JPH0894743A - 移動体識別装置 - Google Patents

移動体識別装置

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JPH0894743A
JPH0894743A JP8578795A JP8578795A JPH0894743A JP H0894743 A JPH0894743 A JP H0894743A JP 8578795 A JP8578795 A JP 8578795A JP 8578795 A JP8578795 A JP 8578795A JP H0894743 A JPH0894743 A JP H0894743A
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利明 吉安
Takashi Saeki
隆 佐伯
Takayuki Arai
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Atsushi Misawa
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  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)
  • Radar Systems Or Details Thereof (AREA)
  • Near-Field Transmission Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】電力供給の効率を高めた移動体識別装置を提供
する。 【構成】移動体識別装置はリーダライタAとデータキャ
リアBとを備えている。リーダライタAは図示しないコ
ントローラから送出される送出データSDを符号化回路
1において符号化する。符号化されたデータはASK変
調されて電磁波によりデータキャリアBに送信される。
データキャリアBの送受信用共振回路10には送信され
た電磁波による誘起電圧が発生する。この誘起電圧をダ
イオードブリッジDBにて全波整流し定電圧回路12に
おいてデータキャリアBの動作電源を得ている。符号化
回路1における符号化は、送出データSDの1ビット
を”0”が1個、”1”が3個の4ビットの符号に変換
する。よって、リーダライタAからデータキャリアBへ
の電力伝送の効率を75%に上げることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、リーダライタと移動体
に設けたデータキャリアとの間で電磁波による無線信号
を用いてデータの送受信を行い、リーダライタの送受信
可能エリア内での移動体の存否を検出したり、データキ
ャリアにデータ設定を行うことができるようにした移動
体識別装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、リーダライタと移動体に設け
たデータキャリアとの間で電磁波による無線信号を用い
てデータの送受信を行い、リーダライタの送受信可能エ
リア内での移動体の存否を検出したり、データキャリア
にデータ設定を行うことができるようにした移動体識別
装置としては、特開平1−290336号公報及び特開
平1−290337号公報で提案された移動体識別装置
がある。この移動体識別装置は、図16に示すように、
移動体に設けられたデータキャリアB’と、データキャ
リアB’と電磁波により交信してデータキャリアB’へ
のデータの書込み及びデータキャリアB’からのデータ
の読み出しを行うリーダライタA’とを備え、通常はリ
ーダライタA’の上位にコンピュータなどから成るコン
トローラCが設けられ、リーダライタA’はコントロー
ラCによって制御されるようになっている。
【0003】この移動体識別装置では、一般的に固定し
て設置されるリーダライタA’から移動体に向けて電磁
波を送信する。そして、リーダライタA’からデータキ
ャリアB’へのデータの伝送は、例えば論理値”1”に
対しては搬送波のデューティ比を70%、論理値”0”
に対してはデューティ比を30%というように送信デー
タを一旦パルス幅変調し、パルス幅変調されたデータを
さらに振幅シフトキーイング変調(以下、ASK変調と
略す)してデータキャリアB’に送信する。データキャ
リアB’では、図17に示すようにその送信信号を受信
して復調部31においてパルス幅復調し、プロトコル解
析部34において2値化データに変換して、データを得
る。そのデータはデータキャリアB’から識別コードな
どを返信させる命令を示すものである。これにより、デ
ータキャリアB’はデータを返信可能な状態になる。
【0004】ここで、図17に示すように、データキャ
リアB’はアンテナコイルL4 を有する共振回路30を
有しており、リーダライタA’から送信される電磁波に
よって共振回路30に誘起された誘起電圧を電源部35
において全波整流して自らの動作電源を得ている。な
お、コンデンサC0 は平滑コンデンサである。しかしこ
の場合、送信されてくるデータの論理の組み合わせによ
り、例えば論理値”0”か論理値”1”の何れか一方が
他方よりも多いようなデータを送信することによって受
電電力が変動するので、送信するデータをマンチェスタ
符号化することにより安定した電力を得るようにしてい
る。
【0005】そして、リーダライタA’からのデータ送
信が停止されたときにデータキャリアB’の共振回路3
0に現れる残留振動を利用して、データキャリアB’か
らリーダライタA’へ返送データを送信する。具体的に
は、プロトコル解析部34によってEEPROM33か
ら読み出された返信データに基づき、変調部32におい
て残留振動を断続させることによってASK変調し、リ
ーダライタA’に設けた共振回路(図示せず)によって
残留振動の有無を受信し、その残留振動信号をASK復
調して、リーダライタA’はデータキャリアB’からの
返送データを得る。つまり、リーダライタA’は、デー
タキャリアB’からの識別コードなどのデータを受け
て、移動体を識別する。
【0006】また、リーダライタA’からの送信データ
により、データキャリアB’が有するEEPROM33
にデータを書き込むことも可能である。すなわち、図1
8に示すように、コントローラCからリーダライタA’
に与えられる書き込むアドレス、バイト数及びデータか
ら成る書込コマンドをリーダライタA’からデータキャ
リアB’に送信データとして送信し、データキャリア
B’は送信データの内容に誤りがなければデータが正常
であったことを知らせる返信データをリーダライタA’
に返信して、それらのデータに基づいてEEPROM3
3にデータを書き込む。また、データキャリアB’のE
EPROM33からデータを読み出す場合には、リーダ
ライタA’よりアドレス、バイト数などの読出コマンド
を送信し、データキャリアB’はその読出コマンドに基
づいてEEPROM33からデータを読み出してリーダ
ライタA’に返信データとして送信する。リーダライタ
A’では受け取ったデータをコントローラCへ与える。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来構
成の移動体識別装置のリーダライタA’では、送信する
データをマンチェスタ符号化しているため、単位時間当
たりにデータキャリアB’において受電される電力は、
平均すると50%となり、単位時間当たりに受電電力が
得られる時間はその半分でしかないので効率が悪く、リ
ーダライタA’とデータキャリアB’との交信距離を大
きくできないという問題がある。
【0008】また、上記従来構成の移動体識別装置で
は、リーダライタA’から送信されるデータのパルス幅
変調のデューティ比を論理値”1”と論理値”0”とで
各々70%,30%としているので、論理値”1”と論
理値”0”とではデューティ比の変化率が40%しかな
い。そのため、データキャリアB’においては外来のノ
イズや共振回路の残響によってデータの誤りを起こす可
能性が高くなるという問題がある。これを解決するため
に論理値に対するデューティ比の変化率を大きくする
と、共振回路の残響振動によって送信データの区切りを
判別できなくなるという問題がある。
【0009】さらに、上記従来構成の移動体識別装置の
データキャリアB’においては、メモリバックアップ用
の電池を備えていないから、メモリとして通常はEEP
ROM33を用いている。EEPROM33にデータを
書き込む際には昇圧回路を動作させる必要があり、EE
PROM33からのデータの読み出し時に比較して書込
み時のデータキャリアB’の消費電流が増加することに
なる。そのため、データキャリアB’がリーダライタ
A’と正常に交信できるエリア内にいる場合であって
も、データキャリアB’の電源電圧がEEPROM33
へのデータの書込みに必要な電圧を下回ることがあり、
このようなときにはEEPROM33に正しくデータを
書き込むことができないことがある。ここで、EEPR
OM33はデータが書き込まれる前に現在書き込まれて
いるデータが消去され、その後で指定されたアドレスに
データが書き込まれるから、上記のようにデータが正常
に書き込まれなかった場合はEEPROM33の内容が
全く異なったものとなるという問題がある。
【0010】本発明は上記問題点の解決を目的とするも
のであり、電力供給の効率を高めるとともに交信の信頼
性を向上させ、データキャリアにおけるデータの誤書込
みを防止した移動体識別装置を提供しようとするもので
ある。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、上記
目的を達成するために、無線による電磁波の呼び出し信
号を送信するリーダライタと、移動体に設けられリーダ
ライタからの呼び出し信号を受信するとリーダライタに
対して無線による電磁波の返信信号を送信するデータキ
ャリアとを備え、データキャリアにはリーダライタから
送信された電磁波をデータキャリアの動作電源に変換す
る電源変換手段を設けた移動体識別装置であって、リー
ダライタには送信するデータに対応した論理値”0”と
論理値”1”の2値化データを1つの単位中において論
理値”1”の数を論理値”0”の数よりも多くした所定
の符号列に変換する符号化手段と、変換された符号列の
論理値”1”の符号に対しては搬送波の振幅を一定値と
し論理値”0”の符号に対しては搬送波の振幅を略ゼロ
とする振幅シフトキーイング変調を行って呼び出し信号
とする変調手段とを具備し、データキャリアには振幅シ
フトキーイング変調されてリーダライタから送信される
呼び出し信号の搬送波の波数をカウントする波数カウン
ト手段と、波数カウント手段のカウント値に基づいて呼
び出し信号を復調する復調手段とを具備したことを特徴
とする。
【0012】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、データキャリアにはリーダライタからの電磁波の呼
び出し信号に共振する共振回路を具備し、呼び出し信号
の送信が停止したときに共振回路に発生する残響振動に
よってデータキャリアからリーダライタに電磁波の返信
信号を送信する移動体識別装置であって、共振回路の共
振周波数を2つの値に切り換えることにより論理値”
0”と論理値”1”の2値化データからなる返信信号を
得る共振周波数切換手段をデータキャリアに設けたこと
を特徴とする。
【0013】請求項3の発明は、上記目的を達成するた
めに、電磁波を用いて無線によりデータを送信するリー
ダライタと、移動体に設けられリーダライタから送信さ
れたデータを受信して受信したデータをEEPROMに
書込みあるいは受信したデータに応じてEEPROMか
ら返送データを読み出してリーダライタに送信するデー
タキャリアとを備え、データキャリアにはリーダライタ
から送信された電磁波をデータキャリアの動作電源に変
換する電源変換手段と、リーダライタから送信される制
御信号に応じてEEPROMへのデータの書込みを許可
・禁止するとともに正しく書込みがされないときには禁
止状態とする書込許可禁止手段と、電源変換手段から供
給される動作電源の電源電圧を監視して電源電圧がEE
PROMへの書込み動作が正常に行える所定の電圧を下
回ったときにEEPROMへの書込みを禁止する制御信
号を書込許可禁止手段に与える電源監視手段と、受信し
たデータをEEPROMに書き込むとともにEEPRO
Mからデータを読み出し、EEPROMに受信データを
書き込む前にEEPROMの所定の空き領域にダミーの
書き込みを行い、その後に実際にEEPROMに受信デ
ータを書き込む制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0014】請求項4の発明は、請求項3の発明におい
て、データキャリアはEEPROMへのデータの書込み
が書込許可禁止手段により許可されたときに実際にデー
タをEEPROMに書き込む前に書込み動作と同じ消費
電流を同じ時間だけ消費させるダミー書込み動作を行う
ことを特徴とする。請求項5の発明は、上記目的を達成
するために、電磁波を用いて無線によりデータを送信す
るリーダライタと、移動体に設けられリーダライタから
送信されたデータを受信して受信したデータをEEPR
OMに書込みあるいは受信したデータに応じてEEPR
OMから返送データを読み出してリーダライタに送信す
るデータキャリアとを備え、データキャリアはリーダラ
イタから送信された電磁波をデータキャリアの動作電源
に変換する電源変換手段と、電源変換手段からの電源電
圧が書込み動作可能な電圧を下回ると初期化され書込み
動作時の動作時間及び消費電流がEEPROMと略等し
いRAMと、受信したデータのEEPROMあるいはR
AMへの書き込み及び読み出しを行う制御手段とを具備
してEEPROMに受信データを書き込む前にRAMに
書き込むとともに書き込んだ受信データを読み出してリ
ーダライタに返信し、リーダライタは返信されたデータ
に基づいてRAMに対する受信データの書込みの良否を
判定して受信データがRAMに正しく書き込まれていた
ときに実際にEEPROMに受信データを書き込ませる
書込コマンドをデータキャリアに送信することを特徴と
する。
【0015】請求項6の発明は、上記目的を達成するた
めに、無線による電磁波の呼び出し信号を送信するリー
ダライタと、移動体に設けられリーダライタからの呼び
出し信号を受信するとリーダライタに対して無線による
電磁波の返信信号を送信するデータキャリアとを備え、
データキャリアにはリーダライタへ送信する返信信号を
周波数シフトキーイング変調する変調手段を具備すると
ともに、リーダライタには受信した返信信号を周波数シ
フトキーイング復調する復調手段を具備して成る移動体
識別装置であって、データキャリアから送信される所定
のテスト信号の周波数を計測する周波数計測部と、返信
信号の周波数の違いを判別するためのしきい値を周波数
計測部によって計測されたテスト信号の周波数に応じて
可変して返信信号を復調する復調部とをリーダライタの
復調手段に備え、データキャリアの変調手段はリーダラ
イタからの呼び出し信号に応答しない場合には所定のテ
スト信号を送信して成ることを特徴とする。
【0016】請求項7の発明は、上記目的を達成するた
めに、無線による電磁波の呼び出し信号を送信するリー
ダライタと、移動体に設けられリーダライタからの呼び
出し信号を受信するとリーダライタに対して無線による
電磁波の返信信号を送信するデータキャリアとを備え、
データキャリアには、リーダライタから送信されたデー
タが書き込まれるEEPROMと、EEPROMへのデ
ータの書込みあるいは読み出しを行なう制御手段と、リ
ーダライタから送信された電磁波をデータキャリアの動
作電源に変換する電源変換手段と、制御手段によるEE
PROMへのデータの書込みを許可あるいは禁止状態に
する書込許可禁止手段と、電源変換手段から供給される
動作電源の電源電圧を監視して電源電圧がEEPROM
への書込み動作が正常に行える所定の電圧を下回ったと
きに書込許可禁止手段を禁止状態とする制御信号を書込
許可禁止手段に与える電源監視手段とを備え、制御手段
はリーダライタからの呼び出し信号に応じて書込許可禁
止手段を許可状態とするとともにデータの書込過程にお
いて書込許可禁止手段が禁止状態とされたときにはリー
ダライタへの返信信号の送信を行なわないことを特徴と
する。
【0017】請求項8の発明は、請求項7の発明におい
て、データキャリアの制御手段はEEPROMへのデー
タの書込みが書込許可禁止手段により許可状態とされた
ときに実際にデータをEEPROMに書き込む前に書込
み動作と同じ消費電流を同じ時間だけ消費させるダミー
書込み動作を行うことを特徴とする。
【0018】
【作用】請求項1の発明の構成では、無線による電磁波
の呼び出し信号を送信するリーダライタと、移動体に設
けられリーダライタからの呼び出し信号を受信するとリ
ーダライタに対して無線による電磁波の返信信号を送信
するデータキャリアとを備え、データキャリアにはリー
ダライタから送信された電磁波をデータキャリアの動作
電源に変換する電源変換手段を設けた移動体識別装置で
あって、リーダライタには送信するデータに対応した論
理値”0”と論理値”1”の2値化データを1つの単位
中において論理値”1”の数を論理値”0”の数よりも
多くした所定の符号列に変換する符号化手段と、変換さ
れた符号列の論理値”1”の符号に対しては搬送波の振
幅を一定値とし論理値”0”の符号に対しては搬送波の
振幅を略ゼロとする振幅シフトキーイング変調を行って
呼び出し信号とする変調手段とを具備し、データキャリ
アには振幅シフトキーイング変調されてリーダライタか
ら送信される呼び出し信号の搬送波の波数をカウントす
る波数カウント手段と、波数カウント手段のカウント値
に基づいて呼び出し信号を復調する復調手段とを具備し
たので、リーダライタから送信され、データキャリアの
電源変換手段にて動作電源に変換される呼び出し信号の
搬送波の振幅が単位時間当たりに断続する回数を減らす
ことができ、リーダライタからデータキャリアへの電力
供給の効率を上げることができる。しかも、データキャ
リアにおいては搬送波の波数をカウントすることにより
リアルタイムでのエラー検出が可能となり、さらに、呼
び出し信号のデータに対応した搬送波の変化の割合が大
きくなり、データの変化する点を見出すのが容易にな
る。
【0019】請求項2の発明の構成では、データキャリ
アにはリーダライタからの電磁波の呼び出し信号に共振
する共振回路を具備し、呼び出し信号の送信が停止した
ときに共振回路に発生する残響振動によってデータキャ
リアからリーダライタに電磁波の返信信号を送信する移
動体識別装置であって、共振回路の共振周波数を2つの
値に切り換えることにより論理値”0”と論理値”1”
の2値化データからなる返信信号を得る共振周波数切換
手段をデータキャリアに設けたので、従来のように残響
振動の有無によって返信信号を送信するのに比べ、リー
ダライタとデータキャリアとの距離が近接している場合
にも確実に返信信号を送信することができ、しかも、デ
ータキャリアにおいてはリーダライタからの呼び出し信
号が停止したことを厳密に検出する必要がなく、リーダ
ライタが搬送波を送信している途中でも返信信号を送信
することができる。
【0020】請求項3の発明の構成では、電磁波を用い
て無線によりデータを送信するリーダライタと、移動体
に設けられリーダライタから送信されたデータを受信し
て受信したデータをEEPROMに書込みあるいは受信
したデータに応じてEEPROMから返送データを読み
出してリーダライタに送信するデータキャリアとを備
え、データキャリアにはリーダライタから送信された電
磁波をデータキャリアの動作電源に変換する電源変換手
段と、リーダライタから送信される制御信号に応じてE
EPROMへのデータの書込みを許可・禁止するととも
に正しく書込みがされないときには禁止状態とする書込
許可禁止手段と、電源変換手段から供給される動作電源
の電源電圧を監視して電源電圧がEEPROMへの書込
み動作が正常に行える所定の電圧を下回ったときにEE
PROMへの書込みを禁止する制御信号を書込許可禁止
手段に与える電源監視手段と、受信したデータをEEP
ROMに書き込むとともにEEPROMからデータを読
み出し、EEPROMに受信データを書き込む前にEE
PROMの所定の空き領域にダミーの書き込みを行い、
その後に実際にEEPROMに受信データを書き込む制
御手段とを備えたので、EEPROMへのダミーの書き
込みが正常に行われなければ書込許可禁止手段によって
EEPROMが書込禁止状態となり、EEPROMに誤
ったデータが書き込まれるのを防止することができる。
【0021】請求項4の発明の構成では、データキャリ
アはEEPROMへのデータの書込みが書込許可禁止手
段により許可されたときに実際にデータをEEPROM
に書き込む前に書込み動作と同じ消費電流を同じ時間だ
け消費させるダミー書込み動作を行うので、EEPRO
Mに対してダミーの書き込みを行わずに済み、EEPR
OMの寿命を延ばし、書込みの信頼性を向上させること
ができる。
【0022】請求項5の発明の構成では、電磁波を用い
て無線によりデータを送信するリーダライタと、移動体
に設けられリーダライタから送信されたデータを受信し
て受信したデータをEEPROMに書込みあるいは受信
したデータに応じてEEPROMから返送データを読み
出してリーダライタに送信するデータキャリアとを備
え、データキャリアはリーダライタから送信された電磁
波をデータキャリアの動作電源に変換する電源変換手段
と、電源変換手段からの電源電圧が書込み動作可能な電
圧を下回ると初期化され書込み動作時の動作時間及び消
費電流がEEPROMと略等しいRAMと、受信したデ
ータのEEPROMあるいはRAMへの書き込み及び読
み出しを行う制御手段とを具備してEEPROMに受信
データを書き込む前にRAMに書き込むとともに書き込
んだ受信データを読み出してリーダライタに返信し、リ
ーダライタは返信されたデータに基づいてRAMに対す
る受信データの書込みの良否を判定して受信データがR
AMに正しく書き込まれていたときに実際にEEPRO
Mに受信データを書き込ませる書込コマンドをデータキ
ャリアに送信するので、ダミーの書込みを書込み回数に
制限のないRAMに行うことでEEPROMに対してダ
ミーの書き込みを行わずに済み、EEPROMの寿命を
延ばし、書込みの信頼性を向上させることができる。
【0023】請求項6の発明の構成では、無線による電
磁波の呼び出し信号を送信するリーダライタと、移動体
に設けられリーダライタからの呼び出し信号を受信する
とリーダライタに対して無線による電磁波の返信信号を
送信するデータキャリアとを備え、データキャリアには
リーダライタへ送信する返信信号を周波数シフトキーイ
ング変調する変調手段を具備するとともに、リーダライ
タには受信した返信信号を周波数シフトキーイング復調
する復調手段を具備して成る移動体識別装置であって、
データキャリアから送信される所定のテスト信号の周波
数を計測する周波数計測部と、返信信号の周波数の違い
を判別するためのしきい値を周波数計測部によって計測
されたテスト信号の周波数に応じて可変して返信信号を
復調する復調部とをリーダライタの復調手段に備え、デ
ータキャリアの変調手段はリーダライタからの呼び出し
信号に応答しない場合には所定のテスト信号を送信して
成るので、周波数シフトキーイング変調された返信信号
を復調する場合に、返信信号の周波数の違いを判別する
ためのしきい値をテスト信号の周波数に応じて可変する
ことで常に最適なしきい値を設定でき、データキャリア
とリーダライタとの位置関係によって返信信号の周波数
が変動したり、部品の特性ばらつきなどによって個々の
データキャリアの返信信号の周波数に違いが生じても、
返信信号を正確に復調して交信の信頼性を高めることが
できる。
【0024】請求項7の発明の構成では、無線による電
磁波の呼び出し信号を送信するリーダライタと、移動体
に設けられリーダライタからの呼び出し信号を受信する
とリーダライタに対して無線による電磁波の返信信号を
送信するデータキャリアとを備え、データキャリアに
は、リーダライタから送信されたデータが書き込まれる
EEPROMと、EEPROMへのデータの書込みある
いは読み出しを行なう制御手段と、リーダライタから送
信された電磁波をデータキャリアの動作電源に変換する
電源変換手段と、制御手段によるEEPROMへのデー
タの書込みを許可あるいは禁止状態にする書込許可禁止
手段と、電源変換手段から供給される動作電源の電源電
圧を監視して電源電圧がEEPROMへの書込み動作が
正常に行える所定の電圧を下回ったときに書込許可禁止
手段を禁止状態とする制御信号を書込許可禁止手段に与
える電源監視手段とを備え、制御手段がリーダライタか
らの呼び出し信号に応じて書込許可禁止手段を許可状態
とするとともにデータの書込過程において書込許可禁止
手段が禁止状態とされたときにはリーダライタへの返信
信号の送信を行なわないので、EEPROMへのデータ
の書込みが正常に行なわれない状態においては、データ
キャリアからリーダライタへ何ら信号を送信せず、リー
ダライタ側では所定のタイミングでデータキャリアから
の返信信号の送信がないことでデータキャリア側の不具
合を知ることができ、その時点で再度呼び出し信号の送
信が可能となり、交信が不安定な状態であってもリーダ
ライタ側での対処がし易くなる。
【0025】請求項8の発明の構成では、データキャリ
アの制御手段はEEPROMへのデータの書込みが書込
許可禁止手段により許可状態とされたときに実際にデー
タをEEPROMに書き込む前に書込み動作と同じ消費
電流を同じ時間だけ消費させるダミー書込み動作を行う
ので、EEPROMに対してダミーの書き込みを行わず
に済み、EEPROMの寿命を延ばし、書込みの信頼性
を向上させることができる。
【0026】
【実施例】
(実施例1)本実施例を図1〜図4を参照して説明す
る。この移動体識別装置は、コンベア上を搬送されるワ
ークのような移動体(図示せず)に設けられたデータキ
ャリアBと、このデータキャリアBとの間で電磁波によ
る無線のデータの送受信を行うリーダライタAとで構成
されている。なお、リーダライタAとデータキャリアB
との間のデータの送受信は、リーダライタAがデータキ
ャリアBに対してデータを送信する(データの書込みを
行う)とともに、データキャリアBからのデータを返信
させる(データキャリアBの保持するデータの読み出し
を行う)ようにしてある。なお、一般にリーダライタA
は従来例において説明したように、コンピュータから成
るコントローラ(図示せず)の制御の下でデータキャリ
アBとの間でデータの送受信を行うものであり、リーダ
ライタAはコントローラを介して電源の供給を受けるよ
うになっている。
【0027】図1は本実施例の移動体識別装置の回路ブ
ロック図を示すものである。リーダライタAは、図1に
示すように、データの送信を行うための送信用コイルL
1 と、データの受信を行うための受信用コイルL2 とを
有しており、データキャリアBが有する送受信用コイル
3 と、これらの送信用コイルL1 及び受信用コイルL
2 とが移動体の移動によって電磁気的に結合されるよう
に、データキャリアBに対してリーダライタAが配置し
てある。
【0028】また、リーダライタAには図示しない上位
のコントローラが接続されており、このコントローラが
送出データSDをリーダライタAに送出し、リーダライ
タAから得られる受信データRDを読み込むようにして
いる。さて、リーダライタAは、コントローラからの送
信受信切換信号によって送信状態に切り換えられている
ときに、コントローラからのデータクロック信号に同期
してコントローラから送出される送出データSDを後述
するような所定の符号列に変換する符号化回路1と、搬
送波を発生する搬送波発生器2と、符号化回路1から得
られる符号列の論理値”0”と論理値”1”に応じて搬
送波を断続させて振幅シフトキーイング変調を行うAS
K変調回路3と、ASK変調回路3からパルス信号が与
えられたときにのみ一定の周波数の発振を行う発振器4
とを備え、送信用コイルL1 によって発振器4の出力を
電磁波として送信するようになっている。
【0029】また、上述のように、リーダライタAには
受信用コイルL2 が設けてあり、この受信用コイルL2
に並列にコンデンサC1 が接続され発振器4の発振周波
数に共振する受信用共振回路5が構成されている。この
受信用共振回路5の両端に得られる誘起電圧は受信アン
プ6において増幅される。増幅された誘起電圧はアナロ
グスイッチSWを介して周波数シフトキーイング復調回
路(以下、FSK復調回路7と略す)に与えられる。
【0030】ここで、アナログスイッチSWは受信タイ
ミング発生回路8から与えられる受信タイミング信号に
よってオン・オフされ、FSK復調回路7に与えられる
受信アンプ6の出力を断続するのである。受信タイミン
グ発生回路8は、コントローラから与えられる送受信切
換信号により制御されるものであって、受信状態に切り
換えられているときにデータクロック信号に同期して受
信タイミング信号を発生する。
【0031】一方、FSK復調回路7はアナログスイッ
チSWを介して得られる信号をFSK復調するものであ
り、復調された信号はサンプルホールド回路9に与えら
れる。サンプルホールド回路9はコントローラからのデ
ータクロック信号に基づいて入力信号をホールドして2
値信号を得るものであり、その出力は受信データRDと
してコントローラに与えられる。
【0032】データキャリアBは、送受信用コイルL3
と並列にコンデンサC2 を接続して成る送受信用共振回
路10を有しており、この送受信用共振回路10の両端
の誘起電圧が包絡線検波回路11及びダイオードブリッ
ジDBに与えられる。ダイオードブリッジDBは送受信
用共振回路10に得られる誘起電圧を全波整流して定電
圧回路12に与える。定電圧回路12はその整流された
電圧を平滑し一定の電圧としてデータキャリアBの動作
電源としている。すなわち、本実施例においては、送受
信用共振回路10と、ダイオードブリッジDBと、定電
圧回路12とで電源変換手段を構成してある。
【0033】送受信用共振回路10の一端にはクロック
弁別回路13が接続してある。このクロック弁別回路1
3は送受信共振回路10に得られる発振周波数のクロッ
クを送信信号が与えられたときに検出するものであっ
て、そのクロック信号をデータ判別回路14に与える。
また、データ判別回路14には包絡線検波回路11の出
力が与えられており、その出力がクロック信号のパルス
数をカウントするゲート信号となる。すなわち、データ
判別回路14は上記包絡線検波回路11の出力であるゲ
ート信号に基づいてクロック弁別回路12から与えられ
るクロック信号のパルス数をカウントし、リーダライタ
Aの符号化回路1における符号化の規則に従って送信デ
ータを復調しており、波数カウント手段及び復調手段を
兼ねるものである。
【0034】ところで、リーダライタAから送信される
信号にはデータ及びコマンドが含まれており、データキ
ャリアBが有するメモリ制御部15はこのコマンドに基
づいて与えられたデータをメモリ16に書き込むととも
に、メモリ16内のデータを読み出すように制御するの
である。また、メモリ制御部15には基準クロックとし
て、クロック弁別回路13の出力の立ち上がりに同期し
たサンプリングクロック信号がデータ判別回路14より
与えられており、メモリ16から読み出されたデータは
返信制御回路17に与えられる。この返信制御回路17
は、送受信用共振回路10の送受信用コイルL3 にコン
デンサC3 を介して並列に接続されたスイッチング素子
18をオン・オフするものである。すなわち、スイッチ
ング素子18がオンされることによって送受信用共振回
路10にコンデンサC3 が接続されてその共振周波数が
変化するから、返信制御回路17はリーダライタAから
の送信が停止されたときに送受信用共振回路10に発生
する残響振動の振動周波数を2つの値(送受信用コイル
3 とコンデンサC2 とで決まる周波数、送受信用コイ
ルL3 、コンデンサC2 及びコンデンサC3 で決まる周
波数)に切り換えることにより、返信データをFSK変
調してリーダライタAに送信している。すなわち、返信
制御回路17と、スイッチング素子18と、コンデンサ
3 とにより共振周波数切換手段を構成している。
【0035】次に本実施例の動作について、図2及び図
3のタイムチャートに基づいて説明する。図2はリーダ
ライタAからデータキャリアBにデータを送信する場合
のタイムチャートである。まず、リーダライタAよりデ
ータキャリアBにデータを送信する際には、コントロー
ラより符号化回路1に送受信切換信号が与えられて送信
状態に切り換えられる。その後、図2(a)に示すよう
にコントローラより送出データSD(例えば図示のよう
に”HLLH”)の信号が符号化回路1に与えられる。
送出データSDが与えられた符号化回路1は、コントロ
ーラから与えられるデータクロック信号に同期して送出
データSDをサンプリングし、1ビットごとに以下のよ
うな規則に従って符号化する。その規則とは、例えば送
出データSDの1ビットを論理値”0”が1個、論理
値”1”が3個から成る4ビットの符号に置き換えるも
のである。すなわち、送出データSDが”L”のときに
は”1011”、”H”のときには”1110”という
4ビットの符号が得られる(同図(b)参照)。但し、
符号の決め方は上記に限定するものではなく、例えば送
出データSDが”L”のときには”0111”、”H”
のときには”1101”というようにしてもよい。
【0036】上記の規則に従って送出データSDを符号
化すると、図4に示すように、送出データSDが変化し
ない場合には、符号列では論理値”0”と論理値”0”
の間に論理値”1”が3個連続することになる。また、
送出データSDが論理値”0”から論理値”1”に変化
した場合には、符号列では論理値”0”と論理値”0”
の間に論理値”1”が5個連続することになる。さら
に、送出データSDが論理値”1”から論理値”0”に
変化した場合には、符号列では論理値”0”と論理値”
0”の間に論理値”1”が1個だけしかない。そこで、
符号列の論理値”1”に対して搬送波のパルスをn個割
り当て、ASK変調回路3において搬送波を断続してA
SK変調すれば、送出データSDのデータ列をn個,3
n個,5n個の搬送波のパルスの組み合わせで送信する
ことができる。このときの送信信号の波形は図2(c)
に示すようになる。上記の送信信号はリーダライタAの
送信用コイルL1 から電磁波にて送信され、その送信信
号によってデータキャリアBの送受信用共振回路10に
誘起電圧が生じる(図2(d)参照)。なお、送信信号
が停止されても送受信用共振回路10には徐々に減衰す
る残響振動が生じている。
【0037】ここで、送受信用共振回路10の出力はダ
イオードブリッジDBにて全波整流されて定電圧回路1
2によりデータキャリアBの動作電源となっており、本
実施例においては、上述のような規則に従って送出デー
タSDを符号化して送信しているので、単位時間当たり
に送信されてくる論理値”1”の信号の割合は75%と
なる。すなわち、論理値”1”の場合に搬送波が送信さ
れてくるのであるから、結局リーダライタAから伝送さ
れてくる電力伝送の効率も75%となり、従来構成に比
べて電力伝送の効率を向上させることができるのであ
る。
【0038】さて、送受信用共振回路10の出力は包絡
線検波回路11に与えられて図2に(e)に示すような
ゲート信号が得られるとともに、クロック弁別回路13
にも与えられて図2(f)に示すようなクロック信号が
得られる。これらのゲート信号とクロック信号とはデー
タ判別回路14に与えられ、データ判別回路14におい
てクロック信号のパルス数がカウントされる。カウント
されたパルス数より上記の規則に従って復調される符号
列を”H”,”L”の信号に戻せば、コントローラから
送出された送出データSDをデータキャリアBにおいて
再現できる(図2(g)参照)。なお、データ判別回路
14においては、図2(h)に示すような包絡線検波回
路11の出力の立ち上がりに同期したサンプリングクロ
ック信号を得ており、上記再現された送出データSD
(復調信号)と、このサンプリングクロック信号とをメ
モリ制御部15に与えている。ここで、リーダライタA
より送信されてくる送信データの違いによるクロック弁
別回路13の出力であるクロック信号におけるパルス数
の変化は、上記の規則に従って1:3:5の割合となる
から、従来例に比べて搬送波のパルス数の変化の割合が
大きくなり、送信データの変化する点が見つけやすくな
るものである。また、上記の規則に従わないデータであ
れば直ちにそのデータが誤りであることが判別でき、リ
アルタイムのエラー判定が可能になるという利点があ
る。
【0039】次に、データキャリアBからリーダライタ
Aへ返信データを送信する場合について図3のタイムチ
ャートを参照して説明する。従来構成においては、送受
信用共振回路10の残響振動の有無によって返信データ
をASK変調して送信している。しかしながら、このよ
うな構成であると送受信用共振回路10の残響振動を完
全に無くすることはできないから、リーダライタAとデ
ータキャリアBとが充分離れているときには問題ない
が、極めて接近している場合には残響振動の有無を判別
することができない場合がある。また、データキャリア
BにおいてはリーダライタAからの送信が停止したこと
を検出してから、残響振動を停止させなければならず、
両者が極めて接近している場合にはデータキャリアBに
おいてリーダライタAの送信停止を検出できない場合が
ある。そこで、本実施例のデータキャリアBにおいて
は、送受信用共振回路10の残響振動の有無によって返
信データを送信するのではなく、送受信用共振回路10
が残響振動している期間に、送受信用共振回路10の共
振周波数を残響振動の返信データの論理値”0”,”
1”に対応した2つの値に切り換えて、残響振動をFS
K変調して返信データを送信するようにしている。
【0040】以下、具体的な動作を説明する。まず、デ
ータキャリアBからリーダライタAに返信データを送信
する場合には、コントローラによって受信状態に切り換
えられ、リーダライタAからは図3(a)に示すような
搬送波を一定の間隔で断続させた信号が送信される。こ
こで、リーダライタAからデータキャリアBへのデータ
送信時と同じだけの電力伝送を行うために、本実施例に
おいては搬送波を断続させる上記一定の間隔を1ビット
当たりの論理値”0”,”1”の割合を1:3とし、リ
ーダライタAからデータキャリアBへのデータ送信時に
おける符号化と同じ割合としている。したがって、受信
状態におけるリーダライタAからは図3(b)に示すよ
うな波形の信号が送信されており、データキャリアBの
送受信用共振回路10の出力は図3(c)に示すような
波形となる。そして、図3(c)に示す残響振動の期間
にデータキャリアBから返送データを送信するのであ
る。
【0041】データキャリアBの返信制御回路17には
メモリ制御部15においてメモリ16から読み出された
送信データが入力されている。また、返送制御回路17
がスイッチング素子18をオン(あるいはオフ)させる
タイミングを与える切換タイミング出力がデータ判別回
路14より返信制御回路17に与えられている。この切
換タイミング出力は包絡線検波回路11の出力(図3
(d)参照)と、クロック弁別回路13の出力(図3
(e)参照)とから得られるものであり、図3(f)に
示すように、送信信号の立ち上がりから一定の時間後に
立ち上がって送信信号の立ち下がりに同期して立ち下が
るような信号である。
【0042】返送制御回路17は上記切換タイミング信
号に同期して、メモリ制御部15から与えられる送信デ
ータの論理値”0”,”1”に対応して、例えば論理
値”0”に対してスイッチング素子18をオンさせて送
受信用共振回路10の共振周波数、すなわち残響振動の
振動数を変化させ、返信データをFSK変調してリーダ
ライタAに送信している(図3(g)参照)。
【0043】リーダライタAにおいては、データキャリ
アBから電磁波により返信されてくる信号で受信用共振
回路5に図3(g)に示す信号波形と同じ誘起電圧が発
生し、この誘起電圧を受信アンプ6にて増幅した後アナ
ログスイッチSWを介してFSK復調回路7に与えてい
る。なお、アナログスイッチSWは受信タイミング発生
回路8によってオン・オフ制御されており、コントロー
ラからのデータクロック信号に同期してリーダライタA
からの送信が停止しているときにオンとなる。よって、
リーダライタAから信号が送信されているときにはFS
K復調回路7にリーダライタAの送信信号による誘起電
圧が与えられることがないものである。そして、既に説
明したようにFSK復調回路7の出力がサンプルホール
ド回路9に与えられて最終的にデータキャリアBからの
返送データRDがコントローラに与えられるのである。
【0044】上記の構成では、リーダライタAとデータ
キャリアBとが極めて接近している場合にも、残響振動
の周波数を検出することができ、リーダライタAとデー
タキャリアBとの距離に因らずに確実にデータの送受信
を行うことができる。また、リーダライタAからの送信
が停止する前にスイッチング素子をオンさせることがで
きるから、データキャリアBにおいてリーダライタAか
らの送信停止を厳密に検出する必要がなく、また、リー
ダライタAが搬送波を送信している途中でもデータキャ
リアBから返信データを送信することができる。
【0045】(実施例2)本実施例における移動体識別
装置のデータキャリアBの概略ブロック図を図5に示
す。図5に示すように、このデータキャリアBの基本構
成は図17に示す従来例のデータキャリアB’の構成と
ほぼ共通であり、共通する部分については同一の符号を
付して説明は省略する。また、データキャリアB’以外
のリーダライタA’やコントローラCの構成は全く共通
であり、それらについては図示を省略する。
【0046】本実施例のデータキャリアBには、共振回
路30の誘起電圧から電源部35において得られる動作
電源の電源電圧を監視する電源監視回路20と、制御手
段たるプロトコル解析部34からEEPROM33への
データの書込みを許可・禁止する書込許可禁止部21と
が設けてある。この書込許可禁止部21は、書込許可の
フラグを有しこの書込許可フラグがセットされていると
きに、プロトコル解析部34とEEPROM33とのデ
ータの伝送経路を断続するアナログスイッチ22をオン
してデータの書込みを可能とするものである。ここで、
上記書込フラグは、リーダライタA’からの書込コマン
ドをプロトコル解析部34が受け取ったときにプロトコ
ル解析部34によってセットされ、電源監視回路20に
おいて電源電圧が書込みに必要な電圧を下回ったことを
検出したときに電源監視回路20によりリセットされる
ものである。
【0047】次に、図6を参照して本実施例の動作を説
明する。所定のデータをデータキャリアBのEEPRO
M33に書き込む場合には、コントローラCよりアドレ
ス、バイト数、データからなる書込コマンドがリーダラ
イタA’に与えられ、リーダライタA’からデータキャ
リアBに送信される。このとき、リーダライタA’は書
込コマンドに先立って書込許可禁止部21の書込許可フ
ラグをセットするコマンドをデータキャリアBに送信す
る。そして、データキャリアBは電源電圧が書込みに必
要な電圧以上であって書込許可フラグがセットされれ
ば、その旨の返信データ(レスポンス)をリーダライタ
A’に送信する。リーダライタA’は上記返信データを
受信すると、今度は予め決められたEEPROM33の
固定のアドレス(FF番地)にダミーの書込みを行う書
込コマンドをデータキャリアBに送信する。このダミー
書込み用の書込コマンドを受け取ったデータキャリアB
は、プロトコル解析部34においてコマンドの内容をチ
ェックして誤りがなければその旨の返信データ(レスポ
ンス)をリーダライタA’に送信して、EEPROM3
3のFF番地にダミーの書込みを行う。このとき、何ら
かの原因によって電源部35の出力が低下して電源電圧
が書込みに必要な電圧を下回ると、電源監視回路20に
よって書込許可禁止部21の書込許可フラグがリセット
されてアナログスイッチ22がオフとなり、ダミーの書
込みが途中で禁止される。
【0048】その次に、リーダライタA’から本来の書
込コマンドがデータキャリアBに送信される。そして、
上記のダミーの書込みが正常に行われていた場合には、
書込許可禁止部21の書込許可フラグがセットされたま
まであるから、その旨の返信データ(レスポンス)がリ
ーダライタA’に送信され、EEPROM33へのデー
タの書込みが行われる。しかし、上述のようにダミーの
書込みが正常に行われなかった場合には書込許可禁止部
21の書込許可フラグがリセットされているので、書込
許可フラグがセットされている旨の返信データの送信及
びEEPROM33へのデータの書込みという上記の処
理(図6中の(イ)の処理)は実行されない。つまり、
リーダライタA’に対して、EEPROM33からのデ
ータの読み出しは可能であるが電源電圧の不足によって
データの書込みが正しくできないようなエリアにデータ
キャリアBがいる場合に、EEPROM33へのデータ
の書込みを禁止することができるのである。
【0049】一方、EEPROM33に書き込まれたデ
ータを読み出す場合には、リーダライタA’からデータ
キャリアBに読出コマンドが送信され、データキャリア
Bのプロトコル解析部34にてEEPROM33からデ
ータが読み出されてリーダライタA’に返信され、リー
ダライタA’からコンロトーラCに読み出したデータが
送られる。ここで、EEPROM33へのデータの書込
みが失敗していた場合には、読出コマンドに対してデー
タを読み出すことができないから、リーダライタA’に
対して読み出しエラーを返信する。
【0050】上記構成では、電源電圧がEEPROM3
3へのデータの書込みに必要な電圧を下回っている場合
に、書込許可禁止部21によってEEPROM33への
データの書込みを禁止するようにしたから、EEPRO
M33に誤ったデータが書き込まれるのを防止すること
ができる。 (実施例3)本実施例における移動体識別装置のリーダ
ライタA’及びデータキャリアの構成は実施例2のもの
と共通である。すなわち、本実施例の移動体識別装置に
おいては、データキャリアBにデータを書き込む際に、
実施例2において説明したEEPROM33のFF番地
へのデータのダミーの書込みの代わりに、実際にはEE
PROM33への書込みを行わないダミー書込コマンド
をリーダライタA’からデータキャリアBに送信するよ
うにした点に特徴を有するものである。
【0051】以下、図7を参照して本実施例の動作を説
明する。所定のデータをデータキャリアBのEEPRO
M33に書き込む場合に、コントローラCよりアドレ
ス、バイト数、データからなる書込コマンドがリーダラ
イタA’に与えられ、リーダライタA’からデータキャ
リアBに書込許可禁止部21の書込許可フラグをセット
するコマンドが送信され、データキャリアBは電源電圧
が書込みに必要な電圧以上であって書込許可フラグがセ
ットされれば、その旨の返信データ(レスポンス)をリ
ーダライタA’に送信する。
【0052】次に、リーダライタA’が上記返信データ
を受信すると、データキャリアBにダミー書込コマンド
を送信する。このダミー書込コマンドを受け取ったデー
タキャリアBは、プロトコル解析部34においてコマン
ドの内容をチェックして誤りがなければその旨の返信デ
ータ(レスポンス)をリーダライタA’に送信する。そ
して、データキャリアBにおいてダミー書込コマンドが
実行されると、実施例2のようにEEPROM33のF
F番地にダミーの書込みを行わず、データキャリアBに
おいて実際にEEPROM33に書込み動作を行うとき
と同じ時間だけ同じ大きさの電流を消費させる。このと
き、何らかの原因によって電源部35の出力が低下して
電源電圧が書込みに必要な電圧を下回ると、電源監視回
路20によって書込許可禁止部21の書込許可フラグが
リセットされてアナログスイッチ22がオフとなり、ダ
ミーの書込みが途中で禁止される。
【0053】その次に、リーダライタA’から本来の書
込コマンドがデータキャリアBに送信される。そして、
上記のダミー書込コマンドが正常に実行されていた場合
には、書込許可禁止部21の書込許可フラグがセットさ
れたままであるから、その旨の返信データ(レスポン
ス)がリーダライタA’に送信され、EEPROM33
へのデータの書込みが行われる。しかし、上述のように
ダミー書込コマンドが正常に実行されなかった場合には
書込許可禁止部21の書込許可フラグがリセットされて
いるので、書込許可フラグがセットされている旨の返信
データの送信及びEEPROM33へのデータの書込み
という上記の処理(図7中の(イ)の処理)は実行され
ない。つまり、リーダライタA’に対して、EEPRO
M33からのデータの読み出しは可能であるが電源電圧
の不足によってデータの書込みが正しくできないような
エリアにデータキャリアBがいる場合に、EEPROM
33へのデータの書込みを禁止することができるのであ
る。
【0054】一方、EEPROM33に書き込まれたデ
ータを読み出す場合には、実施例2と同様にリーダライ
タA’からデータキャリアBに読出コマンドが送信さ
れ、データキャリアBのプロトコル解析部34にてEE
PROM33からデータが読み出されてリーダライタ
A’に返信され、リーダライタA’からコンロトーラC
に読み出したデータが送られる。ここで、EEPROM
33へのデータの書込みが失敗していた場合には、読出
コマンドに対してデータを読み出すことができないか
ら、リーダライタA’に対して読み出しエラーを返信す
る。
【0055】上記構成では、実施例2と同様に電源電圧
がEEPROM33へのデータの書込みに必要な電圧を
下回っている場合に、書込許可禁止部21によってEE
PROM33へのデータの書込みを禁止するようにした
から、EEPROM33に誤ったデータが書き込まれる
のを防止することができる。しかも、本実施例において
は、ダミー書込コマンドを実行することによってEEP
ROM33には実際にダミーの書込みを行わないから、
通常約1万回程度の書込み可能回数しかないEEPRO
M33の寿命を延ばすことができるという利点がある。
【0056】(実施例4)本実施例における移動体識別
装置のデータキャリアBの概略ブロック図を図8に示
す。図8に示すように、このデータキャリアBの基本構
成は実施例2の構成とほぼ共通であり、共通する部分に
ついては同一の符号を付して説明は省略する。また、デ
ータキャリアB以外のリーダライタA’やコントローラ
Cの構成は全く共通であり、それらについては図示を省
略する。
【0057】本実施例のデータキャリアBには、プロト
コル解析部34によりデータの書込み・読み出しが可能
はRAM23を設け、電源監視回路20によって監視し
ている電源部35の電源電圧がEEPROM33へのデ
ータの書込みに必要な電圧を下回ったときに電源監視回
路20からの初期化信号によってこのRAM23が初期
化されるようになっている。ここで、このRAM23
は、書込み時に必要とされる時間及び消費電流がEEP
ROM33のそれと同一である。
【0058】次に、図9を参照して本実施例の動作を説
明する。所定のデータをデータキャリアBのEEPRO
M33に書き込む場合には、コントローラCよりアドレ
ス、バイト数、データからなる書込コマンドがリーダラ
イタA’に与えられ、リーダライタA’からデータキャ
リアBに送信される。このとき、リーダライタA’はE
EPROM33にデータを書き込む本来の書込コマンド
に先立って、RAM23に対してデータを書き込むRA
M書込コマンドをデータキャリアBに送信する。なお、
RAM書込コマンドの書込みデータは初期値以外の値を
選ぶ。このRAM書込コマンドを受け取ったデータキャ
リアBは、プロトコル解析部34においてコマンドの内
容をチェックして誤りがなければその旨の返信データ
(レスポンス)をリーダライタA’に送信し、RAM2
3に対してデータの書込みを行う。このとき、何らかの
原因によって電源部35の出力が低下して電源電圧が書
込みに必要な電圧を下回ると、電源監視回路20から初
期化信号がRAM23に出力されて初期化される。
【0059】そして、リーダライタA’からデータキャ
リアBに対してRAM23のデータを読み出すRAM読
出コマンドが送信され、データキャリアBからリーダラ
イタA’にRAM23の内容が送信される。リーダライ
タA’はデータキャリアBから送信されたRAM23の
内容が最初に送信したRAM書込コマンドのデータの内
容と一致するか否かを判定し、一致していれば今度は実
際にEEPROM33への書込コマンドを送信する。一
方、上述のように電源電圧の低下によってRAM23が
初期化されてしまった場合には、データキャリアBから
送信されたRAM23の内容と最初に送信したRAM書
込コマンドのデータの内容とが一致しないから、一致し
なかった場合にはリーダライタA’からデータキャリア
Bに対してEEPROM33への書込コマンドを送信し
ない。つまり、リーダライタA’に対して、EEPRO
M33からのデータの読み出しは可能であるが電源電圧
の不足によってデータの書込みが正しくできないような
エリアにデータキャリアBがいる場合に、EEPROM
33へのデータの書込みを禁止することができるのであ
る。
【0060】一方、EEPROM33に書き込まれたデ
ータを読み出す場合には、実施例2,3と同様にリーダ
ライタA’からデータキャリアBに読出コマンドが送信
され、データキャリアBのプロトコル解析部34にてE
EPROM33からデータが読み出されてリーダライタ
A’に返信され、リーダライタA’からコンロトーラC
に読み出したデータが送られる。ここで、EEPROM
33へのデータの書込みが行われていない場合には、読
出コマンドに対してデータを読み出すことができないか
ら、リーダライタA’に対して読み出しエラーを返信す
る。
【0061】上記構成では、EEPROM33への実際
のデータの書込みの前にRAM23に対して書込みを行
い、電源電圧がEEPROM33へのデータの書込みに
必要な電圧を下回っているためにRAM23への書込み
が正常に行われなかったときには、EEPROM33へ
のデータの書込みを行わないようにしたから、EEPR
OM33に誤ったデータが書き込まれるのを防止するこ
とができる。しかも、本実施例においては、書込み回数
に制限のないRAM23にデータを書き込んで書込みの
良否を判定しているから、EEPROM33にはダミー
の書込みを行う必要がなく、通常約1万回程度の書込み
可能回数しかないEEPROM33の寿命を延ばすこと
ができるという利点がある。
【0062】(実施例5)本実施例における移動体識別
装置のリーダライタAの概略ブロック図を図10に示
す。図10に示すように、このリーダライタAの基本構
成は実施例1の構成とほぼ共通であり、共通する部分に
ついては同一の符号を付して説明は省略する。また、デ
ータキャリアBの構成は実施例1と共通であり、図示及
び説明は省略する。
【0063】ここで、実施例1で説明したように、デー
タキャリアBからリーダライタAへ送信される返信信号
はFSK変調され、リーダライタAのFSK復調回路7
においてFSK復調されるのであるが、具体的には、デ
ータキャリアBの送受信用共振回路10に発生する2つ
の残響振動の周波数を論理値の”0”と”1”に割り当
て、図11(a)に示すように両周波数fL ,fH のほ
ぼ中間位置に設定されたしきい値Thと比較することで
送信信号の”0”,”1”を判別して復調するようにし
ている。
【0064】ところで、実施例1のようにデータキャリ
アBからリーダライタAへの返信信号をFSK変調する
ことにより、残響振動の有無で返信する場合に比較して
近距離での通信が確実に行なえるが、リーダライタAと
データキャリアBとが極めて接近したときには、リーダ
ライタAの受信用コイルL2 とデータキャリアBの送受
信用コイルL3 とが磁気的に結合することが原因と思わ
れるコイルL2 ,L3のインダクタンス変化という現象
が生じることがあり、データキャリアBからの返信信号
の周波数が変動してしまう場合がある。その結果、図1
1(b)〜(d)に示すように、予め設定され固定され
たしきい値Thに対して、2つの周波数fL ,fH がと
もに大きくなったりあるいは小さくなったり、また、何
れかの周波数fL ,fH と極めて近くなって、返信信号
に含まれる”0”,”1”のデータを判別できなかった
り、あるいは判別結果が不安定になったりすることがあ
る。あるいは、送受信用共振回路10を構成する送受信
用コイルL3 やコンデンサC2 の定数がばらついたり、
周囲温度による変化や経年変化などで定数が変化するこ
とでデータキャリアBに特性のばらつきが生じ、個々の
データキャリアBによって返信信号の周波数に違いが生
じることもある。すなわち、リーダライタAとデータキ
ャリアBとが接近した場合に両者が交信できない領域
(不感帯)が生じることになる。
【0065】また、上述のような周波数のばらつきを考
慮してFSK変復調における周波数のシフト幅(周波数
差Δf=fH −fL )を大きくすると、リーダライタA
の受信用コイルL2 やデータキャリアBの送受信用共振
回路10の共振周波数から大きくずれて伝送効率が著し
く低下するので、上記シフト幅をあまり大きくすること
は好ましくない。つまり、個々のデータキャリアBの特
性のばらつきを考慮することと、伝送効率を高めること
(交信可能距離を延ばすこと)とは、トレードオフの関
係にあることになる。
【0066】そこで、本実施例では、データキャリアB
から送信される返信信号を受信する前に、データキャリ
アBの返信信号の周波数を調べ、個々のデータキャリア
Bの特性の違いによる周波数の変動に合わせて最適のし
きい値Thを設定して復調を行なうようにしている。す
なわち、データキャリアBから送信される返信信号の周
波数を計測する周波数計測部40と、しきい値Thを周
波数計測部40によって計測された周波数に応じて可変
して返信信号を復調する復調部50とでFSK復調回路
7を構成している。
【0067】周波数計測部40は、受信アンプ6から出
力された返信信号を所定の基準値と比較することでLレ
ベルとHレベルの信号に変換するコンパレータ41と、
コンパレータ41の出力信号に基づいて返信信号の周波
数を計測するための開始点及び終了点を設定するカウン
ト区間発生回路42と、カウント区間発生回路42によ
ってオン、オフされるアナログスイッチ43と、アナロ
グスイッチ43を介してコンパレータ41の出力信号が
入力されるとともにこの出力信号が入力されている期間
に搬送波発生器2の原発振器2aの波数をカウントする
カウンタ44とを備えている。なお、本実施例における
搬送波発生器2は原発振器2a、分周回路2b及び搬送
波発生回路2cによって構成されている。
【0068】一方、復調部50は、データキャリアBか
らの返信信号の2つの周波数fL ,fH の差に対応した
初期値(後述する)が設定されている初期値設定回路5
1と、この初期値設定回路51から出力される初期値の
カウンタ44への入力をオン、オフするアナログスイッ
チ52と、コントローラCからの送受信切換信号及びデ
ータクロックに応じて上記アナログスイッチ52をオ
ン、オフする第1のしきい値設定タイミング発生回路5
3と、設定されたしきい値Thを記憶保持するしきい値
保持回路54と、カウンタ44からしきい値保持回路5
4へのしきい値Thの入力をオン、オフするアナログス
イッチ55と、コントローラCからの送受信切換信号及
びデータクロックに応じて上記アナログスイッチ55を
オン、オフする第2のしきい値設定タイミング発生回路
56と、カウンタ44の出力信号としきい値保持回路5
4に保持されたしきい値Thとを比較する比較器57と
で構成されている。
【0069】次に本実施例における移動体識別装置のリ
ーダライタAの動作について説明する。なお、リーダラ
イタAからデータキャリアBへの呼び出し信号の送信に
関する動作については、実施例1の場合と共通であるか
ら説明は省略し、データキャリアBからの返信信号を受
信する場合についてのみ説明する。ここで、図12に示
すように、コントローラCから受信タイミング発生回路
8に2種類の送受信切換信号TXC,RXCが入力さ
れ、これら送受信切換信号TXC,RXCがともにLレ
ベルのときにはリーダライタAの停止区間Tsとなり、
データキャリアBとの交信が行なわれない。また、送受
信切換信号TXC,RXCがともにHレベルのときには
受信タイミング発生回路8がアナログスイッチSWをオ
ンする受信区間TrとなってデータキャリアBからの返
信信号を受信し、送受信切換信号TXCがHレベル、R
XCがLレベルのときには送信区間Ttであって受信タ
イミング発生回路8はアナログスイッチSWをオフす
る。よって、リーダライタAからデータキャリアBへの
呼び出し信号の送信と、データキャリアBからの返信信
号の受信とが交互に繰り返されて交信が行なわれる。
【0070】上述のように、リーダライタAはコントロ
ーラCからHレベルの送受信切換信号TXC,RXCが
入力されることで受信状態となる。そして、受信用共振
回路5に誘起されたデータキャリアBからの返信信号と
同一波形の信号が受信アンプ6で増幅された後、上記受
信区間TrにおいてアナログスイッチSWを介してコン
パレータ41に入力される。コンパレータ41では取り
込んだ信号を2値化して出力する。すなわち、返信信号
はコンパレータ41においてA/D変換されることにな
る。そして、コンパレータ41以降では返信信号はディ
ジタル信号として処理される。
【0071】コンパレータ41の出力信号はカウント区
間発生回路42に取り込まれる。カウント区間発生回路
42では、コンパレータ41の出力信号に基づいてカウ
ンタ44で原発振器2aの波数をカウントする場合の開
始点及び終了点を決定する。例えば、コンパレータ41
の出力信号は交互にH,Lが切り替わるので、開始点か
ら3回切り替わったときを終了点とすればよい。そし
て、カウント区間発生回路42は上記開始点から終了点
までの期間でアナログスイッチ43をオンし、コンパレ
ータ41の出力信号をカウンタ44に入力する。
【0072】カウンタ44は、コンパレータ41の出力
信号が入力されると原発振器2aの波数をカウントし始
め、コンパレータ41の出力信号が入力されなくなれば
カウントを止めてその時点のカウント値をラッチする。
すなわち、カウンタ44においては、コンパレータ41
の出力信号の変化の周期を原発振器2aの波数に置き換
えており、言い換えれば、データキャリアBからの返信
信号の周波数をカウント値に置き換えることで計測して
いることになる。
【0073】そして、カウンタ44のカウント値が、し
きい値保持回路54に保持されているしきい値Thと比
較器57において比較されることにより、例えば、しき
い値Thより小さい場合には論理値”0”に、大きい場
合には論理値”1”が比較器57から出力され、データ
キャリアBの返信信号が復調されるのである。次に、本
実施例の要旨であるしきい値Thの設定を行なう動作に
ついて説明する。既に述べたように、初期値設定回路5
1には、データキャリアBのFSK変調に用いられる2
つの周波数fL ,fH の周波数差Δfに対応した初期値
が予め設定されており、その初期値は、周波数差Δfの
2分の1の周波数を周波数計測部40においてカウント
値に置き換えられた値である。
【0074】第1のしきい値設定タイミング発生回路5
3は、図12に示すリーダライタAの停止区間Tsに続
く最初の受信区間Tr1 において、アナログスイッチ5
2をオンすることで初期値設定回路51に設定されてい
る初期値をカウンタ44に入力させる。ここで、上記最
初の受信区間、すなわち、しきい値設定区間Tr1 にお
いては、データキャリアBはリーダライタAからの呼び
出し信号を受信していない状態であり、論理値”0”を
示す周波数の返信信号をテスト信号として返信してい
る。
【0075】一方、リーダライタAは、しきい値設定区
間Tr1 においても周波数計測部40において返信信号
(テスト信号)の周波数を計測してカウント値に置き換
えるのであるが(図13(a)参照)、カウンタ44に
は初期値が設定されているため、このときのカウンタ4
4のカウント値は常に返信信号の2つの周波数fL ,f
H に対応したカウント値の略中央値となる(図13
(b)及び(c)参照)。そして、しきい値設定区間T
1 に続く最初の送信区間Ttに切り替われば、送受信
切換信号TXC,RXCとデータクロックとに応じて第
2のしきい値設定タイミング発生回路56がアナログス
イッチ55をオンして上記しきい値Thをしきい値保持
回路54に入力して保持させる。そして、以降の一連の
交信中における受信区間Trでは、第1及び第2のしき
い値設定タイミング回路53,56は動作せず、しきい
値保持回路54に保持されたしきい値Thと周波数計測
部40によって計測されたデータキャリアBからの返信
信号の周波数(カウント値)とが比較器57において比
較され、例えば、しきい値Thより大きければ論理値”
1”に、小さければ論理値”0”に対応した信号をサン
プルホールド回路9に出力することで復調が行なわれ
る。そして、一旦交信が終了すれば再度交信を始めると
きに上記動作を繰り返して新たにしきい値Thを再設定
するのである。
【0076】上記構成によれば、復調部50におけるし
きい値Thは、しきい値Thの演算及びしきい値Thの
設定、解除、再設定を適時行なうことにより、リーダラ
イタAとデータキャリアBとが極めて接近している場合
や、部品の特性ばらつきによって個々のデータキャリア
Bの返信信号の周波数に違いが生じている場合でも、常
に返信信号の2つの周波数fL ,fH の略中央値とする
ことができる。すなわち、リーダライタAでは常に最適
なしきい値Thによって復調が行なわれるため、返信信
号を正確に復調して交信の信頼性を高めるとともに交信
領域の拡大が図れるものである。
【0077】(実施例6)本実施例における移動体識別
装置のデータキャリアBの概略ブロック図を図14に示
す。図14に示すように、このデータキャリアBの基本
構成は図5に示す実施例2のデータキャリアBの構成と
ほぼ共通であり、共通する部分については同一の符号を
付して説明は省略する。また、データキャリアB以外の
リーダライタA’やコントローラCの構成は図16に示
す従来例と全く共通であり、それらについては図示を省
略する。
【0078】ところで、実施例2における移動体識別装
置のデータキャリアBは、EEPROM33へのデータ
の書込みが失敗していた場合に、リーダライタA’から
の読出コマンドに対してデータを読み出すことができな
いためにリーダライタA’に対して読み出しエラーを示
すコマンドを返送している。しかしながら、実施例2の
ようにエラーコマンドを返送する場合、エラーコマンド
を格納しておくための固定データ領域が必要となり、ま
た、エラーコマンドを返送する時間が必要なために通信
時間が長くなり、あるいは、エラーを判別してエラーコ
マンドを返送するシーケンスが必要なためにデータキャ
リアBの回路規模が大きくなるといった不利な点があ
る。
【0079】そこで、本実施例においては、上記のよう
な書込みエラーが発生した場合にデータキャリアBから
リーダライタA’への返送は行なわず、データキャリア
BをリーダライタA’の呼び出し信号を待つ待機状態と
するようにしている。すなわち、本実施例のデータキャ
リアBには、実施例2と同様に共振回路30の誘起電圧
から電源部35において得られる動作電源の電源電圧を
監視する電源監視回路20と、制御手段たるプロトコル
解析部34からEEPROM33へのデータの書込みを
許可あるいは禁止状態とする書込許可禁止部21とが設
けてあり、書込許可禁止部21は、書込許可のフラグを
有しこの書込許可フラグがセットされているときに、プ
ロトコル解析部34からEEPROM33へのデータの
書込みを可能とするものである。ここで、上記書込フラ
グは、リーダライタA’からの一連のコマンドをプロト
コル解析部34が正常に受け取ったときにプロトコル解
析部34によってセットされ、電源監視回路20におい
て電源電圧が書込みに必要な電圧を下回ったことを検出
したときに電源監視回路20によりリセットされるもの
である。
【0080】以下、図15を参照して本実施例の動作を
説明する。所定のデータをデータキャリアBのEEPR
OM33に書き込む場合に、コントローラCよりアドレ
ス、バイト数、データからなる書込コマンドがリーダラ
イタA’に与えられ、リーダライタA’からデータキャ
リアBに書込許可禁止部21の書込許可フラグをセット
するコマンドが送信され、データキャリアBは電源電圧
が書込みに必要な電圧以上であって書込許可フラグがセ
ットされれば、その旨の返信データ(レスポンス)をリ
ーダライタA’に送信する。
【0081】リーダライタA’が上記返信データを受信
すると、データキャリアBにダミー書込コマンドを送信
する。このダミー書込コマンドを受け取ったデータキャ
リアBは、プロトコル解析部34においてコマンドの内
容をチェックして誤りがなければその旨の返信データ
(レスポンス)をリーダライタA’に送信する。そし
て、データキャリアBにおいてダミー書込コマンドが実
行されると、実施例2のようにEEPROM33のFF
番地にダミーの書込みを行わず、データキャリアBにお
いて実際にEEPROM33に書込み動作を行うときと
同じ時間だけ同じ大きさの電流を消費させる。例えば、
書込み時の消費電流の大半を消費する書込み用の昇圧回
路(図示せず)が具備する発振回路を同じ時間だけ動作
させることで行なうことができる。このとき、何らかの
原因によって電源部35の出力が低下して電源電圧が書
込みに必要な電圧を下回ると、電源監視回路20によっ
て書込許可禁止部21の書込許可フラグがリセットさ
れ、ダミーの書込みが途中で禁止される。
【0082】次に、リーダライタA’から本来の書込コ
マンドがデータキャリアBに送信される。そして、上記
のダミー書込コマンドが正常に実行されていた場合に
は、書込許可禁止部21の書込許可フラグがセットされ
ているから、その旨の返信データ(レスポンス)がリー
ダライタA’に送信され、EEPROM33へのデータ
の書込みが行われる。しかし、上述のようにダミー書込
コマンドが正常に実行されなかった場合には書込許可禁
止部21の書込許可フラグがリセットされているので、
EEPROM33へのデータの書込みという上記の処理
(図15中の(イ)の処理)は実行されない。つまり、
リーダライタA’に対して、EEPROM33からのデ
ータの読み出しは可能であるが電源電圧の不足によって
データの書込みが正しくできないようなエリアにデータ
キャリアBがいる場合に、EEPROM33へのデータ
の書込みを禁止することができる。ここで、本実施例で
は、上記のように書込許可フラグがリセットされている
場合に、実施例2のように書込許可フラグがセットされ
ている旨の返信データ(レスポンス)をデータキャリア
BからリーダライタA’へ送信せずにデータキャリアB
のプロトコル解析部34はリーダライタA’からの呼び
出し信号の送信を待つ待機状態となるようにしている。
【0083】一方、EEPROM33に書き込まれたデ
ータを読み出す場合には、実施例2,3と同様にリーダ
ライタA’からデータキャリアBに読出コマンドが送信
され、データキャリアBのプロトコル解析部34にてE
EPROM33からデータが読み出されてリーダライタ
A’に返信され、リーダライタA’からコンロトーラC
に読み出したデータが送られる。ここで、EEPROM
33へのデータの書込みが行われていない場合には、読
出コマンドに対してデータを読み出すことができないか
ら、リーダライタA’に対しては何も返信せず、データ
キャリアBのプロトコル解析部34はリーダライタA’
からの呼び出し信号の送信を待つ待機状態となる。上記
構成では、実施例2と同様に電源電圧がEEPROM3
3へのデータの書込みに必要な電圧を下回っている場合
に、書込許可禁止部21によってEEPROM33への
データの書込みを禁止してEEPROM33に誤ったデ
ータが書き込まれるのを防止することができ、また、実
施例3と同様にダミー書込コマンドを実行することによ
ってEEPROM33には実際にダミーの書込みを行わ
ないから、通常約1万回程度の書込み可能回数しかない
EEPROM33の寿命を延ばすことができる。しか
も、電源電圧がEEPROM33へのデータの書込みに
必要な電圧を下回っている場合や、リーダライタA’か
らのコマンドがデータキャリアBにおいて正常に受信で
きなかった場合には、データキャリアBからリーダライ
タA’へエラーコマンドの送信を行なわず、データキャ
リアBを待機状態とするようにしたため、実施例2,3
に比較してデータキャリアBの回路構成を簡素化するこ
とができ、例えば、回路を集積化した場合のチップサイ
ズが小さくなり、回路のコストダウンが図れる。また、
リーダライタA’は所定のタイミングでデータキャリア
Bからの返信がない時点でデータキャリアB側の不具合
を知ることができ、その時点で再度呼び出し信号の送信
が可能となり、交信が不安定な状態であってもリーダラ
イタA’側での対処が容易に且つ敏速に行なえ、ひいて
は通信時間の短縮が図れるという利点がある。
【0084】
【発明の効果】請求項1の発明は、無線による電磁波の
呼び出し信号を送信するリーダライタと、移動体に設け
られリーダライタからの呼び出し信号を受信するとリー
ダライタに対して無線による電磁波の返信信号を送信す
るデータキャリアとを備え、データキャリアにはリーダ
ライタから送信された電磁波をデータキャリアの動作電
源に変換する電源変換手段を設けた移動体識別装置であ
って、リーダライタには送信するデータに対応した論理
値”0”と論理値”1”の2値化データを1つの単位中
において論理値”1”の数を論理値”0”の数よりも多
くした所定の符号列に変換する符号化手段と、変換され
た符号列の論理値”1”の符号に対しては搬送波の振幅
を一定値とし論理値”0”の符号に対しては搬送波の振
幅を略ゼロとする振幅シフトキーイング変調を行って呼
び出し信号とする変調手段とを具備し、データキャリア
には振幅シフトキーイング変調されてリーダライタから
送信される呼び出し信号の搬送波の波数をカウントする
波数カウント手段と、波数カウント手段のカウント値に
基づいて呼び出し信号を復調する復調手段とを具備した
ので、リーダライタから送信され、データキャリアの電
源変換手段にて動作電源に変換される呼び出し信号の搬
送波の振幅が単位時間当たりに断続する回数を減らすこ
とができ、リーダライタからデータキャリアへの電力供
給の効率を上げることができ、その結果、リーダライタ
とデータキャリアとの距離を大きくできるという効果が
ある。しかも、データキャリアにおいては搬送波の波数
をカウントすることによりリアルタイムでのエラー検出
が可能となり、さらに、呼び出し信号のデータに対応し
た搬送波の変化の割合が大きくなり、データの変化する
点を見出すのが容易になるという効果がある。
【0085】請求項2の発明は、データキャリアにはリ
ーダライタからの電磁波の呼び出し信号に共振する共振
回路を具備し、呼び出し信号の送信が停止したときに共
振回路に発生する残響振動によってデータキャリアから
リーダライタに電磁波の返信信号を送信する移動体識別
装置であって、共振回路の共振周波数を2つの値に切り
換えることにより論理値”0”と論理値”1”の2値化
データからなる返信信号を得る共振周波数切換手段をデ
ータキャリアに設けたので、従来のように残響振動の有
無によって返信信号を送信するのに比べ、リーダライタ
とデータキャリアとの距離が近接している場合にも確実
に返信信号を送信することができるという効果がある。
しかも、データキャリアにおいてはリーダライタからの
呼び出し信号が停止したことを厳密に検出する必要がな
く、リーダライタが搬送波を送信している途中でも返信
信号を送信することができ、処理能力の向上を図ること
ができるという効果がある。
【0086】請求項3の発明は、電磁波を用いて無線に
よりデータを送信するリーダライタと、移動体に設けら
れリーダライタから送信されたデータを受信して受信し
たデータをEEPROMに書込みあるいは受信したデー
タに応じてEEPROMから返送データを読み出してリ
ーダライタに送信するデータキャリアとを備え、データ
キャリアにはリーダライタから送信された電磁波をデー
タキャリアの動作電源に変換する電源変換手段と、リー
ダライタから送信される制御信号に応じてEEPROM
へのデータの書込みを許可・禁止するとともに正しく書
込みがされないときには禁止状態とする書込許可禁止手
段と、電源変換手段から供給される動作電源の電源電圧
を監視して電源電圧がEEPROMへの書込み動作が正
常に行える所定の電圧を下回ったときにEEPROMへ
の書込みを禁止する制御信号を書込許可禁止手段に与え
る電源監視手段と、受信したデータをEEPROMに書
き込むとともにEEPROMからデータを読み出し、E
EPROMに受信データを書き込む前にEEPROMの
所定の空き領域にダミーの書き込みを行い、その後に実
際にEEPROMに受信データを書き込む制御手段とを
備えたので、EEPROMへのダミーの書き込みが正常
に行われなければ書込許可禁止手段によってEEPRO
Mが書込禁止状態となり、EEPROMに誤ったデータ
が書き込まれるのを防止することができるという効果が
ある。
【0087】請求項4の発明は、データキャリアはEE
PROMへのデータの書込みが書込許可禁止手段により
許可されたときに実際にデータをEEPROMに書き込
む前に書込み動作と同じ消費電流を同じ時間だけ消費さ
せるダミー書込み動作を行うので、EEPROMに対し
てダミーの書き込みを行わずに済み、EEPROMの寿
命を延ばし、書込みの信頼性を向上させることができる
という効果がある。
【0088】請求項5の発明は、電磁波を用いて無線に
よりデータを送信するリーダライタと、移動体に設けら
れリーダライタから送信されたデータを受信して受信し
たデータをEEPROMに書込みあるいは受信したデー
タに応じてEEPROMから返送データを読み出してリ
ーダライタに送信するデータキャリアとを備え、データ
キャリアはリーダライタから送信された電磁波をデータ
キャリアの動作電源に変換する電源変換手段と、電源変
換手段からの電源電圧が書込み動作可能な電圧を下回る
と初期化され書込み動作時の動作時間及び消費電流がE
EPROMと略等しいRAMと、受信したデータのEE
PROMあるいはRAMへの書き込み及び読み出しを行
う制御手段とを具備してEEPROMに受信データを書
き込む前にRAMに書き込むとともに書き込んだ受信デ
ータを読み出してリーダライタに返信し、リーダライタ
は返信されたデータに基づいてRAMに対する受信デー
タの書込みの良否を判定して受信データがRAMに正し
く書き込まれていたときに実際にEEPROMに受信デ
ータを書き込ませる書込コマンドをデータキャリアに送
信するので、ダミーの書込みを書込み回数に制限のない
RAMに行うことでEEPROMに対してダミーの書き
込みを行わずに済み、EEPROMの寿命を延ばし、書
込みの信頼性を向上させることができるという効果があ
る。
【0089】請求項6の発明は、無線による電磁波の呼
び出し信号を送信するリーダライタと、移動体に設けら
れリーダライタからの呼び出し信号を受信するとリーダ
ライタに対して無線による電磁波の返信信号を送信する
データキャリアとを備え、データキャリアにはリーダラ
イタへ送信する返信信号を周波数シフトキーイング変調
する変調手段を具備するとともに、リーダライタには受
信した返信信号を周波数シフトキーイング復調する復調
手段を具備して成る移動体識別装置であって、データキ
ャリアから送信される所定のテスト信号の周波数を計測
する周波数計測部と、返信信号の周波数の違いを判別す
るためのしきい値を周波数計測部によって計測されたテ
スト信号の周波数に応じて可変して返信信号を復調する
復調部とをリーダライタの復調手段に備え、データキャ
リアの変調手段はリーダライタからの呼び出し信号に応
答しない場合には所定のテスト信号を送信して成るの
で、周波数シフトキーイング変調された返信信号を復調
する場合に、返信信号の周波数の違いを判別するための
しきい値をテスト信号の周波数に応じて可変することで
常に最適なしきい値を設定でき、データキャリアとリー
ダライタとの位置関係によって返信信号の周波数が変動
したり、部品の特性ばらつきなどによって個々のデータ
キャリアの返信信号の周波数に違いが生じても、返信信
号を正確に復調して交信の信頼性を高めるとともに交信
領域の拡大が図れるという効果がある。
【0090】請求項7の発明は、無線による電磁波の呼
び出し信号を送信するリーダライタと、移動体に設けら
れリーダライタからの呼び出し信号を受信するとリーダ
ライタに対して無線による電磁波の返信信号を送信する
データキャリアとを備え、データキャリアには、リーダ
ライタから送信されたデータが書き込まれるEEPRO
Mと、EEPROMへのデータの書込みあるいは読み出
しを行なう制御手段と、リーダライタから送信された電
磁波をデータキャリアの動作電源に変換する電源変換手
段と、制御手段によるEEPROMへのデータの書込み
を許可あるいは禁止状態にする書込許可禁止手段と、電
源変換手段から供給される動作電源の電源電圧を監視し
て電源電圧がEEPROMへの書込み動作が正常に行え
る所定の電圧を下回ったときに書込許可禁止手段を禁止
状態とする制御信号を書込許可禁止手段に与える電源監
視手段とを備え、制御手段がリーダライタからの呼び出
し信号に応じて書込許可禁止手段を許可状態とするとと
もにデータの書込過程において書込許可禁止手段が禁止
状態とされたときにはリーダライタへの返信信号の送信
を行なわないので、EEPROMへのデータの書込みが
正常に行なわれない状態においては、データキャリアか
らリーダライタへ何ら信号を送信せず、リーダライタ側
では所定のタイミングでデータキャリアからの返信信号
の送信がないことでデータキャリア側の不具合を知るこ
とができ、その時点で再度呼び出し信号の送信が可能と
なり、交信が不安定な状態であってもリーダライタ側で
の対処がし易くなるという効果がある。
【0091】請求項8の発明は、データキャリアの制御
手段はEEPROMへのデータの書込みが書込許可禁止
手段により許可状態とされたときに実際にデータをEE
PROMに書き込む前に書込み動作と同じ消費電流を同
じ時間だけ消費させるダミー書込み動作を行うので、E
EPROMに対してダミーの書き込みを行わずに済み、
EEPROMの寿命を延ばし、書込みの信頼性を向上さ
せることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1を示す回路ブロック図である。
【図2】(a)〜(h)は同上の動作を説明するための
波形図である。
【図3】(a)〜(g)は同上の動作を説明するための
波形図である。
【図4】同上の動作を説明するための説明図である。
【図5】実施例2におけるデータキャリアを示す概略ブ
ロック図である。
【図6】同上の動作を説明するための説明図である。
【図7】実施例3の動作を説明するための説明図であ
る。
【図8】実施例4におけるデータキャリアを示す概略ブ
ロック図である。
【図9】同上の動作を説明するための説明図である。
【図10】実施例5におけるリーダライタを示す概略ブ
ロック図である。
【図11】同上を説明するための説明図である。
【図12】同上の動作を説明するための説明図である。
【図13】同上の動作を説明するための説明図である。
【図14】実施例6におけるデータキャリアを示す概略
ブロック図である。
【図15】同上の動作を説明するための説明図である。
【図16】従来例を示す概略ブロック図である。
【図17】同上のデータキャリアを示す概略ブロック図
である。
【図18】同上の動作を説明するための説明図である。
【符号の説明】
1 符号化回路 3 ASK変調回路 4 発振器 10 送受信用共振回路 11 包絡線検波回路 12 定電圧回路 13 クロック弁別回路 14 データ判別回路 A リーダライタ B データキャリア
フロントページの続き (72)発明者 吉安 利明 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 佐伯 隆 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 新居 隆之 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 三澤 篤志 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無線による電磁波の呼び出し信号を送信
    するリーダライタと、移動体に設けられリーダライタか
    らの呼び出し信号を受信するとリーダライタに対して無
    線による電磁波の返信信号を送信するデータキャリアと
    を備え、データキャリアにはリーダライタから送信され
    た電磁波をデータキャリアの動作電源に変換する電源変
    換手段を設けた移動体識別装置であって、リーダライタ
    には送信するデータに対応した論理値”0”と論理値”
    1”の2値化データを1つの単位中において論理値”
    1”の数を論理値”0”の数よりも多くした所定の符号
    列に変換する符号化手段と、変換された符号列の論理
    値”1”の符号に対しては搬送波の振幅を一定値とし論
    理値”0”の符号に対しては搬送波の振幅を略ゼロとす
    る振幅シフトキーイング変調を行って呼び出し信号とす
    る変調手段とを具備し、データキャリアには振幅シフト
    キーイング変調されてリーダライタから送信される呼び
    出し信号の搬送波の波数をカウントする波数カウント手
    段と、波数カウント手段のカウント値に基づいて呼び出
    し信号を復調する復調手段とを具備したことを特徴とす
    る移動体識別装置。
  2. 【請求項2】 データキャリアにはリーダライタからの
    電磁波の呼び出し信号に共振する共振回路を具備し、呼
    び出し信号の送信が停止したときに共振回路に発生する
    残響振動によってデータキャリアからリーダライタに電
    磁波の返信信号を送信する移動体識別装置であって、共
    振回路の共振周波数を2つの値に切り換えることにより
    論理値”0”と論理値”1”の2値化データからなる返
    信信号を得る共振周波数切換手段をデータキャリアに設
    けたことを特徴とする請求項1記載の移動体識別装置。
  3. 【請求項3】 電磁波を用いて無線によりデータを送信
    するリーダライタと、移動体に設けられリーダライタか
    ら送信されたデータを受信して受信したデータをEEP
    ROMに書込みあるいは受信したデータに応じてEEP
    ROMから返送データを読み出してリーダライタに送信
    するデータキャリアとを備え、データキャリアにはリー
    ダライタから送信された電磁波をデータキャリアの動作
    電源に変換する電源変換手段と、リーダライタから送信
    される制御信号に応じてEEPROMへのデータの書込
    みを許可・禁止するとともに正しく書込みがされないと
    きには禁止状態とする書込許可禁止手段と、電源変換手
    段から供給される動作電源の電源電圧を監視して電源電
    圧がEEPROMへの書込み動作が正常に行える所定の
    電圧を下回ったときにEEPROMへの書込みを禁止す
    る制御信号を書込許可禁止手段に与える電源監視手段
    と、受信したデータをEEPROMに書き込むとともに
    EEPROMからデータを読み出し、EEPROMに受
    信データを書き込む前にEEPROMの所定の空き領域
    にダミーの書き込みを行い、その後に実際にEEPRO
    Mに受信データを書き込む制御手段とを備えたことを特
    徴とする移動体識別装置。
  4. 【請求項4】 データキャリアはEEPROMへのデー
    タの書込みが書込許可禁止手段により許可されたときに
    実際にデータをEEPROMに書き込む前に書込み動作
    と同じ消費電流を同じ時間だけ消費させるダミー書込み
    動作を行うことを特徴とする請求項3記載の移動体識別
    装置。
  5. 【請求項5】 電磁波を用いて無線によりデータを送信
    するリーダライタと、移動体に設けられリーダライタか
    ら送信されたデータを受信して受信したデータをEEP
    ROMに書込みあるいは受信したデータに応じてEEP
    ROMから返送データを読み出してリーダライタに送信
    するデータキャリアとを備え、データキャリアはリーダ
    ライタから送信された電磁波をデータキャリアの動作電
    源に変換する電源変換手段と、電源変換手段からの電源
    電圧が書込み動作可能な電圧を下回ると初期化され書込
    み動作時の動作時間及び消費電流がEEPROMと略等
    しいRAMと、受信したデータのEEPROMあるいは
    RAMへの書き込み及び読み出しを行う制御手段とを具
    備してEEPROMに受信データを書き込む前にRAM
    に書き込むとともに書き込んだ受信データを読み出して
    リーダライタに返信し、リーダライタは返信されたデー
    タに基づいてRAMに対する受信データの書込みの良否
    を判定して受信データがRAMに正しく書き込まれてい
    たときに実際にEEPROMに受信データを書き込ませ
    る書込コマンドをデータキャリアに送信することを特徴
    とする移動体識別装置。
  6. 【請求項6】 無線による電磁波の呼び出し信号を送信
    するリーダライタと、移動体に設けられリーダライタか
    らの呼び出し信号を受信するとリーダライタに対して無
    線による電磁波の返信信号を送信するデータキャリアと
    を備え、データキャリアにはリーダライタへ送信する返
    信信号を周波数シフトキーイング変調する変調手段を具
    備するとともに、リーダライタには受信した返信信号を
    周波数シフトキーイング復調する復調手段を具備して成
    る移動体識別装置であって、データキャリアから送信さ
    れる所定のテスト信号の周波数を計測する周波数計測部
    と、返信信号の周波数の違いを判別するためのしきい値
    を周波数計測部によって計測されたテスト信号の周波数
    に応じて可変して返信信号を復調する復調部とをリーダ
    ライタの復調手段に備え、データキャリアの変調手段は
    リーダライタからの呼び出し信号に応答しない場合には
    所定のテスト信号を送信して成ることを特徴とする移動
    体識別装置。
  7. 【請求項7】 無線による電磁波の呼び出し信号を送信
    するリーダライタと、移動体に設けられリーダライタか
    らの呼び出し信号を受信するとリーダライタに対して無
    線による電磁波の返信信号を送信するデータキャリアと
    を備え、データキャリアには、リーダライタから送信さ
    れたデータが書き込まれるEEPROMと、EEPRO
    Mへのデータの書込みあるいは読み出しを行なう制御手
    段と、リーダライタから送信された電磁波をデータキャ
    リアの動作電源に変換する電源変換手段と、制御手段に
    よるEEPROMへのデータの書込みを許可あるいは禁
    止状態にする書込許可禁止手段と、電源変換手段から供
    給される動作電源の電源電圧を監視して電源電圧がEE
    PROMへの書込み動作が正常に行える所定の電圧を下
    回ったときに書込許可禁止手段を禁止状態とする制御信
    号を書込許可禁止手段に与える電源監視手段とを備え、
    制御手段はリーダライタからの呼び出し信号に応じて書
    込許可禁止手段を許可状態とするとともにデータの書込
    過程において書込許可禁止手段が禁止状態とされたとき
    にはリーダライタへの返信信号の送信を行なわないこと
    を特徴とする移動体識別装置。
  8. 【請求項8】 データキャリアの制御手段はEEPRO
    Mへのデータの書込みが書込許可禁止手段により許可状
    態とされたときに実際にデータをEEPROMに書き込
    む前に書込み動作と同じ消費電流を同じ時間だけ消費さ
    せるダミー書込み動作を行うことを特徴とする請求項7
    記載の移動体識別装置。
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