JP2008197758A - 素材形状表現装置、素材形状表現方法、プログラム、データ構造 - Google Patents

素材形状表現装置、素材形状表現方法、プログラム、データ構造 Download PDF

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文子 野村
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Abstract

【課題】加工シミュレーションにおいて精度を維持しつつ十分な処理速度を実現できる素材形状表現装置を提供する。
【解決手段】素材形状を包含する三次元空間のXY平面を第1のセル51に分割し、第1のセル51を第2のセル53に分割し、第1のセル51ごとにZ方向の階層群59を生成し、階層群59の基準Z値情報65と、階層ごとの二値情報61とを用いて、第2のセル53ごとに定まるZ値情報55を表現する。特に、敷詰型の場合、階層群59の基準Z値情報65と、階層群59に含まれる全ての階層の二値情報61とを用いる。一方、圧縮型の場合、階層群59の基準Z値情報65と、Z値情報55の境界が少なくとも一つ含まれる階層かどうかを示す階層情報63と、Z値情報55の境界が少なくとも一つ含まれる階層のみの二値情報61とを用いる。
【選択図】図7

Description

本発明は、金型加工等の加工解析に関し、特に、素材形状を効率的に表現する素材形状表現装置、素材形状表現方法、プログラム、データ構造に関する。
金型等の加工作業では、一般に、NC(Numerical Control)工作機械が用いられている。そして、NC工作機械の加工動作は、CAD(Computer Aided Design)システムによる形状設計や、CAM(Computer Aided Manufacturing)システムによる加工設計等を行うことにより決定される。加工設計では通常、加工工程決定や加工条件決定等に関する人の思考作業を伴って、工具経路情報であるNCデータが生成される。
さらに、近年では、加工作業の事前検証として、CAMシステムで作成されたNCデータ等を基に、切削負荷の解析や干渉の検知等が行われている。これにより、加工トラブルを未然に防ぐとともに、加工時間の短縮を図っている。
こうした加工解析において、よく用いられる形状表現方法には、Zマップ法とデクセル法がある。Zマップ法は、表現する形状を含む3次元空間のXY平面を枡目状に分割し、枡目(セル)ごとに1つのZ方向の形状表面値(Z値)を持つことで、形状の全体像を表す方法である。デクセル法は、Zマップ法の考え方と同じであるが、セルに複数のZ値を持つことができる方法である。
例えば、Zマップ法を用いて素材形状を表現した仕組みとして、特許文献1がある。
特開平11−134014号公報
しかし、従来技術では、Zマップ法等を用いる場合、Z方向の精度(Z精度)を維持するために、Z値は単精度実数型(例えば、C言語ならばfloat型)、または倍精度実数型(例えば、C言語ならばdouble型)のデータ型によって値を持っていた。
図28は、従来技術によってZ値情報を表現した場合のメモリ使用量を示す図である。
図28では、従来技術によって、8×8個のセルに対するZ値情報を表現した場合のメモリ使用量を示している。71、73は、各情報に対するメモリ使用量である。
従来技術によると、例えば、各Z値情報をC言語のdouble型(64ビット)で保持する場合、セル(1,1)のZ値情報からセル(8,8)のZ値情報に対しては、71、73で示すように、64ビットの8×8倍となり、メモリ使用量は8×8×64=4096(ビット)である。この値は、Z精度によらず一定である。
例えば、形状が大きい素材を対象とする場合やセルの辺の大きさを小さくした場合、セルの数が増えるためにメモリ容量が必要となり、加工シミュレーションにおける処理速度が遅くなるという問題があった。
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたもので、その目的は加工シミュレーションにおいて精度を維持しつつ十分な処理速度を実現できる素材形状表現装置を提供することである。
前述した目的を達成するために第1の発明は、素材形状を包含する三次元空間のXY平面を所定の分割単位で第1のセルに分割する第1のセル分割手段と、前記第1のセルを所定の分割単位で第2のセルに分割する第2のセル分割手段と、前記第1のセルごとにZ方向の階層群を生成する階層群生成手段と、前記階層群の基準Z値情報と、階層ごとの二値情報とを用いて、前記第2のセルごとに定まるZ値情報を表現するZ値情報表現手段と、を具備することを特徴とする素材形状表現装置である。
前記Z値情報表現手段は、前記階層群の基準Z値情報と、前記階層群に含まれる全ての階層の二値情報とを用いて、前記第2のセルごとに定まるZ値情報を表現するものである。
また、前記Z値情報表現手段は、前記階層群の基準Z値情報と、Z値情報の境界が少なくとも一つ含まれる階層かどうかを示す階層情報と、前記Z値情報の境界が少なくとも一つ含まれる前記階層のみの二値情報とを用いて、前記第2のセルごとに定まるZ値情報を表現するものであっても良い。
更に、前記Z値情報表現手段によって表現された前記Z値情報を用いて加工シミュレーションを行い、各加工工程終了後の前記素材形状を算出する素材形状算出手段を具備することが望ましい。
第2の発明は、素材形状を包含する三次元空間のXY平面を所定の分割単位で第1のセルに分割するステップと、前記第1のセルを所定の分割単位で第2のセルに分割するステップと、前記第1のセルごとにZ方向の階層群を生成するステップと、前記階層群の基準Z値情報と、階層ごとの二値情報とを用いて、前記第2のセルごとに定まるZ値情報を表現するステップと、を含むことを特徴とする素材形状表現方法である。
前記Z値情報を表現するステップは、前記階層群の基準Z値情報と、前記階層群に含まれる全ての前記階層の前記二値情報とを用いて、前記第2のセルごとに定まるZ値情報を表現するものである。
また、前記Z値情報を表現するステップは、前記階層群の基準Z値情報と、Z値情報の境界が少なくとも一つ含まれる階層かどうかを示す階層情報と、前記Z値情報の境界が少なくとも一つ含まれる前記階層のみの前記二値情報とを用いて、前記第2のセルごとに定まる前記Z値情報を表現する表現するものであっても良い。
更に、前記Z値情報を表現するステップによって表現された前記Z値情報を用いて加工シミュレーションを行い、各加工工程終了後の前記素材形状を算出するステップを含むことが望ましい。
第3の発明は、コンピュータを請求項1から請求項4のいずれかに記載の素材形状表現装置として機能させるプログラムである。
第4の発明は、素材形状を包含する三次元空間のXY平面を所定の分割単位で第1のセルに分割し、前記第1のセルを所定の分割単位で分割した第2のセルごとに定まるZ値情報を表現するデータ構造であって、前記第1のセルごとにZ方向の階層群を生成し、前記階層群の基準Z値情報を記録する第1の領域と、前記階層群に含まれる全ての階層の二値情報を記録する第2の領域と、を備えたデータ構造である。
第5の発明は、素材形状を包含する三次元空間のXY平面を所定の分割単位で第1のセルに分割し、前記第1のセルを所定の分割単位で分割した第2のセルごとに定まるZ値情報を表現するデータ構造であって、前記第1のセルごとにZ方向の階層群を生成し、前記階層群の基準Z値情報を記録する第1の領域と、前記Z値情報の境界が少なくとも一つ含まれる階層かどうかを示す階層情報を記録する第2の領域と、前記Z値情報の境界が少なくとも一つ含まれる前記階層のみの二値情報を記録する第3の領域と、を備えたデータ構造である。
本発明により、加工シミュレーションにおいて精度を維持しつつ十分な処理速度を実現できる素材形状表現装置を提供することができる。
以下図面に基づいて、本発明の実施形態を詳細に説明する。
図1は、本実施の形態に係る素材形状表現装置1を実現するコンピュータのハードウェア構成図である。
素材形状表現装置1は、制御部3、記憶部5、メディア入出力部7、通信制御部9、入力部11、表示部13、周辺機器I/F部15等が、バス17と介して接続される。
制御部3は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等で構成される。
CPUは、記憶部5、ROM、記録媒体等に格納されるプログラムをRAM上のワークメモリ領域に呼び出して実行し、バス17を介して接続された各装置を駆動制御し、素材形状表現装置1が行う後述する処理(図7、図8、図20、図21参照)を実現する。
ROMは、不揮発性メモリであり、コンピュータのブートプログラムやBIOS等のプログラム、データ等を恒久的に保持している。
RAMは、揮発性メモリであり、記憶部5、ROM、記録媒体等からロードしたプログラム、データ等を一時的に保持するとともに、制御部3が各種処理を行う為に使用するワークエリアを備える。
記憶部5は、HDD(ハードディスクドライブ)であり、制御部3が実行するプログラム、プログラム実行に必要なデータ、OS(オペレーティングシステム)等が格納される。プログラムに関しては、OS(オペレーティングシステム)に相当する制御プログラムや、後述の処理に相当するアプリケーションプログラムが格納されている。
これらの各プログラムコードは、制御部3により必要に応じて読み出されてRAMに移され、CPUに読み出されて各種の手段として実行される。
メディア入出力部7(ドライブ装置)は、データの入出力を行い、例えば、フロッピー(登録商標)ディスクドライブ、PDドライブ、CDドライブ(−ROM、−R、RW等)、DVDドライブ(−ROM、−R、−RW等)、MOドライブ等のメディア入出力装置を有する。
通信制御部9は、通信制御装置、通信ポート等を有し、コンピュータとネットワーク19間の通信を媒介する通信インタフェースであり、ネットワーク19を介して、他のコンピュータ間との通信制御を行う。
入力部11は、データの入力を行い、例えば、キーボード、マウス等のポインティングデバイス、テンキー等の入力装置を有する。
入力部11を介して、コンピュータに対して、操作指示、動作指示、データ入力等を行うことができる。
表示部13は、CRTモニタ、液晶パネル等のディスプレイ装置、ディスプレイ装置と連携してコンピュータのビデオ機能を実現するための論理回路等(ビデオアダプタ等)を有する。
周辺機器I/F(インタフェース)部15は、コンピュータに周辺機器を接続させるためのポートであり、周辺機器I/F部15を介してコンピュータは周辺機器とのデータの送受信を行う。周辺機器I/F部15は、USBやIEEE1394やRS−232C等で構成されており、通常複数の周辺機器I/Fを有する。周辺機器との接続形態は有線、無線を問わない。
バス17は、各装置間の制御信号、データ信号等の授受を媒介する経路である。
次に、図2を参照しながら、素材形状表現装置1の構成について説明する。
図2は、素材形状表現装置1の概略構成図である。
素材形状表現装置1は、素材形状情報の入力手段21、第1のセル分割手段23、第2のセル分割手段25、階層群生成手段27、Z値情報表現手段29、工具経路情報、加工工程情報の入力手段31、素材形状算出手段33、各加工工程終了後の素材形状情報の出力手段35、工具・ホルダ情報データベース37を備える。
素材形状情報の入力手段21は、加工対象である素材の形状情報を入力する。素材形状情報は、例えば、CADシステムで行われる形状設計の情報に基づいて決定された工作物の素材情報を入力する。データの入力は、入力部11を介して行っても良い。また、メディア入出力部7を用いても良い。また、ネットワーク19を介して、他のコンピュータからデータを送信しても良い。
第1のセル分割手段23は、素材形状を包含する三次元空間のXY平面を所定の分割単位で第1のセルに分割する。
第2のセル分割手段25は、第1のセルを所定の分割単位で第2のセルに分割する。
図3は、第1のセル51と第2のセル53の模式図である。
左の図は、XY平面を第1のセル51に分割している。分割単位は、例えば、セルの辺の長さである。セルの辺の長さを短く設定すると、XY方向の精度を高くすることができる。
右の図は、第1のセル51を第2のセル53に分割している。分割単位は、例えば、8×8分割である。当然ながら、8×8分割以外でも良いが、メモリを効率的に使用することを考えると、8×8分割は望ましい分割単位である。
そして、第2のセル53ごとに、Z値情報55が定まる。
階層群生成手段27は、第1のセルごとにZ方向の階層群を形状表面近傍に生成する。
ここで、階層数は、Z精度がいくつであるかによって定まる。すなわち、Z精度が定まると、同一の第1のセル内における最小のZ値情報と最大のZ値情報の差が、設定されたZ精度の値で何階層分となるかが定まり、階層数も定まる。例えば、Z精度を2倍高くした場合、階層数も2倍となる。
尚、最小のZ値情報とは、Z方向の形状表面値であるZ値が、同一の第1のセル内において最も小さい値となる情報である。また、最大のZ値情報とは、Z方向の形状表面値であるZ値が、同一の第1のセル内において最も大きい値となる情報である。
また、階層群は、Z値が0から形状表面までの間の全範囲に生成するのではなく、例えば、同一の第1のセル内ごとに、最小のZ値情報から最大のZ値情報までの間に生成することが、メモリ使用量を削減する上で望ましい。
Z値情報表現手段29は、階層群の基準Z値情報と、階層群ごとの二値情報とを用いて、第2のセルごとに定まるZ値情報を表現する。基準Z値情報と二値情報の詳細は、図4、図17の説明にて後述する。
特に、階層群の基準Z値情報と、階層群に含まれる全ての階層の二値情報とを用いてZ値情報を表現する場合を敷詰型と呼ぶこととする。詳細は、図4、図5の説明にて後述する。
また、特に、階層群の基準Z値情報と、Z値情報の境界が少なくとも一つ含まれる階層かどうかを示す階層情報と、Z値情報の境界が少なくとも一つ含まれる階層のみの二値情報とを用いてZ値情報を表現する場合を圧縮型と呼ぶこととする。詳細は、図17、図18の説明にて後述する。
工具経路情報、加工工程情報の入力手段31は、CL(Cutter Location)データとも呼ばれる工具経路の情報と、例えば荒加工や仕上加工といった加工工程の情報を入力する。工具経路情報と加工工程情報は、例えば、CAMシステムで行われる加工設計で決定された情報を入力する。データの入力は、素材形状情報の入力手段21と同様である。
素材形状算出手段33は、工具・ホルダ情報データベース37を参照し、Z値情報表現手段29によって表現されたZ値情報を用いて加工シミュレーションを行い、各加工工程終了後の素材形状を算出する。詳細は、敷詰型によって表現されたZ値情報を用いる場合を図9から図16の説明にて後述し、圧縮型によって表現されたZ値情報を用いる場合を図22から図26の説明にて後述する。
各加工工程終了後の素材形状情報の出力手段35は、各加工工程終了後の素材形状情報39を出力する。データの出力は、表示部13を介してディスプレイ装置に表示しても良い。また、適当なファイル形式によるファイルに出力しても良い。また、ネットワーク19を介して、他のコンピュータにデータの送信を行っても良い。
工具・ホルダ情報データベース37は、工具やホルダの形状・寸法が登録されたものであり、例えば、工具径、工具先端半径、工具刃長、ホルダ径、ホルダ長等を保持する。
次に、図4と図5を参照しながら、敷詰型による素材形状のZ値情報表現について説明する。
図4と図5は、敷詰型による素材形状のZ値情報表現を示す模式図である。
図4の左の図では、横軸がX(Y)方向、縦軸がZ方向として形状境界線57を示している。ここで、X(Y)方向は、特に断りがない限り、いずれか一方の方向を表す。
形状境界線57は、第2のセル53ごとに定まるZ値情報55をつなぐ線である。そして、形状境界線57より上側には素材がなく、形状境界線57より下側には素材があることを示す。
基準Z値情報65は、同一の第1のセル51に含まれるZ値情報55の基準となる情報であり、例えば、図4の左の図に示すように、同一の第1のセル51の中で最大のZ値情報55である。但し、基準Z値情報65はこれに限定されず、同一の第1のセル51の中で最小のZ値情報55であっても良いし、第1のセルのXY中心位置における形状表面のZ値を用いても良い。すなわち、第2のセルの階層群との位置関係が明らかになっていれば、第1のセルのどの形状表面のZ値を用いても良い。
図4の右の図では、特定の第1のセル51に対する敷詰型によるZ値情報表現を示している。図4の右の図で示すように、敷詰型では、形状境界線57より上側に位置する階層の二値情報61は0、下側に位置する階層の二値情報61は1と定める。そして、二値情報61に加えて、階層群59の基準Z値情報を保持することで、Z値情報55を表現することが可能となる。
図5では、図4と比較して、Z精度を2倍高くした場合を示している。階層群59の階層数が2倍になるため、保持する二値情報61も2倍になる。
次に、図6を参照しながら、敷詰型のメモリ使用量について説明する。
図6は、敷詰型によってZ値情報55を表現した場合のメモリ使用量を示す図である。
図6では、敷詰型によって、第1のセル51を8×8分割した第2のセル53を表現した場合のメモリ使用量を示している。75、77、79、81、83は、各情報に対するメモリ使用量である。
敷詰型によると、例えば、基準Z値情報65をC言語のint型(32ビット処理系の場合、32ビット)で保持する場合、75で示すように、メモリ使用量は32ビットである。また、セル(1,1)の第1階層に対する二値情報61からセル(8,8)の第1階層に対する二値情報61に対しては、77、79で示すように、1ビットの8×8倍となり、メモリ使用量は64ビットである。同様に、セル(1,1)の第m階層に対する二値情報61からセル(8,8)の第m階層に対する二値情報61に対しては、81、83で示すように、1ビットの8×8倍となり、メモリ使用量は64ビットである。階層数をmとすると、全階層の二値情報61を保持するときのメモリ使用量は64×mビットである。従って、全体のメモリ使用量は、32+64×mビットである。
ここで、階層数mはZ精度に比例することから、全体のメモリ使用量である32+64×mビットという値は、Z精度に比例する。
次に、図7、図8を参照しながら、敷詰型における素材形状表現装置1の動作の詳細について説明する。
図7は、敷詰型によるZ値情報表現処理の手順を示すフローチャートである。
図7に示すように、制御部3は、素材形状情報を入力する(ステップ101)。
次に、制御部3は、素材形状を包含する三次元空間のXY平面を所定の分割単位で第1のセル51に分割する(ステップ102)。
次に、制御部3は、第1のセル51を所定の分割単位で第2のセル53に分割する(ステップ103)。
次に、制御部3は、第1のセル51を決定する(ステップ104)。例えば、第1のセル51に識別IDを付しておき、識別IDの順番で決定していく。
次に、制御部3は、階層群59を生成し、基準Z値情報65をメモリに保持する(ステップ105)。階層群59の階層数は、Z精度、最小のZ値情報55、最大のZ値情報55を基に決定される。尚、最小のZ値情報55とは、Z方向の形状表面値であるZ値が、同一の第1のセル内において最も小さい値となる情報である。また、最大のZ値情報55とは、Z方向の形状表面値であるZ値が、同一の第1のセル内において最も大きい値となる情報である。
次に、制御部3は、階層を決定する(ステップ106)。例えば、階層群59の最下層から順番に決定していく。
次に、制御部3は、第2のセル53を決定する(ステップ107)。例えば、第2のセル53に識別IDを付しておき、識別IDの順番で決定していく。
次に、制御部3は、二値情報61を算出し、メモリに保持する(ステップ108)。二値情報61の算出は、形状境界線57と階層が示すZ方向の高さの比較によって行う。
次に、制御部3は、全ての第2のセル53について処理が終了したか確認する(ステップ109)。
処理が終了していない場合、ステップ107から繰り返す。
処理が終了している場合、ステップ110に進む。
次に、制御部3は、全ての階層について処理が終了したか確認する(ステップ110)。
処理が終了していない場合、ステップ106から繰り返す。
処理が終了している場合、ステップ111に進む。
次に、制御部3は、全ての第1のセル51について処理が終了したか確認する(ステップ111)。
処理が終了していない場合、ステップ104から繰り返す。
処理が終了している場合、終了する。
図8は、敷詰型による素材形状算出処理の手順を示すフローチャートである。
図8に示すように、制御部3は、工具経路情報、加工工程情報を入力する(ステップ201)。
次に、制御部3は、素材形状のZ値情報表現処理(敷詰型)を行う(ステップ202)。すなわち、素材形状に対して、前述した図7に示す処理を行い、素材形状のZ値情報55を敷詰型によって保持する。
次に、制御部3は、加工工程を決定する(ステップ203)。加工工程は、例えば、CAMシステムによる加工設計の順番で決定していく。
次に、制御部3は、工具・ホルダ情報データベース37を参照し、工具形状のZ値情報表現処理(敷詰型)を行う(ステップ204)。すなわち、工具形状に対して、前述した図7に示す処理を行い、工具形状のZ値情報55を敷詰型によって保持する。工程ごとに異なる工具を使用する場合があるため、工程ごとにステップ204を行う必要がある。
尚、工具形状のZ値情報55を表現する場合、二値情報61の算出が、素材形状のZ値情報55を表現する場合と異なる。具体的には、形状境界線57より上側に位置する階層の二値情報61は1、下側に位置する階層の二値情報61は0と定める。
次に、制御部3は、工具経路の微小区間を決定する(ステップ205)。微小区間は、例えば、NCデータの移動指令であるGコードで工具経路を表現した場合の各座標間でも良いし、更に一定の間隔で分割した区間であっても良い。尚、Gコードとは、工具が動く座標等を表記したプログラム形式のデータをいう。そして、工具経路の順番で微小区間を決定していく。
次に、制御部3は、工具形状と素材形状の交差演算を行う(ステップ206)。
図9は、敷詰型による素材形状のZ値情報表現を示す図である。
図9に示すように、階層数が3の階層群59を生成し、形状境界線57の上側に位置する階層の二値情報61は0、下側に位置する階層の二値情報61は1と定めている。
図10は、敷詰型による工具形状のZ値情報表現を示す図である。
図10に示すように、階層数が2、または3の階層群59を生成し、形状境界線57の上側に位置する階層の二値情報61は1、下側に位置する階層の二値情報61は0と定めている。
尚、図10では、隣り合う2つの第1のセル51に対する工具形状を表している。
図11は、交差演算領域69を示す図である。
図11は、図9で示された素材形状と図10で示された工具形状が交差した図である。点線で囲まれた部分が交差演算領域69である。
尚、交差する際、両者の第2のセル53同士の位置が、X(Y)方向にずれが生じる場合がある。この場合、素材形状に合わせるために工具形状の位置をX(Y)方向に移動させる必要があるが、移動した分だけ実際の工具経路と異なるシミュレーションとなり、精度面では考慮しておく必要がある。
図12は、交差演算領域69に合わせた素材形状の再構築を示す図である。
図12に示すように、図9と比べると、最下層に新たな階層が追加されている。
図13は、交差演算領域69に合わせた工具形状の再構築を示す図である。
図13に示すように、図10と比べると、最上層に新たな階層が追加されている。
図14は、素材形状と工具形状のAND演算結果を示す図である。
図14は、図12で示された素材形状と図13で示された工具形状の同一位置の二値情報61をAND演算した結果である。すなわち、二値情報61が1の部分は、工具によって切削される。
次に、制御部3は、交差演算後の素材形状を算出する(ステップ207)。
図15は、切削前素材形状と切削部分のXOR演算結果を示す図である。
図15は、図12で示された切削前の素材形状と図14で示された切削部分の同一位置の二値情報61をXOR演算した結果である。すなわち、切削後の素材形状を示している。
図16は、切削後素材形状の再構築を示す図である。
図16に示すように、図15と比べると、二値情報61が全て0の階層は削除され、最下層に新たな階層が追加されている。これは、第2のセル53ごとにZ値情報55の境界を表現する必要があるからである。
次に、制御部3は、全ての微小区間について処理が終了したか確認する(ステップ208)。
処理が終了していない場合、ステップ205から繰り返す。
処理が終了している場合、ステップ209に進む。
次に、制御部3は、現時点の素材形状を出力する(ステップ209)。
次に、制御部3は、全ての加工工程について処理が終了したか確認する(ステップ210)。
処理が終了していない場合、ステップ203から繰り返す。
処理が終了している場合、終了する。
次に、図17と図18を参照しながら、圧縮型による素材形状のZ値情報表現について説明する。
図17と図18は、圧縮型による素材形状のZ値情報表現を示す模式図である。
図17の左の図では、横軸がX(Y)方向、縦軸がZ方向として形状境界線57を示している。
形状境界線57は、第2のセル53ごとに定まるZ値情報55をつなぐ線である。そして、形状境界線57より上側には素材がなく、形状境界線57より下側には素材があることを示す。
基準Z値情報65は、同一の第1のセル51に含まれるZ値情報55の基準となる情報であり、例えば、図17の左の図に示すように、同一の第1のセル51の中で最大のZ値情報55である。但し、基準Z値情報65はこれに限定されず、同一の第1のセル51の中で最小のZ値情報55であっても良いし、第1のセルのXY中心位置における形状表面のZ値を用いても良い。すなわち、第2のセルの階層群との位置関係が明らかになっていれば、第1のセルのどの形状表面のZ値を用いても良い。
図17の右の図では、特定の第1のセル51に対する圧縮型によるZ値情報表現を示している。図17の右の図で示すように、圧縮型では、Z値情報55の境界となる階層の二値情報61のみ1と定める。ここで、Z値情報55の境界とは、形状境界線57の下側に位置する階層の中で最上層となる階層である。そして、少なくとも1つの二値情報61が1となる階層についてのみ、二値情報61を保持する。また、二値情報61に加えて、階層群59の基準Z値情報と、Z値情報55の境界が少なくとも一つ含まれる階層かどうかを示す階層情報63を保持することで、Z値情報55を表現することが可能となる。
図18では、図17と比較して、Z精度を2倍高くした場合を示している。階層群59の階層数が2倍になっているが、この例では、保持する二値情報61は増えていない。
次に、図19を参照しながら、圧縮型のメモリ使用量について説明する。
図19は、圧縮型によってZ値情報55を表現した場合のメモリ使用量を示す図である。
図19では、圧縮型によって、第1のセル51を8×8分割した第2のセル53を表現した場合のメモリ使用量を示している。85、87、89、91、93、95は、各情報に対するメモリ使用量である。
例えば、基準Z値情報65をC言語のint型(32ビット処理系の場合、32ビット)で保持する場合、85で示すように、メモリ使用量は32ビットである。また、階層情報63に対しては、基準Z値情報65と同様に、C言語のint型で保持する場合、87で示すように、メモリ使用量は32ビットである。更に、セル(1,1)の第m(1)階層に対する二値情報61からセル(8,8)の第m(1)階層に対する二値情報61に対しては、89、91で示すように、1ビットの8×8倍となり、メモリ使用量は64ビットである。同様に、セル(1,1)の第m(k)階層に対する二値情報61からセル(8,8)の第m(k)階層に対する二値情報61に対しては、93、95で示すように、1ビットの8×8倍となり、メモリ使用量は64ビットである。少なくとも1つの二値情報61が1となる階層数をkとすると、二値情報61を保持するためのメモリ使用量は64×kビットである。従って、全体のメモリ使用量は、32×2+64×kビットである。
ここで、全体の階層数をmとすると、kは、最大でもmin(m,8×8)である。すなわち、kは、全体の階層数か、第2のセル53の分割数のいずれか小さい方の値を超えることはない。従って、全体のメモリ使用量である32×2+64×kビットという値は、階層数mが大きくなっても、一定の大きさに制限される。以上から、圧縮型のメモリ使用量は、Z精度に比例しないと言える。
次に、図20、図21を参照しながら、圧縮型における素材形状表現措置1の動作の詳細について説明する。
図20は、圧縮型によるZ値情報表現処理の手順を示すフローチャートである。
図20に示すように、制御部3は、素材形状情報を入力する(ステップ301)。
次に、制御部3は、素材形状を包含する三次元空間のXY平面を所定の分割単位で第1のセル51に分割する(ステップ302)。
次に、制御部3は、第1のセル51を所定の分割単位で第2のセル53に分割する(ステップ303)。
次に、制御部3は、第1のセル51を決定する(ステップ304)。例えば、第1のセル51に識別IDを付しておき、識別IDの順番で決定していく。
次に、制御部3は、階層群59を生成し、基準Z値情報65をメモリに保持する(ステップ305)。階層群59の階層数は、Z精度、最小のZ値情報55、最大のZ値情報55を基に決定される。
次に、制御部3は、階層を決定する(ステップ306)。例えば、階層群59の最下層から順番に決定していく。
次に、制御部3は、第2のセル53を決定する(ステップ307)。例えば、第2のセル53に識別IDを付しておき、識別IDの順番で決定していく。
次に、制御部3は、二値情報61を算出し、メモリに保持する(ステップ308)。二値情報61の算出は、形状境界線57と階層が示すZ方向の高さの比較によって行う。
次に、制御部3は、全ての第2のセル53について処理が終了したか確認する(ステップ309)。
処理が終了していない場合、ステップ307から繰り返す。
処理が終了している場合、ステップ310に進む。
次に、制御部3は、階層内で少なくとも1つの二値情報61が1であるか確認する(ステップ310)。
少なくとも1つの二値情報61が1である場合、制御部3は、階層情報63を1に設定し、メモリに保持する(ステップ311)。そして、ステップ314に進む。
二値情報61が全て0である場合、制御部3は、階層情報63を0に設定し、メモリに保持する(ステップ312)。次に、制御部3は、階層内の二値情報61をメモリから消去する(ステップ313)。そして、ステップ314に進む。
尚、ステップ313におけるメモリの消去は、物理的にメモリの解放を行う必要はない。例えば、次の階層に対する処理において上書き更新を行っても良いし、不要なデータとして保持したままであっても良い。
次に、制御部3は、全ての階層について処理が終了したか確認する(ステップ314)。
処理が終了していない場合、ステップ306から繰り返す。
処理が終了している場合、ステップ315に進む。
次に、制御部3は、全ての第1のセル51について処理が終了したか確認する(ステップ315)。
処理が終了していない場合、ステップ304から繰り返す。
処理が終了している場合、終了する。
図21は、圧縮型による素材形状算出処理の手順を示すフローチャートである。
図21に示すように、制御部3は、工具経路情報、加工工程情報を入力する(ステップ401)。
次に、制御部3は、素材形状のZ値情報表現処理(圧縮型)を行う(ステップ402)。すなわち、素材形状に対して、前述した図20に示す処理を行い、素材形状のZ値情報55を圧縮型によって保持する。
次に、制御部3は、加工工程を決定する(ステップ403)。加工工程は、例えば、CAMシステムによる加工設計の順番で決定していく。
次に、制御部3は、工具経路の微小区間を決定する(ステップ404)。微小区間は、工具経路の順番で決定していく。
次に、制御部3は、工具形状の幾何演算を行う(ステップ405)。すなわち、ステップ404で決定された微小区間を工具が移動したときの工具スイープ体の形状境界を幾何的に算出する。ここで、精度を保つために、算出処理に使用するデータ型は、倍精度実数型(例えば、C言語であればdouble型)とする。
尚、工具形状の幾何演算は、微小区間ごとに行うことになる。
次に、制御部3は、工具形状と素材形状の交差演算を行う(ステップ406)。
図22は、工具形状と素材形状の交差演算を示す図である。
図22に示すように、素材の形状境界線57aに対し、基準Z値情報65、階層情報63、二値情報61が算出される。また、工具形状の幾何演算によって、工具の形状境界線57bが得られる。
図23は、工具形状の境界の整数値表現を示す図である。
図23では、図22に示された工具の形状境界線57bから、工具形状の境界を整数値表現に変換している。整数値情報67は、第2のセル53ごとに算出される。
図24は、素材形状の境界の整数値表現を示す図である。
図24では、図22に示された基準Z値情報65、階層情報63、二値情報61から、素材形状の境界を整数値表現に変換している。整数値情報67は、第2のセル53ごとに算出される。
図25は、工具形状と素材形状の整数値比較演算の結果を示す図である。
図25は、図23に示された工具形状の整数値情報67と図24に示された素材形状の整数値情報67の比較演算の結果である。これは、切削後の素材形状を示している。
ここで、整数値比較演算は、同一の第2のセル53同士において、工具形状の整数値情報67が素材形状の整数値情報67より小さい場合、工具形状の整数値情報67を結果として返す。これは、工具形状と素材形状の交差部分が切削部分となるからである。
図25に示す整数値情報67は、全て図23に示す工具形状の整数値情報67に置き換わっているため、全ての第2のセル53において、切削部分が存在することになる。
次に、制御部3は、交差演算後の素材形状を算出する(ステップ407)。
図26は、切削後素材形状の再構築を示す図である。
図26では、図25で示されている切削後の素材形状の整数値表現から圧縮型の表現に変換を行っている。
図26では、基準Z値情報65の値が47になり、2つの階層が生成されている。そして、階層情報63と二値情報61が算出され、切削後の素材形状を圧縮型で表現している。
次に、全ての微小区間について処理が終了したか確認する(ステップ408)。
処理が終了していない場合、ステップ404から繰り返す。
処理が終了している場合、ステップ409に進む。
次に、制御部3は、現時点の素材形状を出力する(ステップ409)。
次に、制御部3は、全ての加工工程について処理が終了したか確認する(ステップ410)。
処理が終了していない場合、ステップ403から繰り返す。
処理が終了している場合、終了する。
次に、図27を参照しながら、従来技術、敷詰型及び圧縮型の性能を検証した実験について説明する。
図27は、実験に用いた素材形状の模式図である。
素材形状の大きさは、X方向に100mm、Y方向に150mm、Z方向に60mmである。実験では、表1に示す加工工程に従い、加工シミュレーションを行った。
Figure 2008197758
XY方向の精度は、0.125mmに設定し、第1のセル51を第2のセル53に分割する分割単位は、8×8分割とした。そのため、敷詰型と圧縮型では、第1のセル51の辺の大きさが1mmとなり、第2のセル53の辺の大きさが、0.125mmとなる。一方、従来技術では、第1のセル51が最小単位のセルになるため、第1のセル51の辺の大きさが0.125mmとなる。
また、Z方向の精度は、工具経路の座標の最小精度である0.001mm(=1μm)を最小とし、5μm、12.5μm、25μm、125μmの5段階とした。
そして、圧縮型では、微小区間の距離を3mmとした。但し、Gコードで工具経路を表現した場合の各座標距離が3mm以下の場合、その距離を微小区間の距離とした。また、従来技術では、素材形状と工具形状の交差演算の精度を圧縮型に近づけるため、微小区間の距離を第1のセル51の辺の大きさとした。同様に、圧縮型では、微小区間の距離を第2のセル53の辺の大きさとした。両者は共に0.125mmである。
本実験の結果は、表2のとおりである。
Figure 2008197758
表2に示すように、最大使用メモリや最終形状のデータサイズといったメモリ使用量については、圧縮型は全てのZ精度において従来技術に比べて少なくなっており、敷詰型はZ精度が低い場合には従来技術に比べて少ないが、Z精度が高い場合には従来技術に比べて多くなっていることが分かる。また、処理速度につても同様のことが言える。
一方、圧縮型と敷詰型を比較すると、メモリ使用量と処理速度ともに、Z精度が低い場合には敷詰型に優位性があり、Z精度が高い場合には圧縮型に優位性がある。
尚、敷詰型の場合、実際の工具経路と微妙にずれるシミュレーションとなる箇所があるため、仕上加工のように精緻なシミュレーションが求められる加工工程には不向きである。
以上より、敷詰型では、Z精度を低く設定できる荒加工のような加工工程のシミュレーションにおいて、従来技術や圧縮型以上の性能を発揮でき、圧縮型では、全ての加工工程のシミュレーションにおいて、従来技術以上の性能を発揮できたと言える。
以上説明したように、本発明の実施の形態によれば、素材形状を包含する三次元空間のXY平面を第1のセル51に分割し、第1のセル51を第2のセル53に分割し、第1のセル51ごとにZ方向の階層群59を生成し、階層群59の基準Z値情報65と、階層ごとの二値情報61とを用いて、第2のセル53ごとに定まるZ値情報55を表現する。
特に、敷詰型の場合、階層群59の基準Z値情報65と、階層群59に含まれる全ての階層の二値情報61とを用いて、第2のセル53ごとに定まるZ値情報55を表現する。
一方、圧縮型の場合、階層群59の基準Z値情報65と、Z値情報55の境界が少なくとも一つ含まれる階層かどうかを示す階層情報63と、Z値情報55の境界が少なくとも一つ含まれる階層のみの二値情報61とを用いて、第2のセル53ごとに定まるZ値情報55を表現する。
更に、敷詰型、または圧縮型によって表現されたZ値情報55を用いて加工シミュレーションを行い、各加工工程終了後の素材形状を算出する。
本発明の実施の形態によって、加工シミュレーションにおいて、精度を維持しつつ、メモリ使用量を抑えて十分な処理速度を実現できる。
特に、敷詰型の場合、荒加工の加工シミュレーションに優位性がある。一方、圧縮型の場合、仕上加工の加工シミュレーションに優位性がある。
尚、図7、図8、図20、図21に示す処理を行うプログラムは、CD−ROM等の記録媒体に保持させて流通させても良いし、通信回線を介して送受信することもできる。
以上、添付図面を参照しながら、本発明に係る素材形状表現装置等の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
素材形状表現装置1を実現するコンピュータのハードウェア構成図 素材形状表現装置1の概略構成図 第1のセル51と第2のセル53を示す模式図 敷詰型による素材形状のZ値情報表現を示す模式図 敷詰型による素材形状のZ値情報表現を示す模式図 敷詰型によってZ値情報55を表現した場合のメモリ使用量を示す図 敷詰型によるZ値情報表現処理の手順を示すフローチャート 敷詰型による素材形状算出処理の手順を示すフローチャート 敷詰型による素材形状のZ値情報表現を示す図 敷詰型による工具形状のZ値情報表現を示す図 交差演算領域69を示す図 交差演算領域69に合わせた素材形状の再構築を示す図 交差演算領域69に合わせた工具形状の再構築を示す図 素材形状と工具形状のAND演算結果を示す図 切削前素材形状と切削部分のXOR演算結果を示す図 切削後素材形状の再構築を示す図 圧縮型による素材形状のZ値情報表現を示す模式図 圧縮型による素材形状のZ値情報表現を示す模式図 圧縮型によってZ値情報55を表現した場合のメモリ使用量を示す図 圧縮型によるZ値情報表現処理の手順を示すフローチャート 圧縮型による素材形状算出処理の手順を示すフローチャート 圧縮型による素材形状のZ値情報表現を示す図 工具形状の境界の整数値表現を示す図 素材形状の境界の整数値表現を示す図 工具形状と素材形状の整数値比較演算の結果を示す図 切削後素材形状の再構築を示す図 実験に用いた素材形状の模式図 従来技術によってZ値情報を表現した場合のメモリ使用量を示す図
符号の説明
1………素材形状表現装置
3………制御部
5………記憶部
7………メディア入出力部
9………通信制御部
11………入力部
13………表示部
15………周辺機器I/F部
17………バス
19………ネットワーク部
51………第1のセル
53………第2のセル
55………Z値情報
57………形状境界線
59………階層群
61………二値情報
63………階層情報
65………基準Z値情報
67………整数値情報
69………交差演算領域

Claims (11)

  1. 素材形状を包含する三次元空間のXY平面を所定の分割単位で第1のセルに分割する第1のセル分割手段と、
    前記第1のセルを所定の分割単位で第2のセルに分割する第2のセル分割手段と、
    前記第1のセルごとにZ方向の階層群を生成する階層群生成手段と、
    前記階層群の基準Z値情報と、階層ごとの二値情報とを用いて、前記第2のセルごとに定まるZ値情報を表現するZ値情報表現手段と、
    を具備することを特徴とする素材形状表現装置。
  2. 前記Z値情報表現手段は、
    前記階層群の基準Z値情報と、前記階層群に含まれる全ての階層の二値情報とを用いて、前記第2のセルごとに定まるZ値情報を表現することを特徴とする請求項1に記載の素材形状表現装置。
  3. 前記Z値情報表現手段は、
    前記階層群の基準Z値情報と、Z値情報の境界が少なくとも一つ含まれる階層かどうかを示す階層情報と、前記Z値情報の境界が少なくとも一つ含まれる前記階層のみの二値情報とを用いて、前記第2のセルごとに定まる前記Z値情報を表現することを特徴とする請求項1に記載の素材形状表現装置。
  4. 前記Z値情報表現手段によって表現された前記Z値情報を用いて加工シミュレーションを行い、各加工工程終了後の前記素材形状を算出する素材形状算出手段を更に具備することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の素材形状表現装置。
  5. 素材形状を包含する三次元空間のXY平面を所定の分割単位で第1のセルに分割するステップと、
    前記第1のセルを所定の分割単位で第2のセルに分割するステップと、
    前記第1のセルごとにZ方向の階層群を生成するステップと、
    前記階層群の基準Z値情報と、階層ごとの二値情報とを用いて、前記第2のセルごとに定まるZ値情報を表現するステップと、
    を含むことを特徴とする素材形状表現方法。
  6. 前記Z値情報を表現するステップは、
    前記階層群の基準Z値情報と、前記階層群に含まれる全ての階層の二値情報とを用いて、前記第2のセルごとに定まるZ値情報を表現することを特徴とする請求項5に記載の素材形状表現方法。
  7. 前記Z値情報を表現するステップは、
    前記階層群の基準Z値情報と、Z値情報の境界が少なくとも一つ含まれる階層かどうかを示す階層情報と、前記Z値情報の境界が少なくとも一つ含まれる前記階層のみの二値情報とを用いて、前記第2のセルごとに定まる前記Z値情報を表現することを特徴とする請求項5に記載の素材形状表現方法。
  8. 前記Z値情報を表現するステップによって表現された前記Z値情報を用いて加工シミュレーションを行い、各加工工程終了後の前記素材形状を算出するステップを更に含むことを特徴とする請求項5から請求項7のいずれかに記載の素材形状表現方法。
  9. コンピュータを請求項1から請求項4のいずれかに記載の素材形状表現装置として機能させるプログラム。
  10. 素材形状を包含する三次元空間のXY平面を所定の分割単位で第1のセルに分割し、前記第1のセルを所定の分割単位で分割した第2のセルごとに定まるZ値情報を表現するデータ構造であって、
    前記第1のセルごとにZ方向の階層群を生成し、前記階層群の基準Z値情報を記録する第1の領域と、
    前記階層群に含まれる全ての階層の二値情報を記録する第2の領域と、
    を備えたデータ構造。
  11. 素材形状を包含する三次元空間のXY平面を所定の分割単位で第1のセルに分割し、前記第1のセルを所定の分割単位で分割した第2のセルごとに定まるZ値情報を表現するデータ構造であって、
    前記第1のセルごとにZ方向の階層群を生成し、前記階層群の基準Z値情報を記録する第1の領域と、
    前記Z値情報の境界が少なくとも一つ含まれる階層かどうかを示す階層情報を記録する第2の領域と、
    前記Z値情報の境界が少なくとも一つ含まれる前記階層のみの二値情報を記録する第3の領域と、
    を備えたデータ構造。
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