JP2000158858A - 感圧接着性プリント用シートおよびその作成方法 - Google Patents

感圧接着性プリント用シートおよびその作成方法

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JP2000158858A
JP2000158858A JP10356895A JP35689598A JP2000158858A JP 2000158858 A JP2000158858 A JP 2000158858A JP 10356895 A JP10356895 A JP 10356895A JP 35689598 A JP35689598 A JP 35689598A JP 2000158858 A JP2000158858 A JP 2000158858A
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sheet
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JP10356895A
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Akifumi Tanaka
章文 田中
Rie Yoshikawa
理恵 吉川
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Toppan Edge Inc
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Toppan Forms Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の感圧接着性プリント用シートが有する
欠点を克服し、製造時の作業時間が短く、しかも紙の変
形や印刷が損なわれることによるトラブルを生じさせな
い感圧接着性プリント用シートと、感圧接着剤の塗布適
性に優れた、その作成方法を得る。 【課題の解決手段】 重ね合わせ用シートの重ね合わせ
面に、通常状態では接着することなく、所定の圧力を付
与することにより接着する、オリゴマー類を含有せず、
アクリル系光重合性モノマーと光重合開始剤とを含有し
てなる感光性樹脂組成物からなる放射線硬化型感圧接着
剤の硬化層を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、重ね合わせ面の感
圧接着剤の硬化層に施される情報の印刷インキやトナー
の密着性を向上させる感圧接着性プリント用シートに関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、郵便法の改正に伴い、親展性を有
する葉書システムが実用化され、普及し始めている。こ
の親展性を有する葉書システムは、例えば、個人的用
件、あるいはプリント情報、印刷情報等の各種情報が記
載された葉書を折り畳み、切り重ね、あるいは別体同士
の重ね合わせをする等、各種の重ね合わせ態様で剥離可
能に接着し、当該情報を隠蔽した後に郵送し、受取人が
重ね合わせ面を再び剥離して隠蔽情報を読み取るもので
ある。
【0003】葉書システムで使用される感圧接着性プリ
ント用シートとしては、例えば、情報を担持した基体シ
ートの重ね合わせ面に非剥離性接着剤基剤と、その接着
剤基剤に対して非親和性を示す微粒子充填剤からなる接
着剤組成物からなる接着層を設けたもの(特開平4−5
9395号公報)、基体シート面に予め印刷を施し、こ
の面に接着層を設けたもの(実開昭57−147069
号公報)、基体シートの重ね合せ面にプロセス印刷、ベ
タ印刷あるいは地紋印刷などの印刷を施し、その上に剥
離性、透明性及びトナー受容性を有する接着層を設けた
もの(特願平7−188378号)などが知られている
が、これらにおいてはいずれも接着剤として、水性エマ
ルション、ゴムラテックスなど水性媒体を合む感圧接着
剤が用いられている。
【0004】しかしながら、このような水性媒体を合む
感圧接着剤は、紙面にこれを塗布する場合、乾燥に特別
な乾燥機を必要としたり、作業時問が長くなるのを免れ
ない上に、紙の変形をもたらし、担持された情報が損な
われたり、あるいは従来のこの種の感圧接着性プリント
用シートにおいては印刷された文字、図柄の密着性が不
十分で剥離する際に不鮮明になるという欠点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来の感圧接着性プリント用シートが有する欠点を克服
し、製造時の作業時間が短く、しかも紙の変形や印刷が
損なわれることによるトラブルを生じさせない感圧接着
性プリント用シートと、感圧接着剤の塗布適性に優れ
た、その作成方法を得ることを目的としてなされたもの
である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、感圧接着
性プリント用シートについて種々研究を重ねた結果、感
圧接着剤として、重ね合わせ面への情報を印刷、印字を
するために用いられるアクリル系紫外線硬化型インキや
アクリル系樹脂トナーと類似した組成の放射線硬化型感
圧接着剤、特に、オリゴマー類を含有せず、アクリル系
光重合性モノマーと光重合開始剤とを含有してなる放射
線硬化型感圧接着剤を用いれば、紙の変形や印刷された
文字、図柄の密着性不足に基づくトラブルを防止し、さ
らに、感圧接着剤の塗布適性に優れることを見出し、こ
の知見に基づいて本発明をなすに至った。
【0007】すなわち、本発明の感圧接着性プリント用
シートは、重ね合わせ面が剥離可能に接着される重ね合
わせ用シートであって、前記重ね合わせ用シートの重ね
合わせ面に、通常状態では接着することなく、所定の圧
力を付与することにより接着する、オリゴマー類を含有
せず、アクリル系光重合性モノマーと光重合開始剤とを
含有してなる感光性樹脂組成物から形成された放射線硬
化型感圧接着剤の硬化層が設けられたことを特徴とす
る。
【0008】また、本発明の感圧接着性プリント用シー
トの作成方法は、重ね合わせ面が剥離可能に接着される
重ね合わせ用シートの作成方法であって、前記重ね合わ
せ用シートの重ね合わせ面に、オリゴマー類を含有せ
ず、アクリル系光重合性モノマーと光重合開始剤とを含
有してなる感光性樹脂組成物からなる放射線硬化型感圧
接着剤を塗布する工程と、当該感圧接着剤の塗布層に放
射線を照射してこれを硬化させ、通常状態では接着する
ことなく、所定の圧力を付与することにより接着する硬
化層を形成する工程とを含むことを特徴とする。
【0009】したがって、本発明の感圧接着性プリント
用シートおよびその作成方法によれば、重ね合わせ面に
塗布される感圧接着剤がアクリル系光重合性モノマーを
主成分とし、水性媒体を含まず、乾燥工程を経ずに放射
線の照射をもって、その塗布層が硬化されて硬化層を形
成するものであるため、製造時の作業時間が短く、しか
も紙の変形はなく、また、アクリル系紫外線硬化型イン
キやアクリル系樹脂トナーとの相溶性に優れ、印刷され
た文字、図柄の密着性が良く、剥離する際に不鮮明とな
ることはない。さらに、本発明の感圧接着剤はアクリル
系光重合性オリゴマーなどのオリゴマ類を含有しないた
め、塗布時の接着剤の粘度が低いことでレベリング状態
が良く、また、泡立ちも少ないため塗布適性に優れる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の感圧接着性プリント用シ
ートにおける基体シートの材料としては、アート紙、マ
シンコーテッド紙、色刷石版用紙、バライタ紙、つや
紙、合成紙、プラスチックフィルムなどこれまで感圧接
着性プリント用シートの基材として慣用されている材料
の中から任意のものを選ぶことができる。
【0011】本発明においては、接着後に剥離可能な硬
化層を形成させるための放射線硬化型感圧接着剤とし
て、アクリル系光重合性モノマーと光重合開始剤とを合
有する感光性樹脂組成物を用いることが必要である。ア
クリル系光重合性モノマーとしては、例えば、アクリル
酸やメタクリル酸などの不飽和カルボン酸又はそのエス
テル、例えばアルキル−、シクロアルキル−、ハロゲン
化アルキル−、アルコキシアルキル−、ヒドロキシアル
キル−、アミノアルキル−、テトラヒドロフルフリル
−、アリル−、グリシジル−、ベンジル−、フェノキシ
−アクリレート及びメタクリレート、低級アルキレング
リコール、アクリルアミド、メタクリルアミド又はその
誘導体、例えばアルキル基やヒドロキシアルキル基でモ
ノ置換又はジ置換されたアクリルアミド及びメタクリル
アミド、ジアセトンアクリルアミド及びメタクリルアミ
ド、N,N/−アルキレンビスアクリルアミド及びメタ
クリルアミドなどがある。これらは単独で用いてもよい
し、2種以上を組み合わせて用いることもできる。
【0012】また、前記アクリル系光重合性モノマーと
ともに用いられる光重合開始剤としては、通常の感光性
樹脂組成物における公知の光重合開始剤の中から任意の
ものを選択して用いることができる。このような光重合
開始剤としては、例えばベンゾインやベンゾインエチル
エーテル、ベンゾイン−n−プロピルエーテル、ベンゾ
イン−イソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチル−
エーテルなどのベンゾインアルキルエーテル類、2,2
−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、ベンゾフ
ェノン、ベンジル、ジアセチル、ジフェニルスルフィ
ド、エオシン、チオニン、9,10−アントラキノン、
2−エチル−9,10−アントラキノンなどが挙げられ
る。これらの光重合開始剤は、それぞれ単独で用いても
よいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。その合
有量は、通常前記アクリル系光重合性モノマー100重
量部当り、0.1〜10重量部の範囲で選ばれる。
【0013】本発明で用いる放射線硬化型感圧接着剤に
は、所望に応じ、重ね合わせた後、経時的に接着力が増
加して剥離し難くなるのを抑制したり、ブロッキングを
防止するために微粒子充填剤を合有させることができ
る。このような微粒子充填剤としては前記した二成分と
の親和力が小さいものであって、硬化層の透明性を阻害
しないようにする必要から、粒子形状が規則的に整った
ものを用いるのが良い。このようなものとしては、例え
ば、各種デンプン系、合成ゼオライト、微球状アクリル
樹脂、微球状メタクリル樹脂、微球状ポリエチレン、球
状アルミナ、ガラス粉末、シラスバルーン、活性白土な
どが挙げられる。これらの充填剤は、単独で用いてもよ
いし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0014】しかしながら、従来からこの種の接着剤組
成物の充填剤として使用されているシリカ、酸化チタ
ン、酸化亜鉛などは、その粒子形状が不規則なため、硬
化層に光の乱反射作用を促して透明性を損なうおそれが
あるので、これらは添加しない方が好ましいが、添加す
る場合には、その添加量をl0重量%以下にするのがよ
い。なお、これらの微粒子充填剤は、その平均粒子径が
1〜20μm、好ましくは2〜5μmの範囲にあるもの
が好適である。
【0015】この微粒子充填剤を合有させる場合には、
その配合割合を適切に選ぶことが必要である。微粒子充
填剤の配合量が少なすぎると、耐ブロッキング性が低下
したり、また、接着力が強すぎて剥離し難くなるし、ま
た、多すぎると接着力が低くなり過ぎ、十分な粘着性を
示さなくなる。したがって、微粒子充填剤の配合割合
は、放射線硬化型感圧接着剤の全量をl00重量部とし
たとき、微粒子充填が100〜300重量部、好ましく
は130〜250重量部、より好ましくは150〜20
0重量部になる範囲で選ぶのが良い。
【0016】本発明の硬化層を構成するための感光性組
成物には、所望に応じ、一般の感光性樹脂組成物におい
て慣用されている添加成分、例えば熱重合禁止剤、粘着
付与剤、粘度調整剤、老化防止剤、安定剤、着色剤、微
粒子充填剤などを合有させることができる。この熱重合
禁止剤としては、例えばヒドロキノン、モノ第三ブチル
ヒドロキノン、ベンゾキノン、2,5−ジフェニル−p
−ベンゾキノン、ピクリン酸、ジ−p−フルオロフェニ
ルアミン、ジ−p−メトキシフェノール、2,6−ジ第
三ブチル−p−クレゾールなどを挙げることができる。
これらの熱重合禁止剤は、熱重合反応を防止するための
ものであり、したがって、該熱重合禁止剤の含有量は、
通常、接着剤基剤100重量部当り、0.01〜5重量
部の範囲で選ばれる。
【0017】本発明の感圧接着性プリント用シートは、
例えば、次のようにして製造することができる。すなわ
ち、所定の基体シートを、二っ折り、三つ折り、切り重
ね、あるいは別体同士の重ね合わせなどにより対向する
部分に、グラビアコーター、フレキソ、エアナイフコー
ター、バーコーターなどの塗布手段により、前記した放
射線硬化型感圧接着剤組成物を塗布するが、この際の塗
布は、基体シート表面の全面に亘っても良いし、一部分
の表面のみに行っても良い。
【0018】なお、本発明において、基体シートとし
て、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリ塩化ビニルなどのプラスチックフィル
ムを用いる場合には、基体シートの表面をマット処理、
コロナ処理などの表面処理を施すのが好ましい。また、
基体シート面への接着剤の塗布量は、硬化層の接着性、
剥離性あるいは透明性の維持のため、1〜30g/m
2、好ましくは3〜20g/m2、さらに好ましくは5〜
15g/m2の範囲内になるように選ばれる。
【0019】このようにして製造された感圧接着性プリ
ント用シートは、紫外線、電子線、X線、i線、g線な
どの放射線を照射させて、接着剤層を適度に硬化させた
後、各面の硬化した接着剤層を重ね合わせ、例えば、加
圧ローラによって約1〜100kg/cm2の圧力下で
接着させる。
【0020】本発明の感圧接着性プリント用シートにお
ける接着性や接着後の再剥離性は、アクリル系光重合性
モノマーの種類、官能基数、接着時のローラ圧などを変
えることによって調整することができる。一般に、アク
リル系光重合性モノマーの官能基が多いほど接着面が硬
くなり、接着力が低下するし、また接着時のローラ圧が
大きくなるほど接着力が増大する。
【0021】本発明における放射線硬化型感圧接着剤の
硬化層は、適度の接着性及び再剥離性を有することが必
要である。これは、全面にわたって、ベタ印刷したケン
ト紙を、幅25mm、長さ100mmに裁断した試料2
枚を25mmの長さで重ね合せ、50kg/cm2の荷
重を加えて圧着した後、オートグラフAGS50(島津
製作所製)を用いて測定した剥離強度が50〜150g
/25mm、好ましくは80〜120g/25mmの範
囲になるように接着力を調整することによって達成され
る。この接着力が50g/25mm未満では圧着したと
きの接着性が低く、剥離しやすいし、また、150g/
25mmよりも大きくなると、再剥離し難くなり、必要
時に開封ができない。
【0022】本発明の感圧接着性プリント用シートにお
いては、放射線硬化型感圧接着剤の硬化層への情報がア
クリル系紫外線硬化型インキやアクリル系樹脂トナーに
より印刷・印字されているのが好適である。先ず、アク
リル系紫外線硬化型インキとは、通常、アクリル系オリ
ゴマー、アクリル系光重合性モノマー、光重合開始剤か
らなるビヒクルに着色料、例えば黒色顔料やカーボンブ
ラックおよび分散剤、安定剤、つや消し剤、防カビ剤、
粘度調整剤などを配合して調整されるものである。な
お、このインキを用いた場合、通常の印刷機にて放射線
硬化型感圧接着剤の塗布・硬化工程と印刷・乾燥工程を
同時に行い得る。
【0023】レーザプリンタやデジタルプレスなどを用
い、熱溶融性トナーをもって放射線硬化型感圧接着剤の
硬化層に情報を印字する場合、アクリル系樹脂トナーが
最も好適である。現在、一般的に使用されている熱溶融
性トナーには、現在の主流であるアクリル系樹脂の他、
エポキシ系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエステル系
樹脂、ポリプロピレン系樹脂を主成分とするのものがあ
り、これらのトナーは何れも本発明の放射線硬化型感圧
接着剤の硬化層に密着するが、前記のアクリル系紫外線
硬化型インキと同様、トナーを硬化層と類似のアクリル
系樹脂とすることにより、トナーと硬化層との密着性が
高まり、極めて良好に情報が施せる。
【0024】なお、本発明においては、放射線硬化型感
圧接着剤と紫外線硬化型インキとをできるだけ類似した
組成のものとするのが有利である。このようにすれば、
両者の密着性が著しく向上し、文字や図柄のかすれや剥
離を生じない。
【0025】次に、本発明の感圧接着性プリント用シー
トの構成例について、添付図面に基づき詳細に説明する
が、本発明はこれらの構成例によって限定されるもので
はない。なお、ここにおいて、図1は本発明の第一の構
成例である二つ折り感圧接着性プリント用シートの平面
図、図2は図1のX−X線断面図、図3は図1の感圧接
着性プリント用シートの重ね合わせ状態説明図、図4は
本発明の第二の構成例である三っ折り感圧接着性プリン
ト用シートの平面図、図5は図4の感圧接着性プリント
用シートの裏面平面図、図6は図4の感圧接着性プリン
ト用シートの重ね合わせ状態説明図、図7は接着後の重
ね合わせ面の各種剥離容易化手段の説明図、図8は別の
三つ折り情報隠蔽葉書として構成された感圧接着性プリ
ント用シートの重ね合わせ状態説明図、図9はさらに別
の三つ折り情報隠蔽葉書として構成された感圧接着性プ
リント用シートの重ね合わせ状態説明図である。
【0026】図1ないし図3に示す本発明の第一の構成
例は「隠蔽葉書」として構成されてなる二つ折り感圧接
着性プリント用シート1である。これは、基体シート2
が折り用ミシン線Mfによって上紙片Aと下紙片Cに区
画され、図3に示す如く、二つ折りに折り畳まれた状態
で隠蔽情報を担持するものである。そして、図1に示す
如く、基体シート2面には日付記入欄、品名記入欄、価
格記入欄や社名などの一般印刷5が施されていると共
に、図1および図2に示す如く、折り畳まれた際の重ね
合わせ面3全面、すなわち、上紙片Aと下紙片Cの重ね
合わせ面全面に放射線硬化型接着剤の硬化層4が施され
ている。
【0027】なお、本実施例では上紙片Aの角部には切
込みKを設け、上紙片Aと下紙片Cとの問に一部段差を
生じさせ、接着後の重ね合わせ面の剥離を容易としてい
る。このような剥離容易化手段としては、図7に示す如
く、本構成例におけるような(イ)重ね合わせ面の角部
に切り込みKを入れて段差を設けたり、(ロ)重ね合わ
せ面の辺部に切り込みKを入れて段差を設けたり、
(ハ)一方の重ね合わせ面にフラップ片Fを延設させて
段差を設ける、などの手法が採用できる。
【0028】図4ないし図6に示す本発明の第二の構成
例は、「隠蔽葉書」として構成されてなる三っ折り感圧
接着性プリント用シート1である。これは、基体シート
2が二本の折り用ミシン線Mf,Mfによって上紙片
A、中紙片B、下紙片Cに区画され、図6に示す如く、
Z字型に三っ折りに折り畳まれた状態で隠蔽情報を担持
するものである。そして、図4および図5に示す如く、
基体シート2の表裏面に日付記入欄、品名記入欄、価格
記入欄や説明文などの一般印刷5が施されていると共
に、Z字型に折り畳まれた際のそれぞれの重ね合わせ面
3全面には放射線硬化型接着剤の硬化層4が施されてい
る。
【0029】なお、ここで、本発明の感圧接着性プリン
ト用シートの適用例を幾つか例示する。例えば、図8に
示す別の三つ折り情報隠蔽葉書を構成する感圧接着性プ
リント用シート1は、折り用ミシン線Mf,Mfをもっ
てZ字状に折り畳まれた上紙片A、中紙片B、下紙片C
からなり、前述の実施例と同様に、切り欠きKなどの所
定の加工が施されている他、葉書本体に見立てられる中
紙片Bに設けられた葉書表示Hを上紙片Aを通して見え
るようにした表示窓孔Wを形成する型抜き加工なども施
されてなる。
【0030】また、図9に示すさらに別の三つ折り情報
隠蔽葉書を構成する感圧接着性プリント用シート1は、
切り重ねられた上紙片A、中紙片B、下紙片Cからな
り、これについても同様に、切り欠きKなどの所定の加
工が施されている他、葉書表示Hを含めた部分で、上紙
片Aと葉書本体に見立てられる中紙片Bとが剥離困難に
強接着された所定領域R1と、その他の剥離可能な領域
R2とを区画分離するためのスリットS加工なども施さ
れてなる。
【0031】
【実施例】次に実施例により本発明をさらに詳細に説明
する。なお、各例における感圧接着性プリント用シート
の接着性、印字密着性と共に、接着剤塗布時の当該接着
剤のレベリング状態、泡立ち状態については、以下の方
法により評価した。
【0032】接着性:各例で得たシートを、幅25m
m、長さ100mmに裁断して試料を作成し、この試料
二枚を25mmの長さで重ね合わせ、50kg/cm
2,100kg/cm2の荷重を加えて圧着した後、オー
トグラフAGS50(島津製作所製)を用いて剥離強度
を測定し、以下の基準で評価した。 80〜120g/25mm A 50〜80g/25mm又は120〜150g/25mm B 30〜50g/25mm又は150〜180g/25mm C 30g/25mm未満又は180g/25mm超過 D
【0033】印字密着性:ステンレスSUS304に対
し、異なる粘着力を有する粘着剤を塗布してある紙、ま
たはフィルムを接着剤面に貼り付けた後、ゆっくり剥
し、アクリル系樹脂トナーによる印字の密着性をJIS
Z0237に準じ、以下の基準で評価した。 粘着力1kg/25mmの粘着テープを貼り、剥しても印字剥離なし ◎ 粘着力500g/25mmの粘着テープを貼り、剥しても印字剥離なし ○ 粘着力250g/25mmの粘着テープを貼り、剥しても印字剥離なし △ 粘着力250g/25mmの粘着テープを貼り、剥しても印字剥離あり ×
【0034】レベリング状態:感圧接着剤20gをシャ
ーレ状の直径10cmの円筒容器の中央部に滴下し、所
定時間内(5秒)に接着剤の容器内における分散状態の
相対的な比較を行った。◎は分散状態良好、○は平均的
な分散状態、△は分散状態不良をそれぞれ示す。
【0035】泡立ち状態:所定量の感圧接着剤200g
をを300ccビーカーに採り、小型攪拌器にて10分
間攪拌し、泡立ちの状態を確認し、相対的な比較を行っ
た。◎は泡の発生量が少ない、○は泡の発生量が平均
的、△は泡の発生量が多いことをそれぞれ示す。
【0036】実施例1 アクリル系光重合性モノマーとして、トリメチロールの
プロピレンオキシド付加物のトリアクリレート(東亜合
成株式会社製、製品名M−320)100重量部に対し
5重量%の割合で光重合開始剤(日本チバガイギー社
製、登録商標名「イルガキュア」500)を添加した。
このようにして得た放射線硬化型組成物を連量110k
gのコート紙にワイヤーバーにより10g/m2の割合
で塗布し、次いで、アイグラフィクス(株)製の紫外線
照射装置を用いて露光処理し、硬化させた。このように
して無色透明で光沢のある硬化層を有する感圧接着性プ
リント用シートを製造した。次いで、この硬化層の上に
市販のアクリル系紫外線硬化型インキを用いて文字を印
刷した。このものの接着性、印字密着性と共に、接着剤
塗布時の当該接着剤のレベリング状態、泡立ち状態を評
価し、表1に示す。
【0037】実施例2 アクリル系光重合性モノマーとして、トリメチロールの
プロピレンオキシド付加物のトリアクリレート(東亜合
成株式会社製、製品名M−320)50重量部と2−エ
チルヘキシルカルビトールアクリレート(東亜合成株式
会社製、製品名M−120)50重量部との混合物を用
いる以外は実施例1と同様にして感圧接着性プリント用
シートを製造した。このものの接着性、印字密着性と共
に、接着剤塗布時の当該接着剤のレベリング状態、泡立
ち状態を評価し、表1に示す。
【0038】実施例3 アクリル系光重合性モノマーとして、トリメチロールプ
ロパントリアクリレート50重量部と1,6−ヘキサン
ジオールジアクリレート50重量部との混合物を用いる
以外は実施例1と同様にして感圧接着性プリント用シー
トを製造した。このものの接着性、印字密着性と共に、
接着剤塗布時の当該接着剤のレベリング状態、泡立ち状
態を評価し、表1に示す。
【0039】実施例4 光重合性モノマーとして、トリメチロールのプロピレン
オキシド付加物のトリアクリレート(東亜合成株式会社
製、製品名M−320)40重量部と2−エチルヘキシ
ルカルビトールアクリレート(東亜合成株式会社製、製
品名M−120)30重量部と1,6−ヘキサンジオー
ルジアクリレート30重量部との混合物を用いる以外
は、実施例1と同様にして感圧接着性プリント用シート
を製造した。このものの接着性、印字密着性と共に、接
着剤塗布時の当該接着剤のレベリング状態、泡立ち状態
を評価し、表1に示す。
【0040】比較例1 メタクリル変性ポリブタジエン系オリゴマー(日本曹達
株式会社製、製品名TEA−1000)60重量部に、
アクリル系光重合性モノマーとして、トリメチロールの
プロピレンオキシド付加物のトリアクリレート(東亜合
成株式会社製、製品名M−320)40重量部を加え、
この混合物に対し5重量%の割合で光重合開始剤(日本
チバガイギー社製、登録商標名「イルガキュア」50
0)を添加した。以後、実施例1と同様にして感圧接着
性プリント用シートを製造した。このものの接着性、印
字密着性と共に、接着剤塗布時の当該接着剤のレベリン
グ状態、泡立ち状態を評価し、表1に示す。
【0041】比較例2 アクリル系光重合性モノマーとして、トリメチロールの
プロピレンオキシド付加物のトリアクリレート(東亜合
成株式会社製、製品名M−320)20重量部と2−エ
チルヘキシルカルビトールアクリレート(東亜合成株式
会社製、製品名M−120)20重量部との混合物を用
いる以外は比較例1と同様にして感圧接着性プリント用
シートを製造した。このものの接着性、印字密着性と共
に、接着剤塗布時の当該接着剤のレベリング状態、泡立
ち状態を評価し、表1に示す。
【0042】比較例3 オリゴマーとして、クリル変性ウレタンオリゴマー(日
本合成化学工業株式会社製、製品名UV−3000B)
60重量部を用い、アクリル系光重合性モノマーとし
て、トリメチロールプロパントリアクリレート20重量
部と1,6−ヘキサンジオールジアクリレート20重量
部との混合物を用いる以外は比較例1と同様にして感圧
接着性プリント用シートを製造した。このものの接着
性、印字密着性と共に、接着剤塗布時の当該接着剤のレ
ベリング状態、泡立ち状態を評価し、表1に示す。
【0043】比較例4 オリゴマーとしてアクリル変性ウレタンオリゴマー(日
本合成化学工業株式会社製、製品名UV−3000B)
60重量部を用い、かつイソプロピルアルコール20重
量部を加えて粘度調整する以外は比較例1と同様にして
感圧接着性プリント用シートを製造した。このものの接
着性、印字密着性と共に、接着剤塗布時の当該接着剤の
レベリング状態、泡立ち状態を評価し、表1に示す。
【0044】
【表1】
【0045】この表から、接着性については、各実施
例、各比較例、何れのものも特に問題がなく、感圧接着
性プリント用シートとして使用可能であるが、印字密着
性については、オリゴマーを含有せず、アクリル系光重
合性モノマーを主成分として構成された各実施例のもの
の方が、オリゴマーを含有する各比較例のものより優れ
ていることが分かる。また、オリゴマーを含有しない各
実施例における感圧接着剤のレベリング状態、泡立ち状
態は、オリゴマーを含有する各比較例における感圧接着
剤のレベリング状態、泡立ち状態よりも良好な結果が得
られた。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の感圧接着
性プリント用シートおよびその作成方法によれば、製造
時の作業時間が短く、しかも紙の変形はなく、また、ア
クリル系紫外線硬化型インキやアクリル系樹脂からなる
熱溶融性トナーとの相溶性に優れ、印刷された文字、図
柄の密着性が良く、剥離する際に不鮮明となることはな
い。さらに、本発明の感圧接着剤はアクリル系光重合性
オリゴマーなどのオリゴマ類を含有しないため、塗布時
の接着剤の粘度が低いことでレベリング状態が良く、ま
た、泡立ちも少ないため塗布適性に優れるといった効果
を泰する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の構成例である二つ折り感圧接着
性プリント用シートの平面図。
【図2】図1のX−X線断面図。
【図3】図1の感圧接着性プリント用シートの重ね合わ
せ状態説明図。
【図4】本発明の第二の構成例である三つ折り感圧接着
性プリント用シートの平面図。
【図5】図4の感圧接着性プリント用シートの裏面平面
図。
【図6】図4の感圧接着性プリント用シートの重ね合わ
せ状態説明図。
【図7】接着後の重ね合わせ面の各種剥離容易化手段の
説明図。
【図8】別の三つ折り情報隠蔽葉書として構成された感
圧接着性プリント用シートの重ね合わせ状態説明図。
【図9】さらに別の三つ折り情報隠蔽葉書として構成さ
れた感圧接着性プリント用シートの重ね合わせ状態説明
図。
【符号の説明】
1 感圧接着性プリント用シート 2 基体シート 3 重ね合わせ面 4 放射線硬化型感圧接着剤の硬化層 5 一般印刷 A 上紙片 B 中紙片 C 下紙片 Mf 折り用ミシン線

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重ね合わせ面が剥離可能に接着される重
    ね合わせ用シートであって、前記重ね合わせ用シートの
    重ね合わせ面に、通常状態では接着することなく、所定
    の圧力を付与することにより接着する、オリゴマー類を
    含有せず、アクリル系光重合性モノマーと光重合開始剤
    とを含有してなる感光性樹脂組成物から形成された放射
    線硬化型感圧接着剤の硬化層が設けられたことを特徴と
    する感圧接着用プリント用シート。
  2. 【請求項2】 重ね合わせ面が剥離可能に接着される重
    ね合わせ用シートの作成方法であって、前記重ね合わせ
    用シートの重ね合わせ面に、オリゴマー類を含有せず、
    アクリル系光重合性モノマーと光重合開始剤とを含有し
    てなる感光性樹脂組成物からなる放射線硬化型感圧接着
    剤を塗布する工程と、当該感圧接着剤の塗布層に放射線
    を照射してこれを硬化させ、通常状態では接着すること
    なく、所定の圧力を付与することにより接着する硬化層
    を形成する工程とを含むことを特徴とする感圧接着用プ
    リント用シートの作成方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006247842A (ja) * 2005-03-08 2006-09-21 Daio Paper Corp 隠蔽用紙
JP2008030365A (ja) * 2006-07-31 2008-02-14 Oji Tac Hanbai Kk 隠蔽式シート

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