JP4872356B2 - 水中カプセル油型乳化組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、アシルアミノ酸アルキルアミド、油性基剤、極性溶媒、水を含有する、水中カプセル油型乳化組成物に関する。
化粧品分野では、使用中に皮膚にみずみずしさを与え、油っぽくない感触を付与する水中油型乳化物が広く用いられている。しかし、乳化物は一般に熱力学的に不安定であり、油と水の比重差によるクリーミング、粒子間の衝突によって生じる凝集、そして分散相同士の合一により、いずれ2相に分離してしまうという特性がある。そのため分散相同士の合一を防止する努力がこれまで種々行われてきた。
第三成分を追加して安定化する試みが幾つかなされた。乳化剤増量により乳化物の安定化を図る試みがなされた(非特許文献1)が、合一防止は不完全なだけでなく、乳化剤特有のべたき感が際立ってしまうという難点も浮上してきた。
また、アルキル変性カルボキシビニルポリマー等の水溶性増粘剤を用いて、安定した乳化物を得る試みもなされてきた(特許文献1)が、合一防止までには至っていなかった。
また、固形または半固形油・水溶性増粘剤・油溶性増粘剤を組み合わせる取り組みも行われてきた(特許文献2)が、固形または半固形油分由来のべたつき感や水溶性増粘剤由来のぬめり感が発生してしまい、安定性に問題があったり、製造に極めて特殊な装備を要し汎用な技術でなかったりと、いずれの水中油型乳化組成物も満足のいくものではなかった。
一方、乳化技術改良の試みもなされた。1000psi以上の高圧力下で乳化処理を行い、乳化粒子を0.3mm以下に微細化する試みがなされた(特許文献3)、油相全体の軟化温度が50℃以下のため、高温での安定性が悪く、必ずしも満足のいくものではなかった。
また、積極的にカプセル化する試みも幾つかなされた。アルギン酸カルシウムからなるカプセル膜により油相の合一を防ぎながらも水性化粧料の特徴を生かす試みがなされた(特許文献4)が、アルギン酸系カプセルは配合される原料が制限されたり、特定のpH領域でしか使えなかったり、耐塩性の低い外相を用いた場合は硬化反応に用いた多価金属イオンによって減粘してしまう等、必ずしも満足いくものではなかった。
寒天を基剤とするソフトカプセルによる安定化の試みがなされた(特許文献5)が、化粧料として皮膚に適用したときに寒天のカスが皮膚上に残留してしまうという異物感が否めなかった。
分散相同士が合一することなく、特殊装置を用いることなく簡便な方法で製造可能な、経時安定性に優れ、塗布時に違和感がなく、みずみずしさとエモリエント感を両立させるという使用感に優れ、外観に優れた、水中カプセル油型乳化組成物が切に望まれていた。
Contact Dermatitis 33,4,217,1955 特開平7−149621号公報 特開平6−157240号公報 特開平10−259114号公報 特開平2−117610号公報 特開平1−193216号公報
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、分散相同士が合一することなく、特殊装置を用いることなく簡便な方法で製造可能な、経時安定性に優れ、塗布時に違和感がなく、みずみずしさとエモリエント感を両立させるという使用感に優れ、外観に優れた、水中カプセル油型乳化組成物を提供することにある。
本発明は上記課題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、アシルアミノ酸アルキルアミド、油性基剤、極性溶媒、水を含有する水中カプセル油型乳化組成物を調製することにより上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は下記の能様を含む。
[1]下記(A)、(B)、(C)、(D)の4成分を含有することを特徴とする水中カプセル油型乳化組成物。
(A)アシルアミノ酸アルキルアミド
(B)油性基剤
(C)極性溶媒
(D)水
[2](A) 成分が下記一般式(1)であることを特徴とする[1]記載の水中カプセル油型乳化組成物。
Figure 0004872356
(式中R1およびR2は炭素数1〜26の炭化水素基、R3は炭素数7〜11の炭化水素基、nは1又は2を表す。)
[3](A)成分がN-2-エチルヘキサノイル-L-グルタミン酸ジブチルアミド、N-ラウロイル-L-グルタミン酸ジブチルアミドから選ばれることを特徴とする[1]または[2]のいずれかに記載の水中カプセル油型乳化組成物。
[4](A)成分の重量と、(B)成分と(C)成分の合計重量との重量比が0.01:99.99〜20:80でありかつ、(B)成分の重量と、(A)成分と(C)成分の合計重量との重量比が99:1〜24:76でありかつ、(C)成分の重量と(A)成分と(B)成分の合計重量との重量比が、70:30〜0.8:99.2でありかつ、(D)成分の重量と(A)成分と(B)成分と(C)成分の合計重量との重量比は1:99〜50:50でありかつ、(A)成分と(B)成分と(C)成分を含む油相全体のゲル化(固化)温度が100℃以下であることを特徴とする、[1]〜[3]のいずれかに記載の水中カプセル油型乳化組成物。
[5]更に非イオン型界面活性剤(E)を含有することを特徴とする[1]〜[4]のいずれかに記載の水中カプセル油型乳化組成物。
[6]更に油溶性薬効成分(F)を含有することを特徴とする、[1]〜[5]のいずれかに記載の水中カプセル油型乳化組成物。
[7]更に油分散性粉体(G)を含有することを特徴とする、[1]〜[6]のいずれかに記載の水中カプセル油型乳化組成物。
水中油型乳化組成物において達成不可能であった、分散相同士の合一を防ぎつつ、経時安定性に優れ、塗布時に違和感がなく、みずみずしさとエモリエント感を両立させるという使用感に優れ、外観に優れた組成物を、特殊装置ではなく簡便な方法で製造可能である新規水中カプセル油型乳化組成物を提供できるようになった。特にこれまで安定した乳化組成物を得ることが困難であったシリコン油を安定して乳化させる事ができ、また油溶性の原料を安定して配合できるようになった。
以下、本発明の構成要素について、逐次説明する。
本発明における水中カプセル油型乳化組成物とは、水を外相とし、油を内相とする乳化組成物であり、かつ、遠心分離によって油相同士が合一しない系のことを示す。これは、油相がカプセル様を示すことに由来する。遠心分離の度合いによりそのカプセル油相の耐合一安定性が示されることになる。油相同士の合一安定性も時間と温度と力のファクターに依存している。例えば、通常室温、好ましくは25℃における1分間の遠心操作において、遠心力の下限値が10Gでも合一しないものを指す。カプセルの合一安定性が高いという観点で、遠心力の下限値として50Gが好ましく、100Gがより好ましく、200Gが更に好ましく、300Gが更に一層好ましく、500Gが殊更に好ましく、1000Gが特に好ましい。遠心力の上限値は、通常の化粧料として使用する用途においてカプセルから内容物が出てくる程度であれば特に制限はないが、カプセル成分の残留異物感が少ないという観点で、遠心力の上限値として1000000Gが好ましく、100000Gがより好ましく、10000Gが更に好ましい。この合一安定性の評価基準は、狭義には乳化組成物が水中カプセル油であることを区別する方法であるが、広義には化粧料等の製品中に水中カプセル油が存在することを区別する方法である。
本発明に用いられるアシルアミノ酸アルキルアミド(A)は、例えば、塩基性触媒下において、長鎖脂肪酸ハライドとL-グルタミン酸又はL-アスパラギン酸とをショッテン・バウマン反応で反応させることによって、N-アシル化グルタミン酸又はN-アシル化アスパラギン酸を製造し、つづいて、アルキルアミンなどのアミン誘導体を酸触媒存在下又は無触媒下で加熱反応することによって製造することができる。あるいは、酸触媒の存在下又は無触媒下において、グルタミン酸又はアスパラギン酸とアルキルアミンなどのアミン誘導体とを反応させ、得られたグルタミン酸アミド又はアスパラギン酸アミドを、さらに脂肪酸ハライド等のアシル化剤でN-アシル化することにより製造することができる。アシルアミノ酸アルキルアミド(A)の中では組成物の性能が最も優れているという観点で、下記一般式(1)で表されるアシルアミノ酸アルキルアミドが好ましい。
Figure 0004872356
(式中R1およびR2は炭素数1〜26の炭化水素基、R3は炭素数7〜11の炭化水素基、nは1又は2を表す。)
本発明に用いられる一般式(1)で表されるアシルアミノ酸アルキルアミド(A)において、R1及びR2はそれぞれ独立に炭素原子数1〜26のアルキル基を示す。R1及びR2が示すアルキル基は、直鎖状、分枝鎖状、環状、又はそれらの組み合わせのいずれであってもよい。好ましくは炭素原子数1〜12、より好ましくは炭素原子数2〜6の直鎖状又は分枝鎖状のアルキル基を用いることができ、さらに好ましいのは炭素原子数3〜5の直鎖状又は分枝鎖状のアルキル基である。最も好ましくはn-ブチル基を用いることができる。
本発明に用いられる一般式(1)で表されるアシルアミノ酸アルキルアミド(A)において、R3は炭素原子数7〜11の炭化水素基を示す。R3が示す炭化水素基は、直鎖状、分枝鎖状、環状のいずれであってもよい。これらのうち1種類を使用しても良いし、上記群から選ばれる2種以上を混合して使用しても構わない。炭化水素基としては不飽和結合を含む炭化水素基を用いることもできるが、アルキル基を用いることがより好ましい。アルキル基としては直鎖状又は分枝鎖状のアルキル基が好ましい。R3‐CO‐で表される基の例としては、例えば、n-オクタノイル基、n-ノナノイル基、n-デカノイル基、n-ウンデカノイル基、n-ドデカノイル基、2-エチルヘキサノイル基などを挙げることができ、これらのうち様々な油性基剤に対して高いゲル化能を示すという観点でオクタノイル基、デカノイル基、n-ドデカノイル其、2-エチルヘキサノイル基が好ましく、n-ドデカノイル基と2−エチルヘキサノイル基が特に好ましい。
本発明に用いられる一般式(1)で表されるアシルアミノ酸アルキルアミド(A)において、分子中の酸性アミノ酸残基はnが1の場合にはL-アスパラギン酸残基、nが2の場合にはL-グルタミン酸残基を示す。油性基材に対し高いゲル化能を示すという観点で、nが2であることが好ましい。一般式(1)で表される化合物は、R1、R2、及び/又はR3の種類により1以上の不斉炭素を有する場合があるが、このような不斉炭素に基づく光学異性体又はジアステレオマーなどの立体異性体、任意の立体異性体の混合物、ラセミ体のいずれでもよい。また、R1、R2、及び/又はR3がオレフィン性二重結合を有する場合には、その配置はZ又はEのいずれでもよく、幾何異性体又は任意の幾何異性体の混合物であってもよい。さらに、上記一般式(1)で表されるアミノ酸誘導体の任意の水和物、及び任意の形態の結晶であってもよい。本発明のアミノ酸誘導体としては、上記に説明した異性体又はそれらの混合物、あるいは水和物などの任意の物質を用いることができる。
本発明に用いられる一般式(1)で表されるアシルアミノ酸アルキルアミド(A)としては、具体的にN-オクタノイルグルタミン酸ジブチルアミド、N-デカノイル-グルタミン酸ジブチルアミド、N-ラウロイルグルタミン酸ジブチルアミド、N-2-エチル-ヘキサノイルグルタミン酸ジブチルアミドを挙げることができる。これらのうち1種類を使用しても良いし、上記群から選ばれる2種以上を混合して使用しても構わない。この中でも、強度と使用感を備えるという観点で、N-2-エチル-ヘキサノイルグルタミン酸ジブチルアミドとN-ラウロイルグルタミン酸ジブチルアミドが好ましく、さまざまな油性基材(B)を用いた際のカプセル油の透明度の高さの観点で、N-2-エチル-ヘキサノイルグルタミン酸ジブチルアミドが特に好ましい。
本発明にかかる水中カプセル油型乳化組成物に使用されるアシルアミノ酸アルキルアミド(A)の含有量は油相を安定化し得る量であれば特に制限はないが、(A)成分の重量と(B)成分と(C)成分の合計重量との重量比が0.01:99.99〜20:80の範囲で使用される。ここで、(B)成分と(C)成分の合計重量に対する(A)成分の重量が0.01重量%未満では油相が十分に安定化できず、また20重量%を超えるとアシルアミノ酸アルキルアミド(A)が油相に完全に溶解しないため水中カプセル油型乳化を形成できない場合がある。また、カプセル油の調製のし易さの観点から、(A)成分の重量と、(B)成分と(C)成分の合計重量との重量比は好ましくは0.1:99.9〜10:90であり、さらに好ましくは0.5:99.5〜7:93である。
本発明に用いられる油性基剤(B)としては、上記アシルアミノ酸アルキルアミド(A)を均一に分散させられるものであれば特に制限はなく、通常化粧料に配合される公知の成分が用いられる。具体例としては、ミリスチン酸ミリスチル、ラウリン酸ヘキシル、オレイン酸デシル、ミリスチン酸イソプロピル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、モノステアリン酸グリセリン、フタル酸ジエチル、モノステアリン酸エチレングリコール、オキシステアリン酸オクチル、ジオクタン酸ネオペンチレングリコール等のエステル類;流動パラフィン、スクワラン等の炭化水素類;トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリル等のトリグリセライド類;ミンク油、カカオ油、ヤシ油、パーム核油、ツバキ油、ゴマ油、ヒマシ油、オリーブ油等の油脂類;メチルポリシロキサン、高重合メチルポリシロキサン、ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体、ポリオキシプロピレン・メチルポリシロキサン共重合体及びポリ(オキシエチレン、オキシプロピレン)・メチルポリシロキサン共重合体等のエーテル変性シリコーン、ステアロキシメチルポリシロキサン、ステアロキシトリメチルシラン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、オクタメチルポリシロキサン、デカメチルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、テトラヒドロテトラメチルシクロテトラシロキサン、メチルシクロポリシロキサン、シクロペンタシロキサン及びドデカメチルシクロヘキサシロキサン等の環状シリコーン、1,1,5,5−テトラフェニルトリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、トリメチルシロキシケイ酸、アミノエチルアミノプロピルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体等のアミノ変性シリコーン、シラノール変性ポリシロキサン、アルコキシ変性ポリシロキサン、脂肪酸変性ポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン、エポキシ変性ポリシロキサン、アルコキシ変性ポリシロキサンパーフルオロポリエーテル、ポリ酢酸ビニルジメチルポリシロキサン等などのシリコーン油類などが例示できる。これらのうち1種類を使用しても良いし、上記群から選ばれる2種以上を混合して使用しても構わない。ここで、上記アシルアミノ酸アルキルアミド(A)を均一に分散させることができないと十分に水中カプセル油型乳化を形成できないという観点から、油性基材の融点が60℃以下である事が好ましく、皮膚に塗布するときのべたつき感の観点から、常温で液状を保つものがより好ましい。
本発明にかかる水中カプセル油型乳化組成物に使用される(B)成分の重量と、(A)成分と(C)成分の合計重量との重量比は、アシルアミノ酸アルキルアミド(A)の溶解し易さの観点から、99:1〜24:76である事が望ましく、油相のゲル化温度の観点から、85:15〜48:52の範囲がより好ましく、水中カプセル油型乳化の高温での安定度の観点から85:15〜56:44の範囲がさらに好ましい。
本発明に用いられる極性溶媒(C)としては、上記油性基剤(B)と組み合わせることにより、上記アシルアミノ酸アルキルアミド(A)を充分に加熱溶解させ得るものであれば特に制限はなく、通常化粧料に配合される公知の成分が用いられる。具体例として、エタノール、2−プロパノール等の低級アルコール類;イソステアリルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ヘキサデシルアルコール、オクチルドデカノール等の高級アルコール類;1,3‐ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、プロピレングリコール等の多価アルコール類などが例示できる。これらのうち1種類を使用しても良いし、上記群から選ばれる2種以上を混合して使用しても構わない。安定したカプセルを提供できるという観点から、低級アルコール類、高級アルコール類が好ましく、高級アルコール類がより好ましく、イソステアリルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ヘキサデシルアルコール、オクチルドデカノールが更に好ましく、イソステアリルアルコール、オクチルドデカノールが特に好ましい。
ここで、油性基剤(B)と極性溶媒(C)の混合物で上記アシルアミノ酸アルキルアミド(A)を加熱溶解させることができないと水中カプセル油型乳化組成物を形成できない場合があり好ましくなく、この観点から、(C)成分の重量と(A)成分と(B)成分の合計重量との重量比が、70:30〜0.8:99.2である事が望ましく、油相のゲル化温度の観点から、40:60〜12:88の範囲がより好ましく、水中カプセル油型乳化の高温での安定度の観点から30:70〜12:88がさらに好ましい。
本発明に用いられる水(D)は、一般に洗浄剤や化粧料に使用される程度の純度であれば、特に限定されない。具体的には、イオン交換水、井戸水、天然水、地下水、市水、硬水、軟水等が使用できる。これらのうち一種類を使用しても良いし、上記群から選ばれる2種以上を混合して使用しても構わない。本発明品の保存安定性や衛生面の観点からイオン交換水が好ましい。(D)成分の重量と(A)成分と(B)成分と(C)成分の合計重量との重量比は99:1〜50:50の範囲が好ましく、外観、性能、塗布後のさっぱり感の観点から、99:1〜70:30の範囲がより好ましく、塗布時のみずみずしさの観点から、99:1〜80:20の範囲がさらに好ましい。
更に、本発明において、非イオン性界面活性剤(E)を加えることにより、水中カプセル油型乳化組成物の分散状態を安定なものにでき、クリーミングを抑えることができる。本発明において用いられる非イオン性界面活性剤(E)としては、一般的な化粧料の製造に通常用いられる非イオン性界面活性剤であれば、特に限定されることなく使用できる。具体例としては、ポリオキシエチレン(以下、POEともいう。)(5〜10モル)ヘキサデシルエーテル、POE(6〜9モル)オレイルエーテル、POE(5〜7モル)ラウリルエーテル、POE(5〜10モル)イソステアリルエーテル、POE(8〜12モル)ジラウレート、POE(6〜12モル)モノイソステアレート、POE(8〜20モル)ジイソステアレート、POE(5〜12モル)モノオレエート、POE(3〜60モル)グリセリルモノステアレート、POE(3〜20モル)グリセリルトリステアレート、POE(3〜60モル)グリセリルモノイソステアレート、POE(10〜60モル)グリセリルジイソステアレート、POE(3〜60モル)グリセリルトリイソステアレート、POE(20〜50モル)グリセリルトリオレエート、POE(4〜25モル)ソルビタンモノラウレート、POE(5〜25モル)ソルビタンモノココエート、POE(5〜25モル)ソルビタンモノパルミテート、POE(5〜25モル)ソルビタンモノステアレート、POE(5〜25モル)ソルビタンモノオレエート、POE(5〜25モル)ソルビタントリステアレート、POE(5〜25モル)ソルビタントリオレエート、POE(20〜40モル)トリメチロールプロパントリミリステート、POE(20〜50モル)トリメチロールプロパントリイソステアレート、POE(5〜100モル)硬化ヒマシ油、POE(15〜50モル)ヒマシ油、POE(10〜60モル)硬化ヒマシ油モノラウレート、POE(5〜60モル)硬化ヒマシ油モノイソステアレート、POE(3〜60モル)硬化ヒマシ油トリイソステアレート、モノイソステアリン酸グリセリル、ジイソステアリン酸グリセリル、モノイソステアリン酸ジグリセリル、モノオレイン酸ジグリセリル、モノイソステアリン酸ソルビタン、セキスイソステアリン酸ソルビタン、モノオレイン酸ソルビタン、モノイソステアリン酸テトラグリセリル、モノイソステアリン酸ヘキサグリセリル、モノイソステアリン酸デカグリセリル、ジイソステアリン酸ヘキサグリセリル、ジイソステアリン酸デカグリセリル、ペンタイソステアリン酸デカグリセリル等が挙げられる。本発明ではこれら非イオン性界面活性剤(E)の1種または2種以上を用いることができる。
また、本発明にかかる水中カプセル油型乳化組成物においては、非イオン性界面活性剤(E)のHLB値は特に制限はないが、3.5〜12である事が好ましい。HLB値が3.5未満では、カプセル油の水相への分散性向上効果が乏しくなりうるし、12を超えると、非イオン性界面活性剤(E)の油相への溶解性が乏しくなりうる。シリコン油に対する安定性の観点から、HLB値が5.5〜12がより好ましい。なお2種以上の非イオン性界面活性剤(E)を含有している場合の非イオン性界面活性剤(E)のHLB値算出方法はそれぞれの非イオン性界面活性剤(E)のHLB値、およびその重量比率から算出したHLBの加重平均値として計算される。
非イオン性界面活性剤(E)の配合量は、通常水中カプセル油型乳化組成物全体の0.01〜20重量%の範囲で使用される。0.01重量%未満であると水中カプセル油型乳化組成物の分散状態の安定化に寄与することができず、20重量%を越えると乳化剤特有のべたついた感触が顕著となるため好ましくない。皮膚への刺激がなく、塗布時のべたつき感を低減できるという観点から0.1〜15重量%が好ましく、0.2〜10重量%がより好ましく、0.3〜7重量%が更に好ましく、0.5〜5重量%が特に好ましい。
更に本発明を用いることにより、これまで加水分解安定性が悪く水中油型乳化処方に配合が困難であった油溶性薬効成分(F)を用いることができる、もちろん本発明には加水分解安定性のよい油溶性薬効成分(F)も用いることができる。油溶性薬効成分(F)としては、一般的な化粧料の製造に通常用いられる油溶性薬効成分であれば、特に限定されずに用いられる。具体例としては、パラアミノ安息香酸、オクチルメトキシシンナメート、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、t-ブトキシジベンゾイルメタン等の紫外線吸収剤;ビタミンA及びその誘導体;ビタミンB6塩酸塩、ビタミンB6トリパルミテート、ビタミンB6ジオクタノエート、ビタミンB2及びその誘導体、ビタミンB12、ビタミンB15及びその誘導体等のビタミンB類;アスコルビン酸、アスコルビン酸硫酸エステル(塩)、アスコルビン酸リン酸エステル、アスコルビン酸ジパルミテート等のビタミンC類;α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、ビタミンEアセテート等のビタミンE類;ビタミンD類、ビタミンH、パントテン酸、パンテチン、ビオチン等のビタミン類;ニコチン酸アミド、ニコチン酸ベンジル、γ−オリザノール、アラントイン、グリチルリチン酸(塩)、グリチルレチン酸及びその誘導体、ヒノキチオール、ビサボロール、ユーカリプトール、チモール、イノシトール、サイコサポニン、ニンジンサポニン等のサポニン類、パントテニルエチルエーテル、エチニルエストラジオール、トラネキサム酸、アルブチン、セファランチン、プラセンタエキス等の薬剤、粉末などがあげられる。これらの配合量は、(A)成分と(B)成分と(C)成分の混合物に溶解しうる範囲で用いることができるが、油相に対する溶解度の観点から水中カプセル油型乳化組成物全体の0.01〜10重量%が好ましく、長期保存における安定性の観点から、0.01〜5重量%がさらに好ましい。
更に本発明を用いることにより、これまで水中油型乳化処方に配合困難であった油分散性粉体(G)を用いることができる。これら油分散性粉体としては、一般的な化粧料の製造に通常用いられる油分散性粉体であれば、特に限定されずに用いられる。具体例としては、表面疎水処理化酸化チタン、表面所水処理化酸化亜鉛、水不溶性顔料、油溶性染料、油分散性紫外線吸収剤などがあげられる。これらの配合量は、(A)成分と(B)成分と(C)成分の混合物に分散しうる範囲で用いることができるが、油相に対する分散のしやすさの観点から水中カプセル油型乳化組成物全体の0.01〜7重量%が好ましく、長期保存における安定性の観点から、0.01〜5重量%がさらに好ましい。
水中カプセル油型乳化組成物の油相の平均粒子径には特に制限はなく、調製時の添加方法および攪拌方法によって制御できる。また、油相の形状は特に限定されないが、美観および製造の容易さの観点から、球形であることが望ましい。
本発明にかかる製造方法を以下に示す。
第一工程)(A)成分と(B)成分と(C)成分を含む混合物(Z)を、加熱攪拌溶解させる。
第二工程)加熱下、(D)成分に混合物(Z)を攪拌しながら添加する。
第三工程)攪拌冷却させることにより目的とする水中カプセル油型乳化組成物を得る。
第一工程の(A)成分と(B)成分と(C)成分の添加順序は特に制限はない。安定性が乏しい油溶性物質の添加をする場合には、混合物(Z)が溶解した後、第二工程直前である方が好ましい。第一工程の加熱温度は混合物(Z)が溶解しさえすれば特に制限はないが、得られる組成物の総合評価の観点から50〜180℃が好ましく、80〜140℃がより好ましい。第一工程の攪拌速度は混合物(Z)が溶解しさえすれば特に制限はない。
第二工程の(D)成分の加熱温度は、水中カプセル油を形成しさえすれば特に制限はないが、カプセル形状が比較的均一な大きさの球形を示すという観点で、0〜100℃が好ましく、50〜95℃がより好ましく、60〜90℃が特に好ましい。微細な水中カプセル油が得られるという観点で、混合物(Z)のゲル化温度以上である方が好ましい。混合物(Z)の加熱温度に対する、第二工程の(D)成分の加熱温度は、水中カプセル油ができさえすれば特に制限はないが、均等な水中カプセル油を形成できるという観点で−30〜30℃が好ましく、−20〜20℃がより好ましく、−10〜10℃が更に好ましく、−5〜5℃が特に好ましい。第二工程の攪拌速度は、水中カプセル油ができさえすれば特に制限はないが、微細な水中カプセル油が得られると言う観点で、100rpm以上が好ましく、攪拌速度が速すぎるとカプセル同士が衝突しカプセル形状が比較的均一な大きさの球形を示さないため10000rpm以下が好ましい。第二工程の滴下するノズルは、水中カプセル油ができさえすれば特に制限はない。第二工程において、攪拌速度、滴下するノズルをコントロールすることにより、任意のカプセル油粒子径を選択できる。
第三工程の冷却速度は、水中カプセル油ができさえすれば特に制限はないが、均一な水中カプセル油を形成するためには、冷却速度が100℃/minより遅いことが好ましい。
本発明の水中カプセル油乳化組成物には、本発明の効果を阻害しない程度に、通常化粧料や皮膚外用剤として使用することができる各種成分を適宜配合することができる。例えば、イオン性界面活性剤、ノニオン界面活性剤、保湿剤、粉体、顔料、油剤、酸化防止剤、増粘剤、皮膜系背剤、有機溶剤、防腐剤、キレート剤、香料、等が挙げられる。
本発明の水中カプセル油型乳化組成物は、化粧品および洗浄料として使用することができる。例えば、一般クリーム、乳液(クレンジングクリーム、コールドクリーム、バニシングクリーム、ハンドクリームなど)、化粧水(ハンドローション、一般化粧水など)、パックなどの基礎化粧品;日焼け・日焼け止めクリーム、日焼け・日焼け止めローションなどの日焼け・日焼け止め化粧品;ヘアトリートメント剤(クリーム状、ローション状、ジェル状その他の形態の物および枝毛コート剤含む)、ヘアセット剤(セットローション、カーラーローション、ヘアリキッド、ヘアフォーム、ヘアジェル、)などの頭髪用化粧品;洗顔料(クリーム、ペースト状、液・ジェル状など)、シャンプーなどの清浄用化粧品などが挙げられる。特に、透明かつ安定化された乳化物が得られるという観点で、透明化粧料が好ましく、透明基礎化粧品、透明日焼け・日焼け止め化粧品がより好ましい。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。得られた水中カプセル油型乳化組成物は、安定性と官能の両面から以下の評価方法と評価基準により評価した。
<安定性評価方法>
1) 外観
水中カプセル油型乳化組成物(実施例)および水中油型乳化組成物(比較例)を室温(25℃)で3日保存後の外観を目視で観察した。
○:分散相(油相)が透明。
△:分散相(油相)が不透明。
×:分散相(油相)が分離する。
2) 外圧に対する安定性
水中カプセル油型乳化組成物(実施例)および水中油型乳化組成物(比較例)それぞれ1mlを1.5mlのエッペンドルフチューブに移し、遠心分離機(Sigma製Loboratory Centrifuge 1-13型、ローター半径3.5cm、最大回転数13000rpm)を用いて、室温において回転数を変え、1分間遠心分離を行った際の油相の分離状態を下記基準で評価した。重力加速度(RCF)は下記数式(1)を用いて計算した。
RCF=1118×r×N×10−8 (G) (1)
r:回転半径(cm)
N:一分間あたりの回転数(rpm)
◎:重力加速度1000G以上、10000G未満で油相が合一する。
○:250G以上、1000G未満で油相が合一する。
△:100G以上、250G未満で油相が合一する。
×:100G未満で油相が合一する。
3) 温度に対する安定性
水中カプセル油型乳化組成物(実施例)および水中油型乳化租税物(比較例)を50℃で3日間保存した際の乳化状態を下記基準で評価した。
◎:室温・50℃ともに分離せず安定。
○:室温で安定、50℃で分離。
△:室温で若干分離(リングができる程度)、50℃で分離。
×:室温、50℃ともに完全に分離。
<官能評価方法>
専門パネラー6名により、水中カプセル油型乳化組成物(実施例)および水中油型乳化租税物(比較例)を前腕に塗布した際の、塗布時のみずみずしさ、塗布時の異物感のなさ(カス残り感など)、塗布後の自然なしっとり感(ベタツキ感のなさ)の各項目について下記基準により官能評価を行った。
評価点
1)塗布時のみずみずしさ
非常にみずみずしく、水を塗布した感じ。・・・・・・4
少し油性感があるが、みずみずしい。・・・・・・・・3
油性感がつよい。・・・・・・・・・・・ ・・・・・2
非常に油性感が強く、まったくみずみずしくない。・・1
2)塗布時の異物感のなさ(カス残り感など)
異物感なし。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4
少し異物感があるが気にならない程度・・・・・・・・3
異物感がつよい。・・・・・・・・・・・・・・・・・2
非常に異物感が強く、塗布時に痛みを感じる。・・・・1
3)塗布後の自然なしっとり感
非常にしっとり。・・・・・・・・・・・・・・・・・4
ややしっとり。・・・・・・・・・・・・・・・・・・3
ベタツキ感あり。・・・・・・・・・・・・・・・・・2
非常にベタツキ感あり。・・・・・・・・・・・・・・1
評価基準
◎:評価平均点3.5以上
○:評価平均点2.5以上3.5未満
△:評価平均点1.5以上2.5未満
×:評価平均点1.5未満
(実施例1〜2、比較例1〜4)
表1に示す組成にしたがって、水中カプセル油型乳化組成物(実施例)と水中油型乳化組成物(比較例)を調製し、上記評価方法に従い、外観、外圧に対する安定性、温度に対する安定性、使用感に関して評価を行った。なお製法は水相部を80℃、400rpmで加熱攪拌下、90℃で加熱溶解させた油相部を2ml/minで添加した後、100℃/hで放冷することにより乳化組成物を得た。なお調製は100gスケールで行った。各種評価結果も併せて表1に示す。
Figure 0004872356
これら結果から、本発明の水中カプセル油型乳化組成物(実施例1)は、透明でかつ安定性と使用感に優れている組成物を提供できることがわかった。また、一般のカプセル状の組成物に見られる塗布時の違和感がないことがわかった。
(実施例3、比較例5〜11)
表2に示す組成にしたがって、油性基材として流動パラフィンを用いて、非イオン界面活性剤を用いて水中カプセル油型乳化組成物(実施例)および水中油型乳化組成物(比較例)を調製し、上記評価方法に従い、外圧に対する安定性、温度に対する安定性、使用感に関して評価を行った。なお製法は水相部を80℃、250rpmで加熱攪拌下、80〜120℃で加熱溶解させた油相部を2ml/minで添加した後、100℃/hで放冷することにより乳化組成物を得た。なお調製は100gスケールで行った。各種評価結果も併せて表2に示す。
Figure 0004872356
これら結果から、本発明の水中カプセル油型乳化組成物(実施例3)は、従来の水中油型乳化組成物(比較例5〜11)に比べ乳化の安定性、使用感の面で非常に優れていることがわかった。また、油相をカプセル油相にすることにより、塗布時に油成分の皮膚への付着が遅れるため、これまで水中油型乳化とは異なる、新規の塗布感触が得られた事も非常に大きな利点である。
(実施例4、比較例12〜13)
表3に示す組成にしたがって、油性基材としてシクロメチコンを用いて、水中カプセル油型乳化組成物(実施例)および水中油型乳化組成物(比較例)を調製し、上記評価方法に従い、外圧に対する安定性、温度に対する乳化の安定性、使用感に関して評価を行った。なお製法は水相部を80℃、250rpmで加熱攪拌下、80〜140℃で加熱溶解させた油相部を2ml/minで添加した後、100℃/hで放冷することにより乳化組成物を得た。なお調製は100gスケールで行った。各種評価結果も併せて表3に示す。
Figure 0004872356
これら結果から、乳化安定性の悪いシクロメチコンを用いた場合においても、水中カプセル油型乳化組成物は、従来の水中油型乳化組成物に比べ乳化の安定性、使用感の面で非常に優れていることがわかった。また、油相をカプセル油相にすることにより、塗布時に油成分の皮膚への付着が遅れるため、これまで水中油型乳化とは異なる、新規の塗布感触が得られた事も非常に大きな利点である。
以下、本発明に係る組成物の具体例を示す。
Figure 0004872356
製法
Aの油相部を加熱溶解させ80℃まで冷却し、Bを添加し溶解させる。その後80℃に加熱したCにA+Bを添加した後、攪拌放冷することにより水中カプセル油型乳化組成物を得た。得られた美白クリームは良好な使用感を示した。
Figure 0004872356
製法
Aの油相部を加熱溶解させ80℃まで冷却し、Bを添加し溶解させる。その後80℃に加熱したCにA+Bを添加した後、攪拌放冷することにより水中カプセル油型乳化組成物を得た。
得られたサンスクリーンミルクは良好な使用感を示した。
Figure 0004872356
製法
Aの油相部を加熱溶解させ80℃まで冷却し、Bを添加し溶解させる。その後80℃に加熱したCにA+Bを添加した後、攪拌放冷することにより水中カプセル油型乳化組成物を得た。
得られた透明サンスクリーンローションは良好な使用感と透明感を示した。
本発明により、従来の水中油型乳化組成物において達成不可能であった、分散相同士の合一を防ぎつつ、経時安定性に優れ、塗布時に違和感がなく、みずみずしさとエモリエント感を両立させるという使用感に優れ、外観に優れた組成物を、特殊装置ではなく簡便な方法で製造可能である新規水中カプセル油型乳化組成物、更には化粧料を提供できるようになった。特に透明基礎化粧品、透明日焼け・日焼け止め化粧品等の透明化粧料としての利用可能性が高い。

Claims (8)

  1. 下記(A)、(B)、(C)、(D)の4成分を含有することを特徴とする水中カプセル油型乳化組成物。
    (A)下記一般式(1)で表されるアシルアミノ酸アルキルアミド
    Figure 0004872356
    (式中R1およびR2は炭素数2〜6の直鎖状又は分枝鎖状のアルキル基、R3は炭素数7〜11の炭化水素基、nは2を表す。)
    (B)油性基剤(高級アルコールを除く)
    (C)高級アルコール
    (D)水
  2. (A)成分がN−2−エチルヘキサノイル−L−グルタミン酸ジブチルアミド、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジブチルアミドから選ばれることを特徴とする請求項1に記載の水中カプセル油型乳化組成物。
  3. (C)成分がイソステアリルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ヘキサデシルアルコールおよびオクチルドデカノールから選ばれることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の水中カプセル油型乳化組成物。
  4. (A)成分の重量と、(B)成分と(C)成分の合計重量との重量比が0.01:99.99〜20:80でありかつ、(B)成分の重量と、(A)成分と(C)成分の合計重量との重量比が99:1〜24:76でありかつ、(C)成分の重量と(A)成分と(B)成分の合計重量との重量比が、70:30〜0.8:99.2でありかつ、(D)成分の重量と(A)成分と(B)成分と(C)成分の合計重量との重量比は99:1〜50:50でありかつ、(A)成分と(B)成分と(C)成分を含む油相全体のゲル化(固化)温度が100℃以下であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の水中カプセル油型乳化組成物。
  5. 更に非イオン型界面活性剤(E)を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の水中カプセル油型乳化組成物。
  6. 更に油溶性薬効成分(F)を含有することを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の水中カプセル油型乳化組成物。
  7. 更に油分散性粉体(G)を含有することを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の水中カプセル油型乳化組成物。
  8. 第一工程)(A)成分と(B)成分と(C)成分を含む混合物(Z)を、加熱攪拌溶解させ;
    第二工程)加熱下、(D)成分に混合物(Z)を攪拌しながら添加し;
    第三工程)攪拌冷却させる;
    ことを含む製造方法により得られる請求項1〜7のいずれかに記載の水中カプセル油型乳化組成物。
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