(実施の形態1)
以下、本発明の実施形態1について、図面を用いて説明する。
図1は、本発明の実施の形態1における3シャントセンサレス正弦波モータ駆動制御装置100の構成を示す構成図である。
図1に示すように、3シャントセンサレス正弦波モータ駆動制御装置100は、正弦波駆動3相モータ105と、モータ制御パワーモジュール106と、モータ制御用マイコン107と、3つのシャント抵抗108と、モータ電流増幅回路109と、A/D変換部110とを備える。
3シャントセンサレス正弦波モータ駆動制御装置100における正弦波駆動3相モータ105を駆動するモータ電流は、モータ制御用マイコン107から出力される6相のPWM信号にて、モータ制御パワーモジュール106内部にあるスイッチング素子のON、OFFを切り替えることにより制御される。そして、正弦波駆動3相モータ105を駆動するモータ電流は3つのシャント抵抗108を流れる電流をモータ電流増幅回路109で増幅してモータ制御用マイコン107へ入力し、モータ制御用マイコン107内部のA/D変換部110に入力されたアナログ値をデジタル値に変換することで検出する。
また、モータ制御用マイコン107は、検出したモータ電流を用いて6相PWM信号の出力を制御する。すなわち、検出したモータ電流から正弦波駆動3相モータ105のモータ位置(速度)を推定し、推定した正弦波駆動3相モータ105のモータ位置と目標速度とから、正弦波駆動3相モータ105のモータ電流が正弦波状になるようにモータ制御するためのPWM信号を6相(PWMとしては3相)で出力する。それにより、正弦波駆動3相モータ105は制御される。
このように、本実施の形態1における3シャントセンサレス正弦波モータ駆動制御装置100は、上述したように制御動作を繰り返すことで望むモータ駆動状態を作り出す。
図2は、本発明の実施の形態1における3シャントセンサレス正弦波モータ駆動制御装置100のA/D変換部110を示す構成図である。図2に示すように、A/D変換部110は、複数の入力チャネルADch0〜ADch5と、マルチプレクサ1100と、A/D変換器1101と、デマルチプレクサ1102と、制御部1103と、レジスタ部1104とを備える。
入力チャネルADch0〜ADch5は、複数の入力チャネルそれぞれに番号が割り当てられている。なお、複数の入力チャネルそれぞれに割り当てられた番号は、便宜上、ADch0〜ADch5として以下に説明する。入力チャネルADch0〜ADch5の少なくとも2つ以上の入力チャネルは、シャント抵抗108で検出された電流値が増幅された値のアナログ信号が入力され、マルチプレクサ1100に出力する。
マルチプレクサ1100は、複数の入力チャネルADch0〜ADch5から1つの入力チャネルを選択し、A/D変換器1101にアナログ信号を出力する。
A/D変換器1101は、マルチプレクサ1100が選択した入力チャネルから入力されたアナログ信号をデジタル信号に変換し、デマルチプレクサ1102に出力する。
デマルチプレクサ1102は、複数の出力用レジスタから1つの出力用レジスタを選択し、A/D変換器1101により入力されたデジタル信号を選択した出力用レジスタに出力する。
制御部1103は、マルチプレクサ1100と、A/D変換器1101と、デマルチプレクサ1102とを制御する。
制御部1103は、レジスタ部1104を参照しマルチプレクサ1100が選択する複数の入力チャネルの順番を決定する。制御部1103は、決定した入力チャネルの順番に従い、マルチプレクサ1100に、複数の入力チャネルADch0〜ADch5から1つの入力チャネルを選択させ、A/D変換器1101にアナログ信号を出力させる。
制御部1103は、A/D変換器1101に、マルチプレクサ1100が選択した入力チャネルから入力されたアナログ信号をデジタル信号に変換させ、デマルチプレクサ1102に出力させる。
制御部1103は、デマルチプレクサ1102に、複数の出力用レジスタから1つの出力用レジスタを選択させ、A/D変換器1101により変換されたデジタル信号を選択させた出力用レジスタに出力させる。
図3は、本発明の実施の形態1における3シャントセンサレス正弦波モータ駆動制御装置100のレジスタ部1104を示す構成図である。
レジスタ部1104は、A/D連続変換開始チャネル設定レジスタ1105と、A/D連続変換終了チャネル設定レジスタ1106と、A/D変換禁止チャネル設定フラグレジスタ1107とを有している。なお、レジスタ部1104は、A/D連続変換基準開始チャネル設定レジスタ1110とA/D連続変換基準終了チャネル設定レジスタ1111とを有し、マルチプレクサ1100により選択され得る入力チャネルのチャネル番号の順序と範囲とからなるA/D連続変換基準ループを決定するために用いられる。
また、制御部1103は、レジスタ部1104におけるA/D連続変換開始チャネル設定レジスタ1105とA/D連続変換終了チャネル設定レジスタ1106とにより、A/D連続変換基準ループのチャネル番号順でマルチプレクサ1100に選択させる入力チャネルのチャネル番号の範囲を決定する。すなわち、「A/D連続変換開始チャネル→…→A/D連続変換終了チャネル→A/D連続変換開始チャネル→…」とマルチプレクサ1100により選択される入力チャネルのA/D連続変換ループを決定する。
A/D変換禁止チャネル設定フラグレジスタ1107は、A/D連続変換の対象となる複数の入力チャネルそれぞれのチャネル番号について、マルチプレクサ1100により選択されない選択禁止チャネルかどうかの情報を示すフラグを保持する。
A/D変換禁止チャネル設定フラグレジスタ1107は、A/D連続変換の対象となる複数の入力チャネルのチャネル番号の少なくとも一つ以上が選択禁止チャネルである情報を示すフラグを保持する場合、A/D連続変換開始チャネル設定レジスタ1105とA/D連続変換終了チャネル設定レジスタ1106とにされた設定により、決定されたA/D連続変換基準ループのチャネル番号順から、選択禁止チャネルとされたチャネル番号が除かれる。すなわち、制御部1103は、A/D連続変換開始チャネル設定レジスタ1105に設定されたチャネル番号、例えばADch1から、A/D連続変換終了チャネル設定レジスタ1106に設定されたチャネル番号、例えばADch3、までで、A/D変換禁止チャネル設定フラグレジスタ1107が保持するフラグに設定される選択禁止チャネルの情報、例えばADch2が禁止、が示す入力チャネルを除いて、入力チャネルに割り当てられた番号順(ADch1→ADch3→ADch1→…)でマルチプレクサ1100に選択させる。マルチプレクサ1100は、選択した入力チャネルに入力されたアナログ信号が入力される。
図4は、本発明の実施の形態1のA/D変換部110においてA/D変換を連続して行う連続変換の動きを説明するための図である。
図4(A)は、A/D連続変換基準開始チャネル設定レジスタ1110にチャネル番号としてADch0が設定され、A/D連続変換基準終了チャネル設定レジスタ1110にチャネル番号としてADch5が設定された場合に、マルチプレクサ1100により選択され得る入力チャネルのチャネル番号順の順序とその範囲とであるA/D連続変換基準ループを示した図である。
図4(A)に示されるように、A/D連続変換基準開始チャネル設定レジスタ1110とA/D連続変換基準終了チャネル設定レジスタ1110とにされた設定により、チャネル番号ADch0から開始し、チャネル番号ADch5で終了するA/D連続変換基準ループ(ADch0→ADch1→ADch2→ADch3→ADch4→ADch5→…)が設定されている。
それにより、A/D変換部110は、入力チャネル番号の若い番号から順番に連続変換される。
図4(B)は、A/D連続変換開始チャネル設定レジスタ1105にチャネル番号としてADch1が設定され、A/D連続変換終了チャネル設定レジスタ1106にチャネル番号としてADch3が設定され、A/D変換禁止チャネル設定フラグレジスタ1107が保持するフラグに「チャネル番号ADch1を許可、チャネル番号ADch2を禁止およびチャネル番号ADch3を許可(チャネル番号ADch0、チャネル番号ADch4およびチャネル番号ADch5は任意設定)」と禁止チャネルかどうかを示す情報が設定された場合において、A/D変換部110のA/D変換を連続して行う連続変換の動きを示している。
A/D変換部110では、入力チャネル番号の若い番号から順番に連続変換される。
A/D連続変換開始チャネル設定レジスタ1105とA/D連続変換終了チャネル設定レジスタ1106とにされた設定より、チャネル番号ADch1に対応する入力チャネルADch1から開始し、チャネル番号ADch3に対応する入力チャネルADch3で終了するA/D連続変換ループ(ADch1→ADch2→ADch3→ADch1→…)が決定される。すなわち、制御部1103は、レジスタ部1104を参照し、A/D変換禁止チャネル設定フラグレジスタ1107が保持するフラグに示された禁止チャネルの情報から、A/D連続変換開始チャネル設定レジスタ1105とA/D連続変換終了チャネル設定レジスタ1106とより決定されたA/D連続変換基準ループのチャネル番号順から選択禁止チャネルと示されたチャネル番号ADch2が除かれたA/D連続変換ループ(ADch1→ADch3→ADch1→…)を決定する。制御部1103は、決定したA/D連続変換ループ(ADch1→ADch3→ADch1→…)に従い、マルチプレクサ1100と、A/D変換器1101とを制御する。制御部1103は、決定したA/D連続変換ループ(ADch1→ADch3→ADch1→…)に従い、マルチプレクサ1100に入力チャネルを選択させて、選択した入力チャネルから入力されたアナログ信号をA/D変換器1101に出力させる。
図5は、本発明の実施の形態1のA/D変換部においてA/D連続変換を行う手順を説明するための図である。
まず、A/D変換部110における制御部1103は、レジスタ部1104にアクセスし、レジスタ部が保持するA/D連続変換基準開始チャネル設定レジスタ1110とA/D連続変換基準終了チャネル設定レジスタ1110とにされた設定を参照する。
次に、A/D変換部110における制御部1103は、レジスタ部が保持するA/D連続変換開始チャネル設定レジスタ1105とA/D連続変換終了チャネル設定レジスタ1106を参照し、A/D連続変換開始チャネル設定レジスタ1105とA/D連続変換終了チャネル設定レジスタ1106とに設定されているチャネル番号を読み出す。
次に、A/D変換部110における制御部1103は、読み出したチャネル開始番号とチャネル終了番号とからA/D連続変換ループを決定する。
次に、A/D変換部110における制御部1103は、レジスタ部が保持するA/D変換禁止チャネル設定フラグレジスタ1107を参照し、A/D変換禁止チャネル設定フラグレジスタ1107に設定されている禁止情報である禁止チャネルの情報を読み出す(S101)。
次に、A/D変換部110における制御部1103は、読み出した禁止情報に基づいて、マルチプレクサ1100と、A/D変換器1101とを制御し、A/D連続変換を行う(S102)。すなわち、A/D変換部110における制御部1103は、先に決定したA/D連続変換ループから禁止チャネルに設定されているチャネル番号を除いたA/D変換ループを決定し、決定したA/D変換ループに従って、マルチプレクサ1100に入力チャネルを選択させて、選択した入力チャネルから入力されたアナログ信号をA/D変換器1101に出力させることで、A/D連続変換を行う。
ところで、本実施の形態1における1つのA/D変換器を有するA/D変換部110を備える3シャントセンサレス正弦波モータ駆動制御装置100は、シャント抵抗108で検出される3相のモータ電流が増幅されて、増幅されたモータ電流値がアナログの入力信号としてA/D変換部120に入力される。
ここで、A/D変換部120に入力される入力チャネルは、ADch1、ADch2、およびADch3とする。
以下、モータ制御パワーモジュール106のPWM信号の下アームON区間となるモータ電流値の取得タイミング区間において、1つのA/D変換器を有するA/D変換部110が2相分のA/D変換時間でモータ電流を検出する手法を説明する。
まず、A/D連続変換開始チャネル設定レジスタ1105に入力チャネルADch1の番号を設定し、A/D連続変換終了チャネル設定レジスタ1106に入力チャネルADch3の番号を設定する。それにより、A/D連続変換ループが(ADch1→ADch2→ADch3→ADch1→…)と決定される。
次に、A/D変換禁止チャネル設定フラグレジスタ1107が保持するフラグに「入力チャネルADch1禁止、入力チャネルADch2許可、入力チャネルADch3許可(ADch0、ADch4、ADch5は任意設定)」と禁止チャネルかどうかを示す情報を設定する。
制御部1103は、レジスタ部1104を参照し、入力チャネル番号の若い番号から順番に連続変換される設定とA/D連続変換開始チャネル設定レジスタ1105およびA/D連続変換終了チャネル設定レジスタ1106にされた設定とより決定したA/D連続変換ループ(ADch1→ADch2→ADch3→ADch1→…)から、A/D変換禁止チャネル設定フラグレジスタ1107が保持するフラグが示す禁止チャネルであるチャネル番号ADch1を除いたA/D連続変換ループ(ADch2→ADch3→ADch2→…)を決定する。
制御部1103は、決定したA/D連続変換ループ(ADch2→ADch3→ADch2→…)に従い、マルチプレクサ1100と、A/D変換器1101とを制御する。制御部1103は、決定したA/D連続変換ループ(ADch2→ADch3→ADch2→…)に従い、マルチプレクサ1100に入力チャネルを選択させて、選択した入力チャネルから入力されたアナログ信号をA/D変換器1101に出力させる。
それにより、A/D変換部110は、A/D連続変換ループ(ADch2→ADch3→ADch2→…)に従いA/D連続変換することにより、2相分のA/D変換時間でモータ電流を検出することができる。
次に、A/D変換禁止チャネル設定フラグレジスタ1107が保持するフラグに「入力チャネルADch1許可、入力チャネルADch2禁止、入力チャネルADch3許可(ADch0、ADch4、ADch5は任意設定)」と禁止チャネルかどうかを示す情報を設定する。なお、ここでは上述と同様に、A/D連続変換開始チャネル設定レジスタ1105に入力チャネルADch1のチャネル番号が設定されており、A/D連続変換終了チャネル設定レジスタ1106に入力チャネルADch3のチャネル番号が設定されている。
制御部1103は、レジスタ部1104を参照し、入力チャネル番号の若い番号から順番に連続変換される設定と、A/D連続変換開始チャネル設定レジスタ1105およびA/D連続変換終了チャネル設定レジスタ1106にされた設定とより決定されたA/D連続変換ループ(ADch1→ADch2→ADch3→ADch1→…)から、A/D変換禁止チャネル設定フラグレジスタ1107が保持するフラグが示す禁止チャネルであるチャネル番号ADch2を除いたA/D連続変換ループ(ADch1→ADch3→ADch1→…)を決定する。
制御部1103は、決定したA/D連続変換ループ(ADch1→ADch3→ADch3→…)に従い、マルチプレクサ1100と、A/D変換器1101とを制御する。制御部1103は、決定したA/D連続変換ループ(ADch1→ADch3→ADch1→…)に従い、マルチプレクサ1100に入力チャネルを選択させて、選択した入力チャネルから入力されたアナログ信号をA/D変換器1101に出力させる。
それにより、A/D変換部110は、A/D連続変換ループ(ADch1→ADch3→ADch1→…)に従いA/D連続変換することにより、2相分のA/D変換時間でモータ電流を検出することができる。
このようにして、A/D変換禁止チャネル設定フラグレジスタ1107が保持するフラグの設定を変更することにより、次のタイミングでのモータ電流の検出をA/D変換部110が検出することができる。
さらに次に、A/D変換禁止チャネル設定フラグレジスタ1107が保持するフラグに「入力チャネルADch1許可、入力チャネルADch2許可、入力チャネルADch3禁止(ADch0、ADch4、ADch5は任意設定)」と禁止チャネルかどうかを示す情報を設定する。なお、ここでは上述と同様に、A/D連続変換開始チャネル設定レジスタ1105に入力チャネルADch1のチャネル番号を設定されており、A/D連続変換終了チャネル設定レジスタ1106に入力チャネルADch3のチャネル番号を設定されている。
制御部1103は、レジスタ部1104を参照し、入力チャネル番号の若い番号から順番に連続変換される設定と、A/D連続変換開始チャネル設定レジスタ1105およびA/D連続変換終了チャネル設定レジスタ1106にされた設定とより決定したA/D連続変換ループ(ADch1→ADch2→ADch3→ADch1→…)から、A/D変換禁止チャネル設定フラグレジスタ1107が保持するフラグが示す禁止チャネルであるチャネル番号ADch3を除いたA/D連続変換ループ(ADch1→ADch2→ADch1→…)を決定する。
制御部1103は、決定したA/D連続変換ループ(ADch1→ADch2→ADch1→…)に従い、マルチプレクサ1100と、A/D変換器1101とを制御する。制御部1103は、決定したA/D連続変換ループ(ADch1→ADch2→ADch1→…)に従い、マルチプレクサ1100に入力チャネルを選択させて、選択した入力チャネルから入力されたアナログ信号をA/D変換器1101に出力させる。
それにより、A/D変換部110は、A/D連続変換ループ(ADch1→ADch2→ADch1→…)に従いA/D連続変換する際に、2相分のA/D変換時間でモータ電流を検出することができる。
このようにして、A/D変換禁止チャネル設定フラグレジスタ1107が保持するフラグの設定を変更することにより、さらに次のタイミングでのモータ電流の検出をA/D変換部110が検出することができる。
以上のように、A/D変換禁止チャネル設定フラグレジスタ1107が保持するフラグに示す禁止チャネルの情報を必要に応じて切り替える設定をすることで、A/D変換部110は、決定されたA/D連続変換ループに従い、2相分のA/D変換時間でモータ電流を検出することができる。ここで、例えば、A/D変換部110のA/D変換器1101におけるA/D変換に要する時間を1usとすると、モータ制御用マイコン107がモータ電流値取得するために要するA/D変換器1101におけるA/D変換時間は2usであり、2相分のA/D変換時間でモータ電流を検出することができる。
さらに、A/D変換禁止チャネル設定フラグレジスタ1107が保持するフラグに、例えば禁止:1、許可:0と定義して設定することにより、1ビットのレジスタ資源でA/D変換を禁止する禁止チャネルかどうかを設定することができる。それにより、本実施の形態1における1つのA/D変換器を有するA/D変換部110は、A/D変換チャネル数分のビット数のレジスタ資源で実現することができる。例えば、A/D変換部110において、A/D変換するすべての対象となる複数の入力チャネル数が16チャネルなら16ビットのレジスタ資源で実現することができる。
以上のように、A/D変換器の数を最小にしつつ、レジスタ資源を削減しコストダウンを可能とするA/D変換装置を実現することができる。
それにより、低コストで、正弦波駆動モータの3相のうちの2相分のA/D変換時間でモータ電流を検出できるモータ制御装置を実現することができる。
なお、A/D連続変換終了チャネル設定レジスタ1106の設定を変更し、A/D連続変換する対象の入力チャネルを増やすこともできる。その場合には、モータ電流検出後に、さらにモータ電流検出に用いる以外の他の用途で用いられるアナログ信号をA/D変換部110に入力することで、他の用途で用いられるアナログ入力の検出にも用いることができる。
また、A/D連続変換基準ループは、レジスタ部1104が有するA/D連続変換基準開始チャネル設定レジスタ1110とA/D連続変換基準終了チャネル設定レジスタ1111とから決定されなくてもよい。すなわち、A/D連続変換基準ループを設定するレジスタが存在しなくてもよく、例えばA/D変換器1101では固定であるというようにハードウェア依存で決まっていてもよい。
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2について図面を用いて説明する。
実施の形態1では、A/D変換部110において、A/D変換禁止チャネル設定フラグレジスタ1107を備えることにより、A/D変換器の数を最小にしつつ、レジスタ資源を削減しコストダウンを可能とするA/D変換装置について説明した。本実施の形態2では、実施の形態1とは別の構成を備えることで、A/D変換器の数を最小にしつつ、レジスタ資源を削減しコストダウンを可能とするA/D変換装置について以下に説明する。
図6は、本発明の実施の形態2における3シャントセンサレス正弦波モータ駆動制御装置100のA/D変換部210を示す構成図である。なお、図2と同様の要素には同一の符号を付しており、詳細な説明は省略する。
図6に示すA/D変換部210は、複数の入力チャネルADch0〜ADch5と、マルチプレクサ1100と、A/D変換器1101と、デマルチプレクサ1102と、制御部2103と、レジスタ部2104とを備える。図6に示すA/D変換部210は、実施の形態1に係るA/D変換部110に対して、制御部2103と、レジスタ部2104との構成が異なる。
制御部2103は、マルチプレクサ1100と、A/D変換器1101と、デマルチプレクサ1102とを制御する。
制御部2103は、レジスタ部2104を参照しマルチプレクサ1100が選択する複数の入力チャネルの順番を決定する。制御部2103は、決定した入力チャネルの順番に従い、マルチプレクサ1100に、複数の入力チャネルADch0〜ADch5から1つの入力チャネルを選択させ、A/D変換器1101にアナログ信号を出力させる。制御部2103は、A/D変換器1101に、マルチプレクサ1100が選択した入力チャネルから入力されたアナログ信号をデジタル信号に変換させ、デマルチプレクサ1102に出力させる。
制御部2103は、デマルチプレクサ1102に、複数の出力用レジスタから1つの出力用レジスタを選択させ、A/D変換器1101により入力されたデジタル信号を選択させた出力用レジスタに出力させる。
さらに、制御部2103は、複数のトリガ信号の入力が可能である。制御部2103は、トリガ信号が制御部2103に入力されることにより、レジスタ部2104を参照しマルチプレクサ1100が選択する複数の入力チャネルの順番を決定し、マルチプレクサ1100と、A/D変換器1101と、デマルチプレクサ1102とを制御してA/D連続変換を開始する。すなわち、トリガ信号によりA/D連続変換が開始される。
レジスタ部2104は、A/D連続変換開始チャネル設定レジスタ1105と、A/D連続変換終了チャネル設定レジスタ1106と、制御部2103に入力可能なトリガ信号の数に対応するトリガ数分となる2つのA/D変換禁止チャネル設定フラグレジスタ2107および2108とを有している。ここで、制御部2103に入力可能なトリガ信号の数を2つとしているが、これに限定されず、3つでもよくそれ以上でもよい。
また、図2と同様に、レジスタ部2104は、A/D連続変換基準開始チャネル設定レジスタ1110とA/D連続変換基準終了チャネル設定レジスタ1111とを有し、マルチプレクサ1100により選択され得る入力チャネルのチャネル番号の順序と範囲とからなるA/D連続変換基準ループを決定するために用いられる。
また、制御部2103は、レジスタ部2104におけるA/D連続変換開始チャネル設定レジスタ1105と、A/D連続変換終了チャネル設定レジスタ1106とにより、A/D連続変換基準ループのチャネル番号順でマルチプレクサ1100に選択させる入力チャネルのチャネル番号の範囲を決定する。すなわち、「A/D連続変換開始チャネル→…→A/D連続変換終了チャネル→A/D連続変換開始チャネル→…」とA/D連続変換ループを決定する。
A/D変換禁止チャネル設定フラグレジスタ2107および2108のそれぞれは、A/D連続変換の対象となる複数の入力チャネルそれぞれのチャネル番号について、マルチプレクサ1100に選択されない選択禁止チャネルかどうかの情報を示すフラグを保持する。A/D変換禁止チャネル設定フラグレジスタ2107および2108のそれぞれに保持されているフラグは、制御部2103に入力可能なトリガ信号のそれぞれに対応づけられた選択禁止チャネルである情報を示す。
A/D変換禁止チャネル設定フラグレジスタ2107または2108は、A/D連続変換の対象となる複数の入力チャネルのチャネル番号の少なくとも一つ以上が選択禁止チャネルである情報を示すフラグを保持した場合、A/D連続変換開始チャネル設定レジスタ1105と、A/D連続変換終了チャネル設定レジスタ1106とにされた設定により決定されたA/D連続変換基準ループのチャネル番号順から選択禁止チャネルとされたチャネル番号が除かれる。すなわち、制御部2103は、A/D連続変換開始チャネル設定レジスタ1105に設定されたチャネル番号、例えばADch1から、A/D連続変換終了チャネル設定レジスタ1106に設定されたチャネル番号、例えばADch3、までで、A/D変換禁止チャネル設定フラグレジスタ2107または2108が保持するフラグにおける選択禁止チャネルの情報、例えばADch2が禁止、が示す入力チャネルを除いて、入力チャネルに割り当てられた番号順(ADch1→ADch3→ADch1→…)でマルチプレクサ1100に選択させる。マルチプレクサ1100は、選択した入力チャネルに入力されたアナログ信号が入力される。
ここで、図6に示すレジスタ部2104の設定例では、A/D変換禁止チャネル設定フラグレジスタ2107と2108とに対応づけられるトリガは、モータ制御用マイコン907のPWMタイマ信号のオーバーフロー発生時とアンダーフロー発生時との2つである。制御部2103は、A/D変換禁止チャネル設定フラグレジスタ2107が保持するフラグにより、A/D連続変換ループ1を決定し、A/D変換禁止チャネル設定フラグレジスタ2108が保持するフラグにより、A/D連続変換ループ2を決定する。
なお、制御部2103が決定するA/D連続変換ループが、制御部2103に入力されるトリガ信号毎に設定可能であること以外は第1の実施の形態と同様である。
図7は、本発明の実施の形態2のA/D変換部210においてA/D変換を連続して行う連続変換の動きを説明するための図である。
図7(A)は、図4(A)と同様のため説明は割愛する。図7(A)の設定により、A/D変換部110は、A/D連続変換基準ループ(ADch0→ADch1→ADch2→ADch3→ADch4→ADch5→…)が設定されており、入力チャネル番号の若い番号から順番に連続変換される。
図7(B)では、A/D連続変換開始チャネル設定レジスタ1105にチャネル番号としてADch0が設定され、A/D連続変換終了チャネル設定レジスタ1106にチャネル番号としてADch5が設定される。また、A/D変換禁止チャネル設定フラグレジスタ2107が保持するフラグに「チャネル番号ADch0を禁止、チャネル番号ADch1を許可、チャネル番号ADch2を禁止、チャネル番号ADch3を許可、チャネル番号ADch4を禁止、チャネル番号ADch5を禁止」と禁止チャネルかどうかを示す情報が設定された場合における、A/D連続変換ループ1に従い、A/D変換が連続して行われるA/D変換部210の連続変換の動きと、A/D変換禁止チャネル設定フラグレジスタ2108が保持するフラグに「チャネル番号ADch0を許可、チャネル番号ADch1を禁止、チャネル番号ADch2を禁止、チャネル番号ADch3を禁止、チャネル番号ADch4を許可、チャネル番号ADch5を許可」と禁止チャネルかどうかを示す情報が設定された場合における、A/D連続変換ループ2に従い、A/D変換が連続して行われるA/D変換部210の連続変換の動きとを示している。
A/D変換禁止チャネル設定フラグレジスタ2107が保持するフラグに上述のように禁止チャネルかどうかを示す情報を設定した場合、制御部2103は、レジスタ部2104を参照し、A/D変換禁止チャネル設定フラグレジスタ2107が保持するフラグに示された禁止チャネルの情報から、A/D連続変換開始チャネル設定レジスタ1105とA/D連続変換終了チャネル設定レジスタ1106とより決定されたA/D連続変換ループのチャネル番号順から選択禁止チャネルと示されたチャネル番号ADch2が除かれたA/D連続変換ループ1(ADch1→ADch3→ADch1→…)を決定する。制御部2103は、決定したA/D連続変換ループ1(ADch1→ADch3→ADch1→…)に従い、マルチプレクサ1100と、A/D変換器1101とを制御する。制御部2103は、決定したA/D連続変換ループ1(ADch1→ADch3→ADch1→…)に従い、マルチプレクサ1100に入力チャネルを選択させて入力されたアナログ信号をA/D変換器1101に出力させる。
A/D変換禁止チャネル設定フラグレジスタ2108が保持するフラグに上述のように禁止チャネルかどうかを示す情報を設定した場合、同様にして、A/D連続変換ループ2(ADch0→ADch4→ADch5→ADch0…)を決定する。制御部2103は、決定したA/D連続変換ループ2(ADch0→ADch4→ADch5→ADch0…)に従い、マルチプレクサ1100と、A/D変換器1101とを制御する。制御部1103は、決定したA/D連続変換ループ2(ADch0→ADch4→ADch5→ADch0…)に従い、マルチプレクサ1100に入力チャネルを選択させて、選択した入力チャネルから入力されたアナログ信号をA/D変換器1101に出力させる。
図8は、モータ制御用マイコン107のPWMタイマ信号とモータ制御パワーモジュール106のPWM信号出力波形とにおけるタイミングチャートを模式的に示した図である。
図8は、モータ電流値の取得タイミング区間となるA/D連続変換ループ1とモータ電流値以外でA/D変換部210に入力される入力信号の取得タイミング区間となるA/D連続変換ループ2と模式的に示している。
図8では、モータ制御用マイコン107のPWMタイマ信号のオーバーフロー発生時にA/D連続変換ループ1がスタートし、モータ制御用マイコン107のPWMタイマ信号のアンダーフロー発生時にA/D連続変換ループ2がスタートするようにトリガ設定されている。
ここで、ADch1、ADch2およびADch3を正弦波駆動3相モータ105の3相のモータ電流とし、ADch0、ADch4およびADch5を、例えば、DC電圧、温度センサなど、その他のアナログ入力値とする。
なお、2つ以上のモータを駆動制御する場合には、その他のアナログ入力値を、正弦波駆動3相モータ105とは別の2つ目となる3相のモータ電流値としてもよい。
まず、A/D変換部210における制御部2103は、モータ制御パワーモジュール106(図中、モータ制御パワーモジュールをIPMと表記。)のPWM信号の下アームON区間、すなわち、正弦波駆動3相モータ105の3相のモータ電流が取得可能なタイミングにて、上述したように決定した連続変換ループ1(ADch1→ADch3→ADch1→…)に従いマルチプレクサ1100と、A/D変換器1101とを制御して3相のモータ電流値をA/D連続変換する。
次に、トリガ信号を制御部2103に入力されて、A/D変換ループ1がA/D変換ループ2に変更される。A/D変換ループ2は、A/D変換ループ1同様にA/D連続変換する入力チャネルを決定するのに用いられる。
次に、A/D変換部210における制御部2103は、モータ制御パワーモジュール106の下アームOFF区間、すなわち、正弦波駆動3相モータ105の3相のモータ電流が取得不可能なタイミングにて、上述したように決定した連続変換ループ2(ADch0→ADch4→ADch5→ADch0…)に従いマルチプレクサ1100と、A/D変換器1101とを制御して3相のモータ電流ではなくその他のアナログ入力値をA/D連続変換する。
このように正弦波駆動3相モータ105のモータ電流値以外のアナログ入力値を取得する必要があるシステムの場合には、A/D変換ループ1とA/D変換ループ2とは、図8に示すようにモータ制御割込み処理で都度変更される。したがって、A/D変換器1101は、正弦波駆動3相モータ105のモータ電流値の取得とおよび正弦波駆動3相モータ105のモータ電流値以外のアナログ入力値の取得とを兼用できるので、A/D変換器の必要数を一つ減らすことができ、さらに、モータ制御割込み処理時間の短縮またはモータ制御割込み処理のPWMタイマに対する開始タイミングを早めることができる。
なお、正弦波駆動3相モータ105のモータ電流値以外のアナログ入力値を取得する必要があるシステムの場合でも、A/D変換ループ1とA/D変換ループ2と変更しないで、モータ電流値取得に続いてモータ電流値以外のアナログ入力値を連続変換するようにA/D連続変換ループの設定をしてもよく、モータ電流値以外のアナログ入力値取得専用にA/D変換器をもう一つ用意してもよい。
ところで、本実施の形態2における1つのA/D変換器を有するA/D変換部210を備える3シャントセンサレス正弦波モータ駆動制御装置100は、シャント抵抗108で検出される3相のモータ電流が増幅されて、増幅されたモータ電流値がアナログの入力信号としてA/D変換部210に入力される。ここで、A/D変換部210に入力される入力チャネルは、ADch1、ADch2、およびADch3としている。
その場合、モータ制御パワーモジュール106のPWM信号の下アームON区間となるモータ電流値の取得タイミング区間において、1つのA/D変換器を有するA/D変換部210で2相分のA/D変換時間でモータ電流を検出する手法は、実施の形態1と同様である。すなわち、A/D連続変換開始チャネル設定レジスタ1105とA/D連続変換終了チャネル設定レジスタ1106とにチャネル番号を設定し、A/D連続変換ループを決定した上に、さらに、2つのA/D変換禁止チャネル設定フラグレジスタ2107および2108とが保持する禁止チャネルかどうかを示す情報であるフラグの設定を必要に応じて変更することにより、PWMタイマのオーバーフロータイミング毎にモータ電流の検出をA/D変換部210が検出することができる。
以上のように、A/D変換禁止チャネル設定フラグレジスタ2107および2108が保持するフラグに示す禁止チャネルの情報を必要に応じて切り替える設定をすることで、A/D変換部210は、決定されたA/D連続変換ループに従い、2相分のA/D変換時間でモータ電流を検出することができる。ここで、例えば、A/D変換部210のA/D変換器1101におけるA/D変換に要する時間を1usとすると、モータ制御用マイコン107がモータ電流値取得するために要するA/D変換器1101におけるA/D変換時間は2usであり、2相分のA/D変換時間でモータ電流を検出することができる。
さらに、A/D変換禁止チャネル設定フラグレジスタ2107および2108が保持するフラグに、例えば禁止:1、許可:0と定義して設定することにより、実施の形態1同様に、1ビットのレジスタ資源でA/D変換を禁止する禁止チャネルかどうかを設定することができる。それにより、本実施の形態2における1つのA/D変換器を有するA/D変換部210は、A/D変換チャネル数分のビット数のレジスタ資源で実現することができる。例えば、A/D変換部210において、A/D変換するすべての対象となる複数の入力チャネル数が16チャネルで、トリガ信号の種類が2種類なら32ビットのレジスタ資源で実現することができる。
以上のように、本実施の形態2における発明によれば、A/D変換器の数を最小にしつつ、レジスタ資源を削減しコストダウンを可能とするA/D変換装置を実現することができる。
それにより、低コストで、正弦波駆動モータの3相のうちの2相分のA/D変換時間でモータ電流を検出できるモータ制御装置を実現することができる。
なお、必要なトリガ信号の数に対してのみA/D変換禁止チャネル設定フラグレジスタを用意することで不必要なレジスタ資源を多く消費しなくてよいので、コストダウンが図れるのはいうまでもない。
また、A/D連続変換基準ループは、レジスタ部1104が有するA/D連続変換基準開始チャネル設定レジスタ1110とA/D連続変換基準終了チャネル設定レジスタ1111とから決定されなくてもよい。すなわち、A/D連続変換基準ループを設定するレジスタが存在しなくてもよく、例えばA/D変換器1101では固定であるというようにハードウェア依存で決まっていてもよい。
(実施の形態3)
次に、本発明の実施の形態3について図面を用いて説明する。
実施の形態2では、1つのA/D変換器を有するA/D変換部210において、制御部2103に入力されるトリガ信号の数に対応するA/D変換禁止チャネル設定フラグレジスタ2107および2108を備えることにより、A/D変換器の数を最小にしつつ、レジスタ資源を削減しコストダウンを可能とするA/D変換装置について説明した。本実施の形態3では、実施の形態2とは別の構成を備えることで、A/D変換器の数を最小にしつつ、レジスタ資源を削減しコストダウンを可能とするA/D変換装置について以下に説明する。
図9は、本発明の実施の形態3における3シャントセンサレス正弦波モータ駆動制御装置100のA/D変換部310を示す構成図である。なお、図2あるいは図6と同様の要素には同一の符号を付しており、詳細な説明は省略する。
図9に示すA/D変換部310は、複数の入力チャネルADch0〜ADch5と、マルチプレクサ1100と、A/D変換器1101と、デマルチプレクサ1102と、制御部3103と、レジスタ部3104とを備える。図9に示すA/D変換部310は、実施の形態2に係るA/D変換部210に対して、制御部3103と、レジスタ部3104との構成が異なる。
制御部3103は、マルチプレクサ1100と、A/D変換器1101と、デマルチプレクサ1102とを制御する。
制御部3103は、レジスタ部3104を参照し、マルチプレクサ1100が選択する複数の入力チャネルの順番を決定する。制御部3103は、決定した入力チャネルの順番に従い、マルチプレクサ1100に、複数の入力チャネルADch0〜ADch5から1つの入力チャネルを選択させて、A/D変換器1101にアナログ信号を出力させる。制御部3103は、A/D変換器1101に、マルチプレクサ1100が選択した入力チャネルから入力されたアナログ信号をデジタル信号に変換させ、デマルチプレクサ1102に出力させる。
制御部3103は、デマルチプレクサ1102に、複数の出力用レジスタから1つの出力用レジスタを選択させ、A/D変換器1101により入力されたデジタル信号を選択させた出力用レジスタに出力させる。
レジスタ部3104は、A/D連続変換開始チャネル設定レジスタ1105と、A/D連続変換終了チャネル設定レジスタ1106と、2チャネル連続変換モード設定フラグレジスタ3107とを有している。
また、レジスタ部3104は、実施の形態1および2と同様に、A/D連続変換基準開始チャネル設定レジスタ1110とA/D連続変換基準終了チャネル設定レジスタ1111とを有し、マルチプレクサ1100により選択され得る入力チャネルのチャネル番号の順序と範囲とからなるA/D連続変換基準ループを決定するために用いられる。
また、制御部3103は、レジスタ部3104におけるA/D連続変換開始チャネル設定レジスタ1105と、A/D連続変換終了チャネル設定レジスタ1106とにより、A/D連続変換基準ループのチャネル番号順でマルチプレクサ1100に選択させる入力チャネルのチャネル番号の範囲を決定する。すなわち、「A/D連続変換開始チャネル→…→A/D連続変換終了チャネル→A/D連続変換開始チャネル→…」とA/D連続変換ループが決定される。
2チャネル連続変換モード設定フラグレジスタ3107は、A/D連続変換開始チャネル設定レジスタ1105と、A/D連続変換終了チャネル設定レジスタ1106とに設定されたチャネル番号のみ以外は、マルチプレクサ1100に選択されないモードであるかどうかの情報を示すフラグを保持する。
2チャネル連続変換モード設定フラグレジスタ3107は、A/D連続変換開始チャネル設定レジスタ1105と、A/D連続変換終了チャネル設定レジスタ1106とに設定されたチャネル番号のみ以外は、マルチプレクサ1100に選択されないモード(以下、ONモードと記載する。)である情報を示すフラグを保持した場合、A/D連続変換開始チャネル設定レジスタ1105とA/D連続変換終了チャネル設定レジスタ1106とに設定されたチャネル番号以外のチャネル番号が除かれる。すなわち、制御部3103は、A/D連続変換開始チャネル設定レジスタ1105に設定されたチャネル番号、例えばADch1と、A/D連続変換終了チャネル設定レジスタ1106に設定されたチャネル番号、例えばADch3とのみに対応する入力チャネルをマルチプレクサ1100に選択させる(ADch1→ADch3→ADch1→…)。マルチプレクサ1100は、選択した入力チャネルに入力されたアナログ信号が入力される。
図10は、本発明の実施の形態3のA/D変換部310においてA/D変換を連続して行う連続変換の動きを説明するための図である。
図10(A)は、図4(A)、図8(A)と同様のため説明は割愛する。図10(A)の設定により、A/D変換部310は、A/D連続変換基準ループ(ADch0→ADch1→ADch2→ADch3→ADch4→ADch5→…)が設定されており、入力チャネル番号の若い番号から順番に連続変換される。
図10(B)は、A/D連続変換開始チャネル設定レジスタ1105にチャネル番号としてADch1が設定され、A/D連続変換終了チャネル設定レジスタ1106にチャネル番号としてADch3が設定され、2チャネル連続変換モード設定フラグレジスタ3107が保持するフラグにONモードを示す情報が設定された場合の、A/D変換部310がA/D変換を連続して行う連続変換の動きを示している。
A/D変換部310では、入力チャネル番号の若い番号から順番に連続変換されるので、レジスタ部3104におけるA/D連続変換開始チャネル設定レジスタ1105とA/D連続変換終了チャネル設定レジスタ1106とにされた設定と、2チャネル連続変換モード設定フラグレジスタ3107が保持するフラグにONモードであるとの情報が示された設定とにより、チャネル番号ADch1に対応する入力チャネルADch1と、チャネル番号ADch3に対応する入力チャネルADch3とのみを選択するA/D連続変換ループ(ADch1→ADch3→ADch1→…)が制御部3103により決定される。すなわち、制御部3103は、レジスタ部3104を参照し、2チャネル連続変換モード設定フラグレジスタ3107が保持するフラグに示されたONモードであるとの情報から、A/D連続変換開始チャネル設定レジスタ1105にされた設定されたチャネル番号ADch1に対応する入力チャネルADch1とA/D連続変換終了チャネル設定レジスタ1106にされた設定されたチャネル番号ADch3に対応する入力チャネルADch3とのみを選択するA/D連続変換ループ(ADch1→ADch3→ADch1→…)を決定する。制御部3103は、決定したA/D連続変換ループ(ADch1→ADch3→ADch1→…)に従い、マルチプレクサ1100と、A/D変換器1101とを制御する。制御部3103は、決定したA/D連続変換ループ(ADch1→ADch3→ADch1→…)に従い、マルチプレクサ1100に入力チャネルを選択させて、選択した入力チャネルから入力されたアナログ信号をA/D変換器1101に出力させる。
ところで、本実施の形態3における1つのA/D変換器を有するA/D変換部310を備える3シャントセンサレス正弦波モータ駆動制御装置100は、シャント抵抗108で検出される3相のモータ電流が増幅されて、増幅されたモータ電流値がアナログの入力信号としてA/D変換部310に入力される。
ここで、A/D変換部310に入力される入力チャネルは、ADch1、ADch2、およびADch3とする。
以下、モータ制御パワーモジュール106のPWM信号の下アームON区間となるモータ電流値の取得タイミング区間において、1つのA/D変換器を有するA/D変換部310で2相分のA/D変換時間でモータ電流を検出する手法を説明する。
まず、2チャネル連続変換モード設定フラグレジスタ3107が保持するフラグにONモードであることを示す情報を設定する。
次に、A/D連続変換開始チャネル設定レジスタ1105とA/D連続変換終了チャネル設定レジスタ1106とにおいて、A/D連続変換開始チャネル設定レジスタ1105に入力チャネルADch1の番号を設定し、A/D連続変換終了チャネル設定レジスタ1106に入力チャネルADch2の番号を設定する。すなわち、「A/D連続変換開始チャネルはADch1、A/D連続変換終了チャネルはADch2」であることを示す情報を設定する。それにより、A/D連続変換ループが(ADch1→ADch2→ADch1→ADch2→…)と決定される。ここで、A/D連続変換ループは、制御部3103がレジスタ部3104を参照することにより決定される。
それにより、制御部3103は、決定したA/D連続変換ループ(ADch1→ADch2→ADch1→…)に従い、マルチプレクサ1100に入力チャネルを選択させて、選択した入力チャネルから入力されたアナログ信号をA/D変換器1101に出力させる。
それにより、A/D変換部310は、A/D連続変換ループ(ADch1→ADch2→ADch1→…)に従いA/D連続変換することにより、2相分のA/D変換時間でモータ電流を検出することができる。
次に、A/D連続変換開始チャネル設定レジスタ1105とA/D連続変換終了チャネル設定レジスタ1106とにおいて、「A/D連続変換開始チャネルはADch2、A/D連続変換終了チャネルはADch3」であることを示す情報を設定する。それにより、A/D連続変換ループが(ADch2→ADch3→ADch2→ADch3→…)と決定される。なお、ここでは上述と同様に、2チャネル連続変換モード設定フラグレジスタ3107が保持するフラグにONモードであることを示す情報が設定されている。
したがって、制御部3103は、決定したA/D連続変換ループ(ADch2→ADch3→ADch2→…)に従い、マルチプレクサ1100に入力チャネルを選択させて、選択した入力チャネルから入力されたアナログ信号をA/D変換器1101に出力させる。
それにより、A/D変換部310は、A/D連続変換ループ(ADch2→ADch3→ADch2→…)に従いA/D連続変換することにより、2相分のA/D変換時間でモータ電流を検出することができる。
次に、A/D連続変換開始チャネル設定レジスタ1105とA/D連続変換終了チャネル設定レジスタ1106とにおいて、「A/D連続変換開始チャネルはADch3、A/D連続変換終了チャネルはADch1」であることを示す情報を設定する。それにより、A/D連続変換ループが(ADch3→ADch1→ADch3→ADch1→…)と決定される。
それにより、上述同様、A/D変換部310は、A/D連続変換ループ(ADch3→ADch1→ADch3→…)に従いA/D連続変換することにより、2相分のA/D変換時間でモータ電流を検出することができる。
このようにして、2チャネル連続変換モード設定フラグレジスタ3107が保持するフラグに示すONモードであることを示す情報が設定された上で、A/D連続変換開始チャネル設定レジスタ1105とA/D連続変換終了チャネル設定レジスタ1106との設定を変更することにより、次々と続くタイミングでのモータ電流の検出をA/D変換部310が検出することができる。
以上のように、2チャネル連続変換モード設定フラグレジスタ3107が保持するフラグに示すONモードであることを示す情報が設定された上で、A/D連続変換開始チャネル設定レジスタ1105とA/D連続変換終了チャネル設定レジスタ1106とにおいてA/D連続変換開始チャネルとA/D連続変換終了チャネルとを示す情報を上述のように必要に応じて切り替える設定をすることで、A/D変換部310は、決定されたA/D連続変換ループに従い、2相分のA/D変換時間でモータ電流を検出することができる。ここで、例えば、2チャネル連続変換モード設定フラグレジスタ3107が保持するフラグに、ONモードであることを示す情報としてON:1、ONモードでないことを示す情報としてOFF:0と定義することにより、1ビットのレジスタ資源で2チャネル連続変換モード設定フラグレジスタ3107を構成することができる。したがって、本実施の形態3における1つのA/D変換器を有するA/D変換部310は、フラグ1つ分である1ビットのレジスタ資源で実現することができる。
以上のように、本実施の形態3における発明によれば、A/D変換器の数を最小にしつつ、レジスタ資源を削減しコストダウンを可能とするA/D変換装置を実現することができる。
それにより、低コストで、正弦波駆動モータの3相のうちの2相分のA/D変換時間でモータ電流を検出できるモータ制御装置を実現することができる。
なお、A/D連続変換基準ループは、レジスタ部1104が有するA/D連続変換基準開始チャネル設定レジスタ1110とA/D連続変換基準終了チャネル設定レジスタ1111とから決定されなくてもよい。すなわち、A/D連続変換基準ループを設定するレジスタが存在しなくてもよく、例えばA/D変換器1101では固定であるというようにハードウェア依存で決まっていてもよい。
(実施の形態4)
次に、本発明の実施の形態4について図面を用いて説明する。
実施の形態3では、1つのA/D変換器を有するA/D変換部310において、制御部3103に2チャネル連続変換モード設定フラグレジスタ3107を備えることにより、A/D変換器の数を最小にしつつ、レジスタ資源を削減しコストダウンを可能とするA/D変換装置について説明した。本実施の形態4では、実施の形態3とは別の構成を備えることで、A/D変換器の数を最小にしつつ、レジスタ資源を削減しコストダウンを可能とするA/D変換装置について以下に説明する。
図11は、本発明の実施の形態4における3シャントセンサレス正弦波モータ駆動制御装置100のA/D変換部410を示す構成図である。なお、図2、図6または図9と同
様の要素には同一の符号を付しており、詳細な説明は省略する。
図11に示すA/D変換部410は、複数の入力チャネルADch0〜ADch5と、マルチプレクサ1100と、A/D変換器1101と、デマルチプレクサ1102と、制御部4103と、レジスタ部4104とを備える。図11に示すA/D変換部410は、実施の形態3に係るA/D変換部310に対して、制御部4103と、レジスタ部4104との構成が異なる。
制御部4103は、レジスタ部4104を参照し、マルチプレクサ1100が選択する複数の入力チャネルの順番を決定する。制御部4103は、決定した入力チャネルの順番に従い、マルチプレクサ1100に、複数の入力チャネルADch0〜ADch5から1つの入力チャネルを選択させて、A/D変換器1101にアナログ信号を出力させる。制御部4103は、A/D変換器1101に、マルチプレクサ1100が選択した入力チャネルから入力されたアナログ信号をデジタル信号に変換させ、デマルチプレクサ1102に出力させる。
制御部4103は、デマルチプレクサ1102に、複数の出力用レジスタから1つの出力用レジスタを選択させ、A/D変換器1101により入力されたデジタル信号を選択させた出力用レジスタに出力させる。
レジスタ部4104は、A/D連続変換開始チャネル設定レジスタ1105と、A/D連続変換終了チャネル設定レジスタ1106と変換禁止チャネル指定レジスタ4107とを有している。
また、レジスタ部4104は、実施の形態1〜3と同様に、A/D連続変換基準開始チャネル設定レジスタ1110とA/D連続変換基準終了チャネル設定レジスタ1111とを有し、マルチプレクサ1100により選択され得る複数の入力チャネルのチャネル番号の順序と範囲とからなるA/D連続変換基準ループを決定するために用いられる。
また、制御部4103は、レジスタ部4104におけるA/D連続変換開始チャネル設定レジスタ1105と、A/D連続変換終了チャネル設定レジスタ1106とにより、A/D連続変換基準ループのチャネル番号順でマルチプレクサ1100に選択させる入力チャネルのチャネル番号の範囲を決定する。すなわち、「A/D連続変換開始チャネル→…→A/D連続変換終了チャネル→A/D連続変換開始チャネル→…」となるA/D連続変換ループが決定される。
変換禁止チャネル指定レジスタ4107は、マルチプレクサ1100により選択されない入力チャネルを直接指定する情報を保持する。
変換禁止チャネル指定レジスタ4107は、マルチプレクサ1100により選択されない入力チャネルを直接指定する情報を保持した場合、A/D連続変換開始チャネル設定レジスタ1105と、A/D連続変換終了チャネル設定レジスタ1106とにされた設定により決定されたA/D連続変換ループに含まれるチャネル番号から変換禁止チャネル指定レジスタ4107に指定されたチャネル番号が除かれる。すなわち、制御部4103は、A/D連続変換開始チャネル設定レジスタ1105に設定されたチャネル番号、例えばADch1から、A/D連続変換終了チャネル設定レジスタ1106に設定されたチャネル番号、例えばADch3、までで、変換禁止チャネル指定レジスタ4107が保持するチャネル番号の情報、例えばADch2、が示す入力チャネルを除いて、入力チャネルに割り当てられた番号順(ADch1→ADch3→ADch1→…)でマルチプレクサ1100により選択させる。マルチプレクサ1100は、選択した入力チャネルに入力されたアナログ信号が入力される。
図12は、本発明の実施の形態4のA/D変換部410においてA/D変換を連続して行う連続変換の動きを説明するための図である。
図12(A)は、図4(A)、図7(A)および図10(A)と同様のため説明は割愛する。図12(A)の設定により、A/D変換部410は、A/D連続変換基準ループ(ADch0→ADch1→ADch2→ADch3→ADch4→ADch5→…)が設定されており、入力チャネル番号の若い番号から順番に連続変換される。
図12(B)は、A/D連続変換開始チャネル設定レジスタ1105にチャネル番号としてADch1が設定され、A/D連続変換終了チャネル設定レジスタ1106にチャネル番号としてADch3が設定され、変換禁止チャネル指定レジスタ4107にチャネル番号ADch2を示す情報が設定された場合に、A/D変換部410がA/D変換を連続して行う連続変換の動きを示している。
A/D変換部410では、入力チャネル番号の若い番号から順番に連続変換される。
A/D連続変換開始チャネル設定レジスタ1105とA/D連続変換終了チャネル設定レジスタ1106にされた設定と変換禁止チャネル指定レジスタ4107にされた設定とにより、A/D連続変換開始チャネル設定レジスタ1105とA/D連続変換終了チャネル設定レジスタ1106とより決定されたA/D連続変換基準ループ(ADch1→ADch2→ADch3→ADch1→…)に含まれるチャネル番号から変換禁止チャネルと示されたチャネル番号ADch2が除かれたA/D連続変換ループ(ADch1→ADch3→ADch1→…)が決定される。したがって、制御部4103は、決定したA/D連続変換ループ(ADch1→ADch3→ADch1→…)に従い、マルチプレクサ1100と、A/D変換器1101とを制御する。制御部4103は、決定したA/D連続変換ループ(ADch1→ADch3→ADch1→…)に従い、マルチプレクサ1100に入力チャネルを選択させて、選択した入力チャネルから入力されたアナログ信号をA/D変換器1101に出力させる。
ところで、本実施の形態4における1つのA/D変換器を有するA/D変換部410を備える3シャントセンサレス正弦波モータ駆動制御装置100は、シャント抵抗108で検出される3相のモータ電流が増幅されて、増幅されたモータ電流値がアナログの入力信号としてA/D変換部410に入力される。
ここで、A/D変換部410に入力される入力チャネルは、ADch1、ADch2、およびADch3とする。
以下、モータ制御パワーモジュール106のPWM信号の下アームON区間となるモータ電流値の取得タイミング区間において、1つのA/D変換器を有するA/D変換部410で2相分のA/D変換時間でモータ電流を検出する手法を説明する。
まず、A/D連続変換開始チャネル設定レジスタ1105に入力チャネルADch1の番号を設定し、A/D連続変換終了チャネル設定レジスタ1106に入力チャネルADch3の番号を設定する。それにより、A/D連続変換ループが(ADch1→ADch2→ADch3→ADch1→…)と決定される。
次に、変換禁止チャネル指定レジスタ4107に「変換禁止チャネルはADch1」であることを示す情報を設定する。
制御部4103は、レジスタ部4104を参照し、入力チャネル番号の若い番号から順番に連続変換される設定と、A/D連続変換開始チャネル設定レジスタ1105およびA/D連続変換終了チャネル設定レジスタ1106にされた設定とより決定したA/D連続変換ループ(ADch1→ADch2→ADch3→ADch1→…)から、変換禁止チャネル指定レジスタ4107が示す変換禁止チャネルであるチャネル番号ADch1を除いたA/D連続変換ループ(ADch2→ADch3→ADch2→…)を決定する。
制御部4103は、決定したA/D連続変換ループ(ADch2→ADch3→ADch2→…)に従い、マルチプレクサ1100と、A/D変換器1101とを制御する。制御部4103は、決定したA/D連続変換ループ(ADch2→ADch3→ADch2→…)に従い、マルチプレクサ1100に入力チャネルを選択させて入力されたアナログ信号をA/D変換器1101に出力させる。
それにより、A/D変換部410は、A/D連続変換ループ(ADch2→ADch3→ADch2→…)に従いA/D連続変換することにより、2相分のA/D変換時間でモータ電流を検出することができる。
次に、変換禁止チャネル指定レジスタ4107に「変換禁止チャネルはADch2」であることを示す情報に設定を切り替える。
制御部4103は、レジスタ部4104を参照し、入力チャネル番号の若い番号から順番に連続変換される設定と、A/D連続変換開始チャネル設定レジスタ1105およびA/D連続変換終了チャネル設定レジスタ1106にされた設定とより決定したA/D連続変換ループ(ADch1→ADch2→ADch3→ADch1→…)から、変換禁止チャネル指定レジスタ4107が示す変換禁止チャネルであるチャネル番号ADch2を除いたA/D連続変換ループ(ADch1→ADch3→ADch1→…)を決定する。
それにより、A/D変換部410は、A/D連続変換ループ(ADch1→ADch3→ADch1→…)に従いA/D連続変換することにより、2相分のA/D変換時間でモータ電流を検出することができる。
次に、変換禁止チャネル指定レジスタ4107に「変換禁止チャネルはADch3」であることを示す情報に設定を切り替える。
制御部4103は、レジスタ部4104を参照し、入力チャネル番号の若い番号から順番に連続変換される設定と、A/D連続変換開始チャネル設定レジスタ1105およびA/D連続変換終了チャネル設定レジスタ1106にされた設定とより決定したA/D連続変換ループ(ADch1→ADch2→ADch3→ADch1→…)から、変換禁止チャネル指定レジスタ4107が示す変換禁止チャネルであるチャネル番号ADch2を除いたA/D連続変換ループ(ADch1→ADch2→ADch1→…)を決定する。
それにより、A/D変換部410は、A/D連続変換ループ(ADch1→ADch2→ADch1→…)に従いA/D連続変換することにより、2相分のA/D変換時間でモータ電流を検出することができる。
このようにして、変換禁止チャネル指定レジスタ4107示す変換禁止チャネルの設定を必要に応じて変更することにより、次々に続くタイミング毎でのモータ電流の検出をA/D変換部410が検出することができる。
以上のように、変換禁止チャネル指定レジスタ4107が示す変換禁止チャネルの情報を必要に応じて切り替える設定をすることで、A/D変換部410は、決定されたA/D連続変換ループに従い、2相分のA/D変換時間でモータ電流を検出することができる。ここで、例えば、A/D変換部410のA/D変換器1101におけるA/D変換に要する時間を1usとすると、モータ制御用マイコン107がモータ電流値取得するために要するA/D変換器1101におけるA/D変換時間は2usであり、2相分のA/D変換時間でモータ電流を検出することができる。
さらに、変換禁止チャネル指定レジスタ4107は、A/D連続変換の対象となるすべてのチャネル数から2減算したチャネル数分指定できれば、変換禁止チャネルの情報として全パターンに対応できる。それにより、本実施の形態4における1つのA/D変換器を有するA/D変換部410は、A/D連続変換の対象となるチャネル数の指定に必要なビット数にA/D連続変換の対象となる最大のチャネル数から2減算したチャネル数を乗じたビット数のレジスタ資源で実現することができる。例えば、A/D変換部410において、A/D変換するすべての対象となる複数の入力チャネル数が16チャネルなら、A/D連続変換の対象となる4つのチャネル数の指定に必要なビット数は4以下であるから56ビット以下のレジスタ資源で実現することができる。
また、変換禁止チャネル指定レジスタ4107はA/D連続変換の対象となるすべてのチャネル数から、マルチプレクサ1100に選択されない入力チャネルのみを指定してもよい。その場合、本実施の形態4における1つのA/D変換器を有するA/D変換部410は、A/D連続変換の対象となるチャネル数の指定に必要なビット数と、マルチプレクサ1100に選択されない入力チャネル指定に必要なビット数とを加算したビット数のレジスタ資源で実現することができる。例えば、A/D変換部410において、A/D連続変換の対象となるチャネル数の指定に必要な3ビットと、マルチプレクサ1100により選択されない入力チャネル指定に必要な1ビット数とを加算した4ビットのレジスタ資源で実現することができる。
以上のように、本実施の形態4における発明によれば、A/D変換器の数を最小にしつつ、レジスタ資源を削減しコストダウンを可能とするA/D変換装置を実現することができる。
それにより、低コストで、正弦波駆動モータの3相のうちの2相分のA/D変換時間でモータ電流を検出できるモータ制御装置を実現することができる。
なお、A/D連続変換終了チャネル設定レジスタ1106の設定を変更し、A/D連続変換する対象の入力チャネルを増やすこともできる。その場合には、モータ電流検出後に、さらにモータ電流検出に用いる以外の他の用途で用いられるアナログ信号をA/D変換部410に入力することで、他の用途で用いられるアナログ入力の検出にも用いることができる。
また、A/D連続変換基準ループは、レジスタ部1104が有するA/D連続変換基準開始チャネル設定レジスタ1110とA/D連続変換基準終了チャネル設定レジスタ1111とから決定されなくてもよい。すなわち、A/D連続変換基準ループを設定するレジスタが存在しなくてもよく、例えばA/D変換器1101では固定であるというようにハードウェア依存で決まっていてもよい。
(実施の形態5)
次に、本発明の実施の形態5について図面を用いて説明する。
実施の形態4では、1つのA/D変換器を有するA/D変換部410において、制御部4103に変換禁止チャネル指定レジスタ4107を備えることにより、A/D変換器の数を最小にしつつ、レジスタ資源を削減しコストダウンを可能とするA/D変換装置について説明した。本実施の形態5では、実施の形態4とは別の構成を備えることで、A/D変換器の数を最小にしつつ、レジスタ資源を削減しコストダウンを可能とするA/D変換装置について以下に説明する。
図13は、本発明の実施の形態5における3シャントセンサレス正弦波モータ駆動制御装置100のA/D変換部510を示す構成図である。なお、図2、図6、図9または図11と同様の要素には同一の符号を付しており、詳細な説明は省略する。
図13に示すA/D変換部510は、複数の入力チャネルADch0〜ADch5と、マルチプレクサ1100と、A/D変換器1101と、デマルチプレクサ1102と、制御部5103と、レジスタ部5104とを備える。図12に示すA/D変換部510は、実施の形態4に係るA/D変換部410に対して、制御部5103と、レジスタ部5104との構成が異なる。
制御部5103は、レジスタ部5104を参照し、マルチプレクサ1100が選択する複数の入力チャネルの順番を決定する。制御部5103は、決定した入力チャネルの順番に従い、マルチプレクサ1100に、複数の入力チャネルADch0〜ADch5から1つの入力チャネルを選択させて、A/D変換器1101にアナログ信号を出力させる。制御部5103は、A/D変換器1101に、マルチプレクサ1100が選択した入力チャネルから入力されたアナログ信号をデジタル信号に変換させ、デマルチプレクサ1102に出力させる。
制御部5103は、デマルチプレクサ1102に、複数の出力用レジスタから1つの出力用レジスタを選択させ、A/D変換器1101により入力されたデジタル信号を選択させた出力用レジスタに出力させる。
レジスタ部5104は、A/D連続変換開始チャネル設定レジスタ1105と、A/D連続変換終了チャネル設定レジスタ1106と偶数チャネル番号変換禁止設定フラグレジスタ5107と奇数チャネル番号変換禁止設定フラグレジスタ5108とを有している。
また、レジスタ部5104は、実施の形態1〜4と同様に、A/D連続変換基準開始チャネル設定レジスタ1110とA/D連続変換基準終了チャネル設定レジスタ1111とを有し、マルチプレクサ1100により選択され得る入力チャネルのチャネル番号の順序と範囲とからなるA/D連続変換基準ループを決定するために用いられる。
また、制御部5103は、レジスタ部5104におけるA/D連続変換開始チャネル設定レジスタ1105と、A/D連続変換終了チャネル設定レジスタ1106とにより、A/D連続変換基準ループのチャネル番号順でマルチプレクサ1100に選択させる入力チャネルのチャネル番号の範囲を決定する。すなわち、「A/D連続変換開始チャネル→…→A/D連続変換終了チャネル→A/D連続変換開始チャネル→…」となるA/D連続変換ループが決定される。
偶数チャネル番号変換禁止設定フラグレジスタ5107は、A/D連続変換の対象となる複数の入力チャネルのチャネル番号のうち、偶数のチャネル番号すべてに対応する入力チャネルがマルチプレクサ1100に選択されないかどうかの情報を示すフラグを保持する。
奇数チャネル番号変換禁止設定フラグレジスタ5108は、A/D連続変換の対象となる複数の入力チャネルのチャネル番号のうち、奇数のチャネル番号すべてに対応する入力チャネルがマルチプレクサ1100に選択されないかどうかの情報を示すフラグを保持する。
偶数チャネル番号変換禁止設定フラグレジスタ5107が、偶数のチャネル番号すべてに対応する入力チャネルがマルチプレクサ1100に選択されない入力チャネルである情報を示す禁止のフラグを保持し、奇数チャネル番号変換禁止設定フラグレジスタ5108が、奇数のチャネル番号すべてに対応する入力チャネルがマルチプレクサ1100に選択される入力チャネルである情報を示す許可のフラグを保持する場合、A/D連続変換開始チャネル設定レジスタ1105とA/D連続変換終了チャネル設定レジスタ1106とにされた設定により決定されたA/D連続変換ループに含まれるチャネル番号から偶数チャネル番号変換禁止設定フラグレジスタ5107が保持する禁止のフラグが示す偶数チャネル番号が除かれる。すなわち、制御部5103は、A/D連続変換開始チャネル設定レジスタ1105に設定されたチャネル番号、例えばADch1から、A/D連続変換終了チャネル設定レジスタ1106に設定されたチャネル番号、例えばADch3、までで、偶数チャネル番号変換禁止設定フラグレジスタ5107が保持する禁止のフラグが示す偶数チャネル番号の情報、例えばADch2、が示す入力チャネルを除いて、入力チャネルに割り当てられた番号順(ADch1→ADch3→ADch1→…)にマルチプレクサ1100に選択させる。マルチプレクサ1100は、選択した入力チャネルに入力されたアナログ信号が入力される。
図14は、本発明の実施の形態5のA/D変換部510においてA/D変換を連続して行う連続変換の動きを説明するための図である。
図14(A)は、図4(A)、図7(A)、図9(A)、図11(A)と同様のため説明は割愛する。図14(A)の設定により、A/D変換部510は、A/D連続変換基準ループ(ADch0→ADch1→ADch2→ADch3→ADch4→ADch5→…)が設定されており、入力チャネル番号の若い番号から順番に連続変換される。
図14(B)では、A/D連続変換開始チャネル設定レジスタ1105にチャネル番号としてADch1が設定され、A/D連続変換終了チャネル設定レジスタ1106にチャネル番号としてADch3が設定され、偶数チャネル番号変換禁止設定フラグレジスタ5107が保持するフラグに禁止を示す情報、つまり、偶数チャネル番号をマルチプレクサ1100により選択しないという情報が設定され、奇数チャネル番号変換禁止設定フラグレジスタ5108が保持するフラグに許可を示す情報、つまり、奇数チャネル番号をマルチプレクサ1100により選択するという情報が設定された場合の、A/D変換部510がA/D変換を連続して行う連続変換の動きを示している。
図14(B)では、A/D連続変換開始チャネル設定レジスタ1105に設定されたチャネル番号をADch1と、A/D連続変換終了チャネル設定レジスタ1106設定されたチャネル番号をADch3とが設定される。ここで、この時点でのA/D連続変換ループは(ADch1→ADch2→ADch3→ADch1→…)と決定される。さらに、偶数チャネル番号変換禁止設定フラグレジスタ5107が保持するフラグに禁止を示す情報を設定し、奇数チャネル番号変換禁止設定フラグレジスタ5108が保持するフラグに許可を示す情報を設定することで、偶数チャネル番号であるADch2が除かれたA/D連続変換ループ(ADch1→ADch3→ADch1→…)が決定される。
それにより、制御部5103は、決定したA/D連続変換ループ(ADch1→ADch3→ADch1→…)に従い、マルチプレクサ1100と、A/D変換器1101とを制御する。制御部5103は、決定したA/D連続変換ループ(ADch1→ADch3→ADch1→…)に従い、マルチプレクサ1100に入力チャネルを選択させて、選択した入力チャネルから入力されたアナログ信号をA/D変換器1101に出力させる。
ところで、本実施の形態5における1つのA/D変換器を有するA/D変換部510を備える3シャントセンサレス正弦波モータ駆動制御装置100は、シャント抵抗108で検出される3相のモータ電流が増幅されて、増幅されたモータ電流値がアナログの入力信号としてA/D変換部510に入力される。
ここで、A/D変換部510に入力される入力チャネルは、ADch1、ADch2、およびADch3とする。
以下、モータ制御パワーモジュール106のPWM信号の下アームON区間となるモータ電流値の取得タイミング区間において、1つのA/D変換器を有するA/D変換部510で2相分のA/D変換時間でモータ電流を検出する手法を説明する。
まず、A/D連続変換開始チャネル設定レジスタ1105に入力チャネルADch1の番号を設定し、A/D連続変換終了チャネル設定レジスタ1106に入力チャネルADch2の番号を設定する。それにより、A/D連続変換ループが(ADch1→ADch2→ADch1→ADch2→…)と決定される。
次に、偶数チャネル番号変換禁止設定フラグレジスタ5107が保持するフラグに許可を示す情報、すなわち、偶数チャネル番号がマルチプレクサ1100により選択されるという情報を設定し、奇数チャネル番号変換禁止設定フラグレジスタ5108が保持するフラグに許可を示す情報、すなわち、奇数チャネル番号がマルチプレクサ1100により選択されるという情報を設定する。
それにより、A/D連続変換ループ(ADch1→ADch2→ADch1→…)が決定される。
したがって、制御部5103は、決定したA/D連続変換ループ(ADch1→ADch2→ADch1→…)に従い、マルチプレクサ1100に入力チャネルを選択させて、選択した入力チャネルから入力されたアナログ信号をA/D変換器1101に出力させる。
それにより、A/D変換部510は、A/D連続変換ループ(ADch1→ADch2→ADch1→…)に従いA/D連続変換することにより、2相分のA/D変換時間でモータ電流を検出することができる。
次に、A/D連続変換開始チャネル設定レジスタ1105に入力チャネルADch2の番号を設定し、A/D連続変換終了チャネル設定レジスタ1106に入力チャネルADch3の番号を設定する。それにより、A/D連続変換ループが(ADch2→ADch3→ADch2→ADch3→…)と決定される。
ここで、偶数チャネル番号変換禁止設定フラグレジスタ5107が保持するフラグに許可を示す情報、すなわち、偶数チャネル番号がマルチプレクサ1100により選択されるという情報が設定されており、奇数チャネル番号変換禁止設定フラグレジスタ5108が保持するフラグに許可を示す情報、すなわち、奇数チャネル番号がマルチプレクサ1100により選択されるという情報を設定されている。
それにより、A/D連続変換ループ(ADch2→ADch3→ADch2→ADch3→…)が決定される。
したがって、制御部5103は、決定したA/D連続変換ループ(ADch2→ADch3→ADch2→ADch3→…)に従い、マルチプレクサ1100に入力チャネルを選択させて、選択した入力チャネルから入力されたアナログ信号をA/D変換器1101に出力させる。
それにより、A/D変換部510は、A/D連続変換ループ(ADch2→ADch3→ADch2→ADch3→…)に従いA/D連続変換することにより、2相分のA/D変換時間でモータ電流を検出することができる。
次に、A/D連続変換開始チャネル設定レジスタ1105に入力チャネルADch1の番号を設定し、A/D連続変換終了チャネル設定レジスタ1106に入力チャネルADch3の番号を設定する。それにより、A/D連続変換ループが(ADch1→ADch2→ADch3→ADch1→…)と決定される。
次に、偶数チャネル番号変換禁止設定フラグレジスタ5107が保持するフラグに禁止を示す情報、すなわち、偶数チャネル番号がマルチプレクサ1100により選択されないという情報が設定されており、奇数チャネル番号変換禁止設定フラグレジスタ5108が保持するフラグに許可を示す情報、すなわち、奇数チャネル番号がマルチプレクサ1100により選択されるという情報を設定されている。
それにより、偶数チャネル番号であるADch2が除かれたA/D連続変換ループ(ADch1→ADch3→ADch1→…)が決定される。
したがって、制御部5103は、決定したA/D連続変換ループ(ADch1→ADch3→ADch1→ADch3→…)に従い、マルチプレクサ1100に入力チャネルを選択させて、選択した入力チャネルから入力されたアナログ信号をA/D変換器1101に出力させる。
それにより、A/D変換部510は、A/D連続変換ループ(ADch1→ADch3→ADch1→ADch3→…)に従いA/D連続変換することにより、2相分のA/D変換時間でモータ電流を検出することができる。
このようにして、A/D連続変換開始チャネル設定レジスタ1105に設定されるチャネル番号と、A/D連続変換終了チャネル設定レジスタ1106に設定されるチャネル番号と、偶数チャネル番号変換禁止設定フラグレジスタ5107が保持するフラグの設定と奇数チャネル番号変換禁止設定フラグレジスタ5108が保持するフラグの設定とを必要に応じて変更することにより、次々と続くタイミングでのモータ電流の検出をA/D変換部510が検出することができる。
以上のように、A/D連続変換開始チャネル設定レジスタ1105に設定されるチャネル番号と、A/D連続変換終了チャネル設定レジスタ1106に設定されるチャネル番号と、偶数チャネル番号変換禁止設定フラグレジスタ5107が保持するフラグの設定と奇数チャネル番号変換禁止設定フラグレジスタ5108が保持するフラグの設定とを必要に応じて切り替える設定をすることで、A/D変換部510は、決定されたA/D連続変換ループに従い、2相分のA/D変換時間でモータ電流を検出することができる。ここで、例えば、A/D変換部510のA/D変換器1101におけるA/D変換に要する時間を1usとすると、モータ制御用マイコン107がモータ電流値取得するために要するA/D変換器1101におけるA/D変換時間は2usであり、2相分のA/D変換時間でモータ電流を検出することができる。
さらに、偶数チャネル番号変換禁止設定フラグレジスタ5107、または奇数チャネル番号変換禁止設定フラグレジスタ5108が保持するフラグに、例えば禁止:1、許可:0と定義して設定することにより、1ビットレジスタ資源でA/D変換を禁止するかどうかを設定することができる。それにより、本実施の形態5における1つのA/D変換器を有するA/D変換部510は、フラグ2つ分である2ビットのレジスタ資源で実現することができる。
以上のように、本実施の形態5における発明によれば、A/D変換器の数を最小にしつつ、レジスタ資源を削減しコストダウンを可能とするA/D変換装置を実現することができる。
それにより、低コストで、正弦波駆動モータの3相のうちの2相分のA/D変換時間でモータ電流を検出できるモータ制御装置を実現することができる。
なお、A/D連続変換終了チャネル設定レジスタ5106の設定を変更し、A/D連続変換する対象の入力チャネルを増やすこともできる。その場合には、モータ電流検出後に、さらにモータ電流検出に用いる以外の他の用途で用いられるアナログ信号をA/D変換部510に入力することで、他の用途で用いられるアナログ入力の検出にも用いることができる。
また、A/D連続変換基準ループは、レジスタ部1104が有するA/D連続変換基準開始チャネル設定レジスタ1110とA/D連続変換基準終了チャネル設定レジスタ1111とから決定されなくてもよい。すなわち、A/D連続変換基準ループを設定するレジスタが存在しなくてもよく、例えばA/D変換器1101では固定であるというようにハードウェア依存で決まっていてもよい。
(実施の形態6)
次に、本発明の実施の形態6について図面を用いて説明する。
実施の形態5では、1つのA/D変換器を有するA/D変換部510において、制御部5103に偶数チャネル番号変換禁止設定フラグレジスタ5107と奇数チャネル番号変換禁止設定フラグレジスタ5108とを備えることにより、A/D変換器の数を最小にしつつ、レジスタ資源を削減しコストダウンを可能とするA/D変換装置について説明した。本実施の形態6では、実施の形態5とは別の構成を備えることで、A/D変換器の数を最小にしつつ、レジスタ資源を削減しコストダウンを可能とするA/D変換装置について以下に説明する。
図15は、本発明の実施の形態6における3シャントセンサレス正弦波モータ駆動制御装置100のA/D変換部610を示す構成図である。なお、図2、図6、図9、図11または図13と同様の要素には同一の符号を付しており、詳細な説明は省略する。
図15に示すA/D変換部610は、複数の入力チャネルADch0〜ADch5と、マルチプレクサ1100と、A/D変換器1101と、デマルチプレクサ1102と、制御部6103と、レジスタ部6104とを備える。図15に示すA/D変換部610は、実施の形態5に係るA/D変換部510に対して、制御部6103と、レジスタ部6104との構成が異なる。
制御部6103は、レジスタ部6104を参照し、マルチプレクサ1100が選択する複数の入力チャネルの順番を決定する。制御部6103は、決定した入力チャネルの順番に従い、マルチプレクサ1100に、複数の入力チャネルADch0〜ADch5から1つの入力チャネルを選択させて、A/D変換器1101にアナログ信号を出力させる。制御部6103は、A/D変換器1101に、マルチプレクサ1100が選択した入力チャネルから入力されたアナログ信号をデジタル信号に変換させ、デマルチプレクサ1102に出力させる。
制御部6103は、デマルチプレクサ1102に、複数の出力用レジスタから1つの出力用レジスタを選択させ、A/D変換器1101により入力されたデジタル信号を選択させた出力用レジスタに出力させる。
レジスタ部6104は、A/D連続変換開始チャネル設定レジスタ1105と、A/D連続変換終了チャネル設定レジスタ1106とA/D連続変換対象ループ開始チャネル設定レジスタ6107とA/D連続変換対象ループ終了チャネル設定レジスタ6108とを有している。
また、レジスタ部6104は、実施の形態1〜5と同様に、A/D連続変換基準開始チャネル設定レジスタ1110とA/D連続変換基準終了チャネル設定レジスタ1111とを有し、マルチプレクサ1100に選択され得る複数の入力チャネルのチャネル番号の順序と範囲とからなるA/D連続変換基準ループを決定するために用いられる。
また、制御部6103は、レジスタ部6104におけるA/D連続変換開始チャネル設定レジスタ1105と、A/D連続変換終了チャネル設定レジスタ1106とにより、A/D連続変換基準ループのチャネル番号順でマルチプレクサ1100に選択させる入力チャネルのチャネル番号の範囲を決定する。すなわち、「A/D連続変換開始チャネル→…→A/D連続変換終了チャネル→A/D連続変換開始チャネル→…」となるA/D連続変換ループが決定される。
A/D連続変換対象ループ開始チャネル設定レジスタ6107とA/D連続変換対象ループ終了チャネル設定レジスタ6108とは、A/D連続変換ループとは別の連続変換ループとして、マルチプレクサ1100により選択され得る入力チャネルのチャネル番号の順序と範囲と(以下、A/D連続変換対象ループと呼ぶ。)を決定するのに用いられる。
すなわち、レジスタ部6104におけるA/D連続変換対象ループ開始チャネル設定レジスタ6107と、A/D連続変換対象ループ終了チャネル設定レジスタ6108とにより、マルチプレクサ1100によりA/D連続変換対象ループのチャネル番号順で選択される入力チャネルのチャネル番号の範囲が制御部6103により決定される。すなわち、「A/D連続変換対象ループ開始チャネル→…→A/D連続変換対象ループ終了チャネル→A/D連続変換対象ループ開始チャネル→…」となるA/D連続変換対象ループが決定される。
制御部6103は、レジスタ部6104を参照することで、A/D連続変換対象ループ開始チャネル設定レジスタ6107およびA/D連続変換対象ループ終了チャネル設定レジスタ6108にされた設定によりA/D連続変換対象ループのチャネル番号順が決定される。A/D連続変換開始チャネル設定レジスタ1105およびA/D連続変換終了チャネル設定レジスタ1106にされた設定により決定されたA/D連続変換ループのチャネル番号順において、A/D連続変換対象ループのチャネル番号順に指定されていないチャネル番号はマルチプレクサ1100が選択する対象であるチャネル番号から除かれる。すなわち、制御部6103は、A/D連続変換開始チャネル設定レジスタ1105に設定されたチャネル番号、例えばADch3から、A/D連続変換終了チャネル設定レジスタ1106に設定されたチャネル番号、例えばADch1、までのA/D連続変換ループ(ADch3→ADch4→ADch5→ADch0→ADch1→ADch3→…)において、A/D連続変換対象ループ開始チャネル設定レジスタ6107に設定されたチャネル番号、例えばADch1から、A/D連続変換対象ループ終了チャネル設定レジスタ6108に設定されたチャネル番号、例えばADch3、までのA/D連続変換対象ループ(ADch1→ADch2→ADch3→ADch1→…)が示す入力チャネルに指定されていないA/D連続変換ループのチャネル番号が除かれてA/D連続変換ループ(ADch3→ADch1→ADch3→…)が決定される。制御部6103は、決定されたA/D連続変換ループ(ADch3→ADch1→ADch3→…)のチャネル番号を、入力チャネルに割り当てられた番号順にマルチプレクサ1100に選択させる。マルチプレクサ1100は、選択した入力チャネルに入力されたアナログ信号が入力される。
図16は、本発明の実施の形態6のA/D変換部610においてA/D変換を連続して行う連続変換の動きを説明するための図である。
図16(A)は、実施の形態1〜6と同様のため説明は割愛する。図16(A)の設定により、A/D変換部610は、A/D連続変換基準ループ(ADch0→ADch1→ADch2→ADch3→ADch4→ADch5→…)が設定されており、入力チャネル番号の若い番号から順番に連続変換される。
図16(B)は、A/D連続変換開始チャネル設定レジスタ1105にチャネル番号としてADch3と設定され、A/D連続変換終了チャネル設定レジスタ1106にチャネル番号としてADch1と設定され、A/D連続変換対象ループ開始チャネル設定レジスタ6107にチャネル番号としてADch1と設定され、A/D連続変換対象ループ終了チャネル設定レジスタ6108にチャネル番号としてADch3と設定された場合の、A/D変換部610がA/D変換を連続して行う連続変換の動きを示している。
図16(B)では、A/D連続変換開始チャネル設定レジスタ1105に設定されたチャネル番号をADch3と、A/D連続変換終了チャネル設定レジスタ1106に設定されたチャネル番号をADch1と設定される。この時点でのA/D連続変換ループは(ADch3→ADch4→ADch5→ADch0→ADch1→ADch3→…)と決定される。さらに、A/D連続変換対象ループ開始チャネル設定レジスタ6107に設定されたチャネル番号をADch1と、A/D連続変換対象ループ終了チャネル設定レジスタ6108に設定されたチャネル番号をADch3と設定することで、この時点でのA/D連続変換ループ(ADch3→ADch4→ADch5→ADch0→ADch1→ADch3→…)が示す入力チャネルにおいてA/D連続変換対象ループ(ADch1→ADch2→ADch3→…)に指定されていないチャネル番号であるADch0、ADch4、ADch5が除かれたA/D連続変換ループ(ADch3→ADch1→ADch3→…)が決定される。
それにより、制御部6103は、決定したA/D連続変換ループ(ADch3→ADch1→ADch3→…)に従い、マルチプレクサ1100と、A/D変換器1101とを制御する。制御部6103は、決定したA/D連続変換ループ(ADch3→ADch1→ADch3→…)に従い、マルチプレクサ1100に入力チャネルを選択させて、選択した入力チャネルから入力されたアナログ信号をA/D変換器1101に出力させる。
ところで、本実施の形態6における1つのA/D変換器を有するA/D変換部610を備える3シャントセンサレス正弦波モータ駆動制御装置100は、シャント抵抗108で検出される3相のモータ電流が増幅されて、増幅されたモータ電流値がアナログの入力信号としてA/D変換部610に入力される。
ここで、A/D変換部610に入力される入力チャネルは、ADch1、ADch2、およびADch3とする。
以下、モータ制御パワーモジュール106のPWM信号の下アームON区間となるモータ電流値の取得タイミング区間において、1つのA/D変換器を有するA/D変換部610で2相分のA/D変換時間でモータ電流を検出する手法を説明する。
まず、A/D連続変換対象ループ開始チャネル設定レジスタ6107に入力チャネルADch1の番号を設定し、A/D連続変換対象ループ終了チャネル設定レジスタ6108に入力チャネルADch3の番号を設定する。それにより、A/D連続対象変換ループが(ADch1→ADch2→ADch3→ADch1→…)と決定される。
次に、A/D連続変換開始チャネル設定レジスタ1105に入力チャネルADch1の番号を設定し、A/D連続変換終了チャネル設定レジスタ1106に入力チャネルADch2の番号を設定する。この時点でA/D連続変換ループは(ADch1→ADch2→ADch1→ADch2→…)と決定される。
次に、A/D連続変換ループ(ADch1→ADch2→ADch1→ADch2→…)において、A/D連続対象変換ループ(ADch1→ADch2→ADch3→ADch1→…)に指定されていないチャネル番号が除かれてA/D連続変換ループ(ADch1→ADch2→ADch1→…)が決定される。この場合、A/D連続変換ループにおいてA/D連続対象変換ループに指定されていないチャネル番号はないのでA/D連続変換ループ(ADch1→ADch2→ADch1→…)と決定される。
したがって、制御部6103は、決定したA/D連続変換ループ(ADch1→ADch2→ADch1→…)に従い、マルチプレクサ1100に入力チャネルを選択させて、選択した入力チャネルから入力されたアナログ信号をA/D変換器1101に出力させる。
それにより、A/D変換部610は、A/D連続変換ループ(ADch1→ADch2→ADch1→…)に従いA/D連続変換することにより、2相分のA/D変換時間でモータ電流を検出することができる。
次に、A/D連続変換開始チャネル設定レジスタ1105に入力チャネルADch2の番号を設定し、A/D連続変換終了チャネル設定レジスタ1106に入力チャネルADch3の番号を設定する。それにより、A/D連続変換ループが(ADch2→ADch3→ADch2→ADch3→…)と決定される。
なお、ここでは上述と同様に、A/D連続変換対象ループ開始チャネル設定レジスタ6107に入力チャネルADch1の番号が設定され、A/D連続変換対象ループ終了チャネル設定レジスタ6108に入力チャネルADch3の番号が設定されている。すわなち、A/D連続対象変換ループが(ADch1→ADch2→ADch3→ADch1→…)と決定されている。
次に、A/D連続変換ループ(ADch2→ADch3→ADch2→ADch3→…)において、A/D連続対象変換ループ(ADch1→ADch2→ADch3→ADch1→…)に指定されていないチャネル番号が除かれてA/D連続変換ループ(ADch2→ADch3→ADch2→…)が決定される。この場合、A/D連続変換ループにおいてA/D連続対象変換ループに指定されていないチャネル番号はないのでA/D連続変換ループ(ADch2→ADch3→ADch2→…)と決定される。
それにより、A/D変換部610は、A/D連続変換ループ(ADch2→ADch3→ADch2→…)に従いA/D連続変換することにより、2相分のA/D変換時間でモータ電流を検出することができる。
さらに次に、A/D連続変換開始チャネル設定レジスタ1105に入力チャネルADch3の番号を設定し、A/D連続変換終了チャネル設定レジスタ1106に入力チャネルADch1の番号を設定する。それにより、A/D連続変換ループが(ADch3→ADch4→ADch5→ADch0→ADch1→ADch3→…)と決定される。
なお、ここでは上述と同様に、A/D連続変換対象ループ開始チャネル設定レジスタ6107に入力チャネルADch1の番号を設定され、A/D連続変換対象ループ終了チャネル設定レジスタ6108に入力チャネルADch3の番号を設定されている。すわなち、A/D連続対象変換ループが(ADch1→ADch2→ADch3→ADch1→…)と決定されている。
次に、A/D連続変換ループ(ADch3→ADch4→ADch5→ADch0→ADch1→ADch3→…)において、A/D連続対象変換ループ(ADch1→ADch2→ADch3→…)に指定されていないチャネル番号であるADch0、ADch4およびADch5が除かれてA/D連続変換ループ(ADch3→ADch1→ADch3→…)が決定される。
それにより、A/D変換部610は、A/D連続変換ループ(ADch3→ADch1→ADch3→…)に従いA/D連続変換することにより、2相分のA/D変換時間でモータ電流を検出することができる。
このようにして、A/D連続変換開始チャネル設定レジスタ1105およびA/D連続変換終了チャネル設定レジスタ1106に設定されるチャネル番号と、A/D連続変換対象ループ開始チャネル設定レジスタ6107およびA/D連続変換対象ループ終了チャネル設定レジスタ6108に設定されるチャネル番号を必要に応じて変更することにより、次々に続くタイミング毎でのモータ電流の検出をA/D変換部610が検出することができる。
以上のように、A/D連続変換開始チャネル設定レジスタ1105およびA/D連続変換終了チャネル設定レジスタ1106に設定されるチャネル番号と、A/D連続変換対象ループ開始チャネル設定レジスタ6107およびA/D連続変換対象ループ終了チャネル設定レジスタ6108に設定されるチャネル番号を必要に応じて切り替える設定をすることで、A/D変換部610は、決定されたA/D連続変換ループに従い、2相分のA/D変換時間でモータ電流を検出することができる。ここで、例えば、A/D変換部610のA/D変換器1101におけるA/D変換に要する時間を1usとすると、モータ制御用マイコン107がモータ電流値取得するために要するA/D変換器1101におけるA/D変換時間は2usであり、2相分のA/D変換時間でモータ電流を検出することができる。
以上、本実施の形態6における1つのA/D変換器を有するA/D変換部610は、A/D連続変換対象ループ開始チャネル設定レジスタ6107およびA/D連続変換対象ループ終了チャネル設定レジスタ6108の2つの入力チャネルを指定に必要なビット数のレジスタ資源で実現することができる。例えば、A/D変換部610において、A/D変換するすべての対象となる複数の入力チャネル数が16チャネルのとき8ビットのレジスタ資源で実現することができる。
以上のように、本実施の形態5における発明によれば、A/D変換器の数を最小にしつつ、レジスタ資源を削減しコストダウンを可能とするA/D変換装置を実現することができる。
それにより、低コストで、正弦波駆動モータの3相のうちの2相分のA/D変換時間でモータ電流を検出できるモータ制御装置を実現することができる。
なお、A/D連続変換基準ループは、レジスタ部1104が有するA/D連続変換基準開始チャネル設定レジスタ1110とA/D連続変換基準終了チャネル設定レジスタ1111とから決定されなくてもよい。すなわち、A/D連続変換基準ループを設定するレジスタが存在しなくてもよく、例えばA/D変換器1101では固定であるというようにハードウェア依存で決まっていてもよい。
(実施の形態7)
次に、本発明の実施の形態7について図面を用いて説明する。
実施の形態1〜6では、正弦波駆動モータの3相のうちの2相分のA/D変換時間でモータ電流の検出を可能とする1つのA/D変換器を有し、レジスタ資源を削減したA/D変換装置について説明した。本実施の形態7では、実施の形態1〜6で説明したA/D変換装置を備えた3シャントセンサレス正弦波モータ駆動制御装置100を用いて実現される製品として、洗濯機について説明する。
図17は、実施の形態1〜6で説明したA/D変換部を備えた3シャントセンサレス正弦波モータ駆動制御装置100を用いて実現される洗濯機160の構成を模式的に示す図である。
図17に示すように、洗濯機160は、洗濯槽161と、洗濯槽を囲む筐体162と、洗濯槽へ空気を送り込むファンモータ163と、洗濯槽を回転させるモータ164と、ファンモータ163およびモータ164の2つのモータを制御する洗濯機マイコン部とを備える。
洗濯機マイコン部は実施の形態1〜6で説明したいずれかのA/D変換部110〜610とマイコン部165とを備える。洗濯機マイコン部は、いずれかのA/D変換部110〜610が有するA/D変換器1101に入力されるアナログ入力値にてファンモータ163およびモータ164の2つのモータを制御する。
ここで、アナログ入力値は、例えば、ファンモータ163またはモータ164のモータ電流として検出される電流値である。すなわち、ファンモータ163またはモータ164のモータ電流は3つのシャント抵抗108を流れる電流をモータ電流増幅回路109で増幅してモータ制御用マイコン107へ入力し、モータ制御用マイコン107内部のA/D変換部110に入力されたアナログ値であるアナログ入力値をデジタル値に変換することで検出される。
ファンモータ163またはモータ164のモータ電流からモータ位置(速度)を推定し、推定したモータ位置と目標速度からファンモータ163またはモータ164のモータ電流が正弦波状になるようにモータ制御するPWMを3相出力することでファンモータ163またはモータ164を制御する。
それにより、本実施の形態1〜6におけるA/D変換部を備えた3シャントセンサレス正弦波モータ駆動制御装置100は、上述したように制御動作を繰り返すことで望む洗濯機160におけるファンモータ163またはモータ164のモータ駆動状態を作り出すことができる。
近年の洗濯機の機能は多様化しており、図17に示すように複数のモータを備えることが多くなっている。また、コスト削減要求を背景に、1つのモータに対し1つのA/D変換器ではなく、複数のモータを同時に制御することが望まれてきている。しかしながら、上述したような課題が生じていた。
したがって、本実施の形態7では、本実施の形態1〜6におけるA/D変換部を備えた3シャントセンサレス正弦波モータ駆動制御装置100を洗濯槽161に備えることで、
課題を解決し、コスト削減要求に応えることができる。
なお、複数のモータとして他にコンプレッサ、給水ポンプなどが挙げられる。
以上より、本実施の形態7では、洗濯機160に本実施の形態1〜6におけるA/D変換部のいずれかを備えることで、すなわちA/D変換器の数を最小にしつつ、レジスタ資源を削減しコストダウンを可能とするA/D変換装置を備えることで、低コストで、正弦波駆動モータの3相のうちの2相分のA/D変換時間でモータ電流を検出できるモータ制御装置を備える洗濯機160を実現することができる。
以上、本発明の画像符号化装置について、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。
なお、モータ駆動制御装置として、正弦波駆動方式について説明したが、これに限定されない。モータ駆動制御装置として、矩形波駆動方式の矩形波モータ駆動制御装置についても同様に適用することができる。