116等の、演出用の役物を作動させるモータ等によって構成されている。ランプ制御基板206は副制御基板202より送信されたコマンドに基づき、プログラムを作動させて演出処理を実行するCPU206aと、各種演出パターンデータを記憶するROM206bと、CPU206aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能するRAM206c等を備えている。
ランプ制御基板206は遊技盤101や台枠等に設けられている各種ランプ262に対する点灯制御等を行う他、演出ライト111における複数のライト112に対する点灯制御等を行い、各ライト112からの光の照射方向を変更するためにモータに対する駆動制御等を行う。ランプ制御基板206はまた、副制御基板202より送信されたコマンドに基づき、演出役物115、116を動作させる各種モータに対する駆動制御等を行う。
主制御基板201には賞球制御基板203が双方向に送信可能に接続されている。賞球制御基板203はROM203bに記憶されたプログラムを作動させて賞球制御の処理を実行するCPU203aと、CPU203aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能するRAM203c等を備え、ROM203bに記憶されたプログラムに基づき、賞球制御を行う。
賞球制御基板203は接続されている払出部291に対して入球時の賞球数を払い出す制御を行う。また発射部292に対する遊技球の発射の操作を検出し、遊技球の発射を制御する。払出部291は遊技球の貯留部から所定数を払い出すためのモータ等からなる。
賞球制御基板203はこの払出部291に対して、各入球口(第1始動口105、第2始動口120、普通入賞口107a、107b、107c、107d、大入賞口93)に入球した遊技球に対応した賞球数を払い出す制御を行う。発射部292は遊技者による遊技操作を検出するセンサ(図示しない)と、遊技球を発射させる図示しないソレノイド等を備え、遊技のための遊技球を発射する。賞球制御基板203は発射部292のセンサにより遊技操作を検出すると、検出された遊技操作に対応してソレノイド等を駆動させて遊技球を間欠的に発射させ、遊技盤101の遊技領域103に遊技球を送り出す。
図3及び図4は遊技盤101を示す正面図及び斜視図である。
図3及び図4において、遊技盤101は、合板の前面に樹脂シートを貼り付けた構造の遊技板300にセンター役物2等の各種所物や遊技釘303を配置したものである。
遊技盤101の遊技領域103の中央には、センター役物2が設けられている。
センター役物2は、前記遊技領域103の中央に設けられ、開口部22が形成された枠部材21を主要構成とする前側ユニット3を有し、当該開口部22の背面側に図柄表示部104が配置されている。図柄表示部104の開口部22から露出する部分は、画面400となっている。枠部材21の表面には、金色の鍍金が施されている。
センター役物2の枠部材21の上側中央の若干左寄りには、曲面部23が設けられており、遊技領域103は、この曲面部23から左右に分岐して左打ち用の遊技領域301と勢いが付きすぎた遊技球を減速させて回収口108に導く線路302に分けられている。
左打ち用の遊技領域301には、多数本の遊技釘303とともに、入賞ゲート106、普通入賞口107a、107b、107c、風車109、第1始動口105、第2始動口120、大入賞口ユニット9等が配置されている。大入賞口ユニット9は、遊技板300を貫通する取付孔92に取り付け固定される。
一方、枠部材21の左側壁31には、左打ち用の遊技領域301を落下する遊技球が付近の遊技釘303の誘導により比較的低い確率で突入するワープ経路32が設けられている。
枠部材21の下壁33の正面側の上面には、ワープ経路32を通過した遊技球が転がるステージ面34が形成されている。ステージ面34の中央には遊技球を第1始動口105に誘導する誘導孔35の入り口35a(図4参照)が設けられている。誘導孔35の出口35bは、第1始動口105の上方に位置する。ステージ面34の手前には、ステージ面34から転落した遊技球が転がるステージ面36が形成されている。ステージ面36の中央には、遊技球を第1始動口105に誘導する誘導溝37が形成されている。
枠部材21の左側壁31、下壁33、右側壁38、上壁39により囲まれる領域は、上述の開口部22となっている。
遊技球は、通常の遊技状態で、曲面部23よりも左下側に落下して左打ち用の遊技領域301に導かれ、遊技釘303や風車109に衝突しながら、あるものは、ワープ経路32、ステージ面34及び誘導孔35を通過し第1始動口105に落下し、また、あるものは、ステージ面36及び誘導溝37を通過し第1始動口105に落下し、また、あるものは、ワープ経路32を介さず直接下方に落下し、一般入賞具20または第1始動口105に入賞し、また、あるものは、アウト球として回収口108に集合し、アウト球通路孔を通って遊技盤3の裏面(背面)側に排出される。
図5は、本発明に係る実施形態の大入賞口ユニット9を示す分解斜視図である。
図5において、大入賞口ユニット9は、大入賞口装置本体500と、台板部材700と、取付ネジ801L、801Rとから構成される。
大入賞口装置本体500は、ケース501と、大入賞口開閉扉開閉装置502と、遊技球センサ503、504と、開閉扉91と、四本の取付ネジ505とから構成される。
ケース501は、下側ケース511と上側ケース512とから構成され、大入賞口開閉扉開閉装置502と、遊技球センサ503、504とを収納して四本の取付ネジ505にネジ止め固定されるとともに、大入賞口93(図4参照)を開閉する開閉扉91を開閉自在に支持するようになっている。
大入賞口開閉扉開閉装置502は、ケース501に回動自在に支持され、回動により開閉扉91を開放操作する回動部材521と、ケース501に支持され、直線運動により回動部材521を回動させる大入賞口開閉ソレノイド522を備える。
一方、台板部材700は、台板部材本体701と、左右一対の透明部材702L、702Rと、左右一対の係止部形成部材703L、703Rと、取付ネジ704L、704Rとにより構成される。
以下、大入賞口装置本体500について詳細に説明する。
大入賞口装置本体500の開閉扉91は、扉本体401と、左右のピン402L、402Rとから構成される。左右のピン402L、402Rは、開閉扉91の左右両端の一方コーナーの近傍に設けられた嵌入穴に嵌入れされて取り付けられている。扉本体401は、横長に形成された板状部403の裏面の左右両端に略三角形状の係止壁部404、405を設けたものである。係止壁部404の左面の先端側には、突起状の被係止部406が突出して設けられている。係止壁部404の右面には、板状の被係止部407が突出して設けられている。
下側ケース511は、透明樹脂を一体形成したものであり、ケース501の下面を構成する下側平面部531を備え、左右の側壁532、533及び後側壁部534が下側平面部531の左右両辺及び後辺から上方に向けて形成されている。下側平面部531の前辺の左右の端部には、左前側壁部535及び右前側壁部536が設けられている。左前側壁部535の右側には、下側から開閉扉91の左のピン402Lの軸受けを行う溝状の軸受け部537が設けられている。右前側壁部536の左側には、下側から開閉扉91の右のピン402Rの軸受けを行う溝状の軸受け部538が設けられている。
遊技球を遊技球センサ503、504には、遊技球を検出する円形の遊技球検出用貫通孔411、412がそれぞれ設けられている。下側平面部531の上面前側の左右には、遊技球を遊技球センサ503、504の遊技球検出用貫通孔411、412に誘導する左右の壁部539、540が設けられている。下側平面部531の上面前側の中央部には、遊技球を遊技球センサ503、504の遊技球検出用貫通孔411、412に誘導する左右の傾斜部541、542が設けられている。
下側平面部531における左の壁部539及び傾斜部541より後ろ側には、遊技球センサ503を収納する収納部543が設けられ、さらにその後側には、遊技球センサ503を通過した遊技球を下方に導く壁部545が設けられている。
下側平面部531における右の壁部540及び傾斜部542より後ろ側には、遊技球センサ504を収納する収納部544が設けられ、さらにその後側には、遊技球センサ504を通過した遊技球を下方に導く壁部546が設けられている。
下側平面部531の中央部には、第1始動口105(図4参照)または第2始動口120(図4参照)に入賞した遊技球を通過させる筒状部547が形成されている。筒状部547の下側は開放部548になっている。
下側平面部531の左前側壁部535の後ろ側には、上側ケース512の貫通孔674に先端側が嵌入するボス551が上方に突出して形成されている。ボス551の先端にはネジ螺入部553が形成されている。ネジ螺入部553は、貫通孔674を介して外部に露出する。
下側平面部531の右前側壁部536の後ろ側には、上側ケース512の貫通孔684に先端側が嵌入するボス552が上方に突出して形成されている。ボス552の先端にはネジ螺入部554が形成されている。ネジ螺入部554は、貫通孔684を介して外部に露出する。
左前側壁部535の前側部には、回動部材521の左側に軸部576の軸受けを行う軸受け用切欠き部555が形成されている。下側平面部531の軸受け用切欠き部555から右側に所定間隔を置いた位置には、回動部材521の右側の軸部577の軸受けを行う軸受け部556が形成されている。
下側平面部531の上面の右側後ろ寄りには、壁部及び突起によってソレノイド522のソレノイド本体591を収納する収納部557が設けられている。収納部557には、ソレノイド522のコイル594の放熱を行う放熱用開口部558が下側平面部531の板面を貫通して設けられている。
下側平面部531には、ネジ螺入部が形成されたボス559、560、561、562が上方に突出して形成されている。後側壁部534の右側部は、遊技球センサ503、504及びソレノイド522に接続するハーネス506(図9参照)をケース外側に延出させるための切り欠き563が形成されている。
下側平面部531の下面における左側及び左側の前辺近傍の位置には、溝部564、565{図6(b)参照}が左右方向に形成されている。
回動部材521は、合成樹脂を素材とし金型で一体形成したものであり、横長の軸部571と、横長の軸部571の中間部に設けられた係止爪部572と、軸部の両端に設けられた左右の板状部573、574と、左右の板状部573、574の外側面に設けられた突起状の軸部576、577と、左右の板状部の内側面の後方上側のコーナーの近傍に設けられたに設けられた突起状の軸部578、579と、右の板状部に設けられた係止爪部580とを備える。
回動部材521は、軸部576、577が下側ケース511の軸受け用切欠き部555及び軸受け部556により回転可能な状態で支持されることで、下側ケース511に対して水平方向の回動軸で回動可能な状態で設けられる。係止爪部572は、開閉扉91を閉塞する際に、開閉扉91の被係止部406に上から係止して閉塞方向に力を加えるようになっている。係止爪部580は、開閉扉91を開放する際に、開閉扉91の被係止部407に下から係止して開放方向に力を加えるようになっている。
大入賞口開閉ソレノイド522は、ソレノイド本体591のソレノイドホルダ592の開口593にプランジャ595をスライド可能な状態で挿入した構造になっている。この大入賞口開閉ソレノイド522は、ソレノイド本体591のコイル594に電流が流れることで、プランジャ595をソレノイド本体591側に吸引するようになっている。プランジャ595の先端側には、リング状部材596が接着固定されている。リング状部材596には外周に沿って溝部597が形成されている。リング状部材596とソレノイドホルダ592の間にはコイルバネ598が介挿されている。コイルバネ598は、巻線の内側にプランジャ595が挿入されている。リング状部材596の溝部597には、回動部材521の軸部578、579が挿入される。
このような構造により、大入賞口開閉ソレノイド522は、ソレノイド本体591のコイル594に電流が流れ、プランジャ595を後方に吸引して移動させることで回動部材521を左側から見て反時計回り方向に回動させ、回動部材521の係止爪部580により開閉扉91の被係止部407に下から力を加えて、開閉扉91を開放させる。また、大入賞口開閉ソレノイド522は、ソレノイド本体591のコイル594に電流が流れなくなると、コイルバネ598の付勢力によりプランジャ595を前方に移動させ、回動部材521を左側から見て時計回り方向に回動させ、回動部材521の係止爪部572により開閉扉91の被係止部406に上から力を加えて、開閉扉91を閉塞させる。
上側ケース512は、透明樹脂を一体形成したものであり、ケース501の上面を構成する上側平面部631を備え、左右の側壁632、633及び後側壁部634が上側平面部631の左右両辺及び後辺から下方に向けて形成されている。上側平面部631の前辺の左右の端部には、下方に窪む左前側段部635及び右前側段部636が設けられている。左前側段部635は、下側から垂直面部671、水平面部672、垂直面部673で構成されており、水平面部672には、左側のボス551のネジ螺入部553をケース外部に露出させる貫通孔674が形成されている。右前側段部636は、下側から垂直面部681、水平面部682、垂直面部683で構成されており、水平面部682には、右側のボス552のネジ螺入部554をケース外部に露出させる貫通孔684が形成されている。
左前側段部635の右側には、左前側壁部675が設けられ、左前側壁部675の下側には下側ケース511の軸受け部537の上側を閉鎖して軸受け部537から開閉扉91の左のピン402Lが外れるのを防止する突出片676が前方に突出して設けられている。
右前側段部636の左側には、右前側壁部685が設けられ、右前側壁部685の下側には下側ケース511の軸受け部538の上側を閉鎖して軸受け部538から開閉扉91の左のピン402Rが外れるのを防止する突出片686が前方に突出して設けられている。
上側平面部631の下面前側の左右には、遊技球を遊技球センサ503、504の遊技球検出用貫通孔411、412に誘導する左右の壁部639、640が設けられている。上側平面部631の上面前側の中央部には、垂直壁部641が設けられている。
上側平面部631の左の壁部639及び垂直壁部641の左側部より後ろ側には、遊技球センサ503を収納する収納部643が設けられ、さらにその後側には、遊技球センサ503を通過した遊技球を下方に導く壁部645が設けられている。
上側平面部631の右の壁部640及び垂直壁部641の右側部より後ろ側には、遊技球センサ504を収納する収納部644が設けられ、さらにその後側には、遊技球センサ504を通過した遊技球を下方に導く壁部646が設けられている。
上側平面部631の中央部には、第1始動口105または第2始動口120に入賞した遊技球を通過させる筒状部647が形成されている。筒状部647の上側は開放部648になっている。
上側平面部631の右側後ろ寄りには、壁部及び突起によってソレノイド522のコイル594の放熱を行う放熱用開口部658が設けられている。
上側平面部631には、下側平面部531のボス559、560、561、562のネジ螺入部に連通するネジ挿通孔659、660、661、662が形成されている。上側平面部631のネジ挿通孔659、660、661、662の回りには、取付ネジ505のネジ頭が挿入される凹部が形成されている。
四本の取付ネジ505は、そのネジ部が上側平面部631のネジ挿通孔659、660、661、662に挿通し、下側平面部531のボス559、560、561、562のネジ螺入部に螺入して締め付けられることで、上側平面部631を下側平面部531にネジ止め固定する。
以下、台板部材700について詳細に説明する。
台板部材700の台板部材本体701は、枠状に形成され内側に前記大入賞口装置本体500の前面側が嵌入される枠状部711と、前記枠状部711の外周にフランジ状に形成された台板712とを着色された合成樹脂で一体形成したものである。台板部材本体701は、合成樹脂の表面に鍍金が施され、完全に不透明になっている。
台板712には、開閉扉91が挿入され大入賞口93と連通する開口部721と、遊技板300にネジ止めするための4個のネジ挿通孔722と、左側の透明部材702Lのハート部793、794、795を露出させるための3個のハート状の貫通部723、724、725と、右側の透明部材702Rのハート部796、797、798を露出させるための3個のハート状の貫通部726、727、728とを有している。
左側の透明部材702Lは、透明樹脂を一体形成したものであり、貫通部723、724、725により台板712の前方に露出するハート部793、794、795と台板712の裏側に係止する平面部791を一体形成したものである。
右側の透明部材702Rは、透明樹脂を一体形成したものであり、貫通部726、727、728により台板712の前方に露出するハート部796、797、798と台板712の裏側に係止する平面部792を一体形成したものである。
枠状部711の背面側の左右には、左右一対の係止部形成部材703L、703Rが取付ネジ704L、704Rによりネジ止め固定されるようになっている。
左側の係止部形成部材703Lは、透明樹脂を一体形成したものであり、上方に延びる垂直部762Lと右側に延びる水平部763Lとから成るL字状のブロック部761Lを基本構造としている。
垂直部762Lの上面前側には、枠状部711の突起部が挿入される挿入孔765Lが形成された舌片764Lが形成されている。水平部763Lの右面前側には、取付ネジ704Lのネジ部が挿通するネジ挿通孔767Lを形成した舌片766Lが設けられている。垂直部762Lと水平部763Lとの間のコーナー内側には、板状部768Lが突出して設けられている。水平部763Lの前面には、左側の透明部材702Lを後側から押さえつける突起部769Lが設けられている。平部763Lの上面後側には、下側ケース511の溝部564に係止する係止部770Lが形成されている。
右側の係止部形成部材703Rは、透明樹脂を一体形成したものであり、上方に延びる垂直部762Rと左側に延びる水平部763R{図7(a)参照}とから成るL字状のブロック部761Rを基本構造としている。
垂直部762Rの上面前側には、枠状部711の突起部が挿入される挿入孔765Rが形成された舌片764Rが形成されている。水平部763Rの左面前側には、取付ネジ704Rのネジ部が挿通するネジ挿通孔767Rを形成した舌片766Rが設けられている。垂直部762Rと水平部763Rとの間のコーナー内側には、板状部768Rが突出して設けられている。水平部763Rの前面には、右側の透明部材702Rを後側から押さえつける突起部769Rが設けられている。平部763Rの上面後側には、下側ケース511の溝部565に係止する係止部770R{図7(a)参照}が形成されている。
図6(a)は、大入賞口装置本体500の組み立てた状態の右斜め上方から見た斜視図、図6(b)は、大入賞口装置本体500の組み立てた状態の右斜め下方から見た斜視図である。
図6(a)において、大入賞口装置本体500の組み立てた状態では、上側ケース512が四本の取付ネジ505により下側ケース511にネジ止め固定され、下側ケース511の左の側壁532と上側ケース512の左の側壁632は、ケース501の左面513を構成し、下側ケース511の右の側壁533と上側ケース512の右の側壁633は、ケース501の右面514を構成し、下側ケース511の後側壁部534と上側ケース512の後側壁部634は、ケース501の後面515を構成する。
左前側段部635の平面部672の貫通孔674には、ボス551の先端部が嵌入してボス551のネジ螺入部553が外部に露出している。右前側段部636の平面部682の貫通孔684には、ボス552の先端部が嵌入してボス552のネジ螺入部554が外部に露出している。
ケース501の前面には、大入賞口93が形成される。
下側ケース511の軸受け部537、538には、開閉扉91の左右のピン402L、402Rが回動可能な状態で軸受され、左右のピン402L、402Rは突出片676、686によって軸受け部537、538から脱落するのが防止される。
上側ケース512の開放部648と下側ケース511の図6(b)に示す開放部548は、連通して第1始動口105または第2始動口120に入賞した遊技球が通過する。ソレノイド522のコイル594から発生する熱は、図6(a)に示す上側平面部631の放熱用開口部658及び図6(b)に示す下側平面部531の放熱用開口部558によって放熱される。
図6(b)において、下側平面部531の左前側コーナー及び右前側コーナー下には、上方に窪む段部566、567が形成されている。下側平面部531の段部566、567より所定間隔を置いた後方には、左右方向の溝部564、565が形成されている。
遊技球センサ503、504を収納する収納部543、544の下方には、下側平面部531を貫通して放熱用開口部568、569が設けられている。
遊技球センサ503、504の後ろ側と壁部545、546により囲まれる空間の下方には、下側平面部531を貫通して遊技球を下方に通過させる開口部507、508が設けられている。
図7(a)は台板部材700の後側斜め上方から見た分解斜視図、図7(b)は組み立てた状態の台板部材700の後側斜め上方から見た斜視図である。図8は台板部材700に大入賞口装置本体500をネジ止め固定した状態の大入賞口ユニット9の前側右斜め上方から見た斜視図である。図9は台板部材700に大入賞口装置本体500をネジ止め固定した状態の大入賞口ユニット9の後側右斜め上方から見た斜視図である。
図7(a)において、台板部材本体701の枠状部711は、台板712から後方に突出する上下の水平壁部731、732及び左右の湾曲壁部733、734を備える。
上下の水平壁部731、732は、後方から見て開口部721の上側及び下側にそれぞれ設けられる。
左の湾曲壁部733は、ハート状の貫通部723、724の左側に設けられている。
右の湾曲壁部734は、ハート状の貫通部726、727の右側に設けられている。
左の湾曲壁部733の上側は、段部を形成する水平のネジ締着部735及び上側垂直壁部736を介して上側水平壁部731に繋がる。ネジ締着部735には、取付ネジ801L(図5参照)のネジ部が挿通されるネジ挿通孔737が形成されている。左の湾曲壁部733の上部及びネジ締着部735の前側には、左側の透明部材702Lを挿入するためのスリット738が形成されている。
右の湾曲壁部734の上側は、段部を形成する水平のネジ締着部745及び上側垂直壁部746を介して上側水平壁部731に繋がる。ネジ締着部745には、取付ネジ801R(図5参照)のネジ部が挿通されるネジ挿通孔747が形成されている。右の湾曲壁部743の上部及びネジ締着部745の前側には、右側の透明部材702Rを挿入するためのスリット748が形成されている。
枠状部711の裏面における左の湾曲壁部733の内側の上下位置には、突起部739及びボス740が形成されている。突起部739は、係止部形成部材703Lの挿入孔765Lに挿入する。ボス740には、係止部形成部材703Lのネジ挿通孔767Lに挿通した取付ネジ704Lのネジ部が螺入されるネジ螺入部741が形成されている。
枠状部711の裏面における右の湾曲壁部734の内側の上下位置には、突起部749及びボス750が形成されている。突起部749は、係止部形成部材703Rの挿入孔765Rに挿入する。ボス750には、係止部形成部材703Rのネジ挿通孔767R(図5参照)に挿通した取付ネジ704Rのネジ部が螺入されるネジ螺入部751が形成されている。
枠状部711の裏面の左端及び右端の近傍には、遊技板300(図4参照)に形成された位置決め用の穴に挿入するボス752が形成されている。
台板部材700を組み立てる場合には、台板部材本体701のスリット738、748に透明部材702L、702Rを挿入し、台板部材本体701の貫通部723、724、725に左側の透明部材702Lのハート部793、794、795を挿入し、台板部材本体701の貫通部726、727、728に左側の透明部材702Lのハート部796、797、798を挿入する。
次に、図7(a)に示す係止部形成部材703Lの挿入孔765Lに台板部材本体701の突起部739を挿入し、係止部形成部材703Lの突起部769Lにより透明部材702Lを押さえつけた状態で、取付ネジ704Lのネジ部を係止部形成部材703Lのネジ挿通孔767Lに挿通しボス740のネジ螺入部741に螺入して締め付ける。これにより、図7(b)に示すように、係止部形成部材703Lは、台板部材本体701の左の湾曲壁部733の後ろ側にネジ止め固定され、透明部材702Lは、ハート部793、794、795が台板部材本体701の貫通部723、724、725に挿入した状態で台板部材本体701に固定される。
次に、図7(a)に示す係止部形成部材703Rの挿入孔765Rに台板部材本体701の突起部749を挿入し、係止部形成部材703Rの突起部769Rにより透明部材702Rを押さえつけた状態で、取付ネジ704Rのネジ部を係止部形成部材703Rのネジ挿通孔767Rに挿通しボス750のネジ螺入部751に螺入して締め付ける。これにより、図7(b)に示すように、係止部形成部材703Rは、台板部材本体701の右の湾曲壁部734の後ろ側にネジ止め固定され、透明部材702Rは、ハート部796、797、798が台板部材本体701の貫通部726、727、728に挿入した状態で台板部材本体701に固定される。
次に、図7(b)に示す組み立てた状態の台板部材700に大入賞口装置本体500を取り付け固定する場合について説明する。
図7(b)に示す台板部材700に図6に示す大入賞口装置本体500を取り付け固定する場合、台板部材700の後ろ側から開口部721に大入賞口装置本体500の開閉扉91を挿入し、枠状部711の上下の水平壁部731、732の間に大入賞口装置本体500のケース501の前側部を挿入し、係止部形成部材703L、703Rの係止部770L、770Rを下側ケース511の溝部564、565{図6(b)参照}に係止し、上側ケース512の左前側段部635に枠状部711のネジ締着部735及び水平壁部736を挿入し、上側ケース512の右前側段部636に枠状部711のネジ締着部745及び水平壁部746を挿入する。次に、取付ネジ801L、801R(図5参照)のネジ部を水平壁部736、746のネジ挿通孔737、747に挿通し、上側ケース512の水平面部672、682の貫通孔674、684から露出するボス551、552のネジ螺入部553、554に螺入して締め付けることで、図8及び図9に示すように台板部材700に大入賞口装置本体500をネジ止め固定する。
図10は台板部材700に大入賞口装置本体500を取り付け固定した状態における左側の係止部形成部材703Lの周辺部の断面図である。
台板部材700に大入賞口装置本体500をネジ止め固定した状態では、台板部材700の係止部形成部材703Lの係止部770Lが大入賞口装置本体500の下側ケース511の溝部564を後方から係止するとともに、板状部768Lが下側ケース511の段部566に挿入して前方から係止することで係止部形成部材703Lが大入賞口装置本体500の下側の前後の移動を阻止し、取付ネジ801Lのネジ部を、ネジ締着部735のネジ挿通孔737に挿通し、上側ケース512の水平面部672の貫通孔674から露出するボス551のネジ螺入部553に螺入することでネジ締着部735と上側ケース512の水平面部672と下側ケース511のボス551の固定を行う。ここで、ボス551の先端側は他の部分より小径に形成された小径部581になっており、この小径部が上側ケース512の貫通孔674に嵌入して、ボス551と上側ケース512のガタツキを防止している。
尚、図10は台板部材700に大入賞口装置本体500を取り付け固定した状態における右側の係止部形成部材703R及びその周辺部は、左側の係止部形成部材703L及びその周辺部と左右対称の構造になっている。
図11は大入賞口ユニット9の開閉扉91が大入賞口93を開放した状態を示す斜視図である。
通常時では、開閉扉91は、扉本体401の板状部403が略上方に立った状態となり、図8に示すように閉鎖して大入賞口93を閉塞しており、大入賞口93に遊技球が入球することを阻止している。大当たり遊技が開始されたときには、主制御基板201(図2参照)による大入賞口開閉ソレノイド522への通電により図11に示す開閉扉91の扉本体401の板状部403が前方に傾倒した状態になり開閉扉91が大入賞口93を開放させる。大入賞口93が開放した状態では、開閉扉91の扉本体401の板状部403に落下した遊技球は、大入賞口93に設けられた左右の壁部539、540や左右の傾斜部541、542に誘導され、遊技球センサ503、504(図5参照)の遊技球検出用貫通孔411、412(図5参照)の一方を通過して遊技球センサ503、504の後ろ側の開口部507、508{図6(b)参照}の一方から下方に排出される。遊技球センサ503、504が遊技球を検出した場合、この検出信号は主制御基板201(図2参照)に送信される。
図12は、開閉扉91の開閉動作を詳細に説明する説明図である。図12(a)は開閉扉91が大入賞口93を閉塞した状態、図12(b)は開閉扉91が大入賞口93を開放する方向に動作している状態、図12(c)は開閉扉91が開放した状態、図12(d)は開閉扉91が閉塞した状態を示している。
図12(a)において、通常時では、大入賞口開閉ソレノイド522への通電が行われておらず、リング状部材596はコイルバネ598の付勢力により最も前方に押し出され、回動部材521の軸部578、579(図5参照)も前方に押し出され、回動部材521は左側から見て、最も時計回りの方向に回動された位置で停止し、回動部材521の係止爪部572の開閉扉91の被係止部406を最も下側の位置に押し付けて、開閉扉91の扉本体401の板状部403が略上方に立った状態となる。
開閉扉91を開放させる場合には、主制御基板201(図2参照)により大入賞口開閉ソレノイド522への通電が行われ、図12(b)に示すように、ソレノイド本体591がプランジャ595を吸引し、プランジャ595に取り付けられたリング状部材596はコイルバネ598の付勢力に逆らって後方に移動し、回動部材521の軸部578、579(図5参照)も後方に引き戻され、回動部材521は左側から見て反時計回りの方向に回動し、係止爪部572により開閉扉91の被係止部406の係止が解除し、係止爪部580が開閉扉91の被係止部407に下から係止して開放方向に力を加えて、開閉扉91を左側から見て反時計回りの方向に回動させる。開閉扉91を左側から見て反時計回りの方向にある程度回動すると、開閉扉91の被係止部407から係止爪部580が離れるが、開閉扉91は、慣性と自重により回動を継続し図12(c)に示す開閉扉91の扉本体401の板状部403が前方に80°程度傾倒した状態になり大入賞口93を開放させる。この場合、扉本体401は、係止壁部404、405(図5参照)が上側ケース512における大入賞口93の内側の縁に係止することで、図12(c)に示す回動位置に係止する。
図12(c)に示す開閉扉91が開放した状態から開閉扉91を閉塞する場合には、主制御基板201(図2参照)が大入賞口開閉ソレノイド522への通電を停止する。これにより、リング状部材596はコイルバネ598の付勢力により最も前方に押し出され、回動部材521の軸部578、579(図5参照)も前方に押し出され、回動部材521は左側から見て、時計回りの方向に回動し、回動部材521の係止爪部572が開閉扉91の被係止部406を下方向に押し付け、開閉扉91は右側から見て反時計回り方向に回動し、図12(a)に示した状態に戻る。
このような構成及び動作を纏めて説明すると、大入賞口ユニット9は、遊技板300を貫通する取付孔92(図4参照)に取り付け固定される大入賞口装置になっている。
大入賞口装置本体500は、横長の箱状に形成され、下面前側の両脇に一対の溝部564、565が形成され、上面前側の両隅に下方に凹む一対の段部として左前側段部635及び右前側段部636が形成され、当該一対の左前側段部635及び右前側段部636の底面にネジ螺入部553、554が形成され、前面に遊技球が入球する大入賞口93を有し、当該大入賞口93を開閉する開閉扉91を開閉自在に支持する。
台板部材700は、枠状に形成され内側に前記大入賞口装置本体500の前面側が嵌入される枠状部711を有し、当該枠状部711の下側部に前記大入賞口装置本体500の前記一対の溝部564、565に係止する一対の係止部770L、770Rが設けられ、前記枠状部711の上側部の両脇に前記大入賞口装置本体500の前記一対の左前側段部635及び右前側段部636に挿入する一対のネジ締着部735、745が形成され、当該一対のネジ締着部735、745にネジ挿通孔737、747が形成され、前記枠状部711の外周にフランジ状に形成された台板712が設けられ、前記枠状部711が前記遊技板300の前記取付孔92に挿入された状態で前記台板712が前記遊技板300の前面にネジ止めされる。
一対の取付ネジ801L、801Rは、ねじ部が前記一対のネジ締着部735、745の前記ネジ挿通孔737、747に挿通し前記一対の左前側段部635及び右前側段部636の前記ネジ螺入部553、554に螺入して締め付けられることで、前記台板部材700を前記大入賞口装置本体500にネジ止め固定する。
前記台板部材700は、前記枠状部711の背面側の両脇にネジ止めにより取り付けられる一対の係止部形成部材703L、703Rを備える。
前記台板部材700の前記一対の係止部770L、770Rは、前記一対の係止部形成部材703L、703Rに設けられている。
前記台板712の背面側には、透光性を有する透明部材702L、702Rが着脱可能な状態で取り付けられるとともに、当該台板712には、前記透明部材702L、702Rの一部を前面側に露出させる貫通部723、724、725、726、727、728が設けられている。
前記一対の係止部形成部材703L、703Rには、前方に突出する押圧部として突起部769L、769Rが設けられ、当該押圧部突起部769L、769Rは、前記一対の係止部形成部材703L、703Rが前記台板部材700にネジ止めされた状態で、前記台板712の背面側に取り付けられた前記透明部材702L、702Rを押さえる。
以上、説明した本発明の実施形態によれば、大入賞口ユニット9は、台板部材700の枠状部711の下側部に設けられた一対の係止部770L、770Rを前記大入賞口装置本体500の前記一対の溝部564、565に係止し、台板部材700の枠状部711の上側部に設けられたネジ締着部735、745を前記大入賞口装置本体500の前記一対の左前側段部635及び右前側段部636に挿入し、一対の取付ネジ801L、801Rのねじ部を前記一対のネジ締着部735、745の前記ネジ挿通孔737、747に挿通し前記一対の左前側段部635及び右前側段部636の前記ネジ螺入部553、554に螺入して一対の取付ネジ801L、801Rを締め付けることで、台板部材700に大入賞口装置本体500をネジ止めしているので、大入賞口装置本体500から取付片を突出させることなく当該大入賞口装置本体500を台板部材700にネジ止めにより強固に接続固定することができ、これにより各種役物を高密度で配置する場合の阻害要因を無くして遊技機の役物の配置の高密化を行うと共に、破損しにくくガタツキの無い強固なネジ止め構造を提供でき、遊技機の信頼性を向上できる。
尚、本発明の実施形態では、前記台板712の背面側に透光性を有する透明部材702L、702Rを取り付けるため、下側ケース511の溝部564、565に係止する一対の係止部770L、770Rは、前記一対の係止部形成部材703L、703Rに設けたが、台板部材に透明部材を設けない場合、下側ケース511の溝部564、565に係止する係止部を台板部材の本体に一体で形成してもよい。