JPWO2013118179A1 - 工具軌跡表示方法および工具軌跡表示装置 - Google Patents
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Abstract
ワーク形状処理部が加工を模擬して形状処理したワークの3次元モデルの投影図形(13)をワーク形状投影表示部が表示画面にグラフィック表示する際、形状処理の過程で、創成された加工面と創成に関与した工具軌跡(15)および加工面が表示画面に表示されたか否かを対応づけておき、工具軌跡表示決定部が表示画面に表示されたワーク形状の加工面に対応する工具軌跡を表示対象(17)として決定して、工具軌跡投影表示部が表示対象に決定された工具軌跡の投影図形(17)をワークの3次元モデルの投影図形(13)に重ねて表示画面にグラフィック表示する。
Description
本発明は、NC工作機械を用いた加工における工具軌跡の表示方法および装置に関する。
NC工作機械を用いて部品加工を行う際に、加工プログラムの検証作業を支援するため、工具移動の軌跡をワークや工具の形状と共にグラフィック表示して確認する方法が用いられており、加工プログラムを準備作成するCAMシステムや加工プログラムを実行して工作機械を制御するNC装置にはそのための機能を備えているものが多い。
しかしながら、工作機械の高機能化や高性能化に伴って複雑な形状を有する部品の加工が広く行われるようになった結果、そのための加工プログラムも大規模化してきており、単純に工具軌跡をグラフィック表示しただけでは大量かつ密集した工具軌跡の表示に埋もれて確認したい工具軌跡と他の工具軌跡との見分けがつかず、検証作業が困難になるという問題が深刻となっている。
これを解決するための方法はこれまでにも提案されており、例えば特許文献1〜2などに開示されている。特許文献1の方法によれば、表示対象の工具軌跡が拡大表示によって相対的に疎になることに着目し、予め、拡大表示すべき部分加工領域を複数設定しておき、工具の移動位置に応じて部分加工領域を自動的に切り替えて拡大表示することで検証作業を支援する。また、特許文献2では、工具移動に関する特徴量に応じて表示色等の表示属性を変えて工具軌跡を表示することで工具軌跡の識別性を高めて検証作業を支援する。なお、特許文献2のみならず、表示属性の違いによって工具軌跡の識別性を高めることは従来からも広く実施されている。
工具軌跡の表示に関する従来技術では、拡大表示すべき領域を予め設定しておく必要があることに加えて工具が当該領域に差しかかったタイミングでしか工具軌跡の詳細確認を行えないためにワークの様々な加工部位において加工動作を様々な方向から検証するには柔軟性を欠いている。また表示属性によって識別性を高めたとしても工具軌跡が密集している場合には見分けがつかないという問題があるため個別の工具軌跡を詳細に検証するのが困難である。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであって、大規模な加工プログラムに対しても検証作業が容易で、加工プログラムの任意の段階でワークの様々な部位についてそれに関係する加工動作を様々な形態で確認することができる工具軌跡表示方法および工具軌跡表示装置を得ることを目的としている。
本発明は、加工対象のワークの形状および加工に用いる工具の形状を3次元モデルで表現し、工具移動によってなされるワークへの加工を3次元モデルに対する形状処理によって模擬し、形状処理の過程で創成された加工面と創成に関与した工具軌跡および加工面が表示画面に表示されたか否かを表す論理値とを対応づけておき、ワークの3次元モデルの投影図形を表示画面にグラフィック表示する際、表示画面に表示されたワーク形状の加工面に対応する工具軌跡を表示対象として決定して、その投影図形をワークの3次元モデルの投影図形に重ねて表示画面にグラフィック表示するよう構成したものである。
本発明によれば、着目対象として表示画面に表示されているワークの部位に関係する工具軌跡のみが表示対象となるため、無関係な工具軌跡に紛れることなく確認対象の工具軌跡を簡単に識別することができ、加工プログラムの検証作業が容易になり検証に要する時間を短縮することができるという効果を奏する。
以下に、本発明に係る工具軌跡表示方法および工具軌跡表示装置の実施の形態を図に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1におけるブロック構成を示す図である。図1において、ワーク加工シミュレーション部1はワーク形状処理部2とワーク形状投影表示部3から構成されており、工具軌跡処理部4は工具軌跡表示決定部5と工具軌跡投影表示部6から構成されている。また、これらの処理部は、ワーク形状データ7、工具形状データ8、工具軌跡データ9、加工面−工具軌跡対応データ10、および、投影表示パラメータ11を適宜参照または更新する。
図1は、本発明の実施の形態1におけるブロック構成を示す図である。図1において、ワーク加工シミュレーション部1はワーク形状処理部2とワーク形状投影表示部3から構成されており、工具軌跡処理部4は工具軌跡表示決定部5と工具軌跡投影表示部6から構成されている。また、これらの処理部は、ワーク形状データ7、工具形状データ8、工具軌跡データ9、加工面−工具軌跡対応データ10、および、投影表示パラメータ11を適宜参照または更新する。
ワーク形状データ7は、加工対象であるワークの加工開始から終了までの時々刻々の形状を表す3次元モデルである。工具形状データ8は、加工に用いる工具の特に刃先部分など加工に作用する部分の形状を表す3次元モデルである。これらの3次元モデルは、境界表現に基づく多面体モデルやボリューメトリック表現に基づくボクセルモデルなどを用いることができる。
工具軌跡データ9には、加工開始から終了までの工具基準点の移動軌跡に関する情報が格納される。工具軌跡データ9は複数に区画された移動軌跡セグメントの連なりとして表現されており、個々の移動軌跡セグメントは始点と終点の位置座標およびその間の移動モード(直線移動、円弧移動など)に関する情報を含んでいる。工具軌跡データ9には、加工の開始から終了までの工具移動の全ての移動軌跡セグメントを格納する以外に、荒加工の工具移動を予め除外するなど一部の工程のみに限定して格納することも可能である。
加工面−工具軌跡対応データ10には、加工によってワーク形状データ7の3次元モデル上に創成された加工面とその創成に関与した工具軌跡データ9内の移動軌跡セグメントとの間の対応関係が記述される。図6は、加工面−工具軌跡対応データ10の内部構成を示した図である。各行は1つのエントリを表しており、少なくとも、
工具軌跡データ9内の移動軌跡セグメントを個々に識別する「軌跡番号」、当該移動軌跡セグメントに基づく工具移動の結果としてワーク形状データ7の3次元モデル上に創成された加工面を個々に識別する「加工面番号」、および、加工面が表示画面に表示されたか否かを記録する「加工面表示フラグ」、の各フィールドから成っている。
工具軌跡データ9内の移動軌跡セグメントを個々に識別する「軌跡番号」、当該移動軌跡セグメントに基づく工具移動の結果としてワーク形状データ7の3次元モデル上に創成された加工面を個々に識別する「加工面番号」、および、加工面が表示画面に表示されたか否かを記録する「加工面表示フラグ」、の各フィールドから成っている。
投影表示パラメータ11は、ワーク形状データ7や工具形状データ8の3次元モデルの投影図形、および、工具軌跡データ9の移動軌跡セグメントの投影図形を表示画面12に表示する際の投影パラメータとして、例えば、視線方向、注視点、表示倍率などのデータを保持する。
次に、各部の動作について説明する。
ワーク加工シミュレーション部1のワーク形状処理部2は、工具形状データ8と工具軌跡データ9を入力とし、工具形状データ8の3次元モデルを工具軌跡データ9の移動軌跡セグメントで記述された移動軌跡に沿って移動させ、ワーク形状データ7の3次元モデルを逐次変形することで加工を模擬する。
具体的には、工具軌跡データ9から逐次読み出された各移動軌跡セグメントの始点から終点までの移動モードに応じた曲線に沿って工具形状データ8の3次元モデルを連続移動させて得られる3次元スイープ形状とワーク形状データ7の3次元モデルとが交差する領域を計算し、ワーク形状データ7の3次元モデルから交差領域を差し引いてワーク形状データ7を更新する処理を繰り返す。このとき、ワーク形状データ7の3次元モデル上に新たに生じた面が加工面であり、その創成に関与した移動軌跡セグメントとの対応関係を表現したエントリが加工面−工具軌跡対応データ10に格納される。また、既存の加工面が完全に除去された場合は、対応するエントリを加工面−工具軌跡対応データ10から消去する。図7は、これら動作における処理手順を示したフローチャートであり、移動軌跡セグメントを順に読み出し(ステップS1〜S2)、工具の3次元モデルの3次元スイープ形状を生成してワークの3次元モデルを更新し(ステップS3)、新たな加工面が創成された場合には加工面−工具軌跡対応データ10内に新たなエントリを追加し(S4〜S5)、既存の加工面が除去された場合には対応するエントリを消去する(S6〜S7)、という処理を繰り返す。
次いで、ワーク加工シミュレーション部1のワーク形状投影表示部3が動作し、更新後のワーク形状データ7の3次元モデルを投影表示パラメータ11にしたがって投影処理し、得られた投影図形を表示画面12に表示する。このとき、ワーク形状データ7の3次元モデル上の加工面が表示画面に表示された場合、論理値”true”が、ワーク形状データ7の3次元モデル上の加工面が表示画面に表示さない場合、論理値”false”が加工面−工具軌跡対応データ10中の対応エントリの「加工面表示フラグ」フィールドに記録される。
工具軌跡表示決定部5は、加工面−工具軌跡対応データ10の各エントリを調べて、
表示画面12に表示すべき工具軌跡を決定する。本実施の形態では、加工面−工具軌跡対応データ10で加工面が表示画面に表示されたことを示す論理値”true”が記録されたエントリの移動軌跡セグメントが表示対象として決定され、工具軌跡データ7から移動軌跡セグメントの情報を読み出して工具軌跡投影表示部6に出力する。
表示画面12に表示すべき工具軌跡を決定する。本実施の形態では、加工面−工具軌跡対応データ10で加工面が表示画面に表示されたことを示す論理値”true”が記録されたエントリの移動軌跡セグメントが表示対象として決定され、工具軌跡データ7から移動軌跡セグメントの情報を読み出して工具軌跡投影表示部6に出力する。
最後に、工具軌跡投影表示部6が動作し、表示対象として決定された移動軌跡セグメントの情報を入力して、移動軌跡セグメントの始点、終点、および、移動モードで規定される空間曲線を投影表示パラメータ11にしたがって投影処理し、得られた投影図形を表示画面12に追加表示する。
図8は、上記の表示に関わる一連の動作における処理手順を示したフローチャートである。表示画面への表示処理は、一般には、ワーク形状処理部2での処理の結果としてワーク形状データ7が更新された場合やオペレータによる画面操作で視線方向や表示倍率等が変更された場合に発生する画面更新要求イベントを受けて開始する。まず、ワーク形状投影表示部3において、ワーク形状データ7が読み出され表示画面12に投影図形が表示され(ステップS8〜S9)、各加工面が表示されたか否かに応じて加工面−工具軌跡対応データ10内の対応するエントリの「加工面表示フラグ」フィールドを更新する(ステップ10〜12)。続いて、工具軌跡表示決定部5により、加工面−工具軌跡対応データ7から各エントリーが読み出され「加工面表示フラグ」フィールドの論理値が”true”である場合には工具軌跡投影表示部6によって工具軌跡の投影図形が表示される(ステップS13〜S16)。
図2は、本実施の形態1による工具軌跡表示の例を従来の方法による工具軌跡表示との対比で示した図である。図2(b)は、同図(a)に示したワーク形状13の全体が表示されるような表示倍率で従来の方法により工具軌跡を表示した表示画面の例であり、工具軌跡の投影図形が大量かつ密集して表示されており確認したい工具軌跡を見分けることが困難である。同図(c)は、本実施の形態1による工具軌跡表示に基づく表示画面であり、ワークの現在の加工形状に関与した工具軌跡15に限定した工具軌跡表示となるため、より見易い表示結果を得る。
また、図2(d)および(e)は、同図(a)の矩形枠14の領域を拡大表示したときの本実施の形態による工具軌跡表示の様子を説明するための図であり、図中に破線で示した工具軌跡16は表示画面の視野から外れた加工面に関与した工具軌跡であって本実施の形態1では表示対象とならず、最終的に、同図(e)に示した表示結果となり、実線で示した工具軌跡17のみ表示する。この場合の動作を図1で説明する。矩形枠14で特定の部分領域を拡大表示するように指定すると、投影表示パラメータ11上の表示倍率が変更され、その投影表示パラメータ11の設定に従い、ワーク形状投影表示部3がワーク形状13の投影図形を表示画面12に表示する。後は前記図7の説明と同様に動作し、拡大表示されたワーク形状13の加工面に対応した工具軌跡17を表示画面12に表示する。
以上のように、本実施の形態1によれば、工具軌跡に関する詳細な確認を要するワークの着目部位を表示画面に表示することで、着目部位の加工に関係した工具軌跡のみが自動的に表示されるため、他の無関係な工具軌跡に紛れることなく確認対象の工具軌跡を簡単に識別して注目することができるので、加工プログラムの検証作業が容易になる。
なお、本実施の形態1では、表示画面全体に表示されているワークの加工面に関与した工具軌跡が表示対象として決定するようにしているが、表示画面全体ではなく、例えばあらかじめ画面中央に設定した矩形領域など特定の部分領域に限定してそこに表示されているワークの加工面に基づいて表示対象の工具軌跡を決定したり、特定の部分領域を任意の時点で設定してもよい。
図3は、本実施の形態1により特定の部分領域に限定して工具軌跡を表示する場合の例を示した図である。
表示画面全体に表示されているワークの加工面に関与した工具軌跡を表示した図3(a)で、オペレータが工具軌跡に関する詳細な確認を要するワークの着目部位を、操作画面入力により矩形枠18で特定の部分領域に指定すると、工具軌跡の表示対象が、表示画面全体に表示されているワークの加工面に関与した工具軌跡から、矩形領域内に表示されている加工面に関与した工具軌跡に変更されたことが、投影表示パラメータ11に設定される。ワーク形状投影表示部3は投影表示パラメータ11から工具軌跡の表示対象範囲の設定を読み込み、矩形領域内に各加工面が表示されたか否かに応じて加工面−工具軌跡対応データ10内の対応するエントリの「加工面表示フラグ」フィールドを更新するように動作するので、工具軌跡表示決定部5は矩形領域内に表示されている加工面に関与した工具軌跡のみ限定して、最終的に図3(b)に示した表示結果を得る。
表示画面全体に表示されているワークの加工面に関与した工具軌跡を表示した図3(a)で、オペレータが工具軌跡に関する詳細な確認を要するワークの着目部位を、操作画面入力により矩形枠18で特定の部分領域に指定すると、工具軌跡の表示対象が、表示画面全体に表示されているワークの加工面に関与した工具軌跡から、矩形領域内に表示されている加工面に関与した工具軌跡に変更されたことが、投影表示パラメータ11に設定される。ワーク形状投影表示部3は投影表示パラメータ11から工具軌跡の表示対象範囲の設定を読み込み、矩形領域内に各加工面が表示されたか否かに応じて加工面−工具軌跡対応データ10内の対応するエントリの「加工面表示フラグ」フィールドを更新するように動作するので、工具軌跡表示決定部5は矩形領域内に表示されている加工面に関与した工具軌跡のみ限定して、最終的に図3(b)に示した表示結果を得る。
また、マウス等のポインティングデバイスを用いた図形選択操作によって、表示画面に表示されているワークの加工面の中から目的とする一部の加工面を選択できるようにしてもよい。
実施の形態2.
上述した実施の形態1では、表示画面に表示されているワークの加工面に関与した工具軌跡を表示対象として決定するようにしたが、表示対象となった工具軌跡の前後に連なる他の工具軌跡も含まれるよう表示対象の範囲を延長拡大するようにしてもよい。本実施の形態2では、図1における工具軌跡データ9の各移動軌跡セグメントについて、移動軌跡の元となっているNCのGコード指令の種類を関連情報として工具軌跡データ9に格納保持しておき、工具のアプローチおよび/または退避の移動軌跡まで表示対象範囲を延長拡大するように動作が変更されている。
上述した実施の形態1では、表示画面に表示されているワークの加工面に関与した工具軌跡を表示対象として決定するようにしたが、表示対象となった工具軌跡の前後に連なる他の工具軌跡も含まれるよう表示対象の範囲を延長拡大するようにしてもよい。本実施の形態2では、図1における工具軌跡データ9の各移動軌跡セグメントについて、移動軌跡の元となっているNCのGコード指令の種類を関連情報として工具軌跡データ9に格納保持しておき、工具のアプローチおよび/または退避の移動軌跡まで表示対象範囲を延長拡大するように動作が変更されている。
すなわち、図1における工具軌跡表示決定部5は、実施の形態1の方法によって表示対象として決定された移動軌跡セグメントに加えて、その前後に連なる移動軌跡セグメントを工具軌跡データ9を参照して順番に調べ、工具のアプローチや退避に用いられる早送りの位置決め指令であるG0指令を関連情報に持つ移動軌跡セグメントが現れるまでの移動軌跡セグメントを追加的な表示対象として決定する。
図9は、上記の表示に関わる一連の動作における処理手順を示したフローチャートである。まず、実施の形態1と同様の方法によって、ワーク形状を表示画面12に表示し、表示画面12に表示されているワークの加工面に関与した工具軌跡を表示する(ステップS8〜S16)。工具軌跡表示決定部5は、表示された移動軌跡セグメントより一つ前の移動軌跡セグメントを工具軌跡データ9から読み出し、NCのGコード指令の種類がG0指令である場合には表示対象に決定し、工具軌跡投影表示部6によって工具軌跡の投影図形が追加表示される(ステップS17〜S19)。同様に工具軌跡表示決定部5は、一つ後の移動軌跡セグメントについても工具軌跡データ9から読み出し、NCのGコード指令の種類がG0指令である場合には表示対象に決定し、工具軌跡投影表示部6によって工具軌跡の投影図形が追加表示される(ステップS20〜S22)。
図4は、本実施の形態2による工具軌跡表示の例であり、図4(a)に破線で示したアプローチおよび退避の移動軌跡セグメント19および20は早送りの位置決め指令であるG0指令に対応し、ワークの加工面の創成に関与していないためにデフォルトでは表示対象とならないが、本実施の形態2では表示対象となった移動軌跡セグメントの前後に連なるものとして表示対象に含められ、同図(b)に示した画面表示結果を得る。これにより、工具のアプローチや退避の基点や方向を含めた確認が行えるようになり、加工プログラムの検証作業が容易になる。尚、表示対象となった移動軌跡セグメントの前後両方ではなく、前か後ろの片方だけに連なる移動軌跡セグメントも表示対象としてもよい。
実施の形態3.
上述した実施の形態1および2では、表示画面に表示されているワークの加工面に関与した工具軌跡、または、それを所定の範囲まで延長拡大した工具軌跡を表示対象として決定するようにしたが、逆に表示対象となる工具軌跡の範囲を縮小限定するようにしてもよい。本実施の形態3では、図1における工具軌跡データ9の各移動軌跡セグメントについて、加工開始からの経過時間や連番など順序性を有するデータを関連情報として工具軌跡データ9に格納保持する。
上述した実施の形態1および2では、表示画面に表示されているワークの加工面に関与した工具軌跡、または、それを所定の範囲まで延長拡大した工具軌跡を表示対象として決定するようにしたが、逆に表示対象となる工具軌跡の範囲を縮小限定するようにしてもよい。本実施の形態3では、図1における工具軌跡データ9の各移動軌跡セグメントについて、加工開始からの経過時間や連番など順序性を有するデータを関連情報として工具軌跡データ9に格納保持する。
図1における工具軌跡表示決定部5は、実施の形態1または2の方法によって表示対象として決定された移動軌跡セグメントのうち、関連情報として保持されている経過時間や連番などのデータを参照して所定の範囲にあるような移動軌跡セグメントを残すようにして最終的な表示対象の移動軌跡セグメントを決定するように動作が変更されている。
操作画面上から経過時間や連番の範囲(例えばN秒(またはN個))を設定すると、工具軌跡表示決定部5は工具軌跡データ9から表示対象として決定された移動軌跡セグメントを読み込んだ際に、そこに保持されている経過時間や連番などのデータと設定範囲を比較して、シミュレーション途中で最後に実行された移動軌跡セグメントから過去に遡ってN秒(またはN個)までを移動軌跡セグメントの表示対象範囲として決定する。
図10は、上記の表示に関わる一連の動作における処理手順を示したフローチャートである。まず、実施の形態1と同様の方法によって、ワーク形状を図1における表示画面12に表示し、表示画面12に表示されているワークの加工面に関与した移動軌跡セグメントを読み出す(ステップS8〜S15)。工具軌跡表示決定部5は、読み出した移動軌跡セグメントに保持されている経過時間や連番などの関連情報が、操作画面上から設定した範囲内にある場合は、表示対象の工具軌跡として決定し、工具軌跡投影表示部6によって工具軌跡の投影図形が表示される(ステップS23〜S24)。
図5は、本実施の形態3による工具軌跡表示の動作を説明するための図で、工具軌跡15において加工されているので図5(a)に破線で示した工具軌跡15aはこの工具軌跡15aによって創成される加工面が表示画面に表示されているためにデフォルトでは表示対象となるが、本実施の形態3では、加工プログラムの早い段階で実行されたものとして表示対象から除外され、同図(b)に示した工具軌跡15bを表示する画面表示結果を得る。経過時間や連番に基づく範囲指定は加工模擬の進行とともに平行移動するようになっており、古い工具軌跡から順に表示画面から消えていくアニメーションの効果をもたらす。これにより、より限定された対象範囲の下で工具軌跡の確認が行え、加工プログラムの検証作業が容易になる。
この発明に係る工具軌跡表示方法および工具軌跡表示装置は、大規模な加工プログラムに対しても検証しやすい工具軌跡を表示するのに適している。
1 ワーク加工シミュレーション部
2 ワーク形状処理部
3 ワーク形状投影表示部
4 工具軌跡処理部
5 工具軌跡表示決定部
6 工具軌跡投影表示部
7 ワーク形状データ
8 工具形状データ
9 工具軌跡データ
10 加工面−工具軌跡対応データ
11 投影表示パラメータ
12 表示画面
13 ワーク形状
15 ワークの現在の加工形状に関与した工具軌跡
2 ワーク形状処理部
3 ワーク形状投影表示部
4 工具軌跡処理部
5 工具軌跡表示決定部
6 工具軌跡投影表示部
7 ワーク形状データ
8 工具形状データ
9 工具軌跡データ
10 加工面−工具軌跡対応データ
11 投影表示パラメータ
12 表示画面
13 ワーク形状
15 ワークの現在の加工形状に関与した工具軌跡
Claims (7)
- 工具軌跡の投影図形を表示画面にグラフィック表示する工具軌跡表示方法において、
加工対象であるワークの形状および加工に用いる工具の形状を3次元モデルで表現保持しておき、前記工具の移動によってなされる前記ワークへの加工を前記ワークの3次元モデルに対する形状処理によって模擬し、前記ワークの3次元モデルを更新するワーク形状更新ステップと、
前記ワーク形状更新ステップでワークの3次元モデル上に創生された加工面と前記加工面の創生に関与した工具軌跡とを対応付けて記憶する工具軌跡対応ステップと、
前記ワーク形状更新ステップで更新したワークの3次元モデルを表示画面にグラフィック表示するワーク表示ステップと、
前記加工面が前記表示画面に表示されたか否かを表す論理値を前記工具軌跡対応ステップで対応付けて記憶されている前記加工面および前記工具軌跡に更に対応付けて記憶する論理値対応ステップと、
前記加工面が前記表示画面に表示されたことを表す論理値に対応した前記工具軌跡を表示対象として決定する表示対象決定ステップと、
前記表示対象決定ステップで表示対象として決定された前記工具軌跡の投影図形を前記ワーク表示ステップで更新したワークの3次元モデルの投影図形に重ねて表示画面にグラフィック表示する工具軌跡表示ステップ
とを含むことを特徴とする工具軌跡表示方法。
- 前記ワーク表示ステップは、指定した部分領域に表示されたワーク形状を拡大表示する
ことを特徴とする請求項1に記載の工具軌跡表示方法。
- 前記表示対象決定ステップは、3次元モデルの投影図形として表示画面に表示されたワーク形状の加工面のうち、指定した加工面に対応する工具軌跡を限定して表示対象として決定することを特徴とする請求項1に記載の工具軌跡表示方法。
- 前記表示対象決定ステップは、表示対象として決定した前記工具軌跡に連なる所定の範囲まで工具軌跡の表示対象を延長拡大する
ことを特徴とする請求項1に記載の工具軌跡表示方法。
- 前記表示対象決定ステップにおける前記工具軌跡の表示対象の延長拡大は、前記工具軌跡を規定するNCのGコード指令の種類を参照し、工具がワークにアプローチまたはワークから退避する動作を行う工具軌跡までとする
ことを特徴とする請求項4に記載の工具軌跡表示方法。
- 前記表示対象決定ステップは、加工の開始から当該工具軌跡が実行されるまでの経過時間または連番もしくはこれらに等価な情報と対応付けられた工具軌跡のうち、経過時間または連番もしくはこれらに等価な情報が指定の範囲にある工具軌跡に限定する
ことを特徴とする請求項1または4に記載の工具軌跡表示方法。
- ワーク加工に対する工具軌跡の投影図形を表示画面にグラフィック表示する工具軌跡表示装置において、
工具の移動によってなされるワークへの加工を予め保持されたワークの3次元モデルに対する形状処理によって模擬しワークの加工結果形状を更新するとともに、前記形状処理の結果創生された加工面と前記加工面の創生に関与した工具軌跡を対応付けて記憶するワーク形状処理部と、
前記ワークの加工結果形状を前記表示画面にグラフィック表示するとともに、前記加工面が前記表示画面に表示されたか否かを表す論理値を前記ワーク形状処理部によって対応付けて記憶されている前記加工面および前記工具軌跡に更に対応付けて記憶するワーク形状投影表示部と、
前記ワーク形状処理部で創成された加工面が前記ワーク形状投影表示部で前記表示画面に表示されたことを表す論理値に対応付けられた場合、前記ワーク形状処理部で前記加工面と対応付けられた前記工具軌跡を表示対象に決定する工具軌跡表示決定部と、
前記工具軌跡表示決定部で表示対象に決定された前記工具軌跡をワーク形状の表示に重ねて、前記表示画面にグラフィック表示する工具軌跡投影表示部と、
を備えた工具軌跡表示装置。
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