JP2007291350A - 高隠蔽性粘着フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】隠蔽層を有する積層構造による隠蔽性粘着フィルムであっても、貼り付け面積が小さい直方体形状の被着体に適用した際に剥がれが発生しにくく、印刷ラベル加工時の打ち抜きや、カス上げの際に粘着剤のはみ出しが発生しにくい粘着フィルムを提供すること。
【解決手段】引張弾性率が、2.0〜4.5GPaであり、ポリプロピレン板に貼着し、0.98N/25mmの荷重を30分間載荷させた時の剥がれ距離が10mm以内であって、且つ、ポリプロピレン板に対するJIS−Z0237に記載の180度引き剥がし粘着力測定試験条件で測定した時の粘着力−引き剥がし時間曲線において、粘着フィルムが最大粘着力から30〜100%の振幅を有するスリップスティック現象で剥離する粘着フィルム。
【選択図】 図1

Description

本発明は、携帯電話などモバイル電子機器に使用される充電式電池の表示ラベル等に有用な粘着シートに関し、より詳細には、小面積での折れを生じる貼付形態であっても剥がれが生じにくく、高い隠蔽性を有する粘着フィルムに関する。
携帯電話、デジタルカメラ、ビデオカメラなどのモバイル電子機器に使用される充電式電池の電子部品には表示ラベルとして様々な粘着フィルムが貼付されている。このような携帯電話等のモバイル電子機器は年々小型化や軽量化が進んでおり、使用するリチウムイオン電池、ニッケル水素電池、ニカド電池等の小型充電式電池等の電子部品に貼り付ける表示ラベルにも薄型のものが要求されている。一方で、貼り付ける対象である電池等の筐体表面が透けて、ラベル表面に印刷される文字や模様が不鮮明とならないように、高い隠蔽性が求められる。
隠蔽性を有する粘着シートとしては、例えば、粘着剤に酸化チタン等の白色の無機顔料を添加した粘着シートやアルミニウム粉を添加した粘着シートが開示されている(特許文献1、2参照)。しかし、これらの粘着ラベルにおいて薄型で高い隠蔽性を実現させるために、粘着剤に多量の無機顔料やアルミニウム粉を添加すると、粘着性が低下して耐剥がれ性が悪化したり、粘着剤の凝集力が低下してカット性が低下し、印刷ラベル加工時のカス上げの際に粘着剤のはみ出しが発生しやすいなどの問題点を有している。また、添加量を少なくして粘着剤層の厚さを厚くした場合も同様に粘着剤のはみ出しが発生しやすくなる。
粘着剤層に無機顔料等を含有しないものとしては、基材と粘着剤層との間に白色のインク層を有する隠蔽性粘着テープが開示されている(特許文献3参照)。当該粘着テープは、インク層を有することにより隠蔽性を確保している。しかし、このような積層構造の粘着テープをそのまま小型充電式電池など貼付面積の小さいもの、特に折れを生じる貼付形態に適用した場合には、基材単独の場合よりも反発力が強くなり、また収縮率や弾性率の異なる層が積層されることにより粘着テープがカールしやすくなるため、粘着ラベルの折り曲げ部分での浮きや端部での剥がれが発生する場合があった。特に、当該文献に開示されている40〜60μmの厚さの基材フィルムでは、このような剥がれが特に顕著に生じていた。
また、加工適性に優れる粘着シートとして、特定条件下の剥がれ距離を50mm以内に調整した粘着シートが開示されている(特許文献4参照)。当該粘着シートは、特定条件下での剥がれ距離を50mm以内とすることで、優れた打ち抜き特性やカス取り適性を実現するものであるが、高隠蔽性を付与するための手段や、高隠蔽性を付与して折れを生じる貼付形態へ適用する好適な態様などについては検討されていない。
特開平5−108011号公報 特開2002−249734号公報 特開平7−11202号公報 特開2005−239880号公報
本発明が解決しようとする課題は、隠蔽層を有する積層構造による隠蔽性粘着フィルムであっても、貼り付け面積が小さい直方体形状の被着体に適用した際に剥がれが発生しにくく、印刷ラベル加工時のカス上げの際に粘着剤のはみ出しが発生しにくい粘着フィルムを提供することにある。
本発明においては、黒色層あるいは金属薄膜層により高い隠蔽性を実現すると共に、該黒色層あるいは金属薄膜層を有する粘着フィルムの引張弾性率と、一定条件下での剥がれ距離が調整され、且つ一定振幅でスリップスティック現象を生じて剥離する粘着フィルムが上記課題を解決できることを見出した。
すなわち本発明は、樹脂フィルムの片面に粘着剤層を有し、該樹脂フィルムと粘着剤層との間に黒色層あるいは金属薄膜層が設けられた粘着フィルムであって、
該粘着フィルムの引張弾性率が、2.0〜4.5GPaであり、
該粘着フィルムをポリプロピレン板に貼着し、0.98N/25mmの荷重を30分間載荷させた時の該粘着フィルムの剥がれ距離が10mm以内であって、
且つ、ポリプロピレン板に対するJIS−Z0237に記載の180度引き剥がし粘着力測定試験条件で測定した時の粘着力−引き剥がし時間曲線において、
該粘着フィルムが最大粘着力から30〜100%の振幅を有するスリップスティック現象で剥離することを特徴とする粘着フィルムを提供するものである。
また、本発明は上記の粘着フィルムが貼付されたモバイル電子機器の小型充電式電池を提供するものである。
本発明の粘着フィルムは、印刷ラベル加工時のカス上げ作業の際に粘着剤のはみ出しが発生しにくく、角から角までの距離が短く貼付面積が小さい筐体面に貼付した場合でも剥がれが発生しにくいため、薄型の表示ラベル、特に携帯電話等のモバイル電子機器に使用されるリチウムイオン電池等の小型充電式電池に貼付される表示ラベルとして有用である。更に30μm以下の薄いフィルム基材を使用しても、小型充電式電池筐体の表面模様をラベル表面に透過させない高隠蔽性を示す。
本発明の粘着フィルムは、
樹脂フィルムの片面に粘着剤層を有し、該樹脂フィルムと粘着剤層との間に黒色層あるいは金属薄膜層が設けられた粘着フィルムであって、
該粘着フィルムの引張弾性率が、2.0〜4.5GPaであり、
該粘着フィルムをポリプロピレン板に貼着し、0.98N/25mmの荷重を30分間載荷させた時の該粘着フィルムの剥がれ距離が10mm以内であって、
且つ、ポリプロピレン板に対するJIS−Z0237に記載の180度引き剥がし粘着力測定試験条件で測定した時の粘着力−引き剥がし時間曲線において、
該粘着フィルムが最大粘着力から30〜100%の振幅を有するスリップスティック現象で剥離するものである。
[樹脂フィルム]
本発明の粘着フィルムに使用する樹脂フィルムとしては、粘着フィルムの基材として使用される樹脂フィルムを適宜使用でき、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリオレフィンフィルム、ポリスチレンフィルムなどが好ましく例示できる。樹脂フィルムは透明でも着色されていてもよいが、高隠蔽性を得やすいため着色樹脂フィルムが好ましく、白色樹脂フィルムがより好ましい。
白色樹脂フィルムとしては、白色着色剤を含有させた樹脂フィルムを使用でき、具体的には白色着色剤を含有する白色ポリエチレンテレフタレートフィルム、白色ポリオレフィンフィルム、白色ポリスチレンフィルム等が挙げられる。添加する白色着色剤としては特に限定はなく、二酸化チタン、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、シリカ、タルク、クレー等の公的に用いられる白色着色剤を使用できる。白色の着色方法として、白色着色剤の添加だけでなく、ポリエチレンテレフタレートフィルムにポリメチルペンテン等のポリエステル樹脂と非相溶な樹脂を添加するなどした後、二軸延伸を行い、内部に微細な気泡を形成させる方法を併用するなどしても良い。
樹脂フィルムは厚さが10〜30μmであることが好ましく、20〜25μmがより好ましい。10μm以上であると、充分な剛度が得られるため、オートラベラーと呼ばれる自動貼付機においてラベルの頭出しが良好となる。30μm以下であると、剛度が高すぎず、平面aと平面bとで形成される辺部を有する貼付対象に平面aと平面bに跨って貼り付ける際にも好適に接着し、剥がれが生じにくい。
白色樹脂フィルムを使用する際の白色着色剤の含有量としては、10〜40質量%の範囲となるよう添加することが好ましい。当該範囲内であれば、厚さが10〜30μmの薄さであっても適度な隠蔽性を確保でき、またフィルム本来の特性を極端に損なうことがない。
[粘着剤層]
本発明の粘着フィルムの粘着剤層に使用する粘着剤としては、ポリマーの種類で、ゴム系、アクリル系、シリコーン系、ウレタン系、ビニルエーテル系等が挙げられる。また、粘着剤の形態として、溶剤系、エマルジョン型粘着剤、水溶性粘着剤等の水系、ホットメルト型粘着剤、UV硬化型粘着剤、EB硬化型粘着剤等の無溶剤系等を用いることができる。
そのなかでも、設計の自由度の点からアクリル系粘着剤が好ましく、炭素数2〜14(メタ)アルキルアクリレートと極性基含有ビニルモノマーを必須成分としてなるアクリル系共重合体と、粘着付与樹脂とを含有するエマルジョン型アクリル系粘着剤組成物であることが好ましい。
このような炭素数2〜14の(メタ)アルキルアクリレートとしては、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、sec−ブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、n−オクチルアクリレート、イソオクチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、イソノニルアクリレート、オクチルアクリレート、ラウリルアクリレート等のモノマーが例として挙げられる。これらのモノマーは単独で用いてもよく、また2種以上を併用してもよい。
そのなかでも、得られる粘着剤組成物の粘着力と凝集力とのバランスを考慮して、炭素数2〜14の(メタ)アルキルアクリレートとして、n−ブチルアクリレート又は2−エチルヘキシルアクリレートが好ましい。また、アクリル系共重合体中の炭素数2〜14の(メタ)アルキルアクリレート(or n−ブチルアクリレート又は2−エチルヘキシルアクリレート)の含有量は、50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることが最も好ましい。
また、極性基含有ビニルモノマーとしては、スチレン、酢酸ビニル、アクリロニトリル、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、アクリルアミド、ジメチルアミノエチルアクリルアミド、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、カルボキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート等を用いることができる。
そのなかでも、極性基含有ビニルモノマーとして、アクリル酸又はメタクリル酸が好ましい。また、アクリル系共重合体中の極性基含有ビニルモノマーの含有量は、0.1〜10質量%が好ましく、1〜10質量%が最も好ましい。含有量を0.1〜10質量%とするのは、0.1質量%以上であると加工適性や粘着力が良好であり、10質量%未満であると初期粘着力が充分となる。
また、本発明で用いる粘着付与樹脂は、特に貼付対象としてポリプロピレンのような低極性被着体が使用される場合に粘着力を高め、耐剥がれ性を高めるために使用されるものであり、ロジンやロジンのエステル化合物等のロジン系樹脂;ジテルペン重合体やα−ピネン−フェノール共重合体等のテルペン系樹脂;脂肪族系(C5系)や芳香族系(C9)等の石油樹脂;その他、スチレン系樹脂、フェノール系樹脂、キシレン樹脂等が挙げられる。
そのなかでも、ロジン系樹脂を好ましく使用でき、重合ロジンペンタエリスリトールエステルをより好ましく使用できる。
粘着剤としてアクリル系共重合体と粘着付与樹脂とを含有するエマルジョン型アクリル系粘着剤組成物を使用する際の粘着付与樹脂の含有量としては、アクリル系共重合体100質量部に対して、3〜20質量部含有するのが好ましく、5〜20質量部含有するのが最も好ましい。粘着付与樹脂の含有量が3質量部以上では、耐剥がれ性が良好であり、20質量部以下であると、良好な低温接着性が得られる。
粘着剤の引張弾性率は0.2〜0.4MPaが好ましい。より好ましくは粘着剤の引張弾性率が0.2〜0.3MPaである。粘着剤の引張弾性率とは、棒状の粘着剤単体を引っ張った際に引張伸度が10%以内の引張初期の弾性率を指す。引張弾性率が0.2MPa以上であると、印刷ラベル加工時の打ち抜き工程やカス取り工程の際に、粘着剤のはみ出しが生じにくい。引張弾性率が0.4MPa以下であると、粘着剤の粘性が良好で、貼付初期の接着性が充分得られやすい。
乾燥後の粘着剤層の好ましい厚さは、3〜30μm、好ましくは10〜20μmである。粘着剤層の厚さが30μm以下であると印刷ラベル加工時の打ち抜き、カス取り作業の際に粘着剤の伸びが生じず、粘着ラベルの周りに付着しないため、粘着ラベル表面の汚れやロール状に粘着ラベルを巻いた際のブロッキングが発生しにくい。
[隠蔽層]
本発明の粘着フィルムに使用する隠蔽層は、隠蔽性を確保できるものであれば特に制限されず、黒色の着色剤を含有する黒色インキ層や、金属薄膜層などが好ましい。特に高隠蔽性を確保できることから黒色層であることが好ましい。
(黒色層)
本発明の粘着フィルムに使用する黒色層は、隠蔽性を確保できるものであれば特に制限されないが、層形成が容易であることから黒色の着色剤を含有する黒色インキ層であることが好ましく、高隠蔽性を確保できることからカーボンブラックを含有する黒色インキであることがより好ましい。黒色着色剤の含有率はとくに限定は無いが、50重量%以上であると、貼付した筐体表面の模様を見えなくするための黒色層の層厚を薄くでき、黒色インキ塗布後の乾燥性も良好であるため、ロール状に巻いた後にブロッキングが発生しにくい。また、カーボンブラックが70重量%以下であると耐擦過性が良好であり、黒インキの塗工工程及び粘着剤の塗工工程で脱落しにくい。したがって、カーボンブラックが50〜70重量%含有する黒色インキであることが好ましく、60〜70重量%含有することがより好ましい。黒色着色剤を担持するバインダー樹脂としては公知の樹脂が適用でき、アクリル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、ウレタン樹脂、ニトロセルロース樹脂等の単体物あるいは混合物を使用できる。より好ましくは白色樹脂フィルムとの密着性に優れるイソシアネート系架橋剤によって架橋できる樹脂であり、ビニルアルコールを共重合した塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂である。さらに好ましくは、ハロゲン成分を含まないポリウレタン樹脂である。ハロゲン成分を含まないため、粘着フィルムを焼却する際に、環境負荷となるハロゲン系ガスの発生を防止することができる。ポリウレタン樹脂は、ジイソシアナート化合物とポリオール化合物及び低分子量の鎖伸長剤等の縮重合反応より得られた、分子内にウレタン結合を多数持った柔軟性、弾性に富む樹脂が好適に使用される。黒色インキ層の厚さは1.0〜5.0μmが好ましく、3.0〜5.0μmがより好ましい。
(金属薄膜層)
本発明の粘着フィルムに使用する金属薄膜層は、隠蔽性を確保できるものであれば特に制限されないが、金属蒸着層又は金属を含有するインキ層が好ましい。金属の種類としては、特に限定されないが、アルミニウム又は銀が好ましく、経済性に優れるアルミ蒸着がより好ましい。金属蒸着層の形成方法は、特に限定されないが、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、イオンビーム法などが挙げられる。金属蒸着層の厚さは、特に限定されないが、0.05〜0.1μmが通常の厚さである。又、樹脂フィルムと金属蒸着層の密着性を向上させる目的で、樹脂フィルム表面にコロナ放電処理やプラズマ処理を施したり、樹脂フィルムと金属薄膜層の間に樹脂層を設けることが好ましい。樹脂層としては、セルロース/ポリウレタン系、セルロース/ポリウレタン系、ポリエステル系、又はポリエステル/メラミン系樹脂が特に好ましい。金属蒸着層の耐熱性、安全性を付与するための各種保護層を設けたり、粘着剤との密着性を向上させる目的で各種アンカーコート層を設けても良い。
[粘着フィルム]
(構成)
本発明の粘着フィルムは、樹脂フィルムの片面に粘着剤層を有し、樹脂フィルムと粘着剤層の間に黒色層あるいは金属薄膜層を設けた構成である。黒色層を設けた場合には樹脂フィルム表面から入射あるいは被着体表面に到達して反射する可視光線が吸収されて高い隠蔽率を実現でき、貼付した筐体表面の模様が樹脂フィルム表面へ見えなくなる。また、金属薄膜層を設けた場合には可視光線が金属薄膜層で遮断されて高い隠蔽率を実現でき、同様に貼付した筐体表面の模様が樹脂フィルム表面へ見えなくなる。樹脂フィルムと粘着剤層との間の隠蔽層に、黒色層を設けるか、あるいは金属薄膜層を設けるかは、小型充電式電池本体の容器筐体の材質、形状、色調など、あるいは表示ラベルとしての外観など考慮して適宜選択すれば良い。
本発明の粘着フィルムの隠蔽率は98%以上が好ましく、99%以上がより好ましい。隠蔽率は粘着フィルムを白色面と黒色面に貼付した際の明るさの差から求める。JIS−Z−8722に規定される色測定方法の三刺激値XYZのうち、明るさを示すY値の比で求める。
隠蔽層として黒色層を設けた場合の粘着フィルムへ黒色の印刷や印字を行う際には、印刷面の表示を読み取りやすくするために、樹脂フィルムと黒色層との間もしくは黒色層の反対面の樹脂フィルム上に白色層を設けて、樹脂フィルム面から見た際の白色性を向上させても良い。白色層は白色着色剤によって着色された白インキにより形成された層である。白色着色剤としては前記白色樹脂フィルムに使用したものを使用することができる。インキへの白色着色剤の添加量は特に限定は無いが、40〜70質量%が好ましく、より好ましくは50〜60質量%である。白色着色剤を担持するバインダー樹脂としては公知の樹脂が適用でき、アクリル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、ウレタン樹脂、ニトロセルロース樹脂等の単体物あるいは混合物を使用できる。より好ましくは白色合成樹脂フィルムとの密着性に優れるイソシアネート系架橋剤によって架橋できる樹脂であり、ビニルアルコールを共重合した塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂である。さらに好ましくは、黒インキと同様、ハロゲン成分を含まないポリウレタン樹脂である。白色インキ層の厚さは1.0〜5.0μmが好ましく、3.0〜5.0μmがより好ましい。
樹脂フィルム面から見た場合の白色性は、JIS−Z8722に規定される色測定方法の三刺激値XYZのうち、明るさを示すY値とJIS−Z8715で規定される白色度指数Wで規定される。本発明の粘着フィルムの白色性は特に限定されるものではないが、Y値は40以上が好ましく、60以上がより好ましい。また、白色度指数Wは70以上が好ましく、75以上がより好ましい。Y値が40以上であり、白色度指数が70以上であると黒色の印刷や印字を行った場合に印字面の表示が読みとりやすい。
(引張弾性率)
本発明の粘着フィルムは引張弾性率が2.0〜4.5GPaである。引張弾性率は粘着フィルムの剛度の指標を示し、高い引張弾性率ほど剛度は高い。この粘着フィルムの引張弾性率は3.0〜4.5GPaが好ましく、3.5〜4.0GPaがさらに好ましい。引張弾性率が2.0GPa未満であると10〜30μmの白色樹脂フィルムでは剛度が不足し、オートラベラーでの自動貼付においてラベルの頭出しが困難になる。一方、引張弾性率が4.5GPaを超えると10μmの厚さでも剛度が高すぎ、剥がれが発生しやすい。
(剥がれ距離)
本発明の粘着フィルムの剥がれ距離は、温度23±2℃、相対湿度50±5%の雰囲気中で、化学的あるいは物理的な表面処理を施していない平滑なポリプロピレン板に、幅25mmの粘着フィルムを接着させ1時間放置した後、その粘着フィルムの基材端部(遊び部分)に0.98Nの定荷重を試験板から90度方向に載荷し、30分間放置した時の粘着フィルムの剥がれた距離を測定することにより規定される。
本発明においては、この剥がれ距離を10mm以下、好ましくは5mm以下とすることで、粘着フィルムが被着体から剥がれにくく、長時間にわたり高い接着性を有する。特に、貼付面積が小さい被着体に、折れを生じる貼付形態で貼り付けた場合でも、被着体からの剥がれが生じにくい。
(スリップスティック剥離)
また、本発明の粘着フィルムは、上述した高い接着性を有すると共に、ポリプロピレン板に対するJIS−Z0237に記載の180度引き剥がし粘着力測定試験条件で測定した時、その粘着力−引き剥がし時間曲線において、最大粘着力から30〜100%、好ましくは60〜100%、最も好ましくは80〜100%の振幅を有するスリップスティック現象で剥離するものである。
なお、上記試験においては、粘着フィルムの剥離を開始した直後と粘着フィルム全体が剥離する直前は剥離挙動が安定しないので、粘着フィルム全体の15〜85%の範囲で剥離が行われている時の粘着力−引き剥がし時間曲線を対象にスリップスティック現象の状態を測定する。
この180度引き剥がし粘着力測定試験は、JIS−Z0237に記載の試験板に対する180度引き剥がし粘着力測定試験に準拠する条件で行う。まず、化学的あるいは物理的な表面処理を施していない平滑な表面を有するポリプロピレン板に粘着フィルムを接着させ、温度23±2℃、相対湿度50±5%の雰囲気中で、1時間静置後、その粘着フィルムの基材端部(遊び部分)を180度に折り返し、300mm/分の速さで連続して剥離させた時の引き剥がし時間に対する180度引き剥がし粘着力を測定するものである。
本発明の粘着フィルムを、この180度引き剥がし粘着力測定試験で測定した時の粘着力−引き剥がし時間曲線のグラフを、図1に示す。図1のように、粘着力がある一定の最大値を一定時間保持した後、急激に粘着力が減少し、その後直ちに粘着力が元に戻るのを何回か繰り返しながら剥離していく現象をスリップスティックという。この時、粘着力の振幅は、上述したように最大粘着力に対して30〜100%、好ましくは60〜100%、最も好ましくは80〜100%である。振幅が30%未満の場合は、連続的に剥離している状態であり、もはやスリップスティックによる剥離ではない。
また、最小粘着力を示した時間から次の最小粘着力を示す時間までの周期は、0.2〜12秒であるのが好ましく、0.5〜6秒であるのがより好ましい。最大粘着力に対して振幅が30%未満の連続剥離を起こす粘着フィルムの場合は、一般的に粘着剤の材質が軟らかく、印刷時の打ち抜き、カス取り作業の際に粘着剤が伸び、粘着ラベルの周りに付着し、粘着ラベル表面の汚れやロール状に粘着ラベルを巻いた際にブロッキングを発生させやすい。
上述したこれらの粘着フィルムに対して、本発明の粘着フィルムは、粘着ラベルの剥がれ距離が10mm以内であって、最大粘着力から30〜100%の振幅を有するスリップスティック現象で剥離するものであり、これにより高い接着性と優れた加工適性を両立することができる。
このことから、本発明の粘着フィルムにあっては、ポリプロピレン板にこれを接着させ、静的状態で荷重を載荷させた時、粘着剤が粘性体として挙動する割合が高くなるため、高い接着性を示したと考えられる。一方、速い速度でポリプロピレン板から剥離させる動的状態では、粘着剤が弾性体として挙動する割合が高くなるため、この速度域に近い条件で加工を行う打ち抜き工程、カス取り工程では優れた加工適性を示すと考えられる。
(製造工程)
本発明の粘着フィルムは、樹脂フィルムに少なくとも隠蔽層としての黒色層あるいは金属薄膜層と粘着剤層とを積層することで得ることができる。隠蔽層としての黒色層に黒色インキを使用する場合には、樹脂フィルムへの黒色インキの塗工は公知の方法で行われる。例えば、ナイフコーター、グラビアコーター、ロールコーター等を使用して塗工することができる。好ましくは、グラビアコーターである。塗工する際には、一度に所定厚さのインキを塗工すると乾燥が不十分となりロール状に巻いた後にブロッキングが発生しやすい。そのため、インキを数回に分けて重ね塗りして規定厚さにすることが好ましい。白色度を向上させるために樹脂フィルムに白色インキ層を形成する場合にも同様の塗工方法により層形成が可能である。隠蔽層としての金属薄膜層にアルミ蒸着を使用する場合には、樹脂フィルムへのアルミ蒸着は公知の方法で行われる。例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、イオンビーム法などで蒸着層を形成することができる。樹脂フィルムと蒸着層の十分な密着性を得るには、樹脂フィルム表面にコロナ放電処理やプラズマ処理を施したり、樹脂フィルムと蒸着層の間にアンカーコート用の樹脂層を設けることが好ましい。また、アルミ蒸着層の保護や、粘着剤との密着性を向上させるために各種アンカーコート層を設けても良い。
ところで、小型充電式電池のロット番号などを粘着ラベル上へ表示する必要がある場合や粘着ラベルへの表示内容が一品一様で異なるなどで小ロット数の印刷が必要な場合は、紫外線硬化型インキを使用する凸版印刷や熱転写印刷等の印刷方式によって印刷されることが多い。樹脂フィルムの表面を印刷できるように改質する方法として一般的に表面へコロナ処理する方法が適用されるが、これらの印刷方式で印刷した場合にはインキの密着が悪く、ラベル加工工程中や被着物への使用の際にインキの剥がれが発生しやすい。したがって、樹脂フィルムの表面にインキを密着させるためのアンカーコート層を設けることが好ましい。
このような条件を満たすアンカーコート層は、インキと密着しやすい樹脂および分散媒からなるアンカーコート剤を樹脂フィルムの片面に塗工し、乾燥することによって形成される。アンカーコート層を片面に形成した樹脂フィルムをロール状に巻いた場合に、アンカーコート剤と反対面の未塗工のフィルム表面あるいは隠蔽層としての黒色層あるいは金属薄膜層と接着するのを防止する目的でブロッキング防止剤を添加する場合もある。また、アンカーコート剤には性能を阻害しない範囲で、必要に応じて帯電防止剤、紫外線吸収剤等を添加しても良い。インキと密着しやすい樹脂としては、公知のポリエステル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、塩素化ポリプロピレン樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、ニトロセルロース等を使用することができる。分散媒にはトルエン、酢酸ブチル、酢酸エチル等の公知の有機溶剤が使用することができる。ブロッキング防止剤には、公知の合成シリカ、炭酸カルシウム、酸化チタン等の無機系添加剤、ポリエチレンワックス樹脂等の有機系添加剤を使用することができる。アンカーコート剤の配合は、インキと密着しやすい樹脂20〜30質量部、分散媒は60〜70質量部、ブロッキング防止剤1〜5質量部が好ましい。アンカーコート剤の塗工量は0.5〜3.0g/m2が好ましく、より好ましくは1.0〜2.0g/m2である。
アンカーコート剤の樹脂フィルムへの塗工方法は公知の方法で行われる。例えば、ナイフコーター、グラビアコーター、ロールコーター等を使用して塗工することができる。好ましくは、グラビアコーターである。
黒色層あるいは金属薄膜層を設けた樹脂フィルムの黒色層あるいは金属薄膜層上に粘着剤層を形成するには、固形分20〜60質量%に調整された粘着剤溶液をロールコーターやダイコーター等で直接黒色層あるいは金属薄膜層上に塗工する方法や、剥離ライナー上にいったん粘着剤層を形成後、黒色層あるいは金属薄膜層上に転写する方法を用いる。剥離ライナーには公知のものが使用でき、例えば、ポリエチレンラミネート紙、グラシン紙、クレーコート紙、ポリエステルフィルム、ポリプロピレンフィルム等にシリコーン化合物の剥離層を形成したものが好適に使用できる。
(用途)
上記のとおり本発明の粘着フィルムは、薄い樹脂フィルム基材を使用していながら、下地の模様を表面に透過させない高隠蔽性を示す。また、薄い樹脂フィルムを使用しても印刷ラベル加工時の打ち抜き、カス上げ作業の際に粘着剤のはみ出しが発生しにくく、角から角までの距離が短く貼付面積が小さい筐体面に貼付した場合でも剥がれが発生しにくい。このため、携帯電話などのモバイル電子機器に使用される電子部品等に貼付される表示ラベルとして有用に使用できる。
上記特徴を有する本発明の粘着フィルムは、図2に示したような、筐体の一部に平面aと平面bとで形成される辺部を有する電子部品に、該辺部に跨り該平面aと該平面bとに貼付される用途に好適に使用できる。特に、平面aに貼付される表示ラベルの面積をS(mm)として、表示ラベルが跨る長さをL(mm)としたときに、S(mm)をL(mm)で除したときの値が、0.5(mm)≦S(mm)/L(mm)≦5(mm)であるような電子部品に特に好適に使用できる。
このような電子部品としては、アルミ製の筐体からなる電池セル本体およびポリカーボネート樹脂やポリプロピレン樹脂などのプラスチックからなる外枠筐体から構成されている充電式電池が好ましく、耐反発性が要求される携帯電話等のリチウムイオン電池等の小型充電式電池が好ましく例示できる。このような小型充電式電池は幅50mm、厚さ10mm以下程度の大きさのものであるが、このような小型充電式電池に折れを生じる形で、本発明の粘着フィルムが貼り付けられた電子部品は、平面aと平面bの角の部分や端部で浮きや剥がれが発生しにくい。
また、リチウムイオン電池等の小型充電式電池はアルミ製筐体の電池セル本体がプラスチック製の外枠筐体に全体が包まれている場合と、アルミ製筐体の電池セル本体が部分的に露出している場合があり、プラスチック製筐体の材質はポリカーボネート樹脂が使用される場合が多い。また、実際に粘着ラベルを小型充電式電池に貼付する際には、粘着ラベル自身のエッジ部分で重ね貼りになる場合が多い。粘着ラベル表面にはポリエステル樹脂フィルムやポリプロピレン樹脂フィルムのオーバーラミネートフィルムが貼付されることも多く、とくにポリプロピレンは低極性被着体であるためアルミ製の電池セル本体やポリカーボネート製樹脂外枠筐体に比べ、曲面反発のような一定荷重を加えた場合に粘着フィルムの剥がれが発生しやすい。このような場合には、本発明の粘着フィルムはポリプロピレン板に貼付し、0.98N/25mmの荷重を30分間載荷させた時の粘着フィルムの剥がれ距離を小さく設定することも好ましい。
本発明の粘着フィルムは、上記のような表示ラベルとして好適に使用できる。本発明の粘着フィルムは、以下に例示する工程等によりでラベル形状に加工される。剥離ライナーを積層した本発明の粘着フィルムのロール品(例えば、幅50〜200mm、長さ100〜800mの巻物が慣習的な使用サイズ)に対して、樹脂フィルム、黒色層あるいは金属薄膜層を経て粘着剤層までの積層部分をゼンマイ刃等で打ち抜いた後に不要部分を除去する。かくして、必要部分(ラベル)が剥離ライナーの長手方向に並んだロール品が生産され、必要に応じてシート状にカットされる。樹脂フィルム表面に印刷が施される場合は、印刷機にて樹脂フィルム表面にインキ展色層を設け、その後インキ展色層から樹脂フィルム、黒色層あるいは金属薄膜層を経て粘着剤層までの積層部分をゼンマイ刃等で打ち抜いた後に不要部分を除去する。さらに、樹脂フィルム表面に熱転写リボンを用いて熱転写印字を施す場合は、同様に樹脂フィルム、黒色層あるいは金属薄膜層を経て粘着剤層までの積層部分をゼンマイ刃等で打ち抜いた後に不要部分を除去したロール状粘着フィルムを作成した後、熱転写印字機で樹脂フィルム表面に熱転写印字する。
表示ラベルの印刷や印字が摩擦等で脱落するのを防止する目的で、前記印刷物の表面にオーバーラミネートフィルムを貼付したりニスを塗工してもよい。オーバーラミネートフィルムの構成は10〜20μmの透明ポリプロピレン樹脂フィルムまたは透明ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムの片面に粘着剤もしくは接着剤を塗工した構成が例示できる。前記透明プロピレン樹脂フィルムおよび透明ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムは、透明性を良くするために二軸方向に延伸されたフィルムを用いることが好ましく、印刷物への貼付しやすさを良くするために引張弾性率は2.0〜5.5GPaの範囲であることが好ましい。必要に応じて前記フィルムの表面にサンドブラスト加工等のマット加工を施したり、シリカ等を練り込んでマット化してもよい。これに使用する粘着剤は、印刷ラベル加工時の打ち抜き、カス取り作業の際に粘着剤が伸び、粘着ラベルの周りに付着し、粘着ラベル表面の汚れやロール状に粘着ラベルを巻いた際にブロッキングを発生させないために本発明の樹脂フィルムに使用する粘着剤をオーバーラミネートフィルムの粘着剤にも用いることが好ましい。一方ニスの材質にはとくに限定はなく、一般的に市販されている紫外線硬化型のニスインキ等をシール印刷加工機等で塗工した後、硬化させて粘着フィルムの表面に接着させることができる。
本発明の粘着フィルムを貼付する電子部品としては、アルミ製の筐体からなる電池セル本体およびポリカーボネート樹脂やポリプロピレン樹脂などのプラスチックからなる外枠筐体から構成されている充電式電池が好ましく、耐反発性が要求される携帯電話等のリチウムイオン電池等の小型充電式電池がとくに好ましい。この小型充電式電池は、アルミ製筐体の電池セル本体がプラスチック製の外枠筐体に全体が包まれている場合と、部分的に露出している場合がある。
以下に実施例および比較例により本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに何ら限定されるものではない。なお、実施例中の「部」、「%」とあるのは、特に断りがない限り質量基準を示す。
(1)白色樹脂フィルムの調製
[白色樹脂フィルムa]
押出機に、180℃4時間真空乾燥した平均粒径0.25μmの二酸化チタン18質量%を含有するポリエチレンテレフタレート共重合体を290℃で溶融押出し、このシートを表面温度20℃の鏡面冷却ドラム上でキャストして未延伸シートとした。このシートを90℃に加熱されたロール群で予熱し、95℃で長手方向に3.5倍延伸した。その後、シート端部をクリップで把持して105℃に加熱されたテンター内に導き予熱後、連続的に110℃の雰囲気中で幅方向に4.2倍延伸した。更に連続的に225℃の雰囲気中で8秒間の熱処理を行い、厚さ10μmの白色樹脂フィルムを得た。得られた白色樹脂フィルムを500mm×500mmの大きさに断裁し、70℃雰囲気下、無加重状態で48時間の長時間熱処理をし、フィルムaを得た。
[白色樹脂フィルムb]
2種の押出機である、押出機Aと押出機Bを有する複合製膜装置に、下記組成の原料を供給した。
・押出機A: 180℃で4時間真空乾燥したPETチップ90質量部、ポリメチルペンテン10質量部、及び、分子量4000のポリエチレングリコール1質量部。
・押出機B: 平均粒径1μmの炭酸カルシウム15質量%を含有したPETチップを180℃で4時間真空乾燥したもの100質量部、及び、蛍光増白剤(OB−1:イーストマン社製)を1質量%含有したPETマスターチップを180℃4時間真空乾燥したもの3質量部。
押出機A,Bからそれぞれの原料を290℃で溶融押出し、押出機Aの溶融原料が内層に、押出機Bの溶融原料が両表面層となるように合流させTダイよりシート状に押出した。複合フィルムの厚さ構成比はB/A/B(5/90/5)であった。このシートを表面温度20℃の鏡面冷却ドラム上でキャストして未延伸シートとした。このシートを90℃に加熱されたロール群で予熱し、95℃で長手方向に3.5倍延伸した。その後、シート端部をクリップで把持して105℃に加熱されたテンター内に導き予熱後、連続的に110℃の雰囲気中で幅方向に4.2倍延伸した。更に連続的に225℃の雰囲気中で8秒間の熱処理を行い、総厚さ30μmの白色樹脂フィルムを得た。得られた白色樹脂フィルムを500mm×500mmの大きさに断裁し、70℃雰囲気下、無加重状態で48時間の長時間熱処理をし、フィルムbを得た。
[白色樹脂フィルムc]
厚さを8μmにした以外は白色樹脂フィルムAと同様に製膜してフィルムcを得た。
[白色樹脂フィルムd]
厚さを38μmにした以外は白色樹脂フィルムAと同様に製膜してフィルムdを得た。
(2)アンカーコート剤の調製
インキと密着しやすい樹脂として塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂(日信化学工業社製「SOLBIN CL」)を30部、分散媒として酢酸エチルとトルエンの4:1混合溶剤を65部、ブロッキング防止剤として合成シリカ(富士シリシア化学社製「サイリシア320」)を5部添加し、合計100部の配合液を調整した。ペイントコンディショナーを使用して配合液を20分間分散し、固形分35%のアンカーコート剤eを得た。
(3)黒インキの調製
[黒インキfの調整]
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂をバインダーとする墨色インキ「パナシアCVL−SP R805墨」(大日本インキ化学工業社製)100部、イソシアネート系架橋剤「CVLハードナーNo.10」(大日本インキ化学工業社製)4部、希釈剤「ダイレジューサーVNo.20」(大日本インキ化学工業社製)35部を添加して黒インキfを調製した。
[黒インキkの調整]
黒色顔料として、4A(デグサ社製カーボンブラック)とスペシャル250P(デグサ社製カーボンブラック)各5部、バインダー樹脂として、KL−564(荒川化学社製ポリウレタン樹脂)14部、着色剤の分散剤として、CAP482−05(イーストマン社製セルロースアセテートプロピオネート)2部、ブロッキング防止剤としてサイシリア350D(富士シリシア化学社製シリカ)0.6部に、溶媒として、メチルエチルケトン44部、トルエン23部、イソプロピルアルコール6.4部を添加した。サンドミルで約1時間湿式分散し、イソシアネート系架橋剤「CVLハードナーNo.10」(大日本インキ化学工業社製)4部、希釈剤「ダイレジューサーVNo.20」(大日本インキ化学工業社製)35部を添加して黒インキkを調整した。
(4)白インキの調製
[白インキgの調整]
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂をバインダーとする白色インキ「パナシアCVL−SP 709白」(大日本インキ化学工業社製)100部、イソシアネート系架橋剤「CVLハードナーNo.10」(大日本インキ化学工業社製)2部、希釈剤「ダイレジューサーVNo.20」(大日本インキ化学工業社製)35部を添加して白インキgを調製した。
[白インキlの調整]
白色顔料として、PF−742(石原産業社製ルチル型酸化チタン)10部、バインダー樹脂として、KL−564(荒川化学社製ポリウレタン樹脂)14部、着色剤の分散剤として、CAP482−05(イーストマン社製セルロースアセテートプロピオネート)2部、ブロッキング防止剤としてサイシリア350D(富士シリシア化学社製シリカ)0.6部に、溶媒として、メチルエチルケトン44部、トルエン23部、イソプロピルアルコール6.4部を添加した。サンドミルで約1時間湿式分散し、イソシアネート系架橋剤「CVLハードナーNo.10」(大日本インキ化学工業社製)4部、希釈剤「ダイレジューサーVNo.20」(大日本インキ化学工業社製)35部を添加して白インキlを調整した。
[基材Aの作製]
白色樹脂フィルムaの片面の濡れ指数が500μN/cmになるようコロナ処理し、コロナ処理した面に乾燥後の塗工量が3.0g/mになるようグラビアコーターにて白インキgを塗布した。さらに白インキ層の上に乾燥後の塗工量が1.0g/mになるようグラビアコーターにてアンカーコート剤eを塗布した。アンカーコート剤を塗布していない白色樹脂フィルムaの面に濡れ指数が500μN/cmになるようコロナ処理し、コロナ処理した面に乾燥後の塗工量が3.0g/mになるようグラビアコーターにて黒インキfを塗布し、基材Aを得た。
[基材Bの作製]
白色樹脂フィルムbの片面の濡れ指数が500μN/cmになるようコロナ処理し、コロナ処理した面に乾燥後の塗工量が1.0g/mになるようグラビアコーターにてアンカーコート剤eを塗布した。アンカーコート剤を塗布していない白色樹脂フィルムbの面に濡れ指数が500μN/cmになるようコロナ処理し、コロナ処理した面に乾燥後の塗工量が3.0g/mになるようグラビアコーターにて白インキgを塗布した。さらに白インキ層の上に乾燥後の塗工量が3.0g/mになるようグラビアコーターにて黒インキfを塗布し、基材Bを得た。
[基材Cの作製]
白色樹脂フィルムbに、アルミ蒸着アンカー剤「MET No.17FT」(大日本インキ化学工業社製)に「CVLハードナーNo.10」(大日本インキ化学工業社製)を100対3の割合で混合撹拌したものを、乾燥重量が1g/mとなるようグラビアコーターにて塗布した。更に10−2Pa雰囲気下において厚さ45nmのアルミ蒸着層を形成させた。さらにアルミ蒸着していない面へ、基材Bと同様にしてアンカーコート層を設け、基材Cを得た。
[基材Dの作製]
白色樹脂フィルムcを用いたこと以外は基材Aと同様にして基材Dを得た。
[基材Eの作製]
白色樹脂フィルムdを用い、白インキ層を設けないこと以外は基材Aと同様にして基材Eを得た。
[基材Kの作製]
白色樹脂フィルムaを用い、白インキl、黒インキkを用いたこと以外は基材Aと同様にして基材Kを得た。
[基材Lの作製]
白色樹脂フィルムbを用い、白インキl、黒インキkを用いたこと以外は基材Aと同様にして基材Kを得た。
(5)粘着剤の合成
[粘着剤G]
撹拌機、還流冷却管、窒素導入管、温度計、滴下漏斗を備えた反応容器に、脱イオン水
270質量部を入れ、窒素を吹き込みながら75℃まで昇温し、撹拌しながらラテムルE−118B(花王社製)を0.8部、過硫酸カリウムを0.1部添加した。続いて2−エチルヘキシルアクリレートが296部、スチレンが56部、メチルアクリレートが20部、メチルメタクリレートが20部、メタクリル酸が8部、N−メチロールアクリルアミドが2部からなる単量体混合物に、ラテムルE−118Bを32部と脱イオン水を80部加えて乳化させたモノマープレエマルジョンの一部(4部)を添加し、反応容器温度を75℃に保ちながら60分間重合させた。引き続き、反応容器内温度を75℃に保ちながら、残りのモノマープレエマルジョン509部と過硫酸カリウムの水溶液(有効成分1%)60部を、各々別の滴下漏斗を使用して、反応容器内温度を75℃に保ちながら240分間かけて滴下して重合させた。滴下終了後、同温度にて180分間撹拌し、共重合体を冷却した。次いで、この共重合体に、粘着付与樹脂としてスーパーエステルE−650(荒川化学社製)を添加し(固形分比で、共重合体/粘着付与樹脂=100/15)、60分間撹拌した。その後、pHが8.0になるようにアンモニア水(有効成分10%)でこれらを調製し、100メッシュ金網で濾過して粘着剤Gを得た。
[粘着剤H]
粘着付与樹脂であるスーパーエステルE−650(荒川化学社製)を固形分比で、共重合体/粘着付与樹脂=100/5にすること以外は粘着剤Gと同様にして粘着剤Hを得た。
[粘着剤I]
攪拌機、寒流冷却器、温度計、滴下漏斗および窒素ガス導入口を備えた反応容器に、2−エチルヘキシルアクリレート91.4部、酢酸ビニル5部、メタクリル酸3.5部、2−ヒドロキシエチルアクリレート0.1部と重合触媒としてアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.2部を酢酸エチル100部に溶解し、80℃で8時間重合して、質量平均分子量70万のアクリル共重合体溶液を得た。次に、前記アクリル共重合体溶液の固形分100部に対して石油樹脂系粘着付与樹脂(三井化学社製「FTR−6100」)を20部添加し、酢酸エチルを加えて均一に混合して固形分50%の粘着剤主剤iを得た。粘着剤主剤i100部に、イソシアネート系架橋剤(大日本インキ化学工業社製「バーノックNC−40」)を2.8部添加し、15分間攪拌して粘着剤Iを得た。
[粘着剤J]
攪拌機、寒流冷却器、温度計、滴下漏斗および窒素ガス導入口を備えた反応容器に、n−ブチルアクリレート92.9部、酢酸ビニル5部、アクリル酸2部、2−ヒドロキシエチルアクリレート0.1部と重合触媒としてアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.2部を酢酸エチル100部に溶解し、80℃で8時間重合して、質量平均分子量70万のアクリル共重合体溶液を得た。次に、前記アクリル共重合体溶液の固形分100部に対して特殊ロジンエステル系粘着付与樹脂(荒川化学工業社製「スーパーエステルA100」)を15部およびロジンエステル系粘着付与樹脂(荒川化学工業社製「ペンセルD135」)を5部添加し、酢酸エチルを加えて均一に混合して固形分45%の粘着剤主剤jを得た。粘着剤主剤j100部に、イソシアネート系架橋剤(大日本インキ化学工業社製「バーノックNC−40」)を1.7部添加し、15分間攪拌して粘着剤Jを得た。
(実施例1)
ポリエチレン樹脂20g/mを片面に溶融押し出しラミネートしたグラシン紙のポリエチレンラミネート側表面にシリコーン化合物の剥離層を形成した剥離ライナーに、粘着剤Gを塗工して90℃で90秒間乾燥し乾燥重量20g/mの粘着剤層を形成した。基材Aの黒色層と粘着剤層とを貼り合わせることにより、粘着フィルムを作製し、得られた粘着フィルムは40℃で2日間養生した。得られた粘着フィルムの表面にポリプロピレン樹脂基材オーバーラミネート粘着フィルム「ダイタック プラスカバーPP20FL−D1」(大日本インキ化学工業社製)を貼付し、粘着ラベルを得た。
(実施例2)
基材Bを使用した以外は、実施例1と同様にして実施例2の粘着ラベルを作製した。
(実施例3)
基材Cを使用した以外は、実施例1と同様にして実施例3の粘着ラベルを作製した。
(実施例4)
基材Dを使用した以外は、実施例1と同様にして実施例4の粘着ラベルを作製した。
(実施例5)
基材Eを使用した以外は、実施例1と同様にして実施例5の粘着ラベルを作製した。
(実施例6)
基材Kを使用した以外は、実施例1と同様にして実施例6の粘着ラベルを作製した。
(実施例7)
基材Lを使用した以外は、実施例1と同様にして実施例7の粘着ラベルを作製した。
(比較例1)
粘着剤Hと基材Bを使用した以外は、実施例1と同様にして比較例1の粘着ラベルを作製した。
(比較例2)
粘着剤Iと基材Bを使用した以外は、実施例1と同様にして比較例2の粘着ラベルを作製した。
(比較例3)
粘着剤Jと基材Bを使用した以外は、実施例1と同様にして比較例3の粘着ラベルを作製した。
(比較例4)
基材として、厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(基材F)を使用した以外は、実施例1と同様にして比較例4の粘着ラベルを作製した。
以下に評価測定方法を説明する。
(白色樹脂フィルム厚さ)
23℃・50%RHの環境で、JIS K7130に規定の方法(A法)で測定した。厚さ計(テスター産業社製フィルム用厚さ測定機「TH−102」)を使用し、白色樹脂フィルムの幅方向に等間隔で10箇所の厚さを測定し、その平均値を厚さとした。
(引張弾性率)
幅10mm、長さ270mmの試験片を流れ方向(MD)および幅方向(TD)でそれぞれ準備する。23℃・50%RHの環境で、JIS K7113に規定の方法で引張弾性率を測定した(引張速度:1mm/分、試験片の形状:4号型試験片)。測定機器として、エー・アンド・ディ社製テンシロン万能試験機「RTA−100」を使用し、試験片の標線間距離100mm、つかみ具間距離170mm、つかみ部分長さ50mmとした。また、粘着剤層は引張弾性率への寄与が少ないため、基材A〜Fの厚さを粘着フィルムの厚さとして引張弾性率を算出した。
〈ポリプロピレン板に対する180度引き剥がし粘着力の測定〉
本発明の粘着フィルムのポリプロピレン板に対する180度引き剥がし粘着力の測定は、
JIS−Z0237に準じた下記に記載した測定方法で行った。化学的あるいは物理的な表面処理を施していない平滑な表面を有するポリプロピレン板に対し、幅25mm、長さ100mmに切断した粘着ラベルを、23℃、50%の環境下、2kgのローラーで300mm/秒の速度にて1往復圧着させた。次いで、同環境下で1時間放置後、引っ張り試験機(エー・アンド・ディ社製テンシロン万能試験機「RTA−100」)にて、300mm/分の速さで、180度引き剥がし粘着力を測定した。測定時に、スリップスティック現象が発生する場合を○、発生しない(最大粘着力に対して振幅が30%未満)場合を×と評価した。
〈ポリプロピレン板に対する定荷重剥離〉
化学的あるいは物理的な表面処理を施していない平滑な表面を有するポリプロピレン板
に対し、幅25mm、長さ100mmに切断した粘着ラベルを、23℃、50%の環境下、2kgのローラーで300mm/秒の速度にて1往復圧着させた。
次いで、同環境下で1時間放置後、粘着ラベルの基材端部に0.98N(100gf)
の定荷重を90度方向にかけて、30分間放置後の粘着ラベルの剥離距離を測定した。
(粘着剤のはみ出し性)
粘着フィルムの印刷加工後の粘着剤はみ出し性を調べるため、幅50mmの粘着ラベルをシール印刷加工機(OPM−W150、恩田製作所社製)にて、上記粘着ラベルを81mm×50mmの形状にハーフカットした後、カス取りを行い、5kgの張力でロール形状に巻き取った。23℃、50%の環境下に1日間放置した後、粘着ラベルを繰り出して粘着剤のはみ出しによるブロッキングがある場合は×、ブロッキングが無い場合を○と評価した。
〈ラベルの接着性〉
厚さ4mm、幅35mm、長さ50mmの大きさのリチウムイオン電池(筐体はポリカーボネート樹脂製)に最後のエッジが折れ曲がってからポリプロピレン樹脂基材オーバーラミネートフィルムに3mm重なるように粘着ラベルを1周巻き付け貼付した。60℃、90%の環境下に10日間放置し、粘着ラベルのエッジ剥がれが発生していない場合を○、発生した場合を×とした。
(隠蔽率)
粘着ラベルを隠蔽率試験紙(日本テストパネル工業社製)の白色面および黒色面に貼付し、JIS−Z8722に規定される色の測定方法で、白色面および黒色面に貼付した粘着ラベルの三刺激値のうち明るさを示すY値をそれぞれ測定した。測色光沢計「CM−3500d」(ミノルタ社製)を使用し、2度視野における標準光Cについて測定した。測定したY値を下記式に当てはめ、隠蔽率を測定した。
隠蔽率(%)=(黒色面に貼付したラベルのY値/白色面に貼付したラベルのY値)
×100%
以下、スリップスティックの有無の結果、定荷重剥離測定の結果、粘着剤のはみ出し性、自動貼り適性、ラベルの接着性、隠蔽性の評価結果を、表1に各々示す。
実施例および比較例の評価結果を表1に示す。
Figure 2007291350
Figure 2007291350
本発明の粘着シートを、JIS−Z0237に記載の試験板に対する180度引き剥がし粘着力測定試験条件で測定した時の粘着力−引き剥がし時間曲線のグラフである。 本発明の粘着シートの貼付態様の例である。

Claims (12)

  1. 樹脂フィルムの片面に粘着剤層を有し、該樹脂フィルムと粘着剤層との間に隠蔽層が設けられた粘着フィルムであって、
    該粘着フィルムの引張弾性率が、2.0〜4.5GPaであり、
    該粘着フィルムをポリプロピレン板に貼着し、0.98N/25mmの荷重を30分間載荷させた時の該粘着フィルムの剥がれ距離が10mm以内であって、
    且つ、ポリプロピレン板に対するJIS−Z0237に記載の180度引き剥がし粘着力測定試験条件で測定した時の粘着力−引き剥がし時間曲線において、
    該粘着フィルムが最大粘着力から30〜100%の振幅を有するスリップスティック現象で剥離することを特徴とする粘着フィルム。
  2. 前記樹脂フィルムの厚さが10〜30μmである請求項1に記載の粘着フィルム。
  3. 前記樹脂フィルムが白色樹脂フィルムである請求項1又は2に記載の粘着フィルム。
  4. 前記隠蔽層が、カーボンブラックを50〜70質量%含有する黒色インキからなる黒色インキ層である請求項1〜3のいずれかに記載の粘着フィルム。
  5. 前記隠蔽層が、アルミ蒸着層である請求項1〜3のいずれかに記載の粘着フィルム。
  6. 前記粘着剤が、炭素数2〜14の(メタ)アルキルアクリレートと極性基含有ビニルモノマーを必須成分として重合したアクリル系共重合体と、粘着付与樹脂とを含有するエマルジョン型アクリル系粘着剤組成物からなる請求項1〜5のいずれかに記載の粘着フィルム。
  7. 前記アクリル系共重合体が、n−ブチルアクリレート又は2−エチルヘキシルアクリレートの少なくともいずれか一種と、アクリル酸又はメタクリル酸の少なくともいずれか一種とを必須モノマー成分とするアクリル系共重合体である請求項6に記載の粘着フィルム。
  8. 前記粘着付与樹脂がロジン系樹脂である請求項6又は7に記載の粘着フィルム。
  9. 前記粘着付与剤の含有量が、アクリル系共重合体100質量部に対して、3〜20質量部である請求項6〜8のいずれかに記載の粘着フィルム。
  10. 筐体の一部に平面aと平面bとで形成される辺部を有する電子部品であって、請求項1〜9のいずれか記載の粘着フィルムが、該辺部に跨り該平面aと該平面bとに貼付された電子部品。
  11. 前記粘着フィルムの前記平面aに貼付された部分の面積をS(mm)として、前記粘着フィルムが前記辺部に跨る長さをL(mm)としたときに、S(mm)をL(mm)で除したときの値が、0.5(mm)≦S(mm)/L(mm)≦5(mm)である請求項10記載の電子部品。
  12. 前記電子部品がモバイル電子機器の充電式電池である請求項9又は11記載の電子部品。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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