JPWO2015111744A1 - フォトクロミック色材及び筆記具用インク組成物 - Google Patents
フォトクロミック色材及び筆記具用インク組成物 Download PDFInfo
- Publication number
- JPWO2015111744A1 JPWO2015111744A1 JP2015559159A JP2015559159A JPWO2015111744A1 JP WO2015111744 A1 JPWO2015111744 A1 JP WO2015111744A1 JP 2015559159 A JP2015559159 A JP 2015559159A JP 2015559159 A JP2015559159 A JP 2015559159A JP WO2015111744 A1 JPWO2015111744 A1 JP WO2015111744A1
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- photochromic
- ink composition
- color material
- color
- writing instrument
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C09—DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- C09D—COATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
- C09D11/00—Inks
- C09D11/16—Writing inks
- C09D11/17—Writing inks characterised by colouring agents
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C09—DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- C09B—ORGANIC DYES OR CLOSELY-RELATED COMPOUNDS FOR PRODUCING DYES, e.g. PIGMENTS; MORDANTS; LAKES
- C09B67/00—Influencing the physical, e.g. the dyeing or printing properties of dyestuffs without chemical reactions, e.g. by treating with solvents grinding or grinding assistants, coating of pigments or dyes; Process features in the making of dyestuff preparations; Dyestuff preparations of a special physical nature, e.g. tablets, films
- C09B67/0025—Crystal modifications; Special X-ray patterns
- C09B67/003—Crystal modifications; Special X-ray patterns of diketopyrrolopyrrole
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C09—DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- C09B—ORGANIC DYES OR CLOSELY-RELATED COMPOUNDS FOR PRODUCING DYES, e.g. PIGMENTS; MORDANTS; LAKES
- C09B67/00—Influencing the physical, e.g. the dyeing or printing properties of dyestuffs without chemical reactions, e.g. by treating with solvents grinding or grinding assistants, coating of pigments or dyes; Process features in the making of dyestuff preparations; Dyestuff preparations of a special physical nature, e.g. tablets, films
- C09B67/0071—Process features in the making of dyestuff preparations; Dehydrating agents; Dispersing agents; Dustfree compositions
- C09B67/0084—Dispersions of dyes
- C09B67/0085—Non common dispersing agents
- C09B67/009—Non common dispersing agents polymeric dispersing agent
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C09—DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- C09B—ORGANIC DYES OR CLOSELY-RELATED COMPOUNDS FOR PRODUCING DYES, e.g. PIGMENTS; MORDANTS; LAKES
- C09B67/00—Influencing the physical, e.g. the dyeing or printing properties of dyestuffs without chemical reactions, e.g. by treating with solvents grinding or grinding assistants, coating of pigments or dyes; Process features in the making of dyestuff preparations; Dyestuff preparations of a special physical nature, e.g. tablets, films
- C09B67/0071—Process features in the making of dyestuff preparations; Dehydrating agents; Dispersing agents; Dustfree compositions
- C09B67/0092—Dyes in solid form
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C09—DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- C09B—ORGANIC DYES OR CLOSELY-RELATED COMPOUNDS FOR PRODUCING DYES, e.g. PIGMENTS; MORDANTS; LAKES
- C09B67/00—Influencing the physical, e.g. the dyeing or printing properties of dyestuffs without chemical reactions, e.g. by treating with solvents grinding or grinding assistants, coating of pigments or dyes; Process features in the making of dyestuff preparations; Dyestuff preparations of a special physical nature, e.g. tablets, films
- C09B67/0097—Dye preparations of special physical nature; Tablets, films, extrusion, microcapsules, sheets, pads, bags with dyes
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C09—DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- C09K—MATERIALS FOR MISCELLANEOUS APPLICATIONS, NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE
- C09K9/00—Tenebrescent materials, i.e. materials for which the range of wavelengths for energy absorption is changed as a result of excitation by some form of energy
- C09K9/02—Organic tenebrescent materials
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Wood Science & Technology (AREA)
- Dispersion Chemistry (AREA)
- Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)
Abstract
Description
例えば、1)フォトクロミック性を有するスピロ系化合物を溶液として内包するマイクロカプセル、および液媒体とから少なくともなる組成物をインク成分とするフォトクロミックペン(例えば、特許文献5参照)、2)必須成分として、水溶性樹脂、水溶性有機溶剤及び水を含んでなる水性インキ組成物であって、着色剤として少なくともフォトクロミック性色材を含んでなるボールペン用フォトクロミック水性インキ組成物(例えば、特許文献6参照)、3)有機フォトクロミック化合物を重量平均分子量が200乃至6000のスチレン系オリゴマーに溶解してなるフォトクロミック材料をマイクロカプセルに内包してなる、或いは、樹脂粒子中に分散してなる着色剤と、水とから少なくともなるフォトクロミック筆記具用インキ組成物(例えば、特許文献7参照)、4)フォトクロミックインクの製造方法であって、a)スピロピランを250℃より低い温度で加熱し且つ溶融する工程、b)溶融物を冷却して凝固したスピロピランを得る工程、c)凝固したスピロピランを破砕して粉末を得る工程、及びd)粉末をフォトクロミックインクのためのベースを提供する水溶性又は水分散性のアクリルポリマーなどのバインダーに添加する工程を含む、フォトクロミックインクの製造方法(例えば、特許文献8参照)などが知られている。
(1) 少なくともテルペンフェノール樹脂及びフォトクロミック染料により構成されることを特徴とするフォトクロミック色材。
(2) 前記色材に含まれるフォトクロミック染料と前記テルペンフェノール樹脂の質量比が、1:1〜1:50の範囲にあることを特徴とする上記(1)記載のフォトクロミック色材。
(3) 上記(1)又は(2)記載のフォトクロミック色材を含有することを特徴とする筆記具用インク組成物。
(4) フォトクロミック色材は、マイクロカプセルに内包してなるマイクロカプセル顔料である上記(3)記載の筆記具用インク組成物。
(5) フォトクロミック色材は、平均粒子径が0.1〜20μmである上記(4)記載の筆記具用インク組成物。
また、本発明の筆記具用インク組成物によれば、溶解可能な溶剤の自由度が高く、更にその溶解度も良好で、かつ、消色状態における残色が少なく、発色状態での濃度が高いフォトクロミック色材を筆記具用インクの色材として用いてなる筆記具用インク組成物が提供される。
〔フォトクロミック色材〕
本発明のフォトクロミック色材は、少なくともテルペンフェノール樹脂及びフォトクロミック染料により構成されることを特徴とするものである。
フォトクロミック色材に用いるフォトクロミック染料としては、光により発色し、光あるいは熱により退色するフォトクロミック性を有する染料であり、従来より汎用のものが使用でき、例えば、2,3−ビス(2,4,5−トリメチル−3−チエニル)マレイン酸無水物、2,3−ビス(2,4,5−トリメチル−3−チエニル)マレイミド、cis−1,2−ジシアノ−1,2−ビス(2,4,5−トリメチル−3−チエニル)エテン、1,2−ビス[2−メチルベンゾ[b]チオフェン−3−イル]−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロ−1−シクロペンテン、1,2−ビス(2,4−ジメチル−5−フェニル−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロ−1−シクロペンテン、1−(2−ヒドロキシエチル)−3,3−ジメチルインドリノ−6´−ニトロベンゾピリロスピラン、1,3,3−トリメチルインドリノベンゾピリロスピラン、1,3,3−トリメチルインドリノ−6´−ニトロベンゾピリロスピラン、1,3,3−トリメチルインドリノ−6´−ブロモベンゾピリロスピラン、1,3,3−トリメチルインドリノ−8´−メトキシベンゾピリロスピラン、1,3,3−トリメチルインドリノ−β−ナフトピリロスピラン、1,3,3−トリメチルインドリノナフトスピロオキサジン、2,3−ジヒドロ−2−スピロ−4´−[8´−アミノナフタレン−1´(4´H)−オン]ペリミジン(o−体含む)、2,3−ジヒドロ−2−スピロ−7´−[8´−イミノ−7´,8´−ジヒドロナフタレン−1´−アミン]ペリミジン、アゾベンゼン、3,3−ジフェニル−3H−ナフト[2,1−b]ピラン、2,5−ノルボルナジエン、チオインジゴなどの少なくとも1種(各単独または2種以上)が挙げられる。
フォトクロミック色材に用いるテルペンフェノール樹脂は、環状テルペンモノマーとフェノール類とを、例えば、フリーデルクラフト触媒などの触媒の存在下で反応(共重合)させた樹脂であり、その反応形態は特に限定されず、得られる種々のテルペンフェノール樹脂を用いることができ、例えば、下記式(I)で示されるものが挙げられる。
反応溶媒は使用しなくてもよいが、通常、芳香族系炭化水素類、アルコール類、エーテル類などの溶媒を使用してもよい。
好ましくは、色材の経時安定性の点から、上記式(I)で示されるものが望ましく、また、色材の発色性を安定して維持させる点から、重量平均分子量(Mw)が200〜2000のものが望ましく、さらに望ましくは、500〜1200のものである。
用いることができるテルペンフェノール樹脂としては、例えば、上記製造法により製造したものや、市販のヤスハラケミカル社製のYSポリスターT145(Mw:1050)、YSポリスターT130(Mw:900)、YSポリスターT500(Mw:500)、YSポリスターS145(Mw:1050)、マイティーエースG150(Mw:700)、などが挙げられ、これらは各単独で、または二種以上混合して用いることができる。
なお、本発明(後述する実施例を含む)において重量平均分子量(Mw)の測定は、一般的なGPCにより求められる。
本発明に用いるフォトクロミック色材は、上記フォトクロミック染料及びテルペンフェノール樹脂により構成されるものであり、例えば、フォトクロミック染料(A)に対してテルペンフェノール樹脂(B)を質量比〔(A):(B)〕で1:1〜1:50で配合し、加熱して溶解させ、冷却後、粉砕して粒状化することにより得られる。
上記質量比を満足することによって、フォトクロミック色材は消色状態における残色が少なく、発色状態での濃度が高いものが更に得られることとなる。より好ましくは、フォトクロミック染料(A)とテルペンフェノール樹脂(B)の質量比〔(A):(B)〕は、1:2〜1:30、特に、1:2〜1:20であることが望ましい。
また、本発明のフォトクロミック色材には、光安定剤、酸化防止剤などを上記製造の際に本発明の効果を損なわない範囲で適宜含有してもよい。
マイクロカプセル化は、従来より公知のイソシアネート系の界面重合法、メラミン−ホルマリン系等のin Situ重合法、液中硬化被覆法、水溶液からの相分離法、有機溶媒からの相分離法、融解分散冷却法、気中懸濁被覆法、スプレードライング法等があり、用途に応じて適宜選択される。
例えば、上記で得たフォトクロミック色材の粒状体と同質量となるプロピレングリコールモノフェニルエーテルおよびメチルエチルケトンの混合溶剤に溶解させ、この溶液をウレタンマイクロカプセル化(溶媒は水)によりマイクロカプセル型のフォトクロミック色材とすることができる。また、このマイクロカプセル化した水分散体をスプレードライすることでパウダー状にしたりすることもできる。
マイクロカプセルの平均粒子径は、発色性、分散安定性、応答性の点から、好ましくは、0.1〜20μm、更に好ましくは、0.1〜10μm、特に好ましくは、0.1〜5μmが望ましい。なお、本発明(実施例を含む)で規定する「平均粒子径」は、粒度分布測定装置〔粒子径測定器HRA X−100(日機装社製)〕にて、平均粒子径を測定した値である。
本発明の筆記具用インク組成物は、上記構成のフォトクロミック色材を含有することを特徴とするものであり、好ましくは、油性、水性のボールペン用、マーキングペン用等の筆記具用インク組成物として用いることをできる。
これらの色材の含有量は、インク種(水性、油性)、筆記具の用途(ボールペン、マーキングペン、サインペン等)により変動するものであるが、インク組成物全量に対して、好ましくは、3〜30質量%(以下、単に「%」という)、更に好ましくは、5〜25%とすることが望ましい。
これらの色材の含有量が3%未満であると、着色力、発色性が不十分となり、一方、30%を超えると、カスレが生じやすくなり、好ましくない。
本発明の筆記具用インク組成物において、油性では、上記構成のフォトクロミック色材を含有すると共に、主溶剤として、ベンジルアルコール、2−フェノキシエタノール、プロピレングリコールモノフェニルエーテル、メチルエチルケトン、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル、ジエチレングリコールモノベンジルエーテル、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、キシレン、3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール、酢酸エチルから選ばれる少なくとも一つとを含有することが好ましい。これらの溶剤を主溶剤として選択、使用することで、上記フォトクロミック色材の溶解性を上げ、発色性を良好にするものである。
用いることができる樹脂としては、例えば、ケトン樹脂、スチレン樹脂、スチレン−アクリル樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジンフェノール樹脂、アルキルフェノール樹脂、フェノール系樹脂、スチレンマレイン酸樹脂、ロジン系樹脂、アクリル系樹脂、尿素アルデヒド系樹脂、マレイン酸系樹脂、シクロヘキサノン系樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルピロリドン等に代表される樹脂が挙げられる。
具体的な分散剤としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルブチラール、ポリビニルエーテル、スチレン−マレイン酸共重合体、ケトン樹脂、ヒドロキシエチルセルロースやその誘導体、スチレン−アクリル酸共重合体等の合成樹脂やPO・EO付加物やポリエステルのアミン系オリゴマー等が挙げることができる。
また、防錆剤、防腐剤、潤滑剤としては、上述の水性で用いた各種の防錆剤、防腐剤、潤滑剤を用いることができる。
本発明の筆記具用インク組成物において、水性では、上記フォトクロミック色材の他、残部として溶媒である水(水道水、精製水、蒸留水、イオン交換水、純水等)の他、各筆記具用(ボールペン用、マーキングペン用等)の用途に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で、水溶性有機溶剤、増粘剤、潤滑剤、防錆剤、防腐剤もしくは防菌剤などを適宜含有することができる。
このO/W型エマルションインク組成物とすることにより、人体への安全性を高め、刺激性を抑えることができる。更に、描線乾燥性も向上することができる。
油性成分としては、上記油性インクにおける溶剤、樹脂、潤滑剤などを用いることができ、水性成分としては、上記水性インクにおける水、溶剤、増粘剤、潤滑剤、防錆剤、防腐剤、その他の添加剤などを用いることができる。
O/W型エマルションインク組成物を調製する乳化分散の方法は、特に制限されるものではなく、スターラー、ホモミキサー、ホモジナイザーなどで適当な温度で撹拌することで調製することができるが、乳化剤として、アニオン界面活性剤や水溶性ノニオン界面活性剤を使用する場合は予め水相に溶解し、油溶性ノニオン界面活性剤を使用する場合は予め油相に溶解しておくことで界面活性剤が均一に分散し乳化しやすくなる。また、調製したエマルションをさらに微細にするために高圧ホモジナイザー処理することもできる、エマルション粒子径を揃えたり不溶解物を除くためにろ過や遠心処理をすることもできる。
調製後のエマルションの平均粒子径は0.5μm以下にすることが好ましい。
本発明では、上記特性のフォトクロミック色材を含有する水性、O/W型エマルション、または、油性のインクを処方し、このインクを搭載したボールペン体、マーキングペン体などの筆記具において、保存中は、長期間にわたり安定な品質を保つことができ、また、筆記具にて紙面等に筆記しても、経時的なフォトクロミック色材の凝集や変色が発生せず、筆跡を良好に発色させることができ、消色性に優れた筆記具用インク組成物、筆記具が得られるものとなる。
〔フォトクロミック色材の製造:製造例1〜4〕
下記製造例1〜4によりフォトクロミック色材を製造した。なお、フォトクロミック染料は全て粉末を用いた。
テルペンフェノール樹脂(YSポリスターT145、ヤスハラケミカル社製、Mw:1050)200gを160〜170℃で攪拌し、これに1,3,3−トリメチルインドリノベンゾピリロスピラン10gを加え、溶解させた。これを自然冷却した後、粉砕して粉末化させて色材A−1(色相:青色)を製造した。
上記製造例1において、テルペンフェノール樹脂(YSポリスターT145、ヤスハラケミカル社製、Mw:1050)に代え、テルペンフェノール樹脂(YSポリスターT115、ヤスハラケミカル社製、Mw:600)170gを用いて製造例1と同様にして色材A−2(色相:青色)を製造した。
上記製造例1において、テルペンフェノール樹脂(YSポリスターT145、ヤスハラケミカル社製、Mw:1050)に代え、テルペンフェノール樹脂(YSポリスターS145、ヤスハラケミカル社製、Mw:1050)150gを用いて製造例1と同様にして色材A−3(色相:青色)を製造した。
上記製造例1において、1,3,3−トリメチルインドリノベンゾピリロスピランに代え、1,2−ビス(2,4−ジメチル−5−フェニル−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロ−1−シクロペンテン10gを用いて製造例1と同様にして色材A−4(色相:青色)を製造した。
プロピレングリコールモノフェニルエーテル30gおよび酢酸エチル30gの混合溶媒に、上記製造例1〜4で得た各色材A−1〜A−4の各15gを溶解し、これに壁材として、イソシアネート3.0g及びポリオール0.6gを加えて攪拌混合した。さらに、保護コロイドとして12%ポリビニルアルコール水溶液100gを用いて、25℃で乳化して分散液を調製した。次いで、5%の多価アミン2.5gを用いて、80℃で60分間処理してマイクロカプセルを得た。
以上の手順により得たマイクロカプセル化した水分散体をスプレードライすることでパウダー状にして各平均粒子径3.0μmの色材(マイクロカプセル型顔料)B−1〜B−4を製造した。
ポリエチレン樹脂(商品名:JF630、日本ポリオレフィン社製)100gに対し、上記色材(マイクロカプセル型顔料)B−1〜B−4を5g混合し、射出成形によって、テストピースC−1〜C−4(厚さ:5mm、縦横10cm)を作製した。
上記テストピースC−1〜C−4について、市販のブラックライト(波長375nm)を2秒間照射し、照射前後の状態を下記基準に従って評価を行った。
これらの結果を下記表1に示す。
消色状態(照射前)の評価基準:
○:完全に消色
△:やや薄い発色が確認される
×:はっきりとした発色が確認される
発色状態(照射後)の評価基準:
○:高い発色濃度
△:やや薄い発色
×:発色不足
フォトクロミック色材として、上記製造例1〜2により製造したフォトクロミック色材A−1、A−2、また、このフォトクロミック色材A−1、A−2を用いて製造した上記マイクロカプセル型顔料B−1、B−2、並びに、下記に示す方法で調製したフォトクロミック色材A−3溶液、A−4溶液を用いた。
マイクロカプセル化する前の上記A−3、A−4の水分散体、すなわち、プロピレングリコールモノフェニルエーテル30gおよび酢酸エチル30gの混合溶媒に、上記製造例3〜4で得た各色材A−3、A−4の各15gを溶解した溶液を用いた。
上記で得た各フォトクロミック色材A−1、A−2、A−3溶液、A−4溶液、B−1、B−2を用いて、下記調製法で各油性インク組成物、O/W型エマルションインク組成物、水性インク組成物を下記表2に示す配合処方にしたがって調製した。
(油性インク組成物の調製)
下記表2に示す配合処方にしたがって常法により調製した。
(O/W型エマルションインク組成物)
下記表2に示す配合処方にしたがって、色材以外の成分を混合攪拌し、そこへ色材成分を徐々に加えながら乳化を行った。さらに、高圧ホモジナイザーを用いて20℃に冷却しながら3パス処理して調整した。
(水性インク組成物の調製)
下記表2に示す配合処方にしたがって常法により調製した。
上記で得られた各インク組成物を用いて各油性ボールペン、O/W型エマルションインクボールペン、水性ボールペンを作製した。具体的には、実施例5および6については、ボールペン〔三菱鉛筆株式会社製、商品名:SG−100〕の軸を使用し、内径1.75mm、長さ135mmポリプロピレン製インク収容管とステンレス製チップ(超硬合金ボール、ボール径0.5mm)及び該収容管と該チップを連結する継手からなるリフィールに上記各油性インクを充填し、インク後端に鉱油を主成分とするインク追従体を装填し、油性ボールペンを作製した。
実施例7〜10については、ボールペン〔三菱鉛筆株式会社製、商品名:UF−202〕の軸を使用し、内径3.8mm、長さ90mmポリプロピレン製インク収容管とステンレス製チップ(超硬合金ボール、ボール径0.5mm)及び該収容管と該チップを連結する継手からなるリフィールに上記各油性インク、O/W型エマルションインク、水性インクを充填し、インク後端に鉱油を主成分とするインク追従体を装填し、各ボールペンを作製した。
得られた実施例5〜10の各ボールペンを用いて、紙面に筆記して、その筆記描線を下記評価方法で消色状態、発色状態の評価を行った。
これらの結果を下記表2に示す。
筆記描線に市販のブラックライト(波長375nm)を2秒間照射し、照射前後の状態を下記基準に従って評価を行った。
消色状態(照射前)の評価基準:
○:完全に消色
△:やや薄い発色が確認される
×:はっきりとした発色が確認される
発色状態(照射後)の評価基準:
○:高い発色濃度
△:やや薄い発色
×:発色不足
Claims (5)
- 少なくともテルペンフェノール樹脂及びフォトクロミック染料により構成されることを特徴とするフォトクロミック色材。
- 前記色材に含まれるフォトクロミック染料と前記テルペンフェノール樹脂の質量比が、1:1〜1:50の範囲にあることを特徴とする請求項1記載のフォトクロミック色材。
- 請求項1又は2記載のフォトクロミック色材を含有することを特徴とする筆記具用インク組成物。
- フォトクロミック色材は、マイクロカプセルに内包してなるマイクロカプセル顔料である請求項3記載の筆記具用インク組成物。
- フォトクロミック色材は、平均粒子径が0.1〜20μmである請求項4記載の筆記具用インク組成物。
Applications Claiming Priority (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014011327 | 2014-01-24 | ||
JP2014011327 | 2014-01-24 | ||
JP2014011326 | 2014-01-24 | ||
JP2014011326 | 2014-01-24 | ||
PCT/JP2015/052036 WO2015111744A1 (ja) | 2014-01-24 | 2015-01-26 | フォトクロミック色材及び筆記具用インク組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPWO2015111744A1 true JPWO2015111744A1 (ja) | 2017-03-23 |
Family
ID=53681540
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015559159A Pending JPWO2015111744A1 (ja) | 2014-01-24 | 2015-01-26 | フォトクロミック色材及び筆記具用インク組成物 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPWO2015111744A1 (ja) |
WO (1) | WO2015111744A1 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6811626B2 (ja) * | 2017-01-25 | 2021-01-13 | 三菱鉛筆株式会社 | ボールペン用水性インク組成物 |
JP7498594B2 (ja) * | 2020-05-07 | 2024-06-12 | 三菱鉛筆株式会社 | 筆記具用水性インク組成物 |
Citations (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61218670A (ja) * | 1985-03-25 | 1986-09-29 | Sakura Color Prod Corp | インキ組成物 |
JPH1112518A (ja) * | 1997-06-27 | 1999-01-19 | Pentel Kk | 油性インキ |
JPH1192706A (ja) * | 1997-09-17 | 1999-04-06 | Pilot Ink Co Ltd | ボールペン用油性インキ組成物 |
JP2004277668A (ja) * | 2003-03-19 | 2004-10-07 | Pilot Ink Co Ltd | 色彩記憶性光変色性筆記具用インキ組成物、及びそれを用いた筆記具 |
JP2006160840A (ja) * | 2004-12-06 | 2006-06-22 | Pilot Ink Co Ltd | フォトクロミック筆記具用インキ組成物及びそれを内蔵した筆記具 |
JP2007112922A (ja) * | 2005-10-21 | 2007-05-10 | Pilot Ink Co Ltd | フォトクロミック材料及びそれを用いた液状組成物 |
JP2007223253A (ja) * | 2006-02-27 | 2007-09-06 | Pilot Ink Co Ltd | 色彩記憶性光変色性筆記具 |
JP2012242718A (ja) * | 2011-05-23 | 2012-12-10 | Tokuyama Corp | 積層体、フォトクロミックレンズ、及びその製造方法 |
JP2013044999A (ja) * | 2011-08-25 | 2013-03-04 | Dainippon Printing Co Ltd | 隠蔽ラベル及び隠蔽ラベルの使用方法 |
JP2013059913A (ja) * | 2011-09-13 | 2013-04-04 | Dainippon Printing Co Ltd | 隠蔽はがき |
JP2013070836A (ja) * | 2011-09-28 | 2013-04-22 | Kao Corp | 使い捨ておむつ |
-
2015
- 2015-01-26 JP JP2015559159A patent/JPWO2015111744A1/ja active Pending
- 2015-01-26 WO PCT/JP2015/052036 patent/WO2015111744A1/ja active Application Filing
Patent Citations (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61218670A (ja) * | 1985-03-25 | 1986-09-29 | Sakura Color Prod Corp | インキ組成物 |
JPH1112518A (ja) * | 1997-06-27 | 1999-01-19 | Pentel Kk | 油性インキ |
JPH1192706A (ja) * | 1997-09-17 | 1999-04-06 | Pilot Ink Co Ltd | ボールペン用油性インキ組成物 |
JP2004277668A (ja) * | 2003-03-19 | 2004-10-07 | Pilot Ink Co Ltd | 色彩記憶性光変色性筆記具用インキ組成物、及びそれを用いた筆記具 |
JP2006160840A (ja) * | 2004-12-06 | 2006-06-22 | Pilot Ink Co Ltd | フォトクロミック筆記具用インキ組成物及びそれを内蔵した筆記具 |
JP2007112922A (ja) * | 2005-10-21 | 2007-05-10 | Pilot Ink Co Ltd | フォトクロミック材料及びそれを用いた液状組成物 |
JP2007223253A (ja) * | 2006-02-27 | 2007-09-06 | Pilot Ink Co Ltd | 色彩記憶性光変色性筆記具 |
JP2012242718A (ja) * | 2011-05-23 | 2012-12-10 | Tokuyama Corp | 積層体、フォトクロミックレンズ、及びその製造方法 |
JP2013044999A (ja) * | 2011-08-25 | 2013-03-04 | Dainippon Printing Co Ltd | 隠蔽ラベル及び隠蔽ラベルの使用方法 |
JP2013059913A (ja) * | 2011-09-13 | 2013-04-04 | Dainippon Printing Co Ltd | 隠蔽はがき |
JP2013070836A (ja) * | 2011-09-28 | 2013-04-22 | Kao Corp | 使い捨ておむつ |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
WO2015111744A1 (ja) | 2015-07-30 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
TWI572679B (zh) | A pigment, an ink composition using a microcapsule pigment and a writing instrument | |
JP6626369B2 (ja) | 筆記具用水性インク組成物 | |
JP6231351B2 (ja) | マイクロカプセル色材及び筆記具用インク組成物 | |
JP6000686B2 (ja) | 色素、それを用いたマイクロカプセル顔料及び筆記具用インク組成物 | |
JP7394929B2 (ja) | 水性ボールペン | |
US8741039B2 (en) | Permanent ink compositions and writing instruments containing same | |
JP6626373B2 (ja) | 筆記具用水性インク組成物 | |
JPWO2015111744A1 (ja) | フォトクロミック色材及び筆記具用インク組成物 | |
JP4291910B2 (ja) | ボールペン用水性白色又はパステル調インキ組成物 | |
JP5754966B2 (ja) | 筆記具用水性インク組成物 | |
JP6718259B2 (ja) | ボールペン用水性インク組成物 | |
JP6245511B2 (ja) | マイクロカプセル色材及び筆記具用インク組成物 | |
JP2018035204A (ja) | 筆記具用水性インク組成物 | |
JP2005213413A (ja) | ボールペン用油性インキ組成物及びその製造方法 | |
JP6239933B2 (ja) | マイクロカプセル色材及び筆記具用インク組成物 | |
JP7323332B2 (ja) | 水性ボールペン用インク組成物 | |
JPH0848929A (ja) | 水性ボールペン用インキ組成物 | |
US20240132735A1 (en) | Ink composition for aqueous ballpoint pen | |
JP5313808B2 (ja) | ボールペンレフィル及びそれを収容したボールペン | |
JP5921087B2 (ja) | 筆記具用水性インク組成物 | |
JP2007176994A (ja) | ボールペン用水性インキ | |
JP2012219160A (ja) | 筆記具用水性インク組成物 | |
JP2009091425A (ja) | 筆記具用水性インキ組成物及びそれを内蔵した筆記具 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20171225 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20190305 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20190418 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20190730 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20190920 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20191203 |