JP4714234B2 - クッション材 - Google Patents
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Description
従って、この請求項2に記載の発明によれば、嵌合溝部に対する支持バンドの両側縁の挿入嵌合時に、突片の押圧操作に伴って覆い部の端部が屈曲部にて容易に変形し、嵌合溝部の開口方向を一層簡単に変更することができる。
従って、この請求項3に記載の発明によれば、クッション材の取り付け状態にて、支持バンドにより燃料タンクを巻回支持した場合には、突片上の傾斜面が燃料タンクの外周面と接合して、突片が支持バンドの外端側に押圧変形される。よって、燃料タンクに対するクッション材の接触面積が広くなる。このため、燃料タンクとクッション材との間の摩擦抵抗が大きくなって、クッション材の位置ずれを一層確実に防止することができるとともに、燃料タンクを有効に保護できる。
以下に、この発明の第1参考形態を、図1〜図4に基づいて説明する。
図1及び図2に示すように、車両のフレーム21には燃料タンク22が一対の金属帯状の支持バンド23によって吊下状態で巻回支持されている。各支持バンド23の一部と燃料タンク22の外周面との間に介装されるように、各支持バンド23の一部外周にはゴム製のクッション材24が局部的に嵌着されている。
(1) このクッション材24においては、支持バンド23の両側縁23aに嵌合するための一対の嵌合溝部28がほぼ均一の溝幅で、覆い部25と離間する方向に向かって斜め外方に開口するように形成されている。
好ましくは、 a:b=30:0.5〜30:2.5
より好ましくは、a:b=30:0.5〜30:2.3
すなわち、「b」が「3」を越えると、覆い部25の曲率半径が小さくなって、反発力が大きくなり、支持バンド23が燃料タンクに組みつけられる前に外れるおそれがある。また、「b」が「0.5」より下がると、覆い部25が直線に近くなって、クッション材24を支持バンド23に対して組み付けにくくなるとともに、前述した挟み込み効果が希薄になる。
次に、この発明の第2参考形態を、前記第1参考形態と異なる部分を中心に説明する。
さて、この第2参考形態のクッション材24では、図5に示すように、覆い部25の中央部25aが平板状に形成されるとともに、両端部25bが折返し部27から離間する方向へ斜めに折り曲げ形成されている。そして、覆い部25の両端部25bから側壁部26がほぼ直角に折り曲げ形成されるとともに、側壁部26から折返し部27がほぼ直角に折り曲げ形成されている。このことにより、両嵌合溝部28がクッション材24の長さ方向及び幅方向においてほぼ均一の溝幅で、覆い部25と離間する方向に向かって斜め外方に開口するように形成されている。
(4) このクッション材24においては、前記覆い部25が中央部25aにて平板状に形成されるとともに、両端部25bにて斜めに折り曲げ形成されている。このため、支持バンド23の両側縁23aを嵌合溝部28に嵌合させて、支持バンド23により燃料タンク22を支持したとき、覆い部25の両端部25bが支持バンド23の表面に沿って折り曲げ状態から伸張変形される。このため、両折返し部27が支持バンド23に対して圧接される。よって、嵌合溝部28内における支持バンド23の両側縁23aに対する挟着力をより強くすることができて、クッション材24の位置ずれや脱落を一層確実に防止することができる。
好ましくは、 d=1/4c〜3/4c
より好ましくは、d=1/3c〜2/3c
「a」と「b」との比率は前記第1参考形態と同様である。
次に、この発明の第3参考形態を、前記第1参考形態と異なる部分を中心に説明する。
さて、この第3参考形態のクッション材24では、図6に示すように、覆い部25が、折返し部27側へ凸状に湾曲する凸状湾曲部31と、その反対方向へ凹状に湾曲する凹状湾曲部32との二層構造になっている。そして、両湾曲部31,32間には空間33が形成され、支持バンド23の両側縁23aを嵌合溝部28に挿入嵌合させるとき、この空間33が圧縮されて狭められながら、両湾曲部31,32が湾曲状態から平面状態に変形されるようになっている。
(5) このクッション材24においては、覆い部25が2層構造であるため、振動吸収作用に優れる。このため、燃料タンクに車両振動等が伝達されるのを抑制でき、燃料タンクを有効に保護できる。
次に、この発明の第1実施形態を、前記第1参考形態と異なる部分を中心に説明する。
さて、この第1実施形態のクッション材24では、図7及び図8に示すように、覆い部25の両端縁に低い突片34が側壁部26と反対側に向かって、クッション材24の長手方向の全長に亘り突出形成されている。そして、図8に示すように、支持バンド23の両側縁23aを嵌合溝部28に挿入嵌合させる際に、これらの突片34を内側に押圧することにより、覆い部25が湾曲変形されて、嵌合溝部28が覆い部25と離間する方向に向かって斜め外方に開口されるようになっている。
(6) このクッション材24においては、突片34を押圧することにより、嵌合溝部28の開口方向を容易に変更することができるとともに、嵌合溝部28を斜め外方に開口させた状態で、その嵌合溝部28に支持バンド23の両側縁23aを容易に挿入嵌合させることができる。よって、クッション材24を支持バンド23の外周に容易に取り付けることができる。また、このクッション材24の取り付け状態においては、突片34が燃料タンクにより支持バンド23側に向かって強圧される。このため、折返し部27に対して支持バンド23に向かう方向への力が作用し、支持バンド23が折返し部27と覆い部25とにより強い挟着力にて保持される。よって、クッション材24に位置ずれが生じたりするおそれを防止することができる。しかも、このクッション材24の取り付け状態においては、支持バンド23と燃料タンクとの間に突片34が介在されるため、前記第3参考形態と同様に、振動吸収作用に優れ、燃料タンクに車両振動等が伝達されるのを抑制できて、燃料タンクを有効に保護できる。
好ましくは、 i=1f〜1.5h
より好ましくは、i=2f〜1.2h
g=0.3e〜1.5e
好ましくは、 g=0.6e〜1.2e
より好ましくは、g=0.8e〜1.0e
すなわち、「i」が小さいときには、支持バンド23に対してクッション材24を組みつけにくいとともに、前述した保持力が弱く、高い挟着力を得ることができない。また。「g」が小さい場合には、突片34を押圧しにくく、場合によっては内側に倒れて押圧がほとんど不可能になり、「g」が大きい場合には、突片34を押圧してクッション材24を湾曲させるのに大きな力を必要とする。
次に、この発明の第2実施形態を、前記第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
さて、この第2実施形態のクッション材24では、図9に示すように、突片34が覆い部25の一端縁のみに突出形成されている。
(第3実施形態)
次に、この発明の第3実施形態を、前記第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
(7) このクッション材24では、前記覆い部25における折返し部27の先端と対応する付近に、薄肉状の屈曲部35が形成されている。このため、嵌合溝部28に対する支持バンド23の両側縁23aの挿入嵌合時に、突片34の押圧により覆い部25の端部を屈曲部35にて容易に変形させることができて、嵌合溝部28の開口方向を一層簡単に変更することができる。
j=0.3k〜3k
好ましくは、 j=0.5k〜2k
より好ましくは、j=0.7k〜1.5k
すなわち、「j」が小さいときには、突片34を押圧しにくいとともに、内側に倒れやすく、組み付けに手間がかかる。「j」が大きいときには、突片34を押圧するための力と大きな力を必要とする。
p=0.2l〜l
好ましくは、 p=0.3l〜0.8l
の関係を充たしたほうが、クッション材24の組み付けに労力を要しない。
次に、この発明の第4実施形態を、前記第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
さて、この第4実施形態のクッション材24では、図13に示すように、覆い部25の両端縁に断面三角状の突片34が突出形成されている。そして、各突片34の内側面全体が傾斜面36になっているとともに、傾斜面36と覆い部25の表面との境界部が屈曲部35となっている。
ここで、図13に示すように、突片34の厚さを「m」,折返し部27の厚さを「n」,折返し部27の全幅を「o」として、それらの関係は以下の通りである。
好ましくは、 m=0.5n〜2/3o
より好ましくは、j=0.2n〜1/3o
すなわち、「m」が小さいときには、突片34を押圧しにくいとともに、内側に倒れやすく、組み付けに手間がかかる。「m」が大きいときには、突片34を押圧するための力と大きな力を必要とする。
次に、この発明の第5実施形態を、前記第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
さて、この第5実施形態のクッション材24では、図14及び図15に示すように、覆い部25の両端縁の突片34がその内側に爪部34aを有している。
(9) 前記のように、折返し部27に対して相互に接近するとともに、覆い部25側への移動力が作用するため、折返し部27により支持バンド23をその両側縁側から、及び覆い部25の反対側から把持できるため、支持バンド23を確実に挟着できる。
好ましくは、 r=0.5q〜2q
より好ましくは、r=0.7q〜1.5q
すなわち、「r」が小さいときには、弾性力が小さくて容易に倒れるために前記反発力が小さい。「r」が大きいときには反発力が大きすぎて、燃料タンク22に対する支持バンド23の組みつけに労力を要する。
なお、この実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・ 図16に示すように、前記図13の突片34に、屈曲部35から低く立ち上がる立ち上がり部35aを形成すること。従って、この変形例では、突片34の厚さを「m」,折返し部27の厚さを「n」,折返し部27の全幅を「o」として、それらの関係は図13の場合と同様である。
・ 前記各実施形態において、第3実施形態のようなVノッチ状の屈曲部35を設けること。この場合、前述したように、屈曲部35とクッション材24の側端との間の距離を「p」として、
p=0.2l〜l
好ましくは、 p=0.3l〜0.8l
の関係を充たすのが好ましい。ただし、図13に示す第7実施形態においては、
p≧m
の関係を充たす必要がある。
Claims (3)
- 車両用の燃料タンクを巻回支持するための支持バンドの外周に嵌着され、支持バンドの燃料タンクと対応する側の表面を覆うように配置される覆い部と、
支持バンドの両側縁に嵌合するように、覆い部の両端に形成された側壁部及び折返し部よりなる一対の嵌合溝部と
を備えたクッション材において、
前記覆い部の少なくとも一端縁には突片が側壁部と反対側に向かって突出形成されていることを特徴とするクッション材。 - 前記覆い部には折返し部の先端と対応する付近に屈曲部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のクッション材。
- 前記突片の先端内縁には傾斜面が形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のクッション材。
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