JP2007322274A - 侵入物体識別装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】予め登録された識別情報に対応して送信用漏洩同軸ケーブル1から放射された電波を反射するときの反射強度を変化させる電波反射手段3を設ける。受信用漏洩同軸ケーブル2によって、送信用漏洩同軸ケーブル1から放射された電波と電波反射手段3で反射された反射波とを受信し、識別情報抽出手段400は、受信用漏洩同軸ケーブル2で受信された合成波の信号レベルの変化に基づいて、電波反射手段3の識別情報を抽出する。識別情報照合手段500は、抽出された識別情報と予め登録されている識別情報とを照合し、その照合結果を表示手段600または警報発生手段700に送出する。
【選択図】図1
Description
このような侵入物体識別装置は、侵入検知器の一方の漏洩同軸ケーブルから放射される第1の擬似雑音符号でスペクトラム拡散された電波を受信し、第2の擬似雑音符号でスペクトラム拡散された識別用の信号を放射する。識別情報送信器から放射された信号を侵入検知器の他方の漏洩同軸ケーブルで受信し、受信レベルの変動より識別情報送信器の有無の特定を行う。ここで、識別情報送信器は、一方の漏洩同軸ケーブルから放射されたスペクトラム拡散信号を受信する受信機と、第1の擬似雑音符号に同期させた第2の擬似雑音符号でスペクトラム拡散された信号を発生する装置と、スペクトラム拡散した信号を所定量だけ増幅して他方の漏洩同軸ケーブルに送信する送信機とで構成されていた。
図1は、この発明の実施の形態1による侵入物体識別装置を示す構成図である。
図において、侵入物体識別装置は、送信用漏洩同軸ケーブル1、受信用漏洩同軸ケーブル2、電波反射手段3、信号送信手段100、信号受信手段200、侵入検知手段300、識別情報抽出手段400、識別情報照合手段500、表示手段600、警報発生手段700を備えている。
電波反射手段3は、図示のように、共振回路800とスイッチ駆動回路811と信号発生器812とを備えている。共振回路800は、ループアンテナ801と可変コンデンサ802とスイッチ803とからなる。可変コンデンサ802とスイッチ803とは並列接続され、この並列回路にループアンテナ801が接続されて固有の周波数での共振回路を構成している。ここで、可変コンデンサ802の容量を変化させることで、共振周波数の調整を行うことができる。共振周波数はループアンテナ801で受信する周波数としている。
信号送信手段100は第一の擬似雑音符号でスペクトラム拡散された侵入物体検知用の送信信号を生成し、送信用漏洩同軸ケーブル1に送信信号を送信する。即ち、擬似雑音符号発生部101で発生させた第一の擬似雑音符号を用いてスペクトラム拡散部102で侵入物体検知用の送信信号を生成し、送信部103を介して送信用漏洩同軸ケーブル1に送信信号を送信する。
送信信号は、送信用漏洩同軸ケーブル1から電波として放射する。この時、電波は送信用漏洩同軸ケーブル1のスロット位置に応じて遅れて放射する。そして、スロット位置に応じた遅延時間に対応して電波は受信用漏洩同軸ケーブル2に入射する。
図3は、識別情報のパターンの一例を示す説明図である。
このような識別情報を0と1とで表現し、信号発生器812は、この識別情報のパターンを繰り返し発生させる。これにより、スイッチ駆動回路811は、識別情報のパターンに従ってスイッチ803をオン/オフ制御し、共振回路800の共振状態がパターンに従って変化する。このような第二の反射波は送信用漏洩同軸ケーブル1から放射された電波に合成され、これが受信用漏洩同軸ケーブル2で受信される。
図4は、受信信号レベルと距離の関係を示す説明図である。
図4(a)に示すように、監視区域内に、電波反射手段3を所持する識別対象や侵入物体4が存在すると、これらの物体によって電波は反射され、物体がある位置では反射波が電波に合成され、受信信号レベルが変化する。波形5と波形6のように、物体がある位置における受信信号レベルにピークが観測される。受信信号レベル比較部302は、受信信号レベルの変化と所定の閾値を比較し、侵入の有無を判定する。侵入有と判定された時、受信信号レベルのデータは識別情報抽出手段400に入力される。
図5は、電源供給装置の一例を示す構成図である。
図示の電源供給装置は、正弦波発生器7、パワーアンプ8、アンテナ9、整流回路10、電圧安定回路11を用いたものである。正弦波発生器7及びパワーアンプ8は電力供給手段を構成するものであり、正弦波発生器7は正弦波を発生させ、パワーアンプ8は、正弦波発生器7で発生した正弦波を増幅して送信用漏洩同軸ケーブル1に供給するものである。アンテナ9は送信用漏洩同軸ケーブル1からの電波を受信する電波受信手段を構成する。整流回路10及び電圧安定回路11は発電手段を構成するものであり、整流回路10はアンテナ9で受信した電波を整流し、電圧安定回路11は、整流回路10で整流された直流電圧を安定化させて電波反射手段3を供給するものである。
更に、電波反射手段3は、識別対象者の帽子やベルトにループコイルを取り付け、他の回路をICチップ化することで実現してもよい。
また、上記実施の形態1では、スペクトラム拡散された電波を用いたが、例えば、特開平10−95338号公報等に示されているようなパルス電波など測距が行える電波を使用しても実施可能である。
実施の形態2は、電波反射手段3としてミラーの回転によって反射波の強度を変化させるようにしたものである。
図6は、実施の形態2における電波反射手段3の構成を示す説明図である。
電波反射手段3は、図示のように、ミラー901、回転軸902、駆動モータ903、モータ駆動回路904、信号発生器905から構成されている。
ミラー901は回転軸902に取り付けられている。回転軸902は駆動モータ903によって回転する。駆動モータ903の回転速度および回転角度は、モータ駆動回路904によって制御される。信号発生器905は、識別情報を蓄積しており、送信したい識別情報に基づいた所定のモータ駆動パターンを生成し、モータ駆動回路904にパターンを伝送する。即ち、実施の形態2の電波反射手段3は、送信用漏洩同軸ケーブル1から放射される電波を反射し、かつ、その反射方向を変更可能なミラー901を備え、このミラー901の反射方向を識別情報に対応して変化させるようにしたものである。侵入物体識別装置におけるその他の構成は、実施の形態1と同様であるため、ここでの説明は省略する。
図7は、実施の形態2におけるミラー901の回転角度と受信信号レベルとの関係を示す説明図である。
図7(a)(b)において、Aに示す場合は、ミラー901による反射波が同相で電波が合成された合成波が受信用漏洩同軸ケーブル2に入力される場合であり、Bに示す場合は、ミラー901による反射波が電波に合成されない場合である。Aの場合は、受信信号レベルが上がり、Bの場合は受信信号レベルが下がる波形となる。信号発生器905は、識別情報に対応した信号を発生させ、モータ駆動回路904は、この信号に対応して駆動モータ903の駆動を行う。これにより、識別情報に対応して図7(b)に示すような受信信号レベルの変化が得られることから、上記実施の形態1と同様に、登録物体か否かの判別を行うことができる。
尚、実施の形態2における電波反射手段3として、小型ミラーを用いてICチップに組み込んで構成してもよい。
実施の形態3は、電波反射手段3をアンテナと反射器、終端器を用いて構成するようにしたものである。実施の形態3においても、図面上の全体構成は実施の形態1と同様であるため、図1を援用して説明する。
電波反射手段3は、図示のように、アンテナ911、スイッチ912、反射器913、終端器914、スイッチ駆動回路915、信号発生器916から構成されている。アンテナ911は、送信用漏洩同軸ケーブル1から放射された電波を受信するアンテナであり、反射器913はアンテナ911で受信した電波を反射させる反射器、終端器914はアンテナ911で受信した電波を終端(吸収)させる終端器、スイッチ912は、アンテナ911に対して、反射器913または終端器914を切り替えて接続するためのスイッチである。また、スイッチ駆動回路915は、終端器914を駆動する回路であり、信号発生器916は、所定の識別情報に対応した信号を発生させ、スイッチ駆動回路915に供給するものである。その他の各構成は実施の形態1と同様であるため、ここでの説明は省略する。
このスイッチ912の切替えにより反射波の強度を変化させることが可能であり、スイッチ912を識別情報に基づいて制御すれば、識別情報に従って反射波の強度を変化させることができる。信号発生器916には識別情報が蓄積されており、この情報はスイッチ駆動回路915に出力され、スイッチ駆動回路915はこの情報に基づきスイッチ912を制御する。
実施の形態4は、電波反射手段3において、反射させる電波の位相を変化させることによって識別情報を送出するようにしたものである。実施の形態4においても、図面上の全体構成は実施の形態1と同様であるため、図1を援用して説明する。
電波反射手段3は、図示のように、アンテナ911、スイッチ912、第1の反射器917、第2の反射器918、スイッチ駆動回路915、信号発生器919から構成されている。アンテナ911、スイッチ912、スイッチ駆動回路915は実施の形態3における構成と同様である。第1の反射器917及び第2の反射器918は、それぞれアンテナ911から再反射させる電波の位相が異なる反射器である。例えば、第1の反射器917は0度の位相で反射させ、第2の反射器918は180度の位相で反射させるよう構成されている。また、信号発生器919は、識別情報に対応した位相の回転を行うよう信号を発生させるものである。また、その他の各構成は識別情報抽出手段400が、受信信号の位相の変化に基づいて識別情報を抽出する点以外は、実施の形態1と同様であるため、ここでの説明は省略する。
実施の形態5は、電波反射手段3の実装例を示すものである。
図10は、電波反射手段3の実装の一例を示す説明図である。
図において、ヘルメット921は、識別対象者が被るものであり、このヘルメット921の外周に沿って電波反射手段3のアンテナ922が取り付けられている。また、制御回路923は、ICチップ等で構成され、電波反射手段3のスイッチや信号発生器、スイッチ駆動回路といった上記各実施の形態におけるアンテナ以外の構成を含むものである。
また、このような電波反射手段3をヘルメット921以外にも、例えば、識別対象者が着用する安全帯ジャケットなどに取り付けてもよい。更に、荷物の場合は荷物を一周するように取り付けても良い。
Claims (10)
- 電波を放射する電波送信手段と、
予め登録された識別情報に対応して前記電波送信手段から放射された電波を反射するときの反射強度を変化させる電波反射手段と、
前記電波送信手段から放射された電波と前記電波反射手段で反射された反射波とを受信する電波受信手段と、
前記電波受信手段の信号レベルの変化に基づいて、前記電波反射手段に対応した識別情報を抽出する識別情報抽出手段とを備えた侵入物体識別装置。 - 電波反射手段は、電波送信手段から放射される電波に共振する共振回路を備え、当該共振回路の共振の有無を識別情報に対応して変化させることを特徴とする請求項1記載の侵入物体識別装置。
- 電波反射手段は、電波送信手段から放射される電波を反射し、かつ当該反射方向を変更可能なミラーを備え、当該ミラーの反射方向を識別情報に対応して変化させることを特徴とする請求項1記載の侵入物体識別装置。
- 電波反射手段は、電波送信手段から放射される電波を受信するアンテナと、当該アンテナで受信した電波を再反射させる反射器と、前記アンテナで受信した電波を吸収する終端器とを備え、前記アンテナに対して前記反射器と前記終端器との接続状態を識別情報に対応させて切り替えるようにしたことを特徴とする請求項1記載の侵入物体識別装置。
- 電波を放射する電波送信手段と、
予め登録された識別情報に対応して前記電波送信手段から放射された電波を反射するときの位相を変化させる電波反射手段と、
前記電波送信手段から放射された電波と前記電波反射手段で反射された反射波とを受信する電波受信手段と、
前記電波受信手段で受信された信号の位相の変化に基づいて、前記電波反射手段に対応した識別情報を抽出する識別情報抽出手段とを備えた侵入物体識別装置。 - 電波反射手段は、識別対象の周囲に亘って配置されていることを特徴とする請求項1から請求項5のうちのいずれか1項記載の侵入物体識別装置。
- 電波送信手段を介して電波反射手段に電力を供給する電波を送信する電力供給手段と、
前記電波送信手段から放射された電力供給のための電波を受信する電力供給用電波受信手段と、
前記電力供給用電波受信手段で受信した電波から、前記電波反射手段を駆動するための電力を取り出す発電手段とを備えたことを特徴とする請求項1から請求項6のうちのいずれか1項記載の侵入物体識別装置。 - 識別情報抽出手段で抽出された識別情報と、予め登録されている識別情報とを照合し、これらの識別情報が一致した場合は当該識別情報を出力し、一致しない場合は判別不可を出力する識別情報照合手段と、
前記識別情報照合手段から識別情報が出力された場合は、当該識別情報を表示する表示手段と、
前記識別情報照合手段で判別不可が出力された場合、警報を出力する警報発生手段とを備えたことを特徴とする請求項1から請求項7のうちのいずれか1項記載の侵入物体識別装置。 - 電波送信手段及び電波受信手段は、漏洩同軸ケーブルで構成されていることを特徴とする請求項1から請求項8のうちのいずれか1項記載の侵入物体識別装置。
- 電波送信手段から放射された電波が電波反射手段で反射され電波受信手段で受信するまでの電波伝搬遅延時間を測定する電波伝搬遅延時間計測手段と、
前記電波伝搬遅延時間に基づいて、前記電波反射手段から前記電波送信手段及び電波受信手段までの距離を計測する測距手段とを備えたことを特徴とする請求項9記載の侵入物体識別装置。
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