JP4482941B2 - 無線タグ通信システムの質問器、無線タグ回路素子、及び無線タグ通信システム - Google Patents

無線タグ通信システムの質問器、無線タグ回路素子、及び無線タグ通信システム Download PDF

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Description

本発明は、外部と情報の無線通信が可能な無線タグに対し情報の読み取り又は書き込みを行う無線タグ通信システムの質問器、無線タグ回路素子、及び無線タグ通信システムに関する。
小型の無線タグに対し、リーダ/ライタより非接触で問い合わせの送信及び返答の受信を行うことで、無線タグの情報の読み取り/書き込みを行うRFID(Radio Frequency Identification)システムが知られている。
例えばラベル状の無線タグに備えられた無線タグ回路素子は、所定の無線タグ情報を記憶するIC回路部とこのIC回路部に接続されて情報の送受信を行うアンテナとを備えている。質問器としてのリーダ/ライタの送信アンテナより応答器としての無線タグに対し送信波の送信を行うと、無線タグ回路素子はその送信波の電波のもつエネルギを利用して返答の送信を行う。このような通信を行う質問器において、複数の無線タグ回路素子に対し円滑に通信を行うための従来技術として、例えば特許文献1記載のものがある。
この従来技術では、通信範囲にある複数の無線タグ回路素子に応答を促す際、複数個に分割された受信用の時間区分(識別スロット)を予め用意しておき、複数の無線タグ回路素子それぞれからの応答信号を、所定の関連づけに応じて(例えばタグ識別情報に対応した)該当する識別スロットへと時間的に分離しつつ収納し検出することで、各無線タグ回路素子からの応答信号の衝突発生を抑制又は防止するようになっている。
特開2000−113127号公報
上記従来技術においては、予め用意する識別スロットの数を、読み取りを行おうとする無線タグ回路素子の数よりも常に多くすることで、同一識別スロットで応答する無線回路素子が複数となり衝突が発生するのを防止するようにしている。しかしながら、通信対象となる無線タグ回路素子の数が少なすぎる場合には、使用されない空きスロット数が多くなり、無駄に通信時間が長くなる。この結果、効率のよい通信を行うことができなかった。また通信対象となる無線回路素子の数が変化する場合には識別スロットの数を無線回路素子の最大数にもとづいて設定するため、無線回路素子の数が少ない場合には空きスロットが多くなり、無駄に通信時間が長くなってしまうという問題点があった。
本発明の目的は、無駄な通信時間の発生を防止し、効率のよい通信を行える無線タグ通信システムの質問器、無線タグ回路素子、及び無線タグ通信システムを提供することにある。
上記目的を達成するために、第1の発明は、無線タグ情報を記憶するIC回路部及びこのIC回路部に接続されたタグ側アンテナを備え、管理対象にそれぞれ対応付けられた複数の無線タグ回路素子と情報送受信を行う無線タグ通信システムの質問器であって、前記IC回路部の前記無線タグ情報を不確定な条件下で探索しつつ取得するための探索指令を生成する指令生成手段と、この指令生成手段で生成した探索指令を前記無線タグ回路素子に送信可能な送信手段と、前記指令生成手段で生成され前記送信手段から送信された前記探索指令に応じて前記複数の無線タグ回路素子から複数の識別スロットに区分して返信された応答信号を、該複数の識別スロットに対応して受信可能な受信手段と、前記管理対象の種別に対応した種別信号を入力し、その入力した種別信号に応じて、前記受信手段の前記識別スロットの数を設定するスロット数設定手段とを有することを特徴とする。
本願第1発明においては、指令生成手段で生成された探索指令が送信手段より複数の無線タグ回路素子に送信され、これに対応した複数の無線タグ回路素子からの応答信号が受信手段で受信される。このとき、複数の識別スロット(識別スロットは返信する時間単位であり、異なる識別スロットにより時間差を持って複数の無線タグが応答できる)が用意され、送信手段は無線タグ回路素子が応答できる識別スロットの数を設定して送信する。無線タグ回路素子は乱数により該スロット数の中でランダムに応答する識別スロットを決定してその識別スロットのタイミングで応答する。受信手段は複数の無線タグ回路素子からの応答信号を時間差をもって複数の識別スロットに区分して受信する。
ここで、一般に、このような質問器を用いて管理対象にそれぞれ対応付けられた複数の無線タグ回路素子の探索を行う場合、その用途、例えば、一般物品等の可搬物を探索するか、人物を探索するか、建造物の特定部位や棚などの固定物を探索するかによって、質問器からの通信範囲に存在する管理対象(言い換えれば無線タグ回路素子)の数が異なる場合がある。そこで本願第1発明においては、スロット数設定手段により、上記識別スロットの数を管理対象の種別に応じて設定する。これにより、通信対象とする無線タグ回路素子の数が多くなるような管理対象種別である場合には識別スロット数を多くする一方、通信対象とする無線タグ回路素子の数が少なくなるような管理対象種別である場合には識別スロット数を少なくすることが可能となる。したがって、本来必要な数以上に識別スロット数が多く無駄に通信時間が長くなることを防止し、なるべく通信時間を短くして効率のよい通信を行うことができる。
また、種別信号を入力しこれに応じてスロット数設定手段で識別スロットの数を設定することで、通信対象とする無線タグ回路素子の数の大小に応じて識別スロット数を増減することが可能となる。
発明は、上記第発明において、前記管理対象の種別を操作入力するための操作手段を有し、前記スロット数設定手段は、前記操作手段の操作入力に対応した前記種別信号に応じて、前記受信手段の前記識別スロットの数を設定することを特徴とする。
操作手段の操作入力に対応した種別信号に応じてスロット数設定手段で識別スロットの数を設定することで、通信対象とする無線タグ回路素子の数の大小に応じて識別スロット数を増減することが可能となる。また種別を操作者が操作入力することで、操作者の用途に応じて確実に識別スロット数を適正に設定することができる。
発明は、上記第発明において、複数の前記種別信号を順次出力する種別信号出力手段を有し、前記指令生成手段は、前記種別信号出力手段から出力された前記種別信号に基づいた探索指令を生成し、前記スロット数設定手段は、前記種別信号出力手段からの前記種別信号に応じて、前記受信手段の前記識別スロットの数を設定することを特徴とする。
種別信号出力手段から順次出力される種別信号に応じてスロット制御手段で識別スロットの数を制御することで、通信対象とする無線タグ回路素子の数の大小に応じて識別スロット数を増減することが可能となる。また、併せて衝突が生じたかどうかを判定しこれに応じてスロット数を増減するようにすれば、種別を操作者が操作入力しなくても、自動的に識別スロット数を適正に設定することが可能となる。
発明は、上記第乃至第発明のいずれかにおいて、前記管理対象の種別とこれに対応する前記識別スロットの数との第1相関を記憶保持する第1相関記憶手段を有し、前記スロット数設定手段は、前記入力された種別信号と、前記第1相関記憶手段に記憶された前記第1相関とを用いて、前記識別スロットの数を設定することを特徴とする。
これにより、種別信号が入力された際、第1相関記憶手段の第1相関を用いて、スロット数設定手段が当該種別に対して予め設定された適正なスロット数に設定することができる。
発明は、上記第乃至第発明のいずれかにおいて、前記質問器外に設けられ、前記管理対象の種別とこれに対応する前記識別スロットの数との第2相関を記憶保持する第2相関記憶手段にアクセスし、対応する情報を取得する相関取得手段を有し、前記スロット数設定手段は、前記入力された種別信号と、前記相関取得手段で前記第2相関記憶手段より取得した情報とを用いて、前記識別スロットの数を設定することを特徴とする。
これにより、相関取得手段で第2相関記憶手段にアクセスして第2相関を用いた情報を取得することで、種別信号が入力された際、スロット数設定手段が当該種別に対して予め設定された適正なスロット数に設定することができる。また管理対象の種別とこれに対応する識別スロットの数との相関を第2相関として質問器外に記憶保持することで、質問器側の記憶容量低減及び制御処理の簡素化を図ることができる。さらに第2相関記憶手段として無線タグ回路素子を用いる場合には、例えばその無線タグ回路素子が固定物の特定部位と対応付けられている場合には、各部位ごとの探索時の応答挙動について特有の傾向があるとき等において、さらにきめ細かく対応させて識別スロット数を設定することが可能となる。
発明は、上記第又は第発明において、前記スロット数設定手段は、スロット数修正指示信号を入力し、その入力したスロット数修正指示信号に応じて、前記設定した前記識別スロットの数を修正することを特徴とする。
第1相関記憶手段の第1相関を用いて若しくは第2相関記憶手段より取得した情報を用いていったんスロット数設定手段で設定した識別スロットの数を、スロット数修正指示信号に基づき修正することができる。これにより、第1相関や第2相関に基づき通常設定したスロット数に対し、たとえば通常は動きながら探索を行うのが予想される操作者(=相対的にタグ密度が大きくなりスロット数の増加の要あり)など質問器の操作者ごとに探索用途について特有の傾向がある場合や、小物品倉庫での小物品探索時(=タグ密度が大きくなりスロット数の増加の要あり)など質問器の配置場所によって探索される無線タグ回路素子について特有の傾向がある場合等、さらにきめ細かく対応させて識別スロット数を設定することができる。
発明は、上記第乃至第発明のいずれかにおいて、前記指令生成手段は、前記無線タグ回路素子に関し、前記管理対象の種別に加えて付加された制限条件に対応した制限条件信号を入力し、その入力した制限条件信号と前記種別信号とに応じて前記探索指令を生成し、前記スロット数設定手段は、前記種別信号と前記制限条件信号とに応じて、前記受信手段の前記識別スロットの数を設定することを特徴とする。
管理対象の種別に加え、さらに制限条件信号に応じて探索指令の生成と識別スロットの数の設定を行うことにより、例えば対象とする無線タグ回路素子を備えた無線タグの作成日時や当該無線タグの作成メーカ等により、探索時の応答挙動について特有の傾向がある場合等において、さらにきめ細かく対応させて識別スロット数を設定することができる。
発明は、上記第1乃至第発明のいずれかにおいて、前記受信手段での受信の際、前記複数の識別スロットのうち、前記応答信号の衝突が生じた前記識別スロットの数が所定割合以上であるかどうかを判定する衝突判定手段と、前記スロット数設定手段は、前記衝突判定手段の判定が満たされた場合、前記識別スロットの数を増加させることを特徴とする。
衝突が比較的多く生じている場合には自動的に識別スロット数を増加させることで衝突の発生を回避し、信頼性の高い確実な情報送受信を図ることができる。
発明は、上記第1乃至第発明のいずれかにおいて、前記受信手段における前記応答信号の第1受信履歴情報を記憶保持する第1履歴記憶手段を有し、前記スロット数設定手段は、前記第1履歴記憶手段の前記第1受信履歴情報に応じて前記識別スロットの数を設定することを特徴とする。
予め過去の応答信号受信挙動を履歴として第1履歴記憶手段に蓄積しておき、これをその後の情報送受信時に活用してスロット数設定手段でスロット数設定を行うことにより、履歴を用いずスロット数の設定を行う場合に比べ、短時間で効率よく適正な識別スロット数に設定することができる。
10発明は、上記第1乃至第発明のいずれかにおいて、前記質問器外に設けられ、前記受信手段における前記応答信号の第2受信履歴情報を記憶保持する第2履歴記憶手段にアクセスし、対応する情報を取得する履歴情報取得手段を有し、前記スロット数設定手段は、前記履歴情報取得手段で取得した前記第2受信履歴情報に応じて前記識別スロットの数を設定することを特徴とする。
予め過去の応答信号受信挙動を履歴として質問器外の第2履歴記憶手段に蓄積しておき、これを履歴情報取得手段で取得してその後の情報送受信時に活用してスロット数設定手段でスロット数設定を行うことにより、履歴を用いずスロット数設定を行う場合に比べ、短時間で効率よく適正な識別スロット数に設定することができる。また当該履歴を第2受信履歴情報として質問器外に記憶保持することで、質問器側の記憶容量低減及び制御処理の簡素化を図ることができる。さらに第2履歴記憶手段として無線タグ回路素子を用いる場合には、例えばその無線タグ回路素子が建造物や棚などの固定物の特定部位と対応付けられている場合には、各部位ごとの探索時の応答挙動について特有の傾向があるとき等において、さらにきめ細かく対応させて識別スロット数を設定することが可能となる。
第11発明は、上記第1乃至第10発明のいずれかにおいて、前記管理対象、可搬物、人物、固定物の特定部位、のうち、いずれかであり、前記管理対象に対応付けられた前記無線タグ回路素子と情報送受信を行うことを特徴とする。
可搬物、人物、固定物特定部位のいずれに対応付けられた無線タグ回路素子であるかによってスロット数設定手段が識別スロットの数を設定することで、それら管理対象ごとの応答信号挙動に応じ、無線タグ回路素子の数が多くなる場合には識別スロット数を多くする一方、無線タグ回路素子の数が少なくなる場合には識別スロット数を少なくすることが可能となる。
上記目的を達成するために、第12発明は、無線タグ情報を記憶するIC回路部及びこのIC回路部に接続されたタグ側アンテナを備え、質問器と情報送受信を行うための無線タグ回路素子であって、前記質問器からの探索指令に対し当該無線タグ回路素子から送信する応答信号が前記質問器の受信手段で受信されるとき、その受信手段に備えられる識別スロットの数を管理対象の種別に基づいて設定するためのスロット数設定用情報を保持したスロット情報保持部を有することを特徴とする。
本願第12発明の無線タグ回路素子においては、スロット情報保持部に、識別スロットの数を管理対象の種別に基づいて設定するためのスロット設定用情報が保持されている。これにより、質問器は、探索指令を送信し探索対象の無線タグ回路素子からの応答信号を受信手段で複数の識別スロットに区分して受信するとき、その識別スロットの数を、上記スロット設定用情報に応じて可変に設定することが可能となる。この結果、通信対象とする無線タグ回路素子の数が多くなるような場合には識別スロット数を多くする一方、通信対象とする無線タグ回路素子の数が少なくなるような場合には識別スロット数を少なくすることが可能となるので、本来必要な数以上に識別スロット数が多く無駄に通信時間が長くなることを防止し、なるべく通信時間を短くして効率のよい通信を行うことができる。また、本願第12発明の無線タグ回路素子が例えば固定物の特定部位と対応付けられている場合、各部位ごとに探索時の応答挙動について特有の傾向があるとき等において、さらにきめ細かく対応させて識別スロット数を設定することも可能である。
上記目的を達成するために、第13発明は、無線タグ情報を記憶するIC回路部及びこのIC回路部に接続されたタグ側アンテナを備え、管理対象に対応付けられた無線タグ回路素子と、前記IC回路部の前記無線タグ情報を不確定な条件下で探索しつつ取得するための探索指令を生成する指令生成手段と、この指令生成手段で生成した探索指令を前記無線タグ回路素子に送信可能な送信手段と、前記指令生成手段で生成され前記送信手段から送信された前記探索指令に応じて複数の前記無線タグ回路素子から複数の識別スロットに区分して返信された応答信号を、該複数の識別スロットに対応して受信可能な受信手段と、前記管理対象の種別に対応した種別信号を入力し、その入力した種別信号に応じて、前記受信手段の前記識別スロットの数を設定するスロット数設定手段とを有する質問器とを有することを特徴とする。
本願第13発明においては、質問器の指令生成手段で生成された探索指令が送信手段より複数の無線タグ回路素子に送信され、これに対応した複数の無線タグ回路素子からの応答信号が受信手段で受信される。受信手段は複数の無線タグ回路素子からの応答信号を時間差をもって複数の識別スロットに区分して受信する。このとき、スロット数設定手段が、管理対象の種別に対応した種別信号を入力し、その入力した種別信号に応じて、受信手段の識別スロットの数を設定する。これにより、通信対象とする無線タグ回路素子の数が多くなるような管理対象種別である場合には識別スロット数を多くする一方、通信対象とする無線タグ回路素子の数が少なくなるような管理対象種別である場合には識別スロット数を少なくすることが可能となる。したがって、本来必要な数以上に識別スロット数が多く無駄に通信時間が長くなることを防止し、なるべく通信時間を短くして効率のよい通信を行うことができる。
上記目的を達成するために、第14発明は、管理対象の種別に基づいて識別スロットの数を設定するためのスロット数設定用情報を保持したスロット情報保持部を備えたIC回路部、及び、このIC回路部に接続されたタグ側アンテナを備えた無線タグ回路素子と、前記IC回路部の無線タグ情報を不確定な条件下で探索しつつ取得するための探索指令を生成する指令生成手段と、この指令生成手段で生成した探索指令を前記無線タグ回路素子に送信可能な送信手段と、前記指令生成手段で生成され前記送信手段から送信された前記探索指令に応じて複数の前記無線タグ回路素子から送信された応答信号を、複数の識別スロットに区分して受信可能な受信手段と、この受信手段の前記識別スロットの数を、前記スロット情報保持部の前記スロット数設定用情報に基づいて設定するスロット数設定手段とを有する質問器とを有することを特徴とする。
本願第14発明の無線タグ通信システムにおいては、無線タグ回路素子のスロット情報保持部に、識別スロットの数を管理対象の種別に基づいて設定するためのスロット数設定用情報が保持されている。これにより、質問器は、探索指令を送信し探索対象の無線タグ回路素子からの応答信号を受信手段で複数の識別スロットに区分して受信するとき、その識別スロットの数を、上記スロット数設定用情報に応じて可変に設定することが可能となる。この結果、通信対象とする無線タグ回路素子の数が多くなるような場合には識別スロット数を多くする一方、通信対象とする無線タグ回路素子の数が少なくなるような場合には識別スロット数を少なくすることが可能となるので、本来必要な数以上に識別スロット数が多く無駄に通信時間が長くなることを防止し、なるべく通信時間を短くして効率のよい通信を行うことができる。また、本願第14発明の無線タグ通信システムに備えられた無線タグ回路素子が例えば建造物や棚などの固定物の特定部位と対応付けられている場合、各部位ごとに探索時の応答挙動について特有の傾向があるとき等において、さらにきめ細かく対応させて識別スロット数を設定することも可能である。
本発明によれば、本来必要な数以上に識別スロット数が多く無駄に通信時間が長くなることを防止し、なるべく通信時間を短くして効率のよい通信を行うことができる。
以下、本発明の一実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
図1は、本実施形態の無線タグ通信システムを倉庫に適用した場合の一例を表す平面図である。この例では、管理対象区域(固定物の特定部位)である倉庫300内での監視対象として、予めその倉庫300内の所定の物品棚301に配置された多数の管理対象の物品(可搬物)302と所定の管理対象者(人物)303(たとえば当該倉庫300の管理会社社員及び物品を出し入れする物流業者社員等)が設定されおり、各管理対象物品302には個々の物品に対応した物品用無線タグTbが添付(あるいは同梱等でもよい)され、各管理対象者303(図中では対象者として省略)には各人に対応した人物用無線タグTjを所持させている。また、倉庫300内の所定の一箇所(この例では図中上方に位置する壁面)には、管理対象区域であるこの倉庫300という場所に対応した場所用無線タグTpが貼付されている。
そして、この管理対象区域の倉庫内の状況を管理しようとする管理者(操作者)304が、リーダ(質問器)1を用いて上記物品用無線タグTb、人物用無線タグTj、又は場所用無線タグTpのうちのいずれか指定した種別の無線タグを探索し読み取ることで、その無線タグTb,Tj,Tpの種別に対応する管理対象(物品301、対象者303、又は場所)についての倉庫300内における存在状況を検出する。なおこの例においてリーダ1が行う探索処理は、1回の処理につき1つの種別の無線タグ(1つの種別の管理対象)についてのみ探索し、その種別の無線タグが倉庫300内に存在する数、およびそれぞれの識別情報(以下、タグIDという)を含む無線タグ情報を検出するようになっている。
なお、この例では、管理対象区域が倉庫300であることから、図示するように管理対象者303よりも管理対象物品302の方が多数存在している。この結果、リーダ1は、人物用無線タグTjの探索処理を行う場合より、物品用無線タグTbの探索処理を行う場合の方がより多くの無線タグを検出することとなる。
図2は、本実施形態の無線タグ通信システム100の概略を表すシステム構成図である。
図2において、この無線タグ通信システム100は、上述したように各管理対象にそれらの種別ごとに異なる種別で添付される無線タグTb,Tj,Tpと、これら各無線タグTb,Tj,Tpとの無線通信によりそれぞれのタグIDを含む無線タグ情報の検出を行う上記リーダ1とから構成されている。
無線タグTb,Tj,Tpは、タグ側アンテナ151とIC回路部150とを備える無線タグ回路素子Toを有しており、この無線タグ回路素子Toを特に図示しない基材などに設けた構成のものである(無線タグ回路素子Toについては後に詳述する)。
リーダ1は、本体制御部2と、リーダアンテナ3とを有している。本体制御部2は、CPU4と、ハードディスク装置やフラッシュメモリなどの不揮発記憶装置からなり無線タグTb,Tj,Tpの種別に対応したスロット数指定値(識別スロット数を決定する値)を格納するスロット数指定値テーブル(第1相関;詳しくは後述する)などの各種情報を記憶する不揮発記憶装置(第1相関記憶手段、第1履歴記憶手段)5と、例えばRAMやROM等からなるメモリ6と、管理者からの指示や情報が入力される操作部(操作手段)7と、各種情報やメッセージを表示する表示部8と、リーダアンテナ3を介し無線タグTb,Tj,Tpとの無線通信の制御を行うRF通信制御部9とを備えている。
なお、不揮発記憶装置5は、リーダ1内に設けることに限らず、何らかの通信回線を介して情報を送受可能に接続した外部のデータベースを利用してもよい。
図3は、上記リーダ1におけるCPU4、RF通信制御部9、及びリーダアンテナ3の詳細構成を表す機能ブロック図である。この図3において、リーダ1のRF通信制御部5は、上記リーダアンテナ3を介し上記無線タグ回路素子ToのIC回路部150の情報(タグIDを含む無線タグ情報)へアクセスするものであり、またリーダ1のCPU4は無線タグ回路素子ToのIC回路部150から読み出された信号を処理して情報を読み出すとともに無線タグ回路素子ToのIC回路部150へアクセスするための応答要求コマンド(詳しくは後述する)を生成するものである。
RF通信制御部9は、リーダアンテナ3を介し無線タグ回路素子Toに対して信号を送信する送信部212と、リーダアンテナ3により受信された無線タグ回路素子Toからの応答波を入力する受信部213と、送受分離器214とから構成される。
送信部212は、無線タグ回路素子ToのIC回路部150の無線タグ情報にアクセスする(この例では読み取り及び書き込み)ための搬送波を発生させる水晶振動子215A、CPU4の制御により所定の周波数の信号を発生させるPLL(Phase Locked Loop)215B、及びVCO(Voltage Controlled Oscillator)215Cと、上記CPU4から供給される信号に基づいて上記発生させられた搬送波を変調(この例ではCPU4からの「TX_ASK」信号に基づく振幅変調)する送信乗算回路216(但し「TX_ASK信号」の場合は増幅率可変アンプ等を用いてもよい)と、その送信乗算回路216により変調された変調波を増幅(この例ではCPU4からの「TX_PWR」信号によって増幅率を決定される増幅)する可変送信アンプ217とを備えている。そして、上記発生される搬送波は、例えばUHF帯、マイクロ波帯、あるいは短波帯の周波数を用いており、上記送信アンプ217の出力は、送受分離器214を介しリーダアンテナ3に伝達されて無線タグ回路素子ToのIC回路部150に供給される。なお、無線タグ情報は上記のように変調した信号に限られず、単なる搬送波のみの場合もある。
受信部213は、リーダアンテナ3で受信された無線タグ回路素子Toからの応答波と上記発生させられた搬送波とを乗算して復調する受信第1乗算回路218と、その受信第1乗算回路218の出力から必要な帯域の信号のみを取り出すための第1バンドパスフィルタ219と、この第1バンドパスフィルタ219の出力を増幅する受信第1アンプ221と、この受信第1アンプ221の出力をさらに増幅してデジタル信号に変換する第1リミッタ220と、上記リーダアンテナ3で受信された無線タグ回路素子Toからの応答波と上記発生された後に移相器227により位相を90°遅らせた搬送波とを乗算する受信第2乗算回路222と、その受信第2乗算回路222の出力から必要な帯域の信号のみを取り出すための第2バンドパスフィルタ223と、この第2バンドパスフィルタ223の出力を増幅する受信第2アンプ225と、この受信第2アンプ225の出力をさらに増幅してデジタル信号に変換する第2リミッタ224とを備えている。そして、上記第1リミッタ220から出力される信号「RXS−I」及び第2リミッタ224から出力される信号「RXS−Q」は、上記CPU4に入力されて処理される。
また、受信第1アンプ221及び受信第2アンプ225の出力は、強度検出手段としてのRSSI(Received Signal Strength Indicator)回路226にも入力され、それらの信号の強度を示す信号「RSSI」がCPU4に入力されるようになっている。このようにして、リーダ1では、I−Q直交復調によって無線タグ回路素子Toからの応答波の復調が行われる。
そして、上記リーダ1は管理対象区域(この例では倉庫300内の空間)全体をその通信範囲に納め、その管理対象区域内に存在する指定種別の複数の無線タグTb,Tj,Tpの無線タグ回路素子Toに対してそれぞれの識別情報(無線タグ情報;以下、タグIDという)を応答信号として発信させるよう要求する応答要求コマンド(探索指令)を送信する。
この応答要求コマンドは、応答すると予想される無線タグ回路素子Toの数が不確定な条件下において探索を行うための探索指令である。この応答要求コマンドには、例えばこの例で0から15までのいずれかの値で指定するスロット数指定値Qが含まれており、RF通信制御部9からアンテナ3を介し応答要求コマンドが送信されると各無線タグ回路素子Toは0から2−1(=2のQ乗−1)までのスロットカウント値Sを乱数により生成保持する。
またCPU4及びRF通信制御部9がアンテナ3を介して該コマンドを送信後、所定の識別スロットで無線タグ回路素子Toからの応答を待ち受ける。無線タグ回路素子Toでスロットカウント値Sとして値0を生成したものはこのスロットで応答する。
その後、さらにCPU4及びRF通信制御部9はスロットカウント減算コマンドを送信し、直後に設けられた所定の識別スロット時間枠で無線タグ回路素子Toの応答を待つのである。スロットカウント減算コマンドを受信した各無線タグ回路素子Toは自身のスロットカウント値Sを減算し保持し、該スロットカウント値Sが値0になった時点の識別スロットでタグIDを含む応答信号あるいはID送信の許可を得るための例えば16ビットの擬似乱数を用いた応答信号を送信するのである。
このように各無線タグ回路素子Toが異なる識別スロットで応答信号を返信することで、アンテナ3を介し、RF通信制御部9及びCPU4は混信を受けることなく一つ一つ一つの無線タグ回路素子ToのタグIDを明確に受信し取り込むことができる(詳細は後述する)。
なお、上記応答要求コマンドには、応答信号を発信させる(返信させる)無線タグ回路素子Toの種別(管理対象の種別に対応)を指定する種別指定コード(タグIDのデータ構造の一部で構成してもよい)を含んでおり、この応答要求コマンドを受信した無線タグ回路素子Toのうちで種別指定コードが一致するものだけが応答信号を発信させるようになっている。
図4は、上記無線タグTb,Tj,Tpに備えられた無線タグ回路素子Toの機能的構成の一例を表すブロック図である。なお、物品用無線タグTb、人物用無線タグTjおよび場所用無線タグTpの各種別の無線タグ回路素子Toはいずれもハードウェア構成はほぼ同一であり、それらの種別間では後述するようにメモリ部155に記憶されている種別指定コードのみが異なるだけである。
図4において、無線タグ回路素子Toは、上記リーダ1側の上記リーダアンテナ3と短波帯(例えば13.56MHz)、UHF帯、マイクロ波帯等の高周波を用いて非接触で信号の送受信を行うタグ側アンテナ151と、このタグ側アンテナ151に接続された上記IC回路部150とを有している。
IC回路部150は、タグ側アンテナ151により受信された搬送波を整流する整流部152と、この整流部152により整流された搬送波のエネルギを蓄積し駆動電源とするための電源部153と、上記タグ側アンテナ151により受信された搬送波からクロック信号を抽出して制御部157に供給するクロック抽出部154と、無線タグTb,Tj,TpのタグIDなどの所定の情報信号を記憶し得る情報記憶部として機能するメモリ部155と、上記タグ側アンテナ151に接続されて信号の変調及び復調を行う変復調部156と、上記リーダ1からの上記応答要求コマンドの受信時に当該無線タグ回路素子Toが応答信号(リプライ信号)をどの識別スロットに出力するかを決定するための乱数を発生させる乱数発生器158(詳細は後述)と、上記整流部152、クロック抽出部154、変復調部156、及び乱数発生器158等を介して上記無線タグ回路素子Toの作動を制御するための制御部157とを備えている。
変復調部156は、タグ側アンテナ151により受信された上記リーダ1のリーダアンテナ3からの通信信号の復調を行うと共に、上記制御部157からの返信信号に基づき、リーダアンテナ3より受信された搬送波を反射変調する。
乱数発生器158は、上記リーダ1からの上記応答要求コマンドに指定されているスロット数指定値Qに対し、0から2−1までの乱数を発生させる。
この制御部157は、リーダ1と通信を行うことにより上記メモリ部155に上記所定の情報を記憶する制御や、上記タグ側アンテナ151により受信された質問波(応答要求コマンド)を上記変復調部156において上記メモリ部155に記憶された情報信号に基づいて変調したうえで応答波(応答信号)とし、これを上記乱数発生器158により発生させた乱数に対応する識別スロットで上記タグ側アンテナ151から応答波を反射返信する制御等の基本的な制御を実行する。
クロック抽出部154は受信した信号からクロック成分を抽出して制御部157にクロックを抽出するものであり、受信した信号のクロック成分の速度に対応したクロックを制御部157に供給する。
なお、メモリ部155には少なくとも、各無線タグ回路素子Toを個体別に識別するためのタグIDと、各無線タグ回路素子Toの種別を識別するための種別指定コード(タグIDのデータ構造の一部で構成してもよい)とが予め記憶されており、制御部157は応答要求コマンドを受信した際にそれに含まれる種別指定コードが自己の種別指定コードと一致する場合にのみ、自己のタグIDを含めた応答信号を発信するようになっている。
ここで、本実施形態の無線タグ通信システム100の最も大きな特徴は、複数の種別の管理対象が存在する管理対象区域内で、リーダ1が指定された種別の管理対象の無線タグTb,Tj,Tpを探索する際に、その探索する管理対象の指定種別に基づいて識別スロット数Mを適切に設定することにある。以下、その詳細を順次説明する。
まず、リーダ1の不揮発記憶装置5に格納保持される上記スロット数指定値テーブルについて説明する。図5は、本実施形態における管理対象の種別とスロット数指定値初期値及び履歴値との対応を管理するスロット数指定値テーブルの一例を概念的に表す図である。
図5において、このスロット数指定値テーブルは、例えば、ある特定の一つの管理対象区域(この例では倉庫300内の空間)にのみ対応するものであり、図5に示すように管理対象の種別(無線タグTb,Tj,Tpの種別に対応)と、その種別の管理対象が管理対象区域に存在すると想定される探索対象想定個数に対して適切な識別スロット数Mに対応したスロット数指定値Qの初期値Q1,Q2,Q3,Q4と、それまで過去に行われた探索処理でその種別の管理対象に対して設定された識別スロット数Mに対応するスロット数指定値Qの履歴値(第1受信履歴情報)とが、予めそれぞれ対応付けられた相関情報の形で記憶されている。
管理対象の種別は、この例では前述したように物品302、対象者303、および場所があり、その他に管理者が任意にスロット数指定値Qを設定するためのシステム上の種別項目である「管理者指定」の種別がスロット数指定値テーブルに設けられている。
スロット数指定値Qの初期値Q1,Q2,Q3,Q4は、実際の探索対象想定個数に適切な識別スロット数Mあるいはそれより少なめに仮設定された識別スロット数Mに対応してスロット数指定値Qの初期値Q1,Q2,Q3,Q4が設定される。この初期値Q1,Q2,Q3,Q4は、管理対象区域ごとに最初の探索処理を行う前に予め管理対象の種別毎に入力設定されるものであるが、後述するように実際の探索処理で適宜修正されて利用されたスロット数指定値Qに応じて更新することのできる値である(詳しくは後述する)。なお、Q1は物品302の種別に対応するスロット数指定値の初期値であり、Q2は対象者303(人物)の種別に、Q3は管理対象区域(場所)の種別にそれぞれ対応している。また、場所用無線タグTpについては通常の場合1つの管理対象区域に1つだけ設置されるものであるため、場所用無線タグTpの種別に対応するスロット数指定値はほとんどの場合最小値の1に設定される。
履歴値については、この例では、指定された種別の管理対象に対してそれまで行われた過去5回の探索処理で修正使用されたスロット数指定値Qの平均が記録されている。なお、この例では、場所用無線タグTpについてはスロット数指定値Qが1に固定されているため履歴値は記録されないようになっている。このように履歴値を用いるタグ種別と用いないタグ種別を指定することにより、無駄な記憶や計算処理を行う必要がなく、効率的となる。
図6は、リーダ1のCPU4によって実行される制御手順を表すフローチャートである。
図6において、この例では、電源の投入後(又は例えば操作部7において無線タグTb,Tj,Tpの探索を開始させる操作が行われると)、このフローが開始される。
まず、ステップS5において、リーダ1を操作する管理者から操作部7の入力操作を介して探索すべき管理対象の種別が指定されたか否かを判定する。種別が入力指定されていない場合、判定は満たされず、ステップS10でスロット数指定値Qを物品302の種別に対応するスロット数指定値初期値Q1(不揮発記憶装置5のスロット数指定値テーブルから取得;図5に示す例では4)に設定した後、ステップS55へ移る。
このステップS10の設定では、応答信号の衝突を避けることを優先するためにこの管理対象区域において最も探索対象想定個数が多いとされている物品302の種別に対応するスロット数指定値Q1でスロット数指定値Qを設定し、後述するステップS100の読み取り処理で識別スロット数に余裕を持たせている。なお、この例のように管理者指定に対応するスロット数指定値初期値Q4が最も大きい場合には、ステップS10においてこのスロット数指定値Q4でスロット数指定値を設定してもよいし、またその他のスロット数指定値初期値(Q2)が最も大きい場合にはそれによって設定してもよい。
一方、上記ステップS5において、探索する管理対象の種別が管理者により指定されている場合、判定が満たされ、次のステップS15で操作部7からその指定種別情報(種別信号)を取得する。
次にステップS20へ移り、上記ステップS15で取得された指定種別情報が物品302を指定するものであるか否かを判定する。指定種別情報が物品302を指定している場合、判定が満たされ、ステップS25でスロット数指定値Qを物品302に対応するスロット数指定値初期値Q1(図5に示す例では4)に設定して上記ステップS55へ移る。一方、指定種別情報が物品302を指定していない場合、判定が満たされず、ステップS30へ移る。
ステップS30では、上記ステップS15で取得された指定種別情報が対象者303を指定するものであるか否かを判定する。指定種別情報が対象者303を指定している場合、判定が満たされ、ステップS35でスロット数指定値Qを対象者303に対応するスロット数指定値初期値Q2(図5に示す例では2)に設定して上記ステップS55へ移る。一方、指定種別情報が対象者303を指定していない場合、判定が満たされず、ステップS40へ移る。
ステップS40では、上記ステップS15で取得された指定種別情報が場所(管理対象区域)を指定するものであるか否かを判定する。指定種別情報が場所を指定している場合、判定が満たされ、ステップS45でスロット数指定値Qを場所に対応するスロット数指定値初期値Q3(図5に示す例では1)に設定してステップS55へ移る。一方、指定種別情報が場所を指定していない場合、判定が満たされず、ステップS50でスロット数指定値Qを管理者指定に対応するスロット数指定値初期値Q4(図5に示す例では5)に設定してステップS55へ移る。
次にステップS55では、管理者により操作部7を介して各種の制限条件が別途指定されているか否かを判定する。この制限条件とは、例えば探索対象の無線タグTb,Tj,Tpの製造日時(ロット)や製造メーカの違いにより応答信号の衝突の頻度が大きく異なるなど適切なスロット数指定値Qの設定に影響与える要因がある場合や、上記の種別以外に管理対象をより詳細に分類する要素(例えば物品302の品種・型番・ロットや、対象者303の所属部署など)でさらに絞り込んだ探索を行いたい場合などのそれぞれキーとなる条件である。このような制限条件が指定(制限条件信号が入力)されている場合、判定が満たされ、ステップS60でそれまでに設定されていたスロット数指定値Qを上記指定されている制限条件に基づいて適宜修正を行い、ステップS100の読み取り処理へ移る。一方、制限条件が指定されていない場合、判定が満たされず、そのままステップS100の読み取り処理へ移る。
このステップS60のスロット数指定値Qの修正は、例えば無線タグTb,Tj,Tpからの応答信号の衝突頻度が多くなると予想される制限条件が付加指定されている場合(例えば探索対象とする無線タグ回路素子Toを備えた無線タグTb,Tj,Tpの作成日時やその作成メーカ等によりそのような傾向があることが操作者により予想されている場合、例えば、新規に大量の入庫があった場合など)等には、応答信号の衝突を回避するためにスロット数指定値Qを適宜増加するよう修正する。逆に、例えば無線タグTb,Tj,Tpからの応答信号の衝突頻度が少なくなると予想される制限条件が付加指定されている場合には、応答信号の衝突を回避するためにスロット数指定値Qを適宜減少させるよう修正する。なお、上記ステップS55およびステップS60の手順は必須ではなく、省略することも可能である。
次にステップS100では、管理対象区域内に存在する各管理対象に備えられた無線タグTb,Tj,Tpの無線タグ回路素子Toに種別指定コードを含む応答要求コマンドを送信し、その種別指定コードに対応する種別(種別指定なしの場合もあり)の各無線タグ回路素子Toのみから無線タグ情報(タグIDを含む)を取得する読み取り処理を行う(後述の図7参照)。
なお、この読み取り処理において、応答信号が衝突せずに正常に読み取ることができた無線タグ回路素子Toに対し「Sleep」信号等の休眠化信号を送信し休眠状態とさせることで、それ以降に再度行う読み取り処理においてまだ無線タグ情報を正常に読み取れていない無線タグ回路素子Toに対してだけ読み取り処理を行うことができ、これにより探索対象の無線タグ回路素子Toの個数を減らして余裕のある識別スロット数Mで応答信号の衝突を回避し、より確実な読み取り処理を行うことができる。
次にステップS65へ移り、上記ステップS100での読み取り処理において、受信時に用意された識別スロットのうち応答信号の衝突が発生した識別スロットの割合、つまり衝突率が所定値(所定割合;例えば50%)を超えているか否かを判定する。衝突率が所定値より大きい場合、判定が満たされ、すなわち識別スロット数Mが不足しているため応答信号の衝突(混信)が異常に多く発生しているとみなされてステップS70でスロット数指定値Qを1つ増加するよう修正し、ステップS100に戻って読み取り処理を再度行う。前述したように識別スロット数MはM=2−1で設定されるため、このようにスロット数指定値Qを1つ増加させるだけで識別スロット数Mを2倍に増加させることができ余裕のある受信が行える。一方、衝突率が所定値より小さい場合、判定が満たされず、すなわち識別スロット数Mの不足による応答信号の過剰な衝突が見受けられないとみなされて次のステップS75へ移る。
ステップS75では、上記ステップS100での読み取り処理において全ての応答信号が正常に受信されたか否か、すなわち用意された全ての識別スロットにおいてそれぞれ同時に複数の応答信号による衝突・混信が一度も発生せずに正常な受信が行われたか否かを判定する。一度でも応答信号の衝突が発生している場合、判定が満たされず、すなわちまだ全ての応答信号を読み取っていないとみなされて、ステップS100に戻り読み取り処理を再度行う。なお、衝突が発生していないと判断後、さらにスリープしていないタグがないか確認するため、スロット数を減少させて再度読み取りを行い、応答がないことを確認できたら正常に受信できたと判定しても良い。
一方、上記ステップS75の判定で、一度でも応答信号の衝突が発生していない場合、判定が満たされ、すなわち全ての応答信号を明確に読み取ることができたとみなされて、次のステップS80へ移る。なお、この際に受信時に用意された識別スロットのうち応答信号を受信しない空きスロットの割合、つまり空白率が所定値を超えている場合には、識別スロット数Mが過剰に設定されているとみなしてスロット数指定値Qを1つ減少するよう修正してもよい。
ステップS80では、以上の手順で決定されたスロット数指定値Qが現状の管理対象区域において指定種別の管理対象を探索するのに適した値であるとして予備的に不揮発記憶装置5に記憶し、そしてこの例ではこれも含めた過去5回の同じ指定種別に対する探索処理で使用されたスロット数指定値Qの平均値を算出し、それを新たに不揮発記憶装置5のスロット数指定値テーブルの対応する履歴値に記憶させて更新する。
次にステップS85へ移り、表示部8に制御信号を出力して、指定した種別に対応するスロット数指定値初期値(Q1,Q2,Q3,Q4のうちいずれか)を上記ステップS80で算出した最新の履歴値に更新すべきか否か管理者に質問し、操作部7を介した管理者からの入力に基づいて更新をするか否かを判定する。管理者から更新するよう入力されている場合、判定が満たされ、すなわちスロット数指定値初期値(Q1,Q2,Q3,Q4のうちいずれか)を現状の管理対象区域の状況に適した履歴値に更新する必要があるとみなされ、次のステップS90で不揮発記憶装置5のスロット数指定値テーブルにおける指定種別に対応するスロット数指定値初期値(Q1,Q2,Q3,Q4のうちいずれか)を上記ステップS80の履歴値に更新しこのフローを終了する。一方、管理者から更新すべきでない旨の入力がなされている場合、判定が満たされず、そのままこのフローを終了する。
なお、上記ステップS85の判定手順では、管理者にスロット数指定値初期値(Q1,Q2,Q3,Q4のうちいずれか)の更新の選択を行わせる代わりに、上記ステップS80での履歴値の更新が所定回数行われた場合に自動的にステップS90の更新を行わせるようにしてもよいし、または上記ステップS85の判定手順を経ずに強制的にステップS90の更新を行わせるようにしてもよい。
そして上記フローにより行われる探索処理により、管理者が管理対象区域内に存在する所望の種別の管理対象(管理対象物品302、管理対象者303)の個数(人数)と種類(人物の所属・氏名など)、又は管理対象区域自体の名称などを明確に把握することができる。
図7は、上記図6中のステップS100において実行される探索処理の詳細手順を表すフローチャートである。
この図7において、まずステップS105において、RF通信制御部9の送信部212の送信乗算回路216に制御信号を出力して、上記図6中のフロー中で設定されたスロット数指定値Qと種別指定コードを含み、管理対象区域に存在する各無線タグ回路素子ToにそれぞれのタグIDを含む無線タグ情報を応答信号として送信するよう命令する応答要求コマンドを生成し(=IC回路部の無線タグ情報を不確定な条件下で探索しつつ取得するための探索指令を生成する指令生成手段に相当)、生成された応答要求コマンド信号をアンテナ3を介し無線タグ回路素子Toへ送信する。
次にステップS110へ移り、RF通信制御部9の受信部213で無線タグ回路素子Toからの応答信号を1スロット分の時間(所定の識別スロットの時間枠)だけ受信して取り込む。スロットカウントSが値0になった無線タグ回路素子Toがなく、応答信号が受信されない場合でも1スロット分の時間は受信状態を維持する。これらステップS105とステップS110の手順で、識別スロット1つ分の送受信制御が行われることになる。
次にステップS115へ移り、通信の最初に上記ステップS105で応答要求コマンドで通知したスロット数指定値Qに対応した回数(2のQ乗−1回)の識別スロットの受信を行ったかにより全ての識別スロットに対して受信制御を行ったか否かを判定する。まだ全ての識別スロットに対して受信制御を行っていない場合、判定が満たされず、すなわちまだ受信制御を行っていない識別スロットが残っているとみなされてステップ120に移る。一方、全ての識別スロットに対して受信制御を行った場合、判定が満たされこのフローを終了する。
ステップS120では、RF通信制御部9の送信部212の送信乗算回路216に制御信号を出力して、スロットカウント減算コマンドをアンテナ3を介し無線タグ回路素子Toへ送信する。このスロットカウント減算コマンドは、各無線タグ回路素子Toが応答信号を送信する識別スロットのタイミングを計るためのスロットカウント値S(後述の図8参照)の値を1だけ減算させるよう指令するコマンドである。ステップS120が完了したら、ステップS110に戻り、同様の識別スロット1つ分の受信制御を繰り返す。
図8は、図4に示した無線タグ回路素子Toが備える制御部157によって実行される制御手順を表すフローチャートである。この図8において、無線タグ回路素子Toが初期化コマンド(詳細な説明を省略する)を受信してその初期信号により無線電力が与えられるとともに制御部157が初期化されると無線タグ回路素子Toが起動し、このフローが開始される。
まず、ステップS205で無線タグ回路素子Toが起動した直後にアンテナ151で受信した質問器1のアンテナ3からの応答要求コマンドの命令内容を解釈するよう受信制御する。このとき、応答要求コマンドに含まれるスロット数指定値Qと種別指定コードをメモリ部155に記憶させる。
次にステップS210へ移り、上記ステップS205でメモリ部155に記憶された種別指定コードが、予め設定されている自己(当該無線タグ回路素子To)の種別指定コードと一致するか否かを判定する。一致している場合、判定が満たされ、すなわち当該無線タグ回路素子Toがリーダ1の探索対象に該当しておりタグIDを含む応答信号を発信する必要があるとみなされ、次のステップS215へ移る。一方、受信した種別指定コードと自己の種別指定コードが一致していない場合、判定が満たされず、すなわち応答信号を発信する必要がないとみなされて、そのままこのフローを終了する。
ステップS215では、上記ステップS205でメモリ部155に記憶されたスロット数指定値Qに基づいて0から2−1までの乱数を乱数発生器158により発生させ、その値をカウント値とする。このカウント値は0から識別スロット数Mまで間の値となり、当該無線タグTb,Tj,Tpが応答信号を送信する識別スロットが決定される。
次にステップS220へ移り、カウント値が0であるか否かを判定する。カウント値が0でない場合、判定が満たされず、すなわちまだ応答信号を送信すべき識別スロットに達していないとみなされて次のステップS225へ移る。
ステップS225では、図7のフローのステップS120におけるカウント減算コマンドをアンテナ151を介し受信したか否かを判定し、受信するまでその時点の識別スロットの間受信制御を繰り返す。カウント減算コマンドを受信した場合、判定が満たされて、次のステップS230へ移り、カウント値を1減算してステップS220へ戻り同様の手順を繰り返す。
また一方、上記ステップS220においてカウント値が0となっている場合、判定が満たされ、すなわち当該無線タグ回路素子Toが応答信号を送信すべき識別スロットに達したとみなされて次のステップS235へ移り、メモリ部155に記憶されていた当該無線タグ回路素子ToのタグIDを含む応答信号を変復調部156で生成させ所定のタイミングでアンテナ151を介し返信してこのフローを終了する。なお、タグIDが長い場合、識別スロットにおいて衝突が生じないか判定するため、例えば、予め発生させ記憶しておいた16ビットの擬似乱数を応答信号として送り、それが正常に質問器に受信された後質問器から発せられるタグID送信コマンドを受信した後、タグIDを送信するようにしてもよい。
図9は、上記図7の読み取り処理の制御手順を行うリーダ1と、上記図8の制御手順を行うN個の無線タグ回路素子To(全て指定種別に対応する探索対象のもの)の間で送受される信号のタイムチャートの一例を表す図である。この図9において、図中左側から右側に向かって時系列変化するものとし、リーダ1が応答要求コマンド又はカウント減算コマンドを送信してから無線タグ回路素子Toの応答信号の受信が1組になって各識別スロットが形成されている。
まず最初に、この例では、リーダ1から応答要求コマンドが送信された直後に乱数によってカウント値が初めから0に生成された無線タグ回路素子To1が識別スロット1で応答信号を送信する。そしてリーダ1がその応答信号を受信した後に、カウント減算コマンドを送信することで各無線タグ回路素子Toがそれを受信してそれぞれのカウント値を1減算する。その時点でカウント値が0となった無線タグToがあれば次の識別スロット2で応答信号を送信する。図示の例のようにスロットカウント値が0になった無線タグが無い場合は当該識別スロットでの返信はない。タグラベル作成装置1が識別スロット終了後に、またスロットカウント減算コマンドを送信して識別スロット2が終了する。
以上のような手順を繰り返すことにより、N個全ての無線タグ回路素子Toの応答信号をM個の識別スロットで受信することができる。ここで、リーダ1側で用意する識別スロットの数Mが通信対象の無線タグ回路素子Toの個数Nより大きく設定されていれば、各無線タグ回路素子Toのカウント値が乱数により発生されているために、それぞれの無線タグ回路素子Toが応答信号を送信する識別スロットがM個分の識別スロットに渡って均等かつ一意的に分布することが期待できる。このようにしてN個全ての無線タグ回路素子Toの応答信号を一つ一つ衝突・混信させることなく(混信が生じた場合は読み取り処理をやり直す;図6のステップS75参照)明確に受信することができる。
また、リーダ1側で用意する識別スロットの数Mが通信対象の無線タグ回路素子Toの個数Nに対して必要以上に大きくせず適度な値に設定すれば、探索処理全体の時間を短くすることができ、効率のよい通信を行うことができる。
以上において、リーダアンテナ3及びRF通信制御部9が、各請求項記載の、指令生成手段で生成した探索指令を前記無線タグ回路素子に送信可能な送信手段を構成するとともに、指令生成手段で生成され送信手段から送信された探索指令に応じて複数の無線タグ回路素子から複数の識別スロットに区分して返信された応答信号を、複数の識別スロットに対応して受信可能な受信手段をも構成する。
また、上記図6のフローにおけるステップS20〜ステップS50の手順が、リーダアンテナ3およびRF通信制御部9の識別スロットの数Mを、管理対象の種別に基づいて設定するスロット数設定手段として機能する。
また、上記図6のフローにおけるステップS65の手順が、リーダアンテナ3およびRF通信制御部9での受信の際、複数の識別スロットのうち、応答信号の衝突が生じた識別スロットの数が所定割合以上であるかどうかを判定する衝突判定手段として機能する。
以上のように構成した本実施形態においては、上記図6のフローにおけるステップS20〜ステップS50の手順により、上記スロット数指定値Qを管理対象の種別に応じて設定する。これにより、管理対象区域に存在する探索対象の無線タグ回路素子Toの数が多くなるような管理対象種別である場合には識別スロット数Mを多くする一方、探索対象とする無線タグ回路素子Toの数が少なくなるような管理対象種別である場合には識別スロット数Mを少なくすることができる。したがって、本来必要な数以上に識別スロット数Mが多く無駄に通信時間が長くなることを防止し、なるべく通信時間を短くして効率のよい通信を行うことができる。
また、この実施形態では特に、上記図6のフローにおけるステップS15において、操作部7の操作入力に対応した指定種別情報に応じて、上記図6のフローにおけるステップS20〜ステップS50の手順によりスロット数指定値Qを設定し、探索対象とする無線タグ回路素子Toの数の大小に応じて識別スロット数Mを増減することができる。このとき指定種別情報を管理者が操作入力することで、管理者の用途に応じて確実に識別スロット数Mを適正に設定することができる。
また、この実施形態では特に、管理対象の種別とこれに対応するスロット数指定値初期値Q1,Q2,Q3,Q4との相関を管理するスロット数指定値テーブルを記憶保持する不揮発記憶装置5を有し、入力された指定種別情報と、不揮発記憶装置5に記憶されたスロット数指定値テーブルとを用いて、スロット数指定値Q(識別スロット数Mを決定する値)を設定することにより、指定種別情報が入力された際、上記図6のフローにおけるステップS20〜ステップS50の手順により当該指定種別情報に対して予め設定された適正な識別スロット数Mに設定することができる。
また、この実施形態では特に、上記図6のフローにおけるステップS15での管理対象の種別に加え、さらにステップS55で入力された制限条件に応じて応答要求コマンドの生成とスロット数指定値Qの設定を行うことにより、例えば探索対象とする無線タグ回路素子Toを備えた無線タグTb,Tj,Tpの作成日時や当該無線タグTb,Tj,Tpの作成メーカ等により、探索時の応答挙動について特有の傾向がある場合等において、さらにきめ細かく対応させて識別スロット数Mを設定することができる。
また、この実施形態では特に、探索処理で複数の無線タグ回路素子Toから応答信号を受信した際に、上記図6のフローにおけるステップS65で、複数の識別スロットのうち応答信号の衝突が生じた識別スロットの数が所定割合以上であるかどうかを判定し、衝突が比較的多く生じている場合には自動的に識別スロット数M(スロット数指定値Q)を増加させることにより、衝突の発生を回避して信頼性の高い確実な情報送受信を図ることができる。
また、この実施形態では特に、予め過去の応答信号受信挙動を履歴値として不揮発記憶装置5に蓄積しておき、これをその後の情報送受信時に活用して識別スロット数Mの設定を行う(図6のステップS80〜ステップS90参照)ことにより、履歴値を用いず識別スロット数Mの設定を行う場合に比べ、短時間で効率よく適正な識別スロット数Mに設定することができる。
なお、本実施形態では、上記図6のフローにおけるステップS15で探索対象とする種別を操作者の操作入力に基づき1つ指定し、その指定種別の管理対象のみを探索して処理を終えていたが、本発明はこれに限られない。すなわち、例えば適宜の種別信号出力手段を設けて指定種別情報を順次、物品302、対象者303、場所(管理対象区域)のように切り替えて出力するようにし、この出力された指定種別に応じてステップS15に相当する手順で種別を指定し、それら指定種別情報ごとに応じて探索処理を繰り返すことで、自動的に管理対象区域内に存在する全ての管理対象を探索することも可能である。
なお、本発明は、上記に限られるものではなく、その趣旨及び技術思想を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。以下、そのような変形例を順を追って説明する。
(1)複数の管理対象区域に対応するスロット数指定値テーブルを記憶する場合
上記実施形態では、不揮発記憶装置5に一つの管理対象区域に対応したスロット数指定値テーブルを一つだけ記憶させていたが、本発明はこれに限られず、例えば複数の管理対象区域に対応したスロット数指定値テーブルを不揮発記憶装置5に記憶させておき、場所用無線タグTpからの応答信号に応じて対応するスロット数指定値テーブルを選択し使用してもよい。
図10は、複数の管理対象区域に関連して管理対象の種別とスロット数指定値初期値との対応を管理するスロット数指定値テーブルの一例を概念的に表す図であり、上記実施形態における図5に対応する図である。この図10において、本変形例の不揮発記憶装置5が記憶するスロット数指定値テーブルは、特に図示しない固定物の3カ所の特定部位I,II,IIIを管理対象区域としてそれぞれにおける管理対象の種別とスロット数指定値初期値と履歴値との相関を格納保持している。なお、Q1(I)は管理対象区域Iにおいて物品302の種別に対応するスロット数指定値初期値であり、Q1(II)は管理対象区域IIにおける物品302の種別に、Q1(III)は管理対象区域IIIにおける物品302の種別にそれぞれ対応しており、対象者303の種別に対応するQ2、管理者指定の種別に対応するQ4も同様に準ずるものである。場所の種別に対応するQ3は、いずれも管理対象区域に関係なくスロット数指定値Qは1に固定設定されているため共通のスロット数指定値初期値Q3となる。
本変形例におけるその他のハードウェア構成は、上記図2に示した上記実施形態のものと全く同一であり、リーダ1のCPU4が行う制御手順が少し異なるだけである。以下、その制御手順について説明する。
図11は、本変形例においてリーダ1のCPU4によって実行される制御手順を表すフローチャートであり、上記実施形態における図6に相当する図である。この図11のフローは概略的に図6のフローとほぼ同じであり、基本的には図6のフローにおけるステップS5の前に新たに設けたステップS1、ステップS2及びステップS3の手順を行い、ステップS40とステップS45の手順を省略している点で異なっているのみである。なお、場所用無線タグTpからの応答信号には、それが設置されている場所が管理対象区域I,II,IIIのいずれかであるか特定できる無線タグ情報が含まれているものとする。以下、上記の相違する手順のみを説明する。
図11において、まずステップS1で、スロット数指定値Qを管理対象区域の種別に対応するスロット数指定値初期値Q3(=1)に設定してから次のステップS2の読み取り処理を行う。ここで行うステップS2の読み取り処理は、図6中のステップS100(またはこの後のステップS55の次に行うステップS100)と同様の読み取り処理であり、場所用無線タグTpだけを探索対象として管理対象区域の種別に対応する種別指定コードと上記ステップS1で設定したスロット数指定値Q(=Q3=1)とを含んだ応答要求コマンドを発信し、場所用無線タグTpから管理対象区域I,II,IIIを特定できる無線タグ情報(タグIDから特定してもよい)を含んだ応答信号を受信する。
次にステップS3へ移り、上記ステップS2の読み取り処理で読み取った無線タグ情報に基づいて現在リーダ1が存在する管理対象区域I,II,IIIを特定し、スロット数指定値テーブル中でそれに対応するスロット数指定値初期値Q1,Q2,Q4及び履歴値を選択する。なお、図11中においては管理対象区域I,II,IIIを特定する変数をLで表し、使用されるスロット数指定値初期値はQ1(L),Q2(L),Q4(L)で示している。他の手順については、図6と同様であり、説明を省略する。
以上のように構成した本変形例においては、不揮発記憶装置5に複数の管理対象区域I,II,IIIに対応するスロット数指定値テーブルを記憶させておく。そして、場所用無線タグTpから受信する応答信号に基づき、(管理者が手動操作で管理対象区域I,II,IIIを指定することなく)自動的かつ正確に管理対象区域I,II,IIIを特定し、それに対応するスロット数指定値初期値Q1,Q2,Q4と履歴値をスロット数指定値テーブルから選択することにより、当該管理対象区域I,II,IIIに存在する各種別の管理対象の無線タグTb,Tj,Tpに対しそれぞれ適正な識別スロット数Mを設定して無線通信を行うことができる。
なお、スロット数指定値テーブル中に、場所用無線タグTpが設置されていない管理対象区域に対応するデフォルト用のスロット数指定値初期値と履歴値を記憶させておくようにしてもよい。
(2)場所用無線タグにスロット数指定値テーブルを記憶させる場合
上記実施形態では、不揮発記憶装置5にスロット数指定値テーブルを記憶させていたが、本発明はこれに限られず、例えば場所用無線タグTpが備える無線タグ回路素子Toのメモリ部155にそれが設置されている管理対象区域に対応したスロット数指定値テーブルを記憶させておき、場所用無線タグTpからの応答信号からスロット数指定値テーブルを取得して使用してもよい。
図12は、本変形例において場所用無線タグTpの無線タグ回路素子Toが記憶している管理対象の種別とスロット数指定値初期値Q1,Q2,Q4との対応を管理するスロット数指定値テーブルの一例を概念的に表す図であり、上記実施形態における図5に対応する図である。
この図12において、本変形例の場所用無線タグTpの無線タグ回路素子Toのメモリ部(第2相関記憶手段、第2履歴記憶手段、スロット情報保持部)155に記憶されているスロット数指定値テーブル(第2相関、スロット数設定用情報)は、管理対象の種別と、その種別に対応するスロット数指定値初期値Q1,Q2,Q4及び履歴値(第2受信履歴情報)との相関情報が記憶されており、管理対象の種別は物品302、対象者303、及び管理者指定の3つだけとなっている。そして、リーダ1から管理対象区域の種別指定コードを含んだ応答要求コマンドを受信した場所用無線タグTpは、図13に示すようにタグIDと、各種別に対応するスロット数指定値初期値Q1,Q2,Q4及び履歴値とを所定の順序で含んだ応答信号を発信する。
本変形例の無線タグ通信システムにおけるその他のハードウェア構成は、上記図2に示した上記実施形態のものから不揮発記憶装置5を除いた構成であり、リーダ1のCPU4が行う制御手順が少し異なるだけである。以下、その制御手順について説明する。
図14は、本変形例においてリーダ1のCPU4によって実行される制御手段を表すフローチャートであり、上記第1変形例における図11に相当する図である。この図14のフローは概略的に図11のフローとほぼ同じであり、基本的は図11のフローにおけるステップS3に代えてステップS3Aを行い、ステップS80に代えてステップS80Aを行い、またステップS90に代えてステップS90Aを行う点で異なっている。以下、上記の相違する手順について説明する。
図14において、まずステップS1で、スロット数指定値Qを管理対象区域の種別に対応するスロット数指定値初期値Q3(=1;これは固定値であるためリーダ1のCPU4により生成)に設定してから次のステップS2で場所用無線タグTpに対する読み取り処理を行う。ステップS2で、場所用無線タグTpからタグIDおよびスロット数指定値テーブルの内容を含んだ応答信号(図13参照)を受信すると、ステップS3Aに移ってその受信した応答信号からこの管理対象区域に存在する物品302、対象者303および管理指定の各種別に対応するスロット数指定値初期値Q1,Q2,Q4と履歴値とを取得し、次のステップS5へ移る。その後ステップS10〜ステップS70は前述と同様である。
そして、ステップS65の後のステップS75で、指定種別に対応する全ての応答信号が正常に受信できたと判定されると、ステップS80Aへ移り、過去に行われた同じ指定種別に対する探索処理で使用されたスロット数指定値Qの履歴値(この例では過去5回の平均値)を算出し、RF通信制御部9の送信部212の送信乗算回路216に制御信号を出力して、その算出した履歴値を新たに場所用無線タグTpのメモリ部155のスロット数指定値テーブルに書き込んで更新させるようアンテナ3を介し「Program」信号を送信する。そして次のステップS85で前述と同様にこの最新の履歴値でスロット数指定値初期値を更新すべきか否かを管理者に質問し、更新するよう操作入力されている場合には、ステップS90Aで指定種別に対応する履歴値でスロット数指定値初期値を更新するよう場所用無線タグTpに上記同様に「Program」信号を送信し、このフローを終了する。他の手順については、図11と同様であり、説明を省略する。
以上において、上記図14のフローにおけるステップS2及びステップS3Aの手順が、リーダ1外に設けられ、管理対象の種別とこれに対応するスロット数指定値初期値Q1,Q2,Q4との相関を示すスロット数指定値テーブルを記憶保持する場所用無線タグTpの無線タグ回路素子Toにアクセスし、対応する情報を取得する相関取得手段として機能する。
また、上記図14のフローにおけるステップS2及びステップS3Aの手順は、リーダ1外に設けられ、リーダアンテナ3及びRF通信制御部9における応答信号の履歴値を記憶保持する場所用無線タグTpの無線タグ回路素子Toにアクセスし、対応する情報を取得する履歴情報取得手段としても機能する。
以上のように構成した本変形例においては、上記図14のフローにおけるステップS2及びステップS3Aの手順で場所用無線タグTpの無線タグ回路素子Toにアクセスしてスロット数指定値テーブルを用いた情報を取得することで、種別信号が入力された際、上記図14のフローにおけるステップS20〜ステップS50の手順で当該種別に対して予め設定された適正な識別スロット数Mに設定することができる。
また、予め過去の応答信号受信挙動を履歴としてリーダ1外の場所用無線タグTpの無線タグ回路素子Toに蓄積しておき、これを上記図14のフローにおけるステップS2及びステップS3Aの手順で取得してその後の情報送受信時に活用して識別スロット数Mの設定を行うことにより、履歴を用いず識別スロット数Mの設定を行う場合に比べ、短時間で効率よく適正な識別スロット数Mに設定することができる。
このとき、管理対象の種別とこれに対応する識別スロット数Mとの相関をスロット数指定値テーブルとしてリーダ1外に記憶保持することで、リーダ1側の記憶容量低減及び制御処理の簡素化を図ることができる。さらに本変形例のように固定物の特定部位と対応付けられている場所用無線タグTpにスロット数指定値テーブルを記憶保持させることで、各部位ごとの探索時の応答挙動について特有の傾向があるとき等において、さらにきめ細かく対応させて識別スロット数Mを設定することが可能となる。
なお、場所用無線タグTpの無線タグ回路素子Toのメモリ部155に記憶させるスロット数指定値テーブルにおいては履歴値を省略してもよく、この場合、場所用無線タグTpからの応答信号にはタグIDの他にスロット数指定値初期値Q1,Q2,Q4だけが所定の順序で含んで発信される。またこの場合、図14のフローにおけるステップS80A、ステップS85及びステップS90Aも省略される。
また、場所用無線タグTpからスロット数指定値テーブルを取得する以外にも、たとえば各管理対象区域に質問器1とは別に個別に設置されている専用のサーバ(データベース)にスロット数指定値テーブルを記憶させておき(=第2相関記憶手段として機能)、有線又は無線のネットワークなどを介して取得するようにしてもよい。
(3)管理者用無線タグにスロット数指定値テーブルを記憶させる場合
上記第2変形例では、場所用無線タグTpの無線タグ回路素子Toにスロット数指定値テーブルを記憶させていたが、本発明はこれに限られず、例えば管理者に管理者用無線タグTkを所持させてその無線タグ回路素子Toのメモリ部155に管理者の探索用途に対応したスロット数指定値テーブルを記憶させておき、管理者用無線タグTkからの応答信号からスロット数指定値テーブルを取得してもよい。
図15は、本変形例の無線タグ通信システムを事務室に適用した場合の一例を表す平面図である。この例では、管理対象区域である事務室400内での監視対象として、予めその事務室400内に配置された複数の管理対象の物品401(たとえば備品など)と所定の管理対象者402(たとえば当該事務室400で業務を行う社員及び来客等)が設定されており、管理対象物品401には物品用無線タグTbを添付し、管理対象者402には人物用無線タグTjを所持させている。そして、この管理対象区域の事務室400内の状況を管理しようとする管理者403も専用の管理者用無線タグTkを所持しており、この管理者用無線タグTkの無線タグ回路素子Toのメモリ部155にスロット数指定値テーブルが記憶されている。
このとき、この例では、例えば管理者403は人物を管理することを主たる職務とする(例えば管理職)者である。そのため、この管理者403は、通常、図示の事務室400のように、管理対象物品401よりも管理対象者402の方が多く存在する管理対象区域において、管理対象者402の探索を目的としてリーダ1を操作するものとする。これに対応して、管理者用無線タグTkの無線タグ回路素子Toに記憶させているスロット数指定値テーブルは、図16に示すように物品401に対応するスロット数指定値初期値Q1(図示する例では2)よりも対象者402に対応するスロット数指定値初期値Q2(図示する例では4)の方が大きい値に設定されている。また、履歴値における大小関係も同様となる。そして、リーダ1から管理者403の種別指定コードを含んだ応答要求コマンドを受信した管理者用無線タグTkは、上記第2変形例の場所用無線タグTpと同様に、図13に示すようなタグIDと、各種別に対応するスロット数指定値初期値Q1,Q2,Q4及び履歴値とを所定の順序で含んだ応答信号を発信する。
本変形例の無線タグ通信システムにおけるその他のハードウェア構成は、上記図2に示した上記実施形態のものから不揮発記憶装置5を除いた構成であり、リーダ1のCPU4が行う制御手順が少し異なるだけである。以下、その制御手順について説明する。
図17は、本変形例においてリーダ1のCPU4によって実行される制御手段を表すフローチャートであり、上記第2変形例における図14に相当する図である。この図17のフローは概略的に図14のフローとほぼ同じであり、基本的は図14のフローにおけるステップS1に代えてステップS1Bを行い、ステップS2に代えてステップS2Bを行い、ステップS80Aに代えてステップS80Bを行い、またステップS90Aに代えてステップS90Bを行う点で異なっている。以下、上記の相違する手順について説明する。
図17において、まずステップS1Bで、スロット数指定値Qを管理者403の種別に対応するスロット数指定値初期値Q5(=1;これは固定値であるためリーダ1のCPU4により生成)に設定してから次のステップS2Bの読み取り処理を行う。ここで行うステップS2Bの読み取り処理は、管理者用無線タグTkだけを探索対象として管理者403の種別に対応する種別指定コードと上記ステップS1Bで設定したスロット数指定値Q(=Q5=1)とを含んだ応答要求コマンドを発信し、管理者用無線タグTkからタグIDおよびスロット数指定値テーブルの内容を含んだ応答信号(図13参照)を受信する。そして、次のステップS3Aに移ってその受信した応答信号からこの管理者403が探索しようとする物品401、対象者402および管理指定の各種別に対応するスロット数指定値初期値Q1,Q2,Q4と履歴値とを取得し、次のステップS5へ移る。その後ステップS10〜ステップS70は前述と同様である。
そして、ステップS65の後のステップS75で、指定種別に対応する全ての応答信号が正常に受信できたと判定されると、ステップS80Bへ移り、同じ指定種別に対応するスロット数指定値の履歴値を算出し、前述と同様、RF通信制御部9の送信部212の送信乗算回路216に制御信号を出力して、それを新たに管理者用無線タグTkのメモリ部155のスロット数指定値テーブルに書き込んで更新させるようアンテナ3を介し「Program」信号を送信する。そしてステップS90Bでは、指定種別に対応する履歴値でスロット数指定値初期値を更新するよう管理者用無線タグTkに上記同様に「Program」信号を送信し、このフローを終了する。他の手順については、図14と同様であり、説明を省略する。
以上のように構成した本変形例においては、上記第2変形例と同等の効果が得られるとともに、管理者403ごとに探索用途について特有の傾向がある場合に、さらにきめ細かく対応させて識別スロット数Mを設定することができる。なお、上記は管理者403が管理職である場合を想定してQ2の値を大きくしたが、これに限られず、管理者403が主として物品を管理する者(倉庫管理者等)の場合には、Q1の値を大きくする等としてもよい。あるいはさらに、走りながら読み取りを行う等、読み取りのための移動速度が特別に早い管理者403の場合には、相対的に無線タグ回路素子Toの密度が大きくなるので上記スロット数指定値初期値Q1,Q2,Q4の値を全体的に大きくすればよいし、特に小さな物品の管理を専門に行う管理者403の場合にも、物品の大きさが小さいことで相対的に無線タグ回路素子Toの密度が大きくなるので上記同様、スロット数指定値初期値Q1,Q2,Q4の値を全体的に大きくすればよい。
なお、本変形例では管理者用無線タグTkからスロット数指定値テーブルを取得したが、さらに管理者403が操作部7での手動入力を介してそのスロット数指定値テーブルの内容(スロット数指定値初期値Q1,Q2,Q4,Q5)を任意に修正する指示信号(スロット数修正指示信号)を入力してもよい。この場合には、図17中のフローにおけるステップS3AとステップS5の間に管理者403から指示信号を入力させ(指示信号がなくてもよい)、その指示信号に応じて上記ステップS3Aで取得した各スロット数指定値初期値Q1,Q2,Q4,Q5を修正すればよい。例えば上記の例では管理者403の管理職としての地位が特に高いものの場合には管理される管理対象者402の数が多いことが予想されることから、通常よりも各初期値Q1,Q2,Q4,Q5を上方修正する等が考えられる。
また、本変形例では、スロット数指定値テーブルを管理者用無線タグTkの無線タグ回路素子Toに記憶させていたが、これに限られず、例えばリーダ1の不揮発記憶装置5に複数の管理者403ごとに対応するスロット数指定値テーブルを記憶させておき、リーダ1を操作する管理者403の管理者用無線タグTkからタグIDを含む応答信号を受信し、そのタグIDに基づいて管理者403を特定し対応するスロット数指定値テーブルを選択して使用するようにしてもよい。
なお、以上で用いた「Sleep」信号、「Program」信号等は、EPC globalが策定した仕様に準拠しているものとする。EPC globalは、流通コードの国際機関である国際EAN協会と、米国の流通コード機関であるUniformed Code Council(UCC)が共同で設立した非営利法人である。なお、他の規格に準拠した信号でも、同様の機能を果たすものであればよい。
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
本発明の実施形態の無線タグ通信システムを倉庫に適用した場合の一例を表す平面図である。 無線タグ通信システムの概略を表すシステム構成図である。 リーダにおけるCPU、RF通信制御部、及びリーダアンテナの詳細構成を表す機能ブロック図である。 無線タグに備えられた無線タグ回路素子の機能的構成の一例を表すブロック図である。 、実施形態における管理対象の種別とスロット数指定値初期値及び履歴値との対応を管理するスロット数指定値テーブルの一例を概念的に表す図である。 リーダのCPUによって実行される制御手順を表すフローチャートである。 図6中のステップS100において実行される探索処理の詳細手順を表すフローチャートである。 無線タグ回路素子が備える制御部によって実行される制御手順を表すフローチャートである。 図7の読み取り処理の制御手順を行うリーダと、図8の制御手順を行うN個の無線タグ回路素子の間で送受される信号のタイムチャートの一例を表す図である。 複数のスロット数指定値テーブルを記憶する変形例において、複数の管理対象区域に関連して管理対象の種別とスロット数指定値初期値との対応を管理するスロット数指定値テーブルの一例を概念的に表す図である。 複数のスロット数指定値テーブルを記憶する変形例において、リーダのCPUによって実行される制御手順を表すフローチャートである。 場所用無線タグにスロット数指定値テーブルを記憶させる変形例において、管理対象の種別とスロット数指定値初期値との対応を管理するスロット数指定値テーブルの一例を概念的に表す図である。 場所用無線タグにスロット数指定値テーブルを記憶させる変形例において、場所用無線タグが発信する応答信号のデータ構造の一例を示す図である。 場所用無線タグにスロット数指定値テーブルを記憶させる変形例において、リーダのCPUによって実行される制御手段を表すフローチャートである。 管理者用無線タグにスロット数指定値テーブルを記憶させる変形例において、無線タグ通信システムを事務室に適用した場合の一例を表す平面図である。 管理者用無線タグにスロット数指定値テーブルを記憶させる変形例において、管理対象の種別とスロット数指定値初期値との対応を管理するスロット数指定値テーブルの一例を概念的に表す図である。 管理者用無線タグにスロット数指定値テーブルを記憶させる変形例において、リーダのCPUによって実行される制御手段を表すフローチャートである。
符号の説明
1 リーダ(質問器)
2 本体制御部
3 リーダアンテナ(送信手段、受信手段)
4 CPU
5 データベース(第1相関記憶手段、第1履歴記憶手段)
6 メモリ
7 操作部(操作手段)
8 表示部
9 RF通信制御部(送信手段、受信手段)
100 無線タグ通信システム
150 IC回路部
151 タグ側アンテナ
155 メモリ部(第2相関記憶手段、第2履歴記憶手段、スロット情報保持部)
300 倉庫
301 物品棚
302 物品(可搬物)
303 管理対象者(人物)
304 管理者
400 事務室
401 物品(可搬物)
402 管理対象者(人物)
403 管理者
Tb 物品用無線タグ
Tj 人物用無線タグ
Tp 場所用無線タグ
Tk 管理者用無線タグ
To 無線タグ回路素子

Claims (14)

  1. 無線タグ情報を記憶するIC回路部及びこのIC回路部に接続されたタグ側アンテナを備え、管理対象にそれぞれ対応付けられた複数の無線タグ回路素子と情報送受信を行う無線タグ通信システムの質問器であって、
    前記IC回路部の前記無線タグ情報を不確定な条件下で探索しつつ取得するための探索指令を生成する指令生成手段と、
    この指令生成手段で生成した探索指令を前記無線タグ回路素子に送信可能な送信手段と、
    前記指令生成手段で生成され前記送信手段から送信された前記探索指令に応じて前記複数の無線タグ回路素子から複数の識別スロットに区分して返信された応答信号を、該複数の識別スロットに対応して受信可能な受信手段と、
    前記管理対象の種別に対応した種別信号を入力し、その入力した種別信号に応じて、前記受信手段の前記識別スロットの数を設定するスロット数設定手段と
    を有することを特徴とする無線タグ通信システムの質問器。
  2. 請求項記載の無線タグ通信システムの質問器において、
    前記管理対象の種別を操作入力するための操作手段を有し、
    前記スロット数設定手段は、前記操作手段の操作入力に対応した前記種別信号に応じて、前記受信手段の前記識別スロットの数を設定することを特徴とする無線タグ通信システムの質問器。
  3. 請求項記載の無線タグ通信システムの質問器において、
    複数の前記種別信号を順次出力する種別信号出力手段を有し、
    前記指令生成手段は、前記種別信号出力手段から出力された前記種別信号に基づいた探索指令を生成し、
    前記スロット数設定手段は、前記種別信号出力手段からの前記種別信号に応じて、前記受信手段の前記識別スロットの数を設定することを特徴とする無線タグ通信システムの質問器。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項記載の無線タグ通信システムの質問器において、
    前記管理対象の種別とこれに対応する前記識別スロットの数との第1相関を記憶保持する第1相関記憶手段を有し、
    前記スロット数設定手段は、前記入力された種別信号と、前記第1相関記憶手段に記憶された前記第1相関とを用いて、前記識別スロットの数を設定することを特徴とする無線タグ通信システムの質問器。
  5. 請求項1乃至3のいずれか1項記載の無線タグ通信システムの質問器において、
    前記質問器外に設けられ、前記管理対象の種別とこれに対応する前記識別スロットの数との第2相関を記憶保持する第2相関記憶手段にアクセスし、対応する情報を取得する相関取得手段を有し、
    前記スロット数設定手段は、前記入力された種別信号と、前記相関取得手段で前記第2相関記憶手段より取得した情報とを用いて、前記識別スロットの数を設定することを特徴とする無線タグ通信システムの質問器。
  6. 請求項4又は5記載の無線タグ通信システムの質問器において、
    前記スロット数設定手段は、スロット数修正指示信号を入力し、その入力したスロット数修正指示信号に応じて、前記設定した前記識別スロットの数を修正する
    ことを特徴とする無線タグ通信システムの質問器。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項記載の無線タグ通信システムの質問器において、
    前記指令生成手段は、前記無線タグ回路素子に関し、前記管理対象の種別に加えて付加された制限条件に対応した制限条件信号を入力し、その入力した制限条件信号と前記種別信号とに応じて前記探索指令を生成し、
    前記スロット数設定手段は、前記種別信号と前記制限条件信号とに応じて、前記受信手段の前記識別スロットの数を設定することを特徴とする無線タグ通信システムの質問器。
  8. 請求項1乃至のいずれか1項記載の無線タグ通信システムの質問器において、
    前記受信手段での受信の際、前記複数の識別スロットのうち、前記応答信号の衝突が生じた前記識別スロットの数が所定割合以上であるかどうかを判定する衝突判定手段と、
    前記スロット数設定手段は、前記衝突判定手段の判定が満たされた場合、前記識別スロットの数を増加させることを特徴とする無線タグ通信システムの質問器。
  9. 請求項1乃至のいずれか1項記載の無線タグ通信システムの質問器において、
    前記受信手段における前記応答信号の第1受信履歴情報を記憶保持する第1履歴記憶手段を有し、
    前記スロット数設定手段は、前記第1履歴記憶手段の前記第1受信履歴情報に応じて前記識別スロットの数を設定する
    ことを特徴とする無線タグ通信システムの質問器。
  10. 請求項1乃至のいずれか1項記載の無線タグ通信システムの質問器において、
    前記質問器外に設けられ、前記受信手段における前記応答信号の第2受信履歴情報を記憶保持する第2履歴記憶手段にアクセスし、対応する情報を取得する履歴情報取得手段を有し、
    前記スロット数設定手段は、前記履歴情報取得手段で取得した前記第2受信履歴情報に応じて前記識別スロットの数を設定する
    ことを特徴とする無線タグ通信システムの質問器。
  11. 請求項1乃至10のいずれか1項記載の無線タグ通信システムの質問器において、
    前記管理対象、可搬物、人物、固定物の特定部位、のうち、いずれかであり、前記管理対象に対応付けられた前記無線タグ回路素子と情報送受信を行うことを特徴とする無線タグ通信システムの質問器。
  12. 無線タグ情報を記憶するIC回路部及びこのIC回路部に接続されたタグ側アンテナを備え、質問器と情報送受信を行うための無線タグ回路素子であって、
    前記質問器からの探索指令に対し当該無線タグ回路素子から送信する応答信号が前記質問器の受信手段で受信されるとき、その受信手段に備えられる識別スロットの数を管理対象の種別に基づいて設定するためのスロット数設定用情報を保持したスロット情報保持部を有することを特徴とする無線タグ回路素子。
  13. 無線タグ情報を記憶するIC回路部及びこのIC回路部に接続されたタグ側アンテナを備え、管理対象に対応付けられた無線タグ回路素子と、
    前記IC回路部の前記無線タグ情報を不確定な条件下で探索しつつ取得するための探索指令を生成する指令生成手段と、この指令生成手段で生成した探索指令を前記無線タグ回路素子に送信可能な送信手段と、前記指令生成手段で生成され前記送信手段から送信された前記探索指令に応じて複数の前記無線タグ回路素子から複数の識別スロットに区分して返信された応答信号を、該複数の識別スロットに対応して受信可能な受信手段と、前記管理対象の種別に対応した種別信号を入力し、その入力した種別信号に応じて、前記受信手段の前記識別スロットの数を設定するスロット数設定手段とを有する質問器と
    を有することを特徴とする無線タグ通信システム。
  14. 管理対象の種別に基づいて識別スロットの数を設定するためのスロット数設定用情報を保持したスロット情報保持部を備えたIC回路部、及び、このIC回路部に接続されたタグ側アンテナを備えた無線タグ回路素子と、
    前記IC回路部の無線タグ情報を不確定な条件下で探索しつつ取得するための探索指令を生成する指令生成手段と、この指令生成手段で生成した探索指令を前記無線タグ回路素子に送信可能な送信手段と、前記指令生成手段で生成され前記送信手段から送信された前記探索指令に応じて複数の前記無線タグ回路素子から送信された応答信号を、複数の識別スロットに区分して受信可能な受信手段と、この受信手段の前記識別スロットの数を、前記スロット情報保持部の前記スロット数設定用情報に基づいて設定するスロット数設定手段とを有する質問器と
    を有することを特徴とする無線タグ通信システム。
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