JP4876777B2 - 有限要素法解析モデルの要素分割システム、要素分割装置及び要素分割方法並びにそのプログラム - Google Patents

有限要素法解析モデルの要素分割システム、要素分割装置及び要素分割方法並びにそのプログラム Download PDF

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本発明は有限要素法解析モデルの要素分割システム、要素分割装置及び要素分割方法並びにそのプログラムに関し、特にBGA(Ball Grid Array)やCSP(Chip Size Package)等のLSI(Large Scale Integrated circuit)パッケージ等の電子部品に対して有限要素法を用いた構造解析を行う際の有限要素法解析モデルの要素分割方法に関する。
近年、電子機器の軽薄短小化が急速に進み、実装技術についてはより高密度・高信頼性が強く求められている。このような状況の中、実装部品の小型化、薄型化に伴って、曲げ剛性が低下し、リフロー工程における反りの増大や、工程中に発生した応力が残留することによる、はんだ接続寿命の低下等が問題視されるようになってきている。このため、有限要素法による応力解析で定量的かつ高精度に応力発生状況を予測し、応力低減施策を行うことが強く求められている。
しかしながら、反りに影響を及ぼす配線パターン層まで正確に要素切り(メッシング)すると、パターンが複雑なため、要素数が増加するとともに、各層で異なるため、厚さ方向の要素間の整合(節点の一致)を行うと、さらに細分化する必要があり、全体の要素数が膨大なものになってしまう。このため、それらの計算に要するリソースが莫大となり、解析コストの増加と、場合によっては必要な期日までに回答が得られない等の問題が生じることもある。
そのため、従来の技術では、配線パターンを無視し、銅のヤング率、ポアソン比、及び線膨張係数を入れたベタ層だけとするか、あるいは層毎のメッシングを行わず、基板の外形をメッシングして、各要素毎の残銅率からヤング率やポアソン比、及び線膨張係数を算出する方法も提案されている(例えば、特許文献1参照)。
上記の算出方法としては、残銅率を基に、ある複合則を用いて等価物性値、すなわち等価なヤング率、ポアソン比、線膨張係数を算出する方法(例えば、非特許文献1参照)、ノルムと呼ばれるベクトルやマトリックスの大きさを表す指標で、複合則から算出した等価剛性マトリックスのノルム変化を捉える方法(例えば、非特許文献2参照)等が知られている。
特開2004−13437号公報 "先進複合材料工学"[石川著,倍風館(2005),pp.2−3.] "ANSYS9.0 ANSYS構造非線形セミナーテキスト"[サイバネットシステム株式会社(2005),pp.2_21−2_22.]
銅のヤング率、ポアソン比、および線膨張係数を用いたベタ層をメッシングした解析モデルで反り解析を行う場合には、配線のパターンが全く考慮されていないため、実測では配線のない部分とある部分とで反りの発生状況が大きく異なってくるが、この変化を予測することができない。
また、上記の特許文献1記載の手法のフローを図10に示す。この図10を参照して、従来の演算方法について説明する。従来の演算方法では、解析モデルの要素分割処理(図10ステップS21)にて解析モデルを初めにメッシングしてから、配線パターンデータの取込み処理(図10ステップS22)にて基板CAD(Computer Aided Design)データから配線パターンデータを取出す。
その後に、従来の演算方法では、各要素の残銅率算出処理(図10ステップS23)にて各要素の位置に対応する配線パターンの残銅率を算出し、等価物性値の算出処理(図10ステップS24)にて、残銅率を基に上記の非特許文献1にある複合則を用いて等価物性値、すなわち等価なヤング率、ポアソン比、線膨張係数を算出する。最後に、従来の演算方法では、反り解析処理(図10ステップS25)によって等価物性値を用いて基板の反りを解析する。
上述した従来の手法によれば、ベタ層だけで行うよりも実物に近いモデリングができるため、その解析結果はベタ層をメッシングした解析モデルで反り解析を行う場合より精度が高くなる。しかしながら、上記の特許文献1記載の手法では、配線パターンとは無関係に、解析モデルがメッシングされるため、基板の反りの状況が大きく変化する、残銅率の高い部分と低い部分との境界部分も等価物性値として平均化されてしまうという課題があり、また、要素数は始めにメッシングした状態のままなので、要素数の低減には全く繋がらないという課題もある。
そこで、本発明の目的は上記の問題点を解消し、微細部分の解析精度を低下させず、かつ要素数の増加を抑えて計算リソースを低減させることができる有限要素法解析モデルの要素分割システム、要素分割装置及び要素分割方法並びにそのプログラムを提供することにある。
本発明による第の有限要素法解析モデルの要素分割システムは、有限要素法を用いて基板の反り解析を行う有限要素法解析モデルの要素分割システムであって、
配線設計データを基に当該データに対して直交にメッシングを行った直交メッシングデータにおいて全要素のグループ分けを実行する第1の手段と、複合則プログラムを用いて各要素グループの等価物性値を算出する第2の手段と、前記等価物性値を基に等価剛性マトリックスを作成しかつ当該マトリックスから数学的手法によって算出しうるノルムを算出する第3の手段と、隣接する要素グループ間のノルムを比較して物性値が大きく変化する部分を判別する第4の手段と、前記ノルムの変化が閾値以下の時に隣接する要素グループを統合して前記等価物性値を代入しかつ前記ノルムの変化が前記閾値以上の時にその要素グループを統合化対象から除外する第5の手段と、前記統合化対象から除外した要素グループとこれに隣接する統合化した要素グループとの間のそれら要素グループの境界部分の要素を整合させる第6の手段とを備えている。
本発明による第の有限要素法解析モデルの要素分割システムは、有限要素法を用いて基板の反り解析を行う有限要素法解析モデルの要素分割システムであって、
入力装置から送られる配線パターンデータと前記基板の各層の物性値データとを取込む解析データ取込み手段と、前記配線パターンデータを基に直交にメッシングを行う直交メッシング手段と、前記直交にメッシングを行った要素をグループ分けする手段と、そのグループ分けした要素グループ各々の等価物性値を算出する手段と、この算出した等価物性値を基に等価剛性マトリックスを作成しかつ当該マトリックスから数学的手法によって算出しうるノルムを算出する手段と、その算出したノルムを用いて隣接する要素グループのノルムの差が閾値以下か否かを判別する手段と、前記閾値を越えると判別された前記隣接する要素グループのペアを前記要素の統合化対象から除外する手段と、前記閾値以下と判別された前記隣接する要素グループの要素を統合化する手段と、前記統合化対象から除外された要素グループと前記要素が統合化された要素グループとの不整合部分を整合させる再分割手段と、前記有限要素法解析モデルの反りを算出する基板反り演算手段と、前記基板反り演算手段の演算結果を表示する出力装置と、前記演算結果を記録する記憶媒体とを備えている。
本発明による有限要素法解析モデルの要素分割装置は、有限要素法を用いて基板の反り解析を行う有限要素法解析モデルの要素分割装置であって、
配線設計データを基に当該データに対して直交にメッシングを行った直交メッシングデータにおいて全要素のグループ分けを実行する第1の手段と、複合則プログラムを用いて各要素グループの等価物性値を算出する第2の手段と、前記等価物性値を基に等価剛性マトリックスを作成しかつ当該マトリックスから数学的手法によって算出しうるノルムを算出する第3の手段と、隣接する要素グループ間のノルムを比較して物性値が大きく変化する部分を判別する第4の手段と、前記ノルムの変化が閾値以下の時に隣接する要素グループを統合して前記等価物性値を代入しかつ前記ノルムの変化が前記閾値以上の時にその要素グループを統合化対象から除外する第5の手段と、前記統合化対象から除外した要素グループとこれに隣接する統合化した要素グループとの間のそれら要素グループの境界部分の要素を整合させる第6の手段とを備えている。
本発明による有限要素法解析モデルの要素分割方法は、有限要素法を用いて基板の反り解析を行う有限要素法解析モデルの要素分割装置に用いる要素分割方法であって、
前記要素分割装置が、配線設計データを基に当該データに対して直交にメッシングを行った直交メッシングデータにおいて全要素のグループ分けを実行する第1の工程と、複合則プログラムを用いて各要素グループの等価物性値を算出する第2の工程と、前記等価物性値を基に等価剛性マトリックスを作成しかつ当該マトリックスから数学的手法によって算出しうるノルムを算出する第3の工程と、隣接する要素グループ間のノルムを比較して物性値が大きく変化する部分を判別する第4の工程と、前記ノルムの変化が閾値以下の時に隣接する要素グループを統合して前記等価物性値を代入しかつ前記ノルムの変化が前記閾値以上の時にその要素グループを統合化対象から除外する第5の工程と、前記統合化対象から除外した要素グループとこれに隣接する統合化した要素グループとの間のそれら要素グループの境界部分の要素を整合させる第6の工程とを実行している。
本発明によるプログラムは、有限要素法を用いて基板の反り解析を行う有限要素法解析モデルの要素分割装置が実行するプログラムであって、
前記要素分割装置の中央処理装置に、配線設計データを基に当該データに対して直交にメッシングを行った直交メッシングデータにおいて全要素のグループ分けを実行する第1のステップと、複合則プログラムを用いて各要素グループの等価物性値を算出する第2のステップと、前記等価物性値を基に等価剛性マトリックスを作成しかつ当該マトリックスから数学的手法によって算出しうるノルムを算出する第3のステップと、隣接する要素グループ間のノルムを比較して物性値が大きく変化する部分を判別する第4のステップと、前記ノルムの変化が閾値以下の時に隣接する要素グループを統合して前記等価物性値を代入しかつ前記ノルムの変化が前記閾値以上の時にその要素グループを統合化対象から除外する第5のステップと、前記統合化対象から除外した要素グループとこれに隣接する統合化した要素グループとの間のそれら要素グループの境界部分の要素を整合させる第6のステップとを実行させている。
すなわち、本発明の有限要素法解析モデルの要素分割システムは、データ処理装置に、入力装置から送られる配線CAD(Computer Aided Design)データと各層の物性値とを取込む解析データ取込み手段と、CADデータを基に形状を直交にメッシングする配線CADデータ直交メッシング手段と、いつくかの要素グループに分割する全要素のグループ分け手段と、各グループの等価物性値を算出する各要素グループの等価物性値算出手段と、等価物性値から作成した等価剛性マトリックスのノルムを算出する等価剛性マトリックスのノルム算出手段と、隣接グループ間ノルムの差が閾値以下か否かを判別する手段と、閾値以下と判別された時に要素を統合し、その物性値として等価物性値を代入する要素統合化手段と、閾値を越えたと判別された時にその隣接グループのペアを要素統合化対象グループから除外する要素統合化除外手段と、統合化除外グループとそれに隣接する統合化グループとの間の要素に生じた不整合を修正する統合化除外グループに隣接する統合化グループの再分割手段とを設けている。
本発明の有限要素法解析モデルの要素分割システムでは、以上のような手段を実行して作成した解析モデルに対し、基板の反り演算手段によって反り解析を行うことで、要素数の増大を抑えて計算リソースを低減させつつ、配線パターンの影響を考慮した高精度な反り解析が実現可能となる。
つまり、本発明の有限要素法解析モデルの要素分割システムでは、残銅率を基にした複合則によって等価物性値を算出することに加え、上記の非特許文献2に記載のようなノルムと呼ばれるベクトルやマトリックスの大きさを表す指標で、複合則から算出した等価剛性マトリックスのノルム変化を捉えることによって、残銅率の高い部分と低い部分との境界部分を判別し、この境界部分の要素を細かいままとし、他の部分は要素を統合させて要素数を低減するアルゴリズムを構築し、それを有限要素法ソフトに組込むことによって、計算リソースを軽減させて開発設計段階で反りを抑えた最適設計が可能となる。
したがって、本発明の有限要素法解析モデルの要素分割システムでは、上記のように、解析データ取込み手段、配線CADデータ直交メッシング手段、全要素のグループ分け手段、等価物性値算出手段、等価剛性マトリックスのノルム算出手段、隣接グループ間ノルムの差が閾値以下か否かを判別する手段、要素統合化除外手段、要素統合化手段、統合化除外グループに隣接する統合化グループの再分割手段を順次実施することによって、残銅率が大きく変化する部分のメッシュを細かく、その他の部分に等価物性値を使用して要素数の低減が可能となるため、基板の反り演算手段において、計算リソースへの負荷を軽減しつつ、高精度な反り解析が実現可能となる。
また、本発明の有限要素法解析モデルの要素分割システムでは、上述したアルゴリズムを用いた反り解析システムを構築することによって、解析未経験の設計者でも高精度な反り解析を行うことが可能となり、解析結果も短時間で得られるため、設計段階で反り低減対策を施すことが可能となり、歩留りを向上させることが可能となる。
本発明は、上記のような構成及び動作とすることで、微細部分の解析精度を低下させず、かつ要素数の増加を抑えて計算リソースを低減させることができるという効果が得られる。
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の実施の形態による有限要素法解析モデルの要素分割システムの構成例を示すブロック図である。図1において、本発明の実施の形態による有限要素法解析モデルの要素分割システムは図示せぬキーボード及びマウス等からなる入力装置1と、演算処理を実行するCPU(中央処理装置)(図示せず)を含むデータ処理装置2と、上記のCPUで実行されるプログラムを記録する磁気ディスク記憶媒体等の記憶媒体3と、ディスプレイ等の出力装置4とから構成されている。
図2は図1のデータ処理装置2の機能構成の一例を示すブロック図である。図2において、データ処理装置2は本発明の一実施例による有限要素法解析モデルの要素分割システムにおける有限要素法解析モデルの要素分割装置であり、解析データ取込み手段21と、配線CAD(Computer Aided Design)データ直交メッシング手段22と、全要素のグループ分け手段23と、等価物性値算出手段24と、等価剛性マトリックスのノルム算出手段25と、隣接グループ間ノルム差判別手段26と、隣接グループの要素統合化除外手段27と、要素統合化手段28と、統合化グループ再分割手段29と、基板の反り演算手段30とが組み込まれている。
図3は本発明の実施の形態による有限要素法解析モデルの要素分割方法の流れを示すフローチャートである。これら図1〜図3を参照して本発明の実施の形態による有限要素法解析モデルの要素分割方法について説明する。尚、図3に示す処理はデータ処理装置2のCPUが記録媒体3のプログラムを実行することでも実現可能である。
データ処理装置2は入力装置1から送られてくる配線パターンデータと、各層の物性値、すなわち、ヤング率、ポアソン比、線膨張係数を解析データ取込み手段21によって取込み(図3ステップS1)、配線CADデータ直交メッシング手段22によって直交にメッシングを行う(図3ステップS2)。
次に、データ処理装置2は直交メッシングした要素を全要素のグループ分け手段23によってグループ化し(図3ステップS3)、等価物性値算出手段24によって各要素グループの残銅率を基に複合則から等価物性値を算出し(図3ステップS4)、等価剛性マトリックスのノルム算出手段25によって各要素グループの等価物性値より作成した等価剛性マトリックスのノルムを算出する(図3ステップS5)。
次に、データ処理装置2は隣接グループ間ノルム差判別手段26によって各グループ間のノルムを比較し、隣接グループ間ノルムの差が閾値以下か否かを判別する(図3ステップS6)。データ処理装置2はノルムの差が閾値を越えた場合、要素統合化除外手段27によって閾値を越えるような隣接要素グループのペアを統合化対象から除外する(図3ステップS7)。
また、データ処理装置2はノルムの差が閾値を越えない場合、ノルムの差が閾値を越えない隣接グループのペアを要素統合化手段28によって要素を統合して要素数を減らし、物性値として等価物性値を用いる(図3ステップS8)。さらに、データ処理装置2は統合化グループ再分割手段29によって、統合化対象から除外したグループと、統合化して要素数を減少させたグループとが隣接している部分の要素の不整合(節点数が異なり、節点で連続していない状態)部分を整合させ(図3ステップS9)、基板の反り演算手段30によって基板の反りを算出する(図3ステップS10)。
本発明の実施の形態では、上記の各手段を経ることによって、残銅率の変化が大きい部分において反りが大きく変化するため、要素を細かいままとし、その他の要素には等価物性値によって配線パターンの影響を考慮することができる。また、本発明の実施の形態では、要素統合化手段28と統合化グループ再分割手段29とによって、要素サイズをそれほど細かくする必要のない部分において要素を統合して要素数を低減することができるため、上記の特許文献1の手法を用いた場合の課題を全て解決することができ、高精度、かつ要素数が少なく、計算リソースを増加させずに基板の反り解析を実現することができる。
図4は本発明の実施の形態による有限要素法解析モデルの要素分割方法の詳細な動作を示すフローチャートである。図4に示す処理動作は、本発明の実施の形態において特に重要である全要素のグループ分け手段23から統合化グループ再分割手段29までの詳細な動作を示している。
データ処理装置2では、配線CADデータ直交メッシング手段22の工程によって作成された配線CADデータの直交メッシングデータに対し、工程S11で全要素のグループ分けを行う。グループ化方法としては、要素全体の全長をある閾値以下にするようなグループ化の方法や、要素全体の縦横比(アスペクト比)をある閾値以下でグループ化する方法、要素数でグループ化する方法、体積でグループ化する方法等でも良い。
次に、データ処理装置2では、工程S12へ進み、複合則プログラムを用いて各グループの等価物性値の算出を行う。さらに、工程S13では、前工程(工程S12)で算出した等価物性値を基に等価剛性マトリックスを作成し、このマトリックスのノルムを算出する。ノルムとは、ベクトルやマトリックスの大きさをそのままでは比較できないため、数学的手法によって算出しうる代表値であり、これまでの使用例としては、上記の非特許文献2に記載されているように、有限要素法解析において解の繰り返し収束判定を行う際、剛性マトリックスの比較に用いられたりしている。
続いて、データ処理装置2では、工程S14へ進み、隣接グループ間のノルムを比較することで、物性値が大きく変化する部分を判別することができる。尚、ノルムの代わりに、等価なヤング率、ポアソン比、線膨張係数を使用するという考え方もあるが、これらが含まれた等価剛性マトリックスから算出したノルムは、材料のいろいろな特性をまとめて簡単に表した値として最適である。
次の工程S15では、ノルムの変化が閾値以下、すなわち、隣接する要素グルーブの物性が近い場合には、要素を統合して要素数を減らし(最小は1個)、物性値としてそれぞれのグループの等価物性値を代入する。また、ノルムの差が閾値以上のグループについては、その部分で局所的な反りの変化が発生する可能性があり、等価物性値ではその変化に対して十分に対応しきれないため、統合化対象から除外し、メッシュを細かいままとする。
さらに、データ処理装置2では、工程S16へ進み、統合化除外グループと、これに隣接した統合化グループとの間で要素の不整合が発生しているため、この不整合を整合させることによって、要素数の低減によって計算リソースを低減させ、かつ高精度な解析を実現することができる。
次に、本発明の一実施例の動作について、図1及び図2に示す有限要素法解析モデルの要素分割システムの構成に基づいて順を追って説明する。データ処理装置2では、入力装置1から送られてくる配線パターンデータと、各層の物性値、すなわち、ヤング率、ポアソン比、線膨張係数とを解析データ取込み手段21によって取込み、配線CADデータ直交メッシング手段22によって直交にメッシングを行う。
続いて、データ処理装置2では、直交メッシングした要素を全要素のグループ分け手段23によってグループ化し、等価物性値算出手段24によって各グループの等価物性値を算出する。また、データ処理装置2では、等価剛性マトリックスのノルム算出手段25によって各要素グループの等価物性値を基に等価剛性マトリックスを作成し、マトリックスのノルムを算出する。
また、データ処理装置2では、隣接グループ間ノルム差判別手段26によって隣接グループ間のノルムの差を比較して隣接グループ間ノルムの差が閾値以下か否かを判別する。データ処理装置2では、ノルム差が閾値を越えた場合、要素統合化除外手段27によって閾値を越えるような変化のある隣接要素グループペアを統合化対象から除外する。一方、データ処理装置2では、ノルム差が閾値を越えない場合、ノルムの差が閾値を越えない隣接グループに対して要素統合化手段28によって要素を統合して要素数を低減し、物性値として等価物性値を使用する。
さらに、データ処理装置2では、統合化グループ再分割手段29によって統合化対象から除外したグループと統合化して要素数を低減させたグループとの接合部の不整合(節点数が異なり、節点で連続していない状態)の部分を整合させ、基板の反り演算手段30によって反りを算出する。
本実施例では、上記の各手段を経ることによって、反りが局所的に変化する残銅率の変化が大きい境界部の要素を細かいままとし、その他の要素に対して等価物性値によって配線パターンの影響を考慮することができる。また、本実施例では、要素統合化手段28と統合化グループ再分割手段29とによって、要素サイズをそれほど細かくする必要のない要素を統合して要素数を低減することができるため、高精度、かつ要素数が少なく、計算リソースを増加させずに、基板の反り解析を実現することができる。
図5は本発明の一実施例におけるグループ化前の要素を示す模式図であり、図6は本発明の一実施例におけるグループ化後の要素を示す模式図であり、図7は本発明の一実施例における統合化の判別を行って除外・統合化した後の要素を示す模式図であり、図8は本発明の一実施例における再分割後の要素を示す模式図である。これら図5〜図8を参照して本発明の一実施例について説明する。
本発明の一実施例は上述した本発明の実施の形態に対応するものであり、入力装置1としてキーボードとマウスとを、データ処理装置2としてCPUを、記憶媒体3として磁気ディスク記憶媒体を、出力装置4としてディスプレイをそれぞれ備えている。
また、データ処理装置2は解析データ取込手段21と、配線CADデータ直交メッシング手段22と、全要素のグループ分け手段23と、等価物性値算出手段24と、等価剛性マトリックスのノルム算出手段25と、隣接グループ間ノルム差判別手段26と、隣接グループの統合化除外手段27と、要素統合化手段28と、統合化グループ再分割手段29と、基板の反り演算手段30とから構成されている。
データ処理装置2では、入力装置1から送られてくる配線パターンデータと、各層の物性値、すなわち、ヤング率、ポアソン比、線膨張係数とを解析データ取込み手段21によって取込み、配線CADデータ直交メッシング手段22によって直交にメッシングを行う。図5は細かく直交メッシングした要素の模式を示し、模様の違いは物性値が異なることを示している。ここでは、物性値Aと物性値Bとの2種類の物性値を有する要素が分布したモデルで説明する。
次に、データ処理装置2では、直交メッシングした要素を全要素のグループ分け手段23によってグループ化するが、この要素のグループ化を図6に模式的に示す。グループ化のアルゴリズムとしては、要素全体の長さをある閾値以下にする方法、または要素全体の縦横比(アスペクト比)をある閾値以下でグループ化する方法、要素数でグループ化する方法、体積でグループ化する方法等いろいろ考えられるが、今回は説明を簡略化するために、図6においては、グループE〜Hまでの4つのグループに分け、要素の個数は全て同じとしている。
続いて、データ処理装置2では、等価物性値算出手段24によって各要素グループの等価物性値を算出する。等価物性値の算出方法としては、配線CADデータに含まれる配線パターンデータから各要素の残銅率を算出し、これを基に複合則より等価物性値を算出する。
また、データ処理装置2では、隣接グループ間ノルム差判別手段26によって、先に算出した各グループ間のノルムの差を比較し、ノルムの差が閾値を越えた場合に、要素統合化除外手段27によって閾値を越えるような隣接グループのペアを要素統合の対象から除外する。一方、データ処理装置2では、ノルムの差が閾値を越えない隣接グループのペアに対して要素統合化手段28によって要素を統合して要素数を減らす。この状態を図7に模式的に示している。
グループEでは、図7から明らかなように、物性値Aに極めて近い等価物性値A’が得られ、グループFでは物性値Bに極めて近い等価物性値B’が得られるため、例えば、物性値Aが銅、物性値Bを樹脂とすれば、物性値の中で最も差異のあるヤング率で考えると、物性値Aが131GPa、物性値Bは3.4GPa(エポキシ)となり、物性値のノルム(実際はマトリックスであるが、ここではヤング率のみで考える)は、L2ノルムでは二乗の平方根なので、物性値Aのノルムは131、物性値Bのノルムは3.4となる。
したがって、物性値A’のノルムは131に近く、物性値B’のノルムは3.4に近いので、その差は100以上となり、閾値を100とすれば、これを越えているので、グループEとグループFとは要素の統合を行わずにそのままとなる。尚、ノルムとしてL1ノルム、無限大ノルムを用いても良い。
一方、グループGでは等価物性値Cが算出され、グループHでは等価物性値Dが算出される。両者の等価物性値は異なるが、差はわずかと考えられ、閾値を越えないとすれば、要素を統合して要素数を減らし(図7では1個とした)、物性値として、それぞれの等価物性値を与える。
しかしながら、図7に示すように、要素の統合をしていないグループと要素の統合を行ったグループとの間には、要素の不整合が発生しているため、このままでは有限要素法による解析で正確な反り解析を実施することができない。そのため、データ処理装置2では、統合化グループ再分割手段29によって、統合化対象から除外したグループと統合化した要素グループとの整合を行うことになり、方法としてはいくつか考えられる。
図8ではその一例として、統合化除外グループFと統合化グループHとの間にある統合化グループGを再分割、すなわち、一度統合した要素の中に図8の黒丸で示す中間節点を設け、細かい要素グループから粗い要素グループへの橋渡しを行っている。尚、節点は各要素のコーナーにも存在するが、図5〜図8においては中間節点のみを図示している。その他、不整合間を固着する方法、重合メッシュと呼ばれる、不整合メッシュの交叉点に新たな節点を設ける方法でも良い。
以上、2次元での実施例について説明したが、3次元においては、隣接グループ間のノルムの差を評価する際、評価しているグループを取り巻く隣接グループとは通常6面で接することになるため、統合化と統合化除外との組み合わせがいくつかできる可能性がある。しかしながら、どの1面でも統合化除外グループと隣接していれば、統合化除外として扱えばよい。これ以外については、上記の2次元の場合の処理と同じである。
このように、本実施例では、上記のような各手段を経て構築した解析モデルに対し、基板の反り演算手段30によって反り解析を行えば、要素数が少ないために計算リソースを低減させ、短時間で高精度な反り解析を実現することができる。
図9は本発明の他の実施例による有限要素法解析モデルの要素分割システムの構成を示すブロック図である。図9において、本発明の他の実施例では、入力装置1、データ処理装置2、記憶媒体3、出力装置4の他にグループ化プログラム、複合則プログラム、及び再分割プログラム5を備えた以外は図1に示す本発明の実施の形態と同様の構成となっている。
グループ化プログラム、複合則プログラム、及び再分割プログラム5はデータ処理装置2に読込まれたデータの処理、動作を制御し、記憶媒体3にデータ処理装置2から各処理における処理結果が記憶される。このように、データ処理装置2はグループ化プログラム、複合則プログラム、及び再分割プログラム5の制御によって、本発明の実施の形態によるデータ処理装置2の処理と同一の処理を実行することで、上記の本発明の実施の形態と同様の効果を奏する。
本発明は、特に、携帯電子機器を短期間に開発していくことが必須である設計部門において、解析モデルの要素数の増加を抑え、かつ詳細部分に対して高精度な解析が行えるため、計算リソースの増大を防ぎ、短期間で設計に必要な解析結果を得るといった用途に適用可能である。
本発明の実施の形態による有限要素法解析モデルの要素分割システムの構成例を示すブロック図である。 図1のデータ処理装置の機能構成の一例を示すブロック図である。 本発明の実施の形態による有限要素法解析モデルの要素分割方法の流れを示すフローチャートである。 本発明の実施の形態による有限要素法解析モデルの要素分割方法の詳細な動作を示すフローチャートである。 本発明の一実施例におけるグループ化前の要素を示す模式図である。 本発明の一実施例におけるグループ化後の要素を示す模式図である。 本発明の一実施例における統合化の判別を行って除外・統合化した後の要素を示す模式図である。 本発明の一実施例における再分割後の要素を示す模式図である。 本発明の他の実施例による有限要素法解析モデルの要素分割システムの構成を示すブロック図である。 従来の演算処理を示すフローチャートである。
符号の説明
1 入力装置
2 データ処理装置
3 記憶媒体
4 出力装置
5 グループ化プログラム、複合則プログラム、再分割プログラム
21 解析データ取込手段
22 配線CADデータ直交メッシング手段
23 全要素のグループ分け手段
24 等価物性値算出手段
25 等価剛性マトリックスのノルム算出手段
26 隣接グループ間ノルム差判別手段
27 隣接グループの要素統合化除外手段
28 要素統合化手段
29 統合化グループ再分割手段
30 基板の反り演算手段
A,B 物性値
E〜H 要素グループ

Claims (26)

  1. 有限要素法を用いて基板の反り解析を行う有限要素法解析モデルの要素分割システムであって、
    配線設計データを基に当該データに対して直交にメッシングを行った直交メッシングデータにおいて全要素のグループ分けを実行する第1の手段と、複合則プログラムを用いて各要素グループの等価物性値を算出する第2の手段と、前記等価物性値を基に等価剛性マトリックスを作成しかつ当該マトリックスから数学的手法によって算出しうるノルムを算出する第3の手段と、隣接する要素グループ間のノルムを比較して物性値が大きく変化する部分を判別する第4の手段と、前記ノルムの変化が閾値以下の時に隣接する要素グループを統合して前記等価物性値を代入しかつ前記ノルムの変化が前記閾値以上の時にその要素グループを統合化対象から除外する第5の手段と、前記統合化対象から除外した要素グループとこれに隣接する統合化した要素グループとの間のそれら要素グループの境界部分の要素を整合させる第6の手段とを有することを特徴とする要素分割システム。
  2. 前記第1の手段は、要素数、またはグループ化する要素の全体長さ、またはグループ化する要素の縦横比に対して閾値を決定し、当該閾値内で前記要素をグループ化することを特徴とする請求項1記載の要素分割システム。
  3. 前記第2の手段は、各要素の残銅率を基に複合則を用いて、各要素グループの前記等価物性値を算出することを特徴とする請求項1または請求項2記載の要素分割システム。
  4. 前記等価物性値は、少なくともヤング率、ポアソン比、線膨張係数を含むことを特徴とする請求項3記載の要素分割システム。
  5. 前記第3の手段は、前記第2の手段で算出した各要素グループの等価物性値を基に当該各要素グループの等価剛性マトリックスを作成し、前記等価剛性マトリックスのノルムを算出することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか記載の要素分割システム。
  6. 前記第4の手段は、前記隣接する要素グループ間において、前記第3の手段にて算出したノルムの差と前記閾値とを比較して前記物性値が大きく変化する部分を判別することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか記載の要素分割システム。
  7. 前記第5の手段は、前記第4の手段にて前記隣接する要素グループのノルムの差が前記閾値を越えると判別された要素グループを前記要素の統合化から除外し、前記閾値以下と判別された要素グループにおいて前記要素の統合にて要素数を低減させ、新たに統合した要素に等価物性値を代入することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか記載の要素分割システム。
  8. 前記第6の手段は、前記要素の統合化から除外した要素グループと統合化した要素グループとの要素不整合部分を整合させるためにそれら要素グルーブの間にある統合化グループを再分割することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか記載の要素分割システム。
  9. 有限要素法を用いて基板の反り解析を行う有限要素法解析モデルの要素分割システムであって、
    入力装置から送られる配線パターンデータと前記基板の各層の物性値データとを取込む解析データ取込み手段と、前記配線パターンデータを基に直交にメッシングを行う直交メッシング手段と、前記直交にメッシングを行った要素をグループ分けする手段と、そのグループ分けした要素グループ各々の等価物性値を算出する手段と、この算出した等価物性値を基に等価剛性マトリックスを作成しかつ当該マトリックスから数学的手法によって算出しうるノルムを算出する手段と、その算出したノルムを用いて隣接する要素グループのノルムの差が閾値以下か否かを判別する手段と、前記閾値を越えると判別された前記隣接する要素グループのペアを前記要素の統合化対象から除外する手段と、前記閾値以下と判別された前記隣接する要素グループの要素を統合化する手段と、前記統合化対象から除外された要素グループと前記要素が統合化された要素グループとの不整合部分を整合させる再分割手段と、前記有限要素法解析モデルの反りを算出する基板反り演算手段と、前記基板反り演算手段の演算結果を表示する出力装置と、前記演算結果を記録する記憶媒体とを有することを特徴とする要素分割システム。
  10. 有限要素法を用いて基板の反り解析を行う有限要素法解析モデルの要素分割装置であって、
    配線設計データを基に当該データに対して直交にメッシングを行った直交メッシングデータにおいて全要素のグループ分けを実行する第1の手段と、複合則プログラムを用いて各要素グループの等価物性値を算出する第2の手段と、前記等価物性値を基に等価剛性マトリックスを作成しかつ当該マトリックスから数学的手法によって算出しうるノルムを算出する第3の手段と、隣接する要素グループ間のノルムを比較して物性値が大きく変化する部分を判別する第4の手段と、前記ノルムの変化が閾値以下の時に隣接する要素グループを統合して前記等価物性値を代入しかつ前記ノルムの変化が前記閾値以上の時にその要素グループを統合化対象から除外する第5の手段と、前記統合化対象から除外した要素グループとこれに隣接する統合化した要素グループとの間のそれら要素グループの境界部分の要素を整合させる第6の手段とを有することを特徴とする要素分割装置。
  11. 前記第1の手段は、要素数、またはグループ化する要素の全体長さ、またはグループ化する要素の縦横比に対して閾値を決定し、当該閾値内で前記要素をグループ化することを特徴とする請求項10記載の要素分割装置。
  12. 前記第2の手段は、各要素の残銅率を基に複合則を用いて、各要素グループの前記等価物性値を算出することを特徴とする請求項10または請求項11記載の要素分割装置。
  13. 前記等価物性値は、少なくともヤング率、ポアソン比、線膨張係数を含むことを特徴とする請求項12記載の要素分割装置。
  14. 前記第3の手段は、前記第2の手段で算出した各要素グループの等価物性値を基に当該各要素グループの等価剛性マトリックスを作成し、前記等価剛性マトリックスのノルムを算出することを特徴とする請求項10から請求項13のいずれか記載の要素分割装置。
  15. 前記第4の手段は、前記隣接する要素グループ間において、前記第3の手段にて算出したノルムの差と前記閾値とを比較して前記物性値が大きく変化する部分を判別することを特徴とする請求項10から請求項14のいずれか記載の要素分割装置。
  16. 前記第5の手段は、前記第4の手段にて前記隣接する要素グループのノルムの差が前記閾値を越えると判別された要素グループを前記要素の統合化から除外し、前記閾値以下と判別された要素グループにおいて前記要素の統合にて要素数を低減させ、新たに統合した要素に等価物性値を代入することを特徴とする請求項10から請求項15のいずれか記載の要素分割装置。
  17. 前記第6の手段は、前記要素の統合化から除外した要素グループと統合化した要素グループとの要素不整合部分を整合させるためにそれら要素グルーブの間にある統合化グループを再分割することを特徴とする請求項10から請求項16のいずれか記載の要素分割装置。
  18. 有限要素法を用いて基板の反り解析を行う有限要素法解析モデルの要素分割装置に用いる要素分割方法であって、
    前記要素分割装置が、配線設計データを基に当該データに対して直交にメッシングを行った直交メッシングデータにおいて全要素のグループ分けを実行する第1の工程と、複合則プログラムを用いて各要素グループの等価物性値を算出する第2の工程と、前記等価物性値を基に等価剛性マトリックスを作成しかつ当該マトリックスから数学的手法によって算出しうるノルムを算出する第3の工程と、隣接する要素グループ間のノルムを比較して物性値が大きく変化する部分を判別する第4の工程と、前記ノルムの変化が閾値以下の時に隣接する要素グループを統合して前記等価物性値を代入しかつ前記ノルムの変化が前記閾値以上の時にその要素グループを統合化対象から除外する第5の工程と、前記統合化対象から除外した要素グループとこれに隣接する統合化した要素グループとの間のそれら要素グループの境界部分の要素を整合させる第6の工程とを実行することを特徴とする要素分割方法。
  19. 前記要素分割装置が、前記第1の工程において、要素数、またはグループ化する要素の全体長さ、またはグループ化する要素の縦横比に対して閾値を決定し、当該閾値内で前記要素をグループ化することを特徴とする請求項18記載の要素分割方法。
  20. 前記要素分割装置が、前記第2の工程において、各要素の残銅率を基に複合則を用いて、各要素グループの前記等価物性値を算出することを特徴とする請求項18または請求項19記載の要素分割方法。
  21. 前記等価物性値が、少なくともヤング率、ポアソン比、線膨張係数を含むことを特徴とする請求項20記載の要素分割方法。
  22. 前記要素分割装置が、前記第3の工程において、前記第2の工程にて算出した各要素グループの等価物性値を基に当該各要素グループの等価剛性マトリックスを作成し、前記等価剛性マトリックスのノルムを算出することを特徴とする請求項18から請求項21のいずれか記載の要素分割方法。
  23. 前記要素分割装置が、前記第4の工程において、前記隣接する要素グループ間において、前記第3の工程にて算出したノルムの差と前記閾値とを比較して前記物性値が大きく変化する部分を判別することを特徴とする請求項18から請求項22のいずれか記載の要素分割方法。
  24. 前記要素分割装置が、前記第5の工程において、前記第4の工程にて前記隣接する要素グループのノルムの差が前記閾値を越えると判別された要素グループを前記要素の統合化から除外し、前記閾値以下と判別された要素グループにおいて前記要素の統合にて要素数を低減させ、新たに統合した要素に等価物性値を代入することを特徴とする請求項18から請求項23のいずれか記載の要素分割方法。
  25. 前記要素分割装置が、前記第6の工程において、前記要素の統合化から除外した要素グループと統合化した要素グループとの要素不整合部分を整合させるためにそれら要素グルーブの間にある統合化グループを再分割することを特徴とする請求項18から請求項24のいずれか記載の要素分割方法。
  26. 有限要素法を用いて基板の反り解析を行う有限要素法解析モデルの要素分割装置が実行するプログラムであって、
    前記要素分割装置の中央処理装置に、配線設計データを基に当該データに対して直交にメッシングを行った直交メッシングデータにおいて全要素のグループ分けを実行する第1のステップと、複合則プログラムを用いて各要素グループの等価物性値を算出する第2のステップと、前記等価物性値を基に等価剛性マトリックスを作成しかつ当該マトリックスから数学的手法によって算出しうるノルムを算出する第3のステップと、隣接する要素グループ間のノルムを比較して物性値が大きく変化する部分を判別する第4のステップと、前記ノルムの変化が閾値以下の時に隣接する要素グループを統合して前記等価物性値を代入しかつ前記ノルムの変化が前記閾値以上の時にその要素グループを統合化対象から除外する第5のステップと、前記統合化対象から除外した要素グループとこれに隣接する統合化した要素グループとの間のそれら要素グループの境界部分の要素を整合させる第6のステップとを実行させるためのプログラム。
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