JP2010086025A - 無線タグ通信装置及び無線タグ通信システム - Google Patents

無線タグ通信装置及び無線タグ通信システム Download PDF

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Abstract

【課題】複数の用途態様に応じてアプリケーション毎の最適な通信パラメータを自動で設定し、操作者の操作労力を低減する。
【解決手段】リーダライタ100は、情報を記憶するIC回路部150と情報を送受信可能なタグアンテナ151とを備えた無線タグ回路素子Toに対し、無線通信を行うためのリーダアンテナ111と、無線通信を行うリーダライタ100の用途態様を検出するための把持スイッチ20及び赤外線センサ22とその用途態様に対応するアプリケーション及び通信パラメータとを対応づけて記憶したメモリ134と、メモリ134から用途態様に対応するアプリケーションを取得・起動するとともに通信パラメータを取得・設定する制御回路133とを有する。
【選択図】図5

Description

本発明は、情報を記憶するIC回路部と情報を送受信可能なタグアンテナとを備えた無線タグ回路素子に対し、無線通信を行う無線タグ通信装置及び無線タグ通信システムに関する。
近年、通信対象と無線通信を行う無線通信システムの1つとして、情報を記憶するIC回路部と情報を送受信するタグアンテナを備えた無線タグ回路素子を有する無線タグと、リーダ/ライタとの間で非接触で情報の読み取り/書き込みを行うRFID(Radio Frequency Identification)システムが提唱されており、様々な分野において実用化されつつある。
このRFIDシステムに係わる従来技術の1つとして、例えば特許文献1記載のものが提唱されている。このRFIDシステム(タグアクセス制御システム)では、無線タグ回路素子(ICタグ)と無線タグ通信装置(リーダライタ)との無線通信を行う際に、通信パラメータの変更を繰り返し、その変更するたびに無線通信の実行結果を記録する。そして、その記録結果(読み取り成功率)に基づき、以降の通信パラメータを調整することで、最適な通信パラメータで円滑な通信を行うようになっている。
特開2007−257003号公報
近年では、RFIDシステムの様々な分野での実用化に伴い、無線タグ回路素子に対し情報の読み取り・書き込みを行う無線タグ通信装置の用途態様も多様化している。例えば、RFIDシステムは、物品の持ち出し・返却、あるいは棚卸し等を含む物品の移動管理や、高いセキュリティを要する部屋への入退室管理や、社員の朝晩の出退勤管理や、電子マネー・プリペイドカード・クレジットカード等の課金処理や、稟議書・回覧書・その他決裁書類の書類回覧処理や、建造物内・敷地内における人物の行き先追跡や、物流における商品の自動検品等の用途に対し既に用いられつつある。
上記の各用途において、例えば物品の移動管理では一般に操作者は無線タグ回路素子からある程度離れた位置から無線タグ通信装置で情報の読み取り等を行うことになるため、通信距離をある程度長くする必要がある。商品の自動検品では、搬送経路から大きく離れたところから搬送されてくる商品に対し次々と読み取りを行うため、さらに通信距離を大きくとる必要がある。行先追跡も同様に大きな通信距離が必要である。逆に、書類回覧処理は、操作者が読み取らせるための書類を手元に持っているため、通信距離は比較的短くて足り、入退室管理や出退勤管理についても操作者が無線タグつきのカードや名札を所持しているため同様に通信距離は短くてよい。課金処理では金銭の不正授受を防止するために通信距離は非常に短いほうがよい。
また、各用途に求められるセキュリティの度合いに基づき通信プロトコルをどのように設定するかも重要である。物品の移動管理や商品の自動検品は対象が物品であることからセキュリティは低くてよいが、入退室管理や出退勤管理や書類回覧処理や人物の権限や勤怠に関するものであるため、ある程度のセキュリティは必要であり、さらに課金処理では厳重なセキュリティが必要である。
以上のような多種多様な用途態様が存在する中、近年、1つの無線タグ通信装置を上記複数の用途態様に対し共通に使用したいというニーズが高まっている。この場合、この1つの無線タグ通信装置と無線タグ回路素子との間で円滑な通信を行うためには、上記の各用途態様毎に無線タグ通信装置側の通信パラメータを切り替える必要がある。さらに、近年は、無線タグ通信装置用に、上記各用途毎に特化されたアプリケーションが予め用意されている場合が多い。したがって、操作者は、上記共通の1つの無線タグ通信装置をいずれの用途で用いるかに応じて、アプリケーションを選択し特定する必要もある。
上記従来技術では、1つの用途態様(自動検品)で使用しているときの読み取り成功率に応じて無線タグ通信装置側の通信パラメータを変更しているだけであり、複数の用途態様に対応して最適な通信パラメータを切り替えることやアプリケーションを切り替えることについては何ら考慮されていなかった。このため、複数の用途態様に1つの無線タグ通信装置を共通に用いて良好な通信を行うには、各用途毎に操作者が自らアプリケーションを選択しさらに各種通信パラメータ(送信出力、通信プロトコル等)を最適な値に手動で設定する必要があり、操作者にとって多大な操作労力が必要であった。
本発明の目的は、複数の用途態様に応じてアプリケーション毎の最適な通信パラメータを自動で設定し、操作者の操作労力を低減できる、無線タグ通信装置及び無線タグ通信システムを提供することにある。
上記目的を達成するために、第1の発明は、複数のアプリケーション毎に使用可能で、所定の通信パラメータを用いて無線通信を行う無線タグ通信装置であって、情報を記憶するIC回路部と情報を送受信可能なタグアンテナとを備えた無線タグ回路素子に対し、前記無線通信を行うための装置アンテナと、前記無線通信を行う用途態様を検出する用途検出手段と、前記用途検出手段で検出された前記用途態様で使用される前記アプリケーション毎に対応した前記通信パラメータを設定するパラメータ設定手段と、前記パラメータ設定手段で設定された前記通信パラメータを用い前記装置アンテナを介した無線通信により、前記無線タグ回路素子のIC回路部から少なくとも当該無線タグ回路素子のタグ識別情報を取得する情報取得手段とを有することを特徴とする。
本願第1発明の無線タグ通信装置は、複数の用途に対して共通に使用可能としたものである。すなわち、用途検出手段が、操作者がどのような用途態様に用いようとしているかを検出すると、パラメータ設定手段が、その検出された用途態様で使用されるアプリケーション毎に対応した通信パラメータを設定する。そして、情報取得手段が、設定された通信パラメータを用いた無線通信により、無線タグ回路素子よりタグ識別情報を取得する。
以上のように、用途態様を自動検出しそれに応じてアプリケーション毎に通信パラメータが自動的に設定される。これにより、操作者がいちいち手動により各種設定を行わなくても、1つの無線タグ通信装置を複数の用途態様について共通に用い、円滑に無線通信を行うことができる。したがって、操作者の操作労力を低減し、利便性を向上することができる。
第2発明は、上記第1発明において、前記用途検出手段で検出した前記用途態様に基づき、対応する前記アプリケーションを決定するアプリケーション決定手段と、前記アプリケーション決定手段で決定した前記アプリケーションを取得するアプリケーション取得手段と、前記アプリケーション取得手段で取得した前記アプリケーションを起動するアプリケーション起動手段とを有し、前記パラメータ設定手段は、前記アプリケーション取得手段で取得した前記アプリケーション毎に対応した通信パラメータを設定することを特徴とする。
これにより、操作者がいちいち手動により選択を行わなくても、用途態様に対応したアプリケーションが自動的に決定され、ロードされ起動される。したがって、操作者の操作労力を確実に低減し、利便性を向上することができる。
第3発明は、上記第2発明において、複数の前記用途態様と、各用途態様にそれぞれ対応する複数の前記アプリケーションとを、対応づけたテーブルを記憶した記憶手段を有し、前記アプリケーション決定手段は、前記用途検出手段で検出した前記用途態様に基づき、前記記憶手段に記憶した前記対応づけを参照して、対応する前記アプリケーションを決定することを特徴とする。
本願第3発明においては、各用途態様と各アプリケーションとの対応づけを記憶手段に記憶させておき、これを用いてアプリケーションを決定する。これにより、用途態様の検出結果から円滑に対応するアプリケーションを決定することができる。また、テーブルを一部変更したり、更新することにより、各用途態様と各アプリケーションとの対応づけを随時変更することも可能となる。
第4発明は、上記第3発明において、前記記憶手段に記憶された前記対応づけは、複数の前記用途態様と、各用途態様にそれぞれ対応する複数の前記アプリケーションと、各用途態様にそれぞれ対応する前記通信パラメータとを、少なくとも含み、前記パラメータ設定手段は、前記用途検出手段で検出した前記用途態様に基づき、前記記憶手段に記憶した前記対応づけを参照して、前記通信パラメータを設定することを特徴とする。
本願第4発明においては、各用途態様と各アプリケーションと通信パラメータの対応づけを記憶手段に記憶させておき、この対応づけを用いて通信パラメータを設定する。これにより、用途態様の検出結果から円滑に対応するアプリケーションの通信パラメータを設定することができる。また、テーブルを一部変更したり、更新することにより、各用途態様と各通信パラメータ設定との対応づけを随時変更することも可能となる。
第5発明は、上記第3又は第4発明において、前記記憶手段に記憶された前記対応づけは、前記複数の用途態様として、物品の移動管理、人物の入退室管理、人物の出退勤管理、課金処理、書類回覧処理、人物行先追跡、及び自動検品のうち、少なくとも2つの用途を含んでいることを特徴とする。
本願第5発明の無線タグ通信装置は、例えば物品の持ち出し・返却、あるいは棚卸し等を含む物品の移動管理や、高いセキュリティを要する部屋への入退室管理や、社員の朝晩の出退勤管理や、電子マネー・プリペイドカード・クレジットカード等の課金処理や、稟議書・回覧書・その他決裁書類の書類回覧処理や、建造物内・敷地内における人物の行き先追跡や、物流における商品の自動検品等の、複数の用途に対応しており、その複数の用途に対して共通に用いることができる。操作者の使用時にはそれら用途態様に応じて通信パラメータが自動的に設定されるので、操作者がいちいち手動により上記用途に対応した各種設定を行う必要がなく、利便性を向上することができる。
第6発明は、上記第5発明において、前記記憶手段に記憶された前記対応づけは、前記複数の用途態様として、前記物品の移動管理を含み、前記用途検出手段は、操作者が把持したことを検出する把持検出手段を含むことを特徴とする。
物品の移動管理を行う際には、操作者は、手で装置全体を把持し、物品に装置を向けるようにして用いることが多い。本願第6発明においては、これに対応して、用途検出手段の1つとして、把持検出手段を設けている。これにより、操作者が把持したことを検出し、その検出結果に基づき、操作者の使用用途が物品の移動管理であることを確実に検出し、対応する通信パラメータ設定を行うことができる。
第7発明は、上記第5発明において、前記記憶手段に記憶された前記対応づけは、前記複数の用途態様として、前記人物の入退室管理、若しくは、前記人物の出退勤管理を含み、前記用途検出手段は、操作者が近接したことを検出する近接検出手段を含むことを特徴とする。
人物の入退室管理や出退勤管理を行う際には、人物の動き(通過)を検出する必要がある。本願第7発明においては、これに対応して、用途検出手段の1つとして、近接検出手段を設けている。これにより、操作者が装置近傍に近接したことを検出し、その検出結果に基づき、使用用途が入退室管理や出退勤管理であることを確実に検出し、対応する通信パラメータ設定を行うことができる。
第8発明は、上記第3乃至第7発明のいずれかにおいて、前記記憶手段は、前記対応づけを書き換え可能に記憶していることを特徴とする。
これにより、記憶手段に記憶されたテーブルを一部変更したり、更新して、各用途態様と各通信パラメータ設定との対応づけを、随時追加したり、変更したりすることができるので、さらに操作者の利便性を向上することができる。
第9発明は、上記第1乃至第8発明のいずれかにおいて、前記パラメータ設定手段は、前記通信パラメータとして、前記無線通信に用いる通信プロトコル、及び、前記装置アンテナの送信出力のうち、少なくとも一方を設定することを特徴とする。
一般に、操作者の用途態様によって要求される通信距離やセキュリティ程度が異なる。例えば物品管理に用いる場合はセキュリティは低くてよいが大きな通信距離が必要である。逆に課金処理に用いる場合は高いセキュリティが必要であり装置からの通信距離は小さい。これに対応して、本願第9発明では、検出された用途態様に対応して、パラメータ設定手段が、通信プロトコルやアンテナ送信出力を設定する。これにより、用途態様に合致した適正な通信プロトコルや送信出力が自動的に設定されるので、操作者がいちいち手動により各種設定を行わなくても、円滑に無線通信を行うことができる。
上記目的を達成するために、第10発明は、複数のアプリケーション毎に使用可能で、所定の通信パラメータを用いて無線通信を行う無線タグ通信装置と、前記無線タグ通信装置で用いる前記アプリケーションを格納したアプリケーション記憶装置とを有する無線タグ通信システムであって、前記無線タグ通信装置は、情報を記憶するIC回路部と情報を送受信可能なタグアンテナとを備えた無線タグ回路素子に対し、前記無線通信を行うための装置アンテナと、前記無線通信を行う用途態様を検出する用途検出手段と、前記用途検出手段で検出した前記用途態様に基づき、対応する前記アプリケーションを決定するアプリケーション決定手段と、前記アプリケーション決定手段で決定した前記アプリケーションを前記アプリケーション記憶装置から取得するアプリケーション取得手段と、前記アプリケーション取得手段で取得した前記アプリケーションを起動するアプリケーション起動手段と、前記アプリケーション取得手段で取得した前記アプリケーションに対応して前記通信パラメータを設定するパラメータ設定手段と、前記パラメータ設定手段で設定された前記通信パラメータを用い前記装置アンテナを介した無線通信により、前記無線タグ回路素子のIC回路部から少なくとも当該無線タグ回路素子のタグ識別情報を取得する情報取得手段とを備えることを特徴とする。
本願第10発明の無線タグ通信システムは、複数のアプリケーションを選択的に用いて起動することで、複数の用途に対して共通に1つの無線タグ通信装置を使用可能としたものである。無線タグ通信装置において、用途検出手段が、操作者がどのような用途態様に用いようとしているかを検出すると、その検出した用途態様に対応するアプリケーションを、アプリケーション決定手段が決定する。そして、アプリケーション取得手段が、当該決定されたアプリケーションをアプリケーション記憶装置から取得し、アプリケーション起動手段によってそのアプリケーションが起動される。そして、パラメータ設定手段が、そのアプリケーションに対応した通信パラメータを設定し、情報取得手段が、設定された通信パラメータを用いた無線通信により、無線タグ回路素子よりタグ識別情報を取得する。
以上のように、用途態様を自動検出しそれに応じたアプリケーションが自動的に起動されるとともに、アプリケーション毎に対応する通信パラメータが自動的に設定される。これにより、操作者がいちいち手動により各種設定を行わなくても、1つの無線タグ通信装置を複数の用途態様について共通に用い、円滑に無線通信を行うことができる。したがって、操作者の操作労力を低減し、利便性を向上することができる。
本発明によれば、複数の用途態様に応じてアプリケーション毎の最適な通信パラメータを自動で設定し、操作者の操作労力を低減することができる。
以下、本発明の一実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
図1(a)及び図1(b)に、本実施形態のリーダライタの全体構造を示す。なお、本実施形態のリーダライタ100(無線タグ通信装置)は、クレードル200A(又は200B。詳細は後述)に装着して使用する場合と装着せずに使用する場合との両方の使用形態が可能である。
図1(a)及び図1(b)において、リーダライタ100は、後述のように複数種類の通信プロトコルに対応した、いわゆるマルチプロトコルタイプのリーダ/ライタである。このリーダライタ100は、所定の無線タグ情報を記憶するIC回路部150とこのIC回路部に接続されて情報の送受信を行うタグアンテナ151とを備えた無線タグ回路素子To(後述の図7参照)に対し無線通信を介して情報の読み取り又は書き込みを行える携帯型(いわゆるハンディタイプ)の無線タグ通信装置である。このリーダライタ100は、図1(a)に示すように操作者(例えば、後述の図4に示す社員5。あるいは、用途毎に別の人物が操作してもよい。以下同様)が携帯して使用したり、図1(b)に示すようにクレードル200A(又は200B)に装着して据え置き箇所に固定した状態で使用することが可能である。
リーダライタ100は、無線通信を行うためのリーダアンテナ111(後述の図2参照)を備えたアンテナ部110と、このアンテナ部110の下部に設けられた本体部120を有している。リーダアンテナ111は、この例では、主として近距離〜中距離(詳細は後述)の通信対象と情報送受信を行うのに好適なループアンテナから構成されている。本体部120は、図中における当該本体部120の上方側に配置され、各種情報の表示を行う表示部121と、この表示部121の図中における下方側に配置され、各種操作入力を行う操作部122とを有している。このリーダライタ100は、後述するように複数の用途に共通に用いることができる仕様になっており、この例では、物品の持ち出し、返却、棚卸しを含む移動を管理する物品移動管理と、高いセキュリティを要する部屋等へ人の入退室を管理する入退室管理と、人のオフィス等での朝晩の出退勤の時刻等を管理する出退勤管理の3種類の用途態様に用いることができる(詳細は後述)。
把持スイッチ20は、操作者が把持したことを検出する把持検出手段として機能するものである。すなわち、物品の移動管理を行う際には、操作者は、手でリーダライタ100全体を把持し、物品にリーダライタ100を向けるようにして用いることが多い。そこで把持スイッチ20で操作者が把持したことを検出し、その検出結果に基づき、操作者の使用用途が物品の移動管理であることを確実に検出することで、対応する通信パラメータ設定を行うことができる(詳細は後述)。
図2、図3(a)、及び図3(b)は、リーダライタ100の機能的構成を示す機能ブロック図である。なお、図中に示す矢印は信号の流れの一例を示すものであり、信号の流れ方向を限定するものではない。
図2は上記物品移動管理、入退室管理、出退勤管理のうち、物品移動管理へ使用するための、上記携帯使用状態を示している。図2において、リーダライタ100は、上記表示部121及び操作部122と、通信対象である上記無線タグ回路素子Toとの間で無線通信により信号の授受を行う上記リーダアンテナ111(装置アンテナ)と、操作者による本体部120への把持を検出する上記把持スイッチ20(指紋センサでもよい)及び公知の赤外線センサ22と、上記リーダアンテナ111を介し上記無線タグ回路素子ToのIC回路部150へ無線通信によりアクセスするとともに、その無線タグ回路素子Toから読み出された信号を処理する高周波回路131と、上記高周波回路131を含むリーダライタ100全体の制御を行う制御回路133と、上記用途態様とその用途態様に対応するアプリケーションや無線通信に使用するのに適した対応する通信パラメータ(通信プロトコル及び送信出力)とを、対応づけてテーブル(後述の図5や図13参照)として記憶したメモリ134(記憶手段。例えばROMやRAM、ハードディスク等)と、携帯使用時に上記制御回路133(及び上記表示部121等)に電力を供給する充電池136と、固定使用時に上記クレードル200A(又は200B)が有するコネクタ201と接続可能なコネクタ141とを有する。
なお、赤外線センサ22は、操作者が近接したことを検出する近接検出手段として機能するものである。すなわち、人物の入退室管理や出退勤管理を行う際には、人物の動き(通過)を検出する必要がある。そこで、赤外線センサ22により操作者がリーダライタ100近傍に近接したことを検出し、その検出結果に基づき、使用用途が入退室管理や出退勤管理であることを確実に検出することで、対応する通信パラメータ設定を行うことができる(詳細は後述)。
また、図3(a)は、上記物品移動管理、入退室管理、出退勤管理のうち、入退室管理へ使用するための、上記クレードル200Aに対する固定使用状態を示している。また、図3(b)は、上記物品移動管理、入退室管理、出退勤管理のうち、出退勤管理へ使用するための、上記クレードル200Bに対する固定使用状態を示している。
図3(a)及び図3(b)に示すように、クレードル200A,200Bのコネクタ201には外部電源400が接続されており、固定使用時には、外部電源400の電力がコネクタ201及びコネクタ141を介してリーダライタ100に供給される。これにより、外部電源400の電力が制御回路133(及び表示部121等)に供給されるとともに、リーダライタ100の非駆動時には外部電源400の電力が充電池136に供給されて充電される。そして、前述の図2に示すように、携帯使用時にリーダライタ100がクレードル200A,200Bから取り外されると、上記充電池136から制御回路133(及び表示部121等)に電力が供給される。
図3(a)に示す上記クレードル200Aは、上記入退室管理に対応しており、後述するようにこの例では壁掛け用となっている。クレードル200Aのコネクタ201には、ドアロック機構4A(詳細は後述)が接続されている。図3(b)に示す上記クレードル200Bは上記出退勤管理に対応しており、後述するようにこの例では机上設置用となっている。また、クレードル200Bのコネクタ201は、ネットワークNWを介してPC40とサーバ300のデータベースDBとに接続されている。
本実施形態の大きな特徴は、操作者がリーダライタ100をどのような用途態様に用いるかを検出して、その検出された用途態様で使用されるアプリケーション毎に対応した通信パラメータを自動設定することにある。
すなわち、図2に示した物品移動管理に用いられる場合は、操作者が携帯したリーダライタ100の本体部120を手で把持することによって、本体部120の把持スイッチ20が押されスイッチONし、これによってリーダライタ100が物品移動管理に使用されることが制御回路133により検出される。この結果、制御回路133がメモリ134から物品移動管理に対応する物品移動管理アプリケーションを取得して起動し、メモリ134から物品移動管理に適した通信パラメータを取得して設定する。本実施形態の例では、物品移動管理に適した通信パラメータ設定として、通信プロトコルをISO/IEC15693に設定し、通信距離が中距離(約10〜70cm)となるように送信出力を設定する。そして、この設定された通信プロトコル及び送信出力を用いて、リーダアンテナ111を介し物品(図示省略)に取り付けられている無線タグの無線タグ回路素子Toと無線通信を行い、無線タグ回路素子Toの情報を読み取る。このようにして物品を探索することで、物品の移動管理が行われる。
また、図3(a)に示した入退室管理に用いられる場合は、リーダライタ100は、図4に示すように、オフィス内の部屋の出入口2aの壁2bに架設した上記クレードル200Aに装着される。オフィスに出入する社員5は、無線タグを備えた社員証6を身体に所持している。無線タグに設けられた無線タグ回路素子Toには、社員5の本人確認用等のタグIDその他の無線タグ情報が書き込まれている。
社員5が部屋の出入口2aのところで、社員証6を壁2bのリーダライタ100に近づけると、人の接近を上記赤外線センサ22が検知し、このことが制御回路133により検出される。これにより、制御回路133が社員5の入室の意志を認定して、メモリ134から入退室管理に対応する入退室管理アプリケーションを取得して起動し、メモリ134から入退室管理に適した通信パラメータを取得して設定する。本実施形態の例では、入退室管理に適した通信パラメータ設定として、通信プロトコルをISO/IEC14443 TypeAに設定し、通信距離が近距離(最大約10cm程度)となるように送信出力を設定する。そして、この設定された通信プロトコル及び送信出力を用いて、リーダアンテナ111を介し社員証6の無線タグ回路素子Toと無線通信を行い、無線タグ回路素子Toの情報を読み取り、社員5の入退室権限を確認する(無線タグ回路素子To側に当該出入口2aの入退室権限情報が記憶されこれと照合してもよいし、リーダライタ100側に入退室権限のある人物の識別情報やタグIDを保持しておりこれと照合してもよい)。そして、壁2bに設けたドアロック機構4Aに対しロック解除指令を出力して、この例では壁2bのドッグ4aとドア3の鍵穴4bとの係合を解除し、社員5が入室できるようにする。社員5が退室する場合も、制御回路133が壁2bのドアロック機構4Aにロック指令を出力して、壁2bのドッグ4aとドア3の鍵穴4bとを係合し施錠する。このようにして、社員5の入退室管理が行われる。
また、図3(b)に示した出退勤管理に用いられる場合は、リーダライタ100は、図示のように、クレードル200Bに装着される。このクレードル200Bは、例えばオフィスの図示しない机上に設置されている。クレードル200Bに装着されたリーダライタ100は、リーダライタ100のコネクタ141とクレードル200Bのコネクタ201との接続により、上記ネットワークNWを介してPC40やデータベースDBと接続されている。そして、このデータベースDBは、各社員の出退勤管理をするための社員データベースを含んでいる。
例えば社員5が自席の机のイスに着座すると、机上に置いたリーダライタ100の赤外線センサ22が人の接近を検知する。そして、机に着席した社員5がPC40の電源ボタンをONして、PC40による所定の操作をすると、上記赤外センサ22の人の接近検知と上記PC操作を条件に、制御回路133が社員5の始業の意志を認定して、メモリ134から出退勤に対応する出退勤管理アプリケーションを取得して起動し、出退勤管理に適した通信パラメータを取得して設定する。本実施形態の例では、出退勤管理に適した通信パラメータ設定として、通信プロトコルをISO/IEC15693に設定し、通信距離が近距離(最大約10cm程度)となるように送信出力を設定する。そして、この設定された通信プロトコル及び送信出力を用いて、リーダアンテナ111を介して社員証6の無線タグの無線タグ回路素子Toと無線通信を行い、無線タグ回路素子Toの情報を読み取り、社員5の勤務開始を確認する。社員5の退業の場合も、上記同様、社員5が自席でPC40による所定の操作(電源ボタンOFFでもよい)をすると、そのPC操作と上記赤外センサ22の人の接近検知とを条件に、制御回路133が社員5の勤務終了を確認する。そして社員5の勤務開始時間及び終了時間をネットワークNWを介してサーバ300のデータベースDBに送信し、対応する社員データベースに格納する。このようにして、社員5の出退勤管理が行われる。
なお、上記メモリ134は、複数の(この例では3つの)用途態様と、その用途態様に対応する、アプリケーション及び通信パラメータとを、例えば図5のようなテーブルの形態で記憶している(詳細は後述)。また、メモリ134は、書き換え可能なEEPROMで構成することもできる。この場合、テーブルを一部変更したり、更新することができる。この結果、各用途態様と各通信パラメータ設定との対応づけを、随時追加したり、変更したりすることができるので、操作者の利便性を向上することができる。
図6に、上記高周波回路131の詳細構成を示す。なお、図中に示す矢印は信号の流れの一例を示すものであり、信号の流れ方向を限定するものではない。
この図6において、高周波回路131は、上記リーダアンテナ111を介し上記無線タグ回路素子ToのIC回路部150の情報へアクセスするものであり、またリーダライタ100の制御回路133は無線タグ回路素子ToのIC回路部150から読み出された信号を処理して情報を読み出すとともに無線タグ回路素子ToのIC回路部150へアクセスするための各種コマンドを生成するものである。
高周波回路131は、リーダアンテナ111を介し無線タグ回路素子Toに対して信号を送信する送信部142と、リーダアンテナ111により受信された無線タグ回路素子Toからの応答波を入力する受信部143と、送受分離器144とから構成される。
送信部142は、無線タグ回路素子ToのIC回路部150の無線タグ情報にアクセスするための質問波を生成するブロックである。すなわち、送信部142は、周波数の基準信号を出力する水晶振動子145Aと、制御回路133の制御により水晶振動子145Aの出力を分周/逓倍して所定周波数の搬送波を発生させるPLL(Phase Locked Loop)145B及びVCO(Voltage Controlled Oscillator)145Cと、上記制御回路133から供給される信号に基づいて上記発生させられた搬送波を変調(この例では制御回路133からの「TX_ASK」信号に基づく振幅変調)する送信乗算回路146(但し振幅変調の場合は増幅率可変アンプ等を用いてもよい)と、その送信乗算回路146により変調された変調波を増幅(この例では制御回路133からの「TX_PWR」信号によって増幅率が決定される増幅)して所望の質問波を生成するゲイン制御送信アンプ147とを備えている。そして、上記発生される搬送波は、例えばUHF帯、マイクロ波帯、あるいは短波帯の周波数を用いており、上記ゲイン制御送信アンプ147の出力は、送受分離器144を介しリーダアンテナ111に伝達されて無線タグ回路素子ToのIC回路部150に供給される。なお、質問波は上記のように変調した信号(変調波)に限られず、単なる搬送波のみの場合もある。
受信部143は、リーダアンテナ111で受信された無線タグ回路素子Toからの応答波と上記発生させられた搬送波とを乗算して復調するI相受信乗算回路148と、そのI相受信乗算回路148の出力から必要な帯域の信号のみを取り出すためのI相バンドパスフィルタ149と、このI相バンドパスフィルタ149の出力を増幅するI相受信アンプ162と、このI相受信アンプ162の出力をさらに増幅してデジタル信号に変換するI相リミッタ163と、上記リーダアンテナ111で受信された無線タグ回路素子Toからの応答波と上記発生された後に移相器167により位相を90°遅らせた搬送波とを乗算するQ相受信乗算回路172と、そのQ相受信乗算回路172の出力から必要な帯域の信号のみを取り出すためのQ相バンドパスフィルタ173と、このQ相バンドパスフィルタ173の出力を増幅するQ相受信アンプ175と、このQ相受信アンプ175の出力をさらに増幅してデジタル信号に変換するQ相リミッタ176とを備えている。そして、上記I相リミッタ163から出力される信号「RXS−I」及びQ相リミッタ176から出力される信号「RXS−Q」は、上記制御回路133に入力されて処理される。
また、I相受信アンプ162及びQ相受信アンプ175の出力は、強度検出手段としてのRSSI(Received signal strength Indicator)回路178にも入力され、それらの信号の強度を示す信号「RSSI」が制御回路133に入力されるようになっている。このようにして、リーダライタ100では、I−Q直交復調によって無線タグ回路素子Toからの応答波の復調が行われる。
図7に、上記無線タグ回路素子Toの機能的構成の一例を示す。なお、図中に示す矢印は信号の流れの一例を示すものであり、信号の流れ方向を限定するものではない。
この図7において、無線タグ回路素子Toは、上述したようにリーダライタ100のリーダアンテナ111と非接触で信号の送受信を行う上記タグアンテナ151と、このタグアンテナ151に接続された上記IC回路部150とを有している。
IC回路部150は、タグアンテナ151により受信された質問波(質問信号)を整流する整流部152と、この整流部152により整流された質問波のエネルギを蓄積し駆動電源とするための電源部153と、上記タグアンテナ151により受信された質問波からクロック信号を抽出して制御部157に供給するクロック抽出部154と、所定の情報信号を記憶し得るメモリ部155と、上記タグアンテナ151に接続された変復調部156と、上記メモリ部155、クロック抽出部154、及び変復調部156等を介して上記無線タグ回路素子Toの作動を制御するための上記制御部157とを備えている。
変復調部156は、タグアンテナ151により受信された上記リーダライタ100のアンテナ111からの通信信号の復調を行い、また、上記制御部157からの返信信号を変調し、タグアンテナ151より応答波(タグIDを含む信号)として送信する。
クロック抽出部154は受信した信号からクロック成分を抽出して制御部157にクロックを抽出するものであり、受信した信号のクロック成分の周波数に対応したクロックを制御部157に供給する。
制御部157は、上記変復調部156により復調された受信信号を解釈し、上記メモリ部155において記憶された情報信号に基づいて返信信号を生成し、この返信信号を上記変復調部156により上記タグアンテナ151から返信する制御等の基本的な制御を実行する。
図8は、リーダライタ100の制御回路133が実行する制御手順を表すフローチャートである。
まずステップS10では、制御回路133は、操作者により図示しない電源スイッチ等により電源がONされたかどうかを判定する(なお、併せて操作部122を介して無線タグ回路素子Toに対するタグ情報の読み取りを開始するように操作入力がされたか否かを判定するようにしてもよい)。電源がONされるまでループ待機し、電源がONされたら判定が満たされ、ステップS15に移る。
ステップS15では、制御回路133は、リーダライタ100の使用態様が固定使用(据え置き)であるか否かを、コネクタ141から入力される検出信号に基づき判定する。リーダライタ100のクレードル200A又は200Bへの装着がなければ、コネクタ141から装着状態に対応する信号が入力されず、判定が満たされない。この場合は、制御回路133は、リーダライタ100の使用態様を携帯使用、つまりリーダライタ100の用途態様を物品移動管理用とみなし、ステップS20に移行する。
ステップS20では、制御回路133は、把持スイッチ20がONされたか否かを、把持スイッチ20から入力される検知信号に基づき判定する。前述したように操作者がリーダライタ100の本体部120を手で持つことによって把持スイッチ20が押されると、把持スイッチ20からの検知信号が入力され、判定が満たされる。検知信号の入力があるまでループ待機し、検知信号の入力がされたらステップS25に移る。
ステップS25では、制御回路133は、メモリ134にアクセスし、メモリ134に記憶された上記図5に示したテーブルを参照してメモリ134から物品移動管理アプリケーションを取得して起動する。なお、参照結果に基づき、アプリケーションはリーダライタ100外部のアプリケーション記憶装置から適宜のネットワーク接続を介し取得するようにしてもよい(以下、同様)。その後、ステップS30で、フラグFにリーダライタ100の用途が物品移動管理用であることを表わす数値「1」を立てて、ステップS35に移る。
ステップS35では、制御回路133は、メモリ134にアクセスし、メモリ134に記憶された上記図5に示したテーブルを参照してメモリ134から物品移動管理に対応する通信パラメータ(プロトコル:ISO/IEC15693、通信距離:中距離、10〜70cm程度)に関する情報を取得する。そして、この取得結果に沿い、通信プロトコルをISO/IEC15693に設定し、通信距離が当該中距離(約10〜70cm)となるように送信出力を設定する。このようにして通信パラメータを設定したら、ステップS40に移る。
ステップS40では、制御回路133は、操作者により操作部122を介して無線タグ回路素子ToのタグIDを指定する操作入力があるか否かを判定する。タグIDの操作入力があるまでループ待機し、入力がされたら判定が満たされてステップS85に移り、後述のステップS85以下を行う。
一方、上記ステップS15で、リーダライタ100が上記壁2bに架設したクレードル200A(又は机上に設置したクレードル200B)に装着されている場合には、コネクタ141から装着状態に対応する信号が制御回路133に入力されるため、ステップS15の判定が満たされ、リーダライタ100の使用態様が固定使用とみなして、ステップS45に移行する。
ステップS45では、制御回路133は、赤外線センサ22が操作者(前述したように、例えば社員5等)を検出したか否かを判定する。赤外線センサ22が検出するまでループ待機し、操作者が壁2bのクレードル200Aのリーダライタ100(又は机上のクレードル200Bのリーダライタ100)に近づき赤外線センサ22でその接近が検出されると判定が満たされ、ステップS50に移る。
ステップS50では、制御回路133は、リーダライタ100がPC40に接続されたか否かを検出する。(前述したように出退勤管理の場合にはPC40への接続状態が生じるため)判定が満たされない場合は、制御回路133は、固定使用のリーダライタ100の用途が操作者の部屋への入退室管理用であるとみなして、ステップS55に移る。
ステップS55では、メモリ134にアクセスし、メモリ134に記憶された上記図5に示したテーブルを参照してメモリ134から入退室管理アプリケーションを取得して起動し、ステップS60でフラグFにリーダライタ100の用途が入退室管理用であることを表わす数値「2」を立てて、ステップS65に移る。
ステップS65では、制御回路133は、メモリ134にアクセスし、メモリ134に記憶された上記図5に示したテーブルを参照してメモリ134から入退室管理に対応する通信パラメータ(プロトコル:ISO/IEC14443 TypeA、通信距離:近距離、最大約10cm程度)に関する情報を取得する。そして、この取得結果に沿い、通信プロトコルをISO/IEC14443 TypeAに設定し、通信距離が当該近距離(最大約10cm程度)となるように送信出力を設定する。このようにして通信パラメータを設定したら、上記ステップS85に移り、ステップS85以下を行う。
他方、上記ステップS50において、リーダライタ100を装着したクレードル200Bがある机に着席した操作者が机上のPC40の電源ボタンをONし、PC40による所定の操作をすると、PC40がネットワークNWを介してリーダライタ100と接続されて判定が満たされ、リーダライタ100の用途が出退勤管理用であるとみなされて、ステップS70に移る。
ステップS70では、制御回路133は、メモリ134にアクセスし、メモリ134に記憶された上記図5に示したテーブルを参照してメモリ134から出退勤管理アプリケーションを取得して起動し、ステップS75で、フラグFにリーダライタ100の用途が出退勤管理用であることを表わす数値「3」を立てて、ステップS80に移る。
ステップS80では、制御回路133は、メモリ134にアクセスし、メモリ134に記憶された上記図5に示したテーブルを参照してメモリ134から出退勤管理に対応する通信パラメータ(プロトコル:ISO/IEC15693、通信距離:近距離、最大約10cm程度)に関する情報を取得する。そして、この取得結果に沿い、通信プロトコルをISO/IEC15693に設定し、通信距離が当該近距離(最大約10cm程度)となるように送信出力を設定する。このようにして通信パラメータを設定したら、上記ステップS85に移り、ステップS85以下を行う。
ステップS85では、上記高周波回路131の送信部142に制御信号を送信し、水晶振動子145A、PLL145B、及びVCO145CからUHF帯(例えば915MHz)の搬送波を発生させ、制御信号に基づいて発生した搬送波を変調・増幅させ、送受分離器144及びリーダアンテナ111を介し、無線タグ回路素子ToのIC回路部150に対して読み取り信号を送信させる。
ステップS90では、上記読み取り信号を送信した無線タグ回路素子ToのIC回路部150から、上記読み取り信号に対応した応答信号が受信されたかどうかを判定する。この応答信号の受信により、無線タグ回路素子ToのタグIDを含む無線タグ情報が取得される。応答信号を受信していない場合には、判定が満たされずにステップS95に移る。
ステップS95では、上記ステップS85で最初に無線タグ回路素子Toに対し読み取り信号を送信した後、所定の時間が経過したかどうかを判定する。所定の時間が経過していない場合には、判定が満たされずにステップS85に戻り、同様の手順を繰り返す。一方、応答信号が受信されないまま所定の時間が経過してしまった場合には、判定が満たされてステップS100に移る。
ステップS100では、制御部133は、表示部121に対し制御信号を出力し、表示部121にタグ情報の読み取りがうまくいかなかった旨のエラー報知を表示させる。そして、このフローを終了する。
上記ステップS90で、応答信号を受信し、タグ情報の読み取りが完了して、判定が満たされた場合は、ステップS115に移り、フラグFが数値「1」、すなわちリーダライタ100の用途が物品移動管理であるか否かを判定する。そして、判定が満たされれば、ステップS120で、制御回路133は、表示部121に対し制御信号を出力し、表示部121にタグ情報の読み取りによる物品探索が完了した旨を表示し報知して、このフローを終了する。
上記ステップS115で、判定が満たされない場合は、ステップS125に移り、フラグFが数値「2」であるか否かを判定する。すなわちリーダライタ100の用途が部屋のへの操作者(社員)の入退室管理であるか否かを判定する。そして、判定が満たされれば、ステップS130で、制御回路133は、上記ステップS85で読み取ったタグ情報に基づき前述の照合を行うことにより、操作者が入退室の権限があるか否かを判定する。入退室権限があった場合には判定が満たされ、ステップS135に移り、判定が満たされない場合は、このフローを終了する。
ステップS135では、制御回路133は、ドア3のドアロック機構4Aに制御信号を出力してロック解除信号を出力させる。これにより、前述のようにしてドア3のドッグ4aと壁2bの鍵穴4bとの係合が解除され、操作者がドア3を開けて部屋に入室することができる。その後、ステップS140で、制御回路133は、メモリ134にアクセスし、部屋へ入室した操作者名、時間等の入退室管理情報(ログ)を記録する。そして、このフローを終了する。
一方、上記ステップS125で、フラグFの数値が「2」ではない場合、制御回路133は、フラグFの数値が「3」、すなわちリーダライタ100の用途が机に着席した操作者(この例では社員5)の出退勤管理であるとみなして、ネットワークNWを介してサーバ300のデータベースDB中の社員データベースにアクセスし、ステップS150で、社員データベース中の該当者の欄に出退勤時間を送信して記録する。そして、このフローを終了する。
以上において、制御回路133が実行する上記ステップS20、ステップS45、及びステップS50の各手順が本願各請求項に記載の用途検出手段を構成する。また、上記ステップS25、ステップS55、及びステップS70の各手順が、アプリケーション決定手段、アプリケーション取得手段、及びアプリケーション起動手段を構成する。さらに、上記ステップS35、ステップS65、及びステップS80の各手順がパラメータ設定手段を構成する。また、上記ステップS85の手順が本願各請求項に記載の情報読み取り手段を構成する。
なお、上記フローチャートは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は順番の変更等をしてもよい。
以上説明したように、本実施形態のリーダライタ100は、ステップS15、ステップS20、ステップS45、ステップS50において操作者がリーダライタ100をどのような用途態様に用いようとしているかを検出し、ステップS35、ステップS65、ステップS80においてその検出された用途態様に沿ったアプリケーションに対応した通信パラメータを設定する。そして、その設定された通信パラメータを用いた無線通信により、無線タグ回路素子Toよりタグ識別情報を取得する。このようにして、用途態様を自動検出しそれに応じてアプリケーション毎に通信パラメータが自動的に設定されるので、操作者がいちいち手動により各種設定を行わなくても、1つのタグリーダライタ100を複数の用途態様について共通に用い、円滑に無線通信を行うことができる。特に、操作者の用途態様によって要求される通信距離やセキュリティ程度が異なる(この例では、物品移動管理に用いる場合はセキュリティは低くてよいが比較的長い通信距離が必要である)等に応じて、用途態様に合致した適正な通信プロトコルや送信出力が自動的に設定される。したがって、操作者の操作労力を低減し、利便性を向上することができる。
また本実施形態では特に、メモリ134に、各用途態様と各アプリケーションと通信パラメータとの対応づけを図5に示したようなテーブルとして記憶させておき、この対応づけを用いて、検出した用途態様からアプリケーションや通信パラメータを決定する。これにより、用途態様の検出結果から円滑に対応するアプリケーションや通信パラメータを決定することができる。また、テーブルを一部変更したり、更新することにより、各用途態様と各アプリケーションや通信パラメータとの対応づけを随時変更することも可能となる。
なお、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、その趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。以下、そのような変形例を順を追って説明する。
(1)他の用途態様として、書類回覧処理、自動検品、及び課金処理に用いる場合
上記実施形態では、リーダライタ100は、物品移動管理、人の入退室管理、及び人の出退勤管理を用途態様としていたが、これに限られず、稟議書・回覧書・その他決裁書類の書類回覧処理や、物流における商品の自動検品や、電子マネー・プリペイドカード・クレジットカード等の課金処理に対し用いる場合に本発明を適用してもよい。以下、そのような変形例を説明する。上記実施形態と同等の部分には同一の符号を付し、説明を省略又は簡略化する。
図9(a)及び図9(b)は、本変形例におけるリーダライタ100の全体構造を表す図であり、上記実施形態の図1(a)及び図1(b)にそれぞれ対応する図である。なお、本変形例のリーダライタ100は、クレードル200C(詳細は後述)に装着せずに使用する場合と、クレードル200Cに装着して使用する場合と、クレードル200Cに装着せずケーブル9(詳細は後述)を介しPC40に接続して使用する場合、の3通りの使用形態が可能である。
本変形例のリーダライタ100も、上記同様、図9(a)に示すように操作者(例えば前述の社員5など)が携帯して使用したり、図9(b)に示すようにクレードル200Cに装着して据え置き箇所に固定した状態で使用することが可能である。また、図10に示すように、ケーブル9を介しPC40に接続して使用することもできる。そして、このリーダライタ100は、書類回覧処理、自動検品、及び課金処理の3種類の用途態様に用いることができる。
上記図9(a)、図9(b)、及び図10において、リーダライタ100の本体部120には、光反射方式により物の存在を検出する公知の紙検出センサ24と、極短い一定時間の接触により物の接触を検出する公知の感圧センサ26と、USBコネクタ161とを備えている。
図11、図12(a)、及び図12(b)は、本変形例のリーダライタ100の機能的構成を表す機能ブロック図である。なお、図中に示す矢印は信号の流れの一例を示すものであり、信号の流れ方向を限定するものではない。
図11は上記書類回覧処理、自動検品、及び課金処理のうち、課金処理へ使用するための、上記携帯使用状態を示している。
図11において、リーダライタ100には、無線通信を行うリーダライタ100の用途態様を検出するための上記紙検出センサ24及び上記感圧センサ26と、上記高周波回路131とリーダアンテナ111又は上記クレードル200Cの外部アンテナ201(後述の図12(b)参照)との接続を切り替えるアンテナスイッチ回路132と、携帯使用時にリーダライタ100外の基地局140との無線通信によりネットワークNWを介してサーバ300にアクセスするための無線部138と、PC接続固定使用時に上記ケーブル9が有するUSBコネクタ162(後述の図12(b)参照)と接続される上記USBコネクタ161とを有する。なお、リーダアンテナ111は、この例では、前述したように、主として近距離〜中距離の通信対象と情報送受信を行うのに好適なループアンテナであり、本変形例では、書類回覧処理時、課金処理時の無線通信に使用する。
メモリ134には、上記実施形態と同様、例えば図13に示すようなテーブルが記憶されている。
図12(a)は、上記書類回覧処理、自動検品、及び課金処理のうち、自動検品へ使用するための、上記固定使用状態を示している。図12(a)に示すように、クレードル200Cは、本体部120のリーダアンテナ111とは別のリーダアンテナである外部アンテナ202を備えており、外部アンテナ202はクレードル200Cのコネクタ201に接続されている。リーダライタ100をクレードル200Cに装着すると、コネクタ141から入力される信号により、制御回路133がアンテナスイッチ回路132に制御信号を出力して、アンテナスイッチ回路132が高周波回路131と外部アンテナ202とを接続するように切り替えられる。同様に、リーダライタ100をクレードル200Cから脱離すると、制御回路133からの制御信号により、アンテナスイッチ回路132が高周波回路131とリーダアンテナ111とを接続するように切り替えられる。
外部アンテナ202は、例えば、主として中距離〜遠距離の通信対象と情報送受信を行うのに好適なダイポールアンテナ(パッチアンテナでもよい)であり、本変形例では、自動検品時の無線通信に使用する。
図12(b)は、上記書類回覧処理、自動検品、及び課金処理のうち、書類回覧処理へ使用するための、上記接続固定使用状態を示している。図12(b)に示すように、リーダライタ100のUSBコネクタ161は、上記ケーブル9の先端のUSBコネクタ162に接続され、これによって制御回路133はPC40と情報送受信可能となる。
本変形例でも、上記実施形態同様、操作者がリーダライタ100をどのような用途態様に用いるかを検出し、その検出された用途態様で使用されるアプリケーション毎に対応した通信パラメータを自動設定する。
すなわち、図11に示した課金処理に用いられる場合は、操作者(社員5等)が携帯している例えば社員証6の無線タグの無線タグ回路素子Toに、予めクレジット情報等が記憶させてあり、クレジットカードとして使用可能に構成されている。操作者がリーダライタ100の本体部120を手で把持して社員証6に極短い一定時間(数秒間)押し付けると、本体部120の感圧センサ26が社員証6の存在を検知してONし、リーダライタ100が課金処理に使用されることが制御回路133により検出される。これにより、制御回路133がメモリ134から課金処理に対応する課金処理アプリケーションを取得して起動し、メモリ134から課金処理に適した通信パラメータを取得して設定する。この例では、課金処理に適した通信パラメータ設定として、通信プロトコルをISO/IEC14443 TypeAに設定し、通信距離は極小(接触程度)となるように送信出力を設定する。そして、この設定された通信プロトコル及び送信出力を用いて、社員証6の無線タグ回路素子Toと無線通信を行い、無線タグ回路素子Toの情報を読み取る。そして無線部138と基地局140との無線通信によりネットワークNWを介してサーバ300のデータベースDBにアクセスし、データベースDBの該当する上記操作者(社員5等)の預金データベースに対し引き落とし処理をすることで、課金処理が行われる。
また、図12(a)に示した自動検品に用いられる場合は、クレードル200Cを、図14に示すように、商品30の物流現場において、商品30を搬送する搬送ベルト32に対し例えば斜め上方位置に設置する。この際、クレードル200Cへのリーダライタ100の装着により、制御回路133がリーダライタ100の用途が自動検品であることを検出し、リーダライタ100のメモリ134から自動検品に対応する自動検品アプリケーションを取得して起動し、メモリ134から自動検品に適した通信パラメータを取得して設定する。この例では、自動検品に適した通信パラメータ設定として、通信プロトコルをISO/IEC18000−6 TypeCに設定し、通信距離が遠距離(約1〜5m程度)となるように送信出力を設定する。そして、この設定された通信プロトコル及び送信出力を用いて、搬送ベルト32で順次搬送される商品30に対し、外部アンテナ202からの通信範囲E内に商品30が収まる出力で電波を発射して、商品30に取り付けられている無線タグTの無線タグ回路素子Toと無線通信し、無線タグ回路素子Toの情報を読み取る。このようにして、物品の自動検品が行われる。
また、図12(b)に示した書類回覧処理に用いられる場合は、リーダライタ100は、図示のように、USBコネクタ161とUSBコネクタ162との接続により、ケーブル9を介してPC40に接続される。回覧書類には無線タグが貼り付けられており、無線タグの無線タグ回路素子Toに回覧書類の内容をデータ化した文書データが書き込まれている。回覧書類を閲覧する操作者が、リーダライタ100に回覧書類をかざすと、紙検出センサ24が回覧書類の存在を検出し、リーダライタ100が書類回覧処理に使用されることが制御回路133により検出される。これにより、制御回路133がリーダライタ100のメモリ134から書類回覧処理に対応する書類回覧アプリケーションを取得して起動し、メモリ134から書類回覧処理に適した通信パラメータを取得して設定する。この例では、書類回覧処理に適した通信パラメータ設定として、通信プロトコルをISO/IEC15693に設定し、通信距離が近距離(最大約10cm程度)となるように送信出力を設定する。そして、この設定された通信プロトコル及び送信出力を用いて、リーダアンテナ111を介して回覧書類に貼り付けられている無線タグの無線タグ回路素子Toと無線通信を行い、無線タグ回路素子Toの情報を読み取り、操作者の閲覧権限を確認する(無線タグ回路素子To側に当該書類の閲覧権限情報が記憶されこれと照合してもよいし、リーダライタ100側に書類閲覧権限のある人物の識別情報やタグIDを保持しておりこれと照合してもよい)。そして回覧書類の無線タグ回路素子Toから読み取った回覧書類データをケーブル9を介してPC40に送信して格納させる一方、回覧書類を閲覧した操作者が操作部122を介して操作入力した閲覧した旨のサインデータを無線通信により回覧書類の無線タグ回路素子Toに送信し書き込ませる。このようにして、書類回覧処理が行われる。
図15は、本変形例のリーダライタ100の制御回路133が実行する制御手順を表すフローチャートであり、上記実施形態の図8に対応する図である。
まずステップS210では、制御回路133は、前述のステップS10同様、図示しない電源スイッチ等により電源がONされたかどうかを判定する(なお、併せて操作部122を介して無線タグ回路素子Toに対するタグ情報の読み取りを開始するように操作入力がされたか否かを判定するようにしてもよい)。電源がONされるまでループ待機し、電源がONされたら判定が満たされ、ステップS215に移る。
ステップS215では、制御回路133は、リーダライタ100がケーブル9によりPC40に接続された否かを、USBコネクタ161から入力される検出信号に基づき判定する。リーダライタ100のケーブル9によるPC40への接続があれば、USBコネクタ161から装着状態に対応する信号が入力され、判定が満たされる。この場合は、制御回路133は、リーダライタ100の用途が書類回覧であるとみなし、ステップS220に移行する。
ステップS220では、制御回路133は、紙検出センサ24が書類を検出したか否かを、紙検出センサ24から入力される検知信号に基づき判定する。検知信号の入力があるまでループ待機し、操作者(回覧者)が回覧書類を机上のリーダライタ100上にかざし紙検出センサ24から検知信号が入力されると判定が満たされ、ステップS225に移る。
ステップS225では、制御回路133は、メモリ134にアクセスし、メモリ134に記憶された、上記実施形態と同様、用途態様とアプリケーションとが対応づけられた図13に示したテーブルを参照してメモリ134から書類回覧アプリケーションを取得して起動し、ステップS230で、フラグFにリーダライタ100の用途が書類回覧処理用であることを表わす数値「4」を立てて、ステップS235に移る。
ステップS235では、制御回路133は、メモリ134にアクセスし、メモリ134に記憶された上記図13に示したテーブルを参照してメモリ134から書類回覧処理に対応する通信パラメータ(プロトコル:ISO/IEC15693、通信距離:近距離、最大10cm程度)に関する情報を取得する。そして、この取得結果に沿い、通信プロトコルをISO/IEC15693に設定し、通信距離が当該近距離(最大約10cm)となるように送信出力を設定する。このようにして通信パラメータを設定したら、ステップS280に移り、ステップS285以下を行う。
一方、上記ステップS215で、USBコネクタ161から装着状態に対応する信号が入力されず、判定が満たされない場合は、リーダライタ100の用途が自動検品用又は課金処理用であるとみなして、ステップS240に移行する。
ステップS240では、制御回路133は、リーダライタ100に外部アンテナ202が接続されたか否かを、コネクタ141から入力される検出信号に基づき判定する。操作者がリーダライタ100を机上のクレードル200Cに装着すると、コネクタ141から装着状態に対応する信号が入力されて判定が満たされ、リーダライタ100の用途が自動検品であるとみなされてステップS245に移行する。
ステップS245では、制御回路133は、メモリ134にアクセスし、メモリ134に記憶された上記図13に示したテーブルを参照しメモリ134から自動検品アプリケーションを取得して起動し、ステップS250で、フラグFにリーダライタ100の用途が自動検品であることを表わす数値「5」を立てて、ステップS255に移る。
ステップS255では、制御回路133は、メモリ134にアクセスし、メモリ134に記憶された上記図13に示したテーブルを参照して、メモリ134から自動検品に対応する通信パラメータ(プロトコル:ISO/IEC18000−6 TypeC、通信距離:遠距離、約1〜5m)に関する情報を取得する。そして、この取得結果に沿い、通信プロトコルをISO/IEC18000−6 TypeCに設定し、通信距離が当該遠距離(約1〜5m)となるように送信出力を設定する。このようにして通信パラメータを設定したら、ステップS280に移り、ステップS285以下を行う。
他方、上記ステップS240で、判定が満たされない場合は、制御回路133は、リーダライタ100の用途が課金処理であるとみなして、ステップS260に移る。ステップS260では、感圧センサ26がONしたか否かを判定する。判定が満たされるまでループ待機し、操作者がリーダライタ100を手で持って社員証6に押圧し感圧センサ26がONすると、判定が満たされ、ステップS265に移る。
ステップS265では、制御回路133は、メモリ134にアクセスし、メモリ134に記憶された上記図13に示したテーブルを参照してメモリ134から課金処理アプリケーションを取得して起動し、ステップS270で、フラグFにリーダライタ100の用途が課金処理であることを表わす数値「6」を立てて、ステップS275に移る。
ステップS275では、制御回路133は、メモリ134にアクセスし、メモリ134に記憶された上記図13に示したテーブルを参照してメモリ134から課金処理に対応する通信パラメータ(プロトコル:ISO/IEC14443 TypeA、通信距離:極小(ほぼ接触)に関する情報を取得する。そして、この取得結果に沿い、通信プロトコルをISO/IEC14443 TypeAに設定し、通信距離が当該極小(ほぼ接触)となるように送信出力を設定する。このようにして通信パラメータを設定したら、ステップS280に移り、ステップS280以下を行う。
ステップS280では、上記ステップS85と同様、上記高周波回路131の送信部142に制御信号を送信し、リーダアンテナ111(又はクレードル200Cの外部アンテナ202)を介し、無線タグ回路素子ToのIC回路部150に対して読み取り信号を送信させる。
ステップS285では、上記ステップS90と同様、上記読み取り信号を送信した無線タグ回路素子ToのIC回路部150から、上記読み取り信号に対応した応答信号が受信されたかどうかを判定する。応答信号を受信していない場合には、判定が満たされずにステップS290に移る。
ステップS290では、上記ステップS95と同様、所定の時間が経過したかどうかを判定する。所定の時間が経過していない場合には、判定が満たされずにステップS280に戻る。一方、所定時間経過した場合には、判定が満たされてステップS295に移り、上記ステップS100同様のエラー報知を行ってこのフローを終了する。
上記ステップS285で、応答信号を受信し、タグ情報の読み取りが完了して、判定が満たされた場合は、ステップS300に移り、フラグFが数値「4」、すなわちリーダライタ100の用途が書類回覧処理であるか否かを判定する。そして、判定が満たされれば、ステップS315で、制御回路133は、操作者が回覧書類の閲覧権限があるか否かを、上記ステップS280で読み取ったタグ情報に基づき前述の手法で判定する。判定が満たされた場合は、ステップS320に移り、判定が満たされない場合は、このフローを終了する。
ステップS320では、制御回路133は、ステップS280で回覧書類の無線タグ回路素子Toから読み取った回覧書類データをケーブル9を介してPC40に送信し、PC40のメモリに書き込ませる。そして、例えば操作者が操作部122を介し閲覧した旨のサインを操作入力したのに対応してステップS325に移り、制御回路133が高周波回路131に制御信号を出力して、サインデータ(電子署名、電子印鑑等)を無線通信により回覧書類の無線タグ回路素子Toに送信し書き込ませる。そして、このフローを終了する。
上記ステップS300で、応答信号を受信し、タグ情報の読み取りが完了して、判定が満たされた場合は、ステップS330に移り、フラグFが数値「5」、すなわちリーダライタ100の用途が自動検品であるか否かを判定する。そして、判定が満たされれば、ステップS335で、制御回路133は、メモリ134にアクセスし、自動検品結果の情報を例えばログの形で記録させ、このフローを終了する。
一方、上記ステップS300で、フラグFが「5」ではなく判定が満たされない場合、制御回路133は、フラグFが「6」、すなわちリーダライタ100の用途がマネーカード機能を具備した社員証6に対する課金処理であるとみなして、ステップS340に移行する。ステップS340では、無線部138と基地局140との無線通信によりネットワークNWを介してサーバ300のデータベースDBにアクセスする。そして、ステップS280で読み取ったタグIDをキーに、その操作者の社員データベースに該当する預金データベースがあるか否かを判定する。そして預金データベースがない場合は、このフローを終了する。
上記ステップS340で、操作者の社員データベースに該当する預金データベースがあった場合は、ステップS345に移り、制御回路133は、預金データベースに預金残高があるか否かを判定する。そして、預金残高がないと判定された場合は、ステップS350で、制御回路133は、表示部121に制御信号を出力して、預金残高がない(又は預金残高が不足する)ので引き落としできない旨のエラー表示を行った後、このフローを終了する。ステップS345で、預金残高があると判定された場合は、ステップS355に移り、預金残高から消費金額を引き落とす引き落とし処理を行う。そして、このフローを終了する。
以上において、制御回路133が実行する上記ステップS220、ステップS240、及びステップS260の各手順が本願各請求項に記載の用途検出手段を構成し、上記ステップS225、ステップS245、及びステップS265の各手順がアプリケーション決定手段、アプリケーション取得手段、及びアプリケーション起動手段を構成する。また、上記ステップS235、ステップS255、及びステップS275の各手順がパラメータ設定手段を構成する。また、制御回路133が実行する上記ステップS280の手順が情報読み取り手段を構成する。
なお、上記フローチャートは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は順番の変更等をしてもよい。
以上説明した本変形例のリーダライタ100においても、上記実施形態と同様、用途態様を自動検出しそれに応じてアプリケーション毎に通信パラメータが自動的に設定される。これにより、操作者がいちいち手動により各種設定を行わなくても、1つのタグリーダライタ100を複数の用途態様について共通に用い、円滑に無線通信を行うことができる。特に、操作者の用途態様によって要求される通信距離やセキュリティ程度が異なる(この例では、前述とは逆に課金処理に用いる場合は高いセキュリティが必要であり装置からの通信距離は小さいほうがよい)等に応じて、用途態様に合致した適正な通信プロトコルや送信出力が自動的に設定される。したがって、操作者の操作労力を低減し、利便性を向上することができる。
なお、本発明の適用できる用途は以上にも限られない。例えば、図16に示すように、建造物7や敷地内の各部屋の一隅に、上記クレードル200BをLAN回線8により上記サーバ300と接続したリーダライタ100を設置しておく。そして、社員5の社員証6には自己電源を備えたいわゆるアクティブタグの無線タグを設けておき、無線タグからの発射される電波をリーダライタ100で受信することにより、建造物7内での社員5の行き先を追跡するように使用することもできる。
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
本発明の一実施形態のリーダライタの全体構造を示す図である。 リーダライタの機能的構成を示す機能ブロック図である。 リーダライタの機能的構成を示す機能ブロック図である。 リーダライタによる入退室管理の方法を示す説明図である。 用途態様と、アプリケーション及び通信パラメータとを対応づけたテーブルを表す図である。 高周波回路の詳細構成を示す機能ブロック図である。 無線タグ回路素子の機能的構成の一例を示すブロック図である。 リーダライタの制御回路によって実行される制御手順を表すフローチャートである。 書類回覧処理、自動検品、及び課金処理に用いる変形例におけるリーダライタの全体構造を示す図である。 書類回覧処理、自動検品、及び課金処理に用いる変形例におけるリーダライタの全体構造を示す図である。 リーダライタの機能的構成を示す機能ブロック図である。 リーダライタの機能的構成を示す機能ブロック図である。 用途態様と、アプリケーション及び通信パラメータとを対応づけたテーブルを表す図である。 リーダライタによる自動検品方法を示す説明図である。 リーダライタの制御回路によって実行される制御手順を表すフローチャートである。 リーダライタによる人の行き先追跡方法を示す説明図である。
符号の説明
20 把持スイッチ(把持検出手段)
22 赤外線センサ(近接検出手段)
24 紙センサ
26 感圧センサ
100 リーダライタ(無線タグ通信装置)
111 リーダアンテナ(装置アンテナ)
133 制御回路
134 メモリ(記憶手段)
150 IC回路部
151 タグアンテナ
DB データベース
To 無線タグ回路素子

Claims (10)

  1. 複数のアプリケーション毎に使用可能で、所定の通信パラメータを用いて無線通信を行う無線タグ通信装置であって、
    情報を記憶するIC回路部と情報を送受信可能なタグアンテナとを備えた無線タグ回路素子に対し、前記無線通信を行うための装置アンテナと、
    前記無線通信を行う用途態様を検出する用途検出手段と、
    前記用途検出手段で検出された前記用途態様で使用される前記アプリケーション毎に対応した前記通信パラメータを設定するパラメータ設定手段と、
    前記パラメータ設定手段で設定された前記通信パラメータを用い前記装置アンテナを介した無線通信により、前記無線タグ回路素子のIC回路部から少なくとも当該無線タグ回路素子のタグ識別情報を取得する情報取得手段と
    を有することを特徴とする無線タグ通信装置。
  2. 前記用途検出手段で検出した前記用途態様に基づき、対応する前記アプリケーションを決定するアプリケーション決定手段と、
    前記アプリケーション決定手段で決定した前記アプリケーションを取得するアプリケーション取得手段と、
    前記アプリケーション取得手段で取得した前記アプリケーションを起動するアプリケーション起動手段と
    を有し、
    前記パラメータ設定手段は、
    前記アプリケーション取得手段で取得した前記アプリケーション毎に対応した通信パラメータを設定する
    ことを特徴とする請求項1記載の無線タグ通信装置。
  3. 複数の前記用途態様と、各用途態様にそれぞれ対応する複数の前記アプリケーションとを、対応づけたテーブルを記憶した記憶手段を有し、
    前記アプリケーション決定手段は、
    前記用途検出手段で検出した前記用途態様に基づき、前記記憶手段に記憶した前記対応づけを参照して、対応する前記アプリケーションを決定する
    ことを特徴とする請求項2記載の無線タグ通信装置。
  4. 前記記憶手段に記憶された前記対応づけは、
    複数の前記用途態様と、各用途態様にそれぞれ対応する複数の前記アプリケーションと、各用途態様にそれぞれ対応する前記通信パラメータとを、少なくとも含み、
    前記パラメータ設定手段は、
    前記用途検出手段で検出した前記用途態様に基づき、前記記憶手段に記憶した前記対応づけを参照して、前記通信パラメータを設定する
    ことを特徴とする請求項3記載の無線タグ通信装置。
  5. 前記記憶手段に記憶された前記対応づけは、
    前記複数の用途態様として、物品の移動管理、人物の入退室管理、人物の出退勤管理、課金処理、書類回覧処理、人物行先追跡、及び自動検品のうち、少なくとも2つの用途を含んでいる
    ことを特徴とする請求項3又は請求項4記載の無線タグ通信装置。
  6. 前記記憶手段に記憶された前記対応づけは、
    前記複数の用途態様として、前記物品の移動管理を含み、
    前記用途検出手段は、
    操作者が把持したことを検出する把持検出手段を含む
    ことを特徴とする請求項5記載の無線タグ通信装置。
  7. 前記記憶手段に記憶された前記対応づけは、
    前記複数の用途態様として、前記人物の入退室管理、若しくは、前記人物の出退勤管理を含み、
    前記用途検出手段は、
    操作者が近接したことを検出する近接検出手段を含む
    ことを特徴とする請求項5記載の無線タグ通信装置。
  8. 前記記憶手段は、
    前記対応づけを書き換え可能に記憶している
    ことを特徴とする請求項3乃至請求項7のいずれか1項記載の無線タグ通信装置。
  9. 前記パラメータ設定手段は、
    前記通信パラメータとして、前記無線通信に用いる通信プロトコル、及び、前記装置アンテナの送信出力のうち、少なくとも一方を設定する
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1項記載の無線タグ通信装置。
  10. 複数のアプリケーション毎に使用可能で、所定の通信パラメータを用いて無線通信を行う無線タグ通信装置と、
    前記無線タグ通信装置で用いる前記アプリケーションを格納したアプリケーション記憶装置と
    を有する無線タグ通信システムであって、
    前記無線タグ通信装置は、
    情報を記憶するIC回路部と情報を送受信可能なタグアンテナとを備えた無線タグ回路素子に対し、前記無線通信を行うための装置アンテナと、
    前記無線通信を行う用途態様を検出する用途検出手段と、
    前記用途検出手段で検出した前記用途態様に基づき、対応する前記アプリケーションを決定するアプリケーション決定手段と、
    前記アプリケーション決定手段で決定した前記アプリケーションを前記アプリケーション記憶装置から取得するアプリケーション取得手段と、
    前記アプリケーション取得手段で取得した前記アプリケーションを起動するアプリケーション起動手段と、
    前記アプリケーション取得手段で取得した前記アプリケーションに対応して前記通信パラメータを設定するパラメータ設定手段と、
    前記パラメータ設定手段で設定された前記通信パラメータを用い前記装置アンテナを介した無線通信により、前記無線タグ回路素子のIC回路部から少なくとも当該無線タグ回路素子のタグ識別情報を取得する情報取得手段と
    を備えることを特徴とする無線タグ通信システム。
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