<第1の実施の形態>
以下、遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という)の第1の実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はパチンコ機10の正面図、図2及び図3はパチンコ機10の主要な構成を展開して示す斜視図である。なお、図2では便宜上パチンコ機10の遊技領域内の構成を省略している。
パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外殻を形成する外枠11と、この外枠11に対して前方に回動可能に取り付けられた遊技機本体12とを有する。外枠11は木製の板材を四辺に連結し構成されるものであって矩形枠状をなしている。パチンコ機10は、外枠11を島設備に取り付け固定することにより、遊技ホールに設置される。
遊技機本体12は、図2及び図3に示すように、内枠13と、その内枠13の前方に配置される前扉枠14と、内枠13の後方に配置される裏パックユニット15とを備えている。遊技機本体12のうち内枠13が外枠11に対して回動可能に支持されている。詳細には、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として内枠13が前方へ回動可能とされている。
内枠13には、図2に示すように、前扉枠14が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として前方へ回動可能とされている。また、内枠13には、図3に示すように、裏パックユニット15が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として後方へ回動可能とされている。
なお、遊技機本体12には、図3に示すように、その回動先端部に施錠装置16が設けられており、遊技機本体12を外枠11に対して開放不能に施錠状態とする機能を有しているとともに、前扉枠14を内枠13に対して開放不能に施錠状態とする機能を有している。これらの各施錠状態は、図1に示すように、パチンコ機10前面にて露出させて設けられたシリンダ錠17に対して解錠キーを用いて解錠操作を行うことにより、それぞれ解除される。
次に、遊技機本体12の前面側の構成について説明する。
内枠13は、図2に示すように、外形が外枠11とほぼ同一形状をなす樹脂ベース21を主体に構成されている。樹脂ベース21の中央部には略楕円形状の窓孔23が形成されている。樹脂ベース21には遊技盤24が着脱可能に取り付けられている。遊技盤24は合板よりなり、遊技盤24の前面に形成された遊技領域が樹脂ベース21の窓孔23を通じて内枠13の前面側に露出した状態となっている。
ここで、遊技盤24の構成を図4に基づいて説明する。図4は遊技盤24の正面図である。
遊技盤24には、ルータ加工が施されることによって前後方向に貫通する大小複数の開口部が形成されている。各開口部には入賞ユニット30,一般入賞口31,スルーゲート35,可変表示ユニット36,メイン表示部43及び役物用表示部44等がそれぞれ設けられている。また、入賞ユニット30には上入賞部33、下入賞部34及び可変入賞部32が設けられている。
遊技領域の中央位置を含むようにして可変表示ユニット36が配置されており、さらに遊技領域の横方向の中央ライン上において可変表示ユニット36、入賞ユニット30がこの順序で上下に並ぶように配置されている。また、スルーゲート35は、可変表示ユニット36の左側に1個設けられているとともに、右側に1個設けられている。また、一般入賞口31は、入賞ユニット30の高さ位置において、この入賞ユニット30の左方に2個設けられているとともに、右方に2個設けられている。
ちなみに、一般入賞口31、上入賞部33及び下入賞部34のそれぞれは、複数の遊技球(金属球)が同時に入球することを阻止しながら、ある程度の入球頻度を確保するために、遊技球の直径よりも若干大きい開口面積を有している。
一般入賞口31、可変入賞部32、上入賞部33及び下入賞部34への入球が発生すると、それが遊技盤24の背面側に配設された入賞検知センサにより検知され、その検知結果に基づいて所定数の賞球の払い出しが実行される。この場合、上入賞部33への入球が発生した場合及び下入賞部34への入球が発生した場合には3個の賞球の払い出しが実行され、一般入賞口31への入球が発生した場合には10個の賞球の払い出しが実行され、可変入賞部32への入球が発生した場合には15個の賞球の払い出しが実行される。但し、これら賞球の個数は任意であり、例えば上入賞部33に係る賞球個数よりも下入賞部34に係る賞球個数が多いといったように、両入賞部33、34の賞球個数が相違していてもよい。また、可変入賞部32に係る賞球個数が他の賞球個数に比べて多い構成に限定されることはなく、例えば一般入賞口31に係る賞球個数よりも少ない構成としてもよく、一般入賞口31に係る賞球個数が最も多い構成としてもよい。
その他に、遊技盤24の最下部にはアウト口37が設けられており、各種入賞口等に入らなかった遊技球はアウト口37を通って遊技領域から排出される。また、遊技盤24には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘38が植設されていると共に、風車等の各種部材(役物)が配設されている。
ここで、入球とは、所定の開口部を遊技球が通過することを意味し、開口部を通過した際にそのまま遊技領域から排出される態様だけでなく、開口部を通過した後に遊技領域を再度流下する態様も含まれる。但し、以下の説明では、アウト口37への遊技球の入球と明確に区別するために、一般入賞口31、可変入賞部32、上入賞部33、下入賞部34又はスルーゲート35への遊技球の入球を、入賞とも表現する。
上入賞部33及び下入賞部34は共に上向きに開放されている。また、上から上入賞部33,下入賞部34,可変入賞部32の順となるようにして両入賞部33,34及び可変入賞部32は鉛直方向に並んでいる。下入賞部34には、左右一対の可動片よりなるガイド片(サポート片)としての電動役物34aが設けられている。
電動役物34aは遊技盤24の背面側に搭載された図6に図示の電動役物駆動部34bに連結されており、当該電動役物駆動部34bにより駆動されて閉状態(非サポート状態又は非ガイド状態)及び開状態(サポート状態又はガイド状態)のいずれかに配置される。電動役物34aの閉状態では遊技球が下入賞部34に入賞できず、電動役物34aが開状態となることで下入賞部34への入賞が可能となる。
なお、これに限定されず、下入賞部34への遊技球の入賞が発生し易い状態と、入賞が不可ではないが上記入賞が発生し易い状態よりも入賞が発生しづらい状態とに、電動役物34aが切り換えられる構成としてもよい。また、電動役物34aを不具備とし、入賞が発生し易い状態とそれよりも入賞が発生しづらい状態との間の切り換えが、下入賞部34自身の変位により行われる構成としてもよい。
可変入賞部32は、通常は遊技球が入賞できない閉状態になっており、大当たり当選といった開閉実行モード(特別遊技状態)への移行当選となった際に、遊技球が入賞しやすい所定の開状態に切り換えられるようになっている。可変入賞部32の開放態様として具体的には、所定時間(例えば30秒間)の経過又は所定個数(例えば10個)の入賞を1ラウンドとして、複数ラウンド(例えば15ラウンド)を上限として可変入賞部32が繰り返し開放される。
メイン表示部43では、上入賞部33又は下入賞部34への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、上入賞部33又は下入賞部34への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が表示によって明示される。つまり、本パチンコ機10では、上入賞部33への入賞と下入賞部34への入賞とが内部抽選において区別されておらず、上入賞部33又は下入賞部34への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が共通の表示領域であるメイン表示部43にて明示される。そして、上入賞部33又は下入賞部34への入賞に基づく内部抽選の結果が開閉実行モードへの移行に対応した当選結果であった場合には、メイン表示部43にて所定の停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、開閉実行モードへ移行する。
なお、メイン表示部43は、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されてなるセグメント表示器により構成されているが、これに限定されることはなく、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器等その他のタイプの表示装置によって構成されていてもよい。また、メイン表示部43にて変動表示される絵柄としては、複数種の文字が変動表示される構成、複数種の記号が変動表示される構成、複数種のキャラクタが変動表示される構成又は複数種の色が切り換え表示される構成などが考えられる。
役物用表示部44では、スルーゲート35への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、スルーゲート35への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が表示によって明示される。スルーゲート35への入賞に基づく内部抽選の結果が電役開放状態への移行に対応した当選結果であった場合には、役物用表示部44にて所定の停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、電役開放状態へ移行する。電役開放状態では、下入賞部34に設けられた電動役物34aが所定の態様で開放状態となる。
可変表示ユニット36には、絵柄の一種である図柄を変動表示(又は、可変表示若しくは切換表示)する図柄表示装置41が設けられているとともに、図柄表示装置41を囲むようにしてセンターフレーム42が配設されている。図柄表示装置41は、液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されており、後述する表示制御装置により表示内容が制御される。なお、図柄表示装置41は、液晶表示装置であることに限定されることはなく、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTといった表示画面を有する他の表示装置であってもよく、ドットマトリクス表示器であってもよい。
図柄表示装置41では、上入賞部33又は下入賞部34への入賞に基づいて図柄の変動表示が開始される。すなわち、メイン表示部43において変動表示が行われる場合には、それに合わせて図柄表示装置41において変動表示が行われる。例えば上、中及び下に並べて図柄が表示され、これらの図柄が左右方向にスクロールされるようにして変動表示されるようになっている。そして、予め設定されている有効ライン上に所定の組み合わせの図柄が停止表示された場合には、開閉実行モードが発生することとなる。
なお、いずれかの入賞部33,34への入賞に基づいて、メイン表示部43及び図柄表示装置41にて変動表示が開始され、所定の停止結果を表示し上記変動表示が停止されるまでが遊技回の1回に相当する。
センターフレーム42の前面側における左上部分には、メイン表示部43及び図柄表示装置41に対応した第1保留ランプ部45が設けられている。遊技球が上入賞部33又は下入賞部34に入賞した個数は最大4個まで保留され、第1保留ランプ部45の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。
センターフレーム42の右上部分には、役物用表示部44に対応した第2保留ランプ部46が設けられている。遊技球がスルーゲート35を通過した回数は最大4回まで保留され、第2保留ランプ部46の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。なお、各保留ランプ部45,46の機能が図柄表示装置41の一部の領域における表示により果たされる構成としてもよい。
<入賞ユニット30の構成について>
次に入賞ユニット30の構成を図5〜図11に基づいて説明する。
図5は入賞ユニット30を前方から見た斜視図、図6は入賞ユニット30の背面図、図7は入賞ユニット30を前方から見た分解斜視図、図8は入賞ユニット30を後方から見た分解斜視図、図9は一部破断部分を含む入賞ユニット30の側面図、図10は大入賞口221及びその周辺を拡大して示す正面図、図11は大入賞口221に対する可変入賞検知センサ233及び発光基板243の位置関係を説明するための模式図である。なお、図11において発光基板243に対し破線にてハッチングしてあるが、断面を示しているのではなく発光基板243の設置範囲を示している。また、可変入賞検知センサ233の設置範囲を実線で示しているが、全ての範囲が視認可能ということではない。遊技球の案内通路やその他の大入賞口221後方の構成については図示を省略する。
図5に示すように、入賞ユニット30の上部には上入賞部33、中央部には下入賞部34、下部には可変入賞部32が設けられている。各入賞部32〜34はベース部材201に対して設けられている。
ベース部材201は、ABS樹脂等の合成樹脂で形成されている。ベース部材201は板状をなす板状部201aを備えているとともに、当該板状部201aには厚み方向に突出する部位が一体形成されている。
板状部201aは、上下方向の中央に横幅の狭い幅狭部255を有しており、その上下には幅狭部255よりも横幅の広い幅広部が形成されている。幅狭部255に対して下側の幅広部257は上側の幅広部256よりも横幅が広く形成されており、横方向の中央から幅狭部255が起立している。幅狭部255は中央部分の横幅が最も狭くなっており、上下の幅広部に近づくにしたがって、横幅が広くなっている。また、板状部201aの周縁部分には、フランジ202が形成されている。フランジ202は入賞ユニット30を遊技機前方から遊技盤24に設置する場合に、遊技盤24へ面を押し当てるためのものである。板状部201aを境界として、ベース部材201の前面は遊技領域内に、ベース部材201の背面は遊技盤24の背面側に位置している。
次に上入賞部33について説明する。
ベース部材201は上側の幅広部256に、厚み方向に突出した上入賞案内部253を有しており、上入賞案内部253の遊技領域において前方に突出した部分には凹形状の球受部203が形成されている。また、上入賞案内部253の背面に突出した部分は球受部203に連通し、ベース部材201の背面に向かって下方向に傾斜している。
上入賞案内部253の背面には、上入賞通路部材206が取り付けられている。上入賞通路部材206には、横方向に下り傾斜となるように底部207が形成されている。
遊技領域を流下して上入賞部33に入賞した遊技球は、上入賞案内部253により後方へ誘導されるとともに、上入賞通路部材206によって横方向に誘導され、図示しない入賞検知センサを通って排出される。後述するように下入賞部34及び可変入賞部32が上入賞部33の下方に存在しており、それらとの干渉を回避することができるように、誘導方向を横方向としている。
次に下入賞部34について説明する。
図5に示すように、ベース部材201の幅狭部255には、下入賞部34が設けられている。幅狭部255の上部には、図7に示すように前後に貫通し、一度に遊技球1個が入賞可能な大きさの下入賞案内口210が設けられている。ベース部材201の幅狭部255には、前方から下入賞案内口210を覆うようにして、役物ベース部材211が設けられている。
役物ベース部材211は、図8に示すように、下入賞案内口210をその前方にて覆う役物板状部258を備えている。役物板状部258の背面から後方に突出させて形成された支軸211aに支持させるようにして電動役物34aが回動可能に支持されている。
図6に示すように、ベース部材201の背面側において、上入賞通路部材206の下方にはソレノイド及び伝達部材からなる電動役物駆動部34bが設置されており、電動役物駆動部34bは上入賞通路部材206を上側のカバーとして使用している。ソレノイドは本体とプランジャからなり、電動役物駆動部34bはプランジャの移動方向が前後になるように設置され、上入賞通路部材206とベース部材201にネジで共締めされ固定されている。ソレノイドが励磁されている場合はプランジャが吸引状態となり、非励磁の場合は伸張状態となる。電動役物駆動部34bは、励磁時には電動役物34aを開状態(サポート状態又はガイド状態)に、非励磁時には閉状態(非サポート状態又は非ガイド状態)に配置する。
図8に示すように、下入賞部34に入賞した遊技球は下入賞案内口210を通り、ベース部材201の背面に形成された下入賞案内通路213へと誘導される。下入賞案内通路213は、ベース部材201の背面に向かって下方向に傾斜する下入賞案内底部259と、下入賞案内底部259から上方に向けて起立するように形成された案内側壁214とにより形成されている。下入賞案内通路213の天井部分としては、電動役物駆動部34bのソレノイドの底面が使用されている。下入賞案内通路213の案内先には下入賞排出部材217が設けられている。下入賞排出部材217はベース部材201に対してその背面側からネジ止めされており、下入賞案内通路213により案内された遊技球を下方向へと排出させる奥壁218を形成している。
下入賞排出部材217は、ベース部材201において下入賞案内底部259の下方にて後方へと起立させて形成された起立壁部268とともに、下入賞用の排出通路219を形成するものである(下入賞用の排出通路219については図6参照)。下入賞用の排出通路219は、下入賞案内通路213の最下流部から鉛直下方に延びるように形成されており、その途中位置に下入賞検知センサ216が設けられている。下入賞検知センサ216は、磁気検知タイプの近接センサであり、本体部269においてその厚み方向に貫通させて形成された貫通孔270を遊技球が通過した場合に、コネクタ部271を介して通過検知信号を出力する。
なお、下入賞検知センサ216は磁気検知タイプの近接センサに限定されることはなく、遊技球を検知することができるのであれば任意であり、例えば、フォトセンサなどを用いてもよい。
下入賞検知センサ216は、ベース部材201の起立壁部268と、下入賞排出部材217とにより形成されたセンサ装着部215に装着されている。センサ装着部215について詳細には、センサ装着部215は、パチンコ機10後方に向けて開放された装着空間を規定しており、この装着空間に対して下入賞検知センサ216が背面側から挿入されている。この挿入方向は、下入賞検知センサ216のコネクタ部271が挿入元側となる方向であり、コネクタ部271は、センサ装着部215よりも後方に突出するとともに入賞ユニット30の背面にて露出している。このようにコネクタ部271を露出させることで、下入賞検知センサ216に対する電気配線の接続作業の容易化が図られる。
下入賞検知センサ216は貫通孔270の軸線が縦方向となるように装着されており、当該貫通孔270は下入賞用の排出通路219の一部を構成している。この場合に、上記装着空間の天井部分は下入賞案内底部259により規定されており、下入賞検知センサ216の上面はこの下入賞案内底部259に近接している。このように下入賞検知センサ216が設置されていることにより、貫通孔270を下入賞用の排出通路219における入口部分に配置することが可能となる。
なお、センサ装着部215には、下入賞検知センサ216を挿入するための挿入用開口の周縁部からパチンコ機10後方へと起立させてフック部220が形成されており、このフック部220が下入賞検知センサ216の本体部269に対して挿入元側から係合することで、下入賞検知センサ216の抜けが防止されている。
次に可変入賞部32について詳細に説明する。
図5に示すように、ベース部材201の板状部201aの下側の幅広部257に可変入賞部32が設けられており、ベース部材201を前後方向に貫通する大入賞口221が形成されている。
図7に示すように、大入賞口221は横長の矩形状をなしており、横幅として遊技球2個分以上の幅を有しており、具体的には、6個分となっている。また、縦幅としては、遊技球1個分以上であって2個分未満となっており、具体的には遊技球1個分よりも若干大きい程度となっている。
この大入賞口221を前後に挟むようにして複数の部材32a,222〜267がベース部材201に対して一体化されていることにより、可変入賞部32が構成されている。これら複数の部材32a,222〜267の一つとして、大入賞口221を開閉するための入賞扉222が設けられている。入賞扉222は、ベース部材201の背面に固定された第1案内部材224に回動可能に支持されている。詳細には、第1案内部材224の前面には、大入賞口221側へと突出させて左右一対の軸孔部227が一体形成されており、当該軸孔部227に1対1で対応させて入賞扉222の左右両縁にも左右一対の軸孔部228が形成されている。そして、それぞれ対応する軸孔部227,228が同一軸線上となるように入賞扉222が配置された状態で、それぞれ対応する軸孔部227,228に対して図示しない支軸が挿通固定されていることで、入賞扉222は下部において横方向に延びる回動軸を中心に前後に回動可能とされている。
入賞扉222は、大入賞口221よりも面積が大きく設定されており、入賞扉222が起立した閉鎖状態においては大入賞口221の全体を閉塞して当該大入賞口221への遊技球の流入を阻止する。一方、閉鎖状態よりもパチンコ機10前方に向けて回動して図示しないストッパによりそれ以上の回動が阻止された開放状態においては大入賞口221の全体を開放して当該大入賞口221への遊技球の流入を許容する。かかる入賞扉222の閉鎖状態と開放状態との間の遷移は、第1案内部材224よりもパチンコ機10後側に設けられた可変入賞駆動部32aにより駆動されることで行われる。
可変入賞駆動部32aは、ソレノイドによって構成されており、ソレノイドは本体とプランジャからなり、可変入賞駆動部32aはプランジャの移動方向が前後になるように設置されている。ソレノイドが励磁されている場合はプランジャが吸引状態となり、非励磁の場合は伸張状態となる。この動作を入賞扉222と可変入賞駆動部32aの間に設けられた伝達部材249を介して入賞扉222に伝えることで、入賞扉222の開閉動作を行う。具体的には、可変入賞駆動部32aは、励磁時には入賞扉222を開放状態(サポート状態又はガイド状態)に、非励磁時には閉鎖状態(非サポート状態又は非ガイド状態)に配置する。
入賞扉222の前方には可変入賞部32の装飾としてゲート部材223が設けられている。ゲート部材223は、板状部276と板状部276の背面からベース部材201へと突出する左右一対の柱状部277とが一体形成されている。板状部276は、入賞扉222を前方から覆うようにして設けられており、入賞扉222よりも面積が大きく設定されている。柱状部277は、ベース部材201の背面側からベース部材201に対してネジで固定されている。板状部276と大入賞口221との距離は、遊技球1個分以上であって、2個分未満となっており、さらにその距離は入賞扉222の開閉をゲート部材223が阻害しない距離に設定されている。
次に大入賞口221に入賞した遊技球の流下通路の構成について説明する。
大入賞口221に入賞した遊技球の流下通路は、既に説明した第1案内部材224を含めて、ベース部材201の背面側において前後方向に並設された各部材224〜238により区画形成されている。これら各部材224〜238のうち第1案内部材224が最も前方に位置しており、第1案内部材224はベース部材201に対して背面側からネジ固定されている。
第1案内部材224は横長に形成されており、その横寸法はベース部材201における下側の幅広部257よりも若干短い程度となっている。第1案内部材224には、前後方向に貫通する導入用孔部225が形成されている。導入用孔部225は、大入賞口221と同一又は略同一の形状及び開口面積を有しており、大入賞口221の全体又は略全体に対してパチンコ機10後側から重なっている。
導入用孔部225の一部をパチンコ機10後側から閉塞するようにして第2案内部材232が設けられている。第2案内部材232は、第1案内部材224と同様に横長に形成されており、大入賞口221側を向く閉塞用壁部229により、導入用孔部225の一部をパチンコ機10後側から閉塞している。
ここで、導入用孔部225の周縁部において当該導入用孔部225の底側を規定する導入用底部263は、横方向の一方に向けて下り傾斜となっている。また、閉塞用壁部229には、導入用底部263において最も低位となった箇所の奥側位置に前後方向に貫通する規制用孔部230が形成されている。規制用孔部230は、複数の遊技球を同時に通過させることを不可とする大きさ、より詳細には遊技球1個分よりも若干大きく形成されている。このように導入用孔部225及び閉塞用壁部229が形成されていることにより、大入賞口221に入球した遊技球は、先ず閉塞用壁部229により後方への移動が規制された状態で導入用底部263上を下り、規制用孔部230の位置に誘導される。そして、規制用孔部230を1個ずつ通過することとなる。
図9に示すように、規制用孔部230に達した遊技球は、第2案内部材232の後方に設けられている排出部材238を用いて形成された可変入賞用の排出通路226に流入する。可変入賞用の排出通路226は、通路方向に対して直交する方向に複数の遊技球が同時に並ばないように形成されている。
可変入賞用の排出通路226は、規制用孔部230から続くとともにパチンコ機10後側に向けて下り傾斜した通路領域226aと、当該通路領域226aの最下流部から下方へと延びる通路領域226bとを備えている。
ここで、排出通路226に形成された曲げ部280について詳細に説明する。排出部材238に設けられた下方向の通路領域226bは、前後方向の通路領域226aとともに排出通路226を形成することで、排出通路226の方向を下方へ曲げる部分(以下、曲げ部280という)を形成している。
図7に示すように、通路領域226bは、排出部材238からパチンコ機10前方へ突出した通路の上面を規定する天井部281、当該天井部281から鉛直下方向に一体形成された側壁282、通路の奥行きを規定する奥壁283により形成されている。具体的な奥行きは遊技球1個分より若干長い程度となっている。通路領域226bはパチンコ機10前方に向けて開放され、通路領域226aの通路面積と略同一の面積を有する通路空間を規定しており、この通路空間に対してパチンコ機10前方から遊技球が1個ずつ排出される。通路領域226aに可変入賞検知センサ233が設けられている。
図8に示すように、可変入賞検知センサ233は四角箱状のハウジング235を備えている。ハウジング235の表裏一対の各板面は長方形状をなしており、一方の短辺部側に偏倚させて検知用孔部266が形成されている。検知用孔部266は、ハウジング235を厚み方向に貫通しており、その開口面積は1個の遊技球は通過可能であるが2個の遊技球が軸線方向に対して直交する方向に並んだ状態での通過は不可とする大きさとなっている。具体的には、検知用孔部266は横断面が円形状となっており、その孔径は遊技球の直径よりも若干大きい程度となっている。
検知用孔部266を遊技球が通過したことを検知するためのセンサ基板(図示略)が、検知用孔部266に並設させるようにしてハウジング235に内蔵されている。また、このセンサ基板に対して電気配線を持続するためのコネクタ部262は、検知用孔部266が設けられた側の端部とは逆側の端部から外方に突出させて設けられている。
ここで、ハウジング235は、複数のケース部材260,261を組み合わせることで形成されているが、少なくとも表裏一対の板面のうち一方の板面を形成する側のケース部材260は内部を視認不可とするように着色(例えば黒色)された合成樹脂により形成されているのに対して、他方の板面の少なくとも一部を形成する側のケース部材261は内部を視認可能とするように透明(例えば無色透明)に形成されている。これにより、メンテナンスなどに際して、センサ基板の目視確認を行い易くなっている。
上記構成の可変入賞検知センサ233は、検知用孔部266を遊技球が通過した際の磁界の変化を検知することで、遊技球の通過を検知する磁気検知タイプの近接センサである。可変入賞検知センサ233は、遊技球の通過を検知していない状態ではコネクタ部262を通じて非検知信号であるHIレベル信号を出力し、遊技球の通過を検知している状態ではコネクタ部262を通じて検知信号であるLOWレベル信号を出力する。なお、HIレベル及びLOWレベルの関係が逆であってもよい。
可変入賞検知センサ233は、既に説明したとおり、図9に示す可変入賞用の排出通路226のうちパチンコ機10後側に向けて下り傾斜した通路領域226aに設けられている(以下、通路領域226aを傾斜領域231ともいう)。この場合、検知用孔部266の軸線方向が傾斜領域231の通路方向と同様に傾斜した方向となるように、可変入賞検知センサ233が設置されている。具体的には、可変入賞検知センサ233は、検知用孔部266が前後方向に延びるように設置されている。
このように可変入賞検知センサ233が設置された構成においては、検知用孔部266の周面において下側となる領域が傾斜領域231の底面の一部を構成する。かかる構成において、検知用孔部266とそれよりも上流側とで、傾斜領域231の底面に段差が生じないように、可変入賞検知センサ233の位置が設定されている。また、可変入賞検知センサ233は、傾斜領域231の途中位置ではなく、最下流部にて当該傾斜領域231を形成するように設けられている。傾斜領域231に可変入賞検知センサ233が設けられていることにより、大入賞口221に入賞した遊技球を早期に検知することが可能となる。
傾斜領域231に対して上流側にて連続する規制用孔部230が大入賞口221の横方向の一端側に設けられていることに対応させて、可変入賞検知センサ233の検知用孔部266も当該大入賞口221の一端側の領域に対して後方に存在している。また、可変入賞検知センサ233は、ハウジング235において検知用孔部266と並設された領域が大入賞口221の横方向の中央側に対して後方に存在するように設置されている。つまり、可変入賞検知センサ233は、検知用孔部266だけでなくコネクタ部262も大入賞口221に対して後方にて重なるように設置されている。
なお、可変入賞検知センサ233は、有色不透明に形成されたケース部材260により形成された板面がパチンコ機10前方を向くように設置されている。これにより、遊技者にとってはセンサ基板が視認不可となる。
可変入賞検知センサ233は、第2案内部材232の後方に設けられた押さえ部材236により、ハウジング235においてセンサ基板を収容している領域が第2案内部材232の背面に押さえつけられていることにより固定されている。なお、押さえ部材236は、上述した排出部材238が、第1案内部材224において第2案内部材232の横方を通るように形成された左右一対のボス239にネジ止めされていることにより、排出部材238と第2案内部材232とにより前後に挟持されている。
以上のように形成された可変入賞部32においては、入賞扉222が閉鎖状態である場合には大入賞口221への遊技球の入賞が不可となる。一方、入賞扉222が開放状態となった場合には、大入賞口221への遊技球の入賞が可能となり、大入賞口221に入賞した遊技球は、導入用孔部225の底面上を下ることで規制用孔部230に誘導され、当該規制用孔部230を1個ずつ通過する。そして、規制用孔部230を通過した遊技球は、可変入賞用の排出通路226を通過する。この通過する遊技球は、排出通路226における傾斜領域231の最下流部にて可変入賞検知センサ233により検知された後に、排出通路226における縦方向(具体的には鉛直方向)の通路領域226bを下る。そして、当該通路領域226bから、裏パックユニット15に設けられた排出通路盤75bへと誘導される。
ここで、当該縦方向の通路領域226bが形成された排出部材238は、図7に示すように第1案内部材224、第2案内部材232と同様横長に形成されている。排出部材238において縦方向の通路領域226bは、横方向の端部側に設けられており、その横方には、下入賞用の排出通路219の下流側を構成する下流領域241が形成されている。
下流領域241は、縦方向、詳細には鉛直方向に延びており、当該下流領域241が形成された位置は下入賞部34の鉛直下方の位置となっている。下入賞排出部材217の最下流部から鉛直下方に延びるように形成されている。下入賞部34に入賞した遊技球は既に説明したように、パチンコ機10の前後方向に形成された下入賞案内底部259によりパチンコ機10後方へ案内される。その後、下入賞排出部材217によって形成された鉛直下方向の通路により下方へ排出される。ここで、当該鉛直下方向の通路は可変入賞検知センサ233の後方に設けられた通路領域226bと横方向に並ぶ位置に設けられている。このように設けられた下入賞排出部材217の最下端部に下流領域241が連通されていることで、下入賞用の排出通路219を形成している。
図8に示すように、下入賞排出部材217の背面側の下端部には、下方に突出し、さらにその先端部からパチンコ機10前方へ突出形成された連結フック部278を有している。連結フック部278は複数設けられており、排出部材238の背面側において下流領域241を横方向に挟む位置に設けられている。また、排出部材238において連結フック部278と前方に重なる領域に、排出部材238の一部をパチンコ機10後方に開放した連結開口部279が設けられている。連結開口部279は、連結フック部278と1対1で対応させて設けられており、連結フック部278をパチンコ機10後方から挿入可能となっている。連結フック部278が連結開口部279に挿入されていることにより、下入賞排出部材217が排出部材238に固定されている。
また、排出部材238には、下流領域241を間に挟むようにして上記縦方向の通路領域226bに対して反対側の端部側に、可変入賞駆動部32aを取り付けるための取付部240が形成されている。取付部240は排出部材238からパチンコ機10後方に突出した側壁272、底部273及び奥壁274により形成されている。取付部240は、パチンコ機10前方に向けて開放された取付空間を規定しており、この取付空間に対して可変入賞駆動部32aが前面側から挿入されている。この挿入方向は可変入賞駆動部32aのソレノイド用のコネクタ部275が挿入先となる方向であり、コネクタ部275は取付部240よりも後方に突出するとともに入賞ユニット30の背面にて露出している。このようにコネクタ部275を露出させることで、可変入賞駆動部32aに対する電気配線の接続作業の容易化が図られる。取付部240は、排出部材238において縦方向の通路領域226b及び下流領域241が形成された箇所の背面よりもパチンコ機10後方に張り出している。
上記のように縦方向の通路領域226bと、下流領域241と、取付部240とが横方向に並設されていることにより、入賞ユニット30の小型化が図られている。また、複数の入賞口が上下方向に一体化された入賞ユニット30において、上下方向の寸法が厚み方向の寸法に対して長くなることにより、厚み方向の強度が低下する恐れがある。これに対し、連結フック部278及び連結開口部279によって、下入賞排出部材217が排出部材238に固定されることで、入賞ユニット30の厚み方向の強度低下を抑制可能となる。また、下入賞用の排出通路219のうち鉛直下方向に延びる下流領域241は排出部材238において通路領域226bと並設され、図9に示すように可変入賞検知センサ233よりもパチンコ機10後方に設けられている。このため、パチンコ機10前方から可変入賞検知センサ233を視認し易くなる。
次に、入賞ユニット30に設けられた発光基板243について説明する。
図7に示すように、排出部材238の背面側には、発光基板243が取り付けられている。発光基板243は略矩形状をなしており、排出部材238において縦方向の通路領域226b及び下流領域241が形成された箇所の背面に設けられており、取付部240に対しては横並びとなっている。発光基板243の一方の板面には発光体としてLED244が搭載されており、その板面がパチンコ機10前方を向くように発光基板243が設置されている。
発光基板243と曲げ部280との位置関係について図9を参照しながら説明する。発光基板243は少なくともその一部が、排出通路226において曲げ部280及び曲げ部280よりも上流側の通路領域226aの少なくとも一方と同じ高さ位置になるようにして設けられている。具体的には、発光基板243は排出部材238の後方において排出部材238と重なる領域に設けられている。縦幅は排出部材238の縦幅と同一又は略同一の幅に設定されている。横幅は排出部材238の背面において、排出部材238の幅から取付部240の幅を除いた幅と略同一の幅に設定されている(発光基板243の横幅については図6参照)。
図10に示すように、LED244は、横方向及び縦方向に並べて複数設けられており、その設置箇所として、可変入賞検知センサ233における検知用孔部266の後方位置と、可変入賞検知センサ233におけるコネクタ部262の後方位置とが含まれている。また、コネクタ部262よりも大入賞口221の中央側領域に対する後方位置も含まれている。
LED244の前方に設けられた排出部材238、第2案内部材232、第1案内部材224、入賞扉222及びゲート部材223は、パチンコ機10前方から窓部234を通じてLED244の光を視認可能となるように光透過性部材で形成されている。詳細には、無色透明に形成されている。これにより、LED244から照射された光を、パチンコ機10前方から視認することが可能となる。また、検知用孔部266の後方位置にLED244が設けられていることにより、大入賞口221の略半分に対して重ねるように起立させて可変入賞検知センサ233が設置された構成において、LED244の光が入賞扉222に達し易くなる。また、発光基板243は、排出部材238の背面からパチンコ機10後側に向けて突出するように一体形成されたボス267にネジ止めされている。このようにボス267に対して固定されていることで、発光基板243を入賞扉222に対して後方へと離間させることが可能となり、LED244の光を拡散させて入賞扉222の広範囲を照射することが可能となる。さらにまた、可変入賞用の排出通路226において傾斜領域231と縦方向の通路領域226bとの間の曲がり部よりもパチンコ機10後側から光を照射可能となっている。
なお、発光基板243の背面には基板を保護する基板カバー245が取り付けられている。また、発光体はLEDに限定されることなく、蛍光灯又は有機EL等であってもよい。
パチンコ機10では各種入賞検知センサに対して様々な不正行為が想定される。当該不正行為について具体的には、可変入賞検知センサ233の下流側に不正具が配置される。不正具には遊技球が通過可能な通過部としての貫通孔が形成されており、さらにその周囲に沿うようにしてコイルが内蔵されているとともに、当該コイルへ電流を供給するための回路が内蔵されている。この場合、不正具はその貫通孔の中心軸線が可変入賞検知センサ233の検知用孔部266の中心軸線と同一直線上に位置するようにし、さらに貫通孔が検知用孔部266と連通されるように配置される。この状態で、不正具のコイルに電流を流し磁束を生じさせることで、検知用孔部266を遊技球が通過したと可変入賞検知センサ233に誤検知させることが可能となる。
これに対して、大入賞口221の後方位置にて検知用孔部266が前後方向に延びるように可変入賞検知センサ233を起立させて設けるとともに、当該検知用孔部266の後方位置からパチンコ機10前方に向けて光を照射するように発光体が設けられていることにより、ホール管理者は検知用孔部266に不正具が設置された場合に不正を発見しやすくなる。また、可変入賞検知センサ233のコネクタ部262が大入賞口221の後方位置となるように可変入賞検知センサ233を設けるとともに、当該コネクタ部262の後方位置からパチンコ機10前方に向けて光を照射するように発光体が設けられていることにより、検知用孔部266だけでなくコネクタ部262に対する不正についても発見しやすくなる。
図10に示すように、入賞扉222の前面には、光非透過性部材で形成された装飾が付されている。その装飾領域は、入賞扉222において可変入賞検知センサ233の前方に存在している領域については、コネクタ部262及び検知用孔部266に対してパチンコ機10前側にて重ならない領域となっている。一方、入賞扉222において可変入賞駆動部32aの前方に存在している領域については、可変入賞駆動部32aの略全体を覆う領域となっている。これらの装飾は、検知用孔部及びコネクタ部262の前方を覆う領域に付す場合、光透過性部材による装飾でパチンコ機10前方から可変入賞部32内が視認可能であれば付してもよい。ここで、ベース部材201は不透明な部材で形成されており、大入賞口221の開口の周縁を通じて奥を視認することは不可となっている。
上記のように装飾を入賞扉222に対して付すことで、検知用孔部266の下流及びコネクタ部262に対して不正具が設置された場合に視認可能としつつ、装飾性の低下を防ぐことが可能となる。また、開閉可能な入賞扉222に上記構成を適用することで、不正と疑わしい行為を発見した場合に開放状態における検知用孔部266を確認することにより、閉鎖状態よりも視認性を向上させることができる。
なお、入賞扉222の装飾は必須ではなく、透明部材に装飾を付していないものを入賞扉222としてもよい。また、ゲート部材223において可変入賞検知センサ233の前方に存在している領域については、コネクタ部262及び検知用孔部266に対してパチンコ機10前側にて重ならない領域や、可変入賞駆動部32aを前方から覆う領域に装飾を付す構成としてもよい。
以上の入賞ユニット30の構成により、ベース部材201に対して、可変入賞部32、上入賞部33及び下入賞部34を一体化することが可能となっている。一体化することで、構成部品が少なくなり組み立てが容易となり、遊技盤24への取り付けも容易となる。また、ベース部材201に上入賞部33下入賞部34が一体形成されることで入賞部間の上下方向の寸法を短くすることが可能となる。また、可変入賞検知センサ233を検知用孔部266が前後方向となるように配置することで可変入賞部32において、可変入賞検知センサ233の厚み分だけ上下方向の寸法を短くすることが可能となる。これらにより入賞ユニット30の上下方向において、遊技領域における割合を小さくすることが可能となる。遊技領域における入賞ユニット30の占める領域を減らすことで、減らした分の領域をその他の表示装置、装飾、役物などの用途に利用できる。
また、ベース部材201背面の少なくとも一部に設けられた曲げ部280及びその上流の通路領域226aの少なくとも一方と同じ高さ位置に発光基板243が並設されていることで、ベース部材201の背面側の限られた領域において、曲げ部280を設けるための必須の空間を利用して発光基板243を設けることが可能となる。
図4に示すように、遊技盤24には、内レール部48と外レール部49とが取り付けられており、これら内レール部48と外レール部49とにより誘導レールが構成され、遊技球発射機構51から発射された遊技球が遊技領域の上部に案内されるようになっている。なお、内レール部48及び外レール部49は遊技領域を区画する機能も有している。
遊技球発射機構51は、図2に示すように、樹脂ベース21における窓孔23の下方に取り付けられており、誘導レールに向けて延びる発射レール52と、後述する上皿61aに貯留されている遊技球を発射レール52上に供給する球送り装置53と、発射レール52上に供給された遊技球を誘導レールに向けて発射させる電動アクチュエータであるソレノイド54と、を備えている。前扉枠14に設けられた発射操作装置55が操作されることにより、球送り装置53が駆動制御されて1個の遊技球が発射レール52上の球待機位置に配置されるとともに、ソレノイド54が駆動制御されて、発射レール52上に配置された遊技球が発射される。
内枠13の前面側全体を覆うようにして前扉枠14が設けられている。前扉枠14には、図1に示すように、遊技領域のほぼ全域を前方から視認することができるようにした窓部56が形成されている。窓部56は、略楕円形状をなし、窓パネル57が嵌め込まれている。窓パネル57は、ガラスによって無色透明に形成されているが、これに限定されることはなく合成樹脂によって無色透明に形成されていてもよく、パチンコ機10前方から窓パネル57を通じて遊技領域を視認可能であれば有色透明に形成されていてもよい。
窓部56の周囲には、各種ランプ部等の発光手段が設けられている。各種ランプ部の一部として表示ランプ部58aが窓部56の上方に設けられている。また、表示ランプ部58aの左右両側であって前扉枠14の上側の隅角部分には左右一対のエラーランプ部58bが設けられている。また、エラーランプ部58bに隣接させて、遊技状態に応じた効果音などが出力される左右一対のスピーカ部59が設けられている。
前扉枠14における窓部56の下方には、手前側へ膨出した上側膨出部61と下側膨出部62とが上下に並設されている。上側膨出部61内側には上方に開口した上皿61aが設けられており、下側膨出部62内側には同じく上方に開口した下皿62aが設けられている。
上皿61aは、後述する払出装置より払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら遊技球発射機構51側へ導く機能を有する。この場合、前扉枠14には上皿61aの出口から連続し、内枠13の球送り装置53へと延びる図示しない発射誘導用通路が形成されているが、当該発射誘導用通路の出口部分には、図2に示すように、シャッタ63が設けられている。当該シャッタ63は、前扉枠14を閉状態とした場合には内枠13に形成された図示しない押圧部により押圧されて開放位置に配置され、球送り装置53への遊技球の流入を可能とする。一方、前扉枠14を開状態とした場合には、上記押圧部による押圧が解除されるため、シャッタ63が閉鎖位置に配置され、上皿61aからの遊技球の流出が阻止される。下皿62aは、上皿61a内にて余剰となった遊技球を貯留する機能を有する。
次に、遊技機本体12の背面側の構成について説明する。
図3に示すように、内枠13(具体的には、遊技盤24)の背面には、遊技の主たる制御を司る主制御装置71と、音声やランプ表示及び図示しない表示制御装置の制御を司る音声発光制御装置72と、が搭載されている。
なお、主制御装置71の基板ボックス71aに対して、その開放の痕跡を残すための痕跡手段を付与する又はその開放の痕跡を残すための痕跡構造を設けてもよい。当該痕跡手段としては、基板ボックス71aを構成する複数のケース体を分離不能に結合するとともにその分離に際して所定部位の破壊を要する結合部(カシメ部)の構成や、引き剥がしに際して粘着層が接着対象に残ることで剥がされたことの痕跡を残す封印シールを複数のケース体間の境界を跨ぐようにして貼り付ける構成が考えられる。また、痕跡構造としては、基板ボックス71aを構成する複数のケース体間の境界に対して接着剤を塗布する構成が考えられる。
主制御装置71や音声発光制御装置72を含めて内枠13の背面側を覆うようにして裏パックユニット15が設置されている。裏パックユニット15は、図3に示すように、透明性を有する合成樹脂により形成された裏パック73を備えており、当該裏パック73に対して、払出機構部74及び制御装置集合ユニット75が取り付けられている。
払出機構部74は、遊技場の島設備から供給される遊技球が逐次補給されるタンク76と、当該タンク76に貯留された遊技球を払い出すための払出装置77と、を備えている。払出装置77より払い出された遊技球は、当該払出装置77の下流側に設けられた払出通路を通じて、上皿61a又は下皿62aに排出される。なお、払出機構部74には、例えば交流24ボルトの主電源が供給されるとともに、電源のON操作及びOFF操作を行うための電源スイッチを有する裏パック基板が搭載されている。
制御装置集合ユニット75は、払出装置77を制御する機能を有する払出制御装置78と、各種制御装置等で要する所定の電力が生成されて出力されるとともに遊技者による発射操作装置55の操作に伴う遊技球の打ち出しの制御が行われる電源及び発射制御装置79と、を備えている。これら払出制御装置78と電源及び発射制御装置79とは、払出制御装置78がパチンコ機10後方となるように前後に重ねて配置されている。
制御装置集合ユニット75において電源及び発射制御装置79が搭載されることとなる搭載部75aには、排出通路盤75bが形成されている。既に説明したとおり、遊技盤24の背面に設けられた図示しない回収通路にて回収された遊技球は、当該排出通路盤75bに導出されて、当該排出通路盤75bに導かれることで最終的に遊技ホールの球送り機構に排出される。
<パチンコ機10の電気的構成>
図12は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。なお、電源及び発射制御装置79から主制御装置71及び払出制御装置78への動作電力の供給ラインを二重線矢印で示し、それ以外の供給ラインや信号ラインを実線矢印で示す。
主制御装置71は、遊技の主たる制御を司る主制御基板91と、電源を監視する停電監視基板(電断監視基板)96と、を具備している。主制御基板91には、MPU92が搭載されている。MPU92には、ROM93及びRWM94が内蔵されている。
ROM93は、MPU92により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶している。RWM94は、ROM93内に記憶されている制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶する。また、MPU92又は主制御基板91には、上記素子以外に、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが設けられている。
MPU92には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU92の入力側及び出力側には、各種制御装置が接続されているとともに、各種センサ、各種駆動部及び各種表示部が接続されている。
MPU92の入力側には、遊技領域の可変入賞部32、及び下入賞部34に対して設けられた可変入賞検知センサ233及び下入賞検知センサ216が電気配線を介して電気的に接続されている。なお、図示は省略するが、一般入賞口31、上入賞部33、スルーゲート35に対して設けられた入賞検知センサも電気的に接続されている。
MPU92では、各入賞検知センサ216、233から信号を受信し、その受信結果に基づいて各入賞部への入賞判定(入球判定)が行われる。この場合、一般入賞口31、可変入賞部32、上入賞部33又は下入賞部34への入賞を特定した場合には、各入賞対象に対応した遊技球の払い出しが実行されるようにするための処理を実行する。また、上入賞部33又は下入賞部34への入賞を特定した場合には、所定の更新タイミングとなる度に数値情報の更新が行われる各種カウンタから数値情報を取得して保留情報として記憶するとともに、保留情報が記憶されている場合には、可変入賞部32が複数回に亘って開閉される開閉実行モードに移行させるか否かの当否判定や当該開閉実行モード後の遊技状態を決定するための振分判定を行う。そして、それら当否判定や振分判定の結果に基づいて、遊技を進行させる。
MPU92の出力側には、可変入賞部32を開閉動作させる可変入賞駆動部32aと、可変入賞部32の後方から光を照射する発光基板243と、下入賞部34の電動役物34aを開閉動作させる電動役物駆動部34bと、が電気配線を介して電気的に接続されている。また、MPU92の出力側には、メイン表示部43と、役物用表示部44と、が電気配線を介して電気的に接続されている。主制御基板91には各種ドライバ回路が設けられており、当該ドライバ回路を通じてMPU92は各種駆動部32a,34bの駆動制御を実行するとともに各種表示部43,44の表示制御を実行する。
つまり、開閉実行モードにおいては可変入賞部32が開閉されるように、MPU92において可変入賞駆動部32aの駆動制御が実行される。また、電動役物34aの開放状態当選となった場合には、電動役物34aが開閉されるようにMPU92において電動役物駆動部34bの駆動制御が実行される。また、各遊技回に際しては、MPU92においてメイン表示部43の表示制御が実行される。また、電動役物34aを開放状態とするか否かの抽選結果を明示する場合に、MPU92において役物用表示部44の表示制御が実行される。
ここで、MPU92は、パチンコ機10の電源オン時に発光基板243からの光の照射を開始し、可変入賞駆動部32aの動作中だけでなく停止中も照射を継続する。つまり、発光基板243の照射開始は開閉実行モード中だけでなく、遊技回中においても行われるとともに、開閉実行モード及び遊技回のいずれでもない状況においても行われる。これにより、可変入賞部32に不正具が配置されているか否かの目視確認を簡単に行う機会が高められる。但し、発光基板243からの光の照射期間は上記のものに限定されることはなく、開閉実行モード中のみであってもよい。
払出制御装置78は、払出装置77を通じた遊技球の払出の制御を司る払出制御基板101を具備している。払出制御基板101には、MPU102が搭載されている。MPU102には、ROM103及びRWM104が内蔵されている。なお、以下の説明では、主制御装置71に設けられたMPU92、ROM93及びRWM94と区別するために、主制御装置71に設けられたMPU92、ROM93及びRWM94を主側MPU92、主側ROM93及び主側RWM94と称し、払出制御装置78に設けられたMPU102、ROM103及びRWM104を払出側MPU102、払出側ROM103及び払出側RWM104と称する。
払出側ROM103は、払出側MPU102により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶している。払出側RWM104は、払出側ROM103内に記憶されている制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶する。また、払出側MPU102又は払出制御基板101には、上記素子以外に、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが設けられている。
払出側MPU102は払出装置77と電気的に接続されている。当該払出装置77には、タンク76から払出装置77に供給されている遊技球をそれよりも下流側へ流下しないように通過を阻止する状態と、当該遊技球を下流側へ送り出す状態とに切り換える回転体などの球止め部材を駆動する払出モータ77aが設けられているとともに、上記下流側へと送り出される遊技球を個別に検知する払出検知センサ77bが設けられている。払出側MPU102の出力側には払出モータ77aが電気配線を介して電気的に接続されているとともに、払出側MPU102の入力側には払出検知センサ77bが電気配線を介して電気的に接続されている。払出側MPU102では、払出制御基板101に設けられたドライバ回路を通じて払出モータ77aに駆動信号を供給することで遊技球の払出を実行させるとともに、払出検知センサ77bの検知結果に基づいて払出が完了した遊技球の個数を把握する。
払出側MPU102は、主側MPU92との間で通信を行うことに基づき、遊技球の払出を制御する。具体的には、主側MPU92では入賞検知センサ216、233の検知結果に基づいて賞球の発生に対応した入賞部への入賞を確認した場合に払出側MPU102に向けて賞球コマンド(払出指令情報)を送信する。この場合、賞球コマンドには自身が賞球コマンドであることを示す情報及び賞球を実行すべき個数の情報が含まれており、複数ビットの情報として構成されている。当該賞球コマンドを受信することで、払出側MPU102は、その賞球コマンドにより指示された個数の遊技球が払い出されるように払出モータ77aを駆動制御する。そして、払出検知センサ77bの検知結果に基づいて、上記指示に係る個数の遊技球の払い出しが完了したと判断した際には、払出モータ77aの駆動制御を停止する。
電源及び発射制御装置79は電源及び発射制御基板111を備えており、当該電源及び発射制御基板111には、主制御装置71及び払出制御装置78を含めた各種機器に動作電力を供給する機能を有する電源回路112が設けられている。電源回路112には、電入時用電源部113と、電断時用電源部114とが設けられている。
電入時用電源部113は、例えば遊技ホール等における商用電源(外部電源)に接続されており、その商用電源から供給される外部電力に基づいて主制御装置71や払出制御装置78等の各々に必要な動作電圧を生成するとともに、その生成した動作電圧を主制御装置71や払出制御装置78等に対して供給する。
電入時用電源部113と主側MPU92との電力供給経路の途中位置には停電監視基板96が設けられている。停電監視基板96は、電入時用電源部113から供給される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視する。そして、この電圧が22ボルト未満になると電源遮断の発生と判断し、主側MPU92に対する停電信号(電断信号)の出力設定を停電(電源遮断)の発生に対応したものとする。
電断時用電源部114はコンデンサからなり、パチンコ機10の電源がON状態の場合(商用電源からの電力供給が行われている場合)に電入時用電源部113から供給される電力により充電される。また、パチンコ機10の電源がOFF状態の場合や商用電源における停電発生時といった電源遮断状態(商用電源からの電力供給が遮断されている場合)では、電断時用電源部114から放電され主側RWM94及び払出側RWM104に対して記憶保持用電力(バックアップ電力)が供給される。よって、かかる状況であっても、電断時用電源部114から記憶保持用電力が供給されている間は主側RWM94及び払出側RWM104に記憶された情報が消去されることなく記憶保持される。
電源及び発射制御基板111には、電源回路112以外にも、遊技球の発射制御を担う発射制御回路115が設けられている。発射制御回路115には、条件成立の送信回路116と、発射許可の受信回路117と、発射用IC118と、が設けられている。
条件成立の送信回路116は、予め定められた遊技球の発射条件が成立している場合において主側MPU92に対して所定の信号形態の条件成立信号を送信する機能を有している。具体的には、発射制御回路115は、発射操作装置55の環状のハンドル部が遊技者により触れられていることを検知するタッチセンサ55aと、ハンドル部を回転操作している状況であっても遊技球の発射を停止させるべく遊技者により手動操作される球止めスイッチ55bと、が電気的に接続されている。
条件成立の送信回路116は、タッチセンサ55aからハンドル部が遊技者により触れられていることを示す信号を受信するとともに、球止めスイッチ55bから遊技者により手動操作されていないことを示す信号を受信している場合に、主側MPU92に対してHIレベルの条件成立信号(条件成立に対応した信号)を送信する。
発射許可の受信回路117は、条件成立の送信回路116から主側MPU92に対してHIレベルの条件成立信号が送信されていることを一の条件として主側MPU92から送信されるHIレベルの発射許可信号(発射許可に対応した信号)を受信するとともに、当該発射許可信号を受信している場合にそれに対応した信号を発射用IC118に継続して供給する機能を有している。また、主側MPU92は、HIレベルの条件成立信号の受信を開始するたびにHIレベルの発射許可信号の送信を新たに開始するとともにHIレベルの条件成立信号の受信が終了した場合にはHIレベルの発射許可信号の送信を終了する。
発射用IC118は、発射許可の受信回路117からHIレベルの発射許可信号又はそれに対応した信号を受信している場合に、遊技球発射機構51のソレノイド54及び球送り装置53のそれぞれに対して定期的に駆動信号を出力する機能を有している。この場合、発射用IC118は、パルス信号として各駆動信号を出力するとともに、その出力周期は0.6secとなっている。また、発射レール52に1個の遊技球が供給された後に、当該遊技球が発射されるように、駆動信号の出力タイミングは球送り装置53の方がソレノイド54よりも早く設定されている。
なお、発射操作装置55には上記のとおりハンドル部が設けられており、当該ハンドル部の操作量が多いほどソレノイド54による遊技球の発射強度が強くなる。この場合、発射操作装置55にはハンドル部の操作量を検知するための操作量検知手段として可変抵抗器が設けられており、発射用IC118では当該可変抵抗器から入力する電圧を通じてソレノイド54に供給する駆動信号の電圧を調整して発射強度を調整する。なお、当該調整機能が発射用IC118に設けられていることは必須ではなく、発射用IC118とソレノイド54との信号経路の途中に調整回路が設けられている構成としてもよい。
音声発光制御装置72は、主側MPU92から受信したコマンドに基づき、表示ランプ部58a、エラーランプ部58b及びスピーカ部59を駆動制御するとともに、表示制御装置121にコマンドを送信する。表示制御装置121は、音声発光制御装置72から受信した各種コマンドを解析し又は受信した各種コマンドに基づき所定の演算処理を行って、図柄表示装置41における画像の表示を制御する。
以上詳述した本実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
光透過性部材で形成された入賞扉222の後方背面において検知用孔部266が前後方向に延びるように可変入賞検知センサ233を設置したことにより、可変入賞検知センサ233の検知用孔部266がパチンコ機10前方から視認可能となり、ホール管理者は検知用孔部266に不正具が設置された場合に不正を発見しやすくなる。また、検知用孔部266の後方から前方に向けて光を照射するように発光基板243を設けたことにより、遊技ホールの管理者にとっては不正具を発見しやすくなる。その一方、発光基板243からの光は、入賞扉222を照らす機能も果たすため、遊技者にとっては上記光を装飾として認識し易くなり、可変入賞検知センサ233が目立ちづらくなる。よって、装飾性の低下を抑制しながら、上記不正行為の発見の容易化が図られる。
上記のように可変入賞検知センサ233の後方から光を照射するようにした構成において、当該可変入賞検知センサ233として光学式のセンサではなく磁気検知式のセンサを用いている。これにより、可変入賞検知センサ233の検知精度を低下させないようにしながら、上記のような不正行為の発見の容易化が図られる。
LED244を設けた発光基板243を検知用孔部266の後方に設けることで、検知用孔部266だけでなく大入賞口221全体を照らすことができ、不正具を確認し易くするとともに、遊技者が不正防止の構造に対して遊技者にとって目立たなくすることができる。
発光基板243上に設置されたLED244の光軸が検知用孔部266を通るようにLED244を設置することで、遊技機外へ照射する光が極力遮られずにより広範囲を照射可能となり、可変入賞検知センサ233の検知用孔部266に不正具が設置された場合に発見しやすくなる。
また、図10に示すように、入賞扉222の前面に、入賞扉222のコネクタ部262と検知用孔部266の前方とならないハウジング235を前方から覆う領域及び可変入賞駆動部32aを前方から覆う領域に装飾を付すことで、コネクタや検知用孔部266に対して不正がなされた場合に、遊技機前面から視認可能としつつ、装飾性の低下が抑制されている。
ベース部材201には、可変入賞部32、上入賞部33及び下入賞部34が設けられている。ベース部材201内側の領域において、パチンコ機10前後方向に積層するように各入賞部32〜34が一体形成されており、入賞ユニット30の組み立て、パチンコ機10への取付け等が容易となる。
またベース部材201に上入賞部33下入賞部34が一体形成されることで入賞部間の上下方向の寸法を短くすることが可能となる。また、可変入賞検知センサ233を検知用孔部266が前後方向となるように配置することで可変入賞部32において、可変入賞検知センサ233の厚み分だけ上下方向の寸法を短くすることが可能となる。
排出通路226において必須の構成である曲げ部280に対して発光基板243を並設したことにより、遊技盤24の背面側という限られた領域において、曲げ部280を設けるための空間を有効利用して発光基板243を設けることができる。また、曲げ部280よりも下流側に発光基板243を並設させるのではなく、曲げ部280に対して並設することで、下流側の長さを調整する上で発光基板243の大きさを考慮する必要がない。よって、排出通路226の縦寸法のサイズ及び入賞ユニット30の縦寸法のサイズを小さくすることが可能となる。
大入賞口221及び入賞扉222の後方においてこれら大入賞口221及び入賞扉222に向けて光を照射するように発光基板243を設けたことにより、曲げ部280を利用して発光基板243を設けた構成において、LED244からの光を大入賞口221及び入賞扉222を利用して前方に照射することができる。
本実施の形態において、曲げ部280及び通路領域226aの少なくとも一方と同じ高さ位置に発光基板243だけでなく、可変入賞検知センサ233が設けられている。当該構成によっても、上下方向の小型化が図られる。
<第2の実施の形態>
本実施の形態では、発光基板243の設置の仕方が上記第1の実施の形態と異なっている。上記第1の実施の形態との相違点について、図13〜15を参照しながら説明する。図13において、(a)は本実施の形態における大入賞口221及びその周辺を拡大して示す正面図であり、(b)は本実施の形態における大入賞口221に対する可変入賞検知センサ233及び発光基板243の位置関係を説明するための模式図である。図14は本実施の形態における入賞ユニット30の前方分解斜視図、図15は本実施の形態における入賞ユニット30の断面図であって、(a)は図13(a)のA−A線断面図であり、(b)は図13(a)のB−B線断面図である。ここで、図13(b)において発光基板243に対し破線にてハッチングしてあるが、断面を示しているのではなく発光基板243の設置範囲を示している。また、可変入賞検知センサ233の設置範囲を実線で示しているが、全ての範囲が視認可能ということではない。遊技球の案内通路やその他の大入賞口221後方の構成については図示を省略する。なお、図13〜15において、上記第1の実施の形態と同様の構成については、同一の図番を付すとともに、基本的にその説明を省略する。
まず、大入賞口221に入賞した遊技球の流下通路の構成について説明する。
大入賞口221に入賞した遊技球の流下通路は、図14に示すように、第1案内部材224に設けられ前後方向に貫通する導入用孔部225の一部が第2案内部材232に設けられた閉塞用壁部229によってパチンコ機10後方から閉塞されることによって区画形成されている。
ここで、導入用孔部225の底側を規定する導入用底部263は横方向の一方に向けて下り傾斜となっている。また、閉塞用壁部229には当該導入用底部263において最も低位となった箇所の奥側位置に前後方向に貫通する規制用孔部230が形成されている。規制用孔部230は、複数の遊技球を同時に通過させることを不可とする大きさ、より詳細には遊技球1個分よりも若干大きく形成されている。
規制用孔部230の後方には、図15(a)に示すように、排出部材238を用いて形成された可変入賞用の排出通路226が設けられている。可変入賞用の排出通路226は、通路方向に対して直交する方向に複数の遊技球が同時に並ばないように形成されている。また、可変入賞用の排出通路226は、規制用孔部230から続くとともにパチンコ機10後側に向けて下り傾斜した通路領域226aと、当該通路領域226aの最下流部から下方へと延びる通路領域226bとを備えている。この場合に、前者の通路領域226aに可変入賞検知センサ233が設けられている。
次に、排出通路226に設けられ、通路領域226aと通路領域226bを連通させる曲げ部280について説明する。排出部材238に設けられた通路領域226bは、可変入賞検知センサ233が設けられている通路領域226aとともに排出通路226を形成することで、前後方向の通路の方向を下方へ曲げる部分(以下、曲げ部280という)を形成している。
図14に示すように、通路領域226bは、排出部材238からパチンコ機10前方へ突出した通路の上面を規定する天井部281、当該天井部281から鉛直下方向に一体形成された側壁282、通路の奥行きを規定する奥壁283により形成されている。ここで、具体的な奥行きは遊技球1個分より若干長い程度となっている。通路領域226bはパチンコ機10前方に向けて開放され、検知用孔部266と略同一の面積を有する通路空間を規定しており、この通路空間に対してパチンコ機10前方から遊技球が1個ずつ排出される。
上記ように可変入賞部32の通路が形成されていることにより、大入賞口221に入球した遊技球は、先ず閉塞用壁部229により後方への移動が規制された状態で横方向の導入用底部263上を下り、規制用孔部230の位置に誘導される。そして、規制用孔部230を1個ずつ通過し、通路領域226aによりパチンコ機10後方へ案内される。その後、曲げ部280によって通路の方向が曲げられ、通路領域226bによって下方へ排出される。
次に上記通路に対して設けられている可変入賞検知センサ233について説明する。
可変入賞検知センサ233は、図15(a)に示す可変入賞用の排出通路226のうちパチンコ機10後側に向けて下り傾斜した通路領域226aに設けられている。この場合、検知用孔部266の軸線方向が傾斜領域231の通路方向と同様に傾斜した方向となるように、可変入賞検知センサ233が設置されている。具体的には、可変入賞検知センサ233は、検知用孔部266が前後方向に延びるように設置されている。傾斜領域231に対して上流側にて連続する規制用孔部230が大入賞口221の横方向の一端側に設けられていることに対応させて、可変入賞検知センサ233の検知用孔部266も当該大入賞口221の一端側の領域に対して後方に存在している。また、可変入賞検知センサ233は、ハウジング235において検知用孔部266と並設された領域が大入賞口221の横方向の中央側に対して後方に存在するように設置されている。つまり、可変入賞検知センサ233は、検知用孔部266だけでなくコネクタ部262も大入賞口221に対して後方にて重なるように設置されている。
上記通路に対して設けられている発光基板243について説明する。
発光基板243は、第2案内部材232における閉塞用壁部229の背面側の領域に対してパチンコ機10後方からネジ固定されている。発光基板243の縦幅は第2案内部材232の縦幅よりも小さく、大入賞口221と同一又は略同一の幅に設定されている。横幅は第2案内部材232の閉塞用壁部229が設けられた幅よりも規制用孔部230の幅だけ短い幅に設定されている。発光基板243の取り付け位置は、閉塞用壁部229の背面側において、規制用孔部230と重ならない横方向の中央側に設けられている。発光基板243上には発光体としてLED244が複数設けられており、光の軸線が前後方向となるように設けられている。発光基板243におけるLED244の位置は、大入賞口221に対して後方にて重なる領域に設けられている。これによりLED244の照射光は大入賞口221より光透過性部材で形成された入賞扉222を通ってパチンコ機10前方から視認可能となっている。
上記のように設けられた発光基板243と可変入賞検知センサ233の位置関係について説明する。図14に示すように発光基板243は、可変入賞検知センサ233の前方に設けられている。また、発光基板243は上述したように閉塞用壁部229の背面側において規制用孔部230と重ならない領域に設けられている。そのため、図13(b)に示すように、可変入賞検知センサ233の前方領域において、発光基板243の一部がハウジング235における検知用孔部266と重ならず、センサ基板が収容された領域の前方領域と重なる範囲に設けられている。発光基板243と可変入賞検知センサ233がこのような位置関係にあるため、遊技球は発光基板243に規制用孔部230への流入を阻害されることなく、図15(a)に示すように、可変入賞検知センサ233の検知用孔部266において検知可能となっている。また、図15(b)に示すように、閉塞用壁部229の背面側における規制用孔部230と重ならない中央側において発光基板243の一部は可変入賞検知センサ233のハウジング235におけるセンサ基板が収容された領域の前方に設けられている。これにより可変入賞検知センサ233の上記領域がパチンコ機10前方から視認しづらくなっている。
また、図13(a)に示すように、入賞扉222の前面には光非透過性部材で形成された装飾が付されている。装飾が付されている位置は、発光基板243が設けられていない領域及びその周辺の前方領域となっており、具体的には、可変入賞駆動部32aの前方領域、可変入賞検知センサ233の検知用孔部266の前方領域及び発光基板243の一部の前方領域となっている。
排出通路226において必須の構成である曲げ部280に対して発光基板243を並設したことにより、遊技盤24の背面側という限られた領域において、曲げ部280を設けるための空間を有効利用して発光基板243を設けることができる。また、曲げ部280よりも下流側に発光基板243を並設させるのではなく、曲げ部280に対して並設することで、下流側の長さを調整する上で発光基板243の大きさを考慮する必要がない。よって、排出通路226の縦寸法のサイズ及び入賞ユニット30の縦寸法のサイズを小さくすることが可能となる。
また、複数の遊技球の受入を許容する大入賞口221の後方に遊技球1つ分の通過を許容する規制用孔部230が設けられており、規制用孔部230の横方向に発光基板243を並設することで、大入賞口221が設けられた横方向の空間の後方領域に発光基板243を設けることが可能となり、可変入賞部32の設置領域を小さくすることが可能となる。
発光基板243の発光面を閉塞用壁部229に沿って設置することで、大入賞口221の後方からパチンコ機10前方へ効率的に光を照射することが可能となる。
また、閉塞用壁部229の横方向の一方に偏倚させて規制用孔部230を設けることで、発光基板243を複数設けることなく大入賞口221全体に対して光を照射することが可能となる。
発光基板243の少なくとも一部がハウジング235において検知用孔部266から外れた部分の前方領域に設けられていることで、遊技球の通過を阻害することなく、可変入賞検知センサ233が前方から視認しづらくなり、装飾性の低下を抑制することが可能となる。
<第3の実施の形態>
以下の説明では、上記第1の実施の形態と同様の構成については基本的にその説明を省略する。図16は入賞ユニット30の背面図であり、発光基板243及び基板カバー245を外した状態を示す。
鉛直方向に延びる下入賞用の排出通路219の途中には、通路方向を横方向に曲げるようにコーナー部250が形成されている。これにより、排出通路219は、コーナー部250の上流側及び下流側のいずれもが鉛直方向に延びているものの、それら通路領域が横方向にずれた状態となっている。よって、排出通路219を流下する遊技球を、コーナー部250における通路壁との接触により減圧することが可能となる。また、排出通路219の最下流部から挿入された不正具は、コーナー部250に対して下方から当接することで、それよりも上流側に侵入させようとする行為が行いづらくなる。
また、コーナー部250において、下流側の鉛直領域252の上方部分には、当該鉛直領域252を上方へと延長させるように逃げ部251が形成されており、当該逃げ部251は入賞ユニット30の外部に開放されている。これにより、上記不正具が逃げ部251を通じて入賞ユニット30の外部に排出されることが期待される。
<第4の実施の形態>
本実施の形態では、可変入賞検知センサ233の設置の仕方が上記第1の実施の形態と異なっている。上記第1の実施の形態との相違点について、図17を参照しながら説明する。図17は、本実施の形態における大入賞口221に対する可変入賞検知センサ233及び発光基板243の位置関係を説明するための模式図である。ここで、図17において発光基板243に対し破線にてハッチングしてあるが、断面を示しているのではなく発光基板243の設置範囲を示している。また、可変入賞検知センサ233の設置領域を実線で示しているが、全ての範囲が視認可能ということではない。遊技球の案内通路やその他の大入賞口221後方の構成については図示を省略する。なお、図17において、上記第1の実施の形態と同様の構成については、同一の図番を付すとともに、基本的にその説明を省略する。
本実施の形態では、上記第1の実施の形態と同様に、検知用孔部266が前後方向に延びるように可変入賞検知センサ233が起立させて設けられているが、上記第1の実施の形態と異なり、可変入賞検知センサ233はその全体が大入賞口221の後方領域に含まれているのではなく、検知用孔部266を含めた一部のみが大入賞口221の後方領域に含まれている。詳細には、検知用孔部266は大入賞口221の横方向の端部側に対してその後方に位置しており、ハウジング235においてセンサ基板を収容した側は、大入賞口221の後方領域の外側に位置している。これにより、コネクタ部262に対する不正行為の発見の容易化は図れなくなるが、検知用孔部266に対する不正行為の発見の容易化を、装飾性の低下を抑制しながら実現することが可能となる。
また、可変入賞検知センサ233は、ハウジング235においてセンサ基板を収容した領域が検知用孔部266に対して横並びとなるように設置されている。これにより、センサ基板を収容した領域が検知用孔部266に対して縦並びとなるように可変入賞検知センサ233を設置する構成に比べて、入賞ユニット30の小型化が図られる。
<他の実施の形態>
なお、上述した各実施の形態の記載内容に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能である。例えば以下のように変更してもよい。ちなみに、以下の別形態の構成を、上記各実施の形態の構成に対して、個別に適用してもよく、組み合わせて適用してもよい。また、以下の別形態の構成を、例示した実施の形態とは異なる実施の形態に対して適用してもよい。
(1)上記第1又は第4の実施の形態において、大入賞口221に対して後方にて重なる領域に可変入賞検知センサ233が設けられているが、その他の検知センサを大入賞口221に対して後方に重なる領域に設けてもよい。例えば、下入賞検知センサ216を大入賞口221に対して後方にて重なる領域に設ける構成としてもよい。具体的には、大入賞口221に対して後方にて重なる領域内に下入賞検知センサ216の下流側の端部が含まれる構成としてもよい。ここで、下入賞用の排出通路219は上下方向に形成されているため、下入賞検知センサ216の下流側の端部は大入賞口221の下端部よりも上方に配置されることが好ましい。下入賞検知センサ216の下流側の端部を大入賞口221の下端部よりも上方に配置することで、下入賞用の排出通路219の下方から下入賞検知センサ216の貫通孔270に対して不正具が挿入された場合に発見し易くなる。
また、大入賞口221の後方にて重なる領域に可変入賞検知センサ233を設けることは必須では無く、下入賞検知センサ216のみを設ける構成としてもよいが、可変入賞検知センサ233と下入賞検知センサ216の両方を設ける構成としたほうが、両方の入賞検知センサに対して不正の発見が容易となるため好ましい。可変入賞検知センサ233と下入賞検知センサ216を設ける場合に、大入賞口221の後方領域にて可変入賞検知センサ233の検知用孔部266と前後方向に重なる位置に下入賞検知センサ216の本体部269の一部が設置されたり、下入賞検知センサ216の下流側の端部と前後方向に重なる位置に可変入賞検知センサ233のハウジング235の一部が設置されたりすることにより、発光基板243の照射光を遮らないように両方の入賞検知センサを配置することが望ましい。
また、大入賞口221に対して後方に重なる領域において、下入賞用の排出通路219の途中にて前後方向に曲げるように排出通路219を形成することで、下入賞検知センサ216の貫通孔270の軸線が前後方向となるように配置する構成としてもよい。この場合に、可変入賞検知センサ233の検知用孔部266と前後方向に重なる位置に下入賞検知センサ216の本体部269の一部が設置されたり、下入賞検知センサ216の貫通孔270と前後方向に重なる位置に可変入賞検知センサ233のハウジング235の一部が設置されたりすることにより、発光基板243の照射光を遮らないように両方の入賞検知センサを配置することが望ましい。このように貫通孔270の軸線が前後方向となるように下入賞検知センサ216を設置することにより、前方から貫通孔270を視認し易くなり、貫通孔270の下流側に不正具が挿入された場合に発見し易くなる。
また上記構成は、大入賞口221に限定されるものではなく、検知手段の前方領域に光透過領域が存在し、前方から検知手段が視認可能となっている構成であれば適用してもよい。
(2)上記第1の実施の形態において、可変入賞駆動部32aによる電気的な開閉以外に、入賞ユニット30の外側から手動で入賞扉222を開閉可能となる構造としてもよい。具体的な構成としては、入賞扉222の前面側に突出する持ち手部を設ける構成が考えられる。この場合、不正らしき行為を発見した場合に、可変入賞駆動部32aを駆動させることなく、手動で入賞扉222を開放でき、容易に入賞領域を視認することが可能となる。
(3)上記各実施の形態において、大入賞口221の形状は横長の矩形状をなしており、横幅として遊技球2つ分以上の幅を有し、縦幅として遊技球1つ分の幅を有しているもの以外に、遊技球を受け入れることが可能であれば、楕円形状などでもよい。また縦幅も1つ分以上の幅を有する構成としてもよい。具体的な構成としては、可変入賞検知センサ233の検知用孔部266に対してより大きな形状とすることで、検知用孔部266を目立たなくすることができる。
(4)上記第4の実施の形態において、検知用孔部266と、センサ基板を収容している領域とが横方向ではなく、縦方向に並ぶように可変入賞検知センサ233を設置してもよい。この場合も、背面に設置されたLED244の光によって、大入賞口221のより広範囲を照射することが可能となり、視認性が向上する。
(5)上記第1の実施の形態において、可変入賞検知センサ233における検知用孔部266及びコネクタ部262とは異なる領域の視認性を低下させるための装飾を、光を透過可能に形成されたゲート部材223に付与してもよい。
(6)上記各実施の形態において、入賞扉222に付される装飾は、光を透過可能である構成としてもよい。この場合、ハウジング235において検知用孔部266やコネクタ部262以外の領域の視認性を低下させながら、装飾性をより高めることが可能となる。
(7)上記各実施の形態において、発光基板243の制御対象は、主制御装置71に限定されることはなく、音声発光制御装置72や表示制御装置121であってもよい。
(8)上記第1実施の形態において、発光基板243は可変入賞検知センサ233の後方に設けられていることは必須ではなく、可変入賞検知センサ233の上方や下方に設けられているが、反射板などを用いて結果的に可変入賞検知センサ233に対して後方から光が照射される構成としてもよい。
(9)上記第2実施の形態において、可変入賞検知センサ233は、その全体が大入賞口221の後方領域に含まれるのではなく、上記第4の実施の形態のように、検知用孔部266を含めた一部のみが大入賞口221の後方領域に含まれるように設けてもよい。この場合、発光基板243の設置領域を変えることなく可変入賞検知センサ233をより前方に設けることが可能となる。これにより、入賞した遊技球をより早く検知することが可能となる。また、可変入賞検知センサ233において検知用孔部266以外の部分を大入賞口221の後方領域に含まないことで余分な構成は視認不可とし、パチンコ機10前方から検知用孔部266以外の構成が見えることによる装飾性の低下を抑制可能としている。
(10)上記各実施の形態において、排出通路226の通路の方向は前後方向の通路を曲げ部280によって下方へと曲がるのではなく、上下方向に設置幅が生じるのであれば、どのように曲がる通路でもよく、例えば横方向に曲がる通路であってもよい。具体的には、上記各実施の形態において大入賞口221の案内通路における構成に適用する場合が考えられる。大入賞口221に入賞した遊技球は横方向に案内され規制用孔部230にてパチンコ機10後方へ排出される。この場合に、発光基板243の少なくとも一部が上記案内通路の設けられた領域及び規制用孔部230の少なくとも一方と同じ高さ位置となるように設ければよい。上記構成によっても本件発明と同様の効果を得ることができる。
(11)上記各実施の形態において、受入手段として可変入賞部32の前後方向に開口部を有する構成を採用したが、これに限定されるものでなく、電動役物34aが設けられた下入賞部34のように上方向に開口部を有する構成に本発明を適用してもよい。上下方向に開口部を有する構成とした場合、遊技球をパチンコ機10後方へ案内するための曲げ部分が設けられる。発光基板243は少なくともその一部が、当該曲げ部分及び当該曲げ部分よりも上流側の通路領域の少なくとも一方と同じ高さ位置になるように設けられることで下入賞部34の上下方向の小型化を図ることが可能となる。
(12)上記各実施の形態において、通路の曲げ領域が設けられた空間を利用することにより発光手段を設ける構成をパチンコ機10において、入賞装置とは異なる通路に適用してもよい。例えば、上皿61a又は下皿62aへ遊技球を払い出す払出用の通路に適用する構成が考えられる。前扉枠14の背面側において後方に突出し上方に開放された受入口が設けられている。受入口によって受け入れられた遊技球は前扉側上皿通路又は前面側下皿通路によって下方へ案内され、曲げ部を介して前扉枠14の前面側に設けられた上皿61a又は下皿62aに排出される。上記構成は、通路に曲げ領域が設けられているため、既存の通路の設置空間を利用して発光手段を設けることが可能となる。また、遊技球の払い出しにおける装飾性を高めることで、遊技者の期待を高めることが可能となる。
(13)弾球式でない遊技機、例えば、複数種の図柄が周方向に付された複数のリールを備え、メダルの投入及びスタートレバーの操作によりリールの回転を開始し、ストップスイッチが操作されるか所定時間が経過することでリールが停止した後に、表示窓から視認できる有効ライン上に特定図柄又は特定図柄の組み合わせが成立していた場合にはメダルの払い出し等といった特典を遊技者に付与するスロットマシンのメダルの排出口及び排出用通路の構成にも本発明を適用できる。
(14)上記各実施の形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも本発明を適用できる。
また、外枠に開閉可能に支持された遊技機本体に貯留部及び取込装置を備え、貯留部に貯留されている所定数の遊技球が取込装置により取り込まれた後にスタートレバーが操作されることによりリールの回転を開始する、パチンコ機とスロットマシンとが融合された遊技機における遊技球の上皿排出口、下皿排出口及び排出通路にも本発明を適用できる。
<上記各実施の形態から抽出される発明群について>
以下、上述した各実施の形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。
<特徴A群>
特徴A1.遊技媒体を受け入れる受入手段(第1、第4の実施の形態における可変入賞部32)と、
当該受入手段により受け入れられた遊技媒体を所定の方向に案内する案内通路(第1、第4の実施の形態における導入用底部263)と、
当該案内通路に設けられ、通過する遊技媒体を検知する検知手段(第1、第4の実施の形態における可変入賞検知センサ233)と、
当該検知手段に対して後方から光が照射されるようにする発光手段(第1、第4の実施の形態におけるLED244)と、
前記検知手段に対して前記光の照射方向の先側に設けられ、当該光を透過可能であるとともに前記検知手段を前方から視認可能とする光透過手段(第1、第4の実施の形態における入賞扉222、ゲート部材223、第1案内部材224、第2案内部材232、及び排出部材238)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴A1によれば、光透過手段によって前方から検知手段を視認可能としたことにより、ホールの管理者は検知手段に不正具が設置された場合に不正を発見しやすくなる。また、検知手段の後方から前方に向けて光を照射するように発光手段を設けたことにより、遊技ホールの管理者にとっては不正具を発見しやすくなる。その一方、発光手段からの光は受入手段を照らす機能も果たすため、遊技者にとっては上記光を装飾として認識し易くなり、検知手段が目立ちづらくなる。よって、装飾性の低下を抑制しながら、上記不正行為の発見の容易化が図られる。
特徴A2.前記検知手段は、前記案内通路の途中位置に検知領域(第1、第4の実施の形態における検知用孔部266)を有し、当該検知領域の遊技媒体の通過を検知するものであり、
前記光透過手段は、前記検知手段の前方において前記検知領域の前方領域(第1、第4の実施の形態における窓部234)を含む範囲に設けられていることを特徴とする特徴A1に記載の遊技機。
特徴A2によれば、光透過手段により検知領域の前方領域が前方から視認可能となるため、検知領域に不正具が設置された場合に遊技ホールの管理者は不正具を発見しやすくなる。
特徴A3.前記検知手段は、遊技媒体の検知結果を出力するために利用されるコネクタ部(第1の実施の形態におけるコネクタ部262)を有しており、
前記光透過手段は、前記検知手段の前方において前記検知領域の前方領域及び前記コネクタ部の前方領域を含む範囲(第1の実施の形態における窓部234)に設けられていることを特徴とする特徴A2に記載の遊技機。
特徴A3によれば、検知領域だけでなくコネクタ部に対する不正の発見も容易となる。
特徴A4.前記検知手段は、遊技媒体の検知結果を出力するために利用されるコネクタ部(第4の実施の形態におけるコネクタ部262)を有しており、
前記光透過手段は、前記検知手段の前方において前記検知領域の前方領域を含む一方、前記コネクタ部の前方領域を含まない範囲(第4の実施の形態における窓部234)に設けられていることを特徴とする特徴A2に記載の遊技機。
特徴A4によれば、光透過手段がコネクタ部の前方領域を含まれない範囲に設けられていることで、検知手段に対する不正行為の発見の容易化を、装飾性の低下を抑制しながら実現することが可能となる。
特徴A5.前記検知領域は、前記検知手段のハウジング(第1、第4の実施の形態におけるハウジング235)を貫通させて形成された検知用孔部(第1、第4の実施の形態における検知用孔部266)であり、
前記検知手段は、前記検知用孔部の軸線方向が垂直方向に対して交差する方向となるように設けられていることを特徴とする特徴A2乃至A4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A5によれば、検知用孔部の軸線方向が垂直方向に対して交差する方向となるように設けられていることにより、前方から検知用孔部を視認し易くなる。そのため、検知用孔部の下流側に不正具が挿入された場合に発見しやすくなる。
特徴A6.前記発光手段は、前記検知用孔部を通じて前記光透過手段に光を照射可能となるように設けられていることを特徴とする特徴A5に記載の遊技機。
特徴A6によれば、発光手段により照射された光は検知用孔部を通過し、光透過手段に光を照射するため、前方へ照射する光が極力遮られずにより広範囲を照射可能となり、検知用孔部に不正具が設置された場合に発見しやすくなる。また、装飾性の低下も抑えられる。
特徴A7.前記案内通路は、前記検知領域よりも下流側に通路方向を曲げる曲げ部(第1、第4の実施の形態における曲げ部280、第3の実施の形態におけるコーナー部250)を有しており、
前記発光手段は、前記曲げ部よりも後方から前記検知手段に向けて光を照射するように設けられていることを特徴とする特徴A5又はA6に記載の遊技機。
特徴A7によれば、曲げ部が設けられていることにより、検知領域の下流側に不正具を設けづらくなっている。また曲げ部よりも後方から検知手段に向けて光を照射することで、検知手段の下流側に不正具が設置された場合に発見しやすくなる。
特徴A8.前記光透過手段は、前記検知手段のハウジング(第1、第4の実施の形態におけるハウジング235)における前記検知用孔部とは異なる領域に対して、その前方にて並ぶ所定の領域(第1、第4の実施の形態における入賞扉222、ゲート部材223)に装飾が付されていることを特徴とする特徴A2乃至A7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A8によれば、光透過手段において検知用孔部とは異なる領域に対して装飾を設けることで、検知用孔部に対する不正行為の発見の容易化を、装飾性の低下を抑制しながら実現することが可能となる。
特徴A9.前記光透過手段は、前記受入手段の開口部分(第1、第4の実施の形態における大入賞口221)を開閉する開閉部材(第1、第4の実施の形態における入賞扉222)であることを特徴とする特徴A1乃至A8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A9によれば、受入手段の開口部分を開閉することが可能となり、不正らしき行為を発見した場合に、受入手段を開放することで検知領域に対して視認性を向上させることが可能となる。
<特徴B群>
特徴B.遊技球が流下する遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能な入球部(第1の実施の形態における上入賞部33、下入賞部34及び可変入賞部32)を縦方向に複数有する入賞ユニット(第1の実施の形態における入賞ユニット30)と、
前記複数の入球部のうち特定入球部(第1の実施の形態における可変入賞部32)に対して設けられ、当該特定入球部に入球した遊技球を検知する検知手段(第1の実施の形態における可変入賞検知センサ233)と、
を備え、
前記特定入球部は、その入球口(第1の実施の形態における規制用孔部230)が前方を向くように形成されており、
当該検知手段は、当該検知手段のハウジング(第1の実施の形態におけるハウジング235)を貫通するように形成されている検知用孔部(第1の実施の形態における検知用孔部266)を有しており、さらに当該検知用孔部が前記入球口から続くように下り傾斜させて形成された通路領域(第1の実施の形態における通路領域226a)の一部を構成するように当該検知用孔部の軸線方向が垂直方向に対して交差する方向となるように設置されていることを特徴とする遊技機。
特徴Bによれば、上下方向に並ぶ複数の入賞口を一体形成することで部品数の削減や入賞口間距離の削減等が可能となり、入賞口間の上下方向のスペースを縮小することができる。さらに検知手段の検知用孔部が前方を向く入球口から続くように形成された通路領域の一部を構成するように設けられていることで、検出センサの厚み分だけ上下方向の寸法を縮小することができ、遊技領域のスペースを有効利用することができる。
<特徴C群>
特徴C1.遊技媒体を受け入れる受入手段(第1、第2の実施の形態における大入賞口221)と、
少なくとも一部がベース体(第1、第2の実施の形態におけるベース部材201,遊技盤24)の背面側に設けられ、当該受入手段により受け入れられた遊技媒体を下方へ案内する案内通路(第1、第2の実施の形態における排出通路226)と、
前記ベース体の背面側に設けられ、当該ベース体に設けられた光透過領域(第1、第2の実施の形態における発光基板243の前方領域)を介して前方から光が視認可能となるように光を照射する発光手段(第1、第2の実施の形態における発光基板243)と、
を備えた遊技機において、
前記案内通路は、その途中位置に通路方向を変更する曲げ領域(第1、第2の実施の形態における曲げ部280)を備え、
前記発光手段はその少なくとも一部が、前記案内通路において前記曲げ領域及びそれよりも上流側の通路領域(第1、第2の実施の形態における通路領域226a)の少なくとも一方と同じ高さ位置となるようにして前記案内通路に並設されていることを特徴とする遊技機。
特徴C1によれば、ベース体の背面側の限られた領域において、案内通路において曲げ領域を設けるための空間を利用して発光手段を設けることができる。これにより、省スペース化を図りながら、装飾効果を高めることができる。
特徴C2.遊技媒体が流下する遊技領域が前面側に形成された遊技盤(第1、第2の実施の形態における遊技盤24)と、
前記遊技領域を流下する遊技媒体が入球可能な入球部(第1、第2の実施の形態における大入賞口221)と、
前記遊技盤を前後方向に貫通するようにして設けられ、前記入球部に入球した遊技媒体を前記遊技盤の背面側であって当該遊技盤の下側へと導く案内通路(第1、第2の実施の形態における排出通路226)と、
前記遊技盤の背面側に設けられ、当該遊技盤に設けられた光透過領域(第1、第2の実施の形態における発光基板243の前方領域かつ大入賞口221の後方領域)を介して前方から光が視認可能となるように光を照射する発光手段(第1、第2の実施の形態における発光基板243)と、
を備えた遊技機において、
前記案内通路は、前記入球部から続くとともに前記遊技盤を前後方向に貫通する上流側通路領域(第1、第2の実施の形態における通路領域226a)と、
曲げ領域(第1、第2の実施の形態における曲げ部280)を介して前記上流側通路領域に連通され、前記遊技盤の下側に向けて遊技媒体を案内する下流側通路領域(第1、第2の実施の形態における通路領域226b)と、
を備えており、
前記発光手段はその少なくとも一部が、前記上流側通路領域と同じ高さ位置となるようにして当該上流側通路領域に並設されていることを特徴とする遊技機。
特徴C2によれば、入球部に入球した遊技媒体を遊技領域から排出するためには、遊技盤を前後方向に貫通する通路が必要となる。この場合に、当該通路領域に発光手段を並設させることで、上記のような必須の構成を設けるための空間を利用して発光手段を設けることができる。よって、省スペース化を図りながら、装飾効果を高めることができる。
特徴C3.前記入球部は、遊技盤の前面にて前方に向けて開放された受け口(第1、第2の実施の形態において大入賞口221は開口がパチンコ機10前方に対して開放されていること)であり、前記発光手段は当該受け口の後方領域において前方に向けて光を照射するように設けられていることを特徴とする特徴C2に記載の遊技機。
特徴C3によれば、前後通路領域を設けるための空間を利用して発光手段を設けた構成において、発光手段からの光を受け口の構成を利用して良好に前方へと導出することができる。
特徴C4.前記入球部には、前記受け口を開閉する開閉扉(第1、第2の実施の形態における入賞扉222)が設けられており、当該開閉扉は光を透過する光透過性部材で形成されており、前記光透過領域の少なくとも一部を形成していることを特徴とする特徴C3に記載の遊技機。
特徴C4によれば、前後通路領域を設けるための空間を利用して発光手段を設けた構成において、発光手段からの光を開閉扉の構成を利用して良好に前方へと導出することができる。
特徴C5.前記受け口は複数の遊技球が同時に入球可能な開口面積(第2の実施の形態における大入賞口221の横幅は遊技球2個分以上であること)を有し、後側に向けて下り傾斜しているとともに当該受け口の後方では遊技球が1個ずつ通過するように通路幅が絞られた絞り口(第2の実施の形態における規制用孔部230)が設けられており、当該絞り口に対して横方向に前記発光手段が並設されていることを特徴とする特徴C3又はC4に記載の遊技機。
特徴C5によれば、受け口を複数の遊技媒体が同時に入ることが可能な開口面積としながら、その下流側に絞り口を形成することで、受け口へ遊技媒体が入ることを容易なものとしながら、その入った遊技媒体を規則正しく案内することができる。この場合に、絞り口に対して発光手段を並設することで、上記通路構成を利用して受け口の後方に発光手段を設けることができる。
特徴C6.前記受け口の後方には、少なくとも一部が光透過性となるように形成された背板(第2の実施の形態における閉塞用壁部229)が前記受け口の開口面と平行又は略平行となるように設けられており、当該背板の後方から当該背板の板面に対して光を照射するように前記発光手段が設けられていることを特徴とする特徴C5に記載の遊技機。
特徴C6によると、発光基板の発光面を背板に沿って設置することが可能となり、受け口の後方から前方へ効率的に光を照射することが可能となる。
特徴C7.前記背板において、横方向の一方に偏倚させた位置(第2の実施の形態における閉塞用壁部229の設置領域に対する規制用孔部230の位置)に前記絞り口が形成されており、前記発光手段は当該背板の後方であって当該絞り口の横方に並設されていることを特徴とする特徴C6に記載の遊技機。
特徴C7によれば、発光手段を複数設けることなく受け口全体に対して光を照射することが可能となり、前方へ効率的に光を照射することが可能となる。
特徴C8.前記案内通路を通過する遊技媒体を検知する検知手段(第2の実施の形態における可変入賞検知センサ233)を備えており、前記発光手段の少なくとも一部は当該検知手段のハウジング(第2の実施の形態におけるハウジング235)の少なくとも一部の前方領域を含む範囲に設けられていることを特徴とする特徴C1乃至C7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C8によれば、発光手段の一部によりハウジングの一部の領域が前方から視認しづらくなり、装飾性の低下を抑制することが可能となる。
特徴C9.前記検知手段のハウジングには通過孔(第2の実施の形態における検知用孔部266)が形成されており、当該通過孔は軸線が前後方向となるように設けられており、前記発光手段の少なくとも一部は当該検知手段のハウジングにおいて通過孔から外れた領域の前方領域を含む範囲に設けられていることを特徴とする特徴C8に記載の遊技機。
特徴C9によれば、発光手段の一部によってハウジングの通過孔から外れた領域が前方から視認しづらくなり、遊技球の通過を阻害することなく装飾性の低下を抑制することが可能となる。
なお、特徴C群は、背景技術欄に記載した遊技機について、「遊技の興趣向上を図るべく、遊技領域に対して設けられる装置の数が増加する傾向、又は遊技領域に対して設けられた表示装置が大型化する傾向にある。これに対して、上記遊技機の寸法には規格がある。そうすると、上記発光基板を設けるスペースに制約が生じる。なお、上記問題は、パチンコ遊技機に限られた問題でなく、遊技媒体の案内通路に隣接させて発光手段を設けることで演出効果を高めることが可能な他の遊技機においても同様に発生する問題である。本発明は、上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、案内通路の少なくとも一部が設けられるベース体に対して発光手段を好適に設けることが可能な遊技機を提供することを目的とするものである。」という課題及び目的をもってなされたものである。
以下に、以上の各特徴を適応し得る遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く球通路と、遊技領域内に配置された各遊技部品とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:複数の絵柄を可変表示させる絵柄表示装置を備え、始動操作手段の操作に起因して前記複数の絵柄の可変表示が開始され、停止操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより前記複数の絵柄の可変表示が停止され、その停止後の絵柄に応じて遊技者に特典を付与する遊技機。