JP4863805B2 - 隠蔽式シート - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1の図1aから図1eに、同一の紙にはがきと下の紙がミシン目を介して設けられ、当該下の紙の上に剥離可能な粘着剤が塗布された上の紙が貼着され、この上の紙を、秘匿シールとしてはがきに貼着できる隠蔽式はがきが開示されている。
また、同じ特許文献1の図2aから図2dには、同一の紙に連続して形成されたはがきと二つ折りされた秘匿シール部を有する隠蔽式はがきが開示されている。この秘匿シール部は、二つ折りされた状態で粘着剤領域と剥離剤領域とが重なるように、同じ幅の粘着剤領域と剥離剤領域とが交互に縞状に設けられており、二つ折りを開いてはがきとの境界部で折り曲げることにより、はがきに貼着できるようになっている。
これに対して、特許文献1の図2aから図2dの隠蔽式はがきは、同じ1枚の紙ではがきと秘匿シールを得るため、製造は容易である。しかしながら、この秘匿シールは、はがきとの境界部で折り曲げて貼着するため、はがきの秘匿シールに隣接した部分にしか、貼着できず、秘匿可能な場所が限定されていた。
本発明は、前記事情を鑑みてなされたものであり、簡単な工程で製造できるにもかかわらず、任意の場所を隠蔽できる隠蔽式シートを提供することを目的とする。
[1] 情報記入部と隠蔽部に区分される基材と、前記基材の隠蔽部の片面に設けられた粘着剤層を有し、
前記情報記入部と隠蔽部との境界は切り取り可能な切断線とされており、
前記隠蔽部は、第1の隠蔽部および第2の隠蔽部に区分され、前記第2の隠蔽部が前記第1の隠蔽部との境界にて折り返され、前記粘着剤層を介して前記第1の隠蔽部に剥離可能に貼着されていることを特徴とする隠蔽式シート。
前記情報記入部と隠蔽部との境界は切り取り可能な切断線とされており、
前記隠蔽部は、前記情報記入部との境界にて折り返され、前記粘着剤層を介して前記情報記入部に剥離可能に貼着されていることを特徴とする隠蔽式シート。
前記情報記入部と中間部との境界、及び隠蔽部と中間部との境界は、各々切り取り可能な切断線とされており、
前記隠蔽部は、第1の隠蔽部および第2の隠蔽部に区分され、前記第2の隠蔽部が前記第1の隠蔽部との境界にて折り返され、前記粘着剤層を介して前記第1の隠蔽部に剥離可能に貼着されていることを特徴とする隠蔽式シート。
前記情報記入部と中間部との境界、及び隠蔽部と中間部との境界は、各々切り取り可能な切断線とされており、
前記隠蔽部は、前記中間部との境界にて折り返され、前記粘着剤層を介して前記中間部に剥離可能に貼着されていることを特徴とする隠蔽式シート。
前記情報記入部と中間部との境界は切り取り可能な切断線とされており、
前記隠蔽部は、前記中間部との境界にて折り返され、前記粘着剤層を介して前記中間部に剥離可能に貼着され、
前記隠蔽部内に所定形状を輪郭付ける打ち抜きが形成されていることを特徴とする隠蔽式シート。
[8] 前記粘着剤層が、粘着性微粒子および/または非粘着性微粒子と、バインダと、タッキファイヤとを含有する[1]〜[7]のいずれかに記載の隠蔽式シート。
(形態)
図1〜3を用いて、参考発明の隠蔽式シートの第1実施形態について説明する。なお、図1は本実施形態の隠蔽式シートAの表面図、図2は裏面図、図3は図1のIII-III断面図である。図1〜3に示すように、本実施形態の隠蔽式シートAは、基材10aと粘着剤層20aで概略構成されている。
図3に示すように、隠蔽部40aは、ミシン目50aと平行に区分された略合同の二つの領域である第1隠蔽部41a(ミシン目50a側)と第2隠蔽部42a(ミシン目50aと離間する側)を有しており、第2隠蔽部42aは境界部43aで折り返されて、隠蔽部40aの片面に設けられた粘着剤層20aを介して第1隠蔽部41aに剥離可能に貼着している。
基材10aとしては、例えば、紙類、フィルム類等を使用できる。紙類としては、キャストコート紙、アート紙、コート紙、上質紙、クラフト紙、グラシン紙等が挙げられ、フィルム類としては、ポリプロピレンやポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル等の各種高分子フィルムが挙げられる。また、蒸着紙、合成紙、布、不織布等も使用できる。さらに、これらが複数積層した積層体などを適宜採用することができる。
基材10aとして、炭酸カルシウムが含まれるものを用いた場合は、隠蔽部40aより大きい範囲で情報記入欄32aの表面側に目止め層を設けることが好ましい。
また、粘着剤層20aは再剥離・再貼着性粘着剤からなる。再剥離・再貼着性粘着剤としては再剥離性かつ再貼着性を有するものであれば特に限定されない。再剥離・再貼着性粘着剤の中でも、粘着性と再剥離性のバランスに優れることから、粘着剤である粘着性微粒子および/または非粘着性微粒子と、バインダと、タッキファイヤとを含有する再剥離・再貼着性粘着剤(A)が好ましい。
以下、再剥離・再貼着性粘着剤(A)を構成する粘着性微粒子、バインダ、タッキファイヤ等について詳述する。
粘着性微粒子はそれ自体が粘着性を有する微粒子であれば特に制限されないが、物性のバランスから、アクリル系共重合体からなることが好ましい。
アクリル系共重合体からなる粘着性微粒子としては、例えば、特開2000−281988号公報による方法で得られる粘着性微粒子が挙げられる。すなわち、(a)一般式 CH2=CHCOOR1(但し、R1 は炭素数4〜10の直鎖または分岐アルキル基を表す)で示されるアクリル酸エステル系単量体60〜100質量%、(b)カルボキシル基を有する不飽和単量体0〜10質量%、(c)前記単量体(a)および(b)と共重合可能なその他の不飽和単量体0〜40質量%、を共重合して得たアクリル系共重合体微粒子が挙げられる。
このようなアクリル酸エステルの具体例としては、n−ブチルアクリレート、i−ブチルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレート、i−オクチルアクリレート、n−ノニルアクリレート、i−ノニルアクリレート、n−デシルアクリレートなどを例示できる。これらのうち、n−ブチルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレート、i−オクチルアクリレート、n−ノニルアクリレート、i−ノニルアクリレート等の使用が好ましい。
ゲル分率が80%未満では、粘着性微粒子の強度が弱く、外圧により扁平化し、品質低下が発生し、製品保存安定性が低下する。また、95%を超えると、粘着微粒子の強度が強すぎて、粘着性が低くなる傾向にある。
粘着性微粒子の平均粒子径が10μm以上であれば、粘着剤層12a,12b表面に凹凸が形成されて再剥離性がより向上し、50μm以下であれば優れた接着性を維持できる。
ここで、平均粒子径は、数平均粒子径であり、例えば、粘着性微粒子の電子顕微鏡写真からランダムに100個程度の微粒子を選び、粒子径を測ってその平均値を求めることができる。粒子が真球でない場合は、長径と短径を求め、その平均値をその粒子の粒子径と仮定すればよい。
バインダとしては、例えば、天然ゴムや合成ゴムをベースにしたゴム系、またアクリル系、SBR系、シリコーン系等の合成樹脂をベースにしたものが挙げられる。形態としてはエマルジョン型、溶剤型、無溶剤型などがあり、いずれのタイプでもよいが、中でも粘着性、耐久性および価格面から水性エマルジョン型のアクリル系粘着剤で、Tgが−30〜−10℃のものが粘着性の面から好ましい。Tgを−30℃以上とすることで糊残りを防止でき、−10℃以下とすることで粘着剤層12a,12bの柔軟性を確保することができる。
バインダの量は粘着性微粒子100質量部に対して、5〜40質量部であることが好ましく、5〜35質量部であることがより好ましく、5〜30質量部であることが特に好ましい。バインダの量が粘着性微粒子100質量部に対して40質量部以下であれば、粘着性を向上させることができる。
タッキファイヤは、再剥離・再貼着性粘着剤(A)の初期接着性を向上させるために使用される。
タッキファイヤとしては、例えば、石油樹脂、天然樹脂またはそれらの誘導体などが挙げられる。石油樹脂、天然樹脂またはそれらの誘導体とは、例えば、ポリテルペン系樹脂、テルペン変性体等のテルペン系樹脂;例えば、脂肪族系炭化水素樹脂、シクロペンタジエン樹脂、芳香族系石油樹脂等の石油系樹脂;例えば、ロジン、ロジンエステル、水添ロジンエステル等のロジン系樹脂;その他、フェノール樹脂、スチレン樹脂、キシレン樹脂等を例示することができる。これらの中でも、石油系樹脂、ロジン系樹脂またはテルペン系樹脂が好ましい。
タッキファイヤの軟化点は、70〜180℃であることが好ましく、100〜160℃であることがより好ましく、120〜150℃であることが特に好ましい。また、タッキファイヤの質量平均分子量(Mw)が、5000以下であることが好ましく、2000〜4000であることがより好ましい。
また、タッキファイヤは、水系媒体中において安定に分散されるものが好ましく、水系媒体中の体積平均粒子径が0.4μm以下になるものが好ましく、0.05〜0.35μmになるものがより好ましい。
再剥離・再貼着性粘着剤(A)には架橋剤が含まれても構わない。
架橋剤としては、従来公知のものが使用できる。例えば、グリシジル化合物、イソシアネート化合物、オキサゾリン基含有化合物、カルボジイミド基を1つ以上有する化合物、Mg2+、Ca2+、Zn2+、Al3+などを含むイオン性架橋剤(例えば酢酸亜鉛、酢酸マグネシウム、酢酸カルシウム等)などが挙げられる。
架橋剤は1種を単独で用いてもよいし、2種類以上併用しても構わない。
隠蔽式シートAの製造方法の一例を、図4を用いて説明する。まず、基材10aにミシン目50aを作成し、基材10aを情報記入部30aと隠蔽部40aに区分する。また、隠蔽部40aの境界部43aに、容易に折曲できるようにスジ押しを施す。次に情報記入部30aに、印刷枠31aを印刷して情報記入欄32aを設ける。
次に、隠蔽部40aに再剥離・再貼着性粘着剤をパターン状に塗工して、粘着剤層20aを設ける。本実施形態の粘着剤層20aのパターンは、ミシン目50aと平行でかつ等間隔の縞状なパターンである。第1隠蔽部41aの第1粘着剤層21aと、第2隠蔽部42aの第2粘着剤層22aとが、境界部43aで折り返したときに、重ならないように塗工する。ただし、塗工誤差の範囲内で一部同士が重なっていても構わない。
そして、境界部43aで、粘着剤層20aを内側として折り返すことにより、図1〜3に示した隠蔽式シートAが得られる。
本実施形態の隠蔽式シートAは、情報記入欄32aに秘匿情報を記入した後、ミシン目50aを切り離し、図5に示すように隠蔽部40aを情報記入部30aから分離する。そして、分離した隠蔽部40aを、第2隠蔽部42aを第1隠蔽部41aから引きはがすことにより開き、第1粘着剤層21a及び第2粘着剤層22aを露出させる。
次いで。隠蔽部40aの露出した第1粘着剤層21a及び第2粘着剤層22a側を情報記入欄32aに接触させることにより、隠蔽部40aを貼着して、図6に示すように秘匿情報を隠蔽した状態とすることができる。そして、この図6の状態で、秘匿情報を開示すべき受領者に届ければ、受領者は、隠蔽部40aを情報記入部30aから剥離することによって、秘匿情報を入手できる。
本実施形態の隠蔽部40aは情報記入部30aから分離できるので、情報記入欄32aの位置に制約がない。
(形態)
図7〜9を用いて、参考発明の隠蔽式シートの第2実施形態について説明する。なお、図7は本実施形態の隠蔽式シートBの表面図、図8は裏面図、図9は図7のIX-IX断面図である。図7〜9に示すように、本実施形態の隠蔽式シートBは、基材10bと粘着剤層20bで概略構成されている。
図9に示すように、隠蔽部40bは、ミシン目51bと平行に区分された略合同の二つの領域である第1隠蔽部41b(ミシン目51b側)と第2隠蔽部42b(ミシン目51bと離間する側)を有しており、第1隠蔽部41bと第2隠蔽部42bとの境界には、ミシン目52bが設けられている。第2隠蔽部42bはミシン目52bで折り返されて、隠蔽部40bの片面に設けられた粘着剤層20bを介して第1隠蔽部41bに剥離可能に貼着している。
また、第2隠蔽部42bには、図7に示すように、略矩形状の形状を輪郭付ける打ち抜き45bが形成されている。
隠蔽式シートBの製造方法の一例を、図10を用いて説明する。まず、基材10bにミシン目51b、52bを作成し、基材10bを情報記入部30bと隠蔽部40bに区分すると共に、隠蔽部40bを第1隠蔽部41bと第2隠蔽部42bに区分する。次に情報記入部30bに、印刷枠31b、33bを印刷して情報記入欄32b、34bを設ける。
次に、隠蔽部40bに再剥離・再貼着性粘着剤をパターン状に塗工して、粘着剤層20bを設ける。本実施形態の粘着剤層20bのパターンは、ミシン目51b、52bと平行でかつ等間隔の縞状なパターンである。第1隠蔽部41bの第1粘着剤層21bと、第2隠蔽部42bの第2粘着剤層22bとが、ミシン目52bで折り返したときに、重ならないように塗工する。ただし、塗工誤差の範囲内で一部同士が重なっていても構わない。
そして、ミシン目52bで、粘着剤層20bを内側として折り返し、その後打ち抜き45bを作成することにより、図7〜9に示した隠蔽式シートBが得られる。
本実施形態の隠蔽式シートBは、情報記入欄32b、34bに秘匿情報を記入した後、ミシン目51bを切り離し、図11に示すように隠蔽部40bを情報記入部30bから分離する。
次いで、分離した隠蔽部40bの第2隠蔽部42bの内、打ち抜き45bで輪郭付けられた部分を第1隠蔽部41bから剥離し、隠蔽片43bを得る。この隠蔽片43bの裏面に露出した第2粘着剤層22b側を情報記入欄32bに接触させることにより、隠蔽片43bを貼着して、図12に示すように情報記入欄32bの秘匿情報を隠蔽した状態とすることができる。
次いで、第2隠蔽部42bの内、隠蔽片43bの残部44bを、第1隠蔽部41bから剥離すると共にミシン目52bを切り取り、第2隠蔽部42bから分離した第1隠蔽部41bを得る。この第1隠蔽部41bの裏面に露出した第1粘着剤層21b側を情報記入欄34bに接触させることにより、第1隠蔽部41bを貼着して、図12に示すように情報記入欄34bの秘匿情報を隠蔽した状態とすることができる。
そして、この図12の状態で、秘匿情報を開示すべき受領者に届ければ、受領者は、隠蔽片43bと第1隠蔽部41bを情報記入部30bから剥離することによって、秘匿情報を入手できる。
本実施形態の隠蔽片43bは情報記入部30bよりも幅が狭いため、貼着した際はみ出しにくい。また、隠蔽片43bは、情報記入欄をカバーできる範囲で、意匠性を考慮して任意の形状、大きさとすることができる。
(形態)
図13〜15を用いて、参考発明の隠蔽式シートの第3実施形態について説明する。なお、図13は本実施形態の隠蔽式シートCの表面図、図14は裏面図、図15は図13のXV- XV断面図である。図13〜15に示すように、本実施形態の隠蔽式シートCは、基材10cと粘着剤層20cで概略構成されている。
情報記入部30cの表面には、印刷枠31cにより仕切られた情報記入欄32cと、印刷枠33cにより仕切られた情報記入欄34cが設けられている。
図13、15に示すように、隠蔽部40cは、ミシン目51cと平行に区分された二つの領域である第1隠蔽部41c(ミシン目51c側)と第2隠蔽部42c(ミシン目51cと離間する側)を有しており、第1隠蔽部41cと第2隠蔽部42cとの境界には、ミシン目52cが設けられている。
なお、基材10cの隠蔽部40cが貼着している部分の表面には、剥離処理が施されていてもよい。
隠蔽式シートCの製造方法の一例を、図16を用いて説明する。まず、基材10cにミシン目51c、52cを作成し、基材10cを情報記入部30cと隠蔽部40cに区分すると共に、隠蔽部40cを第1隠蔽部41cと第2隠蔽部42cに区分する。次に情報記入部30cに、印刷枠31c、33cを印刷して情報記入欄32c、34cを設ける。
次に、隠蔽部40cの片面全体に再剥離・再貼着性粘着剤を塗工して、粘着剤層20cを設ける。そして、ミシン目51cで、粘着剤層20cを内側として折り返すことにより、図13〜15に示した隠蔽式シートCが得られる。
本実施形態の隠蔽式シートCは、情報記入欄32c、34cに秘匿情報を記入した後、図17に示すよう第2隠蔽部42cを情報記入部30cから剥離しつつミシン目52cを切り取って分離する。この第2隠蔽部42cの裏面に露出した粘着剤層20c側を情報記入欄32cに接触させることにより、第2隠蔽部42cを貼着して、図18に示すように情報記入欄32cの秘匿情報を隠蔽した状態とすることができる。
次いで、第1隠蔽部41cを情報記入部30cから剥離しつつミシン目51cを切り取って分離する。この第1隠蔽部41cの裏面に露出した粘着剤層20c側を情報記入欄34cに接触させることにより、第1隠蔽部42cを貼着して、図18に示すように情報記入欄34cの秘匿情報を隠蔽した状態とすることができる。
そして、この図18の状態で、秘匿情報を開示すべき受領者に届ければ、受領者は、第1隠蔽部41cと第2隠蔽部42cを情報記入部30cから剥離することによって、秘匿情報を入手できる。
また、本実施形態の第1隠蔽部41cと第2隠蔽部42cは情報記入部30cよりも幅が狭いため、貼着した際はみ出しにくい。
(形態)
図19、20を用いて、本発明の隠蔽式シートの第4実施形態について説明する。なお、図19は本実施形態の隠蔽式シートDの表面図、図20は裏面図である。図19のIII-III断面図は、第1実施形態に係る図3とほぼ同等であるため、情報記入部30aを中間部60dと、隠蔽部40aを隠蔽部40dと、境界部43aを境界部43dと、粘着剤層20aを粘着剤層20dと、ミシン目50aをミシン目51dと、各々読み替えて図3を援用する。図19、20、3に示すように、本実施形態の隠蔽式シートDは、基材10dと粘着剤層20dで概略構成されている。
情報記入部30dの表面には、印刷枠31dにより仕切られた情報記入欄32dが設けられている。基材10dとしては第1実施形態の基材10aと同様のものが使用できる。
隠蔽部40dと粘着剤層20dは、幅が狭く形成されている他は、第1実施形態の隠蔽部40a、粘着剤層20aと同じ構成であるので、詳細な説明を省略する。
隠蔽式シートDの製造方法の一例を、図21を用いて説明する。まず、基材10dにミシン目51d、52dを作成し、基材10dを情報記入部30dと、中間部60dと、隠蔽部40dに区分する。また、隠蔽部40dの境界部43dに、容易に折曲できるようにスジ押しを施す。次に情報記入部30dに、印刷枠31dを印刷して情報記入欄32dを設ける。
次に、隠蔽部40dの片面に、隠蔽部40aと同様に再剥離・再貼着性粘着剤をパターン状に塗工して、粘着剤層20dを設ける。そして、境界部43dで、粘着剤層20dを内側として折り返すことにより、図19、20、3に示した隠蔽式シートDが得られる。
本実施形態の隠蔽式シートDは、情報記入欄32dに秘匿情報を記入した後、ミシン目51d、52dを切り離し、図22に示すように隠蔽部40dと情報記入部30dを中間部60dから分離する。そして、第1実施形態と同様に分離した隠蔽部40dを開いて、情報記入欄32dに貼着して、図23に示すように秘匿情報を隠蔽した状態とすることができる。そして、この図23の状態で、秘匿情報を開示すべき受領者に届ければ、受領者は、隠蔽部40dを情報記入部30dから剥離することによって、秘匿情報を入手できる。
また、本実施形態の隠蔽部40dは情報記入部30dよりも幅が狭いため、貼着した際はみ出しにくい。
(形態)
図24、25を用いて、本発明の隠蔽式シートの第5実施形態について説明する。なお、図24は本実施形態の隠蔽式シートEの表面図、図25は裏面図である。図24のXV-XV断面図は、第3実施形態に係る図15とほぼ同等であるため、情報記入部30cを中間部60eと、隠蔽部40cを隠蔽部40eと、粘着剤層20cを粘着剤層20dと、ミシン目51cをミシン目51eと、各々読み替え、また、ミシン目52cは削除して図15を援用する。図24、25、15に示すように、本実施形態の隠蔽式シートEは、基材10eと粘着剤層20eで概略構成されている。
情報記入部30eの表面には、印刷枠31eにより仕切られた情報記入欄32eが設けられている。基材10eとしては第1実施形態の基材10aと同様のものが使用できる。
隠蔽部40eと粘着剤層20eは、幅が狭く形成されている他は、第3実施形態の隠蔽部40c、粘着剤層20cと同じ構成であるので、詳細な説明を省略する。
隠蔽式シートEの製造方法の一例を、図26を用いて説明する。まず、基材10eにミシン目51e、52eを作成し、基材10eを情報記入部30eと、中間部60eと、隠蔽部40eに区分する。次に情報記入部30eに、印刷枠31eを印刷して情報記入欄32eを設ける。
次に、隠蔽部40eの片面全面に、隠蔽部40cと同様に再剥離・再貼着性粘着剤を塗工して、粘着剤層20eを設ける。そして、ミシン目51eで、粘着剤層20eを内側として折り返すことにより、図24、25、15に示した隠蔽式シートEが得られる。
本実施形態の隠蔽式シートEは、情報記入欄32eに秘匿情報を記入した後、ミシン目52eを切り離し、図27に示すように情報記入部30eを中間部60eから分離する。そして、隠蔽部40eを中間部60eから剥離しつつミシン目51eを切り取って分離する。この隠蔽部40eの裏面に露出した粘着剤層20e側を情報記入欄32eに接触させることにより、隠蔽部40aを貼着して、図28に示すように情報記入欄32eの秘匿情報を隠蔽した状態とすることができる。
そして、この図28の状態で、秘匿情報を開示すべき受領者に届ければ、受領者は、隠蔽部40eを情報記入部30eから剥離することによって、秘匿情報を入手できる。
また、本実施形態の隠蔽部40eは情報記入部30eよりも幅が狭いため、貼着した際はみ出しにくい。
(形態)
図29、30を用いて、本発明の隠蔽式シートの第6実施形態について説明する。なお、図29は本実施形態の隠蔽式シートFの表面図、図30は裏面図である。図29のXV-XV断面図は、第3実施形態に係る図15とほぼ同等であるため、情報記入部30cを中間部60fと、隠蔽部40cを隠蔽部40fと、粘着剤層20cを粘着剤層20fと、ミシン目51cは境界部55fと、各々読み替え、また、ミシン目52cは削除して図15を援用する。図29、30、15に示すように、本実施形態の隠蔽式シートFは、基材10fと粘着剤層20fで概略構成されている。
情報記入部30fの表面には、印刷枠31fにより仕切られた情報記入欄32fが設けられている。また、情報記入部30fの裏面には、印刷枠33fにより仕切られた情報記入欄34fが設けられている。
隠蔽部42fには、図29に示すように、略矩形状の形状を輪郭付ける打ち抜き45fと、略円形状の形状を輪郭付ける打ち抜き46fとが形成されている。
基材10fとしては第1実施形態の基材10aと、粘着剤層20fとしては第1実施形態の粘着剤層20aと、各々同様のものが使用できる。
隠蔽式シートFの製造方法の一例を、図31を用いて説明する。まず、基材10fにミシン目50fを作成し、基材10fの情報記入部30fと中間部60fを区分する。また、中間部60fと隠蔽部40fの境界部55fに、容易に折曲できるようにスジ押しを施す。次に、情報記入部30fの表面に印刷枠31fを、裏面に印刷枠33fを、各々印刷して情報記入欄32f、34fを設ける。
次に、隠蔽部40fの片面全面に、隠蔽部40cと同様に再剥離・再貼着性粘着剤を塗工して、粘着剤層20fを設ける。そして、境界部55fで、粘着剤層20eを内側として折り返す。その後打ち抜き45f、46fを作成することにより、図29、30、15に示した隠蔽式シートFが得られる。
本実施形態の隠蔽式シートFは、情報記入欄32f、34fに秘匿情報を記入した後、ミシン目50fを切り離し、情報記入部30fを中間部60fから分離する。そして、隠蔽部40fの打ち抜き45fで輪郭付けられる第1隠蔽片47fを中間部60fから剥離し、図32(a)に示すように、情報記入欄32fを覆うようにして情報記入部30fの表面に貼着する。また、隠蔽部40fの打ち抜き46fで輪郭付けられる第2隠蔽片48fを中間部60fから剥離し、図32(b)に示すように、情報記入欄34fを覆うようにして情報記入部30fの裏面に貼着する。
そして、この図32(a)、(b)の状態で、秘匿情報を開示すべき受領者に届ければ、受領者は、第1隠蔽片47f、第2隠蔽片48fを情報記入部30eから剥離することによって、秘匿情報を入手できる。
また、また、第1隠蔽片47f、第2隠蔽片48fは、情報記入欄をカバーできる範囲で、意匠性を考慮して任意の形状、大きさとすることができる。
例えば、第1、第2,第4実施形態については、第1実施形態に沿って説明する以下のような変更が可能である。
第1実施形態では粘着剤層20aを、ミシン目50aと平行なストライプ状としたが、図33に示すように、ミシン目50aと直角にかつ等間隔で縞状のパターンとし、第1粘着剤層21aと第2粘着剤層22aとが同一直線状に位置しないように配置してもよい。また、図34に示すように、第1粘着剤層21aを水玉状のパターンとし、第2粘着剤層22aを水玉状の残部とするパターンとし、互いに重ならないように配置してもよい。
被覆層の形成方法としては、例えば、フレキソ印刷、スクリーン印刷、グラビア印刷等により、粘着剤層上にインクを用いて印刷する方法、剥離剤を塗布する方法などが挙げられる。
また、上記各実施形態では、切り取り可能な切断線として何れもミシン目を示したが、ミシン目の他に、切溝や切り取り位置を示すガイドであってもよい。
また、上記各実施形態では、秘匿情報を記入すべき位置を明確にするため、印刷枠を印刷することにより情報記入欄を設けたが、印刷枠を設けない構成としてもよい。
10a,10b,10c,10d,10e,10f 基材
20a,20b,20c,20d,20e,20f 粘着剤層
30a,30b,30c,30d,30e,30f 情報記入部
40a,40b,40c,40d,40e,40f 隠蔽部
45b,45f,46f 打ち抜き
50a,51b,52b,51c,52c,51d,52d,51e,52e,50f ミシン目(切断線)
60d,60e,60f 中間部
Claims (6)
- 情報記入部と隠蔽部とこれらの間に存する中間部に区分される基材と、前記基材の隠蔽部の片面に設けられた粘着剤層を有し、
前記情報記入部と中間部との境界、及び隠蔽部と中間部との境界は、各々切り取り可能な切断線とされており、
前記隠蔽部は、第1の隠蔽部および第2の隠蔽部に区分され、前記第2の隠蔽部が前記第1の隠蔽部との境界にて折り返され、前記粘着剤層を介して前記第1の隠蔽部に剥離可能に貼着されていることを特徴とする隠蔽式シート。 - 情報記入部と隠蔽部とこれらの間に存する中間部に区分される基材と、前記基材の隠蔽部の片面に設けられた粘着剤層を有し、
前記情報記入部と中間部との境界、及び隠蔽部と中間部との境界は、各々切り取り可能な切断線とされており、
前記隠蔽部は、前記中間部との境界にて折り返され、前記粘着剤層を介して前記中間部に剥離可能に貼着されていることを特徴とする隠蔽式シート。 - 前記基材の隠蔽部内に、所定形状を輪郭付ける打ち抜きが形成されている請求項1または2に記載の隠蔽式シート。
- 情報記入部と隠蔽部とこれらの間に存する中間部に区分される基材と、前記基材の隠蔽部の片面に設けられた粘着剤層を有し、
前記情報記入部と中間部との境界は切り取り可能な切断線とされており、
前記隠蔽部は、前記中間部との境界にて折り返され、前記粘着剤層を介して前記中間部に剥離可能に貼着され、
前記隠蔽部内に所定形状を輪郭付ける打ち抜きが形成されていることを特徴とする隠蔽式シート。 - 前記隠蔽部内に1以上の切り取り可能な切断線が設けられ、該隠蔽部が2以上の部分に分離可能とされている請求項1〜4のいずれか一項に記載の隠蔽式シート。
- 前記粘着剤層が、粘着性微粒子および/または非粘着性微粒子と、バインダと、タッキファイヤとを含有する請求項1〜5のいずれか一項に記載の隠蔽式シート。
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