JP4036691B2 - 三次元形状作成装置、三次元形状作成方法、プログラムおよび記録媒体 - Google Patents

三次元形状作成装置、三次元形状作成方法、プログラムおよび記録媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、三次元形状作成装置、三次元形状作成方法、プログラムおよび記録媒体に関し、より詳細には、コンピュータで三次元形状モデルを作成する境界表現ソリッドモデリングシステムにおいて、そのモデルを構成する任意の稜線をはさんで隣接する不連続な二面間におさまるようなフィレット面および角落し面を作成する技術に係り、特に、CAD(Computer Aided Design)/CAM(Computer Aided Manufacturing)に適用して好適である。
【0002】
【従来の技術】
コンピュータを利用した設計・生産のための必須の道具として、CAD(Computer Aided Design)やCAM(Computer Aided Manufacturing)が広く普及している。
三次元図形(形状)をモデル化して扱う三次元CADシステムにおいては、立体を中身の詰まったものとして扱うソリッドモデリング手法が主流になっている。
ソリッドモデルは、立体を線の集まりとして表すワイヤーフレームモデルや、面の集まりとして表すサーフェスモデルなど、他の手法に比べ、解析・加工等を自動的に処理可能にする等の優れた特徴を持っている。
【0003】
機械設計等にソリッドモデリングを応用する際、重要な形状変形処理として、立体の角部を丸めて、丸めた角部にフィレット面と呼ばれる面を埋め込む丸め処理と、立体の角部を切り落として面取りした角部に角落し面と呼ばれる面を埋め込む面取り処理がある。
【0004】
一般に、丸め処理操作は次の手順で行われる。
(1)フィレット面の大きさを指定する。
(2)立体の角を形成する対をなす二つの面の共通の稜線を指定する。
(3)その稜線に直交する複数の断面内でそれぞれその曲面の断面線に接する指定した大きさの半径をもつ接円弧を求める。
(4)それら複数の断面内の円弧同士を滑らかにつなぐことによってフィレット面を生成する。
【0005】
なお、フィレット面の大きさは必ずしも上述のように接円弧の半径を表すものでなくてもよく、フィレット面の幅や、共通の稜線から接円弧の接点までの距離として指定してもよい。これらの場合は、指定した条件を満たすように接円弧の半径が調整される。
【0006】
一方、面取り処理操作は、次の手順で行われる。
(1)角落し面の大きさを指定する。
(2)立体の角を形成する対をなす二つの面の共通の稜線を指定する。
(3)その稜線に直交する複数の断面内でそれぞれその曲面の断面線に接する上記指定した大きさの半径をもつ接円弧を求める。
(4)それら複数の断面内の二つの接点を結ぶ直線線分を求める。
(5)この直線線分同士をつなぐことによって角落し面を生成する。
【0007】
なお、角落し面の大きさは必ずしも上述したような接円弧の半径を表すものでなくてもよく、角落し面の幅や、共通の稜線から接円弧の接点までの距離として指定してもよい。これらの場合は、指定した条件を満たすように接円弧の半径が調整される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
立体の角を形成する二つの面の共通の稜線を指定して、上述したフィレット面もしくは角落し面を埋め込むが、その稜線は必ずしも一本でなくてもよく、その始点または終点を共有する別の稜線とともに、複数同時に指定してもよい。
【0009】
この場合、通常は、指定した稜線列を構成するそれぞれの稜線について、別々にフィレット面もしくは角落とし面の埋め込み操作が行われるが、次の場合に限り、稜線列を1本の稜線とみなしてフィレット面もしくは角落とし面を埋め込む操作が適用されることが多い。
(1)稜線列を構成する稜線がすべてなめらかに接続している。
且つ、
(2)稜線列を構成するそれぞれの稜線の左右の面が、その稜線以外の稜線において隣接するもの同士、すべて滑らかに接続している。
【0010】
しかし、フィレット面または角落とし面の埋め込む位置の指定を稜線列に対して行った場合、稜線列の始点と終点が同一となる場合には、通常のアルゴリズムでは対応できない。
この場合、従来は、次のいずれかの方法で処理していた。
(1)始点終点が同一の場合のための特別な処理を追加して、フィレット面もしくは角落とし面を埋め込む。
(2)CADシステムの使用者が、一周している稜線列を適当な位置で2つに分け、それぞれにフィレット面または角落とし面の埋め込み処理を適用する。
【0011】
しかしながら、稜線列の始点終点は、CADシステムの使用者が稜線列を指定した順番やシステムが決定した位置で固定されるが、同じ稜線列でも、フィレット面または角落とし面を埋め込む先の形状によって、分割する位置で処理に成功したり失敗したりすることがある。
【0012】
このようなフィレット面または角落とし面の埋め込み処理に失敗した場合、上記の従来のいずれの方法であっても、CADシステムの使用者は、再度稜線列の指定方法を変更して処理をやり直さなくてはならないため、著しく設計効率が悪い。
【0013】
本発明は、上述の実情を考慮してなされたものであって、フィレット面または角落とし面を埋め込む処理に失敗した場合にも、CADシステムの使用者の試行錯誤の回数を減らし、設計の効率化をはかることができる三次元形状作成装置、三次元形状作成方法、三次元形状作成装置の機能を実行するためのプログラムおよびそのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために、本発明の請求項1の三次元形状作成装置は、三次元モデルを作成する三次元形状作成装置において、前記三次元モデルの立体の角部を形成する対になる二面が共有する稜線列入力を受け付ける埋込位置入力部と、前記稜線列の始点と終点とが同一である場合に、前記稜線列の始点を分割開始点とし、該分割開始点と終点間の前記稜線列を所定の分割数の稜線列に分割する埋込位置分割部と、前記分割開始点から一定方向に所定数ずらした前記稜線列中の稜線の始点を次の分割開始点に変更する分割位置変更部と、前記埋込位置分割部によって、分割されたそれぞれの稜線列に対して埋め込み処理を行って、前記入力された稜線列全体に対して面を埋め込み、前記埋め込み処理で面の埋め込みに失敗した場合、前記分割位置変更部で変更された分割開始点を用いて、前記埋込位置分割部で分割された稜線列に対して前記埋め込み処理を繰り返すように制御する埋込制御部とを備えることを特徴とする。
また、本発明の請求項2は、請求項1に記載の三次元形状作成装置において、前記埋め込み処理は、フィレット面によって丸め変形処理を行うことを特徴とする。
また、本発明の請求項3は、請求項1に記載の三次元形状作成装置において、前記埋め込み処理は、角落し面によって面取り変形処理を行うことを特徴とする。
【0016】
また、本発明の請求項の三次元形状作成方法は、三次元モデルを作成する三次元形状作成方法において、埋込位置入力部により、前記三次元モデルの立体の角部を形成する対になる二面が共有する稜線列入力を受け付けるステップと埋込位置分割部により、前記稜線列の始点と終点とが同一である場合に、前記稜線列の始点を分割開始点とし、該分割開始点と終点間の前記稜線列を所定の分割数の稜線列に分割するステップと分割位置変更部により、前記分割開始点から一定方向に所定数ずらした前記稜線列中の稜線の始点を次の分割開始点に変更するステップと、埋込制御部により、前記埋込位置分割部によって、分割されたそれぞれの稜線列に対して埋め込み処理を行って、前記入力された稜線列全体に対して面を埋め込み、前記埋め込み処理で面の埋め込みに失敗した場合、前記分割位置変更部で変更された分割開始点を用いて、前記埋込位置分割部で分割された稜線列に対して前記埋め込み処理を繰り返すように制御するステップと、を備えることを特徴とする。
また、本発明の請求項のプログラムは、コンピュータ、請求項1乃至のいずれか1に記載の三次元形状作成装置の各部として能させるためのプログラムである。
また、本発明の請求項の記録媒体は、請求項に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【0017】
以上の構成により、始点と終点が一致しないような通常のフィレット面または角落とし面の埋め込み処理を用いて、始点と終点が一致する稜線列に対しても埋め込み処理ができるようになる。また、CADシステムの使用者は、埋め込み位置の指定を試行錯誤することがなくなり、設計効率が向上する。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の三次元形状作成装置に係る一実施形態を説明する。
図10は、一般のCADシステムを実現するためのハードウェア構成を示すブロック図である。
図10において、CADシステムは、データ等の演算や処理を行うCPU(中央処理ユニット)101と、プログラムやデータ等を記憶するメモリ102と、キー操作に基づきプログラムやデータ等を入力するキーボード103と、プログラムやデータ等を印字出力するプリンタ104と、図形などを画面上に表示するCRT(画像表示装置)105と、CRT105の画面上に表示した、一般にマウスカーソルと呼ばれる目印を移動させると共に、その移動に基づくデータを入力するマウス106と、プログラムや三次元形状モデルのデータを記憶するハードディスク等の記憶装置107と、それらを相互に接続するバスライン108とを少なくとも備えている。
このCADシステムは、キーボード103やマウス106等を操作して指示された指示内容に基づき所定のプログラムに従い演算や処理を行うことで図形等を生成し、その図形等をCRT105の画面上に表示する。
【0019】
本発明の三次元形状作成装置は、面と面との接続関係を表す位相データを持つソリッドモデルを取り扱える上述のCADシステムにおいて、立体の角部を形成する対になる二面が共有する稜線列を指定し、指定された稜線列に沿って指定された丸め半径で二面を滑らかに接続するフィレット面、あるいは、二面を指定された面取り半径で二面の角を切り落とした角落し面を生成する操作を、稜線列の分割位置を自動的に変更しながら試行錯誤的に繰り返し、フィレット面もしくは角落とし面の作成処理の効率化をはかるものである。
【0020】
図1は、本発明の三次元形状作成装置を構成するブロック図である。
図1において、三次元形状作成装置10は、丸め処理または面取り処理を行う稜線列を指定する埋込位置入力部11、稜線列の分割、分割位置の変更および埋め込み処理を制御する埋込制御部12、稜線列を分割する埋込位置分割部13、稜線列の分割位置を変更する分割位置変更部14、従来の三次元形状処理を行う形状処理部15、三次元形状モデルの幾何情報および位相情報を格納する三次元形状データベース(DB)20、CADシステムのキーボード103およびマウス106からなり、数値情報や表示装置40へ表示された形状モデルの点、稜線、面や形状を指し示すのに使われる入力装置30、および、CADシステムにおけるCRT105であり、作成または編集された三次元形状モデルを表示するのに使われる表示装置40を少なくとも備えている。
【0021】
埋込位置入力部11は、表示装置40に表示された形状モデルに対して、入力装置30(例えば、マウス等)によって、面を埋め込む位置の稜線列と丸め半径、およびフィレット面または角落とし面のいずれの埋め込み面とするかを入力する。
入力装置30で指定された稜線列は、三次元形状DB20を参照することによって、位相および幾何形状のデータを抽出できる。
例えば、図2に示したソリッドモデルとして生成した立体の角部に対して、図3のようにフィレット面を埋め込むとすると、フィレット面を作成する角部を形成する曲面対の共通の稜線列{E0,E1,E2,E3}、丸め半径およびフィレット面による埋め込み処理であることを入力する。このとき、稜線列の始点は、最初の稜線E0の頂点V0として指定されたものとする。
【0022】
埋込制御部12は、従来技術によるフィレット面の埋め込み処理または本発明による埋め込み処理のいずれの処理を行うかを入力した稜線列から判断して実行させる。
上記の判断は、入力した稜線列の始点と終点が一致していない場合には、従来技術によって埋め込み処理を行うものと判断し、一致している場合には、本発明による埋め込み処理を行うものと判断する。
例えば、図2において、頂点V0は稜線E0の始点でもあり、且つ、稜線E3の終点でもあるから本発明による埋め込み処理を行わせる。
【0023】
また、本発明による埋め込み処理の場合、埋込制御部12は、稜線列の分割を行わせるために埋込位置分割部13を実行する。この分割されたそれぞれの稜線列の始点と終点は異なるので、形状処理部15に備えている従来の埋め込み処理を用いて、それぞれの稜線列に同じ埋め込み処理を行わせる。その結果、入力された稜線列全体が表す立体の角部にフィレット面または角落とし面が埋め込まれる。
【0024】
この従来の埋め込み方法は、例えば、フィレット面の埋め込みの場合、文献「T.Harada, et.al, Variable-Radius blending by Using Gregory Patches in Geometric Modeling, EUROGRAPHICS’91, Eurographics Association, pp.507-516,1991.」で処理する。
この文献には、立体の角部を形成する対になる二面に、ともに接する球や円弧をおいたときの接点をもとめ、これらの補完曲線を求めることによって、フィレット面の境界の形状を算出し、さらにこのフィレット面の境界と元の立体の持つ稜線との交差判定をおこなって、適切な稜線を作成してフィレット面埋め込み形状を生成している。
【0025】
さらに、埋込制御部12は、分割された稜線列を用いて埋め込まれたフィレット面または角落とし面の継ぎ目における連続性を判定する。
これらすべての継ぎ目において埋め込まれた面が接平面連続である場合、埋め込みが成功したものとする。
【0026】
一方、埋込制御部12は、埋め込みが不成功であった場合(例えば、複雑な幾何形状のとき)には、分割位置変更部14を実行させて、新しい分割の開始位置である分割位置および移動単位を変更し、埋込位置分割部13で稜線列を分割して、再度、埋め込み処理を行わせて、試行錯誤的に埋め込み処理を実行させる。
この繰り返しは、予め設定した移動単位(下記の分割位置変更部14に説明している)になるまで行われ、ここまでに埋め込み処理が成功しなかったときには、不成功の通知が表示装置40等を介して使用者に通知される。なお、予め設定した移動単位は、CADシステムを実行する装置の処理能力に応じて、1/4,1/8,1/16,1/32等に設定する。
【0027】
埋込位置分割部13は、埋込位置入力部11で入力された稜線列を分割する。この分割の開始位置である分割位置は、入力された始点(図2の場合、頂点V0)であり、移動単位は1/4を初期値とする。埋め込み処理の試行錯誤中の値は、分割位置変更部14で決定した値を使用する。
【0028】
稜線列をd個に分割する方法としては、指定された始点から終点までに存在する(稜線数/d)本数分一定方向に進んだ位置の稜線の終点を新たな終点とし、この新たな終点を始点として、次の終点を同様に設定する。これを分割数d回だけ繰り返して、始点と終点間の稜線列をd個の稜線列に分割する。
【0029】
例えば、2分割の場合、図4において、稜線列{E0,E1,E2,E3}の始点(頂点V0)と終点(頂点V0)が一致しているので、図5に示すように、始点(終点)となる頂点V0から数えて、稜線列を構成する稜線数を2で割った本数分一定方向に進んだ位置の稜線の終点を新たな終点とし、稜線列を2つの稜線列{E0,E1}と{E2,E3}に分割する。
図6は、図2の立体の稜線列を2分割したうちの稜線列{E0,E1}に対してフィレット面の埋め込み処理を実施した結果である。
【0030】
これに対して、埋め込みが不成功のときには、分割位置変更部14によって、次のように分割位置を変更する。下記(1)および(2)で計算された最初のpを分割の開始位置に変更して、稜線列を分割し、面の埋め込み処理が不成功のときには2番目のpに分割位置をずらして繰り返す。pの値がすべて不成功のときは、(2)で移動単位を変更して、(1)を繰り返す。
【0031】
(1)使用者から指定された稜線列の最初の稜線の始点から、以下の式を満足する奇数の自然数(p)の値分だけ一定方向に移動した稜線の始点へ変更する。
【0032】
rが偶数のとき、 0<p[rs]<[r/d]
rが奇数のとき、 0<p[rs]<r
ここで、上記の[]はガウス記号を表し、rは稜線数、dは分割数を表す。
また、sは移動単位で初期値はs=1/4である。
また、pは、使用者から指定された稜線列の最初の稜線を0番目として、順に数えるものとする。
【0033】
例えば、図2において、稜線数r=4、分割数d=2であるから、
0<p[4・1/4]<4/2
を満足するpは、p=1である。したがって、次の分割の開始点である分割位置は、図7のように、入力された稜線列{E0,E1,E2,E3}の中の2番目の稜線E1の始点V1に変更し、稜線列{E1,E2,E3,E0}を2分割して、稜線列を{E1,E2}と{E3,E0}にする。
【0034】
(2)最初の移動単位sを1/4とし、上記(1)の分割位置の変更で変更可能な分割開始点がなくなった場合には、移動単位sを2分の1にし、分割位置を入力された稜線列の最初の始点へ戻し、以降の分割位置の変更は上記(1)を用いる。
【0035】
例えば、図8において、稜線数r=8、分割数d=2、移動単位s=1/4のときには、
0<p[8・1/4]<8/2
を満たすpは、p=1であり、分割位置を、入力された頂点V0から始めて、頂点V2と変更して、それぞれ稜線列を2分割する。
また、図8において、稜線数r=8、分割数d=2、移動単位s=1/8のときには、
0<p[8・1/8]<8/2
を満たすpは、p=1または3であり、分割位置を、入力された頂点V0から始めて、頂点V1,V3と変更して、それぞれ稜線列を2分割する。
【0036】
ここで、稜線数rと移動単位sとの関係が rs<1 のときには、予めすべての稜線を分割してrs≧1となるような稜線列に変換してから、分割位置の変更処理を行う。
例えば、図2では稜線数がr=4であるから、移動単位をs=1/8とすると、rs<1となるので、稜線列の各稜線をそれぞれ2分割して、稜線数r=8の稜線列を作ってから分割位置を決定する。
【0037】
以上のように構成することによって、始点と終点が一致しないような通常のフィレット面または角落とし面の埋め込み処理を用いて、始点と終点が一致する稜線列に対しても埋め込み処理ができるようになる。また、CADシステムの使用者は、埋め込み位置の指定を試行錯誤することがなくなり、設計効率が向上する。
【0038】
図9は、本発明の三次元形状作成装置の処理手順を示すフローチャートである。この処理手順を、図2に示した形状モデルとして生成した立体の角部に図3に示すようなフィレット面を埋め込むものとして説明する。
【0039】
CADシステムの使用者は、表示装置40に表示された形状モデルに対して、入力装置30(例えば、マウス等)によって、面を埋め込む位置の稜線列と丸め半径、およびフィレット面または角落とし面のいずれの埋め込み面とするかを指定する。
三次元形状作成装置10は、この指定された稜線列、丸め半径および埋め込む面の種類を入力し、三次元形状DB20を参照することによって、入力された稜線列の位相および幾何形状のデータを抽出する(ステップS1)。
図2では、埋め込む面の種類はフィレット面、埋め込む位置はそのフィレット面を作成する角部を形成する曲面対の共通の稜線列{E0,E1,E2,E3}とし、フィレット面を作成する円弧の丸め半径が入力される。このとき、稜線列の始点は、最初の稜線E0の頂点V0である。
【0040】
次に、入力した稜線列の始点と終点が一致しているか否かを判定する(ステップS2)。一致していない場合(ステップS2のNO)、従来技術によって埋め込み処理を行って(ステップS3)、処理を終了する。
一方、一致している場合には(ステップS2のYES)、本発明による埋め込み処理を行うものと判断して、ステップS4乃至S10の処理を行う。
【0041】
まず、分割位置の初期値を入力した稜線列の始点(図2では頂点V0)、移動単位の初期値を1/4に設定する(ステップS4)。
【0042】
設定された分割位置から開始して、分割数分の稜線列となるように分割する(ステップS5)。
稜線列をd個に分割する方法としては、指定された分割位置から終点までに存在する(稜線数/d)本数分一定方向に進んだ位置を新たな終点とし、この新たな終点を始点として次の新たな終点を設定する。これを分割数d回だけ繰り返して、分割位置と終点間の稜線列をd個の稜線列に分割する。
【0043】
例えば、2分割の場合、図4において、稜線列{E0,E1,E2,E3}の始点(頂点V0)と終点(頂点V0)が一致しているので、図5に示すように、始点(終点)となる頂点V0から数えて、稜線列を構成する稜線数を2で割った本数分(2本)一定方向に進んだ位置の稜線の終点を新たな終点とし、稜線列を2つの稜線列{E0,E1}と{E2,E3}に分割する。
【0044】
この分割されたそれぞれの稜線列に対して、指定された面の種類の埋め込み処理を従来技術によって処理する(ステップS6)。
図6は、図2の立体の稜線列を2分割したうちの稜線列{E0,E1}に対してフィレット面の埋め込み処理を実施した結果である。
【0045】
次に、分割された稜線列に対して埋め込みが成功したか否かを判断する(ステップS7)。
この判断は、埋め込まれたフィレット面または角落とし面のすべての継ぎ目において、埋め込まれた面が接平面連続である場合に埋め込みが成功したと判断する。成功した場合には(ステップS7のYES)、処理を終了する。
【0046】
一方、埋め込みが不成功であった場合には(ステップS7のNO)、すべての分割方法を試したかを判定し(ステップS8)、すべての分割方法を試しても埋め込みが成功しない場合には、「埋め込み失敗」を表示装置40等へ表示して使用者に通知し(ステップS10)、処理を終了する。
すべての分割方法を試したかどうかの判定は、予め設定した移動単位(S)に達したかどうかで行う。なお、予め設定した移動単位(S)は、CADシステムを実行する装置の処理能力に応じて、S=1/8,1/16,1/32等のいずれかに設定する。
【0047】
一方、まだすべての分割方法を試していなかった場合(ステップS8のNO)、分割位置変更部14で述べたように分割位置と移動単位を変更して(ステップS9)、ステップS5から埋め込み処理を行わせて、試行錯誤的に埋め込み処理を実行させる。
【0048】
さらに、本発明は上述した実施形態のみに限定されたものではない。上述した実施形態の三次元形状作成装置を構成する各機能をそれぞれプログラム化し、あらかじめCD−ROM等の記録媒体に書き込んでおき、このCD−ROMをCD−ROMドライブのような媒体駆動装置を搭載したコンピュータに装着して、これらのプログラムをコンピュータのメモリあるいは記憶装置に格納し、それを実行することによって、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
この場合、記録媒体から読出されたプログラム自体が上述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体も本発明を構成することになる。
【0049】
なお、記録媒体としては半導体媒体(例えば、ROM、不揮発性メモリカード等)、光媒体(例えば、DVD、MO、MD、CD−R等)、磁気媒体(例えば、磁気テープ、フレキシブルディスク等)のいずれであってもよい。
【0050】
また、ロードしたプログラムを実行することにより上述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、オペレーティングシステム等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって上述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
【0051】
さらに、上述したプログラムが、機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるメモリにロードされ、そのプログラムの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって、上述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
【0052】
また、上述したプログラムをサーバコンピュータの磁気ディスク等の記憶装置に格納しておき、インターネット等の通信網で接続されたユーザのコンピュータからダウンロード等の形式で頒布する場合、このサーバコンピュータの記憶装置も本発明の記録媒体に含まれる。
【0053】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、始点と終点が一致しないような通常のフィレット面または角落とし面の埋め込み処理を用いて、始点と終点が一致する稜線列に対しても埋め込み処理ができるようになる。また、CADシステムの使用者は、埋め込み位置の指定を試行錯誤することがなくなり、設計効率が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の三次元形状作成装置の構成を示すブロック図である。
【図2】 変形処理前の形状例である。
【図3】 図2の形状例にフィレット面を埋め込んだ後の形状例である。
【図4】 分割前の稜線列例である。
【図5】 図4の稜線列に対して2分割した稜線列例である。
【図6】 図2の立体の稜線列を2分割したうちのひとつの稜線列に対してフィレット面を埋め込んだ形状例である。
【図7】 移動単位が1/4のとき、次の分割位置を説明する図である。
【図8】 移動単位が1/4および1/8のとき、次の分割位置を説明する図である。
【図9】 本発明の三次元形状作成装置の処理手順を表すフローチャートである。
【図10】 従来のCADシステムの構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
10…三次元形状作成装置、11…埋込位置入力部、12…埋込制御部、13…埋込位置分割部、14…分割位置変更部、15…形状処理部、20…三次元形状DB、30…入力装置、40…表示装置、101…CPU、102…メモリ、103…キーボード、104…プリンタ、105…CRT、106…マウス、107…記憶装置、108…バスライン。

Claims (6)

  1. 三次元モデルを作成する三次元形状作成装置において、前記三次元モデルの立体の角部を形成する対になる二面が共有する稜線列入力を受け付ける埋込位置入力部と、前記稜線列の始点と終点とが同一である場合に、前記稜線列の始点を分割開始点とし、該分割開始点と終点間の前記稜線列を所定の分割数の稜線列に分割する埋込位置分割部と、前記分割開始点から一定方向に所定数ずらした前記稜線列中の稜線の始点を次の分割開始点に変更する分割位置変更部と、前記埋込位置分割部によって、分割されたそれぞれの稜線列に対して埋め込み処理を行って、前記入力された稜線列全体に対して面を埋め込み、前記埋め込み処理で面の埋め込みに失敗した場合、前記分割位置変更部で変更された分割開始点を用いて、前記埋込位置分割部で分割された稜線列に対して前記埋め込み処理を繰り返すように制御する埋込制御部とを備えることを特徴とする三次元形状作成装置。
  2. 請求項1に記載の三次元形状作成装置において、前記埋め込み処理は、フィレット面によって丸め変形処理を行うことを特徴とする三次元形状作成装置。
  3. 請求項1に記載の三次元形状作成装置において、前記埋め込み処理は、角落し面によって面取り変形処理を行うことを特徴とする三次元形状作成装置。
  4. 三次元モデルを作成する三次元形状作成方法において、埋込位置入力部により、前記三次元モデルの立体の角部を形成する対になる二面が共有する稜線列入力を受け付けるステップと埋込位置分割部により、前記稜線列の始点と終点とが同一である場合に、前記稜線列の始点を分割開始点とし、該分割開始点と終点間の前記稜線列を所定の分割数の稜線列に分割するステップと分割位置変更部により、前記分割開始点から一定方向に所定数ずらした前記稜線列中の稜線の始点を次の分割開始点に変更するステップと、埋込制御部により、前記埋込位置分割部によって、分割されたそれぞれの稜線列に対して埋め込み処理を行って、前記入力された稜線列全体に対して面を埋め込み、前記埋め込み処理で面の埋め込みに失敗した場合、前記分割位置変更部で変更された分割開始点を用いて、前記埋込位置分割部で分割された稜線列に対して前記埋め込み処理を繰り返すように制御するステップと、を備えることを特徴とする三次元形状作成方法。
  5. コンピュータ、請求項1乃至のいずれか1に記載の三次元形状作成装置の各部として能させるためのプログラム。
  6. 請求項に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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