JP4905069B2 - 発光装置及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、発光素子がガラスにより封止された発光装置及びその製造方法に関する。
従来から、発光ダイオード(Light Emitting Diode:LED)等の発光素子をエポキシ系、シリコーン系等の透光性樹脂材料で封止した発光装置が知られている。この種の発光装置として、発光素子として紫外、紫色或いは青色のLEDチップを用い、LEDチップの発光光を励起光とする蛍光体を透光性樹脂材料に混入させることにより白色光を得るものが実用化されている。
しかし、この発光装置では、発光素子から発せられる光、熱等によって、透光性樹脂が劣化するという問題点がある。特に、発光素子として短波長光を放出するIII族窒化物系化合物半導体を利用する場合には、発光素子から放出される高エネルギーの光と素子自体の発熱によって素子近傍の透光性樹脂が黄変し、光取り出し効率が経時的に低下する場合がある。
ここで、封止部材の劣化を防止するものとして、封止部材にガラスを用いた発光装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この種の発光装置では、LED素子が実装されたセラミック基板にガラスを融着し、ガラス及びセラミック基板をダイサーを用いてカットする、或いは、切り込みを入れてスナッピングにより分割することにより製造される。基板としてはセラミックが用いられ、その厚さが1.0mmであるとされている。
特開2006−156668号公報
ところで、特許文献1に記載の発光装置は、基板の裏面が所定の固定部材に固定され、LED素子にて生じた熱は基板を通じて固定部材へと放散される。しかしながら、基板の裏面側には放熱のための機構が何ら備えられておらず、固定部材へ的確に放熱を行うことができないという問題点がある。
また、基板の表面側から裏面側へ熱を伝える必要があることから、基板における発光素子の実装部分の厚さは薄ければ薄いほど好ましい。しかし、基板を薄くすれば強度が低下するため、強度性能と放熱性能をともに確保することが困難であった。
本発明は、前記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、発光素子にて生じる熱の放散性能を向上させるとともに、基板の強度性能を確保することのできる発光装置及びその製造方法を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明では、
平坦部と、該平坦部の外縁に形成された枠部と、を有するセラミック基板の該平坦部に発光素子を搭載する素子搭載工程と、
蛍光体粉末とガラス粉末を混合した混合粉末を溶融固化して蛍光体分散ガラスとし、10ポアズ以上の粘度で金型を用いたホットプレス加工により前記発光素子を封止する封止工程と、
を有し、
前記封止工程は、前記混合粉末を溶融固化させた前記蛍光体分散ガラスを作成した後、該蛍光体分散ガラスを前記枠部の内側に入れ込み、前記ホットプレス加工により前記発光素子を封止し、
前記セラミック基板は複数が互いに連結されており、前記蛍光体分散ガラスの上側に配置された蛍光体非分散ガラスを連結し、前記封止工程において、前記蛍光体非分散ガラスは前記枠体上部を覆い、
前記枠部に切欠きが形成されており、スナッピングにより複数に分割し、
前記蛍光体非分散ガラスは、前記スナッピングの位置において、他の部分より薄肉に形成されている
ことを特徴とする発光装置の製造方法が提供される。

この発光装置によれば、基板の裏面側に放熱パターンが設けられていることから、発光素子にて生じた熱は基板の平坦部を通じて放熱パターンへ伝達され、放熱パターンから外部の部材へと放散される。
また、基板の平坦部の外縁に枠部が形成されていることから、枠部により基板の断面係数が飛躍的に向上しており、平坦部を従来より薄くしても十分な強度が付与される。また、基板上にはガラス封止部が形成されていることから、平坦部にはガラス封止部により樹脂封止等に比して大きな強度が付与されている。これにより、平坦部を従来より薄く形成し、発光素子から放熱パターンへの熱抵抗を従来より小さくすることができる。
また、上記発光装置において、
前記発光素子は、前記基板の前記平坦部に複数実装されることが好ましい。
また、上記発光装置において、
前記ガラス封止部は、前記発光素子から発せられた光により励起されて波長変換光を発する蛍光体を含有することが好ましい。
また、上記発光装置において、
前記基板の前記平坦部は、スナッピングが可能な厚さより薄く形成され、
前記基板の前記枠部は、スナッピングが可能な厚さで形成されることが好ましい。
ここで、「スナッピング」とは、基板の所定箇所に予め切欠を形成しておき、基板に曲げ方向の力を加えることにより切欠を起点として基板を分離させることをいう。
また、上記発光装置において、
前記基板は、前記枠部に形成されたスナッピング用の切欠を有することが好ましい。
また、前記目的を達成するため、本発明では、
上記発光装置を製造するにあたり、
複数の前記素子搭載基板が前記切欠を有する前記枠部により連結された中間体を作成する中間体作成工程と、
前記中間体に曲げ方向の力を加え、前記切欠を起点として前記枠部を分断させ、複数の前記素子搭載基板を分離するスナッピング工程と、を含むことを特徴とする発光装置の製造方法が提供される。
また、上記発光装置の製造方法において、
板状の熱融着ガラスをホットプレス加工により前記基板に接合するホットプレス工程を含むことが好ましい。
また、上記発光装置の製造方法において、
粉末状の熱融着ガラスを前記基板上にて溶融固化するガラス粉末処理工程を含むことが好ましい。
本発明によれば、基板に放熱パターンを設けるとともに、発光素子から放熱パターンへの熱抵抗を小さくしたので、発光素子にて生じる熱の放散性能を向上させることができる。
また、枠部により基板に強度が付与され、スナッピング時における基板の割れの発生を防止できることは勿論、製造後における装置の通常使用時に、装置に過大な応力や衝撃が加わったとしても、これらの力を枠部により受けることができる。
図1から図6は本発明の第1の実施形態を示し、図1は発光装置の概略上面図である。
図1に示すように、この発光装置1は、フリップチップ型の複数のGaN系半導体材料からなるLED素子2と、複数のLED素子2を搭載する多層構造の素子搭載基板3と、素子搭載基板3に形成されタングステン(W)−ニッケル(Ni)−金(Au)で構成される回路パターン4と、素子搭載基板3上に形成され各LED素子2を封止するガラス封止部6とを有する。
図2はLED素子の模式縦断面図である。
発光素子としてのLED素子2は、図2に示すように、サファイア(Al)からなる成長基板20の表面に、III族窒化物系半導体をエピタキシャル成長させることにより、バッファ層21と、n型層22と、MQW層23と、p型層24とがこの順で形成されている。このLED素子2は、700℃以上でエピタキシャル成長され、その耐熱温度は600℃以上であり、後述する低融点の熱融着ガラスを用いた封止加工における加工温度に対して安定である。また、LED素子2は、p型層24の表面に設けられるp側コンタクト電極25と、p側コンタクト電極25上に形成されるp側パッド電極26と、を有するとともに、p型層24からn型層22にわたって一部をエッチングすることにより露出したn型層22に形成されるn側電極27を有する。p側パッド電極26とn側電極27には、それぞれAuバンプ28が形成される。
p側コンタクト電極25は、例えばロジウム(Rh)からなり、発光層としてのMQW層23から発せられる光を成長基板20の方向に反射する光反射層として機能する。ここで、p側コンタクト電極25として、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)を用いてもよい。p側コンタクト電極25上にはp側パッド電極26が形成され、このp側パッド電極26にAuバンプ28が形成される。
n側電極27は、同一エリアにコンタクト層とパッド層とが形成されている。図2に示すように、n側電極27は、Al層27aと、このAl層27aを覆う薄膜状のNi層27bと、Ni層27bの表面を覆うAu層27cによって形成されている。
各LED素子2は、厚さ100μmで340μm角に形成されており、熱膨張率は7×10−6/℃である。ここで、LED素子2のGaN層の熱膨張率は5×10−6/℃であるが、大部分を占めるサファイアからなる成長基板20の熱膨張率が7×10−6/℃であるため、LED素子2本体の熱膨張率は成長基板20の熱膨張率と同等となっている。尚、各図においてはLED素子2の各部の構成を明確にするために実寸と異なるサイズで各部を示している。
図3は、図1のA−A断面図である。
素子搭載基板3は、アルミナ(Al)の多結晶焼結材料からなり、熱膨張率αが7×10−6/℃である。図3に示すように、素子搭載基板3は、LED素子2が実装されスナッピング可能な厚さより薄く形成された平坦部3aと、平坦部3aの外縁にスナッピング可能な厚さで形成された枠部3bと、枠部3bに形成されたスナッピング用の切欠3cと、を有する。平面視にて、平坦部3aは2.5mm角に形成され、枠部3bの幅は0.5mmに形成されている。また、外側のLED素子2と枠部3bとの距離は0.6mmとなっている。
ここで、アルミナの平板状の試料を複数用意してスナッピングの実験を行ったところ、0.25mmの試料ではスナッピング時に切りしろ以外の箇所にまでヒビ割れ等が生じ、0.3mmの試料では切りしろ以外の箇所にヒビ割れ等を生じることなくスナッピングを行うことができた。これは、切りしろのためにV溝が形成されるが、薄板では切りしろがなくても割れやすく、ある程度の強度が付与される所定厚さの板では、V溝によって割れやすい厚さとなっている箇所のみが割れることによる。すなわち、アルミナにおいては、スナッピング可能な厚さとは0.3mmということになる。尚、0.2mmの試料では、0.25mmの試料よりも多くのヒビ割れが生じたが、熱抵抗が格段に小さくなることも実験により確認された。
一般に平板アルミナは厚さ0.3mm以上の製品が多く生産されているが、これはスナッピングの溝の有無とは関係なく、主として製造時のハンドリング破損を防止するためである。厚さ0.25mm、さらには厚さ0.2mmのものも一部生産されているが、ハンドリング時の破損による歩留まり低下が問題となっている。また、厚さ0.1mmやこれ以下の薄板を作製可能ではあるが、現時点では量産品とすることができない。
具体的に、本実施形態においては、平坦部3aの厚さL1は0.15mmで、枠部3bにおける平坦部3aに対して増加する厚さL2は0.5mmであり、枠部3bの厚さ(L1+L2)は0.65mmとなっている。
スナッピング用の切欠3cは、枠部3bの四隅と一方向(各図中、縦方向)へ延びる2つの辺部の中央に形成されている(図1参照)。図3に示すように、各切欠3cは、枠部3bの外縁に上下一対となるよう形成されている。ここで、素子搭載基板3は、複数のグリーンシートを積層させて焼成したものであり、予め上側及び下側のグリーンシートに、上下方向に貫通する切欠3c用の孔を形成しておくことにより形成される。
図4は、図1のB−B断面図である。
図4に示すように、枠部3bの他方向(各図中、横方向)へ延びる2つの辺部にも、外部接続端子44用の切欠3dが形成される。この切欠3dは、スナッピング用の切欠3dと異なり、下側にのみ形成される。
図4に示すように、素子搭載基板3の回路パターン4は、基板表面に形成されて各LED素子2と電気的に接続される表面パターン41と、基板裏面に形成されて外部接続端子44と接続される裏面パターン42と、を有している。表面パターン41は、各LED素子2の電極形状に応じてパターン形成されたW層4aと、W層4aの表面を覆う薄膜状のNi層4bと、Ni層4bの表面を覆う薄膜状のAu層4cと、を含んでいる。裏面パターン42は、外部接続端子44に応じてパターン形成されたW層4aと、W層4aの表面を覆う薄膜状のNi層4bと、Ni層4bの表面を覆う薄膜状のAu層4cと、を含んでいる。表面パターン41と裏面パターン42は、素子搭載基板3を厚さ方向に貫通するビアホールに設けられWからなるビアパターン(図示せず)により電気的に接続されている。
図5は、発光装置の底面図である。
図5に示すように、素子搭載基板3の裏面側には、各LED素子2にて生じた熱を外部へ放散するための放熱パターン45が設けられている。放熱パターン45は、裏面パターン42と同工程にて形成され、W層を含んでいる。
図5に示すように、外部接続端子44はアノード側とカソード側で、別個の辺部に形成される。各外部接続端子44は、素子搭載基板3に平面視にて対辺に配されている。各外部接続端子44は、枠部3bにおける切欠3dの形成部分を、導電性の金属により被覆することに形成される。
ガラス封止部6は、ZnO−B−SiO−Nb−NaO−LiO系の熱融着ガラスからなる。ここで、ガラスの組成はこれに限定されるものではなく、例えば、熱融着ガラスは、LiOを含有していなくてもよいし、任意成分としてZrO、TiO等を含んでいてもよい。ガラス封止部6は、素子搭載基板3の枠部3bの内側に満たされ、厚さが0.5mmとなっている(図1参照)。ここで、各LED素子2と素子搭載基板3との間には、ガラスがまわりこまない中空部5が形成されている。
ガラス封止部6の熱融着ガラスは、ガラス転移温度(Tg)が490℃で、屈伏点(At)が520℃であり、LED素子2のエピタキシャル成長層の形成温度よりも、ガラス転移温度(Tg)が十分に低くなっている。本実施形態においては、エピタキシャル成長層の形成温度よりも、ガラス転移温度(Tg)が200℃以上低くなっている。また、熱融着ガラスの100℃〜300℃における熱膨張率(α)は6×10−6/℃である。熱膨張率(α)は、ガラス転移温度(Tg)を超えるとこれより大きな数値となる。これにより、熱融着ガラスは約600℃で素子搭載基板3と接着し、ホットプレス加工が可能となっている。また、ガラス封止部6の熱融着ガラスの屈折率は1.7である。
尚、熱融着ガラスの組成は、ガラス転移温度(Tg)がLED素子2の耐熱温度よりも低く、熱膨張率(α)が素子搭載基板3と同等であれば任意である。ガラス転移温度が比較的低く、熱膨張率が比較的小さいガラスとしては、例えば、ZnO−SiO−RO系(RはLi、Na、K等のI族の元素から選ばれる少なくとも1種)のガラス、リン酸系のガラス及び鉛ガラスが挙げられる。これらのガラスでは、ZnO−SiO−RO系のガラスが、リン酸系のガラスに比して耐湿性が良好で、鉛ガラスのように環境的な問題が生じることがないので好適である。
ここで、熱融着ガラスとは加熱により溶融状態又は軟化状態として成形したガラスであり、ゾルゲル法により成形されるガラスと異なる。ゾルゲルガラスでは成形時の体積変化が大きいのでクラックが生じやすくガラスによる厚膜を形成することが困難であるところ、熱融着ガラスはこの問題点を回避することができる。また、ゾルゲルガラスでは細孔を生じるので気密性を損なうことがあるが、熱融着ガラスはこの問題点を生じることもなく、LED素子2の封止を的確に行うことができる。
また、熱融着ガラスは、一般に、樹脂において高粘度といわれるレベルより、桁違いに高い粘度で加工される。さらに、ガラスの場合には、屈伏点を数十℃超えても粘度が一般の樹脂封止レベルまで低くはならない。また、一般の樹脂成型時レベルの粘度にしようとすると、LED素子の結晶成長温度を超える温度を要するもの、あるいは金型に付着するものとなり、封止・成形加工が困難になる。このため、10ポアズ以上で加工することが好ましい。
この発光装置1の製造方法について、図6を参照しながら以下に説明する。図6は、互いに連結されLED素子が実装された複数の素子搭載基板からなる中間体に板ガラスを融着させる状態を示す説明図である。
まず、平面部3a、枠部3b及び切欠3c,3dを有する素子搭載基板3が、枠部3bにて一方向及び他方向に連結された状態の中間体10を作成する(中間体作成工程)。素子搭載基板3にはビアホールが形成されており、回路パターン4に応じてWペーストをスクリーン印刷する。次いで、Wペーストを印刷された素子搭載基板3を1000℃余で熱処理することによりWを素子搭載基板3に焼き付け、さらに、W上にNiめっき、Auめっきを施すことで回路パターン4を形成する。
ここで、素子搭載基板3の表面は粗面状となっている。アルミナの表面を粗面化するにあたっては、例えば、回路パターン4をファイン化する際に行う研磨による平坦化工程を省き、多結晶アルミナの粒界によるミクロな凹凸のある状態としてもよいし、ブラスト加工によって凹凸形成加工を施したものであってもよい。
次に、素子搭載基板3の回路パターン4の表面パターン41に複数のLED素子2を各Auバンプ28によって電気的に接合する。一方、素子搭載基板3とは別個に、ZnO−B−SiO−Nb−NaO−LiO系の板ガラス11を、枠部3bの内側寸法に対応するよう加工しておく。本実施形態においては、各素子搭載基板3にそれぞれ対応し互いに独立した複数の板ガラス11を用いてホットプレス加工を行う(ホットプレス工程)。
そして、各LED素子2を実装した素子搭載基板3を下金型、板ガラス11を上金型にセットする。下金型及び上金型にはそれぞれヒータが配置され、各金型で独立して温度調整される。次いで、図6に示すように、素子搭載基板3の枠部3b内に板ガラス11を挿入し、平坦部3aに熱融着ガラスを重ねた状態で下金型及び上金型を加圧し、窒素雰囲気中でホットプレス加工を行う。これにより、LED素子2が搭載された素子搭載基板3に板ガラス11が融着され、LED素子2は素子搭載基板3上で熱融着ガラスにより封止される。本実施形態においては、加圧圧力を20〜40kgf/cm程度として加工を行った。ここで、ホットプレス加工は、各部材に対して不活性な雰囲気中で行えばよく、窒素雰囲気の他に例えば真空中で行うようにしてもよい。
これにより、熱融着ガラスは素子搭載基板3とこれらに含まれる酸化物を介して接着される。ここで、ホットプレス加工での熱融着ガラスの粘度は10〜10ポアズとすることが好ましい。この粘度範囲とすることにより、粘度が低いことに起因するガラスの上金型へ接合、ガラスの外部流出等を抑制して歩留まりを良好にすることができるとともに、粘度が高いことに起因するガラスの素子搭載基板3への接合力低下、各Auバンプ28のつぶれ量の増大等を抑制することができる。
また、前述のように、素子搭載基板3は多結晶アルミナで表面が粗面状に形成されており、ガラス封止部6側の接合部の界面が素子搭載基板3の表面に沿って粗面状に形成される。これは、例えば、ホットプレス加工時に圧力を加えるとともに、大気圧より低い減圧雰囲気で加工を行うことにより実現される。ここで、粗面化された多結晶アルミナの凹みにガラスが十分入り込む状態であれば、ホットプレス加工時の圧力条件や雰囲気の減圧条件は任意であり、例えば、ホットプレス時の加圧と雰囲気の減圧についていずれか一方だけ行って加工するようにしてもよいことは勿論である。この結果、ガラス封止部6と素子搭載基板3との間に隙間のない状態となり、ガラス封止部6と素子搭載基板3との接合強度を担保することができる。
尚、ホットプレス加工のサイクルタイムを短縮するために、プレス前に予熱ステージを設けてガラス封止部6を予め加熱したり、プレス後に徐冷ステージを設けてガラス封止部6の冷却速度を制御するようにしてもよい。また、予熱ステージ及び徐冷ステージにおいてプレスすることも可能であり、ホットプレス加工時の工程は適宜に変更可能である。
以上の工程で、複数の発光装置1が横方向に連結された状態の中間体10が作製される。この後、中間体10に曲げ方向の力を加え、切欠3cを起点として各枠部3bを分断させ、複数の素子搭載基板3を分離することにより発光装置1が完成する(スナッピング工程)。
以上のように構成された発光装置1では、回路パターン4を通じて各LED素子2に電圧が印加されると、各LED素子2から青色光が発せられる。このとき、平坦部3aを単なる平板では製造時のハンドリングで割れ、欠け等が生じやすい程度の薄さとし、さらに、素子搭載基板3の裏面側に放熱パターン45が設けられていることから、LED素子2にて生じた熱は素子搭載基板3の平坦部3aを通じて放熱パターン45へ低い熱抵抗で伝達され、放熱パターン45から外部の部材へと放散される。
また、素子搭載基板3の平坦部3aの外縁に枠部3bが形成されていることから、平坦部3aを従来より薄くしても枠部3bにより十分な強度が付与される。また、素子搭載基板3上にはガラス封止部6が形成され、素子搭載基板3の開口部には硬質材料が充填されていることから、樹脂封止の場合のように軟質材料が充填される場合に比べて平坦部3aの強度が向上しており、発光装置1作製後、平坦部3aに物理的衝撃が加わったとしても割れ等を生じることはない。従来、熱抵抗の低い実装形態によるLED素子2の放熱性と、製造時における素子搭載基板3の破損に関する生産性とを両立できなかったが、平坦部3aを従来より薄く形成し、LED素子2から放熱パターン45への熱抵抗を従来より低くでき、かつ量産性に優れるものとするすることができる。
また、平坦部3aは、スナッピング可能な厚さよりも薄く形成されていることから、LED素子2から放熱パターン45への熱抵抗を、スナッピングが可能な厚さに形成された場合に比して小さくすることができる。また、平坦部3aの外縁にはスナッピングが可能な厚さの枠部3bが形成され、この枠部3bに切欠3cが形成されていることから、枠部3bを利用してスナッピングにより素子搭載基板3の分離を行うことができる。これにより、スナッピング時にガラス封止部6等に割れ等が生じるようなことはなく、歩留まりを向上させることができる。このように、スナッピングを用いて製造される発光装置1においても、トレードオフの関係となっていた放熱性能の向上と歩留まりの向上とをともに図ることができる。従って、スナッピング時における素子搭載基板3の割れの発生を防止できることは勿論、製造後における装置の通常使用時に、装置に過大な応力や衝撃が加わったとしても、これらの力を枠部3bにより受けることができる。
尚、封止材料が樹脂の場合、セラミック部材に対して熱膨張率が10倍以上であるので、樹脂とセラミックとの界面に剥離が生じやすい。また、本実施形態のように枠部3bがあると、高温時に膨張した際に、樹脂が開口部の方向へ移動しようとする。このため、樹脂にLED素子2を引張る力が生じ、電気的な断線が生じやすくなる。
これに対し、封止材料がセラミック材料に対して±15%以内の熱膨張率のガラスである本実施形態の場合、樹脂に比して熱膨張率が低く、高温加工を行う際に応力フリーとなる。また、高温時にガラス転移温度を超えてセラミックやLED素子2より熱膨張率が大きくなっていることから、常温ではLED素子2へ軽い圧縮応力のある状態となる。このため電気的な断線が生じないものとできる。
また、ガラス封止部6としてZnO−B−SiO−Nb−NaO−LiO系の熱融着ガラスを用いたので、ガラス封止部6の安定性及び耐候性を良好とすることができる。従って、発光装置1が過酷な環境下等で長期間にわたって使用される場合であっても、ガラス封止部6の劣化が抑制され、光取り出し効率の経時的な低下を効果的に抑制することができる。さらに、ガラス封止部6が高屈折率でかつ高透過率特性のため、高信頼性と高発光効率の両立を実現できる。
また、ガラス封止部6として屈伏点(At)がLED素子2の半導体層のエピタキシャル成長温度より低いガラスを用いたので、ホットプレス時にLED素子2が熱的なダメージにより損なわれることがなく、半導体層の結晶成長温度に対して充分に低い加工が可能である。さらに、板状の熱融着ガラスと素子搭載基板3とを平行にセットし、高粘度状態でホットプレス加工することで、熱融着ガラスが素子搭載基板3の表面に平行移動して面状に密着し、GaN系のLED素子2を封止するためにボイドが生じることもない。
また、素子搭載基板3とガラス封止部6とが酸化物を介した化学結合に基づいて接着するので、より強固な封着強度が得られる。そのため、接合面積が小さい小形パッケージであっても具現化できる。
さらに、素子搭載基板3とガラス封止部6の熱膨張率が同等であるので、高温で接着された後、常温あるいは低温状態としても剥離、クラック等の接着不良が生じにくい。しかも、ガラスは引っ張り応力にはクラックが生じ易いが、圧縮応力にはクラックは生じにくく、ガラス封止部6は素子搭載基板3に対しやや熱膨張率が小さいものとしてある。さらに、一般にガラスはTg点以上の温度において熱膨張率が増大する特性を有しており、Tg点以上の温度でガラス封止が行われる場合には、Tg点以下だけでなくTg点以上の温度における熱膨張率も考慮することが安定したガラス封止を行うにあたり望ましい。すなわち、ガラス封止部6を構成するガラス材料は、上記したTg点以上の温度における熱膨張率を含む熱膨張率と、素子搭載基板3の熱膨張率とを考慮した同等の熱膨張率とすることで、素子搭載基板3に反りを発生させる内部応力を小にでき、素子搭載基板3とガラス封止部6との接着性が得られているにもかかわらずガラスのせん断破壊が生じることを防ぐことができる。従って、素子搭載基板3やガラス封止部6のサイズを大きくとり、一括生産できる数量を大にすることができる。また、発明者の確認では、−40℃←→100℃の液相冷熱衝撃試験1000サイクルでも剥離、クラックは生じていない。さらに、5mm×5mmサイズのガラス片のセラミック基板への接合基礎確認として、ガラス、セラミック基板とも種々の熱膨張率の組み合わせで実験を行ったところ、熱膨張率が高い方の部材に対する低い方の部材の熱膨張率の比が0.85以上ではクラックを生じることなく接合が行えることを確認した。部材の剛性やサイズ等にも依存するが、熱膨張率が同等というのは、この程度の範囲を示す。
LED素子2は、フリップ実装することによりワイヤを不要とできるので、高粘度状態での加工に対しても電極の不具合を生じない。封止加工時の熱融着ガラスの粘度は10から10ポアズと硬く、熱硬化処理前のエポキシ樹脂が5ポアズ程度の液状であることと比較して物性が大きく異なる。この結果、素子表面の電極とリード等の給電部材とをワイヤで電気的に接続するフェイスアップ型のLED素子を封止する場合、ガラス封止加工時にワイヤの潰れや変形を生じることがあるが、これを防ぐことができる。また、素子表面の電極を金(Au)等のバンプを介してリード等の給電部材にフリップ実装するフリップチップ型のLED素子を封止する場合、ガラスの粘度に基づいてLED素子に給電部材方向への圧力が付加されバンプの潰れやバンプ間での短絡が生じることがあるが、これも防ぐことができる。
素子搭載基板3の表面パターン41は、ビアパターンにより裏面パターン42に引き出されるので、ガラスが不必要な箇所へ入り込むことや、電気端子が覆われること等への特別な対策を要することなく、製造工程を簡略化できる。また、板状の蛍光体分散ガラス11を複数のLED素子2に対して一括封止加工できるので、スナッピングにより複数の発光装置1を容易に量産することができる。なお、熱融着ガラスは高粘度状態で加工されるため、樹脂のように封止材料の流れ出しに対して充分な対策をとる必要はなく、ビアホールによらなくても外部端子が裏面に引き出されていれば充分に量産対応可能である。
また、LED素子2をフリップ実装とすることで、ガラス封止を具現化するにあたっての問題点を克服するとともに0.5mm角といった超小型の発光装置1を具現化できるという効果もある。これは、ワイヤのボンディングスペースが不要で、かつ、熱膨張率部材が同等のガラス封止部6と素子搭載基板3とが選択されるとともに、化学結合に基づく強固な接合によって、わずかなスペースでの接着でも界面剥離が生じないことによる。
さらに、LED素子2とガラス封止部6の熱膨張率が同等であるので、素子搭載基板3を含めた部材の熱膨張率が同等となり、ガラス封止における高温加工と常温との温度差においても内部応力は極めて小さく、クラックを生じることのない安定した加工性が得られる。また、内部応力を小にできるので、耐衝撃性が向上し、信頼性に優れるガラス封止型LEDとできる。
さらにまた、アルミナからなる素子搭載基板3を用いることで、部材コストの低減を図れるとともに入手が容易であることから、量産性および装置コストの低減を実現できる。また、Alが熱伝導性に優れているので、大光量化、高出力化に対して余裕のある構成とできる。さらに素子搭載基板3は光吸収が小さいことにより、光学的に有利である。
尚、前記実施形態においては、外部接続端子44が枠部3bの厚さ方向について裏面側から所定区間だけ形成されるものを示したが、外部接続端子44の形成区間については任意である。例えば、図7(a)及び(b)に示すように、外部接続端子44用の切欠3dを枠部3bの厚さ方向にわたって形成し、この切欠3dに導電性金属膜を形成したものであってもよい。ここで、図7(a)は変形例を示す発光装置の一部底面図であり、図7(b)は変形例を示す発光装置の模式縦断面図である。この場合、図7(b)に示すように、外部接続端子44が枠部3bの上側にまで形成されているので、発光装置1の側部であれば厚さ方向の位置にかかわらず電気的に導通をとることができる。さらに、スナッピング用の切欠3cについても、厚さ方向にわたって形成してもよい。
また、前記実施形態においては、LED素子2としてGaN系半導体材料からなるものを用いた発光装置1を説明したが、LED素子はGaN系のLED素子2に限定されず、例えばZnSe系やSiC系のように他の半導体材料からなる発光素子であってもよい。
また、LED素子2は、スクライブ加工に基づいて形成したものを使用することができる。この場合、スクライブ加工により形成されたLED素子2は、切断部である側面に尖った凹凸を有することがあり、LED素子2の側面を素子コート材でコーティングすることが望ましい。この素子コート材として、例えば、光透過性を有するSiO系コート材を用いることができる。素子コート材を用いることにより、オーバーモールドする際などにクラックやボイド発生を防止することができる。
また、前記実施形態のガラス封止部6は耐候性に優れているものの、装置の使用条件等によって結露が生じた場合には、ガラス封止部6が変質するおそれがある。これに対しては、結露が生じない装置構成とすることが望ましいが、ガラス封止部6の表面にシリコン樹脂コートなどを施すことで、高温状態での結露によるガラスの変質を防止することもできる。さらに、ガラス封止部6の表面に施すコーティング材としては、耐湿だけでなく、耐酸、耐アルカリ性を有するものとして、例えばSiO系、Al系等のような無機材料が好ましい。
図8及び図9は本発明の第2の実施形態を示すもので、互いに連結されLED素子が実装された複数の素子搭載基板からなる中間体に板ガラスを融着させる状態を示す説明図、図9は発光装置の模式縦断面図である。第2の実施形態においては、ガラス封止部の形状が第1の実施形態と異なっており、その他の構成は第1の実施形態と同様である。
図8に示すように、この発光装置101の製造にあたっては、一枚の熱融着ガラス111によりホットプレス加工が行われる。この熱融着ガラス111は、各枠部3bの内側に入り込む複数の封止部分111aの上部にそれぞれ連結部分111bが形成され、各連結部分111bが連結された状態となっている。そして、LED素子2が搭載された各素子搭載基板3に、一枚の熱融着ガラス111をホットプレス加工により接合する。尚、この発光装置101においても、スナッピング用の切欠3cが厚さ方向の両端側に形成されており、切欠3cを起点として分離が行われる。このようにして製造された発光装置101は、図9に示すように、ガラス封止部106が枠部3bの上側を覆うように形成される。
本実施形態によれば、複数の発光装置101について、一括してガラス封止を行うことができ、発光装置101の製造を簡単容易に行うことができる。また、枠部3bの上部がガラスの連結部分111bにより覆われることから、連結部分111bにより発光装置101の保護を的確に行うことができるとともに、発光装置101の強度を向上させることができる。
図10は本発明の第3の実施形態を示す発光装置の模式縦断面図である。第3の実施形態においては、ガラス封止部に蛍光体を含有させた点が第2の実施形態と異なっており、その他の構成は第2の実施形態と同様である。
図10に示すように、この発光装置201は、各枠部3bの内側へ入り込む封止部分111に蛍光体207が分散され、各枠部3b及び封止部分111aの上側の連結部分111bについては蛍光体207が分散されていない。これは、例えば、蛍光体207が分散されたガラスと、分散されていないガラスとを接合した合わせガラスを利用することに実現される。
具体的に、蛍光体207が分散されるガラスについては、蛍光体の粉末とガラスの粉末とを混合して混合粉末を作成し、この混合粉末を溶融固化して蛍光体をガラス内に均一に分散させて生成される。具体的には、雰囲気空気を7.6Torrに減圧するとともに650℃に加熱し、荷重治具を利用して20kg/cmの圧力を混合粉末に加えて溶解する。この後、溶解した混合粉末を冷却して固化することにより、光学的に影響が生じるサイズの残留気泡や白濁を生じることなく蛍光体207が分散された蛍光体分散ガラスを得ることができる。
また、蛍光体分散ガラスの生成に際してバインダーを使用しない。これにより、蛍光体分散ガラス内に気泡が生じることはなく、樹脂バインダーを利用して混合粉末を焼成するもののように、ガラス内の気泡により入射した光が散乱するようなことはない。また、LED素子2を封止した際に、気泡により気密性が損なわれるようなこともない。
蛍光体207は、MQW層23から発せられる青色光により励起されると、黄色領域にピーク波長を有する黄色光を発する黄色蛍光体である。本実施形態においては、蛍光体207としてYAG(Yttrium Aluminum Garnet)蛍光体が用いられ、ガラス封止部6内における平均粒径は10μmである。尚、蛍光体207は、珪酸塩蛍光体や、YAGと珪酸塩蛍光体を所定の割合で混合したもの等であってもよい。
本実施形態によれば、回路パターン4を通じてLED素子2に電圧が印加されると、LED素子2から青色光が発せられる。LED素子2から発せられた青色光の一部はガラス封止部6内の蛍光体207により黄色光に変換され、他部は蛍光体207により波長変換されることなくガラス封止部6から外部へ放出される。これにより、ガラス封止部6から放射される光は、黄色領域と青色領域とにピーク波長を有することとなり、この結果、装置外部へは白色光が放射される。
ここで、ガラス封止部106の封止部分111a内に均一に蛍光体207が分散されていることから、LED素子2から発せられる光を、放射される角度によらず均一に波長変換することができ、外部へ放射される光に色むらが生じることはない。
また、ガラス封止部106内における気泡の発生が抑制されることから、ガラス封止部106内で光が散乱反射することはなく、所期の光取り出し効率を確保することができる。また、気泡によりLED素子2の気密性が損なわれることもない。
尚、第3の実施形態においては、連結部分111bと封止部分111aとでガラスの材質が同じものを示したが、連結部分111bのガラスを封止部分111aのガラスと別の材質としてもよい。例えば、連結部分111bを金型からの離反性が比較的高い材質としたり、酸、アルカリ等に対する耐性の比較的高い材質としてもよいし、封止部分111aを素子搭載基板3との接合温度が比較的低い材質としてもよい。
また、第3の実施形態においては、青色のLED素子2と黄色の蛍光体207により白色光を得る発光装置201について説明したが、青色のLED素子202と、緑色蛍光体及び赤色蛍光体によって白色光を得るものであってもよいし、白色以外の発光色を得るようにしてもよい。さらには、紫外のLED素子と、青色蛍光体、緑色蛍光体及び赤色蛍光体によって白色光を得るものであってもよい。
図11は本発明の第4のの実施形態を示す発光装置の模式縦断面図である。第4の実施形態においては、ガラス封止部に蛍光体が含有されるとともに、LED素子がフェイスアップ実装され、枠部の内面に反射膜が形成されている点で、第1実施形態と構成を異にしている。
図11に示すように、この発光装置301は、各LED素子302がフェイスアップ実装され、LED素子302の各電極がワイヤ308により表面パターン41に接続されている。各LED素子302は、無機ペーストにより表面パターン41に実装されている。また、LED素子302は、0.34mm角に形成され、0.75mm間隔で搭載されている。素子搭載基板3の構成は、第1の実施形態と同様であるのでここでは説明を省略する。また、素子搭載基板3の枠部3bの内面には、W層4a、Ni層4b及びAu層4cからなる反射パターン346が形成されている。
また、この発光装置301は、混合粉末を減圧高温雰囲気にて素子搭載基板3上で溶融固化して蛍光体分散ガラスとし、素子搭載基板3に融着された蛍光体分散ガラスにより各LED素子202を封止する。すなわち、粉末状の熱融着ガラスを素子搭載基板3上にて溶融固化している(ガラス粉末処理工程)。封止に際してガラスを加圧することは必須ではないが、残留気泡サイズを小さくしたり、上面形状を的確に仕上げるために加圧プレス加工を行うようにしてもよい。
本実施形態によれば、LED素子302と回路パターン4とを接続するワイヤ308が形成された状態でガラスの溶融固化を行うことにより、封止時におけるワイヤ308に生じる応力を減じて、ワイヤ308を断線させることなく封止を行うことができる。
また、枠部3bに反射パターン346を形成することにより、枠部3bにおける光の反射率を増大させ、取り出される光の量を向上させることができる。
尚、第4の実施形態においては、ガラス封止部6の上面を枠部3bと略面一に形成したものを示したが、例えば、ガラス封止部6の上面をレンズ状に形成してもよい。
また、第1から第4の実施形態においては、素子搭載基板がアルミナ(Al)からなるものを示したが、アルミナ以外のセラミックから構成するようにしてもよい。アルミナより熱伝導性に優れる高熱伝導性材料からなるセラミック基板として、例えば、BeO(熱膨張率α:7.6×10−6/℃、熱伝導率:250W/(m・k))を用いても良い。このBeOからなる基板においても蛍光体分散ガラスにより良好な封止性を得ることができる。
また、第1から第6の実施形態においては、発光素子としてLED素子を用いたLEDを説明したが、発光素子はLED素子に限定されず、その他、具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論である。
本発明の第1の実施形態を示す発光装置の概略上面図である。 LED素子の模式縦断面図である。 図1のA−A断面図である。 図1のB−B断面図である。 発光装置の底面図である。 互いに連結されLED素子が実装された複数の素子搭載基板からなる中間体に板ガラスを融着させる状態を示す説明図である。 変形例を示す発光装置であり、(a)は一部底面図、(b)は模式縦断面図である。 本発明の第2の実施形態を示し、互いに連結されLED素子が実装された複数の素子搭載基板からなる中間体に板ガラスを融着させる状態を示す説明図である。 発光装置の模式縦断面図である。 本発明の第3の実施形態を示す発光装置の模式縦断面図である。 本発明の第4のの実施形態を示す発光装置の模式縦断面図である。
符号の説明
1 発光装置
2 LED素子
3 素子搭載基板
3a 平坦部
3b 枠部
3c 切欠
3d 切欠
4 回路パターン
4a W層
4b Ni層
4c Au層
5 中空部
6 ガラス封止部
10 中間体
11 板ガラス
20 成長基板
21 バッファ層
22 n型層
23 MQW層
24 p型層
25 p側コンタクト電極
26 p側パッド電極
27 n型電極
27a Al層
27b Ni層
27c Au層
28 Auバンプ
41 表面パターン
42 裏面パターン
44 外部接続端子
45 放熱パターン
101 発光装置
106 ガラス封止部
111 板ガラス
111a 封止部分
111b 連結部分
201 発光装置
207 蛍光体
301 発光装置
302 LED素子
308 ワイヤ
346 反射パターン

Claims (6)

  1. 平坦部と、該平坦部の外縁に形成された枠部と、を有するセラミック基板の該平坦部に発光素子を搭載する素子搭載工程と、
    蛍光体粉末とガラス粉末を混合した混合粉末を溶融固化して蛍光体分散ガラスとし、10ポアズ以上の粘度で金型を用いたホットプレス加工により前記発光素子を封止する封止工程と、
    を有し、
    前記封止工程は、前記混合粉末を溶融固化させた前記蛍光体分散ガラスを作成した後、該蛍光体分散ガラスを前記枠部の内側に入れ込み、前記ホットプレス加工により前記発光素子を封止し、
    前記セラミック基板は複数が互いに連結されており、前記蛍光体分散ガラスの上側に配置された蛍光体非分散ガラスを連結し、前記封止工程において、前記蛍光体非分散ガラスは前記枠体上部を覆い、
    前記枠部に切欠きが形成されており、スナッピングにより複数に分割し、
    前記蛍光体非分散ガラスは、前記スナッピングの位置において、他の部分より薄肉に形成されている
    ことを特徴とする発光装置の製造方法。
  2. 前記ホットプレス加工を大気圧より低い減圧雰囲気で行うことを特徴とする請求項に記載の発光装置の製造方法。
  3. 前記蛍光体分散ガラスの上側に蛍光体非分散ガラスを接合した合わせガラスを用いて、前記ホットプレス加工により前記発光素子を封止することを特徴とする請求項に記載の発光装置の製造方法。
  4. 前記蛍光体分散ガラスと前記蛍光体非分散ガラスとのガラスの材質は同じであることを特徴とする請求項に記載の発光装置の製造方法。
  5. 前記蛍光体分散ガラスより前記蛍光体非分散ガラスの方が金型離反性が高いことを特徴とする請求項に記載の発光装置の製造方法。
  6. 前記蛍光体分散ガラスが前記蛍光体非分散ガラスよりセラミック基板との接合温度が低いことを特徴とする請求項に記載の発光装置の製造方法。
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