JP2013044999A - 隠蔽ラベル及び隠蔽ラベルの使用方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 剥離シート5上に、接着層4、透明基材3、色彩可変層2をこの順に積層した隠蔽ラベル1において、前記の色彩可変層2が特定波長の光照射により、可逆的に色彩が変化することを特徴とする構成とする。これにより、上記の隠蔽ラベル1は、特定波長の光が照射されると、色彩可変層2は可逆的に色彩が変化するので、個人情報等の秘匿情報を確実に隠蔽することができる。また、秘匿情報を覆うように、隠蔽ラベルを貼り付けていた状態から、隠蔽ラベルを剥がすことなく、色彩が変化した色彩可変層に波長532nmの光を照射することにより、該色彩が無色に透明化し、秘匿情報を認識できる。
【選択図】 図1
Description
図1に本発明の隠蔽ラベル1である一つの実施形態を示す。剥離シート5上に、接着層4、透明基材3、色彩可変層2を順に形成した構成の隠蔽ラベル1で、色彩可変層2が特定波長の光照射により、可逆的に色彩が変化するものである。図1に示したものに限らず、例えば、色彩可変層2と透明基材3の間に、透明基材3と接着層4の間に、隠蔽する秘匿情報を後から読み取りする上で、影響が出ない条件で、部分的に絵柄層を形成してもよい。
(剥離シート)
剥離シート5は、通常使用される剥離紙である、グラシン紙の如き高密度原紙、クレーコート紙、クラフト紙又は上質紙等の原紙に目止め層を設けたものの他に、ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム、もしくはポリプロピレン樹脂フィルム等をフッ素系離型剤、シリコーン系離型剤等により離型処理して得た離型性フィルムが使用される。また、クラフト紙又は上質紙等にポリエチレン等の合成樹脂をラミネートしたポリラミ紙等に、溶剤型あるいは無溶剤型のシリコーン樹脂やフッ素樹脂等からなる剥離剤を乾燥質量が0.05〜3g/m2程度になるように塗布後、熱硬化や電子線あるいは紫外線硬化等によって剥離剤層を形成したものが適宜使用される。隠蔽ラベルは、この剥離シートを剥離し、その剥離された隠蔽ラベルの接着層側から対象物である商品上に貼着される。
接着層4は、隠蔽ラベルを対象物に貼付するために、必要なもので、各種の接着剤から構成することができる。例えば、アクリル樹脂、アクリル酸エステル樹脂、またはこれらの共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、天然ゴム、カゼイン、ゼラチン、ロジンエステル、テルペン樹脂、フェノール系樹脂、スチレン系樹脂、クマロンインデン樹脂、ポリビニルエーテル、シリコーン樹脂等が例示され、また、α−シアノアクリレート系、シリコーン系、マレイミド系、スチロール系、ポリオレフィン系、レゾルシノール系、ポリビニルエーテル系、シリコーン系等の接着剤等が挙げられる。また、スチレン−ブタジエン−スチレンブロックコポリマー、スチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマー、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロックコポリマー等の熱可塑性エラストマー、又は反応ホットメルト性樹脂等を使用してもよい。
本発明における隠蔽ラベルでは、上記接着層と色彩可変層との間に、透明基材3を設ける。その透明基材としては、シート状、フィルム状あるいは板状の材質からなり、材料としては透明性を有していれば、特に制限されるものではなく、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ナイロン、セルロースジアセテート、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリイミド、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネートなどのプラスチックを単独あるいは組み合わせて、積層したりして用いることができる。透明基材の厚さは0.005〜5mm程度が適当である。
アクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂等を溶媒に溶解ないし分散させた塗工液により、厚さは0.1〜2μm程度の厚さで、透明基材上に、プライマー層を形成して、接着層4、色彩可変層と透明基材との密着性を高めることができる。
色彩可変層2は、特定波長の光照射により、可逆的に色彩が変化する層であり、フォトクロミック材料がバインダー樹脂により保持された層として構成することができる。フォトクロミック材料とは、光の作用により状態の異なる2つの異性体を可逆的に生成する分子又は分子集合体を含む材料を言う。このフォトクロミック材料は、光照射により、色のみならず屈折率、誘電率、酸化/還元電位など様々な物性が可逆的に変化する。尚、上記の異性体とは分子式は同一だが構造が異なる分子、またはそのような分子からなる化合物のことである。
透明基材3として厚さ15μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを用い、該基材の一方の面へ、下記の色彩可変層用インキにより、凸版印刷で、色彩可変層2を厚さ8μmで、形成した。以下のインキ配合などにおける部は、全て質量基準である。
アンケート用ハガキ6を用意し、そのハガキの所定の欄に、個人がアンケートの回答を記入し、また自分の個人情報(氏名、生年月日、既婚、未婚の区別等)を手書きで記入し、そのアンケートで記入した秘匿情報7を隠蔽するために、上記の隠蔽ラベルの剥離シート5を剥がして、該情報7を覆うように接着層4により、貼り付けた。そして、その隠蔽されたハガキを、所定の宛先に送付した。その結果、50℃程度の高温にさらされても、上記の情報は十分に隠蔽されていた。第3者が隠蔽ラベルを剥がして、隠蔽された情報を盗み見ようとしたが、隠蔽ラベルとハガキとの接着強度が高く、隠蔽ラベルを剥がすことが困難であり、秘匿情報を確実に隠蔽することができた。
手間がかかるものではなく、使用しやすいものであった。したがって、上記の隠蔽ラベルの使用する方法で何ら問題もなく、良好に取り扱いが行なわれた。
2 色彩可変層
3 透明基材
4 接着層
5 剥離シート
6 基材シート
7 秘匿情報
Claims (5)
- 剥離シート上に、接着層、透明基材、色彩可変層をこの順に積層した隠蔽ラベルにおいて、前記の色彩可変層が特定波長の光照射により、可逆的に色彩が変化することを特徴とする隠蔽ラベル。
- 前記の色彩可変層に対し、波長365nm又は405nmの光照射により、色彩が無色から変化し、該色彩が変化した色彩可変層に波長532nmの光照射により、該色彩が無色に戻ることを特徴とする請求項1に記載する隠蔽ラベル。
- 前記の色彩可変層は、バリウムマグネシウムケイ酸塩をフォトクロミック材料として含有することを特徴とする請求項1または2に記載する隠蔽ラベル。
- 剥離シート上に、接着層、透明基材、色彩可変層をこの順に積層した隠蔽ラベルを使用し、基材シート上に秘匿情報が設けられ、該秘匿情報を覆うように、前記ラベルの剥離シートを剥がして、接着層によりラベルを貼り付け、前記の色彩可変層に対し、波長365nm又は405nmの光を照射することにより、色彩が無色から変化し、前記の秘匿情報を隠蔽可能であり、該色彩が変化した色彩可変層に波長532nmの光を照射することにより、該色彩が無色で透明化して、色彩可変層、透明基材、接着層を通して、基材シート上の秘匿情報を認識できることを特徴とする隠蔽ラベルの使用方法。
- 前記の接着層と秘匿情報が設けられた基材シートとの接着性が高く、両者を剥離することが困難であることを特徴とする請求項4に記載する隠蔽ラベルの使用方法。
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---|---|---|---|
JP2011183542A JP2013044999A (ja) | 2011-08-25 | 2011-08-25 | 隠蔽ラベル及び隠蔽ラベルの使用方法 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPWO2015111744A1 (ja) * | 2014-01-24 | 2017-03-23 | 三菱鉛筆株式会社 | フォトクロミック色材及び筆記具用インク組成物 |
CN110264860A (zh) * | 2019-06-14 | 2019-09-20 | 长春理工大学 | 一种基于多膜系阵列的多谱段图像伪装方法 |
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2011
- 2011-08-25 JP JP2011183542A patent/JP2013044999A/ja active Pending
Patent Citations (2)
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JPN6015036571; '可視光で色が変わり耐久性にも優れる無機フォトクロミック材料' 研究成果 , 20101209, 国立研究開発法人産業技術総合研究所 * |
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