JP2019026731A - 粘着フィルムおよびグラファイトシート積層体 - Google Patents
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〔粘着フィルム〕
図1に示すように、本発明の一実施形態に係る粘着フィルム1は、基材フィルム11と、基材フィルム11の一方の面側(図1では上面側)に設けられた彩色層12と、基材フィルム11の他方の面側(図1では下面側)に設けられた彩色粘着層13とを備えて構成される。なお、彩色粘着層13における基材フィルム11と接する側と反対側の面には、粘着フィルム1が使用されるまで、剥離シートが積層されてもよい。
(1)全光線透過率
上記粘着フィルム1においては、彩色層12の全光線透過率が5%以上、20%以下であり、かつ、彩色粘着層13の全光線透過率が50%未満である。本実施形態に係る粘着フィルム1では、このような彩色層12および彩色粘着層13を有することにより、優れた隠蔽性を達成することができる。したがって、例えば当該粘着フィルム1をグラファイトシートに貼付したときに、グラファイトシートの色によらず、所望の色を発色することができ、また、グラファイトシートのムラが見えてしまうことが抑制され、良好な外観が得られる。また、本実施形態に係る粘着フィルム1では、上記の彩色層12および彩色粘着層13を有することにより、粘着フィルム1を大量生産した場合でも、その外観は各粘着フィルム1にて均一化され易く、したがって外観の再現性に優れる。
本実施形態に係る粘着フィルム1の色味(彩色層12側から測定)は、当該粘着フィルム1を白色の被着体に貼付したときに測定したL*a*b*表色系におけるa*が−2以上、2以下であることが好ましく、b*が−2以上、2以下であることが好ましい。a*およびb*が上記の範囲にあることにより、粘着フィルム1は、再現性良く、良好な黒色を帯びることとなる。したがって、当該粘着フィルム1をグラファイトシートに貼付したときに、優れた黒色の外観を提供することができる。
本実施形態に係る粘着フィルム1の彩色層12における基材フィルム11側とは反対側の表面(彩色層12の露出面)の60°鏡面光沢度は、30%以下であることが好ましく、10%以下であることがより好ましく、特に5%以下であることが好ましく、さらには3%以下であることが好ましい。彩色層12の露出面の60°鏡面光沢度が上記の値であることにより、粘着フィルム1の表面(貼付時の露出面)が良好なマット調になる。したがって、当該粘着フィルム1をグラファイトシートに貼付したときに、優れたマット調の外観を提供することができる。なお、当該60°鏡面光沢度の下限値は、0%以上であることが好ましく、検出限界等を考慮すると、0.1%以上であることがより好ましく、特に1%以上であることが好ましい。ここで、本明細書における60°鏡面光沢度の測定方法は、JIS Z8741:1997に従ったものであり、具体的には後述する試験例に示す通りである。
本実施形態に係る粘着フィルム1の彩色層12における基材フィルム11側とは反対側の表面(彩色層12の露出面)の算術平均粗さRaは、下限値として0.1μm以上であることが好ましく、特に0.2μm以上であることが好ましく、さらには0.3μm以上であることが好ましい。また、当該算術平均粗さRaは、上限値として5μm以下であることが好ましく、特に1μm以下であることが好ましく、さらには0.5μm以下であることが好ましい。彩色層12の露出面の算術平均粗さRaが上記の範囲内であることにより、60°鏡面光沢度が前述した好ましい範囲に入り易く、粘着フィルム1の表面(貼付時の露出面)が良好なマット調になり易い。したがって、当該粘着フィルム1をグラファイトシートに貼付したときに、優れたマット調の外観を提供することができる。ここで、本明細書における算術平均粗さRaは、JIS B0601:2013に準拠し、カットオフ値λc=0.8mm、評価長さln=10mmとして測定した値とする。
本実施形態に係る粘着フィルム1の彩色粘着層13の23℃における貯蔵弾性率G’は、下限値として0.001MPa以上であることが好ましく、特に0.01MPa以上であることが好ましく、さらには0.03MPa以上であることが好ましい。彩色粘着層13の23℃における貯蔵弾性率G’が上記以上であることにより、彩色粘着層13が耐熱性に優れたものとなり、高温下でも変形し難く、良好な粘着性を維持し易い。また、当該貯蔵弾性率G’は、上限値として0.20MPa以下であることが好ましく、特に0.1MPa以下であることが好ましく、さらには0.08MPa以下であることが好ましい。彩色粘着層13の23℃における貯蔵弾性率G’が上記以下であることにより、彩色粘着層13がグラファイトシートに追従し易くなる。例えば、後述するように、粘着フィルム1が平面視においてグラファイトシートよりも大きく形成されている場合に、グラファイトシートを彩色粘着層13に埋め込み易くすることができる。ここで、本明細書における貯蔵弾性率G’の測定方法は、後述する試験例に示す通りである。
本実施形態に係る粘着フィルム1(剥離シートを含まない)の総厚は、上限値として50μm以下であることが好ましく、特に30μm以下であることが好ましく、さらには10μm以下であることが好ましい。粘着フィルム1の総厚が上記以下であることにより、粘着フィルム1は薄膜となり、薄型化された電子機器、特にスマートフォン等に組み込むことが可能となる。なお、本実施形態に係る粘着フィルム1は、上記のように薄膜とした場合であっても、優れた隠蔽性を再現性良く達成することができる。
本実施形態における基材フィルム11としては、特に制限はなく、通常の粘着フィルム用の基材として用いられるものを使用することができる。基材フィルム11としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステルフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム等のポリオレフィンフィルム、トリアセチルセルロース等のセルロースフィルム、ポリエーテルエーテルケトンフィルム、ポリアミドフィルム、ポリイミドフィルム、ポリエーテルイミドフィルム、ポリウレタンフィルム、ポリウレタンアクリレートフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム、アクリル樹脂フィルム、ノルボルネン系樹脂フィルム、シクロオレフィン樹脂フィルム、液晶ポリマーフィルムなどのプラスチックフィルム;これらの2種以上の積層体などを挙げることができる。プラスチックフィルムは、一軸延伸または二軸延伸されたものでもよい。また、これらのプラスチックフィルムは、フィルム単体である必要はなく、表面にコーティングされたものであってもよいし、複数種のフィルムの積層体であってもよい。
本実施形態における彩色層12は、例えば、印刷、塗料の塗布、転写シートからの転写によって形成することができる。中でも、彩色層12を薄膜に形成することができ、表面のテクスチャーの制御をし易い印刷によって形成することが好ましく、この場合、彩色層12は印刷層となる。以下、印刷層としての彩色層12を中心に説明する。
本実施形態における彩色粘着層13は、粘着成分と、顔料および分散樹脂を含有する顔料分散体とを含む粘着剤組成物からなることが好ましい。また、粘着剤組成物は、架橋剤といったその他の成分をさらに含んでもよい。
粘着成分は、粘着性を発揮する成分であり、1種の成分からなってもよいし、2種以上の成分を含有してもよい。粘着成分の種類は、特に限定されず、着色粘着シートの用途に合わせて適宜選択することができる。粘着成分は、例えば、アクリル系、ゴム系、シリコーン系、ポリウレタン系、ポリエステル系等の粘着性ポリマーを含有することが好ましく、さらに粘着付与剤を含有することが好ましい。粘着性ポリマーとしては、特にアクリル系の粘着性ポリマーが好ましい。また、粘着性ポリマーは、エマルション型、溶剤型または無溶剤型のいずれであってもよいが、顔料の分散性の観点から、溶剤型のものが好ましい。さらに、粘着性ポリマーは、後述する架橋剤によって架橋されていてもよい。
顔料分散体は、前述した通り、顔料および分散樹脂を含む。顔料分散体における顔料と分散樹脂との質量比は、60:40〜99:1であることが好ましく、特に65:35〜95:5であることが好ましく、さらには70:30〜90:10であることが好ましい。上記のように顔料の含有量が分散樹脂と比較して多いと、彩色粘着層13において、顔料分散体の含有量が少なくても、優れた隠蔽性を得ることができる。また、顔料分散体の含有量を少なくすることで、粘着成分の含有量を相対的に多くすることができ、その結果、高い粘着力を達成することができる。すなわち、彩色粘着層13を薄膜とした場合であっても、優れた隠蔽性および粘着力を同時に達成することができる。
顔料分散体に含まれる顔料の種類は、彩色粘着層13に特定の色の外観を付与できる限り特に限定されず、前述した彩色層12で使用することのできる顔料と同様の顔料を使用することができる。
顔料分散体に含まれる分散樹脂としては、顔料を分散させることが可能な種々の樹脂を使用することができる。なお、分散樹脂とは、極性又は親媒性の異なる2種以上の機能性部分を有する両親媒性の樹脂をいう。例えば、分散樹脂として、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリアマイド樹脂、ポリエーテル樹脂等を使用することができ、中でも分散性能に優れたポリエステル樹脂を使用することが好ましい。
粘着剤組成物は架橋剤を含んでもよい。粘着剤組成物において、粘着性ポリマーが架橋剤によって架橋されたものである場合、得られる粘着剤の凝集力が向上し、もって粘着フィルム1の保持力がより優れたものとなる。したがって、粘着性ポリマー、特にアクリル系の粘着性ポリマーは、架橋剤によって架橋されたものであることが好ましい。
粘着剤組成物は、粘着成分および顔料分散体に加えて、その他の成分を含有してもよい。そのような成分としては、軟化剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤等の添加剤が例示される。
彩色粘着層13の厚さは、下限値として0.5μm以上であることが好ましく、特に1μm以上であることが好ましく、さらには3μm以上であることが好ましい。彩色粘着層13の厚さが上記以上であることにより、彩色粘着層13によってより高い隠蔽性を達成することができるとともに、特にグラファイトシートに対して好ましい粘着力が得られ易い。また、彩色粘着層13の厚さは、上限値として20μm以下であることが好ましく、特に13μm以下であることが好ましく、さらには8μm以下であることが好ましい。これにより、隠蔽性を維持しつつ、粘着フィルム1を薄膜化することができる。
本実施形態に係る粘着フィルム1において、彩色粘着層13の基材フィルム11と接する側と反対側の面には、粘着フィルム1が使用されるまで、剥離シートが積層されてもよい。
本実施形態に係る粘着フィルム1は、常法によって製造することができる。好ましくは、基材フィルム11の一方の面に彩色層12を形成し、一方で剥離シートの剥離面に彩色粘着層13を形成し、その彩色粘着層13に基材フィルム11の他方の面を貼合する。これにより、彩色層12と、基材フィルム11と、彩色粘着層13とがその順に積層され、さらに彩色粘着層13に剥離シートが積層されてなる、剥離シート付きの粘着フィルム1が得られる。
本実施形態に係る粘着フィルムのステンレススチール板に対する粘着力は、0.1N/25mm以上であることが好ましく、特に0.8N/25mm以上であることが好ましく、さらには2.5N/25mm以上であることが好ましい。ここでいう粘着力は、JIS Z0237:2009に準じて測定される剥離角度180°および剥離速度300mm/minでの粘着力をいう。上記粘着力を有することにより、所望の被着体、特にグラファイトシートに、剥がれを生じることなく貼着することができる。なお、上記粘着力の上限値は、特に限定されないが、通常、20N/25mm以下であり、好ましくは10N/25mm以下であり、より好ましくは5N/25mm以下である。
図2に示すように、本発明の一実施形態に係るグラファイトシート積層体2は、グラファイトシート3と、グラファイトシート3の一方の面(図2では上面)に貼合された粘着フィルム1と、グラファイトシート3の他方の面(図2では下面)に貼合された両面粘着シート4とを備えて構成される。なお、両面粘着シート4はなくてもよく、本発明はかかる構成のグラファイトシート積層体をも含むものである。
(1)彩色層の形成
黒色インク(大日精化社製,製品名「UTCO−591ブラック(NX)」)100質量部(固形分換算値を表す。以下、同様とする。)に対して、平均粒子径2.1μmのシリカ微粒子100質量部を添加し、トルエン/メチルエチルケトンの混合溶媒で希釈することにより、彩色層のインク組成物を得た。
トルエン溶媒中、アクリル酸ブチル95.5質量部と、酢酸ビニル3質量部と、アクリル酸2−ヒドロキシエチル1質量部と、アクリル酸0.5質量部とを共重合させることにより、重量平均分子量100万のアクリル酸エステル共重合体を製造した。次いで、このアクリル酸エステル共重合体100質量部(固形分換算;以下同じ)に対し、水添ロジンエステル(荒川化学工業社製,製品名「パインクリスタル KE−100」,軟化点:100℃)25質量部、重合ロジンエステル(荒川化学工業社製,製品名「ペンセル D−135」,軟化点:135℃)4質量部および石油系樹脂(三井化学社製,製品名「FTR6100」,軟化点:95℃)24質量部を添加して混合することで、粘着成分を得た。
彩色粘着層の、剥離シート側とは反対側の面に対して、上記彩色層が形成された基材フィルムの当該彩色層側とは反対側の面を貼合し、剥離シート上に、彩色粘着層(2μm)/基材フィルム(4.5μm)/彩色層(2μm)からなる厚さ8.5μmの粘着フィルムを得た。
基材フィルムとしてポリエステルフィルム(三菱樹脂社製,製品名「ダイヤホイルK750」,厚さ1.5μm)を使用し、彩色層の厚さを1.5μmに変更する以外、実施例1と同様にして、剥離シート上に、彩色粘着層(2μm)/基材フィルム(1.5μm)/彩色層(1.5μm)からなる厚さ5μmの粘着フィルムを作製した。
基材フィルムとしてポリエステルフィルム(東レ社製,製品名「ET2F51L」,厚さ2μm)を使用し、彩色粘着層の厚さを6μmに変更する以外、実施例1と同様にして、剥離シート上に、彩色粘着層(6μm)/基材フィルム(2μm)/彩色層(2μm)からなる厚さ10μmの粘着フィルムを作製した。
彩色粘着層の厚さを1μmに変更する以外、実施例1と同様にして、剥離シート上に、彩色粘着層(1μm)/基材フィルム(4.5μm)/彩色層(2μm)からなる厚さ7.5μmの粘着フィルムを作製した。
顔料分散体を配合しない以外、実施例1と同様にして粘着剤組成物を調製した。この粘着剤組成物を使用して透明粘着層を形成する以外、実施例1と同様にして、剥離シート上に、透明粘着層(2μm)/基材フィルム(4.5μm)/彩色層(2μm)からなる厚さ8.5μmの粘着フィルムを作製した。
彩色層を形成しない以外、実施例1と同様にして、剥離シート上に、彩色粘着層(2μm)/基材フィルム(4.5μm)からなる厚さ6.5μmの粘着フィルムを作製した。
実施例および比較例で形成・作製した彩色層、粘着層(彩色・透明)および粘着フィルムの全光線透過率を、JIS K7361−1:1997に準拠し、積分球式光線透過率測定装置(日本電色工業社製,製品名「NDH−5000」)を用いて測定した。具体的には、彩色層の全光線透過率については、粘着層を積層する前の彩色層および基材フィルムの積層体の全光線透過率を測定し、その値から、基材フィルムの全光線透過率を差し引くことにより算出した。また、粘着層の全光線透過率については、剥離シート上に彩色粘着層を形成して(基材フィルム/彩色層と積層する前の状態)、当該積層体の全光線透過率を測定し、その値から、剥離シートの全光線透過率を差し引くことにより算出した。結果を表1に示す。
実施例および比較例で得られた粘着フィルムのL*a*b*表色系におけるL*、a*およびb*を測定した。具体的には、粘着層を介して粘着フィルムを白色板(L*=92.70,a*=0.34,b*=3.64)に貼付した状態で、光源としてC光源2°視野(C/2)を用い、JIS Z8781−4:2013に従って、測色色差計(日本電色工業社製,製品名「ZE6000」)を使用して彩色層側(比較例3は基材側)から反射測定法により測定した。結果を表1に示す。
実施例および比較例で得られた粘着フィルムにおける彩色層側(比較例3は基材側)の表面の60°鏡面光沢度(%)を、JIS Z8741:1997に従い、測定装置として日本電色工業社製の光沢計VG7000を使用して測定した。結果を表1に示す。
実施例および比較例で得られた粘着フィルムにおける彩色層側(比較例3は基材側)の表面の算術平均粗さRa(μm)を、JIS B0601:2013に従い、カットオフ値λc=0.8mm、評価長さln=10mmとし、測定装置としてミツトヨ社製SV−3000S4を使用して測定した。結果を表1に示す。
実施例および比較例で形成した粘着層(彩色・透明)の23℃における貯蔵弾性率G’を測定した。具体的には、実施例および比較例にて剥離シート上に形成した粘着層から当該剥離シートを剥がし、その粘着層を厚さ0.6mmになるように複数層積層した。得られた粘着層の積層体から、直径8mmの円柱体(高さ0.6mm)を打ち抜き、これをサンプルとした。
測定周波数:1Hz
測定温度:23℃
実施例および比較例で得られた粘着フィルムの粘着力を、以下に示す操作以外、JIS Z0237:2009に準じて測定した。粘着フィルムを幅25mm、長さ250mmに裁断し、剥離シートを剥離し、露出した粘着層を、23℃、50%RHの環境下で、被着体としてのステンレススチール板(SUS304♯360研磨)に2kgゴムローラーを用いて貼付し、同環境下に24時間放置した。その後、万能型引張試験機(オリエンテック社製,製品名「テンシロンUTM−4−100」)を用いて、剥離角度180°、剥離速度300mm/minで粘着フィルムを上記ステンレススチール板から剥離することにより、その粘着力を測定した。結果を表1に示す。なお、比較例1の粘着フィルムについては、粘着力が弱すぎてステンレススチール板に貼付することができなかった。
実施例および比較例で得られた粘着フィルムから剥離シートを剥離し、グラファイトシート(カネカ社製,製品名「HF−SL−A48LCG」,厚さ25μm)に貼付した。この粘着フィルム付きグラファイトシートを、粘着フィルム側が上面となるように台上に載置して、その外観(グラファイトのムラが見えるか否か)を評価者3人により判断し、以下の基準によりグラファイト視認防止性を評価した。結果を表1に示す。
◎:評価者3人全員がグラファイトシートのムラが見えないと評価した。
○:評価者の少なくとも1人が、わずかにグラファイトシートのムラが見えると評価した。
△:評価者の2〜3人が、わずかにグラファイトシートのムラが見えると評価した。もしくは、評価者の1〜2人がグラファイトシートのムラが明確に見えると評価した。
×:評価者全員が、グラファイトシートのムラが明確に見えると評価した。
実施例および比較例で製造した粘着フィルムについて、各例それぞれ10サンプルを用意した。当該サンプルを、5枚1列、2段となるよう等間隔に、試験例2で使用した黒色板に貼付した。そして、それらサンプルの外観の差異を評価者3人により判断し、以下の基準により外観再現性を評価した。結果を表1に示す。
○:評価者3人全員が10サンプル全ての外観に差異がないと判断した。
×:評価者3人中少なくとも1人が、10サンプルのうち少なくとも1サンプルで外観が異なると判断した。
11…基材フィルム
12…彩色層
13…彩色粘着層
2…グラファイトシート積層体
3…グラファイトシート
4…両面粘着シート
Claims (13)
- 基材フィルムと、
前記基材フィルムの一方の面側に設けられた彩色層と、
前記基材フィルムの他方の面側に設けられた彩色粘着層と
を備えた粘着フィルムであって、
前記彩色層の全光線透過率が5%以上、20%以下であり、
前記彩色粘着層の全光線透過率が50%未満である
ことを特徴とする粘着フィルム。 - 前記粘着フィルムを白色の被着体に貼付したときに測定したL*a*b*表色系におけるa*が−2以上、2以下であり、b*が−2以上、2以下であることを特徴とする請求項1に記載の粘着フィルム。
- 前記粘着フィルムを黒色の被着体に貼付したときに測定したL*a*b*表色系におけるL*から、前記粘着フィルムを白色の被着体に貼付したときに測定したL*a*b*表色系におけるL*を差し引いた絶対値が、1未満であることを特徴とする請求項1または2に記載の粘着フィルム。
- 前記彩色層における前記基材フィルム側とは反対側の表面の60°鏡面光沢度が、30%以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の粘着フィルム。
- 前記彩色層における前記基材フィルム側とは反対側の表面の算術平均粗さRaが、0.1μm以上、5μm以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の粘着フィルム。
- 前記粘着フィルムの剥離シートを含まない総厚が、3μm以上、50μm以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の粘着フィルム。
- 前記基材フィルムの厚さが0.5μm以上、38μm以下であり、
前記彩色層の厚さが0.5μm以上、5μm以下であり、
前記彩色粘着層の厚さが0.5μm以上、20μm以下である
ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の粘着フィルム。 - 前記彩色粘着層の23℃における貯蔵弾性率G’が、0.001MPa以上、0.2MPa以下であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の粘着フィルム。
- 前記彩色層が印刷層であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の粘着フィルム。
- グラファイトシートに貼付されることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の粘着フィルム。
- グラファイトシートと、
前記グラファイトシートの一方の面に貼合された、請求項1〜10のいずれか一項に記載の粘着フィルムと
を備えたことを特徴とするグラファイトシート積層体。 - 前記グラファイトシートの他方の面に貼合された両面粘着シートを備えたことを特徴とする請求項11に記載のグラファイトシート積層体。
- 前記粘着フィルムおよび前記両面粘着シートが、平面視において前記グラファイトシートよりも大きく形成されていることを特徴とする請求項12に記載のグラファイトシート積層体。
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