JP4878377B2 - 多結晶シリコンの堆積方法 - Google Patents
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Description
4SiHCl3 → 3SiCl4 + Si + 2H2
又は
4SiHCl3 + 2H2 → 3Si + SiCl4 + 8HCl
が起きる。
1: シリコン棒の堆積のための反応器
2: 反応器排ガスからのクロロシラン凝縮物の蒸留
3: 蒸留2からの高沸点物/テトラクロロシラン混合物の蒸留
4: 堆積反応器のためのトリクロロシラン供給物
5: 堆積反応器のための水素供給物
6: 堆積反応器の排ガス凝縮物
7: トリクロロシランと、ジクロロシラン及びモノクロロシランなどの低沸点のクロロシラン成分とからなる、蒸留2からの"低沸点物フラクション"
8: テトラクロロシランからなる、蒸留2からの任意の側流抜出物
9: テトラクロロシランとより高沸点のクロロシラン成分("高沸点物")とからなる、蒸留2からの"高沸点物フラクション"
10: 300℃おより高い沸点を有する高沸点のクロロシラン成分の任意の排出物
11: 任意の割合のテトラクロロシランとより高沸点のクロロシラン成分とからなる、堆積への返送のための"高沸点物フラクション"
12: "高沸点物"を含めて完全に蒸発されたクロロシラン成分を有する堆積反応器のための反応ガス
13: 蒸留2からの任意の割合を有する蒸留3からのテトラクロロシラン
該生成物は、物質複合(Stoffverbund)から排出されるか、又はトリクロロシランへの転化の後に再び堆積へと供給することができる。
14: シリコン棒の堆積のための反応器(その際、この反応器で生ずる高沸点物割合は、反応器1におけるものより低い)
15: 高沸点物フラクションが混加されない、堆積反応器1のための反応ガス
16: トリクロロシラン(4)及び低沸点物フラクション(7)からの混合物からなるクロロシラン供給物
図3は、ポリシリコン棒の作製のためのシーメンス反応器の排ガスから、シリコン造粒物の作製のための流動層反応器への、高沸点物フラクションの返送を行う本発明による方法の一変法を図示している。係る変法において、好ましくは0.01〜3質量%の高沸点物は、反応ガスに添加され、該反応ガスは、300〜590℃に加熱され、かつ流動床反応器中の造粒物粒子は、高沸点物含有の反応ガスの反応に際しては、800〜1400℃の温度、特に好ましくは950〜1050℃の温度を有する。この変法の格別な利点は、排ガス凝縮物中に事実上高沸点物が存在しない(>0.01質量%)ので、高沸点物分離を行う必要がないことにある。
17: ポリシリコン造粒物の堆積のための反応器(その際、この反応器で生ずる高沸点物割合は、棒型堆積反応器1におけるものより明らかに低い)
以下の実施例を用いて、本発明を更に説明する。
シーメンス反応器で作業される先行技術によるポリシリコン堆積は、高沸点物返送を伴わない標準的作業においては、排ガス凝縮物中に0.35質量%の高沸点物割合を有していた。凝縮物中の高沸点物分の濃度は、定期的に取り出したガスクロマトグラフィーにより調査される試料をもとに測定した。該凝縮物を、蒸留塔に供給し、そこでトリクロロシランの沸点以下を有する成分を塔頂から分離し、それをトリクロロシラン供給物に添加することで同堆積反応器へと再び供給した。テトラクロロシランと高沸点物とからなる塔底物を、更なる蒸留塔へと供給し、そこで塔底において高沸点物を50質量%の含有率になるまで濃縮した。更なる濃縮は、塔底物を問題なくスムーズに(fluessig)搬送できるように省いた。この塔底物を、排ガスから高沸点物フラクションが得られる堆積反応器のための反応ガスの一部を成すクロロシラン流に、このクロロシラン流において高沸点物とテトラクロロシランのそれぞれ0.3質量%の割合が生ずる量で添加した。相応して高い蒸発器温度(400℃)を超えると、全ての成分が反応器への入口で完全に蒸発していることが保証される。堆積の反応ガスにおける前記の付加的な成分にかかわらず、排ガス流の凝縮物中の高沸点物割合は堆積後にほとんど変化しなかった。ここで平均して、0.37質量%の高沸点物割合が測定され、その際、0.02質量%の差は、通常のプロセス上及び試料採取上の誤差の範囲内であるので、重要ではない。反応器からのポリシリコン生産量及びポリシリコン品質は、高沸点物分の返送をしてもしなくても同じに保たれる。
実施例1からの堆積反応器に対して変更された形状と付加的な内部取付物に基づいて、この反応器は、ここで、他の点で同じ堆積パラメータにおいて、その排ガス凝縮物中に3質量%の高沸点物を有する。その濃度は、ガスクロマトグラフィーにより実施例1と同様に調査される定期的に取り出される試料をもとに測定した。実施例1におけるように、この凝縮物を蒸留塔へと供給し、そこでトリクロロシランの沸点以下を有する成分を塔頂から分離し、それを堆積へと再び供給した。テトラクロロシランと高沸点物とからなる塔底物を、更なる蒸留塔へと供給し、そこで塔底において高沸点物を50質量%の含有率になるまで濃縮した。更なる濃縮は、塔底物を問題なくスムーズに搬送できるように省いた。この塔底物を、堆積のためのクロロシラン流へと、この供給流に高沸点物とテトラクロロシランのそれぞれ2.6質量%の割合が生ずる量で添加した。相応して高い450℃の蒸発器温度を超えると、全ての成分が反応器への入口で完全に蒸発していることが保証された。堆積の反応ガス中の前記の付加的な成分にかかわらず、凝縮物中の高沸点物割合は堆積後に変化せず、それは平均して再び3質量%が測定された。反応器からのポリシリコン生産量は、今回は測定精度の範囲において2%から最大で5%までだけ低下し、その際、ポリシリコンの品質は同じに保たれた。
この実施例では、実施例1によるシーメンス反応器からの高沸点物凝縮物を、実施例1によるシーメンス反応器へと添加した。そのクロロシラン供給流において、高沸点物とテトラクロロシランをそれぞれ2.2質量%の割合に調整した。相応して高い(450℃の)蒸発器温度を超えると、全ての成分が反応器への入口で完全に蒸発していることが保証される。堆積の反応ガスにおける前記の付加的な成分にかかわらず、凝縮物中の高沸点物割合は堆積後に変化しなかった。平均して、排ガス凝縮物中に0.37質量%の高沸点物が測定された。反応器からのポリシリコン生産量とポリシリコンの品質は、高沸点物フラクションの返送をしてもしなくても同じに保たれた。
DE102007021003号の実施例1による造粒物型の流動層堆積の排ガス凝縮物を、高沸点物について調査した。慣用のトリクロロシラン供給物(クロロシラン供給物中100%のトリクロロシラン)で、該凝縮物は、0.01質量%未満の高沸点物割合を有していた。その濃度は、ガスクロマトグラフィーにより調査される定期的に取り出される試料をもとに測定した。ここで、流動層反応器のための反応ガスに、実施例1もしくは実施例2から得られたそれぞれ0.3質量%もしくは2.6質量%のクロロシラン供給物中の割合を有する高沸点物フラクション(50質量%のテトラクロロシラン含有率)を添加した。相応して高い560℃の蒸発器温度を超えると、全ての成分が反応器への入口で完全に蒸発していることが保証される。堆積の反応ガスにおける前記の付加的な高沸点成分にかかわらず、凝縮物中の高沸点物割合は堆積後に測定できなかった。その割合は、更に<0.01質量%であった。
Claims (10)
- 水素及び含ケイ素ガスを含有する反応ガスを反応室に導入し、そして含ケイ素ガスを加熱されたシリコン上で熱分解させ、そして該シリコン上に堆積させることによって、多結晶シリコンを製造する方法であって、その際、排ガスが生じ、この排ガスを、トリクロロシラン及びトリクロロシランより低沸点のクロロシランを含む第一の排ガスフラクションと、トリクロロシランより高沸点の成分を含む第二の排ガスフラクションとに分離し、そして前記第一の排ガスフラクションを、多結晶シリコンの堆積の反応ガスに供給し、かつ前記第二の排ガスフラクションを、テトラクロロシランと、高沸点物を含む高沸点物フラクションとに分離する多結晶シリコンの製造方法において、前記高沸点物フラクションを、シリコン堆積の反応ガスに供給し、そして該反応ガスを、前記高沸点物フラクションが堆積反応器の反応室への入口で気体状で存在することを保障する温度に加熱することを特徴とする製造方法。
- 請求項1に記載の製造方法において、高沸点物フラクションを、反応ガスへの供給前に既に、高沸点物フラクションが気体状で存在する温度に加熱することを特徴とする製造方法。
- 請求項1又は2に記載の製造方法において、反応室が、シーメンス反応器の反応室か、又は流動層反応器の反応室か、のいずれかであることを特徴とする製造方法。
- 請求項1から3までのいずれか1項に記載の製造方法において、高い高沸点物産出量、すなわち堆積の排ガス凝縮物中で一般に0.3質量%より多い産出量を有する堆積の高沸点物凝縮物を、より低い高沸点物産出量、すなわち堆積の排ガス凝縮物中で一般に0.3質量%未満の産出量を有する堆積の反応ガスに供給することを特徴とする製造方法。
- 請求項1から4までのいずれか1項に記載の製造方法において、高沸点物利用のために使用されるシーメンス反応器中で、シリコン棒が、高沸点物含有の反応ガスの反応に際して、900〜1413℃の温度を有することを特徴とする製造方法。
- 請求項1から4までのいずれか1項に記載の製造方法において、高沸点物利用のために使用される流動床反応器中で、造粒物粒子が、高沸点物含有の反応ガスの反応に際して、800〜1400℃の温度を有することを特徴とする製造方法。
- 請求項1から6までのいずれか1項に記載の製造方法において、高沸点物含有の反応ガスを、1〜8バールの絶対圧力で、300〜590℃の温度に加熱することを特徴とする製造方法。
- 請求項1から7までのいずれか1項に記載の製造方法において、複数の堆積プラントの排ガスを互いに統合し、そして該排ガスからの高沸点物フラクションを、1つ以上のシーメンス反応器又は1つ以上の流動層反応器の反応ガスに供給することを特徴とする製造方法。
- 請求項1から8までのいずれか1項に記載の製造方法において、シーメンス反応器の排ガスからの高沸点物フラクションを、トリクロロシランを基礎とする流動層−ポリシリコン堆積の反応ガスに供給することを特徴とする製造方法。
- 請求項1から9までのいずれか1項に記載の製造方法において、反応ガスに、排ガスからの高沸点物を5質量%まで添加できることを特徴とする製造方法。
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