JP4589363B2 - 弾球遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、パチンコ機、アレンジボール機等の弾球遊技機に関し、可変入賞手段の可変入賞口内部を発光させるようにしたものである。
パチンコ機等の弾球遊技機では、遊技盤の遊技領域に特別図柄始動手段、特別図柄表示手段、可変入賞手段等を配置し、特別図柄始動手段が遊技球を検出することを条件に特別図柄表示手段が所定時間変動動作を行い、その変動後の特別図柄が大当たり態様となったときに可変入賞手段が開放し、所定時間又は所定数の遊技球が入賞するまで開放する開閉動作を1ラウンド又は複数の所定ラウンド数繰り返すようにしたものがある。
この種の可変入賞手段には、開閉扉により開閉される可変入賞口の奥壁を光透過性とし、この奥壁の裏側に複数の発光体を有する発光基板を配置し、その発光体からの光を奥壁に照射して奥壁を発光させるようにしたものがある(特許文献1)。
特開2001−346961号公報
この可変式入賞手段では、発光体からの光により奥壁が発光するため、その発光により視覚的な演出効果を期待でき、また可変入賞口の内部を照明することができる。
しかし、従来は可変入賞口の開口幅に対応して奥壁が左右方向に長いにも拘わらず、その奥壁の左右方向の略中央部に発光基板を配置しており、発光部分が奥壁の中央部分に限定されているため、視覚的な演出とは云えどもきらびやかさに欠け、また可変入賞口の内部を十分に照明できないという問題がある。
本発明は、このような従来の問題点に鑑み、可変入賞口の奥壁及び取り付け板の可変入賞口の周辺部分を発光させることができ、きらびやかさに優れた視覚的な演出効果を期待できると共に、可変入賞口の内部の照明効果も向上する可変入賞手段を備えた弾球遊技機を提供することを目的とする。
本発明は、遊技盤の前面に当接する取り付け板と、該取り付け板側が開口する可変入賞口と、該可変入賞口の口を開閉し且つ開放時に遊技球を該可変入賞口へと案内する開閉扉と、該開閉扉を開閉駆動する駆動手段とを含む可変入賞手段を前記遊技盤に備えた弾球遊技機において、前記取り付け板の前記開口の周辺に光透過部を設け、前記可変入賞口の奥に前記開口に対向して配置された奥壁を光透過性部材により構成し、前記光透過部及び前記奥壁の略全面に光を照射する発光体が装着された発光基板を前記奥壁の裏側に配置し、前記開口の下側の前記光透過部の裏側に対応する前記可変入賞口の底壁と、該底壁よりも奥の前記奥壁とを光透過性部材により一体に構成したものである。
本発明によれば、可変入賞口40の奥壁34及び取り付け板19の可変入賞口40の周辺部分を発光させることができ、きらびやかさに優れた視覚的な演出効果を期待できると共に、可変入賞口40の内部の照明効果も向上する利点がある。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳述する。図1〜図10は本発明をパチンコ機に採用した第1の実施例を例示している。図1において、遊技機本体1は、矩形状の外枠2と、この外枠2の前側に縦軸廻りに開閉自在に枢着された前枠3とを備えている。前枠3の前側にはガラス扉4と前面板5とが上下に配置され、前枠3に対して縦軸廻りに開閉自在に枢支されている。
前面板5の前側には発射用の遊技球を貯留する上皿6が、前面板5の下側で前枠3の前側には余剰球等を貯留する下皿7が夫々配置されている。下皿7の一側には、遊技球を発射する発射手段(図示省略)の発射ハンドル8が設けられている。ガラス扉4の裏側には、このガラス扉4に対応するように前枠3に遊技盤9が着脱自在に装着されている。
遊技盤9の前面には、図2に示すように、発射手段から発射された遊技球を案内するガイドレール10が略円弧状に配設されると共に、そのガイドレール10の内側の遊技領域11に可変表示手段12、普通図柄始動手段13、特別図柄始動手段14、可変入賞手段15、普通入賞手段16等の各種遊技部品が配置されている。
可変表示手段12は例えば遊技領域11の略中央に配置されており、遊技盤9に前面側から装着された表示ケース17と、この表示ケース17の略中央に配置された例えば液晶式の可変表示部18とを備えている。表示ケース17には、普通図柄表示手段21、普通保留個数表示手段22、特別図柄表示手段23、特別保留個数表示手段24等が設けられている。可変表示部18は各種動画、静止画等を表示可能であり、演出表示手段25を構成している。
普通図柄表示手段21は普通図柄を変動表示するためのもので、複数種類の普通図柄(例えば2種類の「○」「×」)に対応する複数個の発光手段により構成されており、普通図柄始動手段13が遊技球を検出することを条件に2つの発光手段が交互に点灯するように所定時間点滅して、普通図柄始動手段13の遊技球の検出時に取得された当たり判定用乱数値が予め定められた当たり判定値と一致した場合には当たり態様の「○」側の発光手段が点灯し、それ以外の場合には外れ態様の「×」側の発光手段が点灯して停止するようになっている。
特別図柄表示手段23は1個又は複数個、例えば1個の特別図柄を変動表示可能な7セグメント式等の表示手段により構成されており、特別図柄始動手段14が遊技球を検出することを条件に特別図柄を所定時間変動表示して、特別図柄始動手段14の遊技球の検出時に取得された大当たり判定乱数値が予め定められた大当たり判定値と一致した場合には所定の大当たり態様で、それ以外の場合には外れ態様で停止するようになっている。
演出表示手段25は、特別図柄表示手段23による特別図柄の変動表示と時間的に同調して演出表示を行うもので、例えば左右方向に3個並べられた演出図柄26と、その演出図柄26の背景に表示される演出画像27とを表示可能に構成されており、演出図柄26及び演出画像27の変動表示を、所定の演出パターンに従って特別図柄の変動開始と同時に開始させ、特別図柄の変動終了と同時に終了させるようになっている。
なお、演出図柄26の変動後の停止図柄は、特別図柄表示手段23による特別図柄が大当たり態様で停止する場合にはその特別図柄と同じ図柄の大当たり態様となり、特別図柄が外れ態様で停止する場合には任意の外れ態様となる。例えば、特別図柄が「7」で停止する場合には演出図柄26は「7・7・7」で停止し、特別図柄が「−」で停止する場合には演出図柄26は「3・4・5」等の任意の外れ態様で停止するようになっている。
普通図柄始動手段13は可変表示手段12の側方に配置されている。特別図柄始動手段14は、固定式入賞手段28と、普通図柄表示手段21が変動後に当たり態様で停止したときに所定時間開放する電動チューリップ等の可変式入賞手段29とを上下に備え、可変表示手段12の下側に配置されている。
なお、特別図柄始動手段14は固定式入賞手段28と可変式入賞手段29の何れに遊技球が入賞しても、特別図柄表示手段23の特別図柄が変動するようになっている。また特別図柄始動手段14は遊技盤9の前面側から遊技球が入賞し、その遊技球を遊技盤9の裏側に排出するようになっている。
可変入賞手段15はアタッカーと云われる大入賞口手段を構成するためのもので、遊技領域11の下部で特別図柄始動手段14の下側に配置され、後述のように構成されている。なお、普通入賞手段16は可変入賞手段15の左右両側方、その他の適当箇所に複数配置されている。
可変入賞手段15は、図3〜図10に示すように、遊技盤9の前面側に当接してネジ等で着脱自在に固定される飾り板兼用の取り付け板19と、この取り付け板19から後方に突出し且つ遊技盤9の装着孔に嵌合する入賞ケース20と、入賞ケース20内に形成され且つ前面側が開口する可変入賞口40と、左右方向の枢軸30廻りに可変入賞口40の開口31を開閉し且つ開放時に遊技球を可変入賞口40へと案内する開閉扉32と、可変入賞口40に入賞した遊技球を遊技盤9の裏側に排出する排出口33と、開口31に対応して可変入賞口40の奥に配置された奥壁34と、可変入賞口40に入賞した遊技球を検出する入賞検出スイッチ35と、前面側に多数(複数)のLED等の発光体36が装着され且つ奥壁34の裏側に配置された発光基板37と、発光基板37よりも後方に配置され且つ連動手段38を介して開閉扉32を開閉駆動する駆動ソレノイド(駆動手段)39とを備えている。
取り付け板19は透明又は半透明の合成樹脂材料により構成されており、光透過性を有する。そして、この取り付け板19には、図3〜図8に示すように、可変入賞口40の前面側の開口31が横長矩形状に形成されると共に、この開口31を取り囲む横長矩形状の周壁41が裏側に一体に形成されている。周壁41は左右の側壁41a,41b及び上下の上・下壁41c,41dを有し、その側壁41a,41b及び下壁41dは開口31の左右の側縁及び下縁との間に所定の間隔を置いて配置され、その間の部分が可変入賞口40の周辺近傍の光透過部42a,42b,42cとなっている。
入賞ケース20は図4〜図10に示すように、可変入賞口40に対応して横長矩形状であり、取り付け板19の裏側の周壁41と、取り付けボス43、取り付け部44及びネジを介して周壁41の裏側に着脱自在に結合されたケース体46と、取り付けボス47、取り付け部48及びネジを介してケース体46の裏側に着脱自在に結合された裏カバー49とから構成されている。ケース体46及び裏カバー49は、取り付け板19側の周壁41と同様に透明又は半透明の合成樹脂材料により構成されており、光透過性を有する。
なお、裏カバー49は光透過性を有する必要はなく、不透明な合成樹脂材料等により構成してもよい。
取り付け板19側の周壁41は、上壁41c及び下壁41dが短く、側壁41a,41bが上・下壁41c,41dよりも後方に長く突出している。ケース体46は、図4〜図10に示すように、周壁41の上・下壁41c,41dに後方から当接する上・下壁50c,50dと、周壁41の左右の側壁41a,41bの内側近傍で上・下壁50c,50dの左右両端を上下に連結する左右の外側壁50a,50bと、前後方向の中間よりも後方寄りの中間で上・下壁50c,50d及び外側壁50a,50bを連結する奥壁34と、奥壁34の前側で上・下壁50c,50d及び奥壁34を連結する内側壁50e,50fと、この左右の内側壁50e,50f及び奥壁34を連結し且つ光透過部42a,42b,42cの裏側に対応する底壁50gとを有し、上壁50c、内側壁50e,50f及び底壁50gに取り囲まれた部分が、開口31から後方へと凹入する横長矩形状空間の可変入賞口40となっている。
開閉扉32は透明又は半透明の合成樹脂材料により構成されており、光透過性を有する。また開閉扉32は開口31内に嵌合する大きさの横長矩形状であって、左右両側の下部側で枢軸30により枢支され、開口31を閉じる閉位置(図6の実線状態)と、前上がりに傾斜して開口31を開放する開位置(図6の二点鎖線状態)との間で開閉自在である。開閉扉32には左右両端に遊技球の案内兼用の補強リブ32aが設けられている。枢軸30は一端部が開閉扉32に挿入され、他端部が取り付け板19の軸受部52とケース体46に軸押え部53との間で保持されている。
内側壁50e,50fは枢軸30の一端近傍に対応して配置され、この内側壁50e,50fの外側近傍に奥壁34から前方に突出する軸押え部53が一体に設けられている。なお、開閉扉32は取り付け板19、入賞ケース20に対して開閉自在であればよい。
底壁50gは開放状態の開閉扉32により案内される遊技球を受け取り可能な高さにあり、この底壁50gの上面は可変入賞口40に入賞した遊技球を左右方向の一端側へと案内する傾斜案内通路54となっている。傾斜案内通路54の下流側端部の奥壁34には、傾斜案内通路54からの遊技球を排出口33へと案内する排出案内通路55が奥壁34を貫通して後方に突設されている。排出案内通路55は入賞検出スイッチ35を挟んでその裏側の排出口33に連通している。
発光基板37は奥壁34の裏側でケース体46内に配置されており、可変入賞口40の裏側を経て左右の光透過部42a,42bの両端間に跨がる左右長さと、可変入賞口40の開口31の上端近傍から下側の光透過部42cの下端に跨がる上下幅とを有する略矩形状であり、この発光基板37には排出案内通路55、連動手段38に対応して夫々切り欠き部37a,37bが形成されている。
発光基板37には、上部側と下部側とに左右方向の列状に発光体36が装着されている。上側に配列された発光体36は開口31の上下方向の略中央近傍の高さに、下側に配列された発光体36は下側の光透過部42cの高さに夫々対応している。そして、上側に配列された発光体36の内、その左右両端の発光体36は左右の光透過部42a,42bの上部に、中間の発光体36は開口31の奥の奥壁34に夫々対応する。
下側に配列された発光体36は光透過部42cと光透過部42a,42bの下端部とに対応して配置されている。また下側に配列された発光体36相互間の間隔は、開状態にある開閉扉32の基部側、光透過部42c及び光透過部42a,42bの下端部に対して十分に光を照射し得るように、上側に配列された発光体36相互間の間隔よりも小さくなっている。
なお、発光基板37の発光体36は上下二列に配列しているが、3列以上に配置してもよいし、上部側及び下部側に左右方向に千鳥状、その他の配列で配置してもよい。
入賞ケース20の内、その裏カバー49は遊技盤9の装着孔57から裏側に突出している。この裏カバー49は前後方向に偏平状であって、発光基板37、入賞検出スイッチ35を覆うようにケース体46の裏側に着脱自在に装着されている。裏カバー49には図5、図6、図8、図10に示すようにスイッチ保持部59、排出口33、ソレノイド保持部60が形成され、そのスイッチ保持部59に入賞検出スイッチ35が、ソレノイド保持部60に駆動ソレノイド39が夫々保持されている。
入賞検出スイッチ35は偏平な矩形状のスイッチ本体35aと、このスイッチ本体35aの長手方向の一端側に偏平方向に貫通して形成された通過孔35bを有し、その通過孔35bが前後の排出案内通路55及び排出口33と一致するように、左右方向の一端側からスイッチ保持部59に挿脱自在に挿入されている。排出口33は裏カバー49の後壁49aから後方に突出する通路壁61内に形成され、排出案内通路55からの遊技球をその下側から下方へと落下させるようになっている。
ソレノイド保持部60は通路壁61と左右方向の反対側にあり、裏カバー49の後壁49aから後方に突出する角筒状に構成されている。そして、このソレノイド保持部60に駆動ソレノイド39が後方から着脱自在に挿入され、前端側が位置決め部60aに当接してネジ等の適宜固定手段により固定されている。
駆動ソレノイド39は図5、図8〜図10に示すように、前後方向に作動する可動鉄心62を備えている。可動鉄心62はバネ63により前方側に付勢されると共に、連動手段38を介して開閉扉32に連動連結されている。連動手段38は、発光基板37の切り欠き部37bを経て前後方向に配置された連動部材64を有する。切り欠き部37bは発光基板37の下部にその下端縁から上側へと凹入状に形成されており、排出案内通路55側の切り欠き部37aに比較して小さいものとなっている。
連動部材64は図5、図8、図10に示すように、発光基板37の切り欠き部37b及び奥壁34の縦長孔34aを経て下壁50dの近傍で前後方向に設けられた棒状部64aと、この棒状部64aの後端から上側へと起立し且つ上端から後下側へと屈曲する逆J字状、逆U字状等の起立屈曲状の被係合部64bと、棒状部64aの前端から上前へと屈曲し突出する係合部64cとを有し、棒状部64aの後端側で駆動ソレノイド39の可動鉄心62よりも下側に配置された左右方向の支軸66により入賞ケース20に揺動自在に枢支されている。なお、連動部材64は透明又は半透明の合成樹脂材料により構成されており、光透過性を有する。
連動部材64の後端の被係合部64bは、その後側の可動鉄心62の前端の鍔状の係合部62aが適宜遊びを持って係合しており、可動鉄心62が前後方向に作動したときに、連動部材64が支軸66廻りに揺動するようになっている。連動部材64の前端の係合部64cは、開閉扉32の一方の補強リブ32aの基部側後部に設けられた上下方向に二股状の被係合部32bに係合し、支軸66廻りに上側に揺動したときに被係合部32bを介して開閉扉32を開状態へと開放させるようになっている。
支軸66は連動部材64の左右両側に突出しており、裏カバー49側の軸受部68と保持部材69の軸押え部69aとの間で回動自在に保持されている。保持部材69は被係合部64bの前側に配置されており、その一端が裏カバー49の後壁49aの係止部49bに着脱自在に係止され、他端がケース体46と裏カバー49との間に挟持されている。
連動部材64は開口31の側縁を挟んでその左右両側に近接して配置された内側壁50eと軸押え部53との間に前後方向に配置されている。なお、可動鉄心62がバネ63により前側に付勢されているため、通常は被係合部64bが保持部材69に裏側から当接している。また開閉扉32は基部側のストッパー部32dが開口31の下縁で取り付け板19に当接して閉状態に保持されている。
裏カバー49の左右方向の略中央上部には、図7、図10に示すように、その特別図柄始動手段14の排出口の下方に対応する案内部72が設けられている。この案内部72は後端が裏カバー49の後壁49aから後方に突出する後下がりに傾斜状に形成され、遊技盤9の裏側へと誘導されて特別図柄始動手段14から落下する遊技球を後ろ下方へと案内するようになっている。また裏カバー49の後壁49aには、案内部72の下側にハーネス(図示省略)用の取り出し口73が形成され、この取り出し口73から、発光基板37に接続されたハーネスを取り出すようになっている。
取り付け板19の光透過部42a,42b,42cの裏面、奥壁34の裏面には、発光体36が発光しない状態のときに裏側を透視できないようにし、また発光体36が発光したときにその光を乱反射して発光するように、凹凸模様、梨子地模様等の乱反射部が設けられている。
なお、奥壁34側の光透過部42a,42b,42cに対応する部分に乱反射部を設ける場合には、光透過部42a,42b,42cの乱反射部は省略してもよい。また乱反射部は前面に設けてもよい。
開閉扉32の前面に縦方向の突条を左右方向に多数形成するか、凹凸模様、梨子地模様等の乱反射部を形成して、開閉扉32が閉位置にあるときには可変入賞口40の内部を透視できないようにし、また発光体36が発光したときにその光を乱反射して発光するようにしてもよい。
上記構成のパチンコ機では、特別図柄始動手段14が遊技球の入賞を検出すると、特別図柄表示手段23の特別図柄が所定時間変動して、その変動後に大当たり態様、外れ態様の何れかで停止する。
また特別図柄始動手段14に入賞した遊技球は、遊技盤9の裏側で特別図柄始動手段14から落下した後、可変入賞手段15の案内部72により後下側へと案内される。従って、特別図柄始動手段14から落下した遊技球が可変入賞手段15の入賞ケース20上で滞留する等の問題もない。
また案内部72の下側にハーネスの取り出し口73があるため、この取り出し口73を経て取り出したハーネスを裏カバー49の後壁49aに沿って配線する等すれば、上方から落下する遊技球がハーネスと干渉する等の問題もない。
可変入賞手段15では、通常、駆動ソレノイド39の可動鉄心62がバネ63により前方へと付勢されているため、その開閉扉32が連動手段38を介して閉位置に保持されている。そして、変動後の特別図柄が大当たり態様で停止すると、駆動ソレノイド39が励磁して可動鉄心62がバネ63に抗して後方へと作動する。これによって連動手段38の連動部材64が支軸66廻りに後方(8図のa矢示方向)に揺動するため、開閉扉32が枢軸30廻りに前方へと開位置まで回動して可変入賞口40を開放する。
開閉扉32が開位置になると、遊技盤9の前面に沿って開閉扉32上に落下する遊技球は、この開閉扉32によって可変入賞口40へと案内されるため、可変入賞口40に遊技球が入賞し易くなる。可変入賞口40に入賞した遊技球は、傾斜案内通路54を経て排出案内通路55側へと集められた後、排出案内通路55から後方の排出口33を経て遊技盤9の裏側へと排出されて行く。また入賞した遊技球が排出口33から排出されるときに、入賞検出スイッチ35がその遊技球を検出して、計数手段により入賞個数を計数する。
なお、開閉扉32は可変入賞口40に所定数の遊技球が入賞するか所定時間が経過すると、駆動ソレノイド39が消磁して、開閉扉32が枢軸30廻りに閉位置へと閉じる。
一方、例えば開閉扉32が可変入賞口40を開放すれば、図外の演出制御基板からの制御により、可変入賞口40の開放時間中、発光基板37の各発光体36が発光して光を奥壁34に対して裏側から照射する。このため、奥壁34の略全面が発光すると同時に、その発光によって可変入賞口40の内部を照明し、また開放状態にある開閉扉32、及び取り付け板19の開口31の周辺部の光透過部42a,42b,42cを裏側から照明して発光させることができる。従って、発光体36が発光した場合には、可変入賞手段15自体が非常にきらびやかなものとなり、視覚的な演出効果がより向上する。
また特に奥壁34の可変入賞口40に対応する部分を発光させて可変入賞口40の内部を照明するだけに止まらず、開閉扉32、取り付け板19の開口31周辺部分を含む広い領域を明るく発光させることができる。このため発光体36の発光時の視覚的な演出効果は、従来に比較して著しく向上する。
発光基板37の前後に跨がって連動手段38、取り分けその連動手段38を構成する連動部材64があるが、その連動部材64を発光基板37の下部側に配置し、これに対応して発光基板37に切り欠き部37bを形成しているので、発光体36の配置に支障を来さないように切り欠き部37bの大きさを小さくでき、また連動部材64が取り付け板19の前面側の発光、照明等の障害となることもない。
図11、図12は本発明の第2の実施例を例示する。この実施例では、可変入賞口40の開口31に対応する部分に奥壁34が設けられており、取り付け板19の光透過部42a,42b,42cに対応する部分には奥壁34が設けられていない。その他の構成は、第1の実施例と同様である。
この場合には、光透過部42a,42b,42cに対応する発光体36からの光は、光透過部42a,42b,42cの裏面に直接照射して乱反射部で乱反射する。従って、前述と同様に開口31の周辺で取り付け板19を発光させることができる。
図13は本発明の第3の実施例を例示する。この実施例では、取り付け板19の開口31の上側にも光透過部42dが設けられ、この光透過部42dに対応して発光基板37に発光体36が装着されている。即ち、取り付け板19の開口31の上縁と周壁41の上壁41cとの間に所定の間隔があり、その部分が上側の光透過部42dとなっている。なお、この光透過部42dにも他の光透過部42a,42b,42cと同様に乱反射部が設けられている。
この場合には、取り付け板19の開口31を取り囲む全周に光透過部42a,42b,42c,42dがあり、発光体36の発光により、開口31の外周側の全周を発光させることができる。
図14は本発明の第4の実施例を例示する。この実施例では、取り付け板19の前面に、装飾シート75が貼着されている。装飾シート75は光を透過しない非透過性の装飾シール等により構成され、開口31及び光透過部42a,42b,42cに対応する切り欠き開口75aが形成されている。従って、装飾シート75は開口31及び光透過部42a,42b,42cを取り囲むように取り付け板19の前面に装着されている。なお、装飾シート75は斜線が付された部分であり、その切り欠き開口75aは装着孔57よりも小さくなっている。
このようにすれば、取り付け板19を光透過性を有する合成樹脂等で構成しているにも拘らず、取り付け板19の前面側の装飾性が向上し、またこの装飾シート75により光透過部42a,42b,42cとの境界が明瞭になるため、発光体36の発光時に、光透過部42a,42b,42cをより明瞭に発光させることができる。
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、実施例では、発光基板37に装着された各発光体36は同時に発光し、可変入賞口40が開放する毎にその開放時間中は連続的に発光して、開閉扉32が閉じれば同時に消灯するものとして説明したが、各発光体36は可変入賞口40の開放直前、開放と同時又は開放直後に同時に又は時間差を置いて順次発光してもよい。
また可変入賞口40の開放中に開口31に対応する発光体36が連続発光又は同期して点滅発光し、外周の光透過部42a,42b,42cに対応する発光体36が同期して点滅発光又は連続発光する等、開口31に対応する発光体36と光透過部42a,42b,42cに対応する発光体36とが異なる発光パターンで発光するようにしてもよい。
更に開口31に対応する発光体36、外周の光透過部42a,42b,42cに対応する発光体36は、発光位置が移動するように所定の発光パターンで順次点滅発光してもよい。また開閉扉32が光透過性を有するので、開閉扉32が閉状態にある場合でも、遊技盤9側の遊技条件にて設定された所定の発光条件を充足したときに各発光体36が発光するようにしてもよい。
また実施例では、周壁41を有する取り付け板19、ケース体46、開閉扉32、連動手段38等を光透過性を有する合成樹脂材料により構成しているが、少なくとも奥壁34及び光透過部42a,42b,42cを光透過性を有する材料により構成し、他を光透過性を有しない材料により構成してもよい。また奥壁34は多数の光透過孔を有する光透過性部材により構成することも可能である。従って、奥壁34の材料自体が透明等である必要はない。
開閉扉32を開閉駆動する駆動手段は、駆動ソレノイド39以外のものを使用してもよい。入賞検出スイッチ35は、駆動手段39、連動手段38等と異なる位置に配置すればよい。また光透過性を有する合成樹脂材料により取り付け板19を構成する場合、開口31の周縁部を除く部分に不透明な塗料を塗工し、又は不透明な粘着シートを貼着してもよい。発光体36はLED以外のものでもよい。その他、本発明はアレンジボール機、雀球遊技機等の他の弾球遊技機においても同様に実施可能であることは言うまでもない。
本発明の第1の実施例を示すパチンコ機の斜視図である。 同遊技盤の正面図である。 同可変入賞手段側の正面図である。 同可変入賞手段側の縦断側面図である。 同可変入賞手段側の横断平面図である。 同可変入賞手段側の縦断平面図である。 同可変入賞手段側の縦断側面図である。 同可変入賞手段側の縦断側面図である。 同可変入賞手段の縦断正面図である。 同可変入賞手段の分解斜視図である。 本発明の第2の実施例を示す可変入賞手段側の横断平面図である。 同可変入賞手段側の縦断側面図である。 本発明の第3の実施例を示す可変入賞手段側の縦断平面図である。 本発明の第4の実施例を示す可変入賞手段側の正面図である。
符号の説明
9 遊技盤
15 可変入賞手段
19 取り付け板
31 開口
32 開閉扉
32b 被係合部
34 奥壁
36 発光体
37 発光基板
37b 切り欠き部
38 連動手段
39 駆動ソレノイド(駆動手段)
40 可変入賞口
42a,42b,42c 光透過部
49 裏カバー
49a 後壁
50g 底壁
62 可動鉄心
64 連動部材
64b 被係合部
64c 係合部
66 支軸
72 案内部
73 取り出し口

Claims (7)

  1. 遊技盤の前面に当接する取り付け板と、該取り付け板側が開口する可変入賞口と、該可変入賞口の口を開閉し且つ開放時に遊技球を該可変入賞口へと案内する開閉扉と、該開閉扉を開閉駆動する駆動手段とを含む可変入賞手段を前記遊技盤に備えた弾球遊技機において、前記取り付け板の前記開口の周辺に光透過部を設け、前記可変入賞口の奥に前記開口に対向して配置された奥壁を光透過性部材により構成し、前記光透過部及び前記奥壁の略全面に光を照射する発光体が装着された発光基板を前記奥壁の裏側に配置し、前記開口の下側の前記光透過部の裏側に対応する前記可変入賞口の底壁と、該底壁よりも奥の前記奥壁とを光透過性部材により一体に構成したことを特徴とする弾球遊技機。
  2. 前記取り付け板の前記開口の左右両側と下側とに前記光透過部を設けたことを特徴とする請求項1に記載の弾球遊技機。
  3. 前記発光基板は前記奥壁に対応する発光体と、前記光透過部に対応する前記発光体とを有することを特徴とする請求項1又は2に記載の弾球遊技機。
  4. 前記開口の下側の前記光透過部に対応する発光体相互間の間隔を、他の部分の前記発光体相互間よりも小さくしたことを特徴とする請求項3に記載の弾球遊技機。
  5. 前記開閉扉の左右方向の一端側に対応して前記発光基板の下部に切り欠き部を設け、前記開閉扉と前記駆動手段とを連動させる連動手段を前記切り欠き部内に配置したことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の弾球遊技機。
  6. 前記駆動手段は前記発光基板の裏側に配置された駆動ソレノイドから成り、前記連動手段は前記発光基板の裏側で前記駆動ソレノイドの可動鉄心よりも下側の左右方向の支軸により枢支された前後方向の連動部材を有し、該連動部材の後端部に前記可動鉄心と係合する被係合部を、前端部に前記開閉扉の裏側基部の被係合部と係合する係合部とを設けたことを特徴とする請求項5に記載の弾球遊技機。
  7. 前記発光基板を覆う裏カバーに、該裏カバーの後壁から後方に突出し且つ上方から落下する遊技球を後方へと案内する案内部を備え、前記裏カバーの前記案内部の下側に、前記発光基板のハーネスの取り出し口を形成したことを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の弾球遊技機。
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