JP5467963B2 - 発光装置の製造方法 - Google Patents

発光装置の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5467963B2
JP5467963B2 JP2010177034A JP2010177034A JP5467963B2 JP 5467963 B2 JP5467963 B2 JP 5467963B2 JP 2010177034 A JP2010177034 A JP 2010177034A JP 2010177034 A JP2010177034 A JP 2010177034A JP 5467963 B2 JP5467963 B2 JP 5467963B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
glass
mounting
glass material
sealing
light emitting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2010177034A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011097020A (ja
Inventor
和哉 相田
洋己 渡部
誠治 山口
好伸 末広
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumita Optical Glass Manufacturing Co Ltd
Toyoda Gosei Co Ltd
Original Assignee
Sumita Optical Glass Manufacturing Co Ltd
Toyoda Gosei Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumita Optical Glass Manufacturing Co Ltd, Toyoda Gosei Co Ltd filed Critical Sumita Optical Glass Manufacturing Co Ltd
Priority to JP2010177034A priority Critical patent/JP5467963B2/ja
Publication of JP2011097020A publication Critical patent/JP2011097020A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5467963B2 publication Critical patent/JP5467963B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2224/00Indexing scheme for arrangements for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies and methods related thereto as covered by H01L24/00
    • H01L2224/01Means for bonding being attached to, or being formed on, the surface to be connected, e.g. chip-to-package, die-attach, "first-level" interconnects; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/10Bump connectors; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/15Structure, shape, material or disposition of the bump connectors after the connecting process
    • H01L2224/16Structure, shape, material or disposition of the bump connectors after the connecting process of an individual bump connector
    • H01L2224/161Disposition
    • H01L2224/16151Disposition the bump connector connecting between a semiconductor or solid-state body and an item not being a semiconductor or solid-state body, e.g. chip-to-substrate, chip-to-passive
    • H01L2224/16221Disposition the bump connector connecting between a semiconductor or solid-state body and an item not being a semiconductor or solid-state body, e.g. chip-to-substrate, chip-to-passive the body and the item being stacked
    • H01L2224/16225Disposition the bump connector connecting between a semiconductor or solid-state body and an item not being a semiconductor or solid-state body, e.g. chip-to-substrate, chip-to-passive the body and the item being stacked the item being non-metallic, e.g. insulating substrate with or without metallisation

Description

本発明は、搭載基板上の発光素子が金型を用いてガラスにより封止される発光装置の製造方法に関する。
搭載基板上の発光素子がガラスにより封止された発光装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の発光装置は、複数の発光素子を搭載基板に搭載しておき、板状の低融点ガラスのホットプレス加工を行うことにより、各発光素子を一括してガラスにより封止している。
国際公開第2004/82036号公報
ところで、特許文献1に記載の発光装置を製造するにあたり、ガラス材を搭載基板側へ金型で押し付けてプレスし、その後それぞれの発光装置を分離すると、一部の発光装置でガラス材が搭載基板から剥離したり、電気的な特性にばらつきが生じたりする場合があることが本発明者らによって確認されている。
本発明は、前記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、複数の発光素子をガラス材により一括して封止する場合に、ガラス材と搭載基板の剥離を抑制するとともに、各発光素子の特性をより均一に近づけることのできる発光装置の製造方法を提供することにある。
そこで、本発明者らは鋭意研究を重ね、ガラス材が搭載基板から剥離したり電気的特性が劣化した発光素子は、それぞれの発光装置を分離する前の状態において、金型の周縁部に近い部位に位置していたものである割合が高いことを見出した。またさらに、ガラスの剥離や電気的特性の劣化は、プレス加工時におけるガラス材の圧力に関係があるとの知見を得るに至った。そして、プレス加工時におけるガラス材の流出を抑制することで、このプレス加工時におけるガラス材の圧力分布を均一化し、ガラスの剥離や電気的特性の劣化を抑制し得ることを発見し、本発明をなすに至ったのである。
すなわち本発明では、搭載基板の搭載面における搭載領域に複数の発光素子を搭載する搭載工程と、金型を前記搭載基板の前記搭載面と対向して配置し、前記搭載基板と前記金型の間に少なくとも前記搭載領域が覆われるようにガラス材を配置するプレス準備工程と、前記搭載領域の外側に前記ガラス材の流出を抑制する流出抑制前記金型あるいは前記搭載基板に設けた状態で、加熱により軟化したガラス材を前記金型によりプレスして、前記各発光素子を前記ガラス材により一括して封止するプレス工程と、を含み、前記プレス工程では、前記金型あるいは前記搭載基板の前記流出抑制部と前記搭載基板あるいは前記金型との間に位置し、前記搭載領域の外側に対応する前記ガラス材の第1の領域を先行加圧しつつ高圧部を発生させ、前記高圧部で囲まれ、前記搭載領域に対応する前記ガラス材の第2の領域の圧力を均一化する発光素子の製造方法が提供される。
上記発光素子の製造方法において、前記流出抑制部は、前記金型と前記搭載基板の少なくとも一方に設けられた突出部を有してもよい。
上記発光素子の製造方法において、前記金型には、前記ガラス材との対向面に開口部を有し、前記ガラス材と前記金型との間の気体を流出させる気体流出孔を形成してもよい。
上記発光素子の製造方法において、前記搭載基板は、前記搭載面における前記搭載領域の外側に、前記ガラス材との接触面積を増大させる面積増大部を有してもよい。
上記発光素子の製造方法において、前記面積増大部は、前記搭載面における前記搭載領域の外側に形成される溝部を有してもよい。
上記発光素子の製造方法において、前記プレス工程にて軟化した前記ガラス材が硬化した後、前記ガラス材及び前記搭載基板を分割する分割工程を含んでもよい。
本発明によれば、複数の発光素子をガラス材により一括して封止する場合に、ガラス材と搭載基板の剥離を抑制するとともに、各発光素子の特性をより均一に近づけることができる。
図1は本発明の一実施形態を示す発光装置の概略縦断面図である。 図2はLED素子の模式縦断面図である。 図3は発光装置の製造方法に関する説明図であり、(a)は発光素子を実装した配線基板の平面図、(b)は上金型の底面図である。 図4Aはガラス材の封止加工前の状態を示す模式説明図である。 図4Bはガラス材の封止加工時の状態を示す模式説明図である。 図4Cはガラス材の封止加工後の状態を示す模式説明図である。 図5Aは変形例を示すものであって、ガラス材の封止加工前の状態を示す模式説明図である。 図5Bは変形例を示すものであって、ガラス材の封止加工後の状態を示す模式説明図である。 図6は変形例を示すものであって、ガラス材の封止加工時の状態を示す模式説明図である。 図7は変形例を示す上金型の底面図である。 図8は変形例を示す上金型の底面図である。 図9は変形例を示す上金型の底面図である。 図10は変形例を示す上金型の底面図である。 図11は変形例を示すものであって、ガラス材の封止加工時の状態を示す模式説明図である。
図1から図4Cは本発明の一実施形態を示し、図1は発光装置の概略縦断面図であり、図2はLED素子の模式縦断面図である。
図1に示すように、この発光装置1は、フリップチップ型のGaN系半導体材料からなるLED素子2と、LED素子2を搭載する配線基板3と、配線基板3に形成されタングステン(W)−ニッケル(Ni)−金(Au)で構成される回路パターン4と、LED素子2を封止するとともに配線基板3と接着されるガラス封止部6とを有する。また、LED素子2と配線基板3との間には、ガラスがまわりこまない中空部5が形成されている。本実施形態においては、配線基板3および回路パターン4が、LED素子2を搭載しLED素子2へ電力を供給するための搭載基板を構成している。
発光素子としてのLED素子2は、図2に示すように、サファイア(Al)からなる成長基板20の表面に、III族窒化物系半導体をエピタキシャル成長させることにより、バッファ層21と、n型層22と、MQW層23と、p型層24とがこの順で形成されている。このLED素子2は、700℃以上でエピタキシャル成長され、その耐熱温度は600℃以上であり、後述する低融点のガラスを用いた封止加工における加工温度に対して安定である。また、LED素子2は、p型層24の表面に設けられるp側電極25と、p側電極25上に形成されるp側パッド電極26と、を有するとともに、p型層24からn型層22にわたって一部をエッチングすることにより露出したn型層22に形成されるn側電極27を有する。p側パッド電極26とn側電極27には、それぞれAuバンプ28が形成される。
p側電極25は、例えば銀(Ag)からなり、発光層としてのMQW層23から発せられる光を成長基板20の方向に反射する光反射層として機能する。尚、p側電極25の材質は適宜変更が可能である。本実施形態においては、p側電極25上には2点のp側パッド電極26が形成され、各p側パッド電極26にAuバンプ28が形成される。尚、p側パッド電極26は例えば3点であってもよく、p側電極25上に形成するp側パッド電極26の個数は適宜変更が可能である。
n側電極27は、同一エリアにコンタクト層とパッド層とが形成されている。図2に示すように、n側電極27は、Al層27aと、このAl層27aを覆う薄膜状のNi層27bと、Ni層27bの表面を覆うAu層27cによって形成されている。尚、n側電極27の材質は適宜変更が可能である。本実施形態においては、平面視にて、n側電極27がLED素子2の隅部に形成され、p側電極25がn側電極27の形成領域を除いて、ほぼ全面的に形成されている。
LED素子2は、厚さ100μmで346μm角に形成されており、熱膨張率は7×10−6/℃である。ここで、LED素子2のGaN層の熱膨張率は5×10−6/℃であるが、大部分を占めるサファイアからなる成長基板20の熱膨張率が7×10−6/℃であるため、LED素子2本体の熱膨張率は成長基板20の熱膨張率と同等となっている。尚、各図においてはLED素子2の各部の構成を明確にするために実寸と異なるサイズで各部を示している。
搭載基板としての配線基板3は、アルミナ(Al)の多結晶焼結材料からなり、厚さ0.25mmで1.0mm角に形成されており、熱膨張率αが7×10−6/℃である。図1に示すように、配線基板3の回路パターン4は、基板表面に形成されてLED素子2と電気的に接続される表面パターン41と、基板裏面に形成されて外部端子と接続可能な裏面パターン42と、を有している。表面パターン41は、LED素子2の電極形状に応じてパターン形成されたW層4aと、W層4aの表面を覆う薄膜状のNi層4bと、Ni層4bの表面を覆う薄膜状のAu層4cと、を含んでいる。裏面パターン42は、後述する外部接続端子44に応じてパターン形成されたW層4aと、W層4aの表面を覆う薄膜状のNi層4bと、Ni層4bの表面を覆う薄膜状のAu層4cと、を含んでいる。表面パターン41と裏面パターン42は、配線基板3を厚さ方向に貫通するビアホール3aに設けられWからなるビアパターン43により電気的に接続されている。外部接続端子44はアノード側とカソード側で1つずつ設けられる。各外部接続端子44は、配線基板3に平面視にて対角に配されている。
ガラス封止部6は、ZnO−B−SiO系のガラスからなる。尚、ガラスの組成はこれに限定されるものではなく、例えば、ガラスは、高屈折率とするためNbを含んでもよいし、低融点化のためにNaO、LiO等を含有していてもよい。さらに、任意成分としてZrO、TiO等を含んでいてもよい。このガラスは、ガラス転移温度(Tg)が490℃で、屈伏点(At)が520℃であり、LED素子2の発光層(本実施形態ではMQW層23)におけるエピタキシャル成長時の形成温度よりも、ガラス転移温度(Tg)が十分に低くなっている。本実施形態においては、発光層のエピタキシャル成長温度よりも、ガラス転移温度(Tg)が200℃以上低くなっている。また、ガラスの100℃〜300℃における熱膨張率(α)は6×10−6/℃である。熱膨張率(α)は、ガラス転移温度(Tg)を超えるとこれより大きな数値となる。これにより、ガラスは約600℃で配線基板3と接着し、ホットプレス加工が可能となっている。また、ガラス封止部6のガラスの屈折率は1.7である。
また、ガラスの組成は、ガラス転移温度(Tg)がLED素子2の耐熱温度よりも低く、熱膨張率(α)が配線基板3と同等であれば任意である。ガラス転移温度が比較的低く、熱膨張率が比較的小さいガラスとしては、例えば、ZnO−SiO−RO系(RはLi、Na、K等のI族の元素から選ばれる少なくとも1種)のガラス、リン酸系のガラス及び鉛ガラスが挙げられる。これらのガラスでは、ZnO−SiO−RO系のガラスが、リン酸系のガラスに比して耐湿性が良好で、鉛ガラスのように環境的な問題が生じることがないので好適である。
ここで、本実施形態において、LED素子2の封止に用いられるガラスは、加熱により軟化状態として成形したガラスであり、ゾルゲル法により成形されるガラスと異なる。ゾルゲルガラスでは成形時の体積変化が大きいのでクラックが生じやすくガラスによる厚膜を形成することが困難であるところ、本実施形態のように熱により軟化させて配線基板3に融着させるガラスはこの問題点を回避することができる。また、ゾルゲルガラスでは細孔を生じるので気密性を損なうことがあるが、本実施形態のガラスはこの問題点を生じることもなく、LED素子2の封止を的確に行うことができる。
また、本実施形態のガラスは、一般に、樹脂において高粘度といわれるレベルより、桁違いに高い粘度で加工される。さらに、ガラスの場合には、屈伏点を数十℃超えても粘度が一般の樹脂封止レベルまで低くはならない。また、一般の樹脂成型時レベルの粘度にしようとすると、LED素子の結晶成長温度を超える温度を要するもの、あるいは金型に付着するものとなり、封止・成形加工が困難になる。このため、10ポアズ以上10ポアズ以下で加工することが好ましい。
図1に示すように、ガラス封止部6は、発光素子2及び配線基板3を全面的に覆い、厚さが0.5mmとなっている。ガラス封止部6は、配線基板3と平行な上面6aと、上面6aの外縁から下方へ延び配線基板3と垂直な側面6bと、を有している。
以上のように構成された発光装置1では、回路パターン4を通じてLED素子2に電圧が印加されると、LED素子2から青色光が発せられる。LED素子2から発せられた青色光は、ガラス封止部6の上面6a又は側面6bを通じて外部へ放射される。
この発光装置1は、以下の工程を経て製造される。
まず、ガラス成分の酸化物粉末を1200℃に加熱し、溶融状態で撹拌する。そして、ガラスを固化した後、ガラス封止部6の厚さに対応するようスライスして封止前ガラス11を板状に加工する(板状加工工程)。この後、封止前ガラス11に、後述するように、各LED素子2に対応する凹部11aを形成する。
一方、ビアホール3aが形成された配線基板3を用意し、配線基板3の表面に回路パターンに応じてWペーストをスクリーン印刷する。次いで、Wペーストを印刷された配線基板3を1000℃余で熱処理することによりWを配線基板3に焼き付け、さらに、W上にNiめっき、Auめっきを施すことで回路パターン4を形成する(パターン形成工程)。
回路パターン4を形成するにあたっては、焼成されたセラミックにCr,Ti等の金属を蒸着してNiめっき及びAuめっきを施したたり、Cu箔を貼り付けた後に所定形状にエッチングしてAuめっきを施すようにすることができる。
図3は、発光装置の製造方法に関する説明図であり、(a)は発光素子を実装した配線基板の平面図、(b)は上金型の底面図である。また、図4Aは、ガラス材の封止加工前の状態を示す模式説明図である。
図3(a)に示すように、複数のLED素子2を縦及び横について等間隔で配線基板3に搭載する(搭載工程)。本実施形態においては、配線基板3の中央側が各LED素子2の搭載領域10をなしている。具体的には、配線基板3の回路パターン4の表面パターン41に複数のLED素子2を各Auバンプ28によって電気的に接合する。本実施形態においては、p側2点、n側1点の合計3点のバンプ接合が施される。また、配線基板3は、各LED素子2の搭載領域10の外側に形成される面積増大部としての溝部31を有している。本実施形態においては、搭載領域10の外側に溝部31が二重に形成されている。
図3(b)に示すように、上金型92は、搭載領域10上の封止前ガラスと接触する平坦面92aと、平坦面92aの外縁側に形成され下方へ突出形成される流出抑制部921と、を一体に有している。本実施形態においては、流出抑制部921が、平坦面92aの周囲を全周にわたって取り囲むように、底面視にて四角のリング状に形成されている。また、流出抑制部921の内側における平坦面92aには、後述する気体流出孔93の一端開口部93aが形成されている。本実施形態においては、一端開口部93aが、四角のリング状に形成された流出抑制部921のそれぞれの辺に対応して、4箇所に設けられている。この上金型92は、例えば、ステンレス、タングステンカーバイド等からなる。
図4Aに示すように、流出抑制部921は、配線基板3に対向する平面921aと、内側の側面921bと、側面921bと平坦面92aとの間に介在する断面円弧状の円弧面921cとを有する。流出抑制部921の平面921aは平坦面92aと平行であり、側面921bは平坦面92aと直交する。平坦面92aに垂直な方向に対する流出抑制部921の平坦面92aからの高さhは、ホットプレス加工前における封止前ガラス11の厚みよりも低く形成されている。本実施形態においては、流出抑制部921の高さhがこの封止前ガラス11の厚みの50%の高さに形成されている。
また、上金型92には、封止前ガラス11との対向面に一端開口部93aを有し、封止前ガラス11と上金型92との間の気体を流出させる気体流出孔93が形成されている。一端開口部93aは、ホットプレス加工前において封止前ガラス11と対向する平坦面92aに設けられている。より詳細には、一端開口部93aは、平坦面92aのうち、発光装置1の製品となる封止前ガラス11や配線基板3の位置より端の位置に設けられている。気体流出孔93の他端開口部93bは、封止前ガラス11に接触することのない上金型92の側面92cに設けられている。この気体流出孔93は、例えば一端開口部93aから平坦面92aに垂直に形成した孔と他端開口部93bから側面92cに垂直に形成した孔とを連通させることで形成することができる。また、本実施形態においては、気体流出孔93が4つ形成されているが、この気体流出孔93は1つでもよい。また、気体流出孔93の一端開口部93aの位置は、平坦面92aの周縁部に限らず、中央部であってもよい。またさらに、気体流出孔93が一端開口部93aのみを有する行き止まり形状であってもよい。この場合、封止前ガラス11と上金型92との間の気体は、圧縮されながら気体流出孔93内に収容される。さらに、気体流出孔93を設けることは必須ではなく、例えば閉じ込められる気体の容積が小さい場合、平坦面92aの粗度が大きい場合、あるいは減圧雰囲気で加工する場合などのように、残留気体が問題とならない場合には、気体流出孔93を設けなくともよい。
そして、発光装置1の製造工程では、図4Aに示すように、各LED素子2が搭載された配線基板3を下金型91にセットし、上金型92を配線基板3の搭載面と対向して配置し、配線基板3と上金型92の間に搭載領域10が覆われるように封止前ガラス11(図3中不図示)を配置する(プレス準備工程)。尚、このとき、封止前ガラス11は、各LED素子2と接触していてもよいし、離隔していてもよい。下金型91及び上金型92にはそれぞれヒータが配置され、各金型91,92で独立して温度調整される。本実施形態においては、封止前ガラス11は板状に形成され、ホットプレス加工前における封止前ガラス11の配線基板3側の面、及び上金型92側の面は平坦である。
この後、下金型91及び上金型92を加圧し、窒素雰囲気中で加熱によって軟化したガラス材のホットプレス加工を行う。すなわち、搭載領域10の外側にガラス材の流出を抑制する流出抑制部921を設けた状態で、加熱により軟化したガラス材を上金型92によりプレスして、各LED素子2をガラス材により一括して封止する(プレス工程)。このとき、封止前ガラス11は、配線基板3への配置前に加熱されていてもよいし、配置後に加熱されるようにしてもよい。ホットプレス加工は、上金型92から封止前ガラス11に配線基板3方向へ圧力を加えることにより行われる。
図4Bは、ホットプレス加工中における流出抑制部921の周辺部の状態の変化を示す説明図であり、(a)は封止前ガラス11が流出抑制部921及び配線基板3に挟まれた初期状態、(b)は(a)に示す初期状態よりも上金型92と配線基板3との距離が縮まった中期状態、(c)は(b)に示す状態よりもさらに上金型92と配線基板3との距離が縮まった後期状態を示す。
図4B(a)に示す初期状態では、封止前ガラス11と上金型92との間の気体の流通が流出抑制部921によって遮断された状態となる。この状態から上金型92が配線基板3に向かって相対的に移動すると、封止前ガラス11と上金型92との間の気体が気体流出孔93を介して一端開口部93aから他端開口部93bに向かって流出し、外部に放出される。
また、上金型92と配線基板3との距離が縮まると、図4B(b)に示すように、流出抑制部921の平面921aと配線基板3との間に挟まれた部分における封止前ガラス11の圧力が高まり、この部分に封止前ガラス11の高圧部11aが発生する。これにより、封止前ガラス11が配線基板3に押し付けられ、封止前ガラス11の端部における配線基板3への接合を確実に行うことができ、発光装置を分離する際のガラスの剥離を防ぐことができる。特に、配線基板3が多結晶セラミックなど表面にミクロな凹凸がある場合には、アンカー効果を高めて接合強度を大きくすることができるという効果がある。また、高圧部11aの圧力に応じて、この部分のガラスが外側及び内側に逃げようとする力F2out及びF2inが発生する。
図4B(c)に示すように、流出抑制部921の平面921aと配線基板3との間の距離が縮まり、封止前ガラス11が平坦面92aに接して押圧されることで、封止前ガラス11が配線基板3の外方へ流出しようとするFが生じるが、高圧部11aによるF2inがこのFに対する反力として作用し、搭載領域10における封止前ガラス11がその中心部に向かって押し戻されることで、封止前ガラス11の流出が抑制される。これにより、ホットプレス加工の完了時における搭載領域10の封止前ガラス11の圧力が、流出抑制部921がない場合に比較して高くなる。特に、流出抑制部921がない場合にガラスの流出が生じやすいガラス端面での圧力を高くすることができ、面内圧力の均一化を図ることができる。
このように、LED素子2が搭載された配線基板3に流出抑制部921により封止前ガラス11の端部を先行加圧しつつ、その後、発光装置1として用いるガラスの中央部を含めた全体を加圧することで、封止前ガラス11が融着され、LED素子2は配線基板3上で封止前ガラス11により封止される(加圧工程)。図4Cは、ホットプレス加工が完了した状態を示す模式説明図である。ここで、ホットプレス加工は、各金型91,92をはじめとする装置各部の酸化を防止する場合、各部材に対して不活性な雰囲気中で行えばよく、窒素雰囲気の他に例えば真空中で行うようにしてもよい。尚、各金型91,92をはじめとする装置各部の酸化が問題とならない場合、空気中でホットプレス加工を行ってもよい。
図4Cに示すように、封止前ガラス11の上面に上金型92の平坦面92aが全面的に接触し、加圧により軟化した封止前ガラス11が横方向へ流出するところ、上金型92の流出抑制部921が封止前ガラス11の流出を抑制することにより、流出抑制部921の内側ではガラスの圧力をほぼ一定にすることができる。プレス加工時、軟化したガラス材は高粘度の流体として振る舞い、上金型92と配線基板3により圧縮され、上金型92と配線基板3との間隙が中央側と外縁側にわたって一定であるならば、外縁側と中央側とで圧力差が生じやすい状態となる。しかしながら、流出抑制部921を設けることにより、ガラス材の流出方向を絞りつつ、内側にキャビティを形成することによって、搭載基板10のガラスの圧力をほぼ一定とすることができるのである。すなわち、本実施形態の製造方法は、高粘度のガラスを用いてホットプレス加工により各LED素子2を封止する際の新規な課題を解決したものである。尚、本実施形態においては、流出抑制部921の先端が配線基板3と接触していないことから、余分なガラス材は流出抑制部921から外側へ流出する。これにより、キャビティ内のガラス材の過度の圧力上昇を回避することができる。
図4Cに示すように、封止前ガラス11の上面は、平坦面92aにより全体にわたって平坦に形成される。また、軟化したガラス材は、配線基板3の各溝部31に入り込んで、各溝部31の表面と接合する。ここで、各溝部31は、流出抑制部921の外側に配置されている。
以上の工程で、複数の発光装置1が横方向に連結された状態の図4Cに示すような中間体12が作製される。この後、ガラス封止部6と一体化された配線基板3をダイシング装置にセットして、ダイシングブレードによって、ガラス封止部6及び配線基板3を各LED素子2ごとに分割するようダイシングして発光装置1が完成する(分割工程)。
以上の発光装置1の製造方法によれば、ガラス封止時に、搭載領域10上のガラス材の圧力がほぼ一定となるので、配線基板3の外縁側でのガラス材の圧力を増大させることができ、ガラス材と配線基板3との接合強度が増大し、ガラス材の配線基板3からの剥離を抑制することができる。また、ガラス材との接触面が平面状の上金型を用いる場合、配線基板3の外縁側の圧力不足を封止温度を上げることによって接合強度を確保していたが、本実施形態の上金型92を用いることにより封止温度を下げても接合強度を確保することができる。発明者らの実験では、配線基板3の大きさを22.5mm角、厚みを0.25mmとし、封止前ガラス11の大きさを20.0mm角、厚みを0.7mmとし、平面型の上金型でプレス温度615℃、プレス圧力88kgfとして、基板外縁部でガラスの剥離が生じていたものについても、上金型92に流出抑制部921を設けることによりプレス温度595℃、プレス圧60kgfとして基板外縁部の剥離を生じないものとできたことが確認されている。これにより、封止に用いるガラス材料の選択の幅を拡げることができるし、LED素子2の半導体層と電極の熱膨張率差に起因する応力等のLED素子2への影響を軽減することができる。さらに、ガラス材が配線基板3の各溝部31へ入り込むので、ダイシングの際、ダイシングブレードがガラス端部をめくり上げてガラス材が配線基板3から剥がれることを抑制できる。
また、搭載領域10内の各LED素子2に加わる圧力を一定とすることができる。これにより、各LED素子2の封止条件を均一化し、各LED素子2の特性をより均一に近づけることができる。特に本実施形態のように、各LED素子2がバンプ28等を介して配線基板3に実装されている場合、各LED素子2と配線基板3との間に隙間が存在する。そして、ガラスの圧力及び流れ方向によって当該隙間へのガラスの回り込み状態が異なり、この回り込み状態がLED素子2の特性に大きく影響するところ、回り込み状態を均一に近づけて各LED素子2の特性ばらつきを抑制することができる。例えば、p側電極25にITO等の導電性酸化膜材料を用いた場合、隙間におけるガラスの回り込み状態により、LED素子2から放射される光の光学挙動が変化し、装置の光量や発光効率に影響してしまう。
発明者らの実験では、上金型92に流出抑制部921を設けない場合には、LED素子2の平均順方向電圧が3.74V、そのばらつきσが0.24Vであり、LED素子2の下部にガラスが完全には回り込まないで生じる中空部の大きさが、ホットプレス加工時におけるLED素子2の場所により、40μm程度の差のあるものであった。一方、上金型92に流出抑制部921を設けた場合には、LED素子2の平均順方向電圧が3.28V、そのばらつきσが0.03Vであり、ガラスが回り込まない中空部の大きさのLED素子2の場所による差がほとんどみられず、10μm程度以内に収まるものであった。しかも、中空部の大きさが略LED素子2の大きさとなり、LED素子2の下部へのガラスの回り込みが生じないもので、かつダイシングの際、ガラス材が配線基板3から剥がれないものとすることもできている。また、流出抑制部921の高さを封止前ガラス11の厚みの1/7の高さにしたもの、あるいは封止前ガラス11の大きさを30.0mm角とし、配線基板3の大きさをそれに対応した大きさとして、発光装置1の取り数を増し、発光装置1外の周辺幅は同等としたものでも、同様の効果があることが確認されている。
また、上金型92に流出抑制部921を設けたことで、別途、消耗性の部品や部材を追加することなく、各LED素子2の特性のばらつき等を抑制することができる。また、上金型92自体に流出抑制部921を形成してあるので、例えば600℃程度の高温にしても、当該流出抑制部921が上金型92から外れたり、位置精度が低下するようなことはないし、流出抑制部921を耐久性のあるものとして用いることができる。さらに、流出抑制部921と上金型92の間に隙間がなく、かつ流出抑制部921は円弧面921cを介して平坦面92aに連続して形成されているので、加圧されたガラスが当該隙間に入り込み、ガラスがはずれなくなったり、流出抑制部921を取り付けた箇所が浮いたり、はずれたりすることもない。
また、ガラス封止部6としてZnO−B−SiO−Nb−NaO−LiO系のガラスを用いたので、ガラス封止部6の安定性及び耐候性を良好とすることができる。従って、発光装置1が過酷な環境下等で長期間にわたって使用される場合であっても、ガラス封止部6の劣化が抑制され、光取り出し効率の経時的な低下を効果的に抑制することができる。さらに、ガラス封止部6が高屈折率でかつ高透過率特性のため、高信頼性と高発光効率の両立を実現できる。
また、ガラス封止部6として屈伏点(At)がLED素子2の半導体層のエピタキシャル成長温度より低いガラスを用いたので、ホットプレス時にLED素子2が熱的なダメージにより損なわれることがなく、半導体層の結晶成長温度に対して充分に低い加工が可能である。
さらに、配線基板3とガラス封止部6の熱膨張率が同等であるので、高温で接着された後、常温あるいは低温状態としても剥離、クラック等の接着不良が生じにくい。さらに、一般にガラスはTg点以上の温度において熱膨張率が増大する特性を有しており、Tg点以上の温度でガラス封止が行われる場合には、Tg点以下だけでなくTg点以上の温度における熱膨張率も考慮することが安定したガラス封止を行うにあたり望ましい。すなわち、ガラス封止部6を構成するガラス材料は、上記したTg点以上の温度における熱膨張率を含む熱膨張率と、配線基板3の熱膨張率とを考慮した同等の熱膨張率とすることで、配線基板3に反りを発生させる内部応力を小にでき、配線基板3とガラス封止部6との接着性が得られているにもかかわらずガラスのせん断破壊が生じることを防ぐことができる。従って、配線基板3やガラス封止部6のサイズを大きくとり、一括生産できる数量を大にすることができる。また、発明者の確認では、−40℃←→100℃の液相冷熱衝撃試験1000サイクルでも剥離、クラックは生じていない。さらに、5mm×5mmサイズのガラス片のセラミック基板への接合基礎確認として、ガラス、セラミック基板とも種々の熱膨張率の組み合わせで実験を行ったところ、熱膨張率が高い方の部材に対する低い方の部材の熱膨張率の比が0.85以上ではクラックを生じることなく接合が行えることを確認した。部材の剛性やサイズ等にも依存するが、熱膨張率が同等というのは、この程度の範囲を示す。
さらに、LED素子2とガラス封止部6の熱膨張率が同等であるので、配線基板3を含めた部材の熱膨張率が同等となり、ガラス封止における高温加工と常温との温度差においても内部応力は極めて小さく、クラックを生じることのない安定した加工性が得られる。また、内部応力を小にできるので、耐衝撃性が向上し、信頼性に優れるガラス封止型LEDとできる。
配線基板3の表面パターン41は、ビアパターン43により裏面パターン42に引き出されるので、ガラスが不必要な箇所へ入り込むことや、電気端子が覆われること等への特別な対策を要することなく、製造工程を簡略化できる。また、板状の封止前ガラス11を複数のLED素子2に対して一括封止加工できるので、ダイサーカットにより複数の発光装置1を容易に量産することができる。なお、ガラスは高粘度状態で加工されるため、樹脂のように封止材料の流れ出しに対して充分な対策をとる必要はなく、ビアホールによらなくても外部端子が裏面に引き出されていれば充分に量産対応可能である。
尚、前記実施形態においては、上金型92に、平坦面92aの流出抑制部921の内側と、外部雰囲気とを連通する気体流出孔93が形成されているので、ホットプレス加工時に流出抑制部921の内側に溜まる気体を外部へ案内させ、上金型92とガラスとの間に気泡が残留し、ガラス封止部6の外形状が変化するのを防ぐことができる。また、気泡残留箇所のプレス圧が低下し、接合不良が生じることを防ぐことができる。またさらに、ホットプレス加工後に上金型92がガラス材から離間する際には、上金型92の平坦面92aとガラス材との間に気体を供給し、上金型92とガラス材とを分離しやすくすることができる。
また、前記実施形態においては、流出抑制部921が上金型92の外縁部分に形成されたものを示したが、例えば図5A及び図5Bに示すように、流出抑制部922を上金型92Aの平坦面92aから配線基板3に向かって突出する堤状の突条に形成してもよい。ここで、図5Aはホットプレス加工前の状態を、図5Bはホットプレス加工後の状態を、それぞれ示す。図5A及び図5Bに示す上金型92Aには、流出抑制部922の外側に、平坦面92aと同じ高さの平坦な周縁部92bが形成されている。また、流出抑制部922hは、先端に向かって細くなるように、搭載領域10側の面が傾斜して形成されている。このような形状の上金型92Aによっても、ホットプレス加工時に流出抑制部922の先端部において配線基板3と対向する平面922aと配線基板3との間における封止前ガラス11の圧力が高くなり、前記実施形態と同様な作用効果が得られる。
また、前記実施形態においては、ホットプレス加工前における封止前ガラス11の配線基板3側の面を平坦に形成したものを示したが、例えば図5Aに示すように、封止前ガラス11に各LED素子2に対応する凹部11aを形成してもよい。このように封止前ガラス11を形成することにより、凹部11aが各LED素子2に嵌まり込み、ホットプレス加工時における封止前ガラス11の外方への流出をさらに抑制することができる。
また、前記実施形態においては、上金型92の流出抑制部921の内側は略平坦であるものを示したが、例えば図6及び図7に示すように、上金型92Bの流出抑制部922の内側に仕切部923を設けてもよい。図6及び図7に示す上金型92Bにおいては、仕切部923は配線基板3の中央に設けられ、配線基板10における仕切部923の直下にはLED素子2を搭載しないようにしている。これにより、封止前ガラス11は、仕切部923により複数のキャビティに仕切られ、プレス時には各キャビティごとにガラス材の圧力がほぼ一定となる。また、図7に示すように、この上金型92Bは、流出抑制部922の対向する二辺の中央を連結するように、仕切部923が十字状に形成されている。これにより、ガラス材が4つのキャビティに仕切られるようになっている。またさらに、気体流出孔93の一端開口部93aが、4つのキャビティのそれぞれに対応して設けられている。
また、前記実施形態においては、上金型92の流出抑制部921を平面視にて搭載領域10を完全に包囲するよう形成したものを示したが、例えば、図8から図10に示すように、搭載領域10の外側の一部に形成するようにしてもよい。これにより、ガラス材と上金型92の密着時に、ガラス材と上金型92の間の気体が流出抑制部の外側へ逃げやすくなる。この場合、気体流出孔93は必ずしも必要ではない。
図8に示す上金型92Cでは、正方形状の搭載領域10に対し、4つの突条の流出抑制部924が当該正方形の四辺の中央側に対応して形成されている。また、図8の上金型92Cでは、4つの流出抑制部924が当該正方形の四辺の角部近傍以外に対応して形成されている。さらに、図9に示すように、4つの流出抑制部294を正方形の四辺の角部近傍以外に対応して形成し、向かい合う一対の流出抑制部294の間に仕切部293を形成した上金型92Dとしてもよい。またさらに、図10に示す上金型92Eのように、流出抑制部925の長さを、図8に示す流出抑制部924よりもさらに短くし、正方形状の搭載領域10の対応する辺の長さの半分以下としてもよい。
また、流出抑制部の高さも任意に変更することができる。図4A、図4B、図4Cでは、流出抑制部921の高さをガラス材の高さに対して50%程度とし、図5A、図5B、図6では、流出抑制部922及び仕切部923の高さをガラス材の高さに対して75%程度として示しているが、これらの流出抑制部921,922、又は仕切部923は、ガラス材に対し10%以上の高さがあれば十分な効果を得ることができる。また、ダイシングにより分割して形成する各発光装置毎に仕切部293を設けたものでは、ガラス材に対し20%の高さであっても75%の高さのものと同等の効果を得ることができる。
また、前記実施形態においては、流出抑制部921を上金型92に設けたものを示したが、例えば図11に示すように、配線基板3に流出抑制部32を設けても良い。図11においては、配線基板3の外縁側の部分をセラミックの多層構造とすることにより突出する流出抑制部32を形成している。ここで、配線基板3に気体流出孔を形成してもよく、この場合、ガラス材の漏れがないように、例えば直径0.1mm〜0.2mmといった小さな孔とすることが望ましい。このように、上金型92と配線基板3の少なくとも一方に流出抑制部が形成され、横方向へ流出するガラス材の流路を絞ればよいのである。
また、発光装置1のガラス封止部6の上面は平坦面でなくともよく、表面にプリズム面やフレネルレンズ面や干渉用の凹凸面が形成されていてもよい。またさらに、前記実施形態においては、ガラス材と配線基板3との接触面積を増大させる面積増大部として、配線基板3に溝部31を形成したものを示したが、配線基板3の表面積を増大させるものであれば、凹状、凸状等の他の形状とすることもできる。あるいは、溝部31を設けないものであってもかまわない。
また、前記実施形態においては、複数のLED素子2はAuバンプを用いて配線基板3に搭載され、LED素子2と配線基板3との間に中空があるものとして説明したが、この中空部が耐熱絶縁性部材で埋められたものや、Auバンプを用いず、導電性接着剤や共晶材などでガラスが入り込む隙間のないものとしてもよい。この場合でも、封止温度の低温化とともに基板外縁での接合性向上の効果を得ることができる。
また、前記実施形態においては、1つの発光装置1に1つのLED素子2が搭載されるものを示したが、1つの発光装置に複数のLED素子2が搭載されるものであってもよい。その際、複数のLED素子2単位で分離するものであってもよいし、例えば図3のような複数(図3に示す例では49個)のLED素子2が搭載されたものをダイシング分離せずに、そのまま発光装置としてもよい。また、前記実施形態においては、LED素子2としてGaN系半導体材料からなるものを用いた発光装置1を説明したが、LED素子はGaN系のLED素子2に限定されず、例えばZnSe系やSiC系のように他の半導体材料からなる発光素子であってもよい。また、LED素子2の発光波長も任意であり、LED素子2は緑色光、黄色光、橙色光、赤色光等を発するものであってもよい。
また、前記実施形態のガラス封止部6は耐候性に優れているものの、装置の使用条件等によって結露が生じた場合には、ガラス封止部6が変質するおそれがある。これに対しては、結露が生じない装置構成とすることが望ましいが、ガラス封止部6の表面にシリコン樹脂コートなどを施すことで、高温状態での結露によるガラスの変質を防止することもできる。さらに、ガラス封止部6の表面に施すコーティング材としては、耐湿だけでなく、耐酸、耐アルカリ性を有するものとして、例えばSiO系、Al系等のような無機材料が好ましい。
さらに、前記実施形態においては、上金型92と下金型91により配線基板3及びガラス封止部6に圧力を加えるものを示したが、下金型91を固定部材として上金型92のみによりガラスの封止加工を行うことも可能である。
また、ガラス封止部6に、MQW層23から発せられる青色光により励起されると、黄色領域にピーク波長を有する黄色光を発する蛍光体を含有させてもよい。蛍光体としては、YAG(Yttrium Aluminum Garnet)蛍光体、珪酸塩蛍光体や、YAGと珪酸塩蛍光体を所定の割合で混合したもの等を用いることができる。この場合、LED素子2から発せられた青色光の一部はガラス封止部6内の蛍光体により黄色光に変換され、他部は波長変換されることなくガラス封止部6から外部へ放射される。これにより、ガラス封止部6から放射される光は、黄色領域と青色領域とにピーク波長を有することとなり、この結果、装置外部へは白色光が放射される。また、紫外光を発するLED素子と、青色蛍光体、緑色蛍光体、赤色蛍光体の組合せにより白色光を得るようにしてもよい。
さらに、ガラス封止部6に、拡散粒子を含有させてもよい。拡散粒子としては、例えばジルコニア粒子、アルミナ粒子、シリカ粒子等を用いることができる。拡散粒子の材質は任意であるが、光の透過性の観点からは白色の材質が好ましく、ガラス加工時の安定性の観点からは融点が加工時の温度より高いことが好ましい。
また、前記実施形態のガラス封止部6について、B−SiO−LiO−NaO−ZnO−Nb系のガラスを用いることもできるし、当該ガラスのZnO組成の一部をBiとし、ガラスの屈折率をさらに高くしてもよい。ガラスの屈折率は、1.8であることが好ましい。そして、屈折率が1.8のガラスを用いる場合、基板の屈折率(nd)が1.8以上である発光素子を用いることが、発光素子からの光の取り出し効率を向上させて発光効率の向上を図ることができ好ましい。基板の屈折率が1.8以上である発光素子としては、例えば、Ga基板、GaN基板、SiC基板等の上にGaN系半導体が形成された発光素子がある。また、セットされるガラス材は、バルク状のものに限らず、粉体を固めたもの等であってもよい。ガラス材は、加熱されて高粘度状態となってしまえば、加工前の状態による差異は見られなくなる。
また、前記実施形態においては、搭載基板としての配線基板3がアルミナ(Al)からなるものを示したが、アルミナ以外のセラミックから構成するようにしてもよい。ここで、アルミナより熱伝導性に優れる高熱伝導性材料からなるセラミック基板として、例えば、BeO(熱膨張率α:7.6×10−6/℃、熱伝導率:250W/(m・k))を用いても良い。このBeOからなる基板においても封止前ガラスにより良好な封止性を得ることができる。
さらに、他の高熱伝導性基板として、例えばW−Cu基板を用いても良い。W−Cu基板としては、W90−Cu10基板(熱膨張率α:6.5×10−6/℃、熱伝導率:180W/(m・k))、W85−Cu15基板(熱膨張率α:7.2×10−6/℃、熱伝導率:190W/(m・k))を用いることにより、ガラス封止部との良好な接合強度を確保しながら高い熱伝導性を付与することができ、LEDの大光量化、高出力化に余裕をもって対応することが可能になる。
また、前記実施形態においては、発光素子としてLED素子を用いた発光装置を説明したが、発光素子はLED素子に限定されるものではない。さらに、下金型91は必ずしも必要ではなく、金型を上金型92のみとしてもよいし、その他、具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論である。
例えば、流出抑制部を備えた上金型に代えて、封止前ガラス11より転移点が50℃以上高い板状の透明の第2のガラスに流出抑制部を設け、配線基板3と第2のガラスとで封止前ガラス11を挟み込んで、ガラス封止してもよい。この際、第2のガラスに設けられた流出抑制部は、封止前ガラス11側に配置される。第2のガラスの流出抑制部が設けられていない側は、平面でもよいし、プリズム面やフレネルレンズ面や干渉用の凹凸面、あるいは、ミクロな光学系に限らず、凸レンズ(この場合、1mm以上のサイズでも可)としてもよく、発光装置1の光学制御部として用いることができる。第2のガラスの流出抑制部や光学面は、ガラス封止前にあらかじめ成形したものを用い、第2のガラスはガラス封止の際に軟化しないものを選択することで、上型に流出抑制部を備えたものと同様の効果と、光学制御機能を得ることができる。なお、第2のガラスとして説明したが、ガラスに限らず、ガラス封止の際に軟化しない透明部材であればよいが、形状加工のためにはプレス成形できるガラスが適している。
1 発光装置
2 LED素子
3 配線基板
3a ビアホール
4 回路パターン
4a W層
4b Ni層
4c Au層
4d Ag層
5 中空部
6 ガラス封止部
6a 上面
6b 側面
11 封止前ガラス
11a 凹部
12 中間体
20 成長基板
21 バッファ層
22 n型層
23 MQW層
24 p型層
25 p側電極
26 p側パッド電極
27 n側電極
27a Al層
27b Ni層
27c Au層
28 Auバンプ
41 表面パターン
42 裏面パターン
43 ビアパターン
44 外部接続端子
91 下金型
92 上金型
92a 平坦面
921 流出抑制部
922 流出抑制部
923 仕切部
924 流出抑制部
925 流出抑制部
93 気体流出孔

Claims (6)

  1. 搭載基板の搭載面における搭載領域に複数の発光素子を搭載する搭載工程と、
    金型を前記搭載基板の前記搭載面と対向して配置し、前記搭載基板と前記金型の間に少なくとも前記搭載領域が覆われるようにガラス材を配置するプレス準備工程と、
    前記搭載領域の外側に前記ガラス材の流出を抑制する流出抑制前記金型あるいは前記搭載基板に設けた状態で、加熱により軟化したガラス材を前記金型によりプレスして、前記各発光素子を前記ガラス材により一括して封止するプレス工程と、を含み、
    前記プレス工程では、前記金型あるいは前記搭載基板の前記流出抑制部と
    前記搭載基板あるいは前記金型との間に位置し、前記搭載領域の外側に対応する前記ガラス材の第1の領域を先行加圧しつつ高圧部を発生させ、前記高圧部で囲まれ、前記搭載領域に対応する前記ガラス材の第2の領域の圧力を均一化する発光素子の製造方法。
  2. 前記流出抑制部は、前記金型と前記搭載基板の少なくとも一方に設けられた突出部を有する請求項1に記載の発光素子の製造方法。
  3. 前記金型には、前記ガラス材との対向面に開口部を有し、前記ガラス材と前記金型との間の気体を流出させる気体流出孔が形成された請求項1又は2に記載の発光素子の製造方法。
  4. 前記搭載基板は、前記搭載面における前記搭載領域の外側に、前記ガラス材との接触面積を増大させる面積増大部を有する請求項1から3のいずれか1項に記載の発光素子の製造方法。
  5. 前記面積増大部は、前記搭載面における前記搭載領域の外側に形成される溝部を有する請求項4に記載の発光素子の製造方法。
  6. 前記プレス工程にて軟化した前記ガラス材が硬化した後、前記ガラス材及び前記搭載基板を分割する分割工程を含む請求項1から5のいずれか1項に記載の発光素子の製造方法。
JP2010177034A 2009-09-29 2010-08-06 発光装置の製造方法 Active JP5467963B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010177034A JP5467963B2 (ja) 2009-09-29 2010-08-06 発光装置の製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009225182 2009-09-29
JP2009225182 2009-09-29
JP2010177034A JP5467963B2 (ja) 2009-09-29 2010-08-06 発光装置の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011097020A JP2011097020A (ja) 2011-05-12
JP5467963B2 true JP5467963B2 (ja) 2014-04-09

Family

ID=44113585

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010177034A Active JP5467963B2 (ja) 2009-09-29 2010-08-06 発光装置の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5467963B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013069960A (ja) 2011-09-26 2013-04-18 Toyoda Gosei Co Ltd 発光装置および発光装置の製造方法
JP6733232B2 (ja) * 2016-03-16 2020-07-29 豊田合成株式会社 発光装置およびその製造方法

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3677763B2 (ja) * 2001-12-04 2005-08-03 株式会社サイネックス 半導体装置製造用金型
JP4254669B2 (ja) * 2004-09-07 2009-04-15 豊田合成株式会社 発光装置
JP2006156668A (ja) * 2004-11-29 2006-06-15 Nichia Chem Ind Ltd 発光装置及びその製造方法
JP5109226B2 (ja) * 2005-01-20 2012-12-26 豊田合成株式会社 発光装置
JP2007307843A (ja) * 2006-05-20 2007-11-29 Apic Yamada Corp 樹脂モールド方法および樹脂モールド装置
KR100947454B1 (ko) * 2006-12-19 2010-03-11 서울반도체 주식회사 다단 구조의 열전달 슬러그 및 이를 채용한 발광 다이오드패키지
JP5148175B2 (ja) * 2007-06-06 2013-02-20 住友重機械工業株式会社 樹脂封止装置および樹脂封止方法
JP5371359B2 (ja) * 2007-12-27 2013-12-18 豊田合成株式会社 蛍光体含有ガラス板及び発光装置の製造方法
JP4775403B2 (ja) * 2008-05-09 2011-09-21 豊田合成株式会社 発光装置の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011097020A (ja) 2011-05-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5659519B2 (ja) 発光装置、発光装置の製造方法、発光装置の実装方法及び光源装置
JP4905009B2 (ja) 発光装置の製造方法
JP4905069B2 (ja) 発光装置及びその製造方法
JP4979299B2 (ja) 光学装置及びその製造方法
JP5061139B2 (ja) 発光装置の製造方法
US20080284310A1 (en) Light emitting device, light source and method of making the device
JP4961887B2 (ja) 固体素子デバイス
JP5307364B2 (ja) 蛍光体含有ガラスの製造方法及び固体素子デバイスの製造方法
JP5251038B2 (ja) 発光装置
JP2009177131A (ja) 蛍光体含有ガラス板及び発光装置の製造方法
CN105874619A (zh) 发光装置用基板、发光装置及发光装置用基板的制造方法
EP2023408A1 (en) Process for manufacturing light emitting device and light emitting device
JP5407116B2 (ja) 発光装置
JP5370238B2 (ja) 発光装置の製造方法
JP5287643B2 (ja) 光学装置の製造方法及び光学装置
JP5467963B2 (ja) 発光装置の製造方法
JP5673561B2 (ja) 発光素子搭載用支持体及び発光装置並びに発光素子搭載用支持体の製造方法
JP5144578B2 (ja) 発光装置の製造方法
JP5362635B2 (ja) 発光装置の製造方法
JP2008277055A (ja) 光源装置
JP5109620B2 (ja) 発光装置、基板装置及び発光装置の製造方法
JP2011238819A (ja) 発光装置及びパッケージ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130125

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130829

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131105

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131225

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140121

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140128

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5467963

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250