JP4897672B2 - スプリング組立体 - Google Patents

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Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、自動車の自動変速機における油圧制御要素としてのアキュムレータ等に使用されるスプリング組立体であって、特に、詳しくは、コイルスプリングをその自由長よりも短縮して保持できるスプリング組立体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のこの種スプリング組立体は、具体的には図示しないが、圧縮コイルスプリングと、該圧縮コイルスプリングの両端部に当接する一対のシートと、圧縮コイルスプリングに予圧縮をかける一対のループ状ワイヤーと、該各ループ状ワイヤーの両端を埋め込み固定して上記各シートの孔に嵌合される一対のブッシュと、一方のシート側に介設されてそのブッシュを芯だしするプレートを備える構成となっている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
そして、実際に、このスプリング組立体を組み付ける場合には、一方のループ状ワイヤーと他方のループ状ワイヤーとを交差させて組み合わせた後、各自の両端を対応するブッシュに埋め込み固定して、当該各ブッシュをシートの孔に嵌合すれば、一対のシート間の間隔を規制して、圧縮コイルスプリングがその自由長よりも一定量短縮して保持される。
【特許文献1】
特許第3497063号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従って、従来のスプリング組立体にあっては、一応、圧縮コイルスプリングの自由長を短縮保持できることとなるが、その反面、上記したように、組立体自体の構成部品が多くなることに加えて、ワイヤーの両端をブッシュに埋め込み固定する作業や、ブッシュを対応するシートの孔に嵌合する作業などの煩雑な作業が要求されて、自ずと、製造コストが高価となる嫌いがあった。
【課題を解決するための手段】
[0005]
本発明は、斯かる従来のスプリング組立体が抱える課題を有効に解決するために開発されたもので、請求項1記載の発明は、コイルスプリングと、該コイルスプリングの両端部に配置される一対のリテーナとから成り、リテーナは、コイルスプリングの端部に当接して中央がコイルスプリングの内方に向かって窪んだプレート部材と、該プレート部材に固定されてコイルスプリングの自由長を短縮保持するフック部材とを備え、フック部材は、プレート部材から垂下してコイルスプリングの内方へ延びる柱部と、該柱部の先端で折り返されて相互に係合する折返部とを有して、該折返部はコイルスプリングの中心軸線から平行に偏位した領域にあり、且つ、柱部と折返部の先端はコイルスプリングの中心軸線に沿って対峙していることを特徴とする。
[0006]
請求項2記載の発明は、請求項1を前提として、プレート部材の窪んだ中央部に孔を穿設したことを特徴とする。
[0007]
請求項3記載の発明は、請求項2を前提として、プレート部材の孔を長孔形状となして、フック部材の折返部が当該孔の短寸方向に延びていることを特徴とする。
[0008]
請求項4記載の発明は、請求項1乃至請求項3を前提として、フック部材は、金属板を折り曲げて成形されており、折返部は、柱部よりも板巾が狭く、且つ、その巾狭方向は、コイルスプリングの中心軸線に近づく方向に狭くなっていることを特徴とする。
[0009]
請求項5記載の発明は、請求項1を前提として、プレート部材は、その窪んだ中央部に長孔形状の孔を穿設して、フック部材の折返部を当該孔の短寸方向に延ばし、フック部材は、金属板を折り曲げて成形されて、折返部は柱部よりも板巾が狭く、且つ、その巾狭方向はコイルスプリングの中心軸線に近づく方向に狭くなっていることを特徴とする。
請求項6記載の発明は、コイルスプリングと、該コイルスプリングの両端部に配置される一対のリテーナとから成り、リテーナは、コイルスプリングの端部に当接して中央がコイルスプリングの内方に向かって窪んだプレート部材と、該プレート部材に固定されてコイルスプリングの自由長を短縮保持するフック部材とを備え、フック部材は、プレート部材から垂下してコイルスプリングの内方へ延びる柱部と、該柱部の先端で折り返されて相互に係合する折返部とを有して、該折返部はコイルスプリングの直径線から平行に偏位した領域にあり、且つ、柱部と折返部の先端はコイルスプリングの中心軸線に沿って対峙していることを特徴とする。
請求項7記載の発明は、コイルスプリングと、該コイルスプリングの両端部に配置される一対のリテーナとから成り、リテーナは、コイルスプリングの端部に当接して中央がコイルスプリングの内方に向かって窪んだプレート部材と、該プレート部材に固定されてコイルスプリングの自由長を短縮保持するフック部材とを備え、フック部材は、プレート部材から垂下してコイルスプリングの内方へ延びる柱部と、該柱部の先端で折り返されて相互に係合する折返部とを有して、該折返部はコイルスプリングの中心軸線から平行に偏位し且つ直径線から平行に偏位した領域にあり、柱部と折返部の先端はコイルスプリングの中心軸線に沿って対峙してなり、夫々の折返部が同一方向に向くようにして、コイルスプリングの両端部からその内方にリテーナの各フック部材を互いに逆方向から挿入して、コイルスプリングの両端部に夫々のプレート部材を外側から当接させた後、コイルスプリングを圧縮させながら、一方のリテーナを90°回転させて、コイルスプリングに対する圧縮を解除すると、一方の折返部と他方の折返部とが交差して係合することを特徴とする。
発明の効果
[0010]
依って、請求項1記載の発明にあっては、コイルスプリングと、プレート部材及びフック部材を備える一対のリテーナとから成る関係で、従来のものと比較すると、構成部品が少なくなるので、製造コストが安価になるが、これに加えて、一方のフック部材の折返部と他方のフック部材の折返部とを交差して係合するだけで、コイルスプリングの自由長を短縮して保持することが可能となるので、組み付け作業も頗る容易となる。又、リテーナ自体もコイルスプリングの両端で共用できるので、この点からも、製造コストを安価に抑えることが可能となる。その上、フック部材の折返部をコイルスプリングの中心軸線から平行に偏位させたので、一方から差し込んだフック部材と他方から差し込んだフック部材は、中心を挟んで互いに逆方向へ平行に偏位することとなり、両者は干渉することがない。その後、一方のリテーナを90°回転させれば、柱部同士も干渉せずに、各折返部は係合可能な位置をとる。
[0011]
請求項2記載の発明にあっては、プレート部材の窪んだ中央部に孔を穿設した関係で、例え、コイルスプリングをその自由長の1/2以上に圧縮した場合でも、夫々のフック部材の折返部が対向するプレート部材の孔内に入り込めるので、フック部材の折返部とプレート部材とが不用意に干渉することがない。
[0012]
請求項3記載の発明にあっては、プレート部材に穿設される孔を長孔形状となして、フック部材の折返部を当該孔の短寸方向に延ばした関係で、組み付けに際して、一方のリテーナを90°回転させて、折返部同士を交差して係合させると、各折返部は対向するプレート部材の孔の長寸方向に沿うこととなるので、折返部を可能な限り大きくしても、この大きな折返部がプレート部材と干渉することがなくなると共に、係合状態にある折返部同士も必然的にかかり代が多くなるので、落下などの衝撃で、簡単に外れてしまうこともなくなる。
[0013]
請求項4記載の発明にあっては、折返部は柱部よりも板巾が狭く、且つ、その巾狭方向はコイルスプリングの中心軸線に近づく方向に狭くなっている関係で、プレート部材に穿設される孔を小さくしても、両者の干渉をより確実に防止できることに加えて、フック部材の各折返部同士が交差して係合するポイントをコイルスプリングの中心軸線に最大限接近させることができるので、コイルスプリングを座屈させることなく正しい姿勢で短縮して保持することが可能となる。
[0014]
請求項5記載の発明にあっては、請求項2乃至請求項4と同様に、例え、コイルスプリングをその自由長の1/2以上に圧縮した場合でも、夫々のフック部材の折返部が対向するプレート部材の孔内に入り込めるので、フック部材の折返部とプレート部材とが不用意に干渉することがなくなると共に、組み付けに際して、一方のリテーナを90°回転させて、折返部同士を交差して係合させると、各折返部は対向するプレート部材の孔の長寸方向に沿うこととなるので、折返部を可能な限り大きくしても、この大きな折返部がプレート部材に干渉することがなくなると共に、係合状態にある折返部同士も必然的に外れ難くなり、且つ、プレート部材に穿設される孔を小さくしても、両者の干渉をより確実に防止できることに加えて、フック部材の各折返部同士が交差して係合するポイントをコイルスプリングの中心軸線に最大限接近させることができるので、コイルスプリングを座屈させることなく正しい姿勢で短縮して保持することが可能となる。
請求項6記載の発明にあっては、請求項1と同様に、コイルスプリングと、プレート部材及びフック部材を備える一対のリテーナとから成る関係で、従来のものと比較すると、構成部品が少なくなるので、製造コストが安価になるが、これに加えて、一方のフック部材の折返部と他方のフック部材の折返部とを交差して係合するだけで、コイルスプリングの自由長を短縮して保持することが可能となるので、組み付け作業も頗る容易となる。又、リテーナ自体もコイルスプリングの両端で共用できるので、この点からも、製造コストを安価に抑えることが可能となる。その上、フック部材の折返部をコイルスプリングの直径線から平行に偏位させたので、一方から差し込んだフック部材と他方から差し込んだフック部材は、中心を挟んで互いに逆方向へ平行に偏位することとなり、両者は干渉することがない。その後、一方のリテーナを90°回転させれば、柱部同士も干渉せずに、各折返部は係合可能な位置をとる。
請求項7記載の発明にあっても、請求項1と同様に、コイルスプリングと、プレート部材及びフック部材を備える一対のリテーナとから成る関係で、従来のものと比較すると、構成部品が少なくなるので、製造コストが安価になるが、これに加えて、一方のフック部材の折返部と他方のフック部材の折返部とを交差して係合するだけで、コイルスプリングの自由長を短縮して保持することが可能となるので、組み付け作業も頗る容易となる。又、リテーナ自体もコイルスプリングの両端で共用できるので、この点からも、製造コストを安価に抑えることが可能となる。その上、フック部材の折返部をコイルスプリングの中心軸線から平行に偏位させ且つ直径線から平行に偏位させたので、一方から差し込んだフック部材と他方から差し込んだフック部材は、中心を挟んで互いに逆方向へ平行に偏位することとなり、両者は干渉することがない。その後、一方のリテーナを90°回転させれば、柱部同士も干渉せずに、各折返部は係合可能な位置をとる。
発明を実施するための最良の形態
[0015]
本発明は、コイルスプリングをその自由長よりも短縮して保持できるスプリング組立体において、コイルスプリングと、プレート部材及びフック部材を備える一対のリテーナとから構成することにより、構成部品をできる限り少なくすると共に、組み付け作業を容易となして、製造コストを安価にせんとするものである。
実施例
[0016]
以下、本発明を図示する好適な実施例に基づいて詳述すれば、該実施例に係るスプリング組立体は、自動車の自動変速機における油圧制御要素としてのアキュムレータに使用されるもので、具体的には、図1に示す如く、所定の自由長を有する1本の圧縮コイルスプリング1と、該圧縮コイルスプリング1の両端部に配置される一対のリテーナ2とから成る。
[0017]
そして、一対のリテーナ2に関しては、圧縮コイルスプリング1の両端で共用できる構造となっており、上記圧縮コイルスプリング1の端部に外側から当接するプレート部材3と、該プレート部材3に固定されて圧縮コイルスプリング1の内方へ延びるフック部材4とを備え、前者のプレート部材3は、図2にも示す如く、円板状の金属板をプレスして成形されるもので、その中央部を圧縮コイルスプリング1の内方に向かって窪ませて、該窪んだ中央部3aの外周を圧縮コイルスプリング1の内周円と一致させると共に、当該窪んだ中央部3aに後述するフック部材4の折返部4cとの干渉を避ける矩形形状を呈する長孔5を穿設する構成となっている。
[0018]
又、後者のフック部材4は、図3にも示す如く、長方形状の金属板を折り曲げて成形されるもので、上記プレート部材3の長孔5の孔縁に溶接される水平な溶接片部4aと、該溶接片部4aから垂下する柱部4bと、該柱部4bの先端から溶接片部4a方向に折り返される折返部4cとを有し、全体が略J字状を呈するものであるが、上記折返部4cは柱部4bよりも板巾が狭く、且つ、その巾狭方向は圧縮コイルスプリング1の中心軸線に近づく方向へテーパー形状4dをもって狭くなる構成となっている。
[0019]
従って、このフック部材4を上記プレート部材3に固定する場合には、フック部材4の溶接片部4aをプレート部材3の長孔5の孔縁外側に溶接すれば良い訳であるが、この時には、折返部4cが圧縮コイルスプリング1の中心軸線から平行に偏位し且つ直径線から平行に偏位した領域にあり、且つ、柱部4bと折返部4cの先端が圧縮コイルスプリング1の中心軸線に沿って対峙するように、図4に示す如く、溶接片部4aを圧縮コイルスプリング1の中心軸線から若干ずらして溶接するものとする。従って、この溶接状態にあっては、フック部材4の折返部4cは対応するプレート部材3の長孔5の短寸方向に延びることとなる。
[0020]
依って、斯かる構成のスプリング組立体を組み付ける場合には、まず、図5に示す如く、夫々の折返部4cが同一方向を向くようにして、圧縮コイルスプリング1の両端部からその内方にリテーナ2の各フック部材4を互いに逆方向から挿入して、圧縮コイルスプリング1の両端部に夫々のプレート部材3を外側から当接させた後、そのまま、図6に示す如く、圧縮コイルスプリング1を圧縮させる。尚、この場合には、各折返部4cが圧縮コイルスプリング1の中心軸線から平行に偏位し且つ直径線から平行に偏位した領域にあるので、フック部材4同士が干渉しあうことなく、圧縮コイルスプリング1をスムーズに圧縮することができる。
[0021]
そこで、各フック部材4の折返部4c同士がすれ違う位置まで、圧縮コイルスプリング1を圧縮した状態の下で、今度は、図7に示す如く、各折返部4cが交差するように、一方のリテーナ2を強制的に90°回転させて、後は、圧縮コイルスプリング1の圧縮を解除すれば、図8に示す如く、一方の折返部4cと他方の折返部4cとが交差して係合することとなるので、これにより、一対のリテーナ2間の間隔を即座に規制できることとなる。従って、この結果、圧縮コイルスプリング1をその自由長を短縮した状態に保持されることとなるが、本実施例にあっては、従来のものと比較すると、構成部品をできる限り少なくして、且つ、組み付け作業を容易となした関係で、製造コストを安価にすることが可能となる。
[0022]
又、このスプリング組立体の下では、その使用に際して、例え、圧縮コイルスプリング1をその自由長の1/2以上に圧縮した場合でも、夫々のフック部材4の折返部4cが対向するプレート部材3の長孔5内に入り込むので、フック部材4の折返部4cとプレート部材3とが不用意に干渉することを防止できると共に、フック部材4の折返部4cを長孔5の短寸方向に延ばした関係で、組み付けに際して、一方のリテーナ2を90°回転させて、折返部4c同士を交差して係合させると、各折返部4cは対向するプレート部材3の長孔5の長寸方向に沿うこととなるので、折返部4cを可能な限り大きくしても、この大きな折返部4cがプレート部材3に干渉することがなくなると共に、折返部4c同士も必然的にかかり代が多くなるので、落下などの衝撃で、折返部4c同士が簡単に外れてしまうこともなくなる。尚、図示するように、折返部4cをテーパーを付けて外方向に広げれば、スプリング組立体の作動時に、折返部4c同士が干渉することもなくなる。
【0023】
その上、折返部4cは柱部4bよりも板巾が狭く、且つ、その巾狭方向は圧縮コイルスプリング1の中心軸線に近づく方向にテーパー形状4dをもって狭くなっている関係で、プレート部材3に穿設される長孔5を小さくしても、両者3・4cの干渉をより確実に防止できると共に、フック部材4の各折返部4c同士が交差して係合するポイントを圧縮コイルスプリング1の中心軸線に最大限接近させることができるので、圧縮コイルスプリング1を座屈させることなく正しい姿勢で短縮して保持することが可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0024】
本発明に係るスプリング組立体は、構成部品をできる限り少なくすることができる上に、組み付け作業も容易となり、製造コストを安価にできるので、自動車の自動変速機における油圧制御要素としてのアキュムレータ等に使用する場合には、頗る好都合なものとなる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の実施例に係るスプリング組立体を示す分解斜視図である。
【図2】(A)はプレート部材の平面図、(B)は同縦断面図である。
【図3】(A)はフック部材の平面図、(B)は同正面図、(C)は同側面図である。
【図4】(A)はプレート部材にフック部材を溶接した状態を示す平面図、(B)は同側面図である。
【図5】スプリング組立体を組み付ける第一段階を説明する断面図である。
【図6】スプリング組立体を組み付ける第二段階を説明する断面図である。
【図7】スプリング組立体を組み付ける第三段階を説明する断面図である。
【図8】スプリング組立体を組み付ける第四段階を説明する断面図である。
【符号の説明】
【0026】
1 圧縮コイルスプリング(コイルスプリング)
2 リテーナ
3 プレート部材
3a 窪んだ中央部
4 フック部材
4a 溶接片部
4b 柱部
4c 折返部
4d テーパー形状
5 長孔(孔)

Claims (7)

  1. コイルスプリングと、該コイルスプリングの両端部に配置される一対のリテーナとから成り、リテーナは、コイルスプリングの端部に当接して中央がコイルスプリングの内方に向かって窪んだプレート部材と、該プレート部材に固定されてコイルスプリングの自由長を短縮保持するフック部材とを備え、フック部材は、プレート部材から垂下してコイルスプリングの内方へ延びる柱部と、該柱部の先端で折り返されて相互に係合する折返部とを有して、該折返部はコイルスプリングの中心軸線から平行に偏位した領域にあり、且つ、柱部と折返部の先端はコイルスプリングの中心軸線に沿って対峙していることを特徴とするスプリング組立体。
  2. プレート部材の窪んだ中央部に孔を穿設したことを特徴とする請求項1記載のスプリング組立体。
  3. プレート部材の孔を長孔形状となして、フック部材の折返部が当該孔の短寸方向に延びていることを特徴とする請求項2記載のスプリング組立体。
  4. フック部材は、金属板を折り曲げて成形されており、折返部は、柱部よりも板巾が狭く、且つ、その巾狭方向は、コイルスプリングの中心軸線に近づく方向に狭くなっていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のスプリング組立体。
  5. プレート部材は、その窪んだ中央部に長孔形状の孔を穿設して、フック部材の折返部を当該孔の短寸方向に延ばし、フック部材は、金属板を折り曲げて成形されて、折返部は柱部よりも板巾が狭く、且つ、その巾狭方向はコイルスプリングの中心軸線に近づく方向に狭くなっていることを特徴とする請求項1記載のスプリング組立体。
  6. コイルスプリングと、該コイルスプリングの両端部に配置される一対のリテーナとから成り、リテーナは、コイルスプリングの端部に当接して中央がコイルスプリングの内方に向かって窪んだプレート部材と、該プレート部材に固定されてコイルスプリングの自由長を短縮保持するフック部材とを備え、フック部材は、プレート部材から垂下してコイルスプリングの内方へ延びる柱部と、該柱部の先端で折り返されて相互に係合する折返部とを有して、該折返部はコイルスプリングの直径線から平行に偏位した領域にあり、且つ、柱部と折返部の先端はコイルスプリングの中心軸線に沿って対峙していることを特徴とするスプリング組立体。
  7. コイルスプリングと、該コイルスプリングの両端部に配置される一対のリテーナとから成り、リテーナは、コイルスプリングの端部に当接して中央がコイルスプリングの内方に向かって窪んだプレート部材と、該プレート部材に固定されてコイルスプリングの自由長を短縮保持するフック部材とを備え、フック部材は、プレート部材から垂下してコイルスプリングの内方へ延びる柱部と、該柱部の先端で折り返されて相互に係合する折返部とを有して、該折返部はコイルスプリングの中心軸線から平行に偏位し且つ直径線から平行に偏位した領域にあり、柱部と折返部の先端はコイルスプリングの中心軸線に沿って対峙してなり、夫々の折返部が同一方向に向くようにして、コイルスプリングの両端部からその内方にリテーナの各フック部材を互いに逆方向から挿入して、コイルスプリングの両端部に夫々のプレート部材を外側から当接させた後、コイルスプリングを圧縮させながら、一方のリテーナを90°回転させて、コイルスプリングに対する圧縮を解除すると、一方の折返部と他方の折返部とが交差して係合することを特徴とするスプリング組立体。
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