JP4883270B2 - シリコーンゴム組成物及びシリコーンゴムの成型方法 - Google Patents
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〔1〕(A)下記平均組成式(I)
R1 aSiO(4-a)/2 (I)
(式中、R1は同一又は異種の非置換もしくは置換の1価炭化水素基、aは1.95〜2.04の正数である。)
で表される、一分子中にアルケニル基を少なくとも2個有するオルガノポリシロキサン:100質量部、
(B)比表面積が30m2/g以上の疎水性シリカ:5〜100質量部、
(C)脂肪酸エステル及び/又は脂肪族アルコールのエステル:0.01〜5質量部、
(D)オルガノハイドロジェンポリシロキサン:0.01〜10質量部、
(E)水:0.01〜10質量部、
(F)有機過酸化物:0.1〜10質量部
を含有するシリコーンゴム組成物。
〔2〕(C)成分が、脂肪族アルコールのクエン酸エステルである上記シリコーンゴム組成物。
〔3〕(C)成分が、リシノール酸のグリセリンエステルである上記シリコーンゴム組成物。
〔4〕加圧成型、押し出し成型又はインジェクション成型において、上記シリコーンゴム組成物を、硬化条件60〜450℃で5秒〜24時間、後硬化条件150℃以上で1〜70時間で硬化成型することからなるシリコーンゴムの成型方法。
(A)成分のオルガノポリシロキサンは、下記平均組成式(I)
R1 aSiO(4-a)/2 (I)
(式中、R1は同一又は異種の非置換もしくは置換の1価炭化水素基、aは1.95〜2.04の正数である。)
で表される一分子中にアルケニル基を少なくとも2個有するオルガノポリシロキサンである。
本発明においては、(B)成分としてBET法により測定した比表面積が30m2/g以上、好ましくは50〜150m2/gの疎水性シリカを使用する。比表面積が30m2/g未満では硬化物の機械的強度が低下してしまう。
しかしながら、これらの表面処理剤でシリカ表面を処理するためには、(A)成分に補強性シリカ、その表面処理剤を配合し、混合処理するに際し、通常150〜250℃の温度で30分〜5時間程度の加熱混合処理を行う必要があるが、予め表面処理されたシリカを用いることにより、熱処理を行わず、圧縮永久歪、可塑戻りが少ないシリコーンゴム組成物を得ることができる。
このようなシリカとしては、ヒュームドシリカ、焼成シリカ、沈降シリカ等の表面をオルガノポリシロキサン、オルガノポリシラザン、クロロシラン、アルコキシシラン等で表面処理されたシリカが用いられる。
(C)成分の脂肪酸エステル及び/又は脂肪族アルコールのエステルは、金型剥離性の向上を目的として配合するものである。
(D)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、下記平均組成式(II)
R2 xHySiO(4-x-y)/2 (II)
(式中、R2は非置換又は置換の1価炭化水素基であり、x及びyはそれぞれ、1≦x≦2.2、0.002≦y≦1であって、1.002≦x+y≦3を満たす正数である。)
で示されるものを用いることができる。
(E)成分の水は、金型剥離性を向上させる目的で添加されるものであり、(A)成分のオルガノポリシロキサン100質量部に対して0.01〜10質量部、好ましくは0.05〜2質量部が用いられる。添加量が0.01質量部未満では金型剥離性が向上せず、10質量部を超えると配合することが困難となり、また加工性が悪化する。
本発明の(F)成分の有機過酸化物による硬化剤としては、ベンゾイルパーオキサイド、パラメチルベンゾイルパーオキサイド、オルトメチルベンゾイルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ−t−ブチルパーオキシヘキサン、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジクミルパーオキサイド、クミル−t−ブチルパーオキサイド等の塩素原子を含まない有機過酸化物が好適に用いられ、特に、常圧熱気加硫用としては、ベンゾイルパーオキサイド、パラメチルベンゾイルパーオキサイド、オルトメチルベンゾイルパーオキサイドのアシル系有機過酸化物が好ましい。これらの有機過酸化物は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
ジメチルシロキサン単位99.825モル%、メチルビニルシロキサン単位0.15モル%、ジメチルビニルシロキサン単位0.025モル%からなり、平均重合度が約8,000であるオルガノポリシロキサン100部、
BET比表面積49m2/gの表面が疎水化処理されたシリカ SS70(東ソー・シリカ(株)製)40部、
リシノール酸のグリセリンエステル(カオース85− 花王(株)製)0.15部、
トリメチルシロキシ基で末端が封鎖された平均重合度40の直鎖状メチルハイドロジェンポリシロキサン0.2部、
水0.5部
を室温(25℃)でニーダーで配合し、ベースゴムコンパウンドを作製した。
金型剥離性試験は、ベースコンパウンドに有機過酸化物を混合した後、図1に示すように、下端面に円錐台形状凸部1aを有する上部ダイ1と、上端面に上記凸部1aが挿入され、シリコーンゴム組成物が充填される凹部2aを有する下部ダイ2とを備えた金型に充填し、165℃/10分間の条件下で加圧成型し、脱型時の応力を測定することにより評価した。数値が小さいほど離型性が良好であることを示す。
これらの測定結果を表1に示す。
表面が疎水化処理されたシリカとしてSS30P(東ソー・シリカ(株)製、BET比表面積110m2/g)40部を用いた他は実施例1と同様な方法により作製し、各種試験を行った。結果を表1に示す。
リシノール酸のグリセリンエステル(カオース85− 花王(株)製)の代わりに、炭素数13の脂肪族アルコールのクエン酸エステル(カオーワックス220 花王(株)製)を0.15部添加した以外は実施例1と同様な方法により作製し、各種試験を行った。結果を表1に示す。
表面が疎水化処理されたシリカとしてSS30P(東ソー・シリカ(株)製、BET比表面積110m2/g)40部を用い、エステル系離型剤として炭素数13の脂肪族アルコールのクエン酸エステル(カオーワックス220 花王(株)製)0.15部を用いた以外は実施例1と同様な方法により作製し、各種試験を行った。結果を表1に示す。
リシノール酸のグリセリンエステル(カオース85− 花王(株)製)の代わりに、ステアリン酸亜鉛0.15部を用いた他は実施例1と同様な方法により作製し、各種試験を行った。結果を表2に示す。
水を添加しない以外は実施例1と同様な方法により作製し、各種試験を行った。結果を表2に示す。
疎水化処理されたシリカSS70(東ソー・シリカ(株)製)40部の代わりに、表面疎水化処理をしていないNipsilLP(東ソー・シリカ(株)製)40部を用いた他は実施例1と同様な方法により作製したが、配合は困難であった。
リシノール酸のグリセリンエステル(カオース85− 花王(株)製)
エステル系離型剤(B);
炭素数13の脂肪族アルコールのクエン酸エステル(カオーワックス220
花王(株)製)
2 下部ダイ
Claims (4)
- (A)下記平均組成式(I)
R1 aSiO(4-a)/2 (I)
(式中、R1は同一又は異種の非置換もしくは置換の1価炭化水素基、aは1.95〜2.04の正数である。)
で表される、一分子中にアルケニル基を少なくとも2個有するオルガノポリシロキサン:100質量部、
(B)比表面積が30m2/g以上の疎水性シリカ:5〜100質量部、
(C)脂肪酸エステル及び/又は脂肪族アルコールのエステル:0.01〜5質量部、
(D)オルガノハイドロジェンポリシロキサン:0.01〜10質量部、
(E)水:0.01〜10質量部、
(F)有機過酸化物:0.1〜10質量部
を含有するシリコーンゴム組成物。 - (C)成分が、脂肪族アルコールのクエン酸エステルである請求項1記載のシリコーンゴム組成物。
- (C)成分が、リシノール酸のグリセリンエステルである請求項1記載のシリコーンゴム組成物。
- 加圧成型、押し出し成型又はインジェクション成型において、請求項1〜3のいずれか1項記載のシリコーンゴム組成物を、硬化条件60〜450℃で5秒〜24時間、後硬化条件150℃以上で1〜70時間で硬化成型することからなるシリコーンゴムの成型方法。
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