JP2006275219A - 一方向ローラクラッチ - Google Patents

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Abstract

【課題】組み立てが容易で、噛み付きが高速応答の品質の高い一方向ローラクラッチを提供すること。
【構成】外輪と、内輪又はシャフトと、前記外輪と前記内輪又はシャフトとの間に形成される楔形空間に備えられているローラと、そのローラのそれぞれに加圧力を与える一体型バネ部材とを備える一方向ローラクラッチにおいて、前記一体型バネ部材は、中央窓部を包囲する薄板状円環部と、その薄板状円環部の外周端に一定間隔で形成され、一旦折り返され、前記薄板状円環部の内周端から前記中央窓部を斜め方向に延びると共に、相互の板状面が前記薄板状円環部に対して直角となるように曲げられた複数の薄板状細片部とからなり、前記薄板状円環部は前記ローラの長さ方向の側面に配置され、前記薄板状細片部は前記ローラの長さ方向に延びて、前記薄板状細片部の先端部が、前記ローラの長さ方向の所望位置に弾性押圧力を与えることを特徴とする一方向ローラクラッチ。
【選択図】 図8

Description

本発明は、外輪と内輪との間の楔形空間にローラを備えるローラクラッチ、特に前記ローラの所望箇所に弾性押圧力を与えて保持する一体型バネ部材を備える一方向ローラクラッチに関する。
外輪の楔形ポケット又は楔形凹所(以下、楔形空間という。)にローラ又はニードルローラ(以下、ローラと言う。)を備える一方向ローラクラッチは、ローラを楔形空間における狭くなる楔先端側に押圧する保持器を備えている。保持器は、大別して板バネとコイルバネとに分けられ、個々のローラ用の分離した板バネ又はスプリングでローラの中央部を押圧保持する構造になっている(例えば、特許文献1、特許文献2参照。)。また、一方向ローラクラッチのローラを保持する一体型の保持器としては、各ローラを保持するための各スリットとスリットに備えられたバネ部とを一定間隔で備えるドラム状のものが提案されている(例えば、特許文献3参照。)さらに、ベアリングのローラを保持する従来の一体型保持器として、各ローラを保持するための各スリットを一定間隔で備えるドラム状のものが提案されている(例えば、特許文献4参照。)また、ボールを保持する一体型保持器としては、冠型の保持器が広く知られている(例えば、特許文献5参照。)
特開2000−356230公報 特開2001−116066公報 特開2003−166562公報 特開平8−219161号公報 特開2005−036858公報
従来の板バネ又はスプリングでローラに所定の加圧力を加える場合には、楔形空間に1個づつ板バネ又はスプリングを配置しなければならないので、組み立てに時間を要し、コストの低減が難しいなどの欠点がある。また、ローラを一定間隔で押圧力を与えながら保持する保持器がドラム状のものの場合、保持機能の面では良好であるが、コストが高くなることが最大の問題点であり、また、小型のローラクラッチにあっては保持器を小型化し難いなどの問題点がある。冠型の保持器に限られないが、プレス加工によって金属板から形成された保持器にあっては、従来はボールを保持するための保持片が円環状部の内周辺から延びているので、保持片を長くするのは難しく、ボールに比べて細長い形状のローラをバランスよく保持することができないという欠点があった。
本発明は、このような問題点を解決するために、薄い金属板をプレス加工などによって打ち抜いて平坦な一体型バネ部材を形成し、その薄板状円環部の外周端から外方向に突出する薄板状細片部を適切に曲げることによって、ローラの所望箇所を適度の弾性力で保持する一体型バネ部材を備えた一方向ローラクラッチを提供することを目的にしている。
第1の発明は、前記課題を解決するために、外輪と、内輪又はシャフトと、前記外輪と前記内輪又はシャフトとの間に形成される楔形空間に備えられているローラと、該ローラのそれぞれに加圧力を与える一体型バネ部材とを備える一方向ローラクラッチにおいて、前記一体型バネ部材は、中央窓部を包囲する薄板状円環部と、その薄板状円環部の外周端に一定間隔で形成され、一旦折り返され、前記薄板状円環部の内周端から前記中央窓部を斜め方向に延びると共に、相互の板状面が前記薄板状円環部に対して直角となるように曲げられた複数の薄板状細片部とからなり、前記薄板状円環部は前記ローラの長さ方向の側面に配置され、前記薄板状細片部は前記ローラの長さ方向に延びて、前記薄板状細片部の先端部が、前記ローラの長さ方向の所望位置に弾性押圧力を与えることを特徴とする一方向ローラクラッチを提供する。
第2発明は、前記第1の発明において、前記薄板状細片部は、前記薄板状円環部の外周端からその薄板状円環部と間隙をもつよう前記中央窓部側に折り返された折り返し部と弾性折り曲げ部とを備え、その弾性折り曲げ部の板状平面が前記薄板状円環部の板状平面に対して直角となるように曲げられていることを特徴とする一方向ローラクラッチを提供する。
第3の発明は、前記第1の発明又は前記第2の発明において、前記外輪は、隣り合う前記楔形空間の間の側面が高い高側面部分と低い低側面部分とを交互に有するように形成されており、前記低側面部分に薄板状細片部の前記弾性折り曲げ部が位置することを特徴とする一方向ローラクラッチを提供する。
第4の発明は、前記第1の発明ないし前記第3の発明のいずれかにおいて、前記薄板状円環部の外周端における前記折り返し部の両側は切り欠かかれた凹所になっていることを特徴とする一方向ローラクラッチを提供する。
第5発明は、前記第1の発明ないし前記第4の発明のいずれかにおいて、前記薄板状円環部の内周端から前記中央窓部に突出する突出部を備え、その突出部は前記折り返し部に対応する位置にあることを特徴とする一方向ローラクラッチを提供する。
第6の発明は、前記第1の発明ないし前記第5の発明のいずれかにおいて、前記外輪の側面には、前記薄板状円環部の外径よりも幾分大きな内径を有する円環状突部が形成されていることを特徴とする一方向ローラクラッチを提供する。
第7の発明は、前記第1の発明ないし前記第6の発明のいずれかにおいて、前記一体型バネ体の前記薄板状円環部が前記ローラの一方の側面に配置されるときには、前記薄板状細片部の先端部が前記ローラの長さ方向の中央に弾性押圧力を与えることを特徴とする一方向ローラクラッチを提供するものである。
第8発明は、前記第1の発明ないし前記第6の発明のいずれかにおいて、前記楔形空間は一方側だけが狭くなる形状であり、前記一体型バネ体の前記薄板状円環部が前記ローラの双方の側面に配置されるときには、双方の前記薄板状細片部の先端部が前記ローラの両端側から長さ方向の1/3に同一方向の弾性押圧力を与えることを特徴とする一方向ローラクラッチを提供する。
前記第1、第2の発明によれば、一体型バネ部材でそれぞれのローラの所望位置にほぼ等しい押圧をかけることができるので、非常に組み立てが容易にできるローラクラッチを提供することができるばかりでなく、噛み付きが高速応答の品質の高い一方向ローラクラッチを得ることができる。
前記第3の発明によれば、外輪の側面の低側面部分に一体型バネ部材の折り返し部が納められるので、一体型バネ部材の弾性力が影響を受けることが無いので、より品質の高い、また、その品質を長期間保持することができる一方向ローラクラッチを提供することができる。
前記第4の発明によれば、凹所の働きで一体型バネ部材の折り返し部が薄板状円環部の外周から突出することが無いので、外輪の外径を増大させることが無く、また一体型バネ部材の外周に不要な力がかからないので、より高品質の一方向ローラクラッチを提供することができる。
前記第5の発明によれば、一体型バネ部材の薄板状円環部の強度を高めることができるばかりでなく、一体型バネ部材の折り返し部の弾性力が損なわれることが無いので、より品質の高い一方向ローラクラッチを提供することができる。
前記第6の発明によれば、一体型バネ部材の薄板状円環部の位置決めが容易にできるだけでなく、側板の位置決めも容易に行うことができ、また、薄板状円環部から延びる薄板状細片部に悪影響を与えることが無いから、より高品質の一方向ローラクラッチを短時間で組み立てることが可能である。
前記第7の発明によれば、一体型バネ部材の薄板状細片部がローラのほぼ中央に押圧力を与えるので、バランスの良好な品質の高い一方向ローラクラッチを得ることができる。
前記第8の発明によれば、一体型バネ部材の薄板状細片部がローラの両側からほぼ1/3の位置に押圧力を与えるので、応答速度が良好な品質の高い一方向ローラクラッチを得ることができる。
[実施形態1]
図1〜図6は一方向ローラクラッチ100のローラに好ましい加圧力を与えるのに好適な一体型バネ部材50を説明するための図であり、図1は1枚の薄い金属板から打ち抜いた折り曲げ前の一体型バネ部材の概略を示す図である。図2は曲げた後の一体型バネ部材50を示す図である。図3は曲げる前の一体型バネ部材50の一部分を拡大した図面であり、図4は曲げた後の一体型バネ部材50の一部分を拡大した図面である。図5は一体型バネ部材50の一部分の折り曲げた状態を説明するための図であり、図6はその変形例を説明するための図である。図7ないし図9は本発明の実施形態1である一方向ローラベアリング100を説明するための図である。
先ず、図1ないし図6によって本発明の実施形態に係る一方向ローラクラッチ100に用いるのに好適な一体型バネ部材50について説明する。図1ないし図6において、一体型バネ部材50は薄い金属板、例えば80μm〜1.3mmの薄い金属板をプレス加工で打ち抜いたものを図示しない鋳型に入れて折り曲げたものである。基本的には一体型バネ部材50は、図1にその概略形状を示すように、中央窓部Wを包囲する薄板状円環部51と、薄板状円環部51の外周端から一定間隔で延びる複数の薄板状細片部52とからなる。図1では1個の薄板状細片部52を折り曲げ、他の薄板状細片部52は折り曲げる前の状態を示している。折り曲げる前の一体型バネ部材50では、ほぼ60度間隔で薄板状円環部51の外周端から6個の薄板状細片部52が放射外方向に延びている。図2は6個の薄板状細片部52を折り曲げた後の一体型バネ部材50を折り曲げ側からみた図面であり、薄板状円環部51の外周端における6個の薄板状細片部52の両側には凹所53、54が形成されている。これら凹所53、54は、薄板状細片部52を折り返すときに所定の丸み(R)で曲げても、その曲げた部分が薄板状円環部51の外周端から突出しないように働く。なお、中央窓部Wは図示しないシャフトを挿通させるためのものである。
薄板状細片部52は、折り曲げ前の形状を部分的に拡大して示す図3から分かるように、付け根部分の幅よりも次第に幅が小さくなるよう幅の一方側が角度θ1で傾斜している折り返し部55とその折り返し部55の先端部分の幅とほぼ等しい幅で前記傾斜している辺に対して角度θ2で延びる第1の部分56、第2の部分57、第3の部分58とからなる。第1の部分56は、図4〜図6に示すように、薄板状円環部51の円環状平面に対して90度近い急角度で折り曲げられ、第2の部分57は第1の部分56よりも緩やかな傾斜、例えば薄板状円環部51の平坦面に対して101〜113度で延び、第3の部分58はローラ5の円筒面に面で当接するように、図5に鎖線で示すローラ5の円筒面の長さ方向にほぼ並行になるように曲げられている。折り返し部55の形状と折り返し部55に対する折り曲げ角度によって、第1の部分56、第2の部分57、第3の部分58は、薄板状円環部51の平面に対して90度程度捩られて曲げられた形となり、したがって、第3の部分58の板状平面は、薄板状円環部51の板状平面とほぼ直角になり、薄板状円環部51の円環状平面に対して垂直方向に長いローラ5の中心軸線にほぼ直角となる押圧力を与えることができる。ここで、折り返し部55は外方向に延びる部分を薄板状円環部51に接触しないように中央窓部W方向に所定のRで折り返されており、薄板状細片部52の付け根部のバネ部を構成する。ここで、例えば前記角度θ2は110〜123度、好ましくは115〜118度の範囲内である。
折り返し部55と部分56〜58とは、薄板状細片部52がバネ体としてローラ5の円筒面の所望箇所、例えばローラ5の長さ方向の中央、つまり1/2近辺の位置に、ローラ5の中心軸線に対してほぼ垂直になるような所望の大きさの押圧力を与えるのに有効に働く。ここで、部分56〜58は一つの曲げ部分であっても構わない。説明の便宜上、部分56〜58を弾性曲げ部分60という。弾性曲げ部分60が一つの曲げ部分であってもその先端がローラ5の円筒面の所定箇所に所定の加圧力を与えればよい。したがって、第3の部分58は図6に示すように前述とは逆方向に曲げられていて、その先端の縁がローラ5の円筒面のほぼ中央を加圧しても良い。つまり、実施形態1の一体型バネ部材50では折り返し部55の形状、曲げ角度と折り返し部55に対する第1の部分56〜第3の部分58の折り曲げ角度とによって、薄板状細片部52の先端面が薄板状円環部51の平面に対して90度程度捩られて曲げられた形になって、ローラ5の中心軸線に対してほぼ直角になるような所望の大きさの押圧力を与えることができればよい。
さらには、一体型バネ部材50は折り返し部55の形状、曲げ角度と折り返し部55から延びる一つ以上の部分の曲げ角度とによって、薄板状細片部52の先端面が薄板状円環部51の平面に対して90度程度捩られて曲げられた形になって、ローラ5の中心軸線に対してほぼ直角になるような所望の大きさの押圧力を与えことができればよい。なお、薄板状円環部51薄板状円環部51の内周端から中央窓部Wに突出する内方向突出部59は、薄板状円環部51の機械的強度を高め、折り返し部55に対応する位置に設けることによって、折り返し部55の弾性力が損なわれないようにしている。したがって、折り返し部55の弾性力が長期間保持され、一体型バネ部材50のローラ5に対する押圧力が保持される。
次に、図7ないし図9を用いて実施形態1に係る一方向ローラクラッチ100について説明する。図7は一方向ローラクラッチ100を分解した図を示し、外輪1、6個のローラ5、前述した一体型バネ部材50、及び側板11を示している。図8は一方向ローラクラッチ100を説明するための図であって、X部分は外輪1の楔形ポケットを形成する楔形空間3に収納されたローラ5とバネ体7との関係を説明するための部分断面を示し、Y部分は楔形空間3の形成された外輪の一方の側面を説明するための部分図であり、Z部分は外輪1、ローラ5と一体型バネ部材50との関係を示すための部分図である。図9は図8における破断線A−A’での断面を示す図である。
図8のX部分において、バネ体7は前述した一体型バネ部材50の薄板状細片部52の先端部分である第3の部分58に相当するものである。外輪1には一定間隔、つまりほぼ60度間隔で6個の楔形空間3が形成されており、それぞれの楔形空間3には短円筒状の外輪1の長さよりも短いローラ5が備えられている。楔形空間3とローラ5とは一般的な一方向クラッチのものであり、バネ体7はローラ5に楔形空間3の狭い側である楔側3a、つまり噛み付く方向に押圧力を与える。例えば、外輪1が時計方向に回転する力が与えられているときには、ローラ5の一部分は楔形空間3から突出して内輪として働く円柱状シャフト9に当接し、ローラ5は楔形空間3の内壁とシャフト9とに噛み合うようになっている。
外輪1の断面を示す図9から分かるように、Y部分で示される外輪1における楔形空間3の楔側3aの側面は高い高側面部分1Aになっており、外輪1における楔形空間3の広い側3b側の側面は高側面部分1Aよりも低い低側面部分1Bになっている。また、外輪1の一方の側面の外周部には、薄板状円環部51の外径よりも若干だけ大きな円環状突部1Cが形成されている。円環状突部1Cは図7に示す側板11が外輪1の側面に固定されるとき、その側板11と円環状突部1Cの上面とが平面になるような厚みを有する。また、外輪1の側面の高い側面部分1AにはプロジェクションPが1個以上形成されている。実施形態1の一方向ローラクラッチ100では、外輪1の他方の側面は閉じられている一般的な構造であるので説明を省略する。
図1〜図6で説明した一体型バネ部材50の薄板状細片部52が、図8のZ部分で示すように外輪1の開いた方の側面に位置する。薄板状細片部52の外周端は円環状突部1Cの内周に接触するか若干空隙がある状態で囲まれる。そして、前述した薄板状細片部52の6個の折り返し部55は、外輪1における楔形空間3の広い側3b側の側面が低くなっている低側面部分1Bにそれぞれ位置し、各折り返し部55から延びる第1の部分56はその低側面部分1Bから楔形空間3に入り、薄板状細片部52の第2の部分57、第3の部分58はローラ5に沿って楔形空間3を延び、第3の部分58、即ちバネ体7がローラ5の中央部を楔形空間3の狭い側である楔側3a方向に押圧する。このように、薄板状細片部52が外輪1における楔形空間3の広い側3b側の低側面部分1Bから楔形空間3内に入ることができ、このことが有効な押圧力をローラ5に与える働きを高めている。
そして、ローラ5の中心点を長さ方向に延びる中心軸線をQとすると、第3の部分58、即ちバネ体7の平坦面がローラ5の円筒面を中心軸線をQにほぼ直角方向に加圧力を与え、ローラ5を偏らせないようにそのほぼ中央部に有効に押圧力を与えるので、応答速度が良好でバランスの良い一方向ローラクラッチを提供することができる。なお、側板11は外輪1の側面の高側面部分1Aに形成されたプロジェクションPを利用してプロジェクション溶接される。プロジェクション溶接は一般的な溶接方法であるので説明を省略する。この一方向ローラクラッチ100の組み立て方法について簡単に触れておくと、図7において、外輪1の側面からそれぞれの楔形空間3に薄板状細片部52が入るようにして、その薄板状円環部51を外輪1の側面に位置させる。このとき、薄板状細片部52は極めて容易に低側面部分1Bから楔形空間3に挿入される。その後で、ローラ5を単に楔形空間3に挿入すれば、薄板状細片部52の曲げ形状によって自然に薄板状細片部52の先端部がローラ5を楔形空間3の楔側3aに押圧する。最後に側板11を外輪1の両側の側面に備えられている環状突部1Cに合わせて配置し、プロジェクション溶接を行って外輪1の側面に固定するだけでよく、一方向ローラクラッチ100を簡単な工程で製造することができ、また自動化が容易であることがわかる。このとき、ローラ5と一体型バネ部材50との組み立て順序は逆であっても勿論よい。
[実施形態2]
実施形態1の一方向ローラクラッチ100は、外輪の一方の側面だけに一体型バネ部材50を配置したが、図10に示すように双方の側面それぞれに一体型バネ部材50、50’を配置してもよい。詳しくは図示しないが、実施形態2の一方向ローラクラッチ200では、外輪1の両側の側面は同一の構造になっており、両側面とも図8に示したような構造になっている。実施形態1で用いた一体型バネ部材50と異なるのは、薄板状細片部52の長さがローラ5の長さのほぼ1/3であることと、薄板状細片部52が一方の一体型バネ部材50’と他方の一体型バネ部材50とでは反対に折り返されていることだけである。一体型バネ部材50、50’の薄板状細片部52、52’の曲げ形状は互いに同じである。このような2個の一体型バネ部材50、50’を用い、図10に示すように、薄板状細片部52が一方に折り返された一体型バネ部材50と薄板状細片部52が他方側に折り返された一体型バネ部材50’とを外輪1の両側面に配置することによって、一体型バネ部材50と一体型バネ部材50’がローラ5の長さのほぼ1/3、ほぼ2/3の2箇所で、円筒面のほぼ同一線上にある箇所を図8の楔形空間3の楔側3a方向に押圧する。実施形態2の一方向ローラクラッチ200によれば、ローラ5に与える押圧力を大きくできるので、より一層応答性に優れた一方向ローラクラッチを得ることができる。なお、図示しないが、一体型バネ部材50、50’の折り返し部は図8に示した外輪1の側面における低側面部分1Bに納められるので、一体型バネ部材50、50’の弾力性に悪影響が生じることはなく、それらの弾性力を長期間保持できる。
なお、以上の実施形態では、楔形空間が6個又は8個の場合について述べたが、楔形空間は2個以上、好ましくは等間隔で3個以上あればよい。更に、ローラが円筒面に沿って1列に配列されたローラクラッチについて述べたが、ローラが2列並列に配置される複合型ローラクラッチであってもよい。更にまた、ローラクラッチ構造とベアリング構造とを組み合わせた軸受にも本発明を容易に適用することができる。また、楔形空間は実施形態1、実施形態3のものに限定する必要はなく、外輪と内輪又はシャフトとの間に楔形状の空間が形成されていればよい。
本発明の一方向ローラクラッチに用いられる一体型バネ部材を説明するための図である。 本発明の一方向ローラクラッチに用いられる一体型バネ部材50を示す図である。 折り曲げる前の一体型バネ部材の一部分を示す図である。 折り曲げた後の一体型バネ部材の一部分を示す図である。 一体型バネ部材50の薄板状細片部52の折り曲げ形状の一例を説明するための図である。 一体型バネ部材50の薄板状細片部52の折り曲げ形状の別の一例を説明するための図である。 本発明の1実施形態である一方向ローラクラッチ100を説明するための図である。 本発明の1実施形態である一方向ローラクラッチ100を説明するための図である。 本発明の1実施形態である一方向ローラクラッチ100を説明するための部分断面図である。 本発明の他の1実施形態である一方向ローラクラッチ200を説明するための部分断面図である。
符号の説明
1・・・外輪
1A・・・外輪1の高側面部分
1B・・・外輪1の低側面部分
1C・・・外輪1の円環状突部
3・・・楔形空間
5・・・ローラ
7、7’・・・バネ体
9・・・シャフト
11・・・側板
13・・・内輪
50、50’・・・一体型バネ部材
51、51’・・・薄板状円環部
52、52’・・・薄板状細片部
53、54・・・薄板状細片部の両側の凹所
55、55’・・・折り返し部
60、60’・・・弾性曲げ部分

Claims (8)

  1. 外輪と、内輪又はシャフトと、前記外輪と前記内輪又はシャフトとの間に形成される楔形空間に備えられているローラと、該ローラのそれぞれに加圧力を与える一体型バネ部材とを備える一方向ローラクラッチにおいて、
    前記一体型バネ部材は、中央窓部を包囲する薄板状円環部と、該薄板状円環部の外周端に一定間隔で形成され、一旦折り返され、前記薄板状円環部の内周端から前記中央窓部を斜め方向に延びると共に、相互の板状面が前記薄板状円環部に対して直角となるように曲げられた複数の薄板状細片部とからなり、
    前記薄板状円環部は前記ローラの長さ方向の側面に配置され、
    前記薄板状細片部は前記ローラの長さ方向に延びて、前記薄板状細片部の先端部が、前記ローラの長さ方向の所望位置に弾性押圧力を与えることを特徴とする一方向ローラクラッチ。
  2. 請求項1において、
    前記薄板状細片部は、前記薄板状円環部の外周端から該薄板状円環部と間隙をもつよう前記中央窓部側に折り返された折り返し部と弾性折り曲げ部とを備え、該弾性折り曲げ部の板状平面が前記薄板状円環部の板状平面に対して直角となるように曲げられていることを特徴とする一方向ローラクラッチ。
  3. 請求項1又は請求項2において、
    前記外輪は、隣り合う前記楔形空間の間の側面が高い高側面部分と低い低側面部分とを交互に有するように形成されており、前記低側面部分に薄板状細片部の前記弾性折り曲げ部が位置することを特徴とする一方向ローラクラッチ。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかにおいて、
    前記薄板状円環部の外周端における前記折り返し部の両側は切り欠かかれた凹所になっていることを特徴とする一方向ローラクラッチ。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかにおいて、
    前記薄板状円環部の内周端から前記中央窓部に突出する突出部を備え、該突出部は前記折り返し部に対応する位置にあることを特徴とする一方向ローラクラッチ。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれかにおいて、
    前記外輪の側面には、前記薄板状円環部の外径よりも幾分大きな内径を有する円環状突部が形成されていることを特徴とする一方向ローラクラッチ。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれかにおいて、
    前記一体型バネ体の前記薄板状円環部が前記ローラの一方の側面に配置されるときには、前記薄板状細片部の先端部が前記ローラの長さ方向の中央に弾性押圧力を与えることを特徴とする一方向ローラクラッチ。
  8. 請求項1ないし請求項6のいずれかにおいて、
    前記楔形空間は一方側だけが狭くなる形状であり、
    前記一体型バネ体の前記薄板状円環部が前記ローラの双方の側面に配置されるときには、双方の前記薄板状細片部の先端部が前記ローラの両端側から長さ方向の1/3に同一方向の弾性押圧力を与えることを特徴とする一方向ローラクラッチ。
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