JP2001342346A - 押出成形用シリコーンゴム組成物およびシリコーンゴム押出成形品の製造方法 - Google Patents

押出成形用シリコーンゴム組成物およびシリコーンゴム押出成形品の製造方法

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JP2001342346A JP2000162974A JP2000162974A JP2001342346A JP 2001342346 A JP2001342346 A JP 2001342346A JP 2000162974 A JP2000162974 A JP 2000162974A JP 2000162974 A JP2000162974 A JP 2000162974A JP 2001342346 A JP2001342346 A JP 2001342346A
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extrusion molding
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Kazuo Hirai
和夫 平井
Katsuya Baba
勝也 馬場
Hiroshi Honma
博 本間
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 硬化速度が速く、硬化後は、気泡の混入がな
いか、きわめて少ないシリコーンゴム押出成形品となり
得る、押出成形用シリコーンゴム組成物およびシリコー
ンゴム押出成形品の製造方法を提供する。 【解決手段】 (A)オルガノポリシロキサン生ゴム、
(B)補強性シリカ、(C)ケイソウ土粉末または石英
粉末および(D)一般式:R−COOOCOO−R1
OOCOOOC−R{式中、Rはアルキル基、アルコキ
シ基、−SiR2 3 基(式中、R2はアルキル基またはア
ルコキシ基である。)、−CH2SiR2 3(式中、R2
前記と同じである。)で示される基、−Ph−R3 c[式
中、Phはフェニレン基、R3はアルキル基、アルコキ
シ基またはSiR2 3基(式中、R2は前記と同じであ
る。)、−CH2SiR2 3(式中、R2は前記と同じであ
る。)、cは0〜3である。]から選択される基、R1
炭素数1〜10のアルキレン基である。}で表わされる
有機過酸化物からなる押出成形用シリコーンゴム組成
物、およびそれを熱気硬化させるシリコーンゴム押出成
形品の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は押出成形用シリコー
ンゴム組成物およびシリコーンゴム押出成形品の製造方
法に関し、詳しくは、チューブ、シート、電線被覆材、
建築ガスケット等の押出成形品として使用されるシリコ
ーンゴム組成物およびシリコーンゴム押出成形品の製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】シリコーンゴムは、耐熱性、耐寒性、耐
候性、電気特性等に優れていることからチューブ、テー
プ、シート、電線被覆材、建築ガスケット等の押出成形
品として多用されている。従来、このような押出成形材
料に使用されているシリコーンゴム組成物を硬化させる
ためには、硬化剤として、2,4−ジクロロベンゾイル
パーオキサイドやクロロベンゾイルパーオキサイド等の
塩素化ベンゾイルパーオキサイドが使用されていた。し
かし、これらの塩素化ベンゾイルパーオキサイドを配合
したシリコーンゴム組成物は、硬化時に異臭を発し、硬
化後のシリコーンゴム成形品表面にブルーミングが起こ
る等の欠点があった。ブルーミングとは硬化剤の分解生
成物が成形品表面に徐々に析出することにより、その表
面が白くなる現象である。このような問題点を解消する
ために、硬化剤としてビス(オルソ−メチルベンゾイ
ル)パーオキサイドを配合したシリコーンゴム組成物
(特開昭59−18758号公報参照)およびビス(パ
ラーメチルベンゾイル)パーオキサイドを配合したシリ
コーンゴム組成物(特開昭62−185750号公報参
照)が提案されている。しかし、これらのシリコーンゴ
ム組成物は硬化速度が遅く、成形品内部に気泡が発生し
て成形品そのもの電気絶縁性の低下を引き起こす等の問
題点があり、押出成形用としては必ずしも満足できるも
のではなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは上記問題
点を解消すべく鋭意研究した結果、特定組成のシリコー
ンゴム組成物の硬化剤として特定の有機過酸化物を使用
すれば、上記問題点が解消することを見出し、本発明を
完成するに至った。即ち、本発明の目的は、硬化速度が
速く、硬化後は、気泡の混入がないか、きわめて少ない
シリコーンゴム押出成形品となり得る、押出成形用シリ
コーンゴム組成物およびシリコーンゴム押出成形品の製
造方法を提供することにある。
【0004】
【課題の解決手段】本発明は、 「(A)オルガノポリシロキサン生ゴム 100重量部、 (B)補強性シリカ 15〜150重量部 (C)ケイソウ土粉末または石英粉末 0.1〜150重量部 (D)一般式:R−COOOCOO−R1−OOCOO
OC−R{式中、Rはアルキル基、アルコキシ基、−S
iR2 3基(式中、R2はアルキル基またはアルコキシ基
である。)、−CH2SiR2 3(式中、R2は前記と同じ
である。)で示される基、−Ph−R3 c[式中、Phは
フェニレン基、R3はアルキル基、アルコキシ基または
SiR2 3基(式中、R2は前記と同じである。)、−C
2SiR2 3(式中、R2は前記と同じである。)、cは
0〜3である。]から選択される基、R1は炭素数1〜1
0のアルキレン基である。}で表わされる有機過酸化物
0.1〜10重量部からなる押出成形用シリコーンゴム
組成物。」および「前記シリコーンゴム組成物を押出成
形機に投入して、未硬化のシリコーンゴム成形品とな
し、次いで、該成形品を常圧下、200〜600℃の熱
気中で硬化させることにより、シリコーンゴム成形品と
することを特徴とする、シリコーンゴム押出成形品の製
造方法。」に関する。
【0005】
【発明の実施の形態】これを説明すると、(A)成分は本
発明組成物の主剤となるものであり、25℃における粘
度が100万mPa・s以上であることが好ましく、5
00万mPa・s以上であることがより好ましい。ま
た、そのウイリアムス可塑度が50以上であり、100
以上が好ましく、120以上がさらに好ましい。また、
その重合度は、通常、3,000〜20,000であ
り、重量平均分子量は20×104以上である。このよ
うな(A)成分は、有機過酸化物で硬化するミラブルタ
イプのシリコーンゴム組成物の主剤として使用されてお
り、シリコーン生ゴムと呼称されているものが使用可能
である。このような(A)成分としては、次に示す平均
単位式で表されるオルガノポリシロキサン生ゴムが例示
される。平均単位式:RaSiO(4-a)/2(式中、Rは一
価炭化水素基もしくはハロゲン化アルキル基であり、a
は1.8〜2.3である。一価炭化水素基としては、メチ
ル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基;ビニル
基、アリル基等のアルケニル基;シクロヘキシル基等の
シクロアルキル基;β−フェニルエチル基等のアラルキ
ル基;フェニル基、トリル基等のアリール基が例示さ
れ、ハロゲン化アルキル基としては、3,3,3−トリフ
ロロプロピル基、3−クロロプロピル基が例示され
る。)。このようなオルガノポリシロキサン生ゴムは、
その50モル%以上がメチル基であることが好ましく、
アルケニル基含有ジオルガノポリシロキサンであること
が好ましい。ここでアルケニル基としてはビニル基、ア
リル基、プロペニル基、ヘキセニル基が例示されるがビ
ニル基が好ましい。ビニル基は分子中の全有機基の0.
01〜0.4モル%であることが好ましい。本成分の分
子構造は直鎖状、分枝を含む直鎖状のいずれであっても
よい。本成分は単一重合体でも共重合体でもよく、ある
いはこれらの重合体の混合物でもよい。本成分を構成す
るシロキサン単位の具体例としては、ジメチルシロキサ
ン単位、メチルビニルシロキサン単位、メチルフェニル
シロキサン単位、(3,3,3―トリフロロプロピル)
メチルシロキサン単位が挙げられる。分子鎖末端に存在
する基としては、トリメチルシロキシ基、ジメチルビニ
ルシロキシ基、メチルビニルヒドロキシシロキシ基、ジ
メチルヒドロキシシロキシ基が例示される。このような
オルガノポリシロキサン生ゴムとしては、両末端トリメ
チルシロキシ基封鎖メチルビニルポリシロキサン生ゴ
ム、両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサ
ン・メチルビニルシロキサン共重合体生ゴム、両末端ジ
メチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン生
ゴム、両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシ
ロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体生ゴム、両
末端ジメチルヒドロキシシロキシ基封鎖ジメチルシロキ
サン・メチルビニルシロキサン共重合体生ゴム,両末端
メチルビニルヒドロキシシロキシ基封鎖ジメチルシロキ
サン・メチルビニルシロキサン・メチルフェニルシロキ
サン共重合体生ゴム、両末端メチルビニルヒドロキシシ
ロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキ
サン・(3,3,3−トリフルオロプロピル)メチルシロ
キサン共重合体生ゴムが例示される。
【0006】(B)補強性シリカは、本発明組成物に押
出形状保持性を付与し、硬化させて得られるシリコーン
ゴムに機械的強度を付与とするために必要とされる成分
である。このような補強性シリカとしては、ヒュームド
シリカ等の乾式法シリカ、沈殿シリカ等の湿式法シリカ
が挙げられる。さらにそれらの表面が、オルガノクロロ
シラン、ヘキサオルガノジシラザン、ジオルガノシクロ
シロキサンオリゴマー等の有機ケイ素化合物で疎水化処
理された補強性シリカも使用できる。本成分はそのBE
T法比表面積が50m2/g以上であることが好ましい。
本成分の配合量は(A)成分100重量部に対して15
〜150重量部の範囲である。これは、15重量部未満
であると押出形状保持性が低下すると共に、機械的強度
が低下し、150重量部を超えると(A)成分への配合
が困難になるためである。
【0007】(C)成分は、(D)成分との相乗効果に
より硬化速度を速め、硬化後のシリコーンゴム成形品の
表面の粘着性を小さくする等の働きをするために必須と
される成分である。このような(C)成分の内、ケイソ
ウ土粉末は、平均粒子径が1〜20μmの範囲内にある
ことが好ましく、1〜15μmの範囲内にあることがさ
らに好ましい。また、その亜麻仁油吸油量が100〜2
00ml/100gの範囲内にあることが好ましい。また、こ
のケイソウ土は焼成品であることが好ましく、融剤焼成
品であることがさらに好ましい。石英粉末としては、平
均粒子径が1〜20μmの範囲内にあることが好まし
く、1〜15μmの範囲内にあることがさらに好まし
い。(C)成分の配合量は(A)成分100重量部に対
し0.1〜150重量部、好ましくは1〜50重量部で
ある。0.1重量部未満では上記の効果がなくなり、1
50重量部以上ではシリコーンゴムのゴム物性が悪くな
る。
【0008】(D)有機過酸化物は、本発明組成物の硬
化剤であり、一般式:R−COOOCOO−R1−OO
COOOC−R{式中、Rはメチル基、エチル基、プロ
ピル基等のアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、プロ
ポキシ等のアルコキシ基、−SiR2 3基(式中、R2
メチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基、メト
キシ基、エトキシ基、プロポキシ等のアルコキシ基であ
る。)、−CH2SiR2 3(式中、R2は前記と同じであ
る。)で示される基、−Ph−R3 c[式中、Phはフェ
ニレン基、R3はアルキル基、アルコキシ基またはSi
2 3 基(式中、R2は前記と同じである。)、−CH2
iR2 3(式中、R2は前記と同じである。)、cは0〜3
である。]から選択される基、R1は炭素数1〜10のア
ルキレン基である。}で表わされるが、下記一般式でも
表される。 一般式:
【化1】 (式中、RおよびR1は前記と同じである。)
【0009】このような有機過酸化物としては、次に示
す化合物が例示される。
【化2】 または
【化3】
【0010】
【化4】
【化5】
【化6】
【化7】
【化8】
【化9】
【化10】
【0011】本発明組成物は、上記した(A)成分〜
(D)成分からなるが、これらの成分に加えて、従来か
らシリコーンゴム組成物に配合されることが公知とされ
ている各種添加剤、例えば、両末端シラノール基封鎖ジ
オルガノシロキサンオリゴマー、オルガノヒドロキシシ
ラン、ヘキサオルガノジシラザン等のクレープハードニ
ング防止剤;炭酸カルシウム、カーボンブラック、水酸
化アルミニウム、アルミナ等の無機質充填剤;水酸化セ
リウム、セリウムシラノレート、脂肪酸セリウム塩等の
耐熱剤、ステアリン酸、ステアリン酸亜鉛、ステアリン
酸カルシウム等の高級脂肪酸およびそれらの金属塩等の
金型離型剤;顔料、白金化合物、ヒュームド二酸化チタ
ン、炭酸亜鉛等の難燃性付与剤等を配合することは本発
明の目的を損なわない限り差し支えない。
【0012】本発明組成物は、上記した(A)成分〜
(D)成分からなるものであるが、このようなシリコー
ンゴムは、JSRキュラストメーターIII型キュラスト
メーターを使用し、130℃/10分で測定したトルク
値が最大トルク値の10%となるのに要する時間
(T10)が0.25分以下であり、かつ、130℃/1
0分でのトルク値が最大トルク値の90%となるのに要
する時間(T90)が1.0分以下であることが好まし
い。ここで、JISIII型キュラストメータは、標準的
なゴムの加硫速度を規定するための加硫試験機であり、
またこの試験機はSRIS(ゴム協会標準規格)に規定
されている標準的なゴムの加硫速度を測定する加硫試験
機である{日本ゴム協会誌、第46巻、第53頁〜第6
1頁(1973)参照}。
【0013】本発明組成物は上記(A)成分〜(D)成
分を均一混合することによって容易に製造されるが、予
め(A)成分と(B)成分を混合してシリコーンゴムベ
ースを製造した後、該シリコーンゴムベースに(C)成
分、次いで(D)成分を配合することが好ましい。そし
て、このシリコーンゴムベースを製造する段階では、
(B)補強性シリカの表面処理剤を添加して加熱下混合
することが好ましい。このような補強性シリカの表面処
理剤としては、両末端シラノール基封鎖ジメチルシロキ
サンオリゴマー、両末端シラノール基封鎖メチルビニシ
ロキサンオルゴマー、ヘキサオルガノジシラザンが例示
される。このような表面処理剤の使用量は、通常、
(A)成分100重量部に対して0.5〜20重量部の
範囲内である。
【0014】本発明組成物からシリコーンゴム成形品を
製造するには、例えば、本発明組成物を連続的に押出成
形機に投入して未硬化のシリコーンゴム成形品となし、
次いで、該成形品を常圧下、200〜600℃、好まし
くは200〜500℃の熱気中で硬化させることによ
り、シリコーンゴム成形品とする。ここで、押出成形機
としては、シリコーンゴム組成物の押出成形に使用され
ている従来周知の押出成形機、たとえば、1軸押出成形
機が使用可能である。
【0015】以上のような本発明組成物は、加熱下での
硬化速度が速く、硬化後は気泡の混入がないか、きわめ
て少ないシリコーンゴム成形品となり、また、成形時の
表面粘着性が少ないので、このような特性の要求される
用途、例えばチューブ、テープ、シート、電線被覆材、
建築ガスケット等の押出成形用材料として極めて有用で
ある。
【0016】
【実施例】次に、本発明の押出成形用シリコーンゴム組
成物およびその成形品の製造方法を実施例により詳細に
説明する。実施例中、部とあるのは重量部のことであ
る。硬化特性と気泡の有無は、次に示す方法にしたがっ
て測定した。 ○硬化特性 JSRキュラストメーターIII型の下型ダイスの上に、
シリコーンゴム組成物の小片を置いた。次いで、熱と剪
断振動(振幅角3度)を加えて硬化に伴う粘弾性応力
(トルク値)を測定した。そして、130℃/10分で
測定した硬化曲線の硬化時最大トルク値の10%となる
のに要する時間(T10)と、硬化時最大トルク値の90
%となるのに要する時間(T90)を測定した。 ○気泡の有無 シリコーンゴム成形品を切断して、その断面の気泡の有
無を調べた。
【0017】
【実施例1】分子鎖両末端がジメチルビニルシロキシ基
で封鎖されたジメチルシロキサン単位99.86モル%とメ
チルビニルシロキサン単位0.14モル%からなるメチルビ
ニルオルガノポリシロキサン生ゴム(重合度5000)
100部、BET法比表面積200m2/gの乾式法シ
リカ50部、25℃における粘度が60センチストーク
スの両末端シラノール基封鎖ジメチルシロキサンオリゴ
マー7.0部をニーダーミキサーに投入して、加熱減圧
下均一になるまで混練してシリコーンゴムベースを調製
し、冷却後、さらに平均粒子径7μmであり、亜麻仁油
吸油量が150ml/100gであるケイソウ土粉末3.
0部を投入して均一になるまで混練してシリコーンゴム
コンパウンドを得た。次いで、このシリコーンゴムコン
パウンド100部に対して、下記[化11]で示される有
機過酸化物1.0部とジメチルポリシロキサンオイル
1.0部の混合物を2本ロール上で添加し混練してシリ
コーンゴム組成物を製造した。なお、この有機過酸化物
の粒子径は、最大粒子径が50μmであり、平均粒子径
が20μmであった。このシリコーンゴム組成物の硬化
特性を測定した。
【化11】
【0018】このシリコーンゴム組成物を65mmΦの
1軸押出機に投入して、クロスヘッド内で直径1.0m
mの芯線に肉厚0.5mmになるようにシリコーンゴム
組成物を被覆した。続いて、長さ7.2m、温度500
℃の熱風炉中に10秒間通して硬化させて、シリコーン
ゴム被覆電線を製造した。得られたシリコーンゴム被覆
電線の芯線を引抜き、ゴム断面の気泡の有無を調べた。
これらの測定結果を後記する表1に示した。
【0019】
【実施例2】分子鎖両末端がジメチルビニルシロキシ基
で封鎖されたジメチルシロキサン単位99.86モル%とメ
チルビニルシロキサン単位0.14モル%からなるメチルビ
ニルオルガノポリシロキサン生ゴム(重合度5000)
100部、BET法比表面積200m2/gの乾式法シ
リカ25部、25℃における粘度が60センチストーク
スの両末端シラノール基封鎖ジメチルシロキサンオリゴ
マー4.0部をニーダーミキサーに投入して、加熱減圧
下均一になるまで混練してシリコーンゴムベースを調製
し、冷却後、さらに平均粒子径5μmの石英粉末(株式
会社龍森、クリスタライトVX−S2)5部を投入して
均一になるまで混練してシリコーンゴムコンパウンドを
得た。次いで、このシリコーンゴムコンパウンド100
部に対して、下記[化12]で示される有機過酸化物1.
0部とジメチルポリシロキサンオイル1.0部の混合物
を2本ロール上で添加し混練してシリコーンゴム組成物
を製造した。なお、この有機過酸化物の粒子径は、最大
粒子径が50μmであり、平均粒子径が20μmであっ
た。このシリコーンゴム組成物の硬化特性を測定した。
【化12】
【0020】このシリコーンゴム組成物を65mmΦの
1軸押出機に投入して、クロスヘッド内で直径1.0m
mの芯線に肉厚0.5mmになるようにシリコーンゴム
組成物を被覆した。続いて、長さ7.2m、温度500
℃の熱風炉中に10秒間通して硬化させて、シリコーン
ゴム被覆電線を製造した。得られたシリコーンゴム被覆
電線の芯線を引抜き、ゴム断面の気泡の有無を調べた。
これらの測定結果を後記する表1に示した。
【0021】
【比較例1】実施例1において、[化11]で示される有
機過酸化物の替りに、ビス(m−メチルベンゾイル)パ
ーオキサイド(この有機過酸化物の粒子径は、最大粒子
径が50μmであり、平均粒子径が20μmであった。)
を配合した以外は実施例1と同様にして押出成形用シリ
コーンゴム組成物を調製した。この押出成形用シリコー
ンゴム組成物の特性を実施例1と同様にして測定した。
これらの結果を表1に併記した。
【0022】
【比較例2】実施例2において、[化11]で示される有
機過酸化物の替りに、ビス(p−メチルベンゾイル)パ
ーオキサイド(この有機過酸化物の粒子径は、最大粒子
径が50μmであり、平均粒子径が20μmであった。)
を配合した以外は実施例1と同様にして押出成形用シリ
コーンゴム組成物を調製した。この押出成形用シリコー
ンゴム組成物の特性を実施例1と同様にして測定した。
これらの結果を表1に併記した。
【0023】
【表1】
【0024】
【発明の効果】本発明のシリコーンゴム組成物は、
(A)成分〜(D)成分からなり、特に、特殊な有機過
酸化物を硬化剤としているので、硬化速度が速く、硬化
後は、気泡の混入がないか、きわめて少ないシリコーン
ゴム押出成形品となり得るという特徴を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 3/34 C08K 3/34 3/36 3/36 5/14 5/14 C08L 83/07 C08L 83/07 // B29K 19:00 B29K 19:00 (72)発明者 本間 博 千葉県市原市千種海岸2番2 東レ・ダウ コーニング・シリコーン株式会社研究開発 本部内 Fターム(参考) 4F073 AA05 BA33 BA47 BA48 GA01 4F207 AA33 AA45 AB16 AB17 AG01 AG08 AH13 AH35 KA01 KA17 KF02 KM16 KW33 4J002 CP031 CP081 CP141 DJ007 DJ016 DJ017 EK058 EK088 FA087 GJ02 GQ01

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オルガノポリシロキサン生ゴム 100重量部、 (B)補強性シリカ 15〜150重量部、 (C)ケイソウ土粉末または石英粉末 0.1〜150重量部 および (D)一般式: R−COOOCOO−R1−OOCOOOC−R{式中、Rはアルキル基、アル コキシ基、−SiR2 3基(式中、R2はアルキル基またはアルコキシ基である。 )、−CH2SiR2 3(式中、R2は前記と同じである。)で示される基、−Ph −R3 c[式中、Phはフェニレン基、R3はアルキル基、アルコキシ基またはSi R2 3基(式中、R2は前記と同じである。)、−CH2SiR2 3(式中、R2は前 記と同じである。)、cは0〜3である。]から選択される基、R1は炭素数1〜 10のアルキレン基である。}で表わされる有機過酸化物 0.1〜10重量部 からなる押出成形用シリコーンゴム組成物。
  2. 【請求項2】 (A)成分がアルケニル基含有ジオルガ
    ノポリシロキサンである請求項1記載の押出成形用シリ
    コーンゴム組成物。
  3. 【請求項3】 アルケニル基含有ジオルガノポリシロキ
    サンがジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサ
    ン・メチルビニルシロキサン共重合体である請求項2に
    記載の押出成形用シリコーンゴム組成物。
  4. 【請求項4】 アルケニル基含有ジオルガノポリシロキ
    サン中のアルケニル基がビニル基であり、該ビニル基含
    有量が0.01〜0.4モル%である請求項3に記載の
    押出成形用シリコーンゴム組成物。
  5. 【請求項5】 ケイソウ土粉末の平均粒子径が1〜20
    μmであり、亜麻仁油吸油量が100〜200ml/100
    gである請求項1記載の押出成形用シリコーンゴム組成
    物。
  6. 【請求項6】 JSRキュラストメーターIII型を使用
    し、130℃/10分で測定したトルク値が最大トルク
    値の10%となるのに要する時間(T10)が0.25分
    以下であり、かつ、130℃/10分でのトルク値が最
    大トルク値の90%となるのに要する時間(T90)が
    1.0分以下である請求項1記載の押出成形用シリコー
    ンゴム組成物。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の押出成形用シリコーンゴ
    ム組成物を押出成形機に投入して、未硬化のシリコーン
    ゴム成形品となし、次いで、該成形品を常圧下、200
    〜600℃の熱気中で硬化させることにより、シリコー
    ンゴム成形品とすることを特徴とする、シリコーンゴム
    押出成形品の製造方法。
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