JP3660462B2 - 感圧接着性プリント用シート - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、折り重ねや切り重ねにより、その重ね合わせ面を情報担持面としてなる折り畳みシート、重ね合わせシートのような親展性を有する情報伝達用シートや、寸法拡大可能な整理シート、複写用紙などの事務用シートなど、従来この種のプリント用シートでは使用されていなかった特殊な感圧接着剤により、その重ね合わせ面同士を剥離可能に接着するための感圧接着性プリント用シートに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、重ね合わせ面に情報を担持するプリント用シートにおいては、その重ね合わせ面同士が接着するように、通常、重ね合わせた際に対接するようなパターンで、重ね合わせ面の全面、部分的、あるいは線状に感圧接着剤の硬化層が設けられている。この感圧接着剤は自接着(Autohesion)性感圧接着剤とも言われ、その硬化層同士を対接させた状態で強圧をかけることにより、互いの高分子が自己拡散により密着するタイプものであって、組成物の種類や加圧の程度により、再剥離接着性を具現するものである。
【0003】
従来、この種のプリント用シートで使用される感圧接着剤の主成分は、一般にアクリル系エマルョン、天然ゴムラテックス、合成ゴムラテックスといった水性エマルョンやゴムラテックスなど、水性媒体を含むものである。このような水性媒体を含む感圧接着剤は、紙面に塗布され、その硬化層形成のために乾燥せられる際、特別な乾燥機を必要としたり、作業時間が長くなるのを免れない上、紙の変形をもたらしたり、担持された情報が損なわれるという欠点を有している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような従来の感圧接着剤を用いた感圧接着性プリント用シートが有する欠点を克服し、製造の際の作業時間が短く、しかも紙の変形等のトラブルを生じることのない感圧接着性プリント用シートを得ることを目的としてなされたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、感圧接着性プリント用シートに適した感圧接着剤について種々研究を重ねた結果、特定の光重合性モノマーを含む放射線硬化型接着剤を用いれば、水性媒体の使用なしに、簡単に塗布、乾燥することができ、しかも紙の変形を抑制しうることを見出し、この知見に基づいて、本発明をなすに至った。
【0006】
すなわち、本発明は、重ね合わせ面を有する基体シートのね合わせ面、通常状態では接着することなく、重ね合わせ面同士を対接させ所定の圧力を付与することにより接着する放射線硬化型感圧接着剤の硬化層が設けられた、重ね合わせ面が剥離可能に接着される重ね合わせ用シートにおいて、上記放射線硬化型感圧接着剤として末端不飽和基を有するプレポリマーと、トリメチロールプロパンのトリアクリレート若しくはトリメタクリレートとアルキレングリコール又はポリアルキレングリコールのジアクリレート若しくはジメタクリレートとの組み合せを含む混合物からなる光重合性モノマーと光重合開始剤とを含有した感光性組成物を用いることを特徴とする感圧接着性プリント用シートを提供するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の感圧接着性プリント用シートは、情報を含む基体シートの重ね合せ面に、所要の感圧接着剤層を設けて構成されているが、基体シートの材料としては、アート紙、マシンコーテッド紙、色刷石版用紙、バライタ紙、つや紙、合成紙、プラスチックフィルムなどこれまで感圧接着性プリント用シートの基材として慣用されている材料の中から任意のものを選ぶことができる。
【0008】
次に、本発明の剥離可能な硬化層を構成する放射線硬化型組成物としては、紫外線、電子線、X線、i線、g線などの放射線により硬化しうる組成物であればよく特に制限はないが、特に末端に不飽和基を有するプレポリマーと光重合性モノマーと光重合開始剤とを含有する感光性組成物が好ましい。
この末端に不飽和基を有するプレポリマーの末端に結合する不飽和基としては、例えばアクリロイル基、メタクリロイル基、アリル基、メタリル基などを挙げることができる。
そして、このような不飽和基をもつプレポリマーとしては、エポキシ樹脂のアクリル酸エステル例えばビスフェノールAのジグリシジルエーテルジアクリレート、エポキシ樹脂とアクリル酸とメチルテトラヒドロフタル酸無水物との反応生成物、エポキシ樹脂と2‐ヒドロキシエチルアクリレートとの反応生成物、エポキシ樹脂のジグリシジルエーテルとジアリルアミンとの反応生成物などのエポキシ樹脂系プレポリマーや、グリシジルジアクリレートと無水フタル酸との開環共重合エステル、メタクリル酸二量体とポリオールとのエステル、アクリル酸と無水フタル酸とプロピレンオキシドから得られるポリエステル、ポリエチレングリコールと無水マレイン酸とグリシジルメタクリレートとの反応生成物などのような不飽和ポリエステル系プレポリマーや、ポリビニルアルコールとN‐メチロールアクリルアミドとの反応生成物、ポリビニルアルコールを無水コハク酸でエステル化したのち、グリシジルメタクリレートを付加させたものなどのようなポリビニルアルコール系プレポリマー、ピロメリット酸二無水物のジアリルエステル化物に、p,p′‐ジアミノジフェニルを反応させて得られるプレポリマーのようなポリアミド系プレポリマーや、エチレン−無水マレイン酸共重合体とアリルアミンとの反応生成物、メチルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体と2‐ヒドロキシエチルアクリレートとの反応生成物又はこれにさらにグリシジルメタクリレートを反応させたものなどのポリアクリル酸又はマレイン酸共重合体系プレポリマーなどが用いられる。
【0009】
そのほか、ウレタン結合を介してポリオキシアルキレンセグメント又は飽和ポリエステルセグメントあるいはその両方が連結し、両末端にアクリロイル基又はメタクロイル基を有するウレタン系プレポリマーや、一般式
【化1】
Figure 0003660462
(式中のRは、式
【化2】
Figure 0003660462
で示される基であり、nは重合度を示す数である)
で表わされる末端アクリル変性イソプレンゴム又はブタジエンゴムのようなゴム系プレポリマーも好ましいプレポリマーである。
【0010】
これらのプレポリマーは、重量平均分子量2000〜30000の範囲のものが適当である。これよりも分子量が小さいものを用いると粘着性が大きくブロッキングなどを生じるため取り扱いが困難になるし、またこれよりも分子量の大きいものを用いると、硬化後の接着性が低下したり、いったん接着した後で剥離しにくくなるので剥離性接着用として不適当になる。
【0011】
次に、末端不飽和基を有するプレポリマーと組み合わせて用いられる光重合性モノマーとしては、通常の感光性樹脂組成物においてプレポリマーと併用されている光重合性モノマーの中から特にトリメチロールプロパンのトリアクリレート若しくはトリメタクリレートとアルキレングリコール又はポリアルキレングリコールのジアクリレート若しくはジメタクリレートとの組み合せを含む混合物を用いることが必要である。
ここでいうポリアルキレングリコールは、ポリオキシアルキレングリコールと同一物である。
【0012】
この光重合性モノマーには、上記のトリアクリレート若しくはトリメタクリレートとジアクリレート若しくはジメタクリレートとの組み合せに加えて、さらに所望に応じモノヒドロキシ化合物のアクリレート又はメタクリレート、アルキル‐、シクロアルキル‐、ハロゲン化アルキル‐、アルコキシアルキル‐、ヒドロキシアルキル‐、アミノアルキル‐、テトラヒドロフルフリル‐、アリル‐、グリシジル‐、ベンジル‐、フェノキシ‐アクリレート又はメタクリレート例えば2‐エチルヘキシルカルビトールアクリレートを含有させることができる。
この光重合性モノマーは末端不飽和基を有するプレポリマーの重量に基づき、2倍以下、好ましくは0.5〜1.5倍の範囲内で選ばれる。
【0013】
また、前記のプレポリマー及び光重合性モノマーとともに用いられる光重合開始剤としては、通常の感光性樹脂組成物における公知の光重合開始剤の中から任意のものを選択して用いることができる。このような光重合開始剤としては、例えばベンゾインやベンゾインエチルエーテル、ベンゾイン‐n‐プロピルエーテル、ベンゾイン‐イソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチル‐エーテルなどのベンゾインアルキルエーテル類、2,2‐ジメトキシ‐2‐フェニルアセトフェノン、ベンゾフェノン、ベンジル、ジアセチル、ジフェニルスルフィド、エオシン、チオニン、9,10‐アントラキノン、2‐エチル‐9,10‐アントラキノンなどが挙げられる。
これらの光重合開始剤は、それぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。その含有量は、通常前記プレポリマーと光重合性モノマーの合計量100重量部当り、0.1〜10重量部の範囲で選ばれる。
【0014】
本発明で用いる放射線硬化型感圧接着剤には、所望に応じ、重ね合わせたのち経時的に接着力が増加して剥離しにくくなるのを抑制したり、ブロッキングを防止するために微粒子充填剤を含有させることができる。このような微粒子充填剤としては、前記した3成分との親和力が小さいものであって、硬化層が透明性を阻害しないようにする必要から、粒子形状が規則的に整ったものを用いるのがよい。このようなものとしては、例えば、各種デンプン系、合成ゼオライト、微球状アクリル樹脂、微球状メタクリル樹脂、微球状ポリエチレン、球状アルミナ、ガラス粉末、シラスバルーン、活性白土などが挙げられる。これらの充填剤は、単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。しかしながら、従来からこの種の接着剤組成物の充填剤として使用されているシリカ、酸化チタン、酸化亜鉛などは、その粒子形状が不規則なため、硬化層に光の乱反射作用を促して透明性を損なうおそれがあるので、これらは添加しない方が好ましいが、添加する場合には、その添加量を10重量%以下にするのがよい。なお、これらの微粒子充填剤は、その平均粒子径が1〜20μm、好ましくは2〜5μmの範囲にあるものが好適である。
【0015】
この微粒子充填剤を含有させる場合には、その配合割合を適切に選ぶことが必要である。微粒子充填剤の配合量が少なすぎると、耐ブロッキング性が低下したり、また、接着力が強すぎて剥離しにくくなるし、また、多すぎると接着力が低くなりすぎ、十分な粘着性を示さなくなる。したがって、微粒子充填剤の配合割合は、放射線硬化型感圧接着剤全量を100重量部としたとき、微粒子充填剤が100〜300重量部、好ましくは130〜250重量部、より好ましくは150〜200重量部になる範囲で選ぶのがよい。
【0016】
本発明の硬化層を構成するための感光性組成物には、前記した4成分に加えてさらに、所望に応じて一般の感光性樹脂組成物において慣用されている添加成分、例えば熱重合禁止剤、粘着付与剤、粘度調整剤、老化防止剤、安定剤、着色剤、微粒子充填剤などを含有させることができる。この熱重合禁止剤としては、例えばヒドロキノン、モノ第三ブチルヒドロキノン、ベンゾキノン、2,5‐ジフェニル‐p‐ベンゾキノン、ピクリン酸、ジ‐p‐フルオロフェニルアミン、ジ‐p‐メトキシフェノール、2,6‐ジ第三ブチル‐p‐クレゾールなどを挙げることができる。これらの熱重合禁止剤は、熱重合反応を防止するためのものであり、したがって、該熱重合禁止剤の含有量は、通常レジン基剤100重量部当り、0.01〜5重量部の範囲で選ばれる。
【0017】
本発明の感圧接着性プリント用シートは、例えば次のようにして製造することができる。
すなわち、所定の基体シートを、二つ折り、三つ折り、切り重ね、あるいは別体同士の重ね合わせなどにより対向する部分に、グラビアコーター、フレキソ、エアナイフコーター、バーコーターなどの塗布手段により、前記した放射線硬化型感圧接着剤組成物を塗布し、次いで乾燥することにより接着剤層を形成させる。この際の塗布は、基体シート表面の全面にわたって行ってもよいし、一部分の表面のみに行ってもよい。この基体シート表面には、あらかじめ所要の情報を印刷しておいてもよいし、接着剤層を塗布したのち、情報を印刷してもよい。この際、印刷に紫外線硬化型インキを用いて、一般的に使用されている印刷機により情報を印刷する場合には、この印刷工程と放射線硬化型感圧接着剤の塗布、定着と同時に行うことができるので有利である。
【0018】
本発明において、基体シートとして、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニルなどのプラスチックフィルムを用いる場合には、基体シートの表面をマット処理、コロナ処理などの表面処理を施すのが好ましい。また、基体シート面への接着剤の塗布量は、硬化層の接着性、剥離性、あるいは透明性の維持のため、1〜30g/m2、好ましくは3〜20g/m2、さらに好ましくは5〜15g/m2の範囲内になるように選ばれる。
【0019】
このようにして製造された感圧接着性プリント用シートは、紫外線、電子線、X線、i線、g線などの放射線を照射させて、接着剤層を適度に硬化させたのち、各面の硬化した接着剤層を重ね合わせ、例えば加圧ローラによって約1〜100kg/cm2の圧力下で接着させる。
【0020】
本発明の感圧接着性プリント用シートにおける接着性や接着後の再剥離性は、末端に不飽和性基を有するプレポリマーと光重合性モノマーの種類、両者の使用割合、光重合性モノマーの官能基数、接着時のローラ圧などを変えることによって調整することができる。一般に、光重合性モノマーの官能基が多いほど接着面が硬くなり、接着力が低下するし、また接着時のローラ圧が大きくなるほど接着力が増大する。
【0021】
本発明における放射線硬化型感圧接着剤の硬化層は、適度の接着性及び再剥離性を有することが必要である。これは、全面にわたって、ベタ印刷したケント紙を、幅25mm、長さ100mmに裁断した試料2枚を25mmの長さで重ね合せ、50kg/cm2の荷重を加えて圧着したのち、オートグラフAGS50(島津製作所製)を用いて測定した剥離強度が50〜150g/25mm、好ましくは80〜120g/25mmの範囲になるように接着力を調整することによって達成される。
この接着力が50g/25mm未満では圧着したときの接着性が低く、剥離しやすいし、また150g/25mmよりも大きくなると、再剥離しにくくなり、必要時に開封ができない。
【0022】
次に、本発明の感圧接着性プリント用シートの構成例について添付図面に従って詳細に説明するが、本発明はこれらの構成例に限定されるものではない。なお、ここにおいて、図1は本発明の第一の構成例である、線状に放射線硬化型接着剤の硬化層が施されてなる三つ折り感圧接着性プリント用シートの平面図、図2は図1の感圧接着性プリント用シートの裏面図、図3は図1の感圧接着性プリント用シートの重ね合わせ状態説明図、図4は本発明の第二の構成例である、部分的に放射線硬化型接着剤の硬化層が施されてなる切り重ね感圧接着性プリント用シートの平面図、図5は図4のX−X線断面図、図6は図4の感圧接着性プリント用シートの重ね合わせ状態説明図、図7は本発明の第三の構成例である、重ね合わせ面全面に放射線硬化型接着剤の硬化層が施されてなる二つ折り感圧接着性プリント用シートの平面図、図8は図7のX−X線断面図、図9は図7の感圧接着性プリント用シートの重ね合わせ状態説明図、図10は本発明の第四の構成例である、重ね合わせ面全面に放射線硬化型接着剤の硬化層が施されてなる三つ折り感圧接着性プリント用シートの平面図、図11は図10の感圧接着性プリント用シートの裏面図、図12は図10の感圧接着性プリント用シートの重ね合わせ状態説明図、図13は接着後の重ね合わせ面の各種剥離容易化手段の説明図である。
【0023】
先ず、図1ないし図3に示す本発明の第一の構成例は、「三つ折り封書」として構成された、線状に放射線硬化型接着剤の硬化層4が施されてなる三つ折り感圧接着性プリント用シート1である。これは、基材シート2が二本の折り用ミシン線Mf,Mfによって上紙片A、中紙片B、下紙片Cに区画され、図3に示す如く、Z字型に三つ折りに折り畳まれた状態で隠蔽情報を担持するものである。図1及び図2に示すように、基体シート2の表裏面に郵便番号記入欄、可変情報記入欄、説明文などの一般印刷5が施されていると共に、Z字型に折り畳まれた際の重ね合わせ面3となるその周縁部に、折り畳まれた際に対接するようなパターンにて線状に放射線硬化型接着剤の硬化層4が施されている。
【0024】
図4ないし図6に示す本発明の第二の構成例は「切り重ね伝票」として構成された、部分的に放射線硬化型接着剤の硬化層4が施されてなる切り重ね感圧接着性プリント用シート1である。これは、基体シート2が切り用ミシン線Mcによって「納品書」たる上紙片Aと「受領書」たる下紙片Cに区画され、図6に示す如く、二つ折りに折り畳まれた状態で隠蔽情報を担持するものである。そして、図4及び図5に示すように、基体シート2の表面に物品情報記入欄や社名などの一般印刷5が施され、かつ折り畳まれた際の重ね合わせ面3、すなわち上紙片Aの裏面と下紙片Cの表面に、折り畳まれた際に対接する短冊形態で放射線硬化型接着剤の硬化層4が施されている。
【0025】
図7ないし図9に示す本発明の第三の構成例は「隠蔽はがき」として構成された、重ね合わせ面3全面に放射線硬化型接着剤の硬化層4が施されてなる二つ折り感圧接着性プリント用シート1である。これは、基体シート2が折り用ミシン線Mfによって上紙片Aと下紙片Cに区画され、図9に示す如く、二つ折りに折り畳まれた状態で隠蔽情報を担持するものである。そして、図7及び図9に示すように、基体シート2の表裏面に郵便番号記入欄、購入品情報記入欄や社名などの一般印刷5が施され、かつ折り畳まれた際の重ね合わせ面3全面、すなわち、上紙片Aと下紙片Cの片側面全面に放射線硬化型接着剤の硬化層4が施されている。なお、本構成例では上紙片Aの角部に切込みKを設け、上紙片Aと下紙片Bとの間に一部段差を生じさせ、接着後の重ね合わせ面の剥離を容易としている。このような剥離容易化手段としては、図13に示すように、本構成例におけるような(イ)重ね合わせ面の角部に切り込みKを入れて段差を設ける他に、(ロ)重ね合わせ面の辺部に切り込みKを入れて段差を設けたり、(ハ)一方の重ね合わせ面にフラップ片Fを延設させて段差を設ける、などの手法が採用できる。
【0026】
図10ないし図12に示す本発明の第四の構成例は「隠蔽はがき」として構成された、重ね合わせ面3全面に放射線硬化型接着剤の硬化層4が施されてなる三つ折り感圧接着性プリント用シート1である。これは、基体シート2が二本の折り用ミシン線Mf,Mfによって上紙片A、中紙片B、下紙片Cに区画され、図12に示す如く、Z字型に三つ折りに折り畳まれた状態で隠蔽情報を担持するものである。そして、図10及び図11に示すように、基体シート2の表裏面に郵便番号記入欄、可変情報記入欄、説明文などの一般印刷5が施されていると共に、Z字型に折り畳まれた際の重ね合わせ面3全面に放射線硬化型接着剤の硬化層4が施されている。
【0027】
【実施例】
次に実施例により本発明をさらに詳細に説明する。なお、各例における感圧接着性プリント用シートの接着性は以下の方法により評価した。
【0028】
接着性;各例で得たシートを、幅25mm、長さ100mmに裁断して試料を作成し、この試料2枚を25mmの長さで重ね合わせ、50kg/cm2又は100kg/cm2の荷重を加えて圧着したのち、オートグラフAGS50(島津製作所製)を用いて剥離強度を測定し、以下の基準で評価した。
80〜120g/25mm A
50〜80g/25mm又は120〜150g/25mm B
30〜50g/25mm又は150〜180g/25mm C
30g/25mm未満又は180g/25mm超過 D
【0029】
実施例1
末端アクリル変性ポリブタジエン系プレポリマー(日本曹達株式会社製、製品名「TEA−1000」)50重量部に光重合性モノマーとしてトリメチロールプロパントリアクリレート35重量部と1,6‐ヘキサンジオールジアクリレート15重量部を加え、この混合物に対し5重量%の割合で光重合開始剤(日本チバガイギー社製、登録商標名「イルガキュア」500)を添加した。
このようにして得た放射線硬化型組成物を連量110kgのコート紙に所要の印刷を施したのち、ワイヤーバーにより10g/cm2の割合で塗布し、次いでアイグラフフィクス(株)製紫外線照射装置を用いて露光処理し、硬化させた。このようにして無色透明で光沢のある硬化層を有する感圧接着性プリント用シートを製造した。
このものの接着性を評価し、その結果を表1に示す。
【0030】
【0031】
【0032】
【0033】
【0034】
【0035】
実施例
プレポリマーとしてアクリル変性ウレタンプレポリマー(日本合成化学工業株式会社製、製品名UV−3000B)60重量部を、光重合性モノマーとしてトリメチロールプロパントリアクリレート20重量部と1,6‐ヘキサンジオールジアクリレート20重量部との混合物を用い、かつイソプロピルアルコール20重量部を加えて粘度調整する以外は、実施例と同様にして感圧接着性プリント用シートを製造した。
このものの接着性を評価し、その結果を表1に示す。
【0036】
【0037】
実施例
プレポリマーとして変性ウレタンプレポリマー(日本合成化学工業株式会社製、製品名UV−3000B)40重量部を用い、光重合性モノマーとして、トリメチロールプロパントリアクリレート20重量部とトリプロピレングリコールジアクリレート20重量部と2‐エチルヘキシルカルビトールアクリレート20重量部との混合物を用いる以外は実施例と同様にして感圧接着性プリント用シートを製造した。
このものの接着性を評価し、その結果を表1に示す。
【0038】
【表1】
Figure 0003660462
【0039】
この表から、実施例1及び3のうち、荷重50kg/cm2で圧着したもの、実施例のうち荷重100kg/cm2で圧着したものはいずれも感圧接着性プリント用シートとして使用可能であることが分る。
【0040】
【発明の効果】
本発明の感圧接着性プリント用シートで用いる放射線硬化型感圧接着剤組成物は非水型であるため、乾燥により、しわを生じることがない上に、硬化層は光沢を有し、外観も良好であり、しかもその上に印字可能であるという利点がある。
さらに、この硬化層を形成する塗布工程を、印刷方式、コーティング方式の両方で行うことができるためプレスオンライン生産が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の1例の三つ折り感圧接着性プリント用シートの平面図。
【図2】 図1の感圧接着性プリント用シートの裏面図。
【図3】 図1の感圧接着性プリント用シートの重ね合わせ状態説明図。
【図4】 本発明の図1とは別の例の切り重ね感圧接着性プリント用シートの平面図。
【図5】 図4のX−X線断面図。
【図6】 図4の感圧接着性プリント用シートの重ね合わせ状態説明図。
【図7】 本発明の図1及び図4とは別の例の二つ折り感圧接着性プリント用シートの平面図。
【図8】 図7のX−X線断面図。
【図9】 図7の感圧接着性プリント用シートの重ね合わせ状態説明図。
【図10】 本発明の図1、図4及び図7とは別の例の三つ折り感圧接着性プリント用シートの平面図。
【図11】 図10の感圧接着性プリント用シートの裏面図。
【図12】 図10の感圧接着性プリント用シートの重ね合わせ状態説明図。
【図13】 接着後の重ね合わせ面の各種剥離容易化手段の説明図。
【符号の説明】
1 感圧接着性プリント用シート
2 基体シート
3 重ね合わせ面
4 放射線硬化型接着剤の硬化層
5 一般印刷部分
A 上紙片
B 中紙片
C 下紙片
Mc 切り用ミシン線
Mf 折り用ミシン線

Claims (5)

  1. 重ね合わせ面を有する基体シートのね合わせ面、通常状態では接着することなく、重ね合わせ面同士を対接させ所定の圧力を付与することにより接着する放射線硬化型感圧接着剤の硬化層が設けられた、重ね合わせ面が剥離可能に接着される重ね合わせ用シートにおいて、上記放射線硬化型感圧接着剤として末端不飽和基を有するプレポリマーと、トリメチロールプロパンのトリアクリレート若しくはトリメタクリレートとアルキレングリコール又はポリアルキレングリコールのジアクリレート若しくはジメタクリレートとの組み合せを含む混合物からなる光重合性モノマーと光重合開始剤とを含有した感光性組成物を用いることを特徴とする感圧接着性プリント用シート。
  2. 放射線硬化型感圧接着剤が平均粒子径1〜20μmの微粒子充填剤を含有する請求項1記載の感圧接着性プリント用シート。
  3. 基体シートの全面に放射線硬化型感圧接着剤の硬化層が存在する請求項1又は2記載の感圧接着性プリント用シート。
  4. 基体シートの縁辺部分のみに放射線硬化型感圧接着剤の硬化層が存在する請求項1又は2記載の感圧接着性プリント用シート。
  5. 2枚の基体シート面が1枚の基体シートを折り重ねた対向面である請求項1ないし4のいずれかに記載の感圧接着性プリント用シート。
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