JP4884988B2 - プログラム作成装置およびプログラム作成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、NCプログラムを作成するプログラム作成装置およびプログラム作成方法に関するものである。
近年、加工装置がNC(Numerical Control)プログラムを用いて、複雑な形状の製品(被加工物)を加工する技術の開発が進められている。このNCプログラムは、加工装置の使用者(作業者)が容易に加工処理を行なえるよう、作成しておく必要がある。
従来のCAD(Computer Aided Design)データを基にNCプログラムを作成するシステムでは、フライス加工やポケット加工などの面加工のNCプログラムを作成する際に、CAM(Computer Aided Manufacturing)システムの加工領域を定義する手段が、CADシステムで作成した形状データから加工領域を規定する形状を選択・抽出することで加工領域を定義し、NCプログラムを生成する手段が、定義した加工領域の情報に加工条件等を加えることでNCプログラムを生成していた(例えば、特許文献1参照)。
特開平5−20402号公報(第2−4頁、第1図)
しかしながら、上記従来の技術では、抽出する加工領域の形状が複雑になるほど、加工領域を規定する形状の選択指示が増加し、加工領域を規定する形状の選択・抽出作業に手間がかかるといった問題があった。また、工具軸方向を切り替える複数の加工領域の定義においては、製品形状と干渉が無く、無駄が少ない加工領域の形状を定義するために形状データの追加や形状の適切な選択が必要となり、作業者の手間が増大するとともに作業者に高度な技術が要求されるといった問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、工具軸方向を切り替えながら複数の面加工を行なうNCプログラムを、簡易な指示で容易に作成することができるプログラム作成装置およびプログラム作成方法を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、工具軸方向を切り替えながら被加工物の加工制御を行なう数値制御装置が前記被加工物を加工制御する際に用いる加工制御プログラムを作成するプログラム作成装置において、前記被加工物の加工領域に関する加工領域データを記憶する加工領域データ記憶手段と、前記被加工物を面加工する際の工具軸方向を外部入力により指示された被加工物上の形状部位に基づいて決定し、決定した工具軸方向を前記加工領域データ記憶手段記憶する加工領域データに対して設定する工具軸方向設定手段と、前記被加工物を面加工する際の工具先端の最深位置である工具最深位置を外部入力により指示された被加工物上の形状部位に基づいて決定し、決定した工具最深位置を前記加工領域データ記憶手段記憶する加工領域データに対して設定する工具最深位置設定手段と、前記被加工物が加工されることによって形成される製品領域および前記加工領域のうち、前記工具軸方向および前記工具最深位置の組み合わせによって決まる前記製品領域のうちの第1の部分領域および前記加工領域のうちの第2の部分領域を、前記工具軸方向、前記工具最深位置および前記加工領域データに基づいて抽出するとともに、前記第1の部分領域を前記工具軸方向と反対方向にスウィープさせることによって工具による前記第2の部分領域への干渉領域を算出し、前記第2の部分領域から前記干渉領域を除去することによって前記工具軸方向で前記工具最深位置まで前記被加工物を面加工する際に前記被加工物へ加工の干渉を与えることなく加工できる最大領域を面加工領域データとして抽出する面加工領域抽出手段と、前記面加工領域抽出手段が抽出した面加工領域データを用いて、前記被加工物を面加工する際の加工工程に関する加工工程情報を決定する加工工程情報決定手段と、前記面加工領域抽出手段が抽出した面加工領域データおよび前記加工工程情報決定手段が決定した加工工程情報に応じた前記加工制御プログラムを作成するプログラム作成手段と、を備えることを特徴とする。
この発明によれば、外部入力される簡易な情報に基づいて被加工物へ加工の干渉を与えることなく加工できる最大領域を抽出できるので、簡易な指示で容易にプログラムを作成することが可能になるという効果を奏する。
図1は、本発明の実施の形態にかかるNCプログラム作成装置の構成を示す図である。 図2は、NCプログラム作成装置の処理手順を示すフローチャートである。 図3は、素材形状データの一例を示す図である。 図4は、製品形状データの一例を示す図である。 図5は、加工領域形状データの一例を示す図である。 図6は、最初に設定される工具軸方向の例を説明するための図(1)である。 図7は、最初に設定される工具軸方向の例を説明するための図(2)である。 図8は、工具先端最深位置の一例を示す図である。 図9は、製品形状を分割する平面を説明するための図である。 図10は、平面で分割された製品の部分形状を説明するための図である。 図11は、加工領域形状を分割する平面を説明するための図である。 図12は、平面で分割された加工領域の部分形状を説明するための図である。 図13は、部分製品形状の投影領域を説明するための図である。 図14は、1つの工具軸方向の加工によって干渉される領域を説明するための図である。 図15は、面加工領域形状を示す図である。 図16は、図5の加工領域形状と図15の面加工領域形状から得られる新たな加工領域形状を示す図である。 図17は2番目に設定される工具軸方向の例を説明するための図である。 図18は、新たな面加工領域形状を示す図である。
符号の説明
1 プログラム作成装置
2 形状データ入力手段
3 製品形状格納手段
4 素材形状格納手段
5 加工領域形状生成手段
6 加工領域形状格納手段
7 工具軸方向設定手段
8 工具軸方向格納手段
9 工具先端最深位置設定手段
10 工具先端最深位置格納手段
11 面加工領域形状抽出手段
12 面加工領域形状格納手段
13 加工工程情報決定手段
14 加工工程情報格納手段
15 NCプログラム作成手段
16 NCプログラム格納手段
17 加工領域形状更新手段
18 形状選択手段
19 工具軸方向選択手段
20 指示入力部
30 CADシステム
A1 部分製品形状投影領域
E1 線
F1,F2 面
M1 素材形状
M2 製品形状
M3 加工領域形状
M4 部分製品形状
M5 部分加工領域形状
M6 工具干渉領域形状
M7,M9 面加工領域形状
M8 新規加工領域形状
P1,P2 規定点
V1〜V3 工具軸方向
W1 平面
以下に、本発明にかかるプログラム作成装置およびプログラム作成方法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態
図1は、本発明の実施の形態にかかるNCプログラム作成装置の構成を示す図である。NCプログラム作成装置1は、工具軸方向を切り替えながら複数方向から加工を行う多面加工を行うためのNCプログラム(加工制御プログラム)を作成する装置であり、例えばパーソナルコンピュータなどを含んで構成されている。NCプログラム作成装置1が作成したNCプログラムは、例えば数値制御装置が被加工物の加工制御を行なう際に用いる。
NCプログラム作成装置1は、CADシステム30と接続されており、形状データ入力手段2、製品形状格納手段3、素材形状格納手段4、加工領域形状生成手段(算出手段)5、加工領域形状格納手段(加工領域データ記憶手段)6、工具軸方向設定手段7、工具軸方向格納手段8、工具先端最深位置設定手段9、工具先端最深位置格納手段10、面加工領域形状抽出手段(面加工領域抽出手段)11、面加工領域形状格納手段12、加工工程情報決定手段13、加工工程情報格納手段14、NCプログラム作成手段(プログラム作成手段)15、NCプログラム格納手段16、加工領域形状更新手段(加工領域更新手段)17、形状選択手段18、工具軸方向選択手段19、指示入力部20を備えている。
形状データ入力手段2は、CADシステム30から製品(被加工物の完成品)の3次元形状データ(以下、製品形状データという)および素材(製品を加工する前の素材)の3次元形状データ(以下、素材形状データという)を受け取る。形状データ入力手段2は、CADシステム30から送られる製品形状データを製品形状格納手段3に格納し、CADシステム30から送られる素材形状データを素材形状格納手段4に格納する。
製品形状格納手段3は、形状データ入力手段2から入力される製品形状データを格納する情報の格納(記憶)手段である。素材形状格納手段4は、形状データ入力手段2から入力される素材形状データを格納する情報の格納手段である。
加工領域形状生成手段5は、製品形状格納手段3と素材形状格納手段4から製品形状データと素材形状データを受け取り、加工する領域(形状)に関する情報(加工領域形状データ)を生成する。加工領域形状生成手段5は、生成した加工領域形状データを加工領域形状格納手段6に格納する。加工領域形状格納手段6は、加工領域形状生成手段5が生成した加工領域形状データを格納する情報の格納手段である。
指示入力部20は、情報の入力手段であり、マウスやキーボードなどを備えて構成されている。指示入力部20へは、作業者からの指示(例えば工具軸方向を特定するための製品の面や線などを指定する指示情報、製品上の点を指定する指示情報)などが入力される。指示入力部20は、作業者からの指示情報を工具軸方向設定手段7に送信する。
工具軸方向設定手段7は、製品形状格納手段3が格納するデータ(製品形状データ)と指示入力部20(作業者)からの指示情報に基づいて、工具軸の方向(工具軸方向)を決定し、決定した工具軸方向のデータを工具軸方向格納手段8に格納する
工具軸方向設定手段7は、形状選択手段18および工具軸方向選択手段19を有している。形状選択手段18は、製品形状格納手段3内の製品形状データと指示入力部20からの指示情報に基づいて、製品形状データから工具軸方向を特定するための面、線などの部位のデータ(以下、製品形状部位データという)を抽出し、工具軸方向選択手段19に入力する。
工具軸方向選択手段19は、形状選択手段18からの製品形状部位データから工具軸方向の候補を挙げ、例えば図示しない表示手段等に表示させる。工具軸方向選択手段19は、指示入力部20からの指示情報(工具方向の指示)に基づいて、工具方向の候補の中から所定の工具方向を決定する。なお、作業者からの指示情報として、工具軸方向を逆転させる指示(候補として挙げられた工具軸方向と反対方向を工具軸とする指示)を指示入力部20に入力してもよい。工具軸方向選択手段19は、決定した工具軸方向のデータを、工具軸方向データとして工具軸方向格納手段8に格納する。工具軸方向格納手段8は、工具軸方向選択手段19が決定した工具軸方向データを格納する情報の格納手段である。
工具先端最深位置設定手段9は、製品形状格納手段3からの製品形状データと、指示入力部20からの指示情報(作業者からの指示)に基づいて、工具の先端で最も深い到達位置(工具先端最深位置)を決定し、工具先端最深位置のデータを工具先端最深位置格納手段10に格納する。工具先端最深位置格納手段10は、工具先端最深位置設定手段9が決定する工具先端最深位置のデータを格納する情報の格納手段である。
面加工領域形状抽出手段11は、製品形状格納手段3から製品形状データを受信し、加工領域形状格納手段6から加工領域形状データを受信する。また、面加工領域形状抽出手段11は、工具軸方向格納手段8から工具軸方向データを受信し、工具先端最深位置格納手段10から工具先端最深位置のデータを受信する。
面加工領域形状抽出手段11は、製品形状格納手段3、加工領域形状格納手段6、工具軸方向格納手段8および工具先端最深位置格納手段10から受信したデータを用いて、実際に面加工処理を行う際の加工領域の形状データ(以下、面加工領域形状という)を抽出し、抽出した面加工領域形状のデータを面加工領域形状格納手段12に格納する。面加工領域形状格納手段12は、面加工領域形状抽出手段11が抽出した面加工領域形状のデータを格納する情報の格納手段である。
加工工程情報決定手段13は、面加工領域形状格納手段12から面加工領域形状のデータを受け取り、使用工具、切削条件などの加工工程に関する情報(以下、加工工程情報という)を決定する。加工工程情報決定手段13は、決定した加工工程情報を加工工程情報格納手段14に格納する。加工工程情報格納手段14は、加工工程情報決定手段13が決定した加工工程情報を格納する情報の格納手段である。
NCプログラム作成手段15は、面加工領域形状格納手段12から面加工領域形状のデータを受信し、加工工程情報格納手段14から加工工程情報を受信する。NCプログラム作成手段15は、受信した面加工領域形状のデータ、加工工程情報を用いてNCプログラムを作成する。NCプログラム作成手段15は、面加工領域形状のデータ、加工工程情報に応じたNCプログラムを作成し、作成したNCプログラムをNCプログラム格納手段16に格納する。NCプログラム格納手段16は、NCプログラム作成手段15が作成したNCプログラムを格納する情報の格納手段である。
加工領域形状更新手段17は、面加工領域形状格納手段12から面加工領域形状のデータを受信し、加工領域形状格納手段6から加工領域形状データを受信する。加工領域形状更新手段17は、受信した面加工領域形状のデータ、加工領域形状データを用いて新たな加工領域形状データを生成し、生成した加工領域形状データを加工領域形状格納手段6に格納する。
CADシステム30は、製品形状データ、素材形状データを作成するパーソナルコンピュータなどの装置を含んで構成され、NCプログラム作成装置1の形状データ入力手段2に製品形状データ、素材形状データを送信する。
つぎに、NCプログラム作成装置1の処理手順について説明する。図2は、NCプログラム作成装置の処理手順を示すフローチャートである。CADシステム30で作成された製品形状データおよび素材形状データを、形状データ入力手段2に入力する(ステップS1)。形状データ入力手段2は、製品形状データを製品形状格納手段3に格納し、素材形状データを素材形状格納手段4に格納する。
加工領域形状生成手段5は、製品形状格納手段3と素材形状格納手段4から製品形状データと素材形状データを受け取り、加工領域形状データを生成する(ステップS2)。加工領域形状生成手段5は、生成した加工領域形状データを加工領域形状格納手段6に格納する。
ここで素材形状データ、製品形状データ、加工領域形状データについて説明する。図3は、素材形状データの一例を示す図であり、図4は、製品形状データの一例を示す図である。
素材形状データは、素材形状M1を示す数値データなどによって構成され、製品形状データは、製品形状M2を示す数値データなどによって構成されている。素材形状M1は、例えば図3の例のように四角柱などの形状(領域)を有している。
また、製品形状M2は、例えば図4の例のように、上部と下部によって形成されている。上部は、台形柱であり、三角柱の1つの側面と直方体の1つの側面が当接するよう接続して構成されている。下部は、その上面側に上部を載せる板状の直方体である。上部と下部は、台形柱の1つの角部分と板状の直方体の1つの角部分とが重なるよう接続されている。
ここでの加工領域形状生成手段5は、素材形状M1と製品形状M2から加工領域形状データを生成する。図5は、加工領域形状データの一例を示す図である。ここでは、図3に示した素材形状M1と図4に示した製品形状M2を用いて生成された加工領域形状データを示している。
加工領域形状データは、加工領域形状M3を示す数値データなどによって構成されている。加工領域形状M3は、例えば図5の例のように素材形状M1から製品形状M2を集合演算によって除去した形状(領域)を有している。
加工領域形状生成手段5が加工領域形状データを生成して、加工領域形状データを加工領域形状格納手段6に格納した後、工具軸方向設定手段7は、現在の工具軸方向の設定を変更するか否かをチェックする(ステップS3)。
工具軸方向設定手段7は、指示入力部20(作業者)からの指示情報に現在の工具軸方向の設定を変更する指示情報が含まれている場合に、現在の工具軸方向の設定を変更すると判断する。
工具軸方向設定手段7が、現在の工具軸方向の設定を変更すると判断した場合(ステップS3、YES)、工具軸方向設定手段7の形状選択手段18は、製品形状格納手段3内の製品形状データと指示入力部20からの指示情報(工具方向を特定するための面や線の指定)(第1の指定情報)に基づいて、製品形状データから工具方向を特定するための面、線などの部位のデータを抽出し、製品形状部位データとして工具軸方向選択手段19に入力する。
工具軸方向選択手段19は、形状選択手段18からの製品形状部位データから仮の工具軸方向(工具方向の候補)を特定する。工具軸方向選択手段19は、作業者から工具方向に対する順逆の指示(工具方向を逆転させるか否かの指示)を受けて工具方向を決定する。換言すると、工具軸方向設定手段7は、作業者からの指示によって製品形状データ内の面または線を選択し、選択した面または線に関連した方向を現在の工具軸方向として設定する(ステップS4)。工具軸方向設定手段7は、決定した工具軸方向データを工具軸方向格納手段8に格納する。
ここで、選択された面および線と、この面および線から決定される工具軸方向について説明する。図6および図7は設定される工具軸方向の例を説明するための図である。図6は、製品形状M2の面F1が作業者の指示によって選択された場合を示している。ここでの面F1は、図4に示した下部の上面であって、上部と当接していない部分である。そして、工具軸方向設定手段7は、面F1に関連する方向として面F1の法線方向を用いて工具軸方向V1を設定している。
図7は、製品形状M2の線E1が作業者の指示によって選択された場合を示している。ここでの線E1は、図4に示した上部の1辺である。線E1は、台形柱(三角柱)の底辺を構成し、下部の上面に対して斜め方向で接続している。そして、工具軸方向設定手段7は、線E1に関連する方向として線E1に平行な方向(接線方向)を用いて工具軸方向V2を設定している。
工具軸方向設定手段7は、工具軸方向を設定した後、さらに工具軸方向の設定を変更するか否かをチェックする(ステップS3)。工具軸方向設定手段7が、現在の工具軸方向の設定を変更しない(作業者からの設定変更の指示無し)と判断した場合(ステップS3、NO)、工具先端最深位置設定手段9は、現在の工具先端最深位置の設定を変更するか否かをチェックする(ステップS5)。
工具先端最深位置設定手段9は、指示入力部20(作業者)からの指示情報に現在の工具先端最深位置の設定を変更する指示情報が含まれている場合に、現在の工具先端最深位置の設定を変更すると判断する。
工具先端最深位置設定手段9が、現在の工具先端最深位置の設定を変更すると判断した場合(ステップS5、YES)、工具先端最深位置設定手段9は、製品形状格納手段3の製品形状データと、指示入力部20からの指示情報(製品形状の点の指定)(第2の指定情報)に基づいて、工具先端最深位置を決定する。具体的には、工具先端最深位置設定手段9は、作業者からの指示に基づいて製品形状データ内から製品表面の点を選択し、選択した点を面加工領域における工具先端の最深位置に対応する面を規定する点として設定する(ステップS6)。工具先端最深位置設定手段9は、決定した工具先端最深位置のデータを工具先端最深位置格納手段10に格納する。
ここで、工具先端最深位置について説明する。図8は、工具先端最深位置の一例を示す図である。図8では製品形状M2上で工具先端最深位置の規定点P1が選択されており、工具軸方向V1に垂直で、規定点P1を含む面が工具先端最深位置の面となる。ここでの工具先端最深位置の規定点P1は、図4に示した下部の上面内の1つの頂点であって、下部と上部が重なる頂点に対向する頂点である。
工具先端最深位置設定手段9は、さらに、現在の工具先端最深位置の設定を変更するか否かをチェックする(ステップS5)。工具先端最深位置設定手段9が、現在の工具先端最深位置の設定を変更しない(全ての設定変更が終了)と判断した場合(ステップS5、NO)、面加工領域形状抽出手段11は、面加工領域の抽出を実行するか否かをチェックする(ステップS7)。面加工領域形状抽出手段11は、工具先端最深位置のデータが工具先端最深位置格納手段10に格納されている場合に、面加工領域の抽出を実行すると判断する。
面加工領域形状抽出手段11が、面加工領域の抽出を実行すると判断した場合(ステップS7、YES)、面加工領域形状抽出手段11は、製品形状格納手段3から製品形状データを受信し、加工領域形状格納手段6から加工領域形状データを受信する。また、面加工領域形状抽出手段11は、工具軸方向格納手段8から工具軸方向データを受信し、工具先端最深位置格納手段10から工具先端最深位置のデータを受信する。
面加工領域形状抽出手段11は、製品形状格納手段3、加工領域形状格納手段6、工具軸方向格納手段8および工具先端最深位置格納手段10から受信したデータ(現在設定されている工具軸方向データ、工具先端最深位置のデータ、製品形状データおよび加工領域形状データ)を用いて、面加工領域形状を抽出する。
ここで、面加工領域形状の抽出処理について説明する。図9〜図15は、面加工領域形状の抽出処理を説明するための図である。面加工領域形状の抽出処理の第1ステップでは、面加工領域形状抽出手段11が、工具軸方向に垂直で工具位置最深位置の規定点を含む平面で製品形状を分割した際の製品の部分形状(部分製品形状)であって、分割に用いた平面に対して工具軸方向と反対側に位置する部分製品形状の抽出を行う。ここでの面加工領域形状抽出手段11は、製品形状データ(製品形状M2)、工具軸方向データ、工具先端最深位置のデータを用いて、製品形状部分の抽出を行う。
図9は、製品形状を分割する平面を説明するための図である。同図に示すように、製品形状M2を分割する平面W1は工具軸方向V1と工具先端最深位置の規定点P1から規定されるものであり、工具軸方向V1に垂直な平面で、かつ工具位置最深位置の規定点P1を含む平面である。すなわち、平面W1は、面F1と同一平面状にある。
図10は、平面で分割された製品の部分形状を説明するための図である。同図に示すように、分割に用いた平面W1に対して工具軸方向と反対側に位置する製品の部分形状を抽出すると、製品形状M2の部分形状(部分製品形状M4)が抽出される。この部分製品形状M4は、図4に示した製品形状M2の上部に対応する。
つぎに、面加工領域形状の抽出処理の第2ステップとして、面加工領域形状抽出手段11が、第1ステップと同様に工具軸方向と工具先端最深位置とから規定される平面を用いて加工領域形状から部分形状の抽出を行う。このとき、面加工領域形状抽出手段11は、工具軸方向データ、工具先端最深位置のデータ、加工領域形状データを用いて、加工領域形状の部分形状を抽出する。
図11は、加工領域形状を分割する平面を説明するための図である。同図に示すように、加工領域形状M3を分割する平面W1は工具軸方向V1と工具先端最深位置の規定点P1から規定されるものであり、工具軸方向V1に垂直な平面で、かつ工具位置最深位置の規定点P1を含む平面である。
図12は、平面で分割された加工領域の部分形状を説明するための図である。同図に示すように、分割に用いた平面W1に対して工具軸方向と反対側に位置する加工領域の部分形状を抽出すると、加工領域形状M3の部分形状(部分加工領域形状M5)が抽出される。
つぎに、面加工領域形状の抽出処理の第3ステップとして、面加工領域形状抽出手段11は、工具軸方向V1と工具先端最深位置の規定点P1とから規定される平面W1上への部分製品形状M4の投影領域を算出する。
図13は、部分製品形状の投影領域を説明するための図である。同図に示すように、第1ステップで抽出された部分製品形状M4を、工具軸方向V1と工具先端最深位置の規定点P1とから規定される平面W1上に投影させた領域が、部分製品形状M4の投影領域(部分製品形状投影領域A1)となる。
面加工領域形状抽出手段11は、例えば図13に示す部分製品形状投影領域A1を、工具軸方向V1と反対方向にスウィープさせて工具による干渉領域(工具干渉領域)を生成する。ここでの工具干渉領域は、部分製品形状M4を工具軸方向V1で加工した際に、工具によって干渉(加工)されてしまう領域である。
図14は、1つの工具軸方向の加工によって干渉される領域を説明するための図である。面加工領域形状抽出手段11は、部分製品形状投影領域A1を、工具軸方向V1と反対方向のX1方向にスウィープさせて工具干渉領域形状M6を生成する。このとき、面加工領域形状抽出手段11は、部分製品形状投影領域A1を部分製品形状M4の高さ(工具軸方向V1と反対方向の高さ)分だけスウィープさせることによって、工具干渉領域形状M6を生成する。
つぎに、面加工領域形状の抽出処理の第4ステップとして、面加工領域形状抽出手段11は、第2ステップにおいて抽出した部分加工領域形状M5から第3ステップにおいて生成した工具干渉領域形状M6を除去することによって面加工領域形状を生成する。
図15は、面加工領域形状を示す図である。面加工領域形状M7は、第2ステップで抽出した部分加工領域形状M5から第3ステップで生成した工具干渉領域形状M6を除去した領域を示している。ここでの面加工領域形状M7は、現在の工具軸方向および工具先端の位置を用いて、製品形状M2との間で干渉することなく加工できる領域である。
以上の面加工領域形状抽出手段11による面加工領域形状の抽出処理(第1ステップ〜第4ステップ)によって、現在の工具軸方向および工具先端の最新位置を用いて製品形状M2との干渉のない、最大領域の面加工領域形状M7が得られる(ステップS8)。面加工領域形状抽出手段11は、抽出した面加工領域形状のデータを1つ目の面加工領域形状M7として面加工領域形状格納手段12に格納する。
つぎに、加工工程情報決定手段13は、ステップS8の処理で抽出された面加工領域形状M7内の形状に関する情報を用いて、使用工具や切削条件などの面加工領域形状M7を加工する際の加工条件(加工工程情報)を設定する(ステップS9)。なお、製品形状格納手段3が製品形状データとして例えば被加工物の加工表面粗さに関する情報(表面情報)などを格納している場合、加工工程情報決定手段13は、この表面情報などを用いて加工速度などの加工条件を設定してもよい。加工工程情報決定手段13は、設定した加工工程情報を加工工程情報格納手段14に格納する。
つぎに、NCプログラム作成手段15は、面加工領域形状格納手段12に格納された面加工領域形状のデータと、加工工程情報格納手段14に格納された加工工程情報とを用いて、NCプログラムを作成する。すなわち、ここでのNCプログラム作成手段15は、ステップS8の処理で抽出された面加工領域形状のデータと、ステップS9の処理で決定された加工工程情報とを用いてNCプログラムを作成する(ステップS10)。NCプログラム作成手段15は、作成したNCプログラムをNCプログラム格納手段16に格納する。
つぎに、加工領域形状更新手段17は、加工領域形状格納手段6内の現在の加工領域形状からステップS8の処理で抽出した面加工領域形状を除去することによって、新たな加工領域形状を生成する。加工領域形状更新手段17は、生成した新たな加工領域形状を現在の加工領域形状に設定し、加工領域形状格納手段6内の加工領域形状を更新する(ステップS11)。
ここで新たな加工領域形状について説明する。図16は、図5の加工領域形状と図15の面加工領域形状から得られる新たな加工領域形状を示す図である。図5に示した加工領域形状M3から図15に示した面加工領域形状M7を除去すると、新たな加工領域形状(新規加工領域形状M8)が得られる。新規加工領域形状M8は、三角柱の形状を有しており、図4に示した製品形状M2の上部(台形柱)と接合された場合に、新規加工領域形状M8と台形柱によって直方体を形成する。
つぎに、NCプログラム作成装置1は、ステップS3の処理に戻り、面加工領域形状抽出手段11が面加工領域の抽出を実行しないと判断するまでステップS3〜S11の処理を繰り返す。
ここでのNCプログラム作成装置1は、新規加工領域形状M8を加工領域形状格納手段6内で更新して記憶させた後、工具軸方向設定手段7が、現在の工具軸方向の設定を変更するか否かをチェックする(ステップS3)。
以下、NCプログラム作成装置1は、前述のステップ3〜S11と同様の処理を行う。すなわち、工具軸方向設定手段7が、現在の工具軸方向の設定を変更すると判断した場合(ステップS3、YES)、工具軸方向設定手段7の形状選択手段18は、製品形状格納手段3内の製品形状データと指示入力部20からの指示情報(工具方向を特定するための面や線の指定)に基づいて、製品形状データから工具方向を特定するための面、線などの部位のデータを抽出し、製品形状部位データとして工具軸方向選択手段19に入力する。
例えば、作業者によって工具軸方向V1と異なる工具軸方向(2番目の工具軸方向)に設定変更の指示が行われると、形状選択手段18が製品形状に対する工具方向を特定するための面、線などの部位のデータを抽出し、2番目の製品形状部位データとして工具軸方向選択手段19に入力する。
そして、工具軸方向選択手段19は、形状選択手段18からの製品形状部位データから仮の工具軸方向を特定し(ステップS4)、特定した工具軸方向データを工具軸方向格納手段8に格納する。
ここで、2番目に選択された面および線と、この面および線から決定される工具軸方向について説明する。図17は2番目に設定される工具軸方向の例を説明するための図である。
図17では、製品形状M2の面F2が作業者の指示によって選択された場合を示している。ここでの面F2は、図4に示した上部の面であって、新規加工領域形状M8と当接する部分である。ここでは、工具軸方向設定手段7は、面F2に関連する方向として面F2の法線方向を用いて工具軸方向V3を設定している。
2番目の工具軸方向V3の設定が終了して、工具軸方向設定手段7が、この(現在の)工具軸方向の設定を変更しないと判断すると(ステップS3、NO)、工具先端最深位置設定手段9は、現在の工具先端最深位置の設定を変更するか否かをチェックする(ステップS5)。
工具先端最深位置設定手段9が、現在の工具先端最深位置の設定を変更すると判断した場合(ステップS5、YES)、工具先端最深位置設定手段9は、製品形状格納手段3の製品形状データと、指示入力部20からの指示情報(製品形状の点の指定)に基づいて、2番目の工具先端最深位置を決定する(ステップS6)。工具先端最深位置設定手段9は、決定した工具先端最深位置のデータを工具先端最深位置格納手段10に格納する。
図17では製品形状M2上で工具先端最深位置の規定点P2が選択されており、工具軸方向V3に垂直で、規定点P2を含む面が工具先端最深位置の面となる。ここでの工具先端最深位置の規定点P2は、台形柱の底面内の1つの頂点であって、下部と上部が当接する面内に位置する頂点である。
2番目の工具先端最深位置が決定して、工具先端最深位置設定手段9が、この工具先端最深位置の設定を変更しないと判断すると(ステップS5、NO)、面加工領域形状抽出手段11は、2番目の(新たな)面加工領域の抽出を実行するか否かをチェックする(ステップS7)。
面加工領域形状抽出手段11が、面加工領域の抽出を実行すると判断した場合(ステップS7、YES)、面加工領域形状抽出手段11は、製品形状格納手段3から製品形状データを受信し、加工領域形状格納手段6から加工領域形状データを受信する。また、面加工領域形状抽出手段11は、工具軸方向格納手段8から2番目の工具軸方向データを受信し、工具先端最深位置格納手段10から2番目の工具先端最深位置のデータを受信する。
面加工領域形状抽出手段11は、製品形状格納手段3、加工領域形状格納手段6、工具軸方向格納手段8および工具先端最深位置格納手段10から受信したデータ(現在設定されている工具軸方向V3、2番目の工具先端最深位置、製品形状M2および新規加工領域形状M8)を用いて、2番目の面加工領域形状を抽出する。
面加工領域形状抽出手段11は、2番目の面加工領域形状の抽出処理として、図9〜図15の処理(第1ステップ〜第4ステップ)と同様の処理を行う。すなわち、面加工領域形状抽出手段11は、面加工領域形状の抽出処理の第1ステップとして、部分製品形状の抽出を行う。ここでは、工具軸方向V3に垂直で工具位置最深位置の規定点P2を含む平面で製品形状を分割した際の部分製品形状であって、分割に用いた平面に対して工具軸方向と反対側に位置する部分製品形状が存在しない。
つぎに、面加工領域形状抽出手段11は、面加工領域形状の抽出処理の第2ステップとして、加工領域形状の部分形状(部分加工領域形状)を抽出する。
ここでは、工具軸方向V3と工具先端最深位置の規定点P2とから規定される平面を用いて新規加工領域形状M8の部分形状(新規加工領域形状M8と同じ形状)の抽出を行う。
つぎに、面加工領域形状抽出手段11は、面加工領域形状の抽出処理の第3ステップとして、面加工領域形状抽出手段11が、工具軸方向V3と工具先端最深位置の規定点P2とから規定される平面W1上への部分製品形状の投影領域を算出する。ここでは部分製品形状が存在しないため、部分製品形状の投影領域も存在しない。このため、工具干渉領域も存在しない。つぎに、面加工領域形状抽出手段11は、面加工領域形状の抽出処理の第4ステップとして、新たな面加工領域形状を生成する。ここでは、工具干渉領域形状が存在しないため、部分加工領域形状がそのまま新たな面加工領域形状となる。
図18は、新たな面加工領域形状を示す図である。ここでの新たな面加工領域形状M9は、新規加工領域形状M8と同一の形状を有している。以上の面加工領域形状抽出手段11による面加工領域形状の抽出処理(第1ステップ〜第4ステップ)によって、2番目の面加工領域形状M9が得られる(ステップS8)。面加工領域形状抽出手段11は、抽出した2番目の面加工領域形状のデータを新たな面加工領域形状のデータとして面加工領域形状格納手段12に格納する。
つぎに、加工工程情報決定手段13は、ステップS8の処理で抽出された2番目の面加工領域形状M7内の形状に関する情報を用いて、使用工具や切削条件などの面加工領域形状M7を加工する際の加工工程情報を設定する(ステップS9)。加工工程情報決定手段13は、決定した加工工程情報を加工工程情報格納手段14に格納する。
つぎに、NCプログラム作成手段15は、面加工領域形状格納手段12に格納された2番目の面加工領域形状のデータと、加工工程情報格納手段14に格納された加工工程情報とを用いて、NCプログラムを作成する(ステップS10)。NCプログラム作成手段15は、作成したNCプログラムをNCプログラム格納手段16に格納する。
つぎに、加工領域形状更新手段17は、現在の加工領域形状からステップS8の処理で抽出した新たな面加工領域形状を除去することによって、新たな加工領域形状を生成する。ここでは、新たな面加工領域形状M9の抽出後、加工領域形状の更新を実行すると加工形状が存在しなくなる。このため、NCプログラム作成装置1は、加工領域形状格納手段6内の加工領域形状を更新することなく、ステップS3の処理に戻る。
この後、面加工領域形状抽出手段11が面加工領域の抽出を実行しないと判断すると、NCプログラム作成装置1は、面加工のためのプログラミングを終了するか否かをチェックする(ステップS12)。面加工のためのプログラミングを終了しない場合(ステップS12、NO)、NCプログラム作成装置1は、ステップS3の処理へ戻る。ここでは、新たな加工領域形状が存在しないので、NCプログラム作成装置1は、面加工のためのプログラミングを終了する(ステップS12、YES)。
なお、実施の形態では、CADシステム30とNCプログラム作成装置1を接続する構成としたが、CADシステム30が有する形状データ(製品形状データ、素材形状データ)を、FD(flexible disk)やCD(Compact Disk)などの記録媒体を介してNCプログラム作成装置1に入力することとしてもよい。
このように実施の形態によれば、作業者は製品形状に対して面加工の工具軸方向と工具先端最深位置を指示するだけで製品加工の干渉がなく加工可能な最大範囲の面加工領域を自動抽出できるので、作業者からの少ない指示で無駄が少ない面加工の加工領域形状の設定を容易に行うことが可能となる。したがって、プログラミングの手間を削減でき、また面加工領域を定義するための形状の追加等の処理が不要となるとともに高度な技術を駆使しなくても容易にプログラミングを行うことが可能となる。
以上のように、本発明にかかるログラム作成装置およびプログラム作成方法は、NCプログラムの作成に適している。

Claims (5)

  1. 工具軸方向を切り替えながら被加工物の加工制御を行なう数値制御装置が前記被加工物を加工制御する際に用いる加工制御プログラムを作成するプログラム作成装置において、
    前記被加工物の加工領域に関する加工領域データを記憶する加工領域データ記憶手段と、
    前記被加工物を面加工する際の工具軸方向を外部入力により指示された被加工物上の形状部位に基づいて決定し、決定した工具軸方向を前記加工領域データ記憶手段記憶する加工領域データに対して設定する工具軸方向設定手段と、
    前記被加工物を面加工する際の工具先端の最深位置である工具最深位置を外部入力により指示された被加工物上の形状部位に基づいて決定し、決定した工具最深位置を前記加工領域データ記憶手段記憶する加工領域データに対して設定する工具最深位置設定手段と、
    前記被加工物が加工されることによって形成される製品領域および前記加工領域のうち、前記工具軸方向および前記工具最深位置の組み合わせによって決まる前記製品領域のうちの第1の部分領域および前記加工領域のうちの第2の部分領域を、前記工具軸方向、前記工具最深位置および前記加工領域データに基づいて抽出するとともに、前記第1の部分領域を前記工具軸方向と反対方向にスウィープさせることによって工具による前記第2の部分領域への干渉領域を算出し、前記第2の部分領域から前記干渉領域を除去することによって前記工具軸方向で前記工具最深位置まで前記被加工物を面加工する際に前記被加工物へ加工の干渉を与えることなく加工できる最大領域を面加工領域データとして抽出する面加工領域抽出手段と、
    前記面加工領域抽出手段が抽出した面加工領域データを用いて、前記被加工物を面加工する際の加工工程に関する加工工程情報を決定する加工工程情報決定手段と、
    前記面加工領域抽出手段が抽出した面加工領域データおよび前記加工工程情報決定手段が決定した加工工程情報に応じた前記加工制御プログラムを作成するプログラム作成手段と、
    備えることを特徴とするプログラム作成装置。
  2. 前記製品領域の形状データおよび前記被加工物が加工される前の素材の形状データに基づいて、前記加工領域データを算出する算出手段をさらに備え、
    前記加工領域データ記憶手段は、前記算出手段が算出した加工領域データを記憶することを特徴とする請求項1に記載のプログラム作成装置。
  3. 前記加工領域データ記憶手段が記憶する加工領域データの加工領域から前記面加工領域抽出手段が抽出した面加工領域データに対応する加工領域を除去して新たな加工領域データを作成し、作成した新たな加工領域データを現在の加工領域データとして前記加工領域データ記憶手段に更新記憶させる加工領域更新手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のプログラム作成装置。
  4. 前記工具軸方向設定手段は、
    前記加工領域データ内から前記形状部位に応じた面または線を選択する形状選択手段と、
    前記形状選択手段が面を選択した場合には選択した面と垂直または水平な方向を工具軸方向として選択し、前記形状選択手段が線を選択した場合には選択した線の接線方向を工具軸方向として選択する工具軸方向選択手段と、
    を有することを特徴とする請求項1に記載のプログラム作成装置。
  5. 被加工物の加工制御を行なう数値制御装置が前記被加工物を加工制御する際に用いる加工制御プログラムのプログラム作成方法において、
    前記被加工物の加工領域に関する加工領域データを記憶する加工領域データ記憶ステップと、
    前記被加工物を面加工する際の工具軸方向を外部入力により指示された被加工物上の形状部位に基づいて決定し、決定した工具軸方向を前記加工領域データに対して設定する工具軸方向設定ステップと、
    前記被加工物を面加工する際の工具先端の最深位置である工具最深位置を外部入力により指示された被加工物上の形状部位に基づいて決定し、決定した工具最深位置を前記加工領域データに対して設定する工具最深位置設定ステップと、
    前記被加工物が加工されることによって形成される製品領域および前記加工領域のうち、前記工具軸方向および前記工具最深位置の組み合わせによって決まる前記製品領域のうちの第1の部分領域および前記加工領域のうちの第2の部分領域を、前記工具軸方向、前記工具最深位置および前記加工領域データに基づいて抽出するとともに、前記第1の部分領域を前記工具軸方向と反対方向にスウィープさせることによって工具による前記第2の部分領域への干渉領域を算出し、前記第2の部分領域から前記干渉領域を除去することによって前記工具軸方向で前記工具最深位置まで前記被加工物を面加工する際に前記被加工物へ加工の干渉を与えることなく加工できる最大領域を面加工領域データとして抽出する面加工領域抽出ステップと、
    抽出した前記面加工領域データを用いて、前記被加工物を面加工する際の加工工程に関する加工工程情報を決定する加工工程情報決定ステップと、
    抽出した前記面加工領域データおよび決定した前記加工工程情報に応じた前記加工制御プログラムを作成するプログラム作成ステップと、
    含むことを特徴とするプログラム作成方法。
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