JP2003286452A - 接着剤組成物、接着剤組成物の製造方法、情報担持用シート - Google Patents

接着剤組成物、接着剤組成物の製造方法、情報担持用シート

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JP2003286452A
JP2003286452A JP2002091072A JP2002091072A JP2003286452A JP 2003286452 A JP2003286452 A JP 2003286452A JP 2002091072 A JP2002091072 A JP 2002091072A JP 2002091072 A JP2002091072 A JP 2002091072A JP 2003286452 A JP2003286452 A JP 2003286452A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 十分な接着力を有し、各種の充填剤を十分充
填でき、塗工後の乾燥時間が短く、全面塗工およびパタ
ーン塗工の何れも容易に行え、各種の基体に塗工するこ
とができ、基体と感圧接着剤層との十分な接着強度を実
現できる接着剤組成物を提供する。 【解決手段】 天然ゴム系微粒子が放射線硬化性第1ア
クリル化合物中に分散されている接着剤組成物を使用す
る。この接着剤組成物は、天然ゴム系微粒子30を含有
する水系エマルジョン31と、放射線硬化性第1アクリ
ル化合物32とを混合し、混合物を攪拌しながら昇温
し、水系エマルジョンの水を気化させ除去し、天然ゴム
系微粒子が分散している媒体を水から放射線硬化性第1
アクリル化合物に置換して製造できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、天然ゴム系接着剤
の長所と、アクリル系接着剤の長所とを併せ持つ接着剤
組成物、それを用いた情報担持用シートに関するもので
ある。さらに詳しくは、折り重ね及び切り重ねにより重
ね合わせた面を情報担持面としてなる折り畳みシート及
び重ね合わせシート等の秘匿性および親展性を有する情
報担持用シートや、寸法拡大可能な整理シート、複写用
紙などの事務用シートなど、その重ね合わせ面同士を接
着する情報担持用シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、重ね合わせ面に情報を担持する情
報担持用シートにおいては、その重ね合わせ面同士が接
着するように、通常、重ね合わせた際に対接するような
パターンで、重ね合わせ面の全面、部分的あるいは線状
に感圧接着剤層が設けられている。この感圧接着剤は自
着性感圧接着剤とも言われ、その接着剤層同士を対接さ
せた状態で強圧をかけることにより、互いの高分子が自
己拡散したりアンカー効果により密着するものであっ
て、組成物の種類や加圧の程度により、永久接着性や再
剥離接着性を具現するものである。
【0003】この様な情報担持用シートの例として、秘
匿性および親展性を有するハガキシステム等が実用化さ
れ、普及している。
【0004】秘匿性および親展性を有するハガキシステ
ムの例としては、個人的用件、プリント情報および印刷
情報等の各種情報が記載されたハガキを、折り畳み、切
り重ね、または別体同士を重ね合わせたものがある。
【0005】これらのハガキシステムにおいては、各種
の重ね合わせ態様で接着剤層が剥離可能に圧着され、秘
匿性および親展性情報が隠蔽された後、郵送され、受取
人が重ね合わせ面を再び剥離して隠蔽情報が読取られ
る。
【0006】また、秘匿性および親展性を有するハガキ
システムの他の例として、各種の重ね合わせ態様で接着
剤層が剥離不能に圧着され、親展性情報が隠蔽された
後、郵送され、受取人が接着部分を切取り除去して重ね
合わせ面を再び開き、隠蔽情報が読取られるものがあ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上の様な秘匿性およ
び親展性のハガキシステムを初めとする情報担持用シー
トの基体に塗工する接着剤組成物の形態としては、溶
液、水溶液、エマルジョン(ラテックス)、無溶媒、固
形などを挙げることができ、水溶液およびエマルジョン
の形態の接着剤組成物は水系が一般的であり、溶液、無
溶媒および固形の形態の接着剤組成物は非水系が一般的
である。
【0008】水系の感圧接着剤組成物としては、天然ゴ
ム系ラテックスのエマルジョンが一般的であり、接着力
が高い、各種の充填剤を添加できる、上質紙などの高吸
収性の基体に対しても塗工できる等の利点がある。しか
しながら、天然ゴム系エマルジョンの場合、全面塗工は
容易に行えるものの、エマルジョンの粘度が低い、基体
の塗工された部分が収縮する等の理由から、部分的な領
域を塗工するパターン塗工には不向きであった。また、
媒体が水であるため、塗工後の乾燥に長時間を要する場
合もあった。
【0009】一方、非水系の感圧接着剤組成物として
は、アクリル系の溶液が一般的であり、例えば特開平1
0−265742号公報に記載される様に、紫外線、電
子線、X線、i線、g線などの放射線で硬化されたアク
リル系硬化物を感圧接着剤として利用する。この様なア
クリル系の感圧接着剤組成物の場合、塗工後の乾燥時間
が短い、全面塗工およびパターン塗工の何れも容易に行
える等の利点がある。しかしながら、アクリル系の感圧
接着剤組成物では接着力が不足する場合があり、接着力
が低いため充填剤を十分添加できない場合もあり、基体
に吸収され易いため上質紙などの高吸収性の基体に塗工
が困難な場合もあった。
【0010】また、以上の様な接着剤組成物より得られ
る感圧接着剤層の2層を圧着し、その後、圧着された感
圧接着剤層を剥離すると、基体と感圧接着剤層との接着
強度が不足しているため、基体と感圧接着剤層とが剥離
し、情報が損なわれる場合があった。
【0011】以上の様な状況に鑑み、本発明において
は、十分な接着力を有し、各種の充填剤を十分充填で
き、塗工後の乾燥時間が短く、全面塗工およびパターン
塗工の何れも容易に行え、各種の基体に塗工することが
でき、基体と感圧接着剤層との十分な接着強度を実現で
きる接着剤組成物を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明によれば、天然ゴム系微粒子が放射線硬化性第
1アクリル化合物中に分散されていることを特徴とする
接着剤組成物が提供される。
【0013】また、天然ゴム系微粒子を含有する水系エ
マルジョンと、放射線硬化性第1アクリル化合物とを混
合する工程と、該混合物を攪拌しながら昇温し、該水系
エマルジョンの水を気化させ除去し、該天然ゴム系微粒
子が分散している媒体を水から該放射線硬化性第1アク
リル化合物に置換する工程とを具備する接着剤組成物の
製造方法が提供される。
【0014】また、基体シート上に感圧接着剤層が形成
されており、該感圧接着剤層は、天然ゴム系微粒子が分
散される放射線硬化性第1アクリル化合物の放射線硬化
物であることを特徴とする情報担持用シートが提供され
る。
【0015】本発明の製造方法を採用すると、天然ゴム
系微粒子が均一に分散している媒体を、均一分散性を損
なうことなく水から放射線硬化性の第1アクリル化合物
に置換できる。更に、得られた接着剤組成物を基体に塗
工し、紫外線、電子線、X線、i線、g線などの放射線
を照射して硬化し、感圧接着剤層を形成できる。なお、
本発明で言う硬化とは、網目構造の形成による硬化のみ
ならず、重合反応の進行などに伴い流動性が低下するこ
となども含むものとする。
【0016】得られた感圧接着剤層は天然ゴム系微粒子
を含有しており、天然ゴム系微粒子が放射線硬化性第1
アクリル化合物中に均一に分散しているため、均一で高
い接着力を実現できる。また、放射線硬化性第1アクリ
ル化合物を放射線により硬化する際、放射線硬化性第1
アクリル化合物と天然ゴム系微粒子とが反応すると考え
られる。このため、天然ゴム系微粒子が放射線硬化性第
1アクリル化合物の硬化物中に固定されるため、高い接
着力を実現できると考えられる。
【0017】また、接着剤組成物が十分な感圧接着力を
有しているため、必要に応じて接着剤組成物に各種の充
填剤を十分量充填でき、接着剤組成物の広範囲な特性を
実現できる。
【0018】また、天然ゴム系微粒子が分散している媒
体は放射線硬化性第1アクリル化合物である。このた
め、全面塗工を良好に行えるのみならず、接着剤組成物
が適度な粘度を有し、基体の塗工された部分の収縮も小
さいため、パターン塗工も良好に行える。
【0019】また、媒体が放射線硬化性第1アクリル化
合物であるため、塗工後の乾燥を素早く行える。
【0020】また、媒体が放射線硬化性第1アクリル化
合物であり、加えて天然ゴム系微粒子を含有しているた
め、基体が接着剤組成物を吸収する速度を容易に制御で
きる。この結果、低吸収性の基体に良好に塗工できるの
みならず、上質紙などの高吸収性の基体にも良好に塗工
できる。
【0021】また、放射線硬化性第1アクリル化合物を
放射線により硬化する際、基体に吸収された放射線硬化
性第1アクリル化合物は基体中で硬化すると考えられ
る。また、放射線硬化性第1アクリル化合物と基体とが
反応するとも考えられる。このため、基体と感圧接着剤
層との十分な接着強度を実現でき、圧着された感圧接着
剤層を剥離して隠蔽情報を読取る際に、基体と感圧接着
剤層とが剥離することを抑制でき、隠蔽情報が損なわれ
ることを抑制できる。
【0022】よって、本発明の接着剤組成物を基体に塗
布し感圧接着剤層を形成することで、秘匿情報および親
展情報などの隠蔽性に優れる情報担持用シートを作製で
きる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0024】天然ゴム系微粒子は天然ゴム系ゴム等の微
粒子であり、圧着により接着力を発現する主成分であ
り、天然ゴム系ゴムとしては、天然ゴムの主成分である
イソプレン骨格を有し、天然ゴムと同様に自着性を有す
るものであれば天然ゴムを初めとして特に制限されな
い。
【0025】しかしながら、媒体である放射線硬化性第
1アクリル化合物に対する天然ゴム系微粒子の分散性お
よび相溶性を向上するため、天然ゴム系微粒子として
は、天然ゴム系ゴムとアクリル系モノマーとの共重合体
が好ましい。
【0026】アクリル系モノマーとしては、(メタ)ア
クリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)
アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メ
タ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチ
ル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)
アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メ
タ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ラウリル
−トリデシル、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メ
タ)アクリル酸セチル−ステアリル、(メタ)アクリル
酸ステアリル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、
(メタ)アクリル酸ベンジル及びメタクリル酸フェニル
等の(メタ)アクリル酸エステル類;(メタ)アクリル
酸アミド及び(メタ)アクリル酸メチロールアミド等の
(メタ)アクリル酸アミド類;(メタ)アクリル酸、
(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリ
ル酸ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ヒドロキ
シブチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、
(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル、(メタ)ア
クリル酸ブチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸グリ
シジル及び(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル
等の反応性アクリル系モノマー類;ジ(メタ)アクリル
酸エチレン、ジ(メタ)アクリル酸ジエチレングリコー
ル、ジ(メタ)アクリル酸トリエチレングリコール、ジ
(メタ)アクリル酸テトラエチレングリコール、ジ(メ
タ)アクリル酸デカエチレングリコール、ジ(メタ)ア
クリル酸ペンタデカエチレングリコール、ジ(メタ)ア
クリル酸ペンタコンタヘクタエチレングリコール、ジ
(メタ)アクリル酸ブチレン、(メタ)アクリル酸アリ
ル、トリ(メタ)アクリル酸トリメチロールプロパン、
テトラ(メタ)アクリル酸ペンタエリスリトール及びジ
(メタ)アクリル酸フタル酸ジエチレングリコール等の
架橋性アクリル系モノマー類などを使用でき、これらを
2種以上併用することもできる。
【0027】また、天然ゴム系微粒子の分散性を向上す
ることに加え、接着剤組成物の基体への定着性を向上す
るために、天然ゴム系微粒子としては、天然ゴム系ゴム
とスチレン系モノマーとの共重合体が好ましい。
【0028】スチレン系モノマーとしては、スチレン、
α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチル
−p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、o−メ
トキシスチレン、2,4−ジメチルスチレン、クロロス
チレン及びブロモスチレン等を使用でき、これらを2種
以上併用することもできる。
【0029】なお、以上の様な観点から、天然ゴム系微
粒子として、天然ゴム系ゴム、アクリル系モノマー及び
スチレン系モノマーの共重合体を使用する場合もある。
また、必要に応じて、2種以上の天然ゴム系微粒子を併
用することもできる。
【0030】一方、放射線硬化性第1アクリル化合物は
特に制限されないが、接着剤組成物および感圧接着剤層
の良好な性能を実現する観点から、少なくとも1以上の
アクリロイル基またはメタクリロイル基を有するオリゴ
マーが好ましい。また、(アクリロイル基またはメタク
リロイル基を2以上有するオリゴマーがより好ましい。
更に、これらの(メタ)アクリロイル基に加え、ラジカ
ル反応性の不飽和基を同時に有するオリゴマーを用いる
こともできる。この様な不飽和基としては、アリル基、
メタリル基などを挙げることができる。
【0031】オリゴマーの種類は特に制限されないが、
重量平均分子量が30〜1000であることが好まし
く、オリゴエチレングリコール、エポキシ樹脂オリゴマ
ー、ポリエステル樹脂オリゴマー、ポリアミド樹脂オリ
ゴマー、ウレタン樹脂オリゴマー、オリゴビニルアルコ
ール、フェノール樹脂オリゴマー等を使用する。
【0032】以上の様な放射線硬化性第1アクリル化合
物の具体例としては、オリゴエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、ノニルフェノールEO変成(n=
4)アクリレート、エポキシ樹脂オリゴマーのアクリル
酸エステル(例えば、ビスフェノールAのジグリシジル
エーテルジアクリレート)、エポキシ樹脂オリゴマーと
アクリル酸とメチルテトラヒドロフタル酸無水物との反
応生成物、エポキシ樹脂オリゴマーと2−ヒドロキシエ
チルアクリレートとの反応生成物、エポキシ樹脂オリゴ
マーのジグリシジルエーテルとジアリルアミンとの反応
生成物、グリシジルジアクリレートと無水フタル酸との
開環共重合エステル、メタクリル酸二量体とポリオール
とのエステル、アクリル酸と無水フタル酸とプロピレン
オキシドから得られるポリエステル、オリゴエチレング
リコールと無水マレイン酸とグリシジルメタクリレート
との反応生成物、オリゴビニルアルコールとN−メチロ
ールアクリルアミドとの反応生成物、オリゴビニルアル
コールを無水コハク酸でエステル化した後グリシジルメ
タクリレートを付加させたもの、ピロメリット酸二無水
物のジアリルエステル化物にp,p’−ジアミノジフェ
ニルを反応させて得られるオリゴマー、エチレン−無水
マレイン酸共重合体とアリルアミンとの反応生成物、メ
チルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体と2−ヒ
ドロキシエチルアクリレートとの反応生成物、これにさ
らにグリシジルメタクリレートを反応させたもの、ウレ
タン結合を介してオリゴオキシアルキレンセグメント又
は飽和オリゴエステルセグメントあるいはその両方が連
結し、両末端にアクリロイル基又はメタクロイル基を有
するウレタン系オリゴマー、末端アクリル変性イソプレ
ンゴム又はブタジエンゴム等を挙げることができ、中で
も、オリゴエチレングリコールジ(メタ)アクリレート
等が好ましい。
【0033】また、必要に応じて、放射線硬化性第1ア
クリル化合物として、光重合性モノマーを用いることも
できる。好ましい光重合性モノマーとしては、(メタ)
アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル、例えばアル
キル、シクロアルキル、ハロゲン化アルキル、アルコキ
シアルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、テ
トラヒドロフルフリル、アリル、グリシジル、ベンジ
ル、フェノキシアクリレート、フェノキシメタクリレー
ト、アルキレングリコール、ポリオキシアルキレングリ
コールのモノ又はジアクリレート及びメタクリレート、
トリメチロールプロパントリアクリレート及びメタクリ
レート、ペンタエリトリットテトラアクリレート及びメ
タクリレートなど、アクリルアミド、メタクリルアミド
又はその誘導体、例えばアルキル基やヒドロキシアルキ
ル基でモノ置換又はジ置換されたアクリルアミド及びメ
タクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド及びメタク
リルアミド、N,N’−アルキレンビスアクリルアミド
及びメタクリルアミド等を挙げることができる。
【0034】また、特に硬化収縮が支障となる用途の場
合には、例えば、イソボルニルアクリレート又はメタク
リレート、ノルボルニルアクリレート又はメタクリレー
ト、ジシクロペンテノキシエチルアクリレート又はメタ
クリレート、ジシクロペンテノキシプロピルアクリレー
ト又はメタクリレートなど、ジエチレングリコールジシ
クロペンテニルモノエーテルのアクリル酸エステル又は
メタクリル酸エステル、オリゴオキシエチレン又はオリ
ゴプロピレングリコールジシクロペンテニルモノエーテ
ルのアクリル酸エステル又はメタクリル酸エステルな
ど、ジシクロペンテニルシンナメート、ジシクロペンテ
ノキシエチルシンナメート、ジシクロペンテノキシエチ
ルモノフマレート又はジフマレートなど、3,9−ビス
(1,1−ビスメチル−2−オキシエチル)−スピロ
[5,5]ウンデカン、3,9−ビス(1,1−ビスメ
チル−2−オキシエチル)−2,4,8,10−テトラ
オキサスピロ[5,5]ウンデカン、3,9−ビス(2
−オキシエチル)−スピロ[5,5]ウンデカン、3,
9−ビス(2−オキシエチル)−2,4,8,10−テ
トラオキサスピロ[5,5]ウンデカンなどのモノ−、
ジアクリレート又はモノ−、ジメタアクリレート、ある
いはこれらのスピログリコールのエチレンオキシド又は
プロピレンオキシド付加重合体のモノ−、ジアクリレー
ト、又はモノ−、ジメタアクリレート、又はこれらのモ
ノアクリレート又はメタクリレートのメチルエーテル、
1−アザビシクロ[2,2,2]−3−オクテニルアク
リレート又はメタクリレート、ビシクロ[2,2,1]
−5−ヘプテン−2,3−ジカルボキシルモノアリルエ
ステルなど、ジシクロペンタジエニルアクリレート又は
メタクリレート、ジシクロペンタジエニルオキシエチル
アクリレート又はメタクリレート、ジヒドロジシクロペ
ンタジエニルアクリレート又はメタクリレート等を用い
る。
【0035】また、必要に応じて、放射線硬化性第1ア
クリル化合物として、多官能性アクリル化合物を用いる
こともできる。多官能性アクリル化合物としては、共重
合性のα,β−不飽和多価カルボン酸の(メタ)アクリ
ルエステル、ジメタクリル酸エチレングリコール、ジメ
タクリル酸1,3−ブチレングリコール、ジメタクリル
酸1,4−ブチレングリコール、ジメタクリル酸プロピ
レングリコール等のジメタクリル酸アルキレングリコー
ルエステル、トリメチロールプロパンEO付加トリアク
リレート等を用いることができる。
【0036】以上の様な放射線硬化性第1アクリル化合
物の天然ゴム系微粒子100質量部に対する比率は、得
られる接着剤組成物および接着剤層の性能の観点から、
50質量部以上が好ましく、80質量部以上がより好ま
しく、100質量部以上が更に好ましく、一方、500
質量部以下が好ましく、300質量部以下がより好まし
く、200質量部以下が更に好ましい。なお、必要に応
じて、2種以上の放射線硬化性第1アクリル化合物を併
用することもでき、この場合、放射線硬化性第1アクリ
ル化合物の総量が上記の範囲内であることが好ましい。
【0037】使用する放射線硬化性第1アクリル化合物
の種類によっては、重合開始剤を併用する。重合開始剤
としては、例えば、ベンゾインやベンゾインエチルエー
テル、ベンゾイン−n−プロピルエーテル、ベンゾイン
−イソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチル−エー
テルなどのベンゾインアルキルエーテル類、2,2−ジ
メトキシ−2−フェニルアセトフェノン、ベンゾフェノ
ン、ベンジル、ジアセチル、ジフェニルスルフィド、エ
オシン、チオニン、9,10−アントラキノン、2−エ
チル−9,10−アントラキノン、メチルベンゾイルホ
ルメート等が挙げられる。これらの重合開始剤は単独で
用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよ
い。その使用量は、アクリル化合物の合計量100質量
部に対し、0.1〜30質量部とする。
【0038】以上の様な天然ゴム系微粒子と放射線硬化
性第1アクリル化合物とを用いて接着剤組成物を調製す
る方法を、図1を用いて説明する。
【0039】先ず、図1(a)に示す様に、放射線硬化
性第1アクリル化合物32に、天然ゴム系微粒子30を
40〜80質量%含有するする水系エマルジョン31を
添加する。
【0040】これを混合し、混合物33を、図1(b)
に示す様に例えば温浴34等を用いて加熱する。加熱に
より、水系エマルジョンの媒体である水が気化し、混合
物外に徐々に除去される。そして、水の減少に伴い、放
射線硬化性第1アクリル化合物の分散媒体が水から放射
線硬化性第1アクリル化合物に置換される(図1
(c))。
【0041】この方法を実際に行うと、水の減少に伴い
混合物の粘度が上昇し、分散媒体が置換されると混合物
の粘度が急激に低下する。この様な急激な粘度の変化は
相転移に起因するものと考えられ、この方法を採用する
ことにより、天然ゴム系微粒子の凝集などが発生するこ
となく、天然ゴム系微粒子が十分に分散した接着剤組成
物を得ることができる。
【0042】また、天然ゴム系微粒子の分散性に加え、
得られる接着剤組成物および接着剤層の性能の観点から
望ましい平均粒子径を有する天然ゴム系微粒子を実現で
きる。なお、天然ゴム系微粒子の平均粒子径としては、
0.01μm以上が好ましく、0.03μm以上がより
好ましく、0.05μm以上が更に好ましく、一方、5
μm以下が好ましく、1μm以下がより好ましく、0.
5μm以下が更に好ましい。なお、平均粒子径は、光散
乱法などを用いて重量基準により測定する。
【0043】また、上記の様な方法を採用すると、天然
ゴム系微粒子含有水系エマルジョンから媒体である水を
除去したり、天然ゴム系微粒子を乾燥させることなく、
分散媒体を直接置換できる。この結果、得られる接着剤
組成物の含水率を十分低くすることもでき、具体的には
10質量%以下、より好ましくは5質量%以下、更に好
ましくは1質量%以下とできる。
【0044】所望の平均粒子径を有する天然ゴム系微粒
子が十分均一に分散され、含水率が十分低い接着剤組成
物を得るためには、天然ゴム系微粒子含有水系エマルジ
ョンと放射線硬化性第1アクリル化合物との混合比を注
意深く選択する必要がある。具体的には、天然ゴム系微
粒子含有水系エマルジョン100質量部に対する、放射
線硬化性第1アクリル化合物の比率を、25質量部以上
とすることが好ましく、40質量部以上がより好まし
く、50質量部以上が更に好ましく、一方、250質量
部以下が好ましく、150質量部以下がより好ましく、
100質量部以下が更に好ましい。
【0045】また、所望の平均粒子径を有する天然ゴム
系微粒子が十分均一に分散され、含水率が十分低い接着
剤組成物を得るためには、天然ゴム系微粒子含有水系エ
マルジョンの水分を気化させる温度を注意深く選択する
必要がある。具体的には、20℃以上が好ましく、30
℃以上がより好ましく、40℃以上が更に好ましく、一
方、70℃以下が好ましく、60℃以下がより好まし
く、50℃以下が更に好ましい。
【0046】更に、所望の平均粒子径を有する天然ゴム
系微粒子が十分均一に分散され、含水率が十分低い接着
剤組成物を十分な生産性で得るためには、天然ゴム系微
粒子含有水系エマルジョンの水分を気化させる方法を注
意深く選択する必要がある。具体的には、温風を送風す
る、減圧する等により、気化した水分を強制的に除去
し、30分〜5時間程度で分散媒体の置換を終了する。
【0047】天然ゴム系微粒子として、天然ゴム系ゴム
とアクリル系モノマー及びスチレン系モノマーの少なく
とも何れか一方との共重合体を使用する場合は、以上の
分散媒体の置換に先立ち、共重合体を合成する。
【0048】この様な共重合体は、天然ゴム系エマルジ
ョンにアクリル系モノマー及びスチレン系モノマーの少
なくとも何れか一方を添加し、天然ゴム系エマルジョン
中でアクリル系モノマー及びスチレン系モノマーの少な
くとも何れか一方をビニル重合して合成できる。
【0049】この場合、天然ゴム系微粒子とアクリル系
モノマー及びスチレン系モノマーとの反応比としては、
天然ゴム系微粒子100質量部に対して、アクリル系モ
ノマー及びスチレン系モノマーを1〜80質量部の範囲
とし、重合開始剤としては、例えば、有機過酸化物系の
ものを使用でき、有機過酸化物およびエチレンジアミン
類より成るレドックス系開始剤が好ましく、中でもt−
ブチルハイドロパーオキサイド(t−BHPO)及びテ
トラエチレンペンタアミン(TEPA)より成るレドッ
クス系開始剤が好ましい。また、有機過酸化物として
は、ケトンパーオキサイド、ジアシルパーオキサイド、
ジアルキルパーオキサイド、パーオキシケタール、パー
オキシエステル、パーオキシカーボネート等が好まし
く、エチレンジアミン類としては、エチレンジアミン
(EDA)、ジエチレントリアミン(DETA)、テト
ラエチレンテトラアミン(TETA)、ペンタエチレン
ヘキサミン(PEHA)等が好ましい。
【0050】また、重合開始剤の使用量は、天然ゴム系
微粒子の100質量部に対して0.01〜10質量部の
範囲とする。
【0051】更に、必要に応じて、テルペン樹脂、ロジ
ン、油溶性フェノール樹脂、クマロンインデン樹脂、石
油系炭化水素樹脂、テルペン樹脂の誘導体、ロジンの誘
導体、油溶性フェノール樹脂の誘導体、クマロンインデ
ン樹脂の誘導体、石油系炭化水素樹脂の誘導体などの粘
着付与剤を添加することもできる。
【0052】以上の様にして得られる共重合体を合成直
後のエマルジョンは、共重合体に加え未反応のモノマー
等を含有しているが、共重合体を精製などすることな
く、合成直後のエマルジョンに放射線硬化性第1アクリ
ル化合物を混合し、分散媒体を置換することができる。
【0053】更に、分散媒体を置換した後に、必要に応
じて、第2アクリル化合物を添加する。第2アクリル化
合物を併用することにより、接着剤組成物の塗工性をよ
り広い範囲で制御でき、得られる接着剤層の更に高い接
着力を実現でき、接着剤層と基体とのより高い接着強度
を実現できる。
【0054】この様な観点から、第2アクリル化合物と
しては、アクリル系モノマーであるか、重合度2〜10
のアクリル系オリゴマーであるか、これらの混合物であ
ることが好ましく、より具体的には、アクリル系モノマ
ーをビニル重合して得られるオリゴマーが好ましく、ア
クリル系モノマーとしては、(メタ)アクリル酸メチ
ル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プ
ロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル
酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)ア
クリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸デシ
ル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸
ラウリル、(メタ)アクリル酸ラウリル−トリデシル、
(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸セ
チル−ステアリル、(メタ)アクリル酸ステアリル、
(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル
酸ベンジル及びメタクリル酸フェニル等の(メタ)アク
リル酸エステル類;(メタ)アクリル酸アミド及び(メ
タ)アクリル酸メチロールアミド等の(メタ)アクリル
酸アミド類;(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸
ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロ
ピル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシブチル、(メタ)
アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸
ジエチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ブチルアミ
ノエチル、(メタ)アクリル酸グリシジル及び(メタ)
アクリル酸テトラヒドロフルフリル等の反応性アクリル
系モノマー類;ジ(メタ)アクリル酸エチレン、ジ(メ
タ)アクリル酸ジエチレングリコール、ジ(メタ)アク
リル酸トリエチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸
テトラエチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸デカ
エチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸ペンタデカ
エチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸ペンタコン
タヘクタエチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸ブ
チレン、(メタ)アクリル酸アリル、トリ(メタ)アク
リル酸トリメチロールプロパン、テトラ(メタ)アクリ
ル酸ペンタエリスリトール及びジ(メタ)アクリル酸フ
タル酸ジエチレングリコール等の架橋性アクリル系モノ
マー類などが好ましい。これらのモノマーは、必要に応
じて2種以上併用でき、異なる重合度のオリゴマーの混
合物を使用することもできる。
【0055】更に、放射線硬化性第1アクリル化合物を
第2アクリル化合物として使用することもできる。この
場合、パラクミルフェノールEO変成(n=1)アクリ
レートの様に、放射線硬化性第1アクリル化合物のオリ
ゴマー成分をモノマー成分に置き換えたものを使用する
こともできる。
【0056】また、第2アクリル化合物の添加量は、得
られる接着剤組成物および接着剤層の性能を考慮して注
意深く設定され、放射線硬化性第1アクリル化合物の1
00質量部に対して、1質量部以上が好ましく、3質量
部以上がより好ましく、5質量部以上が更に好ましく、
一方、80質量部以下が好ましく、30質量部以下がよ
り好ましく、10質量部以下が更に好ましい。
【0057】以上の様にして分散媒体を置換し、必要に
応じて第2アクリル化合物を添加後、接着剤層を形成す
る際に放射線硬化性第1アクリル化合物を硬化するため
の重合開始剤を、必要に応じて更に添加する。
【0058】また、得られる接着剤層の接着力と接着剤
層の基材への定着性を向上させる観点から、スチレン−
ブタジエンゴムラテックスを添加する場合もある。スチ
レン−ブタジエンゴムラテックスは、接着剤組成物が塗
布される基体と天然ゴム系微粒子との密着性を向上する
と考えられる。
【0059】スチレン−ブタジエンゴムラテックスはス
チレン−ブタジエンゴム(SBR)から主になり、SB
Rとしては、SBRドライバー及びSBRラテックス等
の乳化重合SBR;ランダムSBR、ブロックSBR及
び対称ブロックSBR等の溶液重合SBR等を用いるこ
とができる。
【0060】また、SBRの特性は、スチレン及びブタ
ジエンの共重合比に大きく依存する。この様な観点か
ら、スチレン含有量が低い(30質量%以下)もの、ス
チレン含有量が中程度(30質量%より多く70質量%
以下)のもの、スチレン含有量が高い(70質量%を超
える)もの等を注意深く選択し、スチレン−ブタジエン
ゴムラテックスにおいて使用する。
【0061】スチレン−ブタジエンゴムラテックスの主
成分として使用されるSBRとしては、非変性タイプ、
ビニルピリジン変性タイプ及びカルボキシ変性タイプル
等を挙げることができる。中でも、基体との密着性に優
れ、天然ゴム系微粒子と基体との接着力を十分向上でき
るため、カルボキシ変性されたスチレン−ブタジエンゴ
ムラテックスが好ましい。
【0062】天然ゴム系微粒子およびスチレン−ブタジ
エンゴムラテックスの混合比としては、天然ゴム系微粒
子の接着力を十分向上させるために、天然ゴム系微粒子
100質量部に対してスチレン−ブタジエンゴムラテッ
クスを、1質量部以上とすることが好ましく、5質量部
以上がより好ましい。一方、天然ゴム系微粒子の他の特
性を損なわないために、50質量部以下が好ましく、3
0質量部以下がより好ましく、20質量部以下が更に好
ましい。
【0063】また、スチレン−ブタジエンゴムラテック
スの含有量を適度な値とすることにより、得られる接着
剤層とインク及びトナー等の印刷剤との十分な相互作用
を実現できるため、印刷剤の十分な定着性を実現でき
る。更に、接着剤層を圧着した後の接着強度を適度とで
きるため、圧着後の不必要な時に接着剤層が剥離するこ
とを抑制でき、必要に応じて圧着後の所望時に接着剤層
を容易に剥離することができる。
【0064】更に、得られる感圧接着剤組成物の十分な
耐ブロッキング性を実現するため、接着剤組成物に、天
然ゴム系微粒子に対して非親和性の充填剤を添加するこ
とが好ましい。充填剤の添加により接着剤層の表面(接
着面)に凹凸が形成されるため、接着面の圧着に先立ち
接着面が他の面に接着することが抑制され、耐ブロッキ
ング性が向上すると考えられる。
【0065】加えて、充填剤を添加して接着剤層の表面
(接着面)に凹凸を形成すれば、接着面の圧着後に接着
面同士の融着が進行し、接着力が高進することも抑制で
きると考えられる。これらの結果、接着面の圧着後に接
着面を剥離する必要がある場合、容易に接着面を剥離す
ることができる。
【0066】また、接着剤層の透明性を阻害しない様に
する必要がある場合には、充填剤として、粒子形状が規
則的に整ったものが好ましい。この様なものとしては、
例えば、各種シリカ系充填剤、各種デンプン系充填剤、
合成ゼオライト、微球状(メタ)アクリル樹脂、微球状
ポリエチレン、球状アルミナ、ガラス粉末、シラスバル
ーン、活性白土、酸化チタン及び酸化亜鉛などが挙げら
れる。これらの充填剤は、単独で用いてもよいし、2種
以上組み合わせて用いてもよい。
【0067】なお、これらの充填剤の平均粒子径は、
0.01μm以上が好ましく、1μm以上がより好まし
く、一方、35μm以下が好ましく、25μm以下がよ
り好ましい。また、粒子径の異なる2種以上を組み合わ
せて用いると、接着剤層の表面を凹凸状に形成し易いの
で、耐ブロッキング性、剥離性能の向上に有利である。
【0068】以上の様な充填剤の中でも、天然ゴム系微
粒子との親和力が小さく、十分な耐ブロッキング性を実
現できるため、シリカ系充填剤およびデンプン系充填剤
が好ましい。
【0069】充填剤の配合量としては、シリカ系充填剤
の場合、天然ゴム系微粒子100質量部に対して10質
量部以上が好ましく、20質量部以上がより好ましく、
30質量部以上が更に好ましく、一方、100質量部以
下が好ましく、80質量部以下がより好ましく、60質
量部以下が更に好ましい。
【0070】また、デンプン系充填剤の場合、天然ゴム
系微粒子100質量部に対して10質量部以上が好まし
く、20質量部以上がより好ましく、30質量部以上が
更に好ましく、一方、200質量部以下が好ましく、1
80質量部以下がより好ましく、160質量部以下が更
に好ましい。
【0071】以上の様な添加剤に加え、耐紫外線性を向
上するために、紫外線吸収剤(紫外線吸収剤)を接着剤
組成物に添加する場合もある。
【0072】この様な紫外線吸収剤としては、フェニル
サリシレート、ブチルフェニルサリシレート及びオクチ
ルフェニルサリシレート等のサリチル酸類;ジヒドロキ
シベンゾフェノン、ヒドロキシメトキシベンゾフェノ
ン、ヒドロキシオクトキシベンゾフェノン、ヒドロキシ
ドデシルオキシベンゾフェノン、ヒドロキシメトキシス
ルホベンゾフェノン及びビス(メトキシヒドロキシベン
ゾイルフェニル)メタン等のベンゾフェノン類;(ヒド
ロキシメチルフェニル)ベンゾトリアゾール、(ヒドロ
キシブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、(ヒドロキ
シジブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、(ヒドロキ
シブチルメチルフェニル)クロロベンゾトリアゾール、
(ヒドロキシジブチルフェニル)クロロベンゾトリアゾ
ール、(ヒドロキシジアミルフェニル)ベンゾトリアゾ
ール及び[ヒドロキシ(テトラヒドロフタルイミドメチ
ル)メチルフェニル]ベンゾトリアゾール等のベンゾト
リアゾール類;エチルヘキシルシアノジフェニルアクリ
レート及びエチルシアノジフェニルアクリレート等のシ
アノアクリレート類;ヒンダードアミン類等を挙げるこ
とができる。
【0073】また、酸化防止剤を必要とする場合もあ
る。酸化防止剤としては、アミン−ケトン系、ジフェニ
ルアミン系、ジアリール−P−フェニレンジアミン系お
よびアルキルアリール−P−フェニレンジアミン系等の
芳香族第2級アミン系を含むアミン類;モノフェノール
系、ビスフェノール系およびヒドロキノン系を含むフェ
ノール類;有機イオウ類;ホスファイト類;これらの複
合系などを使用することができ、中でも、汚染性および
着色性が少ないことからフェノール類が好ましい。
【0074】更に、必要に応じて、合成ゴムエマルジョ
ンを併用して接着剤組成物を作製することもできる。合
成ゴムエマルジョンとしては、ポリイソプレンゴム、ポ
リブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴ
ム、メチルメタクリレート−ブタジエンゴム、クロロプ
レンゴム、ブチルゴム、ポリウレタンゴム、チオコール
ゴム及びアクリルゴム等の合成ゴムを水性溶媒中に分散
させたエマルジョンを例示することができる。
【0075】また、合成樹脂エマルジョンを併用して感
圧接着剤組成物を作製することもできる。合成樹脂エマ
ルジョンとしては、ポリ酢酸ビニル系エマルジョン、酢
酸ビニル−エチレン共重合体系エマルジョン、ポリアク
リル酸エステル系エマルジョン及びポリ塩化ビニル系エ
マルジョン等を例示することができる。なお、これらの
合成樹脂エマルジョンのなかでも、ガラス転移温度(T
g)が−30〜20℃のものが好適である。
【0076】また、天然ゴム系微粒子の分散を安定化さ
せるために乳化剤を添加することもできる。この様な乳
化剤としては、ロジンセッケン、ナフタレンスルホン酸
塩、脂肪酸セッケン及びアルキルベンゼンスルホン酸塩
などのアニオン系やノニオン系の界面活性剤が用いられ
る。
【0077】更に、必要に応じて、接着剤組成物に、p
H調整剤、酸化防止剤、粘着付与剤、粘度調整剤、老化
防止剤、安定剤および着色剤などを混合することもでき
る。
【0078】以上の様にして得られた接着剤組成物は、
グラビアコーター、フレキソ、エアーナイフコーター、
ワイヤーバー及びバーコーター等の塗布手段により、基
体上に塗布され、塗膜を形成する。
【0079】なお、基体としてはシート状などの形状を
有し、通常の紙の他に、合成紙、ポリエチレン、ポリエ
チレンテレフタレート、ポリプロピレン及び塩化ビニル
等の合成フィルムを用いることもできる。これらの合成
フィルムを用いる場合には、基体シートの表面にマット
処理およびコロナ処理などの表面処理を施すのが好まし
い。
【0080】また、基体シート面への接着剤組成物の塗
布量は、接着剤層の接着性、剥離性および透明性を維持
するため、1g/m2以上が好ましく、3g/m2以上が
より好ましく、4g/m2以上が更に好ましく、一方、
30g/m2以下が好ましく、20g/m2以下がより好
ましく、7g/m2以下が更に好ましい。
【0081】接着剤組成物よりなる塗膜は、放射線の照
射により硬化される。この結果、図2に示した様に、基
体42のシート上に感圧接着剤層が形成されており、感
圧接着剤層は、天然ゴム系微粒子40が分散される放射
線硬化性第1アクリル化合物の放射線硬化物41である
情報担持用シートを得ることができる。なお、分散媒体
であるアクリル化合物の一部は、硬化前に基体中に拡散
していると考えられ、放射線の照射により、43に示し
た様に、アクリル化合物の一部は基体中で硬化したり、
基体と反応していると考えられる。この結果、接着剤層
と基体との高い接着強度を実現できる。
【0082】また、塗膜は硬化前に必要に応じて乾燥さ
れるが、放射線の照射による硬化工程中に乾燥も同時に
進行し、また分散媒体がアクリル化合物であるため、短
時間で乾燥を終了できるか、乾燥工程を別途に必要とし
ない場合もある。
【0083】ここで、図3(a)に、接着剤層が剥離可
能な情報担持用シートの例を、図4(a)に、接着剤層
が剥離不能な情報担持用シートの例を、それぞれ示し
た。
【0084】図3(a)の場合、図3(b)に示す様
に、接着剤層10上に秘匿性および親展性などの情報1
2が印刷される。その後、図3(c)に示す様に、接着
剤層10が重合わされる様に情報担持用シートを折り線
11で折り曲げ、接着剤層10を圧着する。そして、図
3(d)に示す様に、必要な時に接着剤層10は剥離さ
れ情報12が読取られる。この場合、接着剤層は、圧着
後の所望な時期に容易に剥離できることが要求される。
また、接着剤組成物は全面塗工されている。
【0085】一方、図4(a)の場合、図4(b)に示
す様に、秘匿性および親展性などの情報22は接着剤層
20が形成されていない位置に印刷される。その後、図
4(c)に示す様に、接着剤層10が重合わされる様に
情報担持用シートを折り線21で折り曲げ、接着剤層2
0を圧着する。そして、図4(d)に示す様に、情報2
2の読取りは、接着剤層20を剥離することなく、基体
シートの所定位置(例えば、ミシン目23)を切断する
等して行われる。この場合、接着剤層は、圧着後におい
て実質的に剥離しないことが要求される。また、接着剤
組成物はパターン塗工されている。
【0086】なお、感圧接着剤組成物の構成物質の配合
比率および圧着条件などを変化させることにより、接着
剤層を剥離可能とすることもできるし、剥離不能とする
こともできる。
【0087】接着剤層が剥離可能な場合、得られた接着
剤層上に、必要な情報が印刷および印字される。印刷方
式では一般的な印刷機の他、電子写真法、また、印字方
式としてはインクジェット法などを採用することができ
る。インクジェット法の場合、印刷剤はインクであり、
電子写真法の場合、印刷剤はトナーである。その後、印
刷剤を乾燥および/または定着するため、紫外線を照射
する。また、印刷剤を乾燥および/または定着するため
に加熱する場合もある。
【0088】以上に説明した情報情報担持用シートは、
2つ折り、3つ折り、切り重ね及び各種の重ね合わせの
形で接着でき、見開き面を有するハガキ、各種帳票、通
知書および各種カード等として好適に利用できる。
【0089】
【実施例】以下、実施例および比較例により本発明を具
体的に説明するが、本発明は以下の実施例に制限される
ものではない。なお、特に明記しない限り、試薬等は市
販の高純度品を使用した。
【0090】(アクリル・スチレン共重合天然ゴムエマ
ルジョンの調製)天然ゴムラテックス100質量部を含
む水系エマルジョン200質量部に対し、スチレン10
質量部およびメタクリル酸メチル25質量部とを混合
し、重合開始剤としてt−ブチルハイドロパーオキサイ
ド(t−BHPO)0.1質量部およびテトラエチレン
ペンタミン(TEPA)0.3質量部とを添加した。こ
れを、45℃/窒素置換雰囲気中で2時間反応させるこ
とにより得た共重合体天然ゴムエマルジョンに、粘着付
与剤としてテルペン樹脂を5質量部添加して天然ゴム系
微粒子を含有する水系エマルジョンを得た。
【0091】(実施例1)接着剤組成物1、情報担持用
シート1 以上で得られた天然ゴム系微粒子を含有する水系エマル
ジョンに、天然ゴム系微粒子100質量部に対して10
0質量部となる様にポリエチレングリコールジアクリレ
ート(商品名:アロニックス M−240、東亞合成社
製)を良く攪拌したのち、混合物を50℃に昇温して減
圧下で気化する水分を除去することにより、1時間で分
散媒体を置換した。なお、天然ゴム系微粒子を含有する
水系エマルジョンとポリエチレングリコールジアクリレ
ートとの質量比は160:100であった。
【0092】これに光重合開始剤(商品名:バイキュア
55、アクゾノーベル社製)4質量部を添加して、紫外
線硬化型の感圧接着剤組成物1を得た。
【0093】得られた感圧接着剤組成物1の含水率を測
定したところ、0.5質量%であった。また、天然ゴム
系微粒子の平均粒子径は0.2μmであり、分散性は均
一であった。
【0094】この感圧接着剤組成物1をワイヤーバーを
使用してフォーム上質紙(商品名:NIP N(70k
g連量)王子製紙社製)に6g/m2になるように塗工
し、高圧水銀ランプを使用して硬化させて、接着剤層を
形成して、情報担持用シート1を得た。塗工性は、全面
塗工およびパターン塗工の場合も、低吸収性の用紙の場
合と同様に良好であった。また、乾燥不良などの不具合
も発生しなかった。
【0095】得られた情報担持用シート1の接着剤層が
形成されている面同士を重ね合わせたのち、シーリング
マシンをローラ間ギャップ100μmに設定してシーリ
ングを行った。シーリング後には2枚の用紙は十分な強
度で接着されていた。また、この2枚の用紙を剥離した
ところ、接着剤層と基体とが剥離することなく、綺麗に
剥離できた。
【0096】(実施例2)接着剤組成物2、情報担持用
シート2 接着剤組成物1で使用したポリエチレングリコールジア
クリレートの使用量を60質量部に変えた以外は同様の
操作を行い、接着剤組成物2及び情報担持用シート2得
た。得られた接着剤組成物2及び情報担持用シート2
は、実用に耐え得る性能を有していた。
【0097】(実施例3)接着剤組成物3、情報担持用
シート3 接着剤組成物1で使用した天然ゴム系微粒子を含有する
水系エマルジョンに、天然ゴム系微粒子100質量部に
対して100質量部となる様にポリエチレングリコール
ジアクリレート(商品名:アロニックス M−240、
東亞合成社製)を良く攪拌したのち、混合物を50℃に
昇温して減圧下で気化する水分を除去することにより、
1時間で分散媒体を置換した。なお、天然ゴム系微粒子
を含有する水系エマルジョンとポリエチレングリコール
ジアクリレートとの質量比は160:100であった。
【0098】一方、アクリル酸ダイマ(商品名:アロニ
ックスM−5600、東亞合成社製)100質量部に重
合開始剤(商品名:バイキュア55、アクゾノーベル社
製)100質量部を溶解し、この10質量部を以上で得
た分散媒体置換物に添加して、紫外線硬化型の感圧接着
剤組成物3を得た。
【0099】得られた感圧接着剤組成物3の含水率を測
定したところ、0.5質量%であった。また、天然ゴム
系微粒子の平均粒子径は0.2μmであり、分散性は均
一であった。
【0100】この感圧接着剤組成物3をワイヤーバーを
使用してフォーム上質紙(商品名:NIP N(70k
g連量)王子製紙社製)に6g/m2になるように塗工
し、高圧水銀ランプを使用して硬化させて、接着剤層を
形成して、情報担持用シート3を得た。塗工性は、全面
塗工およびパターン塗工の場合も、低吸収性の用紙の場
合と同様に良好であった。また、乾燥不良などの不具合
も発生しなかった。
【0101】得られた情報担持用シート3の接着剤層が
形成されている面同士を重ね合わせたのち、シーリング
マシンをローラ間ギャップ60μmに設定してシーリン
グを行った。シーリング後には2枚の用紙は十分な強度
で接着されていた。また、この2枚の用紙を剥離したと
ころ、接着剤層と基体とが剥離することなく、綺麗に剥
離できた。
【0102】(実施例4)接着剤組成物4、情報担持用
シート4 接着剤組成物3で使用したアクリル酸ダイマをノニルフ
ェノールEO変成(n=4)アクリレート(商品名:ア
ロニックス M−113、東亞合成社製)に変更した以
外は同様の操作を行い、接着剤組成物4を得た。また、
シーリングマシンをローラ間ギャップ100μmに設定
した以外は、情報担持用シート3と同様の操作を行い、
情報担持用シート4を得た。得られた接着剤組成物4及
び情報担持用シート4は、良好な性能を有していた。
【0103】(実施例5)接着剤組成物5、情報担持用
シート5 接着剤組成物3で使用したアクリル酸ダイマをパラクミ
ルフェノールEO変成(n=1)アクリレート(商品
名:アロニックス M−110、東亞合成社製)に変更
した以外は同様の操作を行い、接着剤組成物5を得た。
また、シーリングマシンをローラ間ギャップ100μm
に設定した以外は、情報担持用シート3と同様の操作を
行い、情報担持用シート5を得た。得られた接着剤組成
物5及び情報担持用シート5は、良好な性能を有してい
た。
【0104】(実施例6)接着剤組成物6、情報担持用
シート6 接着剤組成物3において、天然ゴム系微粒子100質量
部に対し、武田薬品工業社製SBR(商品名:クロスレ
ンSK−72)が15質量部となるよう、平均粒子径4
μmの市販のシリカが50質量部となるよう、平均粒子
径15μmの市販の小麦デンプンが150質量部となる
ように、これらの充填剤を添加した以外は、同様の操作
を行い、接着剤組成物6を得た。また、情報担持用シー
ト5の場合と同様にして、情報担持用シート6を得た。
得られた接着剤組成物6及び情報担持用シート6は、良
好な性能を有していた。
【0105】(実施例7)接着剤組成物7、情報担持用
シート7 接着剤組成物1で使用した天然ゴム系微粒子を含有する
水系エマルジョンに、天然ゴム系微粒子100質量部に
対して100質量部となる様にポリエチレングリコール
ジアクリレート(商品名:アロニックス M−240、
東亞合成社製)70質量部とトリメチロールプロパンE
O付加トリアクリレート(商品名:ビスコート #36
0、大阪有機化学社製)30質量部とを良く攪拌したの
ち、混合物を50℃に昇温して減圧下で気化する水分を
除去することにより、1時間で分散媒体を置換した。な
お、天然ゴム系微粒子を含有する水系エマルジョンとポ
リエチレングリコールジアクリレートおよびトリメチロ
ールプロパンEO付加トリアクリレートの混合物との質
量比は160:100であった。
【0106】これに光重合開始剤(商品名:バイキュア
55、アクゾノーベル社製)4質量部を添加して、紫外
線硬化型の感圧接着剤組成物7を得た。
【0107】得られた感圧接着剤組成物7の含水率を測
定したところ、0.5質量%であった。また、天然ゴム
系微粒子の平均粒子径は0.2μmであり、分散性は均
一であった。
【0108】この感圧接着剤組成物7をワイヤーバーを
使用してフォーム上質紙(商品名:NIP N(70k
g連量)王子製紙社製)に6g/m2になるように塗工
し、高圧水銀ランプを使用して硬化させて、接着剤層を
形成して、情報担持用シート7を得た。塗工性は、全面
塗工およびパターン塗工の場合も、低吸収性の用紙の場
合と同様に良好であった。また、乾燥不良などの不具合
も発生しなかった。
【0109】得られた情報担持用シート7の接着剤層が
形成されている面同士を重ね合わせたのち、シーリング
マシンをローラ間ギャップ100μmに設定してシーリ
ングを行った。シーリング後には2枚の用紙は十分な強
度で接着されていた。また、この2枚の用紙を剥離した
ところ、接着剤層と基体とが剥離することなく、綺麗に
剥離できた。
【0110】(比較例1)ポリエチレングリコールジア
クリレート(商品名:アロニックス M−240(東亞
合成社製)100質量部に、光重合開始剤(商品名:バ
イキュア55、アクゾノーベル社製))8質量部を溶解
した。得られた液をワイヤーバーを使用してフォーム上
質紙(商品名:NIP N(70kg連量)王子製紙社
製)に6g/m2になるように塗工し、高圧水銀ランプ
を使用して硬化させた。得られた塗工紙の接着剤面同士
を重ね合わせたのち、シーリングマシンをローラ間ギャ
ップ100μmに設定してシーリングを行ったが、シー
リング後には2枚の用紙は接着されていなかった。
【0111】(比較例2)市販の紫外線硬化型感圧擬似
接着剤をワイヤーバーを使用してフォーム上質紙(商品
名:NIP N(70kg連量)王子製紙社製)に6g
/m2になるように塗工し、高圧水銀ランプを使用して
硬化させた。得られた塗工紙の接着剤面同士を重ね合わ
せたのち、シーリングマシンをローラ間ギャップ100
μmに設定してシーリングを行ったが、シーリング後に
は2枚の用紙は接着されていなかった。
【0112】
【発明の効果】天然ゴム系微粒子が放射線硬化性第1ア
クリル化合物中に分散されている接着剤組成物を使用す
ることにより、十分な接着力を有し、各種の充填剤を十
分充填でき、塗工後の乾燥時間が短く、全面塗工および
パターン塗工の何れも容易に行え、各種の基体に塗工す
ることができ、基体と感圧接着剤層との十分な接着強度
を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】接着剤組成物の調製方法を説明する模式図であ
る。
【図2】接着剤層を説明するための模式図である。
【図3】接着剤層が剥離可能な場合の情報担持用シート
を説明するための模式図である。
【図4】接着剤層が剥離不能な場合の情報担持用シート
を説明するための模式図である。
【符号の説明】
10 接着剤層 11 折り線 12 情報 20 接着剤層 21 折り線 22 情報 23 ミシン目 30 天然ゴム系微粒子 31 水系エマルジョン 32 放射線硬化性第1アクリル化合物 33 混合物 34 温浴 40 天然ゴム系微粒子 41 放射線硬化性第1アクリル化合物の硬化層 42 基体 43 放射線硬化性第1アクリル化合物の硬化層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09J 151/04 C09J 151/04 Fターム(参考) 2C005 WA02 WA03 WA11 4J004 AA05 AA10 CA04 CA06 CB02 CB03 CC02 4J040 CA011 DB021 DB052 DF041 DF051 DM001 FA08 JA03 JB08 KA03 MA09 MA10

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 天然ゴム系微粒子が放射線硬化性第1ア
    クリル化合物中に分散されていることを特徴とする接着
    剤組成物。
  2. 【請求項2】 前記天然ゴム系微粒子100質量部に対
    する、前記放射線硬化性第1アクリル化合物の比率は5
    0〜500質量部であることを特徴とする請求項1記載
    の接着剤組成物。
  3. 【請求項3】 含水率が10質量%以下であることを特
    徴とする請求項1又は2記載の接着剤組成物。
  4. 【請求項4】 前記天然ゴム系微粒子は、天然ゴム系ゴ
    ムと、アクリル系モノマー及びスチレン系モノマーの少
    なくとも何れか一方との共重合体であることを特徴とす
    る請求項1乃至3何れかに記載の接着剤組成物。
  5. 【請求項5】 前記共重合体は、天然ゴム系エマルジョ
    ン中でアクリル系モノマー及びスチレン系モノマーの少
    なくとも何れか一方をビニル重合して得られることを特
    徴とする請求項4記載の接着剤組成物。
  6. 【請求項6】 前記天然ゴム系微粒子の平均粒子径は、
    0.01〜5μmであることを特徴とする請求項1乃至
    5何れかに記載の接着剤組成物。
  7. 【請求項7】 前記放射線硬化性第1アクリル化合物
    は、1以上の(メタ)アクリロイル基を有する重量平均
    分子量30〜1000のオリゴマーであることを特徴と
    する請求項1乃至6何れかに記載の接着剤組成物。
  8. 【請求項8】 第2アクリル化合物を更に含有すること
    を特徴とする請求項1乃至7何れかに記載の接着剤組成
    物。
  9. 【請求項9】 前記第2アクリル化合物は、アクリル系
    モノマーと重合度2〜10のアクリル系オリゴマーとの
    少なくとも何れか一方であることを特徴とする請求項8
    記載の接着剤組成物。
  10. 【請求項10】 前記天然ゴム系微粒子に対して非親和
    性の充填剤を更に含有していることを特徴とする請求項
    1乃至9何れかに記載の接着剤組成物。
  11. 【請求項11】 スチレン−ブタジエンゴムラテックス
    を更に含有していることを特徴とする請求項1乃至10
    何れかに記載の接着剤組成物。
  12. 【請求項12】 天然ゴム系微粒子を含有する水系エマ
    ルジョンと、放射線硬化性第1アクリル化合物とを混合
    する工程と、該混合物を攪拌しながら昇温し、該水系エ
    マルジョンの水を気化させ除去し、該天然ゴム系微粒子
    が分散している媒体を水から該放射線硬化性第1アクリ
    ル化合物に置換する工程とを具備する接着剤組成物の製
    造方法。
  13. 【請求項13】 前記天然ゴム系微粒子含有水系エマル
    ジョン100質量部に対する、前記放射線硬化性第1ア
    クリル化合物の比率は25〜250質量部であることを
    特徴とする請求項12記載の接着剤組成物の製造方法。
  14. 【請求項14】 前記天然ゴム系微粒子含有水系エマル
    ジョンは、天然ゴム系エマルジョン中でアクリル系モノ
    マー及びスチレン系モノマーの少なくとも何れか一方を
    ビニル重合して得られることを特徴とする請求項12又
    は13記載の接着剤組成物の製造方法。
  15. 【請求項15】 前記媒体が置換された混合物に、第2
    アクリル化合物を更に添加することを特徴とする請求項
    12乃至14何れかに記載の接着剤組成物の製造方法。
  16. 【請求項16】 基体シート上に感圧接着剤層が形成さ
    れており、該感圧接着剤層は、天然ゴム系微粒子が分散
    される放射線硬化性第1アクリル化合物の放射線硬化物
    であることを特徴とする情報担持用シート。
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