以下、本発明の一実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
図1は、本実施形態の無線タグ通信装置であるリーダの使用態様の一例を表す図である。この例では、3台のリーダ100が所定の近傍する範囲内でそれぞれ図書館の書棚Sに保管されている書籍Bの探索を行う場合を表している。
各書籍Bには、その背表紙に、書籍情報(書籍名、著者名等)を記憶するIC回路部150とこのIC回路部150に接続されて情報の送受信を行うタグアンテナ151を備えた無線タグ回路素子To(後述の図3、図5参照)を有する小型の無線タグTが設けられている。リーダ100は、無線通信(この無線通信が可能な領域を図1中Aで示す)を介して上記無線タグTの無線タグ回路素子Toと情報送受信を行い、上記書籍情報を取得する携帯型(いわゆるハンディタイプ)の無線通信装置である。
図2は、上記リーダ100の全体構造を表す図である。
リーダ100は、上記書籍Bの無線タグTに備えられた無線タグ回路素子Toとの無線通信(第1無線通信。以下適宜「無線タグ通信」と記載する)に対応したタグ通信用アンテナ111及びリーダ100同士の間で直接又は間接的に行われる無線通信(第2無線通信。以下適宜「リーダ間無線通信」と記載する)に対応したリーダ通信用アンテナ112を有するアンテナ部110と、このアンテナ部110の下部に設けられた本体部120を有している。本体部120は、各種情報の表示を行う表示部121と、各種操作入力を行う操作部122と、上記無線タグ通信の通信結果に応じて音(音声を含む)による報知を行うスピーカ123と、同様に上記無線タグ通信の通信結果に応じて振動による報知を行う振動部124(後述の図3参照)等を有している。
なお、上記リーダ間無線通信は、詳細は後述するが、各リーダ100において上記無線タグ通信による通信結果に応じた報知態様(表示部121による表示(光)報知態様、スピーカ123による音報知態様、振動部124による振動報知態様、及びこれらの組合せによる報知態様を含む。以下同様)を設定する際にリーダ100間で行われる無線通信であり、例えば無線LAN(Local Area Network)を用いたアドホック通信やBluetooth等が用いられる。
図3は、上記リーダ100の機能構成を表す機能ブロック図である。なお、図中に示す矢印は信号の流れの一例を示すものであり、信号の流れ方向を限定するものではない。
リーダ100は、上記表示部121、操作部122、スピーカ123、及び振動部124と、上記無線タグTに備えられた無線タグ回路素子Toとの間で上記無線タグ通信を介して情報送受信を行うための上記タグ通信用アンテナ111と、このタグ通信用アンテナ111を介し上記無線タグ回路素子ToのIC回路部150へUHF帯等の周波数を用いた無線通信によりアクセスすると共に、その無線タグ回路素子Toから読み出された信号を処理する高周波回路131と、リーダ100同士の間で上記リーダ間無線通信を介して情報送受信を行うためのリーダ通信用アンテナ112と、このリーダ通信用アンテナ112を介し他のリーダ100へ信号の送信を行うと共に、そのリーダ100から受信した信号を処理する無線通信回路134と、上記高周波回路131及び無線通信回路134を含むリーダ100全体の制御を行う制御回路133とを有する。
前述したように、上記タグ通信用アンテナ111(第1通信手段)及びリーダ通信用アンテナ112(第2通信手段)は、アンテナ部110に設けられ、上記表示部121、操作部122、スピーカ123、振動部124、高周波回路131、制御回路133、及び無線通信回路134は、本体部120に設けられる。なお、アンテナ間の干渉が問題になる場合等においては、上記タグ通信用アンテナ111とリーダ通信用アンテナ112が共にアンテナ部110に設けられるものに限定するものではなく、最適な部分に設けられればよい。
なお、上記表示部121、スピーカ123、及び振動部124は、特許請求の範囲各項記載の第1無線通信を介した情報送受信結果に応じ、操作者に対し所定の態様の報知を行う第1報知手段を構成すると共に、少なくとも1つの他の無線タグ通信装置に備えられた第2報知手段を構成する。
図4は、上記高周波回路131の詳細構成を表す機能ブロック図である。なお、図中に示す矢印は信号の流れの一例を示すものであり、信号の流れ方向を限定するものではない。
この図4において、高周波回路131は、上記タグ通信用アンテナ111を介し上記無線タグ回路素子ToのIC回路部150の情報へアクセスするものであり、またリーダ100の制御回路133は無線タグ回路素子ToのIC回路部150から読み出された信号を処理して情報を読み出すと共に無線タグ回路素子ToのIC回路部150へアクセスするための各種コマンドを生成するものである。
高周波回路131は、タグ通信用アンテナ111を介し無線タグ回路素子Toに対して信号を送信する送信部142と、タグ通信用アンテナ111により受信された無線タグ回路素子Toからの応答波を入力する受信部143と、送受分離器144とから構成される。
送信部142は、無線タグ回路素子ToのIC回路部150の無線タグ情報にアクセスするための質問波を生成するブロックで、質問波の搬送波の基準信号を発生させる水晶振動子145A、制御回路133の制御により水晶振動子145Aの発生する基準信号に基づいて所定の周波数の搬送波を発生させるPLL(Phase Locked Loop)145B、及びVCO(Voltage Controlled Oscillator)145Cと、上記制御回路133から供給される信号に基づいて上記発生させられた搬送波を変調(この例では制御回路133からの「TX_ASK」信号に基づく振幅変調)する送信乗算回路146(但し振幅変調の場合は増幅率可変アンプ等を用いてもよい)と、その送信乗算回路146により変調された変調波を増幅(この例では制御回路133からの「TX_PWR」信号によって増幅率を決定される増幅)する可変送信アンプ147とを備えている。そして、上記発生される搬送波は、例えばUHF帯(又はマイクロ波帯、あるいは短波帯でもよい)の周波数を用いており、上記可変送信アンプ147の出力は、送受分離器144を介しタグ通信用アンテナ111に伝達されて無線タグ回路素子ToのIC回路部150に供給される。なお、質問波は上記のように変調した信号(変調波)に限られず、単なる搬送波のみの場合もある。
受信部143は、タグ通信用アンテナ111で受信された無線タグ回路素子Toからの応答波と上記搬送波とを乗算して復調するI相受信乗算回路148と、そのI相受信乗算回路148の出力から必要な帯域の信号のみを取り出すためのI相バンドパスフィルタ149と、このI相バンドパスフィルタ149の出力を増幅するI相受信アンプ162と、このI相受信アンプ162の出力をさらに増幅してデジタル信号に変換するI相リミッタ163と、上記タグ通信用アンテナ111で受信された無線タグ回路素子Toからの応答波と上記搬送波が移相器167により位相を90°遅らせた信号とを乗算するQ相受信乗算回路172と、そのQ相受信乗算回路172の出力から必要な帯域の信号のみを取り出すためのQ相バンドパスフィルタ173と、このQ相バンドパスフィルタ173の出力を増幅するQ相受信アンプ175と、このQ相受信アンプ175の出力をさらに増幅してデジタル信号に変換するQ相リミッタ176とを備えている。そして、上記I相リミッタ163から出力される信号「RXS−I」及びQ相リミッタ176から出力される信号「RXS−Q」は、上記制御回路133に入力されて処理される。
また、I相受信アンプ162及びQ相受信アンプ175の出力は、強度検出手段としてのRSSI(Received Signal Strength Indicator)回路178にも入力され、それらの信号の強度を示す信号「RSSI」が制御回路133に入力される。これにより、リーダ100では、無線タグ回路素子Toとの通信時における当該無線タグ回路素子Toからの信号強度を検出することが可能となっている。
図5は、上記無線タグ回路素子Toの機能的構成の一例を表すブロック図である。なお、図中に示す矢印は信号の流れの一例を示すものであり、信号の流れ方向を限定するものではない。
この図5において、無線タグ回路素子Toは、上述したようにリーダ100のタグ通信用アンテナ111と非接触で信号の送受信を行う上記タグアンテナ151と、このタグアンテナ151に接続された上記IC回路部150とを有している。
IC回路部150は、タグアンテナ151により受信された質問波を整流する整流部152と、この整流部152により整流された質問波のエネルギを蓄積し駆動電源とするための電源部153と、上記タグアンテナ151により受信された質問波からクロック信号を抽出して制御部157に供給するクロック抽出部154と、所定の情報信号を記憶し得るメモリ部155と、上記タグアンテナ151に接続された変復調部156と、上記メモリ部155、クロック抽出部154、及び変復調部156等を介し上記無線タグ回路素子Toの作動を制御するための上記制御部157とを備えている。
変復調部156は、タグアンテナ151により受信された上記リーダ100のタグ通信用アンテナ111からの通信信号の復調を行い、また、上記制御部157からの返信信号を変調し、タグアンテナ151より応答波(タグIDを含む信号)として送信する。
クロック抽出部154は受信した信号からクロック成分を抽出して制御部157にクロックを抽出するものであり、受信した信号のクロック成分の周波数に対応したクロックを制御部157に供給する。
制御部157は、上記変復調部156により復調された受信信号を解釈し、上記メモリ部155において記憶された情報信号に基づいて返信信号を生成し、この返信信号を上記変復調部156により上記タグアンテナ151から返信する制御等の基本的な制御を実行する。
図6は、リーダ100の制御回路133が実行する制御手順を表すフローチャートである。
まずステップS10で、制御回路133は、「報知設定モード」が選択されているかを判定する。ここで、「報知設定モード」とは、無線タグ通信による通信が成功又は失敗した際の報知態様を設定するためのモードである。ステップS10の判断が肯定された場合、ステップS100で報知態様を設定するための報知設定処理(詳細手順は後述の図7参照)を行い、ステップS20へ移行する。
一方、ステップS10の判断が否定される場合は、直接ステップS20へ移行し、制御回路133は、「読み取りモード」が選択されているかを判定する。「読み取りモード」とは、書籍Bの無線タグTに備えられた無線タグ回路素子Toとの間で無線タグ通信を介して情報送受信を行い、書籍情報を取得するためのモードであり、リーダ100は、「報知設定モード」と「読み取りモード」とを切り替え可能な構成となっている。
ステップS20の判断が肯定された場合には、制御回路133は、ステップS200で無線タグ回路素子Toから情報を読み取るための読み取り処理(詳細手順は後述の図8参照)を行った後、ステップS30へ移行する。一方、ステップ20の判断が否定される場合には、直接ステップS30へ移行し、制御回路133は、報知設定あるいは読取処理を終了するか否かを判定する。この判定は、操作者により操作部122を介して処理終了に対応する入力が行われたか否か(又はリーダ100の電源がオフにされたか否かでもよい)に基づいて行う。操作者により処理終了に対応する入力がされていない場合には、判定が満たされずに先のステップS10に戻る。一方、処理終了に対応する入力がされた場合には、判定が満たされて本フローを終了する。なお、ステップS10、S20及びS30の判定は、例えば表示部121にモード選択画面を表示し、この表示に対応した操作者の操作部122を介した操作入力に基づいて行う。
なお、上記フローチャートは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は変更等をしてもよい。
図7は、上記ステップS100の報知設定処理の詳細手順を表すフローチャートである。
まずステップS110では、制御回路133は、他のリーダ100(図1に示す例では他の2台のリーダ100)と上記リーダ間無線通信を介して通信を行う。具体的には、無線通信回路134に制御信号を送信し、各リーダ100に対し、当該リーダ100の報知態様を表す報知態様情報を要求する信号をリーダ通信用アンテナ112を介してそれぞれ送信する。
次のステップS120では、制御回路133は、上記要求信号に対応して他のリーダ100から返信された信号を、リーダ通信用アンテナ112及び無線通信回路134を介してそれぞれ受信し、当該受信信号に基づき他のリーダ100の報知態様情報を取得する。
次のステップS130では、制御回路133は、上記ステップS120で取得した他のリーダ100の報知態様情報に基づき、自己のリーダ100の報知手段(表示部121、スピーカ123、及び振動部124。以下同様)と他のリーダ100の報知手段に関わる包括的な調整により、自己のリーダ100の報知態様を決定する。ここで包括的な調整とは、他のリーダ100の報知態様と異なるように(自己のリーダ100の報知態様を優先して他のリーダ100の報知態様を変更する場合を含む)自己のリーダ100の報知態様を決定する場合や、他のリーダ100の報知態様を優先して自己のリーダ100の報知態様を決定する場合を含むものである。本実施形態では、他のリーダ100の報知態様を優先し、他のリーダ100の報知態様と異なるように自己のリーダ100の報知態様を決定する。例えば、他のリーダ100がスピーカ123を用いて音による報知を行う場合には、消音して音以外の報知(表示部121を用いた表示による報知や振動部124を用いた振動による報知)を行う、又はスピーカ123を用いて異なる音による報知を行う、あるいは同一音だが音量を異ならせて行う、若しくは同一音だが上記音以外の報知を併せて行う、あるいはこれらを組み合わせて行う等である。反対に、他のリーダ100が音以外の報知(表示部121を用いた表示による報知や振動部124を用いた振動による報知)を行う場合には、スピーカ123を用いて音による報知を行う、あるいは音による報知に上記音以外の報知を併せて行う等である。このようにして、報知態様を決定し、次のステップS140に移る。
ステップS140では、制御回路133は、自己のリーダ100の報知態様を上記ステップS130で決定した報知態様に設定する。
次のステップS150では、制御回路133は、上記ステップS140で設定した報知態様を操作者に知らせるために、操作者に対して報知する。この報知は、設定した報知態様を再現することにより行ってもよいし、例えば設定した報知態様を表示部110を用いた表示(言葉、描画による説明等)により報知してもよい。そして、本フローを終了する。
以上において、上記ステップS140は、特許請求の範囲各項記載の第2通信手段により取得された情報に基づき、第1報知手段及び少なくとも1つの他の無線タグ通信装置に備えられた第2報知手段に関わる包括的な調整により、第1報知手段における報知態様を設定する設定手段を構成する。また、ステップS150は、設定手段で設定した報知態様を操作者に対し報知するための報知態様報知手段を構成する。
なお、上記フローチャートは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は変更等をしてもよい。例えば、上記フローではステップS130において、自動的に報知態様を決定しているが、ステップS130において他のリーダ100が利用していない複数の報知態様を決定し、その中からユーザに選択させるようにしても良い。
図8は、上記ステップS200の読み取り処理の詳細手順を表すフローチャートである。
まずステップS205において、制御回路133は、タグの応答が無い時間を測定するためのタイマをリセットした後、ステップS210において、制御回路133は、操作者により操作部122を介して無線タグ回路素子Toに対するタグ情報の読み取りを終了するように操作入力がされたか否かを判定する。この判断が肯定される場合、すなわちユーザから終了の操作入力がある場合には本フローを終了するが、この判断が否定された場合、すなわちユーザから終了の操作入力が無い場合には、次のステップS220に移る。
ステップS220では、制御回路133は、上記高周波回路131の送信部142に制御信号を送信し、水晶振動子145A、PLL145B、及びVCO145Cから例えばUHF帯(例えば915MHz)の搬送波を発生させ、制御信号に基づいて発生した搬送波を変調・増幅させ、送受分離器144及びタグ通信用アンテナ111を介し、無線タグ回路素子ToのIC回路部150に対して読み取り信号を送信させ、前記受信部143を介して無線タグ回路素子ToのIC回路部150からの応答信号の受信処理を行う。
次のステップS230では、制御回路133は、上記読み取り信号を送信した無線タグ回路素子ToのIC回路部150から、上記読み取り信号に対応した応答信号が受信されたかどうかを判定する。応答信号を受信し、タグ情報の読み取りが完了した場合には、判定が満たされて次のステップS235に移る。
ステップS235で、制御回路133は、前記タイマをリセットした後、ステップS240に移行し、制御回路133は、無線タグ回路素子Toからの情報読み取りが完了したことを操作者に知らせるために、操作者に対し予め設定された報知態様により報知を行う。このとき、事前に前述したステップS100の報知設定処理が行われている場合には、当該報知設定処理で設定された報知態様(表示部121による表示(光)報知態様、スピーカ123による音報知態様、振動部124による振動報知態様、及びこれらの組合せによる報知態様を含む)にて報知を行う。そしてステップS210に戻り、読み取り処理を続けるか否かの判断を行う。
一方、上記ステップS230において、無線タグ回路素子Toから応答信号を受信していない場合には、判定が満たされずにステップS250に移る。
ステップS250では、制御回路133は、前記タイマの値を所定の値と比較し、タグの応答が無い状態が所定の時間続いたかどうかを判定する。所定の時間続いていない場合には、判定が満たされずにステップS210に戻る。一方、応答信号が受信されないまま所定の時間が経過してしまった場合には、判定が満たされて次のステップS260に移る。
ステップS260では、制御回路133は、無線タグ回路素子Toからの情報読み取りがうまくいかなかったこと(エラー)を操作者に知らせるために、操作者に対し予め設定された報知態様により報知を行う。このとき、事前に前述したステップS100の報知設定処理が行われている場合には、当該報知設定処理で設定された報知態様(表示部121による表示(光)報知態様、スピーカ123による音報知態様、振動部124による振動報知態様、及びこれらの組合せによる報知態様を含む)にて報知を行う。そしてステップS205に戻り、タイマをリセットし、再び読み取り処理を続けるか否かの判断を行う。
なお、上記フローチャートは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は変更等をしてもよい。
以上において、自己のリーダ100に備えられた表示部121、スピーカ123、及び振動部124のうち少なくとも1つが、特許請求の範囲各項記載の第1無線通信を介した情報送受信結果に応じ、操作者に対し所定の態様の報知を行う第1報知手段を構成し、他のリーダ100に備えられた表示部121、スピーカ123、及び振動部124のうち少なくとも1つが、他の無線タグ通信装置に備えられた第2報知手段を構成する。
なお、特にフローチャートを用いた説明はしないが、リーダ100の制御回路133は、上記リーダ間無線通信を介して他のリーダ100からの報知情報取得要求を受け取った場合、他の処理(例えば無線タグ回路素子Toとの通信)より優先して自己のリーダ100の報知態様設定内容を応答するものである。これにより、他のリーダ100も、自己のリーダ100と同様に図6乃至図8のフローを用いて報知設定処理及び読み取り処理を行う事が可能になる。
以上説明したように、本実施形態のリーダ100においては、タグ通信用アンテナ111が無線タグ通信を介し無線タグ回路素子Toと情報送受信を行い、そのときの情報送受信結果に応じて、表示部121、スピーカ123、及び振動部124のうち少なくとも1つにより操作者への報知が行われる。一方、リーダ通信用アンテナ112がリーダ間無線通信を介し、少なくとも1つの他のリーダ100に関する報知態様情報の送受信を行う。そして、制御回路133がステップS100の報知設定処理において、リーダ通信用アンテナ112により取得した他のリーダ100の報知態様情報に基づき、自己のリーダ100と他のリーダ100との報知手段(表示部121、スピーカ123、及び振動部124)に関わる包括的な調整により、自己のリーダ100の報知態様を設定する。
これにより、他のリーダ100の報知態様を考慮しつつ、自己のリーダ100の報知態様を設定することができる。したがって、同一の報知態様とならないようにする、同一の報知態様に別の報知を併せて行う等、操作者が他のリーダ100による報知と区別して認識できるような報知を行える。この結果、操作者に対する報知の確実性を向上することができる。
また、本実施形態では特に、リーダ100は、スピーカ123により少なくとも音による報知を行うことができるように構成されており、制御回路133がステップS100の報知設定処理において、包括的な調整に基づき、スピーカ123における音報知を含む報知態様を設定する。これにより、他のリーダ100の報知態様を考慮しつつ、同一音とならないようにする、同一音に別の報知を併せて行う等、操作者が区別しやすい報知態様を設定することができる。
また、本実施形態では特に、制御回路133がステップS100の報知設定処理において、リーダ間無線通信を介し、他のリーダ100より報知態様情報を取得する。このようにリーダ100同士のリーダ間無線通信で報知態様情報を授受することにより、サーバ等を設けることなく、操作者が他のリーダ100と区別しやすい報知態様の設定を実現することができる。
また、本実施形態では特に、制御回路133がステップS100の報知設定処理において、自己のリーダ100の報知態様を、他のリーダ100の報知態様を優先した態様で設定する。これにより、他のリーダ100を優先して、その報知態様と同一音とならないようにする、又は同一音だが音量を異ならせる、若しくは同一音だが別の報知を併せて行う、等を行うことができる。この結果、操作者が他のリーダ100と区別できる報知態様の設定を実現することができる。
また、本実施形態では特に、制御回路133がステップS100の報知設定処理において、自己のリーダ100の報知態様を自動的に設定する。これにより、操作者の操作負担の少ない、迅速で手軽な報知態様の設定を行うことができる。
また、本実施形態では特に、制御回路133がステップS100の報知設定処理において設定した自己のリーダ100の報知態様を、操作者に対し報知する。これにより、操作者は設定された報知態様を事前に把握することができるので、操作者に対する報知の確実性をさらに向上できると共に、操作者の操作利便性が向上する。
なお、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、その趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。以下、そのような変形例を順を追って説明する。
(1)リーダ間無線通信を中継するサーバを有する場合
上記実施形態では、他のリーダ100の報知態様情報を取得するためにリーダ100同士でリーダ間無線通信を行うようにしたが、これに限られず、サーバを中継して無線通信を行うようにしてもよい。
図9は、本変形例におけるリーダの使用態様の一例を表す図であり、前述の図1に対応する図である。図1と同等の部分には同符号を付し説明を省略する。
図9に示すように、本変形例においては、リーダ間無線通信は中継機能を有する情報サーバ200を介して行われるようになっている。すなわち、各リーダ100は、まず情報サーバ200にアクセスし、これにより情報サーバ200が他のリーダ100と無線通信を行って報知態様情報を取得し、当該取得した報知態様情報を最初にアクセスしてきたリーダ100に対して送信する。このようにして、各リーダ100は、他のリーダ100の報知態様情報を取得できるようになっている。
図10は、上記情報サーバ200の機能構成をリーダ100と共に表す機能ブロック図であり、上記図3に対応する図である。図3と同様の部分には同符号を付し説明を省略する。なお、図中に示す矢印は信号の流れの一例を示すものであり、信号の流れ方向を限定するものではない。
図10において、情報サーバ200は、各リーダ100との間で無線通信を介して情報送受信を行うためのリーダ通信用アンテナ201と、このリーダ通信用アンテナ201を介し各リーダ100へ信号の送信を行うと共に、それらリーダ100から受信した信号を処理する無線通信回路202と、大容量メモリ又はハードディスク等からなる記憶部203と、上記無線通信回路202及び記憶部203を含む情報サーバ200全体の制御を行う制御回路204とを有する。
また、リーダ100は、情報サーバ200との間で上記リーダ間無線通信を介して情報送受信を行うためのサーバ通信用アンテナ112A(第2通信手段)を有している。その他の構成については、前述の図3と同様である。
図11は、本変形例の制御回路133が実行する報知設定処理(ステップS100A)の詳細手順を表すフローチャートであり、前述の図7に対応する図である。図7と同様の手順には同符号を付し説明を省略する。
まずステップS110Aでは、制御回路133は、無線通信回路134に制御信号を送信し、情報サーバ200に対し、他のリーダ100の報知態様を表す報知態様情報を要求する信号をサーバ通信用アンテナ112A(第2通信手段)を介して送信する。
次のステップS120Aでは、制御回路133は、上記要求信号に対応して情報サーバ200から返信された信号(後述の図12中ステップS340参照)をサーバ通信用アンテナ112A及び無線通信回路134を介して受信し、当該受信信号に基づき、予め定められた所定の近傍する範囲内に存在する他のリーダ100の報知態様情報を取得する。
以後のステップS130〜ステップS150は、前述の図7と同様であるので説明を省略する。また、本変形例の制御回路133による上記報知設定処理以外の制御については、前述の実施形態の図6及び図8に示す内容と同様であるので説明を省略する。
なお、上記フローチャートは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は変更等をしてもよい。
また、特にフローチャートを用いた説明はしないが、リーダ100の制御回路133は、上記無線通信を介してサーバ200からの報知態様情報の要求を受け取った場合、他の処理(例えば無線タグ回路素子Toとの通信)より優先して自己のリーダ100の報知態様設定内容を応答するものである。これにより、他のリーダ100も、自己のリーダ100と同様に報知設定処理を行う事が可能になる。
図12は、上記情報サーバ200の制御回路204が実行する制御手順を表すフローチャートである。
まずステップS310では、制御回路204は、いずれかのリーダ100からリーダ通信用アンテナ201を介し、他のリーダ100の報知態様を表す報知態様情報を要求する信号を受信したか否かを判定する。信号を受信するまで本ステップを繰り返し、受信した場合には判定が満たされて次のステップS320に移る。
ステップS320では、制御回路204は、予め定められた所定の近傍する範囲内に存在する他のリーダ100(図9に示す例ではサーバ200に対し要求信号を送信したリーダ100を除く他の2台のリーダ100)と無線通信を介して通信を行う。具体的には、無線通信回路202に制御信号を送信し、各リーダ100に対し、当該リーダ100の報知態様を表す報知態様情報を要求する信号をリーダ通信用アンテナ201を介してそれぞれ送信する。
次のステップS330では、制御回路204は、上記要求信号に対応して他のリーダ100から返信された信号を、リーダ通信用アンテナ201及び無線通信回路202を介してそれぞれ受信し、当該受信信号に基づき他のリーダ100の報知態様情報を取得する。
次のステップS340では、制御回路204は、無線通信回路202に制御信号を送信し、上記ステップS330で取得した他のリーダ100の報知態様情報を、サーバ200に対し要求信号を送信したリーダ100に対し送信する。
次のステップS350では、制御回路204は、処理を終了するか否かを判定する。例えば、操作者から処理終了の指示入力がなされた場合や、電源OFFされた場合等には、本フローを終了する。一方、処理を終了しない場合には、先のステップS310に戻り、リーダ100からの新たな情報要求を待ち続ける。
なお、上記フローチャートは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は変更等をしてもよい。
以上説明した変形例によれば、情報サーバ200を介したリーダ間無線通信で報知態様情報を取得することにより、リーダ100同士で通信を行う場合のような通信輻輳を招くことなく、操作者が区別しやすい報知態様の設定を実現することができる。
(1−a)リーダ間無線通信を中継するサーバが、各リーダの報知態様を保持する場合
上記変形例(1)では、情報サーバ200は、何れかのリーダ100から情報要求があった場合に、その都度他のリーダ100と通信をして報知態様を取得していたが、これに限らず、情報サーバ200の記憶部203に全てのリーダ100の報知態様を記憶し、何れかのリーダ100から情報要求があった場合に、記憶されたデータを送信するようにしてもよい。
図13は、本変形例の制御回路133が実行する報知設定処理(ステップS100H)の詳細手順を表すフローチャートであり、前述の図11に対応する図である。図11と同様の手順には同符号を付し説明を省略する。
図13において、ステップS110H〜ステップS150は、前述の図11におけるステップS110A〜ステップS150と同様であるので説明を省略する。また、本変形例の制御回路133による上記報知設定処理以外の制御については、前述の実施形態の図6及び図8に示す内容と同様であるので説明を省略する。
次のステップS160では、制御回路133は、ステップS140で設定した自己のリーダ100の報知態様を情報サーバ200に送信する。この処理を行うことで自己のリーダ100の報知態様として現在の状況を情報サーバ200に記憶させておくことができる。
以上において、ステップS160は、特許請求の範囲各項記載の設定手段で設定した第1報知手段の報知態様に関する報知態様情報を生成し、第2通信手段を介し、情報サーバへ送信する情報送信手段を構成する。
なお、上記フローチャートは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は変更等をしてもよい。
図14は、上記情報サーバ200の制御回路204が実行する制御手順を表すフローチャートであり、前述の図12に対応する図である。図12と同様の手順には同符号を付し説明を省略する。
図14では、ステップS310の判断が肯定された場合、すなわち制御回路204が、いずれかのリーダ100からリーダ通信用アンテナ201を介し、他のリーダ100の報知態様を表す報知態様情報を要求する信号を受信した場合には、ステップS330Aに移り、制御回路204は、記憶部203に保持されている他のリーダ100の報知態様を読み出し、次のステップS340において、情報要求したリーダ100に他のリーダの報知態様情報を送信する。その後、ステップS350において、処理終了をしない場合にはステップS310に戻り、同様の処理を繰り返す。
また、ステップS310の判断が否定された場合には、ステップS360に移り、制御回路204は、何れかのリーダ100からリーダ通信用アンテナ201を介し、自己のリーダ100の報知態様を表す報知態様情報を送信する信号を受信したか否かを判定する。ステップS360が肯定される場合は、次のステップS370において、制御回路204は、送信されてきたリーダ100の報知態様情報を記憶部203に保存し、ステップS310に戻る。一方、上記ステップS360において、何れかのリーダ100から報知態様情報を送信する信号を受信していない場合には、判定が否定されてステップS310に戻り、再び何れかのリーダからの情報要求もしくは情報送信を待ち続ける。
なお、上記フローチャートは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は変更等をしてもよい。
以上説明した変形例(1−a)において、記憶部203は特許請求の範囲各項記載の無線タグ通信装置の報知手段の報知態様に関する報知態様情報を記憶するための記憶手段を構成する。
以上説明した変形例(1−a)によれば、情報サーバ200において、各リーダ100の報知態様を記憶部203に記憶し、何れかのリーダ100から情報要求を受けた際に、記憶部203に記憶された他のリーダ100の報知態様を読み出して送信することで、他のリーダ100との通信を省く事ができ、短時間で報知態様を送信する事ができる。また、リーダ100が報知態様を決定した際に、情報サーバ200にその報知態様を送信することで、情報サーバ200の記憶部203に記憶された報知態様を常に新しい状態とする事ができる。また、情報サーバ200に報知態様を記憶することで、電源が切られていたり、通信ができない場所にあるリーダ100の報知態様まで含めて自己のリーダの報知態様を決める事ができ、操作者が区別しやすい報知態様の設定を実現することができる。
(2)複数のリーダの報知態様を管理する管理サーバを有する場合
上記実施形態では、他のリーダ100の報知態様情報を取得し、これに基づきリーダ100の制御回路133が報知態様を決定するようにしたが、これに限られず、管理サーバを設け、当該管理サーバが他のリーダ100の報知態様を考慮しつつ、各リーダ100の報知態様を設定するようにしてもよい。
図15は、本変形例における報知管理システムの使用態様の一例を表す図であり、前述の図9に対応する図である。図9と同等の部分には同符号を付し説明を省略する。
図15に示すように、本変形例の報知管理システムHSは、少なくとも1台(この例では3台)のリーダ100と、これらのリーダ100に対し、各リーダ100ごとに報知態様を排他的に割り当てて管理するための管理サーバ300とを有している。なお、ここではリーダ100が複数(3台)の場合を例にとって図示したが、これに限られず、リーダ100は1台でもよい。
図16は、上記管理サーバ300の機能構成をリーダ100と共に表す機能ブロック図であり、上記図10に対応する図である。図10と同様の部分には同符号を付し説明を省略する。なお、図中に示す矢印は信号の流れの一例を示すものであり、信号の流れ方向を限定するものではない。
図16において、管理サーバ300は、各リーダ100との間で無線通信を介して情報送受信を行うためのリーダ通信用アンテナ301と、このリーダ通信用アンテナ301を介し各リーダ100へ信号の送信を行うと共に、それらリーダ100から受信した信号を処理する無線通信回路302と、大容量メモリ又はハードディスク等からなる記憶部303と、上記無線通信回路302及び記憶部303を含む管理サーバ300全体の制御を行うと共に、各リーダ100ごとに報知態様を排他的に割り当てて管理する機能を有する制御回路304とを有する。
図17は、本変形例の制御回路133が実行する報知設定処理(ステップS100B)の詳細手順を表すフローチャートであり、前述の図11等に対応する図である。図11等と同様の手順には同符号を付し説明を省略する。
まずステップS110Bでは、制御回路133は、無線通信回路134に制御信号を送信し、管理サーバ300に対し、自己のリーダ100の報知態様を設定するための報知指示情報を要求する信号をサーバ通信用アンテナ112Aを介して送信する。
次のステップS120Bでは、制御回路133は、上記要求信号に対応して管理サーバ300から返信された信号(後述の図18中ステップS450参照)をサーバ通信用アンテナ112A及び無線通信回路134を介して受信し、当該受信信号に基づき、自己のリーダ100の報知態様を設定するための報知指示情報を取得する。
次のステップS140Bでは、制御回路133は、自己のリーダ100の報知態様を上記ステップS120Bで取得した報知指示情報に基づき設定する。
次のステップS150Bでは、制御回路133は、上記ステップS140で設定した報知態様を操作者に知らせるために、操作者に対して報知する。そして、本フローを終了する。なお、本変形例の制御回路133による上記報知設定処理以外の制御については、前述の実施形態の図6及び図8に示す内容と同様であるので説明を省略する。
以上において、上記ステップS140Bは、特許請求の範囲各項記載の第2通信手段で管理サーバ300から取得した報知手段への報知指示情報に応じて報知手段における報知態様を設定する設定手段を構成し、上記ステップS150Bは、設定手段で報知指示情報に応じて設定した報知態様を操作者に対し報知するための報知態様報知手段を構成する。
また、上記フローチャートは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は変更等をしてもよい。
また、特にフローチャートを用いた説明はしないが、リーダ100の制御回路133は、上記無線通信を介して管理サーバ300からの報知態様情報の要求を受け取った場合、他の処理(例えば無線タグ回路素子To)より優先して自己のリーダ100の報知態様設定内容を応答するものである。これにより、他のリーダ100も、自己のリーダ100と同様に報知設定処理を行う事が可能になる。
図18は、上記管理サーバ300の制御回路304が実行する制御手順を表すフローチャートである。
まずステップS410では、制御回路304は、いずれかのリーダ100からリーダ通信用アンテナ301を介し、自己のリーダ100の報知態様を設定するための報知指示情報を要求する信号を受信したか否かを判定する。信号を受信するまで本ステップを繰り返し、受信した場合には判定が満たされて次のステップS420に移る。
ステップS420では、制御回路304は、予め定められた所定の近傍する範囲内に存在する他のリーダ100(図15に示す例ではサーバ300に対し要求信号を送信したリーダ100を除く他の2台のリーダ100)と無線通信を介して通信を行う。具体的には、無線通信回路302に制御信号を送信し、各リーダ100に対し、当該リーダ100の報知態様を表す報知態様情報を要求する信号をリーダ通信用アンテナ301を介してそれぞれ送信する。
次のステップS430では、制御回路304は、上記要求信号に対応して他のリーダ100から返信された信号を、リーダ通信用アンテナ301及び無線通信回路302を介してそれぞれ受信し、当該受信信号に基づき他のリーダ100の報知態様情報を取得する。
次のステップS440では、制御回路304は、上記ステップS430で取得した他のリーダ100の報知態様情報に基づき、上記ステップS410で報知態様の設定を要求してきたリーダ100(以下適宜「設定対象リーダ100」と記載)の報知態様を決定し、次のステップS450に移る。このとき、制御回路304は、各リーダ100ごとに排他的に割り当てられるように報知態様を決定する(リーダ100が1台の場合であっても、報知態様が排他的に割り当てられる)。例えば、本変形例では、上記実施形態と同様に、他のリーダ100の報知態様を優先し、他のリーダ100の報知態様と異なるように上記設定対象リーダ100の報知態様を決定する。例えば、他のリーダ100がスピーカ123を用いて音による報知を行う場合には、消音して音以外の報知(表示部121を用いた表示による報知や振動部124を用いた振動による報知)を行う、又はスピーカ123を用いて異なる音による報知を行う、あるいは同一音だが音量を異ならせて行う、若しくは同一音だが上記音以外の報知を併せて行う、あるいはこれらを組み合わせて行う等である。反対に、他のリーダ100が音以外の報知(表示部121を用いた表示による報知や振動部124を用いた振動による報知)を行う場合には、スピーカ123を用いて音による報知を行う、あるいは音による報知に上記音以外の報知を併せて行う等である。
ステップS450では、制御回路304は、無線通信回路302に制御信号を送信し、上記ステップS440で決定した、設定対象リーダ100に対し報知態様を設定するための報知指示情報を、当該設定対象リーダ100に対しリーダ通信用アンテナ301を介し送信する。
次のステップS460では、制御回路304は、処理を終了するか否かを判定する。例えば、操作者から処理終了の指示入力がなされた場合や、電源OFFされた場合等には、本フローを終了する。一方、処理を終了しない場合には、先のステップS410に戻り、リーダ100からの新たな設定要求を待ち続ける。
以上において、上記ステップS450は、特許請求の範囲各項記載の無線タグ通信装置の報知手段に対し、報知態様を排他的に割り当てるための報知指示情報を出力する報知指示情報出力手段を構成し、上記ステップS440は、報知指示情報を決定する報知指示情報決定手段を構成し、上記ステップS430は、無線タグ通信装置に関する情報を取得する情報取得手段を構成する。
なお、上記フローチャートは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は変更等をしてもよい。
以上説明した変形例の報知管理システムHSでは、管理サーバ300からの報知指示情報により、設定対象リーダ100の報知態様が指定される。そして、設定対象リーダ100では、サーバ通信用アンテナ112Aで管理サーバ300から取得された報知指示情報に基づき、制御回路133が報知態様を設定する。このようにして、管理サーバ300がリーダ100に報知態様を排他的に割り当てて管理する。これにより、操作者が複数のリーダ100を混同せず個別に区別して認識できるような報知態様を、実現することができる。この結果、操作者に対する報知の確実性を向上することができる。
また、本変形例では特に、管理サーバ300が複数のリーダ100のそれぞれに報知態様を排他的に割り当てて管理する。これにより、操作者が複数のリーダ100を混同せず個別に区別して認識できるような報知態様を、実現することができる。この結果、操作者に対する報知の確実性を向上することができる。
また、本変形例では特に、管理サーバ300は、複数のリーダ100のうち、一方のリーダ100(上記変形例では他のリーダ100)が、他方のリーダ100(上記変形例では設定対象リーダ100)の報知態様の設定より優先した態様で報知態様が設定されるように、報知指示情報をそれぞれに出力する。これにより、一方のリーダ100を優先し、他方のリーダ100の報知態様を、一方のリーダ100の同一音とならないようにする、同一音だが音量を小さくし別の報知を併せて行う、等とすることができる。この結果、操作者が両者を確実に区別できる報知態様の設定を実現することができる。
また、本変形例では特に、管理サーバ300は、複数のリーダ100のうち、他方のリーダ100(上記変形例では設定対象リーダ100)が、一方のリーダ100(上記変形例では他のリーダ100)の報知態様の設定を除外した態様で報知態様が設定されるように、報知指示情報をそれぞれに出力する。これにより、一方のリーダ100を優先し、他方のリーダ100の報知態様が一方のリーダ100と同一音とならないように設定することができる。
(3)報知態様の決定方法のバリエーション
上記実施形態では、他のリーダ100の報知態様を優先し、他のリーダ100の報知態様と異なるように自己のリーダ100の報知態様を決定するようにしたが、報知態様の決定方法はこれに限られず、種々の方法が考えられる。以下、この報知態様の決定方法の変形例を順に説明する。
(i)自己のリーダの報知態様を優先的に調整する場合
図19は、本変形例の制御回路133が実行する報知設定処理(ステップS100C)の詳細手順を表すフローチャートであり、前述の図7に対応する図である。
ステップS110及びステップS120は、前述の図7と同様であり、制御回路133は、他のリーダ100に対し報知態様情報を要求する信号をリーダ通信用アンテナ112を介してそれぞれ送信し、上記要求信号に対応して他のリーダ100から返信された信号をそれぞれ受信し、当該受信信号に基づき他のリーダ100の報知態様情報を取得する。
次のステップS130Cでは、制御回路133は、上記ステップS120で取得した他のリーダ100の報知態様情報に基づき、自己のリーダ100及び他のリーダ100の報知態様を包括的に調整し、これにより自己のリーダ100の報知態様を決定する。このとき、本変形例では上記実施形態と異なり、自己のリーダ100を優先させる場合が含まれる。すなわち、他のリーダ100の報知態様と同等の報知態様を自己のリーダ100の報知態様として決定してもよい。この場合、自己のリーダ100が優先されたものとし、当該他のリーダ100の報知態様は、事後的に他の報知態様に調整される。
次のステップS140及びステップS150では、制御回路133は、自己のリーダ100の報知態様を上記ステップS130Cで決定した報知態様に設定し、当該設定した報知態様を操作者に対して報知する。
次のステップS160では、制御回路133は、上記ステップS130Cで決定し、ステップS140で設定した自己のリーダ100の報知態様に係る報知態様情報を、他のリーダ100に対し送信する。そして、本フローを終了する。
なお、特にフローを用いて説明はしないが、上記ステップS160で送信された報知態様情報を受信した他のリーダ100は、当該報知態様情報に係る報知態様と異なる報知態様となるように、自己の報知態様を設定する。この結果、上述したように、当該他のリーダ100の報知態様は、設定対象リーダ100と異なる報知態様に調整される。
上記において、ステップS160は、特許請求の範囲各項記載の設定手段で設定した第1報知手段の報知態様に関する報知態様情報を生成し、第2通信手段を介し、情報サーバへ送信する情報送信手段を構成する。
なお、上記フローチャートは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は変更等をしてもよい。例えば、上記ステップS160において報知態様情報を他のリーダ100へ送信するようにしたが、上記変形例(1)のように情報サーバ200を中継してリーダ間無線通信を行うような場合には、情報サーバ200に報知態様情報を送信するようにしてもよい。この場合、他のリーダ100は情報サーバ200と無線通信することで、上記設定対象リーダ100の報知態様情報を取得し、当該報知態様情報に係る報知態様と異なる報知態様となるように、自己の報知態様を設定することができる(以下同様)。
以上説明した変形例においては、制御回路133が、自己のリーダ100及び他のリーダ100の報知態様を包括的に調整することで、自己のリーダ100の報知態様の設定を行う。そして、その設定した報知態様情報を、他のリーダ100へ送信する。これにより、上述したように、他のリーダ100が当該報知態様情報を取得し、当該情報に係る報知態様と異なる報知態様に設定することができる。以上の結果、各リーダ100の報知態様を、操作者がそれぞれ区別できるような設定とすることが可能となり、操作者に対する報知の確実性を向上することができる上に、他のリーダ100の報知態様を事後的に変更することにより、自己のリーダ100の報知態様を優先させて設定することができる。
(ii)操作者情報に基づいて報知態様を決定する場合
本変形例では、リーダ100が操作者を認証する機能を有しており、各リーダ100は認証時に操作者に関する操作者情報(後述)を取得しているものとする。
図20は、本変形例の制御回路133が実行する報知設定処理(ステップS100D)の詳細手順を表すフローチャートであり、前述の図7等に対応する図である。
ステップS110は、前述の図7と同様であり、制御回路133は、他のリーダ100に対し報知態様情報等を要求する信号をリーダ通信用アンテナ112を介してそれぞれ送信する。
次のステップS120Dでは、制御回路133は、上記要求信号に対応して他のリーダ100から返信された信号をそれぞれ受信し、当該受信信号に基づき他のリーダ100の報知態様情報及び操作者情報を取得する。この操作者情報には、例えば操作者の役職、従事する業務内容等が含まれる。
次のステップS130Dでは、制御回路133は、まず自己のリーダ100の操作者情報及び上記ステップS120Dで取得した他のリーダ100の操作者情報に基づき、自己のリーダ100又は他のリーダ100のいずれを優先するかを決定する。例えば、操作者情報に含まれる役職情報に基づき、役職が上である方を優先する、あるいは業務内容情報に基づき、業務が重要である方を優先する等である。そして、自己のリーダ100又は他のリーダ100のいずれを優先するかを決定した上で、上記ステップS120Dで取得した他のリーダ100の報知態様情報に基づき、自己のリーダ100の報知態様を決定する。すなわち、他のリーダ100を優先する場合には、他のリーダ100の報知態様と異なるように自己のリーダ100の報知態様を決定する。一方、自己のリーダ100を優先する場合には、自己のリーダ100及び他のリーダ100の報知態様を包括的に調整する。この場合、前述した変形例(i)と同様に他のリーダ100の報知態様は、事後的に他の報知態様に調整される。自己のリーダ100の報知態様を決定すると、次のステップS140に移る。
ステップS140及びステップS150では、制御回路133は、自己のリーダ100の報知態様を上記ステップS130Dで決定した報知態様に設定し、当該設定した報知態様を操作者に対して報知する。
次のステップS155では、制御回路133は、上記ステップS130Dで自己のリーダ100を優先して報知態様を決定したか否かを判定する。他のリーダ100を優先して決定した場合には、判定が満たされずに本フローを終了する。一方、自己のリーダ100を優先して決定した場合には、判定が満たされて次のステップS160に移る。
次のステップS160では、制御回路133は、上記ステップS130Dで決定し、ステップS140で設定した自己のリーダ100の報知態様に係る報知態様情報を、他のリーダ100に対し送信する。そして、本フローを終了する。
なお、上述したように、上記ステップS160で送信された報知態様情報を受信した他のリーダ100は、当該報知態様情報に係る報知態様と異なる報知態様となるように、自己の報知態様を設定する。この結果、当該他のリーダ100の報知態様は、設定対象リーダ100と異なる報知態様に調整される。
また、上記フローチャートは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は変更等をしてもよい。
以上説明した変形例によれば、各リーダ100の報知態様を、対応する各操作者の優先度等に応じて設定することができる。
(iii)リーダの報知性能情報に基づいて報知態様を決定する場合
図21は、本変形例の制御回路133が実行する報知設定処理(ステップS100E)の詳細手順を表すフローチャートであり、前述の図7等に対応する図である。
ステップS110は、前述の図7と同様であり、制御回路133は、他のリーダ100に対し報知態様情報等を要求する信号をリーダ通信用アンテナ112を介してそれぞれ送信する。
次のステップS120Eで、制御回路133は、上記要求信号に対応して他のリーダ100から返信された信号をそれぞれ受信し、当該受信信号に基づき他のリーダ100の報知態様情報及び報知性能情報を取得する。ここで、報知性能情報とは、各リーダ100が有する報知性能、すなわち表示部121、スピーカ123、及び振動部124による報知態様の種類数を表す情報であり、例えばスピーカ123により報知可能な音の種類数や、表示部121により報知可能な表示の種類数等が含まれる。
次のステップS130Eでは、制御回路133は、まず自己のリーダ100の報知性能情報及び上記ステップS120Eで取得した他のリーダ100の報知性能情報に基づき、自己のリーダ100又は他のリーダ100のいずれを優先するかを決定する。例えば、報知性能情報に含まれる報知音の種類情報に基づき、報知音が少ない方を優先する、あるいは報知表示の種類情報に基づき、報知表示が少ない方を優先する等である。すなわち、報知性能が低く報知態様が限られるリーダ100を優先する。そして、自己のリーダ100又は他のリーダ100のいずれを優先するかを決定した上で、上記ステップS120Eで取得した他のリーダ100の報知態様情報に基づき、自己のリーダ100の報知態様を決定する。すなわち、他のリーダ100を優先する場合には、他のリーダ100の報知態様と異なるように自己のリーダ100の報知態様を決定する。一方、自己のリーダ100を優先する場合には、自己のリーダ100及び他のリーダ100の報知態様を包括的に調整する。この場合、前述した変形例(i)等と同様に他のリーダ100の報知態様は、事後的に他の報知態様に調整される。自己のリーダ100の報知態様を決定すると、次のステップS140に移る。
ステップS140及びステップS150では、制御回路133は、自己のリーダ100の報知態様を上記ステップS130Eで決定した報知態様に設定し、当該設定した報知態様を操作者に対して報知する。
次のステップS155では、制御回路133は、上記ステップS130Eで自己のリーダ100を優先して報知態様を決定したか否かを判定する。他のリーダ100を優先して決定した場合には、判定が満たされずに本フローを終了する。一方、自己のリーダ100を優先して決定した場合には、判定が満たされて次のステップS160に移る。
次のステップS160では、制御回路133は、上記ステップS130Eで決定し、ステップS140で設定した自己のリーダ100の報知態様に係る報知態様情報を、他のリーダ100に対し送信する。そして、本フローを終了する。
なお、上述したように、上記ステップS160で送信された報知態様情報を受信した他のリーダ100は、当該報知態様情報に係る報知態様と異なる報知態様となるように、自己の報知態様を設定する。この結果、当該他のリーダ100の報知態様は、設定対象リーダ100と異なる報知態様に調整される。
また、上記フローチャートは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は変更等をしてもよい。例えば、上記では報知性能が低く報知態様が限られるリーダ100を優先するようにしたが、反対に報知性能が高く報知態様が多いリーダ100を優先するようにしてもよい。
以上説明した変形例によれば、各リーダ100の報知態様を、各リーダ100の報知性能に応じて設定する。これにより、報知性能が低く態様が限られるリーダ100の報知態様を、それ以外のリーダ100よりも優先して設定することができる。
(iv)報知態様の一覧を表示して操作者が選択する場合
図22は、本変形例の制御回路133が実行する報知設定処理(ステップS100F)の詳細手順を表すフローチャートであり、前述の図7等に対応する図である。
ステップS110及びステップS120は、前述の図7と同様であり、制御回路133は、他のリーダ100に対し報知態様情報を要求する信号をリーダ通信用アンテナ112を介してそれぞれ送信し、上記要求信号に対応して他のリーダ100から返信された信号をそれぞれ受信し、当該受信信号に基づき他のリーダ100の報知態様情報を取得する。
次のステップS125では、制御回路133は、表示部121に制御信号を送信し、上記ステップS120で取得した他のリーダ100の報知態様情報に係る報知態様及びそれ以外に自己のリーダ100が可能な報知態様をそれぞれ選択可能に一覧表示させた選択画面を、表示部121(表示手段)に表示する。
次のステップS130Fでは、制御回路133は、操作者が自己のリーダ100の報知態様の選択を行ったか否かを、上記表示部121の選択画面に対応した操作者の操作入力が行われたか否かに基づき行う。報知態様の選択が行われるまで本ステップを繰り返し、選択が行われると判定が満たされて次のステップS140に移る。
ステップS140及びステップS150では、制御回路133は、自己のリーダ100の報知態様を上記ステップS130Fで決定した報知態様に設定し、当該設定した報知態様を操作者に対して報知する。
次のステップS155では、制御回路133は、上記ステップS130Fで選択された報知態様が自己のリーダ100を優先して報知態様を決定したか否かを判定する。他のリーダ100を優先して決定した場合(すなわち他のリーダ100の報知態様以外の報知態様を選択した場合)には、判定が満たされずに本フローを終了する。一方、自己のリーダ100を優先して決定した場合(すなわち他のリーダ100の報知態様と同様の報知態様を選択した場合)には、判定が満たされて次のステップS160に移る。
次のステップS160では、制御回路133は、上記ステップS130Fで決定し、ステップS140で設定した自己のリーダ100の報知態様に係る報知態様情報を、他のリーダ100に対し送信する。そして、本フローを終了する。
なお、上述したように、上記ステップS160で送信された報知態様情報を受信した他のリーダ100は、当該報知態様情報に係る報知態様と異なる報知態様となるように、自己の報知態様を設定する。この結果、当該他のリーダ100の報知態様は、設定対象リーダ100と異なる報知態様に調整される。
また、上記フローチャートは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は変更等をしてもよい。
以上説明した変形例によれば、設定可能な報知態様を表示部121に表示し、操作者の操作入力を待って設定を行う。これにより、操作者の意志を確実に反映した報知態様の設定を行うことができる。
(v)履歴情報に基づいて報知態様を決定する場合
本変形例では、リーダ100が既に使用した報知態様の履歴情報を図示しない記憶手段(メモリ等)に記憶する機能を有しており、各リーダ100は報知態様を使用するごとにその履歴情報を更新しているものとする。
図23は、本変形例の制御回路133が実行する報知設定処理(ステップS100G)の詳細手順を表すフローチャートであり、前述の図7等に対応する図である。
ステップS110は、前述の図7と同様であり、制御回路133は、他のリーダ100に対し報知態様情報等を要求する信号をリーダ通信用アンテナ112を介してそれぞれ送信する。
次のステップS120Gでは、制御回路133は、上記要求信号に対応して他のリーダ100から返信された信号をそれぞれ受信し、当該受信信号に基づき他のリーダ100の報知態様情報及び履歴情報を取得する。
次のステップS130Gでは、制御回路133は、自己のリーダ100又は他のリーダ100のいずれを優先するかを判断しつつ、上記ステップS120Gで取得した他のリーダ100の報知態様情報に基づき、自己のリーダ100の報知態様を決定する。このときの優先度の決定は、自己のリーダ100の履歴情報及び上記ステップS120Gで取得した他のリーダ100の履歴情報に基づき、例えば各報知態様について過去に使用頻度が高い方のリーダ100を優先する。すなわち、ある報知態様について他のリーダ100の方が使用頻度が高い場合には、他のリーダ100を優先し、当該報知態様と異なるように自己のリーダ100の報知態様を決定する。一方、ある報知態様について自己のリーダ100の方が使用頻度が高い場合には、他のリーダ100を優先し、自己のリーダ100の報知態様を当該報知態様に設定する。この場合、前述した変形例(i)と同様に他のリーダ100の報知態様は、事後的に他の報知態様に調整される。自己のリーダ100の報知態様を決定すると、次のステップS140に移る。
ステップS140及びステップS150では、制御回路133は、自己のリーダ100の報知態様を上記ステップS130Gで決定した報知態様に設定し、当該設定した報知態様を操作者に対して報知する。
次のステップS155では、制御回路133は、上記ステップS130Gで自己のリーダ100を優先して報知態様を決定したか否かを判定する。他のリーダ100を優先して決定した場合には、判定が満たされずに本フローを終了する。一方、自己のリーダ100を優先して決定した場合には、判定が満たされて次のステップS160に移る。
次のステップS160では、制御回路133は、上記ステップS130Gで決定し、ステップS140で設定した自己のリーダ100の報知態様に係る報知態様情報を、他のリーダ100に対し送信する。そして、本フローを終了する。
なお、上述したように、上記ステップS160で送信された報知態様情報を受信した他のリーダ100は、当該報知態様情報に係る報知態様と異なる報知態様となるように、自己の報知態様を設定する。この結果、当該他のリーダ100の報知態様は、設定対象リーダ100と異なる報知態様に調整される。
また、上記フローチャートは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は変更等をしてもよい。
以上説明した変形例によれば、過去の使用頻度が高く、操作者に馴染みの深い報知態様の設定を迅速に行うことができるので、操作者の操作利便性が向上する。
(4)その他
以上においては、リーダ100同士の無線通信及びサーバ200,300とリーダ100との通信により、リーダ100の報知態様情報を取得できる場合を例にとって説明したが、例えばリーダ100同士の機種や製造メーカー等が異なる場合には、報知態様情報が全て取得できない又は一部しか取得できないような場合も考えられる。このように、報知態様情報を完全に取得できないリーダ100が存在する場合には、自己のリーダ100の報知態様を確実性の高い報知態様(例えば振動報知)に設定するようにしてもよい。あるいは、このような特異ケースに対応するための、通常用いられない固有の報知態様(例えば操作者の声による報知等)を予め設定しておき、当該報知態様に設定するようにしてもよい。このようにすることで、報知態様情報を完全に取得できないリーダ100が存在する場合でも、操作者が他のリーダ100による報知と区別して認識できるような報知を行える。
また、以上では、リーダ100が報知手段として表示部121、スピーカ123、及び振動部124を有する場合を例にとって説明したが、これらを全て有する必要はなく、少なくとも音による報知が可能なスピーカ123を有するリーダであればよい。
また、以上では、リーダ100において、他のリーダ100又はサーバ200,300から報知情報取得要求を受け取った場合、他の処理(例えば無線タグ回路素子Toとの通信)より優先して自己のリーダ100の報知態様設定内容を応答するようにしたが、これに限られない。例えばキャリアセンス機能により、他のリーダ100が無線タグ回路素子Toとの通信中である場合には待機しておき、無線タグ回路素子Toとの通信終了後に応答要求するようにしてもよい。なお、キャリアセンス機能とは、報知態様の応答要求を送信する前に、そのリーダ100の通信状況を確認し、もし無線タグ回路素子Toと通信していれば一定時間たってから再度応答要求を行う機能である。
また、以上では、本発明を図書館における書籍の探索に適用した場合を一例として説明したが、本発明の適用場面はこれに限るものではなく、例えば店頭や倉庫における商品・製品・原材料などの在庫管理や、会社内における資産管理等、本発明は種々多様の場面に適用可能である。
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。