JPH10263466A - 感圧接着性プリント用シート - Google Patents

感圧接着性プリント用シート

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JPH10263466A
JPH10263466A JP7387797A JP7387797A JPH10263466A JP H10263466 A JPH10263466 A JP H10263466A JP 7387797 A JP7387797 A JP 7387797A JP 7387797 A JP7387797 A JP 7387797A JP H10263466 A JPH10263466 A JP H10263466A
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JP
Japan
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sensitive adhesive
pressure
acrylic
sheet
weight
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Pending
Application number
JP7387797A
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English (en)
Inventor
Akifumi Tanaka
章文 田中
Rie Yoshikawa
理恵 吉川
Yasuo Kagami
康夫 加賀見
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Toppan Edge Inc
Original Assignee
Toppan Forms Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH10263466A publication Critical patent/JPH10263466A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造の際の作業時間が短く、しかも紙の変形
や印刷がそこなわれることによるトラブルを生じること
のない感圧接着性プリント用シートを提供する。 【解決手段】 重ね合わせ面が剥離可能に接着される重
ね合わせ用シートであって、基体シートの前記所定の重
ね合わせ面が通知情報プリント部とされてなると共に、
前記重ね合わせ面には、通常状態では接着することな
く、同士を対接させ所定の圧力を付与することにより接
着する、アクリル系オリゴマーとアクリル系光重合性モ
ノマーと光重合開始剤とを含有してなる感光性樹脂組成
物からなる放射線硬化型感圧接着剤の硬化層を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、重ね合わせ面の感
圧接着剤の硬化層に施される情報の印刷インキやトナー
の密着性を向上させる感圧接着性プリント用シートに関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、郵便法の改正に伴い、親展性を有
するはがきシステムが実用化され、普及し始めている。
この親展性を有するはがきシステムは、例えば個人的用
件、あるいはプリント情報、印刷情報等の各種情報が記
載されたハガキを折り畳み、切り重ね、あるいは別体同
士の重ね合わせをする等、各種の重ね合わせ態様で剥離
可能に接着し、該情報を隠蔽した後、郵送し、受取人が
重ね合わせ面を再び剥離して隠蔽情報を読み取るもので
ある。
【0003】はがきシステムで使用される感圧接着性プ
リント用シートとしては、例えば、情報を担持した基体
シートの重ね合わせ面に非剥離性接着剤基剤と、その接
着剤基剤に対して非親和性を示す微粒子充填剤からなる
接着剤組成物からなる接着層を設けたものや(特開平4
−59395号公報)、基体シート面に予め印刷を施
し、この面に接着層を設けたもの(実開昭57−147
069号公報)、基体シートの重ね合せ面にプロセス印
刷、ベタ印刷あるいは地紋印刷などの印刷を施し、その
上に剥離性、透明性及びトナー受容性を有する接着層を
設けたもの(特願平7−188378号)などが知られ
ているが、これらにおいてはいずれも接着剤として、水
性エマルション、ゴムラテックスなど水性媒体を含む感
圧接着剤が用いられている。しかしながら、このような
水性媒体を含む感圧接着剤は紙面にこれを塗布する場
合、乾燥に特別な乾燥機を必要としたり、作業時間が長
くなるのを免れない上に、紙の変形をもたらし、担持さ
れた情報がそこなわれたり、あるいは従来のこの種の感
圧接着性プリント用シートにおいては印刷された文字、
図柄の密着性が不十分で剥離する際に、不鮮明になると
いう欠点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来の感圧接着性プリント用シートが有する欠点を克服
し、製造の際の作業時間が短く、しかも紙の変形や印刷
がそこなわれることによるトラブルを生じることのない
感圧接着性プリント用シートを得ることを目的としてな
されたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、感圧接着
性プリント用シートについて種々研究を重ねた結果、感
圧接着剤として、重ね合わせ面への情報を印刷、印字を
するために用いられるアクリル系紫外線硬化型インキや
アクリル系樹脂トナーと類似した組成の放射線硬化型感
圧接着剤を用いれば、紙の変形や印刷された文字、図柄
の密着性不足に基づくトラブルを防止しうることを見出
し、この知見に基づいて本発明をなすに至った。
【0006】すなわち、本発明は、重ね合わせ面が剥離
可能に接着される重ね合わせ用シートであって、基体シ
ートの前記所定の重ね合わせ面が通知情報プリント部と
されてなると共に、前記重ね合わせ面には、通常状態で
は接着することなく、同士を対接させ所定の圧力を付与
することにより接着する、アクリル系オリゴマーとアク
リル系光重合性モノマーと光重合開始剤とを含有してな
る感光性樹脂組成物からなる放射線硬化型感圧接着剤の
硬化層が設けられたことを特徴とする感圧接着性プリン
ト用シートを提供するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の感圧接着性プリント用シ
ートにおける基体シートの材料としては、アート紙、マ
シンコーテッド紙、色刷石版用紙、バライタ紙、つや
紙、合成紙、プラスチックフィルムなどこれまで感圧接
着性プリント用シートの基材として慣用されている材料
の中から任意のものを選ぶことができる。
【0008】本発明においては、剥離可能な硬化層を形
成させるための放射線硬化型感圧接着剤として、アクリ
ル系オリゴマーとアクリル系光重合性モノマーと光重合
開始剤とを含有する感光性樹脂組成物を用いることが必
要である。このアクリル系オリゴマーとは、末端にアク
リロイル基又はメタクリロイル基をもつオリゴマーであ
り、このようなオリゴマーとしては、例えばポリエチレ
ングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコー
ルジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレ
ート、ブチレングリコールジアクリレート、1,6‐ヘ
キサンジオールジアクリレート、トリメチロールプロパ
ントリアクリレート、ペンタエリトリトールポリアクリ
レート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジアク
リレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、
ポリプロピレングリコールジメタクリレート、ネオペン
チルグリコールジメタクリレート、ブチレングリコール
ジメタクリレート、1,6‐ヘキサンジオールジメタク
リレート、トリメチロールプロパントリメタクリレー
ト、オリゴエステルアクリレート、ポリエステルアクリ
レートなどがある。これらは、単独で用いてもよいし、
また2種以上を組み合わせて用いてもよい。さらにアク
リル系オリゴマー以外のオリゴマーと組み合わせて用い
ることもできる。
【0009】これらのオリゴマーは、重量平均分子量2
000〜30000の範囲のものが適当である。これよ
りも分子量が小さいものを用いると粘着性が大きくブロ
ッキングなどを生じるため取り扱いが困難になるし、ま
たこれよりも分子量の大きいものを用いると、硬化後の
接着性が低下したり、いったん接着した後で剥離しにく
くなるので剥離性接着用として不適当になる。
【0010】次に、このアクリル系オリゴマーと組み合
わせて用いられるアクリル系光重合性モノマーとして
は、例えばアクリル酸やメタクリル酸などの不飽和カル
ボン酸又はそのエステル、例えばアルキル‐、シクロア
ルキル‐、ハロゲン化アルキル‐、アルコキシアルキル
‐、ヒドロキシアルキル‐、アミノアルキル‐、テトラ
ヒドロフルフリル‐、アリル‐、グリシジル‐、ベンジ
ル‐、フェノキシ‐アクリレート及びメタクリレート、
低級アルキレングリコール、アクリルアミド、メタクリ
ルアミド又はその誘導体、例えばアルキル基やヒドロキ
シアルキル基でモノ置換又はジ置換されたアクリルアミ
ド及びメタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド及
びメタクリルアミド、N,N′‐アルキレンビスアクリ
ルアミド及びメタクリルアミドなどがある。これらは単
独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いるこ
ともできる。さらに、アクリル系光重合性モノマー以外
の光重合性モノマーと組み合わせて用いることもでき
る。このアクリル系光重合性モノマーの使用量は、前記
したアクリル系オリゴマー100重量部当り、10〜2
00重量部、好ましくは50〜150重量部の範囲内で
選ばれる。
【0011】また、前記のアクリル系オリゴマー及びア
クリル系光重合性モノマーとともに用いられる光重合開
始剤としては、通常の感光性樹脂組成物における公知の
光重合開始剤の中から任意のものを選択して用いること
ができる。このような光重合開始剤としては、例えばベ
ンゾインやベンゾインエチルエーテル、ベンゾイン‐n
‐プロピルエーテル、ベンゾイン‐イソプロピルエーテ
ル、ベンゾインイソブチル‐エーテルなどのベンゾイン
アルキルエーテル類、2,2‐ジメトキシ‐2‐フェニ
ルアセトフェノン、ベンゾフェノン、ベンジル、ジアセ
チル、ジフェニルスルフィド、エオシン、チオニン、
9,10‐アントラキノン、2‐エチル‐9,10‐ア
ントラキノンなどが挙げられる。これらの光重合開始剤
は、それぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を組み合
わせて用いてもよい。その含有量は、通常前記アクリル
系オリゴマーとアクリル系光重合性モノマーの合計量1
00重量部当り、0.1〜10重量部の範囲で選ばれ
る。
【0012】本発明で用いる放射線硬化型感圧接着剤に
は、所望に応じ、重ね合わせたのち経時的に接着力が増
加して剥離しにくくなるのを抑制したり、ブロッキング
を防止するために微粒子充填剤を含有させることができ
る。このような微粒子充填剤としては、前記した3成分
との親和力が小さいものであって、硬化層が透明性を阻
害しないようにする必要から、粒子形状が規則的に整っ
たものを用いるのがよい。このようなものとしては、例
えば、各種デンプン系、合成ゼオライト、微球状アクリ
ル樹脂、微球状メタクリル樹脂、微球状ポリエチレン、
球状アルミナ、ガラス粉末、シラスバルーン、活性白土
などが挙げられる。これらの充填剤は、単独で用いても
よいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。しかしな
がら、従来からこの種の接着剤組成物の充填剤として使
用されているシリカ、酸化チタン、酸化亜鉛などは、そ
の粒子形状が不規則なため、硬化層に光の乱反射作用を
促して透明性を損なうおそれがあるので、これらは添加
しない方が好ましいが、添加する場合には、その添加量
を10重量%以下にするのがよい。なお、これらの微粒
子充填剤は、その平均粒子径が1〜20μm、好ましく
は2〜5μmの範囲にあるものが好適である。
【0013】この微粒子充填剤を含有させる場合には、
その配合割合を適切に選ぶことが必要である。微粒子充
填剤の配合量が少なすぎると、耐ブロッキング性が低下
したり、また、接着力が強すぎて剥離しにくくなるし、
また、多すぎると接着力が低くなりすぎ、十分な粘着性
を示さなくなる。したがって、微粒子充填剤の配合割合
は、放射線硬化型感圧接着剤全量を100重量部とした
とき、微粒子充填剤が100〜300重量部、好ましく
は130〜250重量部、より好ましくは150〜20
0重量部になる範囲で選ぶのがよい。
【0014】本発明の硬化層を構成するための感光性組
成物には、前記した4成分に加えてさらに、所望に応じ
て一般の感光性樹脂組成物において慣用されている添加
成分、例えば熱重合禁止剤、粘着付与剤、粘度調整剤、
老化防止剤、安定剤、着色剤、微粒子充填剤などを含有
させることができる。この熱重合禁止剤としては、例え
ばヒドロキノン、モノ第三ブチルヒドロキノン、ベンゾ
キノン、2,5‐ジフェニル‐p‐ベンゾキノン、ピク
リン酸、ジ‐p‐フルオロフェニルアミン、ジ‐p‐メ
トキシフェノール、2,6‐ジ第三ブチル‐p‐クレゾ
ールなどを挙げることができる。これらの熱重合禁止剤
は、熱重合反応を防止するためのものであり、したがっ
て、該熱重合禁止剤の含有量は、通常レジン基剤100
重量部当り、0.01〜5重量部の範囲で選ばれる。
【0015】本発明の感圧接着性プリント用シートは、
例えば次のようにして製造することができる。すなわ
ち、所定の基体シートを、二つ折り、三つ折り、切り重
ね、あるいは別体同士の重ね合わせなどにより対向する
部分に、グラビアコーター、フレキソ、エアナイフコー
ター、バーコーターなどの塗布手段により、前記した放
射線硬化型感圧接着剤組成物を塗布し、次いで乾燥する
ことにより接着剤層を形成させる。この際の塗布は、基
体シート表面の全面にわたって行ってもよいし、一部分
の表面のみに行ってもよい。
【0016】本発明において、基体シートとして、ポリ
エチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリ塩化ビニルなどのプラスチックフィルムを用い
る場合には、基体シートの表面をマット処理、コロナ処
理などの表面処理を施すのが好ましい。また、基体シー
ト面への接着剤の塗布量は、硬化層の接着性、剥離性、
あるいは透明性の維持のため、1〜30g/m2、好ま
しくは3〜20g/m2、さらに好ましくは5〜15g
/m2の範囲内になるように選ばれる。
【0017】このようにして製造された感圧接着性プリ
ント用シートは、紫外線、電子線、X線、i線、g線な
どの放射線を照射させて、接着剤層を適度に硬化させた
のち、各面の硬化した接着剤層を重ね合わせ、例えば加
圧ローラによって約1〜100kg/cm2の圧力下で
接着させる。
【0018】本発明の感圧接着性プリント用シートにお
ける接着性や接着後の再剥離性は、アクリル系オリゴマ
ーとアクリル系光重合性モノマーの種類、両者の使用割
合、アクリル系光重合性モノマーの官能基数、接着時の
ローラ圧などを変えることによって調整することができ
る。一般に、アクリル系光重合性モノマーの官能基が多
いほど接着面が硬くなり、接着力が低下するし、また接
着時のローラ圧が大きくなるほど接着力が増大する。
【0019】本発明における放射線硬化型感圧接着剤の
硬化層は、適度の接着性及び再剥離性を有することが必
要である。これは、全面にわたって、ベタ印刷したケン
ト紙を、幅25mm、長さ100mmに裁断した試料2
枚を25mmの長さで重ね合せ、50kg/cm2の荷
重を加えて圧着したのち、オートグラフAGS50(島
津製作所製)を用いて測定した剥離強度が50〜150
g/25mm、好ましくは80〜120g/25mmの
範囲になるように接着力を調整することによって達成さ
れる。この接着力が50g/25mm未満では圧着した
ときの接着性が低く、剥離しやすいし、また150g/
25mmよりも大きくなると、再剥離しにくくなり、必
要時に開封ができない。
【0020】本発明の感圧接着性プリント用シートにお
いては、放射線硬化型感圧接着剤の硬化層への情報がア
クリル系紫外線硬化型インキもしくはアクリル系樹脂ト
ナーにより印刷されているのが好適である。先ず、アク
リル系紫外線硬化型インキとは、通常、アクリル系オリ
ゴマー、アクリル系光重合性モノマー、光重合開始剤か
らなるビヒクルに着色料、例えば黒色顔料やカーボンブ
ラックおよび分散剤、安定剤、つや消し剤、防カビ剤、
粘度調整剤などを配合して調整される。この際のアクリ
ル系オリゴマー、アクリル系光重合性モノマーおよび光
重合開始剤としては、前記の放射線硬化型観圧接着剤に
おけるアクリル系オリゴマー、アクリル系光重合性モノ
マーおよび光重合開始剤の例として挙げたものの中から
それぞれ選んで用いることができる。また、このインキ
を用いた場合、通常の印刷機にて放射線硬化型感圧接着
剤の塗布・定着工程と印刷・乾燥工程を同時に行い得
る。
【0021】レーザプリンタやデジタルプレスなどを用
い、トナーをもって放射線硬化型感圧接着剤の硬化層に
情報を印字する場合、アクリル系樹脂トナーが最も好適
である。現在、一般的に使用されているトナーには、現
在の主流であるアクリル系樹脂の他、エポキシ系樹脂、
ポリスチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリプロピ
レン系樹脂を主成分とするのものがあり、これらのトナ
ーは何れも本発明の放射線硬化型感圧接着剤の硬化層に
密着するが、前記のアクリル系紫外線硬化型インキと同
様、トナーを硬化層と類似のアクリル系樹脂とすること
により、トナーと硬化層との密着性が高まり、極めて良
好に情報が施せる。
【0022】本発明においては、放射線硬化型感圧接着
剤と紫外線硬化型インキとを、できるだけ類似した組成
のものとするのが有利である。このようにすれば、両者
の密着性が向上し、文字や図柄のかすれや剥離を生じな
い。
【0023】次に、本発明の感圧接着性プリント用シー
トの構成例について添付図面に基づき詳細に説明する
が、本発明はこれらの構成例によって限定されるもので
はない。なお、ここにおいて、図1は本発明の第一の構
成例である二つ折り感圧接着性プリント用シートの平面
図、図2は図1のX−X線断面図、図3は図1の感圧接
着性プリント用シートの重ね合わせ状態説明図、図4は
本発明の第二の構成例である三つ折り感圧接着性プリン
ト用シートの平面図、図5は図4の感圧接着性プリント
用シートの裏面図、図6は図4の感圧接着性プリント用
シートの重ね合わせ状態説明図、図7は接着後の重ね合
わせ面の各種剥離容易化手段の説明図である。
【0024】図1ないし図3に示す本発明の第一の構成
例は「隠蔽はがき」として構成された、重ね合わせ面3
全面に放射線硬化型接着剤の硬化層4が施されてなる二
つ折り感圧接着性プリント用シート1である。これは、
基体シート2が折り用ミシン線Mfによって上紙片Aと
下紙片Cに区画され、図3に示す如く、二つ折りに折り
畳まれた状態で隠蔽情報を担持するものである。そし
て、図1及び図3に示すように、基体シート2の表裏面
に郵便番号記入欄、購入品情報記入欄や社名などの一般
印刷5が施されていると共に、折り畳まれた際の重ね合
わせ面3全面、すなわち、上紙片Aと下紙片Cの片側面
全面に放射線硬化型接着剤の硬化層4が施されている。
【0025】なお、本実施例では上紙片Aの角部には切
込みKを設け、上紙片Aと下紙片Bとの間に一部段差を
生じさせ、接着後の重ね合わせ面の剥離を容易としてい
る。このような剥離容易化手段としては、図7に示すよ
うに、本構成例におけるような(イ)重ね合わせ面の角
部に切り込みKを入れて段差を設けたり、(ロ)重ね合
わせ面の辺部に切り込みKを入れて段差を設けたり、
(ハ)一方の重ね合わせ面にフラップ片Fを延設させて
段差を設ける、などの手法が採用できる。
【0026】図4ないし図6に示す本発明の第二の構成
例は「隠蔽はがき」として構成された、重ね合わせ面3
全面に放射線硬化型接着剤の硬化層4が施されてなる三
つ折り感圧接着性プリント用シート1である。これは、
基体シート2が二本の折り用ミシン線Mf,Mfによっ
て上紙片A、中紙片B、下紙片Cに区画され、図12に
示す如く、Z字型に三つ折りに折り畳まれた状態で隠蔽
情報を担持するものである。そして、図4および図5に
示すように、基体シート2の表裏面に郵便番号記入欄、
可変情報記入欄、説明文などの一般印刷5が施されてい
ると共に、Z字型に折り畳まれた際の重ね合わせ面3全
面に放射線硬化型接着剤の硬化層4が施されている。
【0027】
【実施例】次に実施例により本発明をさらに詳細に説明
する。なお、各例における感圧接着性プリント用シート
の接着性は以下の方法により評価した。
【0028】接着性;各例で得たシートを、幅25m
m、長さ100mmに裁断して試料を作成し、この試料
2枚を25mmの長さで重ね合わせ50kg/cm2
100kg/cm2、又は150kg/cm2の荷重を加
えて圧着したのち、オートグラフAGS50(島津製作
所製)を用いて剥離強度を測定し、以下の基準で評価し
た。 80〜120g/25mm A 50〜80g/25mm叉は120〜150g/25mm B 30〜50g/25mm叉は150〜180g/25mm C 30g/25mm未満又は180g/25mm超過 D 印刷密着性;ステンレスSUS304に対し、異なる粘
着力を有する粘着剤を塗布してある紙、またはフィルム
を接着剤面に貼り付けたのち、ゆっくり剥し、その定着
性をJIS Z0237に準じ、以下の基準で評価し
た。 粘着力1kg/25mmの粘着テープを貼り、剥しても印刷剥離なし ◎ 粘着力500g/25mmの粘着テープを貼り、剥しても印刷剥離なし ○ 粘着力250g/25mmの粘着テープを貼り、剥しても印刷剥離なし △ 粘着力250g/25mmの粘着テープを貼り、剥しても印刷剥離あり ×
【0029】実施例1 メタクリル変性ポリブタジエン系オリゴマー(日本曹達
株式会社製、製品名TEA−1000)60重量部に光
重合性モノマーとして、トリメチロールのプロピレンオ
キシド付加物(n≒2)のトリアクリレート(東亜合成
株式会社製、製品名M−320)40重量部を加え、こ
の混合物に対し5重量%の割合で光重合開始剤(日本チ
バガイギー社製、登録商標名「イルガキュア」500)
を添加した。このようにして得た放射線硬化型組成物を
連量110kgのコート紙にワイヤーバーにより10g
/cm2の割合で塗布し、次いでアイグラフフィクス
(株)製紫外線照射装置を用いて露光処理し、硬化させ
た。このようにして無色透明で光沢のある硬化層を有す
る感圧接着性プリント用シートを製造した。次いでこの
硬化層の上に市販のアクリル系紫外線硬化型インキを用
いて文字を印刷した。このものの接着性を評価し、表1
に示す。
【0030】実施例2 光重合性モノマーとして、トリメチロールのプロピレン
オキシド付加物(n≒2)のトリアクリレート(東亜合
成株式会社製、製品名M−320)20重量部と2‐エ
チルヘキシルカルビトールアクリレート(東亜合成株式
会社製、製品名M−120)20重量部との混合物を用
いる以外は、実施例1と同様にして感圧接着性プリント
用シートを製造した。このものの接着性を評価し、その
結果を表1に示す。
【0031】実施例3 光重合性モノマーとして、トリメチロールプロパントリ
アクリレート20重量部と1,6‐ヘキサンジオールジ
アクリレート20重量部との混合物を用いる以外は、実
施例1と同様にして感圧接着性プリント用シートを製造
した。このものの接着性を評価し、その結果を表1に示
す。
【0032】実施例4 実施例1で用いたのと同じメタクリル変性ポリブタジエ
ン系オリゴマー(日本曹達株式会社製、製品名TEA−
1000)60重量部に光重合性モノマーとして、トリ
メチロールプロパントリアクリレート35重量部及び
1,6‐ヘキサンジオールジアクリレート15重量部を
加え、この混合物に実施例1と同じ光重合開始剤5重量
%を添加した組成物を用い、実施例1と同様にして感圧
接着性プリント用シートを製造した。このものの接着性
を評価し、その結果を表1に示す。
【0033】実施例5 光重合性モノマーとして、トリメチロールのプロピレン
オキシド付加物(n≒2)のトリアクリレート(東亜合
成株式会社製、製品名M−320)20重量部と2‐エ
チルヘキシルカルビトールアクリレート(東亜合成株式
会社製、製品名M−120)15重量部と1,6‐ヘキ
サンジオールジアクリレート15重量部との混合物を用
いる以外は、実施例4と同様にして感圧接着性プリント
用シートを製造した。このものの接着性を評価し、その
結果を表1に示す。
【0034】実施例6 プレポリマーとしてアクリル変性ウレタンプレポリマー
(日本合成化学工業株式会社製、製品名UV−3000
B)60重量部を用い、かつイソプロピルアルコール2
0重量部で粘度調整すること以外は実施例1と同様にし
て感圧接着性プリント用シートを製造した。このものの
接着性を評価し、その結果を表1に示す。
【0035】実施例7 オリゴマーとしてアクリル変性ウレタンオリゴマー(日
本合成化学工業株式会社製、製品名UV−3000B)
60重量部を用い、かつイソプロピルアルコール20重
量部を加えて粘度調整する以外は、実施例3と同様にし
て感圧接着性プリント用シートを製造した。このものの
接着性を評価し、その結果を表1に示す。
【0036】実施例8 オリゴマーとして変性ウレタンオリゴマー(日本合成化
学工業株式会社製、製品名UV−3000B)40重量
部を用い、光重合性モノマーとして、トリメチロールの
プロピレンオキシド付加物(n≒2)のトリアクリレー
ト(東亜合成株式会社製、製品名M−320)40重量
部とトリプロピレングリコールジアクリレート20重量
部との混合物を用いる以外は実施例6と同様にして感圧
接着性プリント用シートを製造した。このものの接着性
を評価し、その結果を表1に示す。
【0037】実施例9 光重合性モノマーとして、トリメチロールプロパントリ
アクリレート20重量部とトリプロピレングリコールジ
アクリレート20重量部と2‐エチルヘキシルカルビト
ールアクリレート20重量部との混合物を用いる以外は
実施例8と同様にして感圧接着性プリント用シートを製
造した。このものの接着性を評価し、その結果を表1に
示す。
【0038】
【表1】
【0039】この表から、実施例1,4,6,9のう
ち、荷重50kg/cm2で圧着したもの、実施例6,
7のうち荷重100kg/cm2で圧着したものはいず
れも感圧接着性プリント用シートとして使用可能である
ことが分る。
【0040】
【発明の効果】本発明の感圧接着性プリント用シートで
用いる放射線硬化型感圧接着剤組成物は非水型であるた
め、乾燥により、しわを生じることがない上に、硬化層
は光沢を有し、外観も良好であり、しかもその上に印字
可能であるという利点がある。さらに、この硬化層を形
成する塗布工程を、印刷方式、コーティング方式の両方
で行うことができるためプレスオンライン生産が可能に
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第一の構成例である二つ折り感圧接
着性プリント用シートの平面図。
【図2】 図1のX−X線断面図。
【図3】 図1の感圧接着性プリント用シートの重ね合
わせ状態説明図。
【図4】 本発明の1例の三つ折り感圧接着性プリント
用シートの平面図。
【図5】 図4の感圧接着性プリント用シートの裏面
図。
【図6】 図4の感圧接着性プリント用シートの重ね合
わせ状態説明図。
【図7】 接着後の重ね合わせ面の各種剥離容易化手段
の説明図。
【符号の説明】
1 感圧接着性プリント用シート 2 基体シート 3 重ね合わせ面 4 放射線硬化型接着剤の硬化層 5 一般印刷部分 A 上紙片 B 中紙片 C 下紙片 Mc 切り用ミシン線 Mf 折り用ミシン線

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重ね合わせ面が剥離可能に接着される重
    ね合わせ用シートであって、基体シートの前記所定の重
    ね合わせ面が通知情報プリント部とされてなると共に、
    前記重ね合わせ面には、通常状態では接着することな
    く、同士を対接させ所定の圧力を付与することにより接
    着する、アクリル系オリゴマーとアクリル系光重合性モ
    ノマーと光重合開始剤とを含有してなる感光性樹脂組成
    物からなる放射線硬化型感圧接着剤の硬化層が設けられ
    たことを特徴とする感圧接着性プリント用シート。
  2. 【請求項2】 放射線硬化型感圧接着剤が平均粒子径1
    〜20μmの微粒子充填剤を含有する請求項1記載の感
    圧接着性プリント用シート。
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