JP2010134524A - 非接触通信システム - Google Patents

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Abstract

【課題】非接触通信媒体を通信端末によって読み取る通信システムにおいて、読み取りが完了した通信端末への応答の繰り返しを極力排除でき、且つ、非接触通信媒体が非応答状態に設定されることに起因する処理遅延を抑えることができる構成を提供する。
【解決手段】非接触通信システム1は、複数の識別フラグが用いられるRFIDタグ20と、このRFIDタグ20と非接触通信を行う通信端末10とを備えており、通信端末10は、RFIDタグ20に対し識別フラグの種類を指定した指定コマンドを送信する構成をなしている。更に、通信端末10は、RFIDタグ20からの非応答状態が所定時間以上継続しているか否かを判断しており、非応答状態が所定時間以上継続していると判断された場合に、その継続した非応答状態のときに指定していた種類とは異なる種類の識別フラグに指定変更するように構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、非接触通信システムに関するものである。
RFIDタグを携帯端末で読み取る非接触通信システムでは、同一の携帯端末によって重複した読み取りが行われることを排除すべく、RFIDタグ側では、一度読み取った端末に対して所定条件が成立するまで応答を行わないといった制御を行っている。例えば、携帯端末によって読み取られたときに完了フラグが設定されるようにRFIDタグを構成し、完了フラグが設定されているときにはRFIDタグから携帯端末への応答が行われないようにすることで、一旦読み取られたRFIDタグの再度の読み取りを効果的に防止できる。
また、完了フラグによって読み取り可否を管理する技術としては特許文献1のようなものもある。この特許文献1の技術では、無線タグとリーダライタとの間で送受信が行われたときに無線タグに時刻情報を書き込み、通信端末側ではこの時刻情報に基づいて無線タグを読み取り対象とするか否かの選択を行っている。
特開2008−9826公報
しかしながら、上記のように完了フラグを用いて応答を管理する場合、完了フラグによる保持時間(非応答時間)が大きいときには次の読み取り開始まで時間が非常にかかってしまうという問題がある。例えば、無線タグの通信可能範囲に複数のリーダライタが混在するような環境下では、読み取りを行おうとするリーダライタ以外の他のリーダライタによって無線タグが誤って非応答状態に切り替えられてしまう場合があり、この場合、無線タグの非応答状態が長時間継続すると読取処理の大幅な遅延や読取不能を招いてしまう。一方、復帰を早めるべく非応答状態を短時間で固定してしまうと、上述したような読み取りの繰り返しが生じ、この場合にも処理遅延等を招いてしまう。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、非接触通信媒体を通信端末によって読み取る通信システムにおいて、読み取りが完了した通信端末への応答の繰り返しを極力排除でき、且つ、非接触通信媒体が非応答状態に設定されることに起因する処理遅延を抑えることができる構成を提供することを目的とする。
請求項1の発明は、非接触通信媒体と、前記非接触通信媒体との間で非接触通信を行う通信端末と、を備えた非接触通信システムとして構成され、
前記非接触通信媒体は、応答可能状態と非応答状態とに切替可能な識別フラグを複数種類用い、各識別フラグの状態を、各種類毎に規定された応答方式に従って設定する識別フラグ設定手段と、前記通信端末からの指定コマンドによって指定された種類の前記識別フラグの状態に基づき、前記通信端末に対する応答の可否を判断する応答可否判断手段と、前記応答可否判断手段によって応答可能と判断された場合に前記通信端末に対する応答を行う応答手段と、前記応答手段による応答が行われた後、前記通信端末による読み取りが完了したか否かを判断する読取完了判断手段と、を備え、前記識別フラグ設定手段は、前記読取完了判断手段によって前記通信端末による読み取りが完了したと判断された場合に、その読み取りで用いられた種類の前記識別フラグを非応答状態に変化させる構成をなしている。
また、前記通信端末は、前記非接触通信媒体に対し前記識別フラグの種類を指定した前記指定コマンドを送信するコマンド送信手段を備え、前記コマンド送信手段からの前記指定コマンドに応じた前記応答手段からの応答を読み取る読取手段と、端末操作者による所定操作に応じて前記読取手段に読み取りを開始させる読取開始手段と、前記読取開始手段による前記読取手段の読取開始後において、前記非接触通信媒体からの非応答状態が所定時間以上継続しているか否かを判断する継続判断手段と、を備えている。
そして、前記通信端末の前記コマンド送信手段は、前記継続判断手段により前記非応答状態が前記所定時間以上継続していると判断された場合に、その継続した前記非応答状態のときに指定していた種類とは異なる種類の前記識別フラグに指定変更するように構成されている。
請求項2の発明は、請求項1に記載の非接触通信システムにおいて、前記読取開始手段は、端末操作者による所定の解除操作に応じて前記読取手段に対し読取停止信号を与える構成をなしており、前記読取手段は、前記読取開始手段による読取開始後、前記読取停止信号が与えられるまでの間、読取動作を継続するように構成されている。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の非接触通信システムにおいて、前記通信端末は、前記指定コマンドを送信する際に、前記非接触通信媒体に対してキャリアを送信するキャリア送信手段を備え、前記非接触通信媒体は、前記通信端末からの前記キャリアを検知するキャリア検知手段を有し、前記識別フラグ設定手段は、複数の前記識別フラグのうちの第1種類のフラグに対応する第1の応答設定制御手段を備えている。
また、前記第1の応答設定制御手段は、前記第1種類のフラグが前記非応答状態に設定されているときに前記キャリア検知手段によって前記キャリアが検知されないキャリア停止状態となった場合、当該キャリア停止状態が0より大きい基準時間を超えて継続したときに前記第1種類のフラグの設定を前記非応答状態から前記応答可能状態に切り替え、前記基準時間経過前に前記キャリア検知手段によって前記キャリアが検知されたときには前記非応答状態を継続させる構成をなしており、前記コマンド送信手段は、前記読取開始手段によって読み取りが開始されたとき、前記第1種類のフラグを指定する前記指定コマンドを前記非接触通信媒体に送信するように構成されている。
請求項4の発明は、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の非接触通信システムにおいて、前記通信端末は、前記指定コマンドを送信する際に、前記非接触通信媒体に対してキャリアを送信するキャリア送信手段を備え、前記非接触通信媒体は、前記通信端末からの前記キャリアを検知するキャリア検知手段を備え、前記識別フラグ設定手段は、複数の前記識別フラグのうちの第1種類のフラグに対応する第1の応答設定制御手段と、第2種類のフラグに対応する第2の応答設定制御手段と、を有している。
また、前記第1の応答設定制御手段は、前記第1種類のフラグが前記非応答状態に設定されているときに、前記キャリア検知手段によって前記キャリアが検知されないキャリア停止状態となった場合、当該キャリア停止状態が0より大きい第1基準時間を超えて継続したときに前記第1種類のフラグの設定を前記非応答状態から前記応答可能状態に切り替え、且つ、前記第1基準時間経過前に前記キャリア検知手段によって前記キャリアが検知されたときには前記非応答状態を継続させる構成をなしている。
また、前記第2の応答設定制御手段は、前記第2種類のフラグが第2基準時間を経過して前記非応答状態に設定された場合に、当該第2種類のフラグを前記非応答状態から前記応答可能状態に切り替える構成をなしている。
更に、前記通信端末は、端末操作者による所定の解除操作に応じて前記読取開始手段により前記読取手段に対し読取停止信号を与える構成をなし、当該読取開始手段の読取開始と前記読取停止信号とに基づいて前記読取手段の作動時間を記憶する作動時間記憶手段が設けられている。
そして、前記コマンド送信手段は、前記読取開始手段による読み取りを開始する際に、前回の読み取りにおいて前記作動時間記憶手段に記憶された前記作動時間が予め定められた規定時間を超えているか否かを判断し、前回の前記作動時間が前記規定時間を超えている場合には前記第2種類のフラグを指定する前記指定コマンドを送信し、超えていない場合には前記第1種類のフラグを指定する前記指定コマンドを送信するように構成されている。
請求項5の発明は、請求項3又は請求項4に記載の非接触通信システムにおいて、前記通信端末は、前記指定コマンドを送信する際に、前記非接触通信媒体に対してキャリアを送信するキャリア送信手段を備え、前記非接触通信媒体は、前記通信端末からの前記キャリアを検知するキャリア検知手段を有し、前記識別フラグ設定手段は、複数の前記識別フラグのうちの第3種類のフラグに対応する第3の応答設定制御手段を備えている。
更に、前記第3の応答設定制御手段は、前記第3種類のフラグが前記非応答状態に設定されているときに前記キャリア検知手段によって前記キャリアが検知されないキャリア停止状態となった場合、前記第3種類のフラグの設定を前記非応答状態から前記応答可能状態に切り替える構成をなしている。
そして、前記コマンド送信手段は、前記継続判断手段により前記非応答状態が前記所定時間継続していると判断された場合に、前記第3種類のフラグに指定変更するように構成されている。
請求項6の発明は、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の非接触通信システムにおいて、前記通信端末は、規定された判断基準時間内に前記非接触通信媒体からの応答を取得できたか否かを判断する取得可否判断手段を備え、前記コマンド送信手段は、前記取得可否判断手段により前記判断基準時間内に前記非接触通信媒体からの応答が取得できないと判断された場合に、その判断基準時間内に指定していた種類とは異なる種類の前記識別フラグに指定変更することを特徴とする。
請求項7の発明は、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の非接触通信システムにおいて、前記通信端末は、複数の使用可能周波数のうちの使用チャネルを検知する使用チャネル検知手段と、前記使用チャネル検知手段により、前記非接触通信媒体との間での使用予定チャネル以外のチャネルの使用が検知された場合、前記コマンド送信手段の判断に用いられる前記所定時間を、前記使用予定チャネル以外のチャネルの使用が検知されないときに設定される基準設定時間よりも短い時間に設定変更する設定変更手段と、を備えたことを特徴とする。
請求項8の発明は、請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の非接触通信システムにおいて、前記通信端末は、前記継続判断手段により前記非応答状態が前記所定時間継続していると判断された場合に報知を行う報知手段を有することを特徴とする。
請求項1の発明では、非接触通信媒体において、応答可能状態と非応答状態とに切替可能な識別フラグが複数種類用いられ、更に、各識別フラグの状態を、各種類毎に規定された応答方式に従って設定する識別フラグ設定手段が設けられている。一方、通信端末側には非接触通信媒体に対し識別フラグの種類を指定した指定コマンドを送信するコマンド送信手段が設けられている。このようにすると、通信端末側から識別フラグの種類を指定でき、通信端末において非接触通信媒体側での応答方式を選ぶことができる。
また、非接触通信媒体は、通信端末からの指定コマンドによって指定された種類の識別フラグの状態に基づき、通信端末に対する応答の可否を判断し、応答可能と判断された場合に通信端末に対する応答を行うように構成されている。このようにすると、通信端末によって指定された応答方式に従って、当該通信端末に対する応答を適切に管理できる。
更に、応答手段による応答が行われた後、通信端末による読み取りが完了したか否かを判断し、読み取りが完了したと判断された場合に、その読み取りで用いられた種類の識別フラグを非応答状態に変化させている。このようにすると、通信端末による読み取りが完了した場合に応答が繰り返されなくなり、応答の繰り返しに起因する処理遅延等を防止することができる。
また、通信端末側では、読取手段の読取開始後において、非接触通信媒体からの非応答状態が所定時間以上継続しているか否かを判断し、非応答状態が所定時間以上継続していると判断された場合に、その継続した非応答状態のときに指定していた種類とは異なる種類の識別フラグに指定変更している。このようにすると、非応答状態が所定時間以上継続したときに非接触通信媒体側で用いる応答方式を異なる応答方式に切り替えることができ、長時間化した応答方式とは異なる応答方式で読み取りを試みることができる。
請求項2の発明は、端末操作者による所定の解除操作に応じて読取手段に対し読取停止信号を与える構成をなしており、読取手段は、読取開始手段による読取開始後、読取停止信号が与えられるまでの間、読取動作を継続するように構成されている。このようにすると、読取開始後、端末操作者からの指示があるまで読取動作を継続するシステムを構築でき、その読取動作継続中に非応答状態が所定時間以上継続した場合に応答方式を切り替えることができるようになる。
請求項3の発明は、読取開始手段によって読み取りが開始されたとき、コマンド送信手段により、第1種類のフラグを指定する指定コマンドを非接触通信媒体に送信するように構成されている。このようにすると、読取開始直後に第1種類のフラグに対応した応答方式(第1の応答設定制御手段による応答方式)を用いることができるようになる。
更に、第1の応答設定制御手段は、第1種類のフラグが非応答状態に設定されているときにキャリア検知手段によってキャリアが検知されないキャリア停止状態となった場合、当該キャリア停止状態が0より大きい基準時間を超えて継続したときに第1種類のフラグの設定を非応答状態から応答可能状態に切り替え、基準時間経過前にキャリア検知手段によってキャリアが検知されたときには非応答状態を継続させる構成をなしている。このようにすると、キャリア検知中、又はキャリア停止後から基準時間を経過する前までの間は、非応答状態を継続できるため、一度読み取られた後の応答の繰り返しを排除でき、アンチコリジョンを効率的に行うことができる。また、キャリアが停止し、そのキャリア停止が基準時間を超えて継続するような場合には、非応答状態から応答可能状態に切り替えられるため、非応答状態が基準時間を超えて長時間化することを防止できる。
請求項4の発明は、読取開始手段の読取開始と読取停止信号とに基づいて読取手段の作動時間を記憶する作動時間記憶手段が設けられている。そして、読取開始手段による読み取りを開始する際に、前回の読み取りにおいて作動時間記憶手段に記憶された作動時間が予め定められた規定時間を超えているか否かを判断し、前回の作動時間が規定時間を超えている場合には第2種類のフラグを指定する指定コマンドを送信し、超えていない場合には第1種類のフラグを指定する指定コマンドを送信するように構成されている。このようにすると、前回の履歴を考慮して応答方式を選ぶことができるようになる。
この構成では、原則として(前回の作動時間が規定時間を超えていない場合)、読取開始直後に第1種類のフラグに対応した応答方式が用いられ、キャリア検知中、又はキャリア停止後から第1基準時間を経過する前までの間は、非応答状態を継続できるため、一度読み取られた後の応答の繰り返しを排除でき、アンチコリジョンを効率的に行うことができる。また、キャリアが停止し、そのキャリア停止が第1基準時間を超えて継続するような場合には、非応答状態から応答可能状態に切り替えられるため、非応答状態が基準時間を超えて長時間化することを防止できる。
一方、前回の作動時間が規定時間を超えている場合、第2種類のフラグに対応した応答方式(第2の応答設定制御手段による応答方式)が用いられる。この応答方式では、第2種類のフラグが第2基準時間を経過して非応答状態に設定された場合に、当該第2種類のフラグを非応答状態から応答可能状態に切り替える構成をなしている。このように前回の作動時間が規定時間を超えるような場合、例えば、他のリーダライタが付近に存在する場合等、今回も作動時間が長時間化する環境であることが予想されるため、このような場合、読取開始直後に第2種類のフラグに対応した応答方式を採用するようにすれば、第2基準時間経過に応じて強制的に応答可能状態に切り替えることができるため、誤った読み取り等がなされても迅速に応答可能状態に復帰しやすく、周囲環境に起因する読取完了の遅延を効果的に防止できる。
請求項5の発明では、継続判断手段により非応答状態が所定時間継続していると判断された場合、コマンド送信手段により、第3種類のフラグに指定変更するように構成されている。このようにすると、非応答状態が所定時間継続している場合に、第3種類のフラグに対応した応答方式(第3の応答設定制御手段による応答方式)を用いることができる。
この応答方式を実行する第3の応答設定制御手段は、第3種類のフラグが非応答状態に設定されているときにキャリア検知手段によってキャリアが検知されないキャリア停止状態となった場合、第3種類のフラグの設定を非応答状態から応答可能状態に切り替える構成をなしている。このようにすると、非応答状態が所定時間継続した場合に、「キャリア停止後即座に応答可能状態に切り替える応答方式」に設定変更でき、この設定変更により、非接触通信媒体が応答可能状態に迅速に復帰しやすくなる。
請求項6の発明は、通信端末側において、規定された判断基準時間内に非接触通信媒体からの応答を取得できたか否かを判断し、判断基準時間内に非接触通信媒体からの応答が取得できないと判断された場合、コマンド送信手段により、その判断基準時間内に指定していた種類とは異なる種類の識別フラグに指定変更している。このようにすると、例えば複数の非接触通信媒体の読み取りを行うときなど、読取開始から所定時間経過した後に各非接触通信媒体の応答が長時間化しているか適切に判断したい場合に有利となる。
請求項7の発明は、通信端末側において、複数の使用可能周波数のうちの使用チャネルを検知し、非接触通信媒体との間での使用予定チャネル以外のチャネルの使用が検知された場合、コマンド送信手段の判断に用いられる所定時間を、使用予定チャネル以外のチャネルの使用が検知されないときに設定される基準設定時間よりも短い時間に設定変更している。使用予定チャネル以外のチャネルの使用が検知される場合とは即ち複数のリーダライタが混在するような環境下であり、このような環境の場合、読み取りを行おうとする通信端末以外の他のリーダライタによって非応答状態に切り替えられてしまう可能性が大きくなる。本発明では、使用予定チャネル以外のチャネルを検知することで、このような環境であるか否かを確認でき、使用予定チャネル以外のチャネルが検知された場合により早く応答方式を切り替えるようにしているため、端末が混在する環境下においては応答方式の変更を早めることができ、ひいては応答可能状態に復帰しやすくすることができる。
請求項8の発明は、通信端末側に報知手段が設けられており、継続判断手段により非応答状態が所定時間継続していると判断された場合に報知を行うように構成されている。このようにすると、非応答状態が継続していることをユーザに知らしめることができ、適切な対応を促すことができる。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態に係る非接触通信システムについて、図面を参照して説明する。図1は非接触通信システムを概略的に例示するブロック図である。また、図2は、図1の非接触通信システムで用いられるRFIDタグの電気的構成を例示するブロック図である。図3は、各インベントリフラグ(識別フラグ)の応答方式を説明する説明図である。図4は、通信端末で行われる通信処理を例示するフローチャートである。図5は、RFIDタグ側でのインベントリフラグの指定の切り替えを概念的に説明する概念図である。
(全体構成)
まず、図1、図2を参照して第1実施形態に係る非接触通信システムの全体構成を説明する。図1に示すように、本実施形態に係る非接触通信システム1は、非接触通信媒体としてのRFIDタグ20と、RFIDタグ20との間で非接触通信を行う通信端末10と、によって構成されている。
通信端末10は、ハードウェア的には公知のRFIDリーダライタとして構成されており、通信可能なエリア内に存在するRFIDタグと通信し得る構成をなしている。なお、以下では、通信端末10が携帯型のRFIDリーダライタ(携帯端末)として構成される例について説明する。
図1に示すように、通信端末10は、送信回路11、受信回路12、制御回路13、整合回路15、アンテナ16などによって構成されている。
制御回路13は、例えばマイクロコンピュータ等で構成され、情報処理機能を有しており、メモリ14に記憶されている制御プログラムに従い通信端末10内の各種制御を行うように機能する。
送信回路11は、キャリア発振器、符号化部、増幅器、送信部フィルタ、変調部などによって構成されている。この送信回路11では、キャリア発振器から例えば周波数953MHzのキャリア(搬送波)が出力される構成をなしており、キャリア発信器の動作/停止は、制御回路13によって制御されるようになっている。また、符号化部は、制御回路13に接続されており、当該制御回路13より出力される送信データを符号化して変調部に出力する構成をなしている。
変調部は、キャリア発振器からのキャリア(搬送波)、及び符号化部からの送信データが入力されるものであり、キャリア発振器より出力されるキャリア(搬送波)に対し、通信対象へのコマンド送信時に符号化部より出力される符号化された送信符号(変調信号)によってASK(Amplitude Shift Keying)変調された被変調信号を生成し、増幅器に出力している。また、増幅器は、入力信号(変調部によって変調された被変調信号)を所定のゲインで増幅し、その増幅信号を送信部フィルタに出力しており、送信部フィルタは、増幅器からの増幅信号をフィルタリングした送信信号を整合回路15を介してアンテナ16に出力している。このようにしてアンテナ16に送信信号が出力されると、その送信信号が電磁波として当該アンテナ16より外部に放射されるようになっている。
一方、アンテナ16によって受信された電波信号は、整合回路15を介して受信回路12に入力されるようになっている。この受信回路12は、受信部フィルタ、増幅器、復調部、二値化処理部、複号化部等によって構成されており、アンテナ16を介して受信された信号を受信部フィルタによってフィルタリングした後、増幅器によって増幅し、その増幅信号を復調部によって復調している。そして、その復調された信号波形を二値化処理部によって二値化し、復号化部にて復号化した後、その復号化された信号を受信データとして制御回路13に出力している。
また、通信端末10にはLEDや液晶表示器などからなる表示部18が設けられている。この表示部18は、制御回路13によって制御される構成をなしており、読み取り結果やエラー情報などの各種情報を表示するように機能する。また、制御回路13には、端末操作者によって操作可能なトリガスイッチ19が接続されており、このトリガスイッチ19に対する所定操作に応じて制御回路13に開始信号が与えられ、トリガスイッチ19に対する所定解除操作に応じて制御回路13に読取停止信号が与えられるようになっている。
RFIDタグ20は、ハードウェア的には公知のRFIDタグとして構成され、図2に示すように、アンテナ21,電源回路22,復調回路23,制御回路24,メモリ25,変調回路26などによって構成されている。
電源回路22は、アンテナ21を介して受信した通信端末10からの送信信号(キャリア信号)を整流、平滑して動作用電源を生成するものであり、その動作用電源を制御回路24をはじめとする各構成要素に供給する構成をなしている。また、復調回路23は、送信信号(キャリア信号)に重畳されているデータを復調して制御回路24に出力している。
メモリ25は、ROM,EEPROM等の各種半導体メモリによって構成されており、制御プログラムやRFIDタグ20を識別するためのタグ識別情報(タグID)、RFIDタグ20の用途に応じてユーザが設定したデータ(商品データ、物流データ等)などが記憶されている。制御回路24は、メモリ25から上記情報やデータを読み出し、それを送信データとして変調回路26に出力する構成をなしており、変調回路26は、キャリア信号を当該送信データで負荷変調してアンテナ21から反射波として送信するように構成されている。
(識別フラグ)
次に、RFIDタグ20で行われる識別フラグの切り替えについて説明する。
RFIDタグ20では、応答可能状態と非応答状態とに切替可能な識別フラグを複数種類用いており、各識別フラグの状態を、各種類毎に規定された応答方式に従って設定している。具体的には、識別フラグとして4種類のインベントリフラグ(完了フラグ)が用いられており、以下では、各種類のフラグをそれぞれ、S0インベントリフラグ、S1インベントリフラグ、S2インベントリフラグ、S3インベントリフラグと称している。図3には、各インベントリフラグの切替制御方法について概略的に例示しており、各インベントリフラグの状態は固有の切替制御方法に従ってそれぞれが独立して設定されるようになっている。なお、各インベントリフラグが応答可能状態であるか或いは非応答状態であるかを示す値は、たとえばメモリ25などに記憶されている。
なお、本実施形態では、制御回路24が、「識別フラグ設定手段」の一例に相当している。
まず、S0インベントリフラグについて説明する。S0インベントリフラグは、当該S0インベントリフラグが「非応答状態」に設定されているときにRFIDタグ20にてキャリアが検知されている場合(キャリアON時)、そのキャリアが検知されなくなるまではその「非応答状態」が維持されるように制御される。また、S0インベントリフラグが「非応答状態」であるときにRFIDタグ20にてキャリアが検知されない状態(キャリア停止状態)となったときには、即座に「応答可能状態」に設定変更される(即ち、キャリアOFF時には非応答状態が維持されないようになっている)。
なお、本実施形態では、送信回路11が「キャリア送信手段」の一例に相当し、RFIDタグ20に対してキャリアを送信するように機能する。また、RFIDタグ20の制御回路24は、「キャリア検知手段」の一例に相当し、通信端末10からのキャリアを検知するように機能する。
また、本実施形態では、S0インベントリフラグが「第3種類のフラグ」の一例に相当する。更に、制御回路24が「第3の応答設定制御手段」に相当し、S0インベントリフラグが「非応答状態」に設定されているときにキャリアが検知されない状態(キャリア停止状態)となった場合、このS0インベントリフラグの設定を「非応答状態」から「応答可能状態」に切り替える構成をなしている。
次に、S1インベントリフラグについて説明する。S1インベントリフラグは、RFIDタグ20でのキャリアの検知に関係なく、当該S1インベントリフラグが非応答状態に設定されてから一定時間T1(T1は第2基準時間の一例に相当する)を経過した場合に、非応答状態から応答可能状態に切り替えられるようになっている。
本実施形態では、S1インベントリフラグが「第2種類のフラグ」の一例に相当する。また、制御回路24が「第2の応答設定制御手段」の一例に相当しており、S1インベントリフラグが一定時間T1(第2基準時間)を経過して非応答状態に設定された場合に、当該S1インベントリフラグを非応答状態から応答可能状態に切り替える構成をなしている。なお、本実施形態では、図3に示すように、上記一定時間T1(維持時間)を500msより大きく、5sより小さい時間としている。
次に、S2インベントリフラグについて説明する。S2インベントリフラグは、当該S2インベントリフラグが「非応答状態」に設定されているときにRFIDタグ20にてキャリアが検知されている場合(キャリアON時)、そのキャリアが検知されなくなるまではその「非応答状態」が維持されるように制御される。また、RFIDタグ20にてキャリアが検知されない状態(キャリア停止状態)となったときには、そのキャリア停止状態が一定時間T2(第1基準時間)継続するまで「非応答状態」を維持し、キャリア停止状態が一定時間T2経過した後に、「応答可能状態」に切り替える。なお、本実施形態では上記一定時間T2を2sより大きい時間(例えば25s)としており、更にS2インベントリフラグで用いる一定時間T2が、S1インベントリフラグで用いる一定時間T1よりも長く設定されている。
本実施形態では、S2インベントリフラグが「第1種類のフラグ」の一例に相当する。また、制御回路24が「第1の応答設定制御手段」の一例に相当しており、S2インベントリフラグが「非応答状態」に設定されているときにキャリアが検知されない状態(キャリア停止状態)となった場合、当該キャリア停止状態が0より大きい基準時間(一定時間T2)を超えて継続したときにS2インベントリフラグの設定を「非応答状態」から「応答可能状態」に切り替え、基準時間(一定時間T2)の経過前にキャリアが検知されたときには「非応答状態」を継続させる構成をなしている。
次に、S3インベントリフラグについて説明する。S3インベントリフラグは、応答方式は基本的にS2インベントリフラグと同様であり、S2インベントリフラグの応答方式とは維持時間が異なっている。S3インベントリフラグは、当該S3インベントリフラグが「非応答状態」に設定されているときにRFIDタグ20にてキャリアが検知されている場合(キャリアON時)、そのキャリアが検知されなくなるまではその「非応答状態」が維持されるように制御される。また、RFIDタグ20にてキャリアが検知されない状態(キャリア停止状態)となったときには、そのキャリア停止状態が一定時間T3継続するまで「非応答状態」を維持し、キャリア停止状態が一定時間T3経過した後に、「応答可能状態」に切り替える。なお、本実施形態では上記一定時間T3を2sより大きい時間(例えば25s)としている。
(通信処理)
次に、通信端末10で行われる通信処理について図4を参照して説明する。
当該処理開始に伴い、まず、トリガスイッチ19がオン状態であるか否かを判断する処理を行う(S1)。本実施形態では、端末操作者によってトリガスイッチ19に所定操作(トリガスイッチオン操作)がなされたときに、トリガスイッチ19から制御回路14に対してオン信号が与えられ、このオン信号に応じて読み取りが開始されるようになっている。また、端末操作者による所定の解除操作(トリガスイッチ19のオフ操作)がなされたときトリガスイッチ19から制御回路14に対してオフ信号が与えられ、このオフ信号に応じて読み取りが停止される構成をなしている。なお、具体例としては、例えば、押しボタン式のスイッチによってトリガスイッチ19を構成した場合、トリガスイッチ19が押圧されているときに制御回路24にオン信号を与え続け、トリガスイッチ19の押圧が解除されているときに制御回路24にオフ信号を与えるように構成することができる。
S1では、トリガスイッチ19がオン状態のときにYesに進み、オフ状態のときにはNoに進んで待機する。S1でYesに進む場合には、前回の作動時間が規定時間を超えているか否かを判断する判断処理を行う(S2)。S2では、前回の読み取りにおいてメモリ14(作動時間記憶手段)に記憶された作動時間が予め定められた規定時間を超えているか否かを判断している。
本実施形態ではトリガスイッチ19のオン操作毎に、読み取り開始から読み取り停止までの作動時間(即ち、トリガスイッチ19がオン操作されてからオフ操作されるまでの時間)を制御回路13や図示しないタイマ回路などで計測しており、その計測した作動時間をメモリ14に記憶している。S2では、前回の読み取り時(即ち、前回のトリガスイッチ操作時)にメモリ14に記憶された作動時間を読み出し、これを予め定められた規定時間と比較している。
なお、本実施形態では、制御回路13及びメモリ14が「作動時間記憶手段」の一例に相当しており、トリガスイッチ19のオン操作によって発生する読取開始信号とトリガスイッチ19のオフ操作によって発生する読取停止信号とに基づいて読取開始から読取停止までの読取手段の作動時間を計測し、それを記憶するように機能する。また、トリガスイッチ19は、「読取開始手段」の一例に相当し、端末操作者による所定操作に応じて読取手段に読み取りを開始させるように機能する。
前回の読み取りの際にメモリ14に記憶された作動時間が規定時間を超えていると判断される場合には、S2にてYesに進み、S1インベントリフラグを利用する設定を行う。一方、前回の読み取りにおいてメモリ14に記憶された作動時間が規定時間を超えていないと判断される場合にはS2にてNoに進み、S2インベントリフラグを利用する設定を行う。なお、どのインベントリフラグを利用するかを示す設定データは、例えば、メモリ14に記憶しておく。
S2〜S4の初期設定の後には、トリガスイッチ19のオン操作が継続しているか否かを判断する判断処理を行う(S5)。トリガスイッチ19に対するオン操作が継続している場合にはS5にてYesに進み、継続していない場合にはS5にてNoに進んで待機する。
S5にてYesに進む場合には、S2インベントリフラグを利用する設定がなされており且つ非応答状態が所定時間継続したか否かを判断する処理を行う(S6)。現在S2インベントリフラグを利用する設定がなされており、且つトリガスイッチ19がオン操作されてからRFIDタグ20からの非応答状態が所定時間継続している場合には、S6にてYesに進む。一方、現在S2インベントリフラグを利用する設定がなされていない場合、或いは、トリガスイッチ19がオン操作されてから非応答状態が所定時間継続していない場合にはS6にてNoに進む。なお、本実施形態では、制御回路13が、「継続判断手段」の一例に相当し、読取開始手段によって読取手段の読み取りが開始された後(即ちトリガスイッチ19のオン操作に応じてS1にてYesに進んだ後)において、RFIDタグ20からの非応答状態が所定時間以上継続しているか否かを判断するように機能する。
S6の判断処理では、トリガスイッチ19がオン操作された直後など、RFIDタグ20からの非応答状態が所定時間継続していない場合には、Noに進むことになる。また、現在S2インベントリフラグを利用する設定がなされていない場合(例えば、S3にてS1インベントリフラグを利用する設定がなされた場合、S7でS0インベントリフラグを利用する設定がなされた場合など)にもNoに進むことになる。
また、S2〜S4の初期設定においてS2インベントリフラグを利用する設定(S4)がなされた場合、そのS2インベントリフラグを利用する設定が維持されている限り、S9No、S11No、S14Noの場合など、S6の処理が行われる度に、トリガスイッチ19のオン操作が所定時間継続しているか否かを判断する。そして、現在、S2インベントリフラグを利用する設定が維持されており且つトリガスイッチ19のON操作から非応答状態が所定時間継続していると判断される場合には、S6にてYesに進み、S0インベントリフラグを利用する設定に設定変更する(S7)。
このように、本実施形態では、トリガスイッチ19がオン操作されてから非応答状態が所定時間以上継続していると判断された場合に、その継続した非応答状態のときに指定していた種類とは異なる種類のインベントリフラグ(識別フラグ)に指定変更しており、これによりRFIDタグ20側での応答方式を切り替えている。
その後、RFIDタグ固有のID(以下、UIIとも称する)を取得する処理を行う(S8)。この処理では、まず、通信端末10からRFIDタグ20に対し識別フラグの種類を指定した指定コマンドを送信する。
本実施形態では、トリガスイッチ19のオン操作に応じて読み取りが開始されたとき(即ち、S1にてYesに進むとき)、その読取開始直後においては、S2にてYesに進まない限り(即ち、前回の作動時間が規定時間を超えていない限り)、S2インベントリフラグを指定する指定コマンドをRFIDタグ20に送信する。
また、トリガスイッチ19のオン操作に応じて読み取りが開始されたとき(即ち、S1にてYesに進むとき)、前回の読み取りの際の作動時間が規定時間を超えていると判断される場合にはS1インベントリフラグを指定する指定コマンドをRFIDタグ20に送信する。
また、S6にてYesに進むような場合、即ち、S2インベントリフラグを利用する設定がなされ且つトリガスイッチ19がオン操作されてから非応答状態が所定時間以上継続していると判断される場合、通信端末10からRFIDタグ20に対してS0インベントリフラグを指定する指定コマンドを送信する。
なお、本実施形態では、制御回路13が「コマンド送信手段」の一例に相当する。
RFIDタグ20側では、通信端末10からの指定コマンドによって指定された種類のインベントリフラグ(識別フラグ)の状態に基づき、通信端末10に対する応答の可否を判断する。即ち、上記のように各インベントリフラグは固有の応答方式に従って応答可能状態又は非応答状態に切り替える制御がなされており、RFIDタグ20は、通信端末10から送られた指定コマンドで指定されるインベントリフラグの状態を参照し、指定されるインベントリフラグが応答可能状態にあるか、非応答状態にあるかを判断する。
図5は、RFIDタグ20側での判断を示す概念図であり、例えば、通信端末10からの指定コマンドがS2インベントリフラグを指定するものであれば、RFIDタグ20側ではそのS2インベントリフラグが現在応答可能状態に設定されているか否かを判断し、応答可能状態に設定されている場合にのみ通信端末10に対する応答を行う。
S0インベントリフラグの場合も同様であり、通信端末10からの指定コマンドがS0インベントリフラグを指定するものであれば、RFIDタグ20側ではそのS0インベントリフラグが現在応答可能状態に設定されているか否かを判断し、応答可能状態に設定されている場合にのみ通信端末10に対する応答を行う。また、通信端末10からの指定コマンドがS1インベントリフラグを指定するものであれば、RFIDタグ20側ではそのS1インベントリフラグが現在応答可能状態に設定されているか否かを判断し、応答可能状態に設定されている場合にのみ通信端末10に対する応答を行う。
なお、本実施形態では、RFIDタグ20の制御回路24が「応答可否判断手段」の一例に相当し、通信端末10からの指定コマンドによって指定された種類のインベントリフラグ(識別フラグ)の状態に基づき、通信端末10に対する応答の可否を判断するように機能する。また、制御回路24は、「応答手段」の一例に相当し、その応答可否の判断において応答可能と判断された場合に通信端末10に対する応答を行うように機能する。また、通信端末10の制御回路13は、「読取手段」の一例に相当し、インベントリフラグを指定した指定コマンドに応じた制御回路24からの応答を読み取るように機能している。
S8の後には、RFIDタグ20からの応答によってRFIDタグ固有のID(UII)が取得できたか否かを判断し、取得できた場合にはS9にてYesに進み、取得できなかった場合にはS9にてNoに進む。UIIが取得できた場合には、その取得したUIIを、検出済みのUIIと比較する(S10)。なお、検出済みのUIIは、通信端末10によって過去に取得され、バッファに記憶されているUIIのことであり、S8にて取得されたUIIが検出済みのUIIの中にある場合には、S8で取得したUIIを破棄する(S10)。
更に、S8で取得されたUIIが検出済みUIIではない新規取得UIIであるか否かを判断し(S11)、新規取得UIIである場合にはS11にてYesに進み、その新規取得UIIをバッファに格納する(S12)なお、通信端末10は、RFIDタグ20からUIIを正常に取得できたときには、そのUIIを取得したRFIDタグ20に対して完了信号を送信する。
RFIDタグ20側では、制御回路24の処理により、通信端末10から完了信号を取得できたか否かに基づいて通信端末10による読み取りが完了したか否かを判断し、通信端末10による読み取りが完了したと判断された場合、その読み取りで用いられた種類のインベントリフラグ(識別フラグ)を非応答状態に変化させる。なお、本実施形態では、制御回路24が「読取完了判断手段」の一例に相当する。
また、S12にてUIIをバッファに格納した後には、RFIDタグ20との間でデータ通信処理(読取処理や書込処理)を行う(S13)。なお、図4では、S12の後にデータ通信処理を行う構成を例示したが、S13のようなデータ通信処理を省略し、UIIの取得を目的とするような内容としてもよい。
その後、現在(S14の処理時)の読取モードが第1モード(一度だけの読取モード)であるか否かを判断する判断処理を行う(S14)。現在の読取モードが第1モード(一度だけの読取モード)である場合には、S14にてYesに進み、S5にてトリガスイッチ19のオン状態を確認し、トリガスイッチ19がオン状態であればS56降の処理を繰り返す。なお、第1モードでは、トリガスイッチ19による読取開始後、読取停止信号が与えられるまでの間(即ちトリガスイッチ19がオフ状態となるまでの間)、読取動作を継続しており、トリガスイッチ19のオン操作が継続している限り、S6〜S13の処理を繰り返すこととなる。
一方、現在の読取モードが第2モード(オートオフモード)である場合にはS14にてNoに進む。第2モードは、S13までの処理が完了した段階で一旦読取処理を終了するモードであり、この場合にはS14にてNoに進み、S1に戻る。
(本実施形態の主な効果)
本実施形態では、RFIDタグ20(非接触通信媒体)において、応答可能状態と非応答状態とに切替可能なインベントリフラグ(識別フラグ)が複数種類用いられ、更に、各インベントリフラグの状態を、各種類毎に規定された応答方式に従って設定する「識別フラグ設定手段」が設けられている。一方、通信端末10側にはRFIDタグ20に対し識別フラグの種類を指定した指定コマンドを送信する「コマンド送信手段」が設けられている。このようにすると、通信端末10側から識別フラグの種類を指定でき、通信端末10においてRFIDタグ20側での応答方式を選ぶことができる。
また、RFIDタグ20(非接触通信媒体)は、通信端末10からの指定コマンドによって指定された種類のインベントリフラグの状態に基づき、通信端末10に対する応答の可否を判断し、応答可能と判断された場合に通信端末10に対する応答を行うように構成されている。このようにすると、通信端末10によって指定された応答方式に従って、当該通信端末10に対する応答を適切に管理できる。
更に、応答手段による応答が行われた後、通信端末10による読み取りが完了したか否かを判断し、読み取りが完了したと判断された場合に、その読み取りで用いられた種類の識別フラグを非応答状態に変化させている。このようにすると、通信端末10による読み取りが完了した場合に応答が繰り返されなくなり、応答の繰り返しに起因する処理遅延等を防止することができる。
また、通信端末10側では、「読取手段」の読取開始後(即ちS1Yes後)において、RFIDタグ20からの非応答状態が所定時間以上継続しているか否かを判断し、非応答状態が所定時間以上継続していると判断された場合に、その継続した非応答状態のときに指定していた種類とは異なる種類のインベントリフラグに指定変更している。このようにすると、非応答状態が所定時間以上継続したときにRFIDタグ20側で用いる応答方式を異なる応答方式に切り替えることができ、長時間化した応答方式とは異なる応答方式で読み取りを試みることができる。
また、本実施形態では、端末操作者による所定の解除操作に応じて「読取手段」に対し読取停止信号を与える構成をなしており、「読取手段」は、トリガスイッチ19による読取開始後、読取停止信号が与えられるまでの間、読取動作を継続するように構成されている。このようにすると、読取開始後、端末操作者からの指示があるまで読取動作を継続するシステムを構築でき、その読取動作継続中に非応答状態が所定時間以上継続した場合に応答方式を切り替えることができるようになる。
また、トリガスイッチ19によって読み取りが開始されたとき、「コマンド送信手段」により、S2インベントリフラグ(第1種類のフラグ)を指定する指定コマンドをRFIDタグ20に送信するように構成されている。このようにすると、読取開始直後にS2インベントリフラグに対応した応答方式(第1の応答設定制御手段による応答方式)を用いることができるようになる。
更に、「第1の応答設定制御手段」は、S2インベントリフラグが非応答状態に設定されているときにキャリアが検知されないキャリア停止状態となった場合、当該キャリア停止状態が0より大きい基準時間を超えて継続したときにS2インベントリフラグの設定を非応答状態から応答可能状態に切り替え、基準時間経過前にキャリアが検知されたときには非応答状態を継続させる構成をなしている。このようにすると、キャリア検知中、又はキャリア停止後から基準時間を経過する前までの間は、非応答状態を継続できるため、一度読み取られた後の応答の繰り返しを排除でき、アンチコリジョンを効率的に行うことができる。また、キャリアが停止し、そのキャリア停止が基準時間を超えて継続するような場合には、非応答状態から応答可能状態に切り替えられるため、非応答状態が基準時間を超えて長時間化することを防止できる。
また、トリガスイッチ19の読取開始と読取停止信号とに基づいて「読取手段」の作動時間を記憶する「作動時間記憶手段」が設けられている。そして、トリガスイッチ19による読み取りを開始する際に、前回の読み取りにおいて「作動時間記憶手段」に記憶された作動時間が予め定められた規定時間を超えているか否かを判断し、前回の作動時間が規定時間を超えている場合にはS1インベントリフラグを指定する指定コマンドを送信し、超えていない場合にはS2インベントリフラグを指定する指定コマンドを送信するように構成されている。このようにすると、前回の履歴を考慮して応答方式を選ぶことができるようになる。
この構成では、原則として(前回の作動時間が規定時間を超えていない場合)、読取開始直後にS2インベントリフラグに対応した応答方式が用いられ、キャリア検知中、又はキャリア停止後から第1基準時間を経過する前までの間は、非応答状態を継続できるため、一度読み取られた後の応答の繰り返しを排除でき、アンチコリジョンを効率的に行うことができる。また、キャリアが停止し、そのキャリア停止が第1基準時間を超えて継続するような場合には、非応答状態から応答可能状態に切り替えられるため、非応答状態が基準時間を超えて長時間化することを防止できる。
一方、前回の作動時間が規定時間を超えている場合、S1インベントリフラグに対応した応答方式(第2の応答設定制御手段による応答方式)が用いられる。この応答方式では、S1インベントリフラグが第2基準時間を経過して非応答状態に設定された場合に、当該S1インベントリフラグを非応答状態から応答可能状態に切り替える構成をなしている。このように前回の作動時間が規定時間を超えるような場合、例えば、他のリーダライタが付近に存在する場合等、今回も作動時間が長時間化する環境であることが予想されるため、このような場合、読取開始直後にS1インベントリフラグに対応した応答方式を採用すれば、第2基準時間経過に応じて強制的に応答可能状態に切り替えることができるため、誤った読み取り等がなされても迅速に応答可能状態に復帰しやすく、周囲環境に起因する読取完了の遅延を効果的に防止できる。
また、「継続判断手段」により非応答状態が所定時間継続していると判断された場合(即ち、S6にてYesと判断された場合)、S0インベントリフラグに指定変更するように構成されている。このようにすると、非応答状態が所定時間継続している場合に、S0インベントリフラグに対応した応答方式(第3の応答設定制御手段による応答方式)を用いることができる。
この応答方式を実行する「第3の応答設定制御手段」は、S0インベントリフラグが非応答状態に設定されているときにキャリアが検知されないキャリア停止状態となった場合、S0インベントリフラグの設定を非応答状態から応答可能状態に切り替える構成をなしている。
このようにすると、非応答状態が所定時間継続した場合に、「キャリア停止後即座に応答可能状態に切り替える応答方式」に設定変更でき、この設定変更により、RFIDタグ20が応答可能状態に迅速に復帰しやすくなる。
また、図4のS6のステップに代えて、S16のようなステップを用いてもよい。S16のステップは、現在(S16の処理実行時)の設定がS2インベントリフラグを利用する設定であって且つ規定された基準時間(判断基準時間)内にRFIDタグ20からの応答が無い場合に、Yesに進んでS7の処理を行う。一方、現在(S16の処理実行時)の設定がS2インベントリフラグを利用する設定では無い場合、或いはRFIDタグ20からの応答が得られてから基準時間を経過していない場合にはNoに進みS8の処理を行うように構成されている。
この通信処理では、一枚目のRFIDタグを読み取る前までは、S6の場合と同様に、「基準時間内にRFIDタグ20からの応答があるか否か」の判断を、「トリガスイッチ19のオン操作から非応答状態が基準時間を経過して継続しているか否か」に基づいて判断する。即ち、トリガスイッチ19のオン操作後、非応答状態が基準時間を超えて継続している場合には基準時間内にRFIDタグからの応答がないものと判断できるため、S16処理時にS2インベントリフラグを利用する設定がなされていることを条件としてS16にてYesに進み、S7の設定を行う。
また、二枚目以降のRFIDタグを読み取る場合には、既に読み取りが行われたRFIDタグの応答の内の直近の応答(即ち、前回のRFIDタグの応答)から基準時間を超えて非応答状態が継続しているか否かを判断する。そして、前回のRFIDタグの応答時から基準時間を超えて非応答状態が継続している場合、S16処理時にS2インベントリフラグを利用する設定がなされていることを条件としてS16にてYesに進み、S7の設定を行う。一方、前回のRFIDタグの応答時からの非応答状態の継続が基準時間を超えていない場合には、トリガスイッチ19のオン操作から(即ち読取開始から)所定時間経過していてもS16にてNoに進み、インベントリフラグの切り替えを行わずにS8の処理を行う。
この例では、制御回路13が「取得可否判断手段」の一例に相当し、規定された判断基準時間内にRFIDタグ20からの応答を取得できたか否かを判断するように機能する。
このようにすると、例えば複数のRFIDタグ20の読み取りを行うときなど、読取開始から所定時間経過した後に各RFIDタグ20の応答が長時間化しているか適切に判断したい場合に有利となる。
[第2実施形態]
次に第2実施形態について説明する。図6は第2実施形態の非接触通信システムで実行される通信処理の流れを例示するフローチャートである。なお、本実施形態は、通信処理のみが第1実施形態と異なり、ハードウェア構成や各インベントリフラグの応答方式などは第1実施形態と同一である。通信処理については、図4のS7の処理を図6のS208の処理に変更した点、及び図6のS207の処理を設けた点が第1実施形態と異なり、それ以外は第1実施形態と同様である。
本実施形態では、図6に示すように、第1実施形態のS1〜S6(図4)と同一のS201〜S206の処理を行う。なお、本実施形態でも、トリガスイッチ19のオン操作に応じて読み取りが開始されたとき(即ちS201にてYesに進むとき)、S202にてYesに進まない限り、S2インベントリフラグを利用する設定がなされ(S204)、S2インベントリフラグを指定するコマンドをRFIDタグ20に送信するようになっている。即ち、読取開始直後には、RFIDタグ20での応答が、S2インベントリフラグに対応する応答方式で行われるようになっている。
また、S206において、Yesに進む場合、(即ち、S2インベントリフラグを利用する設定がなされており且つトリガスイッチ19がオン状態となってから非応答状態が所定時間以上継続していると判断される場合)、S207にて報知処理を行うようになっている。この報知処理の具体例としては、例えば表示部18によって所定のメッセージを表示したり、LEDなどを点灯したりする例が挙げられる。なお、本実施形態では、制御回路13及び表示部18が「報知手段」の一例に相当し、トリガスイッチ19がオン操作されてからRFIDタグ20からの非応答状態が所定時間継続していると判断された場合に報知を行うように機能している。なお、このような報知処理は、図4のような通信処理でも同様に行うことができ、例えば、S6とS7の間において同様の報知処理を行うようにすればよい。
また、本実施形態では、S206においてYesに進む場合、(即ち、S2インベントリフラグを利用する設定がなされており且つトリガスイッチ19がオン状態となってから非応答状態が所定時間以上継続していると判断される場合)、S207の報知処理の終了後、その継続した非応答状態のときに指定していたS2インベントリフラグとは異なるS3インベントリフラグフラグに指定変更するように構成されている(S208)。S208にてS3インベントリフラグを利用する設定がなされた場合、S209のUII取得処理において、RFIDタグ20に対し、S3インベントリフラグを指定する指定コマンドが送信され、RFID側では、その指定されたS3インベントリフラグの状態に基づいて応答可否を判断する。なお、RFIDタグ20の構成はハードウェア的にもソフトウェア的にも第1実施形態と同様であり、S2、S3インベントリフラグのそれぞれの応答方式、制御方法も第1実施形態と同一である。
また、本実施形態では、通信端末10側に「報知手段」が設けられ、読取開始後において非応答状態が所定時間継続した場合に報知を行うように構成されている。このようにすると、非応答状態が継続していることをユーザに知らせることができ、適切な対応を促すことができる。
[他の実施形態]
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
上記実施形態に加え、使用チャネルに基づいて「所定時間」を設定変更する「設定変更手段」を設けるようにしてもよい。
通信端末10は、通常、RFIDタグ20との通信を行う際に、複数の使用可能周波数のうちの空きチャネルを検出する公知のチャネル検出処理を行う。このチャネル検出処理によれば、通信対象となるRFIDタグ20において他のリーダライタによって既に使用されているチャネル(使用チャネル)が存在するか否かを検出できる。
本例では、通信端末10によって使用が予定されている使用予定チャネル(チャネル検出処理で検出された空きチャネルのいずれか)以外のチャネルの使用が検知されない場合、図4のS6又は図6のS206で用いる「所定時間」を第1時間(基準設定時間)とし、使用予定チャネル以外のチャネルの使用が検知された場合、図4のS6又は図6のS206で用いる「所定時間」を前記1時間よりも短い第2時間(短時間)とするように設定変更する。
このような設定変更処理は様々なタイミングで行うことができ、例えば、図4のS8の際に前記「チャネル検出処理」を行なう場合、S8の後に、そのチャネル検出処理の検出結果に応じて上記設定変更処理を行うようにすればよい。なお、この例では、制御回路13が「設定変更手段」の一例に相当する。
使用予定チャネル以外のチャネルの使用が検知される場合とは即ち複数のリーダライタが混在するような環境下であり、このような環境の場合、読み取りを行おうとする通信端末10以外の他のリーダライタによって非応答状態に切り替えられてしまう可能性が大きくなる。しかしながら、上記の例では、使用予定チャネル以外のチャネルを検知することで、このような環境であるか否かを確認でき、使用予定チャネル以外のチャネルが検知された場合により早く応答方式を切り替えるようにしているため、端末が混在する環境下においては応答方式の変更を早めることができ、ひいては応答可能状態に復帰しやすくすることができる。
上記実施形態では、S1インベントリフラグで用いる一定時間T1よりもS2インベントリフラグで用いる一定時間T2のほうが長く設定されている例を示したが、この逆であってもよい。即ち、S1インベントリフラグで用いる一定時間T1のほうがS2インベントリフラグで用いる一定時間T2よりも長く設定されていてもよい。
図1は非接触通信システムを概略的に例示するブロック図である。 図2は、図1の非接触通信システムで用いられるRFIDタグの電気的構成を例示するブロック図である。 図3は、各インベントリフラグ(識別フラグ)の応答方式を説明する説明図である。 図4は、通信端末で行われる通信処理を例示するフローチャートである。 図5は、RFIDタグ側でのインベントリフラグの指定の切り替えを概念的に説明する概念図である。 図6は、第2実施形態の非接触通信システムで行われる通信処理の流れを例示するフローチャートである。
符号の説明
1…非接触通信システム
10…通信端末
11…送信回路(キャリア送信手段)
13…制御回路(コマンド送信手段、読取手段、継続判断手段、作動時間記憶手段、取得可否判断手段、使用チャネル検知手段、設定変更手段、報知手段)
14…メモリ(作動時間記憶手段)
18…表示部(報知手段)
19…トリガスイッチ(読取開始手段)
20…RFIDタグ(非接触通信媒体)
24…制御回路(識別フラグ設定手段、応答可否判断手段、応答手段、読取完了判断手段、キャリア検知手段、第1の応答設定制御手段、第2の応答設定制御手段、第3の応答設定制御手段)

Claims (8)

  1. 非接触通信媒体と、
    前記非接触通信媒体との間で非接触通信を行う通信端末と、
    を備えた非接触通信システムであって、
    前記非接触通信媒体は、
    応答可能状態と非応答状態とに切替可能な識別フラグを複数種類用い、各識別フラグの状態を、各種類毎に規定された応答方式に従って設定する識別フラグ設定手段と、
    前記通信端末からの指定コマンドによって指定された種類の前記識別フラグの状態に基づき、前記通信端末に対する応答の可否を判断する応答可否判断手段と、
    前記応答可否判断手段によって応答可能と判断された場合に前記通信端末に対する応答を行う応答手段と、
    前記応答手段による応答が行われた後、前記通信端末による読み取りが完了したか否かを判断する読取完了判断手段と、
    を備え、
    前記識別フラグ設定手段は、前記読取完了判断手段によって前記通信端末による読み取りが完了したと判断された場合に、その読み取りで用いられた種類の前記識別フラグを非応答状態に変化させる構成をなしており、
    前記通信端末は、
    前記非接触通信媒体に対し前記識別フラグの種類を指定した前記指定コマンドを送信するコマンド送信手段を備え、前記コマンド送信手段からの前記指定コマンドに応じた前記応答手段からの応答を読み取る読取手段と、
    端末操作者による所定操作に応じて前記読取手段に読み取りを開始させる読取開始手段と、
    前記読取開始手段による前記読取手段の読取開始後において、前記非接触通信媒体からの非応答状態が所定時間以上継続しているか否かを判断する継続判断手段と、
    を備え、
    前記コマンド送信手段は、前記継続判断手段により前記非応答状態が前記所定時間以上継続していると判断された場合に、その継続した前記非応答状態のときに指定していた種類とは異なる種類の前記識別フラグに指定変更することを特徴とする非接触通信システム。
  2. 前記読取開始手段は、端末操作者による所定の解除操作に応じて前記読取手段に対し読取停止信号を与える構成をなしており、
    前記読取手段は、前記読取開始手段による読取開始後、前記読取停止信号が与えられるまでの間、読取動作を継続することを特徴とする請求項1に記載の非接触通信システム。
  3. 前記通信端末は、前記指定コマンドを送信する際に、前記非接触通信媒体に対してキャリアを送信するキャリア送信手段を備え、
    前記非接触通信媒体は、前記通信端末からの前記キャリアを検知するキャリア検知手段を有し、
    前記識別フラグ設定手段は、複数の前記識別フラグのうちの第1種類のフラグに対応する第1の応答設定制御手段を備え、
    前記第1の応答設定制御手段は、前記第1種類のフラグが前記非応答状態に設定されているときに前記キャリア検知手段によって前記キャリアが検知されないキャリア停止状態となった場合、当該キャリア停止状態が0より大きい基準時間を超えて継続したときに前記第1種類のフラグの設定を前記非応答状態から前記応答可能状態に切り替え、前記基準時間経過前に前記キャリア検知手段によって前記キャリアが検知されたときには前記非応答状態を継続させる構成をなしており、
    前記コマンド送信手段は、前記読取開始手段によって読み取りが開始されたとき、前記第1種類のフラグを指定する前記指定コマンドを前記非接触通信媒体に送信することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の非接触通信システム。
  4. 前記通信端末は、前記指定コマンドを送信する際に、前記非接触通信媒体に対してキャリアを送信するキャリア送信手段を備え、
    前記非接触通信媒体は、前記通信端末からの前記キャリアを検知するキャリア検知手段を備え、
    前記識別フラグ設定手段は、複数の前記識別フラグのうちの第1種類のフラグに対応する第1の応答設定制御手段と、第2種類のフラグに対応する第2の応答設定制御手段と、を有し、
    前記第1の応答設定制御手段は、前記第1種類のフラグが前記非応答状態に設定されているときに、前記キャリア検知手段によって前記キャリアが検知されないキャリア停止状態となった場合、当該キャリア停止状態が0より大きい第1基準時間を超えて継続したときに前記第1種類のフラグの設定を前記非応答状態から前記応答可能状態に切り替え、且つ、前記第1基準時間経過前に前記キャリア検知手段によって前記キャリアが検知されたときには前記非応答状態を継続させる構成をなしており、
    前記第2の応答設定制御手段は、前記第2種類のフラグが第2基準時間を経過して前記非応答状態に設定された場合に、当該第2種類のフラグを前記非応答状態から前記応答可能状態に切り替える構成をなしており、
    前記通信端末は、
    端末操作者による所定の解除操作に応じて前記読取開始手段により前記読取手段に対し読取停止信号を与える構成をなし、
    前記読取開始手段から前記読取手段に対して前記読取停止信号が与えられた場合に、当該読取開始手段の読取開始と前記読取停止信号とに基づいて前記読取手段の作動時間を記憶する作動時間記憶手段が設けられており、
    前記コマンド送信手段は、前記読取開始手段による読み取りを開始する際に、前回の読み取りにおいて前記作動時間記憶手段に記憶された前記作動時間が予め定められた規定時間を超えているか否かを判断し、前回の前記作動時間が前記規定時間を超えている場合には前記第2種類のフラグを指定する前記指定コマンドを送信し、超えていない場合には前記第1種類のフラグを指定する前記指定コマンドを送信することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の非接触通信システム。
  5. 前記通信端末は、前記指定コマンドを送信する際に、前記非接触通信媒体に対してキャリアを送信するキャリア送信手段を備え、
    前記非接触通信媒体は、前記通信端末からの前記キャリアを検知するキャリア検知手段を有し、
    前記識別フラグ設定手段は、複数の前記識別フラグのうちの第3種類のフラグに対応する第3の応答設定制御手段を備え、
    前記第3の応答設定制御手段は、前記第3種類のフラグが前記非応答状態に設定されているときに前記キャリア検知手段によって前記キャリアが検知されないキャリア停止状態となった場合、前記第3種類のフラグの設定を前記非応答状態から前記応答可能状態に切り替える構成をなしており、
    前記コマンド送信手段は、前記継続判断手段により前記非応答状態が前記所定時間継続していると判断された場合に、前記第3種類のフラグに指定変更することを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の非接触通信システム。
  6. 前記通信端末は、規定された判断基準時間内に前記非接触通信媒体からの応答を取得できたか否かを判断する取得可否判断手段を備え、
    前記コマンド送信手段は、前記取得可否判断手段により前記判断基準時間内に前記非接触通信媒体からの応答が取得できないと判断された場合、その判断基準時間内に指定していた種類とは異なる種類の前記識別フラグに指定変更することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の非接触通信システム。
  7. 前記通信端末は、
    複数の使用可能周波数のうちの使用チャネルを検知する使用チャネル検知手段と、
    前記使用チャネル検知手段により、前記非接触通信媒体との間での使用予定チャネル以外のチャネルの使用が検知された場合、前記コマンド送信手段の判断に用いられる前記所定時間を、前記使用予定チャネル以外のチャネルの使用が検知されないときに設定される基準設定時間よりも短い時間に設定変更する設定変更手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の非接触通信システム。
  8. 前記通信端末は、前記継続判断手段により前記非応答状態が前記所定時間継続していると判断された場合に報知を行う報知手段を有することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の非接触通信システム。
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