<第1の実施の形態>
以下、遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という)の第1の実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はパチンコ機10の正面図、図2及び図3はパチンコ機10の主要な構成を展開して示す斜視図である。なお、図2では便宜上パチンコ機10の遊技領域内の構成を省略している。
パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外殻を形成する外枠11と、この外枠11に対して前方に回動可能に取り付けられた遊技機本体12とを有する。外枠11は木製の板材を四辺に連結し構成されるものであって矩形枠状をなしている。パチンコ機10は、外枠11を島設備に取り付け固定することにより、遊技ホールに設置される。
遊技機本体12は、図2及び図3に示すように、内枠13と、その内枠13の前方に配置される前扉枠14と、内枠13の後方に配置される裏パックユニット15とを備えている。遊技機本体12のうち内枠13が外枠11に対して回動可能に支持されている。詳細には、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として内枠13が前方へ回動可能とされている。
内枠13には、図2に示すように、前扉枠14が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として前方へ回動可能とされている。また、内枠13には、図3に示すように、裏パックユニット15が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として後方へ回動可能とされている。
なお、遊技機本体12には、図3に示すように、その回動先端部に施錠装置16が設けられており、遊技機本体12を外枠11に対して開放不能に施錠状態とする機能を有しているとともに、前扉枠14を内枠13に対して開放不能に施錠状態とする機能を有している。これらの各施錠状態は、図1に示すように、パチンコ機10前面にて露出させて設けられたシリンダ錠17に対して解錠キーを用いて解錠操作を行うことにより、それぞれ解除される。
次に、遊技機本体12の前面側の構成について説明する。
内枠13は、図2に示すように、外形が外枠11とほぼ同一形状をなす樹脂ベース21を主体に構成されている。樹脂ベース21の中央部には略楕円形状の窓孔23が形成されている。樹脂ベース21には遊技盤24が着脱可能に取り付けられている。遊技盤24は合板よりなり、遊技盤24の前面に形成された遊技領域が樹脂ベース21の窓孔23を通じて内枠13の前面側に露出した状態となっている。
ここで、遊技盤24の構成を図4に基づいて説明する。図4は遊技盤24の正面図である。
遊技盤24には、ルータ加工が施されることによって前後方向に貫通する大小複数の開口部が形成されている。各開口部には一般入賞口31,可変入賞装置32,上作動口(第1始動入球部)33,下作動口(第2始動入球部)34,スルーゲート35、可変表示ユニット36、メイン表示部43及び役物用表示部44等がそれぞれ設けられている。
遊技領域の中央位置を含むようにして可変表示ユニット36が配置されており、さらに遊技領域の横方向の中央ライン上において可変表示ユニット36、上作動口33、下作動口34及び可変入賞装置32がこの順序で下方に向けて並ぶように配置されている。また、スルーゲート35は、可変表示ユニット36の左側に1個設けられているとともに、右側に1個設けられている。また、一般入賞口31は、上作動口33及び下作動口34の高さ位置において、これら上作動口33及び下作動口34の左方に2個設けられているとともに、右方に2個設けられている。
ちなみに、一般入賞口31、上作動口33及び下作動口34のそれぞれは、複数の遊技球(金属球)が同時に入球することを阻止しながら、ある程度の入球頻度を確保するために、遊技球の直径よりも若干大きい開口面積を有している。一般入賞口31について具体的には、その入球入口は、四角形状、具体的には正方形状に形成されているが、その一辺の寸法は遊技球の直径11.0mmよりも大きい13.0mmに設定されている。なお、当該開口を長方形状としてもよく、この場合、短辺部の寸法を遊技球の直径よりも若干大きい寸法、例えば12.0mmや13.0mmとするとよい。
一般入賞口31、可変入賞装置32、上作動口33及び下作動口34への入球が発生すると、それが遊技盤24の背面側に配設された入賞検知センサにより検知され、その検知結果に基づいて所定数の賞球の払い出しが実行される。この場合、上作動口33への入球が発生した場合及び下作動口34への入球が発生した場合には3個の賞球の払い出しが実行され、一般入賞口31への入球が発生した場合には10個の賞球の払い出しが実行され、可変入賞装置32への入球が発生した場合には15個の賞球の払い出しが実行される。但し、これら賞球の個数は任意であり、例えば上作動口33に係る賞球個数よりも下作動口34に係る賞球個数が多いといったように、両作動口33,34の賞球個数が相違していてもよい。また、可変入賞装置32に係る賞球個数が他の賞球個数に比べて多い構成に限定されることはなく、例えば一般入賞口31に係る賞球個数よりも少ない構成としてもよく、一般入賞口31に係る賞球個数が最も多い構成としてもよい。
その他に、遊技盤24の最下部にはアウト口37が設けられており、各種入賞口等に入らなかった遊技球はアウト口37を通って遊技領域から排出される。また、遊技盤24には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘38が植設されていると共に、風車等の各種部材(役物)が配設されている。
ここで、入球とは、所定の開口部を遊技球が通過することを意味し、開口部を通過した際にそのまま遊技領域から排出される態様だけでなく、開口部を通過した後に遊技領域を再度流下する態様も含まれる。但し、以下の説明では、アウト口37への遊技球の入球と明確に区別するために、一般入賞口31、可変入賞装置32、上作動口33、下作動口34又はスルーゲート35への遊技球の入球を、入賞とも表現する。
上作動口33及び下作動口34は、作動口装置としてユニット化されて遊技盤24に設置されている。上作動口33及び下作動口34は共に上向きに開放されている。また、上作動口33が上方となるようにして両作動口33,34は鉛直方向に並んでいる。下作動口34には、左右一対の可動片よりなるガイド片(サポート片)としての電動役物34aが設けられている。
電動役物34aは遊技盤24の背面側に搭載された図示しない電動役物駆動部に連結されており、当該電動役物駆動部により駆動されて閉鎖状態(非サポート状態又は非ガイド状態)及び開放状態(サポート状態又はガイド状態)のいずれかに配置される。電動役物34aの閉鎖状態では遊技球が下作動口34に入賞できず、電動役物34aが開放状態となることで下作動口34への入賞が可能となる。
なお、これに限定されず、下作動口34への遊技球の入賞が発生し易い状態と、入賞が不可ではないが上記入賞が発生し易い状態よりも入賞が発生しづらい状態とに、電動役物34aが切り換えられる構成としてもよい。また、電動役物34aを不具備とし、入賞が発生し易い状態とそれよりも入賞が発生しづらい状態との間の切り換えが、下作動口34自身の変位により行われる構成としてもよい。
可変入賞装置32は、通常は遊技球が入賞できない又は入賞し難い閉状態になっており、大当たり当選といった開閉実行モード(特別遊技状態)への移行当選となった際に、遊技球が入賞しやすい所定の開放状態に切り換えられるようになっている。可変入賞装置32の開放態様として具体的には、所定時間(例えば30秒間)の経過又は所定個数(例えば10個)の入賞を1ラウンドとして、複数ラウンド(例えば15ラウンド)を上限として可変入賞装置32が繰り返し開放される。
メイン表示部43では、上作動口33又は下作動口34への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、上作動口33又は下作動口34への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が表示によって明示される。つまり、本パチンコ機10では、上作動口33への入賞と下作動口34への入賞とが内部抽選において区別されておらず、上作動口33又は下作動口34への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が共通の表示領域であるメイン表示部43にて明示される。そして、上作動口33又は下作動口34への入賞に基づく内部抽選の結果が開閉実行モードへの移行に対応した当選結果であった場合には、メイン表示部43にて所定の停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、開閉実行モードへ移行する。
なお、メイン表示部43は、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されてなるセグメント表示器により構成されているが、これに限定されることはなく、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器等その他のタイプの表示装置によって構成されていてもよい。また、メイン表示部43にて変動表示される絵柄としては、複数種の文字が変動表示される構成、複数種の記号が変動表示される構成、複数種のキャラクタが変動表示される構成又は複数種の色が切り換え表示される構成などが考えられる。
役物用表示部44では、スルーゲート35への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、スルーゲート35への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が表示によって明示される。スルーゲート35への入賞に基づく内部抽選の結果が電役開放状態への移行に対応した当選結果であった場合には、役物用表示部44にて所定の停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、電役開放状態へ移行する。電役開放状態では、下作動口34に設けられた電動役物34aが所定の態様で開放状態となる。
可変表示ユニット36には、絵柄の一種である図柄を変動表示(又は、可変表示若しくは切換表示)する図柄表示装置41が設けられているとともに、図柄表示装置41を囲むようにしてセンターフレーム42が配設されている。図柄表示装置41は、液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されており、後述する表示制御装置により表示内容が制御される。なお、図柄表示装置41は、液晶表示装置であることに限定されることはなく、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTといった表示画面を有する他の表示装置であってもよく、ドットマトリクス表示器であってもよい。
図柄表示装置41では、上作動口33又は下作動口34への入賞に基づいて図柄の変動表示が開始される。すなわち、メイン表示部43において変動表示が行われる場合には、それに合わせて図柄表示装置41において変動表示が行われる。例えば上、中及び下に並べて図柄が表示され、これらの図柄が左右方向にスクロールされるようにして変動表示されるようになっている。そして、予め設定されている有効ライン上に所定の組み合わせの図柄が停止表示された場合には、開閉実行モードが発生することとなる。
なお、いずれかの作動口33,34への入賞に基づいて、メイン表示部43及び図柄表示装置41にて変動表示が開始され、所定の停止結果を表示し上記変動表示が停止されるまでが遊技回の1回に相当する。
センターフレーム42の前面側における左上部分には、メイン表示部43及び図柄表示装置41に対応した第1保留ランプ部45が設けられている。遊技球が上作動口33又は下作動口34に入賞した個数は最大4個まで保留され、第1保留ランプ部45の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。
センターフレーム42の右上部分には、役物用表示部44に対応した第2保留ランプ部46が設けられている。遊技球がスルーゲート35を通過した回数は最大4回まで保留され、第2保留ランプ部46の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。なお、各保留ランプ部45,46の機能が図柄表示装置41の一部の領域における表示により果たされる構成としてもよい。
遊技盤24には、内レール部48と外レール部49とが取り付けられており、これら内レール部48と外レール部49とにより誘導レールが構成され、遊技球発射機構51から発射された遊技球が遊技領域の上部に案内されるようになっている。なお、内レール部48及び外レール部49は遊技領域を区画する機能も有している。
遊技球発射機構51は、図2に示すように、樹脂ベース21における窓孔23の下方に取り付けられており、誘導レールに向けて延びる発射レール52と、後述する上皿61aに貯留されている遊技球を発射レール52上に供給する球送り装置53と、発射レール52上に供給された遊技球を誘導レールに向けて発射させる電動アクチュエータであるソレノイド54と、を備えている。前扉枠14に設けられた発射操作装置55が操作されることにより、球送り装置53が駆動制御されて1個の遊技球が発射レール52上の球待機位置に配置されるとともに、ソレノイド54が駆動制御されて、発射レール52上に配置された遊技球が発射される。
内枠13の前面側全体を覆うようにして前扉枠14が設けられている。前扉枠14には、図1に示すように、遊技領域のほぼ全域を前方から視認することができるようにした窓部56が形成されている。窓部56は、略楕円形状をなし、窓パネル57が嵌め込まれている。窓パネル57は、ガラスによって無色透明に形成されているが、これに限定されることはなく合成樹脂によって無色透明に形成されていてもよく、パチンコ機10前方から窓パネル57を通じて遊技領域を視認可能であれば有色透明に形成されていてもよい。
窓部56の周囲には、各種ランプ部等の発光手段が設けられている。各種ランプ部の一部として表示ランプ部58aが窓部56の上方に設けられている。また、表示ランプ部58aの左右両側であって前扉枠14の上側の隅角部分には左右一対の発光ユニット58bが設けられている。また、発光ユニット58bに隣接させて、遊技状態に応じた効果音などが出力される左右一対のスピーカ部59が設けられている。当該発光ユニット58bの具体的構成については後に詳細に説明する。
前扉枠14における窓部56の下方には、手前側へ膨出した上側膨出部61と下側膨出部62とが上下に並設されている。上側膨出部61内側には上方に開口した上皿61aが設けられており、下側膨出部62内側には同じく上方に開口した下皿62aが設けられている。
上皿61aは、後述する払出装置より払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら遊技球発射機構51側へ導くための機能を有する。この場合、前扉枠14には上皿61aの出口から連続し、内枠13の球送り装置53へと延びる図示しない発射誘導用通路が形成されているが、当該発射誘導用通路の出口部分には、図2に示すように、シャッタ63が設けられている。当該シャッタ63は、前扉枠14を閉鎖状態とした場合には内枠13に形成された図示しない押圧部により押圧されて開放位置に配置され、球送り装置53への遊技球の流入を可能とする。一方、前扉枠14を開放状態とした場合には、上記押圧部による押圧が解除されるため、シャッタ63が閉鎖位置に配置され、上皿61aからの遊技球の流出が阻止される。下皿62aは、上皿61a内にて余剰となった遊技球を貯留する機能を有する。
次に、遊技機本体12の背面側の構成について説明する。
図3に示すように、内枠13(具体的には、遊技盤24)の背面には、遊技の主たる制御を司る主制御装置71と、音声やランプ表示及び図示しない表示制御装置の制御を司る音声発光制御装置72と、が搭載されている。
なお、主制御装置71の基板ボックス71aに対して、その開放の痕跡を残すための痕跡手段を付与する又はその開放の痕跡を残すための痕跡構造を設けてもよい。当該痕跡手段としては、基板ボックス71aを構成する複数のケース体を分離不能に結合するとともにその分離に際して所定部位の破壊を要する結合部(カシメ部)の構成や、引き剥がしに際して粘着層が接着対象に残ることで剥がされたことの痕跡を残す封印シールを複数のケース体間の境界を跨ぐようにして貼り付ける構成が考えられる。また、痕跡構造としては、基板ボックス71aを構成する複数のケース体間の境界に対して接着剤を塗布する構成が考えられる。
主制御装置71や音声発光制御装置72を含めて内枠13の背面側を覆うようにして裏パックユニット15が設置されている。裏パックユニット15は、図3に示すように、透明性を有する合成樹脂により形成された裏パック73を備えており、当該裏パック73に対して、払出機構部74及び制御装置集合ユニット75が取り付けられている。
払出機構部74は、遊技場の島設備から供給される遊技球が逐次補給されるタンク76と、当該タンク76に貯留された遊技球を払い出すための払出装置77と、を備えている。払出装置77より払い出された遊技球は、当該払出装置77の下流側に設けられた払出通路を通じて、上皿61a又は下皿62aに排出される。なお、払出機構部74には、例えば交流24ボルトの主電源が供給されるとともに、電源のON操作及びOFF操作を行うための電源スイッチを有する裏パック基板が搭載されている。
制御装置集合ユニット75は、払出装置77を制御する機能を有する払出制御装置78と、各種制御装置等で要する所定の電力が生成されて出力されるとともに遊技者による発射操作装置55の操作に伴う遊技球の打ち出しの制御が行われる電源及び発射制御装置79と、を備えている。これら払出制御装置78と電源及び発射制御装置79とは、払出制御装置78がパチンコ機10後方となるように前後に重ねて配置されている。
制御装置集合ユニット75において電源及び発射制御装置79が搭載されることとなる搭載部75aには、排出通路盤75bが形成されている。既に説明したとおり、遊技盤24の背面に設けられた図示しない回収通路にて回収された遊技球は、当該排出通路盤75bに導出されて、当該排出通路盤75bに導かれることで最終的に遊技ホールの球送り機構に排出される。
次に、前扉枠14に設けられた発光ユニット58bの構成について詳細に説明する。
図5(a)は発光ユニット58bの正面図、図5(b)は発光ユニット58bの前方斜視図、図6は発光ユニット58bの前方分解斜視図、図7は発光ユニット58bの後方分解斜視図である。
発光ユニット58bは、図5(b)に示すように前扉枠14に固定されるベース部材201を備えており、ベース部材201を前後に挟むようにして複数の部材202,203,223,224がベース部材201に対して一体化されていることにより、発光ユニット58bが構成されている。ベース部材201の背面側に、前記複数の部材202,203,223,224の一部として発光基板202が設けられている。
発光基板202は図6に示すように、ベース部材201よりも面積の小さい略矩形の板状をなしている。また、発光基板202の一方の板面上には複数のLED207が設けられており、発光ユニット58b前方に向けて光を照射するように設けられている。
また、発光基板202とベース部材201との間には、複数の部材202,203,223,224として、導光ユニット203が備えられている。導光ユニット203は、各LED207に1対1で対応させて複数の導光部204を備えており、さらにそれら導光部204が一体形成されてなる。
上記のように発光基板202及び導光ユニット203が設けられていることにより、各LED207からの照射光は各導光部204によって集光されながらベース部材201の前面側へと導かれる。
発光基板202の周縁部には、外側へ突出させて突部208が形成されており、当該突部208は、図6に示すように、導光ユニット203の背面側に形成された固定用開口部209に挿入されている。なお、固定用開口部209は、導光ユニット203を構成する導光部材205と遮蔽部材206とによって形成されている。さらに、図7に示すように導光ユニット203の背面から突出形成された固定用ボス210が、発光基板202を貫通するように設けられた固定用孔部211に挿入されることで、発光基板202のずれを防止できる。また、導光ユニット203の背面には、パチンコ機10の後方に起立したフック212が設けられており、当該フック212がパチンコ機10の後方から発光基板202の周縁部と係合している。これにより、発光基板202が導光ユニット203に一体化されている。
ここで、発光基板202には発光タイミングの異なるLED207が設けられている。具体的には、図8に示すように発光基板202において、2点鎖線で囲まれた内側の領域に設けられた第1LED207a群と外側の領域に設けられた第2LED207b群とでは発光タイミングが異なるよう設定されている。
第1LED207a群には、発光基板202の中央部に設けられた中央LED213と中央LED213から周縁部へ列をなすようにして配置された第1LED207aとが設けられている。列をなすようにして配置された第1LED207aは、中央LED213から一方向のみでなく複数方向に対して配置されている。より詳細には、これら第1LED207aは、中央LED213を中心に5方向に列をなしており、各列2つずつ配置されている。
第2LED207b群は発光基板202の周縁部分において、第1LED207aがなしている列と列の間の領域に第2LED207bが配置されている。より詳細には、第2LED207bは発光基板202の周縁部において、第1LED207aの各列の間に1つずつ配置されている。また、各LED207間には、ある程度の間隔が設けられており、当該間隔は各LED207に対応する導光部204の大きさを考慮して設定されている。
次に、導光ユニット203の構成について説明する。
図9(a)は導光部材205の正面図、図9(b)は導光部材205の側面図、図9(c)は導光部材205の背面図である。
導光ユニット203は、既に述べたように導光部材205を備えている。導光部材205は無色透明な合成樹脂で形成されている。導光部材205は、図7に示すように、発光基板202の前面側において発光基板202と重なる領域に、板状をなす板状部216を有している。図9(b)に示すように、板状部216には各LED207に対応した各導光部204が発光ユニット58b前方へ突出させて一体形成されており、導光部204の先端部には光を集光又は拡散させるレンズ部217が設けられている。導光部204は中空となっており、板状部216の背面側にて開放されている。当該開口部219を通じて発光基板202上の各LED207が対応する導光部204に対して発光ユニット58bの背面側から挿入されている。
発光タイミングの異なる第1LED207a群及び第2LED207b群に対応させて、それぞれ第1導光部204a群及び第2導光部204b群が設けられている。図9(b)に示すように、第1LED207aに対して前方かつ垂直な位置にレンズ部217aが設けられている。また、第2LED207bに対して前方かつ外側に傾斜した位置にレンズ部217bが設けられている。このように設けられた各導光部204のレンズ部217は導光ユニット203の前方に設けられたベース部材201の前面側に配置される。
上記のように第2導光部204b群のレンズ部217bが設けられていることで、発光基板202を大きくすることなく、発光基板202よりも外側の領域に対してLED207の光を誘導することが可能となる。
次にベース部材201の構成について説明する。
ベース部材201はABS樹脂等の合成樹脂で形成されており、表面が光を反射するように金属によりめっき加工されている。図6に示すように、当該ベース部材201には、導光部204を貫通させる貫通孔221が各導光部204に1対1で対応させて設けられている。各導光部204を各貫通孔221に対してベース部材201の背面側から貫通させていることにより、LED207の照射光をベース部材201の前面側へ導くことが可能となっている。
図5(a)に示すように、ベース部材201の前面側において発光ユニット58bの前方へ起立した壁部225が設けられている。当該壁部225は、第2導光部204bを避けながら、第1導光部204aが設けられた領域を囲むように、連続する又は断続する環状に形成されており、本実施の形態においては連続する環状に形成されている。壁部225が形成されていることにより、ベース部材201の前面側において第1導光部204aが設けられている領域(第1発光領域222a)と第2導光部204bが設けられている領域(第2発光領域222b)とが区画されている。
壁部225で囲まれた内側の第1発光領域222aの前方は第1カバー部材223及び第2カバー部材224により覆われており、壁部225よりも外側の第2発光領域222bはカバーにより覆われずに、発光ユニット58bの前面側に露出している。詳細には、壁部225の内周壁に隙間なく押し当てるように、第1カバー部材223が発光ユニット58bの前方から設けられている。より詳細には、壁部225の先端部よりも発光ユニット58b後方において発光ユニット58b前方を向き、第1カバー部材223の厚みよりも幅広な面が形成されており、壁部225の先端部に対して段差形状となるように内周壁が設けられている。このように内周壁が段差形状となるように設けられていることで、部品間による誤差が発生した場合においても、光漏れを防ぐことが可能となる。
第1カバー部材223は有色透明の合成樹脂製であり、図6に示すように、中心から外側に対して発光ユニット58b前方へ膨らむように形成されている。また第1カバー部材223には、中央LED213に対応する位置に前後方向に貫通させて回避孔227(図7参照)が設けられており、回避孔227の周縁部がベース部材201の中心位置における貫通孔221の周縁部228に対して前方から隙間なく押し当てられている。
第1カバー部材223の背面において、発光ユニット58b後方へ突出するようにフック229が形成されている。フック229に対応させてベース部材201には、前後方向に貫通する取付孔230が設けられており、フック229が取付孔230の周縁部に対して発光ユニット58b後方から係合することで、第1カバー部材223の抜けが防止されている。
上記第1発光領域222aの中心位置に設けられた貫通孔221に対しては、ベース部材201の背面側から第2カバー部材224が設けられている。第2カバー部材224は無色透明の合成樹脂製であり、前後方向に延びる筒状をなしており、前方側の端部が閉塞させて形成されている。第2カバー部材224において開口側の端部にはフランジ232が形成されており、フランジ232がベース部材201の背面にその後方から当接していることにより、発光ユニット58b前方への抜けを防止している。また、第2カバー部材224は、筒状に形成された部分の開口が発光ユニット58b後方に向けて開放されており、その開口部233を介して、導光部204が第2カバー部材224内に挿入されている。
上記発光ユニット58bの構成により、第1LED207a群の照射光は第1導光部204a群によってベース部材201における第1発光領域222aへ導かれ、第1カバー部材223及び第2カバー部材224を透過することにより、発光ユニット58b前方から視認可能となっている。また、第2LED207b群の照射光は第2導光部204b群によってベース部材201における第2発光領域222bへ導かれることで、発光ユニット58b前方から視認可能となっている。
ここで、第1発光領域222a及び第2発光領域222bに設けられた各導光部204は、導光部材205として一体化されている。複数の導光部204が一体化されていることにより、発光ユニット58bを構成する部品数が減り、発光ユニット58bの組み立て時の作業性の向上を図ることが可能となる。
しかしながら、発光基板202に発光タイミングの異なる第1LED207a群及び第2LED207b群が設けられている場合において、それぞれのLED群に対応した導光部である第1導光部204a群及び第2導光部204b群が導光ユニット203として一体化されていることにより、一体形成した部位を通じて光漏れが発生し、発光タイミングでないLED207に対応した導光部204が照らされてしまうという不都合が発生する可能性がある。
上記課題を解決するための導光ユニット203の構成について説明する。
図10(a)は図5におけるA−A線断面図であり、図10(b)は溝部241における作用効果を示す模式図である。
図9(a)に示すように導光部材205において、第1導光部204a群と第2導光部204b群とが設けられている間の領域には、光の通過を抑制する溝部241が設けられている。溝部241は、板状部216を前後方向(導光部材205の厚み方向又は光の照射方向)に貫通することにより形成されており、第1導光部204a群及び第2導光部204b群の間を区画するように設けられている。具体的には、溝部241は複数の第1導光部204aの間に設けられた第2導光部204bを避けて第1導光部204a群を囲むように環状に設けられている。ここで、導光部材205の板状部216の周縁側には第2導光部204b群が配置されており、第1導光部204aの一部も板状部216の周縁部に配置されている。溝部241は、板状部216において、このように配置された第2導光部204bを避けるように凸部と凹部とが連続した形状となっている。
また、図6に示すように、導光部材205において、溝部241よりも外側の領域に側壁部242が形成されている。側壁部242は、板状部216から発光ユニット58b前方に突出し、溝部241の外側の縁部に沿って第1導光部204a群を囲むように形成されている。また、発光基板202の周縁部に設けられた第1LED207a対応した第1導光部204aを囲う側壁部242では、溝部241が形成されず側壁部242の一部が開放された領域243が生じている。
上記のように溝部241が環状に形成された構成において、導光部材205には、図9(a)に示すように、第1導光部204a群が設けられた第1導光領域251と、第2導光部204b群が設けられた第2導光領域252とを連結するようにして、連結部250が一体形成されている。連結部250は複数形成されており、それら複数の連結部250は溝部241に沿って配置されている。
各連結部250は、溝部241に入り込むのではなく、溝部241を跨ぐようにして形成されている。この跨ぐ際に突出する方向は、発光ユニット58bの厚み方向(すなわち前後方向)であり、より詳細には、発光ユニット58bの前面側(すなわち発光基板202の反対側)に向けて突出している。
各連結部250は、相互に同一の形状となっている。その形状について、図10(a)を参照しながら具体的に説明すると、既に説明したとおり、溝部241の幅方向の両端において一方の端部側は、発光ユニット58bの前面側へと突出した側壁部242に連続している。また、他方の端部側には、側壁部242に対向するようにして発光ユニット58bの前面側へと突出した起立部253が形成されている。この起立部253の高さ寸法は、側壁部242の高さ寸法と同一又は略同一となっている。そして、起立部253の突出先側の端部を側壁部242の突出先側の端部に連結するようにして跨ぎ部255が一体形成されていることにより、連結部250が形成されている。
図10(b)に示すように、導光部材205に溝部241が形成されていることにより、第1導光領域251と溝部241の間には第1境界面254aが形成されている。また、溝部241に起立部253が形成されていることにより、起立部253とその周辺の空間との間には第2境界面254bが形成されている。
第1LED207aから照射された光は、第1導光領域251から第2導光領域252へ移動する場合に、第1境界面254aに対して照射されることになる。この場合に第1境界面254aにおいて、進行方向とは逆方向に反射する光及び透過する光が発生する。進行方向とは逆方向に反射する光は、第2境界面254bに対して照射される。当該照射された光は第2境界面254bに対して、第1導光領域251へ透過する光と第2導光部204b群が設けられた第2導光領域252へ反射する光が発生する。第2境界面254bによって第2導光領域252方向に反射した光は、第1LED207aによってもともと照射された光よりも第1境界面254a及び第2境界面254bにおいて透過した光の分だけ光の量が少なくなっている。
上記のように溝部241及び連結部250が形成されていることにより、第1導光部204a及び第2導光部204b群間の光の通過を抑制することができ、光漏れを抑制可能となる。また、第1導光領域251及び第2導光領域252を連結する連結部250を設けることで、複数の導光部204を一体化しつつ、光の伝播経路において、進行方向とは逆方向に光を反射させることが可能となり、各導光部204間の光の漏れを抑制可能となる。
また、上記連結部250は溝部241の形成された領域に複数設けられており、一部の連結部250は第1導光部204a群及び第2導光部204b群を結ぶ直線上とならない位置に設けられている。このように連結部250が設けられていることにより、光の伝播経路において、空間形成部による光漏れの抑制を阻害しないように連結部を設けることが可能となり、光漏れをより効果的に抑制可能となる。
次に上記溝部241に対して設けられている遮蔽部材206について説明する。
図11(a)は遮蔽部材206の正面図、図11(b)は遮蔽部材206の側面図、図12は図5におけるB−B線断面図である。
遮蔽部材206は、照射された光の反射及び光の吸収を抑えるように形成されており、具体的には合成樹脂にカーボンを含有させることで、不透明に、詳細には黒色不透明に形成されている。遮蔽部材206は、導光ユニット203において溝部241と同一又は略同一の形状をなしており、図11(a)に示すように、複数の第1導光部204aの間に設けられた第2導光部204bを避けて第1導光部204a群を囲むように環状に設けられている。また、第1導光部204aの一部及び第2導光部204bが配置された板状部216の周縁部において、第2導光部204bを避けつつ第1導光部204a群を囲むように凸部と凹部とが連続した形状となっている。
当該遮蔽部材206は、図7に示すように、導光ユニット203の背面側において発光ユニット58b後方から溝部241に対して設けられている。遮蔽部材206の発光ユニット58b前方への移動は連結部250と当接することによって規制されている。発光ユニット58b後方への抜けは遮蔽部材206に設けられたフック273が導光ユニット203の側壁部242の内側に設けられた受部274にパチンコ機10前方から係合することで防止されている。ここで、遮蔽部材206は、溝部241が設けられている領域に対して設けられており、導光部材205に設けられた側壁部242において、一部開放された領域243を閉塞するように設けられている。このため、前記開放された領域243が生じることによる導光部材205の強度の低下を抑制可能となっている。
また、図10(b)に示すように、第1境界面254aに対して透過した光は遮蔽部材206に対して照射される。これにより、第1境界面254aに対する照射光の一部を遮蔽部材206によって吸収することができ、遮蔽部材206が設けられていない場合よりもさらに光の漏れを抑制可能となる。
図12に示すように、環状をなす遮蔽部材206における発光ユニット58b前面側の端部であって、連結部250と重ならない領域は、ベース部材201の背面側に形成された遮蔽リブ263に対して発光ユニット58b背面側から当接しており、遮蔽壁部265を形成している。
詳細には、遮蔽部材206の前面側の端部であって連結部250と重ならない領域には、一部を前面側へと突出させて遮蔽突状部261が一体形成されている。つまり、遮蔽部材206の前面側の端部において、遮蔽部材206の厚み方向(すなわち前後方向)に段差面262を生じさせるようにして、遮蔽突状部261が形成されている。この遮蔽突状部261は、遮蔽部材206の外周に沿うようにして形成されているが、遮蔽部材206の内周に沿うように形成されていてもよい。遮蔽突状部261は、連結部250と重なる領域を間に挟むようにして断続的に形成されており、全体として断続的な環状となっている。
遮蔽突状部261に対応させて、ベース部材201の背面側において遮蔽部材206に対して前面側から対向する領域には、遮蔽部材206側へと突出させて遮蔽リブ263が一体形成されている。つまり、ベース部材201の背面側において、ベース部材201の厚み方向(すなわち前後方向)に段差面264を生じさせるようにして、遮蔽リブ263が形成されている。この遮蔽リブ263は、第1導光部204aを貫通させる貫通孔221に沿うようにして形成されているが、遮蔽突状部261が遮蔽部材206の内周に沿うようにして形成されているのであれば、それに合わせて貫通孔221から離間させて形成されていてもよい。遮蔽リブ263は、遮蔽突状部261と同様に、連結部250と重なる領域を間に挟むようにして断続的に形成されており、全体として断続的な環状となっている。
遮蔽リブ263は、遮蔽突状部261に対して、これらの突出方向に対して交差する方向、詳細には直交する方向から重なっている。より具体的に説明すると、遮蔽リブ263は、遮蔽突状部261に対して、遮蔽部材206の内周側から重なっている。そして、遮蔽リブ263の突出先側の端部は、遮蔽部材206の段差面262に前側から接しており、遮蔽突状部261の突出先側の端部は、ベース部材201の段差面264に背面側から接している。これにより、遮蔽部材206とベース部材201の境界面が、発光ユニット58bの厚み方向(すなわち前後方向又はLED207からの光の照射方向)にずれた段差状となっている。
このように境界面が段差状となっていることにより、境界面へ照射された光は遮蔽突状部261及び遮蔽リブ263によって吸収または反射されるため、遮蔽壁部265における光の通過を抑制でき、光漏れを抑制可能となる。
また、図7に示すように光の遮蔽構造とは別に遮蔽部材206において、孔閉塞部269が設けられている。孔閉塞部269は、導光部材205の厚み方向に貫通した貫通領域270を導光ユニット203背面から塞ぐように設けられている。当該貫通領域270は、導光部材205の樹脂成型工程において生じる領域である。導光ユニット203の前面側には金属によりめっき加工されたベース部材201が設けられており、ベース部材201からは後方へ突出した部位が形成されている。貫通領域270においては、ベース部材201背面の突出した部位と導光ユニット203の背面側に設けられた発光基板202との距離が短く設けられている。そのため、貫通領域270を介して発光基板202に形成された回路がベース部材201によって短絡してしまう恐れがある。このような不具合を防止するため、貫通領域270を塞ぐように孔閉塞部269が遮蔽部材206に形成されている。
次にベース部材201によって各導光部204を区画していることによる光の遮蔽構成について説明する。
図13は図5におけるC−C線断図である。
ベース部材201には各導光部204に1対1で対応させてベース部材201を厚み方向(すなわち前後方向)に貫通する貫通孔221が形成されている。また、第1導光部204a群に対応した貫通孔221の開口の周縁部から発光ユニット58b後方(すなわち導光ユニット側)に向けて突出した筒状リブ275が形成されている。筒状リブ275は、ベース部材201の背面側にて各第1導光部204a群の側面を覆うように形成されている。
また、ベース部材201の前面側において、発光基板202の中央LED213に対応した貫通孔221の周縁部228から壁部225に対して外側方向にリブ276が設けられている。リブ276は複数設けられており、中央LED213から外側に列をなして配置された第1LED207aに対応した第1導光部204aを列ごとに区画するように設けられている。より詳細には、これら第1LED207aは、中央LED213を中心に5方向に列をなしており、各列2つずつ配置されている。リブ276は、各列の第1LED207aに対応した2つの第1導光部204aごとに区画し、リブ276の先側は区画された第1導光部204aの先端よりも発光ユニット58bの前方となるように設けられている。区画された第1導光部204aに対応した貫通孔221の周縁部からリブ276に向かって形成された面は傾斜して設けられている。傾斜の具合は第1導光部204aから漏れる光の方向によって決まっており、光を発光ユニット58b前方へ反射させるように、光の方向に対して角度をつけた面が形成されている。具体的には、貫通孔221の周縁部からリブ276の先端部にかけて前方へ湾曲した面が形成されている。
上記リブ276によって区画された各領域には図13に示すように複数の第1導光部204aが設けられており、具体的には2つずつ設けられている。これら2つの第1導光部204a間にもリブ277が設けられている。具体的には、2つのリブ276の内側で区画された2つの第1導光部204aの間において、2つのリブ276を連結するようにリブ277が形成されている。リブ277に対してもリブ276と同様に貫通孔221の周縁部分から前方へ湾曲した面が形成されていることで、区画した領域において第1導光部204aから漏れた光を発光ユニット58b前方へ反射させることが可能となっている。
上記のようにリブ276,277が設けられていることで、ベース部材201前面側の第1発光領域222aにおいて、第1導光部204aから漏れた光を発光ユニット58b前方へ反射させることが可能となり、第1LED207a間の光漏れを抑制可能となる。
<パチンコ機10の電気的構成>
図14は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。なお、図14では、電源及び発射制御装置79から主制御装置71及び払出制御装置78への動作電力の供給ラインを二重線矢印で示し、それ以外の供給ラインや信号ラインを実線矢印で示す。
主制御装置71は、遊技の主たる制御を司る主制御基板91と、電源を監視する停電監視基板(電断監視基板)96と、を具備している。主制御基板91には、MPU92が搭載されている。MPU92には、ROM93及びRWM94が内蔵されている。
ROM93は、MPU92により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶している。RWM94は、ROM93内に記憶されている制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶する。また、MPU92又は主制御基板91には、上記素子以外に、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが設けられている。
MPU92には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU92の入力側及び出力側には、各種制御装置が接続されているとともに、各種センサ、各種駆動部及び各種表示部が接続されている。
MPU92の入力側には、遊技領域の可変入賞装置32、上作動口33、下作動口34、及び一般入賞口31に対して設けられた入賞検知センサ85a,85b,85c,86,87が電気配線を介して電気的に接続されている。なお、図示は省略するが、スルーゲート35に対して設けられた入賞検知センサも電気的に接続されている。
MPU92では、各入賞検知センサ85a〜87から信号を受信し、その受信結果に基づいて各入賞部への入賞判定(入球判定)が行われる。この場合、一般入賞口31、可変入賞装置32、上作動口33又は下作動口34への入賞を特定した場合には、各入賞対象に対応した遊技球の払い出しが実行されるようにするための処理を実行する。また、上作動口33又は下作動口34への入賞を特定した場合には、所定の更新タイミングとなる度に数値情報の更新が行われる各種カウンタから数値情報を取得して保留情報として記憶するとともに、保留情報が記憶されている場合には、可変入賞装置32が複数回に亘って開閉される開閉実行モードに移行させるか否かの当否判定や当該開閉実行モード後の遊技状態を決定するための振分判定を行う。そして、それら当否判定や振分判定の結果に基づいて、遊技を進行させる。この場合、これら抽選結果を最終的に教示するための遊技回用の演出を、表示ランプ部58a、発光ユニット58b及び図柄表示装置41にて行わせるための演出用コマンドを音声発光制御装置72に向けて出力する。また、開閉実行モードへの移行が発生する場合には、開閉実行モード中において演出を行わせるためのコマンドも音声発光制御装置72に向けて出力する。
MPU92の出力側には、可変入賞装置32を開閉動作させる可変入賞駆動部32aと、下作動口34の電動役物34aを開閉動作させる電動役物駆動部34bと、が電気配線を介して電気的に接続されている。また、MPU92の出力側には、メイン表示部43と、役物用表示部44と、が電気配線を介して電気的に接続されている。主制御基板91には各種ドライバ回路が設けられており、当該ドライバ回路を通じてMPU92は各種駆動部32a,34bの駆動制御を実行するとともに各種表示部43,44の表示制御を実行する。
つまり、開閉実行モードにおいては可変入賞装置32が開閉されるように、MPU92において可変入賞駆動部32aの駆動制御が実行される。また、電動役物34aの開放状態当選となった場合には、電動役物34aが開閉されるようにMPU92において電動役物駆動部34bの駆動制御が実行される。また、各遊技回に際しては、MPU92においてメイン表示部43の表示制御が実行される。また、電動役物34aを開放状態とするか否かの抽選結果を明示する場合に、MPU92において役物用表示部44の表示制御が実行される。
払出制御装置78は、払出装置77を通じた遊技球の払出の制御を司る払出制御基板101を具備している。払出制御基板101には、MPU102が搭載されている。MPU102には、ROM103及びRWM104が内蔵されている。なお、以下の説明では、主制御装置71に設けられたMPU92、ROM93及びRWM94と区別するために、主制御装置71に設けられたMPU92、ROM93及びRWM94を主側MPU92、主側ROM93及び主側RWM94と称し、払出制御装置78に設けられたMPU102、ROM103及びRWM104を払出側MPU102、払出側ROM103及び払出側RWM104と称する。
払出側ROM103は、払出側MPU102により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶している。払出側RWM104は、払出側ROM103内に記憶されている制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶する。また、払出側MPU102又は払出制御基板101には、上記素子以外に、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが設けられている。
払出側MPU102は払出装置77と電気的に接続されている。当該払出装置77には、タンク76から払出装置77に供給されている遊技球をそれよりも下流側へ流下しないように通過を阻止する状態と、当該遊技球を下流側へ送り出す状態とに切り換える回転体などの球止め部材を駆動する払出モータ77aが設けられているとともに、上記下流側へと送り出される遊技球を個別に検知する払出検知センサ77bが設けられている。払出側MPU102の出力側には払出モータ77aが電気配線を介して電気的に接続されているとともに、払出側MPU102の入力側には払出検知センサ77bが電気配線を介して電気的に接続されている。払出側MPU102では、払出制御基板101に設けられたドライバ回路を通じて払出モータ77aに駆動信号を供給することで遊技球の払出を実行させるとともに、払出検知センサ77bの検知結果に基づいて払出が完了した遊技球の個数を把握する。
払出側MPU102は、主側MPU92との間で通信を行うことに基づき、遊技球の払出を制御する。具体的には、主側MPU92では入賞検知センサ85a〜87の検知結果に基づいて賞球の発生に対応した入賞部への入賞を確認した場合に払出側MPU102に向けて賞球コマンド(払出指令情報)を送信する。この場合、賞球コマンドには自身が賞球コマンドであることを示す情報及び賞球を実行すべき個数の情報が含まれており、複数ビットの情報として構成されている。当該賞球コマンドを受信することで、払出側MPU102は、その賞球コマンドにより指示された個数の遊技球が払い出されるように払出モータ77aを駆動制御する。そして、払出検知センサ77bの検知結果に基づいて、上記指示に係る個数の遊技球の払い出しが完了したと判断した際には、払出モータ77aの駆動制御を停止する。
電源及び発射制御装置79は電源及び発射制御基板111を備えており、当該電源及び発射制御基板111には、主制御装置71及び払出制御装置78を含めた各種機器に動作電力を供給する機能を有する電源回路112が設けられている。電源回路112には、電入時用電源部113と、電断時用電源部114とが設けられている。
電入時用電源部113は、例えば遊技ホール等における商用電源(外部電源)に接続されており、その商用電源から供給される外部電力に基づいて主制御装置71や払出制御装置78等の各々に必要な動作電圧を生成するとともに、その生成した動作電圧を主制御装置71や払出制御装置78等に対して供給する。
電入時用電源部113と主側MPU92との電力供給経路の途中位置には停電監視基板96が設けられている。停電監視基板96は、電入時用電源部113から供給される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視する。そして、この電圧が22ボルト未満になると電源遮断の発生と判断し、主側MPU92に対する停電信号(電断信号)の出力設定を停電(電源遮断)の発生に対応したものとする。
電断時用電源部114はコンデンサからなり、パチンコ機10の電源がON状態の場合(商用電源からの電力供給が行われている場合)に電入時用電源部113から供給される電力により充電される。また、パチンコ機10の電源がOFF状態の場合や商用電源における停電発生時といった電源遮断状態(商用電源からの電力供給が遮断されている場合)では、電断時用電源部114から放電され主側RWM94及び払出側RWM104に対して記憶保持用電力(バックアップ電力)が供給される。よって、かかる状況であっても、電断時用電源部114から記憶保持用電力が供給されている間は主側RWM94及び払出側RWM104に記憶された情報が消去されることなく記憶保持される。
電源及び発射制御基板111には、電源回路112以外にも、遊技球の発射制御を担う発射制御回路115が設けられている。発射制御回路115には、条件成立の送信回路116と、発射許可の受信回路117と、発射用IC118と、が設けられている。
条件成立の送信回路116は、予め定められた遊技球の発射条件が成立している場合において主側MPU92に対して所定の信号形態の条件成立信号を送信する機能を有している。具体的には、発射制御回路115は、発射操作装置55の環状のハンドル部が遊技者により触れられていることを検知するタッチセンサ55aと、ハンドル部を回転操作している状況であっても遊技球の発射を停止させるべく遊技者により手動操作される球止めスイッチ55bと、が電気的に接続されている。
条件成立の送信回路116は、タッチセンサ55aからハンドル部が遊技者により触れられていることを示す信号を受信するとともに、球止めスイッチ55bから遊技者により手動操作されていないことを示す信号を受信している場合に、主側MPU92に対してHIレベルの条件成立信号(条件成立に対応した信号)を送信する。
発射許可の受信回路117は、条件成立の送信回路116から主側MPU92に対してHIレベルの条件成立信号が送信されていることを一の条件として主側MPU92から送信されるHIレベルの発射許可信号(発射許可に対応した信号)を受信するとともに、当該発射許可信号を受信している場合にそれに対応した信号を発射用IC118に継続して供給する機能を有している。また、主側MPU92は、HIレベルの条件成立信号の受信を開始するたびにHIレベルの発射許可信号の送信を新たに開始するとともにHIレベルの条件成立信号の受信が終了した場合にはHIレベルの発射許可信号の送信を終了する。
発射用IC118は、発射許可の受信回路117からHIレベルの発射許可信号又はそれに対応した信号を受信している場合に、遊技球発射機構51のソレノイド54及び球送り装置53のそれぞれに対して定期的に駆動信号を出力する機能を有している。この場合、発射用IC118は、パルス信号として各駆動信号を出力するとともに、その出力周期は0.6secとなっている。また、発射レール52に1個の遊技球が供給された後に、当該遊技球が発射されるように、駆動信号の出力タイミングは球送り装置53の方がソレノイド54よりも早く設定されている。
なお、発射操作装置55には上記のとおりハンドル部が設けられており、当該ハンドル部の操作量が多いほどソレノイド54による遊技球の発射強度が強くなる。この場合、発射操作装置55にはハンドル部の操作量を検知するための操作量検知手段として可変抵抗器が設けられており、発射用IC118では当該可変抵抗器から入力する電圧を通じてソレノイド54に供給する駆動信号の電圧を調整して発射強度を調整する。なお、当該調整機能が発射用IC118に設けられていることは必須ではなく、発射用IC118とソレノイド54との信号経路の途中に調整回路が設けられている構成としてもよい。
音声発光制御装置72は、主側MPU92から受信したコマンドに基づき、表示ランプ部58a、発光ユニット58b及びスピーカ部59を駆動制御するとともに、表示制御装置121にコマンドを送信する。表示制御装置121は、音声発光制御装置72から受信した各種コマンドを解析し又は受信した各種コマンドに基づき所定の演算処理を行って、図柄表示装置41における画像の表示を制御する。
ここで、音声発光制御装置72における発光ユニット58bの発光制御について詳細に説明する。音声発光制御装置72は、主側MPU92が出力した演出内容指示用のコマンドに基づき発光パターンを決定する。この発光パターンは、音声発光制御装置72の図示しないROMに予め記憶されている。音声発光制御装置72は、発光パターンに基づき、第1LED207a群及び第2LED207b群をオンオフ制御する。この場合に、遊技回中の演出や、開閉実行モード中の演出の種類によっては、第2LED207b群はオン制御しない状況で第1LED207a群のみをオン制御する状況があり、第1LED207a群はオン制御しない状況で第2LED207b群のみをオン制御する状況があり、さらに第1LED207a群及び第2LED207b群の両方をオン制御する状況がある。
以上詳述した本実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
第1発光領域222a及び第2発光領域222bに設けられた各導光部204が導光部材205として一体化されていることにより、発光ユニット58bの組み立てにおける作業性を向上させることが可能となる。
また、第1導光部204a群及び第2導光部204b群間に溝部241を設けることで光の伝播経路において、進行方向とは逆方向に光を反射させることが可能となり、発光タイミングの異なる導光部204間において光の漏れを抑制可能となる。
また、溝部241に対して遮蔽部材206が設けられていることにより、第1境界面254aにおいて透過した光を遮蔽部材206によって吸収することが可能となり、光漏れを抑制可能となる。
遮蔽部材206に設けられた遮蔽突状部261及びベース部材201に設けられた遮蔽リブ263によって遮蔽壁部265が形成されていることで、ベース部材201と遮蔽部材206の間空間において第1発光領域222aと第2発光領域222b間の光漏れを抑制可能となる。
<第2の実施の形態>
本実施の形態では、第2境界面254bの設置の仕方が上記第1の実施の形態と異なっている。上記第1の実施の形態との相違点について、図15を参照しながら説明する。図15(a)は本実施の形態における発光ユニット58bを説明するための断面図、図15(b)は溝部241の作用効果を説明するための模式図である。なお、図15において、上記第1の実施の形態と同様の構成については、同一の図番を付すとともに、基本的にその説明を省略する。
本実施の形態では、第2境界面254bが第1境界面254aに対して傾斜するように連結部250が設けられている。より詳細には、光が第2境界面254bにおいて全反射しないように第2境界面254bが傾斜されている。つまり、境界面254a、254bに対して光の入射角が臨界角よりも小さくなるように設定されている。このように第2境界面254bを傾斜させることにより、各境界面254a,254bにおける光の入射角を調整することが可能となる。
上記のように発光基板202の一定の場所に配置されたLED207の照射光に対して、第2境界面254bの傾斜を調整することで、境界面254a,254bにおける入射光に対して透過光を発生させ易くなり、導光部204間の光漏れを遮蔽部材206によって吸収したり、進行方向と逆方向に透過することが可能となる。よって導光部204間の光漏れを抑制することが可能となる。
<他の実施の形態>
なお、上述した各実施の形態の記載内容に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能である。例えば以下のように変更してもよい。ちなみに、以下の別形態の構成を、上記各実施の形態の構成に対して、個別に適用してもよく、組み合わせて適用してもよい。
(1)上記各実施の形態において、溝部241が設けられた領域に対して黒色不透明に着色された遮蔽部材206が設けられているが、遮蔽部材206を設けない構成としてもよい。
(2)上記各実施の形態において、遮蔽部材206がインサート成型により導光部材205と一体形成されることで、溝部241を設けない構成としてもよい。
(3)上記各実施の形態において、溝部241が設けられた領域に対して黒色不透明に着色された遮蔽部材206が設けられているが、溝部241の壁面が不透明にコーティングされていてもよい。これにより、遮蔽部材206を設けることなく、溝部241の第1境界面254aにおける光漏れを抑制可能となり、発光ユニット58bの組み立て時における作業効率を向上させることが可能となる。
(4)上記各実施の形態において、複数の導光部204が一体形成された導光部材205が設けられているが、複数の導光部204は一体形成されていなくてもよく、導光部材205として一体化されているものであればよい。例えば、無色透明に形成された複数の導光部204が金属製の連結部等で連結され、部品として一体化されている構成でもよい。
(5)上記各実施の形態において、遮蔽壁部265は、ベース部材201の遮蔽突状部261と遮蔽部材206の前側の端部が当接するように設けられているが、必ずしも当接する必要はなく近い位置にて対峙するように設けられていてもよい。例えば、ベース部材201の遮蔽リブが遮蔽部材206の外側を囲む位置となるように設けられてもよい。
(6)上記各実施の形態において、連結部250は第1導光部204a群及び第2導光部204b群を屈曲させた光の経路によって連結しているが、上記屈曲させた経路が連結部250にのみ設けられているのではなく、その他の光の経路において設けられていてもよい。例えば、上記各実施の形態における溝部241及び連結部250と併せて、導光部204の周囲の板状部216に屈曲した光の経路を設けることで、導光部204のから漏れた光が遠くに拡散しづらくなり、より光漏れを抑制可能となる。
(7)上記各実施の形態において、連結部250は導光部材205の前面方向に突出させて形成されることで光の経路を屈曲させていたが、背面方向に突出させて形成されることで光の経路を屈曲させてもよい。連結部250を導光部材205の背面方向に突出させることでLED207の光の照射方向に対して逆方向に設けることができる。LED207の照射光はLED207から照射方向へ離れるにしたがって拡散する。よってLED207に対して前方に連結部250を設けるよりも極力後方に設けたほうが連結部250を通過する光が減少する。また、上記のように連結部250を設けた場合に、跨ぎ部255の厚みをLED207よりも薄くし、よりLED207の光が照射されにくい構成としてもよい。
(8)上記実施の形態において、一部の連結部250は導光部材205において第1導光部204a群と第2導光部204b群とを結ぶ直線上とならない領域に設けられているが、全ての連結部250が第1導光部204a群と第2導光部204b群とを結ぶ直線上とならない領域に設けられている構成としてもよい。これにより、直線的に伝播する光の経路上において、連結部250を介して光漏れが発生することをより抑制可能となる。
(9)上記各実施の形態において、導光ユニット203に設けられた遮蔽部材206に対してベース部材201の背面に形成された遮蔽リブ263が設けられており遮蔽壁部265を形成しているが、遮蔽リブ263及び遮蔽部材206を一体化してベース部材201に形成してもよい。この場合、遮蔽リブ263は導光ユニット203の前面側から挿入されるため、連結部250を導光ユニット203の背面側に設ける必要がある。また、発光基板202の短絡防止としてめっき加工を遮蔽リブ263の一部に対しては行わないようにする。これによって、光漏れを抑制しつつ、部品の点数を減らすことが可能となり、発光ユニット58bの組み立て時における作業効率の向上が可能となる。
(10)上記各実施の形態において、導光部204を一体化した導光部材205の板状部216よりも前方にLED207の発光面を設置することで、導光部204間の光漏れを抑制する構成としてもよい。例えば、LED207に面実装タイプでなく挿入実装タイプのLEDを使用する構成としてもよい。LED207を挿入実装タイプとすることで足の長さを調節することが可能となるため、LED207をより前方へ突出させることが可能となる。これにより板状部216を介して光漏れが発生することを抑制することが可能となる。
(11)上記各実施の形態において、導光部204を発光タイミングの異なる第1LED207a群と第2LED207b群とで光漏れを抑制していたが、照射光の波長など他の要素によって分けてもよい。具体的には、発光ユニット58bにおいて、第1LED207a群と第2LED207b群とで発光する色が異なっている構成に本発明を適用してもよい。つまり、光漏れによって不具合が発生する要素であればよい。
(12)上記各実施の形態において、発光ユニット58bでなく遊技領域内に設けられたメイン表示部及び役物用表示部においても本構成を適用できる。メイン表示部及び役物用表示部の部品として7セグメントLEDが用いられている。7セグメントLEDは光源として複数のLEDが用いられており、各LEDの前面に複数の断片形状の開口部が設けられ、各LEDの前方に設けられたレンズによってLEDの光が開口部へ導かれている。各レンズは一体化され、1つのレンズ部材を構成しており、各レンズ間において光漏れ対策としてリブが設けられている。
上記7セグメントLEDのレンズ部材に対して、レンズ部材の一部を前後方向に貫通した溝部を設け、溝部に対して黒色不透明の樹脂により形成された遮蔽部材を設けることで、より光漏れを防ぐことが可能となり、遊技中において各抽選結果が間違って表示されることを防止可能となる。
(13)上記実施の形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも、本発明を適用できる。
<上記各実施の形態から抽出される発明群について>
以下、上述した各実施の形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記各実施の形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。以下の各特徴に記載された発明は、「遊技機の一種としてパチンコ機がある。パチンコ機では、例えば、遊技領域に設けられた始動入球手段に遊技球が入球すると大当たり状態を発生させるか否かの当否抽選が行われる。当否抽選にて当選した場合には、遊技者に有利な大当たり状態が発生し、遊技者は多くの遊技価値(賞球)を獲得することが可能となる。このような遊技機においては、装飾効果や演出効果を高めるべく、液晶表示装置や装飾ランプ(例えば、LED及びレンズがユニット化されたもの)等が設けられており、これらの光の態様によって、大当たり状態等への期待感を抱かせたり、遊技の単調感を抑制したりしている(例えば、特許文献1参照)。」という技術背景について、「上記装飾ランプには、LEDの照射光を所定の方向へ導くレンズが設けられている。従来、これらレンズは各LEDに対し、独立して設けられていた。しかし、装飾ランプに使用するLEDの数が増えるにしたがってレンズの数も増え、装飾ランプの組み立てにおける作業性が低下するという問題があった。これに対して本件発明者は、複数のレンズを一体化することを考え出した。しかしながら、各LEDの色を変えたり、異なった発光タイミングとする場合等に、隣接するレンズ間において一方のレンズから他方のレンズへ光が漏れてしまうという問題があった。なお、上記問題は、パチンコ遊技機において、複数のLEDの光を別々の方向へ導く導光手段が設けられている発光手段であって装飾ランプ以外のものにおいても同様に発生する。また、パチンコ遊技機に係る構成に限定されたものではなく、スロットマシンの装飾ランプ等、他の遊技機に係る構成においても同様に発生する。」という発明が解決しようとする課題を持ってなされたものである。
特徴1.光源(第1、第2の実施の形態におけるLED207)からの光を所定の方向へ導く導光部(第1、第2の実施の形態における導光部204)を備えた遊技機において、
複数の光源に対応させて設けられた複数の導光部が一体化された導光手段(第1、第2の実施の形態における導光部材205)と、
前記複数の導光部のうち少なくとも特定の導光部間(第1、第2の実施の形態における第1LED207a群と第2LED207b群の間)において、一方の導光部側から他方の導光部側への光の通過を抑制する抑制手段(第1、第2の実施の形態における溝部241、遮蔽部材206)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴1によれば、複数の導光部を導光手段として一体化することで部品数を減らすことができ、組み立て時の作業性の低下を抑制可能となる。また、一体化された特定の導光部間において光の通過を抑制することで、複数の導光部を一体化することにより発生する導光部間の光漏れを抑制可能となる。
特徴2.前記抑制手段は、前記導光部よりも光の透過率が低い遮蔽手段(第1、第2の実施の形態における遮蔽部材206)を備えていることを特徴とする特徴1に記載の遊技機。
特徴2によれば、遮蔽手段によって特定の導光部間を通過する光の通過量が少なくなるため、特定の導光部間における光漏れを抑制可能となる。
特徴3.前記導光手段は、板状部(第1、第2の実施の形態における板状部216)を備えており、当該板状部から前記所定の方向へと突出するように前記各導光部が形成されており、
前記抑制手段は、少なくとも前記特定の導光部間において、前記板状部における一方の板面側から他方の板面側に向けて存在する面を生じさせる空間形成部(第1、第2の実施の形態における溝部241)を備えていることを特徴とする特徴1又は2に記載の遊技機。
特徴3によれば、空間形成部が設けられていることにより、光が漏れる方向に対して存在する面によって光が反射されるため、光漏れを抑制可能となる。
特徴4.前記抑制手段は、前記空間形成部により形成される空隙内に、前記導光部よりも光の透過率が低い遮蔽手段(第1、第2の実施の形態における溝部241の形成された領域に設けられた遮蔽部材206)を備えていることを特徴とする特徴3に記載の遊技機。
特徴4によれば、空間形成部に形成された面に対して透過する光に対して遮蔽手段を設けることで、光の通過を抑制することができ、光漏れを抑制可能となる。
特徴5.前記空間形成部により形成される空隙は、前記板状部における少なくとも一方の板面側から外側に向けて開放されており、
前記抑制手段は、前記空隙における前記板状部の板面側にて開放された開口部から当該空隙に挿入させて設けられ、前記導光部よりも光の透過率が低い遮蔽手段(第1、第2の実施の形態における遮蔽部材206)を備えていることを特徴とする特徴3又は4に記載の遊技機。
特徴5によれば、空間形成部を一体形成物において設けることが可能となり、組み立て時の作業性の低下を抑制しつつ、複数の導光部を一体化することにより発生する光漏れを抑制可能となる。
特徴6.前記導光手段は、前記板状部における前記特定の導光部間の領域において、前記空間形成部により形成される空隙の一部を挟んで対峙する両領域を連結するように形成された連結部(第1、第2の実施の形態における連結部250)を備えていることを特徴とする特徴3乃至5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴6によれば、光漏れ抑制の構成を設けつつ、特定の導光部間の領域を連結することで、組み立て時の作業性の低下を抑制しつつ、複数の導光部を一体化することにより発生する光漏れを抑制可能となる。
特徴7.前記連結部は、前記特定の導光部の一方である第1導光部(第1、第2の実施の形態における第1導光領域251)と他方である第2導光部(第1、第2の実施の形態における第2導光領域252)とを結ぶ直線上に存在しないように形成されていることを特徴とする特徴6に記載の遊技機。
特徴7によると、直線的に進む光の伝播経路でない位置に連結部を設けることで、光漏れをより効果的に抑制可能となる。
特徴8.前記導光手段は、前記板状部における前記特定の導光部間の領域において、前記空間形成部により形成される空隙を挟んで対峙する両領域を連結するように形成された連結部(第1、第2の実施の形態における連結部250)を備え、
当該連結部は、少なくとも一部が前記空隙の外側に存在するように形成されていることを特徴とする特徴3乃至7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴8によれば、光の伝播経路において、空間形成部による光漏れの抑制を阻害しないように連結部を設けることが可能となり、光漏れをより効果的に抑制可能となる。
特徴9.前記連結部は、前記空隙側の面と、その反対側の面とが存在するように所定の厚みを有しており、
前記反対側の面において前記各根元のうち少なくとも一方に近い領域(第2の実施の形態における第2境界面254b)は、当該根元側から離れる側に向けた方向が、当該根元部分側にて前記空隙を区画している面(第2の実施の形態における第1境界面254a)において前記板状部の一方の板面側から他方の板面側に向けた方向に対して非平行となる方向に設定されていることを特徴とする特徴8に記載の遊技機。
特徴9によれば、連結部において、連結部を形成する面の角度によって光の入射角度を設定することで、当該連結部を形成する面にて光を透過させやすくなり、光が連結部を反射して進むことによる光漏れを抑制可能となる。
特徴10.前記導光手段は、光非透過性となるように形成されたベース体(第1、第2の実施の形態におけるベース部材201)の背面側に設けられており、
前記抑制手段は、前記ベース体に設けられ、前記特定の導光部間に入り込む遮蔽壁(第1、第2の実施の形態における遮蔽リブ263)を備えていることを特徴とする特徴1乃至9のいずれか1に記載の遊技機。
特徴10によれば、導光部間を前方から区画することが可能となり、複数の導光部が一体形成されていない領域において特定の導光部間の光漏れを抑制可能となる。
特徴11.前記遮蔽壁は、前記ベース体の背面側から前記特定の導光部間の側に向けて突出し、且つ前記導光手段に設けられた前記抑制手段に当接するように又は近い位置にて対峙するように形成されていることを特徴とする特徴10に記載の遊技機。
特徴11によれば、複数の導光部が遮蔽壁と抑制手段とが光漏れを抑制している間の領域において光の通過を抑制することが可能となり、より光漏れを抑制可能となる。
特徴12.前記導光手段は、板状部(第1、第2の実施の形態における板状部216)を備えており、当該板状部から前記特定の方向へと突出するように前記各導光部が形成されており、
前記抑制手段は、前記板状部に対して設けられ、前記導光部よりも光の透過率が低い遮蔽手段(第1、第2の実施の形態における遮蔽部材206)を備えており、
当該遮蔽手段は、前記遮蔽壁に当接するように又は近い位置にて対峙するように形成されていることを特徴とする特徴10に記載の遊技機。
特徴12によれば、抑制手段として導光部よりも光の透過率が低い遮蔽手段を設けることで、複数の導光部が一体化された板状部において、より光漏れを抑制することが可能となる。
特徴13.前記抑制手段は、複数の第1導光部が設けられた第1導光領域(第1、第2の実施の形態における第1導光領域251)と、少なくとも1個の第2導光部(第1、第2の実施の形態における第2導光領域252)が設けられた第2導光領域とを区画するように形成されていることを特徴とする特徴1乃至12のいずれか1に記載の遊技機。
特徴13によれば、特定の導光部を区画するように抑制手段を設けることにより、特定の導光部間の一部に抑制手段を設けた場合よりも、より光漏れが抑制可能となる。