JP4872425B2 - 撮像装置およびドライブレコーダシステム - Google Patents
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Description
本発明は上記従来技術の欠点を除くためにされたものであり、その目的は、事故状況の詳細な解析に適した事故画像データを取得できる撮像装置およびドライブレコーダシステムを提供することである。
本発明に関連する技術として、第1の技術に係る撮像装置は、車両に搭載されて車両の周辺を撮像する撮像装置であって、撮影レンズと、撮像素子と、画像処理部と、事故検知センサと、制御部と、記録部と、を有する。撮像素子は、撮影レンズからの光束に基づく被写界の像を光電変換して画像信号を生成する。画像処理部は、画像信号に基づき車両運転時の動画像データを生成する。事故検知センサは、車両への衝撃に基づいて事故発生を検知する。制御部は、事故検知センサの出力に基づいて、画像処理部に事故状況を示す事故画像データを通常時と異なる方式で生成させる。そして、記録部には事故画像データが記録される。
第3の技術では、第2の技術において、静止画像データは、通常時の動画像データの1フレームと比べて解像度、階調数およびアスペクト比の少なくとも1つの設定が相違する。
第5の技術では、第4の技術において、制御部は、事故画像データの動画像データと静止画像データのフレームとの対応関係を示す付記データを生成し、該付記データを事故画像データに関連付けて記録部に記録する。
第7の技術では、第1から第6のいずれかの技術において、画像処理部は、事故検知センサの出力に基づいて、動画像データの解像度増加、階調数増加およびアスペクト比変更のうちの少なくとも1つの設定変更を実行し、事故画像データを構成する動画像データを生成する。
第9の技術に係るドライブレコーダシステムは、第1から第8のいずれかの技術に係る撮像装置と、車両の走行状態を検出する走行状態検出部と、走行状態を示す走行状態データを記録する走行状態記録部と、を有する。
図1は第1実施形態のドライブレコーダカメラの構成を示すブロック図である。また、図2はドライブレコーダカメラの外観図であって、図3はドライブレコーダカメラの取付状態を示す図である。
第1実施形態のドライブレコーダカメラ10は、自動車における運転席前方の視野を含む領域を撮影可能な位置(例えば自動車内のバックミラー近傍など)に取り付けられる。そして、ドライブレコーダカメラ10は自動車の走行時に自動車周辺の画像を撮影できるようになっている(図3参照)。図2(a)に示すように、ドライブレコーダカメラ10の筐体正面には撮影光学系11および閃光発光部17が配置されている。また、図2(b)に示すように、ドライブレコーダカメラ10の筐体背面には液晶モニタ21と操作部材22を構成する操作スイッチ22aおよびレリーズ釦22bとが配置されている。
図1に示すように、ドライブレコーダカメラ10は、撮影光学系11と、撮像素子12と、アナログ信号処理部13と、A/D変換部14と、画像処理部15と、バッファメモリ16と、閃光発光部17と、記録I/F18と、内蔵型記録装置19と、表示I/F20および液晶モニタ21と、操作部材22と、CPU23と、電源ユニット24と、データバス25と、を有している。なお、画像処理部15、バッファメモリ16、記録I/F18、表示I/F20およびCPU23はデータバス25を介して接続されている。
フォーカス駆動部31はフォーカスレンズ30の光軸方向位置を変化させる。光軸補正レンズ32は光軸直角方向に揺動可能に構成されている。揺動センサ部33は、カメラの縦揺れを検出する縦方向角速度センサと、カメラの横揺れを検出する横方向角速度センサとを有している。この揺動センサ部33は自動車の走行時におけるカメラの揺れをモニタし、CPU23にカメラ揺動データを出力する。このカメラ揺動データは光軸補正レンズ32の移動量の演算のほかに、後述の事故画像データの生成判定にも用いることができる。なお、カメラ揺動データを事故画像データの生成判定に用いる場合には、直交する3軸周りの角速度センサと、直交する3軸方向の加速度センサとによって揺動センサ部33を構成するようにしてもよい。
画像処理部15は、デジタル画像信号に画像処理(欠陥画素補正、ガンマ補正、補間、色変換、エッジ強調など)を施して画像データ(動画像データまたは静止画像データ)を生成する。また、画像処理部15は画像データの圧縮処理なども実行する。バッファメモリ16はSDRAM等で構成される。このバッファメモリ16には、画像処理部15での画像処理の前工程または後工程で画像データのフレームが一時的に保存される。
記録I/F18には記録媒体26のコネクタと内蔵型記録装置19が接続されている。そして、記録I/F18は、記録媒体26および内蔵型記録装置19に対するデータ書き込み/読み込みを制御する。なお、内蔵型記録装置19は、例えば、ハードディスク等の磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、などを用いた記録装置や、あるいは半導体メモリなどで構成される。
また、CPU23は自動車の各部に設けられたスイッチ群(図示を省略する)とケーブル27を介して接続されており、上記のスイッチ群からの入力信号に基づいてCPU23が自動車の事故発生やブレーキ状態などを検出できるようになっている。そして、CPU23は事故の検知時には動画像データとは別に画像処理部15に静止画像データを生成させる。
(1)CPU23は撮像素子12の画像信号に基づいてAE演算などを実行する。なお、第1実施形態でのAE演算では、CPU23は画面下側の画像信号に基づいてAE演算を実行し、画面上側の画像信号をAE演算に使用しないことが好ましい。以下、その理由を説明する。
(3)CPU23はカメラ揺動データに基づいて光軸補正レンズ32のx方向およびy方向の補正移動量を演算し、この補正移動量を光軸補正レンズ駆動部34に出力してぶれ補正を実行する。
ステップS101:CPU23は、自動車の走行状態の検出(例えば、自動車のエンジン始動または車輪の回転が検出された場合など)またはユーザーによる撮影開始入力に応じて、動画撮影を開始する。
(1)CPU23は、動画像データの解像度を撮像素子12を全画素読み出しした場合の解像度よりも低い解像度に設定する。例えば、撮像素子12の有効画素領域の画素数が1600×1200の場合において、CPU23は動画像データの解像度を640×480または320×240の画素数に設定する。これにより、間引き読み出しによる撮像素子12からの信号読み出しの高速化や画像処理部15の演算負荷抑制などが実現される。また、動画像データのデータ量が小さくなるので、動画像データの記録時間をより長くすることができる。
より具体的には、(1)衝突により自動車のエアバックの展開信号がCPU23に入力された場合、(2)衝突時にシートベルトを巻き取る電動モータの動作信号がCPU23に入力された場合、(3)自動車のバンパー、ボンネットフード等に設けられた衝突検知センサからCPU23に衝突検出信号が入力された場合、(4)揺動センサ部33から閾値以上の揺れが検出された場合、などにCPU23は事故発生と判定する。
ステップS104:この場合には、CPU23は事故発生と同時に記録媒体26または内蔵型記録装置19に記録された動画像データの上書きを禁止し、事故発生前の状況を示す動画像データを確保する。なお、CPU12は事故発生後も所定時間まで動画像データを継続的に生成し、事故発生後の状況を示す動画像データを記録媒体26または内蔵型記録装置19に記録する。
図7は第1実施形態での静止画撮影のタイミングを示すチャート図である。第1実施形態ではCPU23は事故発生直後も動画撮影を行いつつ、複数回の静止画撮影を間欠的に実行する。静止画撮影では、各フレーム毎に露出条件(シャッタ秒時やISO感度など)を変化させてブラケティング撮影を行うようにしてもよい。なお、静止画撮影時にはCPU23は動画像のフレーム生成を一時中止し、CPU23が静止画撮影直前のフレームによって動画像データの静止画撮影期間を補完する。これにより、静止画撮影時には若干被写体の動きがぎこちなくなるが、事故発生時の状況を十分把握可能な動画像データを生成することができる。
第1実施形態のドライブレコーダカメラ10では、事故発生時には事故発生前後の動画像データが記録されるとともに、動画像データよりも細部が鮮明に撮影された静止画像データが複数撮影される。そのため、事故発生までのプロセスを動画像データによって概略的に把握でき、かつ静止画像データを用いて事故時の詳細な状況を解析できる。
なお、第1実施形態ではレリーズ釦22bによりユーザーが手動で静止画を撮影することもできる。この場合には、CPU23は通常の電子カメラと同様に画面全体の画像信号に基づいてAE演算を実行して静止画像データを生成する。このようにすれば、必要に応じてユーザーが事故時の静止画を追加撮影することもでき、事故状況の解析をより容易にすることもできる。また、運転中の風景の撮影用途にもドライブレコーダカメラ10を利用でき、製品の利便性、娯楽性もより向上する。
図8は第2実施形態での静止画撮影のタイミングを示すチャート図である。なお、以下の実施形態において第1実施形態と共通の構成には同一符号を付して重複説明を省略する。
第2実施形態は第1実施形態の変形例であって、CPU23は事故発生直後に所定時間の動画撮影を実行し、動画撮影の終了後に複数回の静止画撮影を実行する。
(第3実施形態の説明)
図9は第3実施形態のドライブレコーダカメラの動作を示す流れ図である。この第3実施形態は急ブレーキ時に予め事故画像データの生成を開始する構成である。なお、図9のS201、S202は図5のS101、S102に対応し、図9のS207〜S210は図5のS103〜S106にそれぞれ対応するので説明を省略する。
図10は第4実施形態のドライブレコーダカメラの構成を示すブロック図である。第4実施形態では、撮像素子12、アナログ信号処理部13、A/D変換部14および画像処理部15からなる撮影系統を2組有しており、静止画像データの生成と動画像データの生成とが、異なる撮影系統によって並行処理される。
以上、本発明を上記の実施形態によって説明してきたが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、例えば以下のような形態であってもよい。
(1)上記実施形態において、CPU23はケーブルを介して取得した自動車の走行情報を事故画像データに対応付けて記録し、ドライブレコーダシステムを構成するようにしてもよい。例えば、CPU23は自動車側から各種の走行情報(車速、加速度、ブレーキ圧、ハンドル舵角、GPSによる位置情報など)を取得し、ドライブレコーダカメラの記録媒体に一定時間保持する。そして、CPU23は、事故発生時には事故発生前後の走行情報を事故画像データに関連付けして事故記録データを生成する。これにより、自動車の事故状況をより詳細に解析することが可能となる。
(4)第4実施形態では、動画撮影用および静止画撮影用の各撮影系統で撮影光学系を共有することなく、各撮影系統ごとに撮影光学系をそれぞれ別々に設けてもよい。
例えば、CPU23は、エンジンの始動、車輪の回転の検出または運転手の搭乗をトリガとして高解像度の静止画像の撮影を開始する。この場合、CPU23は静止画像の解像度を動画像の解像度よりも高く設定する。上記実施形態の例であれば、事故発生時に撮影する静止画像と同等の解像度で運転時にも静止画像を撮影することが好ましい。
Claims (10)
- 車両に搭載されて前記車両の周辺を撮像する撮像装置であって、
撮影レンズと、
前記撮影レンズからの光束に基づく被写界の像を光電変換して画像信号を生成する撮像素子と、
前記画像信号に基づき車両運転時の動画像データを生成する画像処理部と、
前記車両への衝撃に基づいて事故発生を検知する事故検知センサと、
前記事故検知センサの出力に基づいて、前記画像処理部に事故状況を示す事故画像データを通常時と異なる方式で生成させる制御部と、
前記事故画像データを記録する記録部と、を有し、
前記画像処理部は、前記事故検知センサの出力に基づいて、通常時の動画像データよりも1フレーム当たりの情報量が大きい静止画像データを所定のタイミングで1フレーム以上生成し、
前記記録部は、事故発生時の動画像データと前記静止画像データとを前記事故画像データとして記録し、
前記制御部は、前記静止画像データの生成時に、ブレを抑制するように制御する
ことを特徴とする撮像装置。 - 前記静止画像データは、通常時の動画像データの1フレームと比べて解像度、階調数およびアスペクト比の少なくとも1つの設定が相違することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
- 前記画像処理部は、前記事故画像データを構成する動画像データの撮影期間において複数フレームの前記静止画像データを生成することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の撮像装置。
- 前記制御部は、前記事故画像データの動画像データと前記静止画像データのフレームとの対応関係を示す付記データを生成し、該付記データを前記事故画像データに関連付けて前記記録部に記録することを特徴とする請求項3に記載の撮像装置。
- 前記制御部は、前記静止画像データの各フレーム毎に撮影条件を変化させてブラケティング撮影を実行することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の撮像装置。
- 前記画像処理部は、前記事故検知センサの出力に基づいて、前記動画像データの解像度増加、階調数増加およびアスペクト比変更のうちの少なくとも1つの設定変更を実行し、前記事故画像データを構成する動画像データを生成することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の撮像装置。
- 前記制御部は、撮影画面の下側半分の画像信号に基づいてAE演算を実行することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の撮像装置。
- 前記車両の急ブレーキを検知するブレーキ検知センサをさらに有し、
前記制御部は急ブレーキ検知時に前記事故画像データの生成開始を指示し、前記急ブレーキ検知時から所定時間以内に事故発生を検知した場合には、前記記録部に前記事故画像データを保持させることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の撮像装置。 - 請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の撮像装置と、
前記車両の走行状態を検出する走行状態検出部と、
前記走行状態を示す走行状態データを記録する走行状態記録部と、
を有することを特徴とするドライブレコーダシステム。 - 車両に搭載されて前記車両の周辺を撮像する撮像装置であって、
撮影レンズと、
前記撮影レンズからの光束を分割する光学素子と、
前記光学素子によって分割された一方の光束に基づき車両運転時の動画像データを生成する動画像用撮影系統と、
前記光学素子によって分割された他方の光束に基づき車両運転時の静止画像データを生成する静止画像用撮影系統と、
前記車両への衝撃に基づいて事故発生を検知する事故検知センサと、
前記事故検知センサの出力に基づいて、前記動画像用撮影系統および前記静止画像用撮影系統に事故状況を示す事故画像データを通常時と異なる方式で生成させる制御部と、
前記事故画像データを記録する記録部と、を有し、
前記静止画像用撮影系統は、前記事故検知センサの出力に基づいて、通常時の動画像データよりも1フレーム当たりの情報量が大きい静止画像データを所定のタイミングで1フレーム以上生成し、
前記記録部は、事故発生時の動画像データと前記静止画像データとを前記事故画像データとして記録する
ことを特徴とする撮像装置。
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