JP5721531B2 - 遊技機の入賞装置 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技機の遊技盤面に装着され、開閉扉が前後方向へ起倒自在に回動して球入口を開閉するようにした遊技機の入賞装置に関するものである。
従来、この種遊技機の入賞装置として、例えば特許文献1に示されるものがある。この入賞装置は、遊技盤面に取着される取付基板に遊技球が入賞する球入口が開設され、該球入口を囲うようにして取付基板の後側にケース体が固着されている。該ケース体の前面は開口されており、その前面に前記球入口に対応位置して該球入口を開閉する開閉扉が配置されている。更に詳しく説明すると、開閉扉の下辺部両端から該下辺部に沿って回動軸が突設されている。また、ケース体の前面両側に軸支板がねじによって取り付けられ、各軸支板に前記回動軸が中心軸方向から挿通される軸孔が設けられている。そこで、ケース本体の前面に開閉扉を取り付けるには、開閉扉の下辺部両端の各回動軸を各軸孔にその中心軸方向から挿通した後に、両軸支板をケース体の前面両側にねじ止めしている。そこで、開閉扉は別途設けられた電動アクチュエータにより下辺部を支点として前後方向へ起倒自在に回動し、前側へ回動して球入口が開いたとき、該球入口へ遊技球が入賞し得るようになっている。
特開2000−279585号公報(第3頁段落0010、図3)
前記特許文献1に示される遊技機の入賞装置にあっては、ケース体の前面に開閉扉を取り付けるに、あらかじめ軸孔を設けた一組の軸支板を用意し、これら軸孔に開閉扉の回動軸をその中心軸方向から挿通した後に、両軸支板をケース体の前面にねじ止めして開閉扉を取り付けるようにしている。このように一組の軸支板を別途用意し、これら軸支板をケース体の前面にねじ止めしなければならないので、面倒な作業が必要となり組立における作業性が悪いばかりか、部品点数も増え製作コストも高くなるという改良すべき点が有った。
このように、ケース体の前面にねじ止めして取着される軸支板を必要とするのは、開閉扉の下辺部両端から回動軸が外側へ突出され、しかも、この回動軸を軸孔に該軸孔の中心軸方向から挿通する構成となっており、回動軸の軸受けに相当する軸支板を先にケース体に固定してしまうと、両軸孔に開閉扉の両回動軸を挿通することが寸法的にできなくなるからである。
そこで、本発明は上記課題に鑑みてなされたもので、ケース体の前側に設けられた軸受部に直接回動軸を挿通でき、これにより作業性が向上すると共に部品点数も減らせて製作コストを低廉になし得る遊技機の入賞装置を提供することを目的とするものである。
かかる目的を達成するため本発明に係る遊技機の入賞装置は、遊技盤面に取着され遊技球が入賞する球入口が開設された取付基板と、前記球入口を囲うようにして前記取付基板の後側に取着されるケース体と、前記ケース体の前側に配置されると共に電動アクチュエータにより下辺部を支点として前後方向へ起倒自在に回動し前記球入口を開閉する開閉扉と、を備え、前記開閉扉の下辺部両端から該下辺部に沿って回動軸が突設され、前記ケース体の前側には前記回動軸が挿通される軸受部が設けられた遊技機の入賞装置であって、前記回動軸に周面の一部を軸方向に沿って平面状に切断したDカット面を形成し、前記各軸受部に該軸受部の中心軸に対し直交する方向から添わせるようにかつ前記Dカット面を挿入方向とほぼ平行となるようにして前記回動軸の挿入が許容される差込口を開設し、前記開閉扉が起立し前記球入口を塞いだ位置から前側へ傾倒して該球入口を開放した位置までの回動範囲内では、前記軸受部に挿通された前記回動軸が前記差込口から不要に抜け出ることのないように前記差込口に対するDカット面の向きが設定されていることを特徴とする。
この際、ケース体内に球入口から入賞した遊技球を下方へ排出するための球落口を形成し、前記球落口に前側すなわち球入口側へ下傾するようにして球検出器を配置し、入賞した遊技球を直接に球検出器の球通口に導き落下させることが好ましい。
本発明に係る遊技機の入賞装置は、回動軸に周面の一部を軸方向に沿って平面状に切断したDカット面を形成し、各軸受部に該軸受部の中心軸に対し直交する方向から添わせるようにかつ前記Dカット面を挿入方向とほぼ平行となるようにして回動軸の挿入が許容される差込口を開設し、開閉扉が起立し球入口を塞いだ位置から前側へ傾倒して球入口を開放した位置までの回動範囲内では、軸受部に挿通された回動軸が差込口から不要に抜け出ることのないように差込口に対するDカット面の向きが設定されている。このように、ケース体前側に設けられた軸受部に開閉扉の回動軸を直接挿通して取り付けできるので、従来のような軸支板が不要になり、入賞装置の組立てにおいて面倒な作業が省略でき、組立てにおける作業性が良くなるばかりか、部品点数も減り製作コストも低廉に成し得るという効果を奏する。
本発明に係る入賞装置の斜視図。 同分解斜視図。 同正面図 図3のA−A線拡大断面図。 図3のB−B線拡大断面図。 ソレノイドの動作を示す入賞装置の拡大側面断面図。 軸受部に開閉扉の回動軸を挿通する状態を示す説明図。 開閉扉が起立して開口を塞いでいる状態のケース体の拡大側面断面図。 開閉扉が傾倒して開口を開放している状態のケース体の拡大側面断面図。 本発明に係る入賞装置が適用されるパチンコ遊技機の正面図。
以下、本発明に係る遊技機の入賞装置の最良の実施の形態を、図面に基づき詳しく説明する。本発明に係る入賞装置は、パチンコ遊技機、アレパチ機、雀球遊技機などの遊技機に適用されるが、本発明にあってはそのうちパチンコ遊技機に適用される場合について説明する。まず、本発明に係る入賞装置が使用されるパチンコ遊技機について説明する。
図10は、本発明に係る入賞装置が使用されるパチンコ遊技機の正面図である。これは、いわゆる権利物と称される第三種のパチンコ遊技機である。パチンコ遊技機Pは正面縦長長方形状の外枠100に内枠101が開閉自在に装着され、該内枠101に前側を向く遊技盤102が配設されている。また、内枠101の前面上部に、遊技盤102の前面を覆う透明板保持枠103が開閉自在に装着されている。内枠101の前面下部であって透明板保持枠103の下方に前板104が装着され、該前板104の前面には遊技球であるパチンコ球を貯留すると共に該パチンコ球を一個ずつ打球発射部(図示せず。)に供給する上球皿105が装着されている。さらに、その下方であって内枠101の前面に下部前板106が装着され、該下部前板106の前面には前記上球皿105から溢れたパチンコ球を貯留する下球皿107が装着されている。該下球皿107の一側であって下部前板106の前面に、打球発射部から遊技盤102の前面に発射されるパチンコ球の打球力を調整するための打球力調整ハンドル108が取着されている。
前記遊技盤102の前面に、誘導レールである内側のガイドレール109と外側のガイドレール110とが略渦巻き状に敷設されており、これら内側・外側のガイドレール109,110に囲まれるようにして遊技部111が形成されている。該遊技部111には、その中央位置に文字、数字等の図柄を変動表示する可変表示器112を備えた可変表示装置113が配設され、その下方にパチンコ球の入賞により該可変表示器112に表示される図柄を変動させる始動入賞口114が配設され、その下方に一対の可動翼片115,115を有する可変入賞口116が配置されている。
また、遊技部111の正面視にて右側に回転体117が配置される。該回転体117は上端部が開放される環状枠117aに囲まれかつ遊技盤102面と平行な面内で回転する回転部材117bとからなり、該回転部材117bの外周面に一個のパチンコ球が受け入れられる球受凹部118が凹設され、該球受凹部118に入ったパチンコ球を回転する回転部材117bにより下方へ運ぶと共に取り込んで電気的に検出するようになっている。そして、該回転体117の下方に本発明に係る入賞装置119が配置され、前記球受凹部118に入ったパチンコ球が電気的に検出されると、入賞装置119が開きパチンコ球が入賞できるようになっている。遊技部111の正面視にて左側には、通常入賞口120が配置されている。
そこで、例えばパチンコ球が始動入賞口114に入賞すると、可変表示器112の文字、数字等の図柄が変動を開始し、一定時間経過後に停止する。この停止したときの図柄が特定の図柄、例えば「333」、「777」、に揃うと、大当りとなり、下方の可変入賞口116における一対の可動翼片115,115が逆ハの字状に所定時間、例えば5秒間開く。この間に可変入賞口116にパチンコ球が入賞すると、大当たりの権利が確定し、遊技者は遊技部111の右側へ片寄らせてパチンコ球を打ち込む。これに伴い、回転体117の球受凹部118にパチンコ球が入ると、回転部材117bの回転と共に下方へ運ばれ取り込まれて電気的に検出される。該パチンコ球が検出されると、その下方の入賞装置119が開き一度に多くの入賞球を発生させる。入賞装置119は所定時間が経過後または所定個数のパチンコ球が入賞すると閉じ、前記回転体117の球受凹部118に入り運ばれるパチンコ球が電気的に検出されるごとに入賞装置119が前記動作を繰り返す。この動作は最大例えば15回行なわれる。このようにして、遊技者は一度に多くの景品球を得ることができるようになっている。
次に、本発明に係る入賞装置119について説明する。図1は本発明に係る入賞装置の斜視図、図2は同分解斜視図、図3は同正面図、図4は図3のA−A線拡大断面図、図5は図3のB−B線拡大断面図、図6はソレノイドの動作を示す入賞装置の拡大側面断面図である。入賞装置119は、遊技盤102の前面にビス止めにより取り付けられる取付基板1を有し、該取付基板1には横長長方形状の球入口2が開設されている。また、取付基板1の後面に前記球入口2に入賞したパチンコ球を処理するケース体3が配置される。該ケース体3は、透明な合成樹脂材により成形され、前面が開口4すると共に取付基板1の後面に球入口2を囲うようにしてビス止めされ、取付基板1と一体化される。これにより、球入口2と開口4とは合致して連通する。
ケース体3は上下に二分割されており、下ケース体部3aのほぼ中央部に螺子孔5を設けたボス6が突設され、上ケース体部3bの中央部であって前記螺子孔5に対応した位置に螺子挿通孔7が開設されている。そして、下ケース体部3aの上面に上ケース体部3bを重ね螺子挿通孔7を介して螺子孔5に螺子8を螺合することにより、上・下ケース体部3a,3bが一体に組み付けられる。開口4には、前後方向へ起倒自在に回動して球入口2を開閉する開閉扉9が配置される。該開閉扉9については後で詳しく説明する。
ケース体3内は、開口4側から見た場合に左右に区分けされている。そして、右側に前面の開口4と連なり後方へ下傾する傾斜底板10が設けられ、その流下端に該傾斜底板10の上面を後方へ転動してきたパチンコ球を下方へ排出するための球落口11が形成されている。この球落口11の上面に、該球落口11と連通する球通口12aを前側に設けた球検出器12が配置されている。図4に示すように該球検出器12は、前側すなわち傾斜底板10に向かって下傾するように水平面に対して約30度傾斜している。下ケース体部3aには球検出器12の一側に沿って弾性を備える係止片13が一体に設けられ、該係止片13の先端に内側を向き球検出器12の後端部に係合する爪部13aが突設されている。
このように、球検出器12を前側へ下傾させて配置しているが、例えば仮に球検出器12がほぼ水平に配置されていると、必然的に球通口12aの後側に立壁を設け、該立壁に当てて跳ね返るパチンコ球を球通口12aに落下させて排出することになる。このため、球入口2に入賞したパチンコ球が球通口12aを通過して球落口11から排出されるに、跳ね返る分余分な時間が掛かり、パチンコ球の排出処理能力が低いことになる。そこで、球検出器12を前側すなわち傾斜底板10側へ下傾させて、球入口2に入賞したパチンコ球を直接に球検出器12の球通口12aに落下させるようにしている。これにより、球入口2に入賞して排出されるパチンコ球の時間が短縮でき、入賞装置119に入賞したパチンコ球の排出処理能力が高められる。このような構成の入賞装置119は、一度に多くの入賞球が発生するパチンコ遊技機にとっては好適である。また、入賞装置119の小型化にも貢献できる。
一方、ケース体3内における開口4側から見た場合の左側には収納室14が形成され、該収納室14内に水平に保持されると共にプランジャ15aが前後すなわち球入口2側へ向かって進退動する電動アクチュエータとしてのソレノイド15が配設されている。プランジャ15aには圧縮コイルバネ16が外装され、ソレノイド15が消磁しているときは圧縮コイルバネ16の付勢によりプランジャ15aが前側へ進出し、逆にソレノイド15が励磁すると圧縮コイルバネ16の付勢に抗してプランジャ15aが後側へ縮退するようになっている。プランジャ15aの先端部には、前後に所定の間隔を離した一対の環状側板17,17が設けられている。
前記プランジャ15aの先端部とこれと対応する開閉扉9の一側との間には、これらを連結する連結部材18が配設される。該連結部材18は、後側が開放される平面略コ字型の基枠19を有し、該基枠19の前面に上下に分かれる二股状部20が設けられている。コ字型の基枠19における後端部間に横杆21が差し渡され、また、後端部の両外側面にそれぞれ軸杆22が突設されている。そこで、両軸杆22,22を下ケース体部3aに設けられた軸受凹部23,23に二股状部20が前側を向くようにして上から嵌め、更に、プランジャ15a先端の両環状側板17,17間に、連結部材18の後端部間に設けられた横杆21を介入させる。そこで、ソレノイド15が励磁してプランジャ15aが後方へ縮退したときは、図5に示すように連結部材18が後側へ回動して二股状部20が上方へ回動する。これに対し、ソレノイド15が消磁してプランジャ15aが前側へ進出しているときは、図6に示すように連結部材18が前側へ回動して二股状部20が下方へ回動するようになっている。この二股状部20には、開閉扉9の一側に設けられた後記する係合ピン26が係合することになる。
開閉扉9は球入口2に合致する横長長方形状に形成され、下辺部両端から該下辺部に沿って回動軸24,24が突設されている。また、同様に下辺部両端である左右両側縁に後方へ突出する側板25,25が突設され、一方の側板25すなわちソレノイド15と同じ側に位置する側板25の外側面に前記連結部材18の二股状部20に係合する係合ピン26が突設されている。前記開口4における下縁部には、正面視にてその両側に、開閉扉9を軸着するための軸受部27,27が設けられている。
前記開閉扉9における両端部の回動軸24,24は共に円柱状をなし、それら回動軸24,24に周面の一部を軸方向に沿って平面状に切断したDカット面28が形成されている。この際、Dカット面28は、例えば該Dカット面28から最も離れた反対側の外周面までの長さ寸法が、回動軸24の半径よりも長く、かつ、直径よりも短い範囲で設定されている。
ケース体3前面の両軸受部27,27は該ケース体3の前面下辺と平行な軸孔29,29を有し、両軸受部27,27の前面にやや上を向いてその軸孔29,29と平行な差込口30,30が開設されている。図7に示すようにこれら差込口30,30における軸孔29,29の中心線に対して直交する面での間隔Lは、回動軸24のDカット面28から最も離れた反対側の外周面までの寸法よりも少し長く設定されている。これにより、ケース体3の開口4の前面に開閉扉9を配置し、各軸受部27,27に該各軸受部27,27の中心軸に対し直交する方向から添わせるように、かつ、Dカット面28を挿入方向とほぼ平行となるようにして各回動軸24,24の挿入が許容される。よって、各差込口30の軸孔29の中心線に対して直交する面における間隔Lが、各回動軸24のDカット面28から最も離れた反対側の外周面までの寸法より短いと、各回動軸24が各差込口30に挿入できないことになる。
また、前記各差込口30に対する各回動軸24のDカット面28の向きは、開閉扉9が起立し球入口2を塞いだ位置から前側へ傾倒して該球入口2を開放した位置までの回動範囲内では、各軸受部27から各回動軸24が不要に抜け出ないように決められる。例えば、開閉扉9が起立した状態では、図8に示すように該開閉扉9の後面がケース体3の開口4の上縁前面に当接する。そして、差込口30の開口面Fに対してDカット面28がやや上を向いている。更に、開閉扉9が前側へ傾倒した状態では、図9に示すように開閉扉9の一方の側板25の後端部に設けられた停止部31がケース体3における開口4の後面上縁に当接し、開閉扉9の回動動作が規制される。そして、差込口30の開口面Fに対してDカット面28がやや下を向いている。このように、開閉扉9が起立位置から傾倒位置まで回動する範囲では、両回動軸24,24が軸受部27,27の差込口30,30から不要に抜け出ることはない。下ケース体部3aの下面には、螺子32により配線基板33が取り付けられる。該配線基板33の上面には複数個のLED34が設けられ、下からケース体3を照らし出すようにしている。これにより電飾効果が高められる。
本発明に係る遊技機の入賞装置119は上記構成からなり、その組み立て手順を説明する。まず、上ケース体部3bが外された状態で下ケース体部3a内の収納室14にプランジャ15a先端に連結部材18を装着したソレノイド15を配置する。連結部材18の軸杆22,22を軸受凹部23,23に嵌める。また、球落口11に対応させて球検出器12を配置し、該球検出器12の後端面に係止片13の爪部13aを係合させる。更に、下ケース体部3aの下面に螺子32を螺締めして配線基板33を取り付ける。
そして、開閉扉9を開口4の前面に配置すると共に、図7に示すように開閉扉9を起立した状態から前側へ90度以上回動して傾倒した状態で各差込口30を介して各軸受部27の軸孔29に各回動軸24を挿入する。すなわち、この挿入される状態では差込口30の間隔Lに対し回動軸24はDカット面28がその挿入方向と平行をなし、各軸孔29に各回動軸24が容易に挿入できるようになっている。これにより、ケース体3の開口4の前面に開閉扉9を配置し、各軸受部27の軸孔29に該各軸孔29の中心軸に対し直交する方向から添わせるように、かつ、Dカット面28を挿入方向とほぼ平行となるようにして各回動軸24の挿入ができるようになる。
各軸受部27の軸孔29に各回動軸24が挿入された状態では、各軸受部27の差込口30の開口面Fに対し回動軸24のDカット面28がほぼ直交する状態になっている。よって、この状態で、軸孔29から回動軸24を差込口30を介して簡単に抜き取ることができる。次に、各軸受部27の軸孔29に各回動軸24を挿入した状態から開閉扉9を回動軸24,24を中心として後方へ回動させて起立させた状態では、図8に示すように軸受部27における差込口30の開口面Fに対し回動軸24のDカット面28が向き合い少し上を向いた状態となる。この状態では、差込口30の間隔Lよりも回動軸24の直径の方が長いので、各軸孔29から差込口30を介して各回動軸24を抜き出すことができない。
また、開閉扉9を回動軸24,24を中心として前方へ回動し停止部31がケース体3における開口4の後面上縁に当接して傾倒させた状態では、図9に示すように軸受部27の差込口30の開口面Fに対し回動軸24のDカット面28が向き合い少し下を向いた状態となる。この状態でも、差込口30の間隔Lよりも回動軸24の直径の方が長いので、各軸孔29から差込口30を介して各回動軸24を抜き出すことはできない。すなわち、開閉扉9が起立した位置から前側へ回動してパチンコ球を受け入れることができる傾倒した位置までの範囲では、各軸受部27の軸孔29から開閉扉9の回動軸24が抜け出ないようにDカット面28と差込口30との位置関係が決められている。
前記ソレノイド15、連結部材18、球検出器12、開閉扉9の取付手順は、前記の順序に限定されるものではなく、組付けが可能である範囲で、その順番を変更しても良い。
このように、本発明にあってはケース体3における下ケース体部3aの前側から各軸受部27の軸孔29に各回動軸24を挿通するのみで開閉扉9が取り付けられる。開閉扉9を起立させた状態で、傾斜底面10の後側の所定位置に球検出器12を配置し、後端を係止片13の爪部13aに係止しておく。この状態で、下ケース体部3aの上面に上ケース体部3bを上から重ね合わせ螺子挿通孔7を介して螺子孔5に螺子8を螺締することにより、ケース体3が組み立てられる。また、ケース体3の前面にビス止めして取付基板1を固着する。これにより、球入口2と開口4とが合致して連通し、入賞装置119が組み立てられる。この組立方式を採用すれば、従来手作業で組み立てていたこの種入賞装置が機械により自動的に組み立てられることが予想される。
本発明にあっては、権利物のパチンコ遊技機であって遊技盤面における正面視にて右側の回転体の下方に配置した入賞装置について説明したが、本発明はそれに限定されるものではない。権利物であるまたは権利物でないに拘わらずパチンコ遊技機の遊技盤面に装着され前後に回動して球入口を開閉する開閉扉を有する入賞装置であれば、すべて本発明が適用できる。
1 取付基板
2 球入口
3 ケース体
3a 下ケース体部
3b 上ケース体部
9 開閉扉
15 電動アクチュエータ(ソレノイド)
24 回動軸
27 軸受部
28 Dカット面
30 差込口
102 遊技盤
119 入賞装置

Claims (1)

  1. 遊技盤面に取着され遊技球が入賞する球入口が開設された取付基板と、前記球入口を囲うようにして前記取付基板の後側に取着されるケース体と、前記ケース体の前側に配置されると共に電動アクチュエータにより下辺部を支点として前後方向へ起倒自在に回動し前記球入口を開閉する開閉扉と、を備え、前記開閉扉の下辺部両端から該下辺部に沿って回動軸が突設され、前記ケース体の前側には前記回動軸が挿通される軸受部が設けられた遊技機の入賞装置であって、
    前記回動軸に周面の一部を軸方向に沿って平面状に切断したDカット面を形成し、前記各軸受部に該軸受部の中心軸に対し直交する方向から添わせるようにかつ前記Dカット面を挿入方向とほぼ平行となるようにして前記回動軸の挿入が許容される差込口を開設し、
    前記開閉扉が起立し前記球入口を塞いだ位置から前側へ傾倒して該球入口を開放した位置までの回動範囲内では、前記軸受部に挿通された前記回動軸が前記差込口から不要に抜け出ることのないように前記差込口に対するDカット面の向きが設定されていることを特徴とする遊技機の入賞装置。
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