JP4883270B2 - シリコーンゴム組成物及びシリコーンゴムの成型方法 - Google Patents

シリコーンゴム組成物及びシリコーンゴムの成型方法 Download PDF

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Description

本発明は、加熱硬化性シリコーンゴム組成物に関するものであり、特に硬化前の保存安定性に優れ、かつその他の特性を悪化させることなく、加熱硬化時の金型剥離性に優れたシリコーンゴム組成物、及び該組成物を用いたシリコーンゴムの成型方法に関するものである。
シリコーンゴムは、優れた耐候性、電気特性、低圧縮永久歪み性、耐熱性、耐寒性等の特性を有しているため、電気機器、自動車、建築、医療、食品をはじめとして様々な分野で広く使用されている。例えば、リモートコントローラ、タイプライター、ワードプロセッサ、コンピュータ端末、楽器等のゴム接点として使用されるラバーコンタクト;建築用ガスケット;複写機用ロール、現像ロール、転写ロール、帯電ロール、給紙ロール等の各種ロール;オーディオ装置等の防振ゴム;コンピュータに使用されるコンパクトディスク用パッキンなどの用途が挙げられる。現在シリコーンゴムの需要は益々高まっており、優れた特性を有するシリコーンゴムの開発が望まれている。これらのシリコーンゴムは、一般的には高重合度のポリオルガノシロキサンと補強性充填材とを含有する組成物の形で使用に供される。この組成物は、例えばドウミキサー、二本ロール等の混合装置を用いて、原料ポリマーに補強性充填材や各種分散材を混合することにより調製されている。
これらの用途に使用されるシリコーンゴム成型物は、加圧成型や押し出し成型、インジェクション成型等の各種成型方法により成型されるが、金型で成型する場合、一般に成型後の金型剥離特性は重要であり、金型からの剥離性が悪い場合には、金型から成型物を剥離するときに成型物を剥離してしまう可能性があったり、成型物の剥離に時間を要し、生産性が低下する等の問題が生じる。そのため金型をクロムメッキしたり、テフロン(登録商標)樹脂コーティングしたり、あるいは成型前に界面活性剤を塗布する等の方法が提案されている。
しかし、これらの方法では満足な金型剥離性は達成されず、また成型毎に金型に界面活性剤を塗布する方法では生産性、経済性の面で不利である。この様な点から金型剥離性を向上させるため、シリコーンゴム組成物に脂肪酸や脂肪酸の金属塩を配合する方法が提案されている。このような目的でステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸等を少量配合することにより、金型剥離性が改善され、金型から成型物を剥離することが容易となり、作業性が改善する。
一方で、上記の脂肪酸そのものや、脂肪酸の金属塩を添加した場合、金型剥離性は向上するものの、シリコーンゴムを長時間保存した場合のクリープハードニング現象が、これらの離型剤を添加しない場合に比べて促進してしまうといった欠点がある。クリープハードニングが促進されると、二本ロール等で練り返す場合に長時間を要し、生産性が低下するといった問題が生じる。
特許第3403252号公報(特許文献1)には、高級脂肪酸又は高級脂肪酸金属塩と補強性シリカに担持されたオルガノハイドロジェンポリシロキサンを使用する方法が記載されているが、高級脂肪酸あるいは高級脂肪酸金属塩を使用すると、可塑戻り、圧縮永久歪等の特性で劣る結果となる。また、処理シリカを使用する技術に関して記載されていない。
特許第3413718号公報(特許文献2)には、脂肪酸のエステル及び/又は脂肪族アルコールのエステルとオルガノハイドロジェンシロキサンを使用する方法が記載されているが、金型剥離性に関して十分なレベルとなっていない。
特許第3403252号公報 特許第3413718号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、硬化前の保存安定性に優れ、かつその他の特性を悪化させることなく、加熱硬化時の金型剥離性に優れたシリコーンゴムが得られるシリコーンゴム組成物、及び該組成物を用いたシリコーンゴムの成型方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、シリカ表面を疎水化処理したシリカを用い、脂肪酸エステル及び/又は脂肪族アルコールのエステルと水を配合したシリコーンゴム組成物を用いることにより、可塑戻り(クリープハードニング)が抑えられ、加熱硬化時の金型剥離性に優れたシリコーンゴムが得られることを見出し、本発明をなすに至った。
従って、本発明は、下記に示すシリコーンゴム組成物、及び該組成物を用いたシリコーンゴムの成型方法を提供する。
〔1〕(A)下記平均組成式(I)
1 aSiO(4-a)/2 (I)
(式中、R1は同一又は異種の非置換もしくは置換の1価炭化水素基、aは1.95〜2.04の正数である。)
で表される、一分子中にアルケニル基を少なくとも2個有するオルガノポリシロキサン:100質量部、
(B)比表面積が30m2/g以上の疎水性シリカ:5〜100質量部、
(C)脂肪酸エステル及び/又は脂肪族アルコールのエステル:0.01〜5質量部、
(D)オルガノハイドロジェンポリシロキサン:0.01〜10質量部、
(E)水:0.01〜10質量部、
(F)有機過酸化物:0.1〜10質量部
を含有するシリコーンゴム組成物。
〔2〕(C)成分が、脂肪族アルコールのクエン酸エステルである上記シリコーンゴム組成物。
〔3〕(C)成分が、リシノール酸のグリセリンエステルである上記シリコーンゴム組成物。
〔4〕加圧成型、押し出し成型又はインジェクション成型において、上記シリコーンゴム組成物を、硬化条件60〜450℃で5秒〜24時間、後硬化条件150℃以上で1〜70時間で硬化成型することからなるシリコーンゴムの成型方法。
本発明によれば、表面が疎水化処理されたシリカと、脂肪酸エステル及び/又は脂肪族アルコールのエステルと、水とを用いることにより、可塑戻りが抑えられ、加熱硬化時の金型剥離性の良好なシリコーンゴム組成物が得られる。
−(A)成分−
(A)成分のオルガノポリシロキサンは、下記平均組成式(I)
1 aSiO(4-a)/2 (I)
(式中、R1は同一又は異種の非置換もしくは置換の1価炭化水素基、aは1.95〜2.04の正数である。)
で表される一分子中にアルケニル基を少なくとも2個有するオルガノポリシロキサンである。
平均組成式(I)において、R1としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、ドデシル基などのアルキル基、シクロヘキシル基などのシクロアルキル基、ビニル基、アリル基、ブテニル基、ヘキセニル基などのアルケニル基、フェニル基、トリル基などのアリール基、β−フェニルプロピル基などのアラルキル基、又はこれらの基の炭素原子に結合した水素原子の一部又は全部をハロゲン原子、シアノ基などで置換したクロロメチル基、トリフルオロプロピル基、シアノエチル基などから選択される、同一又は異種の好ましくは炭素原子数1〜12、より好ましくは炭素原子数1〜8の非置換又は置換の1価炭化水素基が挙げられる。具体的には、メチル基、ビニル基、フェニル基、トリフルオロプロピル基が好ましく、特にメチル基が80モル%以上、更に95モル%以上であることが好ましい。また、aは1.95〜2.04の正数であり、このオルガノポリシロキサンは実質的に直鎖状であるが、硬化後のシリコーンゴムスポンジのゴム弾性が損なわれない範囲で分岐していてもよい。このオルガノポリシロキサンは、分子鎖末端がトリメチルシリル基、ジメチルビニルシリル基、ジメチルヒドロキシシリル基、トリビニルシリル基などで封鎖されたものとすることができるが、本発明において、このオルガノポリシロキサンは、分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有することが必要で、具体的には、R1のうち0.001〜5モル%、特に0.01〜0.5モル%がアルケニル基、とりわけビニル基であることが好ましい。
この種のオルガノポリシロキサンは、通常選択されたオルガノハロシランの1種又は2種以上を加水分解縮合することによって、あるいは環状ポリシロキサン(シロキサンの3量体あるいは4量体など)をアルカリ性又は酸性の触媒を用いて開環重合することによって得ることができるもので、このものは基本的には直鎖状のジオルガノポリシロキサンであるが、一部分岐していてもよい。また、分子構造の異なる2種又はそれ以上の混合物であってもよい。
このオルガノポリシロキサンの平均重合度は、200〜20,000であることが好ましく、より好ましくは2,000〜10,000であり、更に好ましくは3,000〜8,000である。平均重合度が200未満では、配合後のコンパウンドの粘度が低すぎ、ゴム感が得られない場合がある。また平均重合度が20,000を超えると配合が困難である等の問題が生じる場合がある。
−(B)成分−
本発明においては、(B)成分としてBET法により測定した比表面積が30m2/g以上、好ましくは50〜150m2/gの疎水性シリカを使用する。比表面積が30m2/g未満では硬化物の機械的強度が低下してしまう。
通常、補強性のシリカは、シロキサンポリマーとの相溶解性が悪く、また補強性のシリカが配合されたシリコーンゴム組成物は、経時的な可塑化戻りを起こすことが知られている。この現象を防止する方法としては、(A)成分に補強性のシリカを配合する際、同時に補強性の微粉末シリカの表面を処理するオルガノシラザン、分子鎖末端に水酸基を有するオルガノポリシロキサン、あるいは分子鎖末端にアルコキシ基を有するオルガノシロキサン等の表面処理剤を配合して、シリカ表面を表面処理剤で処理することが知られている。
しかしながら、これらの表面処理剤でシリカ表面を処理するためには、(A)成分に補強性シリカ、その表面処理剤を配合し、混合処理するに際し、通常150〜250℃の温度で30分〜5時間程度の加熱混合処理を行う必要があるが、予め表面処理されたシリカを用いることにより、熱処理を行わず、圧縮永久歪、可塑戻りが少ないシリコーンゴム組成物を得ることができる。
このようなシリカとしては、ヒュームドシリカ、焼成シリカ、沈降シリカ等の表面をオルガノポリシロキサン、オルガノポリシラザン、クロロシラン、アルコキシシラン等で表面処理されたシリカが用いられる。
(B)成分の配合量は、(A)成分のオルガノポリシロキサン100質量部に対して5〜100質量部の割合が好ましく、より好ましくは10〜70質量部である。配合量が多すぎる場合、又は少なすぎる場合には、得られるシリコーンゴム組成物の加工性が低下し、またそのシリコーンゴムを硬化して得られる硬化物が、十分な引っ張り強度、引き裂き強度などの機械的強度を有しなくなる。
−(C)成分−
(C)成分の脂肪酸エステル及び/又は脂肪族アルコールのエステルは、金型剥離性の向上を目的として配合するものである。
ここで、脂肪酸エステルとしては、酪酸、カプロン酸、コナント酸、カプリル酸、ペラルゴン酸等のC4〜C9の低級飽和脂肪酸、カプリン酸、ウンデカン酸、ラウリン酸、ミリスチル酸、パルミチン酸、ステアリン酸等のC10〜C20の高級飽和脂肪酸、ミリストレイン酸、オレイン酸、リノール酸等の不飽和脂肪酸、リシノール酸等のOH基を有する脂肪酸などの低級アルコールエステル、ソルビタンエステル、グリセリンエステル等の多価アルコールエステルが例示される。
また、脂肪族アルコールのエステルとしては、カプリリルアルコール、カプリルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、アウテアリルアルコール等の飽和アルコール、オレイルアルコール、リノレイルアルコール、リノレンアルコール等の不飽和アルコールなどの脂肪族アルコールのグルタル酸エステルや、スベリン酸エステルのような二塩基酸エステル、クエン酸エステルなどの三塩基酸エステルが例示される。
中でもリシノール酸のグリセリンエステル、脂肪族アルコールのクエン酸エステルが好ましい。
(C)成分の配合量は、(A)成分のオルガノポリシロキサン100質量部に対して0.01〜5質量部、好ましくは0.05〜3質量部の割合である。0.01質量部未満では、シリコーンゴムの金型剥離性が向上せず、5質量部を超えると、シリコーンゴムの変色や圧縮永久歪等の特性悪化、可塑戻りの悪化等が起こり、経済的にも好ましくない。
−(D)成分−
(D)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、下記平均組成式(II)
2 xySiO(4-x-y)/2 (II)
(式中、R2は非置換又は置換の1価炭化水素基であり、x及びyはそれぞれ、1≦x≦2.2、0.002≦y≦1であって、1.002≦x+y≦3を満たす正数である。)
で示されるものを用いることができる。
式(II)中のR2で表される非置換又は置換の1価炭化水素基としては、前記R1と同様に、炭素原子数1〜12、特に1〜8のものが好ましく、R1について例示したものを挙げることができる。また、このオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、25℃における粘度が300mm2/s以下であることが好ましい。また、このオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、平均重合度1,000以下が好ましく、更に好ましくは500以下である。
このようなオルガノハイドロジェンポリシロキサンとしては、具体的に下記構造式の化合物を例示することができる。
Figure 0004883270
(式中、kは2〜10の整数、s及びtは0〜10の整数である。)
オルガノハイドロジェンポリシロキサンの配合量は、(A)成分のオルガノポリシロキサン100質量部に対して0.01〜10質量部配合される。好ましくは0.2〜3質量部である。0.01質量部未満では目的とする特性が得られず、10質量部を超えると加工性の悪化や、金型剥離性が悪化する。
−(E)成分−
(E)成分の水は、金型剥離性を向上させる目的で添加されるものであり、(A)成分のオルガノポリシロキサン100質量部に対して0.01〜10質量部、好ましくは0.05〜2質量部が用いられる。添加量が0.01質量部未満では金型剥離性が向上せず、10質量部を超えると配合することが困難となり、また加工性が悪化する。
−(F)成分−
本発明の(F)成分の有機過酸化物による硬化剤としては、ベンゾイルパーオキサイド、パラメチルベンゾイルパーオキサイド、オルトメチルベンゾイルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ−t−ブチルパーオキシヘキサン、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジクミルパーオキサイド、クミル−t−ブチルパーオキサイド等の塩素原子を含まない有機過酸化物が好適に用いられ、特に、常圧熱気加硫用としては、ベンゾイルパーオキサイド、パラメチルベンゾイルパーオキサイド、オルトメチルベンゾイルパーオキサイドのアシル系有機過酸化物が好ましい。これらの有機過酸化物は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
これら有機過酸化物の添加量は、(A)成分のオルガノポリシロキサン100質量部に対して0.1〜10質量部、好ましくは0.3〜5質量部である。0.1質量部未満では架橋が不十分であり、10質量部を超えても硬化速度の向上は望めない。加熱硬化させることにより、容易にシリコーンゴムを得ることができる。
本発明のシリコーンゴム組成物の製造方法は、(A)〜(E)成分をロールやニーダーで混合した後、(F)成分を混合するものである。本発明のシリコーンゴム組成物は、上記成分を2本ロール、バンバリーミキサー、ドウミキサー(ニーダー)などのゴム練機を用いて均一に混合することにより得ることができる。
通常、シリコーンゴム組成物の製造は、上述したように(A)成分にシリカとシリカの表面処理剤を配合し、シリカ表面のSi−OH基を反応させ、シリカ表面を疎水化するために加熱処理を行う必要があるが、本発明の方法によれば、シリカ表面を疎水化するために加熱処理を行うことなく、室温(5〜40℃)での混合処理によるだけで経時的な可塑化戻りが少なく貯蔵安定性に優れ、また圧縮永久歪み性に優れ、更に金型からの剥離性の良好なシリコーンゴム組成物を熱処理をすることなく得ることができる。
このようにして得られたシリコーンゴム組成物は、加熱硬化時の金型剥離性に優れるため、加圧成型や押し出し成型、インジェクション成型等、各種成型方法により成型することができ、この場合、本組成物の硬化条件としては、60〜450℃で5秒〜24時間、特に100〜400℃で5秒〜1時間、後硬化は150℃以上で1〜70時間、特に180〜250℃で1〜10時間とすることができる。
以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、下記の例で部は質量部を示す。
[実施例1]
ジメチルシロキサン単位99.825モル%、メチルビニルシロキサン単位0.15モル%、ジメチルビニルシロキサン単位0.025モル%からなり、平均重合度が約8,000であるオルガノポリシロキサン100部、
BET比表面積49m2/gの表面が疎水化処理されたシリカ SS70(東ソー・シリカ(株)製)40部、
リシノール酸のグリセリンエステル(カオース85− 花王(株)製)0.15部、
トリメチルシロキシ基で末端が封鎖された平均重合度40の直鎖状メチルハイドロジェンポリシロキサン0.2部、
水0.5部
を室温(25℃)でニーダーで配合し、ベースゴムコンパウンドを作製した。
得られたベースゴムコンパウンド100部に対し、有機過酸化物の2,5−ジメチル−ジ(ターシャリーブチルパーオキシ)ヘキサン0.5部をロールで均一に混合させ、165℃、10分間のプレス加硫を行い、次いで200℃、4時間の二次加硫を行った。
JIS−K6249に準じた方法で物理試験を行った。
金型剥離性試験は、ベースコンパウンドに有機過酸化物を混合した後、図1に示すように、下端面に円錐台形状凸部1aを有する上部ダイ1と、上端面に上記凸部1aが挿入され、シリコーンゴム組成物が充填される凹部2aを有する下部ダイ2とを備えた金型に充填し、165℃/10分間の条件下で加圧成型し、脱型時の応力を測定することにより評価した。数値が小さいほど離型性が良好であることを示す。
これらの測定結果を表1に示す。
[実施例2]
表面が疎水化処理されたシリカとしてSS30P(東ソー・シリカ(株)製、BET比表面積110m2/g)40部を用いた他は実施例1と同様な方法により作製し、各種試験を行った。結果を表1に示す。
[実施例3]
リシノール酸のグリセリンエステル(カオース85− 花王(株)製)の代わりに、炭素数13の脂肪族アルコールのクエン酸エステル(カオーワックス220 花王(株)製)を0.15部添加した以外は実施例1と同様な方法により作製し、各種試験を行った。結果を表1に示す。
[実施例4]
表面が疎水化処理されたシリカとしてSS30P(東ソー・シリカ(株)製、BET比表面積110m2/g)40部を用い、エステル系離型剤として炭素数13の脂肪族アルコールのクエン酸エステル(カオーワックス220 花王(株)製)0.15部を用いた以外は実施例1と同様な方法により作製し、各種試験を行った。結果を表1に示す。
[比較例1]
リシノール酸のグリセリンエステル(カオース85− 花王(株)製)の代わりに、ステアリン酸亜鉛0.15部を用いた他は実施例1と同様な方法により作製し、各種試験を行った。結果を表2に示す。
[比較例2]
水を添加しない以外は実施例1と同様な方法により作製し、各種試験を行った。結果を表2に示す。
[比較例3]
疎水化処理されたシリカSS70(東ソー・シリカ(株)製)40部の代わりに、表面疎水化処理をしていないNipsilLP(東ソー・シリカ(株)製)40部を用いた他は実施例1と同様な方法により作製したが、配合は困難であった。
Figure 0004883270
エステル系離型剤(A);
リシノール酸のグリセリンエステル(カオース85− 花王(株)製)
エステル系離型剤(B);
炭素数13の脂肪族アルコールのクエン酸エステル(カオーワックス220
花王(株)製)
Figure 0004883270
実施例、比較例において金型剥離性試験に用いた金型の概略断面図である。
符号の説明
1 上部ダイ
2 下部ダイ

Claims (4)

  1. (A)下記平均組成式(I)
    1 aSiO(4-a)/2 (I)
    (式中、R1は同一又は異種の非置換もしくは置換の1価炭化水素基、aは1.95〜2.04の正数である。)
    で表される、一分子中にアルケニル基を少なくとも2個有するオルガノポリシロキサン:100質量部、
    (B)比表面積が30m2/g以上の疎水性シリカ:5〜100質量部、
    (C)脂肪酸エステル及び/又は脂肪族アルコールのエステル:0.01〜5質量部、
    (D)オルガノハイドロジェンポリシロキサン:0.01〜10質量部、
    (E)水:0.01〜10質量部、
    (F)有機過酸化物:0.1〜10質量部
    を含有するシリコーンゴム組成物。
  2. (C)成分が、脂肪族アルコールのクエン酸エステルである請求項1記載のシリコーンゴム組成物。
  3. (C)成分が、リシノール酸のグリセリンエステルである請求項1記載のシリコーンゴム組成物。
  4. 加圧成型、押し出し成型又はインジェクション成型において、請求項1〜3のいずれか1項記載のシリコーンゴム組成物を、硬化条件60〜450℃で5秒〜24時間、後硬化条件150℃以上で1〜70時間で硬化成型することからなるシリコーンゴムの成型方法。
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