以下、本発明に実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
図1乃至図9は本発明に係る実施形態を示している。
図1は、本発明に係る実施形態の遊技機1を示す斜視図である。図2は、遊技機1の分解斜視図である。図3は、遊技機1の正面図である。図4は、遊技機1の前扉体6を不透明にして示す斜視図である。図5は、図1の遊技機1の背面図である。図6は、遊技機1の斜め後方から見た斜視図である。図7は、遊技機1の右側方から見た断面の概略を示す説明図である。図8は、左右の音伝達管路246L、246R及びその周辺部を示す説明図である。図9は、遊技機1及びこれと接続する機材の回路構成を示すブロック図である。
初めに遊技機1の全体構成の説明をする。
図1において、遊技機1は、固定枠(外枠)2と、遊技盤取付枠(内枠)3と、遊技盤4と、前扉セット5とから構成されている。
固定枠2は、ホールにおいて遊技機1が配置される遊技島設備に固定されものであり、機枠又は機体として所定の外郭方形枠サイズに構成されている。
遊技盤取付枠3は、枠状に形成され、正面左側上下部に配設された開閉連結支持機構11、12(図3参照)を介して固定枠2に開閉(片持ち横開き)可能に組付けられることで、前記固定枠2に対して開閉可能に支持されている。
遊技盤取付枠3は、枠形状の内側に遊技盤4が着脱可能にセット保持されている。遊技盤4は、パチンコゲームを展開し得るものである。また、遊技盤取付枠3は、遊技機1の正面右側下部に配設されたシリンダ錠13及びこれと連動する後述の施錠装置161(図11参照)を利用して固定枠2に対して閉鎖状態に保持される。
遊技盤取付枠3の正面側には、遊技盤取付枠3の前側面域に合わせた方形状の前扉セット5が横開き開閉及び着脱が可能に組付けられており、シリンダ錠13及びこれと連動する後述の施錠装置161(図11参照)を利用して遊技盤取付枠3の前面を覆う閉止状態で保持される。
図2において、固定枠2は、固定枠本体21の下部に装飾部材22がネジ止めにより取り付け固定される構造になっている。
前扉セット5は、前扉体6及び受皿ユニット7から構成されている。
図1及び図2において、前扉体6は、前記遊技盤取付枠3の前面に開閉可能な状態で支持されている。前扉体6には、前記遊技盤取付枠3に取り付けられた遊技盤4を視認可能にする透明性の遊技盤視認用透明窓61(図4参照)が設けられるとともに、透明性を有する透明収納部62(図4参照)が前記遊技盤視認用透明窓61の上側に形成され、当該透明収納部62には、遊技盤4側の立体形状の装飾部材101が挿脱可能な状態で収納されるようになっている。当該透明収納部62は、装飾部材101を外部から視認可能にする。前記遊技盤視認用透明窓61及び前記透明収納部62は、ポリカーボネート等の透明の素材により一体成形されている。
受皿ユニット7は、樹脂製のケース本体70を基本構造とし、前記前扉体6の前記遊技盤視認用透明窓61より下側に設けられている。受皿ユニット7には、上側が開放した凹形状の前記遊技球供給皿71が形成されている。前記遊技球供給皿71は、前扉体6の球払出口64から払い出された遊技球を貯留して整列させる。
図7において、遊技盤取付枠3に取り付けられた遊技盤4は、基材となる遊技板40の前面に設けられた遊技領域41を前記前扉体6の正面に臨ませている。
図1において、受皿ユニット7の右下方位置には、遊技盤取付枠3に設けられた発射部31(図2参照)を作動させる操作ハンドル65が配置されている。
操作ハンドル65は前扉体6から遊技者側へ突出し、前記発射部31(図2参照)の駆動によって遊技球を発射させる際に遊技者によって操作されている。
操作ハンドル65は前記発射部31(図2参照)を駆動させて遊技球を発射させる発射指示部材66を備えている。発射指示部材66は、操作ハンドル65の外周部に、遊技者から見て右回りに回転可能に設けられ、この回転に連動する発射ボリューム65a(図9参照)を有し、遊技者によって直接操作されているときに発射ボリューム65aの抵抗値によって発射部31(図2参照)に遊技球発射の指示を与える。また、操作ハンドル65には遊技者が発射指示部材66を直接操作していることを検出するタッチセンサ65b(図9参照)等が内蔵されている。操作ハンドル65に接触すると、操作ハンドル65に設けられているタッチセンサ65bが、操作ハンドル65に遊技者が触れたことを検知し、発射制御基板36(図6及び図9参照)にタッチ信号を送信する。発射制御基板36は、タッチセンサ65bからタッチ信号を受信すると、発射部31の発射用ソレノイド31a(図9参照)の通電を許可する。
発射部31の駆動によって発射された遊技球は、遊技盤4の遊技板40に取り付けられた外側及び内側のレール42、43間を上昇して遊技盤4の上部位置に達した後、遊技領域41内を落下する。遊技領域41には、遊技球を不特定の方向に向けて落下させるための複数の釘に加え、遊技球の落下方向を変化させる風車や入球口が配置されている。
遊技領域41の中央部分にはセンター役物44が配置されている。センター役物44には、例えば液晶表示器(LCD)を用いた画像出力装置45が配置されている。
画像出力装置45の下方には遊技球を受入れ可能な第1始動口46が配置され、第1始動口46の下方には一対の可動片47L、47R(図3参照)を有する第2始動口48が配置されている。第2始動口48は一対の可動片47L、47R(図3参照)が閉状態のときに遊技球の受入れを困難にし、開状態のときに第1始動口46よりも遊技球の受入れを容易にする。
画像出力装置45の左側には、遊技球の通過を検出し、第2始動口48を一定時間だけ開放させる普通図柄の抽選を行うための入賞ゲート49が配置されている。入賞ゲート49の下方位置等には、遊技球が入球したときに所定数(例えば10個)の賞球払い出しの権利を獲得する普通入賞口50a、50b、50c、50dが配置されている。遊技領域41の最下部にはどの入球口にも入球しなかった遊技球を回収する回収口51が配置されている。
図3において、遊技板40の右下には、主制御基板401(図9参照)に設けられた第1特別図柄抽選手段による抽選結果を表示する第1特別図柄表示装置52、及び主制御基板401(図9参照)に設けられた第2特別図柄抽選手段による抽選結果を表示する第2特別図柄表示装置53が配置されている。これら両表示装置52、53には特別図柄が変動表示されていると共に、所定時間経過後に所定の図柄が停止表示され、始動口への遊技球の入球を契機とする抽選の結果が表示されている。両表示装置52、53には複数のLEDが使用され、特別図柄の変動表示の開始に伴ってLEDが点滅することで、現在抽選中であるかのような印象を遊技者に与える。所定時間経過後には、抽選結果に応じて予め設定されたLEDが点灯表示し、遊技者に抽選結果が報知されている。
特別図柄の変動表示中に第1始動口46、あるいは第2始動口48に遊技球が入球すると、当該入球によって得られる特別図柄の変動表示の権利(以下「保留球」という)が留保されている。この留保された保留球の数は第1特別図柄保留表示装置54及び第2特別図柄保留表示装置55に表示されている。
特別図柄の変動表示中に入賞ゲート49に遊技球が入球すると、普通図柄抽選手段による抽選が行われるが、この抽選結果を表示する普通図柄表示装置56が前記両表示装置52、53の付近に配置されている。普通図柄の変動表示中に入賞ゲート49に遊技球が入球することによって得られる普通図柄の変動表示の権利、すなわち保留球の数が普通図柄表示装置57に表示されている。
画像出力装置45は第1始動口46、または第2始動口48に遊技球が入球したときに複数の装飾図柄の変動表示を開始し、所定時間経過後に当該装飾図柄の変動を停止させる。停止時に特定図柄(例えば「777」)が揃えば、大当たり遊技(長当たり遊技)を実行する権利を獲得したこととなり、その後、大当たり遊技(長当たり遊技)が開始される。大当たり遊技(長当たり遊技)が開始されると、遊技領域41の下方に位置する大入賞口ユニット58における開閉扉59が一定時間、開放する動作を所定回数(例えば15回)繰り返し、入球した遊技球に対応する賞球が払い出されている。
大入賞口ユニット58は遊技盤4に設けられた大入賞口60を開閉する開閉扉59を開閉自在に支持し、開閉扉59が大入賞口60の前面(表面)側に位置した状態で、遊技盤4の背面に設置されている。開閉扉59は通常時には閉鎖して大入賞口60を閉塞しており、大入賞口60に遊技球が入球することを阻止している。大当たり遊技が開始されたときには、大入賞口開閉ソレノイド58b(図9参照)への通電により開閉扉59が開放して大入賞口60を開放させる。大入賞口60の開放時には、開閉扉59が遊技球を大入賞口60内に導くための受け皿として機能するため、大入賞口60に遊技球が入球可能となる。
センター役物44における画像出力装置45の上側及び側方(図1においては紙面右側)には、演出用の役物装置(以下、「演出用役物装置」という)91、92が配置されている。演出用役物装置91、92は例えばモータによって駆動されるようになっている。センター役物44における演出用役物装置91の上側には、遊技機1の商品名を模った電飾装置93が設けられている。
遊技板40の遊技領域41の上側には、板面を上方に延出させて延出部100が形成されている。延出部100の前面には、装飾部材101が取り付けられている。装飾部材101は、前扉体6が閉塞された状態で透明収納部62に収納され、外部から視認可能である。装飾部材101には、発光ダイオードによる光源が設けられており、演出内容に応じて発光するようになっている。
図1において、受皿ユニット7の前記遊技球供給皿71の前側及び左右の縁部には、前側パネル部72、左側パネル部73L及び右側パネル部73Rが形成されている。前側パネル部72、左側パネル部73L及び右側パネル部73Rの前方の下側には、それぞれ前面部75及び左右の曲面部76L、76Rを有している。左側パネル部73Lの左の下側には、左の側面部77L(図6参照)を有している。右側パネル部73Rの右の下側には、右の側面部77Rを有している。
左側パネル部73Lは、前記遊技球供給皿71の左の縁部を側方に突出させて設けられ、板面が前記遊技球供給皿71に向かって手前側右斜め上方に向く。
右側パネル部73Rは、前記遊技球供給皿71の右の縁部を側方に突出させて設けられ、板面が前記遊技球供給皿71に向かって手前側左斜め上方に向く。
前面部75は、板面が正面に向く。左の側面部77L(図6参照)は、板面が左側面に向く。右の側面部77Rは、板面が左側面に向く。前面部75の左側は左の曲面部76Lを介して左の側面部77L(図6参照)に繋がる。前面部75の右側は右の曲面部76Rを介して右の側面部77Rに繋がる。
前面部75、左右の曲面部76L、76R、左右の側面部77L、77Rの下側は、底面部78(図7参照)に繋がっている。
前側パネル部72の中央部には、チャンスボタン兼十字キーユニット81が設けられている。チャンスボタン兼十字キーユニット81は、チャンスボタン82の周りに十字キー83を設けたものである。
チャンスボタン兼十字キーユニット81の内部には、チャンスボタン82の操作部501に操作が行われたこと検出するチャンスボタン検出スイッチ82a(図9参照)と、チャンスボタン82の操作部501が発光したように見せるための複数の発光ダイオード82b(図9参照)と、十字キー83に操作が行われたこと検出する十字キー検出スイッチ83a(図9参照)が設けられている。
チャンスボタン82の操作部501による操作は例えば遊技中における特定のリーチ演出に際し、チャンスボタン82の操作を促すガイダンスが表示されている間有効となる。前側パネル部72の左側には、遊技球貸出装置20(図3参照)に関わる変換ボタンとしての球貸しボタン84と、返却ボタン85が左右に並べて設けられている。前側パネル部72の球貸しボタン84と、返却ボタン85より後側には、複数のLEDの点灯によって情報の表示を行う表示部86が設けられている。
遊技機1は、図3に示す遊技球貸出装置(CR機)20が送受信可能に接続されるようになっている。遊技球貸出装置20は、プリペイドカード等の記録媒体のカード挿排口500を備え当該記録媒体に記録された金額の残高に応じて遊技球の球貸しの制御を行う。図1に示す表示部86は、前記記録媒体に記録された金額の残高の情報を表示するとともに前記球貸しボタン84と、返却ボタン85が有効中であるか否かを表示する。
図1において、前面部75の上辺近傍には、第1の球抜きボタン87が設けられている。球抜きボタン87は、遊技球供給皿71の左側底部には、第1の球皿側球排出口88が設けられている。
遊技機1は、第1の球抜きボタン87を手動で押し続けることにより、開閉板を移動させて第1の球皿側球排出口88を開放し、遊技球供給皿71に貯留された遊技球を球抜きして下側球排出口89(図7参照)に送るようにしている。
遊技球供給皿71の左側には、整列路201が設けられている。整列路201は、遊技球供給口202に向けて下方にわずかに傾斜しており、前記遊技球供給皿71からの遊技球を整列させて遊技球供給口202に導く。
チャンスボタン兼十字キーユニット81の右側には、第2の球抜きボタン203が設けられている。遊技機1は、第2の球抜きボタン203を手動で押し続けることにより、整列路201の先端に設けた開閉板を移動させて第2の球皿側球排出口204を開放し、上球受皿に貯留された遊技球を球抜きして下側球排出口89(図7参照)に送るようにしている。下側球排出口89から排出される遊技球は、通常、ドル箱と呼ばれる遊技球収納箱に受け止められ収納される。
遊技盤取付枠3には、演出効果音、または不正を知らしめる音声を出力するスピーカ32L、32R(図2参照)が組み込まれている。
左側パネル部73L及び右側パネル部73Rには、スピーカ32L、32R(図2参照)からの音声の放音を行う左側放音部74L及び左側放音部74Rが設けられている。
左側放音部74Lは、前記左側パネル部73Lに設けられ、前記遊技球供給皿71に向かって手前側右斜め上方に向けて放音を行う。
右側放音部74Rは、前記右側パネル部73Rに設けられ、前記遊技球供給皿71に向かって手前側左斜め上方に向けて放音を行う。
図2に示すスピーカ32L、32Rは高音・中音・低音の領域を出力できる機能を有し、通常演出時は高音・中音・低音をバランス良く出力するが、後述する特別演出時、または不正等があった場合には周りに良く聞こえるように高音領域を高く出力するように制御されている。
図1において、前面部75の右側パネル部73Rの近傍にはシリンダ錠13が設けられている。前面部75には、縦長形状の演出用発光部205が五個横方向に並べて設けられている。
左の曲面部76Lには、横長形状の演出用発光部206が三個縦横方向に並べて設けられている。右の曲面部76Rの上側部には、横長形状の演出用発光部207が設けられている。右の曲面部76Rの下側部には、操作ハンドル65が設けられている。
図4において、前扉体6の遊技盤視認用透明窓61は、板面が前方に向いた平面形状に形成されている。透明収納部62は、横長に形成され、板面が前側斜め下方に向いた平面形状の中間部211を左右に、前扉体6の左右のコーナー部212、213が設けられている。
以下、図5及び図6を用いて遊技機1の背面側について説明する。
図5及び図6において、遊技機1の裏面の上部には、遊技球を貯留する貯留タンク33が設置されており、貯留タンク33は、遊技機1の裏面の左側の上部賞球ケース34に覆われた払出装置35に接続されている。賞球ケース34は、遊技球通路を介して入球に基づく賞球(景品)としての遊技球や球貸し要求に基づく遊技球を遊技者に払い出す。払出装置35は、例えばステッピングモータ等の駆動部31b(図9参照)が駆動することによって、賞球または貸し球としての遊技球を1個ずつ遊技者に払い出す。
遊技機1の裏面の払出装置35の下側には、発射制御基板36及び払出制御基板37が前後に並べた状態で取り付けられている。発射制御基板36及び払出制御基板37は、基板ケース301により収納されている。
遊技機1の裏面の払出制御基板37の右側には、基板ケース302に収納された電源基板38が取り付けられている。遊技機1の裏面の払出制御基板37の上側には、払出情報出力端子板39が設けられている。払出情報出力端子板39は、基板ケース301により収納されている。
貯留タンク33、賞球ケース34、払出装置35、発射制御基板36、払出制御基板37及び電源基板38は、遊技盤取付枠3側に固定されている。
遊技機1の裏側の電源基板38の上側には、基板ケース411に収納され主制御基板401が設けられる。遊技機1の裏側の主制御基板401と貯留タンク33の間には、基板ケース413に収納され背面カバー412で覆われた演出制御基板402が設けられている。遊技機1の裏側の演出制御基板402の左側下方には、遊技情報出力端子板403が取り付けられている。
主制御基板401、演出制御基板402、遊技情報出力端子板403、基板ケース411、413及び背面カバー412は、遊技盤4側に取り付けられている。
以下、図7を用いて受皿ユニット7におけるチャンスボタン兼十字キーユニット81の取り付け構造について説明する。
図7において、前側パネル部72の裏面の後側には、ネジ止め部502が形成されている。チャンスボタン兼十字キーユニット81は、チャンスボタン82の周囲にフランジ部503を有し、フランジ部503の下側にケース504を有している。フランジ部503の後側には、ネジ締着部505を有している。
チャンスボタン兼十字キーユニット81は、十字キー83が下側から前側パネル部72の開口部506に挿入された状態でフランジ部503が前側パネル部72の裏面に係止し、ネジ締着部505がネジ507によりネジ止め部502にネジ止め固定されることで前側パネル部72に固定されるようになっている。
次に、左側放音部74L及び右側放音部74R及びその内部構造を詳細に説明する。
図8において、左側放音部74L及び右側放音部74Rは、左右の音伝達管路246L、246Rの出力側512L、512Rが取り付けられている。左右の音伝達管路246L、246Rの入力側511L、511Rには、スピーカ32L、32Rが配置する。左右の音伝達管路246L、246Rは、合成樹脂を金型により成形したものである。左右の音伝達管路246L、246Rは、出力側に向かって拡開するとともに、滑らかに蛇行して湾曲するホーン形状になっていおり、スピーカ32L、32Rからの音声をそれぞれ効率よく左側放音部74L及び右側放音部74Rに導くようになっている。左側放音部74L及び右側放音部74Rは、略平行四辺形状に形成された板状部513L、513Rに複数の音を通過させる貫通孔514L、514Rを形成したものである。板状部の外周には、デザイン性を高める目的で枠515L、515Rが設けられている。
前記遊技球供給皿71に向かって手前側右斜め上方に向けて放音を行う左側放音部74Lは、放音の指向性516Lを遊技者521の左の耳522Lの方向に向けている。前記遊技球供給皿71に向かって手前側左斜め上方に向けて放音を行う右側放音部74Rは、放音の指向性516Rを遊技者521の右の耳522Rの方向に向けている。
(制御手段の内部構成)
次に、図9を用いて遊技の進行を制御する制御手段について説明する。
図9において、遊技機1の制御手段は、主制御基板401、演出制御基板402、払出制御基板37、ランプ制御基板404及び画像制御基板405から構成されている。
主制御基板401は遊技の基本動作を制御する。この主制御基板401は、メインCPU401a、メインROM401b、メインRAM401cを備えている。メインCPU401aは、各検出センサやタイマからの入力信号に基づいて、メインROM401bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、各装置や表示装置を直接制御したり、あるいは演算処理の結果に応じて他の基板に所定のコマンドを送信したりする。メインRAM401cは、メインCPU401aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
前記主制御基板401の入力側には、第1始動口検出センサ46a、第2始動口検出センサ48a、第1大入賞口検出センサ58a、入賞ゲート検出センサ49a及び一般入賞口検出センサ50eが接続されている。これら各センサ46a、48a、58a、49a、50eは、それぞれ対応する検出信号を主制御基板401に送信する。
主制御基板401の出力側には、第2始動口48の一対の可動片47L、47Rを動かす第2始動口開閉ソレノイド48b、大入賞口ユニット58の大入賞口開閉扉59を動かす大入賞口開閉ソレノイド58bが接続されている。主制御基板401は、出力ポート(図示せず)を介して各ソレノイド48b、58bを制御する信号を各ソレノイド48b、58bに送信する。また、主制御基板401の出力側には、第1特別図柄表示装置52、第2特別図柄表示装置53及び普通図柄表示装置56が接続されるとともに、第1特別図柄保留表示装置54、第2特別図柄保留表示装置55及び普通図柄保留表示装置57が接続されている。主制御基板401は、出力ポート(図示せず)を介して各表示装置52、53、54、55、56、57を制御する信号を各表示装置52、53、54、55、56、57に送信する。また、主制御基板401は、第1始動口検出センサ46a、第2始動口検出センサ48a、一般入賞口検出センサ50e及び第1大入賞口検出センサ58aの検出結果に基づき、各入球口(第1始動口46、第2始動口48、普通入賞口50a、50b、50c、50d、大入賞口60)に入球した遊技球に対応した賞球数を払い出させる賞球要求信号を払出制御基板37に送信する。
さらに、主制御基板401の出力側には遊技情報出力端子板403が接続されている。主制御基板401は、出力ポートを介して、所定の遊技に関する情報(以下、遊技情報という)が変換された外部信号を遊技情報出力端子板403に送信する。遊技情報出力端子板403には遊技機1の外側に設けられた遊技情報表示装置10及び遊技店のホールコンピュータが接続されており、遊技情報出力端子板403からは前記の所定の遊技情報(外部信号)が遊技情報表示装置10及びホールコンピュータに送信される。遊技者には、所定の遊技情報が遊技情報表示装置10で出力(表示)されることで、遊技機(台)選びの判断材料が提供されることになる。一方、遊技店は、前記所定の遊技情報がホールコンピュータに接続された表示装置やプリンターで出力(表示・印刷)されることで、各遊技機の稼働状況を把握することができる。
演出制御基板402は、主に遊技中や待機中等の各演出を制御する。この演出制御基板402は、サブCPU402a、サブROM402b、サブRAM402cを備えており、主制御基板401に、当該主制御基板401から演出制御基板402への一方向に通信可能に接続されている。また、演出制御基板402の入力側には、チャンスボタン検出スイッチ82aが接続されている。演出制御基板402には、チャンスボタン兼十字キーユニット81の操作部501に操作が行われたことを示す演出ボタン検出信号がチャンスボタン検出スイッチ82aから送信される。
サブCPU402aは、主制御基板401から送信されたコマンド、または、前記チャンスボタン検出スイッチ82aや図示しないタイマからの受信信号に基づいて、サブROM402bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、当該処理に基づいて、コマンドをランプ制御基板404や画像制御基板405に送信する。サブRAM402cは、サブCPU402aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
払出制御基板37は、遊技球の発射制御と遊技球の払い出し制御とを行う。この払出制御基板37は、払出CPU37a、払出ROM37b、払出RAM37cを備えており、主制御基板401及び発射制御基板36に対して、双方向に通信可能に接続されている。
払出CPU37aの入力側には、払出装置35において遊技球が払い出されたか否かを検知する払出球計数スイッチ35aが接続されている。また、払出CPU37aの入力側には、球貸しボタン84の操作を検出する球貸しボタン検出スイッチ84aと、返却ボタン85の操作を検出する返却ボタン検出スイッチ85aとが設けられている。
払出CPU37aは、払出球計数スイッチ35aからの払出球検知信号と、球貸しボタン検出スイッチ84aからの球貸しボタン操作検出信号と、返却ボタン検出スイッチ85aからの返却ボタン操作検出信号と、タイマからの受信信号とに基づいて、払出ROM37bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、当該処理に基づいて、対応するデータを主制御基板401に送信する。
払出制御基板37の出力側には、貯留タンク33から所定数の遊技球を遊技者に払い出すための払出装置35の払出駆動部35bが接続されている。払出CPU37aは、主制御基板401から送信された賞球要求信号に基づいて、払出ROM37bから所定のプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、払出装置35を制御して所定の遊技球を遊技者に払い出す。このとき、払出RAM37cは、払出CPU37aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
また、払出CPU37aは、遊技機1の外側に設けられた遊技球貸出装置(カードユニット)20が払出制御基板37に接続されているか否かを確認し、遊技球貸出装置20が接続されていれば、発射制御基板36に遊技球を発射させることを許可する発射制御データを送信する。
払出制御基板37の出力側には、表示部86(図1参照)に設けられた遊技情報表示基板86aが接続されている。払出CPU37aは、遊技球貸出装置20から受信したデータに基づいて、遊技球貸出装置20の前記カード挿排口500に挿入されたカードの残高を情報表示基板86aに表示すとともに、球貸しボタン84有効中である、即ち、遊技球貸出装置20を用いた玉貸し可能であるか否かを情報表示基板86aに表示する。
発射制御基板36は、払出制御基板37から発射制御データを受信すると発射部31(図2参照)による発射の許可を行う。そして、操作ハンドル65(図1参照)に設けられたタッチセンサ65bからのタッチ信号と発射指示部材66(図1参照)に連動する発射ボリューム65aからの入力信号とを読み出し、発射部31(図2参照)の発射用ソレノイド31aを通電制御し、遊技球を発射させる。
実施形態では、発射用ソレノイド31aの回転速度は、発射制御基板36に設けられた水晶発振器の出力周期に基づく周波数から、約99.9(回/分)に設定されている。これにより、1分間における発射遊技数は、発射用ソレノイド31aが1回転する毎に1個発射されるため、約99.9(個/分)となる。
ランプ制御基板404は、前記各基板と同様に、ランプCPU404a、ランプROM404b、ランプRAM404cを備えており、遊技盤2に設けられた電飾装置89、93及び装飾部材101の発光ダイオードを点灯制御する。また、演出用役物装置91、92を作動させるソレノイドやモータ等の駆動源を通電制御する。さらに、ランプ制御基板404は、チャンスボタン兼十字キーユニット81の複数の発光ダイオード82bを点灯制御する。このランプ制御基板404は、演出制御基板402に接続されており、演出制御基板402から送信されたコマンドに基づいて、前記の各制御を行うこととなる。
画像制御基板405は、少なくとも画像出力装置45に表示される動画や静止画等の画像を制御する画像制御部405Bと、スピーカ32L、32Rから出力される音を制御する音声制御部405Cと、画像制御部405B及び音制御部405Cを統括制御する統括部405Aとを有する。
画像制御基板405の統括部405Aは、演出制御基板402から送信される演出確定コマンドを受信し、統括部405Aの統括CPU405A1が画像出力装置45に表示される画像の制御及びスピーカ32L、32Rから出力される音の制御を行う。統括ROM405A2には、当該統括CPU405A1の実行する制御プログラムが記憶されている。統括CPU405A1は、統括ROM405A2が接続されるとともに、統括RAM405A3が接続されており、統括CPU405A1の動作に必要な制御プログラムが読み出されるようになっている。
また、統括CPU405A1は、画像制御部405Bの画像CPU405B1、及び、音制御部405Cの音CPU405C1に接続される。画像CPU405B1は画像出力装置45に表示させる画像に対応する画像信号を生成し、生成した画像信号を画像出力装置45の駆動回路に送信する。一方、音CPU405C1は、スピーカ32L、32Rから出力させる音に対応する音信号を生成し、生成した音信号をスピーカ32L、32Rの駆動回路に送信する。
画像CPU405B1には、画像ROM405B2が接続されている。画像ROM405B2には、画像CPU405B1の実行する制御プログラムが記憶されている。画像ROM405B2からは、画像CPU405B1の動作に必要な制御プログラムが画像CPU405B1の制御により読み出されるようになっている。また、画像CPU405B1は、画像出力装置45に表示する、例えば背景、キャラクタ、装飾図柄等の画像に係る画像データも予め記憶されている。また、画像CPU405B1は、生成した画像信号を展開して記憶させる画像RAM405B3にも接続されている。
なお、画像CPU405B1は、画像出力装置45に対して、背景画像表示処理、装飾図柄表示処理、キャラクタ画像表示処理など各種画像処理を実行するが、背景画像、装飾図柄画像、キャラクタ画像は、画像出力装置45の表示画面上において重畳表示される。すなわち、装飾図柄画像やキャラクタ画像は背景画像よりも手前に見えるように表示される。このとき、同一位置に背景画像と図柄画像が重なる場合、Zバッファ法など周知の陰面消去法により各画像データのZバッファのZ値を参照することで、図柄画像を優先して画像RAM405B3に記憶させる。
一方、音CPU405C1にも、音声ROM405C2が接続されている。音声ROM405C2には、音CPU405C1の実行する制御プログラムが記憶されている。音声ROM405C2からは音405C1の動作に必要な制御プログラムが音CPU405C1の制御により読み出されるようになっている。音405C1には、スピーカ32L、32Rから出力される音の音データも予め記憶されている。また、音CPU405C1は、生成した音信号を展開して記憶する音RAM405C3にも接続されている。
一方、上述の遊技情報出力端子板403は、主制御基板401において生成された外部信号を遊技店のホールコンピュータ及び遊技情報表示装置10に伝達するための中継的な基板である。実施形態においては、遊技情報出力端子板403は出力側で遊技情報表示装置10にのみ直接接続されており、遊技情報表示装置10を介してホールコンピュータに接続されている。遊技情報出力端子板403は、主制御基板401と配線接続され、遊技店のホールコンピュータ等と接続をするためのコネクタが設けられている。
なお、実施形態では遊技情報出力端子板403は遊技情報表示装置10を介してホールコンピュータに接続されているが、遊技情報出力端子板403から遊技情報表示装置10及びホールコンピュータの双方に接続される構成でもよい。また、遊技情報出力端子板403はホールコンピュータを介して遊技情報表示装置10に接続される構成でもよい。
上述の払出情報出力端子板39は、払出制御基板37において生成された、賞球払出個数を示す賞球要求信号及び貸し球払出個数を示す球貸要求信号をホールコンピュータに出力するための中継的な基板である。実施形態においては、払出情報出力端子板39も遊技情報表示装置10を介してホールコンピュータに接続されている。払出情報出力端子板39は、払出制御基板37と配線接続され、遊技店のホールコンピュータ等と接続をするためのコネクタが設けられている。
なお、実施形態では払出情報出力端子板39は遊技情報表示装置10を介してホールコンピュータに接続されているが、払出情報出力端子板39から遊技情報表示装置10及びホールコンピュータの双方に接続される構成でもよい。また、払出情報出力端子板39はホールコンピュータを介して遊技情報表示装置10に接続される構成でもよい。
電源基板38は、コンデンサからなるバックアップ電源を備えており(図示せず)、遊技機に供給する電源電圧を監視し、電源電圧が所定値以下となったときに、電断検知信号を主制御基板401に出力する。より具体的には、電断検知信号がハイレベルになるとメインCPU401aは動作可能状態になり、電断検知信号がローレベルになるとメインCPU401aは動作停止状態になる。バックアップ電源はコンデンサに限らず、例えば、電池でもよく、コンデンサと電池とを併用して用いてもよい。
以下、遊技機1の各部材について詳細に説明する。
図10乃至図18は本発明に係る実施形態を示し、図10は、固定枠2の分解斜視図である。図11は、遊技盤取付枠3の斜視図である。図12は遊技盤4の斜視図である。図13は、前扉体6の右斜め前方から見た斜視図である。図14は、前扉セット5の右斜め後方から見た斜視図である。図15は、固定枠2と遊技盤取付枠3を組み立てた状態の斜視図である。図16は、固定枠2と遊技盤取付枠3を組み立て遊技盤取付枠3に遊技盤4を取り付けた状態の斜視図である。図17は、固定枠2から遊技盤取付枠3を開いた状態の遊技機1の斜視図である。図18は、遊技盤取付枠3から前扉セット505を開いた状態の遊技機1の斜視図である。
まず、固定枠2について詳細に説明する。
図10において、実施形態における固定枠2は、固定枠本体21と、装飾部材22と、ネジ23、23とから構成されている。
固定枠本体21は、例えば上下辺部111、112がアルミ製の板材121、122と木製の板材123、124が重ねて構成され、左右側辺部113、114がアルミ製の板材125、126により構成され、これら各板材が小ネジ等の離脱可能な締結具により全体として矩形枠状に組み付けられている。
左側辺部113の上下端部には、図2に示した開閉連結支持機構11、12の上軸受片131及び下軸受片132がそれぞれ設けられている。当該上軸受片131及び下軸受片132にて、図15に示すように、遊技盤取付枠3の上下部が回動可能に支持されており、これにより遊技盤取付枠3が開閉可能となる。
図10において、右側辺部114の枠内側面の上部及び下部には、遊技盤取付枠3に設けられた後述する施錠装置161(図11参照)の内枠鉤部163、164(図11参照)に対応して、上下一対の鉤受部133、134が設けられている。これにより、固定枠2に対して遊技盤取付枠3が閉じられた状態で、内枠鉤部163、164は、当該鉤受部133、134に係止される。
さらに、固定枠2の下辺部112には、樹脂製の装飾部材22がネジ23、23によりネジ止め固定されている。装飾部材22の前面上側には、前方を向く垂直面部141が設けられている。装飾部材22の前面下側には、前側斜め下方を向く傾斜面部142が設けられている。
次に、遊技盤取付枠3を詳細に示す。
図11において、遊技盤取付枠3は、外形が矩形状をなす樹脂ベース151を主体に構成されており、当該樹脂ベース151の中央部には略四角形状の部品挿入孔152が形成されている。
部品挿入孔152には、図6に示した遊技盤4の主制御基板401、演出制御基板402、遊技情報出力端子板403、基板ケース411、413及び背面カバー412が挿入される。
図11において、当該樹脂ベース151の部品挿入孔152の前側には、遊技盤4の遊技板40が内側に挿入される枠状部153が形成されている。
枠状部153は、上壁154、下壁155、左側壁156、右側壁157からなる内側四面によって略長方形状の囲繞空間が形成され、この囲繞空間に図2に示す遊技盤4(図12参照)が固定される。遊技盤4を固定する手段として、枠状部153の左側壁156の枠形状内側面の上下部には、遊技盤止め具158a、158bが設けられており、上壁154および下壁155のそれぞれ右側壁157寄りには遊技盤固定具159、160が設けられている。
遊技盤取付枠3に遊技盤4を固定する場合、図16に示すように、遊技盤4の遊技板40の左辺が遊技盤止め具158a、158bに嵌入され、遊技盤4の遊技板40の右上コーナー及び右下コーナーが遊技盤固定具159、160により押さえつけられる。
遊技盤取付枠3に固定された遊技盤4は、遊技盤固定具159、160を操作することで遊技盤取付枠3からの取り外しが可能になる。
図11に示すように、遊技盤取付枠3の右面には、施錠装置161が設けられている。施錠装置161は、前方に設けられた内枠鉤部162と、後方に設けられた内枠鉤部163、164とを備え、前方に設けられた連動用突起部165、166の動作に連動して内枠鉤部162、163、164が上下にスライドするようになっている。連動用突起部165、166は、前扉セット5のシリンダ錠13のロータと連動するスライド部14(図14参照)により作動される。
作業者がシリンダ錠13(図4参照)の鍵穴に鍵を挿入して時計回りに操作した場合、前扉セット5(図14参照)のスライド部14(図14参照)が中間部から下側にスライドし、図11に示す施錠装置161の連動用突起部165が下側にスライドして内枠鉤部163、164が下側に押し下げられて、内枠鉤部163、164による当該鉤受部133、134(図10参照)の係止が解除して固定枠2に対して遊技盤取付枠3が図17に示すように開放可能になる。
作業者がシリンダ錠13(図4参照)の鍵穴に鍵を挿入して反時計回りに操作した場合、前扉セット5のスライド部14(図14参照)が中間部から上側にスライドし、図11に示す施錠装置161の連動用突起部166が上側にスライドして内枠鉤部162が上側に押し上げられて、内枠鉤部162による鉤受部15(図14参照)の係止が解除して遊技盤取付枠3に対して前扉セット5が図18に示すように開放可能になる。
また、遊技盤取付枠3の右下側の内側面には、前扉セット5の前扉体6から延出するハーネス243を保持するフック167が設けられている。遊技盤取付枠3の右下側には、ハーネス243を遊技盤取付枠3の裏側へ挿通させる貫通部168が設けられている。
遊技盤取付枠3の左側辺部の上下端部には、図2に示した開閉連結支持機構11、12の上軸取付片169及び下軸取付兼軸受片170がそれぞれ設けられている。上軸取付片169及び下軸取付兼軸受片170には、それぞれ軸171、172が設けられている。軸171、172は、固定枠2(図10参照)の上軸受片131及び下軸受片132にて回転可能な状態で軸受けが行われるようになっている。上軸取付片169及び下軸取付兼軸受片170は、図18に示すように前扉セット5の前扉体6の上下部を回動可能に支持するようになっている。
以下、遊技盤4について詳細に説明する。
図12において、遊技盤4は、合板の前面に樹脂シートを貼り付けた構造の遊技板40にセンター役物44等の各種所物や遊技釘427を配置したものである。
遊技盤4の前面には、遊技領域41が形成されている。
センター役物44は、前記遊技領域41の中央に設けられ、開口部422が形成された枠部材421を主要構成とする前側ユニット420を有し、当該開口部422の背面側に画像出力装置45が配置されている。画像出力装置45の開口部422から露出する部分は、画面423となっている。
センター役物44の枠部材421の上側中央の若干左寄りには、曲面部424(図3参照)が設けられており、遊技領域41は、この曲面部424から左右に分岐して左打ち用の遊技領域425と勢いが付きすぎた遊技球を減速させて回収口51に導く線路426に分けられている。
左打ち用の遊技領域425には、多数本の遊技釘427とともに、入賞ゲート49、普通入賞口50a、50b、50c、50d、風車428、第1始動口46、第2始動口48、大入賞口ユニット58等が配置されている。大入賞口ユニット58は、遊技板40を貫通する取付孔に取り付け固定される。
一方、枠部材421の左側壁431には、左打ち用の遊技領域425を落下する遊技球が付近の遊技釘427の誘導により比較的低い確率で突入するワープ経路432が設けられている。
枠部材421の下壁433の正面側の上面には、ワープ経路432を通過した遊技球が転がるステージ面434が形成されている。ステージ面434の中央には遊技球を第1始動口46に誘導する誘導孔435の入り口436が設けられている。誘導孔435の出口437は、第1始動口46の上方に位置する。ステージ面434の手前には、ステージ面434から転落した遊技球が転がるステージ面438が形成されている。ステージ面438の中央には、遊技球を第1始動口46に誘導する誘導溝439が形成されている。
枠部材421の左側壁431、下壁433、右側壁440、上壁441により囲まれる領域は、上述の開口部422となっている。
遊技球は、通常の遊技状態で、曲面部424よりも左下側に落下して左打ち用の遊技領域425に導かれ、遊技釘427や風車428に衝突しながら、あるものは、ワープ経路432、ステージ面434及び誘導孔435を通過し第1始動口46に落下し、また、あるものは、ステージ面438及び誘導溝439を通過し第1始動口46に落下し、また、あるものは、ワープ経路432を介さず直接下方に落下し、普通入賞口50a、50b、50c、50dまたは第1始動口46に入賞し、また、あるものは、アウト球として回収口51に集合し、アウト球通路孔を通って遊技盤4の裏面(背面)側に排出される。
遊技板40の上側の延出部100の前面には、刀をデザインした立体形状の装飾部材101が延出部100の後側からのネジ止めにより取り付けられている。
装飾部材101の中央には、刀の刃をデザインした発光部451が設けられている。発光部451の内部には、複数の発光ダイオード452が設けられている。複数の発光ダイオード452は、ハーネス453を介して背面カバー412内に設けられたランプ制御基板404(図9参照)に接続されており、遊技機1の演出内容に応じて各種発光パターンで発光するようになっている。
以下、前扉体6と受皿ユニット7について詳細に説明する。
図13において、前扉体6の遊技盤視認用透明窓61の下側には、不透明部68が設けられている。不透明部68の表面の左側には、球払出口64が設けられる。
図14において、不透明部68の裏面側には、球払出口64に繋がる遊技球ガイド241が設けられている。遊技球ガイド241は、レール42、43(図12参照)から逆流して落下する遊技球及び払出装置35(図5参照)から払い出された遊技球を球払出口64に導く。不透明部68の背面における球払出口64より右側には、開口部242が設けられ、この開口部242から受皿ユニット7の操作ハンドル65の発射ボリューム65a(図9参照)及びタッチセンサ65b(図9参照)等の電子部品と接続するハーネス243が延出している。
透明板状部67の略中央には、受皿ユニット7の背面に設けられた遊技球ガイド部材201が挿入される貫通孔244が形成されている。
透明板状部67の右側には、遊技盤取付枠3に設けられたスピーカ32L、32R(図11参照)からの音声を通過させる左右の貫通孔245L、245Rが形成されている。左右の貫通孔245L、245Rは、左右の音伝達管路246L、246R(図8参照)を介して左側放音部74L及び右側放音部74Rに繋がっている。スピーカ32L、32R(図11参照)からの音声は、左右の貫通孔245L、245R及び左右の音伝達管路246L、246Rを通って左側放音部74L及び右側放音部74Rから外部に放音される。
不透明部68の左右両脇には、ネジ247、247のネジ部が挿通するネジ挿通孔が設けられている。受皿ユニット7の裏側には、ネジ247のネジ部が螺入するネジ螺入孔が設けられている。ネジ247、247は、ネジ部が不透明部68のネジ挿通孔に挿通し、受皿ユニット7の裏側のネジ螺入孔に螺入して締め付けられることで、不透明部68の前面に受皿ユニット7をネジ止固定する。
受皿ユニット7の背面に設けられた遊技球ガイド部材201(図14参照)は、受皿ユニット7の遊技球供給口202からの遊技球を遊技盤取付枠3の発射部31に導く。
以下、前扉体6の裏側について更に詳細に説明する。
図14において、前扉体6の透明収納部62は、平面形状の中間部211(図13参照)、左右のコーナー部212、213(図13参照)及び上側の水平面部214、左右の側壁部215、216及び上側枠部230により形成される。透明収納部62は、中間部211、左右のコーナー部212、213、上側の水平面部214及び左右の側壁部215、216及び上側枠部230により背面側に形成される凹部217に遊技盤4(図12参照)側の立体形状の装飾部材101を収納するようになっている。
側壁部215、216は、遊技盤視認用透明窓61の左右に配置する側壁部221、222に繋がっている。
遊技盤視認用透明窓61は上辺が直線状に形成され、左右両辺が側方に向けて膨出するように湾曲する。遊技盤視認用透明窓61の上側には、略平面形状の上側枠部230が斜め前側上方に延出して設けられている。遊技盤視認用透明窓61の左右には、左右の曲面形状の枠部231、232が前方に延出して設けられている。
左右の側壁部221、222と左右の曲面形状の枠部231、232の間は、図13に示すように前方から見て板面が斜め下方に向く平面部233、234になっている。中間部211、左右のコーナー部212、213及び平面部233、234は、同一平面上に形成されている。
図14において、前扉体6の左側辺部の上下端部には、図2に示した開閉連結支持機構11、12の上軸取付片261及び下軸取付片262がそれぞれ設けられている。上軸取付片261及び下軸取付片262には、それぞれ軸263、264が設けられており、軸263、264は、固定枠2(図10参照)の上軸受片131(図10参照)及び遊技盤取付枠3(図11参照)の下軸取付兼軸受片170(図11参照)にて回転可能な状態で軸受けが行われるようになっている。上側の軸263は、上軸取付片261の本体に対して上下にスライド可能であるとともに、図示しないコイルばねにより上方に付勢されている。上側の軸263を上軸受片131(図11参照)の下側の軸受穴に取り付ける際には、上側の軸263を一旦下方にスライドさせる。
以下、固定枠2に対する遊技盤取付枠3の開閉動作について説明する。
図17において、開閉連結支持機構11、12(図2参照)による固定枠2に対する遊技盤取付枠3の開閉軸線L1は、上述したように遊技機1の正面からみて左側において上下に沿って設定されており、この開閉軸線を軸心として固定枠2に対して遊技盤取付枠3が前方側に開放できるようになっている。
以下、遊技盤取付枠3に対する前扉セット5の開閉動作について説明する。
図18において、遊技盤取付枠3の前面側には、前扉セット5が開閉可能に取付けられている。前扉セット5は、遊技盤取付枠3と同様に、開閉連結支持機構11、12(図2参照)により、遊技機1の正面から見て左側において上下に沿って設定された開閉軸線L1を軸心として前方側に開放できるようになっている。前扉セット5の前扉体6から延出するハーネス243は、フック167により保持され貫通部168に挿通する。貫通部168を介して遊技盤取付枠3の裏側へ挿通したハーネス243は、遊技盤取付枠3側の発射制御基板36(図6参照)、払出制御基板37(図6参照)及び電源基板38(図6参照)等に電気的に接続するとともに、中継基板及びハーネスを介して遊技盤4側の主制御基板401(図6参照)、演出制御基板402(図6参照)等に電気的に接続する。
図18の状態の遊技盤取付枠3に対して前扉セット5を閉じた場合、透明収納部62に遊技盤4側の立体形状の装飾部材101が前扉セット5の裏側から収納され、施錠装置161の内枠鉤部162が前扉セット5の鉤受部15を係止して、遊技盤取付枠3に対して前扉セット5が閉じた状態で施錠される。遊技盤取付枠3に対して前扉セット5が閉じた状態では、遊技盤視認用透明窓61により遊技盤4のレール42、43間を上昇する遊技球及び遊技盤4の遊技領域41内を落下する遊技球901(図7参照)が前方に移動して脱落するのを阻止している。
このような構成及び動作を纏めて説明すると、固定枠2は、枠状に形成されている。
遊技盤取付枠3は、枠状に形成され、前記固定枠2に対して開閉可能に支持され、枠形状の内側に遊技盤4が着脱可能になっている。
前扉体6は、前記遊技盤取付枠3の前面に開閉可能な状態で支持され、前記遊技盤取付枠3に取り付けられた遊技盤4を視認可能にする遊技盤視認用透明窓61が設けられるとともに、透明性を有した透明収納部62が前記遊技盤視認用透明窓61の上側に形成され、当該透明収納部62に立体形状の装飾部材101を挿脱可能な状態で収納する。
遊技球供給皿71は、前記前扉体6の前記遊技盤視認用透明窓61より下側に設けられ、上側が開放した凹形状に形成されている。
左側パネル部73Lは、前記遊技球供給皿71の左の縁部を側方に突出させて設けられ、板面が前記遊技球供給皿71に向かって手前側右斜め上方に向く。
右側パネル部73Rは、前記遊技球供給皿71の右の縁部を側方に突出させて設けられ、板面が前記遊技球供給皿71に向かって手前側左斜め上方に向く。
左側放音部74Lは、前記左側パネル部73Lに設けられ、前記遊技球供給皿71に向かって手前側右斜め上方に向けて放音を行う。
右側放音部74Rは、前記右側パネル部73Rに設けられ、前記遊技球供給皿71に向かって手前側左斜め上方に向けて放音を行う。
前記装飾部材101は、前記遊技盤4に取り付け固定されている。
前記遊技盤視認用透明窓61及び前記透明収納部62は、透明の素材により一体成形されている。
遊技盤視認用透明窓61は、遊技盤4の遊技領域41を視認可能にする。透明収納部62は、装飾部材101を外部から視認可能にする。
以上説明した本発明の実施形態によれば、前扉体6には、透明性を有した透明収納部62が前記遊技盤視認用透明窓61の上側に形成され、当該透明収納部62には立体形状の装飾部材101を挿脱可能な状態で収納するので、装飾部材101を取り付けた遊技盤4を作業者が交換するだけで、遊技盤4の交換の際に遊技盤視認用透明部である前記遊技盤視認用透明窓61の周囲を装飾する装飾部を遊技盤4の機種に個別に対応して新しくするとともに、装飾部の立体感を高め、装飾部に可動部や発光部等の演出装置を組み込むのを容易にして、遊技者に新台入替の目新しさを強く感じさせることができる。また、本発明の実施形態によれば、また、前扉体6の遊技盤視認用透明窓61の下側に設けられた前記遊技球供給皿71の左右に左側パネル部及び右側パネル部73Rを設け、この左側パネル部及び右側パネル部73Rに、前記遊技球供給皿71に向かって手前側右斜め上方に向けて放音を行う左側放音部74Lと、前記遊技球供給皿71に向かって手前側左斜め上方に向けて放音を行う右側放音部74Rとを設けたので、左側放音部74Lと右側放音部74Rの放音の指向性をそれぞれ遊技者の左右の耳の方向に向けることができ、効率的な音声演出を行え、特に左側放音部74Lと右側放音部74Rからステレオ音声を放音させることで高いステレオ音声効果を得られる。
尚、図1乃至図18に示した実施形態では、前記装飾部材101を収納する透明収納部62を前記遊技盤視認用透明窓61の上側のみに形成したが、前記装飾部材を収納する透明収納部は、前記遊技盤視認用透明窓61の上側、一方及び他方の脇側のうち少なくとも一つの側に形成すればよく、上側、一方及び他方の脇側の全てに形成してもよい。また、図1乃至図18に示した前記装飾部材101には、電動で駆動する可動部を演出装置として組み込んでもよい。