JP6483284B2 - 粘着テープ - Google Patents

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Description

本発明は、例えばモバイル機器等に用いられる液晶(LCD)表示装置のバックライト筐体とLCDモジュールの間に使用される、光反射性及び遮光性の両方の機能を備えた片面又は両面粘着テープに関する。
携帯通信端末、タブレット型コンピューター、カーナビ、携帯ゲーム機等の画像表示装置として用いられる液晶表示装置において、液晶表示部とバックライト部の間に粘着テープが設けられ、これにより両部材が固定されている。また、この粘着テープは、例えば白色の光反射層と黒色の遮光層とを有し、バックライト面の輝度向上とバックライトからの光漏れによる視認性低下の防止に寄与している。このような輝度向上と遮光性の双方に寄与する粘着テープは、例えば特許文献1〜6に開示されている。
特許文献1の粘着テープの光反射層は、白色着色剤を含有するポリエステル樹脂の二軸延伸樹脂フィルムからなる。しかし、このような着色剤を含有する樹脂フィルムからなる光反射層は生産性に劣り、しかも明度(反射率)の調整が比較的困難である。
特許文献2の粘着テープでは、光反射層が白色印刷層であり、遮光層が黒色印刷層である。印刷層は、着色剤を含有する樹脂フィルムと比べて生産性に優れ、明度(反射率)の調整も容易である。ここでは、透明プラスチック基材の片側に白色印刷層と黒色印刷層の両方を設けた積層基材や、透明プラスチック基材の一方の面に白色印刷層を設け、もう一方の面に黒色印刷層を設けた積層基材が開示されている。しかし、このような積層基材は、ロール状に巻き取る際、印刷層とその接触面との間でブロッキングが生じ、次工程(粘着剤塗布工程)で巻き戻し展開する際に、印刷層の一部がその接触面に付着して斑点状に残ってしまう場合がある。
特許文献3の粘着テープでは、黒色印刷層/樹脂フィルム/白色印刷層からなる積層基材の上に、合成ゴム、アクリル樹脂又はポリエステル樹脂からなる薄型コート層を設け、薄型コート層を介して巻回しすることにより、ブロッキングや印刷層の剥れを防止している。しかし、一方の印刷面は露出しているので、粘着剤塗工部に搬送する際にゴム等の材質から成る駆動ロール、ガイドロール、又はコンベア類に印刷層が密着し、基材から印刷層が剥れ、その箇所がピンホールとなり遮光性や光反射性が低下する恐れがある。
印刷層の剥れによる不具合は、LCDパネル等の部材から粘着テープを剥がして貼り直す作業(リワーク)を行う際にも問題となる。特許文献4の粘着テープでは、基材と印刷層との密着性を向上させるために、基材と印刷層との間に合成ゴムを含有する中間層を設けている。これにより、リワークの際に、基材と印刷層との間で層間剥離が生じ、印刷層および粘着剤層が部材に残ることを防止できる。一方、特許文献5の粘着テープでは、印刷層と粘着剤層との密着性を向上させるために、印刷層のバインダー樹脂としてTg(tanδのピーク温度)が−30℃〜30℃のポリウレタン樹脂を使用し、硬化剤として脂肪族又は脂環族イソシアネートを使用して、リワークの際に印刷層にクラックが入りテープが切れることを防止している。
しかし、特許文献4及び特許文献5の粘着テープは、粘着剤層が印刷層に直接接しているので、粘着剤成分と印刷層成分との間で相互作用を生じて所望の粘着力が得られない場合がある。例えば特許文献4の粘着テープでは、アクリル系粘着剤に必要に応じて、架橋剤を配合することが記載されている。この場合、粘着剤に添加した架橋剤が印刷層に吸収されて粘着剤の硬化レベルが低くなり、粘着力が製品設計上予定した値よりも高くなってしまう恐れがある。また特許文献5の粘着テープでは、印刷層のバインダーに含有される硬化剤が粘着剤層に移行し、粘着剤の硬化レベルが高くなり、粘着力が製品設計上予定した値よりも低くなってしまう恐れがある。このように両面粘着テープの片側の粘着力が変化して両側の粘着力が等しくなくなると製品の性能上問題となり、リワーク性も低下する場合がある。
粘着剤成分と印刷層成分との相互作用の影響は、上述した粘着力のみならず、保持力、べたつきの指標であるタック等、粘着テープとして必要な殆どの物性に及ぶ。また、粘着テープが置かれる温度、湿度、保管時間等の環境によっても相互作用による影響が異なるので、検証実験は複雑になる。したがって、本発明者らは、粘着剤層と印刷層が接している限り問題の解決は困難であると考えた。
ところで、熱劣化や経時劣化等に対する安定性の観点から、一般のアクリル系粘着剤よりも耐久性が高いシリコーン系粘着剤が求められる場合がある。シリコーン系粘着剤を使用する場合、基材との密着性を向上させるために、基材にプライマー処理する必要がある。しかし、印刷層にプライマー成分を溶解した溶液を塗布すると、プライマー溶液に含まれる有機溶剤の影響で印刷層が膨潤し、印刷層が基材から剥れてピンホールが発生する恐れがある。
特許文献6には、粘着テープの遮光性層(黒色印刷層)に含まれる着色成分(カーボンブラック等)による導通を回避する為に、基材の種類、粘着剤層の種類、遮光層の種類、反射層の種類、並びにこれらの積層順序等に関して様々な組合せが記載されている。しかし、この粘着テープの様々な層構成のうち、例えば白色印刷層と黒色層印刷層が直接接触する場合の層構成は、1つの基材上に白色印刷層が形成されさらにその上に黒色層印刷層が多数回の印刷により形成されるので(実施例参照)、印刷回数が増える毎に印刷層表面が平滑性を失い、その結果として粘着特性にバラツキが生じたり、ロールに巻き取った際にタルミ(層と層の間に隙間)が生じたりする恐れがある。
特開2004−156015号公報 特開2009−197124号公報 特開2011−95764号公報 国際公開第2009/020043号 特開2010−53240号公報 特開2011−214010号公報
本発明の目的は、光反射性及び遮光性の両方の機能を有する粘着テープであって、積層基材のブロッキングや印刷層の剥がれによるピンホールが発生し難く、粘着力等の物性の調整が容易であり、リワーク性が優れ、例えばシリコーン系粘着剤層を容易に適用可能な粘着テープを提供することにある。
本発明者らは上記目的を達成すべく鋭意検討した結果、特定の層構成を有する積層基材を用いることが非常に有効であることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、積層基材と、該積層基材の少なくとも一方の面に設けられた粘着剤層とを有する粘着テープであって、前記積層基材が、支持体上に少なくとも一層の黒色印刷層が積層された積層体と支持体上に少なくとも一層の明色印刷層が積層された積層体とを、接着剤層を介して互いの印刷層側の面を接合してなることを特徴とする粘着テープである。
本発明の粘着テープは、印刷層が支持体の内側に存在するので、ブロッキングや印刷層剥がれによるピンホールが発生し難く、その結果遮光性や光反射性の低下を防止できる。また印刷層と粘着剤層が接していないので、粘着剤層と印刷層の間の成分移行が生じず粘着力等の物性の調整が容易であり、リワーク性にも優れ、例えば基材表面のプライマー処理によるシリコーン系粘着剤層の適用も容易である。
本発明の粘着テープ(両面)の一実施形態を示す模式的断面図である。 本発明の粘着テープ(片面)の一実施形態を示す模式的断面図である。 実施例及び比較例における定荷重剥離試験を説明する為の模式的断面図である。 実施例及び比較例における基材密着性の評価方法を説明する為の模式的平面図である。
図1は、本発明の粘着テープが両面粘着テープである場合の一実施形態を示す模式的断面図である。この実施形態において、積層基材は、支持体1a上に黒色印刷層2が積層された積層体と支持体1b上に明色印刷層3が積層された積層体とを、接着剤層4を介して互いの印刷層2及び3側の面を接合してなる。そして、積層基材の両面には粘着剤層5a及び5bが設けられている。このような積層構造では、黒色印刷層2(遮光層)及び明色印刷層3(光反射層)がそれぞれ粘着剤層5a及び5bと直接接触していないので、粘着剤層5と印刷層2及び3の間の成分移行が生じず、粘着剤層成分と印刷層成分との相互作用の問題を解決できる。その結果、所望の粘着力を得るための粘着剤組成物の調整が容易となり、かつ粘着剤層の黄変が生じ難くなる。さらに、黒色印刷層2(遮光層)及び明色印刷層3(光反射層)の印刷層の厚さやインキ成分の添加量の調整が容易となる。
また、本発明における積層基材が上述の特定の層構造を有するので、積層基材の製造直後(粘着剤層5の形成前)に積層基材をロール状に巻き取る場合も印刷層同士が接触せず、ブロッキングや印刷層剥がれによるピンホールが発生し難い。その結果、遮光性や反射性の低下を防止でき、しかもリワーク性にも優れる。
図1に示す粘着テープは本発明の好ましい一実施形態であるが、本発明はこれに限定されない。例えば図1に示す粘着テープは積層基材の両面に粘着剤層5a及び5bが設けられた両面粘着テープであるが、図2に示すような片面のみに粘着剤層5aが設けられた片面粘着テープであっても良い。さらに図2に示す粘着テープは、粘着剤層5aと黒色印刷層2の間にプライマー処理6を有する。シリコーン系粘着剤からなる粘着層を基材上に形成する場合は、シリコーン系粘着剤を塗布する基材表面にプライマー処理する必要が有る。しかし、一般に印刷層上にプライマー処理することは困難である。一方、本発明の積層基材は印刷層2及び3が支持体1a及び1bに挟まれた構造を有するので、プライマー処理が容易であり、シリコーン系粘着剤層を容易に適用可能である。
また例えば図1に示す粘着テープでは1層の黒色印刷層2が遮光層を構成するが、所望に応じて2層以上の黒色印刷層2が遮光層を構成しても良い。また、図1に示す粘着テープでは1層の明色印刷層3が光反射層を構成するが、所望に応じて2層以上の明色印刷層3の積層体が光反射層を構成しても良い。
また図1に示す粘着テープでは支持体1a又は1bの上に黒色印刷層2又は明色印刷層3が直接積層されているが、支持体1aと黒色印刷層2の間あるいは支持体1bと明色印刷層3の間に他の任意の層が存在していても良い。さらに、図1に示す粘着テープでは支持体1a又は1bの外側面に粘着剤層5a又は5bが直接積層されているが、各外側面と粘着剤層5a又は5bの間に他の任意の層が存在していても良い。
[支持体1a及び1b]
本発明における支持体1a及び1bとしては特に限定されず、この種の粘着テープに使用可能なことが知られているものを使用できる。例えば、樹脂フィルム、不織布、紙、布等や、これらを組み合わせたものを使用することができる。中でも、樹脂フィルムが好ましく、透明又は半透明のプラスチックフィルムがより好ましい。具体例としては、ポリエステル系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアセタール樹脂、アセテート樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、フッ素系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリアリレート系樹脂、ポリフェニレンサルファイド系樹脂が挙げられる。特に、経済性、加工性、使い易さ等の点から、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂が好ましく、市場における汎用性(グレードの豊富さ)等の点から、ポリエチレンテレフタレートがより好ましい。
支持体1a及び1bの厚さは、通常は2〜100μmであり、好ましくは3〜50μm、より好ましくは6〜25μm、特に好ましくは6〜12μmである。
[黒色印刷層2]
本発明における黒色印刷層2は特に限定されず、この種の粘着テープに必要な遮光機能を付与可能なことが知られている様々な黒色印刷層を使用できる。黒色印刷層2は、通常、インキ組成物を用いた公知の印刷法により形成される。インキ組成物は、例えば着色成分(インキ成分)、バインダー樹脂、硬化剤を含む。
黒色印刷層2に用いる着色成分(インキ成分)の具体例としては、カーボンブラック、アセチレンブラック、グラファイト、酸化鉄、酸化銅、アニリンブラック、活性炭が挙げられる。バインダー樹脂の具体例としては、ポリウレタン系樹脂、フェノール系樹脂、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、天然ゴム、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、エチレンプロピレンゴムが挙げられる。中でも、ポリウレタン系樹脂が好ましい。硬化剤の具体例としては、イソシアネート系硬化剤、エポキシ系硬化剤、メラミン系硬化剤、アジリジン系硬化剤が挙げられる。各成分の組成比としては公知の組成比を採用でき、必要に応じて適宜決定すれば良い。
黒色印刷層2に用いるインキ組成物は、例えば、着色成分(インキ成分)及びバインダー樹脂を含む市販の印刷インキに硬化剤を配合することにより得られる。
黒色印刷層2の厚さは、通常は0.5〜10μm、好ましくは0.5〜6μm、より好ましくは1〜5μm、特に好ましくは2〜4μmである。黒色印刷層2は単層で遮光層を構成しても良いし、複数の黒色印刷層2を積層形成して遮光層を構成しても良い。
インキ組成物の印刷方法の具体例としては、グラビア印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、凸版印刷法、スクリーン印刷法、孔版印刷法、活版印刷法が挙げられる。
[明色印刷層3]
本発明における明色印刷層3は特に限定されず、この種の粘着テープに必要な光反射機能を付与可能なことが知られている様々な明色印刷層を使用できる。明色印刷層3は、特許文献1に記載のような着色剤を含有する樹脂フィルムからなる光反射層と比較して光反射層の明度(反射率)の調整が容易である。ここで「明色」とは、光反射機能を付与可能な白色や淡色等の色を意味する。特に白色が好ましい。具体的には、明色印刷層3のL***表色系で規定されるL*(明度)は、好ましくは65以上、より好ましくは75以上である。明色印刷層3の波長550nmに対する反射率は、好ましくは45%以上、より好ましくは65%以上である。また、波長380〜780nmに対する平均反射率は、好ましくは40%以上、より好ましくは60%以上である。
明色印刷層3は、通常、インキ組成物を用いた、公知の印刷法により形成される。インキ組成物は、例えば着色成分(インキ成分)、バインダー樹脂、硬化剤を含む。
明色印刷層3に用いる着色成分(インキ成分)の具体例としては、酸化チタン、酸価亜鉛が挙げられる。バインダー樹脂及び硬化剤の具体例としては、黒色印刷層2における具体例と同様のものが挙げられる。各成分の組成比としては公知の組成比を採用でき、必要に応じて適宜決定すれば良い。
明色印刷層3に用いるインキ組成物は、例えば、着色成分(インキ成分)及びバインダー樹脂を含む市販の印刷インキに硬化剤を配合することにより得られる。
明色印刷層3の厚さは、通常は0.5〜10μmであり、好ましくは0.5〜6μm、更に好ましくは1〜5μm、中でも2〜4μmが特に好ましい。明色印刷層3は単層で光反射層を構成しても良いし、複数の明色印刷層3を積層形成して光反射層を構成しても良い。
[接着剤層4]
本発明においては、支持体1a上に黒色印刷層2が積層された積層体と支持体1b上に明色印刷層3が積層された積層体とを、接着剤層4を介して印刷層2及び3側の面を接合する。したがって、例えば白色印刷層3上に黒色層印刷層2を印刷により順次積層形成する場合と比較して、印刷層表面の平滑性が高くなり、その結果として粘着特性にバラツキが生じたり、ロールに巻き取った際にタルミ(層と層の間に隙間)が生じたりする恐れがない
本発明における接着剤層4に使用する接着剤は特に限定されず、粘着テープの機能を阻害しない範囲内で公知の様々な粘着剤を使用できる。具体例としては、ポリウレタン系接着剤、ポリエステル系接着剤、アクリル系接着剤、エポキシ系接着剤が挙げられる。特に印刷層2及び3との接着性の点から、印刷層のバインダー樹脂と同じタイプの接着剤が好ましい。すなわち、印刷層2及び3のバインダー樹脂がポリウレタン系樹脂である場合はウレタン系接着剤が好ましく、またバインダー樹脂がポリエステル系樹脂である場合はポリエステル系接着剤が好ましい。ただし、十分な接着力が得られるのであれば、バインダー樹脂とは異なるタイプの接着剤を用いても良い。
接着剤層4は、必要に応じて着色されていても良い。特に、光反射層である明色印刷層3に用いる着色成分(インキ成分)と同様のものを添加することにより、明色に着色することが好ましい。これにより、遮光性に比べて調整が比較的困難な光反射性を容易に調整することが可能となる。
接着剤の塗工方式としては、公知の塗工方法を採用することができる。具体例としては、ダイレクトグラビア方式、ロールキス方式、チャンバードクター方式、オフセットグラビア方式が挙げられる。中でも、版深(版の凹部の深さ)の選択により塗工厚の制御が容易な点から、ダイレクトグラビア塗布方式が好ましい。
接着剤層4の厚さは、通常は0.5〜10μm、好ましくは0.5〜6μm、より好ましくは1〜5μm、特に好ましくは2〜4μmである。
[粘着剤層5a及び5b]
本発明における粘着剤層5a及び5bに使用する粘着剤は特に限定されず、この種の粘着テープに使用可能なことが知られている様々な粘着剤を使用できる。具体例としては、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、ウレタン系粘着剤、ポリエステル系粘着剤、シリコーン系粘着剤等の透明な粘着剤が挙げられる。中でも、透明性の高い、アクリル系粘着剤、ウレタン系粘着剤、シリコーン系粘着剤が好ましい。
粘着剤層5a及び5bに使用するアクリル系粘着剤の具体例としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル等の(メタ)アクリル酸エステルモノマーを主成分とし、これに(メタ)アクリル酸、クロトン酸、フマル酸、イタコン酸、(無水)マレイン酸等の官能基を含むモノマーや、酢酸ビニル、アクリロニトリル、スチレン、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、2−メチロールエチルアクリルアミド等のモノマーを必要に応じて共重合させることにより得られるアクリル系粘着剤が挙げられる。
粘着剤層5a及び5bに使用するウレタン系粘着剤の具体例としては、ポリオールと多官能イソシアネート化合物を硬化させて得られるポリウレタン系樹脂を主成分とした粘着剤が挙げられる。ポリオールの具体例としては、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリカーボネートポリオールが挙げられる。多官能イソシアネート化合物としては、ウレタン化反応に使用可能なことが知られている多官能脂肪族系イソシアネート化合物、多官能芳香族系イソシアネート化合物を使用できる。
粘着剤層5a及び5bに使用するシリコーン系粘着剤は、一般にシリコーンゴム及びシリコーンレジンの混合物をベースとする粘着剤である。シリコーンゴムの具体例としては、ジメチルシロキサンを構成単位として含むオルガノポリシロキサンが挙げられる。オルガノポリシロキサンには、必要に応じて官能基(例えばビニル基)が導入されていても良い。シリコーンレジンの具体例としては、多官能のオルガノシロキサンの構成単位と1官能のオルガノポリシロキサンとが縮合したシリコーンレジンが挙げられる。
特に、シリコーン系粘着剤以外の場合には、粘着剤層5a及び5bには、必要に応じて粘着付与樹脂や架橋剤(硬化剤)を添加しても良い。粘着付与樹脂の具体例としては、ロジン系、ポリテルペン系、石油系、テルペン−フェノール系、ポリスチレン系の樹脂が挙げられる。硬化剤の具体例としては、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、アジリジン系架橋剤、金属キレート系架橋剤が挙げられる。その他、必要に応じて加硫剤、可塑剤、顔料、染料、充填剤、老化防止剤、導電材、帯電防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、剥離調整剤、軟化剤、界面活性剤、難燃剤、酸化防止剤等の添加剤を添加しても良い。
粘着剤層5a及び5bは、必要に応じて着色されていても良い。例えば、黒色印刷層2側の粘着剤層5aが黒色に、明色印刷層3側の粘着剤層5bが明色に着色されていても良い。
粘着剤の塗工方法としては、公知の方法を採用できる。具体例としては、ダイレクトグラビア方式、ロールキス方式、チャンバードクター方式、オフセットグラビア方式、ロールコート方式、リバースキス方式、トップフィードリバース方式、ボトムフィードリバース方式、ダイコート方式、リップコート方式、ホットメルトコート方式、ナイフコート方式、カレンダー方式が挙げられる。中でも、層厚のコントロールが容易な点から、ロールコート方式、ダイコート方式、リップコート方式、ホットメルトコート方式が好ましい。
粘着剤層5a及び5bの厚さは、通常は1〜200μm、好ましくは3〜80μm、より好ましくは5〜50μm、特に好ましくは10〜30μmである。
[積層基材]
本発明における積層基材は、以上説明した支持体1上に少なくとも一層の黒色印刷層2が積層された積層体と、別の支持体1上に少なくとも一層の明色印刷層3が積層された積層体とを、接着剤層4を介して互いの印刷層2及び3側の面を接合してなる基材である。積層基材の厚さは、要求される粘着テープの厚さに応じて適宜決定される。積層基材の厚さは好ましくは5.5〜230μm、より好ましくは18〜36μmである。
積層基材の表面は、必要に応じてプライマー処理しても良い。特に少なくとも一方の粘着剤層がシリコーン系粘着剤を含む場合は、積層基材と粘着剤層との密着性を向上させるために積層基材の面がプライマー処理されていることが好ましい。プライマーの種類は特に限定されず、例えば市販のシリコーン系プライマーを使用可能である。
[粘着テープ]
本発明の粘着テープは、以上説明した積層基材と、この積層基材の少なくとも一方の面に設けられた粘着剤層5とを有する粘着テープである。本発明の粘着テープは、本発明の効果を損なわない範囲内で、積層基材及び粘着剤層以外の層又は部材を有しても良い。例えば、離型紙や離型フィルム等の剥離ライナー、片面テープの場合の背面処理層、帯電防止性を得るための帯電防止層、シールド特性や放熱特性等何らかの機能を向上させるための機能性層等が挙げられる。
以下、実施例により本発明をさらに説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。以下の記載において「部」は「質量部」を意味する。
<実施例1>
(黒色インキ組成物の調製)
着色成分及びバインダー樹脂を含む市販の黒色インキ(東洋インキ株式会社製、商品名E039PETAK94墨)100部に対し、イソシアネート系硬化剤(東洋インキ株式会社製、商品名TKハードナーXB)8.0部を配合し、トルエン及びMEK(メチルエチルケトン)の混合溶媒(質量比=1:1)9部で希釈して、黒色インキ組成物を得た。
(明色インキ組成物の調製)
着色成分及びバインダー樹脂を含む市販の白色インキ(東洋インキ株式会社製、商品名E039PET63白)100部に対し、イソシアネート系硬化剤(東洋インキ株式会社製、商品名TKハードナーXB)6.0部を配合し、トルエン及びMEKの混合溶媒(質量比=1:1)26部で希釈して、明色インキ組成物を得た。
(接着剤組成物の調製)
市販のポリエステル系接着剤(東洋モートン株式会社製、商品名AD−76P1)100部に対し、着色成分及びバインダー樹脂を含む市販の白色インキ(東洋インキ株式会社製、商品名E039PET63白)40部、イソシアネート系硬化剤(東洋モートン株式会社製、商品名CAT−RT85)12.0部を配合し、トルエン110部で希釈して、白色に着色された接着剤組成物Aを得た。
(粘着剤組成物の調製)
アクリル系粘着剤原料(サイデン化学株式会社製、サイビノール(登録商標)SN−007)100部に対し、イソシアネート系硬化剤(サイデン化学株式会社製、商品名 硬化剤AL)0.9部を配合し、酢酸エチル90部で希釈して、粘着剤組成物を得た。
(積層基材Aの作製)
支持体1aとしての厚さ6μmの透明PETフィルムの片方の面に、先に調製した黒色インキ組成物を用いてグラビア印刷を行い(グラビアロール:75線/版深140μm)、40℃2日の熟成を経て厚さ5μmの黒色印刷層2を形成した。一方、支持体1bとしての厚さ6μmの透明PETフィルムの片方の面に、先に調製した明色インキ組成物を用いてグラビア印刷を行い(グラビアロール:110線/版深90μm)、40℃2日の熟成を経て厚さ3μmの明色印刷層3(L*(明度)=65、波長380〜780nmに対する平均反射率=61%)を形成した。次いで、この明色印刷層3の上に、先に調製した接着剤組成物をグラビアコーター(グラビアロール:110線/版深95μm)にて塗布し、厚さ3μmの接着剤層4を形成した。そして、この接着剤層4と支持体1aの黒色印刷層2を貼り合せ、40℃3日の熟成を経て、支持体1a/黒色印刷層2/接着剤層4/明色印刷層3/支持体1bの構成からなる総厚さ23μmの積層基材Aを得た。
(両面粘着テープの作製)
樹脂フィルムの片面にシリコーン処理を施した離型フィルム(中本パックス株式会社製、商品名MA25)の離型処理面に、先に調製した粘着剤組成物をロールコート方式にて、乾燥後の粘着剤層5a及び5bの厚さが18.5μmとなるよう塗布し、乾燥炉にて溶剤(酢酸エチル)を乾燥除去した。この離型フィルム上の粘着剤組成物の層を先に作製した積層基材Aの両面に貼り合せ、40℃3日の熟成を経て、図1に示すような粘着剤層5a/支持体1a/黒色印刷層2/接着剤層4/明色印刷層3/支持体1b/粘着剤層5bの構成からなる両面粘着テープを得た。
<比較例1>
(積層基材Bの作製)
支持体1bとしての厚さ12μmの透明PETフィルムの片方の面に、実施例1で調製した明色インキ組成物を用いてグラビア印刷を行い(グラビアロール:110線/版深90μm)、40℃2日の熟成を経て厚さ6μmの明色印刷層3を形成した。次いで、この明色印刷層3の上に、実施例1で調整した黒色インキ組成物を用いてグラビア印刷を行い(グラビアロール:75線/版深140μm)、40℃2日の熟成を経て厚さ5μmの黒色印刷層2を形成し、黒色印刷層2/明色印刷層3/支持体1bの構成からなる積層基材Bを得た。
(両面粘着テープの作製)
積層基材Bの両面に実施例1と同様にして粘着剤層5a及び5bを形成し、粘着剤層5a/黒色印刷層2/明色印刷層3/支持体1b/粘着剤層5bの構成からなる両面粘着テープを得た。
<比較例2>
(両面粘着テープの作製)
乾燥後の粘着剤層5aの厚さを15μm、乾燥後の粘着剤層5bの厚さを22μmに変更したこと以外は比較例1と同様にして、粘着剤層5a/黒色印刷層2/明色印刷層3/支持体1b/粘着剤層5bの構成からなる両面粘着テープを得た。
以上の実施例1及び比較例1、2で得た両面粘着テープについて、以下の方法に従い評価を行った。結果を表1に示す。
(対SUS粘着力)
JIS Z 0237(2000)に準じて、SUS板に対する粘着力を測定した。
(透過濃度)
ポータブル白黒透過濃度計(伊原電子工業株式会社製、商品名TM−5)を用いて、両面粘着テープの透過濃度を測定した。装置の測定範囲が0.0〜6.0なので、その範囲を超える透過濃度は「6.0以上」と表記する。
(反射率)
紫外可視赤外分光光度計(日本分光株式会社製、商品名V−670)を用いて、380〜780nmの波長の範囲内で、平均反射率を測定した。
(保持力、タック)
JIS Z 0237(2000)に準じて保持力、タックを測定した。但し、保持力については、貼着面積20×20mm、荷重1kg、加熱温度70℃、加熱時間60分の条件で測定した。
(対PC粘着力)
JIS Z 0237(2000)に準じて、ポリカーボネート板対する粘着力を測定した。
Figure 0006483284
<評価>
表1に示す結果から明らかなように、実施例1の粘着テープは、全ての物性が優れており、かつ黒色側及び明色側の粘着力、保持力、タックはほぼ等しかった。しかも、製造工程中の印刷剥れやピンホールの発生が起こりえない層構造である。さらに、リワークを安心して行うこともできる。
一方、黒色印刷層2が粘着剤層5aと接している比較例1の粘着テープは、両側の粘着層5a及び5bの粘着力、保持力及びタックに大きなズレが生じてしまった。これは粘着剤層5aのアクリル系粘着剤に添加した硬化剤の一部が黒色印刷層2に吸収され、粘着剤層5aの硬化レベルが低くなったことに因ると考えられる。その結果、比較例1の粘着テープは、黒色側(粘着剤層5a側)の糊残り(剥離時の粘着剤の一部残存)や初期接着不良が発生する恐れがあり、かつリワーク性に劣る恐れがある。
比較例2の粘着テープは、比較例1と同様に黒色印刷層2が粘着剤層5aと接しているが、両粘着剤層5a及び5bの厚さを調整することで両側の粘着力を等しくしようと試みた例である。その結果、対SUS粘着力は等しくなった。しかし、黒色側(粘着剤層5a側)の対PC粘着力及びタックが低過ぎ、明色側(厚い粘着剤層5b側)のタックが高すぎた。その結果、比較例2の粘着テープは、黒色側(粘着剤層5a側)の初期接着不良や剥れ不良が発生する恐れがあり、明色側(厚い粘着剤層5b側)はベタツキが大きいので作業性に劣る恐れがある。
次に、実施例1及び比較例2で得た両面粘着テープについて、以下の定荷重剥離試験を行った。結果を表2に示す。
(定荷重剥離試験)
図3に示すように、ポリカーボネート板7に20mm幅×50mm長の試験片8(粘着テープ)を貼り付け、2kgローラーで1往復圧着し、常態で20分間養生し、次いで100gの錘9を90°の角度で吊るした。この状態で70℃乾燥機中に60分保管し、その際の試験片8のズレ距離(mm)もしくは錘9の落下時間を測定した。この測定は初期、3日後、7日後、14日後の各々の時期において実施した。結果を表2に示す。
Figure 0006483284
<評価>
表2に示す結果から明らかなように、実施例1の粘着テープは、経時によるズレが少なかった。したがって、例えば打ち抜き加工等の二次加工においてもガイドロールに粘着剤が印刷層と共に付着することがなく、長期経日保管した後の使用においても工程中の不具合が生じることがないと予想される。一方、比較例2の粘着テープは、黒色側(粘着剤層5a側)の経時によるズレが大きかった。
<実施例2>
(粘着剤組成物の調製)
シリコーン系粘着剤原料(東レ・ダウコーニング株式会社製、商品名SD−4580)100部に対し、触媒(東レ・ダウコーニング株式会社製、商品名NC25)0.9部を配合し、適量のトルエンを加えて、粘着剤組成物を得た。
(プライマー組成物の調製)
シリコーン系プライマー原料の主剤(信越化学工業株式会社製、商品名KR−3006A)100部に対し、副剤(信越化学工業株式会社製、商品名KR−3006BT)10部、触媒(信越化学工業株式会社製、商品名CAT−PS−8S)0.5部を配合し、適量のトルエンを加えて、プライマー組成物を得た。
(積層基材A’の作製)
実施例1で作製した積層基材Aの支持体1aの表面に、先に調製したプライマー組成物をロールキス方式にて薄膜塗工してプライマー処理層6を形成し、積層基材A’を得た。
(片面粘着テープの作製)
積層基材A’のプライマー処理層6の上に、先の調製した粘着剤組成物をロールコート方式にて、乾燥後の粘着剤層5aの厚さが30μmとなるよう塗布し、乾燥機にて溶剤(トルエン)を乾燥して、図2に示すような粘着剤層5a/プライマー処理層6/支持体1a/黒色印刷層2/接着剤層4/明色印刷層3/支持体1bの構成からなる片面粘着テープを得た。
<参考例1>
(片面粘着テープの作製)
プライマー処理層6を形成しなかったこと以外は、実施例2と同様にして、粘着剤層5a/支持体1a/黒色印刷層2/接着剤層4/明色印刷層3/支持体1bの構成からなる片面粘着テープを得た。
<比較例3>
(積層基材B'の作製)
支持体1bとして厚さ6μmの透明PETフィルムを用いたこと以外は、比較例1の積層基材Bと同様にして、黒色印刷層2/明色印刷層3/支持体1bの構成からなる積層基材Bを得た。
(片面粘着テープの作製)
積層基材B’を用いたこと以外は、実施例2と同様にして、粘着剤層5a/プライマー処理層6/黒色印刷層2/明色印刷層3/支持体1bの構成からなる片面粘着テープを得た。
<比較例4>
(片面粘着テープの作製)
プライマー処理層6を形成しなかったこと以外は、比較例3と同様にして、粘着剤層5a/黒色印刷層2/明色印刷層3/支持体1bの構成からなる片面粘着テープを得た。
以上の実施例2、参考例1、比較例3,4で得た粘着テープについて、以下の方法に従い評価を行った。その結果を表3に示す。
(常態及び加熱後対SUS粘着力)
JIS Z 0237(2000)に準じて、SUS板に対する粘着力を測定した。但し、加熱後の粘着力は、加熱オーブンにて120℃で2時間の加熱処理を行い、常温に2時間放置後にJIS Z 0237(2000)に規定された条件で粘着力を測定した。
(糊残り)
加熱後対SUS粘着力において、粘着テープを剥がした際の糊残り(粘着層の一部が着体側へ付着した状態)の有無を確認した。
(基材密着性)
まず図4(a)に示すように、25×50mmのサイズの試験片10(粘着テープ)の中央にカッターで2mmの切れ目を入れた。次に図4(b)に示すように、切れ目の部分から20mmまで試験片10を裂き、切れずに残った粘着剤膜11の長さLを測定し、以下の基準で評価した。
「〇」:粘着剤膜11の長さが2mm以下である。
「×」:粘着剤膜11の長さが2mmを超える。
(保持力)
JIS Z 0237(2000)に準じて、貼着面積10×20mm、荷重200g、加熱温度150℃、加熱時間30分の条件で測定した。
Figure 0006483284
<評価>
表3に示す結果から明らかなように、実施例2の粘着テープは基材密着性等の全ての物性が優れていた。これは、シリコーン系粘着剤との相性が悪い黒色印刷層2を支持体1aの内側にした構成の積層基材Aを用いたこと、及び支持体1aの表面にプライマー処理層6を設けたことに因る。一方、プライマー処理層6を設けなかった参考例1、プライマー処理層6が黒印刷層2と直接接している比較例3、及び黒色印刷層2とシリコーン系粘着剤層5aが直接接している比較例4は、基材密着性及び保持力が劣り、糊残りも発生した。なお、参考例1は実施例1と同様の層構成を有するので、例えば粘着剤層と印刷層の間の成分移行が生じない等の層構成に起因する効果においては優れている。
<参考例2〜6>
(接着剤組成物の調製)
市販のポリエステル系接着剤(東洋モートン株式会社製、商品名AD−76P1)100部に対し、イソシアネート系硬化剤(東洋モートン株式会社製、商品名CAT−RT85)12.0部を配合し、トルエン110部で希釈して、接着剤組成物(参考例2)を得た。さらに、この接着剤組成物222部に対して、白色インキ(東洋インキ株式会社製、商品名E039PET63白)を10部(参考例3)、30部(参考例4)、50部(参考例5)、100部(参考例6)の量で加え、適量のトルエンを追加添加し、白インキの添加量が異なる各接着剤組成物を得た。
(積層基材の作製)
以上のようにして得た白インキの添加量が異なる各接着剤組成物を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、支持体1a/黒色印刷層2/接着剤層4/明色印刷層3/支持体1bの構成からなる総厚さ23μmの積層基材を作製した。
以上の参考例2〜6で得た粘着テープについて、先に述べた測定方法に従い平均反射率を測定した。その結果を表3に示す。
Figure 0006483284
<評価>
表4に示す結果から明らかなように、本発明の粘着テープは、接着剤層を明色に着色することにより、光反射性を容易に制御することができた。
本発明の粘着テープは、光反射性及び遮光性の両方の機能を有する粘着テープであって、積層基材のブロッキングや印刷層の剥がれによるピンホールが発生し難く、粘着力等の物性の調整が容易であり、リワーク性が優れ、例えばシリコーン系粘着剤層を容易に適用可能なので、例えば、携帯電話、タッチパネル、コンピューター、カーナビ、ゲーム機、テレビ、ゲーム機等に用いられる液晶表示装置の液晶表示パネルとバックライトユニットとの固定に好適に用いることができる。
1a、1b 支持体
2 黒色印刷層
3 明色印刷層
4 接着剤層
5a、5b 粘着剤層
6 プライマー処理層
7 ポリカーボネート板
8 試験片(粘着テープ)
9 錘
10 試験片(粘着テープ)
11 粘着剤膜

Claims (6)

  1. 積層基材と、該積層基材の少なくとも一方の面に設けられた粘着剤層とを有する粘着テープであって、
    前記積層基材が、支持体上に少なくとも一層の黒色印刷層が積層された積層体と支持体上に少なくとも一層の明色印刷層が積層された積層体とを、接着剤層を介して互いの印刷層側の面を接合してなることを特徴とする粘着テープ。
  2. 支持体が樹脂フィルムである請求項1記載の粘着テープ。
  3. 少なくとも一方の粘着剤層がシリコーン系粘着剤を含む請求項1記載の粘着テープ。
  4. シリコーン系粘着剤を含む粘着剤層が設けられる積層基材の面がプライマー処理されている請求項3記載の粘着テープ。
  5. 接着剤層が明色に着色されている請求項1載の粘着テープ。
  6. 液晶表示パネルとバックライトユニットとの固定に用いられる請求項1記載の粘着テープ。
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