JP2006099274A - Cam装置、cad/cam装置及びnc装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】鋳物ワークの素材形状モデルを簡単に作成することができ、このことによって、鋳物ワークでの最適な加工開始点の決定や、加工時間の短縮や、或いは干渉回避の効果を得ることができる最適な加工パスの作成を行うことができるCAM装置、CAD/CAM装置、及びNC装置を提供する。
【解決手段】
3次元CAD/CAM装置1は、3次元の製品形状モデルとともに、該製品形状モデルの面を識別するための識別要素を表示する表示装置70を備える。又、3次元CAD/CAM装置1は、前記製品形状モデルに使用されている識別要素を選択するとともに、選択された識別要素が付与された面に対して、取代を入力する入力操作部20を備える。さらに、3次元CAD/CAM装置1は、入力された取代に基づいて、選択された識別要素が付与された面に対して取代分を付加して素材形状モデルを生成する取代付加制御部90を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、CAM装置、CAD/CAM装置及びNC装置に関する。
近年のCAD/CAM装置は、3次元CAD及び3次元CAMを備えており、3次元CADによってワークの形状のモデリングが行われ、面情報や、面同士の連結情報等が付与される。又、3次元CAMにおいては、加工原点や、アプローチ速度、ピッチ量、取代、使用工具等のパラメータ(以下、加工情報という)が入力され、この加工情報と、前記形状のモデリングデータに基づいて、加工パスが演算される。そして、算出された加工パスに基づいて、3次元CAMは、NC加工プログラムを自動作成するようにされている(以下、従来例1という)。
なお、3次元の製品形状モデルに対して、取代を付与する技術について、調査した結果、特許文献1の設計支援システムがある。特許文献1の設計支援システムでは、製品の基本形状が、3次元モデルで作成された後、その基本形状に対して生産上の制約等の理由から修正と取代を加えることにより、素材形状モデル(粗形材ソリッドモデル)を自動生成することが記載されている。
具体的には、特許文献1は、製品の基本形状に対して、成型加工のための「抜き勾配」や「角部半径」の修正と、機械加工により除去される取代を加えるようにしている。そして、修正及び取代が付与されることにより、機械加工前の素材形状モデルを求め、その求めた機械加工前の素材形状モデルから、前記取代を除去することにより、機械加工後の製品形状モデルを求めるようにしている(以下、従来例2という)。そして、機械加工前の素材形状モデルは、型設計に用いられ、機械加工後の製品形状モデルは試験等に用いるようにしている。
特開平7−152792号公報
ところが、前記従来例1の装置では、鋳物ワークのような複雑な素材の定義はできなかったため、無駄な加工パスを生成していた。すなわち、鋳物ワークは、複雑な形状をしているものが多く、従来は、鋳物ワークの素材形状モデルを作成する場合、ワークを実測して定義する必要がある。しかし、素材の形状の定義が簡単にできるものではなく、加工パスを算出するに当たり、最適な加工開始点を決定できない問題があった。
一方、従来例2の技術は、素材に対して型(金型)によって成型加工を行い、鍛造品を得た後、機械加工を行って製品を得るための設計支援システムとして構成されている。この従来例2の技術は、機械加工前の素材が鍛造品に特化したものとなっている。なお、鍛造品は、例えば、熱間鍛造においては、熱膨張を見込んで鍛造を実施しても、得られた鍛造品の寸法精度が良くないため、前記のような機械加工が必須となる。そのため、従来例2においては、説明は省略されているが、機械加工後の製品形状モデルの各面に対し一律に取代を付与しているものと考えて良い。
従来例2の一律に取代を付与した素材形状モデルに基づいて、工具の加工パスを作成することが考えられる。この場合、鍛造品は、一般に簡単な形状であり、取代が一律に各面に対して付与されるため、工具の加工パスの作成は容易に行えることが予想できる。
それに対して、鋳物ワークを前提とした場合には、鋳物ワークは、特定の面(例えば、ワークの他の部材に対する取付面)にのみ、機械加工を行い、特定の面以外の残りの面は、機械加工が行われず、鋳肌を残すことが一般的である。
このような複雑な形状を有する鋳物ワークの特定の面に対してのみ、機械加工を行うための工具の加工パスを形成しようとしても、鋳物ワークの形状が複雑であり、機械加工を行う部位の取代は、部位によって異なることから、加工パスの作成は、困難である。
本発明の目的は鋳物ワークの素材形状モデルを簡単に作成することができ、このことによって、鋳物ワークでの最適な加工開始点の決定や、加工時間の短縮や、或いは干渉回避の効果を得ることができる最適な加工パスの作成を行うことができるCAM装置、CAD/CAM装置、及びNC装置を提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、3次元の製品形状モデルとともに、該製品形状モデルの面を識別するための識別要素を表示する表示手段と、前記製品形状モデルに使用されている識別要素を選択する選択手段と、前記選択手段にて選択された識別要素が付与された面に対して、取代を入力する取代入力手段と、入力された取代に基づき、前記3次元の製品形状モデルにおける前記選択された識別要素が付与された面に対して取代分を付加して素材形状モデルを生成する素材形状モデル生成手段を有することを特徴とするCAM装置を要旨とするものである。
請求項2の発明は、3次元の製品形状モデルとともに、該製品形状モデルの面を識別するための識別要素を表示する表示手段と、前記製品形状モデルに使用されている識別要素を選択する選択手段と、前記選択手段にて選択された識別要素が付与された面に対して、取代を入力する取代入力手段と、入力された取代に基づき、前記3次元の製品形状モデルにおける前記選択された識別要素が付与された面に対して取代分を付加して素材形状モデルを生成する素材形状モデル生成手段を有することを特徴とするCAD/CAM装置を要旨とするものである。
請求項3の発明は、3次元の製品形状モデルとともに、該製品形状モデルの面を識別するための識別要素を表示する表示手段と、前記製品形状モデルに使用されている識別要素を選択する選択手段と、前記選択手段にて選択された識別要素が付与された面に対して、取代を入力する取代入力手段と、入力された取代に基づき、前記3次元の製品形状モデルにおける前記選択された識別要素が付与された面に対して取代分を付加して素材形状モデルを生成する素材形状モデル生成手段を有することを特徴とするNC装置を要旨とするものである。
請求項1乃至請求項3の発明によれば、鋳物ワークの素材形状モデルを簡単に作成することができる。このことによって、鋳物ワークでの最適な加工開始点の決定や、加工時間の短縮や、或いは干渉回避の効果を得ることができる最適な加工パスの作成を行うことができるCAM装置、CAD/CAM装置、及びNC装置をそれぞれ提供することができる。
以下、本発明を3次元CAD/CAM装置に具体化した一実施形態を図1〜図5を参照して説明する。
3次元CAD/CAM装置1は、図1に示すように、3次元CAM装置(以下、単にCAM装置100という)及び3次元CAD装置(以下、単にCAD装置200という)を備えている。CAD装置200は、図示しないが、モデル作成部、表示部、プログラムメモリ等を備えている。CAD装置200は、製品の3次元CADモデル(本実施形態では、ソリッドモデル)をモデリングして設計し、この3次元CADモデルの3次元CADデータを公知のデータ交換フォーマットにより変換してCAM装置100に送信可能である。
CAM装置100は、CAD装置200からの3次元CADデータを通信部130を介して受信し、この3次元CADデータに基づいて、図示しないNC工作機械を動作させてNC加工を行うためのNCデータを作成する機能を備える。
CAM装置100は、入力操作部20、システムプログラムメモリ30、製品形状モデルメモリ40、素材形状モデルメモリ50、作業用メモリ60、表示装置70、識別要素抽出処理制御部80、取代付加制御部90、形状処理制御部110、加工パス算出制御部120、及び通信部130を備えている。主制御部10を含む各制御部は、CPUにて構成されており、図1の各制御部は、機能ブロックにより示されている。
主制御部10には、図1に示すようにバス140を介して前記各部及びメモリ等が接続されている。入力操作部20は、キーボードやマウス等からなっており、前記キーボードには取代付加機能スイッチ等を備えている。システムプログラムメモリ30には、3次元CADデータからNC工作機械(図示しない)を動作させてNC加工を行うためのNC加工プログラムを作成するためのプログラム、製品形状から素材形状モデルを生成するための素材形状モデル生成プログラム、加工パスを算出するための加工パス作成プログラム等の各種プログラムが格納されている。主制御部10は、前記各プログラムに基づいて、各部を制御する。
製品形状モデルメモリ40は、鋳物ワーク(素材)の機械加工後の製品形状モデルが3次元CADデータ(本実施形態ではソリッドモデルデータ)の形で記憶されている。素材形状モデルメモリ50は、ワーク(素材)の機械加工前の素材形状モデルが3次元CADデータ(本実施形態ではソリッドモデルデータ)の形で記憶可能である。製品形状モデルメモリ40は、製品形状モデル記憶手段に相当する。
作業用メモリ60は、主制御部10が各種の処理を行う際のデータを書き込み及び読み出すためのものである。
加工パス算出制御部120は、入力操作部20から入力された加工条件、及び、前記ワーク(素材)の機械加工前の素材形状モデルに基づいて、NC工作機械における工具の加工パスを作成する。加工条件は、例えば、荒加工又は仕上げ加工の種類、工具の種類、工具主軸の回転速度、鋳物ワークの材質等がある。表示装置70は、CRTや、液晶ディスプレイからなり、カラー表示が可能とされている。
上記の構成において、入力操作部20は、取代入力手段、及び選択手段に相当する。又、表示装置70は表示手段に相当する。取代付加制御部90は素材形状モデル生成手段に相当する。
さて、上記のように構成された3次元CAD/CAM装置1の作用を説明する。図2は、製品形状から素材形状モデルを生成するための素材形状モデル生成プログラムのフローチャートであり、オペレータの入力操作部20の取代付加機能スイッチの入力操作により、このフローチャートがスタートする。この取代付加機能スイッチの操作により、主制御部10は、表示装置70に、選択メニューを表示する。
S10では、オペレータは入力操作部20を操作して、前記選択メニューの中から、機械加工を行うワーク(鋳物ワーク)の製品形状モデルを選択入力する。
S20では、主制御部10は選択入力された製品形状モデルを製品形状モデルメモリ40から読み出して、表示装置70に画面表示する。
S30では、オペレータは、表示装置70に画面表示された製品形状モデルの面のうち、取代を付加したい特定部位毎に、入力操作部20により操作指示して、一又は複数の特定の色に着色する。この特定の色は、後述する取代の値に応じて、オペレータは着色するものとする。特定部位は、例えば、画面表示された製品形状モデルの平面や、曲面である。これらの特定部位は、例えば鋳物ワークにおいて、該ワークを他の部材に取り付けする際の取付面となる部位であり、加工精度が要求される部位である。図3(a)は表示装置70の表示画面に対して製品形状モデルMDが表示されているところを示し、この例では、製品形状モデルMDの特定部位(m1,m2,m3)に対して、それらの部位が特定できるように着色される。
S40では、主制御部10は、表示装置70に画面表示された製品形状モデルに使用されている色(前記特定部位に着色した色を含む)を抽出し、作業用メモリ60に、その色と、その色が付与されている部位(前記特定部位も含む)を関連付けて記憶する。
S50では、主制御部10は、抽出した色のリストを表示装置70に画面表示する。
S60においては、オペレータは、入力操作部20により、取代を付加したい部分(特定部位)の色を前記リストから選択するとともに、S70において、前記選択した色毎に、異なる取代の値を入力操作部20にて入力する。この結果、S30において、着色した色が、同じ特定部位は、同じ取代の値となり、着色した色が異なる特定部位は、異なる取代の値が入力される。
S80では、主制御部10の制御指令により、識別要素抽出処理制御部80は、S60で選択された色の面(選択された色に関連づけられた特定部位である面、以下、この面を取代付加面という)を抽出してカウントし、その面の数Mをセットする。又、合わせて、カウンタNを0にリセットする。
S90では、取代付加制御部90は、着目した1つの取代付加面を法線方向に取代分膨らませる処理(膨出処理)を行う。この膨らませる量は、取代付加面(特定部位)に応じて前記入力された取代の分(取代分)である。図4(b)は、取代付加面pに対して法線方向に取代分膨らませた例の説明図であり、paは、取代付加面pを膨らませたときの面を示している。
続く、S100では、取代付加制御部90は、カウンタNを1加算してS110に移行する。この処理は、S90において、1つの取代付加面を法線方向に膨張処理しているため1を加算するのである。
続く、S110では、主制御部10の制御指令に応じて、取代付加制御部90は、S90で今回膨らませた取代付加面に隣接した面が、既に法線方向に膨らませた特定部位である場合には、今回膨らませた特定部位の取代と隣接した特定部位の取代に応じて、接合部が滑らかになるように処理し、S120に移行する。なお、取代付加面が隣接しているか否かの判定は、使用しているデータが公知の隣接情報を備えたソリッドモデルデータであるために、容易に行うことができる。図4(a)は、隣接している取代付加面m1,m3に対してそれぞれ法線方向に取代分膨らませた例の説明図であり、m1a,m3aは、取代付加面m1,m3を膨らませたときの面を示している。図4(a)において、Aで示す部位は、滑らかにした接合部である。
S110において、S90で今回膨らませた取代付加面に隣接した面が、既に法線方向に膨らませた特定部位でない場合には、S120に移行する。
S120では、取代付加制御部90は、カウンタNのカウント値が、S80でセットした面の数M未満か否かを判定する。カウンタNのカウント値が、S80でセットした面の数M未満である場合は、S90に戻り、S90以下の処理を行う。
S120において、取代付加制御部90は、カウンタNのカウント値が、S80でセットした面の数Mとなった場合には、S130に移行する。
S130では、主制御部10は、オペレータの入力操作部20の操作入力に基づいて、取代付加を終了するか否かを、判定する。取代付加を終了する旨の操作入力がない場合には、S50に戻り、取代付加を終了する旨の操作入力がある場合には、S140に移行する。
S140では、主制御部10は、S90、及びS110で処理して、取代分等を付加した製品形状モデル、すなわち、素材形状モデルを出力し、素材形状モデルメモリ50に記憶し、このフローチャートを終了する。 上記フローチャートにおいて、図3(a)の例を参考に説明すると、図3(a)で示す製品形状モデルMDにおいて、製品形状モデルMDの特定部位(m1,m2,m3)に対して、取代分を付加した素材形状モデルは、図3(b)に示すようになる。同図において、m1a,m2a,m3aは、それぞれ取代付加面m1,m2,m3を法線方向に膨らませて形成された素材形成面を示している。図3(b)において、取代付加面m1,m2,m3の各取代は、互いに異なる大きさの取代が付加されているものとする。又、図3(c)では、図3(b)の状態から、隣接する素材形成面m1a,m2a,m3a同士の接合部a,b,cを滑らかにした状態を示している。
ここで、オペレータが、入力操作部20の操作により、加工パスを作成する場合、加工パス算出制御部120は、前記加工パス作成プログラムに従って、素材形状モデルメモリ50に格納した素材形状モデルを読み出す。そして、加工パス算出制御部120は、この素材形状モデルと入力操作部20から入力された加工条件に基づいて、加工パスを公知の方法で作成することができる。
素材形状モデルは、製品形状モデルに対して取代分が付加された形状となっているため、加工パスを作成する際には、この取代分が付加された形状に基づいて作成できる。
ここで、図5及び図6に示す例を参照して、本実施形態の特徴を述べる。
図5は、鋳物ワークの製品形状モデルMDの面R1〜R7のうち、面R2,R6を取代付加面とし、両取代付加面に対して、取代分を膨張して形成した素材形状モデルの要部断面を示している。同図において、モデル本体Qには、同じ方向に向かってブロックQa,Qbが突出されており、両ブロックQa,Qbは、離間して配置されている。面(取代付加面)R2、及び面(取代付加面)R6は、突出方向に向く端面であり、面R1,R3は、ブロックQaの側面である。面R5,R7は、ブロックQbの側面である。又、面R4は、ブロックQa,Qbの間の部位の面である。これらの面(取代付加面)R2,R6は、前記S30において、特定部位として、着色され、それぞれ取代d1,d2(>d1)が付加される部位である。
又、R2a,R6aは、面(取代付加面)R2,R6を取代分膨張させた場合の素材形成面である。図5に示すL1は、素材形状モデルと入力操作部20から入力された加工条件に基づき、前記加工パス作成プログラムに従って、加工パス算出制御部120が作成した加工パスとする。加工パスL1は、工具Kが
面(素材形成面)R6aに相対する位置P1から、面(素材形成面)R2aに近接した位置P2に移動する経路である。なお、加工パスL1の位置P1は、工具Kが位置P0から移動した直後のポジションとする。
この加工パスL1は、図5に示すように、面(取代付加面)R6を取代d2分法線方向に膨張形成した面(素材形成面)R6aに対し、工具Kが、干渉しないように、加工パス算出制御部120により作成できる。
ここで、従来例2のように、製品形状モデルの各面に対して一律に取代d1分を法線方向に膨張形成した素材形状モデルを作成し、この素材形状モデルに基づき、加工パス算出制御部120が、前記加工パス作成プログラムに従って工具Kの加工パスを作成した場合、図5に示す加工パスL2が形成される。なお、R6bは、取代d1分を膨張形成したときの、素材形成面である。ここで、加工パスL2は、工具Kが面(素材形成面)R6aに相対する位置P3から、面(素材形成面)R2aに近接した位置P2に移動する経路である。なお、加工パスL2の位置P3は、工具Kが位置P0から移動した直後のポジションとする。
通常、加工パス作成プログラムは、加工時間短縮等の種々の制約条件を満足させるため、素材形状モデルに近接した加工パスを作成するように構成されている。このため、この加工パスL2は、加工パスL1よりも、より面(素材形成面)R6bに近接した経路となる。しかし、実際の鋳物ワークにおいては、面(取代付加面)R6においては取代d2分、該面に対して法線方向に膨張形成された面(素材形成面)R6aに相当する面がある。このため、一律に取代d1分、該面に対して法線方向に膨張形成された素材形状モデルに基づいて作成した加工パスL2の場合は、工具Kが面(素材形成面)R6aに相当する面に干渉する虞がある。
それに対して、本実施形態では、このようなことはなく、実際の鋳物ワークの形状に応じて取代付加面に対し個別に取代を付与することができるため、鋳物ワークを加工する際の干渉回避を行うことができる最適な加工パスの作成ができる。
図6は、鋳物ワークの製品形状モデルMDの面(取代付加面)R10,R11に対して、取代分を膨張形成した素材形状モデルの要部断面を示している。同図において、面(取代付加面)R10に対して面(取代付加面)R11は、斜状に配置されている。これらの面(取代付加面)R10,R11は、前記S30において、特定部位として、それぞれ異なる色で着色された部位である。又、R10a,R11aは、面(取代付加面)R10,R11を取代分膨張させた場合の面である。この例では、面(取代付加面)R10に対して付加する取代d3は、面(取代付加面)R11に付加する取代d4よりも大とする。又、R11bは、面(取代付加面)R11を取代d3分、法線方向に膨張した場合の面である。
L3は、面(取代付加面)R11に対して、取代d4分、法線方向に膨張形成した場合において、モデル本体Qの面R10aに対して取代d3分を除去する切削加工のための加工パスである。L4は、面(取代付加面)R11に対して、取代d3分、法線方向に膨張形成した場合において、モデル本体Qの面R10aに対して取代d3分を除去する切削加工のための加工パスである。なお、加工パスL4と加工パスL3とは、後述する各加工開始点のみが異なり、一部が重なり合っている。両加工パスL3,L4は、素材形状モデルと入力操作部20から入力された加工条件に基づき、前記加工パス作成プログラムに従って、加工パス算出制御部120が作成したものである。
図6に示すように加工パスL3の加工開始点P10は、面(取代付加面)R11に取代d4分、法線方向に膨張して形成した面(素材形成面)R11aに対して所定のオフセット量を介して近接した位置となる。一方、加工パスL4の加工開始点P11は、面(取代付加面)R11に取代d3(>d4)分、法線方向に膨張して形成した面(素材形成面)R11bに対して所定のオフセット量を介して近接した位置となる。この結果、両加工パスの加工終了点が同じ場合、加工パスL4は、両加工開始点間のパスL5を加工パスL3に加算したものとなる(図6参照)、なお、加工開始点P10,P11の、R11a,R11bに対する所定のオフセット量は同じ値である。
このため、一律に、取代d3を各取代付加面に対して、付与する場合(例えば、従来例2のような場合)と異なり、本実施形態の場合は、各取代付加面に対して個別に、異なる取代を付与できる。この結果、加工パスを作成する際には、最適な加工開始点を得ることができて、加工パスL3を短くできるとともに、無駄なパスL5を省略でき、加工時間の短縮ができる。
上記のように、本実施形態によれば、鋳物ワークの素材形状モデルを簡単に作成することができるとともに、このことによって、鋳物ワークでの最適な加工開始点の決定や、加工時間の短縮や、干渉回避の効果を得ることができる最適な加工パスの作成を行うことができる。
なお、本発明の実施形態は前記実施形態に限定するものではない。例えば下記のようにしてもよい。
○ 前記実施形態では、CAD/CAM装置に具体化したが、CAD装置200を省略したCAM装置に具体化してもよい。
○ 又、図7に示すように、NC工作機械3を制御するNC装置2に具体化してもよい。この場合、NC装置2は、3次元CAD/CAM装置1を接続した構成とし、3次元CAD/CAM装置1から付与されるデータに基づいて、工程設計からNC加工プログラムの自動作成を一貫して行うようしても良い。
○ 前記実施形態では、識別要素を色としたが、識別要素としては色以外に、ハッチング、模様,符号等であっても良く、取代が付与される面が識別できるものであればよい。
○ 前記実施形態において、S30の処理を省略し、下記のようにしてもよい。すなわち、CAD装置200にて、3次元CADデータである製品形状モデルの面のうち、取代を付加したい特定部位毎に、一又は複数の特定の色に予め着色しておく。このようにしておくと、S30の処理が省略でき、S20からS40の処理に移行することができる。
3次元CAD/CAM装置1の機能ブロック図。 3次元CAD/CAM装置1が実行するフローチャート。 (a)は、特定部位を示す説明図、(b)、(c)は、(a)に対して取代分を付加した状態を示す説明図。 (a)は、互いに隣接している面m1,m3に対してそれぞれ法線方向に取代分膨らませた例の説明図、(b)は面に対して法線方向に取代分膨らませた例の説明図。 加工パスの説明図。 加工パスの説明図。 NC装置のブロック図。
符号の説明
1…CAD/CAM装置
10…主制御部
20…入力操作部(取代入力手段、選択手段)
40…製品形状モデルメモリ(製品形状モデル記憶手段)
70…表示装置(表示手段)
80…識別要素抽出処理制御部
90…取代付加制御部(素材形状モデル生成手段)
100…CAM装置
110…形状処理制御部

Claims (3)

  1. 3次元の製品形状モデルとともに、該製品形状モデルの面を識別するための識別要素を表示する表示手段と、
    前記製品形状モデルに使用されている識別要素を選択する選択手段と、
    前記選択手段にて選択された識別要素が付与された面に対して、取代を入力する取代入力手段と、
    入力された取代に基づき、前記3次元の製品形状モデルにおける前記選択された識別要素が付与された面に対して取代分を付加して素材形状モデルを生成する素材形状モデル生成手段を有することを特徴とするCAM装置。
  2. 3次元の製品形状モデルとともに、該製品形状モデルの面を識別するための識別要素を表示する表示手段と、
    前記製品形状モデルに使用されている識別要素を選択する選択手段と、
    前記選択手段にて選択された識別要素が付与された面に対して、取代を入力する取代入力手段と、
    入力された取代に基づき、前記3次元の製品形状モデルにおける前記選択された識別要素が付与された面に対して取代分を付加して素材形状モデルを生成する素材形状モデル生成手段を有することを特徴とするCAD/CAM装置。
  3. 3次元の製品形状モデルとともに、該製品形状モデルの面を識別するための識別要素を表示する表示手段と、
    前記製品形状モデルに使用されている識別要素を選択する選択手段と、
    前記選択手段にて選択された識別要素が付与された面に対して、取代を入力する取代入力手段と、
    入力された取代に基づき、前記3次元の製品形状モデルにおける前記選択された識別要素が付与された面に対して取代分を付加して素材形状モデルを生成する素材形状モデル生成手段を有することを特徴とするNC装置。
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