JP2007061934A - 加工工具の移動経路作成方法および加工方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 互いに隣接する面により形成されるアウトコーナーのエッジをピン角に確実に成形するための加工工具の移動経路を容易に且つ適切に自動作成することができる方法を提供する。
【解決手段】 加工移動経路CL1、CL2の端点P1、P2、および、P3、P4の座標から移動経路CL1、CL2の直線式を求め、この移動経路CL1、CL2の延長線が交差する点P5の座標を演算して、端点P2とP3を交差する点P5に変更する。加工移動経路CL1、CL2が互いに交差するまで延長され、点P5を頂点とする連続した移動経路CLが作成されることとなる。
【選択図】 図1
【解決手段】 加工移動経路CL1、CL2の端点P1、P2、および、P3、P4の座標から移動経路CL1、CL2の直線式を求め、この移動経路CL1、CL2の延長線が交差する点P5の座標を演算して、端点P2とP3を交差する点P5に変更する。加工移動経路CL1、CL2が互いに交差するまで延長され、点P5を頂点とする連続した移動経路CLが作成されることとなる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、加工工具の移動経路作成方法および加工方法に関し、特に、アウトコーナーの互いに隣接する面によって形成されるエッジがピン角である製品形状のCADデータに基づいて、粗材に対する加工工具の移動経路をCAMにより自動作成する加工工具の移動経路作成方法、および、アウトコーナーの互いに隣接する面によって形成されるエッジがピン角である製品形状のCADデータに基づいて、粗材に対する加工工具の移動経路をCAMにより自動作成し、該自動作成された加工工具の移動経路に従って加工工具の移動を数値制御して、粗材から所定形状の製品に成形する方法に関するものである。
図5に参照されるように、粗材を回転加工工具などにより切削加工して、荒加工、中仕上加工を行い粗材を成形した後に最終的な製品形状に仕上加工する場合、一般に、CAD(Computer Aide Design)により製品形状を設計してCADデータとし、CAM(Computer Aided Manufacturing)により製品形状の表面から加工工具の半径だけオフセットさせて加工工具の中心が移動する経路を自動作成し、この加工工具の移動経路を数値制御(NC)データとして、NCマシンにより切削加工している。
そして、図6に示すように、製品Wの互いに隣接する面Wbにより形成されるアウトコーナー(外角)のエッジWaをピン角に成形する場合、CAMにより自動作成される加工工具のエッジにおける移動経路は、加工工具Tの移動経路を短縮するために、一般にピン角に成形するエッジWaを中心として加工工具Tの半径だけオフセットさせた円弧を描くエッジ部移動経路CLaを設定し、エッジWaを挟んで互いに隣接する面Wbを成形するための各面加工移動経路CLbと連続するように作成されていた(例えば、特許文献1を参照)。
ここで、アウトコーナーとは、互いに隣接する面Wbの製品Wから見たなす角α(図6)が180度よりも小さいエッジを有するものをいい、ピン角とは、互いに隣接する面Wbにより形成されるエッジWaが鋭角・鈍角を問わず、丸み(アール)がないか無視できるほどに小さく角張っているものをいう。
ここで、アウトコーナーとは、互いに隣接する面Wbの製品Wから見たなす角α(図6)が180度よりも小さいエッジを有するものをいい、ピン角とは、互いに隣接する面Wbにより形成されるエッジWaが鋭角・鈍角を問わず、丸み(アール)がないか無視できるほどに小さく角張っているものをいう。
ところで、近年では特に、加工時間を短縮させるために、加工工具Tを高速で移動させる傾向にある。一方、上述したようにピン角に成形しようとするエッジWaを中心として円弧を描くよう設定されたエッジ部移動経路CLaと各面加工移動経路CLbとにより構成された移動経路に従って加工工具Tを高速で移動させようとすると、図7に示すように、実際の加工工具Tの移動経路が設定されたエッジ部加工経路CLaよりも内側にずれ(内回り)、エッジWaをピン角に成形できないことになる。
そこで、従来の技術では、図9にフローチャートで示すように加工工具を指定(S1)した後に、ピン角に成形するエッジWaを挟んで互いに隣接する面Wbの一方を延長させたダミー面Wb’ (図8の(a))をCADデータ上で手作業により設定し(S10)、面Wbの他方を延長させたダミー面Wb’をCADデータ上で手作業により設定し(S11)、全てのダミー面の設定が終了したかを判断し(S12)、この判断がYESの場合には、両ダミー面Wb’を含むCADデータから面加工用移動経路claをそれぞれ設定し(図8の(b))、ダミー面Wb’と両面加工用移動経路claの交差する点Pから先の余分な部分とを消去して、点Pを頂点として屈曲する加工工具Tの移動経路cl(図8の(c))を作成していた(S13)。
しかしながら、上述した従来の技術にあっては、実際に成形しようとする製品形状のCADデータを変更することがないように、ピン角に成形するエッジWaを挟んで互いに隣接する面Wbを手作業で延長させてダミー面Wb’を設定しなければならず、しかも、加工工具Tの移動経路claの作成後には、ダミー面Wb’と両面加工用移動経路claの交差する点Pから先の余分な部分とを消去しなければならないため、特に製品形状にピン角に成形するエッジWaが多い場合に、手間や時間がかかるとともに、ダミー面Wb’を手作業で設定する作業者の習熟度に影響されるため、実際の成形加工時間や加工時のトラブル発生などに個人差が生じるという問題があった。
本発明は、上述した問題に鑑みてなされたもので、互いに隣接する面により形成されるアウトコーナーのエッジをピン角に確実に成形するための加工工具の移動経路を容易に且つ適切に自動作成することができる加工工具の移動経路作成方法、および、加工工具の移動経路を容易に且つ適切に設定してアウトコーナーのエッジをピン角に確実に成形することができる加工方法を提供することを目的とする。
請求項1の加工工具の移動経路作成方法に係る発明は、上記目的を達成するため、アウトコーナーの互いに隣接する面によって形成されるエッジがピン角である製品形状のCADデータに基づいて、粗材に対する加工工具の移動経路をCAMにより自動作成する加工工具の移動経路作成方法であって、前記互いに隣接する面をそれぞれ加工するための加工移動経路を設定し、該加工移動経路を互いに交差するまで延長させて連続した加工工具の移動経路とすることを特徴とするものである。
請求項2の加工方法に係る発明は、上記目的を達成するため、アウトコーナーの互いに隣接する面によって形成されるエッジがピン角である製品形状のCADデータに基づいて、粗材に対する加工工具の移動経路をCAMにより自動作成し、該自動作成された加工工具の移動経路に従って加工工具の移動を数値制御して、粗材から所定形状の製品に成形する方法であって、前記互いに隣接する面をそれぞれ加工するための加工移動経路を設定し、該加工移動経路を互いに交差するまで延長させて連続した加工工具の移動経路を作成する工程と、該移動経路にしたがって加工工具の移動を数値制御して、粗材を所定形状の製品に成形する工程と、を備えることを特徴とするものである。
請求項2の加工方法に係る発明は、上記目的を達成するため、アウトコーナーの互いに隣接する面によって形成されるエッジがピン角である製品形状のCADデータに基づいて、粗材に対する加工工具の移動経路をCAMにより自動作成し、該自動作成された加工工具の移動経路に従って加工工具の移動を数値制御して、粗材から所定形状の製品に成形する方法であって、前記互いに隣接する面をそれぞれ加工するための加工移動経路を設定し、該加工移動経路を互いに交差するまで延長させて連続した加工工具の移動経路を作成する工程と、該移動経路にしたがって加工工具の移動を数値制御して、粗材を所定形状の製品に成形する工程と、を備えることを特徴とするものである。
請求項1の発明では、CAMにより、アウトコーナーのピン角に成形するエッジを挟んで互いに隣接する面のCADデータから各面をそれぞれ加工するための加工移動経路を設定し、各加工移動経路を互いに交差するまで延長させて連続した加工工具の移動経路とする。従来の技術のようにダミー面を手作業で設定する必要がなく、互いに隣接する面をそれぞれ加工するための加工移動経路を互いに交差するまで直接延長させるだけで済むので、アウトコーナーのエッジをピン角に確実に成形するための加工工具の移動経路が容易に且つ適切に自動作成される。
請求項2の発明では、CAMにより、アウトコーナーのピン角に成形するエッジを挟んで互いに隣接する面のCADデータから各面をそれぞれ加工するための加工移動経路を設定し、各加工移動経路を互いに交差するまで延長させて連続した加工工具の移動経路を自動で作成する工程を行う。そして、作成された移動経路に従って加工工具を数値制御して移動させて、粗材を所定形状の製品に成形する。従来の技術のようにダミー面を手作業で設定する必要がなく、互いに隣接する面をそれぞれ加工するための加工移動経路を互いに交差するまで直接延長させるだけで済むので、加工工具の移動経路を容易に且つ適切に設定して、アウトコーナーのエッジがピン角に確実に成形される。
請求項2の発明では、CAMにより、アウトコーナーのピン角に成形するエッジを挟んで互いに隣接する面のCADデータから各面をそれぞれ加工するための加工移動経路を設定し、各加工移動経路を互いに交差するまで延長させて連続した加工工具の移動経路を自動で作成する工程を行う。そして、作成された移動経路に従って加工工具を数値制御して移動させて、粗材を所定形状の製品に成形する。従来の技術のようにダミー面を手作業で設定する必要がなく、互いに隣接する面をそれぞれ加工するための加工移動経路を互いに交差するまで直接延長させるだけで済むので、加工工具の移動経路を容易に且つ適切に設定して、アウトコーナーのエッジがピン角に確実に成形される。
請求項1の発明によれば、アウトコーナーの互いに隣接する面をそれぞれ加工するための加工移動経路を設定し、該加工移動経路を互いに交差するまで延長させて連続した加工工具の移動経路とするという簡単な構成で、アウトコーナーのエッジをピン角に確実に成形するための加工工具の移動経路を容易に且つ適切に自動作成することが可能な加工工具の移動経路作成方法を提供することができる。
請求項2の発明によれば、アウトコーナーの互いに隣接する面をそれぞれ加工するための加工移動経路を設定し、該加工移動経路を互いに交差するまで延長させて連続した加工工具の移動経路を作成する工程と、該移動経路にしたがって加工工具の移動を数値制御して、粗材を所定形状の製品に成形する工程と、を備えるという簡単な構成で、加工工具の移動経路を容易に且つ適切に設定してアウトコーナーのエッジをピン角に確実に成形することが可能な加工方法を提供することができる。
請求項2の発明によれば、アウトコーナーの互いに隣接する面をそれぞれ加工するための加工移動経路を設定し、該加工移動経路を互いに交差するまで延長させて連続した加工工具の移動経路を作成する工程と、該移動経路にしたがって加工工具の移動を数値制御して、粗材を所定形状の製品に成形する工程と、を備えるという簡単な構成で、加工工具の移動経路を容易に且つ適切に設定してアウトコーナーのエッジをピン角に確実に成形することが可能な加工方法を提供することができる。
本発明の実施の一形態を図1〜図5に基いて詳細に説明する。なお、同一符号は同一部分または相当部分を示すものとする。
本発明の加工工具の移動経路作成方法は、概略、製品Wの形状が、アウトコーナーの互いに隣接する面Wbによって形成されるエッジWaをピン角に成形する場合に、この製品形状のCADデータに基づいて加工工具Tの移動経路CLをCAMにより自動作成するもので、互いに隣接する面Wbをそれぞれ加工するための加工移動経路CL1、CL2を設定し、この加工移動経路CL1、CL2を互いに交差するまで延長させて連続した加工工具の移動経路CLとするものである。
また、本発明の加工方法は、上記方法により加工工具Tの移動経路CLを作成する工程を行い、その後、移動経路CLにしたがって加工工具Tの移動を数値制御して、粗材を所定形状の製品Wに成形する工程を行うものである。
本発明の加工工具の移動経路作成方法は、概略、製品Wの形状が、アウトコーナーの互いに隣接する面Wbによって形成されるエッジWaをピン角に成形する場合に、この製品形状のCADデータに基づいて加工工具Tの移動経路CLをCAMにより自動作成するもので、互いに隣接する面Wbをそれぞれ加工するための加工移動経路CL1、CL2を設定し、この加工移動経路CL1、CL2を互いに交差するまで延長させて連続した加工工具の移動経路CLとするものである。
また、本発明の加工方法は、上記方法により加工工具Tの移動経路CLを作成する工程を行い、その後、移動経路CLにしたがって加工工具Tの移動を数値制御して、粗材を所定形状の製品Wに成形する工程を行うものである。
この実施の形態でCADにより設計され成形しようとする製品Wの形状は、図1に示すように、アウトコーナーを構成する互いに隣接する面Wbにより形成されるエッジWaが鈍角であるが、丸み(アール)がなく角張ったピン角となっている。この製品形状は、CADデータとして、CAD/CAMシステムを構成するコンピュータの主記憶装置2に記憶されている。コンピュータは、図4に示すように、中央演算処理装置1と、主記憶装置2と、表示装置3と、キーボードなどの入力装置4と、NCマシン6を制御するネットワークコントローラ5と、を備えている。コンピュータの主記憶装置2には、図5に示すように、素材に対して荒加工(1)、中仕上加工(2)を行って所定形状まで粗材を成形するための加工工具Tの移動経路を自動作成するためのCAMプログラム、成形された粗材のCADデータ、粗材に対して仕上加工(3)を行って製品Wを成形するための加工工具Tの移動経路を自動作成するためのCAMプログラム、これらの自動作成した移動経路、さらには、加工工具Tの半径や加工条件等も記憶されている。
図2は、本発明の粗材から製品Wを成形するための加工工具Tの移動経路CLを作成する方法の第1の実施の形態をフローチャートで示したものである。この実施の形態では、最初に、加工条件などから加工工具Tなどを指定・入力し(S1)、CADデータのなかでピン角に成形すべきエッジWaをオペレータが表示装置3を見ながら入力装置4を操作して指定して(S2)、ピン角に成形すべきエッジWaの指定を終了したかを判断する(S3)。この判断がNOの場合には、YESとなるまでピン角に成形すべきエッジWaの指定(S2)を繰返し行う。S3における判断がYESの場合には、粗材から製品Wを成形するための加工工具Tの移動経路CLを作成する(S4)。
CAMにより粗材から製品Wを成形するための加工工具Tの移動経路CLを自動で作成する工程(S4)では、最初に、指定されたピン角に成形すべき各エッジWaを構成する互いに隣接する面Wbからそれぞれ加工工具Tの半径だけオフセットさせた位置を演算して各面Wb、Wbを成形するために加工工具Tの中心を移動させる加工移動経路CL1、CL2としてそれぞれ設定する(図1の(a)を参照)。次いで、CAMは、一方の加工移動経路CL1の端点(始点)の座標P1(X1,Z1)とその加工移動経路の端点(終点)の座標P2(X2,Z2)とを読み込み、両端点P1、P2の座標から一方の面における加工工具の移動経路CL1の直線式を求め(Z1=a1X1+b1、Z2=a1X2+b1)、この直線式における未知数a1およびb1を求める。続いて、CAMは、他方の加工移動経路CL2の端点(始点)の座標P3(X3,Z3)とその加工移動経路の端点(終点)の座標P4(X4,Z4)とを読み込み、両端点P3、P4の座標から他方の面Wbにおける加工工具Tの移動経路CL2の直線式を求め(Z3=a2X3+b2、Z4=a2X4+b2)、この直線式における未知数a2およびb2を求める。
そして、CAMは、求められた両面Wbにおける加工工具の移動経路CL1、CL2の延長線が交差する点P5の座標(X5、Z5)を、Z5=a1X5+b1、Z5=a2X5+b2を演算することにより求める(図1の(b)を参照)。次いで、CAMは、一方の加工移動経路CL1の端点(終点)P2および他方の加工移動経路CL2の端点(始点)P3をそれぞれ座標P5(X5,Z5)に変更する。その結果、加工移動経路CL1、CL2が互いに交差するまで延長され、図1の(c)に示すように、点P5を頂点とする連続した移動経路CLが作成されることとなる。この点P5を頂点とする連続した移動経路CLは、NCデータとして、コンピュータの主記憶装置2に記憶される。
そして、CAMは、求められた両面Wbにおける加工工具の移動経路CL1、CL2の延長線が交差する点P5の座標(X5、Z5)を、Z5=a1X5+b1、Z5=a2X5+b2を演算することにより求める(図1の(b)を参照)。次いで、CAMは、一方の加工移動経路CL1の端点(終点)P2および他方の加工移動経路CL2の端点(始点)P3をそれぞれ座標P5(X5,Z5)に変更する。その結果、加工移動経路CL1、CL2が互いに交差するまで延長され、図1の(c)に示すように、点P5を頂点とする連続した移動経路CLが作成されることとなる。この点P5を頂点とする連続した移動経路CLは、NCデータとして、コンピュータの主記憶装置2に記憶される。
その後、コンピュータのネットワークコントローラ5は、点P5を頂点とする連続した移動経路CLのNCデータを読み込んでNCマシン6を制御し、粗材を所定形状の製品Wに成形加工させる。加工工具Tは、数値制御により、作成された移動経路CLに従って加工移動経路CL1が延長され交差する点P5に向かって移動して、一方の面Wbの加工が終了すると、そのまま交差する点P5まで移動し、交差する点P5で移動方向を変えて互いに隣接する面Wbの他方に向かって移動し、他方の面Wbの加工を開始する。一方の面Wbの加工終了から他方の面Wbの加工開始まで、加工工具Tが粗材から離れて点P5に移動するため、加工工具Tの移動を高速化しても、アウトコーナーのエッジWaが確実にピン角に成形される。
次に、本発明の加工工具の移動経路を作成する方法の第2の実施の形態を、図3に示したフローチャートに基づいて説明する。なお、上述した第1の実施の形態と異なる部分のみ説明することとし、同様または相当する部分については同じ符号を付してその説明を省略こととする。
この実施の形態では、加工条件などから加工工具などを指定・入力し(S1)、ピン角に成形すべきエッジWaを指定(S2)することは上述した実施の形態と同様であるが、その後、加工工具Tの移動経路CLを作成するための工程(S4)と、ピン角に成形すべきエッジWaの指定を終了したかの判断(S3)とを順次行うものである。そして、この実施の形態における加工工具Tの移動経路CLを作成するための工程(S4)は、最初に、従来の技術(図9)と同様に、成形しようとする製品形状の表面から加工工具Tの半径だけオフセットさせた位置を演算して加工工具Tの中心を移動させる加工移動経路を作成する(S5)。この加工移動経路には、指定されたピン角に成形すべきエッジWaを構成する互いに隣接する面Wbを加工するための加工移動経路CL1、CL2と、鎖線で示したようにエッジWaを中心として円弧を描くよう設定されたエッジ部移動経路CLaと、を含んでいる。そのため、ピン角に成形すべきエッジWaを構成する互いに隣接する面Wbを加工するための加工移動経路CL1、CL2を取りだし設定する(S6)。そして、上述した工程と同様に、一方の加工移動経路CL1の端点(始点)の座標P1(X1,Z1)とその加工移動経路の端点(終点)の座標P2(X2,Z2)とから、一方の面における加工工具の移動経路CL1の直線式を求め(Z1=a1X1+b1、Z2=a1X2+b1)、この直線式における未知数a1およびb1を求めるとともに、他方の加工移動経路CL2の端点(始点)の座標P3(X3,Z3)とその加工移動経路の端点(終点)の座標P4(X4,Z4)とから他方の面における加工工具の移動経路CL2の直線式を求め(Z3=a2X3+b2、Z4=a2X4+b2)、この直線式における未知数a2およびb2を求める。その後、求められた両面Wbにおける加工工具の移動経路CL1、CL2の延長線が交差する点P5の座標(X5、Z5)を、Z5=a1X5+b1、Z5=a2X5+b2を演算することにより求める。次いで、一方の加工移動経路CL1の端点(終点)および他方の加工移動経路CL2の端点(始点)をそれぞれ座標P5(X5,Z5)に変更して、加工移動経路CL1、CL2を互いに交差するまで延長させ、点P5を頂点とする連続した移動経路CLを作成する(S7)。この点P5を頂点とする連続した移動経路CLは、NCデータとして、コンピュータの主記憶装置2に記憶される。その後、上述した実施の形態と同様に、コンピュータのネットワークコントローラ5により移動経路CLのNCデータを読み込んでNCマシン6を数値制御し、粗材を所定形状の製品Wに成形加工させる。なお、この実施の形態では、加工移動経路を作成する工程(S5)において従来の技術と同様にエッジWaを中心として円弧を描くよう設定されたエッジ部移動経路CLaが含まれる。そのため、加工工具Tの移動経路CLが作成されると、エッジ部移動経路CLaは消去される。しかしながら、本発明はこの実施の形態に限定されることなく、かかるエッジ部移動経路CLaを含むことなく、加工移動経路CL1、CL2だけを設定してもよい。
この実施の形態では、加工条件などから加工工具などを指定・入力し(S1)、ピン角に成形すべきエッジWaを指定(S2)することは上述した実施の形態と同様であるが、その後、加工工具Tの移動経路CLを作成するための工程(S4)と、ピン角に成形すべきエッジWaの指定を終了したかの判断(S3)とを順次行うものである。そして、この実施の形態における加工工具Tの移動経路CLを作成するための工程(S4)は、最初に、従来の技術(図9)と同様に、成形しようとする製品形状の表面から加工工具Tの半径だけオフセットさせた位置を演算して加工工具Tの中心を移動させる加工移動経路を作成する(S5)。この加工移動経路には、指定されたピン角に成形すべきエッジWaを構成する互いに隣接する面Wbを加工するための加工移動経路CL1、CL2と、鎖線で示したようにエッジWaを中心として円弧を描くよう設定されたエッジ部移動経路CLaと、を含んでいる。そのため、ピン角に成形すべきエッジWaを構成する互いに隣接する面Wbを加工するための加工移動経路CL1、CL2を取りだし設定する(S6)。そして、上述した工程と同様に、一方の加工移動経路CL1の端点(始点)の座標P1(X1,Z1)とその加工移動経路の端点(終点)の座標P2(X2,Z2)とから、一方の面における加工工具の移動経路CL1の直線式を求め(Z1=a1X1+b1、Z2=a1X2+b1)、この直線式における未知数a1およびb1を求めるとともに、他方の加工移動経路CL2の端点(始点)の座標P3(X3,Z3)とその加工移動経路の端点(終点)の座標P4(X4,Z4)とから他方の面における加工工具の移動経路CL2の直線式を求め(Z3=a2X3+b2、Z4=a2X4+b2)、この直線式における未知数a2およびb2を求める。その後、求められた両面Wbにおける加工工具の移動経路CL1、CL2の延長線が交差する点P5の座標(X5、Z5)を、Z5=a1X5+b1、Z5=a2X5+b2を演算することにより求める。次いで、一方の加工移動経路CL1の端点(終点)および他方の加工移動経路CL2の端点(始点)をそれぞれ座標P5(X5,Z5)に変更して、加工移動経路CL1、CL2を互いに交差するまで延長させ、点P5を頂点とする連続した移動経路CLを作成する(S7)。この点P5を頂点とする連続した移動経路CLは、NCデータとして、コンピュータの主記憶装置2に記憶される。その後、上述した実施の形態と同様に、コンピュータのネットワークコントローラ5により移動経路CLのNCデータを読み込んでNCマシン6を数値制御し、粗材を所定形状の製品Wに成形加工させる。なお、この実施の形態では、加工移動経路を作成する工程(S5)において従来の技術と同様にエッジWaを中心として円弧を描くよう設定されたエッジ部移動経路CLaが含まれる。そのため、加工工具Tの移動経路CLが作成されると、エッジ部移動経路CLaは消去される。しかしながら、本発明はこの実施の形態に限定されることなく、かかるエッジ部移動経路CLaを含むことなく、加工移動経路CL1、CL2だけを設定してもよい。
本発明では、従来の技術のようにピン角に成形するエッジWaを挟んで互いに隣接する面Wbを延長してダミー面Wb’(図8)を設定することなく、かかる両面Wbを加工するために設定した加工移動経路CL1、CL2を延長させた場合に交差する点P5をCAMが演算して、かかる交差する点P5まで加工移動経路CL1、CL2を直接延長させて加工工具の移動経路CLとするため、加工工具Tの移動経路CLを無駄なく容易に且つ適切に自動作成することができ、しかも、加工工具Tを高速で移動させた場合であっても、エッジWaをピン角に確実に成形することができる。
W:製品、 Wa:ピン角に成形するエッジ、 Wb:エッジを挟んで互いに隣接する面、 CL1、CL2:互いに隣接する面を加工するために設定される加工移動経路、 P5:加工移動経路を延長させた場合に交差する点 CL:交差する点まで加工移動経路を延長させることにより作成された加工工具の移動経路、 T:加工工具
Claims (2)
- アウトコーナーの互いに隣接する面によって形成されるエッジがピン角である製品形状のCADデータに基づいて、粗材に対する加工工具の移動経路をCAMにより自動作成する加工工具の移動経路作成方法であって、
前記互いに隣接する面をそれぞれ加工するための加工移動経路を設定し、
該加工移動経路を互いに交差するまで延長させて連続した加工工具の移動経路とすることを特徴とする加工工具の移動経路作成方法。 - アウトコーナーの互いに隣接する面によって形成されるエッジがピン角である製品形状のCADデータに基づいて、粗材に対する加工工具の移動経路をCAMにより自動作成し、該自動作成された加工工具の移動経路に従って加工工具の移動を数値制御して、粗材から所定形状の製品に成形する方法であって、
前記互いに隣接する面をそれぞれ加工するための加工移動経路を設定し、該加工移動経路を互いに交差するまで延長させて連続した加工工具の移動経路を作成する工程と、
該移動経路にしたがって加工工具の移動を数値制御して、粗材を所定形状の製品に成形する工程と、
を備えることを特徴とする加工方法。
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